JP2000249074A - マイクロポンプ及びその製造方法 - Google Patents

マイクロポンプ及びその製造方法

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JP2000249074A
JP2000249074A JP11047003A JP4700399A JP2000249074A JP 2000249074 A JP2000249074 A JP 2000249074A JP 11047003 A JP11047003 A JP 11047003A JP 4700399 A JP4700399 A JP 4700399A JP 2000249074 A JP2000249074 A JP 2000249074A
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island
diaphragm
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adhesive
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JP11047003A
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Tomonari Morioka
友成 盛岡
Akira Miyake
亮 三宅
Akira Koide
晃 小出
Yasuhiko Sasaki
康彦 佐々木
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電素子のダイアフラムへの接合位置決めが容
易であるとともに、マイクロポンプの吐出特性のばらつ
きが改善され、作業性が向上し、歩留も向上可能なマイ
クロポンプを実現する。 【解決手段】マイクロポンプはダイアフラム1を有する
ダイアフラム基板2と、バルブ基板3及びバルブ基板4
とを備え、バルブ基板3には吸入バルブ5が形成されバ
ルブ基板4には吐出バルブ6が形成されている。ダイア
フラム基板2のダイアフラム1には圧電素子7に形成さ
れた電極板8よりも小さな島状凸部9が形成されてい
る。圧電素子7接合部に圧電素子電極板8より小さな島
状凸部9を設けることにより圧電素子7と島状凸部9と
の接合位置ずれが生じてもダイアフラム1の変位量のば
らつきが低減され、ポンプ吐出特性のばらつきが低減さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロポンプに
係り、特にポンプ室のダイアフラムを圧電素子等の駆動
素子で駆動させるようにしたマイクロポンプ及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のPZT等の圧電素子を利用したマ
イクロポンプの例としては、インクジェット記録ヘッド
に使用されるものがある。このインクジェット記録ヘッ
ドは、インク吐出用ノズル、インク流路、インク圧力
室、圧電素子が接合され圧力を伝えるダイアフラム等に
より構成される。
【0003】そして、圧電素子の上下には電極が形成さ
れ、この電極に電圧を印加すると圧電素子に歪みが生じ
てダイアフラムが変位する。これにより、インク加圧室
の容積が減少し、インク吐出用ノズルよりインク滴が紙
面上に噴射されて印字することができる。
【0004】しかし、インク加圧室のダイアフラムへの
圧電素子の接合は、簡易的な治具を使用して位置決めを
行うのみであったため、接合位置ずれがおこり、インク
吐出特性のばらつきが大きくなり、歩留も悪くなってい
た。
【0005】この不具合を改善するために、特開平6−
286137号公報に記載された「インクジェット記録
ヘッド」においては、インクジェット記録ヘッドのイン
ク加圧室のダイアフラムを有する部分において、ダイア
フラムの駆動源側の面に凸状、あるいは凹状の駆動源の
アライメントパターンを設けた構造としている。そし
て、圧電素子等の駆動源をダイアフラムに接合するとき
に、駆動源のセットを凸状又は凹状のパターンの外周を
ガイドとして行えるために、駆動源をダイアフラムの適
切な位置に正確に取り付けることを可能とするものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術である特開平6−286137号公報に記
載の方式では、インクジェット記録ヘッドのインク加圧
室のダイアフラムの駆動源側の面に凸状、あるいは凹状
の駆動源のアライメントパターンを設けた構造をしてお
り、圧電素子サイズの個体差を含めたサイズの凹状ある
いは凸状のアライメントパターンを形成しなければなら
ず、個々の圧電素子の形状ばらつきにより、凹状あるい
は凸状の領域内での接合位置ずれが起こる場合がある。
この接合位置ずれにより、ダイアフラムの変位量のばら
つきが生じていた。このため、記録ヘッドのインク吐出
特性にばらつきが生じ、歩留も悪くなっていた。
【0007】本発明の目的は、圧電素子のダイアフラム
への接合位置決めが容易であるとともに、マイクロポン
プの吐出特性のばらつきが改善され、作業性が向上し、
歩留も向上可能なマイクロポンプ及びその製造方法を実
現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成される。 (1)吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ室と、
このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、このダ
イアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイクロポ
ンプにおいて、上記ダイアフラムの圧電素子と接合され
る側の部分に、圧電素子に形成された電極板のサイズよ
り小さなサイズの島状凸部が形成され、上記圧電素子と
上記島状凸部とは、上記圧電素子に形成された電極板の
領域内に島状凸部が収まるように接合されている。
【0009】(2)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、上記島状凸部上に、分注器等の接着剤の吐
出量が制御可能な器具により接着剤を吐出し、圧電素子
を電極板サイズの領域内に島状凸部が収まるように、島
状凸部上に接合する。
【0010】(3)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、上記島状凸部上にシート状接着剤を敷き、
圧電素子を電極板サイズの領域内に島状凸部が収まるよ
うに、島状凸部上にのせ荷重をかけた状態で加熱するこ
とにより島状凸部と圧電素子とを接合する。
【0011】(4)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、上記島状凸部の外周部に余分な接着剤を溜
めるための溝を形成し、上記島状凸部上に分注器等の接
着剤の吐出量が制御可能な器具により接着剤を吐出し、
圧電素子を、電極板サイズの領域内に島状凸部が収まる
ように、島状凸部上に接合する。
【0012】(5)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、上記島状凸部に、接着剤の注入口を形成す
るとともに、圧電素子と島状凸部とを確実に接合したい
領域に流路を形成し、島状凸部が圧電素子の電極板サイ
ズの領域内に収まるように荷重をかけて固定し、上記注
入口に分注器等の接着剤の吐出量が制御可能な器具によ
り接着剤を吐出し、毛細管現象により流路を埋め、圧電
素子を島状凸部上に接合する。
【0013】(6)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、圧電素子に接着剤注入口を形成し、上記島
状凸部に、圧電素子と島状凸部とを確実に接合したい領
域に、上記接着剤注入口に連絡する流路を形成し、島状
凸部が圧電素子の電極板サイズの領域内に収まるように
荷重をかけて固定し、上記注入口に分注器等の接着剤の
吐出量が制御可能な器具により接着剤を吐出し、毛細管
現象により流路を埋め、圧電素子を島状凸部上に接合す
る。
【0014】(7)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、島状凸部には余分な接着剤を溜めるための
溝を形成し、上記島状凸部上に分注器等の接着剤の吐出
量が制御可能な器具により接着剤を吐出し、圧電素子
を、電極板サイズの領域内に島状凸部が収まるように、
島状凸部上に接合し、島状凸部上の余分な接着剤を溜め
るための溝を設けたことにより、余分な接着剤を島状凸
部上の溝に溜めることによって接着層の厚みを均一にす
る。
【0015】(8)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、上記島状凸部上に分注器等の接着剤の吐出
量が制御可能な器具により、サイズの揃ったビーズが混
入された接着剤を吐出し、圧電素子を、電極板サイズの
領域内に島状凸部が収まるように、島状凸部上に接合
し、接着剤にサイズの揃ったビーズが混入されてあるこ
とにより、接着層の厚みを均一にする。
【0016】(9)また、吸入バルブ及び吐出バルブを
有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダイ
アフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子と
を備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダイ
アフラムの圧電素子と接合される側の部分に、圧電素子
に形成された電極板のサイズより小さなサイズの島状凸
部を形成し、島状凸部の外周部に圧電素子のサイズに応
じた位置決め用の凸状枠であって、この位置決め用の凸
状枠は、圧電素子サイズをa、圧電素子の電極板サイズ
をb、島状凸部のサイズをc、位置決め用の凸状枠サイ
ズをdとすると、d−a<b−cなる関係が成立するサ
イズの上記凸状枠を形成し、圧電素子を、電極板サイズ
の領域内に島状凸部が収まるように、島状凸部上に接合
する。
【0017】(10)また、吸入バルブ及び吐出バルブ
を有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダ
イアフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子
とを備えるマイクロポンプの製造方法において、ウエハ
に形成された複数のダイアフラムの圧電素子と接合され
る側の部分に、圧電素子に形成された電極板のサイズよ
り小さなサイズの島状凸部を形成し、上記島状凸部上
に、分注器等の接着剤の吐出量が制御可能な器具により
接着剤を吐出し、上記複数のダイアフラムの島状凸部上
に、電極板を有する一枚の圧電素子を接合し、上記個々
のダイアフラムの島状凸部のサイズより電極板のサイズ
が大となるように、上記圧電素子及びウエハをダイシン
グする。
【0018】(11)また、吸入バルブ及び吐出バルブ
を有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダ
イアフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子
とを備えるマイクロポンプにおいて、上記ダイアフラム
の圧電素子との接合側部分、および圧電素子の上記ダイ
アフラムとの接合側部分に濡れ性のよい薬剤が塗布また
は印刷により塗られ、圧電素子とダイアフラムは、はん
だバンプあるいははんだと同等の機能を果たす接合材に
よって接合されている。
【0019】(12)また、吸入バルブ及び吐出バルブ
を有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダ
イアフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子
とを備えるマイクロポンプの製造方法において、上記ダ
イアフラムの圧電素子との接合側部分、および圧電素子
の上記ダイアフラムとの接合側部に濡れ性のよい薬剤を
塗布または印刷により塗り、圧電素子とダイアフラムと
の間に、はんだバンプあるいははんだと同等の機能を果
たす接合材を挿入し、この接合材を融点以上にまで加熱
して、上記圧電素子とダイアフラムとを接合する。
【0020】(13)好ましくは、上記(12)におい
て、上記接合材により圧電素子とダイアフラムとを接合
した後に、上記圧電素子とダイアフラムとの間に接着剤
を充填する。
【0021】(14)また、吸入バルブ及び吐出バルブ
を有するポンプ室と、このポンプ室の一面を形成するダ
イアフラムと、このダイアフラムに接合された圧電素子
とを備えるマイクロポンプの製造方法において、ウエハ
に形成された複数のダイアフラムの圧電素子との接合側
部分に濡れ性のよい薬剤を塗布または印刷により塗り、
上記複数のダイアフラムを覆う、電極板を有する一枚の
圧電素子の上記複数のダイアフラムとの接合側部に濡れ
性のよい薬剤を塗布または印刷により塗り、上記圧電素
子と複数のダイアフラムとの間に、はんだバンプあるい
ははんだと同等の機能を果たす接合材を挿入し、この接
合材を融点以上にまで加熱して、上記圧電素子と複数の
ダイアフラムとを接合し、上記圧電素子及びウエハをダ
イシングする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態で
あるマイクロポンプの概略断面図である。このマイクロ
ポンプは、シリコンで形成されたダイアフラム1を有す
るダイアフラム基板2と、同じくシリコンで形成された
バルブ基板3及びバルブ基板4とを備えており、バルブ
基板3には吸入バルブ5が形成され、バルブ基板4には
吐出バルブ6が形成されている。
【0023】ダイアフラム基板2のダイアフラム1には
圧電素子7の両面に形成された電極板8のサイズ(面
積)よりも小さなサイズ(面積)の島状凸部9が形成さ
れている。この島状凸部9は、ダイアフラム1の他の部
分よりも、圧電素子7側に突出した形状となっている。
【0024】圧電素子7とダイアフラム1との接合は、
接着剤10もしくは接合と同等の機能を果たす接合材に
より、圧電素子7とダイアフラム1に形成された島状凸
部9を介して行われる。圧電素子7と島状凸部9との接
合においては、圧電素子電極板8の領域内に島状凸部9
が収まるように接合される。
【0025】また、図1に示すように、11はポンプ
室、12は吸入口、13は吐出口である。そして、吸入
バルブ5の開く方向は、吸入口12からポンプ室11へ
の方向のみであり、吐出バルブ6の開く方向はポンプ室
11から吐出口13への方向のみである。
【0026】上述したシリコンで形成された島状凸部9
を設けたダイアフラム基板2に代わり、樹脂などの材質
であって、圧電素子7の駆動動作を伝達できる基板であ
れば、用いることができる。
【0027】また、図1に示した例では、電極板8を2
枚設けた圧電素子7を図示しているが、必ずしも2枚の
電極板を設けた圧電素子7に限定されるべきものではな
く、電極板を3枚以上設けた圧電素子であってもよい。
【0028】図2は、図1に示した本発明の第1の実施
形態であるマイクロポンプの駆動状態の簡略説明図であ
る。図2において、2枚の電極板8間に電圧を印加する
と、圧電素子7は電界の向きには伸び、電界の向きと垂
直な方向には縮む。この圧電素子7の歪みにより、ダイ
アフラム1は図2の(b)に示すように、ポンプ室11
側に突出するように変形する。この状態を初期状態とす
る。次に、2枚の電極板8間の電圧印加を止めると、ダ
イアフラム1は、図2の(a)に示すように、電圧印加
前の形状に復帰する。
【0029】このダイアフラム1の図2の(b)に示す
状態から図2の(a)に示す状態への変形により、ポン
プ室11の容積が増加する。吸入バルブ5の開く方向は
吸入口12からポンプ室11への方向のみであり、吐出
バルブ6の開く方向はポンプ室11から吐出口13への
方向のみである。したがって、ダイアフラム1が図2の
(b)に示す状態から図2の(a)に示す状態へ変形す
る場合には、吸入バルブ5が開き、吸入口12から流体
がポンプ室11に流れ込み、ポンプ室11の容積増加分
だけ流体が流入すると、吸入バルブ5は閉じる。
【0030】次に、2枚の電極板8間に電圧を印加する
と、ダイアフラム1は図2の(b)のように変形する。
ダイアフラム1が図2の(a)に示す状態から図2の
(b)に示す状態へ変形する場合には、このダイアフラ
ム1の変形によりポンプ室11の容積が減少する。
【0031】吸入バルブ5の開く方向は、吸入口12か
らポンプ室11への方向のみであり、吐出バルブ6の開
く方向はポンプ室11から吐出口13への方向のみであ
るから、ダイアフラム1が図2の(a)に示す状態から
図2の(b)に示す状態へ変形する場合には、吐出バル
ブ6が開き、吐出口13から流体が吐出する。ポンプ室
11の容積減少分だけ流体が吐出すると、吐出バルブ6
は閉じる。
【0032】次に、本発明の一実施形態によるマイクロ
ポンプの効果について説明する。島状凸部9が形成され
ていないダイアフラムを設けたマイクロポンプと、島状
凸部9が形成されたダイアフラム1を設けたマイクロポ
ンプとの吐出特性比較を行った。
【0033】実験に使用したダイアフラム基板は、結晶
方位(100)の両面研磨した単結晶シリコンで異方性
エッチングにより厚み100マイクロメータのダイアフ
ラムを形成したダイアフラム基板と、同様なダイアフラ
ム1の中心部に厚さ10マイクロメータの島状凸部9を
形成したダイアフラム基板2である。
【0034】この厚み100マイクロメータのダイアフ
ラムのみを形成したダイアフラム基板を設けたマイクロ
ポンプにおいて、ダイアフラムの中心部に圧電素子を接
合したマイクロポンプの吐出量を100%とすると、ダ
イアフラムの中心部から0.5mm位置ずれして圧電素
子をダイアフラムに接合したマイクロポンプの吐出量は
75%となった。
【0035】これに対し、厚み100マイクロメータの
ダイアフラム1の中心部に厚さ10マイクロメータの島
状凸部9を形成したダイアフラム基板2を設けたマイク
ロポンプにおいて、ダイアフラム1の中心部に圧電素子
7を接合したマイクロポンプの吐出量を100%とする
と、ダイアフラム1の中心部から0.5mm位置ずれし
て圧電素子7をダイアフラム1に接合したマイクロポン
プの吐出量は93%となった。
【0036】このように、ダイアフラム1の圧電素子7
接合部に圧電素子電極板8のサイズより小さな島状凸部
9を設けることにより、圧電素子7と島状凸部9との接
合においては、多少、圧電素子電極板8と島状凸部9に
接合位置ずれが生じてもダイアフラム1の変位量のばら
つきが低減されるので、ポンプ吐出特性のばらつきが低
減し、歩留も向上する。
【0037】つまり、本発明の一実施形態であるマイク
ロポンプによれば、圧電素子のダイアフラムへの接合位
置決めが容易であるとともに、マイクロポンプの吐出特
性のばらつきが改善され、作業性が向上し、歩留も向上
可能なマイクロポンプを実現することができる。
【0038】図3は、本発明の第1の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。図3において、島状凸部9上に、分
注器14等の吐出量が制御可能な器具により接着剤10
を吐出する(図3の(a))。次に、圧電素子7を電極
板8のサイズの領域内に島状凸部9が収まるように、島
状凸部9上に接合させる(図3の(b))。
【0039】接着剤10の吐出量が制御可能な分注器1
4を用いることで圧電素子7と島状凸部9との間の接合
層の厚みを正確に管理することが可能となり、圧電素子
7の変位を正確にダイアフラムに伝達することできる。
そのため、ポンプ吐出特性のばらつきの低減が可能とな
る。
【0040】つまり、本発明の第1の実施形態による製
造方法によれば、圧電素子のダイアフラムへの接合位置
決めが容易であるとともに、マイクロポンプの吐出特性
のばらつきが改善され、作業性が向上し、歩留も向上可
能なマイクロポンプの製造方法を実現することができ
る。
【0041】図4は、本発明の第2の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。
【0042】図4において、図3に示した接着剤10の
代わりにシート状接着剤15を島状凸部9上に敷く(図
4の(a))。次に、圧電素子7を電極板8のサイズの
領域内に島状凸部9が収まるように、島状凸部9上にの
せ、荷重をかけた状態で加熱することにより接合を行
う。
【0043】この第2の実施形態である製造方法におい
ても、第1の実施形態と同様な効果を得ることができ
る。
【0044】さらに、この第2の実施形態に係る製造方
法においては、シート状接合材15の使用により、余分
な接着剤による島状凸部9の外周部と圧電素子7との接
合がなくなり、かつ厚みの管理ができるので、ポンプ吐
出特性のばらつきがさらに改善されたマイクロポンプの
製造方法を実現することができる。
【0045】図5は、本発明の第3の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。図5の例においては、島状凸部9の
外周部に余分な接着剤10を溜めるための溝16を設け
た構造となっている。
【0046】接合方法としては、まず、島状凸部9上に
分注器14等の接着剤10の吐出量が制御可能な器具に
より接着剤10を塗布する。次に、圧電素子7を電極板
8のサイズの領域内に島状凸部9が収まるように、島状
凸部上9に接合させる。島状凸部9の外周部に余分な接
着剤10を溜めるための溝16を設けたことにより、余
分な接着剤10がダイアフラム上に広がることを防ぎ、
ダイアフラムの剛性変化のばらつきが抑えられるので、
ポンプ吐出特性のばらつきは図4の場合と同様、著しく
改善される。
【0047】つまり、この第3の実施形態である製造方
法においても、第2の実施形態と同様な効果を得ること
ができる。
【0048】図6は、本発明の第4の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。図6の例においては、島状凸部9に
は接着剤注入口17と流路18とを設けている。この流
路18は圧電素子7と島状凸部9との接合において確実
に接合したい領域に形成するものとする。
【0049】接合方法としては、まず、島状凸部9が圧
電素子7の電極板8のサイズの領域内に収まるように荷
重をかけて固定しておき、この接着剤注入口17に分注
器14等の接着剤10の吐出量が制御可能な器具により
接着剤を吐出する。接着剤10は毛細管現象により流路
18を埋めることになる。この接合方法を用いると、図
3の接合方法よりも接合層を薄くすることが可能とな
り、ダイアフラムの変位量が増大することにより吐出流
量が増大し、ポンプ性能が向上する。
【0050】つまり、この第4の実施形態である製造方
法においては、第1の実施形態と同様な効果を得ること
ができる他、ダイアフラムの変位量が増大することによ
り吐出流量が増大し、ポンプ性能を向上することができ
る。
【0051】図7は、本発明の第5の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。図7の例においては、島状凸部9に
は接着剤10の流路18を設けている。この流路18は
圧電素子7とダイアフラム1上に形成された島状凸部9
との接合において確実に接合したい領域に形成するもの
とする。
【0052】圧電素子7には接着剤注入口17が予め開
けてあり、流路18とつながっているものとする。
【0053】接合方法としては、まず、島状凸部9が圧
電素子7の電極板8のサイズの領域内に収まるように荷
重をかけて固定しておき、接着剤注入口17に分注器1
4等の接着剤10の吐出量が制御可能な器具により接着
剤10を吐出する。接着剤10は毛細管現象により流路
18を埋めることになる。
【0054】この接合方法を用いると、図6に示した接
合方法と同様に、図3に示した接合方法よりも接合層を
薄くすることが可能となり、ダイアフラムの変位量が増
大することにより吐出流量が増大し、ポンプ性能が向上
する。
【0055】つまり、この第5の実施形態である製造方
法においては、第1の実施形態と同様な効果を得ること
ができる他、ダイアフラムの変位量が増大することによ
り吐出流量が増大し、ポンプ性能を向上することができ
る。
【0056】図8は、本発明の第6の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。図8の例においては、島状凸部9に
は余分な接着剤10を溜めるための接着剤の格子状流路
18を設けている。接合方法としては、島状凸部9上に
分注器14等の接着剤10の吐出量が制御可能な器具に
より接着剤10を吐出する。
【0057】次に、圧電素子7を電極板8のサイズの領
域内に島状凸部9が収まるように、島状凸部9上に接合
させる。島状凸部9上に格子状の流路18を設けたこと
により、余分な接着剤10が流路18に溜まる。島状凸
部9上に余分な接着剤を溜めるための流路18を設ける
ことで圧電素子7と島状凸部9の間の接合層の厚みを正
確に管理することが可能となり、圧電素子7の変位を正
確にダイアフラム1にできる。そのため、ポンプ吐出特
性のばらつきの低減が可能となる。
【0058】つまり、この第6の実施形態である製造方
法においては、第1の実施形態と同様な効果を得ること
ができる。
【0059】図9は、本発明の第7の実施形態であるマ
イクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラム
1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法を
示したものである。図9において、接合方法としては、
島状凸部9上に分注器14等の接着剤10の吐出量が制
御可能な器具により接着剤10を吐出する。この接着剤
10には予めサイズの揃ったガラス、あるいは金属等の
ビーズ19が混入されている。
【0060】接着剤10に予めビーズ19を混入させる
代わりに、島状凸部9上に分注器14等の吐出量が制御
可能な器具により接着剤10を吐出した後に、ビーズ1
9を混入させてもよい。接着剤10にビーズ19を混入
させることで圧電素子7と島状凸部9の間の接合層の厚
みを正確に管理することが可能となり、圧電素子7の変
位を正確にダイアフラムに伝達することができる。
【0061】そのため、ポンプ吐出特性のばらつきの低
減が可能となる。つまり、この第7の実施形態である製
造方法においては、第1の実施形態と同様な効果を得る
ことができる。
【0062】図10は、本発明の第8の実施形態である
マイクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラ
ム1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合方法
を示したものである。図10において、島状凸部9の外
周部には圧電素子7のサイズに合わせ、圧電素子7を収
容し得るような位置決め用の凸状枠20が形成されてい
る。
【0063】この位置決め用凸状枠20は、圧電素子7
のサイズをa、圧電素子の電極板8のサイズをb、島状
凸部9のサイズをc、位置決め用凸状枠20の内周サイ
ズをdとすれば、d−a<b−cなる関係を成立させる
内周サイズである。圧電素子7と島状凸部9との接合
は、上述した第1の実施形態から第7の実施形態の方法
に従うこととする。
【0064】本発明のこの接合方法を用いると、位置決
め操作が簡単になるので作業性が向上し、製造コストを
下げることができる。つまり、この第8の実施形態であ
る製造方法においても、第1の実施形態と同様な効果を
得ることができる。
【0065】図11は、本発明の第9の実施形態である
マイクロポンプの製造方法の説明図であり、ダイアフラ
ム1上に形成した島状凸部9と圧電素子7との接合にお
けるウエハレベルでの接合方法を示したものである。
【0066】図11の(a)において、ウエハレベルの
状態、つまり、ウエハの状態で島状凸部9を形成したダ
イアフラム1と圧電素子7とを上記実施形態1から実施
形態7と同様な方法により接合する。その後、図11の
(b)に示すように、ダイシングを行い、個々のマイク
ロポンプに分割する。このように、ウエハレベルで圧電
素子7とダイアフラム1上に形成した島状凸部9とを接
合することにより、位置決めが容易となって作業性は向
上し、ポンプ吐出特性のばらつきが低減され、マイクロ
ポンプの製造コストを下げることができる。
【0067】図12は、本発明の他の実施形態であるマ
イクロポンプの概略断面図である。この図12に示すマ
イクロポンプは、シリコンで形成されたダイアフラム1
を有するダイアフラム基板2と、同じくシリコンで形成
されたバルブ基板3及びバルブ基板4とを備えており、
バルブ基板3には吸入バルブ5が形成され、バルブ基板
4には吐出バルブ6が形成されている。
【0068】圧電素子接合部21のダイアフラム1側の
部分、および圧電素子接合部21の圧電素子7側の部分
には、濡れ性のよい薬剤22が塗布または印刷により塗
られている。圧電素子7とダイアフラム1との接合は、
はんだバンプ23もしくははんだと同等の機能を果たす
接合材を介して、接合されているものとする。なお、上
記のシリコンで形成されたダイアフラム基板2に代え
て、圧電素子の駆動を伝達できる樹脂などでもよいもの
とする。
【0069】上述した図12の例によれば、圧電素子の
ダイアフラムへの接合位置決めが容易であるとともに、
マイクロポンプの吐出特性のばらつきが改善され、作業
性が向上し、歩留も向上可能なマイクロポンプを実現す
ることができる。
【0070】なお、図12の例では、電極板8を2枚設
けた圧電素子7を示しているが、必ずしも2枚の電極板
を設けた圧電素子7に限定されるべきものではなく、電
極板を3枚以上設けた圧電素子であっても本発明を適用
することができる。
【0071】図13は、図12に示したマイクロポンプ
のダイアフラム1と圧電素子7との接合方法を示したも
のである。図13の(a)において、ダイアフラム1側
の圧電素子接合部21の少なくとも一部、及び圧電素子
7側の接合部21をなす電極板の少なくとも一部には、
濡れ性のよい薬剤22を塗布または印刷により塗ってお
く。
【0072】ダイアフラム1側の圧電素子接合部21に
おいて濡れ性の良い薬剤22を塗った領域に、はんだバ
ンプ23をのせ、このダイアフラム1上に圧電素子7側
の圧電素子接合部21がはんだバンプ23と接触するよ
うに、圧電素子7をのせる。そして、はんだバンプ23
を融点以上にまで加熱する。これにより、はんだバンプ
23が溶けると、はんだバンプ23は濡れ性のよい薬剤
22部分に広がり、それとともに圧電素子7が最適な接
合位置に移動する。すなわち、自動位置決めが行われ
る。その後、はんだバンプ23を冷却し、図13の
(b)に示す状態となる。
【0073】この図13に示した接合方法では、はんだ
バンプ23は濡れ性のよい薬剤が塗られていない部分に
は広がらないので、接合高さを均一にすることが可能と
なる。また、圧電素子7とダイアフラム1との接合にお
いては、常にダイアフラム1の同じ領域で圧電素子7が
接合されることにより、ポンプ吐出特性のばらつきを低
減することができる。
【0074】図14は、図12に示したマイクロポンプ
のダイアフラム1と圧電素子7との他の接合方法を示し
たものである。図14の(a)において、ダイアフラム
1側の圧電素子接合部21の少なくとも一部、および圧
電素子7側の接合部21をなす金属板の少なくとも一部
には濡れ性のよい薬剤22を塗布または印刷により塗っ
ておく。
【0075】ダイアフラム1の圧電素子接合部21にお
いて、濡れ性の良い薬剤22を塗った領域にはんだバン
プ23をのせ、このダイアフラム1上に圧電素子7側の
接合部21がはんだバンプ23と接触するように圧電素
子7をのせ、はんだバンプ23を融点以上にまで加熱す
ることにより、はんだバンプ23を溶かすと、はんだバ
ンプ23は濡れ性のよい薬剤22部分に広がり、それと
ともに圧電素子7が最適な接合位置に移動する。
【0076】すなわち、自動位置決めが行われる。その
後、はんだバンプ23を冷却し、図14の(b)に示す
ような状態とする。
【0077】冷却した後、図14の(c)に示すよう
に、ダイアフラム1と圧電素子7との隙間に第4または
第5の実施形態による方法で、接着剤10を充填させ
る。
【0078】この図14に示した接合方法では、はんだ
バンプ23は濡れ性のよい薬剤22が塗られていない部
分には広がらないので、接合高さも均一にすることが可
能となる。
【0079】圧電素子7とダイアフラム1との接合にお
いては、常にダイアフラム1の同じ領域で圧電素子7が
接合されることによりポンプ吐出特性のばらつきを低減
することができる。さらには、ダイアフラム1と圧電素
子7との隙間に接着剤10を充填させたことにより接合
強度が増し、耐久性が向上する。
【0080】図15は、図12の例のマイクロポンプの
ダイアフラム1と圧電素子7との接合におけるウエハレ
ベルでの接合方法を示したものである。図15の(a)
において、ダイアフラム1と圧電素子7との接合は図1
3に示した例の接合方法により行い、その後、ダイシン
グを行い図15の(b)に示すように、個々のものに分
割する。
【0081】このように、ウエハレベルで圧電素子7と
ダイアフラム1とを接合することにより、ポンプ吐出特
性のばらつきが低減されたマイクロポンプ製造の作業性
が向上し、製造コストを下げることができる。
【0082】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、マ
イクロポンプにおいて、ダイアフラムに圧電素子電極板
サイズより小さな領域の島状凸部を形成することによ
り、圧電素子をダイアフラムに接合する時に、圧電素子
の電極板のサイズ内にダイアフラムの島状凸部が収まる
ように接合が行われるようにすればよいので、圧電素子
のダイアフラムへの接合位置決めが容易となり、マイク
ロポンプの吐出特性のばらつきが改善され、作業性が向
上し、歩留も向上する。
【0083】つまり、圧電素子のダイアフラムへの接合
位置決めが容易であるとともに、マイクロポンプの吐出
特性のばらつきが改善され、作業性が向上し、歩留も向
上可能なマイクロポンプ及びその製造方法を実現するこ
とができる。
【0084】また、本発明によれば、マイクロポンプに
おいて、ダイアフラム基板上の圧電素子接合部と、圧電
素子接合部に濡れ性の良い薬剤を塗布しておき、はんだ
バンプにより接合を行えば、濡れ性の良い部分にはんだ
が広がることにより自動位置決めが可能となり、マイク
ロポンプの吐出特性のばらつきが改善され、作業性が向
上し、歩留も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるマイクロポンプの概
略断面図である。
【図2】図1に示したマイクロポンプの駆動状態を説明
するための概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図5】本発明の第3の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図6】本発明の第4の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図7】本発明の第5の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図8】本発明の第6の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図9】本発明の第7の実施形態であるマイクロポンプ
の製造方法の説明図である。
【図10】本発明の第8の実施形態であるマイクロポン
プの製造方法の説明図である。
【図11】本発明の第9の実施形態であるマイクロポン
プの製造方法の説明図である。
【図12】本発明の他の実施形態であるマイクロポンプ
の概略断面図である。
【図13】図12に示したマイクロポンプのダイアフラ
ムと圧電素子との接合方法を示す図である。
【図14】図12に示したマイクロポンプのダイアフラ
ムと圧電素子との他の接合方法を示す図である。
【図15】図12の例のマイクロポンプのダイアフラム
と圧電素子との接合におけるウエハレベルでの接合方法
を示す図である。
【符号の説明】
1 ダイアフラム 2 ダイアフラム基板 3 バルブ基板 4 バルブ基板 5 吸入バルブ 6 吐出バルブ 7 圧電素子 8 電極板 9 島状凸部 10 接着剤 11 ポンプ室 12 吸入口 13 吐出口 14 分注器 15 シート状接着剤 16 溝 17 接着剤注入口 18 流路 19 ビーズ 20 凸状枠 21 接合部 22 濡れ性の良い薬剤 23 はんだバンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小出 晃 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐々木 康彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 3H077 AA06 BB10 CC02 CC09 DD06 EE34 EE35 EE40 FF08 FF36

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプにおいて、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部が形成され、上記圧電素子と上記島状凸部と
    は、上記圧電素子に形成された電極板の領域内に島状凸
    部が収まるように接合されていることを特徴とするマイ
    クロポンプ。
  2. 【請求項2】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 上記島状凸部上に、分注器等の接着剤の吐出量が制御可
    能な器具により接着剤を吐出し、 圧電素子を電極板サイズの領域内に島状凸部が収まるよ
    うに、島状凸部上に接合することを特徴とするマイクロ
    ポンプの製造方法。
  3. 【請求項3】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 上記島状凸部上にシート状接着剤を敷き、圧電素子を電
    極板サイズの領域内に島状凸部が収まるように、島状凸
    部上にのせ荷重をかけた状態で加熱することにより島状
    凸部と圧電素子とを接合することを特徴とするマイクロ
    ポンプの製造方法。
  4. 【請求項4】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 上記島状凸部の外周部に余分な接着剤を溜めるための溝
    を形成し、 上記島状凸部上に分注器等の接着剤の吐出量が制御可能
    な器具により接着剤を吐出し、 圧電素子を、電極板サイズの領域内に島状凸部が収まる
    ように、島状凸部上に接合することを特徴とするマイク
    ロポンプの製造方法。
  5. 【請求項5】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 上記島状凸部に、接着剤の注入口を形成するとともに、
    圧電素子と島状凸部とを確実に接合したい領域に流路を
    形成し、 島状凸部が圧電素子の電極板サイズの領域内に収まるよ
    うに荷重をかけて固定し、 上記注入口に分注器等の接着剤の吐出量が制御可能な器
    具により接着剤を吐出し、毛細管現象により流路を埋
    め、圧電素子を島状凸部上に接合することを特徴とする
    マイクロポンプの製造方法。
  6. 【請求項6】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 圧電素子に接着剤注入口を形成し、 上記島状凸部に、圧電素子と島状凸部とを確実に接合し
    たい領域に、上記接着剤注入口に連絡する流路を形成
    し、 島状凸部が圧電素子の電極板サイズの領域内に収まるよ
    うに荷重をかけて固定し、 上記注入口に分注器等の接着剤の吐出量が制御可能な器
    具により接着剤を吐出し、毛細管現象により流路を埋
    め、圧電素子を島状凸部上に接合することを特徴とする
    マイクロポンプの製造方法。
  7. 【請求項7】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 島状凸部には余分な接着剤を溜めるための溝を形成し、 上記島状凸部上に分注器等の接着剤の吐出量が制御可能
    な器具により接着剤を吐出し、 圧電素子を、電極板サイズの領域内に島状凸部が収まる
    ように、島状凸部上に接合し、島状凸部上の余分な接着
    剤を溜めるための溝を設けたことにより、余分な接着剤
    を島状凸部上の溝に溜めることによって接着層の厚みを
    均一にすることを特徴とするマイクロポンプの製造方
    法。
  8. 【請求項8】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 上記島状凸部上に分注器等の接着剤の吐出量が制御可能
    な器具により、サイズの揃ったビーズが混入された接着
    剤を吐出し、 圧電素子を、電極板サイズの領域内に島状凸部が収まる
    ように、島状凸部上に接合し、接着剤にサイズの揃った
    ビーズが混入されてあることにより、接着層の厚みを均
    一にすることを特徴とするマイクロポンプの製造方法。
  9. 【請求項9】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポンプ
    室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラムと、
    このダイアフラムに接合された圧電素子とを備えるマイ
    クロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子と接合される側の部分に、
    圧電素子に形成された電極板のサイズより小さなサイズ
    の島状凸部を形成し、 島状凸部の外周部に圧電素子のサイズに応じた位置決め
    用の凸状枠であって、この位置決め用の凸状枠は、圧電
    素子サイズをa、圧電素子の電極板サイズをb、島状凸
    部のサイズをc、位置決め用の凸状枠サイズをdとする
    と、d−a<b−cなる関係が成立するサイズの上記凸
    状枠を形成し、 圧電素子を、電極板サイズの領域内に島状凸部が収まる
    ように、島状凸部上に接合することを特徴とするマイク
    ロポンプの製造方法。
  10. 【請求項10】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポン
    プ室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラム
    と、このダイアフラムに接合された圧電素子とを備える
    マイクロポンプの製造方法において、 ウエハに形成された複数のダイアフラムの圧電素子と接
    合される側の部分に、圧電素子に形成された電極板のサ
    イズより小さなサイズの島状凸部を形成し、 上記島状凸部上に、分注器等の接着剤の吐出量が制御可
    能な器具により接着剤を吐出し、 上記複数のダイアフラムの島状凸部上に、電極板を有す
    る一枚の圧電素子を接合し、 上記個々のダイアフラムの島状凸部のサイズより電極板
    のサイズが大となるように、上記圧電素子及びウエハを
    ダイシングすることを特徴とするマイクロポンプの製造
    方法。
  11. 【請求項11】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポン
    プ室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラム
    と、このダイアフラムに接合された圧電素子とを備える
    マイクロポンプにおいて、 上記ダイアフラムの圧電素子との接合側部分、および圧
    電素子の上記ダイアフラムとの接合側部分に濡れ性のよ
    い薬剤が塗布または印刷により塗られ、圧電素子とダイ
    アフラムは、はんだバンプあるいははんだと同等の機能
    を果たす接合材によって接合されていることを特徴とす
    るマイクロポンプ。
  12. 【請求項12】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポン
    プ室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラム
    と、このダイアフラムに接合された圧電素子とを備える
    マイクロポンプの製造方法において、 上記ダイアフラムの圧電素子との接合側部分、および圧
    電素子の上記ダイアフラムとの接合側部に濡れ性のよい
    薬剤を塗布または印刷により塗り、 圧電素子とダイアフラムとの間に、はんだバンプあるい
    ははんだと同等の機能を果たす接合材を挿入し、この接
    合材を融点以上にまで加熱して、上記圧電素子とダイア
    フラムとを接合することを特徴とするマイクロポンプの
    製造方法。
  13. 【請求項13】請求項12記載のマイクロポンプの製造
    方法において、上記接合材により圧電素子とダイアフラ
    ムとを接合した後に、上記圧電素子とダイアフラムとの
    間に接着剤を充填することを特徴とするマイクロポンプ
    の製造方法。
  14. 【請求項14】吸入バルブ及び吐出バルブを有するポン
    プ室と、このポンプ室の一面を形成するダイアフラム
    と、このダイアフラムに接合された圧電素子とを備える
    マイクロポンプの製造方法において、 ウエハに形成された複数のダイアフラムの圧電素子との
    接合側部分に濡れ性のよい薬剤を塗布または印刷により
    塗り、上記複数のダイアフラムを覆う、電極板を有する
    一枚の圧電素子の上記複数のダイアフラムとの接合側部
    に濡れ性のよい薬剤を塗布または印刷により塗り、 上記圧電素子と複数のダイアフラムとの間に、はんだバ
    ンプあるいははんだと同等の機能を果たす接合材を挿入
    し、この接合材を融点以上にまで加熱して、上記圧電素
    子と複数のダイアフラムとを接合し、 上記圧電素子及びウエハをダイシングすることを特徴と
    するマイクロポンプの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004198421A (ja) * 2002-12-13 2004-07-15 Xerox Corp 圧電変換器
CN100365278C (zh) * 2005-06-04 2008-01-30 胡军 一种用于制造微型泵的压电陶瓷片和微型气泵
US9145882B2 (en) 2012-12-21 2015-09-29 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Micro pump
US9157428B2 (en) 2012-11-12 2015-10-13 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Micro-pump

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