JP2000263368A - ワーク搬送用パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 感光体ドラムなどの筒状ワークを並べて２
個、立ち姿勢に保持して搬送するためのワーク搬送用パ
レットとして、設備費はもとよりストックスペースにつ
いても、これを半減できるものにして提供する。 【解決手段】 内径の異なる筒状ワーク（感光体ドラ
ム）１を外嵌保持するための二種類のワーク保持治具
８，９を、平面視で正方形のパレット本体１０の中心ま
わりに、９０度の位相で交互に配置して、ワーク搬送用
パレット７を構成している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、筒状ワークを並べ
て２個、立ち姿勢に保持して搬送するためのワーク搬送
用パレットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、素管表面に感光塗膜が形成され
た感光体ドラムの製造工程における乾燥設備では、感光
液の塗布設備と外観検査設備とにわたって、感光体ドラ
ム搭載パレットの移送ラインを配置すると共に、更に、
このラインとは移送方向が逆方向の空パレットの戻しラ
インと、両ラインの終端と始端とにわたるパレット移載
ラインとを配置し、かつ、前記パレット移送ラインに乾
燥室を配設して、パレットを循環させつつ、感光体ドラ
ムを乾燥室に通して、この間に感光塗膜を加熱乾燥する
形態がとられる。

【０００３】この際に用いられるドラム搬送用のパレッ
トとして、感光体ドラムの感光塗膜を何物にも接触させ
ないために、かつ、感光体ドラムの搬送効率をアップす
るために、感光体ドラムを立ち姿勢で保持する２個のド
ラム保持治具を備えたものが用いられる。

【０００４】そして従来は、搬送対象とする感光体ドラ
ムの種類（直径）に応じて、それぞれ２個のドラム保持
治具を備えたパレットの複数種を用意して、搬送対象の
ドラム径が異なるたびに、パレットを交換するようにし
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、感光体ドラム
の種類に応じて、その分のパレットを用意することは、
設備費が非常に高くつくだけでなく、使用しないパレッ
トのストックスペースも広く要する点で改善の余地があ
った。

【０００６】本発明は、感光体ドラムなどの筒状ワーク
を並べて２個、立ち姿勢に保持して搬送するためのワー
ク搬送用パレットとして、設備費はもとよりストックス
ペースについても、これを半減できるものにして提供す
ることを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、内径の異なる筒状ワークを外嵌保持す
るための二種類のワーク保持治具を、平面視で正方形の
パレット本体の中心まわりに、９０度の位相で交互に配
置して、ワーク搬送用パレットを構成した点に特徴があ
る。

【０００８】即ち、ワーク搬送用パレットに、二種類の
各２個のワーク保持治具を備えさせて、パレット移送ラ
インに対して９０度、パレットの向きを変更するだけ
で、筒状ワークを並べて２個、立ち姿勢に保持する形態
を二通り選択できるようにしたのであり、従って、ワー
クの種類に応じて用意するパレット数を半減できること
から、設備費はもとよりストックスペースも半減でき
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は感光体ドラム１を示し、こ
の感光体ドラム１は、その両端部にフランジ２を介して
支軸３を連設して、静電写真複写機などの画像形成装置
に横架されるもので、アルミニュームやアルマイトなど
のパイプを素管４にして、この素管４の両端部に、前記
フランジ２のインロー嵌合部５，５を形成し、かつ、こ
の素管４の表面に、感光液の塗膜６を形成して成る。

【００１０】図２はパレット７を示し、例えば上記の感
光塗膜６が形成された筒状の感光体ドラム１を搬送対象
のワークとして、これを例えば加熱冷却ラインに並べて
２個、立ち姿勢に保持して搬送するもので、内径の異な
る感光体ドラム１を外嵌保持する二種類のワーク保持治
具８，９を、平面視で正方形のパレット本体１０の中心
まわりに、９０度の位相で交互に配置して成る。

【００１１】具体的には、熱容量を小さくし且つ軽量化
を図るために、抜き孔１１を形成したパレット本体１０
に、それぞれ複数個のビス孔ａとピン孔ｂとを、本体中
心を通る十字のライン上に形成する一方、ワーク保持治
具８，９として、これを上端が円錐形の中空柱体１２
と、この柱体１２の下端側から外方に向けて十字状に延
びる４本の脚体１３とから構成し、かつ、この内の１本
の脚体１３に、この脚体１３をパレット本体１０のビス
孔ａにビスｃ止めするためのビス孔ｄを形成すると共
に、この脚体１３に対して柱体１２の中心を挟んで反対
側の脚体１３には、パレット本体１０のピン孔ｂに係入
するピンｅを設け、残り２本の脚体１３，１３について
は、これをパレット本体１０の上面にフリーに載置させ
るようにしている。

【００１２】即ち、ワーク保持治具８，９を空洞にし
て、軽量化を図ると同時に、熱容量を小さくすること
で、感光体ドラム１の加熱ならびに冷却が速やかに行わ
れるようにし、加えて、４本の脚体１３によって、ワー
ク保持治具８，９の自立姿勢の安定性を確保した上で、
それぞれピンｄによる一点の係止とビスａ止めの固定手
段をとって、パレット本体１０に対するワーク保持治具
８，９の脱着を簡易に行えるように構成しているのであ
る。

【００１３】上記構成のパレット７によれば、パレット
移送ライン９に対して９０度、パレット７の向きを変更
することで、例えば品種Ａの感光体ドラム１を移送方向
に直交する方向に並べて２個、一方のワーク保持治具
８，８に立ち姿勢で保持する形態と、品種Ｂの感光体ド
ラム１を移送方向に直交する方向に並べて２個、他方の
ワーク保持治具９，９に立ち姿勢で保持する形態とを選
択することができるのであり、従って、感光体ドラム１
の種類に応じて用意するパレット７の数量が半分で済む
ことから、設備費はもとよりパレット７のストックスペ
ースも半減できるのである。

【００１４】尚、上記の実施の形態では、パレット７の
搬送対象を感光体ドラム１としているが、筒状のワーク
であれば、その搬送対象に制限を受けるものではない。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、筒
状ワークを並べて２個、立ち姿勢に保持して搬送するた
めのワーク搬送用パレットとして、内径の異なる筒状ワ
ークを外嵌保持する二種類のワーク保持治具を、平面視
で正方形のパレット本体の中心まわりに、９０度の位相
で交互に配置したことで、ワークの保持形態を二通り選
択できるようになり、従って、ワークの種類に応じて用
意するパレット数を半減できることから、設備費はもと
よりストックスペースについても、これを半減できるよ
うになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】感光体ドラムの断面図である。

【図２】一方のワーク保持治具を取り外して示すパレッ
トの斜視図である。

【符号の説明】

１…筒状ワーク（感光体ドラム）、７…パレット本体、
８，９…ワーク保持治具。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状ワークを並べて２個、立ち姿勢に保
   持して搬送するためのワーク搬送用パレットであって、
   内径の異なる筒状ワークを外嵌保持する二種類のワーク
   保持治具を、平面視で正方形のパレット本体の中心まわ
   りに、９０度の位相で交互に配置して成ることを特徴と
   するワーク搬送用パレット。
2. 【請求項２】 前記ワーク保持治具を中空に形成してあ
   る請求項１記載のワーク搬送用パレット。