JP2000281503A - 防カビ剤 - Google Patents

防カビ剤

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JP2000281503A
JP2000281503A JP8112599A JP8112599A JP2000281503A JP 2000281503 A JP2000281503 A JP 2000281503A JP 8112599 A JP8112599 A JP 8112599A JP 8112599 A JP8112599 A JP 8112599A JP 2000281503 A JP2000281503 A JP 2000281503A
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JP
Japan
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oxygen
zinc
mildew
antifungal
fungicide
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Pending
Application number
JP8112599A
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English (en)
Inventor
Hisaaki Miyaji
寿明 宮地
Shigeki Kawase
茂樹 河瀬
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来使用されている防カビ剤は、一時的なも
のであって、耐水性と徐放性とに課題を有している。 【解決手段】 真菌に対して効果のある防カビ成分6を
無機層状化合物に吸蔵させて、防カビ効果があって、か
つ耐水性、徐放性に優れた防カビ剤としているものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅設備部材の防
カビに使用する防カビ剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】防カビ剤と呼ばれるものは市場に氾濫し
ているが、真菌に効果があって、かつ耐水性を有してお
り、また徐放性に優れているものはほとんど存在しな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来使用されている防
カビ剤は、一時的なものであって、耐水性と徐放性とに
課題を有しているものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、真菌に対して
効果のある防カビ成分を無機層状化合物に吸蔵させて、
防カビ効果があって、かつ耐水性、徐放性に優れた防カ
ビ剤としているものである。
【0005】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、真菌
に対して効果のある防カビ成分を無機層状化合物に吸蔵
させて、防カビ効果があって、かつ耐水性、徐放性に優
れた防カビ剤としているものである。
【0006】請求項2に記載した発明は、無機層状化合
物は、シリカとアルミと酸素および水素と亜鉛を有する
構成として、特に防カビ効果の高い防カビ剤としてい
る。
【0007】請求項3に記載した発明は、無機層状化合
物を柱状構造として、防カビ成分を吸蔵する吸蔵量を多
くとれる防カビ剤としている。
【0008】請求項4に記載した発明は、亜鉛を柱状構
造中に包含する構成として、特に防カビ力が強い防カビ
剤としている。
【0009】請求項5に記載した発明は、防カビ成分は
銅または亜鉛またはホウ素として、特に徐放性に優れ、
持続性の高い防カビ剤としている。
【0010】請求項6に記載した発明は、防カビ成分は
テトラエトキシシランでコーティングした構成として、
徐放性を制御できる防カビ剤としている。
【0011】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。図1
は、本実施例の無機層状化合物の構造式を示す説明図で
ある。本実施例の無機層状化合物は、シリカ1とアルミ
2と酸素3と亜鉛4によって構成している。シリカ1と
アルミ2とは、酸素3を共有する共有結合をしている。
すなわち、シリカ1とアルミ2酸素3で構成した立方体
の中に亜鉛4が入った構成となっている。このとき、共
有結合されている酸素3と酸素3の間が、吸蔵層である
インターカレーションゾーン5として作用するものであ
る。
【0012】図2と図3は、前記インターカレーション
ゾーン5を説明する説明図である。図2に示しているよ
うに、通常状態では、インターカレーションゾーン5を
構成している共有結合している酸素3と酸素3間の分子
幅は2.3Å程度である。本実施例の防カビ成分6を吸
蔵させることによって分子幅が35Åに拡大する。発明
者らはこのような分子幅の拡大を生じさせる防カビ成分
として、亜鉛、銅、ホウ素が存在することを発見してい
るものである。
【0013】前記防カビ成分としては、できるだけ分子
径の小さいものが好ましい。すなわち、分子径が小さい
ほどその有効成分が多く吸蔵されるものである。本実施
例で防カビ成分として使用している亜鉛、銅、ホウ素の
分子径は、それぞれ、2Å、10Å、8Åである。これ
らの防カビ成分を吸蔵させることによって、インターカ
レーションゾーン5は35Å程度に拡大されるものであ
る。
【0014】従って本実施例の構成とした場合には、防
カビ成分が多量に吸蔵されるものである。一方、有効成
分の分子径が大きくなると、吸蔵される絶対量が少なく
なって、効果が発揮されにくくなる。
【0015】またこのとき本実施例では、前記防カビ成
分をテトラエトキシシランでコーティングするようにし
ている。このコーティングを行うことによって徐放性が
非常に改善され、防カビ剤を添加する商品の寿命がつき
るまでその効果が持続するものである。
【0016】以下、前記コーティングによる効果を検証
するための実験の結果を説明する。この実験に使用した
サンプルは、本実施例によって作成した防カビ剤をポリ
プロピレン樹脂に1wt%混ぜた後、射出成形を行って
作成している。なお、比較品として抗菌剤を全く添加し
ていないものを使用している。またこのとき前記サンプ
ルとして、防カビ成分をコーティング処理したものと、
このコーティング処理をしていないものの両方を使用し
ている。このときの試験方法は、クロカビ(Aspergillus
niger)およびアオカビ(Penicillium funiclosium)が
供試サンプル上で声域が認められるか、認められないか
によって防カビ効果の有無を評価している。この評価試
験は、JIS Z 2911−1998の試験法によっ
ている。また、徐放性を評価するために、耐久試験後の
サンブルについて前記と同様の防カビ性試験を行ってい
るものである。この耐久試験は、供試サンプルを所定時
間90℃の温水中に浸して、取り出したものを試験サン
プルとして使用しているものである。この試験結果を
(表1)に示している。
【0017】
【表1】
【0018】一般的には、亜鉛は20ppm程度以上の
溶解度であれば、防カビ効果を発揮することが知られて
いる。この試験では、亜鉛はインターカレートした後の
溶解度が15ppmになるように調製しているものであ
る。
【0019】亜鉛のみを15ppmインターカレートし
たものは、初期において防カビ効果は認められたが、1
00時間の耐久テストを実施した後のものは、カビの生
育が認められ、持続性がないものである。
【0020】また本実施例の、防カビ成分をテトラエト
キシシランでコーティングしたものは、100時間の耐
久テストを実施した後のものでも、カビの生育が認めら
れず、持続性を有しているものである。
【0021】次に、本実施例のテトラエトキシシランと
樹脂との密着性を検証した試験結果について説明する。
走査型電子顕微鏡で、防カビ剤を混入した樹脂表面を観
察した。テトラエトキシシランによってコーティングし
たものは、樹脂と抗菌剤との隙間はほとんど認められな
かった。これに対して、テトラエトキシシランによるコ
ーティングを行っていないものは、防カビ剤と樹脂との
間に間隙が存在するものが認められる。間隙が存在する
ということは、例えば、樹脂表面が水に漬かったとする
と、防カビ剤が直接水に接することがあるということで
ある。
【0022】一般的に、有機系防カビ剤は大気中に気散
することによりその効果を発揮する。本実施例の防カビ
剤は、その抗菌成分が大気中に溶出することによって、
その効果を発揮するものである。したがって、前記した
ように水に直接漬されると、その防カビ成分がはやく溶
出することになるものである。つまり、本実施例のテト
ラエトキシシランによるコーティングは、徐放性を保つ
上で大きな効果を有しているものである。
【0023】以上のように本実施例によれば、無機層状
化合物に防カビ成分を吸蔵させた構成として、防カビ効
果があって、かつ耐水性、徐放性に優れた防カビ剤を実
現するものである。
【0024】また本実施例によれば、無機層状化合物
は、シリカとアルミと酸素および水素と亜鉛を有する構
成として、特に防カビ効果の高い防カビ剤を実現するも
のである。すなわち、含有している亜鉛が防カビ効果を
相乗的に発揮させるように作用するものである。
【0025】また本実施例によれば、無機層状化合物
は、アルミナとシリカと酸素とによる柱状構造体とする
ことによって、防カビ成分を吸蔵する吸蔵量を多くとれ
る防カビ剤を実現するものである。
【0026】また本実施例によれば、亜鉛を、アルミナ
とシリカと酸素とによる柱状構造体の間に存在させるこ
とによって、柱構造が耐久性に富んだものとなり、また
亜鉛によって防かび効果を相乗的に発揮させることがで
きる防カビ剤を実現するものである。
【0027】また本実施例によれば、防カビ成分は銅ま
たは亜鉛またはホウ素である構成として、特に徐放性に
優れ、持続性の高い防カビ剤を実現するものである。
【0028】また本実施例によれば、防カビ成分はテト
ラエトキシシランでコーティングした構成として、徐放
性を制御できる防カビ剤を実現するものである。
【0029】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、無機層状化
合物に防カビ成分を吸蔵させた構成として、防カビ効果
があって、かつ耐水性、徐放性に優れた防カビ剤を実現
するものである。
【0030】請求項2に記載した発明は、無機層状化合
物は、シリカとアルミと酸素および水素と亜鉛を有する
構成として、特に防カビ効果の高い防カビ剤を実現する
ものである。
【0031】請求項3に記載した発明は、無機層状化合
物は、柱状構造とした構成として、防カビ成分を吸蔵す
る吸蔵量を多くとれる防カビ剤を実現するものである。
【0032】請求項4に記載した発明は、亜鉛は柱状構
造中に包含されている構成として、特に防カビ力が強い
防カビ剤を実現するものである。
【0033】請求項5に記載した発明は、防カビ成分は
銅または亜鉛またはホウ素である構成として、特に徐放
性に優れ、持続性の高い防カビ剤を実現するものであ
る。
【0034】請求項6に記載した発明は、防カビ成分は
テトラエトキシシランでコーティングした構成として、
徐放性を制御できる防カビ剤を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である無機層状化合物の構成を
説明する説明図
【図2】同、通常状態でのインターカレーションゾーン
を説明する説明図
【図3】同、防カビ成分を吸蔵した状態でのインターカ
レーションゾーンを説明する説明図
【符号の説明】
1 シリカ 2 アルミ 3 酸素 4 亜鉛 5 インターカレーションゾーン 6 防カビ成分(亜鉛、銅、ホウ素)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G073 BA48 BA52 BA56 BA57 BA63 BB57 BD30 CA06 FB11 FB21 UB33 4H011 AA03 BA04 BB18 BC16 BC18 DA02 DA09 DC10 DD07 DF03 DF06 DG05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機層状化合物に防カビ成分を吸蔵させ
    た防カビ剤。
  2. 【請求項2】 無機層状化合物は、シリカとアルミと酸
    素および水素と亜鉛を有する請求項1に記載した防カビ
    剤。
  3. 【請求項3】 無機層状化合物は、柱状構造で構成され
    ている請求項1または2に記載した防カビ剤。
  4. 【請求項4】 亜鉛は柱状構造中に包含されている請求
    項3に記載した防カビ剤。
  5. 【請求項5】 防カビ成分は銅または亜鉛またはホウ素
    である請求項1から4に記載した防カビ剤。
  6. 【請求項6】 防カビ成分はテトラエトキシシランでコ
    ーティングした請求項1から5のいずれか1項に記載し
    た防カビ剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018501413A (ja) * 2014-12-09 2018-01-18 スマートポリマー、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツングSmartpolymer Gmbh 対象の活性成分の放出を行う成形機能性セルロース物品の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018501413A (ja) * 2014-12-09 2018-01-18 スマートポリマー、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツングSmartpolymer Gmbh 対象の活性成分の放出を行う成形機能性セルロース物品の製造方法

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