JP2000245736A - 骨粗しょう症診断装置 - Google Patents

骨粗しょう症診断装置

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JP2000245736A
JP2000245736A JP11048521A JP4852199A JP2000245736A JP 2000245736 A JP2000245736 A JP 2000245736A JP 11048521 A JP11048521 A JP 11048521A JP 4852199 A JP4852199 A JP 4852199A JP 2000245736 A JP2000245736 A JP 2000245736A
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dielectric resonator
measured
electric field
resonance frequency
field vector
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JP11048521A
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Inventor
Kiyoto Koyama
清人 小山
Kiyoshi Miyamura
清 宮村
Shinichi Nagata
紳一 永田
Seiichi Miyamoto
誠一 宮本
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New Oji Paper Co Ltd
Kyoto Densoku KK
Original Assignee
Kyoto Densoku KK
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置が大掛かりではなく、簡便で、身体に悪
影響を与えずに骨粗しょう症を診断する。 【解決手段】 共振周波数付近のある周波数範囲に亘っ
てマイクロ波周波数が連続的に変化できるようにした励
振装置3からマイクロ波が誘電体共振器1へ送られ、検
出装置4によって例えば透過マイクロ波強度が検知され
る。この信号が共振周波数検知装置5へ送られ、共振周
波数を測定後コンピュータ6へ送られる。記憶装置7に
は、種々の検量線が記憶されており、それをもとに、測
定された共振周波数から被測定物2の誘電率に基づく骨
の密度(空隙度)が計算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、老人に多く発生す
るといわれている骨粗しょう症を、検知部を皮膚に近接
または接触させることにより、その程度と空隙部の形状
を誘電率およびその異方性から診断する骨粗しょう症診
断に関するものである。
【0002】
【従来の技術】骨粗しょう症の診断装置としては、MD
法、DXA法および超音波法などがある。MD法は、手
のレントゲン像の濃さをコンピュータで解析して、骨の
カルシウム量を計測する方法であり、簡便ではあるが骨
粗しょう症で真っ先に弱くなる海面骨の計測ではないと
いう問題がある。デキサ(DXA)法は、最も精密に骨
のカルシウム量が計測でき、国際的に通用する結果が得
られるが、この方法は装置が大掛かりとなり、高価であ
るとともに測定に時間がかかかるという問題がある。ま
た、X線を照射するために人体に対して悪い影響を与え
かねない。超音波法は、放射線を用いないため、子供や
妊婦の検診にも適しているが、測定部位の骨のカルシウ
ム量でなく骨の強さそのものが測定される特徴がある。
また、接触させる必要があるため、その接触の仕方によ
って測定値にばらつきが出る可能性がある。この3つの
方法はその測定原理、方法の違いにより一般的には同一
の測定値にはならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況におい
て、装置が大掛かりではなく、簡便で、身体に悪影響を
与える可能性のあるX線を使用しない測定装置が望まれ
ている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、骨の誘電率お
よびその異方性に注目した。骨粗しょう症の骨は海面骨
内部の小さな隔壁が無くなった状態であり、骨としての
密度が減少していくために、巨視的に見た誘電率も減少
する。また、隔壁がなくなった部分の形状によって、巨
視的に見た誘電率に異方性が生じる。この誘電率および
誘電率の異方性をマイクロ波を用いて測定し、健全な骨
のデータとの比較を行うことにより、骨粗しょう症を診
断しようとするものである。
【0005】そのため、本発明の骨粗しょう症診断装置
は、被測定物に近接又は接触する測定面を有する誘電体
共振器と、電界ベクトルをその誘電体共振器に発生させ
るマイクロ波用励振装置と、誘電体共振器の測定面を被
測定物に近接又は接触させた一定の条件において、その
誘電体共振器による透過エネルギー又は反射エネルギー
を検出する検出装置と、被測定物が存在しないときのブ
ランク時の共振周波数と前記一定の条件で被測定物を測
定したときの共振周波数との差に基づいて、生体の骨の
内部構造を診断するデータ処理装置とを備えている。本
発明の診断装置は、本質的に骨の内部構造を診断できる
ので、骨粗しょう症以外にも骨の内部構造が変化する症
例も診断可能であり、言い換えれば骨の内部構造診断装
置とも捉えることができる。
【0006】(測定原理)図1は誘電体共振器1を被測
定物2に接触させた場合の一般的な模式図である。被測
定物2は無損失とし、皮下組織も含めて1つの誘電体と
すると、共振周波数(ω0)は次式により表わされる。 βgl=P'(π/2)+tan-12g)・tanh[α22+tanh
-1((α32)・cothα33)] 上式で、l3→∞の場合、cothα33→1
【0007】さらに、測定部位の誘電率をεS、誘電体
共振器の誘電率をεr、マイクロ波共振周波数をω0とす
ると、 α2=(kc 2−ω0 2ε0μ0εs1/2 α3=(kc 2−ω0 2ε0μ01/2 βg=(ω0 2ε0μ0εr−kc 21/2c 2=(mπ/a)2+(nπ/b)2 ただし、P’、m、nは0、1、2、3、………。
【0008】以上の関係から、測定部位の誘電率εS
るいは測定部位の深さl2が変われば共振周波数が変化
することがわかる。つまり、誘電率が大きいほど、ブラ
ンク時の共振周波数から低い側にシフトする変移量が大
きくなり、また測定部位の深さが深いほど同変移量が大
きくなることを示してしる。しかし、エバネセント波を
用いているために、電界ベクトルの強さは誘電体共振器
の表面で最も強く、そこから離れるにつれて指数関数的
に減少していくため、骨の裏側の皮下組織の影響は受け
にくい。
【0009】従って、予め健全な場合のブランク時の共
振周波数と試料が接触したときの共振周波数の差(Δf
とする)と測定部位の厚さとの関係を調べて検量線を作
っておけば、厚みとΔfを測定するだけで、被測定物の
誘電率から骨粗しょう症の診断が可能になる。骨が健全
であるか、骨粗しょう症を患っているかによって、例え
ば、図2のように共振周波数に変化が現れる。
【0010】
【発明の実施の形態】共振モードがTMモードの場合
は、電界ベクトルが誘電体表面および試料内部において
平行になるため、そのベクトルの方向の誘電率を測定で
きることになる。従って、誘電体共振器を何らかの方法
で試料面に垂直な軸を回転軸として、ある角度毎に回転
させながらその都度共振周波数を測定すれば、その場所
における誘電率の異方性つまり、骨の内部の構造をも測
定できる。
【0011】骨の内部を模式的に描くと図3(A)に示
したような海島構造と考えることができる。マトリック
スを表わす海は骨組織、分散相を表わす島は空洞に該当
する。この図において、海および島の誘電率をεm、ε
f、島の全体に占める割合をVf、島の形状を楕円体と
した場合の離心率をeとすると、楕円の長軸方向の誘電
率εa、短軸方向の誘電率εbは、以下のように表され
る。 εa=εm[(εf-εm){Vf+(1-Vf)Aa}+εm]/{(εf-εm)(1
-Vf)Aa+εm} εb=εm[(εf-εm){Vf+(1-Vf)Ab}+εm]/{(εf-εm)(1
-Vf)Ab+εm} ここで、 Aa={(e2-1)/2e2}[2+(1/e)ln{(1-e)/(1+e)}] Ab=(1/2e2)[1+{(1-e2)/2e}ln{(1-e)/(1+e)}] e=(1−(b/a)2)1/2 ただし、aおよびbは楕円の長軸および短軸の長さを表
す。
【0012】上式により、マトリックス、分散相そのも
の自体はそれぞれ等方性(誘電的異方性がない)であっ
ても、分散相の形状が楕円体であればその長軸/短軸に
応じて巨視的な誘電率の異方性が発現することがわか
る。
【0013】手足に入っている長管骨でも端近くの部位
は海面骨でできているため、この部分が折れやすいとい
われている。海面骨はスポンジのように細い骨が入り組
んだ状態になっており、骨粗しょう症になれば、カルシ
ウムが減少して海島構造において島に相当する空洞部分
の割合が増えてきて、誘電率が変化してくる。そして、
その島の形が細長くなれば、図3(B)に示すように、
巨視的にみた誘電率に異方性が生じることになる。した
がって、誘電率の異方性に起因する共振周波数を検出用
電界ベクトルの方向を変えて測定すれば、骨内部の島の
形状に起因した情報が得られ、内部の構造変化がわかる
ことになる。以上の説明では、単純に骨粗しょう症では
骨に空洞ができるとし、それにより誘電率が減少すると
した。しかし、実際には空洞部には脂肪髄等の軟組織が
入り込む場合があり、組織によってはかえって誘電率が
増大する場合も見られる。いずれにしても、骨粗しょう
症を誘電率変化として測定することは可能である。
【0014】誘電率の異方性を測定するために、本発明
の好ましい態様では、マイクロ波用励振装置は誘電体共
振器の測定面に平行な被測定物内平面において一方向成
分をもつ電界ベクトルをその誘電体共振器に発生させる
ものであり、被測定物内平面内にある電界ベクトルの方
向をその面内で変化させる電界ベクトル変位機構をさら
に備え、データ処理装置はその電界ベクトルの方向を変
化させたときのブランク時の共振周波数と被測定物測定
時の共振周波数との差の異方性から骨内部の空隙部分の
形状をも診断するものである。
【0015】電界ベクトルの方向を変化させるために、
電界ベクトル変位機構として、誘電体共振器を測定面に
平行な面内で回転させる回転機構とすることができる。
また、電界ベクトルの方向を変化させるために、マイク
ロ波用励振装置と検出装置の組を、誘電体共振器に対す
る互いに異なった位置に複数配置し、電界ベクトル変位
機構としてマイクロ波用励振装置と検出装置の複数の組
のうちの1組を選択して順次作動させる切換え駆動装置
を備えたものとすることもできる。
【0016】誘電体共振器は円柱状であっても方形であ
ってもよい。いすれの場合も、共振の鋭さ(Q値の高
さ)を向上させるためには、誘電体共振器はシールドケ
ース内に入れられ、被測定物に近接又は接触する測定面
を除いてそのシールドケースによりシールドされている
ことが好ましい。また、誘電体共振器が方形である場合
には、電界ベクトルの均一性を高めるためには、マイク
ロ波用励振装置はロッドアンテナで方形誘電体共振器を
励振するものであることが好ましい。
【0017】マイクロ波用励振装置は測定周波数を掃引
し、検出装置は複数の共振スペクトルを検知し、データ
処理装置は各共振スペクトルの共振周波数変移量を総合
的に捉えて骨粗しょう症を診断するものであることが好
ましい。この場合、各組織成分に基づく誘電率分散に対
応した共振スペクトルが得られることから、より多くの
情報を得ることができる。本発明に基づく骨粗しょう症
診断装置は、単独の機能をもった独立した装置として実
施するだけでなく、健康管理のための他の機器と組合わ
せることもできる。例えば、誘電体共振器、マイクロ波
用励振装置及び検出装置を含む検知部を体重計に取り付
けたことによって、体重測定の際に、骨粗しょう症もい
っしょに診断できるようになり、利用頻度が高まって好
ましい。
【0018】
【実施例】一実施例を図4に示す。被測定物2に接近又
は接触する平面(測定面)を有する誘電体共振器1と、
被測定物2が存在するときの誘電体共振器1の共振周波
数近傍の周波数を発生させるマイクロ波用励振装置3
と、その誘電体共振器1による透過エネルギー又は反射
エネルギーを検出する検出装置4と、検出装置4の出力
の変化から共振周波数を求める共振周波数検知装置5
と、求められた共振周波数から被測定物2の骨内部の密
度(誘電率)などの情報を求めるデータ処理装置とを備
えている。データ処理装置としてはコンピュータ6と記
憶装置7を備えており、記憶装置7には検量線を保持し
ておく。誘電体共振器1はその測定面を除いてシールド
ケースによりシールドされている。
【0019】この実施例で、共振周波数付近のある周波
数範囲に亘ってマイクロ波周波数が連続的に変化できる
ようにした励振装置3からマイクロ波が誘電体共振器1
へ送られ、検出装置4によって例えば透過マイクロ波強
度が検知される。この信号が共振周波数検知装置5へ送
られ、共振周波数を測定後コンピュータ6へ送られる。
記憶装置7には、種々の検量線が記憶されており、それ
をもとに、測定された共振周波数から被測定物2の誘電
率に基づく骨の密度(空隙度)が計算される。
【0020】マイクロ波用励振装置3と検出装置4のア
ンテナはループ状又はロッド状のアンテナとすることが
できるが、誘電体共振器1を方形とした場合には、アン
テナはループ状のものよりも棒状のロッド状のものの方
が試料内平面における電界ベクトルの均一性が優れてい
る。その際、そのロッド状アンテナは、誘電体共振器1
の試料に接近又は接触する平面に垂直な方向に配置する
のが好ましい。
【0021】検出装置4により透過エネルギーを検出す
る場合は、例えば図5のように、励振装置3のロッドア
ンテナ3aと検出装置4のロッドアンテナ4aは誘電体
共振器1を挟んで対向して配置された一対のロッド状の
アンテナにそれぞれ接続される。(A)は正面断面図、
(B)は平面図である。誘電体共振器1の周囲は測定側
を除いて導電性材料からなるシールド材8で被われてい
るのが好ましい。これにより、共振の鋭さ(Q値)を高
めることができる。
【0022】図6に図4の実施例を実現する場合のやや
具体的な構成を示す。誘電体共振器1に対し、適当なマ
イクロ波用ロッドアンテナ3a,4aを誘電体共振器1
に対して適当な位置に適当な方向で配置することによ
り、誘電体共振器1を共振させ、かつ誘電体共振器1か
ら外部にしみだしたエバネッセント波の平行電界が存在
するような共振モードを作ることができる。その共振モ
ードとしては、TMモードなどがある。電界ベクトルの
強度は誘電体共振器1から離れるにつれてほぼ指数関数
的に減少していくが、誘電体共振器1から僅かな距離を
離して、又は誘電体共振器1に接触させて被測定物2を
配備することにより、電磁的結合により被測定物2の誘
電率に応じて共振周波数がシフトする。なお、被測定物
2は骨2aの周りを皮下組織2bが覆っている状態を示
している。10は誘電体共振器1を被測定物2に対し一
定の距離を保って、又は接触させて保持するためのホル
ダーである。
【0023】図7(A)は誘電体共振器1による反射エ
ネルギーを測定するようにした実施例を表わしたもので
あり、(B)に示されるように誘電体共振器1の下面側
にロッドアンテナ40が配置されている。ロッドアンテ
ナ40はマイクロ波用励振装置からのマイクロ波を誘電
体共振器1に供給するとともに、誘電体共振器1による
反射エネルギーを検出する。
【0024】図8は異方性を測定するために、誘電体共
振器1を回転させるようにした実施例を示したものであ
る。誘電体共振器1及びシールドケース8がロータリー
ジョイント42に取りつけられ、モータ46により回転
させられるようになっている。コネクタ34a,34b
はロータリージョイント42を介してジョイント44に
よりマイクロ波用励振装置と検出装置へそれぞれ接続さ
れている。シールドケース8及び誘電体共振器1の上面
に接近して被測定物2を配置する。この場合、誘電体共
振器1とシールドケース8を回転させることにより、被
測定物2の面内での各方向の透過エネルギーが測定さ
れ、その異方性から被測定物2の骨内部の構造が診断さ
れる。
【0025】図9は誘電体共振器1も被測定物も回転さ
せることなく被測定物の誘電率異方性を測定する他の実
施例を示したものである。円形誘電体共振器62の周囲
に3対のロッドアンテナが配置されている。3a−1,
3a−2,3a−3は励振装置3のロッドアンテナ、4
a−1,4a−2,4a−3は検出装置4のロッドアン
テナであり、ロッドアンテナ3a−1と4a−1が対を
なして誘電体共振器62を挟むように配置され、3a−
2と4a−2が対をなして誘電体共振器62を挟むよう
に配置され、3a−3と4a−3が対をなして誘電体共
振器62を挟むように配置されている。ロッドアンテナ
3a−1により発生する電界ベクトルの方向とロッドア
ンテナ3a−2により発生する電界ベクトルの方向が6
0度をなし、ロッドアンテナ3a−2により発生する電
界ベクトルの方向とロッドアンテナ3a−3により発生
する電界ベクトルの方向が60度をなすように、各ロッ
ドアンテナが配置されている。励振装置3とロッドアン
テナ3a−1〜3a−3との接続は分配器65により順
次切り換えられる。検出装置4とロッドアンテナ4a−
1〜4a−3との接続は分配器67により順次切り換え
られる。分配器65と67は、切換え駆動装置68によ
り各対のロッドアンテナを発振器3と検出装置4にそれ
ぞれ接続させるように同期して制御される。
【0026】図9の実施例では、誘電体共振器1の被測
定物測定面上に被測定物があるとき、作動するロッドア
ンテナ対を切換え駆動装置68により切り換えることに
より、60度ずつ異なった3方向の共振スペクトルを測
定することができ、被測定物も誘電体共振器1も回転さ
せることなく、被測定物面内での誘電率異方性を測定す
ることができる。
【0027】図9の実施例では、誘電体共振器1の被測
定物測定面が円形であるが、発振器と検出器のアンテナ
としてロッド状アンテナを用いる場合は、被測定物測定
面は円形であるよりも多角形の方が電界ベクトルの均一
性がよくなる。そのため、図9の実施例では誘電体共振
器1の被測定物測定面の形状を正六角形とすることがで
きる。
【0028】図10は図4に示した実施例を単独の骨粗
しょう症診断装置として組み立てた場合の外観図を示し
たものである。測定プローブ80はシールドケース8内
に誘電体共振器1と励振用アンテナ及び検出用アンテナ
を備えたものであり、本体82内には励振装置3、検出
装置4、共振周波数検知装置5、コンピュータ6及び記
憶装置7が収容されており、測定プローブ80と本体8
内の装置とがケーブル84で接続されている。本体82
の前面には、電源スイッチ86、ブランク測定及び被測
定物測定をそれぞれ指示するスイッチ88の他、求めた
骨粗しょう症の程度を数値で表示する表示部90、診断
結果を異常、要注意、正常のいずれかとして表示するラ
ンプ92が設けられている。
【0029】図11(A),(B)は、人体の異なる部
位に図10の測定プローブを当てて共振スペクトルを測
定した結果を示したものである。横軸は周波数(右方向
が高周波数)、縦軸は電磁エネルギーの透過量(dB
m)を表わす。急峻なピークがブランク測定時の共振ス
ペクトルで、それよりも低周波数側にピークトップをも
つなだらかなスペクトルが被測定物測定時の共振スペク
トルである。測定部位によって骨の状態が異なってお
り、その違いを本発明の装置により検知できることがわ
かる。
【0030】
【発明の効果】本発明では、被測定物に誘電体共振器を
近接又は接触させてマイクロ波を照射するだけで生体の
骨の骨粗しょう症を診断することができるので、装置が
大掛かりでなく、簡便で、しかも身体に悪影響を与えな
い骨粗しょう症診断装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘電体共振器を被測定物に接触させた場合の模
式図である。
【図2】健全骨、骨粗しょう症を患った骨、ブランクの
それぞれの共振スペクトルを示す図である。
【図3】(A)は骨の内部を模式的に示す断面図、
(B)は骨を巨視的にみた場合の誘電率異方性を示す図
である。
【図4】一実施例を示す概略構成図である。
【図5】同実施例における電磁エネルギーを示す図であ
り、(A)は正面断面図、(B)は平面図である。
【図6】図4の実施例を実現する場合のやや具体的な構
成を示す正面断面図である。
【図7】誘電体共振器1による反射エネルギーを測定す
るようにした実施例を示す図で、(A)は斜視図、
(B)は誘電体共振器とロッドアンテナを示す正面図で
ある。
【図8】異方性を測定するために、誘電体共振器を回転
させるようにした実施例を示す正面端面図である。
【図9】誘電体共振器も被測定物も回転させることなく
被測定物の誘電率異方性を測定する他の実施例を示す構
成図である。
【図10】図4に示した実施例を単独の骨粗しょう症診
断装置として組み立てた場合の外観図を示す正面図であ
る。
【図11】(A),(B)は、脚の踵に図10の測定プ
ローブを当て、誘電体共振器の電界ベクトルの方向を異
ならせて異方性を測定した結果を示す図である。
【符号の説明】
1,62 誘電体共振器 2 被測定物 3 マイクロ波用励振装置 3a,3a−1〜3a−3 励振装置のアンテナ 4 検出装置 4a,4a−1〜4a−3 検出装置のアンテナ 5 共振周波数検知装置 6 コンピュータ 7 記憶装置 8 シールドケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 22/00 G01N 22/00 U 22/02 22/02 A (72)発明者 小山 清人 山形県米沢市城南4−3−16 山形大学工 学部内 (72)発明者 宮村 清 京都府八幡市内里河原33 京都電測株式会 社内 (72)発明者 永田 紳一 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 王子 製紙株式会社尼崎研究センター内 (72)発明者 宮本 誠一 兵庫県尼崎市常光寺4丁目3番1号 王子 製紙株式会社尼崎研究センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物に近接又は接触する測定面を有
    する誘電体共振器と、電界ベクトルをその誘電体共振器
    に発生させるマイクロ波用励振装置と、前記誘電体共振
    器の測定面を被測定物に近接又は接触させた一定の条件
    において、その誘電体共振器による透過エネルギー又は
    反射エネルギーを検出する検出装置と、被測定物が存在
    しないときのブランク時の共振周波数と前記一定の条件
    で被測定物を測定したときの共振周波数との差に基づい
    て、生体の骨の内部構造を診断するデータ処理装置とを
    備えた骨粗しょう症診断装置。
  2. 【請求項2】 前記マイクロ波用励振装置は、前記測定
    面に平行な被測定物内平面において一方向成分をもつ電
    界ベクトルをその誘電体共振器に発生させるものであ
    り、前記被測定物内平面内にある電界ベクトルの方向を
    その平面内で変化させる電界ベクトル変位機構をさらに
    備え、前記データ処理装置は前記電界ベクトルの方向を
    変化させたときのブランク時の共振周波数と被測定物測
    定時の共振周波数との差の異方性から骨内部の空隙部分
    の形状をも診断するものである請求項1に記載の骨粗し
    ょう症診断装置。
  3. 【請求項3】 前記電界ベクトル変位機構は誘電体共振
    器を前記測定面に平行な面内で回転させる回転機構であ
    る請求項2に記載の骨粗しょう症診断装置。
  4. 【請求項4】 前記マイクロ波用励振装置と前記検出装
    置の組が、前記誘電体共振器に対する互いに異なった位
    置に複数配置され、前記電界ベクトル変位機構はマイク
    ロ波用励振装置と検出装置の前記複数の組のうちの1組
    を選択して順次作動させる切換え駆動装置を備えている
    請求項2に記載の骨粗しょう症診断装置。
  5. 【請求項5】 前記誘電体共振器は方形誘電体共振器で
    あり、シールドケース内に入れられ、被測定物に近接又
    は接触する前記平面を除いてそのシールドケースにより
    シールドされ、前記マイクロ波用励振装置はロッドアン
    テナで前記方形誘電体共振器を励振するものである請求
    項1から4のいずれかに記載の骨粗しょう症診断装置。
  6. 【請求項6】 前記マイクロ波用励振装置は測定周波数
    を掃引し、前記検出装置は複数の共振スペクトルを検知
    し、前記データ処理装置は各共振スペクトルの共振周波
    数変移量を総合的に捉えて骨粗しょう症を診断する請求
    項1から5のいずれかに記載の骨粗しょう症診断装置。
  7. 【請求項7】 前記誘電体共振器、マイクロ波用励振装
    置及び検出装置を含む検知部を体重計に取り付けた請求
    項1から6のいずれかに記載の骨粗しょう症診断装置。
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