JP2000247723A - セラミック断熱材の製造方法 - Google Patents

セラミック断熱材の製造方法

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JP2000247723A
JP2000247723A JP11057568A JP5756899A JP2000247723A JP 2000247723 A JP2000247723 A JP 2000247723A JP 11057568 A JP11057568 A JP 11057568A JP 5756899 A JP5756899 A JP 5756899A JP 2000247723 A JP2000247723 A JP 2000247723A
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heat insulating
insulating material
solvent
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JP11057568A
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English (en)
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Kazutaka Nakajima
嶋 一 貴 中
Masakazu Shimanuki
貫 雅 一 嶋
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 均質で低密度、高断熱性を有する断熱材を得
る。 【解決手段】 基材1と融着補強材2と溶媒3を混合し
た溶液4を作り、この溶液4を撹拌して成形型15に流
し込み、溶液4を成形型15内で冷凍させ、冷凍させた
溶液4を真空中で乾燥させて成形体16を作り、この成
形体16を焼成して完成品18を作る。必要に応じ、こ
の完成品18に精密加工を施し、精密完成品19を作る
こともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均質低密度で高断
熱性の断熱材を容易に得ることができるセラミック断熱
材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、断熱材は、溶融炉や焼却炉等の
壁材として用いられているが、最近では、ロケットや宇
宙往還機あるいは超音速機等の航空宇宙機の熱防護材料
としても使用されている。航空宇宙機の熱防護材料は、
断熱性とともに軽量であることが強く求められており、
航空宇宙機の熱防護材料として、セラミック繊維を用い
た断熱材が開発されている。
【0003】セラミック繊維を用いた断熱材の製造方法
については、例えば特公平4−28666号公報、特開
平4−119958号公報、特開平4−119959号
公報、あるいは特開昭55−37500号公報等に記載
されている。
【0004】従来のセラミック断熱材の製造方法は、セ
ラミック断熱材の製造に際して、図2(a)に示すよう
に、セラミック繊維や粉体からなる基材1と融着補強材
2を溶媒3に混合して溶液4を作り、この溶液4をセラ
ミック繊維が均一に分散するように撹拌し、繊維が均一
に分散した溶液4を、図2(b)に示すように、直方体
形等の単純な形状をなす脱水成形型5に流し込み、図2
(c)に示すように、押圧手段6により溶液4を圧縮し
て溶媒3を脱水成形型5の水抜き孔5aから排出し、脱
水体を脱水成形型5から取出して乾燥させ、図2(d)
に示す直方体成形体7を成形し、この成形体7を、図2
(e)に示すように、使用した材料やその要求強度等に
応じて焼成品7aを焼成し、この焼成品7aを機械加工
して、図2(f)に示す完成品8を得るものであり、完
成品8に精密な形状が要求される場合には、完成品8を
精密加工し、図2(g)に示す精密完成品9を得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のセラミック断熱
材の製造方法においては、脱水成形機を用いた脱水成形
により断熱材成形体を得るため、溶媒中に分散して生成
した三次元的に絡まった繊維が、脱水時の圧縮/吸引作
用により二次元的な絡まりに崩壊し、材料の繊維密度の
斑や繊維の向きに偏りが発生し、高断熱性に必要な平均
して緻密な空隙が得られず、均質で低密度、高断熱性の
断熱材を得ることができない。
【0006】また、従来のセラミック断熱材の製造方法
においては、直方体や円柱体のような単純な形状の成形
品しか成形することができない。
【0007】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、均質で低密度、高断熱性で強度に優れ、材料段階か
ら複雑な形状に対応し、加工の手間を大幅に削減できる
セラミック断熱材の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミック断熱
材の製造方法は、セラミック繊維や粉体を含む基材を溶
媒に混合した溶液を形成する工程と、セラミック繊維や
粉体を含む基材を溶液を撹拌する工程と、撹拌した溶液
を所定形状をなす成形型に流し込む工程と、流し込んだ
溶液を成形型内で冷凍させる工程と、冷凍させた溶液を
真空中で乾燥させる工程と、乾燥したセラミック繊維や
粉体を含む基材を要求される強度等の条件に応じ焼成し
て断熱材を得る工程とから構成され、従来の方法のよう
に脱水成形を必要としないので、自由な形状の成形型を
選択でき、均質で低密度、高断熱性で強度に優れたセラ
ミック断熱材を成形することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図1を
参照して説明する。
【0010】本発明のセラミック断熱材の製造方法に用
いられる基材1は、シリカ、アルミナ、アルミノボロシ
リケート、アルミノシリケート、ムライト、ジルコニア
またはガラス等のセラミック繊維や粉体であり、セラミ
ック繊維は、直径が0.5〜10.0μmで、長さが1
〜20mmのものが好ましい。媒体3は、水、揮発油等
の各種液体であるが、無機溶媒で凝固温度も比較的高い
水が適している。
【0011】本発明のセラミック断熱材の製造方法は、
図1(a)に示すように、基材1と融着補強材2と溶媒
3とを用意し、基材1および融着補強材2を溶媒3に混
合して溶液4を作る。
【0012】上記溶液4の基材1と溶媒3の重量混合比
は、基材1を1重量部とし、溶媒3を100〜2000
重量部とすることが好ましい。この場合、溶媒3を多く
するほど繊維の三次元的な絡みができ易く最終的な断熱
材の密度も低くできるか、溶媒3が多くなるほど後の乾
燥工程が長くかかってしまう。そのため、1重量部の基
材1と2000重量部を超える重量部の溶媒3を混合し
た溶液を作り、この溶液を撹拌途中で溶媒3を抜きと
り、繊維の混合比率を次第に上げながら最終的に前記混
合比率の溶液4を得るようにすることが好ましい。
【0013】次いで、溶液4を繊維が均一に分散するよ
うに撹拌する。溶液4の撹拌は、市販の撹拌機により行
なわれるが、撹拌時間は、24時間を限度とすることが
好ましい。撹拌時間をそれより長くすると、繊維を均一
に分散できても、繊維にダメージを与えることになるか
らである。
【0014】次いで、繊維を均一に分散した溶液4を、
図1(b)に示すように、成形型15に静かに流し込
む。必要があるならば、溶液4を成形型15に流し込ん
だ後に溶液4を撹拌する。
【0015】次いで、溶液4を流し込んだ成形型15を
図示しない冷凍装置により一気に瞬間冷凍する。溶媒3
が水である場合には、0℃以下の雰囲気中で静止状態の
まま一気に瞬間冷凍する。瞬間的に冷凍するほど三次元
的な繊維の絡みが得られるため、冷凍雰囲気温度は−7
7℃以下が好ましい。
【0016】次いで、冷凍状態の溶液4を、真空状態に
保持したまま乾燥させるか、冷却しながら同時に真空引
きし、溶媒3を液相状態から固相状態にし、固相から直
接気相状態に相変化させて脱水を行なう。この条件下に
おいて、氷の表面は、溶媒3が瞬間的に固体から気体に
変化して蒸発するので、図1(c)に示すように、三次
元的に絡み合った繊維の塊だけの成形型15の形状に倣
った成形体16が得られる。溶媒3を氷から瞬間的に蒸
気に気化したことで、溶媒3の吸引作用がなく、繊維の
凝集や繊維の方向が偏らず均一の空隙が得られる。
【0017】本発明においては、溶媒3を加圧して流出
させる従来の方法と異なり繊維を3次元的に偏りのない
均質で等方的な成形体が得られる。このことは同じ密度
であればより強度に優れた断熱材がまた同じ強度であれ
ばより低密度の断熱材が得られたことになる。また、溶
液を凍結させるため、最終的に乾燥成形した成形体16
は、撹拌状態の溶液4に対して繊維の体積密度が変わら
ない。
【0018】このようにして得られた成形体16は、炉
に入れられ、所定の温度、条件で加熱焼成される。この
ときの温度や条件は、狙いの強度やその強度を得るため
に用いられる基材1や融着補強材2を考慮して決められ
る。例えば、基材1としてシリカおよびムライトを、融
着補強材2として窒化硼素を用いた場合には、約120
0℃で1時間程度の加熱焼成を行う。これにより、繊維
同士が融着し十分な強度が得られる。この温度は、使用
する環境の温度と融着補強材2が繊維に融着できる温度
とから決められ、さらに高い温度で加熱焼成することも
ある。加熱焼成することにより、図1(d)に示す完成
品18が得られる。
【0019】さらに、完成品18に精密な形状が要求さ
れる場合には、完成品18に精密な寸法調整のための切
削加工、研磨加工あるいは分割加工等が施され、図1
(e)に示す精密完成品19が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、流
し込んだ溶液を成形型内で冷凍させ、冷凍させた溶液を
真空中で乾燥させるので、溶液の状態で自由な形状を与
えることができることに加えてその後も形状が崩れるこ
とがないので、形によっては材料段階でセラミック断熱
材の製品形状を与えることができる。
【0021】本発明は、溶液を基材1重量部に対し溶媒
を100〜2000重量部の割合で混合することで、繊
維の三次元的な絡みを容易に得ることができるととも
に、最終的な断熱材の密度を低く抑えることができ、ま
た同一密度なら強度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は本発明の実施の一形態に係る
セラミック断熱材の製造方法を工程順に示す図。
【図2】(a)〜(g)は従来のセラミック断熱材の製
造方法を工程順に示す図。
【符号の説明】
1 素材 2 融着補強材 3 溶媒 4 溶液 15 成形型 16 成形体 18 完成品 19 精密完成品

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック繊維や粉体を含む基材を溶媒に
    混合した溶液を作る工程と、セラミック繊維や粉体を含
    む基材を含む溶液を撹拌する工程と、撹拌した溶液を所
    定形状をなす成形型に流し込む工程と、流し込んだ溶液
    を成形型内で冷凍させる工程と、冷凍させた溶液を真空
    中で乾燥させる工程と、乾燥したセラミック繊維や粉体
    を含む基材を要求される強度等の条件に応じ焼成して断
    熱材を得る工程と、を有するセラミック断熱材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】焼成した断熱材を機械加工して所望の形状
    に仕上げる工程を有することを特徴とする請求項1記載
    のセラミック断熱材の製造方法。
JP11057568A 1999-03-04 1999-03-04 セラミック断熱材の製造方法 Pending JP2000247723A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008001573A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Isolite Insulating Products Co Ltd 無機質繊維成形体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008001573A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Isolite Insulating Products Co Ltd 無機質繊維成形体の製造方法

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