JP2000266662A - 応力腐食割れ検知用電極センサおよび応力腐食割れモニター装置 - Google Patents
応力腐食割れ検知用電極センサおよび応力腐食割れモニター装置Info
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Abstract
割れ検知用センサとモニター装置を提供する。 【解決手段】 先端部が半球形の円筒体であり、内部に
圧力媒体13が充填された作用電極2と、照合電極8を
保持すると共に、モニタリング対象物に取付けるための
ホルダー1と、作用電極2内の圧力媒体13に任意の圧
力を付加する加圧ネジ4と、作用電極2内の圧力媒体1
3の圧力を検知するための検知ポート6を有する。この
応力腐食割れ検知センサ10における検知ポート6に圧
力センサ15を接続し、作用電極2と照合電極8に腐食
電位測定装置16を接続して、応力腐食割れに特有の電
位振動を観測するようにした。
Description
電極センサおよび応力腐食割れモニター装置に関する。
応力腐食割れとは、特定の腐食環境中におかれた金属材
料が、接続的な引張応力のもとで時間依存型の脆性的割
れを起こす現象をいう。材料組織、腐食環境、応力の三
者がある条件を満足したときのみ割れを生ずる代表的な
環境脆化である。応力と腐食作用が同時に働くことが必
要条件で、応力のみで破壊する場合に比較して、降伏応
力以下のはるかに低い応力や弱い腐食環境中でも割れが
発生する。割れを生じる材料/環境の特定の組み合わせ
として、オーステナイトステンレス鋼−塩化物水溶液、
炭素鋼−苛性アルカリ水溶液、黄銅−アンモニア水溶液
が知られている。
合に比して非常に低い応力でも発生するので、安全上確
実に検知することが望まれる。しかるに、これまで応力
腐食割れをモニタリングする装置は全く存在していな
い。なお、全面腐食モニタリングセンサはこれまでに数
多く提案されており、例えば、電気抵抗法や分極抵抗
法、交流インピーダンス法などを利用したものがある
が、これでは応力腐食割れをモニタリングすることはで
きない。
み、応力腐食割れをモニタリングでき、モニタリング対
象物と同等の応力値の設定が容易に行える応力腐食割れ
検知用電極センサおよび応力腐食割れモニター装置を提
供することを目的とする。
検知センサは、先端部が半球形で、後端が密閉ブロック
で密閉された円筒体であり、内部に圧力媒体が充填され
た作用電極と、基準電位を発生させる照合電極と、前記
作用電極および前記照合電極を保持すると共に、モニタ
リング対象物に取付けるためのホルダーと、前記作用電
極内の圧力媒体に任意の圧力を付加する加圧手段と、前
記作用電極内の圧力媒体の圧力変動を検知するために、
前記密閉ブロックに形成された検知ポートとからなるこ
とを特徴とする。請求項2の応力腐食割れ検知センサ
は、請求項1記載の発明において、前記加圧手段が、前
記作用電極の密閉ブロックに螺合され、先端が作用電極
の内部に進入後退可能な加圧ネジであることを特徴とす
る。請求項3の応力腐食割れ検知センサは、請求項1記
載の発明において、前記加圧手段が、前記作用電極内に
圧力媒体を供給する加圧ポンプであることを特徴とす
る。請求項4の応力腐食割れモニター装置は、請求項1
の応力腐食割れ検知用電極センサにおける前記検知ポー
トに圧力センサを接続し、前記作用電極と前記照合電極
にリード線を介して腐食電位測定装置を接続したことを
特徴とする。
タリング対象物に取付け、加圧手段により作用電極内の
圧力媒体に任意の圧力を付加して、モニタリング対象物
と同様の圧力条件を作ると、作用電極と照合電極の電位
差を監視することで、応力腐食割れに特有の電位振動を
観測できる。このため、対象物の応力腐食割れをモニタ
リングできる。請求項2の発明によれば、加圧ネジのね
じ込み量を加減することで、作用電極内の圧力媒体への
負荷圧力を任意に設定できるので、種々の対象物の応力
腐食割れを監視でき、しかもそのことが手作業で簡単に
行える。請求項3の発明によれば、加圧ポンプにより作
用電極内の圧力媒体への負荷圧力を任意に設定できるの
で、種々の対象物の応力腐食割れを監視でき、しかもそ
の作業が自動で行える。請求項4の発明によれば、作用
電極内の圧力設定を圧力センサで監視でき、作用電極と
照合電極の電位差を腐食電位測定装置で検知できるの
で、応力腐食割れに特有の電位差振動の発生を監視で
き、そのことにより応力腐食割れを確実にモニタリング
することができる。
に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係る応
力腐食割れ検知用電極センサの断面図、図2は作用電極
の他の例を示す断面図、図3は加圧手段の他の例を示す
説明図、図4は本発明の一実施形態に係る応力腐食割れ
モニター装置の使用状態説明図である。
1aの上端にフランジ部1bが形成されている。フラン
ジ部1bには適数個のボルト孔1cが形成されており、
取付用のボルト11を通すようになっている。このホル
ダー1は電気的絶縁性をもたせるため、フッ素樹脂や塩
化ビニル樹脂等の合成樹脂製とするのが好適である。
取付けられている。この作用電極2は、薄肉の円筒体で
あり、その先端部2aは半球形に形成され、その基端に
は、ボス部材3が取付けられ密閉されている。そして先
端部2aはホルダー1の下面に露出している。前記作用
電極2の先端部2aが半球形に形成されているのは、先
端部に均一な応力を発生させるためである。この作用電
極2の材料は、モニタリング対象物と同材質のものが用
いられ、例えば、SUS材などが用いられる。また、こ
の作用電極2とホルダー1との間の隙間には、エポキシ
系樹脂あるいはシリコンシーラントなどの充填剤12を
詰め込み、隙間が生じないようにする。こうすることに
より後述するように、作用電極2内の圧力媒体を加圧す
ると、ホルダ1と作用電極2間の隙間が無くなるので、
モニタリング上の不都合は生じない。
材料、例えばSUS 材などが用いられる。このボス部材3
には、雌ネジ孔3aが形成され、加圧ネジ4がねじ込ま
れている。加圧ネジ4は、頭部にドライバー等の工具を
嵌める溝4aが形成されており、これにドライバー等を
入れて、手で回すと、加圧ネジ4を螺進させることがで
き、この螺進操作によって加圧ネジ4の先端を作用電極
2内に進入させたり、後退させたりすることができる。
作用電極2内には、圧力媒体13として、純水や使用環
境で許されれば油などが充填されているので、加圧ネジ
4を作用電極2内に進入させると、作用電極2内の内部
圧力が高くなり、加圧ネジ4を作用電極2から後退させ
ると作用電極2内の内部圧力は低くなる。
用電極2の内部から外部へ通ずるように形成されてお
り、この通液路5がボス部材3の外表面で開口した部位
には、検知ポート6が形成されている。また、ボス部材
3の適所には、リード線を接続するための止ネジ7が螺
合されている。
組み込まれている。この照合電極8は、基準電位を発生
させるもので、銀塩化銀電極や亜鉛電極などが用いられ
ている。この照合電極8の先端はホルダー1の下面に臨
んでおり、モニタリング対象物中の液に接触するように
なっている。この照合電極8にはリード線9が接続され
ている。また、照合電極8とホルダー1との間の隙間に
もエポキシ系樹脂やシリコンシーラントなどの充填剤1
2が充填され、隙間が詰められている。
応力σは、下記式で求めることができる。 σ=P・a/2h ……… 式 ただし、Pは負荷圧力、aは作用電極2の内径、hは作
用電極2の先端部2aの肉厚である。なお、必要発生応
力が大きく、負荷圧力が大きくなる場合は、図2に示す
ように、先端部2aの肉厚を筒部の肉厚より薄くすれば
よい。
図3に示すように、プランジャポンプ14等で、自動的
に圧力媒体を作用電極2内に注入排出し、作用電極2内
の圧力を任意に調整してもよい。なお、加圧手段として
の加圧ポンプは、プランジャポンプに限ることはない
が、プランジャポンプは加圧圧力が高いので好ましい。
ター装置Aをモニタリング対象物であるパイプBに取付
けた状態を示している。取付け方は任意であるが、図示
の例では、パイプBの取付ケーシング21に、電極セン
サ10を挿入し、そのフランジ同士をボルトで締結して
いる。そして、検知ポート6には圧力センサ15が接続
され、作用電極2と照合電極8には、リード線9を介し
て腐食電位測定装置16が接続されている。モニタリン
グ対象物であるパイプBは、パイプ内を液体が流れ、水
溶液腐食環境にある。このパイプB内に負荷されている
応力を予め見積っておき、作用電極2には、それと同等
の応力を発生させておく。この応力発生は、圧力ネジ4
やプランジャポンプ14を用いて行い、設定圧力になっ
たかどうかは、圧力センサ15で確認できる。この状態
で監視体制に入り、腐食電位測定装置13によって、作
用電極2と照合電極8の電位差を監視する。その結果、
電位差が、応力腐食割れに特有の腐食電位振動現象が観
測されれば、応力腐食割れの発生を検知できる。
ニタリング対象物に取付け、作用電極内の圧力媒体にモ
ニタリング対象物と同様の圧力条件を作ると、作用電極
と照合電極の電位差を監視することで、応力腐食割れに
特有の電位振動を観測でき、対象物の応力腐食割れをモ
ニタリングできる。請求項2の発明によれば、加圧ネジ
のねじ込み量を加減することで、作用電極内の圧力媒体
への負荷圧力を任意に設定でき、しかもそのことが手作
業で簡単に行える。請求項3の発明によれば、加圧ポン
プにより作用電極内の圧力媒体への負荷圧力を任意に設
定でき、しかもその作業が自動で行える。請求項4の発
明によれば、作用電極内の圧力設定を圧力センサで監視
でき、作用電極と照合電極の電位差を腐食電位測定装置
で検知できるので、応力腐食割れに特有の電位差振動の
発生を監視でき、そのことにより応力腐食割れをモニタ
ーできる。
電極センサの断面図である。
ー装置の使用状態説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】先端部が半球形で、後端が密閉ブロックで
密閉された円筒体であり、内部に圧力媒体が充填された
作用電極と、基準電位を発生させる照合電極と、前記作
用電極および前記照合電極を保持すると共に、モニタリ
ング対象物に取付けるためのホルダーと、前記作用電極
内の圧力媒体に任意の圧力を付加する加圧手段と、前記
作用電極内の圧力媒体の圧力変動を検知するために、前
記密閉ブロックに形成された検知ポートとからなること
を特徴とする応力腐食割れ検知用電極センサ。 - 【請求項2】前記加圧手段が、前記作用電極の密閉ブロ
ックに螺合され、先端が作用電極の内部に進入後退可能
な加圧ネジであることを特徴とする請求項1記載の応力
腐食割れ検知用電極センサ。 - 【請求項3】前記加圧手段が、前記作用電極内に圧力媒
体を供給する加圧ポンプであることを特徴とする請求項
1記載の応力腐食割れ検知用電極センサ。 - 【請求項4】請求項1の応力腐食割れ検知用電極センサ
における前記検知ポートに圧力センサを接続し、前記作
用電極と前記照合電極にリード線を介して腐食電位測定
装置を接続したことを特徴とする応力腐食割れモニター
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07294199A JP3854422B2 (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 応力腐食割れ検知用電極センサおよび応力腐食割れモニター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07294199A JP3854422B2 (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 応力腐食割れ検知用電極センサおよび応力腐食割れモニター装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2000266662A true JP2000266662A (ja) | 2000-09-29 |
JP3854422B2 JP3854422B2 (ja) | 2006-12-06 |
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ID=13503918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07294199A Expired - Fee Related JP3854422B2 (ja) | 1999-03-18 | 1999-03-18 | 応力腐食割れ検知用電極センサおよび応力腐食割れモニター装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3854422B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9891161B2 (en) | 2014-03-14 | 2018-02-13 | Rosemount Inc. | Corrosion rate measurement |
US10190968B2 (en) | 2015-06-26 | 2019-01-29 | Rosemount Inc. | Corrosion rate measurement with multivariable sensor |
US10830689B2 (en) | 2014-09-30 | 2020-11-10 | Rosemount Inc. | Corrosion rate measurement using sacrificial probe |
-
1999
- 1999-03-18 JP JP07294199A patent/JP3854422B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9891161B2 (en) | 2014-03-14 | 2018-02-13 | Rosemount Inc. | Corrosion rate measurement |
US10830689B2 (en) | 2014-09-30 | 2020-11-10 | Rosemount Inc. | Corrosion rate measurement using sacrificial probe |
US10190968B2 (en) | 2015-06-26 | 2019-01-29 | Rosemount Inc. | Corrosion rate measurement with multivariable sensor |
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JP3854422B2 (ja) | 2006-12-06 |
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