JP2000271096A - 健康状態判定装置、および、健康状態判定システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定対象者の健康状態を判定するとともに、
その判定結果に基づいて、当該測定対象者が利用する電
子機器の動作状態を制御する健康状態判定装置を提供す
る。 【解決手段】 測定装置１７によって測定対象者の健康
状態を示す生体情報を測定し、この測定結果を逐次記憶
装置１２のＤＢＭＳ１２ａ内に格納するとともに、測定
装置１７による測定結果とＤＢＭＳ１２ａ内に格納され
た測定結果とをもとに測定対象者の健康状態の良否を判
定し、健康状態が良好でないと判定された場合には、家
庭用テレビ２０の動作を即時停止させ、或いは、所定の
時間が経過した後に家庭用テレビ２０の動作を停止させ
る等、家庭用テレビ２０の動作状態の制御を行う健康状
態判定装置１０である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、測定対象者の健康
状態の良否を判定し、その判定結果に基づいて各種電子
機器を制御する健康状態判定装置および健康状態判定シ
ステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、健康状態を把握するためには、
まず体温、血圧や心拍数の測定が行われる。近年、血圧
や脈拍を測定する装置として、より小型化された装置が
利用されるようになり、携帯可能な程度の装置によって
血圧、心拍数、体温等の各種の測定を容易に行うことが
できるようになった。

【０００３】例えば、特開昭５４−１６１７７４号公報
に開示されたように、心拍数を測定する小型のセンサー
を人体に取り付けて、このセンサーによる測定結果を、
ＦＭ信号を利用した無線通信によって随時コンピュータ
に送信する装置があった。

【０００４】ところが、前述の各種装置はその時々の測
定結果の数値等を表示するものであった。一般に、血圧
や体温等の生体情報の値は個人差が大きく、その時々の
測定結果のみをもとに健康状態の良否を判定することは
難しい。このため、測定結果を示すデータを個人毎に蓄
積しておいて、蓄積されたデータを参照しながら健康状
態を判定する装置があった。

【０００５】例えば、特公平７−１４３８５号公報に開
示されたように、心電、心音、脈波、血圧、体温等を測
定する検出器から、検出結果を示す信号を信号処理機を
介してパーソナルコンピュータに送信し、このパーソナ
ルコンピュータ側で検出結果を記憶する。そして、検出
器により検出された結果と、既に記憶されている複数の
検出結果とを比較対照することによって、測定対象者の
健康状態を判定するものがあった。

【０００６】さらに、特開平９−３１３４５０号公報に
開示されたように、血圧、脈拍等のデータを毎日計測し
てこれらのデータを蓄積し、蓄積されたデータを参照し
ながら健康状態を判定するものがあった。また、ここで
開示された装置は、計測されたデータに異常が認められ
た場合には、病院等に設置されるパーソナルコンピュー
タに対してデータを送信するものであった。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な各種装置によって健康状態を判定することができて
も、測定対象者本人がその判定結果を無視してしまって
は、健康状態の回復は望めないという問題点があった。
つまり、健康状態が思わしくない場合であっても、種々
の理由によって測定対象者が健康状態の回復を優先する
とは限らない。また、従来の装置によれば、健康状態を
判定するだけで終わってしまい、測定対象者の注意を喚
起するものはなかった。

【０００８】一方、病院等に自動的にデータが転送され
る場合には、健康状態が大きく損なわれている場合であ
り、測定対象者自身の自覚症状が認められることも多
い。しかしながら、測定結果が健康な範囲から若干はず
れている場合に測定対象者の注意を喚起して改善を促す
ものは無かった。

【０００９】この発明は、上記問題点を解決するため、
測定対象者の健康状態を判定するとともに、その判定結
果に基づいて、当該測定対象者が利用する電子機器の動
作状態を制御する健康状態判定装置を提供することを目
的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項１記載の発明は、測定対象者の健康状態を判
定して制御対象の電子機器を制御する健康状態判定装置
において、測定対象者の健康状態を示す生体情報を測定
する測定手段と、この測定手段による測定結果をもとに
前記測定対象者の健康状態の良否を判定する判定手段
と、前記判定手段による判定結果に基づいて前記制御対
象の電子機器の動作状態を制御する制御手段と、を備え
ることを特徴とする構成とした。

【００１１】この請求項１記載の発明によれば、測定対
象者の健康状態を判定して制御対象の電子機器を制御す
る健康状態判定装置において、測定手段によって測定対
象者の健康状態を示す生体情報を測定し、この測定結果
をもとに判定手段によって測定対象者の健康状態の良否
を判定し、この判定結果に基づいて制御手段により制御
対象の電子機器の動作状態を制御する。

【００１２】また、請求項５記載の発明は、測定対象者
の健康状態を判定して制御対象を制御する健康状態判定
装置と、この健康状態判定装置に制御対象として接続さ
れた電子機器とによってなる健康状態判定システムにお
いて、前記健康状態判定装置は、測定対象者の健康状態
を示す生体情報を測定する測定手段と、この測定手段に
よる測定結果をもとに前記測定対象者の健康状態の良否
を判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に
基づいて前記電子機器の動作状態を制御する制御手段
と、を備えること、を特徴とする構成とした。

【００１３】ここで、測定対象者の健康状態を示す生体
情報としては、例えば血圧、脈拍、心電や体温等をはじ
めとして、身体の状態を示す各種数値が挙げられる。ま
た、制御対象の電子機器としては、例えば家庭用テレ
ビ、パーソナルコンピュータ、ビデオゲーム装置等が挙
げられるが、その他、健康状態判定装置によって制御可
能であれば特に限定されない。

【００１４】従って、請求項１記載の健康状態判定装置
および請求項５記載の健康状態判定システムによれば、
測定対象者の健康状態の良否を判定し、この判定結果に
よって制御対象の電子機器の動作状態を制御するので、
例えば、健康状態が良好でない場合にビデオゲーム装置
の動作を停止させることができる。これによって、健康
状態の良否を測定対象者に通知するだけでなく、測定対
象者の身体に負担のかかる行動を避けることができ、健
康回復を促す一助となる。また、制御対象の電子機器の
動作状態が制御されることで、測定対象者の注意を喚起
することができる。

【００１５】請求項２記載の発明は、請求項１記載の健
康状態判定装置において、前記測定手段による測定結果
を逐次記憶する記憶手段をさらに備え、前記判定手段
は、前記記憶手段に記憶された測定結果と前記測定手段
による測定結果とをもとに前記測定対象者の健康状態の
良否を判定することを特徴とする構成とした。

【００１６】この請求項２記載の発明によれば、測定手
段による測定結果を記憶手段に逐次記憶し、判定手段
は、記憶手段に記憶された測定結果と前記測定手段によ
る測定結果とをもとに測定対象者の健康状態の良否を判
定する。

【００１７】従って、測定手段によって測定されたその
時々の測定結果のみでなく、過去に測定された測定結果
をあわせて参照して測定対象者の健康状態の良否を判定
するので、より信頼性の高い判定を行うことができる。

【００１８】請求項３記載の発明は、請求項１または２
記載の健康状態判定装置において、前記制御手段は、前
記判定手段により前記測定対象者の健康状態が良好でな
いと判定された場合には、所定の時間が経過した後に前
記制御対象の電子機器の動作を停止させることを特徴と
する構成とした。

【００１９】この請求項３記載の発明によれば、制御手
段は、判定手段により測定対象者の健康状態が良好でな
いと判定された場合には所定の時間が経過した後に制御
対象の電子機器の動作を停止させる。

【００２０】従って、測定対象者の健康状態が良好でな
い場合に制御対象が動作する時間を制限するので、制御
対象をある程度動作可能にして利便性を確保することが
でき、また、測定対象者の身体への過度の負担を避ける
ことができる。さらに、例えば、制御対象としてビデオ
ゲーム装置を制御する場合には、身体に過度の負担がか
からない時間のみ利用可能とすることで、測定対象者に
対して身体への負担を避ける利用法についての注意を喚
起することができる。

【００２１】請求項４記載の発明は、請求項１から３の
いずれかに記載の健康状態判定装置において、前記制御
対象の電子機器として、表示画面を有する表示手段を備
えた電子機器を制御することを特徴とする構成とした。

【００２２】この請求項４記載の発明によれば、制御対
象の電子機器として表示画面を有する表示手段を備えた
電子機器を制御する。

【００２３】従って、特に身体への負担を生じやすい電
子機器を制御することにより、健康状態が良好でないと
判定された測定対象者の身体への過度の負担を避けるこ
とができ、また、測定対象者の注意を喚起することがで
きる。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図１〜図３の図面を参照しながら説明する。

【００２５】なお、本発明の実施の形態における健康状
態判定システム１においては、健康状態判定装置１０の
測定装置１７は請求項に記載の測定手段に対応し、ＣＰ
Ｕ１１は、図２のステップＳ２〜Ｓ３の処理を実行する
ことで判定手段に対応し、図３の処理を実行することで
制御手段に対応し、さらに、記憶装置１２は、ＤＢＭＳ
１２ａを格納することで記憶手段に対応する。さらに、
家庭用テレビ２０は健康状態判定装置１０の制御対象の
電子機器に対応し、家庭用テレビ２０の表示装置２３は
表示手段に対応する。

【００２６】図１は、本発明の実施の形態における健康
状態判定システム１の構成を示すブロック図である。こ
の図１に示すように、健康状態判定システム１は、健康
状態判定装置１０に家庭用テレビ２０が接続されて構成
される。

【００２７】健康状態判定装置１０は、ＣＰＵ（Centra
l Processing Unit ）１１、ＤＢＭＳ（DataBase Manag
ement System）１２ａを備えた記憶装置１２、ＲＡＭ
（Random Access Memory）１３、通信装置１４、表示装
置１５、入力装置１６、測定装置１７および計時装置１
８により構成され、これらの各部はバス１９によって接
続されている。

【００２８】ＣＰＵ１１は、健康状態判定装置１０の電
源が投入されると同時に記憶装置１２内に格納された基
本制御プログラムを読み込んで、ＲＡＭ１３に展開して
実行し、健康状態判定装置１０の各部を動作可能な初期
状態に移行させる。また、ＣＰＵ１１は、入力装置１６
からの指示入力に従って記憶装置１２内に格納された各
種アプリケーションプログラムを読み込み、各種処理を
実行する。例えば、後述する健康状態判定処理（図２）
を実行し、測定装置１７から入力される測定結果を示す
データと、ＤＢＭＳ１２ａ内に格納されたデータとをも
とに測定対象者の健康状態を判定し、この判定結果に基
づいて家庭用テレビ２０の動作状態の制御を実行する。
特に、測定装置１７から入力されたデータが健康な範囲
から外れていた場合には、後述する機器制御処理（図
３）を実行し、通信装置１４を介して家庭用テレビ２０
に対して制御信号を送信して、測定装置１７による測定
結果に応じて、即時、或いは所定の時間が経過した後に
家庭用テレビ２０の動作を停止させる。

【００２９】また、ＣＰＵ１１は、測定装置１７から入
力された測定結果や、測定対象者に対する警告等を表示
するための表示情報を生成して表示装置１５に出力し、
表示画面上に表示させ、さらに、計時装置１８に対して
制御信号を出力し、計時装置１８から計時信号を出力さ
せる。

【００３０】記憶装置１２は、プログラムやデータ等が
記憶される記憶媒体を備え、この記憶媒体は磁気的、光
学的記録媒体、若しくは半導体メモリで構成されてい
る。この記憶媒体は記憶装置１２に固定的に設けたも
の、若しくは着脱自在に装着するものであり、健康状態
判定装置１０の各部を制御するための基本制御プログラ
ム、各種アプリケーションプログラムおよびこれらプロ
グラムに係るデータが格納される。また、記憶装置１２
内には、後述する機器制御処理（図３）で参照される設
定時間等のデータが格納される。

【００３１】さらに、記憶装置１２はＤＢＭＳ１２ａを
内部に備えている。このＤＢＭＳ１２ａは、測定装置１
７から入力される測定結果を示すデータを測定日時等と
ともに測定対象者毎に逐次格納するデータベースであ
る。従って、ＤＢＭＳ１２ａには、各測定対象者につい
て過去に測定された生体情報が全て格納される。

【００３２】ＲＡＭ１３は、ＣＰＵ１１により処理され
る各種プログラムや、その処理に係るデータを一時的に
格納するメモリエリアを形成する。

【００３３】通信装置１４は、家庭用テレビ２０との間
で通信回線を介して各種信号の送受信を行う装置であ
る。この通信装置１４は、アンテナ（図示略）や赤外線
通信（ＩｒＤＡ）装置を備えて家庭用テレビ２０との間
で無線通信回線を利用する構成としても良いし、或い
は、各種ケーブルを用いた通信回線によって家庭用テレ
ビ２０と接続される構成としても良い。

【００３４】表示装置１５は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tu
be）やＬＣＤ（Liquid Crystal Display）等により構成
される表示画面を備え、記憶装置１２から入力される表
示情報に従って、測定装置１７による測定結果や測定対
象者に対する警告報知等、各種画面を表示する。

【００３５】入力装置１６は、カーソルキー、数字入力
キーおよび各種機能キーを備えたキーボードや、マウス
等のポインティングデバイス、或いは、表示装置１５の
表示画面と一体となって構成されるタッチパネル等の入
力デバイスを備え、これら各入力デバイスにおける操作
が行われると、操作内容を示す操作信号をＣＰＵ１１に
出力する。

【００３６】測定装置１７は、測定対象者の血圧、脈
拍、体温等の各種生体情報を測定する装置であり、測定
結果を示すデータを随時ＣＰＵ１１に出力する。なお、
測定装置１７の構成については、例えば健康状態判定装
置１０の各部と有線で接続された小型の測定装置であっ
ても良いし、或いは、健康状態判定装置１０の各部と無
線通信手段によって接続された携帯可能な測定装置であ
っても良い。また、測定対象の生体情報として、上記に
挙げた項目の他に心電、心音等の項目についても測定を
行う構成としても良い。

【００３７】計時装置１８は、内部に備えた水晶発振器
等によって得られる発振信号に同期して時刻を計時する
装置であり、ＣＰＵ１１から入力される制御信号に従っ
て、現在時刻、または、所定の時刻からの経過時間を示
す計時信号をＣＰＵ１１に出力する。

【００３８】家庭用テレビ２０は、後述するリモコン
（図示略）からの指示に従って所定の映像を表示するテ
レビであり、その内部には制御装置２１、通信装置２
２、表示装置２３およびＲＯＭ２４等の各部を備えてお
り、これらの各部はバス２５によって接続されている。

【００３９】制御装置２１は、後述するリモコン（図示
略）により入力される操作信号が示す指示内容に従っ
て、ＲＯＭ２４内に記憶された各種制御プログラムを実
行し、家庭用テレビ２０の各部を駆動制御する。そし
て、図示しないアンテナにより受信された放送の映像信
号や、家庭用テレビ２０に接続されたビデオデッキ等か
ら入力される映像信号をもとに所定の映像を表示装置２
３によって表示させる。また、制御装置２１は、健康状
態判定装置１０から送信された制御信号を通信装置２２
によって受信した場合には、この制御信号に従って家庭
用テレビ２０の電源のＯＮ／ＯＦＦを制御する。

【００４０】通信装置２２は、健康状態判定装置１０が
備える通信装置１４と通信回線を介して接続されてお
り、健康状態判定装置１０内のＣＰＵ１１から出力され
た制御信号を受信する。なお、通信装置２２はアンテナ
（図示略）や赤外線通信手段（図示略）を備え、通信装
置１４と無線通信回線を介して接続される構成としても
良く、或いは、通信装置１４と各種ケーブルによってな
る有線通信回線を介して接続される構成としても良い。

【００４１】さらに、通信装置２２は、家庭用テレビ２
０に各種指示を出力するリモコン（図示略）と無線通信
回線を介して接続されている。このリモコン（図示略）
は、音量調節、チャンネル指定等の各種キーを備え、赤
外線通信装置等の無線通信装置を備えている。このリモ
コン（図示略）は、上記各種キーにおける測定対象者の
操作に応じて操作信号を無線通信装置を介して通信装置
２２に出力し、通信装置２２は、リモコン（図示略）か
ら送信される操作信号を受信して、当該操作信号を制御
装置２１に対して出力する。

【００４２】表示装置２３は、ＣＲＴ等によってなる表
示画面を備え、制御装置２１による制御に従って各種画
面を表示する。

【００４３】ＲＯＭ２４は、書き換え可能なフラッシュ
メモリー、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically Erasable and
Programmable Read Only Memory ）、ＥＰＲＯＭ（Eras
ableand Programmable Read Only Memory）等、或い
は、書き換え不可能な半導体記憶素子により構成され、
制御装置２１により実行される家庭用テレビ２０の制御
プログラム等を記憶する。

【００４４】続いて、健康状態判定システム１における
動作について説明する。

【００４５】図２は、健康状態判定装置１０により実行
される健康状態判定処理を示すフローチャートである。
この図２に示す処理において、ＣＰＵ１１は、まず、記
憶装置１２のＤＢＭＳ１２ａ内に格納されたデータの中
から健康状態判定装置１０を利用する測定対象者につい
て記憶されたデータを読み出して、これらのデータをも
とに健康状態を判定するための基準データを作成する
（ステップＳ１）。このステップＳ１で作成される基準
データとは、例えば健康状態に異常がないと判定される
血圧値や脈拍等の範囲が挙げられる。

【００４６】続いてＣＰＵ１１は、測定装置１７から入
力されたデータをもとに測定装置１７により測定された
各種生体情報の測定結果を取得し（ステップＳ２）、続
いて、取得した測定結果が、ステップＳ１で作成された
基準データで示される「健康な範囲」から外れているか
否かを判定する（ステップＳ３）。

【００４７】ステップＳ３で、測定装置１７により測定
された生体情報が、「健康な範囲」内であると判定され
た場合には、ＣＰＵ１１は、判定結果を示すメッセージ
を含む画面を表示装置１５によって表示させて、後述す
るステップＳ７へ移行する。

【００４８】また、ステップＳ３で、測定装置１７によ
り測定された生体情報が「健康な範囲」から外れていた
場合には、ステップＳ５に移行して、ステップＳ３の判
定結果および健康状態が好ましくない旨の警告のメッセ
ージを含む画面を表示装置１５によって表示させ、ステ
ップＳ６へ移行する。そして、ステップＳ６では後述す
る機器制御処理（図３）を実行し、その後ステップＳ７
に移行して、測定装置１７により測定された測定結果を
ＤＢＭＳ１２ａに追加して記憶させてステップＳ１に戻
る。

【００４９】なお、ステップＳ７においては、測定結果
が「健康な範囲」内であった場合と、「健康な範囲」か
ら外れていた場合とを分けて測定装置１７の測定結果を
ＤＢＭＳ１２ａに記憶させても良い。この場合、より細
分化されたデータがＤＢＭＳ１２ａ内に記憶されるの
で、測定対象者の健康状態の判定の信頼性が向上する。

【００５０】図３は、図２のステップＳ６に示す機器制
御処理を示すフローチャートである。この図３に示す機
器制御処理においてＣＰＵ１１は、まず、家庭用テレビ
２０を即時停止させるか、或いは、一定時間後に停止さ
せるかを判定する（ステップＳ１１）。このステップＳ
１１における判定は、測定装置１７により測定された測
定結果がステップＳ１で作成された基準データからどの
程度逸脱しているかをもとに実行される。

【００５１】ステップＳ１１で、一定時間経過後に停止
させると判定された場合には（ステップＳ１１；Ｎ
ｏ）、ステップＳ１２に移行して、予め健康状態判定装
置１０において設定され、記憶装置１２に記憶された設
定時間を読み出す。なお、ここで、家庭用テレビ２０が
停止される時刻を案内するメッセージを表示装置２３に
よって表示させても良い。

【００５２】そして、ステップＳ１２で読み出した時間
が経過するまでステップＳ１３で待機し、所定の時間が
経過した後にステップＳ１４に移行する。

【００５３】また、ステップＳ１１で家庭用テレビ２０
を即時停止させるべきと判定された場合には、そのまま
ステップＳ１４に移行する。

【００５４】ステップＳ１４で、ＣＰＵ１１は制御装置
２１に対する制御信号を出力し、家庭用テレビ２０の表
示装置２３によって、健康管理のために停止する旨を案
内するメッセージを含む画面を表示させ、続いて家庭用
テレビ２０の電源をシャットダウンさせる（ステップＳ
１５）。

【００５５】その後、ＣＰＵ１１は、家庭用テレビ２０
が使用不能な状態を所定の時間継続させ、所定の時間が
経過した後に、家庭用テレビ２０に対する制御を終了す
る（ステップＳ１６）。

【００５６】以上のように、本発明の実施の形態におけ
る健康状態判定システム１によれば、ＤＢＭＳ１２ａに
格納された測定対象者の生体情報のデータをもとに基準
データを作成し、この基準データをもとに測定装置１７
により測定対象者の生体情報を測定して得られた測定結
果を判定し、「健康な範囲」から外れていた場合には、
機器制御処理を実行する。機器制御処理においては、測
定装置１７による測定結果に応じて、即時、或いは一定
時間経過後に家庭用テレビ２０の動作状態を制御して家
庭用テレビ２０を停止させる。

【００５７】従って、測定対象者の健康状態が好ましく
ない場合には測定対象者の身体に負担のかかる行為を避
けることができるので、健康状態の回復を促す一助とな
る。特に、健康状態判定装置１０において健康状態が好
ましくないと判定された場合に、家庭用テレビ２０の動
作状態を制御するので、実質的に測定対象者の身体に負
担がかかる行為を避けることができ、単なるメッセージ
の表示等よりも確実に健康状態に関する注意を喚起する
ことができる。

【００５８】また、健康状態判定システム１によれば、
測定装置１７による過去の測定結果が測定対象者毎にＤ
ＢＭＳ１２ａ内に格納されており、このＤＢＭＳ１２ａ
内のデータをもとに基準データが作成されるので、測定
対象者の健康状態について、信頼性の高い判定を行うこ
とができる。

【００５９】なお、上記実施の形態における健康状態判
定システム１においては、健康状態判定装置１０によっ
て制御される電子機器として家庭用テレビ２０を用いる
構成としたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、ビデオゲーム装置を健康状態判定装置１０
によって制御する構成としても良い。この場合、ビデオ
ゲーム装置の利用に際して、所定の時間が経過した後に
電源をＯＦＦにさせる等、目をはじめとした身体の各部
に疲労を生じさせるような使い方を避けることができ
る。また、健康状態判定装置１０によって、自動車の動
作に係る制御回路を制御する構成とすれば、測定装置１
７により測定された生体情報から身体の健康状態が著し
く損なわれていると判定された場合等には自動車の始動
を制限することができる。その他、健康状態判定装置１
０により制御される電子機器としては、健康状態判定装
置１０と無線或いは有線通信回線により接続可能で、そ
の動作状態の制御が可能であれば、特に限定されない。

【００６０】また、機器制御処理（図３）のステップＳ
１１においては、測定装置１７による測定結果がステッ
プＳ１で作成された基準データからどの程度逸脱してい
るかをもとに判定が行われる構成としたが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、予め、健康状態判定装置
１０によって制御される電子機器の種類に応じて、即時
停止させるか、或いは所定の時間が経過した後に停止さ
せるかが設定される構成としても良い。

【００６１】さらに、ＤＢＭＳ１２ａに格納された各種
データは、公衆電話回線等の通信回線を介して病院等に
送信することが可能な構成としても良いし、ＤＢＭＳ１
２ａ内のデータをＩＣ（集積回路）カード等の携帯型記
憶媒体に転送して記憶させる構成とすることも可能であ
る。また、ＤＢＭＳ１２ａ内に格納された各データにつ
いて、健康状態との対応を設定することで、測定装置１
７の測定結果からの測定対象者の健康状態の判定を、よ
り信頼性の高いものとする構成としても良い。

【００６２】そして、上記の健康状態判定システム１に
おいては、健康状態判定装置１０および家庭用テレビ２
０はそれぞれ通信装置１４および通信装置２２を備え、
これら通信装置１４と通信装置２２と介して各種信号を
送受信する構成としたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、ＣＰＵ１１と制御装置２１とが直接結線さ
れている構成としても良い。さらに、健康状態判定シス
テム１が健康状態判定装置１０のみによってなる構成、
即ち、健康状態判定装置１０自身が汎用のコンピュータ
システムにより構成され、健康状態判定装置１０におけ
る健康状態判定処理の結果に応じて、他の用途での健康
状態判定装置１０の動作状態が制御される構成としても
良く、その他細部の構成についても適宜変更可能であ
る。

【００６３】

【発明の効果】請求項１記載の発明の健康状態判定装
置、および、請求項５記載の健康状態判定システムによ
れば、測定対象者の健康状態の良否を判定し、この判定
結果によって制御対象の電子機器の動作状態を制御する
ので、例えば、健康状態が良好でない場合にビデオゲー
ム装置の動作を停止させることができる。これによっ
て、健康状態の良否を測定対象者に通知するだけでな
く、測定対象者の身体に負担のかかる行動を避けること
ができ、健康回復を促す一助となる。また、制御対象の
電子機器の動作状態が制御されることで、測定対象者の
注意を喚起することができる。

【００６４】請求項２記載の発明の健康状態判定装置に
よれば、測定手段によって測定されたその時々の測定結
果のみでなく、過去に測定された測定結果をあわせて参
照して測定対象者の健康状態の良否を判定するので、よ
り信頼性の高い判定を行うことができる。

【００６５】請求項３記載の発明の健康状態判定装置に
よれば、測定対象者の健康状態が良好でない場合に制御
対象が動作する時間を制限するので、制御対象をある程
度動作可能にして利便性を確保することができ、また、
測定対象者の身体への過度の負担を避けることができ
る。さらに、例えば、制御対象としてビデオゲーム装置
を制御する場合には、身体に過度の負担がかからない時
間のみ利用可能とすることで、測定対象者に対して身体
への負担を避ける利用法についての注意を喚起すること
ができる。

【００６６】請求項４記載の発明の健康状態判定装置に
よれば、特に身体への負担を生じやすい電子機器を制御
することにより、健康状態が良好でないと判定された測
定対象者の身体への過度の負担を避けることができ、ま
た、測定対象者の注意を喚起することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態における健康状態判定シス
テム１の構成を示すブロック図である。

【図２】図１の健康状態判定装置１０により実行される
健康状態判定処理を示すフローチャートである。

【図３】図２のステップＳ６に示す機器制御処理をより
詳細に示すフローチャートである。

【符号の説明】 １ 健康状態判定システム １０ 健康状態判定装置 １１ ＣＰＵ（判定手段；制御手段） １２ 記憶装置（記憶手段） １２ａ ＤＢＭＳ １３ ＲＯＭ １４ 通信装置 １５ 表示装置 １６ 入力装置 １７ 測定装置（測定手段） １８ 計時装置 １９ バス ２０ 家庭用テレビ（電子機器） ２１ 制御装置 ２２ 通信装置 ２３ 表示装置（表示手段） ２４ ＲＯＭ ２５ バス

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】測定対象者の健康状態を判定して制御対象
   の電子機器を制御する健康状態判定装置において、 測定対象者の健康状態を示す生体情報を測定する測定手
   段と、 この測定手段による測定結果をもとに前記測定対象者の
   健康状態の良否を判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果に基づいて前記制御対象の
   電子機器の動作状態を制御する制御手段と、 を備えることを特徴とする健康状態判定装置。
2. 【請求項２】前記測定手段による測定結果を逐次記憶す
   る記憶手段をさらに備え、 前記判定手段は、前記記憶手段に記憶された測定結果と
   前記測定手段による測定結果とをもとに前記測定対象者
   の健康状態の良否を判定することを特徴とする請求項１
   記載の健康状態判定装置。
3. 【請求項３】前記制御手段は、前記判定手段により前記
   測定対象者の健康状態が良好でないと判定された場合に
   は、所定の時間が経過した後に前記制御対象の電子機器
   の動作を停止させることを特徴とする請求項１または２
   記載の健康状態判定装置。
4. 【請求項４】前記制御対象の電子機器として、表示画面
   を有する表示手段を備えた電子機器を制御することを特
   徴とする請求項１から３のいずれかに記載の健康状態判
   定装置。
5. 【請求項５】測定対象者の健康状態を判定して制御対象
   を制御する健康状態判定装置と、この健康状態判定装置
   に制御対象として接続された電子機器とによってなる健
   康状態判定システムにおいて、 前記健康状態判定装置は、 測定対象者の健康状態を示す生体情報を測定する測定手
   段と、 この測定手段による測定結果をもとに前記測定対象者の
   健康状態の良否を判定する判定手段と、 前記判定手段による判定結果に基づいて前記電子機器の
   動作状態を制御する制御手段と、を備えること、 を特徴とする健康状態判定システム。