JP2000295848A - Ａｃアダプタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 携行性に優れたＡＣアダプタを提供すること
を主目的とする。 【解決手段】 回路部品を内蔵する棒状のケース２
（６，７）を備え、ケース２は、縦横の長さの比率が４
倍以上に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商用交流に基づい
て生成した直流電圧を供給対象装置に供給するＡＣアダ
プタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種のＡＣアダプタとして、図６に示
すＡＣアダプタ５１が従来から知られている。このＡＣ
アダプタ５１は、商用交流から生成した直流電圧をノー
トパソコンなどの電子機器に供給するためのものであっ
て、箱形に形成されたアダプタ本体５２と、商用交流に
接続するためのケーブル３と、生成した直流電圧を電子
機器に出力するためのケーブル４とを備えている。アダ
プタ本体５２は、互いに嵌合可能に形成された樹脂製の
上側ケース５３および下側ケース５４とを備え、その両
ケース５３，５４内には、商用交流から所定電圧の直流
電圧を生成する回路部品が搭載されたプリント基板（図
示せず）が収納されている。この場合、上側ケース５３
および下側ケース５４は、嵌合状態において接着剤で互
いに固着される。また、両ケース５３，５４は、一体化
された状態で、その高さＨ、幅Ｗおよび長さＬの比率が
ほぼ３：４：７で形成されている。また、アダプタ本体
５２の一方の側面には、ケーブル３を接続可能な雄形の
コネクタ１２が配設され、他方の側面からは、収納状態
のプリント基板に半田付けされたケーブル４が引き出さ
れている。

【０００３】このＡＣアダプタ５１では、ノートパソコ
ンに電源を供給する際には、ケーブル４の端部側のコネ
クタをノートパソコンに接続すると共にケーブル３のＡ
Ｃプラグを商用コンセントに接続する。これにより、Ａ
Ｃアダプタ５１によって生成された直流電圧がケーブル
４を介してノートパソコンに供給される。一方、ノート
パソコンと共にＡＣアダプタ５１を携行する場合には、
ケーブル４をノートパソコンから離脱させる。これによ
り、ノートパソコンとＡＣアダプタ５１とが別体とな
り、鞄などに収納することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のＡＣ
アダプタ５１には、以下の問題点がある。すなわち、近
年では、ノートパソコンなどの電子機器は、携行を容易
とするために、小形化および薄形化が図られている。そ
の一方、従来のＡＣアダプタ５１は、アダプタ本体５２
が箱形に形成されているため、ノートパソコンなどと共
にＡＣアダプタ５１を薄形の鞄に収納することが困難と
なる。このため、従来のＡＣアダプタ５１には、薄形の
鞄にＡＣアダプタ５１を収納して携行するのが困難であ
るという問題点がある。また、厚形の鞄を用意して携行
できたとしても、購入者にとっては、せっかく薄形のノ
ートパソコンを購入したにも拘わらず、ＡＣアダプタ５
１に起因して携行性が悪化するのは肉体的にも精神的に
も苦痛を与えることになるという問題点がある。

【０００５】さらに、従来のＡＣアダプタ５１では、回
路部品を収納した後に、上側ケース５３および下側ケー
ス５４を接着剤によって互いに固着して製作されてい
る。このため、接着剤の塗布や乾燥に要する時間分だけ
ＡＣアダプタ５１の製造に要する時間が長時間化してい
る。この結果、従来のＡＣアダプタ５１には、製造コス
トの上昇を招いているという問題点もある。

【０００６】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、携行性に優れたＡＣアダプタを提供するこ
とを主目的とする。また、製造コストの低減を図ること
が可能なＡＣアダプタを提供することを他の目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項１記載のＡＣアダプタは、回路部品を内蔵する棒状
のケースを備え、ケースは、縦横の長さの比率が４倍以
上に形成されていることを特徴とする。なお、内蔵回路
部品の収納効率の面からすれば、ケースにおける縦横の
長さの比率が４倍〜８倍程度に形成されていることが好
ましい。

【０００８】請求項２記載のＡＣアダプタは、請求項１
記載のＡＣアダプタにおいて、ケースは、側面視におけ
る最長辺または最長差し渡しの長さに対する平面視にお
ける最長辺の長さの比率が４倍以上に形成されているこ
とを特徴とする。なお、本発明における「差し渡し」と
は、「直径」の意味に限らず、ＡＣアダプタの側面視に
おける輪郭上の任意の２点間の距離をいう。

【０００９】請求項３記載のＡＣアダプタは、請求項１
または２記載のＡＣアダプタにおいて、平面視における
最長辺の長手方向における一端寄りに交流入力部が形成
され、他端寄りに直流出力部が形成されていることを特
徴とする。

【００１０】請求項４記載のＡＣアダプタは、請求項１
から３のいずれかに記載のＡＣアダプタにおいて、ケー
スにおける縦横の少なくとも一方の長さが、生成した直
流電圧の供給対象装置の外筺における各辺のいずれか一
つの長さとほぼ等しく構成されていることを特徴とす
る。なお、本発明における供給対象装置には、ノートパ
ソコンを初めとして、各種の電子機器が含まれる。

【００１１】請求項５記載のＡＣアダプタは、請求項１
から４のいずれかに記載のＡＣアダプタにおいて、ケー
スの側面視形状が、略円形形状または多角形形状に形成
されていることを特徴とする。なお、「略円形」には、
「楕円」や「卵形」など、角部を有さない各種の形状が
含まれ、「多角形」には、三角形や四角形のみならず、
隅部を所定曲率で面取りした多角形も含まれる。

【００１２】請求項６記載のＡＣアダプタは、請求項１
から５のいずれかに記載のＡＣアダプタにおいて、ケー
スは、平面視における最長辺の長手方向に沿った分割面
で分割可能に構成されると共に、一方のケースと他方の
ケースとを着脱自在に連結する連結機構を備えているこ
とを特徴とする。

【００１３】請求項７記載のＡＣアダプタは、請求項６
記載のＡＣアダプタにおいて、連結機構は、一方のケー
スに形成された嵌合用凹部と、嵌合用凹部に嵌合可能に
他方のケースに形成された嵌合用凸部とを少なくとも備
えて構成されていることを特徴とする。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るＡＣアダプタの好適な実施の形態について説明
する。なお、従来のＡＣアダプタと同一の構成要素につ
いては、同一の符号を付して重複した説明を省略する。

【００１５】最初に、本発明の実施の形態に係るＡＣア
ダプタ１の構成および組立方法について、各図を参照し
て説明する。

【００１６】ＡＣアダプタ１は、図１に示すように、ア
ダプタ本体２、ケーブル３、および本発明における直流
出力部に相当するケーブル４を備えている。アダプタ本
体２は、全体として角棒状に形成されると共に各面が交
差する隅部が面取りされている。また、アダプタ本体２
は、図２（ａ）〜（ｄ）に示すように、その高さＨ、幅
Ｗおよび長さＬがそれぞれ約２５ｍｍ、３５ｍｍおよび
１４０ｍｍとなるように形成されている。したがって、
このＡＣアダプタ１では、アダプタ本体２の側面視にお
ける最長辺である幅Ｗと、平面視における最長辺である
長さＬとの比率が、ほぼ１：４に形成されている。ま
た、アダプタ本体２の長さは、電源供給対象装置として
の例えばノートパソコンの奥行きとほぼ同じ長さに形成
されている。さらに、アダプタ本体２は、図３に示すよ
うに、回路本体部５、上側ケース６および下側ケース７
によって構成されている。この場合、回路本体部５は、
回路部品を搭載した長尺のプリント基板を内蔵すると共
に、そのプリント基板の周囲を覆う銅板製のシールド板
１１を備えて構成され、その一端側には、本発明におけ
る交流入力部に相当しケーブル３を接続するコネクタ１
２が配設されている。また、回路本体部５の他端側に
は、内蔵のプリント基板に一端が接続されると共に生成
した直流電圧を例えばノートパソコンに出力するケーブ
ル４が接続されている。このように構成したことによ
り、回路本体部５内において、交流入力部から直流出力
部までの回路部品を効率よく直線的に配置することがで
きるため、ＡＣアダプタ１をコンパクトに構成すること
ができる。

【００１７】一方、上側ケース６および下側ケース７
は、互いに嵌合可能に形成されると共に、回路本体部５
を収納可能に形成されている。この場合、上側ケース６
の縁部には、本発明における嵌合用凸部に相当する複数
の嵌合用爪部１５，１５・・が形成されている。一方、
下側ケース７の縁部には、本発明における嵌合用凹部に
相当し、嵌合用爪部１５を嵌入可能な複数の嵌合用溝部
１６，１６・・が形成されている。さらに、上側ケース
６および下側ケース７の一端側には、回路本体部５に接
続されたコネクタ１２を嵌入するための切欠き１７ａ，
１８ａがそれぞれ形成され、かつ、他端側には、ケーブ
ル４を引き出すための切欠き１７ｂ，１８ｂがそれぞれ
形成されている。

【００１８】ＡＣアダプタ１の組立てに際しては、ま
ず、コネクタ１２が切欠き１８ａに嵌入され、かつケー
ブル４が切欠き１８ｂから引き出されるように、図３に
示す矢印Ａの向きで回路本体部５を下側ケース７に収納
する。次に、上側ケース６を下側ケース７に嵌入する。
この際には、図４（ａ）に示すように、嵌合用爪部１５
が下側ケース７の縁部に当接し、さらに上側ケース６が
矢印Ａの向きで下動させられることにより、上側ケース
６および下側ケース７の各々の縁部がそれぞれ矢印Ｂ，
Ｃの向きに弾性変形する。次に、上側ケース６がさらに
下動させられて所定位置に達した際には、同図（ｂ）に
示すように、嵌合用爪部１５が嵌合用溝部１６に嵌合す
ることにより、上側ケース６および下側ケース７の両縁
部がそれぞれ元の状態に復帰する。これにより、回路本
体部５を収納した状態で上側ケース６および下側ケース
７が一体化してアダプタ本体２が完成する。

【００１９】次に、ＡＣアダプタ１の使用方法について
説明する。

【００２０】このＡＣアダプタ１を用いて、例えばノー
トパソコンに直流電圧を供給する際には、ケーブル４の
図外の端部に配設されたコネクタをノートパソコンの電
源入力部に接続すると共に、ケーブル３における雌形の
コネクタ２２をアダプタ本体２のコネクタ１２に接続
し、栓刃２１，２１を商用交流用コンセントに接続す
る。これにより、ケーブル３を介して回路本体部５に商
用交流が入力され、アダプタ本体２によって生成された
所定電圧の直流電圧がケーブル４を介してノートパソコ
ンに供給される。

【００２１】一方、ＡＣアダプタ１をノートパソコンと
共に携行する際には、ケーブル３，４を取り外し、例え
ばアダプタ本体２と同じ長さに折り曲げて束ねる。次い
で、アダプタ本体２、ケーブル３，３およびノートパソ
コンを例えば鞄に収納する。この場合、アダプタ本体２
が角棒状、かつノートパソコンの奥行きとほぼ同じ長さ
に形成されているため、アダプタ本体２、および束ねた
状態のケーブル３，４をノートパソコンと共に並べて収
納することができる。このため、薄形鞄などにも容易に
収納することができる結果、ＡＣアダプタ１をノートパ
ソコンと共に容易に携行することができる。

【００２２】なお、本発明は、上記した本発明の実施の
形態に示した構成に限定されない。例えば、本発明の実
施の形態では、アダプタ本体２の幅Ｗ（縦）と長さＬ
（横）との比率をほぼ１：４に形成した例について説明
したが、側面視における最長辺または最長差し渡しの長
さに対する、平面視における最長辺の長さの比率が４倍
以上であればその比率は適宜変更することができる。こ
の場合、例えば、ノートパソコンなどの電子機器におけ
る横幅または奥行のいずれかと、ＡＣアダプタの長さＬ
とをほぼ同じく形成し、かつ電子機器の厚みとＡＣアダ
プタの高さＨとをほぼ同じく形成することにより、ＡＣ
アダプタの携行性をさらに向上させることができる。ま
た、本発明の実施の形態では、アダプタ本体２の幅Ｗと
高さＨとをそれぞれ異なる長さに形成した例について説
明したが、幅Ｗと高さＨとを同じ長さに形成してもよ
い。

【００２３】さらに、本発明の実施の形態では、アダプ
タ本体２の全体形状を角棒状に形成した例について説明
したが、例えば、図５に示すＡＣアダプタ３１のアダプ
タ本体３２のように、その側面視形状が楕円状となるよ
うに、上側ケース３３および下側ケース３４を形成する
こともできる。この場合には、アダプタ本体３２に角部
が無いため、ＡＣアダプタ３１を鞄に入れて携行する際
には、自由な姿勢で収納することができるため、ＡＣア
ダプタ３１の携行性をさらに高めることができる。ま
た、本発明の実施の形態では、本発明における嵌合用凸
部および嵌合用凹部として、嵌合用爪部１５および嵌合
用溝部１６を上側ケース６および下側ケース７にそれぞ
れ形成した例を説明したが、本発明における連結機構、
嵌合用凸部および嵌合用凹部の構成はこれに限定され
ず、適宜変更することができる。

【００２４】さらに、本発明の実施の形態では、生成し
た直流電圧をケーブル４を介して電子機器に供給する例
について説明したが、本発明はこれに限定されない。例
えば、電子機器にＡＣアダプタを連結固定可能に連結機
構を形成すると共に、その連結機構内に、接触形の接続
端子を配設することにより、その接続端子を介して電子
機器に電源を供給するように構成することもできる。ま
た、ＡＣアダプタから電子機器に対して非接触方式によ
って電源を供給することもできる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように、請求項１，２記載のＡＣ
アダプタによれば、ケースにおける縦横の長さの比率を
４倍以上に形成したことにより、携行性に優れたＡＣア
ダプタを提供することができる。

【００２６】また、請求項３記載のＡＣアダプタによれ
ば、一端寄りに交流入力部を形成すると共に他端寄りに
直流出力部を形成したことにより、交流入力部から直流
出力部までを効率よく直線的に配置することができるた
め、ＡＣアダプタをコンパクトに構成することができ
る。

【００２７】さらに請求項４記載のＡＣアダプタによれ
ば、縦横の少なくとも一方の長さを直流電圧供給対象装
置の外筺における各辺のいずれか一つの長さにほぼ等し
く構成したことにより、直流電圧供給対象装置と共にＡ
Ｃアダプタを携行する際の携行性を、より高めることが
できる。

【００２８】また、請求項５記載のＡＣアダプタによれ
ば、ケースの側面視形状を略円形形状または多角形形状
に形成したことにより、より自由な姿勢で鞄などに収納
することができるため、ＡＣアダプタの携行性をさらに
高めることができる。

【００２９】さらに請求項６記載のＡＣアダプタによれ
ば、一方のケースと他方のケースとを着脱自在に連結す
る連結機構を備えたことにより、ＡＣアダプタの組み立
てが容易となる結果、製造コストを低減することができ
る。

【００３０】また、請求項７記載のＡＣアダプタによれ
ば、嵌合用凹部および嵌合用凸部とで連結機構を構成し
たことにより、簡易な構成でありながら、ＡＣアダプタ
の組み立てをより容易にすることができるため、製造コ
ストをさらに低減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係るＡＣアダプタ１の外
観斜視図である。

【図２】本発明の実施の形態に係るＡＣアダプタ１にお
けるアダプタ本体２を示す図であって、（ａ）はコネク
タ１２の形成側から見た側面図、（ｂ）はケーブル４の
配設側から見た側面図、（ｃ）は上面図、（ｄ）は長尺
方向側の側面図である。

【図３】本発明の実施の形態に係るＡＣアダプタ１の分
解斜視図である。

【図４】ＡＣアダプタ１における上側ケース６の嵌合用
凸部１５および下側ケース７の嵌合用凹部１６の近傍を
示す断面図であって、（ａ）は両ケース６，７の嵌合直
前の断面図、（ｂ）は両ケース６，７の嵌合状態を示す
断面図である。

【図５】本発明の実施の他の形態に係るＡＣアダプタ３
１の外観斜視図である。

【図６】従来のＡＣアダプタ５１の外観斜視図である。

【符号の説明】 １ ＡＣアダプタ ２ アダプタ本体 ４ ケーブル ５ 回路本体部 ６ 上側ケース ７ 下側ケース １２ コネクタ １５ 嵌合用爪部 １６ 嵌合用溝部 ３１ ＡＣアダプタ ３２ アダプタ本体 ３３ 上側ケース ３４ 下側ケース Ｌ 長さ Ｗ 幅 Ｈ 高さ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回路部品を内蔵する棒状のケースを備
   え、当該ケースは、縦横の長さの比率が４倍以上に形成
   されていることを特徴とするＡＣアダプタ。
2. 【請求項２】 前記ケースは、側面視における最長辺ま
   たは最長差し渡しの長さに対する平面視における最長辺
   の長さの比率が４倍以上に形成されていることを特徴と
   する請求項１記載のＡＣアダプタ。
3. 【請求項３】 前記平面視における最長辺の長手方向に
   おける一端寄りに交流入力部が形成され、他端寄りに直
   流出力部が形成されていることを特徴とする請求項１ま
   たは２記載のＡＣアダプタ。
4. 【請求項４】 前記ケースにおける縦横の少なくとも一
   方の長さが、生成した直流電圧の供給対象装置の外筺に
   おける各辺のいずれか一つの長さとほぼ等しく構成され
   ていることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記
   載のＡＣアダプタ。
5. 【請求項５】 前記ケースの側面視形状が、略円形形状
   または多角形形状に形成されていることを特徴とする請
   求項１から４のいずれかに記載のＡＣアダプタ。
6. 【請求項６】 前記ケースは、前記平面視における最長
   辺の長手方向に沿った分割面で分割可能に構成されると
   共に、一方のケースと他方のケースとを着脱自在に連結
   する連結機構を備えていることを特徴とする請求項１か
   ら５のいずれかに記載のＡＣアダプタ。
7. 【請求項７】 前記連結機構は、前記一方のケースに形
   成された嵌合用凹部と、当該嵌合用凹部に嵌合可能に前
   記他方のケースに形成された嵌合用凸部とを少なくとも
   備えて構成されていることを特徴とする請求項６記載の
   ＡＣアダプタ。