JP2000248277A - 改良土の施工方法 - Google Patents

改良土の施工方法

Info

Publication number
JP2000248277A
JP2000248277A JP5515799A JP5515799A JP2000248277A JP 2000248277 A JP2000248277 A JP 2000248277A JP 5515799 A JP5515799 A JP 5515799A JP 5515799 A JP5515799 A JP 5515799A JP 2000248277 A JP2000248277 A JP 2000248277A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
improved soil
water
improved
based modifier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5515799A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Usui
靖夫 碓井
Tetsuzo Hachikawa
哲三 八川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eito Kosan Kk
Original Assignee
Eito Kosan Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eito Kosan Kk filed Critical Eito Kosan Kk
Priority to JP5515799A priority Critical patent/JP2000248277A/ja
Publication of JP2000248277A publication Critical patent/JP2000248277A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】建設残土等の廃棄物を材料とする安価で無公害
な改良土とその製造方法を提供すること。 【解決手段】汚泥と、セメント系改質剤と、石灰系改質
剤を混合して作られる。この汚泥は、水分を多量に含む
ベントナイト等の建設残土である。この改良土10は、
可塑性と自己接着性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設残土等の汚
泥を利用して作られる改良土とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水田や畑のあぜを作る場合、土を
盛り上げて形成していたが、あぜを土で作ると、モグラ
や蟹があける穴により水漏れが発生し、水と共に肥料、
殺虫剤などの農薬も流出していた。従って薬剤の追加散
布をする必要があり費用がかかる上、収穫に大きな影響
を与える農薬をどの程度追加散布を行うかは、熟練者の
勘に頼っていた。さらに、水漏れした量を追加して取水
しなければならず、水管理にも多大な時間が必要であ
り、また新たに取水した場合水温が低いため収穫に影響
があった。その上、水漏れ個所を探すのにも多大な時間
を要するものであった。また、土のみで作られているあ
ぜは、耐用年数も短く数年ごとにあぜ塗り作業を行う必
要があり多大な労力を要していた。
【0003】そして、土で作られたあぜには雑草が生え
るため、害虫の発生などによる被害が発生し、これを防
ぐために定期的な草刈を行う必要があった。草刈には多
大の労力が必要で、機械を使用するため危険な作業でも
あった。草刈を行わない方法として殺虫剤、除草剤を散
布する方法があったが、環境や農作物への悪影響が問題
となっていた。
【0004】また、あぜの耐用年数を長くする方法とし
て、土で作られたあぜの表面に合成樹脂製等のシートで
覆う方法があった。しかしこの方法は、水漏れを防ぎ雑
草の発生を防ぐことができるが、トラクター等の農機具
によりシートを破損させるという問題があった。また、
シートの劣化に伴って定期的に新しいものと交換する必
要があり、多大な労力を要し、交換に要するシートの購
入費用がかかり、また老朽化したシートは廃棄処分しな
ければならず、資源の無駄になっていた。
【0005】そこで、これらを解決するものとして、コ
ンクリートやアスファルト等であぜを形成したものがあ
った。この場合、土で作るよりもあぜ幅を狭くすること
ができ、耐久性が向上し、雑草が生えることがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンクリート
等であぜを形成した場合、初期施工費用が高額となり、
コンクリートの影響で稲、野菜の収穫が不良となる場合
もあった。また、あぜの強度は向上するが、農作業時に
農機具がコンクリートに接触し農機具が破損するという
問題があった。このため、あぜ付近の農作業は人手で行
わなければならないという制約が生じ、多大な労力、時
間が必要となり機械化のメリットが十分に得られないも
のであった。
【0007】さらに、コンクリート製のあぜを壊す場
合、重建設機械等によりコンクリートやアスファルト等
を剥がし、廃棄しなければならず環境問題となることが
考えられて、コンクリート製のあぜがある休耕地の再利
用には制約があった。
【0008】一方、建設現場で発生する建設残土は、大
部分は破棄されており、破棄する場所の確保が大変であ
った。また、資源を再利用する観点からも、建設残土の
有効な利用方法が求められていた。
【0009】この発明は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、建設残土等の廃棄物を材料とする安価
で無公害な改良土とその製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、汚泥と、セ
メント系改質剤と、石灰系改質剤を混合して作られ、可
塑性を有している改良土である。この汚泥は、ベントナ
イトを含み水分を多量に有する流動性の建設残土であ
る。この発明の改良土は、所定の固さを有し田畑のあぜ
表面に積層されるものであり、肥料としても効果があ
り、作物に悪影響がなく、しかもあぜを保護し強度を高
めるものである。
【0011】またこの発明は、水分を多量に含む流動性
の汚泥に、セメント系改質材と石灰系改質材を加えて混
練し、自己接着性を有した可塑性改良土を形成する改良
土の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面に基づいて説明する。この実施形態の改良土10
の材料は、水分を多量に含み流動性の建設残土である。
この汚泥に、軟弱地盤を硬化・改良するセメント系改質
剤(例えばSP−20デンカ社製)と石灰系改質剤(例
えばSP−40デンカ社製)を等量添加し混練して改良
土を作る。添加量は、例えば汚泥15mに対し、セメ
ント系改質剤1m、石灰系改質剤1mである。改良
土10は、乾燥状態で1kgにつきアルカリ分含有量が
250gを越えるものである。
【0013】この改良土10は、流動性を有した建設残
土に上記改質剤を加えて、所定の固さで可塑性を有し、
自己接着性を有するものである。これにより、任意の形
状に施工可能であり、形状の修正や追加が容易に可能で
ある。
【0014】この実施形態の改良土10の使用方法は、
図2に示すように、田畑11のあぜ12表面に所定厚み
で覆土する。改良土10の厚みは、例えば20cm以上
である。覆土の手段は、図3に示すように重建設機械1
4で行ってもよくその他建設機械や人手により簡単に施
工可能である。
【0015】次に改良土10の性状について説明する。
この改良土10は、土壌の硬さを示すコーン指数が、2
4kgf/cmと高い値である。この硬さは、モグ
ラや蟹が穴をあけることがなく、水漏れを防ぐことがで
きる程度のものである。また、山中式土壌硬度計により
測定した土壌硬度指数は、27mm(20kg/c
)以上である。一般に植物の根が伸びるためには、
土中に根の直径より大きい連続した孔隙(0.1mm程
度以上)が存在するか、または、根の伸長圧は山中式土
壌硬度計による土壌硬度指数で23mm(10kg/c
)程度と考えられ、根の伸長には土粒間の摩擦抵抗
がこの値より小さいことが必要である。
【0016】この実施形態の改良土10は植物の根の進
入限界とされている27mm(20kg/cm)以上
が確保されている。また、透水性を示す透水係数は2.
41×10―4(cm/s)と低い値を示し、不透水性
である。
【0017】この実施形態の改良土10によれば、建設
残土を再利用し、無公害で丈夫なあぜ12を作ることが
できる。さらにセメント系改質剤と石灰系改質剤が混入
されているため炭化カルシウムと同様の肥料効果があ
り、無害なため再利用方法に制約がなく便利である。
【0018】この改良土10であぜ12を作った場合、
モグラや蟹が穴をあけることがなく、水漏れがなくな
り、水とともに流出していた肥料、殺虫剤等の農薬も追
加散布する必要がなく、勘に頼っていた散布量の管理も
容易なものとなる。また、水量の管理に時間を費やすこ
とがなくなり、追加して取水することがなくなったた
め、水温管理も容易となり、増収穫が可能である。さら
に、多大な時間、労力を費やして行っていた水漏れ箇所
を探す作業や、数年ごとに行っていたあぜ塗り作業を行
う必要がない。
【0019】また、従来のようにあぜの耐久性を向上さ
せるためのシートをかけることも不要で、トラクター等
の農機具によりシートを破損させるという不具合もな
く、定期的に交換する必要もなくなったため、多大な労
力を費やさなくてもよい。その上、交換に要するシート
の購入費用がかからず、また交換した古いシートの廃棄
処分の問題もなくなった。
【0020】さらに、この改良土10は、初期施工費用
が高額なコンクリートに比べ、建築残土等の汚泥で作ら
れるため、低コストであぜの施工ができる。また、改良
土10はコーン指数が24kgf/cmと高い値を
示すが、トラクター等の農機具が接触すると容易に崩れ
るため高価な農機具を破損せず、あぜ近傍の農作業も農
機具で行うことができる。従って人手で行う作業が減
り、本来の機械化メリットが得られる。また、改良土1
0は適度な粘着性を有しているため、崩れた部分を人手
等で容易に修復することができる。
【0021】改良土10は、土壌硬度指数が27mm
(20kg/cm)以上であるため、雑草の根が伸長
することができす、雑草の繁茂を防ぐことができる。そ
して、透水係数が2.41×10―4(cm/s)と低
い値を示し、不透材料であることからも雑草が生育する
ことがない。このため、危険で多大な時間を有する草刈
り作業を行わなくてもよく、環境や農作物の収穫に影響
を生じる殺虫剤、除草剤を散布する必要がない。
【0022】そして、遊休地を再利用する等、改良土1
0で形成されたあぜを壊す場合、改良土10は重建設機
械等ではなく農機具により簡単に剥がしたり砕いたりす
ことができ、周辺の土壌に混ぜることができ、廃棄の問
題を考慮する必要がない。改良土10を混ぜた土壌は、
最初はアルカリ性が強く草木の生殖を抑制するが、中和
剤を散布することにより草木に対して炭化カルシウムと
同程度の肥料効果が得られる。
【0023】なお、この発明の改良土は、各材料の配合
比等適宜変更可能である。セメント系改質剤、石灰系改
質剤は、上記以外の商品でもよく、適宜変更可能であ
る。またこの改良土はあぜ以外にいろいろな場所に使用
することができる。
【0024】
【発明の効果】この発明の改良土は、建設残土等の廃棄
物を再利用した安価で無公害なものであり、例えば田畑
のあぜの形成に使用すると、あぜの耐久性を向上させ、
あぜの水漏れがなく水管理が容易となる。従って、雑草
の繁茂や害虫の発生を押さえることができ、農薬の使用
を抑えることができる。そして、適度な固さを有するが
農機具等が接触しても農機具を破損させることがなく、
また可塑性と適度な粘着性も有しているため、この改良
土の破れた部分は人手等で簡単に修復することが可能で
ある。さらに廃棄の際は、砕いて周辺の土壌に混ぜるこ
とができ、環境破壊も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の改良土の製造方法を示
すフローチャートである。
【図2】この実施形態の改良土の使用方法を示す斜視図
である。
【図3】この実施形態の改良土であぜを作る様子を示す
斜視図である。
【符号の説明】
10 改良土 11 田畑 12 あぜ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月4日(2000.2.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 改良土の施工方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設残土等の汚
泥を利用して作られる改良土の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水田や畑のあぜを作る場合、土を
盛り上げて形成していたが、あぜを土で作ると、モグラ
や蟹があける穴により水漏れが発生し、水と共に肥料、
殺虫剤などの農薬も流出していた。従って薬剤の追加散
布をする必要があり費用がかかる上、収穫に大きな影響
を与える農薬をどの程度追加散布を行うかは、熟練者の
勘に頼っていた。さらに、水漏れした量を追加して取水
しなければならず、水管理にも多大な時間が必要であ
り、また新たに取水した場合水温が低いため収穫に影響
があった。その上、水漏れ個所を探すのにも多大な時間
を要するものであった。また、土のみで作られているあ
ぜは、耐用年数も短く数年ごとにあぜ塗り作業を行う必
要があり多大な労力を要していた。
【0003】そして、土で作られたあぜには雑草が生え
るため、害虫の発生などによる被害が発生し、これを防
ぐために定期的な草刈を行う必要があった。草刈には多
大の労力が必要で、機械を使用するため危険な作業でも
あった。草刈を行わない方法として殺虫剤、除草剤を散
布する方法があったが、環境や農作物への悪影響が問題
となっていた。
【0004】また、あぜの耐用年数を長くする方法とし
て、土で作られたあぜの表面に合成樹脂製等のシートで
覆う方法があった。しかしこの方法は、水漏れを防ぎ雑
草の発生を防ぐことができるが、トラクター等の農機具
によりシートを破損させるという問題があった。また、
シートの劣化に伴って定期的に新しいものと交換する必
要があり、多大な労力を要し、交換に要するシートの購
入費用がかかり、また老朽化したシートは廃棄処分しな
ければならず、資源の無駄になっていた。
【0005】そこで、これらを解決するものとして、コ
ンクリートやアスファルト等であぜを形成したものがあ
った。この場合、土で作るよりもあぜ幅を狭くすること
ができ、耐久性が向上し、雑草が生えることがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンクリート
等であぜを形成した場合、初期施工費用が高額となり、
コンクリートの影響で稲、野菜の収穫が不良となる場合
もあった。また、あぜの強度は向上するが、農作業時に
農機具がコンクリートに接触し農機具が破損するという
問題があった。このため、あぜ付近の農作業は人手で行
わなければならないという制約が生じ、多大な労力、時
間が必要となり機械化のメリットが十分に得られないも
のであった。
【0007】さらに、コンクリート製のあぜを壊す場
合、重建設機械等によりコンクリートやアスファルト等
を剥がし、廃棄しなければならず環境問題となることが
考えられて、コンクリート製のあぜがある休耕地の再利
用には制約があった。
【0008】一方、建設現場で発生する建設残土は、大
部分は破棄されており、破棄する場所の確保が大変であ
った。また、資源を再利用する観点からも、建設残土の
有効な利用方法が求められていた。
【0009】この発明は上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、建設残土等の廃棄物を材料とする安価
で無公害な改良土の施工方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、水分を多量
に含んで流動性を有した汚泥に、セメント系改質材と石
灰系改質材を混合し混練して、自己接着性を有した可塑
性改良土を形成し、上記改良土を土の表面に所定の厚さ
及び硬さで施工し、雑草が生えないようにする改良土の
施工方法である。また、上記セメント系改質材と石灰系
改質材は、汚泥15に対し、セメント系改質剤1、石灰
系改質剤1の割合で混合する。
【0011】また、上記汚泥は、ベントナイトを含む建
設残土からなる。上記改良土は、自己接着性を有し、田
畑のあぜの表面に所定の厚さ及び硬さで施工するもので
ある
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面に基づいて説明する。この実施形態の改良土10
の材料は、水分を多量に含み流動性の建設残土である。
この汚泥に、軟弱地盤を硬化・改良するセメント系改質
剤(例えばSP−20デンカ社製)と石灰系改質剤(例
えばSP−40デンカ社製)を等量添加し混練して改良
土を作る。添加量は、例えば汚泥15mに対し、セメ
ント系改質剤1m、石灰系改質剤1mである。改良
土10は、乾燥状態で1kgにつきアルカリ分含有量が
250gを越えるものである。
【0013】この改良土10は、流動性を有した建設残
土に上記改質剤を加えて、所定の固さで可塑性を有し、
自己接着性を有するものである。これにより、任意の形
状に施工可能であり、形状の修正や追加が容易に可能で
ある。
【0014】この実施形態の改良土10の使用方法は、
図2に示すように、田畑11のあぜ12表面に所定厚み
で覆土する。改良土10の厚みは、例えば20cm以上
である。覆土の手段は、図3に示すように重建設機械1
4で行ってもよくその他建設機械や人手により簡単に施
工可能である。
【0015】次に改良土10の性状について説明する。
この改良土10は、土壌の硬さを示すコーン指数が、2
4kgf/cmと高い値である。この硬さは、モグ
ラや蟹が穴をあけることがなく、水漏れを防ぐことがで
きる程度のものである。また、山中式土壌硬度計により
測定した土壌硬度指数は、27mm(20kg/c
)以上である。一般に植物の根が伸びるためには、
土中に根の直径より大きい連続した孔隙(0.1mm程
度以上)が存在するか、または、根の伸長圧は山中式土
壌硬度計による土壌硬度指数で23mm(10kg/c
)程度と考えられ、根の伸長には土粒間の摩擦抵抗
がこの値より小さいことが必要である。
【0016】この実施形態の改良土10は植物の根の進
入限界とされている27mm(20kg/cm)以上
が確保されている。また、透水性を示す透水係数は2.
41×10―4(cm/s)と低い値を示し、不透水性
である。
【0017】この実施形態の改良土10によれば、建設
残土を再利用し、無公害で丈夫なあぜ12を作ることが
できる。さらにセメント系改質剤と石灰系改質剤が混入
されているため炭化カルシウムと同様の肥料効果があ
り、無害なため再利用方法に制約がなく便利である。
【0018】この改良土10であぜ12を作った場合、
モグラや蟹が穴をあけることがなく、水漏れがなくな
り、水とともに流出していた肥料、殺虫剤等の農薬も追
加散布する必要がなく、勘に頼っていた散布量の管理も
容易なものとなる。また、水量の管理に時間を費やすこ
とがなくなり、追加して取水することがなくなったた
め、水温管理も容易となり、増収穫が可能である。さら
に、多大な時間、労力を費やして行っていた水漏れ箇所
を探す作業や、数年ごとに行っていたあぜ塗り作業を行
う必要がない。
【0019】また、従来のようにあぜの耐久性を向上さ
せるためのシートをかけることも不要で、トラクター等
の農機具によりシートを破損させるという不具合もな
く、定期的に交換する必要もなくなったため、多大な労
力を費やさなくてもよい。その上、交換に要するシート
の購入費用がかからず、また交換した古いシートの廃棄
処分の問題もなくなった。
【0020】さらに、この改良土10は、初期施工費用
が高額なコンクリートに比べ、建築残土等の汚泥で作ら
れるため、低コストであぜの施工ができる。また、改良
土10はコーン指数が24kgf/cmと高い値を
示すが、トラクター等の農機具が接触すると容易に崩れ
るため高価な農機具を破損せず、あぜ近傍の農作業も農
機具で行うことができる。従って人手で行う作業が減
り、本来の機械化メリットが得られる。また、改良土1
0は適度な粘着性を有しているため、崩れた部分を人手
等で容易に修復することができる。
【0021】改良土10は、土壌硬度指数が27mm
(20kg/cm)以上であるため、雑草の根が伸長
することができす、雑草の繁茂を防ぐことができる。そ
して、透水係数が2.41×10―4(cm/s)と低
い値を示し、不透材料であることからも雑草が生育する
ことがない。このため、危険で多大な時間を有する草刈
り作業を行わなくてもよく、環境や農作物の収穫に影響
を生じる殺虫剤、除草剤を散布する必要がない。
【0022】そして、遊休地を再利用する等、改良土1
0で形成されたあぜを壊す場合、改良土10は重建設機
械等ではなく農機具により簡単に剥がしたり砕いたりす
ことができ、周辺の土壌に混ぜることができ、廃棄の問
題を考慮する必要がない。改良土10を混ぜた土壌は、
最初はアルカリ性が強く草木の生殖を抑制するが、中和
剤を散布することにより草木に対して炭化カルシウムと
同程度の肥料効果が得られる。
【0023】なお、この発明の改良土は、各材料の配合
比等適宜変更可能である。セメント系改質剤、石灰系改
質剤は、上記以外の商品でもよく、適宜変更可能であ
る。またこの改良土はあぜ以外にいろいろな場所に使用
することができる。
【0024】
【発明の効果】この発明の改良土は、建設残土等の廃棄
物を再利用した安価で無公害なものであり、例えば田畑
のあぜの形成に使用すると、あぜの耐久性を向上させ、
あぜの水漏れがなく水管理が容易となる。従って、雑草
の繁茂や害虫の発生を押さえることができ、農薬の使用
を抑えることができる。そして、適度な固さを有するが
農機具等が接触しても農機具を破損させることがなく、
また可塑性と適度な粘着性も有しているため、この改良
土の破れた部分は人手等で簡単に修復することが可能で
ある。さらに廃棄の際は、砕いて周辺の土壌に混ぜるこ
とができ、環境破壊も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態の改良土の製造方法を示
すフローチャートである。
【図2】この実施形態の改良土の使用方法を示す斜視図
である。
【図3】この実施形態の改良土であぜを作る様子を示す
斜視図である。
【符号の説明】 10 改良土 11 田畑 12 あぜ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D040 AB07 BA13 BB00 CA01 CA03 CD07 4D059 AA09 BG00 CC10 DA03 DA52 DA66 4H026 CA01 CA02 CC06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を多量に含み流動性を有した汚泥
    と、セメント系改質材と、石灰系改質材を混合して作ら
    れ、可塑性を有していることを特徴とする改良土。
  2. 【請求項2】 上記汚泥は、ベントナイトを含む建設残
    土からなる請求項1記載の改良土。
  3. 【請求項3】 上記改良土は、自己接着性を有し、田畑
    のあぜの表面に所定の厚さで施工されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の改良土。
  4. 【請求項4】 水分を多量に含み流動性の汚泥に、セメ
    ント系改質材と石灰系改質材を混練して、自己接着性を
    有した可塑性改良土を形成することを特徴とする改良土
    の製造方法。
JP5515799A 1999-03-03 1999-03-03 改良土の施工方法 Pending JP2000248277A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5515799A JP2000248277A (ja) 1999-03-03 1999-03-03 改良土の施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5515799A JP2000248277A (ja) 1999-03-03 1999-03-03 改良土の施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000248277A true JP2000248277A (ja) 2000-09-12

Family

ID=12990924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5515799A Pending JP2000248277A (ja) 1999-03-03 1999-03-03 改良土の施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000248277A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100956931B1 (ko) 2009-09-17 2010-05-11 김문모 자연토를 이용한 건식 포장방법 및 포장용 조성물

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100956931B1 (ko) 2009-09-17 2010-05-11 김문모 자연토를 이용한 건식 포장방법 및 포장용 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104399221B (zh) 一种利用食用菌菌糠生物降解农药残液的方法
KR100735686B1 (ko) 경사면 식재용 토양 조성물을 이용한 녹화공법
CN108513849A (zh) 一种种植乔木用多穴分层消纳固体废弃物的方法
KR101015966B1 (ko) 벼점파 생분해 멀칭필름 및 이를 이용한 벼 재배방법
KR20080018826A (ko) 사면 자연녹화 조성물 및 그 조성방법
JP2000248277A (ja) 改良土の施工方法
JP2004089183A (ja) 法面緑化基盤強化材およびこれを用いた法面緑化方法
CN105272587A (zh) 一种多功能可降解地膜
CN105230666A (zh) 一种缓释型生物防治剂及其制备方法和应用
CN105837343A (zh) 一种农作物秸秆腐化基质的方法
CN104909853A (zh) 一种微生物催化剂及应用该催化剂制备的无菌发酵有机肥
CN101731128A (zh) 一种食用菌菌糠制备介质土的方法
Armbrust A review of mulches to control wind erosion
KR20060004899A (ko) 리사이클링 비탈면 녹화 뿜칠 조성물 및 이를 이용한푸르다 녹화공법
JP2001020287A (ja) 吹き付け工法
CN220935943U (zh) 一种全生物降解复合地膜
JP2002332639A (ja) 環境にやさしい緑化ネットおよび緑化工法
CN109047310A (zh) 用于尾矿区生态修复的天然植物胶黏剂及其制备方法
Parr et al. Transition from conventional agriculture to nature farming systems: The role of microbial inoculants and biofertilizers
KR100570832B1 (ko) 농업용 다목적 다기능 멀칭지
JP2009041297A (ja) 包装袋並びにこの包装袋を適用した法面施工方法
CN106966829A (zh) 一种林业土壤生态修复剂及其制备方法
JPH10158083A (ja) 生分解性プラスチック杭型植物用肥料兼固定杭
JP2001346454A (ja) 雑草抑止ボード或いはシート及びその製造方法
JP3700114B2 (ja) 伐採木チップを用いた地盤改良方法