JP2000276329A - 超高速物理乱数生成装置 - Google Patents

超高速物理乱数生成装置

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JP2000276329A
JP2000276329A JP11122812A JP12281299A JP2000276329A JP 2000276329 A JP2000276329 A JP 2000276329A JP 11122812 A JP11122812 A JP 11122812A JP 12281299 A JP12281299 A JP 12281299A JP 2000276329 A JP2000276329 A JP 2000276329A
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Takeshi Saito
威 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乱数検定を全く必要としない真の完全に一様
な物理乱数を、毎秒10Mビットから1Gビットという
超高速で生成させ、安価で容易に利用できるようにす
る。 【解決手段】 光放射ダイオード(LED)11が放出
する光子の塊を、アバランシェ(増幅型)PINダイオ
ード検出器12、13で検出してランダムなパルス信号
を生成させる。2個の検出器12、13のうち一方が光
子塊を検出した場合を0、もう一方が光子塊を検出した
場合を1として1ビット乱数を生成し、連続するこの1
ビット乱数の羅列でもって任意のビットの乱数を生成さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、乱数生成装置に関
し、LED(光放射ダイオード)からランダムに放出さ
れる光子の集団を、増殖型PINダイオードでパルスと
して検出して、最も完全に近い一様な真の物理乱数を、
超高速で生成する物理乱数生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の物理乱数生成方式としては、原子
核の崩壊現象というランダム現象を測定して自然乱数を
生成する本願発明者による特願平9−3638939
号、特願平10−1101100号などがある。しか
し、これらの物理乱数生成方式では、真の自然乱数が生
成できることに特徴がある。これらは乱数の生成速度が
放射線源の強度に依存しており、放射線安全管理上から
1秒間に100Kビットの生成速度が限界であった。
【0003】従来のもうひとつの物理乱数生成方式とし
て、電子回路系等のホワイトノイズを利用する方法が広
く知られている。この方式は高速で乱数を生成するには
適しているが、生成された乱数には、周波数に逆比例す
る所謂F分の1成分が含まれている。この方法ではF分
の1成分をソフトで除去する必要があるので、厳密な意
味で真の乱数とは言いがたい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の放射線源を利用
する方法では、放射線安全管理上から1秒間に100K
ビットの生成速度が限界であった。ホワイトノイズを利
用する方法では、F分の1成分をソフトで除去する必要
があるので、厳密な意味で真の乱数は得られなかった。
この発明の目的は、LED光源とフォトダイオード検出
器という安価で安全で安定した装置により、1秒間に1
Gビットという従来にない超高速でもって、完全に一様
な真の乱数を生成させるようにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、光放射
ダイオードから、ランダムに、順番に放射される光子の
集団である各光子塊を、シリコンフォトダイオードを用
いて独立した各電気の塊として検出し、この各電気の塊
をパルス整形器でパルスに変換して出力することによ
り、1秒間に10Mカウント以上という速度のランダム
なパルスを生成する。
【0006】第2の発明では、光放射ダイオードから、
ランダムに、順番に放射される光子の集団である各光子
塊を、2個のシリコンフォトダイオードを用いて択一的
に各電気の塊として検出し、この各電気の一方の塊を第
1のパルス整形器で一方のパルスに、他方の塊を第2の
パルス整形器で他方のパルスにそれぞれ変換して互いに
独立に出力することにより、1秒間に10Mカウント以
上というランダムパルスを生成する。
【0007】第3の発明では、光放射ダイオードから、
ランダムに、順番に放射される光子の集団である各光子
塊を、2個のシリコンフォトダイオードを用いて択一的
に各電気の塊として検出し、この各電気の一方の塊を第
1のパルス整形器で一方のパルスに、他方の塊を第2の
パルス整形器で他方のパルスにそれぞれ変換して互いに
独立に出力することにより、前記2個のシリコンフォト
ダイオードのうち、一方のシリコンフォトダイオードが
前記電気の塊を出力し、前記第1のパルス整形器で一方
のパルスを出力した場合に状態が0または1となる第1
記憶素子と、他方のシリコンフォトダイオードが前記電
気の塊を出力し、前記第2のパルス整形器で他方のパル
スを出力した場合に状態が1または0となる第2記憶素
子と、前記光放射ダイオードとは別に、別の光放射ダイ
オードからランダムに、順番に放射される光子の集団で
ある光子塊を、別のシリコンフォトダイオードを用いて
各電気の塊として検出し、この電気の塊を生成するたび
に、前記1記憶素子は前記一方のパルスが出力された場
合に前記0または1の状態を1または0とし、かつ、前
記第2記憶素子は前記他方のパルスが出力された場合に
前記1または0の状態が0または1へと切り替える切替
装置とを設けて、これら第1記憶素子と第2記憶素子と
が保持する0と1または1と0とを読み出すことにより
各1ビットの乱数を生成し、この各1ビットの乱数の羅
列でもって、物理乱数を生成する。
【0008】請求項4の発明では、光放射ダイオードか
ら、ランダムに、順番に放射される光子の集団である各
光子塊を、2個のシリコンフォトダイオードを用いて択
一的に各電気の塊として検出し、この各電気の一方の塊
を第1のパルス整形器で一方のパルスに、他方の塊を第
2のパルス整形器で他方のパルスにそれぞれ変換して互
いに独立に出力することにより、前記2個のシリコンフ
ォトダイオードのうち、一方のシリコンフォトダイオー
ドが前記電気の塊を出力し、前記第1のパルス整形器で
一方のパルスを出力した場合に状態が0または1となる
第1記憶素子と、他方のシリコンフォトダイオードが前
記電気の塊を出力し、前記第2のパルス整形器で他方の
パルスを出力した場合に状態が1または0となる第2記
憶素子と、前記光放射ダイオードとは別に、別の光放射
ダイオードからランダムに、順番に放射される光子の集
団である光子塊を、別のシリコンフォトダイオードを用
いて各電気の塊として検出し、この電気の塊を生成する
たびに、前記1記憶素子は前記一方のパルスが出力され
た場合に前記0または1の状態を1または0とし、か
つ、前記第2記憶素子は前記他方のパルスが出力された
場合に前記1または0の状態が0または1へと切り替え
る切替装置とを設けて、これら第1記憶素子と第2記憶
素子とが保持する0と1または1と0とを読み出すこと
により各1ビットの乱数を生成し、この各1ビットの乱
数の羅列でもって、物理乱数を生成する高速物理乱数生
成装置を、多数基並べることにより1秒間に1Gビット
以上という一様な物理乱数を生成する。
【0009】
【発明の実施の形態】実施の形態1.一般に、LED
(発光ダイオード)等の光源が、1個の光子(単光子)
を放射してから次に放射するまでの時間間隔をtとする
と、時間間隔tでもって放射される単光子の頻度分布
は、以下の(1)式のように、時間間隔tと 時間間隔
の平均値T0との比(t/T0)の指数関数で表すこと
ができる。 dN/dt=Acxp(−t/T0)………………(1) ここで、平均時間T0は、1秒間に放射する光子数の平
均数<N>の逆数でT0=1/<N>秒である。 この
単光子は宇宙放射線観測で使用される光電子倍増管で検
出することができる。
【0010】いま単光子でなく、光子の集団(光子塊)
を検出する場合を考える。光子塊は複数の光子が時間的
に集団を形成したもので、時間的に別の光子集団と区別
できるものである。単光子はエネルギーが小さいので高
価で高感度の光電子倍増管で検出するがとができ、光子
塊はエネルギーが大きいので安価で比較的に感度の低い
シリコン・フォト・ダイオードで検出できる。光子塊と
次に放出される光子塊との間の時間間隔をtとすると、
時間間隔tでもって放射される光子塊の頻度分布は
(1)式と同じように、時間間隔tと時間間隔の平均値
T0との比(t/T0)の指数関数で表すことができ
る。 dN/dt=Aexp(−t/T0)………………(2)
【0011】このように、単光子だけでなく、光子塊を
放射する時間間隔も指数分布になるという事実及び光子
塊が電気の塊、即ちパルスとして安価なシリコン・フォ
ト・ダイオードで検出できるという実験事実が、本発明
の最も重要な点である。乱数生成方式としては、時間間
隔tを測定して1個の乱数を生成する従来の方法があ
る。この時間間隔を測定する方法では、時間計測におけ
る時計のクロック周波数は、コスト高とならない普通品
を使用した場合100Mヘルツ程度である。生成乱数の
一様性はこの時計周波数に依存しており、乱数生成速度
は毎秒100Kビット程度が限界となる。
【0012】本発明では、2つの光検出器に0と1の状
態値を択一的にそれぞれ付与し、1方の検出器に光子塊
が入射した場合その出力を0、もう一方の光検出器に入
射した場合その出力を1とする。光子塊の放出すなわち
検出器への入射はランダムであるから、この0と1のラ
ンダムな1組を順次読み出して、1ビット乱数を生成す
ることができる。なお、1個の光子塊は2つの光検出器
のうちどちらかに択一的に入射する。
【0013】2個の検出器に0と1の状態値を択一的に
それぞれ付与して1ビット乱数を生成する本発明では、
測定技術としては、光子塊検出のONとOFFのみで、
時間測定の技術は必要ない。従って、乱数生成速度は、
検出器および回路系の速度が基本となる。電子回路系の
速度を、特別な技術を必要としない10ナノ(nSE
C)程度とすると、1ビット乱数の生成速度は毎秒10
0Mビット程度となる。LED等の光源と検出器の数を
並列に増やすことで、任意の乱数生成速度、例えば毎秒
1Gビット以上の生成速度が達成できる。
【0014】2個の検出器系の感度を当初調整したとし
ても、LED、フォトダイオードや回路部品などの温度
特性の違いや、波高弁別器の閾値の変動などが一定にな
るように保障することが重要である。従って2個の検出
器とは独立(別)にもうひとつ第3の検出器系を準備し
て、この検出器のランダムなパルスでもって、2個の検
出器に択一的にそれぞれ付与した0と1の状態値(アド
レス)を逆に1と0ににそれぞれ変換する。この0と1
(1と0)のアドレスを、ランダムに且頻繁に変換する
ことにより、0と1の出現頻度を一様にし、完全に一様
な1ビット乱数が生成される。
【0015】上記原理に基づく実施の形態1を以下に説
明する。図1に本発明の超高速物理乱数生成装置の全体
構成を示す。超高速物理乱数生成装置は、乱数生成用の
ランダムパルス生成素子1と、第1回路の前置増幅器
3、主増幅器4、波高弁別器路5、波形整形器6と、第
2回路の前置増幅器23、主増幅器24、波高弁別器路
25、波形整形器26と、共通の1ビット乱数生成器
7、任意ビット乱数生成器9、乱数貯蔵器10とを備え
ている。更に切り替え用のランダムパルス生成素子2と
前置増幅器33、主増幅器34、波高弁別器路35、波
形整形器36とアドレス変換器8とを備えている。
【0016】ランダムパルス生成素子1は、乱数生成用
で1個の光放射ダイオード(LED)光源11および2
個のアバランシェ(増殖型)PTNダイオード12と増
殖型PINダイオード13が一組となっている。切り替
え用のランダムパルス生成素子2は、1個の光源14と
1個のPINダイオード15が一体となっている。アド
レス変換器8の出力は共通の1ビット乱数生成器7に変
換駆動信号として送られる。増殖型PINダイオード1
2、13はアバランシェ(増殖型)であり、シリコン・
フォト・ダイオードの一種である。
【0017】図1では省略したが、装置全体を活性化し
たり光源11を点灯する電源と装置全体を駆動する基本
クロック生成回路を備えている。1ビット乱数生成器7
はレジスター28とレジスター29とを備え、第1回路
の波形整形器6の出力はレジスター28に、第2回路の
波形整形器26の出力はレジスター29にそれぞれ送ら
れる。レジスター28とレジスター29の値は順次読み
出され、任意ビット乱数生成器9に送られる。任意ビッ
ト乱数生成器9では順次受信したビット列を、4ビット
又は8ビット等に区切って、乱数貯蔵器10に送る。乱
数貯蔵器10では設定されたビット単位の乱数を格納
し、必要に応じて外部の情報処理装置、計算機に転送す
る。
【0018】次に超高速乱数生成装置の動作を説明す
る。受光からパルスの生成までは、第1と第2回路とも
原理が同じなので、これらをまとめて説明する。1個の
LED光源11からの光子塊は、増殖型PINダイオー
ド12または増殖型PINダイオード13に択一的にラ
ンダムに入射する。増殖型PINダイオード12、13
で生成された小電力の電気の塊は、各増殖型PTNダイ
オード12、13自体で100倍に増殖された後、前置
増幅器3、23と主増幅器4、24とでさらに増幅さ
れ、検出が容易な数ボルトの電圧信号となる。主増幅器
4、24からの電圧信号は波高弁別器5、25でノイズ
と分離され、波形整形器6、26で矩形のパルス信号と
なる。LED光源11からの毎秒10の7乗以上という
光子塊を検出して高速パルスを生成するためには、高速
でかつ信号の増倍が可能な増殖型PINダイオード1
2、13が必要となる。
【0019】図2は発明者による実験結果を示すグラフ
であり、図1のLED光源11と同特性のLED光源か
ら放射される光子1個(単光子)を高感度の光電子増倍
管でもって検出した場合の波高分布を示す。図1の第1
回路で増殖型PINダイオード12、13を光電子増倍
管に置き換えて、波形整形器6の出力を波高分析装置5
0で計測した結果である。図2のグラフでは140チャ
ンネル当たりにピークがあり、ガウス分布となってお
り、LED光源からの単光子が乱数的に放射される単光
子の集まりであることが分かる。
【0020】図3は、LED光源から放出された単光子
の放出時間の間隔分布が指数分布であること示す実験結
果である。波高弁別器路5の出力を基本クロック生成回
路からの高速クロックに従って時間間隔を変化してパル
スの到来数を時間カウンタ51で計測した結果である。
時間間隔分布が指数分布であることは、LEDの単光子
の放射がランダムな現象であることを表している。単光
子がランダムな現象であれば、ランダムな単光子を集め
た光子塊もまたランダムな現象となることが当然予想さ
れる。
【0021】図4は、LED光源11から放出される光
子の集団(光子塊)を増幅型PINダイオード12、1
3で検出したときの波高分布である。波形整形器6、2
6の出力を波高分析装置50で計測した結果である。図
4のグラフでは240チャンネル当たりにピークがあ
り、ガウス分布となっており、LED光源11からの光
子塊が乱数的に放射される光子塊の集まりであることが
分かる。同時にこの図4は、光子塊が一般的で安価なフ
ォトダイオードを用いて充分検出できることも示してい
る。
【0022】図5は、LED光源11から放出された光
子塊の放出時間の間隔分布が指数分布であること示す実
験結果である。波高弁別器路5、25の出力を基本クロ
ック生成回路からの高速クロックに従って時間間隔を変
化してパルスの到来数を時間カウンタ51で計測した結
果である。図5のグラフは、LEDからの光子塊の放射
時間間隔の分布が指数分布であることを示す実験結果で
ある。図3の単光子の場合と同じように、光子塊の放射
もまたランダムな現象であることを示している。即ち、
増幅型PINダイオード12、13のフォトダイオード
で検出した光子塊が乱数生成に利用できことを示してい
る。
【0023】図6は、LED11から単位時間(1分
間)に放射される光子塊の数の分布の実験結果であり、
実曲線はガウス分布である。波高弁別器路5、25の出
力を基本クロック生成回路からの高速クロックに従って
時間間隔を単位時間(1分間)に固定してパルスの到来
数をカウンタ52で計測した結果である。図6のグラフ
で放射される光子塊の数がガウス分布であることは、光
子塊の放射がランダムが現象であることを示している。
【0024】光源11からのランダムな光子塊が一方の
PINダイオード12に入射した場合を0(第1の波形
整形器の出力パルス有りで第1レジスター28にOを設
定)、他方のPINダイオード13に入射した場合を1
(第2の波形整形器の出力パルス有りで第2レジスター
28にOを設定)とし、1ビット乱数生成器7では、こ
の0と1でもって各1ビット乱数を生成する。
【0025】状態変更用のランダムパルス生成素子2の
光源14からの光子塊がPINダイオード15に入射し
た場合は、ランダムパルス生成素子1と同様に前置増幅
器333、主増幅器34で増幅され、波高弁別器路35
でノイズと分離され、波形整形器36で矩形のパルス信
号となる。ランダムパルス生成素子2からの比較的に遅
いパルス信号が生成するたびに、アドレス変換器8は、
1ビット乱数生成器7のレジスター28が対応するパル
ス有りでそのアドレスを1に、レジスター29が対応す
るパルス有りでそのアドレスを0に切り替える。
【0026】このOドレスと1ドレスとを、頻繁に且ラ
ンダムに切り替えることで、第1回路と第2回路におけ
るOと1が起こる頻度を一様にする。即ち第1回路の前
置増幅器3、主増幅器4、波高弁別器路5、波形整形器
6と、第2回路の前置増幅器23、主増幅器24、波高
弁別器路25、波形整形器26とが品質のばらつきや時
間経過による不均衡劣化により、動作性能に不均衡が生
じても、この不均衡を補償して乱数を担保する。この切
り替えのためのパルスは比較的に遅い1000cps
(1m秒)で良いので、より安価な普通のPTNダイオ
ード15を利用することができる。
【0027】最後に図7に、1ビット乱数生成器7から
の1ビット乱数を4個並べた4ビット乱数の一様性を示
す。任意ビット乱数生成器9では順次受信したビット列
を、4ビットに区切って、乱数貯蔵器10に格納した。
乱数貯蔵器10から読み出した外部の計算機に転送し、
乱数の頻度を調べた結果である。生成乱数はほぼ完全な
一様性を示している。図7に見られるわずかな一様性の
ばらつきは、実験上での統計的変動以内である。
【0028】光子塊の検出から1ビット乱数を生成する
までの時間は、コストを考慮して特別な回路部品や回路
構成を導入しない場合、10ナノ秒程度である。従って
光源11の光の強度は、毎秒10M個から100M個
(cps、カウント/sec)となるように調整する。
即ち1ビット乱数の生成速度は毎秒10Mから100M
ビットとなる。さらに高速度で乱数生成が必要な場合
は、図1のランダムパルス生成素子1等を複数個ならべ
る。例えば100Mビットの10系列のランダムパルス
生成素子1等であれば、10倍の毎秒1Gビットとな
る。
【0029】
【発明の効果】この発明によれば、安価で安全で安定し
た装置により、1秒間に1Gビット以上という超高速
で、完全に一様な真の乱数を生成させことができる。こ
の発明の超高速物理乱数生成装置を原子や分子の集団特
性による常温超伝導のシミュレーションや多変数関数に
従う世界株価の予想シミュレーションの乱数源に利用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超高速物理乱数生成装置の全体の構成
を示すブロック回路図である。
【図2】光電子倍増管による検出で光放射ダイオードか
らの単光子放射の波高分布の実験グラフである。
【図3】光電子倍増管による検出で光放射ダイオードか
ら放射される単光子の観測時間を変化させた場合の到来
頻度の実験グラフである。
【図4】シリコンフォトダイオードによる検出で光放射
ダイオードからの光子塊放射の波高分布の実験グラフで
ある。
【図5】シリコンフォトダイオードによる検出で光放射
ダイオードからの光子塊の観測時間を変化させた場合の
到来頻度の実験グラフである。
【図6】シリコンフォトダイオードによる検出で光放射
ダイオードから放射される単位時間当りの光子塊数の分
布がガウス分布になることを示す実験グラフである。
【図7】本発明の4列の高速物理乱数生成装置でもって
生成した4ビット乱数の一様性を示す実験グラフであ
る。
【符号の説明】
1、2 ランダムパルス生成素子 3、23、33 前置増幅器 4、24、34 主増幅器 5、25、35 波高弁別器 6、26、36 波形整形器 7 1ビット乱数生成器 8 アドレス変換器 9 任意ビット乱数生成器 10 乱数貯臓器 11、14 光源(LED) 12、13 増殖型PINダイオード検出器 15 PINダイオード 28、29 レジスター 50 波高分析装置 51 時間カウンタ 52 カウンタ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光放射ダイオードから、ランダムに、順
    番に放射される光子の集団である各光子塊を、シリコン
    フォトダイオードを用いて独立した各電気の塊として検
    出し、この各電気の塊をパルス整形器でパルスに変換し
    て出力することにより、1秒間に10Mカウント以上と
    いう速度のランダムなパルスを生成することを特徴とす
    る超高速物理乱数生成装置。
  2. 【請求項2】 光放射ダイオードから、ランダムに、順
    番に放射される光子の集団である各光子塊を、2個のシ
    リコンフォトダイオードを用いて択一的に各電気の塊と
    して検出し、この各電気の一方の塊を第1のパルス整形
    器で一方のパルスに、他方の塊を第2のパルス整形器で
    他方のパルスにそれぞれ変換して互いに独立に出力する
    ことにより、1秒間に10Mカウント以上というランダ
    ムパルスを生成することを特徴とする超高速物理乱数生
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記2個のシリコンフォトダイオードの
    うち、一方のシリコンフォトダイオードが前記電気の塊
    を出力し、前記第1のパルス整形器で一方のパルスを出
    力した場合に状態が0または1となる第1記憶素子と、
    他方のシリコンフォトダイオードが前記電気の塊を出力
    し、前記第2のパルス整形器で他方のパルスを出力した
    場合に状態が1または0となる第2記憶素子とを設け
    て、これら第1記憶素子と第2記憶素子とが保持する0
    と1または1と0とを読み出すことにより各1ビットの
    乱数を生成し、この各1ビットの乱数の羅列でもって、
    物理乱数を生成することを特徴とする請求項2に記載の
    超高速物理乱数生成装置。
  4. 【請求項4】 光放射ダイオードから、ランダムに、順
    番に放射される光子の集団である各光子塊を、2個のシ
    リコンフォトダイオードを用いて択一的に各電気の塊と
    して検出し、この各電気の一方の塊を第1のパルス整形
    器で一方のパルスに、他方の塊を第2のパルス整形器で
    他方のパルスにそれぞれ変換して互いに独立に出力する
    ことにより、前記2個のシリコンフォトダイオードのう
    ち、一方のシリコンフォトダイオードが前記電気の塊を
    出力し、前記第1のパルス整形器で一方のパルスを出力
    した場合に状態が0または1となる第1記憶素子と、他
    方のシリコンフォトダイオードが前記電気の塊を出力
    し、前記第2のパルス整形器で他方のパルスを出力した
    場合に状態が1または0となる第2記憶素子と、前記光
    放射ダイオードとは別に、別の光放射ダイオードからラ
    ンダムに、順番に放射される光子の集団である光子塊
    を、別のシリコンフォトダイオードを用いて各電気の塊
    として検出し、この電気の塊を生成するたびに、前記1
    記憶素子は前記一方のパルスが出力された場合に前記0
    または1の状態を1または0とし、かつ、前記第2記憶
    素子は前記他方のパルスが出力された場合に前記1また
    は0の状態が0または1へと切り替える切替装置とを設
    けて、これら第1記憶素子と第2記憶素子とが保持する
    0と1または1と0とを読み出すことにより各1ビット
    の乱数を生成し、この各1ビットの乱数の羅列でもっ
    て、物理乱数を生成することを特徴とする高速物理乱数
    生成装置。
  5. 【請求項5】 光放射ダイオードから、ランダムに、順
    番に放射される光子の集団である各光子塊を、2個のシ
    リコンフォトダイオードを用いて択一的に各電気の塊と
    して検出し、この各電気の一方の塊を第1のパルス整形
    器で一方のパルスに、他方の塊を第2のパルス整形器で
    他方のパルスにそれぞれ変換して互いに独立に出力する
    ことにより、前記2個のシリコンフォトダイオードのう
    ち、一方のシリコンフォトダイオードが前記電気の塊を
    出力し、前記第1のパルス整形器で一方のパルスを出力
    した場合に状態が0または1となる第1記憶素子と、他
    方のシリコンフォトダイオードが前記電気の塊を出力
    し、前記第2のパルス整形器で他方のパルスを出力した
    場合に状態が1または0となる第2記憶素子と、前記光
    放射ダイオードとは別に、別の光放射ダイオードからラ
    ンダムに、順番に放射される光子の集団である光子塊
    を、別のシリコンフォトダイオードを用いて各電気の塊
    として検出し、この電気の塊を生成するたびに、前記1
    記憶素子は前記一方のパルスが出力された場合に前記0
    または1の状態を1または0とし、かつ前記第2記憶素
    子は前記他方のパルスが出力された場合に前記1または
    0の状態が0または1へと切り替える切替装置とを設け
    て、これら第1記憶素子と第2記憶素子とが保持する0
    と1または1と0とを読み出すことにより各1ビットの
    乱数を生成し、この各1ビットの乱数の羅列でもって、
    物理乱数を生成する高速物理乱数生成装置を、多数基並
    べることにより1秒間に1Gビット以上という一様な物
    理乱数を生成することを特徴とする超高速物理乱数生成
    装置。
  6. 【請求項6】 前記シリコンフォトダイオードが増殖型
    PINダイオードとすることを特徴とする請求項1に記
    載の超高速物理乱数生成装置
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