JP2000275441A - ホログラムカラーフィルターとそれを用いたカラー画像表示装置 - Google Patents
ホログラムカラーフィルターとそれを用いたカラー画像表示装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表示用の反射光がＤＭＤの面に対して略垂直
に射出可能で正面から観察可能で、投影レンズを同軸に
配置することができるカラー画像表示装置とそのための
ホログラムカラーフィルター。 【解決手段】 ホログラム記録面の法線に対して所定の
角度をなして入射する白色光３をホログラム記録面に略
沿う方向に波長分散させて分光するホログラムカラーフ
ィルター５であって、デジタルマイクロミラーデバイス
型表示素子３７の入射側に配置して用いられるホログラ
ムカラーフィルターにおいて、ホログラムカラーフィル
ター５で回折分光され、表示素子３７で反射されて再度
ホログラムカラーフィルター５に入射する光３５Ｂ，３
５Ｒがブラッグの回折条件からずれた角度でホログラム
カラーフィルター５に入射するように構成されている。
に射出可能で正面から観察可能で、投影レンズを同軸に
配置することができるカラー画像表示装置とそのための
ホログラムカラーフィルター。 【解決手段】 ホログラム記録面の法線に対して所定の
角度をなして入射する白色光３をホログラム記録面に略
沿う方向に波長分散させて分光するホログラムカラーフ
ィルター５であって、デジタルマイクロミラーデバイス
型表示素子３７の入射側に配置して用いられるホログラ
ムカラーフィルターにおいて、ホログラムカラーフィル
ター５で回折分光され、表示素子３７で反射されて再度
ホログラムカラーフィルター５に入射する光３５Ｂ，３
５Ｒがブラッグの回折条件からずれた角度でホログラム
カラーフィルター５に入射するように構成されている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホログラムカラー
フィルターとそれを用いたカラー画像表示装置に関し、
特に、ホログラムカラーフィルターとデジタルマイクロ
ミラーデバイス型表示素子とを組み合わせた反射型のカ
ラー画像表示装置に関する。
フィルターとそれを用いたカラー画像表示装置に関し、
特に、ホログラムカラーフィルターとデジタルマイクロ
ミラーデバイス型表示素子とを組み合わせた反射型のカ
ラー画像表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、微小なミラーの変形によって２次
元表示が可能な表示素子としてデジタルマイクロミラー
表示デバイス（ＤＭＤ）が提案されている。これは、図
８（ａ）に斜視図を示すように、各画素に対応する微小
なミラーＭが２次元的に配置され、所定アドレスのミラ
ーＭ’を対角線を軸にして傾けることにより、ミラー
Ｍ’に一定方向から入射する光を傾いていないミラーと
は異なる方向へ反射させるようにして、２次元パターン
を表示するようにしたものである（^IEEE SpectrumVol.
30,No.11,pp.27-31参照）。図８（ｂ）に各ミラーＭの
支持駆動構造を示すが、ミラーＭ各々は、１つの対角方
向の角でシリコン基板Ｓ上に立てられた一対の支持ポス
トＰにより捩じりヒンジＴを介して支持されており、ミ
ラーＭの裏側の基板Ｓ上に設けられた一対の電極Ｅの一
方に電圧を印加することにより、静電力によりヒンジＴ
間の対角線を軸にしてミラーＭの面が回転されるもので
ある。
元表示が可能な表示素子としてデジタルマイクロミラー
表示デバイス（ＤＭＤ）が提案されている。これは、図
８（ａ）に斜視図を示すように、各画素に対応する微小
なミラーＭが２次元的に配置され、所定アドレスのミラ
ーＭ’を対角線を軸にして傾けることにより、ミラー
Ｍ’に一定方向から入射する光を傾いていないミラーと
は異なる方向へ反射させるようにして、２次元パターン
を表示するようにしたものである（^IEEE SpectrumVol.
30,No.11,pp.27-31参照）。図８（ｂ）に各ミラーＭの
支持駆動構造を示すが、ミラーＭ各々は、１つの対角方
向の角でシリコン基板Ｓ上に立てられた一対の支持ポス
トＰにより捩じりヒンジＴを介して支持されており、ミ
ラーＭの裏側の基板Ｓ上に設けられた一対の電極Ｅの一
方に電圧を印加することにより、静電力によりヒンジＴ
間の対角線を軸にしてミラーＭの面が回転されるもので
ある。
【０００３】このようなＤＭＤを用いてカラー画像表示
するには、ＲＧＢに色分けされたカラーフィルターを備
えたディスクをＤＭＤの照明光中で回転させて表示の色
分離を行い、Ｒ画像、Ｇ画像、Ｂ画像を時間を区切って
表示することによりカラー画像表示を行っていた（“Ｏ
ＰＴＲＯＮＩＣＳ”（１９９８）Ｎｏ．１０，ｐｐ．１
５１〜１５５）。この場合、モノクロのＤＭＤ１枚でよ
いという利点があるが、問題としてＲＧＢを１色づつし
か表示できないため、３分の２の光は利用できない。
するには、ＲＧＢに色分けされたカラーフィルターを備
えたディスクをＤＭＤの照明光中で回転させて表示の色
分離を行い、Ｒ画像、Ｇ画像、Ｂ画像を時間を区切って
表示することによりカラー画像表示を行っていた（“Ｏ
ＰＴＲＯＮＩＣＳ”（１９９８）Ｎｏ．１０，ｐｐ．１
５１〜１５５）。この場合、モノクロのＤＭＤ１枚でよ
いという利点があるが、問題としてＲＧＢを１色づつし
か表示できないため、３分の２の光は利用できない。
【０００４】一方、本出願人は、特願平５−１２１７０
号等において、液晶表示用バックライト等の利用効率を
大幅に向上させるために、ホログラムを利用したカラー
フィルター及びそれを用いた液晶表示装置を提案した。
号等において、液晶表示用バックライト等の利用効率を
大幅に向上させるために、ホログラムを利用したカラー
フィルター及びそれを用いた液晶表示装置を提案した。
【０００５】さらに、このようなホログラムカラーフィ
ルターを用いた液晶表示装置を投影型に変更して、スク
リーン上で明るいカラー映像を表示する液晶投影表示装
置も、特願平５−２４２２９２号等において提案した。
ルターを用いた液晶表示装置を投影型に変更して、スク
リーン上で明るいカラー映像を表示する液晶投影表示装
置も、特願平５−２４２２９２号等において提案した。
【０００６】以下、簡単にこのようなホログラムカラー
フィルターを用いた液晶表示装置について説明する。
フィルターを用いた液晶表示装置について説明する。
【０００７】図９の断面図を参照にしてホログラムカラ
ーフィルターを用いた液晶表示装置について説明する。
同図において、規則的に液晶セル６′（画素）に区切ら
れた液晶表示素子６のバックライト３入射側にカラーフ
ィルターを構成するホログラムアレー５が離間して配置
される。液晶表示素子６背面には、各液晶セル６′の間
に設けられたブラック・マトリックス４が配置される。
以上の他、図示しない偏光板がホログラムアレー５の入
射側と液晶表示素子６の射出側に配置される。なお、ブ
ラック・マトリックス４の間には、従来のカラー液晶表
示装置と同様に、Ｒ、Ｇ、Ｂの分色画素に対応した色の
光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置
するようにしてもよい。
ーフィルターを用いた液晶表示装置について説明する。
同図において、規則的に液晶セル６′（画素）に区切ら
れた液晶表示素子６のバックライト３入射側にカラーフ
ィルターを構成するホログラムアレー５が離間して配置
される。液晶表示素子６背面には、各液晶セル６′の間
に設けられたブラック・マトリックス４が配置される。
以上の他、図示しない偏光板がホログラムアレー５の入
射側と液晶表示素子６の射出側に配置される。なお、ブ
ラック・マトリックス４の間には、従来のカラー液晶表
示装置と同様に、Ｒ、Ｇ、Ｂの分色画素に対応した色の
光を通過する吸収型のカラーフィルターを付加的に配置
するようにしてもよい。
【０００８】ホログラムアレー５は、Ｒ、Ｇ、Ｂの分色
画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子６の紙面
内の方向に隣接する３つの液晶セル６′の組各々に対応
して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配
置された微小ホログラム５′からなり、微小ホログラム
５′は液晶表示素子６の紙面内の方向に隣接する３つの
液晶セル６′各組に整列して各々１個ずつ配置されてお
り、各微小ホログラム５′は、ホログラムアレー５の法
線に対して角度θをなして入射するバックライト３の中
の緑色の成分の光を、その微小ホログラム５′に対応す
る３つの分色画素Ｒ、Ｇ、Ｂの中心の液晶セルＧ上に集
光するようにフレネルゾーンプレート状に形成されてい
るものである。そして、微小ホログラム５′は、回折効
率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、
位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。ここ
で、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないと
は、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを
回折し、他の波長はほとんど回折しないタイプのもので
はなく、１つの回折格子で何れの波長も回折するものを
意味し、この回折効率の波長依存性が少ない回折格子
は、波長に応じて異なる回折角で回折する。
画素の繰り返し周期、すなわち、液晶表示素子６の紙面
内の方向に隣接する３つの液晶セル６′の組各々に対応
して、その繰り返しピッチと同じピッチでアレー状に配
置された微小ホログラム５′からなり、微小ホログラム
５′は液晶表示素子６の紙面内の方向に隣接する３つの
液晶セル６′各組に整列して各々１個ずつ配置されてお
り、各微小ホログラム５′は、ホログラムアレー５の法
線に対して角度θをなして入射するバックライト３の中
の緑色の成分の光を、その微小ホログラム５′に対応す
る３つの分色画素Ｒ、Ｇ、Ｂの中心の液晶セルＧ上に集
光するようにフレネルゾーンプレート状に形成されてい
るものである。そして、微小ホログラム５′は、回折効
率の波長依存性がないかもしくは少ない、レリーフ型、
位相型、振幅型等の透過型ホログラムからなる。ここ
で、回折効率の波長依存性がないかもしくは少ないと
は、リップマンホログラムのように、特定の波長だけを
回折し、他の波長はほとんど回折しないタイプのもので
はなく、１つの回折格子で何れの波長も回折するものを
意味し、この回折効率の波長依存性が少ない回折格子
は、波長に応じて異なる回折角で回折する。
【０００９】このような構成であるので、ホログラムア
レー５の液晶表示素子６と反対側の面からその法線に対
して角度θをなして入射する白色のバックライト３を入
射させると、波長に依存して微小ホログラム５′による
回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラム
アレー５面に平行な方向に分散される。その中の、赤の
波長成分は赤を表示する液晶セルＲの位置に、緑の成分
は緑を表示する液晶セルＧの位置に、青の成分は青を表
示する液晶セルＢの位置にそれぞれ回折集光するよう
に、ホログラムアレー５を構成配置することにより、そ
れぞれの色成分はブラック・マトリックス４でほとんど
減衰されずに各液晶セル６′を通過し、対応する位置の
液晶セル６′の状態に応じた色表示を行うことができ
る。なお、ホログラムアレー５へのバックライト３の入
射角度θは、ホログラム記録条件、ホログラムアレー５
の厚み、ホログラムアレー５と液晶表示素子６との距離
等の種々の条件により定まるものである。
レー５の液晶表示素子６と反対側の面からその法線に対
して角度θをなして入射する白色のバックライト３を入
射させると、波長に依存して微小ホログラム５′による
回折角は異なり、各波長に対する集光位置はホログラム
アレー５面に平行な方向に分散される。その中の、赤の
波長成分は赤を表示する液晶セルＲの位置に、緑の成分
は緑を表示する液晶セルＧの位置に、青の成分は青を表
示する液晶セルＢの位置にそれぞれ回折集光するよう
に、ホログラムアレー５を構成配置することにより、そ
れぞれの色成分はブラック・マトリックス４でほとんど
減衰されずに各液晶セル６′を通過し、対応する位置の
液晶セル６′の状態に応じた色表示を行うことができ
る。なお、ホログラムアレー５へのバックライト３の入
射角度θは、ホログラム記録条件、ホログラムアレー５
の厚み、ホログラムアレー５と液晶表示素子６との距離
等の種々の条件により定まるものである。
【００１０】このように、ホログラムアレー５をカラー
フィルターとして用いることにより、従来のカラーフィ
ルター用バックライトの各波長成分を無駄なく吸収なく
各液晶セル６′へ入射させることができるため、その利
用効率を大幅に向上させることができる。
フィルターとして用いることにより、従来のカラーフィ
ルター用バックライトの各波長成分を無駄なく吸収なく
各液晶セル６′へ入射させることができるため、その利
用効率を大幅に向上させることができる。
【００１１】また、本出願人は、特願平８−９５２８９
号において、図９に示したような構成のホログラムカラ
ーフィルターと図８に示したような構成のＤＭＤとを組
み合わせた反射型のカラー画像表示装置を提案した。
号において、図９に示したような構成のホログラムカラ
ーフィルターと図８に示したような構成のＤＭＤとを組
み合わせた反射型のカラー画像表示装置を提案した。
【００１２】図１０にその構成を示す。このカラー画像
表示装置においては、図９に示したような構成のホログ
ラムカラーフィルター５で分光された赤色回折成分３４
Ｒ、緑色回折成分３４Ｇ、青色回折成分３４Ｂがそれぞ
れが集光する位置近傍に図８に示したような構成のＤＭ
Ｄ３７の微小ミラー３８が位置するように、ＤＭＤ３７
を配置する。このような配置をとると、画素ＲとＢの位
置が変調を受けているので、反射光３５Ｒ、３５Ｂは所
定の方向に反射し、これに対し画素Ｇは変調されていな
いので、反射光３５Ｇは反射光３５Ｒ、３５Ｂと異なる
方向に反射する。したがって、例えば反射光３５Ｒ、３
５Ｂの方向から観察することによって、カラー画像が観
察でき、明るいカラー画像表示が可能になる。
表示装置においては、図９に示したような構成のホログ
ラムカラーフィルター５で分光された赤色回折成分３４
Ｒ、緑色回折成分３４Ｇ、青色回折成分３４Ｂがそれぞ
れが集光する位置近傍に図８に示したような構成のＤＭ
Ｄ３７の微小ミラー３８が位置するように、ＤＭＤ３７
を配置する。このような配置をとると、画素ＲとＢの位
置が変調を受けているので、反射光３５Ｒ、３５Ｂは所
定の方向に反射し、これに対し画素Ｇは変調されていな
いので、反射光３５Ｇは反射光３５Ｒ、３５Ｂと異なる
方向に反射する。したがって、例えば反射光３５Ｒ、３
５Ｂの方向から観察することによって、カラー画像が観
察でき、明るいカラー画像表示が可能になる。
【００１３】この画像表示装置は投影画像表示装置とし
て用いることができる。図１１にその場合の断面図を示
す。例えばメタルハライドランプ１５と放物面鏡１６の
組み合わせからなる照明装置１４からの白色平行照明光
３３を、図１０に示した画像表示装置３０の表面側（ホ
ログラムカラーフィルター５側）に所定の入射角θで入
射させる。この構成では、投影画像を形成する表示光３
５の射出角が大きいので、投影レンズ１８とスクリーン
１９は画像表示装置３０に対して偏心配置される。画素
を構成する微小ミラー３８が変調を受けない場合でも表
示光３５と異なる方向へ出る反射光４０（図１０の場合
は反射光３５Ｇ）が存在するので、これを除去するため
に、投影レンズ１８の後側焦点近傍にスリット３９を配
置してあり、不要反射光４０が投影レンズ１８へ入射し
ても、表示光３５と方向が異なるので、スリット３９の
開口を通過してスクリーン１９に達することができな
い。したがって、微小ミラー３８で変調を受けて反射方
向が変化させられた表示光３５のみがスクリーン１９に
達して明るいカラー表示画像を形成する。なお、反対
に、表示光３５をスリット３９でブロックし、反射光４
０のみを通過させるようにして画像表示することもでき
る。
て用いることができる。図１１にその場合の断面図を示
す。例えばメタルハライドランプ１５と放物面鏡１６の
組み合わせからなる照明装置１４からの白色平行照明光
３３を、図１０に示した画像表示装置３０の表面側（ホ
ログラムカラーフィルター５側）に所定の入射角θで入
射させる。この構成では、投影画像を形成する表示光３
５の射出角が大きいので、投影レンズ１８とスクリーン
１９は画像表示装置３０に対して偏心配置される。画素
を構成する微小ミラー３８が変調を受けない場合でも表
示光３５と異なる方向へ出る反射光４０（図１０の場合
は反射光３５Ｇ）が存在するので、これを除去するため
に、投影レンズ１８の後側焦点近傍にスリット３９を配
置してあり、不要反射光４０が投影レンズ１８へ入射し
ても、表示光３５と方向が異なるので、スリット３９の
開口を通過してスクリーン１９に達することができな
い。したがって、微小ミラー３８で変調を受けて反射方
向が変化させられた表示光３５のみがスクリーン１９に
達して明るいカラー表示画像を形成する。なお、反対
に、表示光３５をスリット３９でブロックし、反射光４
０のみを通過させるようにして画像表示することもでき
る。
【００１４】図１０、図１１のカラー画像表示装置にお
いては、カラー表示のためにＤＭＤにＲＧＢに色分けさ
れたカラーフィルターを備えた回転ディスクを用いる必
要がなく、高効率なカラー表示が可能となった。
いては、カラー表示のためにＤＭＤにＲＧＢに色分けさ
れたカラーフィルターを備えた回転ディスクを用いる必
要がなく、高効率なカラー表示が可能となった。
【００１５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平８−９
５２８９号の配置では、ホログラムカラーフィルター５
とＤＭＤ３７は平行に配置されているが、ＤＭＤ３７の
微小ミラー３８からの表示に用いられる反射光３５Ｒ、
３５ＢはＤＭＤ３７の面に対して斜め方向であるため、
投影レンズ１８とホログラムカラーフィルター５、ＤＭ
Ｄ３７とは同軸に配置できず、図１１に示したように、
いわゆるあおりレンズ配置の状態となってしまう。この
ような配置では、投影表示システムとして自由度がない
という問題がある。また、投影レンズ１８として広画
角、高性能のものを用いなければならないという問題も
ある。
５２８９号の配置では、ホログラムカラーフィルター５
とＤＭＤ３７は平行に配置されているが、ＤＭＤ３７の
微小ミラー３８からの表示に用いられる反射光３５Ｒ、
３５ＢはＤＭＤ３７の面に対して斜め方向であるため、
投影レンズ１８とホログラムカラーフィルター５、ＤＭ
Ｄ３７とは同軸に配置できず、図１１に示したように、
いわゆるあおりレンズ配置の状態となってしまう。この
ような配置では、投影表示システムとして自由度がない
という問題がある。また、投影レンズ１８として広画
角、高性能のものを用いなければならないという問題も
ある。
【００１６】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、ホログラムカラーフィルター
とＤＭＤとを組み合わせた反射型のカラー画像表示装置
において、表示用の反射光がＤＭＤの面に対して略垂直
に射出可能で正面から観察可能で、投影画像表示装置と
して構成する場合に投影レンズを同軸に配置することが
できるカラー画像表示装置とそのためのホログラムカラ
ーフィルターを提供することである。
ものであり、その目的は、ホログラムカラーフィルター
とＤＭＤとを組み合わせた反射型のカラー画像表示装置
において、表示用の反射光がＤＭＤの面に対して略垂直
に射出可能で正面から観察可能で、投影画像表示装置と
して構成する場合に投影レンズを同軸に配置することが
できるカラー画像表示装置とそのためのホログラムカラ
ーフィルターを提供することである。
【００１７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のホログラムカラーフィルターは、要素集光性ホログ
ラムのアレーからなり、その各要素集光性ホログラム
が、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなし
て入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波
長分散させて分光するホログラムカラーフィルターであ
って、デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子の入
射側に配置して用いられるホログラムカラーフィルター
において、前記ホログラムカラーフィルターで回折分光
され、前記デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子
で反射されて再度前記ホログラムカラーフィルターに入
射する光がブラッグの回折条件からずれた角度で前記ホ
ログラムカラーフィルターに入射するように構成されて
いることを特徴とするものである。
明のホログラムカラーフィルターは、要素集光性ホログ
ラムのアレーからなり、その各要素集光性ホログラム
が、ホログラム記録面の法線に対して所定の角度をなし
て入射する白色光をホログラム記録面に略沿う方向に波
長分散させて分光するホログラムカラーフィルターであ
って、デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子の入
射側に配置して用いられるホログラムカラーフィルター
において、前記ホログラムカラーフィルターで回折分光
され、前記デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子
で反射されて再度前記ホログラムカラーフィルターに入
射する光がブラッグの回折条件からずれた角度で前記ホ
ログラムカラーフィルターに入射するように構成されて
いることを特徴とするものである。
【００１８】この場合に、ホログラムカラーフィルター
で回折分光された光の中心波長の回折角が法線方向から
ずれた角度であり、デジタルマイクロミラーデバイス型
表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態の画素から反射され
たその中心波長の光がホログラムカラーフィルターに略
垂直に入射するようにすることが望ましい。
で回折分光された光の中心波長の回折角が法線方向から
ずれた角度であり、デジタルマイクロミラーデバイス型
表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態の画素から反射され
たその中心波長の光がホログラムカラーフィルターに略
垂直に入射するようにすることが望ましい。
【００１９】そのためには、その中心波長の回折角がホ
ログラムカラーフィルターに略垂直に入射する角度より
大きいことが望ましい。
ログラムカラーフィルターに略垂直に入射する角度より
大きいことが望ましい。
【００２０】本発明のホログラムカラーフィルター用い
たカラー画像表示装置は、要素集光性ホログラムのアレ
ーからなり、その各要素集光性ホログラムが、ホログラ
ム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白
色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて
分光するホログラムカラーフィルターと、前記ホログラ
ムカラーフィルターにスペーサを介して接合されたデジ
タルマイクロミラーデバイス型表示素子とからなり、前
記デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子の微小ミ
ラーと前記ホログラムカラーフィルターの間の距離が前
記ホログラムカラーフィルターの回折光の中心波長での
焦点距離と略等しくなるように前記スペーサを介して固
定配置されていることを特徴とするものである。
たカラー画像表示装置は、要素集光性ホログラムのアレ
ーからなり、その各要素集光性ホログラムが、ホログラ
ム記録面の法線に対して所定の角度をなして入射する白
色光をホログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて
分光するホログラムカラーフィルターと、前記ホログラ
ムカラーフィルターにスペーサを介して接合されたデジ
タルマイクロミラーデバイス型表示素子とからなり、前
記デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子の微小ミ
ラーと前記ホログラムカラーフィルターの間の距離が前
記ホログラムカラーフィルターの回折光の中心波長での
焦点距離と略等しくなるように前記スペーサを介して固
定配置されていることを特徴とするものである。
【００２１】その場合に、ホログラムカラーフィルター
は透明基板のデジタルマイクロミラーデバイス型表示素
子側に配置されていることが望ましい。
は透明基板のデジタルマイクロミラーデバイス型表示素
子側に配置されていることが望ましい。
【００２２】また、ホログラムカラーフィルター上に保
護層が設けられていることが望ましい。その保護層が樹
脂をコートしたものであることが望ましい。
護層が設けられていることが望ましい。その保護層が樹
脂をコートしたものであることが望ましい。
【００２３】また、ホログラムカラーフィルター上に反
射防止層が設けられていることが望ましい。
射防止層が設けられていることが望ましい。
【００２４】その反射防止層は、ホログラムカラーフィ
ルターとデジタルマイクロミラーデバイス型表示素子と
の間の繰り返し反射を防止する作用のものであることが
望ましい。
ルターとデジタルマイクロミラーデバイス型表示素子と
の間の繰り返し反射を防止する作用のものであることが
望ましい。
【００２５】また、デジタルマイクロミラーデバイス型
表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態の画素から反射され
る光を投影する投影光学系が略同軸に配置され、そのデ
ジタルマイクロミラーデバイス型表示素子に表示された
カラー画像を拡大投影するようになっているものとして
もよい。
表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態の画素から反射され
る光を投影する投影光学系が略同軸に配置され、そのデ
ジタルマイクロミラーデバイス型表示素子に表示された
カラー画像を拡大投影するようになっているものとして
もよい。
【００２６】その場合に、投影光学系がデジタルマイク
ロミラーデバイス型表示素子の略正面方向に進む反射光
以外の反射光を遮断する手段を備えていることが望まし
い。
ロミラーデバイス型表示素子の略正面方向に進む反射光
以外の反射光を遮断する手段を備えていることが望まし
い。
【００２７】本発明においては、ホログラムカラーフィ
ルターで回折分光され、デジタルマイクロミラーデバイ
ス型表示素子で反射されて再度ホログラムカラーフィル
ターに入射する光がブラッグの回折条件からずれた角度
でホログラムカラーフィルターに入射するように構成さ
れているので、明るいカラー画像表示が可能になる。そ
の際に、ホログラムカラーフィルターで回折分光された
光の中心波長の回折角が法線方向からずれた角度であ
り、デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子のＯＮ
あるいはＯＦＦ状態の画素から反射されたその中心波長
の光がホログラムカラーフィルターに略垂直に入射する
ようにすることにより、正面から観察可能で、投影画像
表示装置として構成する場合に投影レンズをホログラム
カラーフィルター、ＤＭＤと平行で同軸に配置すること
ができるようになり、投影表示システムとして自由度が
高く、投影レンズも格別広画角、高性能のものを用いる
必要がない。
ルターで回折分光され、デジタルマイクロミラーデバイ
ス型表示素子で反射されて再度ホログラムカラーフィル
ターに入射する光がブラッグの回折条件からずれた角度
でホログラムカラーフィルターに入射するように構成さ
れているので、明るいカラー画像表示が可能になる。そ
の際に、ホログラムカラーフィルターで回折分光された
光の中心波長の回折角が法線方向からずれた角度であ
り、デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子のＯＮ
あるいはＯＦＦ状態の画素から反射されたその中心波長
の光がホログラムカラーフィルターに略垂直に入射する
ようにすることにより、正面から観察可能で、投影画像
表示装置として構成する場合に投影レンズをホログラム
カラーフィルター、ＤＭＤと平行で同軸に配置すること
ができるようになり、投影表示システムとして自由度が
高く、投影レンズも格別広画角、高性能のものを用いる
必要がない。
【００２８】
【発明の実施の形態】以下、本発明のホログラムカラー
フィルターとそれを用いたカラー画像表示装置を実施例
の説明に基づいて説明する。
フィルターとそれを用いたカラー画像表示装置を実施例
の説明に基づいて説明する。
【００２９】図８に示したようなデジタルマイクロミラ
ー表示デバイス（ＤＭＤ）は、通常、微小なミラーＭが
ヒンジＴの周りで、ＤＭＤの面に対して２値的に±１０
°程度の角度回転して画素のＯＮ，ＯＦＦ動作を行う。
すなわち、図２に、ＤＭＤ３７の隣接する３個の画素
Ｒ，Ｇ，Ｂの微小ミラー３８を模式的に示す。３個の画
素Ｒ，Ｇ，Ｂ中、画素ＲとＢがＯＮで、画素ＧがＯＦＦ
の状態では、画素ＲとＢの微小ミラー３８は回転軸（ヒ
ンジＴ）の周りで、ＤＭＤ３７の面（破線）に対して＋
１０°傾いており、画素Ｇの微小ミラー３８は−１０°
傾いている。
ー表示デバイス（ＤＭＤ）は、通常、微小なミラーＭが
ヒンジＴの周りで、ＤＭＤの面に対して２値的に±１０
°程度の角度回転して画素のＯＮ，ＯＦＦ動作を行う。
すなわち、図２に、ＤＭＤ３７の隣接する３個の画素
Ｒ，Ｇ，Ｂの微小ミラー３８を模式的に示す。３個の画
素Ｒ，Ｇ，Ｂ中、画素ＲとＢがＯＮで、画素ＧがＯＦＦ
の状態では、画素ＲとＢの微小ミラー３８は回転軸（ヒ
ンジＴ）の周りで、ＤＭＤ３７の面（破線）に対して＋
１０°傾いており、画素Ｇの微小ミラー３８は−１０°
傾いている。
【００３０】図２のような動作をするＤＭＤ３７とホロ
グラムカラーフィルター５を組み合わせてＤＭＤ３７の
正面方向から観察可能なカラー画像表示装置を構成しよ
うとすると、ホログラムカラーフィルター５のアレー状
に配置された微小ホログラム５′からの回折光３４がＤ
ＭＤ３７の面の法線に対して２０°程度の角度に入射
し、かつ、少なくともＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂの微小ミラ
ー３８からの反射光３５Ｒ，３５Ｂが回折されないで透
過するように、すなわち、ブラッグの回折条件からずれ
た角度で入射するようにホログラムカラーフィルター５
を構成すればよい。このような構成にすると、ＯＮ状態
の画素Ｒ，Ｂからの反射光３５Ｒ，３５Ｂは略正面方向
へ向かい、ＯＦＦの状態の画素Ｇからの反射光３５Ｇは
斜め方向へずれるので、ＤＭＤ３７の正面方向の観察者
眼球Ｅ’にはＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂのみからの反射光３
５Ｒ，３５Ｂが入射することになり、ＤＭＤ３７に表示
されたカラー画像を明るいカラー画像として観察でき
る。
グラムカラーフィルター５を組み合わせてＤＭＤ３７の
正面方向から観察可能なカラー画像表示装置を構成しよ
うとすると、ホログラムカラーフィルター５のアレー状
に配置された微小ホログラム５′からの回折光３４がＤ
ＭＤ３７の面の法線に対して２０°程度の角度に入射
し、かつ、少なくともＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂの微小ミラ
ー３８からの反射光３５Ｒ，３５Ｂが回折されないで透
過するように、すなわち、ブラッグの回折条件からずれ
た角度で入射するようにホログラムカラーフィルター５
を構成すればよい。このような構成にすると、ＯＮ状態
の画素Ｒ，Ｂからの反射光３５Ｒ，３５Ｂは略正面方向
へ向かい、ＯＦＦの状態の画素Ｇからの反射光３５Ｇは
斜め方向へずれるので、ＤＭＤ３７の正面方向の観察者
眼球Ｅ’にはＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂのみからの反射光３
５Ｒ，３５Ｂが入射することになり、ＤＭＤ３７に表示
されたカラー画像を明るいカラー画像として観察でき
る。
【００３１】図３はこのような特性を満たすホログラム
カラーフィルター５を示す光路図であり、例えばデュポ
ン社製のフォトポリマーを用いて作製される。このホロ
グラムカラーフィルター５は、従来と同様に、ＤＭＤ３
７のＲ，Ｇ，Ｂの画素の繰り返しピッチと同じピッチで
アレー状に配置された微小ホログラム５′からなるもの
で、図示のように、入射角６２°で白色のバックライト
３を入射させると、Ｒ色の中心波長６５０ｎｍの光は焦
点距離５７μｍ、回折角１６．４°で回折光３４Ｒとし
て回折され、Ｇ色の中心波長５５０ｎｍの光は焦点距離
７０μｍ、回折角２２．０°で回折光３４Ｇとして回折
され、Ｂ色の中心波長４５０ｎｍの光は焦点距離８２μ
ｍ、回折角２７．８°で回折光３４Ｂとして回折される
もので、このときの回折効率の波長依存性を図４に示
す。図４から明らかなように、Ｒ色の中心波長６５０ｎ
ｍでの回折効率は約８０％、Ｇ色の中心波長５５０ｎｍ
での回折効率は約９０％、Ｂ色の中心波長４５０ｎｍで
の回折効率は約８０％と極めて高く、明るいカラー表示
が可能なことが分かる。また、図５は、上記のホログラ
ムカラーフィルター５のＤＭＤ３７の微小ミラー３８か
らの反射光３５Ｒ，３５Ｇ，３５Ｂに対する回折効率の
波長依存性を示す。この図から明らかなように、何れの
波長に対しても回折効率は約１０％以下であり、少なく
ともＤＭＤ３７のＯＮ状態の画素からの反射光はほとん
ど回折されないで透過するものである。
カラーフィルター５を示す光路図であり、例えばデュポ
ン社製のフォトポリマーを用いて作製される。このホロ
グラムカラーフィルター５は、従来と同様に、ＤＭＤ３
７のＲ，Ｇ，Ｂの画素の繰り返しピッチと同じピッチで
アレー状に配置された微小ホログラム５′からなるもの
で、図示のように、入射角６２°で白色のバックライト
３を入射させると、Ｒ色の中心波長６５０ｎｍの光は焦
点距離５７μｍ、回折角１６．４°で回折光３４Ｒとし
て回折され、Ｇ色の中心波長５５０ｎｍの光は焦点距離
７０μｍ、回折角２２．０°で回折光３４Ｇとして回折
され、Ｂ色の中心波長４５０ｎｍの光は焦点距離８２μ
ｍ、回折角２７．８°で回折光３４Ｂとして回折される
もので、このときの回折効率の波長依存性を図４に示
す。図４から明らかなように、Ｒ色の中心波長６５０ｎ
ｍでの回折効率は約８０％、Ｇ色の中心波長５５０ｎｍ
での回折効率は約９０％、Ｂ色の中心波長４５０ｎｍで
の回折効率は約８０％と極めて高く、明るいカラー表示
が可能なことが分かる。また、図５は、上記のホログラ
ムカラーフィルター５のＤＭＤ３７の微小ミラー３８か
らの反射光３５Ｒ，３５Ｇ，３５Ｂに対する回折効率の
波長依存性を示す。この図から明らかなように、何れの
波長に対しても回折効率は約１０％以下であり、少なく
ともＤＭＤ３７のＯＮ状態の画素からの反射光はほとん
ど回折されないで透過するものである。
【００３２】図１に、以上のようなホログラムカラーフ
ィルター５とＤＭＤ３７を用いた本発明の１実施例のカ
ラー画像表示装置の模式的断面図を示す。この図は従来
の図１０に対応する図であり、図２に示した特性のＤＭ
Ｄ３７と図３に示した特性のホログラムカラーフィルタ
ー５とを組み合わせており、ホログラムカラーフィルタ
ー５の観察側から入射角６２°で白色のバックライト３
を入射させると、バックライト３の中の各色成分の光
は、ホログラムカラーフィルター５の対応するフレネル
ゾーンプレート状の微小ホログラム５′によって上記回
折角で回折され、赤色回折成分３４Ｒ、緑色回折成分３
４Ｇ、青色回折成分３４Ｂに分光される。これらの回折
成分３４Ｒ、３４Ｇ、３４Ｂがそれぞれが集光する位置
近傍にＤＭＤ３７の微小ミラー３８が位置するように、
ＤＭＤ３７が配置される。このような配置であるので、
ＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂからの反射光３５Ｒ，３５Ｂは略
正面方向へ向かい、ＯＦＦの状態の画素Ｇからの反射光
３５Ｇは斜め方向へずれるので、ＤＭＤ３７の正面方向
の観察者眼球Ｅ’にはＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂのみからの
反射光３５Ｒ，３５Ｂが入射することになり、ＤＭＤ３
７に表示されたカラー画像を明るいカラー画像として観
察できる。
ィルター５とＤＭＤ３７を用いた本発明の１実施例のカ
ラー画像表示装置の模式的断面図を示す。この図は従来
の図１０に対応する図であり、図２に示した特性のＤＭ
Ｄ３７と図３に示した特性のホログラムカラーフィルタ
ー５とを組み合わせており、ホログラムカラーフィルタ
ー５の観察側から入射角６２°で白色のバックライト３
を入射させると、バックライト３の中の各色成分の光
は、ホログラムカラーフィルター５の対応するフレネル
ゾーンプレート状の微小ホログラム５′によって上記回
折角で回折され、赤色回折成分３４Ｒ、緑色回折成分３
４Ｇ、青色回折成分３４Ｂに分光される。これらの回折
成分３４Ｒ、３４Ｇ、３４Ｂがそれぞれが集光する位置
近傍にＤＭＤ３７の微小ミラー３８が位置するように、
ＤＭＤ３７が配置される。このような配置であるので、
ＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂからの反射光３５Ｒ，３５Ｂは略
正面方向へ向かい、ＯＦＦの状態の画素Ｇからの反射光
３５Ｇは斜め方向へずれるので、ＤＭＤ３７の正面方向
の観察者眼球Ｅ’にはＯＮ状態の画素Ｒ，Ｂのみからの
反射光３５Ｒ，３５Ｂが入射することになり、ＤＭＤ３
７に表示されたカラー画像を明るいカラー画像として観
察できる。
【００３３】図６は、図１のカラー画像表示装置を投影
画像表示装置として構成した場合の模式的断面図を示
す。この図は従来の図１１に対応する図であり、図１に
示した画像表示装置３０の前方に画像表示装置３０と同
軸に投影レンズ１８、スリット３９が配置される。スク
リーン１９は必ずしも同軸に配置する必要はない。そし
て、例えばメタルハライドランプ１５と放物面鏡１６の
組み合わせからなる照明装置１４から白色平行照明光３
３を画像表示装置３０の表面側（ホログラムカラーフィ
ルター５側）に入射角６２°で入射させる。スリット３
９は投影レンズ１８の後側焦点近傍に配置されており、
ＤＭＤ３７のＯＦＦ状態の画素から斜め方向へ出る反射
光４０を除去するためのものであり、ＤＭＤ３７のＯＮ
状態の画素から略正面方向へ反射される表示光３５はそ
の開口を通過する形状配置になっている。したがって、
不要反射光４０が投影レンズ１８へ入射しても、スリッ
ト３９の開口を通過してスクリーン１９に達することが
できず、ＤＭＤ３７のＯＮ状態の画素で反射された表示
光３５のみがスクリーン１９に達して明るいカラー表示
画像を形成する。なお、各画素の中間調は、その画素の
ＯＮ状態の時間を高速に制御することにより可能とな
る。
画像表示装置として構成した場合の模式的断面図を示
す。この図は従来の図１１に対応する図であり、図１に
示した画像表示装置３０の前方に画像表示装置３０と同
軸に投影レンズ１８、スリット３９が配置される。スク
リーン１９は必ずしも同軸に配置する必要はない。そし
て、例えばメタルハライドランプ１５と放物面鏡１６の
組み合わせからなる照明装置１４から白色平行照明光３
３を画像表示装置３０の表面側（ホログラムカラーフィ
ルター５側）に入射角６２°で入射させる。スリット３
９は投影レンズ１８の後側焦点近傍に配置されており、
ＤＭＤ３７のＯＦＦ状態の画素から斜め方向へ出る反射
光４０を除去するためのものであり、ＤＭＤ３７のＯＮ
状態の画素から略正面方向へ反射される表示光３５はそ
の開口を通過する形状配置になっている。したがって、
不要反射光４０が投影レンズ１８へ入射しても、スリッ
ト３９の開口を通過してスクリーン１９に達することが
できず、ＤＭＤ３７のＯＮ状態の画素で反射された表示
光３５のみがスクリーン１９に達して明るいカラー表示
画像を形成する。なお、各画素の中間調は、その画素の
ＯＮ状態の時間を高速に制御することにより可能とな
る。
【００３４】図７に図１のような構成のカラー画像表示
装置の具体的な構成の１例を示す断面図であり、ＤＭＤ
３７を基板４１上に配置する。また、ホログラムカラー
フィルター５を透明基板４２の裏面に積層し、その上に
樹脂コート層からなる透明保護層４３を設け、その透明
保護層４３上に反射防止層４４を設ける。そして、ＤＭ
Ｄ３７を設けた基板４１とホログラムカラーフィルター
５を設けた透明基板４２との間が、ＤＭＤ３７の微小ミ
ラー３８とホログラムカラーフィルター５の間の距離が
回折光の中心波長（Ｇ色の中心波長５５０ｎｍ）の焦点
距離と略等しくなるように、スペーサ４５を介してＤＭ
Ｄ３７とホログラムカラーフィルター５を向かい合わせ
て接合固定配置することにより、本発明のカラー画像表
示装置が構成される。ここで、反射防止層４４は、ホロ
グラムカラーフィルター５とＤＭＤ３７の間の繰り返し
反射を防止するもので、薄膜コーティングからなるいわ
ゆる反射防止層以外に、薄い吸収性のコーティングから
構成してもその目的を達成することができる。
装置の具体的な構成の１例を示す断面図であり、ＤＭＤ
３７を基板４１上に配置する。また、ホログラムカラー
フィルター５を透明基板４２の裏面に積層し、その上に
樹脂コート層からなる透明保護層４３を設け、その透明
保護層４３上に反射防止層４４を設ける。そして、ＤＭ
Ｄ３７を設けた基板４１とホログラムカラーフィルター
５を設けた透明基板４２との間が、ＤＭＤ３７の微小ミ
ラー３８とホログラムカラーフィルター５の間の距離が
回折光の中心波長（Ｇ色の中心波長５５０ｎｍ）の焦点
距離と略等しくなるように、スペーサ４５を介してＤＭ
Ｄ３７とホログラムカラーフィルター５を向かい合わせ
て接合固定配置することにより、本発明のカラー画像表
示装置が構成される。ここで、反射防止層４４は、ホロ
グラムカラーフィルター５とＤＭＤ３７の間の繰り返し
反射を防止するもので、薄膜コーティングからなるいわ
ゆる反射防止層以外に、薄い吸収性のコーティングから
構成してもその目的を達成することができる。
【００３５】以上、本発明のホログラムカラーフィルタ
ーとそれを用いたカラー画像表示装置を実施例に基づい
て説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず
種々の変形が可能である。
ーとそれを用いたカラー画像表示装置を実施例に基づい
て説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず
種々の変形が可能である。
【００３６】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のホログラムカラーフィルターを用いたカラー画像表示
装置によれば、ホログラムカラーフィルターで回折分光
され、デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子で反
射されて再度ホログラムカラーフィルターに入射する光
がブラッグの回折条件からずれた角度でホログラムカラ
ーフィルターに入射するように構成されているので、明
るいカラー画像表示が可能になる。その際に、ホログラ
ムカラーフィルターで回折分光された光の中心波長の回
折角が法線方向からずれた角度であり、デジタルマイク
ロミラーデバイス型表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態
の画素から反射されたその中心波長の光がホログラムカ
ラーフィルターに略垂直に入射するようにすることによ
り、正面から観察可能で、投影画像表示装置として構成
する場合に投影レンズをホログラムカラーフィルター、
ＤＭＤと平行で同軸に配置することができるようにな
り、投影表示システムとして自由度が高く、投影レンズ
も格別広画角、高性能のものを用いる必要がない。
のホログラムカラーフィルターを用いたカラー画像表示
装置によれば、ホログラムカラーフィルターで回折分光
され、デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子で反
射されて再度ホログラムカラーフィルターに入射する光
がブラッグの回折条件からずれた角度でホログラムカラ
ーフィルターに入射するように構成されているので、明
るいカラー画像表示が可能になる。その際に、ホログラ
ムカラーフィルターで回折分光された光の中心波長の回
折角が法線方向からずれた角度であり、デジタルマイク
ロミラーデバイス型表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態
の画素から反射されたその中心波長の光がホログラムカ
ラーフィルターに略垂直に入射するようにすることによ
り、正面から観察可能で、投影画像表示装置として構成
する場合に投影レンズをホログラムカラーフィルター、
ＤＭＤと平行で同軸に配置することができるようにな
り、投影表示システムとして自由度が高く、投影レンズ
も格別広画角、高性能のものを用いる必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のホログラムカラーフィルターを用いる
カラー画像表示装置の１実施例の模式的断面図を示す。
カラー画像表示装置の１実施例の模式的断面図を示す。
【図２】２値的に画素のＯＮ，ＯＦＦ動作を行うＤＭＤ
の隣接する３個の画素の微小ミラーを模式的に示す図で
ある。
の隣接する３個の画素の微小ミラーを模式的に示す図で
ある。
【図３】本発明によるホログラムカラーフィルターの１
例の光路図である。
例の光路図である。
【図４】図３のホログラムカラーフィルターの回折効率
の波長依存性を示す図である。
の波長依存性を示す図である。
【図５】図３のホログラムカラーフィルターのＤＭＤか
らの反射光に対する回折効率の波長依存性を示す図であ
る。
らの反射光に対する回折効率の波長依存性を示す図であ
る。
【図６】図１に示した画像表示装置を用いた投影画像表
示装置の断面図である。
示装置の断面図である。
【図７】図１の構成のカラー画像表示装置の具体的な構
成の１例を示す断面図である。
成の１例を示す断面図である。
【図８】デジタルマイクロミラーデバイスの構成と作用
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図９】従来のホログラムカラーフィルターを用いた液
晶表示装置の断面図である。
晶表示装置の断面図である。
【図１０】従来のホログラムカラーフィルターとＤＭＤ
を用いた反射型のカラー画像表示装置の断面図である。
を用いた反射型のカラー画像表示装置の断面図である。
【図１１】図１０に示した画像表示装置を用いた従来の
投影画像表示装置の断面図である。
投影画像表示装置の断面図である。
３…白色バックライト ５…ホログラムアレー（ホログラムカラーフィルター） ５′…微小ホログラム １４…照明装置 １５…メタルハライドランプ １６…放物面鏡 １８…投影レンズ １９…スクリーン ３０…画像表示装置 ３３…照明光 ３４Ｒ、３４Ｇ、３４Ｂ…回折分光成分 ３５…表示光 ３５Ｒ、３５Ｇ、３５Ｂ…反射光 ３７…デジタルマイクロミラー表示デバイス（ＤＭＤ） ３８…微小ミラー ３９…スリット ４０…不要反射光 ４１…ＤＭＤ用基板 ４２…ホログラムカラーフィルター用透明基板 ４３…透明保護層 ４４…反射防止層 ４５…スペーサ Ｒ、Ｇ、Ｂ…分色画素 Ｅ’…観察者眼球
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０９Ｆ 9/00 ３５７ Ｇ０９Ｆ 9/00 ３５７ 19/12 19/12 Ｌ 19/18 19/18 Ａ Ｈ０４Ｎ 5/74 Ｈ０４Ｎ 5/74 Ｂ 9/12 9/12 Ｂ 9/31 9/31 Ｚ Ｆターム(参考） 2H048 BA03 BA64 BB02 BB41 2H049 AA02 AA25 AA34 AA60 CA09 CA22 5C058 AA18 DA01 DA15 EA12 EA27 EA51 5C060 BC01 EA01 HC01 HC16 HD02 JA06 JB06 5G435 AA00 AA03 BB16 BB17 CC12 DD02 DD05 EE33 FF01 GG01 GG10 GG12 GG28 GG46 HH02 HH03 HH05
Claims (11)
- 【請求項１】 要素集光性ホログラムのアレーからな
り、その各要素集光性ホログラムが、ホログラム記録面
の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホ
ログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターであって、デジタルマイク
ロミラーデバイス型表示素子の入射側に配置して用いら
れるホログラムカラーフィルターにおいて、 前記ホログラムカラーフィルターで回折分光され、前記
デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子で反射され
て再度前記ホログラムカラーフィルターに入射する光が
ブラッグの回折条件からずれた角度で前記ホログラムカ
ラーフィルターに入射するように構成されていることを
特徴とするホログラムカラーフィルター。 - 【請求項２】 請求項１において、 前記ホログラムカラーフィルターで回折分光された光の
中心波長の回折角が法線方向からずれた角度であり、前
記デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子のＯＮあ
るいはＯＦＦ状態の画素から反射された前記中心波長の
光が前記ホログラムカラーフィルターに略垂直に入射す
ることを特徴とするホログラムカラーフィルター。 - 【請求項３】 請求項２において、前記中心波長の前記
回折角が前記ホログラムカラーフィルターに略垂直に入
射する角度より大きいことを特徴とするホログラムカラ
ーフィルター。 - 【請求項４】 要素集光性ホログラムのアレーからな
り、その各要素集光性ホログラムが、ホログラム記録面
の法線に対して所定の角度をなして入射する白色光をホ
ログラム記録面に略沿う方向に波長分散させて分光する
ホログラムカラーフィルターと、前記ホログラムカラー
フィルターにスペーサを介して接合されたデジタルマイ
クロミラーデバイス型表示素子とからなり、前記デジタ
ルマイクロミラーデバイス型表示素子の微小ミラーと前
記ホログラムカラーフィルターの間の距離が前記ホログ
ラムカラーフィルターの回折光の中心波長での焦点距離
と略等しくなるように前記スペーサを介して固定配置さ
れていることを特徴とするカラー画像表示装置。 - 【請求項５】 前記ホログラムカラーフィルターは透明
基板の前記デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子
側に配置されていることを特徴とする請求項４記載のカ
ラー画像表示装置。 - 【請求項６】 前記ホログラムカラーフィルター上に保
護層が設けられていることを特徴とする請求項５記載の
カラー画像表示装置。 - 【請求項７】 前記保護層が樹脂をコートしたものであ
ることを特徴とする請求項６記載のカラー画像表示装
置。 - 【請求項８】 前記ホログラムカラーフィルター上に反
射防止層が設けられていることを特徴とする請求項５か
ら７の何れか１項記載のカラー画像表示装置。 - 【請求項９】 前記反射防止層は、前記ホログラムカラ
ーフィルターと前記デジタルマイクロミラーデバイス型
表示素子との間の繰り返し反射を防止する作用のもので
あることを特徴とする請求項８記載のカラー画像表示装
置。 - 【請求項１０】 前記デジタルマイクロミラーデバイス
型表示素子のＯＮあるいはＯＦＦ状態の画素から反射さ
れる光を投影する投影光学系が略同軸に配置され、前記
デジタルマイクロミラーデバイス型表示素子に表示され
たカラー画像を拡大投影するようになっていることを特
徴とする請求項４から９の何れか１項記載のカラー画像
表示装置。 - 【請求項１１】 前記投影光学系が前記デジタルマイク
ロミラーデバイス型表示素子の略正面方向に進む反射光
以外の反射光を遮断する手段を備えていることを特徴と
する請求項１０記載のカラー画像表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11077629A JP2000275441A (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | ホログラムカラーフィルターとそれを用いたカラー画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11077629A JP2000275441A (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | ホログラムカラーフィルターとそれを用いたカラー画像表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000275441A true JP2000275441A (ja) | 2000-10-06 |
Family
ID=13639205
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11077629A Pending JP2000275441A (ja) | 1999-03-23 | 1999-03-23 | ホログラムカラーフィルターとそれを用いたカラー画像表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000275441A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6919885B2 (en) | 2001-09-04 | 2005-07-19 | Seiko Epson Corporation | Reflective display device and electronic device |
| CN100363847C (zh) * | 2001-12-29 | 2008-01-23 | 青岛海洋大学 | 用数字微反射镜制合成全息图的方法 |
| CN103135307A (zh) * | 2011-12-01 | 2013-06-05 | 群康科技(深圳)有限公司 | 显示面板及应用其显示面板的显示装置 |
| CN113330339A (zh) * | 2019-01-31 | 2021-08-31 | Ａｇｃ株式会社 | 衍射光学元件、使用了该衍射光学元件的投影装置及计测装置 |
-
1999
- 1999-03-23 JP JP11077629A patent/JP2000275441A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6919885B2 (en) | 2001-09-04 | 2005-07-19 | Seiko Epson Corporation | Reflective display device and electronic device |
| CN100363847C (zh) * | 2001-12-29 | 2008-01-23 | 青岛海洋大学 | 用数字微反射镜制合成全息图的方法 |
| CN103135307A (zh) * | 2011-12-01 | 2013-06-05 | 群康科技(深圳)有限公司 | 显示面板及应用其显示面板的显示装置 |
| CN103135307B (zh) * | 2011-12-01 | 2015-08-19 | 群康科技(深圳)有限公司 | 显示面板及应用其显示面板的显示装置 |
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