JP2000305710A - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JP2000305710A
JP2000305710A JP11119399A JP11119399A JP2000305710A JP 2000305710 A JP2000305710 A JP 2000305710A JP 11119399 A JP11119399 A JP 11119399A JP 11119399 A JP11119399 A JP 11119399A JP 2000305710 A JP2000305710 A JP 2000305710A
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Japan
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grid
pen
unit
mouse
crossing
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JP11119399A
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English (en)
Inventor
Shizuo Nagata
静男 永田
Hideo Tanimoto
英雄 谷本
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手つきによる誤入力がなく、マウスのように
斜めに置いたときの実際の移動方向と入力と相違せず、
文字や図形を入力しやすい低コストな座標入力装置を提
供する。 【解決手段】 格子を印刷或いは筆記した平面状のシー
トまたはその上に保護用の透明なカバーを設けた格子マ
ット部10を移動量抽出の基準とし、先端部分に、前記
格子の横断を抽出するための発光素子21a、b及びC
CDセンサ24を設け、予め用意した格子横断パターン
と前記CCDセンサ出力とのマッチングにより格子横断
コードを抽出するマッチング部2と、マッチング部2に
より抽出した格子横断コードに基づき前記ペン型マウス
の格子マット上の移動量に対応する相対座標を抽出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポインティング、或は
イメージデータ入力を行う座標入力、特に、相対座標を
入力する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポインティング、或はイメージデ
ータ入力(ベクトル座標入力)を行う装置としては、マ
ウスなどで知られている回転ローラの回転を抽出するも
の、或はタブレットのように位置を抽出する構成とし絶
対座標や相対座標を抽出するものがあった。タブレット
では、例えば最も低価格のものとして知られる感圧方式
では電極シート間に挟まれた抵抗膜に電圧を印加し、ペ
ン等で押下された位置の電圧を抽出し、位置を検出する
ものであり、位置を直接入力するため手つきなどによる
誤入力があるという問題点がある。また、電磁型タブレ
ットでは、ペンから或はタブレットからの電磁波を受信
し、受信位置により発生する電位の違いにより位置を検
出するため、感圧方式のように手つきなどによる誤入力
はないものの、電磁波のような微弱電波を使用している
ため、位置検出に大掛かりな回路等が必要でコスト高と
なってしまう傾向があった。また、マウスでは、RSマ
ウスのようにロールの回転をX,Y方向につけたエンコ
ーダによりエンコードしX、Y方向の移動量を上位装置
に送出するもの、あるいは、BUSマウスのようにロー
ルの回転をX,Y方向につけたエンコーダからのパルス
として上位装置に送出し、上位装置によりX,Y方向の
移動量を抽出するものがある。しかしながら、従来のマ
ウスでは、ロールの回転によりX,Y方向の移動量を抽
出するため、本人は気付かずマウスを斜めにして操作す
ると、操作者の操作した移動方向とは別の方向にエンコ
ードしてしまうという欠点が有り、また、操作する際、
マウスの構造上手首を固定して行う必要があるため、ス
ムーズなイメージ入力、筆記文字入力ができなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上、述べたように、
従来の座標抽出装置におけるタブレットでは、低コスト
化が難しいこと、あるいは手つきによる誤入力があり、
また、マウスでは斜めに置いたときの実際の移動方向と
入力と異なってしまう不具合や、ローラを使用している
ため、文字や図形を入力しずらいという欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために上位装置に対してポインティング或い
はイメージデータ入力を行う座標入力装置において、以
下の構成にしている。格子を印刷或いは筆記した平面状
のシートまたはその上に保護用の透明なカバーを設けた
格子マット部を移動量抽出の基準とし、先端部分に、前
記格子の横断を抽出するための発光素子及び面上の2次
元受光素子(以下、CCDセンサという)と、予め用意
した横断パターンの特徴量と該2次元受光素子出力パタ
ーンの特徴量とをマッチングし格子横断を検出する格子
横断検出部と、格子横断検出部により検出した横断検出
結果に基づき前記ペン型マウスの格子マット上の移動量
に対応する相対座標を抽出する相対座標抽出部とを、備
えている。第2の発明は第1の発明における前記相対座
標抽出に対する補助機能を有したサイドスイッチの位置
または該ペン型マウスの握り部分の形状を、該ペン型マ
ウスの使用時に、前記先端部分の2次元受光素子の方向
が、前記格子マット部中の格子方向の水平或いは垂直方
向に一致する位置または形状にしている。第3の発明は
第1の発明における前記2次元受光素子の出力パターン
の斜め方向成分を表す特徴量により前記ペン型マウスの
先端部分に設けた2次元受光素子の方向が前記格子マッ
ト部の格子方向の水平或いは垂直方向に一致する位置か
らずれたことを検出する傾き検出部を備えている。第4
の発明は前記相対座標抽出部を前記上位装置に設置し、
前記格子横断の検出結果をその相対座標抽出部に有線で
送信する構成にしている。第5の発明は前記相対座標抽
出部を前記上位装置に設置し、前記格子横断の検出結果
を赤外線または無線通信でその相対座標抽出部に送信す
る構成にしている。第6の発明は前記相対座標抽出部を
前記ペン型マウスに搭載し、該相対座標抽出部の抽出し
た前記移動量に対応する相対座標をそのペン型マウスの
シリアルポートにて送出しかつ電源が該シリアルポート
の一部として供給される構成にしている。第7の発明は
第1の発明における前記ペン型マウスには、駆動用バッ
テリを持つ電源部と前記相対座標抽出部とを備え、該相
対座標抽出部の抽出した前記移動量に対応する相対座標
を赤外線または無線通信で上位装置に送信する構成にし
ている。
【0005】
【作用】第1から第7の発明によれば、以上のように座
標入力装置を構成したので先端に発光素子及び面上のC
CDセンサを備えたペン型マウスを移動させて格子マッ
ト上をなぞると、格子マット部には格子が印刷或いは筆
記されているので、ペン型マウスが格子を横断すること
になる。そして格子横断検出部が格子横断を検出する。
その格子は移動量の基準であり、予め用意した横断パタ
ーンと前記CCDセンサ出力パターンとのマッチングに
より格子横断を検出する格子横断検出部と相対座標抽出
部は格子横断の検出結果に基づき、ペン型マウスの移動
量に対応する相対座標を抽出する。即ち、従来マウスの
ように、ローラの回転をエンコードするのではなく、ペ
ン型マウスで光学的に相対座標が抽出される。また、前
記CCDセンサ出力パターンの斜め方向成分を表す特徴
量により前記CCDセンサの方向が前記格子マット部の
格子方向の水平或いは垂直方向に一致する位置からずれ
たことを検出する傾き検出部を備えている。従って、前
記課題を解決できるのである。
【0006】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す座標入力装置
の要部を示す機能ブロック図である。本実施例の座標入
力装置は、紙状のシートに予め印刷または筆記された格
子をなぞることで、その格子を横断することを検出し、
移動量を抽出するものであり、従来のタブレットやマウ
スにおける欠点をなくし、低コストでかつ誤入力の少な
いペン型マウスを用いた座標入力装置である。この座標
入力装置は、例えば通常の紙に格子が印刷または筆記さ
れた格子マット10と、発光素子と受光素子を有し、格
子の横断を検出する格子横断検出部20と、ペンの押下
を検出する圧力センサ部30とを、備えている。格子横
断検出部20と圧力センサ部30の出力側が、格子横断
検出部20からの横断検出信号および圧力センサ部30
からのペン押下信号を処理する処理部40に接続されて
いる。処理部40の出力側には、処理部40の出力する
情報に基づき、移動量に対応する相対座標を抽出する相
対座標抽出部50が設けられている。これらの機能ブロ
ックを有したペン型の座標入力装置には、以下の図2〜
図4のようなバリエーションが考えられる。図2
(a),(b)、図3(a),(b)および図4
(a),(b)は、図1のバリエーションを示す構成ブ
ロック図(その1〜3)である。
【0007】図2(a)の座標入力装置は、ペン型マウ
ス60と上位装置80で構成されている。格子横断検出
部20と圧力センサ部30と処理部40が、ペン型マウ
ス60に収められ、相対座標抽出部50が上位装置80
に組込まれている。ペン型マウス60はワイヤレスであ
り、上位装置80とは直接電線で接続されていない。こ
のペン型マウス60には、独自のバッテリーからなる電
源部61と、処理部40の出力信号S40データを通信
方式に対応した信号S62に変換して上位装置80に送
出する無線部62とを、備えている。格子横断検出部2
0と圧力センサ部30の出力側に処理部40が接続さ
れ、処理部40の出力側に無線部62が接続されてい
る。電源部61は、図示しない配線で格子横断検出部2
0と圧力センサ部30と処理部40と無線部62とに接
続されている。上位装置80側では、受信部81に、相
対座標抽出部50が接続されている。
【0008】図2(b)の座標入力装置は、ペン型マウ
ス60とは異なる構成のペン型マウス63と、図2
(a)と同様の上位装置80で構成されている。ペン型
マウス63は、上位装置80とカールコード等の電線で
接続され、電源供給と信号の授受をその電線を介して行
なう構成である。そのため、ペン型マウス63には、電
源部61と無線部62に対応する回路が省略されてい
る。ペン型マウス63の他の部分の構成は、ペン型マウ
ス60と同じである。
【0009】図3(a)の座標入力装置は、ペン型マウ
ス64と上位装置82で構成されている。ペン型マウス
64内では、格子横断検出部20と圧力センサ部30と
処理部40とが、ペン型マウス60と同様に接続されて
いる。図2(a)と異なり、処理部40の出力側には相
対座標抽出部50が接続されている。ペン型マウス64
と上位装置82とは電線で接続されておらず、ペン型マ
ウス64には、バッテリで構成された電源部65と、無
線部66とが設けられている。相対座標抽出部50の出
力側が無線部66に接続されている。格子横断検出部2
0と圧力センサ部30と処理部40と相対座標抽出部5
0とに、図示しない配線で、電源部65は接続されてい
る。相対座標抽出部50の出力信号S50が無線部66
で変換されて上位装置82中の受信部83に送出される
構成である。
【0010】図3(b)の座標入力装置は、ペン型マウ
ス64とは異なる構成のペン型マウス67と、図3
(a)と同様の上位装置82で構成されている。ペン型
マウス67は、上位装置82と電線で接続され、電源供
給と信号の授受をその電線を介して行なう構成である。
そのため、ペン型マウス67には、電源部65と無線部
66に対応する回路が省略されている。ペン型マウス6
7の他の部分の構成は、ペン型マウス64と同じであ
る。
【0011】図4(a)の座標入力装置は、ペン型マウ
ス68と、図3(a),(b)と同様の上位装置82と
で構成されている。ペン型マウス68は、ペン型マウス
64に傾き検出部31を設けた構成となっている。格子
横断検出部20と圧力センサ部30と傾き検出部31の
出力側が処理部40に接続され、その処理部40の出力
側に相対座標抽出部50が接続されている。ペン型マウ
ス68と上位装置82とは、電線で接続されておらず、
ペン型マウス68には、バッテリで構成された電源部6
5と無線部66とが設けられている。相対座標抽出部5
0の出力信号S50が無線部66で変換されて上位装置
82中の受信部83に送出される構成である。格子横断
検出部20と圧力センサ部30と傾き検出部31と処理
部40と相対座標抽出部50と無線部66が、電源部6
5から電源電圧で動作する構成である。
【0012】図4(b)の座標入力装置は、図4(a)
のペン型マウス68とは異なる構成のペン型マウス70
と、図4(a)と同様の上位装置82で構成されてい
る。ペン型マウス70はペン型マウス64にサイドスイ
ッチ検出部69を処理部40に接続した構成で、他の部
分の構成は、ペン型マウス64と同じである。次の
[1]〜[7]で、各部の構成及び機能を説明する。
【0013】[1]格子マット10 図5(a)〜(d)は、図1中の格子マット部の例を示
す図である。図5(a)の格子マット部10は、紙状の
シート、例えば通常の紙に適当なピッチにて格子を印
字、印刷或は筆記したものである。図5(b)は、その
拡大図である。格子マット部10は、後述の格子横断検
出部20が、この上を接触して移動するため、紙のまま
では摩擦により表面が消耗する。よって、透明なシート
が、格子マット10上にカバーとしてしかれる。このシ
ートは、特に透明であるだけでよいので、低価格のもの
を使用できる。横断した格子数を単にカウントして移動
量を抽出するため、筆記、印刷或は印字される格子の各
ピッチdx,dyに高い精度が必要なく、定規等で線を
引く程度の精度でよい。フリーハンドでも格子が明確に
なっていれば横断を検出できる。また、線幅dwは、後
述のように横断検出をCCDセンサ出力のパターンマッ
チングにより抽出されたコード列から判定するため、多
少線幅dwが変化しても横断をカウントできる。図5
(b)の格子マットの例では、格子間隔を一定にした例
を示したが、操作性向上のために格子間隔を変えた、図
5(c)のような複数のエリアを用意してもよい。部分
的に格子ピッチを変えることにより、大域移動と微細移
動を可能することができ、操作性が改善される。例え
ば、図5(c)の格子マットのように、左半分を細かい
格子ピッチとし、右半分を粗い格子ピッチとすることに
より、左半分のエリアでは格子ピッチが短いため、実際
操作する移動距離に比し抽出される相対移勧距離が大と
なり、粗い操作が可能である。右半分の粗いピッチの格
子エリアでは、格子間が粗いため、実際操作する移動距
離に対し抽出される相対移動距離は小として抽出され
る。よって、きめ細かなポインティングやイメージ入力
が可能となる。また、図5(d)の格子マットのように
中心部を粗い格子ピッチとし、周辺部を細かい格子ピッ
チとし、ピッチ間隔を連続的に変えることにより、周辺
部で粗い入力を行い、中心部で微細な入力を行え、よリ
スムーズなポインティングやイメージ入力ができる。
【0014】[2]ペン型マウス60,63,64,6
7,68、70 図6(a),(b)は、図2〜図4中のペン型マウスの
説明図であり、同図(a)が概観を示し、同図(b)が
ペン型マウスの先端を示している。ペン型マウス60,
63,64,67,68,70の先端90には、横断検
出部20を形成する発光素子21a、21bと、CCD
センサ24とレンズ23が搭載されている。この先端部
90とペン型マウスの本体91との間に、圧力検出セン
サ部30が備えられている。また、サイドスイッチ検出
部69を有する図4(b)の装置の場合は、それがペン
本体91の側面に取付けられる。図2(a)、図3
(a)及び図4(a)(b)のように、ワイアレスの場
合は無線部62,66と、処理部40と、バッテリ及び
電圧変換等の電源部61,65が、ペン本体91に内蔵
され、図3(a)及び図4(a)(b)のよううに相対
座標抽出をペン本体91側で行う場合には、相対座標抽
出部50が、ペン本体91に内蔵される。一方、図2
(b)、及び図3(b)のように、有線で上位装置と接
続される場合には、ペン本体91の根元が電線92に接
続され、処理部40と、相対座標抽出をペン本体91側
で行う場合には相対座標抽出部50が、ペン本体91に
内蔵される。
【0015】[3]圧力センサ部30 圧力センサ部30としては、メカ的なスイッチオンの感
覚と比べ、自然なペンオンを検出できるコンデンサ容量
変化型のセンサがよいと言われている。このコンデンサ
容量変化型センサは、ペンの押下により発生するペン先
端部とペン本体30間に発生する圧力により、ペン先端
部とペン本体間に置かれたコンデンサの空隙が変化する
ことを利用したもので、圧力増加すると空隙が狭まリ、
コンデンサの容量は、空隙に反比例し増加する。このコ
ンデンサの容量がある値以上となったことを検出してペ
ンが押下されたことを検出するようになっている。図7
(a),(b)は、図1中の圧力センサ部の例を示す回
路図であり、同図(a)が、コンデンサ容量変化型の圧
力センサ部で、同図(b)がメカスイッチ型の圧力セン
サ部である。コンデンサ容量変化型の圧力センサ部は、
圧力に応じて空隙が変わる容量C1と、その容量C1と
相俟ってハイパスフィルタを構成する抵抗R1とを、備
えている。ハイパスフィルタの出力側には、ダイオード
D1と容量C2で形成されるピークホールド回路が接続
されている。ピークホールド回路の出力側には、演算増
幅器(以下、オペアンプという)Q1と3つの抵抗R
2,R3,R4とで構成されるヒステリシスコンパレー
タが接続されている。容量C1に、ある周波数の正弦波
の出力Vf(図示していない発振回路からの出力)を入
力し、容量C1と抵抗R1のハイパスフィルタを通す
と、ペンオフでは空隙が大のため、容量C1の容量値が
小であり、カットオフ周波数が高くなる。よって、正弦
波Vfは通過しにくくなる。従って、ダイオードD1に
かかる正弦波のピークは小となり、ヒステリシスコンパ
レータ中のオペアンプQ1の"−"端子にかかる電圧は、
閾値Vp以下となり、ペン押下信号Von(n)はハイ
レベルになる。一方、ペンオンでは、容量C1の空隙が
小となり、その容量値が大となるため、ハイパスフィル
タのカットオフ周波数が小となる。よって、正弦波Vf
はすべて通過する。従って、ダイオードD1にかかる正
弦波電圧のピークが大となり、オペアンプQ1の"−"端
子にかかる電圧は、閾値Vp以上となる。即ち、ペン押
下信号Von(n)はロウレベルになる構成である。な
お、圧力センサ部30としては、単にメカ的な応力バネ
を利用しメカスイッチ型のものも、適用が可能である。
メカスイッチ型の圧力センサ部では、図7(b)に示す
ように、電源電圧5Vと接地間に直列に接続されたマイ
クロスイッチSW1と抵抗R5とを備えている。マイク
ロスイッチSW1と抵抗R5の接続点から、ペン押下信
号Von(n)が出力されるようになっており、ペンオ
ンでマイクロスイッチSW1がオンし、ペン押下信号V
on(n)がロウレベルとなる。ペンオフでペン押下信
号Von(n)がハイレベルとなる構成である。
【0016】[4]サイドスイッチ検出部69 単なるメカスイッチで構成されるサイドスッチ検出部6
9はペン本体91に、備えられる。サイドスッチ検出部
69は、通常、図7(b)に示すようなメカスイッチ型
圧力センサ部と同様の構成であり、ペン押下信号Von
(n)と同様に、サイドスイッチが押下されることによ
りマイクロスイッチがオンし、サイドスイッチオン信号
Vons(n)がロウレベルとなり、サイドスイッチが
押下されない場合はマイクロスイッチがオフすることに
よりサイドスイッチオン信号Vons(n)がハイレベ
ルとなる構成である。このサイドスッチ検出部69の出
力信号は通常のマウスの右ボタンと同様の機能として使
用される場合が一般的である。
【0017】[5]格子横断検出部20 格子横断検出部20は、CCDセンサ部1、マッチング
部2から構成される。ペン先端部90に備えられた格子
横断検出部20のCCDセンサ部1は、発光素子21
a、21bと、CCDセンサ24、セレクタ25、A/
D変換器26を有している。これがプラスチックレンズ
23の中に埋めこまれている。セレクタ25、A/D変
換器26が小型化できない場合にはペン本体91に配置
する。プラスチックレンズ23ではなく、透明の半球状
のカバーでもよい。CCDセンサ24は、サイドスイッ
チ検出部69の位置と垂直になるように配置されてい
る。これにより、ペン本体91を操作者が持ったとき、
CCDセンサ24が格子マット部10の格子とほぼ平
行、或は垂直となるようにするためである。発光素子2
1a、21bは、反射光がCCDセンサ24に均等に与
えられるように、CCDセンサ24の両サイドあたりに
配置する。サイドスイッチがない場合でも、ペンの握り
の部分の親指、人指指あたりに凹部をつくり、CCDセ
ンサ24が格子マット部10の格子と平行或は垂直とな
るような外形にするとよい。これら発光素子21a、2
1b及びCCDセンサ24は、上記のような幾何学的配
置で、1つ基板に蒸着することも可能である。発光素子
21a、21bは、一般に市販されている安価な赤色L
ED、或はコンパクトディスク(CD)等で使用されて
いる半導体レーザでも適用可能である。またCCDセン
サ24としては、市販されている安価な低ビットのCC
Dセンサでよい。
【0018】図8は、格子横断検出部20のCCDセン
サ部1の発光素子駆動回路とCCDセンサ回路の例を示
す回路図である。CCDセンサ部1には、発光素子21
を駆動する発光素子駆動回路22とCCDセンサ24の
出力をCCDの各ビット毎にアナログ信号として順次取
り出すセレクタ25と、セレクタ25の出力をデジタル
信号に変換するA/D変換器26が設けられている。通
常、スキャニングといわれる一定時間毎にCCDセンサ
24の全ビット出力を順次セレクタ25により取り出
し、そのセレクタ25の出力をA/D変換器26により
デジタル信号に変換される。発光素子駆動回路22は、
電源電圧Vd側に設けられた発光素子21のLEDに一
端が接続された抵抗R11と、その抵抗R11の他端と
接地間に接続された抵抗R12と、その抵抗R12に並
列に接続された省電力用のアナログスイッチSW2とを
備えている。スイッチSW2は、通常オン状態に維持さ
れ、発光素子21は、抵抗11を通して駆動電圧Vdで
駆動されて発光するようになっている。発光素子電流は
10mA〜20mA程度が一般的で、この電流値となる
ように抵抗R11の抵抗値は、決定されている。電圧V
dが12Vの場合、抵抗R11の抵抗値は0.51KΩ
―1KΩ程度とする。この発光素子21の出力する光
が、格子マット部10に向け放射され、格子マット部1
0からの反射光がCCDセンサ24にそれぞれ入射され
る構成である。
【0019】なお、常時発光素子21に電流を流してお
くと、バッテリ駆動の場合、消費電流をが多く、使用し
ていない時でも無駄な電力を消費しバッテリ寿命が短く
なる。これを防止するためには、ペン型マウスを使用し
ていないことを検出し、その時には省電力モードとるの
が得策である。使用されていないことを検出する方法と
しては、圧力センサ部30からの信号であるペン押下信
号Von(n)を使用するのが一般的である。ペン押下
がなく圧力センサ30からペン押下信号Von(n)
が、ある―定時間ハイレベルの場合(通常1分〜5分と
する)、或いは格子横断検出信号が一定時間抽出されな
い場合、発光素子21に直列に接続されている抵抗値
を、例えばアナログスイッチSW2をオフさせることに
より増加させ、電流値を下げる。このようにするとこと
で、省電力モードが実現する。ペン押下が有り、圧力セ
ンサ30からペン押下信号Von(n)がロウレベルに
なったとき、アナログスイッチSW2をオンし、抵抗R
12を短絡して発光素子21に流れる電流を増加させ
る。
【0020】また、省電力とする別の方法として、通常
ペン操作を行っている場合は格子横断コード抽出部56
から格子横断コードが出力されことを利用し、一定時間
の間に格子横断コード抽出部56から抽出コードが出力
されなかった場合はペンが操作されていないと判断し、
アナログスイッチSW2をオフして発光素子電流を下げ
ることにより省電力モードを実現する。通常モードへの
移行は、一定時間間隔で省電力モードを強制的解除しア
ナログスイッチSW2をオンし発光素子21を通常電流
にて駆動し、一定時間の間に格子横断検出信号が検出さ
れた場合はペン型マウスを操作したとしアナログスイッ
チSW2をオンしたままとすることによってなされる。
一方、一定時間の間に格子横断検出信号が検出されなか
った場合はペン型マウスを操作していないとしアナログ
スイッチSW2をオスすることにより省電力モードのま
まとする。
【0021】マッチング方法としては比較的演算処理量
の少ない方法として、例えば、特開平1−231188
「文字認識方式」に記載されているマッチング方法があ
るが、以下、このマッチング方法を例としてマッチング
部2の構成を説明する。マッチング部2は、図9に示す
ように、CCDセンサ部1の出力であるデジタル信号を
ある閾値にて2値化したパターン情報を一旦格納するパ
ターンレジスタ51と、随時パターンレジスタから取り
出すパターン情報から輪郭情報を抽出する輪郭抽出部5
2と、輪郭抽出部52により抽出された輪郭情報に基ず
き輪郭をトレースすることにより輪郭の各ビット毎の方
向成分を判定する方向成分判定部53と、方向成分から
パターン情報の特徴を抽出する特徴抽出部54と、予め
格子横断パターンに対応した特徴量を格納しておく基準
特徴格納部55と、特徴抽出部54の出力である特徴量
と基準特徴格納部に格納しておいた格子横断パターンに
対応した基準となる特徴量とのマッチングを行い格子横
断コードを抽出する格子横断コード抽出部56から構成
される。CCDセンサが縦横各16ビットの受光素子か
ら構成され、ペン型マウスが横方向の格子上にあるとき
を例とし、マッチング部2にて行う処理を以下に説明す
る。
【0022】スキャニングにより得られたCCDセンサ
出力パターンをある閾値にて2値化することにより、格
子パターンが存在するビット点が1、格子パターンが存
在しないビットが0として2値化することにより、図1
0のようなパターン情報が得られ、このパターン情報が
パターンレジスタ51に一時記憶される。輪郭抽出部5
2は、パターンレジスタ51から読み出されるパターン
情報からその輪郭情報を抽出する。この輪郭情報を抽出
する抽出方法としては、一般に知られているように2値
化されたパターンの白点、黒点の境界をビットトレース
することにより容易に輪郭情報を抽出できる輪郭情報抽
出の方法が採られる。図10のパターン情報おいて輪郭
追跡開始点を(1,7)とした輪郭情報抽出した例を図
11に示す。図11の例では、No.の欄が輪郭追跡に
より得られた輪郭座標順を示し、x,yの欄がその座標
位置を示す。最初の輪郭開始点(1,7)の次の輪郭は
右横の(2,7)、次の輪郭が右上の(3,8)、次の
輪郭が右横の(4,8)といった順に輪郭追跡がなさ
れ、最後に輪郭追跡開始点に戻り、図11のNo.欄の
輪郭、及びx、y欄の座標が輪郭情報として得られる。
方向成分判断部53は、前記輪郭座標において注目点
(xi、yi)と次の注目点(xi+1、yi+1)の
移動方向により4つの成分に分解する。ここでiは、図
11のNo.欄記載の輪郭座標順に相当する。4つの成
分とは、下式(1)により分解する水平成分、垂直成
分、+45°成分、−45°成分をいう。この方向成分
判断部53により4つの成分に分解した例を11図の傾
きの欄に示す。”−”が水平成分、”|”が垂直成
分、”/”が45°成分であることを示す。図11のN
o.1の傾き欄が空欄であるのは、No.1とNo.2
の輪郭座標間の方向成分を、便宜上、次の注目点である
No.2の傾き欄に記載してあるためである。
【数1】 特徴抽出部54は、方向成分判断部53により抽出した
輪郭の各方向成分毎に以下のように特徴抽出演算を行
う。
【0023】注目点(xi、yi)と次の注目点(xi
+1、yi+1)の方向成分が水平成分、すなわちyi
+1−yi=0であれば、下式(2)〜(5)の様にq
0,q1,q8,q9について演算処理を行う。下式におい
てnは輪郭座標の数−1を表す。
【数2】
【0024】ここで、HX,HYはCCDセンサの縦横
ビット数を表し、本実施例では16であり1/HX、1
/HYは除算は行わず4ビット左シフトで演算される。
特徴量q0,q1は第10図のxy座標上で示すと、CC
Dセンサ出力パターンの左下を原点とした座標系の相対
位置に基づいて演算しているので特徴量q0,q1の値
は、その線分が原点に近いほど小さな値となる。さら
に、特徴量q0とq1の違いは、それぞれx座標値(xi
+xi+1)およびy座標値(yi+yi+1)につい
て計算していることである。つまり、特徴量q0はCC
Dセンサ出力パターンにおいて、水平成分(yi+yi
+1=0)が右側に多いほど大きく、特徴量q1は水平
成分が上側に多いほど大きい。しかし、特徴量q0はC
CDセンサ出力パターンの左側に長い水平成分がある場
合とCCDセンサ出力の右側に短い水平成分がある場合
は区別しにくい。特徴量q1についても同様のことが言
える。そこで、特徴量q8はCCDセンサ出力パターン
の右上を原点として特徴量q0に対応する特徴を求めた
ものである。これにより、パターンの左側に長い水平成
分がある場合は、q0は小、q8は大となり、パターンの右
側に短い水平成分がある場合、q0は小、q8は小となる
ので識別可能となる。このように特徴量q8,q9は、特徴
量q0,q1が左下を原点に対して演算したのに対し、C
CDセンサ出力パターンの右上を原点として演算したも
のである。これにより特徴量q0,q1,q8,q9はパタ
ーンにおいて水平成分がどの位置に多く分布しているか
を表すことが可能である。前記演算は、識別すベき格子
横断パターンに複数の輪郭が存在するときは、その全輪
郭について演算を実行する。
【0025】一方、マッチングの基準として、予め、図
12に示す格子横断コードY1,Y2、Y3に対応した
パターンについて(2)〜(5)式によりこの特徴量q
0,q1,q8,q9を算出し基準特徴格納部55に格納し
ておく。通常は、格子横断コードY1,Y2、Y3に対
応したパターンを複数用意し、各特徴量を抽出しその平
均値を基準値として基準特徴格納部55に格納する。こ
の基準値を値q0(Yj),q1(Yj),q8(Yj),q9
(Yj)とする。格子横断コード抽出部56では、下式の
ように、CCDセンサ出力パターンの特徴量q0,q1,
q8,q9と、Y1,Y2、Y3コード毎に格納した基準
特徴格納部55の基準値q0(Yj),q1(Yj),q8(Y
j),q9(Yj)とを比較し、その差の絶対値の総計であ
るマッチング距離D1、D2、D3がもっとも少なく、
かつ、ある閾値より小さい場合、Y1,Y2、Y3コー
ドのいずれかを格子横断コードとして出力し、マッチン
グ距離D1、D2、D3がいずれも、ある閾値より大き
い場合は0を格子横断コードとして出力する。
【数3】
【0026】注目点(xi、yi)と次の注目点(xi
+1、yi+1)の方向成分が、垂直成分、すなわちx
i+1−xi=0であれば、(7)〜(10)式により
q2,q3,q10,q11について演算処理を行う。下式に
おいてnは輪郭座標の数−1を表す。
【数4】 前記演算は、識別すベき格子横断パターンに複数の輪郭
が存在するときは、その全輪郭について演算を実行する。
【0027】一方、マッチングの基準として、予め、図
12の格子横断コードX1,X2,X3に対応したパタ
ーンについて(7)〜(10)式により、この特徴q
2,q3,q10,q11を算出し、基準特徴格納部55に格
納しておく。通常は、格子横断パターンを複数用意し、
各特徴量を算出しその平均値を基準値として基準特徴格
納部55に格納する。格子横断コード抽出部56では、
下式のように、CCDセンサ出力パターンの特徴量q
2,q3,q10,q11と、X1,X2,X3コード毎に格
納した基準特徴格納部55の基準値量q2(Xj),q3
(Xj),q10(Xj),q11(Xj)とを比較し、その差の
絶対値の総計であるマッチング距離D1、D2、D3が
もっとも少なく、かつ、ある閾値より小さい場合、X
1,X2,X3コードのいずれかを格子横断コードとし
て出力する。マッチング距離D1、D2、D3がいずれ
も、ある閾値より大きい場合は、不一致コードとして0
を格子横断コードとして出力する。
【数5】
【0028】以上説明したようにq0,q1,q8,q9、
q2,q3,q10,q11の特徴量により、水平、垂直成分
を各々抽出し、輪郭データがどの位置に分布しているか
を表し、一方、マッチングの基準として予め図12の格
子横断コードX1,X2,X3、Y1,Y2,Y3に対
応したパターンについて(2)〜(5)、(7)〜(1
0)式により、この特徴q0,q1,q8,q9、q2,q
3,q10,q11を算出し、基準特徴格納部55に格納
し、各特徴の差の絶対値加算した距離値により図12の
各格子横断コードを抽出する。上記のように、このマッ
チング方法の特徴として、比較的演算処理量が少ないと
いう特徴のほか、水平方向、垂直方向の各成分を各々独
立に特徴量として抽出しマッチングできるため、例え
ば、十字”+”のようなパターンでも垂直方向成分から
Xi、水平方向成分からYiの格子横断コードが各々抽
出できる特徴がある。
【0029】ペン型マウスが格子マット部中の格子方向
の水平或いは垂直方向に一致せず斜めに持たれた場合、
基準値である特徴量を抽出したときのパターンと形状が
異なり回転したパターンがCCDセンサ出力パターンと
して得られるため正確な格子横断コードを抽出すること
が困難となる。このような正確な格子横断コードを抽出
することが困難な状態を操作者に警告するために、下記
(12)〜(19)式により各45°成分を算出し、後
述の操作者への警告の情報として使用する。−45°成
分の特徴は下式により算出される。
【数6】 上記の(12)〜(19)式より、45°成分の特徴量
を表すq4 、q5、q12、q13、q6、q7、q14、q15
を算出し、下式のようにこれらの合計Sを算出し、その
合計Sが予め設定した閾値以上になった場合、ペン型マ
ウスを傾めに持ち操作したと判定し、例えばペン型マウ
ス内に設けたブザー、或いはランプ等にて操作者に警告
したり、以下に述べる格子横断コードまたは相対座標を
上位装置に送出する際にアラーム信号を付加し上位装置
に送出し、上位装置の表示装置やブザー等により操作者
に警告行う。
【数7】
【0030】以上のように、前出q0,q1,q8,q9の
特徴量から(6)式のマッチングによりY1,Y2、Y
3コード或いは0が、q2,q3,q10,q11の特徴量か
ら(11)式のマッチングによりX1,X2,X3コー
ド或いは0が各々同時に抽出されるが、この抽出コード
を説明の便宜上、水平方向、垂直方向の各々のマッチン
グにより各々抽出される格子横断コードXiまたはYi
を(Xi,Yi)として表すことにする。マッチング結
果としてマッチング距離Djが大で横断コードが抽出さ
れなかった場合は不一致コードとして(0,0)と表
す。例えば、水平方向のマッチングによりX2が抽出さ
れ、垂直方向のマッチングによりY3が抽出された場
合、(X2,Y3)と表し、水平方向のマッチングによ
り格子横断コードが抽出されず、垂直方向のマッチング
によりY3が抽出された場合は(0,Y3)と表す。図
13は、ペン型マウスが縦横の格子の交差位置(以下、
格子交差位置という)付近を各種の方向、位置から横断
する際のCCDセンサ出力パターンおよびマッチングに
より抽出される格子横断コードの例を示すものである。
【0031】格子交差位置をやや離れた位置で左上より
右下にペン型マウスが移動した場合はCCDセンサ部1
により図13(a)に示すようなCCDセンサ出力パタ
ーンが抽出されマッチング部2により(0,0)…(X
3,0)、(X2,0)、(X1,0)、…(0,0)
…(Y3,0)、(Y2,0)、(Y1,0)…(0,
0)の格子横断コードが抽出される。格子交差位置近傍
右上を左上より右下にペン型マウスが移動した場合は図
13(b)に示すようなCCDセンサ出力パターンが抽
出されマッチング部2により(0,0)…(X3,
0)、(X2,0)、(X1,Y3)、(Y2,0)、
(Y1,0)…(0,0)の格子横断コードが抽出され
る。格子交差位置近傍左下を左上より右下にペン型マウ
スが移動した場合は図13(c)に示すようなCCDセ
ンサ出力パターンが抽出されマッチング部2により
(0,0)…(0,Y3)、(0,Y2)、(X3,Y
1)、(X2,0)、(X1,0)…(0,0)の格子
横断コードが抽出される。格子交差位置近傍の左上より
右下にペン型マウスが移動した場合は図13(d)に示
すようなCCDセンサ出力パターンが抽出されマッチン
グ部2により(0,0)…(X1,Y3)、(X2,Y
2)、(X3,Y1)…(0,0)の格子横断コードが
抽出される。格子交差位置近傍を右上より左下にペン型
マウスが移動した場合は図13(e)に示すようなCC
Dセンサ出力パターンが抽出されマッチング部2により
(0,0)…(0,Y3)、(0,Y2)、(X3,Y
1)、(X2,0)、(X1,0)…(0,0)の格子
横断コードが抽出される。格子交差位置近傍を右上より
左下にペン型マウスが移動した場合は図13(f)に示
すようなCCDセンサ出力パターンが抽出されマッチン
グ部2により(0,0)…(X3,0)、(X2,Y
1)、(0,Y2)、(0,Y3)…(0,0)の格子
横断コードが抽出される。格子縦線上を上より下にペン
型マウスが移動した場合は図13(g)に示すようなC
CDセンサ出力パターンが抽出されマッチング部2によ
り(0,0)…(X2,Y3)、(X2,Y2)、(X
2,Y1)…(0,0)の格子横断コードが抽出され
る。格子横線上を左より右にペン型マウスが移動した場
合は図13(h)に示すようなCCDセンサ出力パター
ンが抽出されマッチング部2により(0,0)…(X
3,Y2)、(X2,Y2)、(X1,Y2)…(0,
0)の格子横断コードが抽出される。
【0032】[6]処理部40 処理部40は、格子横断コード抽出部56から出力され
る格子横断コード列を平滑化する平滑化処理を施した格
子横断コードと、圧力センサ部30からのペン押下信号
Von(n)と、サイドスイッチ検出部69からのサイ
ドスイッチオン信号Vons(n)とを、無線部62,
66或いは相対座標抽出部50に送出する機能を有して
いる。ここで平滑化処理とは、通常、CCDセンサのス
キャニング毎に抽出される格子横断コードは同一コード
が続けて抽出されたり、不一致コード(0、0)が間に
入ったりするため、平滑化処理にて(0,0)コードを
削除し、同一コードを1コードとする処理のことをい
う。例えば図13(a)の例ではマッチング部2にて抽
出された(0,0)…(X3,0)、(X2,0)、
(X1,0)、…(0,0)…(Y3,0)、(Y2,
0)、(Y1,0)…(0,0)の格子横断コードが、
平滑化処理により(0,0)が省略され、(0,0)以
外の同一コードが1コードとされ(X3,0)、(X
2,0)、(X1,0)、(Y3,0)、(Y2,
0)、(Y1,0)の格子横断コード列が抽出される。
【0033】[7]相対座標抽出部50 相対座標抽出部50は、図示していない格子横断を検出
する格子横断検出処理部、及びスキャニング毎に相対座
標を格納する相対座標格納レジスタから構成される。格
子横断検出処理部は、処理部40にて平滑化処理された
格子横断コードから格子横断及びその方向を判定する処
理を行う。相対座標格納レジスタは格子横断検出処理部
にて格子横断とその方法の判定に基づき格子横断を計数
し、計数結果である相対座標を格納するレジスタであ
る。格子横断検出処理部は、格子横断を検出する検出部
であり、ペン型マウスが縦方向の格子を+X方向(左か
ら右)に横断した場合、図14(a)に示すような格子
横断時のCCDセンサ出力パターンが得られ、(X3,
0)、(X2,0)、(X1,0)が各々抽出され、ま
た、縦方向の格子を−X方向(右から左)に横断した場
合、図14(b)に示したようなパターンが得られ、
(X1,0)、(X2,0)、(X3,0)が抽出さ
れ、一方、横方向の格子を+Y方向(下から上)に横断
した場合は、図14(c)に示したようなパターンが得
られ(Y3,0)、(Y2,0)、(Y1,0)が各々
抽出され、横の格子を−Y方向(上から下)に横断した
場合は、図14(d)に示したようなパターンが得ら
れ、(Y1,0)、(Y2,0)、(Y3,0)が各々
抽出されるという特徴を利用し、(X1,0)、(X
2,0)、(X3,0)の格子横断コード列が発生した
場合は−X方向(右から左)にペン型マウスが移動し、
(Y1,0)、(Y2,0)、(Y3,0)の格子横断
コード列が発生した場合は−Y方向(上から下)にペン
がペン型マウスが移動し、(X3,0)、(X2,
0)、(X1,0)の横断コード列が発生した場合は+
X方向(左から右)にペン型マウスが移動し、(Y3,
0)、(Y2,0)、(Y1,0)の格子横断コード列
が発生した場合は+Y方向(下から上)にペン型マウス
が移動したと判定する処理を行う。
【0034】ここで、図14(a)〜(d)のように単
純な格子横断だけではなく図13(d)のような(X
3,Y1)(X2,Y2)(X1,Y3)のようにX、
Y方向の混在した格子横断コードが抽出される場合で
も、X,Y方向、それぞれ別々に格子横断を検出するこ
とにより格子横断を適確に抽出できる。すなわち、相対
座標抽出部50は、相対座標抽出部50の入力として
(X3,任意コード)、(X2,任意コード)、(X
1,任意コード)が入力された場合は、+X方向(左か
ら右)にペン型マウスが操作され、+X方向に格子を横
断したと判定し、相対座標抽出部50の入力として(X
1,任意コード)、(X2,任意コード)、(X3,任
意コード)が入力された場合は、−X方向(右から左)
にペン型マウスが操作され、−X方向に格子を横断した
と判定し、相対座標抽出部50の入力として(Y3,任
意コード)、(Y2,任意コード)、(Y1,任意コー
ド)が入力された場合は、+Y方向(下から上)にペン
型マウスが操作され、+Y方向に格子を横断したと判定
し、相対座標抽出部50の入力として(Y1,任意コー
ド)、(Y2,任意コード)、(Y3,任意コード)が
入力された場合は、−Y方向(上から下)にペン型マウ
スが操作され、−Y方向に格子を横断したと判定する。
図13(d)の例では、(X3,任意コード)、(X
2,任意コード)、(X1,任意コード)であるから+
X方向に格子横断したと判定し、(Y1,任意コー
ド)、(Y2,任意コード)、(Y3,任意コード)で
あるから−Y方向に格子を横断したと判定する。すなわ
ち+X方向、−Y方向に同時に格子を横断したと判定す
る。
【0035】相対座標格納レジスタは、+X方向の格子
横断を検出した場合に値を+1するレジスタ(以下、P
XCという)、+Yの格子横断を検出した場合に値を+
1するレジスタ(以下、PXCという)、−X方向の格
子横断を検出した場合に値を+1するレジスタ(以下、
MXCという)、−Y方向の格子横断を検出した場合に
値を+1するレジスタ(以下、MYCという)の4個の
レジスタからなり、上位装置からの送信要求に応じて、
このレジスタの値を上位装置に送出し、送出後、レジス
タの内容を初期化する。相対座標抽出部50の入力とし
て(X3,任意コード)、(X2,任意コード)、(X
1,任意コード)が入力された場合は、+X方向(左か
ら右)にペン型マウスが操作され、+X方向に格子を横
断したと判定し、PXCレジスタの値をカウントアップ
し 、相対座標抽出部50の入力として(X1,任意コ
ード)、(X2,任意コード)、(X3,任意コード)
が入力された場合は、−X方向(右から左)にペン型マ
ウスが操作され、−X方向に格子を横断したと判定しM
XCレジスタの値をカウントアップし、相対座標抽出部
50の入力として(Y3,任意コード)、(Y2,任意
コード)、(Y1,任意コード)が入力された場合は、
+Y方向(下から上)にペン型マウスが操作され、+Y
方向に格子を横断したと判定しPYCレジスタの値をカ
ウントアップし、相対座標抽出部50の入力として(Y
1,任意コード)、(Y2,任意コード)、(Y3,任
意コード)が入力された場合は、−Y方向(上から下)
にペン型マウスが操作され、−Y方向に格子を横断した
と判定しMYCレジスタの値をカウントアップする。例
えば図13(d)のように格子交差点を左上から右下方
向にペン型マウスが操作された場合、処理部40にて平
滑化処理された格子横断コード列として(X3,Y
1)、(X2,Y2)、(X1,Y3)が得られ、X方
向としてX3,X2,X1から+X方向に格子を横断し
たと判定しPXCレジスタの値をカウントアップし、Y
方向としてY1,Y2,Y3から−Y方向に格子を横断
したと判定しMYCレジスタの値をカウントアップする
ことにより相対座標格納レジスタが更新される。図2
(a)、(b)のようなペン型マウスでは処理部40の
出力である格子横断コードをそのまま上位装置7に送信
し、上記相対座標抽出部50での処理を上位装置側で行
う。上記の処理は、例えば、本発明の目的である安価な
ペン型マウスを提供するために、16ビットマイコン程
度の安価な1個のCPUでマルチタスクにより各処理を
行うことも可能であり、また、安価な4ビットマイコン
等にて水平、垂直、45°方向のマッチング等を分散し
て処理することもできる。
【0036】図15は、CPU1個の場合の相対座標を
抽出するフローチャートであり、このフローチャートと
に従い、1個のCPUにて処理を行う場合の全体の動作
を以下に説明する。ステップS1は+X方向レジスタP
XC、−X方向レジスタMXC、+Y方向レジスタPY
C、−Y方向レジスタMYCを0に初期化するステップ
である。次のステップS2は圧力センサ部30によりペ
ンの押下が有ったかどうかの判定結果として前出ペン押
下信号Von(n)を抽出し、同様にステップS3では
サイドスイッチ検出部69によるサイドスイッチの押下
が有ったかどうかを判定結果として前出サイドスイッチ
オン信号Vons(n)を抽出する。有線通信、赤外線
通信の場合で直接各スイッチ信号ペン押下信号Von
(n)、サイドスイッチオン信号Vons(n)がコネ
クタにより上位装置に送信される場合には、上記ステッ
プS2,S3はスキップされる。次ステップS4では一
定時間間隔毎にCCDセンサ部1の出力をある閾値にて
2値化し、パターンレジスタ51に取り込む。ステップ
5ではステップS4にてパターンレジスタ51に取り込
んだ2値化データから輪郭抽出部52により格子横断パ
ターンの輪郭を抽出し、抽出した輪郭情報から次のステ
ップS6にて輪郭座標順に各注目点毎に方向成分判定部
53により水平、垂直、45°の方向成分を抽出し、ス
テップ7にて、その方向成分から輪郭の方向と位置を特
徴とした水平、垂直、45°成分の特徴量であるq0か
らq15を特徴抽出部54にて算出する。ステップ8で
は、ペンの持ち方により格子に正対してペンを操作しな
い場合、水平、垂直の方向の特徴量を抽出できないた
め、特徴量q0からq15のうち45°方向の特徴量q
4 、q5、q12、q13、q6、q7、q14、q15の加算値
を算出し、この算出値により45°成分の有無を判定す
る。45°方向の特徴量の加算値がある閾値より大きい
場合には45°成分があり、ペンの持ち方が悪いと判断
し、ステップ20にてペンの持ち方が悪いことを操作者
にブザー等にて警告する。一方、45°方向の特徴量の
加算値がある閾値より小さい場合は正常にペンを操作し
ているとし、次ステップS9にて、ステップS7にて抽
出した特徴量と、予め用意した格子横断コード毎の特徴
量を基準値として格子横断コード抽出部563にてマッ
チングを行い格子横断コードX1,X2,X3,Y1,
Y2,Y3を抽出する。ステップ10では、前ステップ
S9にてスキャニング毎に抽出した格子横断コードを処
理部40にて平滑化処理を行い、冗長性のある格子横断
コードを削除する。相対座標抽出部50が上位装置80
に有る構成の場合は、ステップ9の出力である格子横断
コードを一定時間毎に上位装置80に送出し、上位装置
80の相対座標抽出部50にてS10の格子横断コード
の平滑化、及び以下に説明するS11以降の処理を行
う。
【0037】ステップ11では前ステップ10により得
られるスキャニング毎に抽出される格子横断コードから
格子横断の有無、及びその方向を検出する。ステップS
12では格子横断の有無、及び格子横断の方向の検出結
果に基づき、各相対座標レジスタPXC,MXC,PY
C,MYCのカウントアップ処理を行う。すなわち+X
方向の格子横断を検出した場合はPXCレジスタをカウ
ントアップし、−X方向の格子横断を検出した場合はM
XCレジスタをカウントアップし、+Y方向の格子横断
を検出した場合はPYCレジスタをカウントアップし、
−Y方向の格子横断を検出した場合はMYCレジスタを
カウントアップする。次ステップ13では、上位装置8
2からの送信要求の有無を検出し、送信要求がない場合
は、相対座標レジスタPXC,MXC,PYC,MYC
の値をそのままとし、ステップS2のペン押下の判定処
理へ戻り、以下の各スイッチ押下検出処理、CCDセン
サ出力の取り込み等を行う処理を繰り返す。一方、送信
要求があった場合は、相対座標レジスタPXC,MX
C,PYC,MYCの値を以下に述べる無線部62によ
り上位装置82に送出し、送信後、ステップ15にて相
対座標レジスタPXC,MXC,PYC,MYCの値を
初期化した後、ステップS2のペン押下の判定処理へ戻
り、以下の各スイッチ押下検出処理、CCDセンサ出力
の取り込み等を行う処理を繰り返す。ここで、相対座標
は現在位置からの移動量を示す値であるため、一旦、移
動量を上位装置へ送信した場合、移動量の値を初期化す
る必要があり、この処理として上位装置への送信後に相
対座標レジスタPXC,MXC,PYC,MYCの値を
初期化する。以上の処理を一定時間毎に繰り返しX方
向、Y方向の各々の相対座標が上位装置の送信要求に基
づき上位装置に送信され、この相対座標により上位装置
は以下のように現在位置を算出する。すなわち、X,Y
方向の現在位置Xpos(新)、Ypos(新)は、X
方向、Y方向の現在位置をXpos(旧)、Ypos
(旧)とすると、ペン型マウスから送信されてくる相対
座標レジスタPXC,MXC,PYC,MYC値から単
純に下式にて算出される。
【数8】
【0038】図16(a),(b),(c)は、赤外線
通信の例を示す図であり、同図(a)は、送信側と受信
側のブロック図、同図(b)は通信のデータフォーマッ
ト、同図(c)が変調方法をそれぞれ示している。一般
に、赤外線による通信では送信側100としては、デー
タを送信用に変調する変調部110と、変調されたデー
タを赤外LED等により発光させる投光部120からな
り、受信側はフォトダイオード等の受光素子で投光部1
20からの赤外光を電気信号に変換する受光部210
と、送信側の変調部110により変調された信号を復調
する復調部220とからなる。投光部120の発光素子
としては、比較的低価格の近赤外線(700nm―10
μm)のLEDが、―般的に使用される。また受信側2
00の受光部210は、同じく近赤外線を受光するフォ
ドダイオードが使用される。本実施例では、送信側10
0の変調部110に入力される信号が、相対座標抽出部
50がペン型マウス60内にある構成の場合は移動量P
XC,MXC,PYC,MYC、相対座標抽出部50が
上位装置80の構成の場合は格子横断コードとペン押下
信号Von(n)、及びサイドスイッチオン信号Von
s(n)等であり、これらが変調後、適切なデータフォ
ーマットにて送信され、上位装置内の受信装置にて受信
復調され、ポインティング或はイメージデータ入力のた
めのデータとして処理される。
【0039】フォーマットとしては、(財)家電製品協
会による「家電製品協会推フォーマット」規格により決
められているものを使用してもよいし、これに準じたフ
ォーマットを使用してもよい。図16(b)には、この
家電製品協会推奨フォーマットが示されている。フォー
マットは、送信開始を知らせるヘッダ部301と、機器
の種類を識別するためのカスタムコード302と、これ
に続くデータ部303で構成される。これが1周期とな
り、次のヘッダ部304が後続として送信される。変調
方式としては、図16(c)に示したように、パルス幅
―定で、パルス間隔を変えて送信するパルス位置変調方
式、パルス間隔は一定でパルス幅を変えるバルス幅変調
方式が代表的である。家電製品協会推奨フォーマットで
は、パルス変調方式としてパルス位置変調方式を用いて
いるが、パーソナルコンピュータとの赤外線通信では、
IrDA(Infrared Data Association) や、ASK
(Amplitude Shift Keying)方式や、これらの複合と
してDASK(Digital Implementation for ASK)が
標準となりつつある。1例としてよく使われるIrDA
フォーマット変調が、図16(c)の右側に示されてい
る。IrDAフォーマット変調では、1ビット毎に、一
定の時間Twが割当てられ、この時間Twにおける最初
のある時間だけの長さのパルスTpが、送られてくれば
0、送られてこないときは1を表す。最初のビットは、
通常のシリアル送信と同様のスタートビット、次の7ビ
ットがデータビットで、さらに、次のビットがパリティ
ビットで、最後がストップビットである。
【0040】図17(a)、(b)は、有線通信の場合
と赤外線通信の場合の上位装置とペン型マウス間のイン
タフエースを示す図である。図2(b)のペン型マウス
のように有線通信で横断横断コードを上位装置80に送
出する場合、及び図3(b)のペン型マウスのように各
相対座標レジスタPXC,MXC,PYC,MYCの値
を上位装置82に送出する場合、図17(a)のよう
に、格子横断コード或いは各相対座標レジスタ値をシリ
アル信号としたSD信号とSD信号を送信するための制
御線RDYとペン押下信号Von(n)とサイドスイッ
チオン信号Vons(n)と、上位装置80、82から
の電源線とで、インタフェースは構成される。また、図
2(a)のペン型マウスのように、無線通信あるいは赤
外線通信で格子横断コードを上位装置80に送出する場
合は、図17(b)のように、格子横断コード或いは各
移動量、及びペン押下信号Von(n)とサイドスイッ
チオン信号Vons(n)をシリアルデータとしたシリ
アル信号SDと制御線RDYとで構成される。このとき
ペン押下信号Von(n)とサイドスイッチオン信号V
ons(n)を直接コネクタに接続しないため、ペン押
下信号Von(n)とサイドスイッチオン信号Vons
(n)を各1ビットとして扱い計2ビットとして格子横
断コード或いは各移動量とともにシリアル信号SDに組
込む方法が採られる。赤外線通信の場合は発光素子(L
ED)と受光素子(PD)で構成される赤外線通信が―
般的である。送受信の制御は、赤外線通信の例のように
送受信側に発光素子(LED)と受光素子(PD)を1
個づつ備え、受光素子により受信側の体制がデータ受信
可であることを送信側に通信するレディ情号RDYと、
データを送信する発光素子SD(センドデータ)/RD
(レシーブデータ)とにより行うのが一般的である。無
線通信の場合は、送受信アンテナ間の通信で行われる
が、その詳細なプロトコルについては、標準規格(RC
RSTD―I7)に記載されたものがある。図18
(a)〜(c)は、無線通信の例を説明する図である。
【0041】100m以下の近距離の無線通信は、取り
扱いの簡単な特定小電力無線が一般的である。この特定
小電力無線による通信の送信側としては、図18(a)
のように、データを送信用に変調する変調部400と、
変調されたデータを例えば400MHz搬送波に重畳し
てアンテナから送信する送信装置401からなり、受信
側はアンテナにより受信した信号を400MHzにて検
波増幅する受信装置403と、送信側の変調部401で
変調された信号を復調する復調部404とからなる。変
調方式としては、副搬送波を使用するMSK変調、直接
変調する2値FSK変調方式があり、前者は1200b
ps、2400bpsのみであるが、後者には、この他
に4800bpsも規格化されているため、情報の高速
化が必要な惰報化社会の現状から見ても、2値FSK変
調方式を使用するのが、一般的になっている。特定小電
力無線については(財)電波システム間発センタ発行の
「特定小電力無線局400MHZ帯データ伝送用無線設
備標準親格(RCR STD―I7)」に記載されてい
るように、空中線電力10mW以下で429.8125
MHz―9250MHzまでの10chを使用する必要
がある。
【0042】上記規格に記載されている無線通信フォー
マットを図18(b)に示す。無線通信フォーマット
は、受信装置と同期を取るためのビット同期部501、
フレームの開始点を見つけるためのフレーム同期部50
2、呼出しを行う機器を識別するための呼出信号部50
3、及びデータ部504からなる。これらの各部で1周
期が構成される。赤外線通信、及び無線通信における送
信側の変調部に入力される信号には、相対座標レジスタ
PXC、MXC、PYC、MYC値、ペン押下信号Vo
n(n)、サイドスイッチオン信号等Vons(n)で
あり、これらが変調後、そのフォーマットに基づいて送
信され、上位装置内の受信部にて受信復調される。そし
て、ポインティング或いはイメージデータ入力のための
データとして処理されるのである。赤外線通信、或は無
線通信、或は通常のシリアル送信にて送信する場合のデ
ータ部のフォーマットが、図18(c)に示されてい
る。データ順序として、ペン先の相対座標PXC,MX
C,PYC,MYCの順は特に決める必要はなく、これ
らの信号を受信する上位装置の処理を考慮して、この送
信順を決定すれば良い。ビット数としては経験的に各7
ビットか8ビットである。これらのぺン先の相対座標P
XC,MXC,PYC,MYCに続きペン押下信号を1
ビット、サイドスイッチオン信号を1ビット用意する。
ペン押下信号を単なるオン、オフ信号てするのでなく、
容量型の圧力センサで抽出した圧力をそのままコード化
して8ビット程度のデータにコード化する場合もある。
このペン押下圧力情報を上位側にて、ある―値以上であ
れはペンオンとして処理したり、圧力情報を文字認識情
報に使用したり、イメージトレースの表示幅情報に使用
することができる。
【0043】以上のように、本実施例では、印刷或は筆
記した格子マット部10を、ペン先に発光素子21a、
b、CCDセンサ24を有した格子横断検出部20を設
けて格子の横断を検出し、X、Y方向共これを行い、ペ
ン先の移動量である相対座標を抽出し、無線或は有線に
て上位装置に送出するため、低コスト化が容易で、か
つ、手つきによる誤入力がなく、また、実際の移動方向
と一致した移動量を抽出できる。即ち、ぺンと同じ感覚
で文字や図形を入力できる。また、格子マット部10を
シート状の薄いもので構成できるため、例えば上位装置
の下部にスライド式に格子マット部10を設置してお
き、必要時のみ格子マット部10を引き出して使用する
ことにより、スペースの利用の効率化が図れる。なお、
本発明は、上記実施例に限定されず種々の変形が可能で
ある。例えば、半導体の高密度集積に共ない、CCDセ
ンサ、セレクタ回路、A/D変換回路、及び特徴抽出、
マッチング等を行うCPU等を1チップに収めることに
よって、ペン型の形状の他に一般のマウス型の形状や指
先に張り付けるタブ状の座標入力装置とすることも可能
である。また、マッチング或いはペン型マウスの持つ方
向の異常を検出する際に使用する格子横断パターンの特
徴量して、輪郭を抽出し該輪郭の方向成分・位置を特徴
量とした例を示したが、文字認識、画像認識において一
般に使用されている特徴量、或いはビットパターンをそ
のまま特徴量として使用することも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1〜第7
の発明によれば、印刷或は筆記した格子マット部を移動
量抽出の基準とし、ペン先に発光素子及び受光素子を有
した格子横断検出部を設けたペン型マウスと、ペン先の
移動量である相対座標を抽出する相対座標抽出部を備え
ているので、低コストで、かつ、手つきによる誤入力が
なく、また、ペン感覚で、実際の移動方向と一致した移
動量を抽出できる座標入力装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す座標入力装置の要部を示
す機能ブロック図である。
【図2】図1のバリエーションを示す構成ブロック図
(その1)である。
【図3】図1のバリエーションを示す構成ブロック図
(その2)である。
【図4】図1のバリエーションを示す構成ブロック図
(その3)である。
【図5】図1中の格子マット部の例を示す図である。
【図6】図2〜図4中のペン型マウスの説明図である。
【図7】図1中の圧力センサ部の例を示す回路図であ
る。
【図8】図1中の格子横断検出部内の発光素子駆動回路
とCCDセンサ回路の例を示す回路図である。
【図9】格子横断コードを示した図である。
【図10】横断横断時のCCDセンサ出力パターンと格
子横断コードを示す図(その1)である。
【図11】横断横断時のCCDセンサ出力パターンと格
子横断コードを示す図(その2)である。
【図12】パターンマッチング部の構成を示したブロッ
ク図である
【図13】格子横断パターン例を示す図である
【図14】方向成分判断部により方向抽出の例を示す図
である。
【図15】本発明実施例の格子横断を抽出処理を説明す
るフローチャート図である。
【図16】赤外通信の例を説明する図である。
【図17】有線通信と正買い通信のインタフェースの例
を説明する図である。
【図18】無線通信の例を説明する図である。
【符号の説明】
10 格子マット部 20 格子横断検出部 21a、b 発光素子 24 CCDセンサ 30 圧力センサ部 31 傾き検出部 50 相対座標抽出部 60,63,64,67,68,70 ペン型マウ
ス 61,65 電源部 62,66 無線部 69 サイドスイッチ検出
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B068 AA01 AA05 AA14 AA33 AA36 BC07 BD02 BD09 BD17 BD25 CC17 CD05 5B087 AA00 AA02 AA09 AB11 BB08 BB11 BB16 BB18 BB21 DD03 DG02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上位装置に対してポインティング或いは
    イメージデータ入力を行う座標入力装置において、格子
    を印刷或いは筆記した平面状のシートまたはその上に保
    護用の透明なカバーを設けた格子マット部を移動量抽出
    の基準とし、先端部分に、前記格子の横断を抽出するた
    めの発光素子及び2次元受光素子を有し、予め用意した
    格子横断パターンの特徴量と前記2次元受光素子出力パ
    ターンの特徴量とをマッチングし格子横断を検出する格
    子横断検出部と、格子横断検出部により検出した格子横
    断検出結果に基づき前記ペン型マウスの格子マット上の
    移動量に対応する相対座標を抽出する相対座標抽出部と
    を、備えたことを特徴とする座標入力装置
  2. 【請求項2】 前記ペン型マウスは、前記相対座標抽出
    に対する補助機能を有したサイドスイッチの位置または
    該ペン型マウスの握り部分の形状を、該ペン型マウスの
    使用時に、前記先端部分の2次元受光素子の方向が、前
    記格子マット部中の格子方向の水平或いは垂直方向に一
    致する位置または形状にしたことを特徴とする請求項1
    記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記ペン型マウスは、前記2次元受光素
    子の出力パターンの斜め方向成分を表す特徴量により前
    記ペン型マウスの先端部分に設けた2次元受光素子の方
    向が前記格子マット部の格子方向の水平或いは垂直方向
    に一致する位置からずれたことを検出する傾き検出部を
    設け、ペン型マウスの握り方向がずれたことを操作者に
    警告するようにしたことを特徴とする請求項1または2
    記載の記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記相対座標抽出部は前記上位装置に設
    置し、前記格子横断検出部により検出した格子横断検出
    結果をその相対座標抽出部に有線で送信する構成にした
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の座標入力
    装置。
  5. 【請求項5】 前記相対座標抽出部は前記上位装置に設
    置し、前記格子横断検出部により検出した格子横断検出
    結果を赤外線または無線通信でその相対座標抽出部に送
    信する構成にしたことを特徴とする請求項1、2または
    3記載の座標入力装置。
  6. 【請求項6】 前記相対座標抽出部は前記ペン型マウス
    に搭載し、該相対座標抽出部の抽出した前記移動量に対
    応する相対座標をそのペン型マウスのシリアルポートに
    て送出しかつ電源が該シリアルポートの一部として供給
    される構成にしたことを特徴とする請求項1、2または
    3記載の座標入力装置。
  7. 【請求項7】 前記ペン型マウスには、駆動用バッテリ
    を持つ電源部と前記相対座標抽出部とを備え、該相対座
    標抽出部の抽出した前記移動量に対応する相対座標を赤
    外線または無線通信で上位装置に送信する構成にしたこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載の座標入力装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2242524A1 (es) * 2004-02-27 2005-11-01 Antonio Borges Fernandez Posicionador de coordenadas del ordenador al papel y viciversa.
JP2016528614A (ja) * 2013-07-17 2016-09-15 シュタビロ インターナツィオナール ゲーエムベーハーSTABILO International GmbH エネルギー節約

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