JP2000288577A - 海水又は淡水の浄化方法 - Google Patents

海水又は淡水の浄化方法

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JP2000288577A
JP2000288577A JP11102959A JP10295999A JP2000288577A JP 2000288577 A JP2000288577 A JP 2000288577A JP 11102959 A JP11102959 A JP 11102959A JP 10295999 A JP10295999 A JP 10295999A JP 2000288577 A JP2000288577 A JP 2000288577A
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保範 徳永
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Machiko Yamada
真知子 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広大な水域に残存する窒素、リン等を容易か
つ効率的に除去、回収して、しかも回収物を資源として
有効利用することもできる海水又は淡水の浄化方法を提
供する。 【解決手段】 海水又は淡水中に多数の分散糸を備える
紐状物10をぶら下げ、足糸付着性の二枚貝12を分散
糸に選択的に多量に自然付着させ、浮遊する懸濁性有機
物を摂食させて成長させ、陸上に引き上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二枚貝の付着特性
を利用した海水又は淡水の浄化方法に関し、更に詳しく
は、海洋中に生息する足糸付着性の二枚貝を分散糸に付
着させ、これを生育させることによって海水の浄化を行
い、更に場合によっては回収した二枚貝の資源化を行う
ことができる海水又は淡水の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、後背に大都市圏を擁する内湾やそ
の沿岸域では、水域の富栄養化現象により赤潮や貧酸素
水塊の発生が頻繁に認められるようになった。このよう
な富栄養化現象は、水域生態系の悪化のみでなく水産業
に多大な被害を及ぼし、景観の悪化をも招くことから、
水質問題にとどまらず社会問題にもなっている。海水や
淡水の富栄養化現象とは、生活排水、工場排水等が海洋
や河川等に流入することによって水中に含まれる窒素、
リンの濃度が増加し、これを栄養源とする植物プランク
トンの異常繁殖のことである。この富栄養化現象を抑制
する方法としては、1)覆砂・浚渫による物理的方法、2)
石灰等を散布する化学的方法、3)ホテイアオイ等の大型
植物を育成する生物学的方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、1)の物
理的方法は多額の費用を要し海洋生態系を攪乱し、2)の
化学的方法は効果が継続しない、また、3)の生物学的方
法は回収した生物の処理が困難である等の問題があり、
いずれも現時点では広く汎用しては採用されていない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、広大
な水域に残存する窒素、リン等を環境に負荷を与えず、
また生息している生物にダメージを与えず、容易かつ効
率的に除去、回収して、しかも回収物を資源として有効
利用することもできる海水又は淡水の浄化方法を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る海水又は淡水の浄化方法は、海水又は淡水中に多数
の分散糸を備える紐状物をぶら下げ、足糸付着性の二枚
貝を前記分散糸に選択的に多量に付着させ、浮遊する懸
濁性有機物を摂食させて成長させて陸上に回収してい
る。即ち、海水や淡水中に含まれるリンや窒素は植物性
プランクトンの養分となり、更にこれらは動物性プラン
クトンの餌となる。一方、二枚貝はこれらの植物性プラ
ンクトンやその遺骸を餌とするので、結果として海水又
は淡水に含まれる窒素やリンは二枚貝に吸収されること
になり、海水又は淡水中の窒素及びリンは減少する。こ
こで、本発明においては、多数の分散糸を備える紐状物
をぶら下げると、これにはフジツボ、海綿、ホヤ等の付
着するのに一定の面積を必要とする貝等は極めて付着し
にくく、結果として、足糸付着性の二枚貝が大量に付着
し、この大量の二枚貝によって効果的に水中の浮遊物が
除かれて浄化される。そして、二枚貝の付着した紐状物
を水中から引き上げることにより、窒素、リンを吸収し
た多量の二枚貝を容易に回収できる。そして、この浮遊
物の成分により成長した二枚貝を飼料や肥料等として有
効に利用することが可能になる。なお、足糸付着性の二
枚貝、即ち足糸を体外に出して被付着物に自らの体を固
定する機能を有した二枚貝には、例えばムラサキイガ
イ、ホトトギスガイ、アコヤガイ、アズマニシキガイ、
クロチョウガイ、シロチョウガイ、ゼブラマッスル、カ
ワヒバリガイ等が該当する。
【0005】分散糸とは、二枚貝の足糸を容易に絡みつ
かせるための例えば0.05〜2ミリメートルの太さの
糸であり、生分解性を有する高分子材料(生分解性プラ
スチック)や、その他の天然又は合成材料を用いること
ができる。生分解性プラスチックとは、自然環境で微生
物によって分解されるようなプラスチックをいい、例え
ば、脂肪族ポリエステル、多糖、ポリアミノ酸、ポリエ
ーテル、ポリビニルアルコール等を含む。更には、Zo
ogloea属細菌や通性独立栄養細菌Alcalig
enes eutrophusは、糖質原料からポリ−
β−ヒドロキシ酪酸(PHB)をエネルギー貯蔵物質と
して蓄積し、このPHBは生分解性を有すると共に、1
80℃前後で溶ける熱可塑性であり、フィルムや容器、
繊維などに溶融成形が可能であるので、これらも本発明
にいう生分解性プラスチックに含まれる。以上の分散糸
を、全体が始端及び終端のない環状( ループ状)に形成
して、付着した二枚貝の足糸が容易に滑り落ちることの
ないようにしてもよい。これによって、紐状物に保持さ
れる二枚貝の脱落を効果的に防止することができる。ま
た、前記紐状物を、生分解性プラスチックにより構成す
ることもできる。
【0006】窒素やリンを摂取した懸濁性有機物を摂食
させて成長させた二枚貝は、適当な時期に引き上げて、
そのまま又は場合によっては天ぷら処理等の加工を行っ
て、二枚貝を飼料又は肥料として使用することもでき
る。特に生分解性プラスチックにより紐状物を構成した
場合に、二枚貝の付着した紐状物を分離しないでそのま
ま破砕処理等が適用できるので、余分な廃棄物を生じる
ことなく効率的に処理することができる。足糸付着性の
二枚貝はムラサキイガイとしてもよい。この場合には、
特に繁殖性や、食味等に優れたムラサキイガイを適用し
て、効率的な水域の浄化と回収したムラサキイガイの有
効利用とを実現できる。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに図1は本発明の一実施の形態
に係る海水又は淡水の浄化方法を説明する概念図、図2
は二枚貝増殖量とロープ垂下期間との関係を示すグラ
フ、図3は海水中にぶら下げられた紐状物の説明図、図
4(a)、(b)はそれぞれ摂餌実験及び対照実験の説
明図、図5は飼育水中の細胞密度と経過時間との関係を
示すグラフ、図6(a)、(b)はそれぞれ経過時間と
飼育水中の窒素濃度及びリン濃度の関係を示すグラフで
ある。
【0008】図1を参照して、本発明の一実施の形態に
係る海水又は淡水の浄化方法についてその全体の流れを
説明する。図1に示すように、工業地帯に隣接した沿岸
の海域においては、年間を通じて窒素やリンを含む工場
排水や生活排水が河川や下水道等を介して流入してい
る。このため、このような水域には、工場排水や生活排
水を起源とする多量の有機懸濁物が含まれ、これを栄養
源とする動植物プランクトン等が繁殖して赤潮が発生し
やすくなっている。そして、このような有機懸濁物が海
底に沈殿して有機汚泥として蓄積すると、貧酸素水塊を
現出させたりして、この付近の水域で富栄養化が進行す
ることになる。そこで、本実施の形態においては、ま
ず、分散糸を有する紐状物10を多数用意し、紐状物1
0の一端をブイ11等に繋いで、このような水域にぶら
下げて保持させる。すると、足糸付着性の二枚貝の一例
であるムラサキイガイ12がその足糸を分散糸に絡めて
紐状物10に固定される。このムラサキイガイ12に水
中の懸濁性有機物を摂食させてムラサキガイ12を養殖
することができる。これによって、水中の懸濁性有機物
がムラサキイガイ12によって除去され、水中の浄化を
広範囲にかつ効率的に行うことができる。しかも、この
成長したムラサキイガイ12を紐状物10ごと水中から
引き上げて陸上に回収し、そのまま又は加工してこれを
食用に供したり、あるいは家畜飼料や農業用肥料として
活用することもできる。
【0009】以下、本実施の形態における意義をさらに
具体的に説明する。地球表面積の約7割を占める海洋は
陸起源物質の最終的な到達場所であり、これまで無限の
受容力を持つ受け皿として利用されてきた。人類による
文明の発達に伴ってその環境は悪化し、本来海洋が持つ
機能的な役割を十分に果たせなくなってきている。海洋
が持つ自然的価値は、人間活動に由来する物理的、化学
的な2つの面から圧力を受けている。物理的な面からの
圧力とは、具体的には埋め立て、人工島、港湾構造物、
海岸構築物、養殖場等によって生産性の高い干潟や自然
海岸が消滅することを指し、化学的な面からの圧力と
は、陸起源である土砂や栄養塩類、有機物等の流入が原
因で赤潮や貧酸素水塊、磯焼け等の発生を招くことを指
す。このように汚染された海域の浄化技術の一つに、生
物の生態的特性を利用して環境修復を試みる方法がある
が、これには主に微生物が用いられることが多く、比較
的大型の生物を用いた例は少ない。本来、自然における
浄化とは、微生物による腐敗分解を起点とした食物連鎖
によって成り立っている。ムラサキイガイやコウロエン
カワヒバリガイ等の比較的大型の生物が植物プランクト
ンや海水中の有機懸濁粒子を餌として急速に成長するこ
とから、これらの大型の生物を食物や飼料、肥料として
陸上で消費させることによって、食物連鎖の一環とし機
能させ、水質浄化を促すことができると考えられる。
【0010】そこで本実施の形態においては、福岡県北
九州市の洞海湾を対象水域として、ムラサキイガイやコ
ウロエンカワヒバリガイ等の足糸付着性二枚貝の生態的
特性を利用する環境修復の方法を試みた。同湾は、かっ
て水質汚濁の進行と共に湾の一部が無生物地帯となって
いたが、その後、下水道整備や工場排水規制などの水質
浄化対策が行われた結果、その水質は大幅に改善され、
ムラサキイガイやコウロエンカワヒバリガイを含む多く
の生物が復帰しつつある水域である。しかし現在でも、
湾幅1.2km、奥行き13kmと狭隘な内湾に都市生
活排水を含んだ河川水が、19〜30万m3 /dayと
いうオーダーで流入し、また、規制されたとはいえ大量
の栄養塩類を含んだ工場排水が流入して、湾内は未だに
過栄養状態であり赤潮や貧酸素水魂が発生しているのが
現状である。一方、ムラサキイガイは洞海湾等における
養殖等に適した最優占種であり、食料あるいは肥料など
の人間が利用できる形にして回収することによって、よ
り効率的に海域環境を健全な状態に戻すことが考えられ
た。
【0011】(現場水質調査)まず、洞海湾における戸
畑渡場桟橋付近の海域を調査対象として、1996年4
月から1997年9月までの1年5ヶ月間にわたって水
質調査を行い、水深毎の透明度、水温、塩分、溶存酸素
濃度及びクロロフィルa濃度等を測定した。水温の鉛直
分布について見ると、観測期間中を通じて水深による差
は見られなかった。1996年、1997年共に最も高
い水温を記録したのは8月であった。1996年8月の
水温は極表層を除いて28℃未満であったのに対し、1
997年8月の水温は中層付近まで28℃を上回ってい
た。1997年1〜2月にかけて最低水温が観測された
が、10℃以下になることはなかった。塩分の鉛直分布
について見ると、1996年6月の表層で25.71p
su、1997年9月の表層で25.2psuといった
低塩分が観察された。また、1996年の6月にも塩分
の成層が観察されたが、その他の月は水深が増加するの
に伴って、わずかに塩分は高くなるものの、表層と底層
における顕著な差は見られなかった。全調査期間を通じ
て水深による溶存酸素濃度の変化はほとんど見られず、
夏季における貧酸素水魂などは確認されなかった。クロ
ロフィルa濃度の鉛直分布をみると、1996年、19
97年共に7月から8月にかけて、著しいクロロフィル
a濃度の増加が観測された。観測期間中、最もクロロフ
ィルa濃度が高かったのは1997年8月の中層で、6
3μg /リットルであった。その後、急激に減少し9月
には14μg /リットルとなった。1996年も同様な
傾向を示し、1996年8月の表層においては、51μ
g /リットルであったが9月には12μg /リットルと
なっていた。観測期間中、最もクロロフィルa濃度が低
かったのは1996年12月の中層で、0.11μg /
リットルであった。
【0012】(優占付着生物調査)このような環境下に
おいて、深度毎に優占する付着性生物についての調査を
行った。ここでは、1本が50cmの長さの材質がビニ
ロンとポリエステルの混紡等の合成樹脂素材であるクレ
モナSロープを12本連結したものを1連として、これ
を1996年4月に、海域の表層から海底まで6連分を
垂下し、毎月1連の割合で取り上げた。取り上げられた
ロープの総湿重量を測定した後、付着物をすべてはぎ取
り、ロープ1本当たりに付着する優占種の同定を行うと
共に、その湿重量等を測定した。なお、観察された付着
生物の中で顕著に優占していたムラサキイガイ、コウロ
エンカワヒバリガイ、シロボヤについては、その体組織
中に含まれる全有機炭素量(TC)、全有機窒素量(T
N)及び全有機リン量(TP)の定量を行った。TC、
TNについては柳本社製MT−3型CHNコーダーを用
い、TPについてはモリブデンブルー法によって比色定
量した。
【0013】その結果、ロープ全体(No .1〜12)
の付着物湿重量の経時変化をみると、月を追うごとに増
加し、10月(浸漬期間6ヶ月)に最大値17kgとな
った。また、付着した優占種の種数についても10月に
10種となった。ロープNo .1、3、5、7、9、1
1の計6本について優占種の同定を行って観察された生
物種は、ムラサキイガイ、コウロエンカワヒバリガイ、
ホトトギスガイ、マガキ、タテジマフジツボ、アメリカ
フジツボ、カタユウレイボヤ、ヒドロ虫類、多毛類、甲
殻類等であった。また、ムラサキイガイ、コウロエンカ
ワヒバリガイ、シロボヤ、ヒドロ虫類について、その体
組織中に含まれるCNP量を測定した。これら優占種の
乾燥重量当たりに含まれるCN比はほぼ一致しており、
CN量に対するP量の割合が最も高かったのはヒドロ虫
類で、最も低かったのはシロボヤであった。一方、乾燥
重量当たりのC量及びN量が最も多かったのはコウロエ
ンカワヒバリガイの身で、それぞれ437mgC/g
(乾燥重量)と95.4mgN/g(乾燥重量)であっ
た。乾燥重量当たりのP量が最も多かったのはヒドロ虫
類で21.0mgP/g(乾燥重量)であった。シロボ
ヤの体内に含まれるCNP量は二枚貝の貝殻を除いて考
えると全てにおいて最も低かった。
【0014】これらのことを踏まえて、実際の現場にお
いて最も効率的にCNPの回収を行える種について、比
較検討を試みた。その結果、シロボヤは二枚貝の約5倍
のバイオマスを示したが、C量に換算すると二枚貝の1
.5 倍、N量に換算すると約1.1倍、P量に換算す
ると約0.5 倍になることがわかり、二枚貝によるCN
Pの回収の方がより効率的であることが分かった。ヒド
ロ虫類については、現存量が比較的少ないことや、夏季
においてのみ優占した事を考えると、環境修復への応用
として、計画的にかつ人為的にこれを利用することは困
難であると考えられた。以上のことから、洞海湾におい
て付着生物を用いた環境修復を試みた場合、ムラサキイ
ガイ、及びコウロエンカワヒバリガイを用いることが最
も効率的であると考えられた。
【0015】(二枚貝付着実験調査)二枚貝付着実験調
査は、洞海湾の戸畑渡場桟橋において、1995年4月
から10月まで、1996年4月から9月まで、199
7年2月から9月までの計3回にわたって実施した。紐
状物の例である付着基盤として、1995年度はクレモ
ナSロープ(50cm)、1996年度は材質がクレモ
ナであるグリーン養生ネット(縦50cm、横15c
m)を、1997年度は塩化ビニリデン製の分散糸を備
えたロープ(50cm)を用いた。図1に示したよう
に、付着基盤を上層部分(0−50cm)と下層部分
(100−150cm)に張り付け、これにブイを取付
けたものを設置した。この装置を毎月1回の割合で海水
中から引き上げ、上層と下層からそれぞれ1基盤ずつを
回収し、付着しているムラサキイガイ及びコウロエンカ
ワヒバリガイをはぎ取って個体数及び殻長の測定を行っ
た。また、1996年度の調査においては月毎に新たに
付着する二枚貝生物量を明らかにするために、新たなネ
ットを上層及び下層に取付ける作業を行ってから、装置
を再び海水中に浸積させた。新たに取付けられたネット
は、その翌月に回収して同様の作業を行った。
【0016】このようにして、ムラサキイガイの付着時
期について調べた結果、5〜7月に付着個体が確認され
た。その数は、上層、下層とも6月が最も多くそれぞれ
300個体と144個体であった。7月に付着した個体
数は上層、下層ともわずかに2個体で、それ以後10月
までに付着する個体は全く見られなかった。また、コウ
ロエンカワヒバリガイについてみると、7〜10月に新
たに付着する個体が確認された。その数は、上層、下層
とも8月が最も多く、それぞれ2236個体と、318
0個体であった。次に、洞海湾におけるムラサキイガイ
の殻長と、湿重量の関係式を用いてロープ及びネット当
たりに付着したムラサキイガイのバイオマス(湿重量)
を算出した。その結果、1995年度の調査において最
も大きなバイオマスを示したのは7月で、上層で0.2
4kg、下層で0.07kgであった。1996年度の
調査についてみると、上下層とも10月に最大値それぞ
れ2.06kg/net、1.04kg/netとなっ
た。1997年度の調査についてみると、上下層とも8
月に最大値それぞれ7.81kg/rope、4.69
kg/ropeとなった。一方、コウロエンカワヒバリ
ガイについて、1996年度の調査において比較的大き
なバイオマスを示した。なお、ムラサキイガイの幼生が
定着するのは化学物質に反応するのではなく、むしろ物
理的な形状が決め手になっており、幼生は繊維状の物質
を好む事が指摘されている。また、繊維状の物質は、比
較的硬い付着基盤を好むマガキやフジツボ類などの競争
種の付着を抑制できると考えられたため、1997年度
から塩化ビニリデン製の分散糸を備えたロープを付着基
盤として用いた。このように付着基盤の構造や投入時期
を調整することで、1997年度には飛躍的に大きなバ
イオマスを付着させることができた。
【0017】また、上記した二枚貝付着実験に加えて、
使用する紐状物の材質を異ならせて行った実施例の結果
を図2に示す。ここでは、材質がビニロンとポリエステ
ルとの混紡等である合成樹脂素材を使用したクレモナS
ロープと生分解性プラスチック製からなるロープを用い
て、それぞれに付着形成されるバイオマスの単位長さ当
たりの湿重量(g/m)すなわち二枚貝の増殖量を月毎
に測定したものである。図3に示すように、紐状物の一
例である生分解性プラスチックからなるロープ20は、
径が0.01〜1mm、長さが50〜500mmである
多数の分散糸21を有して、しかも、各分散糸21が全
体に環状に形成されて、ロープ本体に束ねられた構造と
なっている。そして、水中にぶら下げられるロープ20
の上端が上渡し綱22を介してブイ11に繋がれ、下端
が下渡し綱23にそれぞれ連結され、下渡し綱23には
必要に応じて図示しない重り等が固定されている。これ
によって、多数のロープ20が互いに絡み合うことがな
いように構成されている。図2に示されるように、生分
解性プラスチックからなるロープ20を用いた場合に
は、バイオマス、特にムラサキイガイに対する選択付着
性を向上できると共に、分散糸が環状に形成されている
ので、付着した二枚貝の脱落を防止して、クレモナSロ
ープを用いる場合に比較してバイオマスの量を格段に増
加させることができるのが分かる。
【0018】(摂餌実験)続いて、このようなムラサキ
イガイ等の生物体による環境浄化の効果を評価するため
に以下のような摂餌実験を実験室内で行った。摂餌実験
はムラサキイガイについて、その殻長毎の摂餌速度と窒
素及びリン(N、P)に関する同化率を見積もることを
目的として行った。図4(a)に示すような容積3リッ
トルからなるアクリル製の水槽30の中に、ムラサキイ
ガイ33を殻長毎にそれぞれS、M1、M2、L1、L
2として1個体ずつ投入した。なお、図4(a)、
(b)において示される多数の点は餌として用いている
植物性プランクトンを示す。次に、孔径0.45μmの
フィルターで濾過した自然海水に餌生物として、夏季の
洞海湾で優占する珪藻を一定量加えたものを、実験用飼
育水としてそれぞれの水槽に分注した。また、ムラサキ
イガイ33を入れた水槽30と、餌生物のみの水槽34
をコントロールとし、これらすべての水槽30、34内
の餌粒子が沈殿しないようにエアレーシヨン装置35を
用いて調節した。なお、符号31、32は、三角フラス
コ、漏斗を示す。
【0019】このように設置した後、水温20(℃)、
照度370(lux)の条件下で、ムラサキイガイ33
が開口してから48時間にわたって飼育水中のPOC
(粒子態有機炭素)の減少速度を測定し、図5に代表し
て示すような殻長毎の摂餌速度を求めた。さらに、0時
間から48時間における懸濁粒子の減少量を摂餌量と
し、0時間から48時間における水槽30内全体のTN
(全窒素)、TP(全リン)の減少量をムラサキイガイ
33によって同化されたものとして、同化率を算出し
た。なお、現場におけるPOC濃度が50〜200μM
の間で変動していたことから、この範囲におけるPOC
の減少速度を摂餌速度として用いた。ここで、図5にお
ける細胞密度とは植物プランクトンの密度を示し、図6
(a)、(b)はこれに対応する窒素濃度とリン濃度を
示し、時間の経過のと共にそれぞれの濃度が減少してい
くのが分かる。今回の実験のように懸濁粒子の減少速度
から摂餌速度を見積もる場合、粒子密度によってその値
は異なる。そのため、現場でみられた粒子密度に対する
摂餌速度の平均値を各殻長毎の摂餌速度として用いた。
また、ムラサキイガイの同化率は、摂餌量と排泄量を直
接測定するこによって求めた。呼吸、及び代謝エネルギ
ーで消費されるものもすべて同化されたものとすると、
ムラサキイガイの平均同化率は炭素(C)は39.6
%、窒素(N)で36.0%、リン(P)は1%であっ
た。
【0020】以下、これらの実験結果を踏まえて、二枚
貝を用いた海水又は淡水の浄化方法について考察する。
赤潮と同等のプランクトン密度下(1.5〜5×1.6
Cells/ミリリットル)においてムラサキイガイが
海水中の餌粒子を効率良く摂取することから、その海水
の浄化に対して有効性がある。洞海湾においてロープに
付着したムラサキイガイが、どのような機能を果たして
いるかを見積もるために、1997年8月についての結
果に基づいて現場モデルの作成を行った。まず、199
7年8月において、縦横5m、水深1m(体積25m
3 )の容積の海水からなるボックスに対して1 本のロー
プを入れたと仮定する。洞海湾に負荷される栄養塩類に
ついては別にまとめているが洞海湾全体との体積比から
このボックスに負荷される栄養塩類は、DINが2.2
4g/day、DIPが0.16g/dayとなる。8
月のこのボックス当たりの基礎生産速度は24.9gC
/dayであると見積もられる。ムラサキイガイの摂餌
速度は7〜8月におけるロープ当たりの摂餌速度の平均
値を用いたが、この値はボックス内において餌粒子が局
所的に不足しないものとして算出した。同化率、排泄率
については実験から得られた値を用いた。
【0021】今回の実験から得られたロープ1本当たり
のムラサキイガイの摂餌速度は、水深0〜1mにおける
有光層25m2 当たりの基礎生産速度に匹敵する結果と
なり、洞海湾の戸畑渡場桟橋付近における基礎生産量の
約72%は水深0〜1mで行われていたことから、洞海
湾において海表面積25m2 当たりにロープを1本垂下
すれば、単位面積当たりの植物プランクトンの増殖が7
2%押さえられると計算された。また、今回の実験で観
察された赤潮の原因種である珪藻は、有害赤潮プランク
トンとして知られる渦鞭毛藻類や他の植物プランクトン
と比較すると増殖速度が速いとされているにもかかわら
ず、ムラサキイガイは本種の増殖を押さえる程の摂餌速
度を持つことから、ムラサキイガイに直接害を及ぼす赤
潮プランクトン以外であれば、短時間のうちに除去でき
ることが示唆された。一方、洞海湾全体とボックスの体
積比から求められた1 日当たりのDIN、DIP負荷量
はそれぞれ2.24gと0.16gである。実験から求
められたムラサキイガイの摂餌速度及び同化率から、ロ
ープ当たりの同化量を算出したところ、Nで1.57g
/day、Pで0.26g/dayとなった。これは1
日にボックスに負荷される量のNで70.1%、Pで1
63%であり、洞海湾におけるムラサキイガイを用いた
環境修復の有効性が示唆されたといえる。また、ムラサ
キイガイの糞については、その体内に共生する腸内細菌
が関与し分解が促進されることが指摘されており、懸濁
粒子がムラサキイガイを通過することで海底の底質に与
える影響も軽減されると考えられる。なお、実際には二
枚貝は糞をするので、二枚貝があった海底にはその糞が
沈積するが、この糞はバクテリアに分解されやすい特徴
を有しており、結果として二枚貝が成長した分だけ窒
素、リンが海水又は淡水から持ち出されているので、有
効に海水又は淡水の浄化が行われることになる。
【0022】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、要
旨を逸脱しない条件の変更は全て本発明の適用範囲であ
る。例えば、本実施の形態においては、海水に適応する
種類の二枚貝を用いて海水の浄化を行う例について説明
したが、淡水に適応する二枚貝を用いて淡水の浄化を行
うことも可能である。また、紐状物として、ロープを水
中にぶら下げる例を示したが、分散糸を有する紐状体を
多数組み合わせて、全体を網状又はネット状に構成し
て、これに付着する二枚貝の付着密度を増加させるよう
なこともできる。
【0023】
【発明の効果】請求項1〜5記載の海水又は淡水の浄化
方法においては、海水又は淡水中に多数の分散糸を備え
る紐状物をぶら下げるので、二枚貝をこの状態で長期に
渡り安定して保持させることができる。そして、二枚貝
を分散糸に選択的に多量に付着させ、浮遊する懸濁性有
機物を摂食させて成長させるので、リン、窒素を含む水
中の浮遊物が二枚貝によって摂食されて、環境に負荷を
与えずまた生息している生物にダメージを与えず、容易
かつ効率的に除去されると共に、二枚貝の付着した紐状
物を水中から引き上げることにより、多量の二枚貝を容
易に回収して、成長した二枚貝を飼料や肥料等として有
効に利用することができる。
【0024】特に、請求項2記載の海水又は淡水の浄化
方法においては、分散糸は環状になっているので、分散
糸に付着した二枚貝の足糸が容易に脱落することがな
く、紐状物に保持される二枚貝の脱落を効果的に防止す
ることができる。請求項3記載の海水又は淡水の浄化方
法においては、紐状物は、生分解性プラスチックからな
っているので、足糸付着性の二枚貝の付着を容易にでき
ると共に、紐状物が環境に長く残存して生態系に害を及
ぼすことがない。請求項4記載の海水又は淡水の浄化方
法においては、懸濁性有機物を摂食させて成長させた二
枚貝は、適当な時期に引き上げて、そのまま又は加工
し、二枚貝を飼料又は肥料として使用するので、特に生
分解性プラスチックにより紐状物を構成した場合に、二
枚貝の付着した紐状物を分離しないでそのまま破砕処理
等が適用でき、余分な廃棄物を生じることなく効率的に
処理できる。請求項5記載の海水又は淡水の浄化方法に
おいては、足糸付着性の二枚貝はムラサキイガイとして
いるので、特に繁殖性や、食味等に優れたムラサキイガ
イを適用して、水域の効率的な浄化と回収したムラサキ
イガイの有効利用とを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る海水又は淡水の浄
化方法を説明する概念図である。
【図2】二枚貝増殖量とロープ垂下期間との関係を示す
グラフである。
【図3】海水中にぶら下げられた紐状物の説明図であ
る。
【図4】(a)、(b)はそれぞれ摂餌実験及び対照実
験の説明図である。
【図5】飼育水中の細胞密度と経過時間との関係を示す
グラフである。
【図6】(a)、(b)はそれぞれ経過時間と飼育水中
の窒素濃度及びリン濃度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10:紐状物、11:ブイ、12:ムラサキイガイ(足
糸付着性の二枚貝)、20:ロープ、21:分散糸、2
2:上渡し綱、23:下渡し綱、30:水槽、31:三
角フラスコ、32:漏斗、33:ムラサキイガイ、3
4:水槽、35:エアレーシヨン装置
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 學 福岡県北九州市戸畑区新池1丁目2番1号 北九州市環境科学研究所内 (72)発明者 山田 真知子 福岡県北九州市小倉北区城内1番1号 北 九州市役所内 (72)発明者 上田 直子 福岡県北九州市戸畑区新池1丁目2番1号 北九州市環境科学研究所内 Fターム(参考) 2B104 EE06 EE10 4D003 EA17 EA30 4D040 CC11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水又は淡水中に多数の分散糸を備える
    紐状物をぶら下げ、足糸付着性の二枚貝を前記分散糸に
    選択的に多量に付着させ、浮遊する懸濁性有機物を摂食
    させて成長させて陸上に回収することを特徴とする海水
    又は淡水の浄化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の海水又は淡水の浄化方法
    において、前記分散糸は環状になっていることを特徴と
    する海水又は淡水の浄化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の海水又は淡水の浄
    化方法において、前記紐状物は、生分解性プラスチック
    からなっていることを特徴とする海水又は淡水の浄化方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の海
    水又は淡水の浄化方法において、前記懸濁性有機物を摂
    食させて成長させた二枚貝は、適当な時期に引き上げ
    て、そのまま又は加工して前記二枚貝を飼料又は肥料と
    して使用することを特徴とする海水又は淡水の浄化方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の海
    水又は淡水の浄化方法において、前記足糸付着性の二枚
    貝はムラサキイガイであることを特徴とする海水又は淡
    水の浄化方法。
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JP2011045797A (ja) * 2009-08-25 2011-03-10 Nippon Solid Co Ltd 汚水の処理用浄化膜
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