JP2000284632A - 定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置

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JP2000284632A
JP2000284632A JP11088430A JP8843099A JP2000284632A JP 2000284632 A JP2000284632 A JP 2000284632A JP 11088430 A JP11088430 A JP 11088430A JP 8843099 A JP8843099 A JP 8843099A JP 2000284632 A JP2000284632 A JP 2000284632A
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temperature
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image forming
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JP11088430A
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Atsushi Mochizuki
望月  淳
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、記録媒体の温度によらず、適切に
定着処理を施し安定した画像光沢度を得ることのできる
定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置の提供
を目的とする。 【解決手段】 定着ローラ51と、未定着像を担持する
記録材Pを介して定着ローラ51と圧接し回転する加圧
ローラ52とを有し、定着ローラ51と加圧ローラ52
との圧接部に記録材Pを通紙させながら熱及び圧力を付
与することにより上記未定着像を上記記録材P上に定着
させる定着装置5において、記録材Pの温度を検知する
温度検知手段16と、温度検知手段16の検知温度情報
に応じて、最適な定着処理条件(定着速度、定着温度、
上記圧接の加圧力)にて定着処理を施すよう設定する制
御手段とを有することによって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未定着像を担持す
る記録媒体を定着体と加圧体との圧接部に通紙させるこ
とにより、熱及び圧力を付与し上記未定着像を上記記録
媒体上に定着させる定着装置及びこの定着装置を備える
画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置に備えられた定着装
置にあっては、回転自在な定着体たる定着ローラと、未
定着像を担持する記録媒体たる記録材を介して該定着ロ
ーラと圧接し回転する加圧ローラとを有し、定着ローラ
と加圧ローラとの圧接部に上記記録材を通紙させながら
熱及び圧力を付与することにより上記未定着像を上記記
録材上に定着させる定着装置が知られており実用に供さ
れている。
【0003】かかる定着装置にあっては、未定着像を担
持した記録材が、上記圧接部に通紙されながら、加熱さ
れることにより上記未定着像が溶融し上記記録材上に記
録されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
定着装置においては、同じ定着速度、定着温度、上記圧
接部の加圧力等の定着処理条件で定着処理を行うと、紙
等の記録材自体の温度によって、定着性が異なってしま
う虞がある。
【0005】すなわち、温度の高い記録材に合わせた定
着処理条件で定着を行う場合、温度の高い記録材は、適
切に定着処理が行われるが、温度の低い記録材は、未定
着像の定着に与えられるべき熱が、記録材自体に奪われ
てしまい、定着処理が十分に行われない虞があり、一
方、温度の低い記録材に定着処理条件を合わせた場合、
温度の高い記録材は、該記録材上の未定着像に与えられ
る熱量が多くなるため、ホットオフセットを起こす虞が
ある。
【0006】更に、かかる定着装置は、特にカラーの画
像に定着処理を施す場合、現像剤たるトナーの溶け具合
によって画像の光沢度が大きく変わるため、温度の高い
記録材に定着処理を施した場合、トナーに十分熱が与え
られることにより上記トナーが十分に溶融し、表面が平
滑になり光沢がでるが、温度の低い記録材に定着処理を
施した場合、十分にトナーが溶けないため表面が粗くな
り、定着処理後の画像の光沢度が下がってしまう虞があ
る。
【0007】これらの問題に対し、かかる定着装置を備
える画像形成装置内の温湿度情報を検知するための環境
センサーを上記画像形成装置内に設け、上記環境センサ
ーの検知結果から記録材の温度を予測し定着処理条件を
制御する方法が考えられるが、記録材の温度変化は、上
記記録材の置かれている雰囲気環境の急激な変化に対し
緩やかであるため、環境センサーの示す値と、実際に記
録材の温度とが一致しない虞がある。
【0008】又、記録材の温度の変化は、記録材の種類
や坪量によって異なり、更に、上記画像形成装置に備え
られた給紙カセット等に収容されている記録材のうち、
上端部のもの、中間部のもの、下端部のものでそれぞれ
状態が異なり、上端部のものに比べ中間部のもの及び下
端部のものは、温度の変化が緩やかになっている。
【0009】そこで、本発明は、記録媒体の温度によら
ず、適切に定着処理を施し安定した画像光沢度を得るこ
とのできる定着装置及びこの定着装置を備える画像形成
装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本出願によれば、上記目
的は、回転自在な定着体と、未定着像を担持する記録媒
体を介して該定着体と圧接し回転する加圧体とを有し、
定着体と加圧体との圧接部に上記記録媒体を通紙させな
がら熱及び圧力を付与することにより上記未定着像を上
記記録媒体上に定着させる定着装置において、記録媒体
の温度を検知する検知手段と、検知手段の検知温度情報
に応じて、予め設定された複数の定着処理条件から1つ
を選択し定着処理を施すよう設定する制御手段とを有す
るという第一の発明によって達成される。
【0011】又、本出願によれば、上記目的は、第一に
発明において、検知手段は、記録媒体から放射される赤
外線を測定することにより上記記録媒体の温度を検知す
るようになっているという第二の発明によっても達成さ
れる。
【0012】更に、本出願によれば、上記目的は、第一
の発明又は第二の発明において、制御手段は、記憶手段
に記憶された検知温度情報に応じて、予め設定された複
数の定着速度から1つを選択し定着処理を施すよう設定
可能となっているという第三の発明によっても達成され
る。
【0013】又、本出願によれば、上記目的は、第一の
発明乃至第三の発明のいずれかにおいて、制御手段は、
記憶手段に記憶された検知温度情報に応じて、予め設定
された複数の定着温度から1つを選択し定着処理を施す
よう設定可能となっているという第四の発明によっても
達成される。
【0014】更に、本出願によれば、上記目的は、第一
の発明乃至第四の発明のいずれかにおいて、制御手段
は、記憶手段に記憶された検知温度情報に応じて、予め
設定された定着体と加圧体との複数の圧接力から1つを
選択し定着処理を施すよう設定可能となっているという
第五の発明によっても達成される。
【0015】又、本出願によれば、上記目的は、一連の
画像形成プロセスによって形成された画像を記録媒体上
に記録する画像形成装置であって、第一の発明の定着装
置を備えるという第六の発明によっても達成される。
【0016】更に、本出願によれば、上記目的は、第六
の発明において、検知手段は、記録媒体から放射される
赤外線を測定することにより上記記録媒体の温度を検知
するようになっているという第七の発明によっても達成
される。
【0017】又、本出願によれば、上記目的は、第六の
発明又は第七の発明において、制御手段は、記憶手段に
記憶された検知温度情報に応じて、予め設定された複数
の定着速度から1つを選択し定着処理を施すよう設定可
能となっているという第八の発明によっても達成され
る。
【0018】更に、本出願によれば、上記目的は、第六
の発明乃至第八の発明のいずれかにおいて、制御手段
は、記憶手段に記憶された検知温度情報に応じて、予め
設定された複数の定着温度から1つを選択し定着処理を
施すよう設定可能となっているという第九の発明によっ
ても達成される。
【0019】又、本出願によれば、上記目的は、第六の
発明乃至第九の発明のいずれかにおいて、制御手段は、
記憶手段に記憶された検知温度情報に応じて、予め設定
された定着体と加圧体との複数の圧接力から1つを選択
し定着処理を施すよう設定可能となっているという第十
の発明によっても達成される。
【0020】すなわち、本出願にかかる第一の発明にあ
っては、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手
段が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定され
た複数の定着処理条件から1つを選択し定着処理を施す
よう設定する。
【0021】又、本出願にかかる第二の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体化あら放射される赤外線を測
定することにより上記記録媒体の温度を検知し、制御手
段が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定され
た複数の定着処理条件から1つを選択し定着処理を施す
よう設定する。
【0022】更に、本出願にかかる第三の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着速度から1つを選択し定着処理を施すよう設
定する。
【0023】又、本出願にかかる第四の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着温度から1つを選択し定着処理を施すよう設
定する。
【0024】更に、本出願にかかる第五の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
定着体と加圧体との複数の圧接力から1つを選択し定着
処理を施すよう設定する。
【0025】又、本出願にかかる第六の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着処理条件から1つを選択し定着処理を施すよ
う設定する。
【0026】更に、本出願にかかる第七の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体から放射される赤外線を測定
することにより上記記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着処理条件から1つを選択し定着処理を施すよ
う設定する。
【0027】又、本出願にかかる第八の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着速度から1つを選択し定着処理を施すよう設
定する。
【0028】更に、本出願にかかる第九の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着温度から1つを選択し定着処理を施すよう設
定する。
【0029】又、本出願にかかる第十の発明にあって
は、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
定着体と加圧体との複数の圧接力から1つを選択し定着
処理を施すよう設定する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
に関して図1乃至図9に基づき説明する。
【0031】(第一の実施形態)先ず、本発明の第一の
実施形態に関して図1乃至図4に基づき説明する。
【0032】本実施形態の画像形成装置の一例として、
フルカラー複写機である4ドラムレーザビームプリンタ
(以下、プリンタという)の概略構成を図1及び図2に
示す。
【0033】かかるプリンタは、図1に示すように、潜
像担持体たるドラム状の回転自在な感光ドラム1a,1
b,1c,1dと現像装置2a,2b,2c,2dとを
有する画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pd
と、画像情報に応じた露光処理工程により感光体1a,
1b,1c,1dの外周面に上記画像情報に応じた静電
潜像を形成するためのレーザスキャナユニット11と、
記録媒体たる記録材Pに転写処理工程を施すための転写
部3と、転写処理済みの記録材Pに加熱及び加圧により
定着処理を施すようになっている定着装置5とを備えて
いる。
【0034】プリンタは、図1に示すように、感光ドラ
ム1a,1b,1c,1dの周囲に、現像装置2a,2
b,2c,2d等を有して構成される画像形成手投たる
画像形成ステイションPa,Pb,Pc,Pdが設けら
れ、画像形成ステイションPa,Pb,Pc,Pdによ
って形成された感光ドラム1a,1b,1c,1d上の
画像が、感光ドラム1a,1b,1c,1dに隣接して
移動通過する搬送手段3上の紙等の記録材Pへ転写され
るようになっている。
【0035】又、かかるプリンタは、図2に示すよう
に、画像形成ステイションPa,Pb,Pc,Pdがそ
れぞれマゼンタ,シアン,イエロー,ブラックの各色の
画像を形成するようそれぞれ感光ドラム1a,1b,1
c,1dが配置されており、それぞれの感光ドラム1
a,1b,1c,1dは、矢印方向に回転自在となって
いる。
【0036】更に、それぞれの感光ドラム1a,1b,
1c,1dの周囲には、帯電器12a,12b,12
c,12d及び現像装置2a,2b,2c,2d、そし
て、クリーナ4a,4b,4c,4dが、それぞれ感光
ドラム1a,1b,1c,1dの回転方向に沿って順次
配設されており、それぞれ感光ドラム1a,1b,1
c,1dの下方には、転写部3が配設されている。
【0037】転写部3は、それぞれの画像形成ステイシ
ョンPa,Pb,Pc,Pdに共通の記録材搬送手段た
る転写ベルト31及び転写用帯電器3a,3b,3c,
3dを有している。
【0038】このように、かかるプリンタにあっては、
図1に示すように、記録材供給手段たる給紙カセット6
1から供給された記録材Pは、転写ベルト31上に支持
されてそれぞれの画像形成ステイションPa,Pb,P
c,Pdヘ順に搬送され、それぞれの感光ドラム1a,
1b,1c,1d上に形成された各色のトナー像を順次
転写される。
【0039】各色のトナー像を順次転写された記録材P
は、転写ベルト31から分離されて定着装置5へ記録材
案内手投たる搬送ベルト62により搬送され、定着装置
5により熱及び圧力を付与されることにより上記トナー
像が記録材P上に定着され、プリンタ外部に設けられた
排出トレイ63に排出される。
【0040】定着装置5は、図3に詳細に示すように、
回転自在に配設された定着体たる定着ローラ51と、定
着ローラ51に圧接しながら回転する加圧体たる加圧ロ
ーラ52と、離型剤供給塗布手投たる紙型剤塗布装置5
3と、ローラクリーニング装置54,55を有してい
る。
【0041】又、定着装置5を備えるプリンタは、記録
材Pの温度を検知する検知手段たる温度検知手段16
と、温度検知手段16の検知温度情報に応じて、予め設
定された複数の定着処理条件(定着速度)から1つを選
択し定着処理を施すよう設定する制御手段たるCPU
(図示せず)とを有している。
【0042】定着ローラ51及び加圧ローラ52の内部
には、ハロゲンランプ等のヒータ56、ヒータ57がそ
れぞれ配設されている。
【0043】又、定着ローラ51及び加圧ローラ52に
は、それぞれサーミスタ58、サーミスタ59が接触す
るように配設されており、それぞれサーミスタ58、サ
ーミスタ59の検知温度に応じて、温度調節回路(図示
せず)がヒータ56、ヒータ57への電圧を制御するこ
とにより定着ローラ51及び加圧ローラ52の表面の温
度調節を行うようになっている。
【0044】定着装置5内に記録材Pが搬送されてくる
と、定着ローラ51及び加圧ローラ52は一定速度で回
転し、定着ローラ51の表面に離型剤としてシリコーン
オイルが塗布され、記録材Pが定着ローラ51と加圧ロ
ーラ52との間を通過する際に表裏両面からほほ一定の
圧力、温度で加圧、加熱され記録材P表面上の未定着ト
ナー像は溶融して定着され、記録材P上にフルカラー画
像が形成され、定着処理を施された記録材Pは、下分離
爪68によって加圧ローラ52から分離されるようにな
っている。
【0045】かかる定着装置に使用される定着ローラ5
1は、フッ素系樹脂あるいはシリコーンゴム等の離型性
が良く、耐熱性、耐摩耗性に優れた材料が被覆されて、
その外層を形成している。例えば、画像形成装置が電子
写真方式を用いたカラー複写機のように、特に画質を重
視するものである場合は、定着ローラ51にはシリコー
ンゴムをローラの外層としたものを採用することが多
い。このシリコーンゴムは、離型性がフッ素樹脂に比べ
てやや劣るが、離型剤としてシリコーンオイルを塗布す
るとフッ素樹脂よりも離型性が向上するようになる。
【0046】本実施形態装置にあっては、図1に示すよ
うに、温度検知手段16が、記録材Pが給紙される給紙
部に設けられており、図4の定着処理条件変更制御のフ
ローチャートに示すように、温度検知手段16が記録材
Pの温度を検知して、CPUが温度検知手段16の検知
温度情報に応じた最適定着処理条件に設定するように制
御したものである。
【0047】尚、記録材Pの温度の検知手段としての温
度検知手投16は、短時間で検知可能なもの、すなわ
ち、記録材から放射される赤外線を検知するものなどが
望ましい。
【0048】本実施形態にかかる複写機は、図4に示す
ように、先ず、コピーボタンが押下されると(S20
1)、記録材Pが給紙され(S202)、温度検知手段
16が記録材Pの温度を検知する(S203)。
【0049】そして、温度検知手段16の検知温度情報
は、記憶手投であるメモリ(図示せず)に記憶され(S
204)、制御手投たるCPUが記憶手投から送られた
検知温度情報に基づき最適な定着速度を決定し(S20
5)、定着ローラ51及び加圧ローラ52の回転速度を
変速可能な定着速度可変手段(図示せず)が最適定着速
度に設定され(S206)、定着装置5に搬送された記
録材Pに定着処理を施し(S207)、コピー動作を終
了する(S208)。
【0050】尚、本実施形態かかる定着装置5において
は、定着ローラ51と、加圧ローラ52にシリコーンゴ
ムローラを用い、定着ローラ51と加圧ローラ52との
圧接部の加圧力(以下、単に加圧力という)を50kg
f、ニップ幅7.5mmに設定し、普通紙(温度23
℃、紙厚80μm、表面光沢度5〜10%)の記録材P
を、定着温度180℃、定着速度135mm/secで
定着させた。その結果、定着性は適切であり、定着後の
記録材P表面の光沢度は約30%であった。
【0051】そして、この温度23℃を基準にして、記
録材Pの温度が変化しても、定着性や定着後の画像の光
沢度が一定になるように、CPUが定着速度を設定する
ようになっており、図5にその表を示す。記録材Pの温
度が高くなる程、定着に必要な熱量は少なくなるため、
定着速度を速くし、定着力を弱める。
【0052】逆に、温度の低い記録材に対しては、定着
速度を遅くする。これらの定着処理条件において、定着
性を確認した結果、どの条件で定着されたものにおいて
もホットオフセットやコールドオフセットのない、適切
な定着性が確認された。更に、これらの条件で定着され
た画像の光沢度も図5に示すが、どの温度においてもほ
ぼ同一の光沢度を得ることが出来た。
【0053】このように、本実施形態によれば、温度検
知手段16が記録材Pの温度を直接検知し、温度検知手
段16の検知温度情報に応じた最適定着処理条件(定着
速度)で定着処理をすることにより、常に最適な定着性
を実現し、かつ、常に安定した光沢の画像を形成するこ
とができる。
【0054】尚、本実施形態における最適定着温度、最
適定着速度は、定着装置の構成によって異なってくるの
で、必ずしも、この値に限るものではない。
【0055】(第二の実施形態)次に、本発明の第二の
実施形態に関して図6及び図7に基づき説明する。尚、
第一の実施形態と同様の構成に関しては、同符号を付し
てその説明を省略する。
【0056】本実施形態にあっては、温度検知手段16
が記録材Pの温度を検知し、温度検知手段16の検知温
度情報に応じて、CPUが、最適定着温度で定着を行う
よう定着温度を設定し、記録材Pの温度によらず、定着
性や、定着後の画像の光沢が等しくなるようになってい
る。
【0057】本実施形態にかかる複写機は、図6に示す
ように、先ず、コピーボタンが押下されると(S40
1)、記録材Pが給紙され(S402)、温度検知手段
16が記録材Pの温度を検知する(S403)。
【0058】そして、温度検知手段16の検知温度情報
は、記憶手投であるメモリ(図示せず)に記憶され(S
404)、制御手投たるCPU(図示せず)が記憶手投
から送られた検知温度情報に基づき最適な定着温度を決
定し(S405)、定着ローラ51及び加圧ローラ52
の記録材Pの通紙領域の温度を可変可能な定着温度可変
手段(図示せず)が最適定着温度に設定され(S40
6)、定着装置5に搬送された記録材Pに定着処理を施
し(S407)、コピー動作を終了する(S408)。
【0059】本実施形態にかかる定着装置においても、
定着ローラ51と、加圧ローラ52とにシリコーンゴム
ローラを用い、加圧力を50kgf、ニップ幅7.5m
mに設定し、普通紙(温度23℃、紙厚80μm、表面
光沢度5〜10%)の記録材Pを、定着温度180℃、
定着速度135mm/secで定着させた。その結果、
定着性は適切であり、定着後の記録材表面の光沢度は約
30%であった。
【0060】そして、この温度23℃を基準にして、記
録材Pの温度が変化しても、定着性や定着後の画像の光
沢が一定になるように、CPUが定着温度を設定するよ
うになっており、図7にその表を示す。記録材Pの温度
が高くなる程、定着に必要な熱量は少なくなるため、定
着温度を低く、定着力を弱める。逆に、温度の低い記録
材に対しては、定着温度を高くする。これらの定着処理
条件において、定着性を確認した結果、どの条件で定着
されたものにおいても適切な定着性が確認された。更
に、これらの条件で定着された画像の光沢度も図7に示
すが、どの温度においてもほほ同一の光沢度を得ること
が出来た。
【0061】このように、本実施形態によれば、温度検
知手段16が記録材Pの温度を直接検知し、温度検知手
段16の検知温度情報に応じた最適定着処理条件(定着
温度)で定着処理をすることにより、常に最適な定着性
を実現し、かつ、常に安定した光沢の画像を形成するこ
とができる。
【0062】尚、本実施形態における最適定着温度、最
適定着速度は、定着装置の構成によって異なってくるの
で、必ずしも、この値に限るものではない。
【0063】(第三の実施形態)次に、本発明の第三の
実施形態に関して、図8及び図9に基づき説明する。
尚、第一の実施形態と同様の構成に関しては、同符号を
付してその説明を省略する。
【0064】本実施形態にあっては、温度検知手段16
が記録材Pにの温度を検知し、温度検知手段16の検知
温度情報に応じて、CPU(図示せず)が定着ローラ5
1と加圧ローラ52との圧接部の加圧力を最適に設定す
るようになっており、上記圧接部のニップ幅を調節する
ことにより、最適定着処理条件で定着を行い、記録材の
温度によらず、定着性や定着後の画像の光沢が等しくな
るようになっている。
【0065】本実施形態にかかる複写機は、図8に示す
ように、先ず、コピーボタンが押下されると(S60
1)、記録材Pが給紙され(S602)、温度検知手段
16が記録材Pの温度を検知する(S603)。
【0066】そして、温度検知手段16の検知温度情報
は、記憶手投であるメモリ(図示せず)に記憶され(S
604)、制御手投たるCPU(図示せず)が記憶手投
から送られた検知温度情報に基づき最適な定着温度を決
定し(S605)、定着ローラ51及び加圧ローラ52
の圧接部の加圧力を可変可能な加圧力可変手段(図示せ
ず)が最適加圧力(最適定着ニップ)に設定され(S6
06)、定着装置5に搬送された記録材Pに定着処理を
施し(S607)、コピー動作を終了する(S60
8)。
【0067】本実施形態にかかる定着装置5において
も、定着ローラ51と、加圧ローラ52にシリコーンゴ
ムローラを用い、加圧力を50kgf、ニップ幅7.5
mmに設定し、普通紙(温度23℃、紙厚80μm、表
面光沢皮5〜10%)の記録材Pを、定着温度180
℃、定着速度135mm/secで定着させた。その結
果、定着性は適切であり、定着後の記録材P表面の光沢
度は約30%であった。
【0068】そして、この温度23℃を基準にして、記
録材Pの温度が変化しても、定着性や定着後の画像の光
沢か一定になるように、CPUが加圧力を設定するよう
になっており、図9にその表を示す。記録材Pの温度が
高くなる程、定着に必要な熱量は少なくなるため、加圧
力を弱く(ニップ幅を狭く)し、定着力を弱めるように
なっており、逆に、温度の低い記録材に対しては、加圧
力を強く(ニップ幅を広く)するようになっている。
【0069】これらの条件において、定着性を確認した
結果、どの条件で定着されたものにおいても適切な定着
性が確認された。更に、これらの条件で定着された画像
の光沢度も図9に示すが、どの温度においてもほぼ同一
の光沢度を得ることが出来た。
【0070】このように、本実施形態によれば、温度検
知手段16が記録材Pの温度を直接検知し、温度検知手
段16の検知温度情報に応じた最適定着処理条件(定着
ローラ51と加圧ローラ52との圧接部の加圧力)で定
着処理をすることにより、常に最適な定着性を実現し、
かつ、常に安定した光沢の画像を形成することができ
る。
【0071】尚、本実施形態における最適定着温度、最
適定着速度は、定着装置の構成によって異なってくるの
で、必ずしも、この値に限るものではない。
【0072】又、第一の実施形態乃至第三の実施形態に
おいては、フルカラープリンターを例に説明したが、白
黒の複写機やプリンターに対して上記構成を採用しても
何ら問題ない。
【0073】更に、第一の実施形態乃至第三の実施形態
にあっては、記録材Pの温度によって設定される定着処
理条件が、定着速度、定着温度、加圧力のいずれかであ
ったがこれらの定着処理条件を複数組み合わせても良
い。
【0074】又、第一の実施形態乃至第三の実施形態に
おいて、温度検知手段16の位置は、記録材Pの給紙搬
送部分に設置し、通過する記録材Pの温度を測定した
が、記録材Pの収容されているカセットや、給紙トレー
部分の近傍にこれを設置し、積載されている状態の記録
材Pの温度を測定しても良い。
【0075】更に、第一の実施形態乃至第三の実施形態
の構成に加えて、記録材Pの厚さを検知する手段を具備
し、これから得られる記録材Pの紙厚情報と記録材Pの
温度情報の両方から定着処理条件を決定する様な構成を
取ることは、何ら本発明の趣旨に反するものではない。
【0076】又、第一の実施形態乃至第三の実施形態の
構成に加えて、プリンタ内環境の温湿度情報や紙種、紙
のサイズの情報などを取り込み、これらを記録材Pの温
度情報に加えて定着処理条件にフィードバックすること
により、より最適な定着画像を実現することが可能であ
る。
【0077】更に、第一の実施形態乃至第三の実施形態
にあっては、検知手段が記録媒体の温度を一枚毎に検知
するよう設定されていたが、連続画像形成時には、数十
枚毎に一度、或は、数分毎に一度検知し随時定着処理条
件を変更していっても良い。
【0078】又、第一の実施形態乃至第三の実施形態に
あっては、定着体がハロゲンランプを熱源とする熱ロ−
ラ圧定着方式としているが、例えば、熱反応性の早いサ
−フ方式や電磁誘導加熱を用いた方式であっても良く、
好ましい。
【0079】
【発明の効果】以上にて説明したように、本出願にかか
る第一の発明によれば、検知手段が、記録媒体の温度を
検知し、制御手段が、検知手段の検知温度情報に応じ
て、予め設定された複数の定着処理条件から1つを選択
し定着処理を施すよう設定するので、記録媒体の温度に
よらず適切な定着処理を施し、安定した画像光沢度を得
ることが可能となる。
【0080】又、本出願にかかる第二の発明によれば、
検知手段が、記録媒体から放射される赤外線を測定する
ことにより上記記録媒体の温度を検知し、制御手段が、
検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された複数
の定着処理条件から1つを選択し定着処理を施すよう設
定するので、記録媒体の温度によらず適切な定着処理を
施し、安定した画像光沢度を得ることが可能となる。
【0081】更に、本出願にかかる第三の発明によれ
ば、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着速度から1つを選択し定着処理を施すよう設
定するので、記録媒体の温度によらず適切な定着処理を
施し、安定した画像光沢度を得ることが可能となる。
【0082】又、本出願にかかる第四の発明によれば、
検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段が、検
知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された複数の
定着温度から1つを選択し定着処理を施すよう設定する
ので、記録媒体の温度によらず適切な定着処理を施し、
安定した画像光沢度を得ることが可能となる。
【0083】更に、本出願にかかる第五の発明によれ
ば、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
定着体と加圧体との複数の圧接力から1つを選択し定着
処理を施すよう設定するので、記録媒体の温度によらず
適切な定着処理を施し、安定した画像光沢度を得ること
が可能となる。
【0084】又、本出願にかかる第六の発明によれば、
検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段が、検
知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された複数の
定着処理条件から1つを選択し定着処理を施すよう設定
するので、記録媒体の温度によらず適切な定着処理を施
し、安定した画像光沢度を得ることが可能となる。
【0085】更に、本出願にかかる第七の発明によれ
ば、検知手段が、記録媒体から放射される赤外線を測定
することにより上記記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着処理条件から1つを選択し定着処理を施すよ
う設定するので、記録媒体の温度によらず適切な定着処
理を施し、安定した画像光沢度を得ることが可能とな
る。
【0086】又、本出願にかかる第八の発明によれば、
検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段が、検
知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された複数の
定着速度から1つを選択し定着処理を施すよう設定する
ので、記録媒体の温度によらず適切な定着処理を施し、
安定した画像光沢度を得ることが可能となる。
【0087】更に、本出願にかかる第九の発明によれ
ば、検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段
が、検知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された
複数の定着温度から1つを選択し定着処理を施すよう設
定するので、記録媒体の温度によらず適切な定着処理を
施し、安定した画像光沢度を得ることが可能となる。
【0088】又、本出願にかかる第十の発明によれば、
検知手段が、記録媒体の温度を検知し、制御手段が、検
知手段の検知温度情報に応じて、予め設定された定着体
と加圧体との複数の圧接力から1つを選択し定着処理を
施すよう設定するので、記録媒体の温度によらず適切な
定着処理を施し、安定した画像光沢度を得ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態におけるフルカラー複
写機の略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置に備えられた画像形成部の
概略構成を示す模式的断面図である。
【図3】図1の画像形成装置に備えられた定着装置の概
略構成を示す模式的断面図である。
【図4】本発明の第一の実施形態における定着処理工程
を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第一の実施形態における定着処理条件
を示す表である。
【図6】本発明の第二の実施形態における定着処理工程
を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の第二の実施形態における定着処理条件
を示す表である。
【図8】本発明の第三の実施形態における定着処理工程
を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の第三の実施形態における定着処理条件
を示す表である。
【符号の説明】
5 定着装置 16 記録材温度検知手投(検知手段) 51 定着ローラ(定着体) 52 加圧ローラ(加圧体) P 記録材(記録媒体)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在な定着体と、未定着像を担持す
    る記録媒体を介して該定着体と圧接し回転する加圧体と
    を有し、定着体と加圧体との圧接部に上記記録媒体を通
    紙させながら熱及び圧力を付与することにより上記未定
    着像を上記記録媒体上に定着させる定着装置において、
    記録媒体の温度を検知する検知手段と、検知手段の検知
    温度情報に応じて、予め設定された複数の定着処理条件
    から1つを選択し定着処理を施すよう設定する制御手段
    とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 検知手段は、記録媒体から放射される赤
    外線を測定することにより上記記録媒体の温度を検知す
    るようになっていることとする請求項1に記載の定着装
    置。
  3. 【請求項3】 制御手段は、記憶手段に記憶された検知
    温度情報に応じて、予め設定された複数の定着速度から
    1つを選択し定着処理を施すよう設定可能となっている
    こととする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 制御手段は、記憶手段に記憶された検知
    温度情報に応じて、予め設定された複数の定着温度から
    1つを選択し定着処理を施すよう設定可能となっている
    こととする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載
    の定着装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は、記憶手段に記憶された検知
    温度情報に応じて、予め設定された定着体と加圧体との
    複数の圧接力から1つを選択し定着処理を施すよう設定
    可能となっていることとする請求項1乃至請求項4のい
    ずれか一項に記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 一連の画像形成プロセスによって形成さ
    れた画像を記録媒体上に記録する画像形成装置であっ
    て、請求項1に記載の定着装置を備える画像形成装置。
  7. 【請求項7】 検知手段は、記録媒体から放射される赤
    外線を測定することにより上記記録媒体の温度を検知す
    るようになっていることとする請求項6に記載の画像形
    成装置。
  8. 【請求項8】 制御手段は、記憶手段に記憶された検知
    温度情報に応じて、予め設定された複数の定着速度から
    1つを選択し定着処理を施すよう設定可能となっている
    こととする請求項6又は請求項7に記載の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 制御手段は、記憶手段に記憶された検知
    温度情報に応じて、予め設定された複数の定着温度から
    1つを選択し定着処理を施すよう設定可能となっている
    こととする請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載
    の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 制御手段は、記憶手段に記憶された検
    知温度情報に応じて、予め設定された定着体と加圧体と
    の複数の圧接力から1つを選択し定着処理を施すよう設
    定可能となっていることとする請求項6乃至請求項9の
    いずれか一項に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011191569A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Ricoh Co Ltd 印刷装置及び画像形成装置
US9182711B2 (en) 2013-04-30 2015-11-10 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Image forming device for suppressing power consumption by fixing unit

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