JP2000247994A - 腫瘍抗原ペプチド活性を有する酵母由来のペプチド - Google Patents

腫瘍抗原ペプチド活性を有する酵母由来のペプチド

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JP2000247994A
JP2000247994A JP11050831A JP5083199A JP2000247994A JP 2000247994 A JP2000247994 A JP 2000247994A JP 11050831 A JP11050831 A JP 11050831A JP 5083199 A JP5083199 A JP 5083199A JP 2000247994 A JP2000247994 A JP 2000247994A
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tumor
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hla
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恭悟 伊東
Shigeru Kikuchi
慈 菊地
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】腫瘍抗原ペプチド活性を有するヒト以外の種由
来のペプチドおよび機能的に同等の特性を有するその改
変体ペプチド、前記ペプチドもしくはその改変体ペプチ
ドを含有する腫瘍治療剤または予防剤、および機能性食
品などを提供すること。 【解決手段】特定のアミノ酸配列の全部または一部を含
むペプチド、または機能的に同等の特性を有するその改
変体ペプチド;それ等の内少なくとも1種を含有してな
る腫瘍治療剤または予防剤および食品;前記ペプチドま
たはその改変体ペプチドに特異的に結合する抗体;腫瘍
患者由来の単離された抗原提示能を有する細胞の表面
に、HLA−A24抗原と前記ペプチドまたはその改変
体ペプチドとの複合体を提示させてなる抗原提示細胞;
前記抗原提示細胞を含有してなる腫瘍治療剤;該複合体
を特異的に認識する細胞傷害性T細胞;ならびに前記細
胞傷害性T細胞を有効成分として含有してなる腫瘍治療
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、腫瘍抗原ペプチド
活性を有する酵母由来のペプチドに関する。より詳しく
は、本発明は、腫瘍抗原ペプチド活性を有する新規な酵
母由来のペプチドおよび機能的に同等の特性を有するそ
の改変体ペプチド、これらのペプチドおよびその改変体
ペプチドをイン・ビボもしくはイン・ビトロで利用した
腫瘍の治療剤または予防剤、さらにはこれらのペプチド
およびその改変体ペプチドを含有する機能性食品などに
関する。
【0002】
【従来の技術】生体による腫瘍の排除には、免疫系、特
にT細胞が重要な役割を果たしていることが知られてい
る。実際、ヒトの腫瘍局所には腫瘍細胞に対して傷害活
性を示すリンパ球の浸潤が認められ(Arch.Surg.,126:
200 ,1990)、メラノーマからは自己の腫瘍細胞を認識
する細胞傷害性T細胞(CTL)が比較的容易に分離さ
れている(Immunol.Today ,8:385 ,1987、J.Immuno
l.,138:989 ,1987、Int.J.Cancer,52:52 ,1992
等)。また、該CTLの移入によるメラノーマ治療の臨
床結果からも、腫瘍排除におけるT細胞の重要性が示唆
されている(J.Natl.Cancer.Inst. ,86:1159 ,199
4)。
【0003】自己の腫瘍細胞を攻撃するCTLが標的と
する分子については長い間不明であったが、最近の免疫
学および分子生物学の進歩により次第に明らかになって
きた。すなわちCTLは、T細胞受容体(TCR)を用
いて、腫瘍抗原ペプチドと呼ばれるペプチドと主要組織
適合遺伝子複合体クラスI抗原(MHCクラスI抗原、
ヒトの場合はHLA抗原と呼ばれる)との複合体を認識
することにより、自己の腫瘍細胞を攻撃していることが
明らかとなった。
【0004】腫瘍抗原ペプチドは、腫瘍に特有のタンパ
ク質、すなわち腫瘍抗原タンパク質が細胞内で合成され
た後、プロテアソームにより細胞内で分解されることに
よって生成される。生成された腫瘍抗原ペプチドは、小
胞体内でMHCクラスI抗原(HLA抗原)と結合して
複合体を形成し、細胞表面に運ばれて抗原提示される。
この抗原提示された複合体を腫瘍特異的なCTLが認識
し、細胞傷害作用やリンフォカインの産生を介して抗腫
瘍効果を示す。このような一連の作用の解明に伴い、腫
瘍抗原タンパク質または腫瘍抗原ペプチドをいわゆる癌
ワクチンとして利用することにより、腫瘍患者の体内の
腫瘍特異的CTLを増強させる治療法が可能となった。
【0005】腫瘍抗原タンパク質としては、1991年にT.
Boonらが初めてMAGEと名付けたタンパク質をヒトメ
ラノーマ細胞から同定した(Science ,254:1643,199
1)。その後、いくつかの腫瘍抗原タンパク質が、主に
メラノーマ細胞から同定されている。メラノーマ抗原と
しては、メラノサイト組織特異的タンパク質であるgp
100(J.Exp.Med.,179:1005,1994)、MART−1
(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91:3515 ,1994)、チロシ
ナーゼ(J.Exp.Med.,178:489 ,1993)などのメラノソ
ームタンパク質、メラノーマだけでなく各種癌細胞と正
常精巣細胞に発現するMAGE関連タンパク質群(J.Exp.Me
d.,179:921 ,1994)、腫瘍特異的なアミノ酸変異を持
つβ−カテニン(J.Exp.Med.,183:1185,1996)、CD
K4(Science ,269 :1281,1995)などが同定されて
いる。また、メラノーマ以外の腫瘍抗原タンパク質とし
ては、HER2/neu(J.Exp.Med.,181:2109,199
5)、p53 (変異型) (Proc.Natl.Acad.Sci.USA,93:
14704,1996)などの癌遺伝子産物、CEA(J.Natl.Ca
ncer.Inst. ,87:982,1995)、PSA(J.Natl.Cance
r.Inst. ,89:293,1997)などの腫瘍マーカー、HPV
(J.Immunol.,154:5934,1995)、EBV(Int.Immuno
l.,7:653 ,1995)などのウイルスタンパク質などが同
定されている。これらについては、総説(Immunol.Toda
y ,18:267,1997、J.Exp.Med.,183:725 ,1996、Cur
r.Opin.Immunol.,8:628 ,1996等)の記述に詳しい。
【0006】腫瘍抗原タンパク質や腫瘍抗原ペプチドを
腫瘍の治療や診断に応用するためには、メラノーマに比
べて発生頻度が圧倒的に高い扁平上皮癌(食道癌、肺癌
等)等に幅広く適応可能な腫瘍抗原の同定が重要であ
る。これに関して、本発明者らは食道癌由来の扁平上皮
癌細胞から腫瘍抗原タンパク質をコードする遺伝子のク
ローニングを行った結果、メラノーマ以外の腫瘍細胞か
ら初めて、新規な腫瘍抗原タンパク質SART−1をコ
ードする遺伝子のクローニングに成功し、該SART−
1より、HLAの型がHLA−A24またはHLA−A
26であるHLA抗原に結合して提示されるいくつかの
腫瘍抗原ペプチド部分を同定した(J.Exp.Med.,187:27
7 ,1998、国際公開第97/46676号パンフレット)。
【0007】ところで近年、HLA−A2陽性のメラノ
ーマ患者の腫瘍内浸潤リンパ球や末梢血リンパ球におい
て、メラノーマの腫瘍抗原ペプチドのうち、腫瘍抗原MA
RT-1の腫瘍抗原ペプチドであるMART-127-35 に対するC
TLの反応性が、他の腫瘍抗原ペプチドと比較して極端
に高いことが見出され、MART-127-35 のみならずMART-1
27-35 に類似する別のペプチドが、MART-127-35 反応性
のCTL前駆体細胞を誘導している可能性が示唆された
(J.Exp.Med.,184:647,1996)。著者らはウイルス、細
菌等の天然に存在するタンパク質由来のペプチド配列を
検討した結果、当該MART-127-35 に類似の配列を有する
ウイルスまたは細菌由来のペプチドが、MART-127-35
応性のCTL誘導活性を有していることが明らかとな
り、これらのウイルスまたは細菌の感染により、MART-1
27-35 反応性のCTL前駆体細胞数が増加している可能
性が示唆された(J.Exp.Med.,184:647,1996)。一方、
SART−1においては、前記したようにSART−1
由来の腫瘍抗原ペプチドについては何種類も同定されて
いるが、それらのペプチドと同等の活性を保持するヒト
以外の種由来の類似ペプチド等については、何ら明らか
にされていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、腫瘍抗原ペ
プチド活性を有するヒト以外の種由来のペプチドを提供
することを目的とする。すなわち本発明は、腫瘍抗原ペ
プチド活性を有する酵母由来のペプチドおよび機能的に
同等の特性を有するその改変体ペプチド、またはこれら
のペプチドもしくはその改変体ペプチドをイン・ビボま
たはイン・ビトロで利用した腫瘍の治療剤または予防
剤、さらにはこれらのペプチドもしくはその改変体ペプ
チドを含有する機能性食品などを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、腫瘍抗原
タンパク質SART−1のアミノ酸配列(国際公開第97
/46676号パンフレットにおいて配列番号:1として記載
されたアミノ酸配列)の第690 位〜第698 位の配列より
なるHLA−A24拘束性腫瘍抗原ペプチド「690-698
」(Glu-Tyr-Arg-Gly-Phe-Thr-Gln-Asp-Phe 、配列番
号:3)に類似する配列についての研究を重ねたとこ
ろ、酵母Saccharomyces cerevisiaeの膜タンパク質由来
の部分ペプチド配列 Glu-Tyr-Arg-Gly-Phe-Thr-Pro-Met
-Phe(配列番号:1)が、前記SART-1「690-698 」と第
7位および第8位のアミノ酸が異なる以外は同じ配列を
有することを見出した。本発明者らは、さらに鋭意検討
を重ねた結果、当該ペプチドがHLA−A24拘束性の
CTLを誘導できること、即ち、腫瘍抗原ペプチドとし
ての活性を有していることを明らかにし、本発明を完成
するに至った。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、(1) 配列
番号:1に記載のアミノ酸配列の全部または一部を含
み、かつHLA−A24拘束性の細胞傷害性T細胞を誘
導し得るペプチド、または機能的に同等の特性を有する
その改変体ペプチド、(2) 前記(1)記載のペプチ
ドおよびその改変体ペプチドから選択される少なくとも
1種を有効成分として含有してなる、腫瘍の治療剤また
は予防剤、(3) 前記(1)記載のペプチドおよびそ
の改変体ペプチドから選択される少なくとも1種を含有
してなる食品、(4) 前記(1)記載のペプチドまた
はその改変体ペプチドに特異的に結合する抗体、(5)
腫瘍患者由来の単離された抗原提示能を有する細胞の
表面に、HLA−A24抗原と前記(1)記載のペプチ
ドまたはその改変体ペプチドとの複合体を提示させてな
る抗原提示細胞、(6) 前記(5)記載の抗原提示細
胞を有効成分として含有してなる腫瘍の治療剤、(7)
HLA−A24抗原と前記(1)記載のペプチドまた
はその改変体ペプチドとの複合体を特異的に認識する細
胞傷害性T細胞、ならびに (8) 前記(7)記載の細胞傷害性T細胞を有効成分
として含有してなる腫瘍の治療剤、に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のペプチドとは、配列番
号:1に記載のアミノ酸配列の全部または一部を含み、
かつHLA−A24拘束性の細胞傷害性T細胞(CT
L)を誘導し得るようなペプチドをいう。すなわち、 1)配列番号:1に記載のアミノ酸配列よりなるペプチ
ド、または 2)配列番号:1に記載のアミノ酸配列の全部を含み該
アミノ酸配列より長いペプチド、配列番号:1に記載の
アミノ酸配列の一部よりなるペプチドもしくは配列番
号:1に記載のアミノ酸配列の一部よりなるペプチドを
含むペプチド、であって、かつHLA−A24拘束性の
CTLを誘導し得るようなペプチドをいう。
【0012】前記1)のペプチドは、腫瘍抗原タンパク
質SART−1のアミノ酸配列(国際公開第97/46676号
パンフレットにおいて配列番号:1として記載されたア
ミノ酸配列)の第690 位〜第698 位の配列よりなるHL
A−A24拘束性腫瘍抗原ペプチドSART-1「690-698 」
(Glu-Tyr-Arg-Gly-Phe-Thr-Gln-Asp-Phe 、配列番号:
3)と第7位および第8位のアミノ酸が異なる以外は同
じ配列を有するものである。
【0013】また、前記2)のペプチドの長さとして
は、8〜11アミノ酸程度のものが挙げられる。
【0014】本発明のペプチドは、ヒト以外の種に由来
するものであれば特に限定されないが、日常摂取されて
いることおよび/または常在菌という観点から、好まし
くは食品加工等に利用される有用微生物、より好ましく
は酵母由来のペプチドである。酵母としては、サッカロ
ミセス属(Saccharomyces)、カンジダ属(Candida) 、ア
スペルギルス属(Aspergillus)に属するもの等が挙げら
れる。
【0015】前記ペプチドは、通常のペプチド化学にお
いて用いられる方法に準じて合成することができる。合
成方法としては、文献(ペプタイド・シンセシス(Pept
ideSynthesis ),Interscience,New York,1966;ザ
・プロテインズ(The Proteins),Vol 2 ,Academic P
ress Inc. ,New York,1976;ペプチド合成,丸善
(株),1975;ペプチド合成の基礎と実験、丸善
(株),1985;医薬品の開発 続第14巻・ペプチド合
成,広川書店,1991)などに記載されている方法が挙げ
られる。
【0016】本発明において、「HLA−A24拘束性
のCTLを誘導し得る」とは、本発明のペプチドでリン
パ球を刺激した場合に、HLA−A24拘束性のペプチ
ド特異的なCTLが誘導できることをいう。
【0017】本発明の候補ペプチドがHLA−A24拘
束性のCTLを誘導し得るか否か、すなわち該ペプチド
がHLA−A24拘束性の腫瘍抗原ペプチド活性を有し
ているか否かは、例えば、J.Immunol.,154,p2257,1995
に記載の測定方法により調べることができる。具体的に
は、HLA−A24抗原陽性のヒトから末梢血リンパ球
を単離し、イン・ビトロで候補ペプチドを添加して刺激
しながら培養した場合に、該候補ペプチドをパルスした
HLA−A24陽性細胞を特異的に認識するCTLが誘
導されるか否かにより測定することができる。ここでC
TLの誘導の有無は、例えば、HLA−A24拘束性の
抗原ペプチド提示細胞に反応してCTLが産生する種々
のサイトカイン(例えばIFN-γ)の量を酵素免疫測定法
(ELISA)等により測定することによって調べるこ
とができる。また、51Crで標識した抗原ペプチド提示細
胞に対するCTLの傷害性を測定する方法(51Crリリー
スアッセイ、Int.J.Cancer,58:p317,1994 )によっても
調べることができる。これらのアッセイで用いるHLA
−A24拘束性の抗原ペプチド提示細胞としては、SA
RT−1を発現しておりHLA−A24陽性の食道癌細
胞株であるKE-4などの一般に入手可能な細胞が挙げられ
る。KE-4は、茨城県つくば市東一丁目1番3号、工業技
術院生命工学工業技術研究所に、受託番号FERM BP-5955
として、1997年5月23日に寄託された。また、H
LA−A24のcDNA発現プラスミド(Cancer Res., 55:
4248-4252 (1995) )をCOS-7 細胞(ATCC No.CRL1651)
やVA-13 細胞(理化学研究所細胞銀行) に導入してSART
-1「690-698 」のペプチド(配列番号:3)をパルスし
た細胞を用いることもできる。以下、ここで述べたよう
な測定法を「腫瘍抗原ペプチド活性の測定法」と称する
こともある。
【0018】本発明において「本発明のペプチドと機能
的に同等の特性を有する改変体ペプチド」(以下、単に
改変体ペプチドと略す場合がある)とは、本発明のペプ
チドのアミノ酸配列の1〜数個のアミノ酸残基を改変し
た改変体ペプチドであって、かつHLA−A24拘束性
のCTLを誘導し得るという腫瘍抗原ペプチド活性を有
するものをいう。ここでアミノ酸残基の「改変」とは、
アミノ酸残基の置換、欠失、付加または挿入を指し、好
ましくはアミノ酸残基の置換が挙げられる。
【0019】ところで、HLA抗原に結合して提示され
る抗原ペプチドの配列には規則性(モチーフ)があり、
HLA−A24抗原の場合、8〜11アミノ酸よりなる
ペプチドのうちのN末端から2番目のアミノ酸がフェニ
ルアラニン、チロシン、メチオニンまたはトリプトファ
ンであり、C末端のアミノ酸がフェニルアラニン、ロイ
シン、イソロイシン、トリプトファンまたはメチオニン
であることが知られている(Immunogenetics,41:178,19
95、J.Immunol., 152:p3913,1994、J.Immunol.,155:430
7,1994)。従って、本発明の改変体ペプチドには、これ
らモチーフ上アミノ酸の置換が可能な位置、すなわち配
列番号:1に記載のアミノ酸配列の第2位および/また
は第9位のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸
配列の全部または一部を含む改変体ペプチドが含まれ
る。好ましくは、配列番号:1に記載のアミノ酸配列の
第2位および/または第9位のアミノ酸を前記モチーフ
上置換が可能なアミノ酸に置換したアミノ酸配列の全部
または一部を含む改変体ペプチドが挙げられる。ペプチ
ドの長さは、HLA−A24抗原に結合して提示される
という観点から、8〜11アミノ酸程度が好ましい。
【0020】具体的には、配列番号:1に記載のアミノ
酸配列の第2位をフェニルアラニン、チロシン、メチオ
ニンまたはトリプトファンのいずれかに置換および/ま
たは第9位をフェニルアラニン、ロイシン、イソロイシ
ン、トリプトファンまたはメチオニンのいずれかに置換
したアミノ酸配列の全部または一部を含むものが挙げら
れる。これらの改変ペプチドの例を、配列番号:2で示
す。
【0021】本発明の改変体ペプチドは、本発明のペプ
チドと同様に、候補となるペプチドを前記ペプチド合成
法に基づき合成し、これを前記腫瘍抗原ペプチド活性の
測定法に供することにより、本発明のペプチドと機能的
に同等の特性を有するか否かを同定することができる。
【0022】本発明のペプチドまたはその改変体ペプチ
ドは、少なくとも1種または2種以上組み合わせること
により、腫瘍の治療剤または予防剤として使用すること
ができる。すなわち本発明は、本発明のペプチドおよび
その改変体ペプチドから選択される少なくとも1種を有
効成分として含有する腫瘍の治療剤または予防剤を提供
する。本発明の腫瘍の治療剤または予防剤をHLA−A
24陽性かつSART−1陽性の患者に投与すると、抗
原提示細胞のHLA−A24抗原に本発明のペプチドま
たはその改変体ペプチドが提示され、提示されたHLA
−A24抗原複合体特異的CTLが増殖して腫瘍細胞を
破壊することができ、したがって、腫瘍の治療または予
防が可能となる。
【0023】本発明の腫瘍の治療剤または予防剤は、細
胞性免疫が効果的に成立するようにアジュバントととも
に投与したり、粒子状の剤型にして投与することができ
る。アジュバントとしては、文献(Clin. Microbiol.Re
v., 7:277-289, 1994)に記載のものなどが応用可能であ
る。また、リポソーム製剤、直径数μm のビーズに結合
させた粒子状の製剤、リピッドを結合させた製剤なども
考えられる。投与方法としては、皮内投与、皮下投与、
静脈注射、経口投与、経鼻投与などが考えられる。製剤
中の本発明のペプチドまたはその改変体ペプチドの投与
量は、治療目的の疾患、患者の年齢、体重等により適宜
調整することができるが、通常0.0001mg〜1000mg、好ま
しくは 0.001mg〜1000mg、より好ましくは0.1mg 〜10mg
であり、これを数日ないし数月に1回投与するのが好ま
しい。
【0024】また、本発明のペプチドまたはその改変体
ペプチドは、抗腫瘍免疫活性を高める機能性食品として
利用することもできる。すなわち本発明は、本発明のペ
プチドおよびその改変体ペプチドから選択される少なく
とも1種を含有する食品をも提供する。
【0025】本発明の食品に含有されるペプチドまたは
その改変体ペプチドは、目的に応じて、常法により固
体、液体またはゲルの形態にすることができる。その含
有量は、所望の抗腫瘍免疫活性が発揮されるように適宜
調整することができる。
【0026】本発明の食品に含有されるペプチドまたは
その改変体ペプチドは、各種の食品の製造過程で添加す
ることができ、例えば、マイクロカプセル内に封入して
添加してもよい。マイクロカプセル内に封入されたペプ
チドまたはその改変体ペプチドは、腸に到達した後に該
カプセルから放出されて腸粘膜に直接作用するようにす
ることが好ましい。
【0027】本発明は、本発明のペプチドまたはその改
変体ペプチドに特異的に結合する抗体を提供する。該抗
体は、例えば、Antibodies; A Laboratory Manual, Lan
e, H, D.ら編, Cold Spring Harber Laboratory Press
出版 New York 1989などに記載の方法により容易に作製
される。すなわち、本発明のペプチドまたはその改変体
ペプチドを用いて常法により適宜動物を免疫することに
より、本発明のペプチドまたはその改変体ペプチドを認
識する抗体、さらにはその活性を中和する抗体が容易に
作製できる。抗体の用途としては、アフィニティークロ
マトグラフィー、免疫学的診断等が挙げられる。免疫学
的診断は、イムノブロット法、放射免疫測定法(RI
A)、酵素免疫測定法(ELISA)、蛍光あるいは発
光測定法等より適宜選択できる。
【0028】本発明は、腫瘍患者由来の単離された抗原
提示能を有する細胞の表面に、HLA−A24抗原と本
発明のペプチドまたはその改変体ペプチドとの複合体を
提示させた抗原提示細胞を提供する。「抗原提示能を有
する細胞」とは、本発明のペプチドまたはその改変体ペ
プチドを提示可能なHLA−A24抗原を細胞表面に発
現している細胞であれば特に限定されないが、特に抗原
提示能が高いとされる樹状細胞が好ましい。
【0029】本発明のペプチドまたはその改変体ペプチ
ドは、腫瘍患者の治療において、以下のようにイン・ビ
トロで利用することが可能である。
【0030】本発明の抗原提示細胞は、腫瘍患者から抗
原提示能を有する細胞を単離し、該細胞に本発明のペプ
チドまたはその改変体ペプチドを体外でパルスしてHL
A−A24抗原と前記ペプチドまたはその改変体ペプチ
ドとの複合体を作製することにより得られる(Cancer Im
munol.Immunother.,46:82,1998)。
【0031】本発明は、前記抗原提示細胞を有効成分と
して含有する腫瘍の治療剤を提供する。該治療剤は、抗
原提示細胞を安定に維持するために、生理食塩水、リン
酸緩衝生理食塩水(PBS)、培地等を含むことが好ま
しい。投与方法としては、静脈内投与、皮下投与、皮内
投与が挙げられる。
【0032】前記治療剤を患者の体内に戻すことによ
り、HLA−A24陽性かつSART−1陽性の患者の
体内で効率良く特異的なCTLが誘導され、腫瘍を治療
することができる。
【0033】さらに、本発明のペプチドまたはその改変
体ペプチドのイン・ビトロでの利用法として、以下の養
子免疫療法における利用が挙げられる。
【0034】すなわちメラノーマにおいては、患者本人
の腫瘍内浸潤T細胞を体外で大量に培養して、これを患
者に戻す養子免疫療法に治療効果が認められている(J.
Natl.Cancer.Inst.,86:1159 、1994)。またマウスのメ
ラノーマにおいては、脾細胞をイン・ビトロで腫瘍抗原
ペプチドTRP−2で刺激し、腫瘍抗原ペプチドに特異
的なCTLを増殖させ、該CTLをメラノーマ移植マウ
スに投与することにより、転移抑制が認められている
(J.Exp.Med.,185:453,1997 )。これは、抗原提示細胞
のHLA抗原と腫瘍抗原ペプチドとの複合体を特異的に
認識するCTLをイン・ビトロで増殖させた結果に基づ
くものである。従って、本発明のペプチドまたはその改
変体ペプチドを用いて、イン・ビトロで患者末梢血リン
パ球を刺激して腫瘍特異的CTLを増やした後、このC
TLを患者に戻す治療法は有用であると考えられる。
【0035】本発明は、前記HLA−A24抗原と本発
明のペプチドまたはその改変体ペプチドとの複合体を特
異的に認識するCTLをも提供する。
【0036】さらに本発明は、本発明のCTLを有効成
分として含有する腫瘍の治療剤も提供する。該治療剤
は、CTLを安定に維持するために、生理食塩水、リン
酸緩衝生理食塩水(PBS)、培地等を含むことが好ま
しい。投与方法としては、静脈内投与、皮下投与、皮内
投与が挙げられる。
【0037】前記治療剤を患者の体内に戻すことによ
り、HLA−A24陽性かつSART−1陽性の患者の
体内でCTLによる腫瘍細胞の傷害作用が促進され、腫
瘍細胞を破壊することにより、腫瘍を治療することがで
きる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定される
ものではない。
【0039】実施例1SART−1抗原ペプチド類似配列の検索 腫瘍抗原タンパク質SART−1のアミノ酸配列(国際
公開第97/46676号パンフレットにおいて配列番号:1と
して記載されたアミノ酸配列)の第690 位- 第698 位の
配列よりなるHLA−A24拘束性腫瘍抗原ペプチド
「690-698 」(Glu-Tyr-Arg-Gly-Phe-Thr-Gln-Asp-Phe
、配列番号:3)に類似する配列を、SwissProt のデ
ータベースを用いて検索した。その結果、酵母のSaccha
romyces cerevisiaeの膜タンパク質(SwissProt access
ion number P25363 )由来の部分ペプチド配列 Glu-Tyr
-Arg-Gly-Phe-Thr-Pro-Met-Phe(配列番号:1)が、前
記SART-1「690-698 」(配列番号:3)と第7位および
第8位のアミノ酸が異なるが、その他の配列は同じであ
り、HLA−A24の結合モチーフも保有していること
が明らかになった。該ペプチドを「酵母由来ペプチド」
と称し、以後の実験に用いた。
【0040】実施例2酵母由来ペプチドGlu−Tyr−Arg−Gly−P
he−Thr−Pro−Met−Phe(配列番号:
1)の合成 樹脂はFmoc−Phe−Alko Resin(0.
56mmol/g、1 00−200mesh)を用いた。この樹脂100mg
を用いて、後記スケジュール1(表1)に従って合成を
開始し、Fmoc−Met−OH,Fmoc−Pro−
OH,Fmoc−Thr(tBu)−OH,Fmoc−
Phe−OH,Fmoc−Gly−OH,Fmoc−A
rg(Pmc)−OH,Fmoc−Tyr(tBu)−
OH,Fmoc−Glu(OtBu)−OHを順次カッ
プリングさせた。カップリングの後スケジュール1の工
程3まで行い、その結果、ペプチド樹脂が得られた。
【0041】このペプチド樹脂にReagentK(5
%フェノール、5%チオアニソール、5%H2 O、2.
5%エタンジチオール/TFA溶液)2mlを加え、室
温で2.5時間反応させた。氷冷下反応液にジエチルエ
ーテル10mlを加えて10分攪拌し、濾過しジエチル
エーテル10mlで洗浄した。濾上物に酢酸水10ml
を加えて30分間攪拌後、樹脂を濾別し、酢酸水4ml
で洗浄した。濾洗液を凍結乾燥後、得られた粗ペプチド
を酢酸水に溶解し、予め0.1%TFA水で平衡化させ
た逆相系充填剤YMC−PACK ODS- A SH−
363−5(30φ×250mm)に注入し、カラムを
0.1%TFA水で洗浄後、アセトニトリル濃度を20
0分で32%まで増加させ、流速7ml/min.で溶
出した。溶出液をA220nmでモニターし、目的物を
含む画分を集め、凍結乾燥し、目的の配列を有するペプ
チド(配列番号:1)81.5mgを得た。
【0042】得られたGlu−Tyr−Arg−Gly
−Phe−Thr−Pro−Met−Pheは、逆相系
充填剤YMC−PACK ODS−AM AM−303
(4.6φ×250mm)を用いた、0%から60%ま
での0.1%TFAを含むアセトニトリルの直線濃度勾
配溶出法による分析において保持時間24.9分を示
し、そのアミノ酸分析値(Cysは検出できず)および
質量分析値は理論値と一致した。
【0043】アミノ酸分析 加水分解:1%フェノール/6N塩酸水溶液、110
℃、10時間 分析法:ニンヒドリン法
【0044】
【表1】
【0045】実施例3酵母由来ペプチドによる末梢血リンパ球からのCTL誘
実施例2で合成した酵母由来ペプチドを用いて、文献
(J.Exp.Med.,187:277,1998)に記載の方法により末
梢血リンパ球からペプチド特異的なCTLを誘導した。
【0046】まず、HLAローカスがA24のホモであ
る健常人1名(以下HDと称する)および食道癌患者1名
(以下Ptと称する)の末梢血から、フィコール法により
リンパ球を分離した。24穴プレートに2×106 細胞/穴
となるようにこのリンパ球を加え、酵母由来ペプチドを
10μM 添加して刺激し、培養を開始した。培養は、45%
RPMI-1640 、45%AIM-V(GIBCO BRL 社)、10%FCS に
100units/ml インターロイキン−2、0.1mM NEAA(GIBC
O BRL 社)を添加した培養液(以下、リンパ球培養液と
呼ぶ)にて行った。1週間後、X線照射(50gray)した
末梢血リンパ球に前記酵母由来ペプチド10μM を添加し
て2時間培養し、これを抗原提示細胞として2回目の刺
激を行った。さらに1週間後、3回目の刺激を同様に繰
り返した。3回目の刺激から1 週間後、培養したリンパ
球を回収した。
【0047】次に、SART−1を発現しておりHLA
−A24陽性の食道癌細胞株であるKE-4(FERM BP-595
5)、KE-3(国際公開第97/46676号パンフレット) およ
びTE-11(Cancer Res., 55: 4248-4252 (1995))、ならび
にSART−1を発現しているがHLA−A24陰性の
肺癌細胞株QG56(Cancer Res., 55: 4248-4252 (199
5))、LK87(Cancer Res., 55: 4248-4252 (1995)) をそ
れぞれ標的細胞(1 ×104 個)として、前記のリンパ球
(4×104 個) が反応して産生する培養上清中のIFN-γ量
を、ELISA キット(大塚製薬)を用いて測定した。結果
を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】酵母由来ペプチドで刺激したリンパ球は、
SART−1陽性、HLA−A24陽性の細胞に反応し
たが、SART−1陽性、HLA−A24陰性の細胞に
は反応しなかったことから、HLA−A24拘束性のペ
プチド特異的なCTLが誘導されており、このCTL
が、細胞に提示されたSART-1「690-698」 のペプチドに反
応していることが示された。
【0050】以上の実験により、酵母由来のペプチド
(配列番号:1)は腫瘍抗原ペプチド活性を有している
こと、すなわち、HLA−A24拘束性のCTLを誘導
する活性を有していることが明らかとなった。
【0051】なお本実験で用いたKE-4、KE-3およびTE-1
1 の代りに、HLA−A24のcDNA発現プラスミド
(Cancer Res., 55: 4248-4252 (1995))をCOS-7 細胞(A
TCCNo.CRL1651) やVA-13 細胞(理化学研究所細胞銀行)
に導入して前記SART-1「690-698 」のペプチドをパル
スした細胞を用いることによっても、同様の実験を行う
ことが可能である(J.Exp.Med.,187:277 ,1998)。
【0052】配列表フリーテキスト 配列番号:2に記載のアミノ酸配列の第2番目のアミノ
酸は、フェニルアラニン、チロシン、メチオニンまたは
トリプトファンであり、第9番目のアミノ酸は、フェニ
ルアラニン、ロイシン、イソロイシン、トリプトファン
またはメチオニンである。
【0053】
【発明の効果】本発明により、腫瘍抗原ペプチド活性を
有する酵母膜タンパク質由来のペプチドおよびその改変
体ペプチド、またはこれらのペプチドおよびその改変体
ペプチドをイン・ビボまたはイン・ビトロで利用した腫
瘍の治療剤または予防剤などが提供される。本発明の腫
瘍の治療剤または予防剤は、日本人の約60%が保有し
ているHLA抗原であるHLA−A24拘束性のCTL
を誘導することから、多くの患者に適用可能であり、さ
らに、発生頻度の高い扁平上皮癌等に幅広く応用できる
ものであるため、抗腫瘍剤としての有用性が期待され
る。特に食道癌や肺癌での扁平上皮癌は現在の化学療法
や放射線療法に比較的抵抗性を示すことが知られてい
る。その点からも、本発明のペプチドの医薬品としての
開発が期待される。
【0054】さらに、本発明のペプチドを含有する食品
は、前記したJ.Exp.Med.,184:647,1996の例と同様にSA
RT-1「690-698 」に反応性のCTL前駆体細胞を誘導す
る可能性がある。したがって、本発明の食品を摂取する
ことにより、前記CTL前駆体を誘導して抗腫瘍免疫活
性を高めることが期待される。
【0055】
【配列表】
SEQUENCE LISTING <110> ITOH, Kyogo <120> Peptide Derived From Yeast, Possessing Tumor
Antigen Peptide Activity <130> SP-11-001 <160> 3
【0056】<210> 1 <211> 9 <212> PRT <213> Saccharomyces cerevisiae <400> 1
【0057】<210> 2 <211> 9 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <221> VARIANT <222> 2 <223> Xaa is Phe, Tyr, Met or Trp. <220> <221> VARIANT <222> 9 <223> Xaa is Phe, Leu, Ile, Trp or Met. <400> 2
【0058】<210> 3 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 3
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 45/00 C07K 16/14 4H045 C07K 16/14 C12P 21/08 C12N 5/06 A61K 37/02 // C12P 21/08 C12N 5/00 E Fターム(参考) 4B018 LE02 LE05 LE06 MD20 MD81 ME08 4B064 AG27 CA20 CC24 CE10 DA14 4B065 AA93X AC20 CA44 4C084 AA02 AA14 BA01 BA17 BA23 CA05 DA27 NA14 ZB261 ZB262 4C087 AA01 AA02 BB37 NA14 ZB26 4H045 AA11 AA30 BA15 CA15 DA76 DA86 EA01 EA31 EA51 FA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1に記載のアミノ酸配列の全
    部または一部を含み、かつHLA−A24拘束性の細胞
    傷害性T細胞を誘導し得るペプチド、または機能的に同
    等の特性を有するその改変体ペプチド。
  2. 【請求項2】 配列番号:1に記載のアミノ酸配列の第
    2位および/または第9位のアミノ酸残基が他のアミノ
    酸残基に置換されたアミノ酸配列の全部または一部を含
    む、請求項1記載の改変体ペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号:2に記載のアミノ酸配列の全
    部または一部を含む、請求項2記載の改変体ペプチド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれか記載のペプチドお
    よびその改変体ペプチドから選択される少なくとも1種
    を有効成分として含有してなる、腫瘍の治療剤または予
    防剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3いずれか記載のペプチドお
    よびその改変体ペプチドから選択される少なくとも1種
    を含有してなる食品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3いずれか記載のペプチドま
    たはその改変体ペプチドに特異的に結合する抗体。
  7. 【請求項7】 腫瘍患者由来の単離された抗原提示能を
    有する細胞の表面に、HLA−A24抗原と請求項1〜
    3いずれか記載のペプチドまたはその改変体ペプチドと
    の複合体を提示させてなる抗原提示細胞。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の抗原提示細胞を有効成分
    として含有してなる腫瘍の治療剤。
  9. 【請求項9】 HLA−A24抗原と請求項1〜3いず
    れか記載のペプチドまたはその改変体ペプチドとの複合
    体を特異的に認識する細胞傷害性T細胞。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の細胞傷害性T細胞を有
    効成分として含有してなる腫瘍の治療剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003025569A1 (fr) * 2001-09-18 2003-03-27 Kyogo Itoh Procede de detection de l'immunite cellulaire et son application sur des medicaments

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