JP2000291583A - 外部駆動ターボ型流体機械用モータ - Google Patents

外部駆動ターボ型流体機械用モータ

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JP2000291583A
JP2000291583A JP9468799A JP9468799A JP2000291583A JP 2000291583 A JP2000291583 A JP 2000291583A JP 9468799 A JP9468799 A JP 9468799A JP 9468799 A JP9468799 A JP 9468799A JP 2000291583 A JP2000291583 A JP 2000291583A
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bearing
driven magnet
driven
peripheral surface
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JP9468799A
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English (en)
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Atsushi Harakawa
敦 原川
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被駆動用磁石をロータに配設した外部駆動タ
ーボ型流体機械用モータにおいて、曲げモーメントによ
る応力負荷によるロータの騒音・振動の発生を抑制し、
寿命性能を向上させること。 【解決手段】 固定された軸4に軸受3を介して回転自
在に配置したロータ101と、このロータ101の外周
面に装着した被駆動用磁石2と、この被駆動用磁石2の
外周面に対峙して配置した環状のステータ6とを備え、
被駆動用磁石2の磁束密度分布が作用して発生する半径
方向の磁力が軸4に作用する位置と、ロータ101を支
持する軸受3の軸線方向の中心位置とを一致させた関係
とし、ロータ101に発生する曲げモーメントを零とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被駆動用磁石をロ
ータに配設した外部駆動ターボ型流体機械用モータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のモータは、媒体として電気や油、
空気、水などが使用される。これらを動力として取り出
すとき、力、回転力、速度を種々変化させて所期の目的
の機能をモータに発揮させる。このとき制御装置や変速
装置などを利用することが多い。モータの中でも小形の
ものについては、媒体として電気が用いられることが多
い。
【0003】通常使用される小形モータの用途は、動力
伝達を主とするもの、回転精度や直進精度、停止精度な
どの動作精度を主体とするものに大きく分類される。
【0004】流体機械用のモータとしては、羽根車を回
転させて動力として出力させたり、ピストンなどの往復
運動に変えて流体にエネルギを与えるという使用方法が
主である。羽根車を回転させて流体にエネルギを与える
手段として、モータを構成するロータと羽根車を一体に
した外部駆動形のものが既に提案されている。なお、こ
こでいう流体機械とは、モータからの駆動力で流体を昇
圧するターボ型ポンプ,送風機,コンプレッサ等を指
す。
【0005】以下に、このようなロータと羽根車を一体
にし外部駆動形のモータの従来の技術について説明す
る。
【0006】図4は従来の被駆動用磁石をロータに配設
した外部駆動ターボ型流体機械用モータの構造を示す概
略縦断面図である。
【0007】図4において、流体流路を形成する隔壁7
の外周にステータ6を配置し、このステータ6に対応さ
せて隔壁7の中にロータ101が組み込まれている。ロ
ータ101は、流路中心と同軸配置して固定された軸4
の周りに配置した軸受3によって回転自在とした羽根車
1と、この羽根車1の外周のシュラウド部分に外挿した
被駆動用磁石2と、この被駆動用磁石2の外周面を被覆
してこれを保護するカバー5とから構成されたものであ
る。そして、流路中に固定された軸4には、軸受3の軸
線方向の端面に対峙して配置されスラスト方向の負荷を
受けてロータ101の軸線方向の変位を抑えるための軸
受板8を取り付けている。なお、羽根車1は、ターボ型
流体機械の分野で従来周知のように、内部に羽根部を備
えて流体との間での運動量の授受を行なう構成としたも
のである。
【0008】このような外部駆動ターボ型流体機械用モ
ータにおいて、被駆動用磁石2の外周面を通して形成さ
れる磁束密度分布に従って作用する磁力が集中して作用
したとみなしたときの半径方向の磁力が軸4に作用する
位置9aと、ロータ101の軸線方向の重量中心位置9
bとの間の関係は図示のとおりである。そして、図にお
いて符号9cで示す位置は、被駆動用磁石2の磁束密度
が集中したとみなしたときの半径方向の磁力とロータ1
01が回転することにより発生する遠心力との合力が軸
4に作用する位置である。また、ロータ101を構成す
る軸受3の軸線方向の中心位置は符号10として示して
いる。
【0009】このような羽根車1を備えた外部駆動ター
ボ型流体機械用モータにおいて、ステータ6に駆動のた
めの制御電流が印加されると、被駆動用磁石2がそれに
反応してさらに被駆動用磁石2を配設した羽根車1すな
わちロータ101が回転駆動される。そして、ロータ1
01の吸込み側と吐出側に圧力差、あるいはその他ロー
タ101に作用する力がないときは、ステータ6の積層
された軸線方向の中心位置と被駆動用磁石2の磁束密度
が集中して作用したとみなしたときの半径方向の磁力が
軸4に作用する位置9aは一致する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4か
らも判るように、被駆動用磁石2の磁束密度に従って作
用する磁力が集中したとみなしたときの半径方向の磁力
が軸4に作用する位置9aとロータ101を支持する軸
受3の軸線方向の中心位置10とは必ずしも一致してい
ない。一方、ロータ101は、被駆動用磁石2の磁束密
度分布による半径方向の磁力が軸4に作用する位置9a
に相当する位置で負荷を受ける。すなわち、軸受3の軸
線方向の中心位置10を支点としてロータ101には曲
げモーメントが発生し、これによってロータ101は半
径方向への応力を受けることになる。
【0011】また、ロータ101は自身の回転によっ
て、重量に比例した遠心力を発生し、この遠心力の作用
点はロータ101の軸線方向の重量中心に一致する。こ
の遠心力の発生によっても、同様にロータ101には曲
げモーメントが発生し、ロータ101は半径方向に応力
を受けながら回転することになる。
【0012】このように、ロータ101にはこれらの磁
力によるモーメントと遠心力によるモーメントを合成し
た曲げモーメントが加わり、半径方向の応力が常に加わ
った状態で運転される。ところが、ロータ101が曲げ
モーメントによる応力を受けながら回転すると、騒音や
振動が発生して、寿命の低下を招く。特に、小型のモー
タの場合では振動の発生による悪影響が顕著であり、振
動発生の防止は最大の課題である。このような小型モー
タについて振動を避けることが必要なのは次のような理
由による。
【0013】ターボ型のポンプを小型化しようとすると
き、通常の大きさのポンプの特性をそのまま維持しなが
ら小型にスケールダウンできない。これは、ポンプの大
きさを相似に小型化して製作することはできても、損失
の大きさは物理的大きさに比例してスケールダウンでき
ないからである。たとえば、機械損失や流体損失、漏れ
損失などは相対的に小さくすることはできない。しか
も、ポンプを小型化してさらに高揚程化しようとする
と、回転数を上げる必要があり、こうした各損失に加え
上記したような高速化に伴う効率の低下が起こり、きわ
めて効率の悪いポンプとなってしまう。そして、高速化
するため羽根車の吸込み側でキャビテーションが発生
し、水との比重差で発生するエアの滞留量も小型化とは
反対に相対的に大きな影響を持つようになり、効率を損
ない、機械の寿命を短くする。たとえば、羽根車の回転
を高速化すると軸受寿命は著しく低下する。更に、外部
駆動系という点を維持するためには、駆動系の方から制
約があるし、駆動マグネットの配置や羽根車構造にも苦
慮しなければならない。そして更に、小型のポンプを製
作するには、多くの小さなパーツを用意して組み立てる
ことになるので、組立てのハンドリング性が低く、その
製造が難しくなるとともに歩留りも低下する。また、一
体型のポンプで製作しようとすると、駆動マグネットを
モールドするため羽根車の肉厚を均一にすることは極め
て難しい。そして、小型になればなるほど、部材間の接
触を伴いやすいので、接触防止のための寸法精度を高く
しなければならない。しかしながら、高精度化には限界
があり、部材どうしの接触による摩耗により、漏れが大
きくなったりして損失も増大してしまう。
【0014】以上のことから、振動を抑えることができ
ない限り、高揚程の能力を持つライン形の外部駆動ター
ボ型ポンプを小型化することは困難であった。
【0015】このような小型化対応への問題に加えて、
一般的に被駆動用磁石2の磁束密度分布やロータ101
の軸線方向の重量中心位置は機器によってそれぞれ異な
るので、軸4に対する軸受3の位置を特定して決めるこ
とはできない。したがって、設計仕様の標準化への対応
もできないという問題もある。
【0016】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、作動時の騒音や振動を少なくして寿命性能を向上さ
せるとともに軸に対する軸受の取り付け位置の標準化も
できる外部駆動ターボ型流体機械用モータを提供するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の外部駆動ターボ
型流体機械用モータは、固定された軸に軸受を介して回
転自在に配置したロータと、前記ロータの外周面に装着
した被駆動用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙
して配置した環状のステータとを備えた外部駆動ターボ
型流体機械用モータであって、前記被駆動用磁石の外周
面を通して形成される磁束密度分布に従って作用する磁
力が集中して作用するとみなしたときの半径方向の磁力
が前記軸に作用する位置と、前記ロータを支持する前記
軸受の軸線方向の中心位置とを一致させたことを特徴と
する。
【0018】以上のような構成にすると、ロータを支持
する軸受の軸線方向中心位置を支点とする被駆動用磁石
によるロータの曲げモーメントが零となり、安定した回
転が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、固定さ
れた軸に軸受を介して回転自在に配置したロータと、前
記ロータの外周面に装着した被駆動用磁石と、前記被駆
動用磁石の外周面に対峙して配置した環状のステータと
を備えた外部駆動ターボ型流体機械用モータであって、
前記被駆動用磁石の外周面を通して形成される磁束密度
分布に従って作用する磁力が集中して作用するとみなし
たときの半径方向の磁力が前記軸に作用する位置と、前
記ロータを支持する前記軸受の軸線方向の中心位置とを
一致させたことを特徴とする外部駆動ターボ型流体機械
用ポンプであり、ロータを支持する軸受の軸線方向中心
位置を支点とする被駆動用磁石によるロータの曲げモー
メントが零となり、安定した回転が得られるという作用
を有する。
【0020】請求項2に記載の発明は、固定された軸に
軸受を介して回転自在に配置したロータと、前記ロータ
の外周面に装着した被駆動用磁石と、前記被駆動用磁石
の外周面に対峙して配置した環状のステータとを備えた
外部駆動ターボ型流体機械用モータであって、前記被駆
動用磁石の外周面を通して形成される磁束密度分布に従
って作用する磁力が集中して作用するとみなしたときの
半径方向の磁力が前記軸に作用する位置と、前記ロータ
を支持する前記軸受の軸線方向の中心位置とのずれの距
離が、前記軸受の軸線方向長さの25%以内の大きさと
したことを特徴とする外部駆動ターボ型流体機械用モー
タであり、ロータを支持する軸受の軸線方向中心位置を
支点とする被駆動用磁石によるロータの曲げモーメント
が小となり、安定した回転が得られるという作用を有す
る。
【0021】請求項3に記載の発明は、固定された軸に
軸受を介して回転自在に配置したロータと、前記ロータ
の外周面に装着した被駆動用磁石と、前記被駆動用磁石
の外周面に対峙して配置した環状のステータとを備えた
モータであって、前記ロータの軸線方向の重量中心位置
と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線方向の中心位
置とを一致させたことを特徴とするモータであり、ロー
タを支持する軸受の軸線方向中心位置を支点とするロー
タの重量によるロータの曲げモーメントが零となり、安
定した回転が得られるという作用を有する。
【0022】請求項4に記載の発明は、固定された軸に
軸受を介して回転自在に配置したロータと、前記ロータ
の外周面に装着した被駆動用磁石と、前記被駆動用磁石
の外周面に対峙して配置した環状のステータとを備えた
モータであって、前記ロータの軸線方向の重量中心位置
と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線方向の中心位
置とのずれの距離が、前記軸受の軸線方向長さの25%
以内の大きさとしたことを特徴とするモータであり、ロ
ータを支持する軸受の軸線方向中心位置を支点とするロ
ータの重量によるロータの曲げモーメントが小となり、
安定した回転が得られるという作用を有する。
【0023】請求項5に記載の発明は、固定された軸に
軸受を介して回転自在に配置したロータと、前記ロータ
の外周面に装着した被駆動用磁石と、前記被駆動用磁石
の外周面に対峙して配置した環状のステータとを備えた
外部駆動ターボ型流体機械用モータであって、前記被駆
動用磁石の外周面を通して形成される磁束密度分布に従
って作用する磁力が集中して作用したとみなしたときの
半径方向の磁力と前記ロータが回転することにより発生
する遠心力との合力が前記軸に作用する位置と、前記ロ
ータを支持する前記軸受の軸線方向の中心位置とを一致
させたことを特徴とする外部駆動ターボ型流体機械用モ
ータであり、ロータを支持する軸受の軸線方向中心位置
を支点とする被駆動用磁石の磁束密度分布が作用して発
生する半径方向の磁力と、ロータが回転することにより
発生する遠心力との合力が軸に作用するロータの曲げモ
ーメントが零となり、安定した回転が得られるという作
用を有する。
【0024】請求項6に記載の発明は、固定された軸に
軸受を介して回転自在に配置したロータと、前記ロータ
の外周面に装着した被駆動用磁石と、前記被駆動用磁石
の外周面に対峙して配置した環状のステータとを備えた
外部駆動ターボ型流体機械用モータであって、被駆動用
磁石の外周面を通して形成される磁束密度分布に従って
作用する磁力が集中して作用したとみなしたときの半径
方向の磁力と前記ロータが回転することにより発生する
遠心力との合力が前記軸に作用する位置と、前記ロータ
を支持する前記軸受の軸線方向の中心位置とのずれの距
離が、前記軸受の軸線方向長さの25%以内の大きさと
したことを特徴とする外部駆動ターボ型流体機械用モー
タであり、ロータを支持する軸受の軸線方向中心位置を
支点とする被駆動用磁石の磁束密度分布が作用して発生
する半径方向の磁力と、ロータが回転することにより発
生する遠心力との合力が軸に作用するロータの曲げモー
メントが小となり、安定した回転が得られるという作用
を有する。
【0025】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。
【0026】図1は本発明の一実施の形態による被駆動
用磁石をロータに配設した外部駆動ターボ型流体機械用
モータの構造を示す要部の概略縦断面図である。なお、
図1に示す実施の形態における外部駆動ターボ型流体機
械用モータの構成部材は図4の従来の技術とほぼ同じで
あり、以降に示す図2及び図3の実施の形態も含めて同
じ構成部材については共通の符号で指示する。
【0027】図1において、外部駆動ターボ型流体機械
用モータは、流体流路を形成する隔壁7とその外周に配
置したステータ6と、このステータ6に対応させて隔壁
7の中に組み込んだロータ101とから構成されてい
る。ロータ101は、流路中心と同軸配置して固定され
た軸4の周りに配置した軸受3によって回転自在とした
羽根車1と、この羽根車1の外周に外挿した被駆動用磁
石2と、この被駆動用磁石2の外周面を被覆してこれを
保護するカバー5とを備えたものである。また、軸4に
は、軸受3の軸線方向の端面に対峙して配置されスラス
ト方向の負荷を受ける軸受板8を取り付けている。
【0028】ここで、本実施の形態においては、図4の
従来の技術と比較して明らかなように、被駆動用磁石2
の外周面を通して形成される磁束密度に従って作用する
磁力が集中して作用したとみなしたときの半径方向の磁
力が軸4に作用する位置9aと、ロータ101を支持す
る軸受3の軸線方向の中心位置10とは一致している。
【0029】以上の構成において、ステータ6に駆動の
ための制御電流が印加されると被駆動用磁石2がそれに
反応して、さらに被駆動用磁石2を配設した羽根車1す
なわちロータ101が回転する。ロータ101の吸込み
側と吐出側には圧力差があるため軸受3はスラスト荷重
により軸受板8に当接するから、この位置を基準とした
ときのステータ6の積層された軸線方向の中心位置10
と被駆動用磁石2の磁束密度分布が作用して発生する半
径方向の磁力が軸4に作用する位置9aは一致する。
【0030】ここで、ロータ101を構成する被駆動用
磁石2に磁束密度の高い材料、例えばネオジウム等を使
うと、ロータ101には図中の位置9a置において半径
方向に大きな力が作用する。そして、ロータ101を支
持する軸受3の軸線方向の中心位置10と位置9aとが
ロータ101の軸線方向にずれていると、中心位置10
を支点として曲げモーメントが発生する。この曲げモー
メントは、被駆動用磁石2の磁束密度分布が作用して発
生する半径方向の力と、被駆動用磁石2の磁束密度分布
が作用して発生する半径方向の磁力が軸4に作用する位
置9aとロータ101を支持する軸受3の軸線方向の中
心位置10との間の距離の積で表される。
【0031】これに対し、本実施の形態においては、被
駆動用磁石2の外周面を通して形成される磁束密度分布
に従って作用する磁力が集中して作用したとみなしたと
きの半径方向の磁力が軸4に作用する位置9aと、ロー
タ101を支持する軸受3の軸線方向の中心位置10と
を一致させている。このため、先に説明した位置9aと
中心位置10との間の距離は零となり、ロータ101に
は曲げモーメントの発生及び応力負荷はない。したがっ
て、ロータ101は軸受3によって軸4周りを安定状態
に回転し、振動や騒音の発生を伴うこともない。
【0032】また、被駆動用磁石2の磁束密度分布が作
用して発生する半径方向の磁力が軸4に作用する位置9
aと、ロータ101を構成する軸受3の軸線方向の中心
位置10とを一致させることができないまでも、その距
離を近づけてやることにより曲げモーメントを小さくで
きる。すなわち、ロータ101にかかる曲げ作用を、は
りの問題として解析すると、ロータ101を構成する軸
受3は軸4によって軸線方向に回転不可に拘束されてい
て、軸線方向の移動もある程度制限されているため半径
方向へ作用する力は軸受3と軸4が接触する部分ではい
わば剛体へ作用する力になっている。
【0033】そこで、本発明においては、被駆動用磁石
2の外周面を通して形成される磁束密度分布に従って作
用する半径方向の磁力が軸4に作用する位置9aと、ロ
ータ101を構成する軸受3の軸線方向の中心位置10
とのずれが、軸受3の軸線方向長さの25%以内に入る
ように設定した。これにより、被駆動用磁石2の磁束密
度分布に従って作用する半径方向の磁力が軸4に作用す
る位置9aは、ロータ101を構成する軸受3と軸4と
の接触部内に収まり、ロータ101の最大たわみ量はほ
とんど零となる。
【0034】なお、位置9aと中心位置10との間のず
れが軸受3の軸線方向長さの50%以内すなわち軸受3
の端面までに含まれるのであれば、概ね上記と同様のこ
とがいえる。しかし、実際には軸受3と軸4との間には
わずかではあるが隙間があるため、被駆動用磁石2の磁
束密度分布に従って発生する半径方向の磁力が軸4に作
用する位置9aは軸受3の軸線方向長さの25%以内に
入るようにモータを構成したほうが望ましい。
【0035】図2はロータ101の軸線方向の重量中心
位置9bとロータ101を支持する軸受3の軸線方向の
中心位置10とを一致させた構成の例のモータの構造を
示す要部の概略縦断面図である。
【0036】図2の例では、ロータ101を構成する被
駆動用磁石2としては、磁束密度のあまり高くない材
料、例えばフェライト等を用いる。この構成において
も、被駆動用磁石2の外周面を通して形成される磁束密
度分布に従って作用する半径方向の磁力が軸4に作用す
る位置9aにロータ101を支持する軸受3の軸線方向
の中心位置10を支点として曲げモーメントが発生する
が、その作用は小さい。一方、ロータ101の重量が大
きいかまたは回転数が高い場合には、遠心力による影響
が大きくなってくる。すなわち、ロータ101の軸線方
向の重量中心位置9bの位置に半径方向に大きな力が作
用し、ロータ101を支持する軸受3の軸線方向の中心
位置10を支点として曲げモーメントが発生する。この
曲げモーメントは、ロータ101の軸線方向の重量中心
位置9bと、ロータ101を支持する軸受3の軸線方向
の中心10との距離の積で表される。
【0037】これに対し、本実施の形態においては、ロ
ータ101の重量中心位置9bと、ロータ101を支持
する軸受3の軸線方向の中心位置10とを一致させてい
るので、ロータ101が回転して発生する遠心力が軸4
に作用する重量中心位置9bとロータ101を支持する
軸受3の軸線方向の中心位置10とが一致すなわち距離
が零となり曲げモーメントは発生しない。これにより、
ロータ101は安定した回転を得られることになる。
【0038】また、ロータ101の重量中心位置9b
と、ロータを支持する軸受の軸線方向の中心位置10と
を一致させることができないまでも、その距離を短くす
ることにより曲げモーメントを小さくできる。たとえ
ば、図1の例に関連して説明したものと同様に、ロータ
101の軸線方向の重量中心位置9bと、ロータ101
を支持する軸受3の軸線方向の中心位置10とのずれ
が、軸受3の軸線方向長さの25%以内に入るように構
成すればよい。
【0039】さらに、被駆動用磁石2の磁束密度分布に
従って作用する半径方向の磁力と、ロータが回転するこ
とにより発生する遠心力とがほぼ同等の場合には、半径
方向の磁力と遠心力の合力が軸4に作用する位置と、ロ
ータ101を支持する軸受3の軸線方向の中心位置とが
一致するようにモータを構成することにより、曲げモー
メントを零にすることができる。これにより、ロータ1
01は安定した回転を得られることになる。
【0040】図3は被駆動用磁石の磁束密度分布が作用
して発生する半径方向の磁力とロータが回転することに
より発生する遠心力との合力が軸に作用する位置と、ロ
ータを支持する軸受の軸線方向の中心位置とを一致させ
た例のモータの構造を示す概略縦断面図である。
【0041】図3において、9cは被駆動用磁石2の磁
束密度分布に従って作用する半径方向の磁力と、ロータ
101が回転することにより発生する遠心力との合力が
軸4に作用する位置である。すなわち、被駆動用磁石2
の磁束密度分布に従って作用する半径方向の磁力と、ロ
ータ101が回転することにより発生する遠心力とがほ
ぼ同等の場合には、それらの合力が軸に作用する位置9
cと、ロータ101を支持する軸受3の軸線方向の中心
とが一致する。これにより、ロータ101の軸線方向に
作用する曲げモーメントを零にすることができ、これに
よりロータ101は安定して回転し、振動や騒音の発生
が抑えられる。
【0042】また、被駆動用磁石2の磁束密度分布が作
用して発生する半径方向の磁力とロータ101が回転す
ることにより発生する遠心力との合力が軸4に作用する
位置9cと、ロータ101を支持する軸受3の軸線方向
の中心位置10とのずれの距離が、軸受4の軸線方向長
さの25%以内の大きさとしてもよい。この場合でも、
先の例と同様にロータ101に発生する曲げモーメント
は小さくなり、安定した回転が得られる。
【0043】
【発明の効果】本発明では、ロータに発生する曲げモー
メントが零あるいはそれに近い値となるよう設定できる
ので、作動時の騒音や振動の発生が抑えられ、寿命性能
を向上させることができる。また、固定された軸にロー
タを取り付けるための軸受の位置の自由度も拡大できる
ので、仕様の標準化に対応できるほか設計上の制約も少
なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による被駆動用磁石をロ
ータに配設した外部駆動ターボ型流体機械用のモータの
構造を示す要部の概略縦断面図
【図2】ロータの軸線方向の重量中心位置とロータを支
持する軸受の軸線方向の中心位置とを一致させた例のモ
ータの構造を示す要部の概略縦断面図
【図3】被駆動用磁石の磁束密度分布が作用して発生す
る半径方向の磁力とロータが回転することにより発生す
る遠心力との合力が軸に作用する位置と、ロータを支持
する軸受の軸線方向の中心位置とを一致させた例のモー
タの構造を示す概略縦断面図
【図4】従来の被駆動用磁石をロータに配設した外部駆
動ターボ型流体機械用のモータの構造を示す概略縦断面
【符号の説明】
1 羽根車 2 被駆動用磁石 3 軸受 4 軸 5 カバー 6 ステータ 7 隔壁 8 軸受板 9a 被駆動用磁石の磁束密度分布に従って作用する半
径方向の磁力が軸に作用する位置 9b 重量中心位置 9c 被駆動用磁石の磁束密度分布に従って作用する半
径方向の磁力と、ロータが回転することにより発生する
遠心力との合力が軸に作用する位置 10 軸受の軸線方向の中心位置 101 ロータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定された軸に軸受を介して回転自在に配
    置したロータと、前記ロータの外周面に装着した被駆動
    用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙して配置し
    た環状のステータとを備えた外部駆動ターボ型流体機械
    用モータであって、前記被駆動用磁石の外周面を通して
    形成される磁束密度分布に従って作用する磁力が集中し
    て作用するとみなしたときの半径方向の磁力が前記軸に
    作用する位置と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線
    方向の中心位置とを一致させたことを特徴とする外部駆
    動ターボ型流体機械用モータ。
  2. 【請求項2】固定された軸に軸受を介して回転自在に配
    置したロータと、前記ロータの外周面に装着した被駆動
    用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙して配置し
    た環状のステータとを備えた外部駆動ターボ型流体機械
    用モータであって、前記被駆動用磁石の外周面を通して
    形成される磁束密度分布に従って作用する磁力が集中し
    て作用するとみなしたときの半径方向の磁力が前記軸に
    作用する位置と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線
    方向の中心位置とのずれの距離が、前記軸受の軸線方向
    長さの25%以内の大きさとしたことを特徴とする外部
    駆動ターボ型流体機械用モータ。
  3. 【請求項3】固定された軸に軸受を介して回転自在に配
    置したロータと、前記ロータの外周面に装着した被駆動
    用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙して配置し
    た環状のステータとを備えた外部駆動ターボ型流体機械
    用モータであって、前記ロータの軸線方向の重量中心位
    置と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線方向の中心
    位置とを一致させたことを特徴とする外部駆動ターボ型
    流体機械用モータ。
  4. 【請求項4】固定された軸に軸受を介して回転自在に配
    置したロータと、前記ロータの外周面に装着した被駆動
    用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙して配置し
    た環状のステータとを備えた外部駆動ターボ型流体機械
    用モータであって、前記ロータの軸線方向の重量中心位
    置と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線方向の中心
    位置とのずれの距離が、前記軸受の軸線方向長さの25
    %以内の大きさとしたことを特徴とする外部駆動ターボ
    型流体機械用モータ。
  5. 【請求項5】固定された軸に軸受を介して回転自在に配
    置したロータと、前記ロータの外周面に装着した被駆動
    用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙して配置し
    た環状のステータとを備えた外部駆動ターボ型流体機械
    用モータであって、前記被駆動用磁石の外周面を通して
    形成される磁束密度分布に従って作用する磁力が集中し
    て作用したとみなしたときの半径方向の磁力と前記ロー
    タが回転することにより発生する遠心力との合力が前記
    軸に作用する位置と、前記ロータを支持する前記軸受の
    軸線方向の中心位置とを一致させたことを特徴とする外
    部駆動ターボ型流体機械用モータ。
  6. 【請求項6】固定された軸に軸受を介して回転自在に配
    置したロータと、前記ロータの外周面に装着した被駆動
    用磁石と、前記被駆動用磁石の外周面に対峙して配置し
    た環状のステータとを備えた外部駆動ターボ型流体機械
    用モータであって、被駆動用磁石の外周面を通して形成
    される磁束密度分布に従って作用する磁力が集中して作
    用したとみなしたときの半径方向の磁力と前記ロータが
    回転することにより発生する遠心力との合力が前記軸に
    作用する位置と、前記ロータを支持する前記軸受の軸線
    方向の中心位置とのずれの距離が、前記軸受の軸線方向
    の長さの25%以内の大きさとしたことを特徴とする外
    部駆動ターボ型流体機械用モータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106567837A (zh) * 2016-10-31 2017-04-19 新界泵业集团股份有限公司 轴流式热水循环泵
CN106640677A (zh) * 2016-10-31 2017-05-10 新界泵业集团股份有限公司 改进转子结构的永磁循环泵

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