JP2000258536A - ガンマ線検出器からの検出結果をリアルタイムで選別するための方法および装置ならびに検出素子の一様化のための補正を行うための方法および装置 - Google Patents

ガンマ線検出器からの検出結果をリアルタイムで選別するための方法および装置ならびに検出素子の一様化のための補正を行うための方法および装置

Info

Publication number
JP2000258536A
JP2000258536A JP2000056347A JP2000056347A JP2000258536A JP 2000258536 A JP2000258536 A JP 2000258536A JP 2000056347 A JP2000056347 A JP 2000056347A JP 2000056347 A JP2000056347 A JP 2000056347A JP 2000258536 A JP2000258536 A JP 2000258536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intensity
rise time
data
event
detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000056347A
Other languages
English (en)
Inventor
Corinne Mestais
コリーヌ・メテ
Alain Chapuis
アラン・シャピュイ
Francoise Mathy
フランソワーズ・マティ
Loick Verger
ロイク・ヴェルジュ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commissariat a lEnergie Atomique et aux Energies Alternatives CEA
Original Assignee
Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Commissariat a lEnergie Atomique CEA filed Critical Commissariat a lEnergie Atomique CEA
Publication of JP2000258536A publication Critical patent/JP2000258536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/17Circuit arrangements not adapted to a particular type of detector

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体検出器の場合に、拡散放射の結果とし
ての信号と不完全電荷の収集の結果としての信号とを即
座に区別し得るような選別方法の提供。 【解決手段】 半導体検出素子を備えたタイプのガンマ
線検出器からの検出信号をリアルタイムで選別するため
の方法であって、a)校正モードにおいては、−強度デ
ータと立ち上がり時間データとを確立し、−これらデー
タに関する2個パラメータ検出スペクトルを作成し、−
強度と立ち上がり時間との相関関係に対応して2個パラ
メータ許容ウィンドウ(F)を作成し、b)検査モード
においては、−強度データと立ち上がり時間データとを
確立し、−それらデータが2個パラメータウィンドウ
(F)の内にあるか外にあるかを判別して、外にある場
合にはこのデータ組を除外することによって、事象をリ
アルタイムで選別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直接放射に対応し
た信号と間接放射すなわち拡散された放射に対応した信
号とを区別し得るγ線放射検出器からの検出信号をリア
ルタイムで選別するための方法に関するものである。
【0002】直接放射とは、放射性領域から放射された
後に直接的に検出器まで到達して検出器と相互作用する
ような放射のことである。一方、間接放射とは、検出器
まで到達して検出器と相互作用する前に、放射性領域を
取り巻く媒質と1回または数回にわたって相互作用を起
こした放射のことである。
【0003】また、本発明は、装置に関するものであっ
て、特に、選別プロセスを使用するガンマ線カメラに関
するものである。
【0004】また、本発明は、検出器のいくつかの検出
素子の検出一様化のための補正方法に関するものであ
る。
【0005】本発明は、とりわけ、医療撮影の分野やガ
ンマ線カメラを使用した臨床医学の分野に応用すること
ができる。
【0006】
【従来の技術】放射線医療やある種の診断手法において
は、例えばテクネチウムやヨウ素やタリウムといった放
射性トレーサを含有した分子集合体の形態とされた放射
性同位体が、患者に対して注入される。使用されるタイ
プに応じて、分子集合体は、特定の組織や器官に対して
選択的に結合する。
【0007】その後、ガンマ線カメラを使用して、患者
から放射しているガンマ線が検出され、対象となってい
る組織や器官の像が形成される。像のコントラストは、
組織に対しての放射性同位体に結合度合いに依存する。
【0008】使用されるガンマ線カメラは、たいていの
場合、Anger タイプのカメラである。このようなカメラ
が、概略的に図1に示されている。
【0009】このガンマ線カメラは、本質的に、結晶シ
ンチレータ10と、これに付設されたコリメータ12
と、透明材料16を介して結晶シンチレータ10と光学
的に対をなしているいくつかの光増倍管14と、を備え
ている。
【0010】事象に対応して各光増倍管から送出される
信号に関して重心計算を行うことにより、ガンマ線が材
料と相互作用を起こしている結晶シンチレータの位置の
特定が可能である。
【0011】また、この位置特定により、ガンマ線が放
射されている放射性領域18の位置を識別することがで
きる。このことは、特に、検出器の側面に対して直交し
ていないような入射角度を有したガンマ線を図1に示す
ようにコリメータ12によって除去できることにより、
可能である。
【0012】結晶シンチレータ10へと到達するガンマ
線は、図1においてガンマ線20で示すように、放射性
領域18から放射された後に検出器へと直接的に到達し
て検出器と相互作用を起こすガンマ線である。このよう
なガンマ線は、本明細書中において「直接放射」と称し
ている現象の一部である。
【0013】しかしながら、他のガンマ線は、シンチレ
ータに到達する前に放射性領域を取り巻く材料と1回ま
たは数回にわたって相互作用を起こす。これは、例えば
図1においてガンマ線21として示しているように、患
者の体内において放射性領域の周囲部分と相互作用を起
こすガンマ線である。この第1相互作用の後に、低エネ
ルギーとされた拡散ガンマ線が、シンチレータへと到達
する。コンプトン効果に基づくこの現象は、本明細書中
において「間接放射」と称される。
【0014】図1から、拡散放射が、放射性領域の誤っ
た特定を引き起こしかねないこと、および、付加的なノ
イズをもたらすことによって医療像のコントラストを劣
化させかねないこと、がわかる。
【0015】上述のように、拡散放射は、そのエネルギ
ーレベルが直接放射のエネルギーレベルよりも低いこと
によって特徴づけられる。
【0016】検出信号を区別することにより、すなわ
ち、エネルギー強度が所定しきい値よりも小さいような
検出信号、換言すれば、エネルギー強度が規定ウィンド
ウの外部にあるような検出信号を排除することにより、
拡散放射による寄与を除去することができる。
【0017】一般的に言えば、強度ウィンドウは、放射
性領域からのエネルギー放射に対しての信号のエネルギ
ーレベルの最大強度値の近傍に設定される。
【0018】ウィンドウを狭くすれば、拡散放射の受付
が制限されて、像のコントラストが向上する。しかしな
がら、この場合には、有効検出事象の数が減少してしま
う、換言すれば、像形成のために使用可能な事象数が減
少してしまう。
【0019】逆に、ウィンドウを広くすれば、所定測定
時間あたりの事象数が多くなるけれども、像のコントラ
ストが悪くなってしまう。
【0020】医療用の像形成応用の場合には、放射強度
の大きな放射線源を患者内に導入することもできない
し、長時間にわたって検査を行うことも好ましくない。
よって、単位時間あたりに測定される有効事象の数およ
び検出器のエネルギー解像度は、重要なパラメータであ
る。
【0021】エネルギー解像度は、放射エネルギーに対
しての、放射エネルギー値回りに広がるエネルギーピー
ク分布における半値幅(ピーク高さの半分となるエネル
ギー値の幅)の比として理解される。
【0022】近年開発されたガンマ線カメラであると、
シンチレータ検出器が半導体検出器に置換されているこ
とにより、効率とエネルギー解像度という点において、
事象獲得性能が改良されている。
【0023】CdTeやCdZnTeやGaAsやPb
2 といったような半導体検出器は、ガンマフォトンを
荷電キャリアへと直接的に変換する。同一強度の放射に
対して、生成される電荷数は、シンチレータ検出器にお
いて間接検出によって得られる電荷数よりも多い。よっ
て、半導体検出器においては、解像度も向上している。
【0024】図2は、半導体検出器の構成を示してい
る。半導体検出器は、集積回路32が形成されているプ
ラットホーム30を備えており、集積回路32上に、複
数の検出素子34が配置されている。
【0025】検出素子34は、各々が、反対側に位置し
た両側面にそれぞれ電極が配置されているような半導体
ブロックの形態とされている。両電極間に電界を印加す
ることにより、荷電キャリアを移動させることができ
る。すなわち、ガンマ放射と半導体との相互作用によっ
て発生した電子とホールとを移動させることができる。
図示していない両電極は、電荷を受領し、プラットホー
ム30の集積回路へと受け取った電荷を搬送する。これ
により、検出信号が形成される。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】半導体内において生成
された電荷のすべてが、直接的に電極にまで移動するわ
けではない。荷電キャリアの移動時には、半導体内に存
在する欠陥がいくつかの荷電キャリアをトラップし、荷
電キャリアの寿命を低減させる。この効果は、半導体が
厚くなるほど大きくなる。
【0027】ガンマ放射によって生成された電荷は、電
子によって運ばれる電荷と、ホールによって運ばれる電
荷と、に分けられる。ホールの移動度は、電子の移動度
よりも小さく、ホールの収集効率は、あまり良くない。
よって、形成された電荷は、最終的な検出信号に対し
て、すべてのものが均等に寄与するわけではない。
【0028】検出信号のエネルギースペクトルにおいて
は、このことは、検出素子材料へと到達するフォトンエ
ネルギーよりも弱いエネルギーに対応した「ドラッグ」
をもたらす。
【0029】この「ドラッグ」は、収集前に材料内にお
いて電荷がトラップされることの特徴的な現象である。
【0030】したがって、トラップ現象のために受領さ
れたガンマフォトンのエネルギーレベルよりも小さなエ
ネルギーレベルを有した検出事象と、上述の拡散放射の
結果として直接放射のエネルギーレベルよりも小さなエ
ネルギーレベルを有した検出事象と、を区別することが
できない。
【0031】半導体検出器においては、信号に対しての
許容強度ウィンドウの使用は、拡散放射に対応した事象
を除去するだけでなく、直接放射に係わるものであって
も電荷のトラップのために強度が弱くなった事象をも除
去することとなってしまう。
【0032】電荷収集の困難さ、および、検出信号に対
しての影響は、仏国特許出願公開明細書第2 738 9
19号に開示されている。この特許文献は、素子材料の
方向におけるホールの搬送特性の悪さを克服した検出器
によって信号が供給されるような方法および動作デバイ
スが提案されている。この方法においては、検出器内で
形成されたすべての電荷を収集することができないとと
もに予想される強度よりも小さな合計強度を有した信号
しか得られないような2個パラメータスペクトルを獲得
した後に、電子補正を行う。
【0033】医療応用のためのガンマ線カメラに対して
のこの方法の実際的適用においては、検査時に、各画素
に対して良好な統計性を有した2個パラメータスペクト
ルを獲得する。しかしながら、放射量と獲得時間とに関
連した理由のために、この方法は、医療検査に応用する
ことができない。補正プロセスには、かなりの量のメモ
リを必要とし、適用されるべき補正を、ソフトウェアに
よって前もって計算する必要がある。したがって、この
ような処理は、時間がかかるものであって、検出器内の
すべての画素数にわたって行われなければならない。こ
の処理が獲得後に行われることのために、リアルタイム
で事象の像を表示することはできない。
【0034】このことは、医学診断においては、深刻な
欠点である。
【0035】半導体検出器に関する他の困難さは、電荷
の検出効率および収集効率が、すべての検出素子につい
て同じではないことである。
【0036】電荷収集は、検出素子の構造および結晶品
質に依存する。また、電荷収集は、電極間に印加される
電界に依存し、さらに、電荷をトラップしてしまう材料
内の欠陥に依存する。
【0037】同様に、検出素子の面積や厚さがわずかで
も異なると、検出効率が変わってしまう。
【0038】これら現象によって、非一様であるととも
に正確な医療診断を行えないような像が形成されてしま
う。
【0039】理論的には、一様な検出効率を得るための
調整用として、各検出素子に対して一定の補正増倍係数
を使用することができる。
【0040】しかしながら、この手法は、うまくいくも
のではない。その理由は、(補正係数が1よりも大きい
場合には)効率が最も良くない検出素子に関して、起こ
ってもいないような事象を人為的に追加してしまうこと
となるからであり、また、(補正係数が1よりも小さい
場合には)効率が最も良い検出素子に関して、事象の区
別を行うことなく事象の除外を行ってしまうこととなる
からである。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、半導体
検出器の場合に、拡散放射の結果としての信号と不完全
電荷の収集の結果としての信号とを区別し得るような方
法および装置を提案するものである。
【0042】他の目的は、検出器の様々な検出素子の検
出一様化のための補正方法を提案することである。
【0043】他の目的は、直接放射に起因する事象を選
択的にかつ優先的に保持し得るような、そのような方法
を提案することである。
【0044】最後に、本発明の他の目的は、像を瞬時に
形成できこれにより医療診断を容易に行い得るよう、リ
アルタイムで連続的に使用できるような処理方法を提案
することである。
【0045】上記目的を達成するため、本発明は、より
詳細には、少なくとも1つの半導体検出素子を備えてい
るようなガンマ線(γ線)検出器からの検出事象信号を
リアルタイムで選別するための方法に関するものであ
る。本方法では、 a)校正モードにおいては、 −各事象信号に対して、強度データと信号立ち上がり時
間データとを確立し、 −少なくとも1つの検出素子を備えた少なくとも1組に
ついて、強度データと立ち上がり時間データとを有した
2個パラメータ検出スペクトルを作成し、 −少なくとも1つの放射エネルギーの強度と立ち上がり
時間との相関関係に対応して、2個パラメータ許容ウィ
ンドウを作成し、 b)検査モードにおいては、 −検出素子の各組から検出された各事象信号に対して、
強度データと信号立ち上がり時間データとの組をリアル
タイムで確立し、 −それら強度データと立ち上がり時間データとが検出素
子の組に対応した2個パラメータウィンドウの内にある
かあるいは外にあるかによって信号を判別して、強度デ
ータと立ち上がり時間データとが前記2個パラメータウ
ィンドウの外にある場合にはこのデータ組を除外するこ
とによって、事象をリアルタイムで選別する。
【0046】2個パラメータウィンドウとは、2個の特
性パラメータによって規定されたウィンドウを意味して
いる。この場合には、パラメータは、検出事象に対応し
た信号の強度と立ち上がり時間とである。
【0047】本発明は、直接放射に起因する事象であり
かつ上述したようなエネルギードラッグに対応した事象
の信号が、拡散放射に起因した事象に対して観測される
信号と比較して、強度と立ち上がり時間との相関関係に
おいては異なった振舞いを示すという物理原理を基礎と
している。
【0048】本方法の第1モードすなわち校正モード
は、検査されるべき患者なしで、行うことができる。
【0049】患者内に注入される放射線源に対応した放
射線源が、検出器に向けて配置される。この放射線源の
活性度および露出時間は、患者の検査に際しての活性度
や時間よりも大きなものとすることができる。よって、
校正モード時においては、多数の事象からなるスペクト
ルを得ることができる。
【0050】実質的に一様な放射を行う放射線源が使用
されることが好ましい。
【0051】校正モードは、すべての検出素子に対して
同時に行うこともできるし、また、いくつかの検出素子
についてだけ行うこともできる。
【0052】校正モードにおける取得メモリのサイズを
低減させるためには、およびが1つまたは複数の検出素
子を有しているような数組の検出素子を処理することが
できる。
【0053】本方法は、単一エネルギー源に対しても、
また、異なるエネルギーレベルのところに複数のメイン
ピークがあるような放射スペクトルを有したエネルギー
源に対しても、適用することができる。
【0054】後者の場合、2個パラメータウィンドウ
は、各放射エネルギーレベルについてそれぞれ形成する
ことができる。
【0055】2個パラメータウィンドウは、放射線源の
各メイン放射エネルギー値のすべてについて、また、検
出器のすべての検出素子について、作成することができ
る。
【0056】特に、各検出素子について、あるいは、検
出素子の各組について、校正モードにおいて、 −立ち上がり時間を連続した複数の区画からなる組に区
分し、 −検出された各事象を、その事象の立ち上がり時間デー
タに基づいて該当する立ち上がり時間区画に割り当て、 −各立ち上がり時間区画に対して、立ち上がり時間がこ
の区画に該当しているすべての事象の強度データから、
強度スペクトルを確立し、 −各立ち上がり時間区画に対して、強度スペクトルの中
の最大値を決定し、 −各立ち上がり時間区画に対して、最大値の両側に、強
度間隔を設定する。
【0057】立ち上がり時間区画の数および各区画の間
隔は、要望された解像度の精密さに応じて調整すること
ができる。時間間隔は、例えば50nsの程度とするこ
とができる。
【0058】立ち上がり時間区画の連続した組とは、あ
る区画に対しての立ち上がり時間の上限が次なる区画の
下限をなしているといった相対関係で連なっている1組
をなす区画を意味している。
【0059】強度スペクトルとは、各強度についてある
いは連続した強度間隔がなす組について、そのような強
度を有した信号に対応した事象の数の記録である。
【0060】好ましくは、各強度スペクトルの最大値の
決定に先立って、強度スペクトルの平滑化が行われる。
この平滑化は、数学的計算によって行うことができる。
【0061】各立ち上がり時間区画に対しての強度間隔
の設定は、強度スペクトルの最大値の両側において対称
なものとすることもできるし、また、非対称なものとす
ることもできる。
【0062】強度間隔の幅は、一定とすることも、可変
とすることも、できる。しかしながら、本方法の好まし
い形態においては、強度間隔は、各立ち上がり時間区画
における強度スペクトルの最大値に対応した強度に応じ
た幅に設定することができる。
【0063】特に、各立ち上がり時間区画に対しての強
度スペクトルの最大値に対応した強度が小さくなるにつ
れて減少するような幅を有した強度間隔とすることがで
きる。また、強度間隔の幅は、当該立ち上がり時間区画
が小さくなるにつれて減少させることができる。
【0064】そのような測定であると、強度および/ま
たは立ち上がり時間が小さい事象の重要性を低減させる
ことができる。このような事象においては、拡散放射に
起因するものとの区別が困難であり、そのため、像形成
に対しての価値が低い。
【0065】検査モードにおいては、各事象に対して、
その事象の強度データが、その事象の立ち上がり時間デ
ータが該当している立ち上がり時間区画に対しての強度
間隔の範囲内にあるかどうかをチェックすることができ
る。
【0066】チェック結果が肯定的なものであれば、そ
の事象は維持される。そうでなければ、その事象は除外
される。
【0067】このチェック操作は、リアルタイムで迅速
に行うことができる。よって、事象の検出とこの事象を
反映した像形成との間の時間遅れがほとんどない。
【0068】本方法の格別の実施形態においては、校正
モードa)において、強度と立ち上がり時間範囲との組
からなるテーブルを確立するとともに、2個パラメータ
ウィンドウに該当している強度と立ち上がり時間範囲と
の組に対しては事象承認論理値を割り当てかつ前記2個
パラメータウィンドウには該当していない強度と立ち上
がり時間範囲との組に対しては事象除外論理値を割り当
てるようにしてテーブルを記憶し、検査モードb)にお
いて、各事象に対して、まず、その事象の強度データお
よび立ち上がり時間データに対応した、記憶されている
強度と立ち上がり時間範囲との組および検出し、その組
に対して割り当てられている論理値が事象承認論理値で
あるかあるいは事象除外論理値であるかを検証し、事象
除外論理値が割り当てられている場合には、その事象を
除外する。
【0069】例示するならば、2個パラメータ許容ウィ
ンドウ内の強度と立ち上がり時間とからなる組に対して
は、論理値「1」を付与することができ、2個パラメー
タ許容ウィンドウの領域外の強度と立ち上がり時間とか
らなる組に対しては、論理値「0」を付与することがで
きる。
【0070】本発明は、また、放射線検出器の一様化の
ための補正方法に関するものである、すなわち、検出器
をなす様々な検出素子の検出有効性の一様性を改良する
ような補正方法に関するものである。
【0071】この補正方法はにおいて、上述のようなリ
アルタイム選別方法を使用するとともに、校正モードに
おいて、 −検出素子からなる各組によって検出された事象数をカ
ウントし、 −検出効率の高い検出素子からなる少なくとも1つの組
については、選別に関する選択性を広げるように2個パ
ラメータウィンドウを変更し、および/または、検出効
率の低い検出素子からなる少なくとも1つの組について
は、選別に関する選択性を狭めるように2個パラメータ
ウィンドウを変更する。
【0072】2個パラメータ許容ウィンドウの変更に際
して、各事象の強度および/または立ち上がり時間に対
しての少なくとも1つのしきい値を調整することができ
る。
【0073】強度および/または立ち上がり時間の許容
しきい値の設定および調整により、各検出素子に対して
あるいは検出素子からなる各組に対して、小さな強度お
よび/または小さな立ち上がり時間を有した信号に対応
した事象数の増減を考慮することができる。
【0074】選別の選択性を広げるべき最も有効な検出
器に対しては、本方法においては、像形成に際して非常
に不確かな情報寄与しかもたらさない弱い強度または小
さな立ち上がり時間を有した信号に対応した事象を優先
的に除外することができる。
【0075】上述したように、弱い強度または小さな立
ち上がり時間を有した信号は、拡散放射に起因した信号
との区別が困難である。
【0076】逆に、選別の選択性を狭めるべき最も有効
性の小さな検出器に対しては、本方法においては、多数
の事象を組み入れることができる。
【0077】小さな強度および/または小さな立ち上が
り時間を有した信号であっても、付加的な事象は、適切
な補正係数によって事象数を単に増倍することによって
得られるものよりも、より良好な情報をもたらす。
【0078】換言すれば、本方法は、仮想の事象より
も、実在の付加的な事象を考慮する(反映させる)。
【0079】補正係数を使用した付加的な補正は、除外
される。しかしながら、そのような補正は、補正範囲が
小さなところでは適用される。
【0080】選別の選択性は、検出素子によってまたは
検出素子の組によって検査時に検出された事象数を、所
定の基準事象数と比較することによって、調整すること
ができる。比較結果に応じて、検出された事象数が基準
事象数よりも多い場合には、選別に関しての選択性を広
げ、検出された事象数が基準事象数よりも少ない場合に
は、選別に関しての選択性を狭めることができる。
【0081】基準事象数は、例えば、所定時間内にすべ
ての検出素子によって検出された事象数の平均値とする
ことができる。また、基準事象数は、1つの検出素子に
よって検出された事象数のうちの最小事象数とすること
もできる。
【0082】一様性補正方法は、各検出素子に対して、
あるいは、複数の検出素子を備えた検出素子の組に対し
て、個別に適用することができる。
【0083】本発明は、また、複数の半導体検出素子か
らの検出事象信号をリアルタイムで選別するための装置
に関するものである。本装置は、 −各信号に対して、強度データと信号立ち上がり時間デ
ータとを測定するための測定手段と、 −少なくとも1組の検出素子についての強度データと立
ち上がり時間データとからなる2個パラメータの校正モ
ード時に、記憶しておくべきデータを取得するための取
得手段と、 −検出素子の各組について、強度データと立ち上がり時
間データとの間の少なくとも1つの相関関係を決定する
ための決定手段と、 −上記相関関係に対応して2個パラメータ許容ウィンド
ウをスペクトル中に設定するための設定手段と、 −検出素子の各組について、2個パラメータ許容ウィン
ドウに対応した少なくとも1組の立ち上がり時間と強度
とに関しての範囲を記憶するためのメモリと、 −検出手段の各組について、検査モード時に測定された
各検出信号に対する強度データと立ち上がり時間データ
との組を、記憶されているデータ範囲と比較し、記憶さ
れている範囲に該当するデータを有した事象を選択する
ことによって、事象を選別する選別手段と、を具備して
いる。
【0084】この装置は、特に、検出素子を有する検出
マトリクスと、この検出マトリクスに接続された、用途
に応じた集積回路基板(ASIC)と、を備えることが
できる。集積回路基板は、強度と立ち上がり時間との測
定手段をなすことができる。
【0085】より詳細には、検出素子からなる検出マト
リクスは、検出信号の増幅や変換や多重化を行うために
使用されるASICタイプの第1集積回路に対して接続
することができる。この第1集積回路の出力は、信号処
理のための第2回路に接続される。この第2回路は、各
信号に対して4つのデータを確立する。すなわち、検出
素子によって形成された検出面内において検出された事
象の位置座標X、Yと、信号の強度データと、信号の立
ち上がり時間データと、を確立する。
【0086】事象のX、Y座標は、検出面内における検
出素子の位置の関数として単に与えることができる。こ
れら座標値は、対応信号として送信される。
【0087】第1回路および第2回路は、1つのまたは
複数の基板上において集積することができる。これら基
板は、検出素子が搭載されているプラットホームに対し
て連結することができる。
【0088】取得手段と決定手段と設定手段と選別手段
とは、上述の信号処理のためのコンピュータにおけるプ
ログラムの形態とすることができる。それら手段は、ま
た、特定の集積回路の形態とすることもできる。
【0089】本発明による装置は、さらに、検出器の各
組に対して、選別された事象の検出有効性を一様化する
ために、2個パラメータウィンドウを調整するための調
整手段を具備することができる。この手段は、また、ソ
フトウェアの形態とすることもできる。
【0090】上述したように、2個パラメータウィンド
ウの調整により、選別の選択性を変更することができ、
様々な検出素子どうしの間においてまた検出素子の様々
な組どうしの間において存在している検出効率の不均衡
を補償することができる。
【0091】
【発明の実施の形態】本発明の他の特徴点および利点
は、添付図面を参照しつつ以下の説明を読むことによ
り、明瞭となるであろう。以下の説明は、例示の目的の
ためのものであって、本発明を制限するものではない。
【0092】図1は、既に説明済みの図であって、Ange
r タイプのガンマ線カメラ検出器を断面によって概略的
に示す図である。図2は、既に説明済みの図であって、
半導体検出器を一部を切り欠いて概略的に示す斜視図で
ある。図3は、2個パラメータウィンドウを決定するた
めに、本発明による方法を使用して得られたスペクトル
を示すグラフである。図4は、本発明による選別装置を
簡略化して示すブロック図である。
【0093】図3は、半導体検出器の検出素子によって
得られた事象のスペクトルを示している。事象は、検出
信号の立ち上がり時間データと強度データとによって特
徴づけられる。しかしながら、同一検出素子に起因して
いることにより、このスペクトルのすべての事象は、同
一の位置データを有している。しかしながら、以下の説
明は、複数の検出素子を備えた構成においても成立する
ものであり、よって、異なる位置データを有した事象に
対しても成立する。
【0094】簡略化のために、図示のスペクトルは、単
一エネルギー源に関して得られたものである。
【0095】図3のスペクトルは、本方法の第1モード
において、すなわち、校正モードにおいて、得られたも
のである。データ取得は、統計処理のために十分な数の
事象が得られるまで、継続される。例えば、図3のスペ
クトルは、100,000個の事象を示している。
【0096】図3においては、横軸を信号に対応した強
度とし、縦軸を信号の立ち上がり時間として、事象を示
している。強度および立ち上がり時間の単位は、任意単
位である。
【0097】立ち上がり時間は、所定幅を有したいくつ
かの区間に区切られる。図においては、ti に対応した
1つの区間だけが図示されている。
【0098】校正モードにおいて検出された各事象は、
グラフ上においてポイントとしてプロットされている。
各事象に関するポイントは、その事象に対応して検出素
子によって生成された信号の立ち上がり時間に基づい
て、対応した立ち上がり時間区画に割り当てられる。
【0099】与えられた立ち上がり時間区画に割り当て
られたすべての事象に対して、強度スペクトルが作成さ
れる。また、強度スペクトルは、強度スケールを各区画
に区分して各強度区画中の事象数をカウントすることに
よっても作成することができる。強度スペクトルは、平
滑化することができる。
【0100】例示として、強度スペクトルの平滑曲線の
一部が立ち上がり時間区画ti に対して概略的に図示さ
れている。強度スペクトルの平滑曲線に対しては、参照
符号ai が付されている。
【0101】その後、各立ち上がり時間区画について、
強度スペクトルの最大値または平滑曲線の最大値が求め
られる。
【0102】様々な立ち上がり時間区画に対応した強度
スペクトルの各最大値は、本質的には、符号Cを付した
曲線に沿って位置している。
【0103】この曲線Cは、直接放射の検出に起因する
事象の立ち上がり時間と強度との間に存在する相関関係
を示している。この曲線Cは、以下においては「相関曲
線」と称される。
【0104】図示の例においては、エネルギー源として
単一のものが使用されていることに基づいて、存在する
相関曲線Cは、1本のみである。
【0105】しかしながら、エネルギー源が異なる複数
のエネルギー放射線源を含有している場合には、スペク
トルにおいては、含有されているエネルギー放射線源の
数に対応した数の相関曲線を見出すことができる。
【0106】この場合、各強度スペクトルに対して、決
定された最大値が実際に「物理的」曲線であることを検
証する必要がある。換言すれば、このことは、傾きの不
連続性を示さないような相関曲線上において最大値をけ
っていすることを意味している。
【0107】次なるステップにおいては、各立ち上がり
時間区画について、強度スペクトルの最大値の両側にお
ける強度間隔を決定する。例示するならば、図3におけ
る立ち上がり時間区画ti に関する間隔は、符号si
示されている。
【0108】事象選別の選択性をより緩やかにしたりあ
るいはより厳しくしたりするために、すなわち、拡散放
射に関連した事象をより多くまたはより少なく選択的に
除外するために、相関曲線の両側における間隔の広がり
幅を調整することができる。
【0109】図示の例においては、強度間隔の幅は、強
度および立ち上がり時間の大きなものに対してはより大
きく選択されており、強度および立ち上がり時間の小さ
なものに対してはより少なく選択されている。また、検
出素子の解像度の関数として全体的に調整することもで
きる。
【0110】すべての立ち上がり時間区画について確立
された相関曲線の周囲における強度間隔の組は、この例
においては、2個パラメータ許容ウィンドウFを構成す
る。
【0111】図示の例においては、ウィンドウFは、2
つの曲線F1,F2によって規定されている。これら曲線
1,F2は、各立ち上がり時間区画について選択された
間隔のそれぞれ下限値および上限値によって形成されて
いる。
【0112】上述したように、検出器の様々な検出素子
は、すべてのものが同じ検出効率を有しているわけでは
ない。
【0113】2個パラメータウィンドウFのサイズを調
整することにより、選別の選択性を変更することがで
き、よって、一様性における欠陥を補正することができ
る。
【0114】ウィンドウのサイズは、最小の立ち上がり
時間値または最小強度値に対応した事象についてのウィ
ンドウを調整することにより、完全に変更することがで
きる。
【0115】この例における調整は、それぞれ変更可能
とされている強度のしきい値および/または立ち上がり
時間のしきい値を確立することにより、行われる。図に
おいては、強度のしきい値および立ち上がり時間のしき
い値は、それぞれ符号ThaおよびThtによって示されて
いる。
【0116】次に、本方法の第2モードを良好に理解す
るために、図4を参照して、装置の構成について説明す
る。
【0117】図4における符号100は、検出面内に配
置された半導体製検出素子102からなるマトリクスを
示している。このマトリクス100は、図2に関連して
説明したマトリクスと同等のものである。
【0118】検出素子から送出される信号は、第1の特
定の集積回路(ASIC)110へと導かれる。この集
積回路110は、各検出素子に対する信号増幅チャネル
と、各チャネルの多重化手段と、を備えている。
【0119】第2回路112が、各信号の強度と立ち上
がり時間とを決定し、対応データをこれら値に変換する
とともに事象の座標を表しているデータを変換する。事
象の座標は、検出面内における対応検出素子の位置に関
連している。
【0120】データは、コンピュータ114へと送出さ
れ、コンピュータ114は、校正モードに関連した計算
と処理とを行いこれらを使用して検査モード時のデータ
から(医療)像を構築する。この像は、スクリーン11
6上に表示される。
【0121】校正モードにおいては、コンピュータは、
各検出素子についてのデータから、論理値「1」および
「0」からなる許容テーブルを形成し得るよう構成され
ている。論理値「1」が、相関ウィンドウ内に位置した
強度と立ち上がり時間との組に対して割り当てられ、論
理値「0」が、相関ウィンドウ外に位置した強度と立ち
上がり時間との組に対して割り当てられている。より詳
細には、論理値は、強度と立ち上がり時間幅との組に対
して割り当てられている。
【0122】変形例として、許容テーブルは、2値パラ
メータウィンドウの境界から構築することができる。す
なわち、図3に示すように、しきい値ThaおよびThtに
よってウィンドウを規定している曲線F1,F2から構築
することができる。
【0123】許容テーブルは、図4において符号120
によって示されているメモリ内に格納することができ
る。
【0124】検査モードにおいては、回路110,11
2は、常に、検出素子の信号に基づいて、強度と立ち上
がり時間と事象座標とを確立する。
【0125】データを使用して、対応する検出素子の許
容テーブルがリアルタイムでチェックされて、強度と立
ち上がり時間との組に対応した論理値が読み込まれる。
【0126】論理値が「1」であれば、その事象は、保
持され、像形成のために使用される。論理値が「0」で
あれば、その事象は、無視される。
【0127】許容テーブルは、出力信号112に収容さ
れているデータを介して、メモリ120内における対応
したテーブルを直接的に参照することにより、リアルタ
イムで検証される。
【0128】様々な検出素子の検出効率をより一様とす
るためには、上述の方法に従って、コンピュータ114
によって、しきい値ThaおよびThtを変更することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Anger タイプのガンマ線カメラ検出器を断面
によって概略的に示す図である。
【図2】 半導体検出器を一部を切り欠いて概略的に示
す斜視図である。
【図3】 2個パラメータウィンドウを決定するため
に、本発明による方法を使用して得られたスペクトルを
示すグラフである。
【図4】 本発明による選別装置を簡略化して示すブロ
ック図である。
【符号の説明】 100 検出マトリクス 102 半導体検出素子 110 第1集積回路 112 第2回路 114 コンピュータ 116 スクリーン 120 メモリ F 2個パラメータ許容ウィンドウ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランソワーズ・マティ フランス・38240・メイラン・シュマン・ ドゥ・ジャイエール・15 (72)発明者 ロイク・ヴェルジュ フランス・38000・グルノーブル・リュ・ デュ・ヴェルコル・49

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つの半導体検出素子を備え
    ているようなガンマ線検出器からの検出事象信号をリア
    ルタイムで選別するための方法であって、 a)校正モードにおいては、 −各事象信号に対して、強度データと信号立ち上がり時
    間データとを確立し、 −少なくとも1つの検出素子を備えた少なくとも1組に
    ついて、強度データと立ち上がり時間データとを有した
    2個パラメータ検出スペクトルを作成し、 −少なくとも1つの放射エネルギーの強度と立ち上がり
    時間との相関関係に対応して、2個パラメータ許容ウィ
    ンドウ(F)を作成し、 b)検査モードにおいては、 −検出素子の各組から検出された各事象信号に対して、
    強度データと信号立ち上がり時間データとの組をリアル
    タイムで確立し、 −それら強度データと立ち上がり時間データとが検出素
    子の組に対応した2個パラメータウィンドウの内にある
    かあるいは外にあるかによって信号を判別して、強度デ
    ータと立ち上がり時間データとが前記2個パラメータウ
    ィンドウの外にある場合にはこのデータ組を除外するこ
    とによって、事象をリアルタイムで選別することを特徴
    とする選別方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の選別方法において、 前記校正モードa)においては、 −立ち上がり時間を連続した複数の区画(ti )からな
    る組に区分し、 −各事象を、その事象の立ち上がり時間データに基づい
    て該当する立ち上がり時間区画に割り当て、 −各立ち上がり時間区画に対して、立ち上がり時間がこ
    の区画に該当しているすべての事象の強度データから、
    強度スペクトルを確立し、 −各立ち上がり時間区画に対して、前記強度スペクトル
    の中の最大値を決定し、 −各立ち上がり時間区画に対して、前記最大値の両側に
    強度間隔(si )を設定することを特徴とする選別方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の選別方法において、 各強度スペクトルの最大値の決定に先立って、前記強度
    スペクトルの平滑化を行うことを特徴とする選別方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の選別方法において、 前記強度間隔(si )を、前記最大値の両側において対
    称なものとすることを特徴とする選別方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の選別方法において、 前記強度間隔を、各立ち上がり時間区画における強度ス
    ペクトルの最大値に対応した強度に応じた幅とすること
    を特徴とする選別方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の選別方法において、 前記検査モードにおいては、各事象に対して、その事象
    の前記強度データが、その事象の立ち上がり時間データ
    が該当している立ち上がり時間区画に対しての強度間隔
    の範囲内にあるかどうかをチェックすることを特徴とす
    る選別方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の選別方法において、 −前記校正モードa)においては、 強度と立ち上がり時間範囲との組からなるテーブルを確
    立するとともに、前記2個パラメータウィンドウに該当
    している強度と立ち上がり時間範囲との組に対しては事
    象承認論理値を割り当てかつ前記2個パラメータウィン
    ドウには該当していない強度と立ち上がり時間範囲との
    組に対しては事象除外論理値を割り当てるようにして前
    記テーブルを記憶し、 −前記検査モードb)においては、 各事象に対して、まず、その事象の強度データおよび立
    ち上がり時間データに対応した、記憶されている強度と
    立ち上がり時間範囲との組および検出し、 その組に対して割り当てられている論理値が事象承認論
    理値であるかあるいは事象除外論理値であるかを検証
    し、 事象除外論理値が割り当てられている場合には、その事
    象を除外することを特徴とする選別方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の選別方法において、 検出素子がなす各組が、単一の検出素子を備えているこ
    とを特徴とする選別方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの半導体検出素子を備え
    ているような放射線検出器の一様化のための補正方法で
    あって、 請求項1に記載されている選別方法に従って事象信号を
    リアルタイムで選別するとともに、 校正モードにおいては、 −検出素子からなる各組によって検出された事象数をカ
    ウントし、 −検出効率の高い検出素子からなる少なくとも1つの組
    については、選別に関する選択性を広げるように2個パ
    ラメータウィンドウを変更し、かつ、検出効率の低い検
    出素子からなる少なくとも1つの組については、選別に
    関する選択性を狭めるように2個パラメータウィンドウ
    を変更することを特徴とする補正方法。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の補正方法において、 2個パラメータ許容ウィンドウの変更に際し、強度およ
    び/または立ち上がり時間という観点から承認可能な事
    象については、少なくとも1つのしきい値(Tha、Th
    t)を調整することを特徴とする補正方法。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の補正方法において、 与えられた時間に対して検出素子からなる組あたりに検
    出された事象数を、基準事象数と比較し、 検出された事象数が基準事象数よりも多い場合には、選
    別に関しての選択性を広げ、 検出された事象数が基準事象数よりも少ない場合には、
    選別に関しての選択性を狭めることを特徴とする補正方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の補正方法において、 前記基準事象数を、所定時間内に検出素子からなる組に
    よって検出された事象数の平均値とすることを特徴とす
    る補正方法。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の補正方法において、 前記基準事象数を、検出素子からなる組によって検出さ
    れた事象数のうちの最小事象数とすることを特徴とする
    補正方法。
  14. 【請求項14】 請求項9記載の補正方法において、 検出素子がなす各組が、単一の検出素子を備えているこ
    とを特徴とする補正方法。
  15. 【請求項15】 複数の半導体検出素子からの検出事象
    信号をリアルタイムで選別するための装置であって、 −各信号に対して、強度データと信号立ち上がり時間デ
    ータとを測定するための測定手段(110,112)
    と、 −少なくとも1組の検出素子についての強度データと立
    ち上がり時間データとからなる2個パラメータの校正モ
    ード時に、記憶しておくべきデータを取得するための取
    得手段と、 −検出素子の各組について、強度データと立ち上がり時
    間データとの間の少なくとも1つの相関関係を決定する
    ための決定手段と、 −前記相関関係に対応して2個パラメータ許容ウィンド
    ウをスペクトル中に設定するための設定手段と、 −検出素子の各組について、前記2個パラメータ許容ウ
    ィンドウに対応した少なくとも1組の立ち上がり時間と
    強度とに関しての範囲を記憶するためのメモリ(12
    0)と、 −検出手段の各組について、検査モード時に測定された
    各検出信号に対する強度データと立ち上がり時間データ
    との組を、記憶されているデータ範囲と比較し、記憶さ
    れている範囲に該当するデータを有した事象を選択する
    ことによって、事象を選別する選別手段と、を具備して
    いることを特徴とする装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の装置において、 前記検出素子(102)を有するとともに、強度と立ち
    上がり時間とを測定するための前記測定手段を形成する
    検出マトリクス(100)と、 該検出マトリクスに接続された、用途に応じた少なくと
    も1つの集積回路基板(110,112)(ASIC)
    と、を備えていることを特徴とする装置。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の装置において、 プログラムの形態で、前記取得手段と前記決定手段と前
    記設定手段と前記選別手段とを備えているコンピュータ
    (114)を具備していることを特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 請求項15記載の装置において、 さらに、検出器の各組に対して、選別された事象の検出
    有効性を一様化するために、2個パラメータウィンドウ
    を調整するための調整手段を具備していることを特徴と
    する装置。
  19. 【請求項19】 請求項15記載の装置において、 検出素子がなす各組が、単一の検出素子を備えているこ
    とを特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 ガンマ線カメラであって、 請求項15に記載された装置を具備していることを特徴
    とするガンマ線カメラ。
JP2000056347A 1999-03-05 2000-03-01 ガンマ線検出器からの検出結果をリアルタイムで選別するための方法および装置ならびに検出素子の一様化のための補正を行うための方法および装置 Pending JP2000258536A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9902774A FR2790560B1 (fr) 1999-03-05 1999-03-05 Procede et dispositif de tri en temps reel d'evenements de detection d'un detecteur de rayonnements gamma et de correction d'uniformite d'elements de detection du detecteur
FR9902774 1999-03-05

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000258536A true JP2000258536A (ja) 2000-09-22

Family

ID=9542879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000056347A Pending JP2000258536A (ja) 1999-03-05 2000-03-01 ガンマ線検出器からの検出結果をリアルタイムで選別するための方法および装置ならびに検出素子の一様化のための補正を行うための方法および装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6329651B1 (ja)
EP (1) EP1037070B1 (ja)
JP (1) JP2000258536A (ja)
DE (1) DE60010782T2 (ja)
FR (1) FR2790560B1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007510150A (ja) * 2003-10-27 2007-04-19 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ ピクセル状固体検出器のための較正方法および装置
JP2007271406A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Hitachi Ltd エネルギー較正方法,エネルギー関心領域の設定方法、放射線検出装置及び核医学診断装置
JP2007536549A (ja) * 2004-05-03 2007-12-13 コンパニ ジェネラル デ マティエール ニュークリエール 2パラメータスペクトルの補正方法
JP2014501916A (ja) * 2010-11-18 2014-01-23 クロメック リミテッド 放射線検出
WO2015128905A1 (ja) * 2014-02-28 2015-09-03 株式会社ANSeeN 波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラム

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005000120A2 (en) * 2003-06-27 2005-01-06 Koninklijke Philips Electronics N.V. Pmt signal correlation filter
FR2872921B1 (fr) * 2004-07-09 2006-09-15 Commissariat Energie Atomique Dispositif et procede de mesure de l'energie et de la position d'une particule incidente dans un detecteur
FR2887994B1 (fr) * 2005-07-01 2008-05-16 Commissariat Energie Atomique Procede pour optimiser les performances d'un detecteur a semi-conducteur
US8013308B2 (en) 2006-10-20 2011-09-06 Commissariat A L'energie Atomique Gamma-camera utilizing the interaction depth in a detector
US9760677B2 (en) 2009-04-29 2017-09-12 Onemednet Corporation Methods, systems, and devices for managing medical images and records
US9171344B2 (en) 2007-10-30 2015-10-27 Onemednet Corporation Methods, systems, and devices for managing medical images and records
US8065166B2 (en) 2007-10-30 2011-11-22 Onemednet Corporation Methods, systems, and devices for managing medical images and records
FR2950979B1 (fr) 2009-10-07 2012-12-07 Commissariat Energie Atomique Procede de traitement de donnees issues d'un detecteur de rayonnements ionisants
FR3017962B1 (fr) * 2014-02-27 2016-04-01 Commissariat Energie Atomique Outil de detection de rayonnement photonique particulierement adapte a des rayonnements a fort flux
EP2980540A1 (de) * 2014-08-01 2016-02-03 VEGA Grieshaber KG Signalabtastung bei einem radiometrischen Messsystem

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3003909A1 (de) * 1980-02-02 1981-08-06 Kernforschungszentrum Karlsruhe Gmbh, 7500 Karlsruhe Detektoreinrichtung
US4899054A (en) * 1988-01-19 1990-02-06 General Electric Company Gamma camera with image uniformity by energy correction offsets
FR2738693B1 (fr) * 1995-09-12 1997-10-10 Commissariat Energie Atomique Systeme de traitement d'impulsions provenant de l'interaction d'une particule gamma avec un detecteur de rayonnement cdte
FR2738919B1 (fr) * 1995-09-15 1997-10-17 Commissariat Energie Atomique Procede et dispositif pour la correction de mesure spectrometrique dans le domaine de la detection de photons gamma

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007510150A (ja) * 2003-10-27 2007-04-19 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ ピクセル状固体検出器のための較正方法および装置
JP2007536549A (ja) * 2004-05-03 2007-12-13 コンパニ ジェネラル デ マティエール ニュークリエール 2パラメータスペクトルの補正方法
JP2007271406A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Hitachi Ltd エネルギー較正方法,エネルギー関心領域の設定方法、放射線検出装置及び核医学診断装置
JP4670704B2 (ja) * 2006-03-31 2011-04-13 株式会社日立製作所 エネルギー較正方法,エネルギー関心領域の設定方法、放射線検出装置及び核医学診断装置
JP2014501916A (ja) * 2010-11-18 2014-01-23 クロメック リミテッド 放射線検出
US9581619B2 (en) 2010-11-18 2017-02-28 Kromek Limited Radiation detection
WO2015128905A1 (ja) * 2014-02-28 2015-09-03 株式会社ANSeeN 波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラム
JPWO2015128905A1 (ja) * 2014-02-28 2017-03-30 株式会社ANSeeN 波形弁別装置、波形弁別方法及び波形弁別プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
EP1037070A1 (fr) 2000-09-20
US6329651B1 (en) 2001-12-11
DE60010782D1 (de) 2004-06-24
FR2790560B1 (fr) 2001-04-13
EP1037070B1 (fr) 2004-05-19
DE60010782T2 (de) 2005-06-02
FR2790560A1 (fr) 2000-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7480362B2 (en) Method and apparatus for spectral computed tomography
US6694172B1 (en) Fault-tolerant detector for gamma ray imaging
RU2437118C2 (ru) Устройство и способ для спектральной компьютерной томографии
JP5404057B2 (ja) 放射線の1つ以上の特性を決定する方法および装置
JP2000258536A (ja) ガンマ線検出器からの検出結果をリアルタイムで選別するための方法および装置ならびに検出素子の一様化のための補正を行うための方法および装置
US9833202B2 (en) System for generating spectral computed tomography projection data
JP4208284B2 (ja) 核像形成方法及び装置
WO2007108279A1 (ja) 放射線検出器及び放射線検出方法
US6192105B1 (en) Method and device to calibrate an automatic exposure control device in an x-ray imaging system
JPH01260388A (ja) エネルギー補正オフセットにより像を一様にしたガンマカメラ
US10324202B1 (en) Systems and methods for collecting radiation detection
JP6912304B2 (ja) 波高頻度分布取得装置、波高頻度分布取得方法、波高頻度分布取得プログラム及び放射線撮像装置
EP0390203B1 (en) Method for eliminating scattered gamma-rays and reconstructing image, and gamma camera apparatus
CN114910495A (zh) X射线荧光ct与康普顿相机复合成像系统及方法
Lundqvist Silicon strip detectors for scanned multi-slit x-ray imaging
JP2016525903A (ja) X線撮像装置及び方法
JPH11352233A (ja) 核医学診断装置
WO2015146691A1 (ja) X線撮影装置
US5081581A (en) Correction for Compton scattering by analysis of energy spectra
Laviron et al. Optimization of CeBr3 position-sensitive calorimeter module
EP3819675B1 (en) Imaging of photon-counting ct system
Jakubek et al. Spectrometric properties of TimePix pixel detector for X-ray color and phase sensitive radiography
Logan et al. Single photon scatter compensation by photopeak energy distribution analysis
Bert et al. Computed tomography using the Medipix1 chip
JPH09178858A (ja) 核医学における透過画像の獲得方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090707

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20091201