JP2000261816A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JP2000261816A
JP2000261816A JP11057957A JP5795799A JP2000261816A JP 2000261816 A JP2000261816 A JP 2000261816A JP 11057957 A JP11057957 A JP 11057957A JP 5795799 A JP5795799 A JP 5795799A JP 2000261816 A JP2000261816 A JP 2000261816A
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difference signal
signal
video signal
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JP11057957A
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Yoshiharu Hayashi
義治 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高輝度部に発生した偽色付きを除去できる固
体撮像装置を提供する。 【解決手段】 固体撮像装置は、固体撮像素子3より出
力される映像信号に所定の処理を施した後、映像信号を
1ライン遅延させるための前置処理回路4と、前置処理
回路4に接続された輝度信号処理回路5および色信号処
理回路6と、前置処理回路4に含まれるA/D変換器4
cから出力される映像信号のレベルおよび前置処理回路
4に含まれる1H遅延回路4dから出力される映像信号
のレベルをそれぞれ所定値と比較するためのレベル比較
回路7と、レベル比較回路7の出力に応答して、マトリ
クス回路6eから出力される色差信号を保持するための
色差信号保持回路8と、レベル比較回路7の出力に応答
して、色信号処理回路6の出力および色差信号保持回路
8の出力を切替えて出力する色差信号切替回路9とを含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像装置に関
し、特にカラーフィルタを備えたCCD(ChargeCouple
d Device )やCMOS(Complementary Metal Oxide S
emiconductor )などの1つの撮像素子からカラー映像
信号を発生する固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19を参照して、従来の固体撮像装置
は、レンズ1と、撮像光中の不要な光成分、たとえば、
赤外光成分や、固体撮像素子3の画素数から決まる解像
度を超える高精細な光成分を除去するために使用される
光学フィルタ2と、レンズ1および光学フィルタ2を経
由して形成された被写体の光学像を電気信号に変換する
ための固体撮像素子3と、固体撮像素子3に接続され、
固体撮像素子3の出力する電気信号を、後述する輝度信
号処理回路5および色信号処理回路6で必要となる信号
形態である映像信号に変換するための前置処理回路4
と、前置処理回路4に接続され、映像信号より輝度信号
を生成するための輝度信号処理回路5と、前置処理回路
4に接続され、映像信号より色差信号を生成するための
色信号処理回路6とを含む。
【0003】固体撮像素子3の受光部には、1つの固体
撮像素子3からカラー映像信号が得られるように、図2
0に示すような複数の色から構成されるカラーフィルタ
が備えられている。図20に示すカラーフィルタは、マ
ゼンタ(Mg)、緑(G)、シアン(Cy)および黄
(Ye)の4色からなる補色方式のカラーフィルタであ
る。
【0004】前置処理回路4は、固体撮像素子3に接続
され、固体撮像素子3の出力のノイズ低減を行ない、サ
ンプル・ホールドを実施するためのCDS(相関二重サ
ンプリング)回路4aと、CDS回路4aに接続され、
映像信号のゲインを適切なレベルに調整するためのAG
C(自動利得制御)回路4bと、AGC回路4bに接続
され、AGC回路4bより出力されるアナログ方式の映
像信号をデジタル方式の映像信号に変換するためのA/
D(Analog to Digital )変換器4cと、A/D変換器
4cに接続され、デジタル方式の映像信号を1ライン分
遅延させて出力するための1H遅延回路4dとを含む。
【0005】従来の固体撮像装置では、信号処理をアナ
ログ方式で実施していたが、近年のLSI(Large Scal
e Integration )技術の進歩やコンピュータとの親和性
などにより、信号処理をデジタル方式で行なうことが一
般的になってきた。そこで、前置処理回路4にA/D変
換器4cを設け、以降の処理はデジタル方式で行なわれ
るようにした。
【0006】輝度信号処理回路5は、A/D変換器4c
に接続され、A/D変換器4cより出力される遅延して
いない映像信号を入力として受けるLPF(低域通過フ
ィルタ)回路5aと、1H遅延回路4dに接続され、1
ライン分遅延した映像信号を入力として受けるLPF回
路5eと、LPF回路5aに接続され、LPF回路5a
の出力を入力として受けるガンマ補正回路5bと、LP
F回路5aに接続され、映像信号より水平輪郭成分を抽
出し、抽出した水平輪郭成分を調整するための水平輪郭
補正回路5dと、LPF回路5aおよび5eに接続さ
れ、LPF回路5aおよび5eより出力されるラインの
異なった2つの映像信号より垂直輪郭成分を抽出し、抽
出した垂直輪郭成分を調整するための垂直輪郭補正回路
5fと、ガンマ補正回路5b、水平輪郭補正回路5dお
よび垂直輪郭補正回路5fに接続され、ガンマ補正回路
5bから出力される輝度信号に、水平輪郭補正回路5d
から出力される水平輪郭信号と、垂直輪郭補正回路5f
から出力される垂直輪郭信号とを合成して、広帯域の輝
度信号として出力するための加算回路5cとを含む。
【0007】色信号処理回路6は、A/D変換器4cお
よび1H遅延回路4dに接続され、ラインの異なった2
つの色信号を、赤(R)、緑(G)および青(B)の3
原色信号(以下「RGB信号」という)に変換するため
の色分離回路6aと、色分離回路6aに接続され、RG
B信号のレベルを調整するためのWB(ホワイトバラン
ス)回路6bと、WB回路6bに接続され、RGB信号
の帯域制限を実施するためのLPF回路6cと、LPF
回路6cに接続され、LPF回路6cの出力を入力とし
て受けるガンマ補正回路6dと、ガンマ補正回路6dに
接続され、ガンマ補正回路6dより出力されるRGB信
号から色差信号(R−Y、B−Y)を生成して出力する
ためのマトリクス回路6eとを含む。ここでYは輝度信
号を表わす。
【0008】図19に示す固体撮像装置は、固体撮像装
置の出力をコンピュータなどのデジタル機器で利用する
ことを想定して、固体撮像素子3の出力をデジタル信号
の輝度信号および色差信号(R−Y、B−Y)に変換す
る。固体撮像装置の出力をNTSC(National Televis
ion System Committee)方式やPAL(Phase Alternat
ion by Line )方式のモニタテレビに表示するために
は、さらに、カラーエンコーダ、Y/C(輝度信号/色
差信号)ミックス回路、D/A(Digital to Analog )
変換器および75Ωドライバなどを追加すればよい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】固体撮像素子3の受光
部に備えられた各カラーフィルタは分光透過特性が異な
る。このため、固体撮像素子3の出力では、各画素ごと
に信号レベルの差が発生する。たとえば、図20に示す
カラーフィルタを備えた固体撮像素子3をインターレー
ス駆動する場合、固体撮像素子3の上下2画素分の信号
が加算されて読出されるので、あるラインでは画素ごと
に、 Cy+G、Ye+Mg、Cy+G、Ye+Mg、…… 次のラインでは画素ごとに、 Cy+Mg、Ye+G、Cy+Mg、Ye+G、…… という順番で映像信号が出力される。
【0010】カラーフィルタに起因する感度差により、
固体撮像素子3の出力では、入射光量に対して色信号ご
とにレベルの差が発生する。
【0011】説明のために、ある色温度の光源で照明さ
れた被写体を撮影した場合の、入射光量に対する固体撮
像素子3の出力レベルの例を図21に示す。同図に示し
た例では、 Ye+Mg>Cy+Mg>Ye+G>Cy+G という順番で信号レベルに感度差が発生している。
【0012】ここで、一番感度の高い画素の信号が飽和
すると、色バランスが崩れて、正しい色再現ができなく
なる。この結果、高輝度部でハイライトカラーと呼ばれ
る偽色が発生し、画質低下の原因となる。
【0013】特に、信号処理回路にデジタル方式を採用
している場合は、固体撮像素子3の出力レベルが飽和し
ていなくても、すなわち、従来のアナログ方式の固体撮
像装置の場合ならハイライトカラーによる偽色付きが発
生しなかったような照度でも、A/D変換器4cのダイ
ナミックレンジが狭いために、ハイライトカラーによる
偽色付きの現象が発生する。
【0014】図22を参照して、画面中央部の輝度が高
い被写体を撮影した場合に、A/D変換器4cのダイナ
ミックレンジのために、高輝度部に偽色付きが発生する
現象を説明する。図22(A)に示す画面上のN−1ラ
イン目の信号波形を図22(B)に、Nライン目の信号
波形を図22(C)にそれぞれ示す。
【0015】N−1ライン目では、固体撮像素子3から
Cy+MgおよびYe+Gの映像信号が出力される。こ
れらの映像信号はA/D変換器4cの最大入力値以下で
あるため、デジタル信号に正しく変換される。
【0016】これに対して、Nライン目では、固体撮像
素子3からYe+MgとCy+Gの映像信号が出力され
る。L画素目からM画素目の間で映像信号Ye+Mgの
レベルがA/D変換器4cの最大入力値を超えている。
このため、変換されたデジタル出力が飽和し、正しい色
再現ができなくなる。この結果、図22(A)の楕円形
の部分で偽色付きが発生してしまう。
【0017】このため、上記現象の対策が必要不可欠で
ある。この対策として、輝度信号があるレベルより大き
くなると、色差信号のゲインを0にして色を消去する方
法や、特開平8−149378号公報に開示されている
固体撮像装置のように色差信号を段階的に小さくしてい
く方法が提案されている。
【0018】しかし、これらの方法では、ハイライト時
に発生した偽色付きを回避するため色差信号のゲインを
急に0にしたり、既に発生している偽色付きの色差信号
のゲインを段階的に小さくしていくだけである。このた
め、カラー画像の一部が無彩色になったり、偽色付きが
残り、画像自体が不自然なものになってしまう。
【0019】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであって、本発明の目的は、高輝度部に発生した偽
色付きを除去できる固体撮像装置を提供することであ
る。
【0020】本発明の他の目的は、補間対象となる色の
範囲を定め、高輝度部に発生した特定の色の偽色付きを
除去できる固体撮像装置を提供することである。
【0021】本発明のさらに他の目的は、色差信号の色
ゲインを調整し、高輝度部に発生した偽色付きを精度良
く除去できる固体撮像装置を提供することである。
【0022】本発明のさらに他の目的は、ユーザが色補
間を行なうか否かを判断でき、高輝度部に発生した偽色
付きを除去できる固体撮像装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る固体撮像装置は、カラーフィルタを有する固体撮像
素子と、固体撮像素子に接続され、固体撮像素子の出力
を適切な信号形態に変換し映像信号を出力するための前
置処理手段と、前置処理手段に接続され、映像信号を輝
度信号および色差信号に変換するための変換手段と、前
置処理手段および変換手段に接続され、映像信号のレベ
ルが予め定められた値より大きいときに色差信号を正常
レベル時の色差信号で補間するための色差信号補間手段
とを含む。
【0024】色差信号補間手段は、映像信号のレベルが
飽和していない場合には変換手段より出力される色差信
号を出力し、映像信号のレベルが飽和している場合に
は、自身が保持する映像信号のレベルが飽和していない
状態での色差信号を出力することができる。このため、
映像信号のレベルが飽和した場合であっても、その映像
信号に対する色差信号を信号レベルが飽和していない映
像信号に対する色差信号で補間することができ、映像信
号のレベルの飽和に起因する高輝度部の偽色付きをなく
すことができる。
【0025】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の作用、効果に加えて、色差信号補間手段は、前
置処理手段に接続され、映像信号のレベルを予め定めら
れた値と比較し、比較結果を出力するためのレベル比較
手段と、レベル比較手段および変換手段に接続され、レ
ベル比較手段の出力に応答して、色差信号を保持し出力
するための色差信号保持手段と、色差信号保持手段の出
力を受ける第1の入力と変換手段より出力される色差信
号を受ける第2の入力とを有し、レベル比較手段の出力
に応じて第1および第2の入力に入力される信号のいず
れか一方を選択的に出力するための色差信号切替手段と
を含む。
【0026】色差信号保持手段は、レベル比較手段の出
力に応答して色差信号を保持する。このため、信号レベ
ルが飽和していない映像信号に対する色差信号のうち最
新のものを色差信号保持手段に保持することができる。
色差信号切替手段は、レベル比較手段の出力に応じて色
差信号保持手段に保持されている色差信号および変換手
段より出力される色差信号のうちいずれか1つを出力す
る。このため、色差信号切替手段は、映像信号のレベル
が予め定められた値未満の場合、すなわち映像信号のレ
ベルが飽和していない場合には、その映像信号に対する
色差信号を出力し、映像信号のレベルが予め定められた
値以上になった場合、すなわち映像信号のレベルが飽和
した場合には、色差信号保持手段に保持された信号レベ
ルが飽和していない映像信号に対する色差信号を出力す
るようにすることができる。このため、映像信号のレベ
ルが飽和した場合であっても、その映像信号に対する色
差信号を信号レベルが飽和していない映像信号に対する
色差信号で補間することができ、映像信号のレベルの飽
和に起因する高輝度部の偽色付きをなくすことができ
る。
【0027】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の構成に加えて、色差信号補間手段は、前置処理
手段に接続され、映像信号のレベルを予め定められた値
と比較し、比較結果を出力するためのレベル比較手段
と、レベル比較手段および変換手段に接続され、レベル
比較手段の出力に応答して、色差信号を保持し出力する
ための色差信号保持手段と、レベル比較手段および色差
信号保持手段に接続され、色差信号を予め定められた範
囲を規定する値と比較した結果およびレベル比較手段の
比較結果に応じた値を出力する色差信号判別手段と、色
差信号保持手段の出力を受ける第1の入力と変換手段よ
り出力される色差信号を受ける第2の入力とを有し、色
差信号判別手段の出力に応じていずれ一方の第1および
第2の入力に入力される信号を選択的に出力するための
色差信号切替手段とを含む。
【0028】色差信号判別手段は、色差信号保持手段に
保持された色差信号が所定の範囲にあるか否かを判断す
る。色差信号切替手段は、色差信号保持手段に保持され
た色差信号が所定の範囲にある場合にのみ色差信号の補
正を行なう。これにより、補間の実施対象となる色の範
囲を設定することができ、たとえば、ハイライトの偽色
付きが目立つ肌色部分だけを選択して、色差信号の補間
を実施することができる。
【0029】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の構成に加えて、色差信号補間手段は、前置処理
手段に接続され、映像信号のレベルを予め定められた値
と比較し、比較結果を出力するためのレベル比較手段
と、レベル比較手段および変換手段に接続され、レベル
比較手段の出力に応答して、色差信号を保持し出力する
ための色差信号保持手段と、前置処理手段および色差信
号保持手段に接続され、映像信号のレベルに応じて、色
差信号保持手段の出力のゲインを調整し出力するための
色ゲイン調整制御手段と、色ゲイン調整制御手段の出力
を受ける第1の入力と変換手段より出力される色差信号
を受ける第2の入力とを有し、レベル比較手段の出力に
応じて第1および第2の入力に入力される信号のいずれ
か一方を選択的に出力するための色差信号切替手段とを
含む。
【0030】輝度信号のレベルが飽和した場合には、一
般に変換手段で輝度信号および色差信号のゲインをそれ
ぞれ押さえる処理が行なわれる。一方、色差信号保持手
段に保持された色差信号は、信号レベルが飽和していな
い輝度信号に対する色差信号であるため、ゲインが押さ
えられていない。このため、色差信号保持手段に保持さ
れた色差信号をそのまま用いて、色差信号の補間を行な
ったのでは色ゲインが大きすぎ、不自然な映像になって
しまう。色ゲイン調整制御手段は、映像信号のレベルに
応じて色差信号保持手段に保持された色差信号のゲイン
を調整し、色差信号の補間を行なう。これにより、精度
良く映像信号のレベルに起因する高輝度部の偽色付きを
なくすことができる。
【0031】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明の構成に加えて、色差信号補間手段は、前置処理
手段に接続され、映像信号のレベルを予め定められた値
と比較し、比較結果を出力するためのレベル比較手段
と、レベル比較手段および変換手段に接続され、レベル
比較手段の出力に応答して、色差信号を保持し出力する
ための色差信号保持手段と、レベル比較手段に接続さ
れ、レベル比較手段の出力を、自身の状態に応じて通過
させるための色補間選択手段と、色差信号保持手段の出
力を受ける第1の入力と変換手段より出力される色差信
号を受ける第2の入力とを有し、色補間選択手段の出力
に応じて第1および第2の入力に入力される信号のいず
れか一方を選択的に出力するための色差信号切替手段と
を含む。
【0032】色補間選択手段により色差信号の補間を行
なうか否かが決定される。このため、色差信号の補間の
結果が不自然な場合には補間を行なわないなど、ユーザ
が補間を行なうか否かを決定することができるようにな
る。
【0033】請求項6に記載の発明に係る固体撮像装置
は、カラーフィルタを有する固体撮像素子と、固体撮像
素子に接続され、固体撮像素子の出力を適切な信号形態
に変換した映像信号と、映像信号を1ライン遅延させた
遅延映像信号とを出力するための前置処理手段と、前置
処理手段に接続され、遅延映像信号を輝度信号および色
差信号に変換するための変換手段と、前置処理手段に接
続され、映像信号のレベルを第1の予め定められた値と
比較し、かつ予め定められた規則により定められる間隔
だけ離れた画素間で映像信号の相関性を計測するための
映像信号比較手段と、変換手段に接続され、色差信号を
保持し出力するための色差信号保持手段と、色差信号保
持手段の出力を受ける第1の入力と変換手段より出力さ
れる色差信号を受ける第2の入力とを有し、第1および
第2の入力に入力される信号のいずれか一方を選択的に
出力するための色差信号切替手段と、映像信号比較手
段、色差信号保持手段および色差信号切替手段に接続さ
れ、映像信号比較手段の出力に応答して、色差信号保持
手段および色差信号切替手段の動作をそれぞれ制御する
ための色補間制御手段とを含む。
【0034】映像信号比較手段は、映像信号のレベルが
飽和しているか否かを判断し、かつ予め定められた規則
により定められる間隔だけ離れた画素間で映像信号の相
関性を計測する。色補間制御手段は、映像信号比較手段
の出力に応答して色差信号保持手段および色差信号切替
手段の動作を制御する。色差信号保持手段は、映像信号
比較手段の比較結果に応じて動作するため、信号レベル
が飽和していない映像信号に対する色差信号のうち最新
のものを保持することができる。色差信号切替手段は、
色補間制御手段の出力に応じて色差信号保持手段に保持
されている色差信号および変換手段より出力される色差
信号のうちいずれか1つを出力する。このため、色差信
号切替手段は、映像信号のレベルが飽和しており、かつ
上述の間隔だけ離れた画素間で映像信号が相関性を有す
る場合に、色差信号保持手段に保持された信号レベルが
飽和していない映像信号に対する色差信号を出力するこ
とができる。このため、映像信号が飽和した場合であっ
て、かつ上述の間隔だけ離れた画素間で映像信号が相関
性を有する場合には、信号レベルが飽和した映像信号に
対する色差信号を信号レベルが飽和していない映像信号
に対する色差信号で補間することができ、映像信号のレ
ベルの飽和に起因する高輝度部の偽色付きをなくすこと
ができる。しかも、上述の間隔だけ離れた画素間で映像
信号が相関性を有する場合のみに色差信号の補間を行な
うようにしている。このため、相関性を有しない映像信
号に対応する色差信号で補間が行なわれることがなくな
り、補間の精度を向上させることができる。
【0035】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の発明の構成に加えて、映像信号比較手段は、前置処理
手段に接続され、映像信号のレベルを第1の予め定めら
れた値と比較し、映像信号のレベルの第1の予め定めら
れた値との比較結果が互いに異なるような隣接する画素
間で映像信号の相関性を計測するための手段を含む。
【0036】信号レベルが飽和した映像信号と、その映
像信号に隣接する信号レベルが飽和していない映像信号
との間で相関性が計測される。しかも、その信号レベル
が飽和していない映像信号に対応する色差信号が補間デ
ータとして用いられる可能性がある。このため、2つの
映像信号間で相関性がある場合にのみ色差信号の補間を
行なうことにより、相関性を有しない映像信号に対応す
る色差信号で補間が行なわれることがなくなり、補間の
精度を向上させることができる。
【0037】請求項8に記載の発明は、請求項6に記載
の発明の構成に加えて、映像信号比較手段は、前置処理
手段に接続され、映像信号のレベルを第1の予め定めら
れた値と比較し、映像信号のレベルが第1の予め定めら
れた値以上になる画素範囲の両端の画素に隣接する画素
間で映像信号の相関性を計測するための手段を含む。
【0038】映像信号のレベルが飽和する直前と飽和し
なくなった直後との映像信号間の相関性が高い場合のみ
補間を行なう。このため、映像信号の飽和期間中で色が
変化しない場合にのみ色信号の補間を行なうようにして
いる。これにより、補間の精度を向上させることができ
る。
【0039】請求項9に記載の発明に係る固体撮像装置
は、カラーフィルタを有する固体撮像素子と、固体撮像
素子に接続され、固体撮像素子の出力を適切な信号形態
に変換した映像信号と、映像信号を1ライン遅延させた
1ライン遅延映像信号と、映像信号を2ライン遅延させ
た2ライン遅延映像信号とを出力するための前置処理手
段と、前置処理手段に接続され、2ライン遅延映像信号
を輝度信号および色差信号に変換するための変換手段
と、前置処理手段に接続され、映像信号および1ライン
遅延信号のレベルをそれぞれ第1の予め定められた値と
比較し、映像信号および1ライン遅延信号のいずれかの
レベルが第1の予め定められた値以上になる画素範囲の
両端の画素に隣接する映像信号および1ライン遅延信号
のそれぞれの画素間で映像信号の相関性を計測するため
の映像信号比較手段と、変換手段に接続され、色差信号
を保持し出力するための色差信号保持手段と、色差信号
保持手段の出力を受ける第1の入力と、変換手段より出
力される色差信号を受ける第2の入力とを有し、第1お
よび第2の入力に入力される信号のいずれか一方を選択
的に出力するための色差信号切替手段と、映像信号比較
手段、色差信号保持手段および色差信号切替手段に接続
され、映像信号比較手段の出力に応答して、色差信号保
持手段および色差信号切替手段の動作をそれぞれ制御す
るための色補間制御手段とを含む。
【0040】一般に変換手段では、2ライン分の映像信
号を用いて色差信号が生成される。このため、映像信号
比較手段で、2ライン分の映像信号を用いて、映像信号
のレベルが飽和する直前と飽和しなくなった直後の映像
信号間の相関性を計算し、色差信号の補間の制御を行な
うことにより、補間の精度をより向上させることができ
る。
【0041】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]図1〜図3
を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る固体撮像
装置について説明する。
【0042】図1を参照して、本実施の形態に係る固体
撮像装置は、図19を参照して説明を行なった従来の固
体撮像装置の構成に加えて、A/D変換器4cおよび1
H遅延回路4dに接続され、A/D変換器4cから出力
される映像信号のレベルおよび1H遅延回路4dから出
力される映像信号のレベルをそれぞれ所定値と比較する
ためのレベル比較回路7と、レベル比較回路7およびマ
トリクス回路6eに接続され、レベル比較回路7の出力
に応答して、マトリクス回路6eから出力される色差信
号を保持するための色差信号保持回路8と、レベル比較
回路7、色差信号保持回路8およびマトリクス回路6e
に接続され、レベル比較回路7の出力に応答して、色信
号処理回路6の出力および色差信号保持回路8の出力を
切替えて出力する色差信号切替回路9とをさらに含む。
【0043】図2を参照して、固体撮像装置3から出力
される映像信号の水平方向の有効画素数をM、垂直方向
の有効ライン数をNとする。また、色信号処理回路6の
出力をR−Y(i)およびB−Y(i)(括弧内の添字
iは水平方向のi番目の有効出力を意味している)、色
差信号保持回路8の出力をCRおよびCB、色差信号切
替回路9の出力をVおよびUとする。
【0044】図3を参照して、レベル比較回路7、色差
信号保持回路8および色差信号切替回路9をマイクロプ
ロセッサを用いて構成した場合に、当該マイクロプロセ
ッサで行なわれる処理について説明する。
【0045】垂直有効ライン計数用のカウンタjを2に
初期化する(S1)。色差信号は2ライン分の映像信号
から生成される。たとえば、A/D変換器4cがjライ
ン目の映像信号を出力する場合、1H遅延回路4dは
(j−1)ライン目の映像信号を出力し、この2ライン
分の映像信号から色信号処理回路6で色差信号が生成さ
れる。
【0046】水平有効画素計数用のカウンタiを2に初
期化する。また、色差信号保持回路8の出力(CR、C
B)を0に初期化する(S2)。
【0047】レベル比較回路7に内蔵されたレジスタX
1、X2、X3、X4に X1←jライン目の(i−1)番目の映像信号 X2←jライン目のi番目の映像信号 X3←j−1ライン目の(i−1)番目の映像信号 X4←j−1ライン目のi番目の映像信号 を設定する(S3)。レジスタX1〜X4に設定される
映像信号は図2に示すとおりである。レジスタX1〜X
4の値がそれぞれ所定値Lを超えないかチェックする
(S4〜S7)。A/D変換器4cが10ビットの場合
には、映像信号は0から1023までの範囲の値をと
る。このため、所定値Lとして、たとえば1023を設
定する。
【0048】X1〜X4がすべて所定値L未満であれば
(S4〜S7のすべてでYESの場合)、飽和している
画素はないので、高輝度部の偽色付きは発生しない。こ
の場合、色信号処理回路6から出力される色差信号で色
差信号保持回路8の内容を更新するとともに(S8)、
色差信号切替回路9で色信号処理回路6の出力を選択す
る(S9)。
【0049】X1〜X4のいずれかが所定値L以上の場
合(S4〜S7のいずれかでNOの場合)、色差信号保
持回路8の内容は更新せず、色差信号切替回路9は色差
信号保持回路8の出力を選択する(S14)。すなわ
ち、飽和する直前の画素に対する色差信号が色差信号切
替回路9より出力される。
【0050】S9またはS14の処理の後、水平有効画
素計数用カウンタiを1つインクリメントして(S1
0)、水平方向有効画素すべてに対して操作を繰返す
(S11)。
【0051】1ライン分の処理が終了すると(S11で
YES)、垂直有効ライン計数用カウンタjをインクリ
メントして(S12)、垂直方向有効ラインすべてに対
して操作を繰返す(S13)。
【0052】以上説明した固体撮像装置では、前置処理
回路4の出力が飽和する場合、色差信号を同じラインの
飽和直前の色差信号で補間するようにしているので、映
像信号の飽和に起因する高輝度部の偽色付きをなくすこ
とができる。
【0053】[第2の実施の形態]図4を参照して、本
発明の第2の実施の形態に係る固体撮像装置について説
明する。
【0054】図4を参照して、本発明の実施の形態に係
る固体撮像装置は、図1を参照して説明を行なった第1
の実施の形態に係る固体撮像装置の構成に加えて、色差
信号の範囲を記憶する色情報テーブル15と、色差信号
保持回路8および色情報テーブル15に接続され、色差
信号保持回路8に保持されている色差信号が色情報テー
ブル15に記憶されている範囲内にあるか否かを判別す
るための色差信号判別回路16とをさらに含む。なお、
色差信号切替回路9は、第1の実施の形態に示した色差
信号切替回路9とは異なり、色差信号判別回路16、色
差信号保持回路8およびマトリクス回路6eに接続さ
れ、色差信号判別回路16の出力に応答して、色差信号
保持回路8およびマトリクス回路6eの出力を切換えて
出力する。
【0055】たとえば、色補間を実施する色差信号の範
囲を a1<(R−Y)<a2 b1<(B−Y)<b2 としたとき、色情報テーブル15には、a1、a2、b
1、b2の値が予め記録されている。この例では、色情
報テーブルには1種類の色差信号の範囲が登録されてい
るが、複数の色差信号の範囲を登録できるようにしても
よい。
【0056】色差信号保持回路8の出力が色情報テーブ
ル15に登録された色差信号の範囲内にないとき(たと
えば、(R−Y)≦a1の場合)、色差信号判別回路1
6は、レベル比較回路7の状態にかかわらず、色差信号
切替回路9が色差信号保持回路8の出力を選択しないよ
うに制御する。
【0057】その他の制御は、図3を参照して説明した
第1の実施の形態に係る固体撮像装置と同様である。こ
のため、説明は繰返さない。
【0058】以上説明した固体撮像装置では、色差信号
を補間する場合、色差信号保持回路8に保持された色差
信号が所定の範囲にある場合にのみ色差信号の補間を行
なう。このため、補間の実施対象となる色の範囲を設定
することができ、たとえば、ハイライトの偽色付きが目
立つ肌色部分だけを選択して、補間を実施することがで
きる。
【0059】[第3の実施の形態]図5を参照して、本
発明の第3の実施の形態に係る固体撮像装置について説
明する。
【0060】図5を参照して、本発明の実施の形態に係
る固体撮像装置は、図1を参照して説明を行なった第1
の実施の形態に係る固体撮像装置の構成に加えて、色差
信号保持回路8に接続され、色差信号保持回路8の出力
レベルを調整する色ゲイン調整回路17と、A/D変換
器4cおよび1H遅延回路4dに接続され、ラインの異
なった2つの映像信号のレベルに応じて、色ゲイン調整
回路17のゲイン調整レベルを制御するための色ゲイン
制御回路18とをさらに含む。なお、色差信号切替回路
9は、第1の実施の形態に示した色差信号切替回路9と
は異なり、レベル比較回路7、色ゲイン調整回路17お
よびマトリクス回路6eに接続され、レベル比較回路7
の出力に応答して、色ゲイン調整回路17の出力および
マトリクス回路6eの出力を切換えて出力する。
【0061】色差信号保持回路8に記録されている色差
信号は、映像信号のレベルが所定値未満の状態での色差
信号であるが、この色差信号を用いて色補正を行なうと
きの映像信号のレベルは所定値以上である。
【0062】信号レベルが所定値以上の映像信号に対す
る輝度信号はガンマ補正回路5bのニー特性のために、
ゲインが抑えられている。また、対応する色差信号もガ
ンマ補正回路6dのニー特性のために、ゲインが抑えら
れている。このため、信号レベルが所定値未満の映像信
号に対する色差信号を用いて色補正を行なったのでは、
色ゲインが大きすぎる場合がある。なお、ゲインがダイ
ナミックレンジを超えた部分に関して、信号を圧縮し、
ダイナミックレンジ内に収まるようにする機能をニー補
正といい。その時の信号の特性をニー特性という。
【0063】そこで、色ゲイン制御回路18は、映像信
号のレベルが大きくなるほど、色ゲインのレベルの調整
幅を大きくするように色ゲイン調整回路17を制御す
る。色ゲイン調整回路17は、この調整幅に基づいて色
ゲインを小さくするような調整を行なう。
【0064】その他の制御は、図3を参照して説明した
第1の実施の形態に係る固体撮像装置と同様である。こ
のため、説明は繰返さない。
【0065】これにより、映像信号のレベルが所定値を
超えた場合であっても、その映像信号の色ゲインと同等
の大きさの色ゲインを有する色差信号を用いて色補間を
行なうことができるようになる。このため、色差信号の
補間による不自然さを低減でき、精度良く映像信号のレ
ベルに起因する高輝度部の偽色付きをなくすことができ
る。
【0066】[第4の実施の形態]図6を参照して、本
発明の第4の実施の形態に係る固体撮像装置は、図1を
参照して説明を行なった第1の実施の形態に係る固体撮
像装置の構成において、レベル比較回路7に接続され、
色差信号切替回路9を制御するための制御信号の通過の
制御を行なうための色補間選択回路19をさらに含んだ
ものである。色差信号切替回路9は、第1の実施の形態
に示した色差信号切替回路9とは異なり、色補間選択回
路19を介して動作制御される。
【0067】色補間選択回路19は、たとえば、色補間
実施の有無を切替えるON/OFFスイッチなどで実現
され、色補間の結果が不自然な場合、補正を行なわない
ように、ユーザが手動で選択することができるようにし
たものである。
【0068】その他の制御は、図3を参照して説明した
第1の実施の形態に係る固体撮像装置と同様である。こ
のため、説明は繰返さない。
【0069】以上説明した固体撮像装置では、色補間選
択回路19により色差信号の補間を行なうか否かが決定
される。このため、色差信号の補間の結果が不自然な場
合には補間を行なわないなど、ユーザが補間を行なうか
否かを決定することができるようになる。
【0070】[第5の実施の形態]図7〜図12を参照
して、本発明の第5の実施の形態に係る固体撮像装置に
ついて説明する。
【0071】図7を参照して、本発明の実施の形態に係
る固体撮像装置は、従来の固体撮像装置と同様のレンズ
1、光学フィルタ2および固体撮像素子3と、固体撮像
素子3の出力に接続された前置処理回路20と、前置処
理回路20に接続された従来と同様の輝度信号処理回路
5と、前置処理回路20に接続された従来と同様の色信
号処理回路6と、前置処理回路20に内蔵されるA/D
変換器4cに接続され、A/D変換器4cから出力され
る映像信号のレベルを所定値と比較するための映像信号
比較回路11と、映像信号比較回路11に接続され、映
像信号比較回路11から出力される映像信号を保持する
ための映像信号保持回路12と、映像信号比較回路11
に接続され、映像信号比較回路11の出力に基づき後述
する色差信号保持回路8および色差信号切替回路9を制
御するための色補間制御回路13と、マトリクス回路6
eおよび色補間制御回路13に接続され、色補間制御回
路13の出力に応答してマトリクス回路6eより出力さ
れる色差信号を記憶する色差信号保持回路8と、色差信
号保持回路8、マトリクス回路6eおよび色補間制御回
路13に接続され、色補間制御回路13の出力に応答し
て、色差信号保持回路8の出力およびマトリクス回路6
eの出力のいずれか一方を選択して出力するための色差
信号切替回路9とを含む。
【0072】前置処理回路20は、図1を参照して説明
した第1の実施の形態に係る前置処理回路4の構成にお
いて、A/D変換器4cと1H遅延回路4dとの間にA
/D変換器4cの出力を1ライン遅延させるための1H
遅延回路10をさらに含んだものである。
【0073】輝度信号処理回路5のLPF回路5aは、
1H遅延回路10の出力を入力として受け、LPF回路
5eは1H遅延回路4dの出力を入力として受ける。
【0074】色信号処理回路6の色分離回路6aは、1
H遅延回路10および1H遅延回路4dに接続され、1
H遅延回路10および1H遅延回路4dの出力を入力と
して受ける。
【0075】前置処理回路20に、1H遅延回路10を
新たに追加することによって、映像信号比較回路11で
は、輝度信号処理回路5および色信号処理回路6より1
ライン分早く処理を実行することができる。このため、
映像信号比較回路11で、予め補間の実行の有無を検査
しておき、その結果に基づいて色補間制御回路13で色
差信号保持回路8および色差信号切替回路9の制御が実
施される。
【0076】図8〜図12を参照して色差信号保持回路
8、色差信号切替回路9、映像信号比較回路11、映像
信号保持回路12および色補間制御回路13をマイクロ
プロセッサを用いて構成した場合の当該マイクロプロセ
ッサの処理を説明する。
【0077】図8〜図9を参照して、映像信号比較回路
11および映像信号保持回路12の動作を説明する。ま
ず、映像信号比較回路11に内蔵された垂直有効ライン
計数用カウンタjが2に初期化され(S15)、映像信
号比較回路11に内蔵された水平有効画素計数用カウン
タiが2に初期化される(S16)。
【0078】映像信号比較回路11の検査結果は、図1
0に示すような2次元のメモリS(p,q)に記憶され
る。ここで、映像信号比較回路11の処理は色補間制御
回路13の処理より1ライン分早く処理が実行されるた
め、たとえば、映像信号比較回路11に内蔵された垂直
有効ライン計数用カウンタjの値がnのとき、色補間制
御回路13に内蔵された垂直有効ライン計数用カウンタ
jの値はn−1になる。
【0079】したがって映像信号比較回路11の検査結
果を記録する2次元のメモリS(p,q)として、S
(1,q)およびS(2,q)の2行のメモリを準備
し、映像信号比較回路11に内蔵された垂直有効ライン
係数用カウンタj(以下、映像信号比較回路11および
映像信号保持回路12の動作説明において「カウンタ
j」という)の値が偶数の場合には、映像信号比較回路
11での検査結果をS(2,q)に記録し、色補間制御
回路13ではS(1,q)に記憶された値を読出して使
用するようにする。逆に、カウンタjの値が奇数の場合
には、映像号比較回路11での検査結果をS(1,q)
に記録し、色補間制御回路13では、S(2,q)に記
憶された値を読出して使用するようにする。このように
すれば、メモリS(p,q)の容量を最小にすることが
できる。
【0080】すなわち、カウンタjの値が偶数か否かを
判断し(S17)、偶数の場合には(S17でYE
S)、pの値として2を設定し(S18)、奇数の場合
には(S17でNO)、pの値として1を設定する(S
19)。
【0081】S18の処理またはS19の処理の後、q
の値として1を設定し、メモリS(p,q)に0を代入
し、レジスタkに0を代入し、映像信号保持回路12に
内蔵されたレジスタZ1およびZ2に0を代入する(S
20)。
【0082】映像信号比較回路11に内蔵されたレジス
タY1およびY2に、図11に示すようにjライン目の
(i−1)番目の映像信号およびjライン目のi番目の
映像信号をそれぞれ設定し(S21)、レジスタY1お
よびY2の値がそれぞれ所定値Lを超えないかチェック
する(S22、S23)。
【0083】レジスタY1およびY2の値が両方とも所
定値L未満であれば(S22でYESかつS23でYE
S)、飽和している画素がないので、高輝度部の偽色付
きは発生しない。この場合、映像信号保持回路12に内
蔵されたレジスタZ1およびZ2の内容を更新する(S
24)。すなわち、レジスタZ1およびZ2にレジスタ
Y1およびY2の値をそれぞれ代入する。
【0084】映像信号比較回路11に内蔵された水平有
効画素計数用カウンタi(以下映像信号比較回路11お
よび映像信号保持回路12の動作説明において「カウン
タi」という)を1つインクリメントして(S25)、
jライン目の水平方向有効画素すべてに対してS21〜
S25の処理を行なったか否かを判断する(S26)。
jライン目の水平方向有効画素すべてに対する処理が終
わっていなければ(S26でNO)、S21に戻り、残
りの水平方向有効画素に対する処理を行なう。
【0085】1ライン分の処理が終了していれば(S2
6でYESの場合)、カウンタjを1つインクリメント
して(S27)、垂直方向有効ラインすべてに対して処
理を行なったか否かを判断する(S28)。垂直方向有
効ラインすべてに対する処理が終了していなければ(S
28でNO)、S16に戻り、残りの垂直方向有効ライ
ンに対する処理を行なう。
【0086】レジスタY1およびY2の値のいずれかが
所定値L以上の場合(S22、S23のいずれかでN
O)、値Aおよび値Bを以下の式 A←所定値L以上になったときの映像信号レベル(Y1
+Y2) B←所定値L以上になる直前の映像信号レベル(Z1+
Z2) に基づき算出し(S29)、その差分(A−B)が所定
値α以下かどうか検査する(S30)。差分(A−B)
は映像信号の変化量を表わしており、変化量が大きいほ
ど、隣接する映像信号間の相関性は低くなる。このた
め、変化量が設定値αを超える場合は、隣接する映像信
号による色信号の補間を実施しないようにする。
【0087】色信号の補間を実施しない場合(S30で
YES)、映像信号のレベルが所定値L未満に戻るま
で、水平有効画素計数用カウンタiを増加させる(S3
1〜S35)。そして、映像信号のレベルが所定値L未
満に戻れば(S33でYES)、S24に戻る。水平方
向有効画素の最後まで映像信号のレベルが所定値L未満
に戻らなければ(S35でYES)、S27に戻り、次
のラインを検査する。
【0088】映像信号の変化量が設定値α以下の場合
(S30でNOの場合)、隣接する映像信号間の相関性
が高いので、色信号の補間を実施する可能性がある。こ
の場合、補間を開始する水平方向の画素位置であるカウ
ンタiの値をレジスタkに保存し(S36)、映像信号
保持回路12に内蔵されたレジスタZ1およびZ2の内
容を更新する(S37)。
【0089】カウンタiを1つインクリメントして(S
38)、水平方向の有効画素すべてに対して操作を実施
したか検査し(S39)、検査を行なっていない残りの
画素がある場合(S39でNO)、映像信号比較回路1
1に内蔵されたレジスタY1およびY2に次の映像信号
を設定し(S40)、レジスタY1およびY2の値が所
定値L未満に戻るのをチェックする(S41、S4
2)。
【0090】レジスタY1およびY2の値が所定値L未
満に戻れば(S41でYESかつS42でYES)、映
像信号のレベルが飽和しなくなるので、高輝度部の偽色
付きは発生しなくなる。このとき、値Aおよび値Bを以
下の式 A←所定値L未満に戻ったときの映像信号レベル(Y1
+Y2) B←所定値L未満に戻る直前の映像信号レベル(Z1+
Z2) に基づき算出し(S43)、その差分(B−A)が設定
値α以下かどうか検査する(S44)。
【0091】映像信号の変化量(B−A)が設定値α以
下の場合(S44でNO)、映像信号が飽和する直前と
飽和しなくなった直後との両方で、隣接画素との相関性
が高いので、色信号の補間を実施するために、映像信号
比較回路11の検査結果を記録するメモリS(p,q)
に以下の式に従い値を記憶し(S45)、S24に戻
る。
【0092】S(p,q) ←レジスタkの値(飽和
した直後の水平画素位置)(補間を開始する水平方向の
画素位置) S(p,q+1)←カウンタiの値(飽和しなくなった
直後の水平画素位置)(補間を終了した食後の水平方向
の画素位置) S(p,q+2)←0(データの最後を示す) すなわち、S(p,q)にレジスタkの値を記憶した
後、qの値を1つインクリメントする。また、S(p,
q)にカウンタiの値を記憶した後、qの値を1つイン
クリメントする。さらに、S(p,q)に0を記憶す
る。S(p,q)に0を記憶した後qの値をインクリメ
ントしないのは、同一ライン上にさらに色信号を補間す
る必要がある場合、補間を開始する水平方向の画素位置
(レジスタkの値)を0が記憶された位置に上書きする
ためである。
【0093】映像信号の変化量(B−A)が設定値αよ
り大きい場合(S44でYES)、隣接画素との相関性
が低いため、隣接する映像信号による色信号の補間を実
施しない。このため、メモリS(p,q)に検査結果を
記録せずに、S24に戻る。
【0094】図12を参照して、色補間制御回路13の
動作を説明する。まず、色補間制御回路13に内蔵され
た垂直有効ライン計数用カウンタj(以下、色補間制御
回路13の動作説明において「カウンタj」という)を
2に初期化する(S46)。また、水平有効画素計数用
カウンタi(以下、色補間制御回路13の動作説明にお
いて「カウンタi」という)を2に、色差信号保持回路
8の出力(CR、CB)を0にそれぞれ初期化する(S
47)。
【0095】映像信号比較回路11の検査結果は、メモ
リS(p,q)に記録されているので、S48〜S51
でメモリS(p,q)の選択と、補間を開始する水平方
向の画素位置kを読出す。具体的には、カウンタjの値
が偶数であるか否かを判断する(S48)。カウンタj
の値が偶数の場合には(S48でYES)、pの値とし
て2を設定し(S49)、奇数の場合には(S48でN
O)、pの値として1を設定する(S50)。S49ま
たはS50の処理の後、qの値として1を設定し、メモ
リS(p,q)より読み出した値を補間を開始する水平
方向の画素位置kとする(S51)。
【0096】カウンタiの値が補間を開始する水平方向
の画素位置kに等しいか否かを判断する(S52)。カ
ウンタiの値が画素位置kに等しくない場合(S52で
NO)、前置処理回路4の出力は飽和していないので、
高輝度部の偽色付きは発生しない。この場合、色信号処
理回路6から出力される色差信号で色差信号保持回路8
の内容を更新するとともに(S53)、色差信号切替回
路9で色信号処理回路6の出力を選択する(S54)。
【0097】そして、カウンタiを1つインクリメント
して(S55)、水平方向有効画素すべてに対して処理
を行なったか否かを判断する(S56)。処理が行なわ
れていない画素がある場合には(S56でNO)、S5
2に戻る。水平方向の有効画素すべてに対して処理が行
なわれていれば(S56でYES)、カウンタjをイン
クリメントして(S57)、垂直方向の有効ラインすべ
てに対して処理が行なわれたか否かを判断する(S5
8)。垂直方向の有効ラインすべてに対して処理が行な
われていれば(S58でYES)、処理を終了し、残り
の有効ラインが存在する場合には(S58でNO)、S
47に戻る。
【0098】カウンタiの値が補間を開始する水平方向
の画素位置kに等しい場合(S52でYES)、メモリ
S(p,q)より補間を終了する直後の水平方向の画素
位置kを読込む(S59)。その後、色差信号保持回路
8の内容は更新せず、色差信号切替回路9は色差信号保
持回路8の出力を選択する(S60)。
【0099】カウンタiを1つインクリメントして(S
61)、カウンタiの値が補間を終了した直後の水平方
向の画素位置kに等しくなるまで、S60〜S62を繰
返す。これにより、色差信号保持回路8に保持された値
により色信号の補間が行なわれる。
【0100】カウンタiが補間を終了した直後の水平方
向の画素位置kに等しい場合(S62でYES)、次に
補間を開始する水平方向の画素位置kを読込み(S6
3)、S53に戻る。
【0101】以上説明した固体撮像装置では、前置処理
回路4の出力が飽和する場合、映像信号が飽和する直前
と飽和しなくなった直後の両方で映像信号の変化量を検
査して、双方の部分で隣接画素との相関性が高い場合の
み、色信号の補間を実施するようにしている。このた
め、相関性を有しない映像信号に対応する色差信号で補
間が行われることがなくなり、補間の精度を向上するこ
とができる。
【0102】[第6の実施の形態]図13〜図14を参
照して、本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像装置
について説明する。
【0103】本実施の形態に係る固体撮像装置は、図7
を参照して説明した第5の実施の形態に係る固体撮像装
置と同様の構成をとる。このため、説明は繰返さない。
【0104】図13〜図14を参照して、映像信号比較
回路11および映像信号保持回路12の動作を説明す
る。なお、図8〜図9のフローチャートと同じ処理に
は、同じステップ番号を付している。
【0105】S15〜S28の処理は、図8を参照して
説明した第5の実施の形態に係る映像信号比較回路11
および映像信号保持回路12の行なう処理と同様であ
る。このため説明は繰返さない。
【0106】レジスタY1およびY2のいずれかの値が
所定値L以上の場合(S22およびS23のいずれかで
NO)、色差信号の補間を実施する可能性がある。この
ため、水平有効画素係数用カウンタi(以下、本実施の
形態において「カウンタi」という)の値を補間を開始
する水平方向の画素位置kとする(S64)。
【0107】カウンタiを1つインクリメントして(S
65)、jライン目の水平方向の有効画素すべてに対し
て操作を実施したか検査する(S66)。jライン目の
すべての画素について検査を行なっていれば(S66で
YES)、S27に移行する。
【0108】検査を行なっていない残りの画素がある場
合(S66でNO)、映像信号比較回路11に内蔵され
たレジスタY1およびY2に次の映像信号を設定し(S
67)、レジスタY1およびY2の値が所定値L未満に
戻ったか否かをチェックする(S68、S69)。レジ
スタY1およびY2の値が所定値L未満に戻っていなけ
れば(S68またはS69のいずれかでNO)、所定値
L未満に戻るまでS65〜S67の処理を繰返す。
【0109】レジスタY1およびY2の値が所定値L未
満に戻れば(S68でYESかつS69でYES)、映
像信号のレベルが飽和しなくなり、高輝度部の偽色付き
は発生しなくなる。
【0110】ここで、前置処理回路4のA/D変換器4
cから出力されるjライン目の信号が、たとえば、 という順番の場合、レジスタY1、Y2、Z1およびZ
2には、それぞれ以下の式で表わされる値が保持されて
いる。
【0111】 Y1←A/D変換器4cの(i−1)番目の出力 Y2←A/D変換器4cのi番目の出力 Z1←A/D変換器4cのk−2番目の出力 Z2←A/D変換器4cのk−1番目の出力 このため、レジスタY1、Y2、Z1およびZ2の値
と、カウンタiおよび画素位置kとの間の関係は以下の
ようになる。
【0112】 k i Y1 Y2 Z1 Z2 偶数 偶数 Cy+G Ye+Mg Ye+Mg Cy+G 偶数 奇数 Ye+Mg Cy+G Ye+Mg Cy+G 奇数 偶数 Cy+G Ye+Mg Cy+G Ye+Mg 奇数 奇数 Ye+Mg Cy+G Cy+G Ye+Mg したがって、画素位置kおよびカウンタiの値が両方と
も偶数または奇数の場合は、レジスタY1およびZ2、
ならびにレジスタY2およびZ1がそれぞれ同じ色の組
合せになる。また、画素位置kが偶数でカウンタiの値
が奇数の場合および画素位置kが奇数でカウンタiの値
が偶数の場合は、レジスタY1およびZ1、ならびにレ
ジスタY2およびZ2がそれぞれ同じ色の組合せとな
る。このため、これらの分類をS70〜S72の処理に
より行なう。
【0113】さらに、レジスタY1およびY2には、映
像信号のレベルが所定値L未満に戻った直後の映像信号
のレベルがそれぞれ記憶されており、レジスタZ1およ
びZ2には、映像信号のレベルが所定値L以上になる直
前の映像信号のレベルがそれぞれ記憶されている。この
ため、画素位置kおよびカウンタiの値が両方とも偶数
または奇数の場合は、映像信号が飽和する直前と飽和し
なくなった直後の映像信号の相関(類似度)を、以下の
式に基づき求める(S73)。
【0114】類似度=(Y1−Z2)×(Y1−Z2)
+(Y2−Z1)×(Y2−Z1) また、画素位置kが偶数でカウンタiの値が奇数の場合
および画素位置kが奇数でカウンタiの値が偶数の場合
は、映像信号が飽和する直前と飽和しなくなった直後の
映像信号の相関を以下の式に基づき求める(S74)。
【0115】類似度=(Y1−Z1)×(Y1−Z1)
+(Y2−Z2)×(Y2−Z2) S73またはS74の処理で求められた類似度と所定値
βとを比較する(S75)。類似度が設定値β以下の場
合(S75でNO)、映像信号が飽和する直前と飽和し
なくなった直後の画像の相関性が高いので、色信号の補
間を実施するために、映像信号比較回路11の検査結果
を記録するメモリS(p,q)に以下の式に従い値を記
憶し(S76)、S24に戻る。
【0116】S(p,q) ←画素位置kの値(飽和
した直後の水平画素位置)(補間を開始する水平方向の
画素位置) S(p,q+1)←カウンタiの値(飽和しなくなった
直後の水平画素位置)(補間を終了した直後の水平方向
の画素位置) S(p,q+2)←0(データの最後を表わす) 類似度が設定値βより大きい場合には(S75でYE
S)、色信号の補間を実施しないので、メモリS(p,
q)に検査結果を記録せずに、S24に戻る。
【0117】色補間制御回路13の動作は図12に従い
説明した第5の実施の形態に係る色補間制御回路13の
動作と同様である。このため、説明は繰返さない。
【0118】以上説明した固体撮像装置では、前置処理
回路4の出力が飽和する場合、映像信号が飽和する直前
と飽和しなくなった直後で映像信号の相関性が高い場合
のみ、色信号の補間を実施するようにしている。このた
め、映像信号の飽和期間中で色が変化しない場合にのみ
色信号の補間を行なうようにしている。これにより、補
間の精度を向上させることができる。
【0119】[第7の実施の形態]図15〜図17を参
照して、本発明の第7の実施の形態に係る固体撮像装置
について説明する。
【0120】図15を参照して、本発明の実施の形態に
係る固体撮像装置は、従来の固体撮像装置と同様のレン
ズ1、光学フィルタ2および固体撮像素子3と、固体撮
像素子3の出力に接続された前置処理回路21と、前置
処理回路21に接続された従来と同様の輝度信号処理回
路5と、前置処理回路21に接続された従来と同様の色
信号処理回路6と、前置処理回路20に内蔵されるA/
D変換器4cおよび1H遅延回路10に接続され、A/
D変換器4cより出力される映像信号のレベルおよび1
H遅延回路10より出力される映像信号のレベルを所定
値と比較するための映像信号比較回路22と、映像信号
比較回路22に接続され、映像信号比較回路22から出
力される映像信号を保持するための映像信号保持回路2
3と、映像信号比較回路22に接続され、映像信号比較
回路22の出力に基づき後述する色差信号保持回路8お
よび色差信号切替回路9を制御するための色補間制御回
路13と、マトリクス回路6eおよび色補間制御回路1
3に接続され、色補間制御回路13の出力に応答してマ
トリクス回路6eより出力される色差信号を記憶する色
差信号保持回路8と、色差信号保持回路8、マトリクス
回路6eおよび色補間制御回路13に接続され、色補間
制御回路13の出力に応答して、色差信号保持回路8の
出力およびマトリクス回路6eの出力のいずれか一方を
選択して出力するための色差信号切替回路9とを含む。
【0121】前置処理回路21は、図7を参照して説明
した第5の実施の形態に係る前置処理回路20の構成に
おいて、1H遅延回路10と1H遅延回路4dとの間に
1H遅延回路10の出力を1ライン遅延させるための1
H遅延回路14をさらに含んだものである。
【0122】輝度信号処理回路5のLPF回路5aは、
1H遅延回路14に接続され、1H遅延回路14の出力
を入力として受け、LPF回路5eは、1H遅延回路4
dに接続され、1H遅延回路4dの出力を入力として受
ける。
【0123】色信号処理回路6の色分離回路6aは、1
H遅延回路14および1H遅延回路4dに接続され、1
H遅延回路14および1H遅延回路4dの出力を入力と
して受ける。
【0124】第6の実施の形態に係る固体撮像装置で
は、映像信号が飽和する直前と飽和しなくなった直後の
画素の相関性を検査するのに1ライン分の映像信号を使
用したが、色信号は2ライン分の映像信号から生成され
る。このため、本実施の形態では、新たに1H遅延回路
14を追加することによって、映像信号比較回路11
で、相関性の検査に2ライン分の映像信号を使用できる
ようにした。
【0125】図16〜図17を参照して、映像信号比較
回路22および映像信号保持回路23の動作を説明す
る。映像信号比較回路22は、第6の実施の形態に係る
映像信号比較回路11と異なり、2ライン分の映像信号
を保持するためレジスタY1、Y2、Y3およびY4の
4つのレジスタを有する。また、映像信号保持回路23
は、第6の実施の形態に係る映像信号保持回路12と異
なり、2ライン分の映像信号を保持するためレジスタZ
1、Z2、Z3およびZ4の4つのレジスタを有する。
このため、映像信号比較回路22および映像信号保持回
路23の動作は以下の点において図13〜図14を参照
して説明した第6の実施の形態に係る映像信号比較回路
11および映像信号保持回路12の動作と異なる。
【0126】すなわち、S20のかわりにS77を設け
レジスタZ1〜Z4のすべての値を0に初期化する。ま
た、S21およびS67のかわりにS78およびS82
をそれぞれ設け、レジスタY1〜Y4に、図18に示す
ようにjライン目の(i−1)番目の映像信号,jライ
ン目のi番目の映像信号、(j−1)ライン目の(i−
1)番目の映像信号および(j−1)ライン目のi番目
の映像信号をそれぞれ設定する。また、S22およびS
23の処理ではレジスタY1およびY2の値がそれぞれ
所定値Lを超えないかをチェックしたが、さらにS79
およびS80を追加し、レジスタY3およびY3の値が
それぞれ所定値Lを超えないかをチェックする。S83
およびS84の追加も同様の理由からである。さらに、
S24のかわりにS81の処理を設けレジスタZ3およ
びZ4の値の更新も行なっている。
【0127】さらにまた、類似度の計算においては、2
ライン分の映像信号を用いて類似度を計算するようにし
ている(S85、S86)。具体的には、画素位置kお
よびカウンタiの値が両方とも偶数または奇数の場合
は、映像信号が飽和する直前と飽和しなくなった直後の
映像信号の類似度を以下の式に基づき求める(S85) 類似度=(Y1−Z2)×(Y1−Z2)+(Y2−Z
1)×(Y2−Z1)+(Y3−Z4)×(Y3−Z
4)+(Y4−Z3)×(Y4−Z3) また、画素位置kが偶数でカウンタiの値が奇数の場合
および画素位置kが奇数でカウンタiの値が偶数の場合
は、映像信号が飽和する直前と飽和しなくなった直後の
映像信号の相関を以下の式に基づき求める(S86)。
【0128】類似度=(Y1−Z1)×(Y1−Z1)
+(Y2−Z2)×(Y2−Z2)+(Y3−Z3)×
(Y3−Z3)+(Y4−Z4)×(Y4−Z4) その他の処理は、第6の実施の形態に係る映像信号比較
回路22および映像信号保持回路23の行なう処理と同
様である。このため、説明は繰返さない。
【0129】また、色補間制御回路13の動作は図12
に従い説明した第5の実施の形態に係る色補間制御回路
13の動作と同様である。このため、説明は繰返さな
い。
【0130】以上説明した固体撮像装置では、前置処理
回路4の出力が飽和する場合、映像信号が飽和する直前
と飽和しなくなった直後の映像信号の相関性を、色差信
号の生成に用いられるライン数と同じ2ライン分の映像
信号で検査するようにしている。このため、1ライン分
の映像信号を用いて映像信号の相関性を求める場合に比
べ、色信号の補間精度をさらに向上させることができ
る。
【0131】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における固体撮像装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】映像信号を説明するための図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における固体撮像装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態における固体撮像装
置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態における固体撮像装
置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態における固体撮像装
置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第5および第6の実施の形態における
固体撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態における固体撮像装
置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】図8に続くフローチャートである。
【図10】2次元メモリS(p,q)を説明するための
図である。
【図11】映像信号を説明するための図である。
【図12】本発明の第5〜第7の実施の形態における固
体撮像装置の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図13】本発明の第6の実施の形態における固体撮像
装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】図13に続くフローチャートである。
【図15】本発明の第7の実施の形態における固体撮像
装置の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明の第7の実施の形態における固体撮像
装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】図16に続くフローチャートである。
【図18】映像信号を説明するための図である。
【図19】従来の固体撮像装置の構成を説明するための
一般的なブロック図である。
【図20】固体撮像素子に使用されるカラーフィルタの
一例を説明するための図である。
【図21】カラーフィルタの分光透過特性の相違によ
り、入射光量に対して固体撮像素子の出力レベルに差が
生じることの一例を説明するための図である。
【図22】画面中央部の輝度が高い被写体を撮影した場
合に、A/D変換器のダイナミックレンジのために、高
輝度部に偽色付きが発生する現象を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 レンズ 2 光学フィルタ 3 固体撮像素子 4,20,21 前置処理回路 4a CDS回路 4b AGC回路 4c A/D変換器 4d 1H遅延回路 5 輝度信号処理回路 5a,5e LPF回路 5b ガンマ補正回路 5c 加算回路 5d 水平輪郭補正回路 5f 垂直輪郭補正回路 6 色信号処理回路 6a 色分離回路 6b WB回路 6c LPF回路 6d ガンマ補正回路 6e マトリクス回路 7 レベル比較回路 8 色差信号保持回路 9 色差信号切替回路 10,14 1H遅延回路 11,22 映像信号比較回路 12,23 映像信号保持回路 13 色補間制御回路 15 色情報テーブル 16 色差信号判別回路 17 色ゲイン調整回路 18 色ゲイン制御回路 19 色補間選択回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA05 AA10 AB01 BA10 BA14 DB03 DD10 FA06 GC09 5C065 AA01 BB13 CC03 DD02 EE12 GG01 GG10 GG13 GG18 GG22 GG30 GG35 5C066 AA01 CA05 DD07 EC12 GA02 GA27 JA02 KA12 KC02 KC11 KD02 KE07 KE19 KG01 KG08 KM02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラーフィルタを有する固体撮像素子
    と、 前記固体撮像素子に接続され、前記固体撮像素子の出力
    を適切な信号形態に変換し映像信号を出力するための前
    置処理手段と、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号を輝度信号
    および色差信号に変換するための変換手段と、 前記前置処理手段および前記変換手段に接続され、前記
    映像信号のレベルが予め定められた値より大きいときに
    前記色差信号を正常レベル時の色差信号で補間するため
    の色差信号補間手段とを含む、固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記色差信号補間手段は、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号のレベルを
    予め定められた値と比較し、比較結果を出力するための
    レベル比較手段と、 前記レベル比較手段および前記変換手段に接続され、前
    記レベル比較手段の出力に応答して、前記色差信号を保
    持し出力するための色差信号保持手段と、 前記色差信号保持手段の出力を受ける第1の入力と前記
    変換手段より出力される前記色差信号を受ける第2の入
    力とを有し、前記レベル比較手段の出力に応じて前記第
    1および第2の入力に入力される信号のいずれか一方を
    選択的に出力するための色差信号切替手段とを含む、請
    求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記色差信号補間手段は、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号のレベルを
    予め定められた値と比較し、比較結果を出力するための
    レベル比較手段と、 前記レベル比較手段および前記変換手段に接続され、前
    記レベル比較手段の出力に応答して、前記色差信号を保
    持し出力するための色差信号保持手段と、 前記レベル比較手段および前記色差信号保持手段に接続
    され、前記色差信号を予め定められた範囲を規定する値
    と比較した結果および前記レベル比較手段の比較結果に
    応じた値を出力する色差信号判別手段と、 前記色差信号保持手段の出力を受ける第1の入力と前記
    変換手段より出力される前記色差信号を受ける第2の入
    力とを有し、前記色差信号判別手段の出力に応じていず
    れ一方の前記第1および第2の入力に入力される信号を
    選択的に出力するための色差信号切替手段とを含む、請
    求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 前記色差信号補間手段は、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号のレベルを
    予め定められた値と比較し、比較結果を出力するための
    レベル比較手段と、 前記レベル比較手段および前記変換手段に接続され、前
    記レベル比較手段の出力に応答して、前記色差信号を保
    持し出力するための色差信号保持手段と、 前記前置処理手段および前記色差信号保持手段に接続さ
    れ、前記映像信号のレベルに応じて、前記色差信号保持
    手段の出力のゲインを調整し出力するための色ゲイン調
    整制御手段と、 前記色ゲイン調整制御手段の出力を受ける第1の入力と
    前記変換手段より出力される前記色差信号を受ける第2
    の入力とを有し、前記レベル比較手段の出力に応じて前
    記第1および第2の入力に入力される信号のいずれか一
    方を選択的に出力するための色差信号切替手段とを含
    む、請求項1に記載の固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記色差信号補間手段は、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号のレベルを
    予め定められた値と比較し、比較結果を出力するための
    レベル比較手段と、 前記レベル比較手段および前記変換手段に接続され、前
    記レベル比較手段の出力に応答して、前記色差信号を保
    持し出力するための色差信号保持手段と、 前記レベル比較手段に接続され、前記レベル比較手段の
    出力を、自身の状態に応じて通過させるための色補間選
    択手段と、 前記色差信号保持手段の出力を受ける第1の入力と前記
    変換手段より出力される前記色差信号を受ける第2の入
    力とを有し、前記色補間選択手段の出力に応じて前記第
    1および第2の入力に入力される信号のいずれか一方を
    選択的に出力するための色差信号切替手段とを含む、請
    求項1に記載の固体撮像装置。
  6. 【請求項6】 カラーフィルタを有する固体撮像素子
    と、 前記固体撮像素子に接続され、前記固体撮像素子の出力
    を適切な信号形態に変換した映像信号と、前記映像信号
    を1ライン遅延させた遅延映像信号とを出力するための
    前置処理手段と、 前記前置処理手段に接続され、前記遅延映像信号を輝度
    信号および色差信号に変換するための変換手段と、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号のレベルを
    第1の予め定められた値と比較し、かつ予め定められた
    規則により定められる間隔だけ離れた画素間で前記映像
    信号の相関性を計測するための映像信号比較手段と、 前記変換手段に接続され、前記色差信号を保持し出力す
    るための色差信号保持手段と、 前記色差信号保持手段の出力を受ける第1の入力と前記
    変換手段より出力される前記色差信号を受ける第2の入
    力とを有し、前記第1および第2の入力に入力される信
    号のいずれか一方を選択的に出力するための色差信号切
    替手段と、 前記映像信号比較手段、前記色差信号保持手段および前
    記色差信号切替手段に接続され、前記映像信号比較手段
    の出力に応答して、前記色差信号保持手段および前記色
    差信号切替手段の動作をそれぞれ制御するための色補間
    制御手段とを含む、固体撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記映像信号比較手段は、前記前置処理
    手段に接続され、前記映像信号のレベルを前記第1の予
    め定められた値と比較し、前記映像信号のレベルの前記
    第1の予め定められた値との比較結果が互いに異なるよ
    うな隣接する画素間で前記映像信号の相関性を計測する
    ための手段を含む、請求項6に記載の固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 前記映像信号比較手段は、前記前置処理
    手段に接続され、前記映像信号のレベルを前記第1の予
    め定められた値と比較し、前記映像信号のレベルが前記
    第1の予め定められた値以上になる画素範囲の両端の画
    素に隣接する画素間で前記映像信号の相関性を計測する
    ための手段を含む、請求項6に記載の固体撮像装置。
  9. 【請求項9】 カラーフィルタを有する固体撮像素子
    と、 前記固体撮像素子に接続され、前記固体撮像素子の出力
    を適切な信号形態に変換した映像信号と、前記映像信号
    を1ライン遅延させた1ライン遅延映像信号と、前記映
    像信号を2ライン遅延させた2ライン遅延映像信号とを
    出力するための前置処理手段と、 前記前置処理手段に接続され、前記2ライン遅延映像信
    号を輝度信号および色差信号に変換するための変換手段
    と、 前記前置処理手段に接続され、前記映像信号および前記
    1ライン遅延信号のレベルをそれぞれ前記第1の予め定
    められた値と比較し、前記映像信号および前記1ライン
    遅延信号のいずれかのレベルが前記第1の予め定められ
    た値以上になる画素範囲の両端の画素に隣接する前記映
    像信号および前記1ライン遅延信号のそれぞれの画素間
    で前記映像信号の相関性を計測するための映像信号比較
    手段と、 前記変換手段に接続され、前記色差信号を保持し出力す
    るための色差信号保持手段と、 前記色差信号保持手段の出力を受ける第1の入力と、前
    記変換手段より出力される前記色差信号を受ける第2の
    入力とを有し、前記第1および第2の入力に入力される
    信号のいずれか一方を選択的に出力するための色差信号
    切替手段と、 前記映像信号比較手段、前記色差信号保持手段および前
    記色差信号切替手段に接続され、前記映像信号比較手段
    の出力に応答して、前記色差信号保持手段および前記色
    差信号切替手段の動作をそれぞれ制御するための色補間
    制御手段とを含む、固体撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001065859A1 (fr) * 2000-03-01 2001-09-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Appareil de captage d'image
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