JP2000288382A - 有機ハロゲン化合物の分解装置 - Google Patents

有機ハロゲン化合物の分解装置

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JP2000288382A
JP2000288382A JP11103346A JP10334699A JP2000288382A JP 2000288382 A JP2000288382 A JP 2000288382A JP 11103346 A JP11103346 A JP 11103346A JP 10334699 A JP10334699 A JP 10334699A JP 2000288382 A JP2000288382 A JP 2000288382A
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halogen compound
organic halogen
gas
flow rate
pressure
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JP11103346A
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English (en)
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Masahiro Bessho
正博 別所
Toshio Hattori
敏夫 服部
Yasuhiro Tsubaki
泰廣 椿
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機ハロゲン化合物等を効率的かつ安定的に
供給することにより、安定した分解条件を確保する。 【解決手段】 有機ハロゲン化合物を含むガスにマイク
ロ波を照射することによって熱プラズマを生成し、該熱
プラズマ中で有機ハロゲン化合物を分解する分解装置に
おいて、有機ハロゲン化合物が収納されたボンベ28の
下流側に、有機ハロゲン化合物と混合している油分を分
離除去するミストセパレータを設け、配管の汚れや副生
成物の生成を防止した。また、ボンベ28を温度調節槽
71内の温水に浸漬し、ボンベ28内の飽和蒸気74の
温度を一定に保持することによって吐出圧も一定にし、
有機ハロゲン化合物の体積流量の変動を抑制して、プラ
ズマを長時間継続的に安定化させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを利用し
た有機ハロゲン化合物の分解装置に係わり、特に、マイ
クロ波を利用してプラズマを発生させるようにした有機
ハロゲン化合物の分解装置のガス供給部に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】分子内にフッ素,塩素,臭素等を含んだ
フロン,トリクロロメタン,ハロン等の有機ハロゲン化
合物は、冷媒,溶剤,消火剤等の幅広い用途に大量に使
用されており、産業分野における重要度は極めて高い。
しかし、これら化合物は揮発性が高く、未処理のまま大
気,土壌,水等の環境に放出されると、発ガン性物質の
生成,オゾン層の破壊等、環境に悪影響を及ぼすことが
あるため、環境保全の見地から無害化処理を行う必要が
ある。
【0003】従来から有機ハロゲン化合物の処理方法と
して報告されているものは、主として高温での分解反応
を利用したものがあり、この処理方法は更に燃焼法とプ
ラズマ法とに大別される。燃焼法は、セメントキルンや
触媒などを利用した有機ハロゲン化合物の分解方法であ
り、一方、プラズマ法は、プラズマ中で有機ハロゲン化
合物を水蒸気と反応させ、二酸化炭素,塩化水素,フッ
化水素に分解するものである。
【0004】プラズマ法としては、特許第213467
5号に記載されているような高周波電源を用いて高周波
誘導プラズマを生成させ有機ハロゲン化合物を分解する
方法がある。
【0005】また、特願平7−308952号や特願平
7−332580号に記載されているような直流電源に
より生成したアークプラズマを利用した分解方法も提案
されている。
【0006】さらに、有機ハロゲン化合物の分解装置に
ついては、マイクロ波を利用して発生させたプラズマを
利用するものがある。このマイクロ波プラズマを利用し
た分解方法はプラズマ発生部(分解部)上部において垂
直方向に延在する円筒導波管と、該円筒導波管の内部に
配されその下端を貫通して反応管に連通する放電管と、
水平方向に延在しその一端部近傍において円筒導波管に
連接される方形導波管と、該方形導波管の他端に装着さ
れるマイクロ波発信器等を具備してなる。
【0007】この分解方式では、放電管に有機ハロゲン
化合物および水蒸気が供給される一方で、マイクロ波発
信器から発信されたマイクロ波が方形導波管を介して円
筒導波管に伝送される。そして、円筒導波管の内部にT
01モードにより形成されたマイクロ波電界で放電を起
こし、有機ハロゲン化合物が熱プラズマにより分解され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらプラズマ法で
は、フロンガス等の円滑な流通を確保するために、温度
変化に伴う圧力変動を防止すること、また、配管の汚れ
や副生成物の生成を抑制するために、分解部への異物の
混入を防止することによりプラズマを長時間継続的に安
定化させる必要がある。しかしながら、従来提案されて
いる分解装置においては、これを十分に満足させること
ができなかった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、有機ハロゲン化合物等を
効率的かつ安定的に清浄化した状態にて供給すること
で、安定した分解条件を確保することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、分解処理の
安定化について検討を行ったところ、以下の知見を得
た。エアコン等の冷媒として使用された回収フロン(有
機ハロゲン化合物)には、圧縮機の摺動部の焼き付きを
防止する目的で潤滑油が混入しているため、これをその
まま系内に導入すると、配管に汚れが付着したりすすや
有害な副生成物が生成されるおそれがある。また、ボン
ベ内に液貯留された回収フロンは、気化する際に周囲か
ら大量の熱を奪うため、ボンベおよびその下流側配管に
霜が生成されたり、温度低下による圧力変動を来してフ
ロンガス等の安定供給に支障を来す。これらの理由によ
って、フロンガス等が清浄かつ安定的に系内に供給され
ないと、プラズマの安定化に支障を来して分解処理能力
の低下を招く。
【0011】そこで、上記課題を解決すべく、本発明に
おいては以下の構成を採用した。請求項1記載の有機ハ
ロゲン化合物の分解装置は、有機ハロゲン化合物を含む
ガスにマイクロ波を照射することによって熱プラズマを
生成し、該熱プラズマ中で有機ハロゲン化合物を分解す
る分解装置であって、有機ハロゲン化合物が収納された
ボンベからプラズマ生成部へと向かう経路内に、有機ハ
ロゲン化合物と混合している油分を分離除去するミスト
セパレータが設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0012】この分解装置では、たとえ分解すべき有機
ハロゲン化合物がエアコン等から回収した冷媒であって
も、冷媒に混入している油分がプラズマ生成部に導入さ
れる前に分離除去されるため、配管が汚れたり副生成物
が生成されることがない。
【0013】請求項2記載の有機ハロゲン化合物の分解
装置は、有機ハロゲン化合物を含むガスにマイクロ波を
照射することによって熱プラズマを生成し、該熱プラズ
マ中で有機ハロゲン化合物を分解する分解装置であっ
て、プラズマ生成部に向けて流通する有機ハロゲン化合
物の体積流量の変動を抑制する流量調整手段が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0014】この分解装置では、有機ハロゲン化合物が
気化した際の温度低下によって圧力変動を来すことがあ
っても、流量調整手段によってその下流側に送られる有
機ハロゲン化合物の体積流量の変動が抑制されるため、
プラズマ生成部への安定供給に支障を来すことがない。
【0015】請求項3記載の有機ハロゲン化合物の分解
装置は、請求項2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置
において、前記流量調整手段は、有機ハロゲン化合物が
収納されたボンベ内のガス温度を一定に保持する温度調
節装置を備えることを特徴とするものである。
【0016】ボンベ内に飽和液とともに二相分離状態で
存在する飽和蒸気の圧力と温度は、有機ハロゲン化合物
の種類によって決まるため、ボンベからの吐出圧は飽和
蒸気の温度すなわちガス温度を調節することにより制御
可能である。この分解装置では、飽和蒸気の温度を一定
に保持することで吐出圧も一定に保持されるため、有機
ハロゲン化合物の体積流量の変動は効果的に抑制され
る。
【0017】請求項4記載の有機ハロゲン化合物の分解
装置は、請求項2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置
において、前記流量調整手段は、その上流側における有
機ハロゲン化合物のガス圧に応じて絞り断面積が可変制
御される絞り装置を備えることを特徴とするものであ
る。
【0018】ボンベ内の残存量が十分である場合の体積
流量は、専ら絞り装置の絞り断面積によって決まり、圧
力変動があっても体積流量に変動は生じない。他方、残
存量が減少してガス圧が所定値以下になった場合の体積
流量は、絞り断面積と絞り装置の差圧とによって決まる
ため、差圧が変動すると体積流量も変動してしまうこと
になる。
【0019】この差圧の変動は、絞り装置の下流側の圧
力が略大気圧で一定であるため、専ら絞り装置の上流側
の圧力変動に依存して生じることになる。この分解装置
では、絞り装置の上流側の圧力に応じて絞り断面積が可
変制御されるため、運転時間の経過によってガス圧が所
定値以下になっても、有機ハロゲン化合物の体積流量の
変動は効果的に抑制される。
【0020】請求項5記載の有機ハロゲン化合物の分解
装置は、請求項2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置
において、前記流量調整手段は、その上流側における有
機ハロゲン化合物のガス圧を一定圧力に保持する圧力制
御弁と、その下流側に配される絞り装置とを備えること
を特徴とするものである。
【0021】上記の通り、ボンベ内の残存量が減少して
ガス圧が所定値以下になると、体積流量は、絞り断面積
と絞り装置の上流側の圧力とによって決まることにな
る。この分解装置では、圧力制御弁によって絞り装置上
流側のガス圧が一定圧力に保持されるため、運転時間の
経過によってガス圧が所定値以下になっても、有機ハロ
ゲン化合物の体積流量の変動は効果的に抑制される。
【0022】請求項6記載の有機ハロゲン化合物の分解
装置は、請求項2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置
において、前記流量調整手段は、液状態でボンベから流
出した有機ハロゲン化合物を気化する絞り装置と、該絞
り装置を通過する有機ハロゲン化合物を一定温度に加熱
保持する加熱装置とを備えることを特徴とするものであ
る。
【0023】ボンベから有機ハロゲン化合物が液状態で
流出する場合の体積流量は、絞り装置の絞り断面積と差
圧とによって決まる。この分解装置では、加熱装置によ
って絞り装置を通過する有機ハロゲン化合物を一定温度
に加熱保持することにより、絞り装置上流側の圧力が一
定に保持される結果、差圧も一定に保持されるため、有
機ハロゲン化合物の体積流量の変動は効果的に抑制され
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施形態に
ついて、図面を参照しながら説明する。図3において水
平方向に延びる方形導波管1は、その始端部(左端部)
に周波数2.45GHzのマイクロ波を発信するマイク
ロ波発信器2を備えており、始端側から終端(右端)側
に向けてマイクロ波を伝送する。方形導波管1には、図
1に示すように、その終端部側で反射して始端部側に戻
ってきたマイクロ波を吸収することにより反射波の発信
側への影響を防止するアイソレータ3と、複数の波動調
整部材4を各々出入りさせることにより電波の波動的な
不整合量を調整して放電管5に電波を収束させるチュー
ナー6が設けられている。
【0025】この動作を以下に少し詳しく説明する。マ
イクロ波発信機2は断面矩形の導波管の一端に置かれマ
グネトロンを駆動して所定周波数の電磁波を放射する。
この電磁波の伝播現象は電磁波に関るマクスウエルの波
動方程式を解くことによって特性が把握される訳である
が、結果的には伝播方向に電界成分を持たない電磁波T
E波として伝播する。此れの1次成分TE10の例を方向
が交番する矢印で図2の矩形導波管の伝播方向に示す。
又矩形導波管1の他端部に2重の円筒状導体からなる2
重円筒導波管の環状空洞には、導波管1を伝播する電磁
波、管端で反射する電磁波の導体9による結合作用によ
り、環状空洞部には、進行方向に電界成分を持つTM波
が生じる。
【0026】この1次成分であるTM01 波を同じく図
2の環状空洞部に矢印で示す。電磁波の波動の伝播に関
る2次以上の高調波に起因する微妙な調整はチューナ4
で調整される。アイソレータ3は発信機2に根本的なダ
メージを及ぼすのを防止している。このようにして、円
筒導波管7内に安定したモードTM01の電界が形成され
る。当然のことながら磁界は電界に直交叉する方向に生
じている。この振動する電磁界により該部に投入された
物質はプラズマ状態に加熱されるため、点火装置13に
連結された電極13に高電圧を印加すれば、内側導体9
との間に火花放電が発生し、着火することとなる。
【0027】円筒導波管7は、図2に示すように、外側
導体8と、それよりも小径の内側導体9とから構成さ
れ、方形導波管1の終端部近傍において当該方形導波管
1に連通した状態で垂直方向に延びるように接続されて
いる。内側導体9は、方形導波管1の上部に固定された
状態で石英製の放電管5を囲みつつ外側導体8の端板8
Aに向けて延在し、この延在部分をプローブアンテナ9
aとしている。
【0028】放電管5は、内管11と外管12とから構
成され、円筒導波管7の中心軸に対して同軸となるよう
に配置されている。また、放電管5の内管11には、着
火装置13に連結する導線14が挿入されている。着火
装置13は高電圧を発生し、これを連結する導線14の
先端に印加することにより、内側導体9との間に火花放
電を発生させプラズマを点火させるものである。
【0029】他方、外管12の先端部は、外側導体8の
端板8Aを貫通して金属製の反応管15に連通した状態
で取り付けられている。符号17は、光センサ17であ
り、光度を検出することによりプラズマの生成状態を監
視するものである。そして、前記隙間には、ガス供給管
16が外管12の接線方向に沿って挿入され、アルゴン
ガス,フロンガス(有機ハロゲン化合物),エアー,お
よび水蒸気は、ガス供給管16を介して放電管5に供給
される。
【0030】これらアルゴンガス,フロンガス,および
エアーは、それぞれの供給源から選択的にヒータ18へ
と送られる。アルゴンガスは、プラズマの発生に先立っ
て着火を容易にするために供給されるもので、アルゴン
ボンベ21に貯蔵されている。このアルゴンボンベ21
と電磁弁19aとの間には、圧力調整機22と圧力スイ
ッチ23が設けられている。
【0031】エアーは、系内に残存する水分を除去して
着火の安定性を高めるために、また、系内に残存するガ
スを排出するために、エアーコンプレッサ24から供給
される。水蒸気は、フロンガスの分解に必要なもので、
プランジャポンプ25によって貯水タンク26内の水を
ヒータ18に送り込むことで生成される。この貯水タン
ク26には、水位の変動を検知するレベルスイッチ27
が設けられている。
【0032】フロンガスは、回収フロンボンベ28に液
貯蔵されていて、この回収フロンボンベ28と電磁弁1
9bとの間には、絞り装置31,ミストセパレータ3
2,および圧力スイッチ33が設けられている。絞り装
置31は、流れの定量化を図るために設けられたもの
で、例えばキャピラリ管とオリフィスとの組み合わせに
より構成されている。
【0033】ミストセパレータ32は、フロンガス中に
含まれる油分(潤滑油)や水分又はスラッジ等の固形物
を除去するためのもので、衝突式やろ過式のものが採用
される。衝突式のものは、例えば図5に示すように、多
数の細孔32aが形成された二枚のじゃま板32bを互
いの細孔32aがその軸線方向に連通しないようにケー
シング32c内で重ね合わせ、入口32dから流入して
出口32eへと向かうフロンガスをじゃま板32bに衝
突させることで、油粒および水滴をじゃま板32bに付
着流下させて除去するものである。
【0034】ろ過式のものは、例えば図6に示すよう
に、入り口32dから流入したフロンガスが出口32e
へと通じる経路に、多孔質状のフィルタ32fを設置す
ることにより形成されており、フロンガス中に含まれる
油分、水分、固形分のうちある径以上のものを除去する
ものである。また、この他には遠心分離式のものがあ
り、遠心分離式は、例えばフロンガスを内部で旋回さ
せ、油粒および水滴をその自重により吹き飛ばすこと
で、それらを除去するものである。
【0035】ヒータ18は、フロンガスに反応させる水
蒸気を生成するだけでなく、フロンガス等をあらかじめ
加熱しておくことにより、装置内で水蒸気がフロンガス
等に冷やされて再凝縮するといった不具合を回避するこ
とも意図して設けられており、電気式,スチーム式等の
加熱方式が採用される。しかるに、ヒータ18を通過し
たフロンガス等と水蒸気は、ミキサー37内で混合され
た後、ガス供給管16を通って放電管5へと供給され
る。
【0036】排ガス処理タンク41は、フロンガスを分
解した際に生成される酸性ガス(フッ化水素および塩化
水素)を中和して無害化するために設けられたものであ
り、水に水酸化カルシウムを加えたアルカリ性懸濁液が
収容されている。例えば、分解するフロンガスが廃冷蔵
庫から回収した冷媒用のフロンR12の場合には、式1
に示す分解反応により生成された生成ガスは式2に示す
中和反応により無害化される。
【0037】
【式1】
【式2】
【0038】排ガス処理タンク41の内部には、交換継
手44を介して反応管15に接続される吹込管45が、
その下端部をアルカリ液に浸漬した状態で垂直方向に延
びるように配置されている。
【0039】反応管15の周囲には、冷水配管を(図示
略)備えた冷却器46が付設されている。冷却器46
は、式1の分解反応による生成ガスを冷却するものであ
るが、反応管15内の残留水蒸気の再凝縮を防止すべ
く、その露点以下には冷却しないように制御される。本
実施形態においては、400℃程度に冷却する。
【0040】反応管15を冷却することで温められた冷
却器46の冷却水(温水)は、回収フロンボンベ28の
加熱源として有効利用される。すなわち、回収フロンボ
ンベ28の周りには、温水配管(図示略)を備えた加熱
器47が付設されていて、この温水配管に反応管15の
冷却に使用された冷却水が流通することにより、回収フ
ロンボンベ28は加熱される。
【0041】交換継手44は、図2に示すように、反応
管15と吹込管45との間に着脱可能に接続されてい
て、その内部に向けて水噴射ノズル51が連通してい
る。この水噴射ノズル51からは冷却水が吐出され、樹
脂製、例えばテフロン製の吹込管45はその耐熱温度範
囲にまで急冷される。
【0042】吹込管45の先端(下端)からは、式1の
分解反応による生成ガスがアルカリ液中に気泡となって
放出される。アルカリ液中での中和反応は、気泡とアル
カリ液との接触面積が大きく、気泡が液面に到達するま
での時間が長いほど促進されるため、排ガス処理タンク
41内には、気泡を細かく分断させることで式2の中和
反応を促進させる気泡分断手段52が設けられている。
【0043】気泡分断手段52は、モータ52aにより
回転駆動される軸部52bと、この軸部52bの先端に
固定される円盤状のブレード保持部52cと、このブレ
ード保持部52cの外縁部に固定される6つのブレード
52dとを具備して構成される。
【0044】また、この気泡分断手段52は、排ガス処
理タンク41に投入した水酸化カルシウムの粉末を攪拌
することにより、水に難溶性の水酸化カルシウムと水の
懸濁液を作る役目も果たしている。
【0045】また、排ガス処理タンク41には、式2の
中和反応が発熱反応であることから、タンク内温度を排
ガス処理タンク41又は吹込管45の耐熱温度以下に冷
却する冷却機53が設けられている。この冷却機53
は、ファン53aにより冷却される放熱部53bを備え
て構成されている。さらに、排ガス処理タンク41に
は、pHセンサ55が設けられている。
【0046】排ガス処理タンク41内の固形物は、運転
停止後にアルカリ液とともに固液分離器62に受け入れ
られ、固液分離された後、廃棄物として処分されるか、
他の用途に利用される。他方、分離されたアルカリ液
は、再び排ガス処理タンク41内に戻され、再利用する
か又は廃棄される。
【0047】また、制御装置61は、圧力スイッチ2
3,33、熱電対36,54、レベルスイッチ27,5
6、光センサ17等の各種センサから信号を受信するこ
とにより、アルゴンガスおよびフロンガスのヒータ18
への供給圧,貯水タンク26内の液位,プラズマの生成
状態,排ガス処理タンク41内の温度および液位を常に
監視しており、これらが規定値を外れた場合には、運転
が正常または効率的に行われていないおそれがあるた
め、運転を停止する。そして、運転停止後は、安全性を
確保すべく上記の通りエアーを供給し、装置内の残留ガ
スを掃気する。
【0048】本実施形態に係る分解装置の作用につい
て、図9をも参照しつつ説明する。この分解装置では、
まず、電磁弁19a,19bを閉にするとともに電磁弁
19cを開にして、エアコンプレッサー24からのエア
ーをガス供給管16を介して放電管5に供給する。この
エアーは、ヒータ18を通過することにより、100〜
180℃に加熱されているため、装置内の残留水分は確
実に除去されることになる。
【0049】次に、電磁弁19cを閉にするとともに電
磁弁19aを開にして、アルゴンガスを放電管5に供給
する。このとき、アルゴンガスは、外管12の接線方向
から供給されて螺旋状に流下するため、内管11の先端
近傍によどみが形成され、プラズマが保持されやすくな
る。
【0050】また、このときのガス供給量は、4〜40
l/min、望ましくは15l/min以上に設定する。この設定
範囲では、前記よどみが効果的に形成されてプラズマが
一層保持され易くなるとともに、プラズマの熱的影響を
放電管5が受け難くなり、その溶融変形や破損が効果的
に防止されることになる。
【0051】そして、アルゴンガスの供給開始から一定
の間隔をおいて、マイクロ波発信器2からマイクロ波を
発信する。マイクロ波は、方形導波管1によりその後端
部側に伝送され、さらに円筒導波管7へと伝送される。
【0052】このとき、円筒導波管7内の電界として
は、電界強度の大きなTM01モードが形成され、しか
も、内側導体9により、方形導波管1内の電界モード
と、円筒導波管7内の電界モードとがカップリングされ
ているため、円筒導波管7内の電界は安定している。
【0053】次に、点火装置13により、連結された導
線14先端に高電圧を印加し内側導体9との間に火花放
電を発生させ着火させる。このとき、放電管5の内部
は、エアーにより水分が除去され、かつ着火し易いアル
ゴンガスがあらかじめ供給されているため、容易に着火
する。次いで、プランジャポンプ25により貯水タンク
26から水を吸引し、これをヒータ18に通して生成し
た水蒸気を放電管5に供給する。
【0054】次いで、電磁弁19bを開にして、フロン
ガスを放電管5に供給する。このとき、回収フロンボン
ベ28から流出したフロンガスは、ミストセパレータ3
2を通過することで油分および水分が除去されている。
このため、フロンガス中の潤滑油による配管等の汚れお
よび副生成物の生成が抑制されて、フロンガス等の効率
的かつ安定的な供給が可能になり、しかも余分な水分供
給を防止し得てプラズマの消失を招くこともない。よっ
て、プラズマを安定化させて、処理能力の向上を図るこ
とができる。
【0055】また、ヒータ18を通過してミキサー37
内に流入した水蒸気,アルゴンガス,およびフロンガス
は、オリフィス38の開口38aを通過する際の圧力損
失によって混合が促進されるだけでなく、出口側端面3
7Aに衝突することによっても混合が促進されるため、
より均一に混合された状態でミキサー37から流出し
て、放電管5に供給されることになる。このため、式1
の分解反応が十分に行われることになって、塩素ガスや
一酸化炭素等の副生成物の生成を抑制することができ
る。
【0056】このようにして放電管5に供給されたフロ
ンガスにマイクロ波が照射されると、放電管5内には、
電子エネルギーが高く、しかも温度が2,000K〜
6,000Kに高められた熱プラズマが発生する。この
とき、放電管5には、フロンガスと水蒸気のみならず、
アルゴンガスも同時に供給されているため、プラズマの
消失を招くこともない。
【0057】しかして、熱プラズマの発生により、フロ
ンガスは塩素原子,フッ素原子,および水素原子に解離
し易い状態になるため、式1に示すように、水蒸気と反
応して容易に分解される。そして、プラズマが安定した
ら、電磁弁19aを閉にしてアルゴンガスの供給を止め
る。
【0058】分解反応による生成ガスは、交換継手44
および吹込管45を通って排ガス処理タンク41内のア
ルカリ液中に放出される。ただし、これらの生成ガスは
極めて高温であるため、吹込管45に流入するまでの間
に、まず、反応管15に付設された冷却器46によって
約400℃に冷却される。
【0059】この温度では、反応管15の内部で残留水
蒸気が再凝縮することはないため、反応管15は乾燥状
態に保持され、プラズマの消失を招くことはない。他
方、反応管15を冷却することで約50℃に温められた
冷却器46の冷却水は、回収フロンボンベ28に付設さ
れた加熱器47に導かれ、回収フロンボンベ28内の液
体フロンが気化する際に生じる該ボンベ28およびその
下流側配管での霜の生成を防止するとともに、温度低下
による圧力変動も抑制する。また、これにより熱を奪わ
れた冷却水は、冷却器46の冷却水に再度用いることが
でき、水の消費量を低く抑えることができる。
【0060】また、吹込管45の先端から気泡として放
出された生成ガスは、気泡分断手段52のブレード52
dに当たって細かく分断させられるため、アルカリ液と
の接触面積が増大するとともに液面までに達する時間も
長くなり、中和反応が促進されることになる。
【0061】中和反応により生成された中和生成物の一
部は、アルカリ液中に固形物として存在しているが、こ
の固形物は分解運転停止後にアルカリ液とともに固液分
離器62に受け入れられ、固液分離される。
【0062】次に、本発明の第二の実施形態について、
図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態に係
る分解装置のシステム系統図の要部を示したものであ
り、この図において上述の第一の実施形態と同様の構成
要素については、同一の符号を付すとともにその説明を
省略する。
【0063】符号71は、温度調節槽(温度調節装置)
であり、回収フロンボンベ28は、この温度調節槽71
内の温水中に浸漬されている。温度調節槽71は、回収
フロンボンベ28内の飽和蒸気の圧力を一定に保持する
ことにより、絞り装置72を通過するフロンガスの体積
流量を安定化させるために設けられたものである。
【0064】すなわち、回収フロンボンベ28内に回収
フロンが液状態で存在する限り、回収フロンは、飽和液
73と飽和蒸気74とが二相分離状態で存在し、この飽
和蒸気74の圧力と温度は、回収フロンの種類によって
決まるものであるから、飽和蒸気74の温度を制御すれ
ば、その圧力を一定に保持することができる。
【0065】そこで、本実施形態では、温度調節槽71
にヒータ等の加熱手段(図示略)を設けて、飽和蒸気7
4の温度を略一定に保持できるようにしている。保持す
べき飽和蒸気74の温度は、絞り装置72を通過する際
の断熱膨張による温度低下を考慮して、少し過熱度をつ
けた温度としておくことが好ましい。符号75は、この
温度低下による圧力変動を防止するためのヒータであ
る。
【0066】しかして、本実施形態では、温度調節槽7
1によって回収フロンボンベ28を加熱することによ
り、飽和液73が気化する際の霜の生成が回避できるこ
とはもちろんのこと、回収フロンボンベ28内の飽和蒸
気74の圧力が略一定に保持されるため、ヒータ18側
への体積流量が安定化する。これにより、プラズマが長
時間にわたって安定し、所期の分解処理能力を確保する
ことができる。
【0067】次に、本発明の第三の実施形態について説
明する。本分解装置の概略構成は、第二実施形態に係る
ものと略同様であるため、以下、図7を参照しながら説
明する。
【0068】回収フロンボンベ28内の飽和蒸気74の
圧力Psと温度は、回収フロンの種類によって決まるこ
とは先に述べた通りであるが、これら圧力Psおよび温
度が決まると、飽和液73,飽和蒸気74,湿り蒸気,
加熱蒸気等、各状態における比体積等の状態量は全て決
まる。
【0069】そして、これらの状態量を用いて式3によ
り求めた臨界圧力Pscと、飽和蒸気74の圧力Psとの
大小関係から、回収フロンボンベ28から流出して絞り
装置72を通過するフロンガスの体積流量Qは、式4に
示すように関係づけられる。これら式中の記号pは、絞
り装置72の下流側の圧力を示し、その値は略大気圧で
一定である。
【0070】
【式3】
【式4】
【0071】式4から明らかなように、分解運転中の大
部分はガス量が十分な状態であり、状態bの条件を満た
していることから、この状態での体積流量Qは、専ら絞
り断面積Aによって決まる。他方、ガス量が減少して圧
力Psが所定値以下になると、状態aに移行するため、
体積流量Qは、絞り断面積Aと差圧Δpとによって決ま
る。
【0072】しかして、本実施形態の分解装置では、飽
和蒸気74の圧力Psと臨界圧力Pscとの関係に応じ
て、絞り断面積Aを変えることにより、絞り装置72を
通過するフロンガスの体積流量Qを安定化させることが
でき、第二実施形態と同様に所期の分解処理能力を確保
することができる。さらに、飽和蒸気73の温度を制御
することにより、状態a,bのいずれか一方の条件下で
選択的に体積流量Qを制御することができるため、制御
精度の選択も可能になる。
【0073】次に、本発明の第四の実施形態について説
明する。本分解装置の概略構成も、第二実施形態に係る
ものと略同様であるため、以下、図7を参照しながら説
明する。本分解装置は、絞り装置72での差圧Δp(=
P1−p)、すなわち絞り装置72の入口圧力P1を制
御することにより、絞り装置72から流出する体積流量
Qの安定化を図るものである。
【0074】ここで、状態bにおいては、先に述べた通
り、専ら絞り断面積Aによって体積流量Qが決まるた
め、入口圧力P1を制御する意味はない。これに対し、
状態aにおいては、体積流量Qが、絞り断面積Aと差圧
Δpとによって決まるため、差圧Δpを一定にすること
により、体積流量Qを一定にすることができる。
【0075】このようなことから、本分解装置では、回
収フロンボンベ28と絞り装置72との間に圧力制御弁
(図示略)を介在させるとともに、絞り装置72をオリ
フィス,キャピラリ管,差圧制御弁等にて構成する。こ
の圧力制御弁は、出口圧力を設定値に調整するためのも
ので、周知の定圧膨張弁等が採用される。
【0076】しかして、本実施形態の分解装置では、状
態aの場合には圧力制御弁によって圧力Psを所定の入
口圧力P1に保持するようにしているため、絞り装置7
2を通過するフロンガスの体積流量Qを安定化させるこ
とができ、第二および第三実施形態と同様に所期の分解
処理能力を確保することができる。
【0077】次に、本発明の第五の実施形態について、
図面を参照しながら説明する。図8は、本実施形態に係
る分解装置のシステム系統図の要部を示したものであ
り、この図において上述の第一および第二実施形態と同
様の構成要素については、同一の符号を付すとともにそ
の説明を省略する。
【0078】本分解装置は、回収フロンボンベ28を倒
立させ、該ボンベ28から飽和液73を流出させるもの
であり、絞り装置72とその下流側配管を覆うようにし
て加熱装置81が設けられている。この構成では、上述
の実施形態のような臨界圧力Pscが存在しないから、絞
り装置72を通過する体積流量Qは、絞り断面積Aと差
圧Δpとによって決まる。
【0079】したがって、飽和液73が略完全になくな
るまで、加熱装置81によって差圧Δpが一定に保持さ
れるように飽和温度を制御することにより、絞り装置7
2を通過するフロンガスの体積流量Qを安定化させるこ
とができ、第二,第三および第四実施形態と同様に所期
の分解処理能力を確保することができる。
【0080】このとき、飽和液73が蒸発時に周囲から
奪う熱量は、絞り装置72による断熱膨張時に奪う熱量
よりも遙かに大きいため、加熱装置81によって飽和蒸
気74がミストセパレータ32の入口で過熱蒸気となる
ように加熱しておくことが好ましい。
【0081】なお、本発明に係る有機ハロゲン化合物の
分解装置は、上述の実施形態に限定されるものではな
く、以下の形態をも含むものである。 (1)ミキサー37内での混合を促進するための手段と
して、オリフィス38の代わりに、ミキサー37内にビ
ーズ等を充填するようにしてもよい。この構成では、フ
ロンガス等と水蒸気がミキサー37内に形成された隙間
をランダムに流通するため、混合が促進される。
【0082】(2)また、ミキサー37の内周面に複数
のじゃま板を、例えば上下または左右に交互に間隔をお
いて設置するようにしてもよい(スタティックミキサ
ー)。この構成では、フロンガス等と水蒸気が蛇行しな
がら流通するため、混合が促進される。
【0083】(3)さらに、ミキサー37の入口側に接
続される配管を流方向に対して傾斜させるとともに、ミ
キサー37の内周面に螺旋状に延びる案内板を設置する
ようにしてもよい(スワールミキサー)。この構成で
は、フロンガス等と水蒸気が螺旋を描きながら流れるた
め、混合が促進される。
【0084】(4)テスラコイル14の先端を放電管5
の内部に配置する代わりに、放電管5の外部に配置し
て、火花放電で着火するようにしてもよい。 (5)回収フロンボンベ28の加熱には、反応管15の
冷却に用いた冷却水に代えて、排ガス処理タンク41内
のスラリー冷却に使用された冷却機53の冷却水を用い
てもよい。
【0085】(6)内管11の先端がプローブアンテナ
9aの先端から外筒12の内方に離間する距離は、外管
12が溶融しなければ上述のようにプローブアンテナ9
aの先端とマイクロ波によるエネルギー集中部との距離
に等しく設定するのが最適であるが、外管12の溶融を
考慮して適宜変更してもよい。
【0086】(7)排ガス処理タンク41に貯留される
中和液は、上記のアルカリ性懸濁液に限らず、水酸化ナ
トリウム水溶液等のアルカリ性水溶液を用いても構わな
い。 (8)ミストセパレータ32は、各図に示した配置に限
らず、回収フロンボンベ28からガス供給管26に至る
までの経路内であれば、任意の位置に設置し得る。
【0087】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下の効果を奏することができる。 (a)請求項1記載の有機ハロゲン化合物の分解装置で
は、たとえ分解すべき有機ハロゲン化合物がエアコン等
から回収した冷媒であっても、冷媒に混入している油分
をプラズマ生成部に導入される前に分離除去することが
できるため、配管が汚れたり副生成物が生成されること
がない。したがって、有機ハロゲン化合物等の効率的か
つ安定的な供給が可能になり、プラズマを長時間継続的
に安定化させて、処理能力の向上を図ることができる。
【0088】(b)請求項2記載の有機ハロゲン化合物
の分解装置では、有機ハロゲン化合物が気化した際の温
度低下によって圧力変動を来すことがあっても、流量調
整手段によってその下流側に送られる有機ハロゲン化合
物の体積流量の変動を抑制することができるため、プラ
ズマ生成部への安定供給が可能になる。
【0089】(c)請求項3記載の有機ハロゲン化合物
の分解装置では、飽和蒸気の温度を一定に保持すること
で吐出圧を一定に保持し、また、請求項6記載の有機ハ
ロゲン化合物の分解装置では、絞り装置を通過する有機
ハロゲン化合物を加熱装置によって一定温度に加熱保持
するようにしているため、有機ハロゲン化合物の体積流
量の変動を効果的に抑制して、プラズマ生成部への安定
供給が可能になる。
【0090】(d)請求項4記載の有機ハロゲン化合物
の分解装置では、上流側の圧力に応じて絞り装置の絞り
断面積を可変制御し、また、請求項5記載の有機ハロゲ
ン化合物の分解装置では、圧力制御弁によって絞り装置
上流側のガス圧を一定圧力に保持するようにしているた
め、運転時間の経過によってガス圧が所定値以下になっ
ても、有機ハロゲン化合物の体積流量の変動を効果的に
抑制し得て、プラズマ生成部への安定供給が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示すシステム系統図で
ある。
【図2】 同分解装置の全体構成を示す斜視図である。
【図3】 同分解装置の要部拡大図である。
【図4】 同分解装置に設けられたミキサーの要部断面
図である。
【図5】 (a)はミストセパレータの一例を示す正面
図、(b)は(a)の要部断面図である。
【図6】 ミストセパレータの他の例を示す断面図であ
る。
【図7】 本発明の他の実施形態の要部を示すシステム
系統図である。
【図8】 本発明のさらに他の実施形態の要部を示すシ
ステム系統図である。
【図9】 マイクロ波,アルゴンガス等を供給する時期
と点火の時期を経時的に示す比較図である。
【符号の説明】
28 回収フロンボンベ(ボンベ) 32 ミストセパレータ 71 温度調節槽(温度調節装置) 72 絞り装置 81 加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 泰廣 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA12 BB00 BD18 4D002 AA17 AA21 BA09 EA05 GA03 GB01 GB03 4G075 AA37 AA61 AA63 BA05 CA02 CA03 CA26 CA48 CA57 DA02 EB21 EC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化合物を含むガスにマイク
    ロ波を照射することによって熱プラズマを生成し、該熱
    プラズマ中で有機ハロゲン化合物を分解する分解装置で
    あって、 有機ハロゲン化合物が収納されたボンベからプラズマ生
    成部へと向かう経路内に、有機ハロゲン化合物と混合し
    ている油分や水分等のミストを分離除去するミストセパ
    レータが設けられていることを特徴とする有機ハロゲン
    化合物の分解装置。
  2. 【請求項2】 有機ハロゲン化合物を含むガスにマイク
    ロ波を照射することによって熱プラズマを生成し、該熱
    プラズマ中で有機ハロゲン化合物を分解する分解装置で
    あって、 プラズマ生成部に向けて流通する有機ハロゲン化合物の
    体積流量の変動を抑制する流量調整手段が設けられてい
    ることを特徴とする有機ハロゲン化合物の分解装置。
  3. 【請求項3】 前記流量調整手段は、有機ハロゲン化合
    物が収納されたボンベ内のガス温度を一定に保持する温
    度調節装置を備えることを特徴とする請求項2記載の有
    機ハロゲン化合物の分解装置。
  4. 【請求項4】 前記流量調整手段は、その上流側におけ
    る有機ハロゲン化合物のガス圧に応じて絞り断面積が可
    変制御される絞り装置を備えることを特徴とする請求項
    2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置。
  5. 【請求項5】 前記流量調整手段は、その上流側におけ
    る有機ハロゲン化合物のガス圧を一定圧力に保持する圧
    力制御弁と、その下流側に配される絞り装置とを備える
    ことを特徴とする請求項2記載の有機ハロゲン化合物の
    分解装置。
  6. 【請求項6】 前記流量調整手段は、液状態でボンベか
    ら流出した有機ハロゲン化合物を気化する絞り装置と、
    該絞り装置を通過する有機ハロゲン化合物を一定温度に
    加熱保持する加熱装置とを備えることを特徴とする請求
    項2記載の有機ハロゲン化合物の分解装置。
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AU36756/00A AU746468B2 (en) 1999-04-09 2000-04-10 Device for decomposing organic halogen compound and fluid heating device
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009507346A (ja) * 2005-09-09 2009-02-19 フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 水蒸気切断方法及びそのためのトーチ
CN108298506A (zh) * 2018-04-09 2018-07-20 贵州电网有限责任公司 基于介质放电的油浸式六氟化硫降解处理装置及处理方法

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