JP2000245711A - 測定濃度値に補償を加えるための方法及びその使用方法 - Google Patents

測定濃度値に補償を加えるための方法及びその使用方法

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JP2000245711A JP2000054430A JP2000054430A JP2000245711A JP 2000245711 A JP2000245711 A JP 2000245711A JP 2000054430 A JP2000054430 A JP 2000054430A JP 2000054430 A JP2000054430 A JP 2000054430A JP 2000245711 A JP2000245711 A JP 2000245711A
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マリア ラウタバ カトリ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者内の化合物の測定濃度値に補償を加える
ための方法を提供する。 【解決手段】 本発明は患者の第一内部領域(1* )内
の第一化合物(A)の測定濃度値に補償を加えるための
方法に関し、この第一化合物(A)の濃度値(P A )が
患者の体に存在している第二化合物(B)によって第一
内部管路内の第一化合物と混合したときに実際の濃度か
ら偏移させられる。患者の第二領域(2*)内の少なく
とも第二化合物(B)の濃度値(EB )が複数回測定又
は導出され、第二化合物の見積濃度値(CB )が患者の
第一内部領域における非検出濃度をシミュレートするこ
とによって決定される。第一内部領域(1* )における
第一化合物(A)の初期測定濃度値(PA )が補償係数
(Fc)によって補正され、その後、一連の補正濃度値
(CA )が表示又は他の用途のための濃度値とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第二化合物によっ
て影響を受ける患者の第一内部領域内の少なくとも第一
化合物の測定濃度値に補償を加えるための方法に関し、
第二化合物は、患者の体に存在しており、少なくとも測
定濃度値に関する検出部位において第一化合物と混合す
るための移動速度を制限され、測定濃度値を第一内部管
内の実際の濃度値から偏移させている。特に、本発明
は、少なくとも一酸化二窒素によって影響を受ける患者
の胃腸管内の二酸化炭素の測定濃度値に補償を加えるた
めの方法の使用に関し、この一酸化二窒素は、患者の呼
吸気へ投与されるものであり、二酸化炭素濃度測定に関
する検出部位への吸収速度及び/又は拡散速度を制限さ
れ、測定濃度値を実際の濃度値から偏移させる。
【0002】
【従来の技術】例えば、胃の圧力測定は二酸化炭素の局
所分圧に関する情報を提供するが、この二酸化炭素の局
所分圧は患者の潅流の十分性及び代謝率に関係してい
る。圧力測定は、内腔臓器で、典型的には胃腸内で、経
鼻的に胃又は消化管へ挿入される特別なカテーテルによ
って行われる。カテーテルチップ(カテーテルの先端
部)は気体透過性且つ液体非透過性のバルーンを備えて
いる。存在している又は発生している二酸化炭素は、胃
粘膜と胃管腔とバルーンの気体内容物との間で自由に平
衡状態になる。平衡時間経過後には、カテーテルの気体
内容物は胃粘膜における気体又は液体の組成と一致す
る。胃圧力測定用監視装置は、時間間隔をおいてカテー
テルのバルーンから気体混合物を自動的に導入して試料
採取を行い、さらに、例えば赤外吸収法を用いて気体試
料の二酸化炭素(CO2 )濃度のデータを自動的に提供
するように設計されることが可能である。胃の圧力測定
は、現在、主として集中治療患者に対して使用されてい
るが、より長い手術の際に外科患者に対して使用される
ことも増加してきている。
【0003】圧力測定法の通常の測定部位である肝内臓
領域は、多発性器官機能障害症候群(multiple organ d
ysfunction syndrome )の病因において重要な役割を果
たしている。内臓組織の潅流は急性循環障害の際には優
先度が低い。血液減少性ショック又は心原性ショックの
際には、生命維持に最も重要な器官、すなわち心臓及び
脳が十分な血液を得られるように、血液循環が再配分さ
れる。内臓組織の潅流の減少が生存のためには最初は重
要となり得るとしても、内臓の血液の長時間に及ぶ減少
は、組織損傷や器官機能障害や各種障害の危険性、さら
には患者の死の危険性さえも増加させる。この現象の医
学的な背景は、本出願人のJukka Takalaによって発表さ
れた小冊子「胃腸圧力測定の医療利用ガイド(Clinical
Application Guide of Gastrointestinal Tonometr
y)」(著作権:インストルメンタリウム社(Instrumen
tarium Corp. )、ダーテクス・オーメダ・ディビジョ
ン(Datex-Ohmeda Division )、フィンランド(894
796−1/PG5/0898))及びGuillermo Guti
errez とSteven D. Brown による「胃圧力測定:集中治
療装置における新規の監視様式(Gastric Tonometry: A
new Monitoring Modality in the Intensive Care Uni
t )」(ジェイ インテンシブ ケア メッド(J Inte
nsive Care Med)、10、34〜44頁、1995年)
によって開示されている。不十分な組織潅流及び/又は
代謝率の増加は組織での二酸化炭素の分圧(PCO2 )の
増加として観察され得る。不十分な潅流の間、組織は十
分な酸素供給を受けず、このことが嫌気性代謝につなが
り、よって二酸化炭素の生成の増加につながる。組織に
おける二酸化炭素レベルは、二酸化炭素が組織から効果
的に除去されることができないために、さらに増加して
いく。もしPCO2 レベルの増加を十分に早期に検出する
ことができれば、患者を十分に蘇生させることができ
る。この問題は国際公開公報第WO94/21163号
で論じられており、二酸化炭素の分圧が内腔臓器で測定
され、さらに動脈血の二酸化炭素レベル又はpHが測定
され、内腔臓器の状態を示すパラメータ、より詳細には
pCO2 隔差(pCO2 gap)又はpH隔差(pH
gap)と呼称されるパラメータがこれら二つの値に基
づいて決定される方法が提示されている。血液の全体的
な「全体」又は「全身」炭酸水素塩含有率を示すため
に、動脈血の二酸化炭素レベルが二酸化炭素の終期分圧
(pCO2 )の検出を通じて測定されてもよい。pH隔
差は動脈pHから粘膜内pHを数学的に減算することに
よって演算されるが、pCO2隔差を演算することは明
確に記載されてはいない。別個の技術を用いた患者の呼
気におけるN2 Oのような麻酔ガスの付加的な検出及び
独立した表示が記述されているが、この技術は非常に精
巧な方法であり付加的な装置を必要とするものである。
【0004】胃腸領域における二酸化炭素レベルの分圧
(PCO2 )は圧力測定カテーテルのバルーンから試料採
取された二酸化炭素(CO2 )濃度を分析することによ
って決定される。二酸化炭素のこの分圧(PCO2 )を決
定するための測定/検出技術は赤外吸収センサを利用し
ている。赤外線センサは、典型的には、赤外線供給源
と、気体測定室と、CO2 の吸収ピークの範囲内の少な
くとも一つの光学的通過帯域フィルタと、測定室の二酸
化炭素量に比例して電気信号を供給する赤外線検出器と
を備える。干渉フィルタのような光学的通過帯域フィル
タの目的は波長を選択することであり、この場合には、
CO2 分子が赤外(IR)光を吸収する。この種の測定
センサ及び測定装置は幅広く知られており、複数の製造
業者によって市場で一般的に入手可能になっており、多
くの異なる測定目的に使用されている。したがって、こ
れら測定センサ及び測定装置をより詳細に説明すること
は必要とされない。一酸化二窒素(N2 O)は一般には
気道内に麻酔ガスとして外科患者に非常に高濃度(20
〜80%)で供与される。吸入される典型的な気体混合
物は60〜70体積%程度のN2 O及び25〜30体積
%程度の酸素を含んでおり、さらに、ハロセイン、デス
フルラン、イソフルラン、エンフルラン、セボフルラン
のような付加的な気化麻酔剤を通常約12体積%より少
なく含んでいる。コリジョンブロードニング(衝突広が
り)とも呼称されるスペクトル線の広がりのためにN2
OによってCO2 に対して生ぜしめられる特殊な測定誤
差があることが知られている。この誤差はCO2 センサ
によって決まるが、典型的には、この誤差はN2 O濃度
が70体積%に対して約+10%となり得る。したがっ
て、もし真の気体混合物が10体積%のCO2 と70体
積%のN2 Oと差引調整のためのN2 (窒素)とを包含
しているのであれば、上述した補正がなされていない赤
外吸収センサは、11体積%の二酸化炭素の値を示す。
この誤差は圧力測定においては通常許容され得るもので
はなく、どうにかして補正されるべきである。この問題
は吸収ピークの複数の回転線を横切って延びる狭い透過
帯域を有する光学的通過帯域フィルタを用いて測定する
ときによく発生する。この場合、検出器は、この種の測
定装置が実際の吸収に代わって透過を検出することか
ら、増加された吸収値を「観察」することになる。特
に、N2 Oもその一つである極性気体はスペクトル線の
広がりに大きな影響を及ぼす。さらに、スペクトル線の
広がり又は後述する重複吸収のいずれかのため、例え
ば、薬剤又は医用製剤又は添加物の患者内への静脈内投
与が内部領域又は器官内の化合物の濃度測定に影響を及
ぼすこともあり得る。
【0005】N2 Oによって生じるスペクトル線広がり
誤差を補償する一つの手法はセンサ装置として二つの検
出器を組合せたものを使用することであり、これら二つ
の検出器が同じ気体混合物中のCO2 濃度及びN2 O濃
度の両方を同時に測定する。この測定は二つの光学的フ
ィルタを配置することによって行うことができ、これら
二つのフィルタは、測定室内でIR放射吸収を検出する
ために、異なる放射透過帯域、すなわち、CO2 に対す
る放射透過帯域とN2 Oに対する放射透過帯域とを有し
ている。同じ気体混合物中の両方の濃度がこうして既知
となるとき、線形数学補正モデルをCO2 濃度に対して
適用することができる。呼気の一酸化二窒素の測定結果
を用いて同じ呼気の二酸化炭素の測定結果を補正するべ
く、この種のセンサ装置及び補正方法が米国特許第44
23739号明細書に開示されている。両方の測定は患
者の呼出された息の終期に同時に行われる。この明細書
は以下のようにN2 Oの存在下でのCO2 の補正のため
の公式を教示している。 (CCO2 breath=(ECO2 breath[1+K・(EN2O breath] (1) ここで、CCO2 =呼気における補正CO2 濃度、ECO2
=呼気における測定CO 2 濃度、EN2O =呼気における
測定N2 O濃度、Kは経験的に得られるスペクトル線広
がり定数である。この開示された方法及び装置は幾つか
の欠点を有している。例えば、存在すればコリジョンブ
ロードニングに寄与し得る各気体成分は分けて測定され
なくてはならないが、これは、各気体成分に対して少な
くとも個別の光学的通過帯域フィルタ及び測定チャネル
が要求されセンサを大型で非常に重くするので非現実的
であり、さらに気体混合物は量が変動する測定困難な気
体成分を含み得るので信頼性がない。
【0006】他の欧州特許第0834733号明細書
は、気体混合物の測定された粘性又は粘性と関連する量
を利用してスペクトル線広がり誤差を補正するための全
体的に異なる方法を開示している。この方法はさらに付
加的な検出手段の使用を必要とし、したがって、小型で
軽量の検出器装置が必要とされる又はそれが好ましいと
される多くの場合には非現実的となる。
【0007】スペクトル線の広がりとは無関係のさらな
る問題は一般的に知られている気体混合物中の異なる気
体成分による重複吸収であり、この重複吸収はこれら気
体成分が互いに非常に近接した吸収ピークを有すること
を意味し、この場合、(特定の気体成分に向けられた)
異なる光学的通過帯域フィルタを備えた検出器からの各
信号が少なくとも一つの他の気体成分による透過/吸収
データを包含するので、その透過又は吸収を分離するこ
とは困難となる。この問題を解決するための一つの提案
が例えば米国特許第4914719号明細書に開示され
ており、同特許明細書によれば、各々が他のフィルタの
中心波長と異なる中心波長を有する光学的通過帯域フィ
ルタによって得られる信号が同じ量だけ必要とされ、中
心波長及び通過帯域幅は各気体成分に関する決定された
濃度を代数的に結合して各濃度を表せるように選択され
る。これは実用的な方法となり得るが、米国特許第44
23739号に関連して上述されたことと同じ欠点及び
問題を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
主たる目的は、気体混合物中の第二気体成分によって影
響を受ける第一気体成分の検出による測定濃度値を、少
なくとも二つの気体成分の各々を別個に測定するために
複数の検出器を用いることなく、補正するための方法を
見出すことである。これは、第一気体成分を測定するた
めの検出器装置が小型で軽量且つ単純であることを維持
されるべきであることを意味している。本発明の第二の
目的は、患者の体の任意の必要な部分において第一気体
成分を測定する適用可能性を提供する方法を見出すこと
であり、これはこの方法がそれ自体では検出に関する部
位を制限すべきではないことを意味する。検出部位は、
そこから分析されるべき気体混合物が収集されてさらに
必要であれば測定装置の測定室へ移送されるところであ
り、方法によっては本質的に制約を受けない医学的又は
他の実際的根拠に基づいて選択可能とされるべきであ
る。本発明の第三の目的は、許容可能な精度で第一気体
成分の濃度値を補正するためのデータ及び/又は演算を
提供する方法を見出すことである。本発明の第四の目的
は、第二気体成分が患者の体へ第一気体成分に関する検
出部位とは別の領域又は器官内に移送又は投与される状
況下でも適用可能であり、且つ/又は、第二気体成分が
第一気体成分に関する検出部位への移動速度が制限され
ている状況下でも適用可能である方法を提供することで
ある。ただ可能であるならば、この方法は、第一気体成
分が検出に関する部位として決定される患者の体部分の
液体又は固体又は組織のような他の媒体と混合されるこ
とを許容されるべきである。本発明のさらに限定された
目的は、医療診断及び/又は集中治療及び/又は他の医
療又は臨床的作業に関連した分野に適用され得る種類の
方法を見出すことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の特徴節による
本発明の方法及び請求項15の特徴節による本発明の使
用方法によって、上述の問題及び欠点を解消することが
でき、規定された目的が達成される。すなわち、請求項
1による第二化合物によって影響を受ける患者の第一内
部領域内の少なくとも第一化合物の測定濃度値に補償を
加えるための方法は、第二化合物が、患者の体に存在し
ており、少なくとも前記測定濃度値に関する検出部位に
おいて前記第一化合物と混合するための移動速度を制限
され、前記測定濃度値を前記第一内部領域内の実際の濃
度値から偏移させ、少なくとも前記患者の第二化合物に
よって前記測定濃度値が影響を受け、少なくとも前記患
者の第二領域における前記第二化合物の濃度値が前記第
一内部領域における複数の第一化合物測定を含む時間の
間に複数回測定又は導出されることと、前記第二化合物
の見積濃度値が前記患者の前記第一内部領域における非
検出の濃度をシミュレートすることによって決定される
ことと、前記第一内部領域における検出による前記第一
化合物の初期測定濃度値が少なくとも補償係数によって
補正されることと、一連の前記各補正濃度値がそれぞれ
前記補償を加えられた濃度値となることとを特徴とする
ものである。また、請求項15に記載の少なくとも一酸
化二窒素(N2 O)によって影響を受ける患者の胃腸管
内の二酸化炭素の測定濃度値に補償を加えるための方法
の使用方法は、前記一酸化二窒素が、前記患者の呼吸気
へ投与されるものであり、前記二酸化炭素濃度測定の検
出部位への吸収速度及び拡散速度及び移動速度の全て又
は何れかを制限され、前記測定濃度値を実際の濃度値か
ら偏移させ、少なくとも一酸化二窒素の濃度値が臨床的
作業の時間の間に前記患者の吸入又は呼出される気体に
おいて複数回測定又は導出されることと、前記胃腸管内
の一酸化二窒素に関する濃度値が検出を行うことなく見
積もられることと、前記胃腸管における二酸化炭素の前
記初期測定濃度値が補償係数によって補正されること
と、一連の前記各補正濃度値が補償を加えられた最終的
な濃度値として表示されることとを特徴とする。
【0010】放射吸収によって検出された患者の第一内
部領域における第一化合物の測定濃度値に影響を及ぼす
第二化合物に関して患者の第二領域から得た濃度値を利
用することによって、第一化合物の初期濃度値を補正す
ることが可能であることが驚くべきことに見出された。
これは、特に、患者の第二領域から得た第二化合物の濃
度が患者に接続された他の既存の装置から受け取ること
が可能である場合には非常に役に立つ手法であるが、付
加的な検出器装置又は投与装置からの出力が必要とされ
る場合にも有利となり得る。どの場合においても、患者
の第一内部領域内の第一化合物の濃度を検出して出力又
は表示するために使用される測定装置の特別な検出器の
必要性がなく、この場合には、検出器装置の小型サイズ
及び重量を維持することができる。第一内部領域の第一
化合物の初期測定濃度値の十分に正確な補正が本発明の
特徴を用いて達成され得ることが驚くべきことに見出さ
れた。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明が添付の図面を参照
して詳細に説明される。本発明の有利な一実施形態によ
れば、患者の気道2から測定又は導出された一酸化二窒
素濃度が、胃腸管1において測定された二酸化炭素濃度
の誤差を補正するために使用される。二酸化炭素を検出
するために、気体透過性を有しているが液体非透過性で
ある圧力測定バルーン31を備えたカテーテルが経鼻的
に胃状中空器官内へと案内される。胃状中空器官は通常
は胃10とされるが結腸11又は小腸12とされること
もある。次に、本願で上述されたように赤外吸収技術を
用いてバルーン31の気体状内容物が分析される。特に
手術や集中治療のような臨床的作業の場合には、患者の
胃腸管1内の二酸化炭素(CO2 )の測定濃度値が、濃
度の正確な値を得るために、本発明の方法を用いて補償
が加えられる。胃腸管1から検出される初期CO2 濃度
値は、少なくとも、麻酔媒体として患者の呼吸気Mに一
般的に投与されるものである一酸化二窒素(N2 O)に
よって影響を受ける。投与され吸入されたN2 Oは、肺
動脈弁区から組織を介して胃粘膜までの吸収及び/又は
拡散及び/又は移送の速度が限定されている又は低い
が、カテーテルバルーンへの拡散速度がCO2 と比較し
てかなり高い。N2 O及びCO2は両方ともカテーテル
バルーン31の壁45を通じた吸収速度が限定されてい
る。カテーテルの平衡時間経過後には、胃小区内のN2
Oの分圧は圧力測定バルーンにおける分圧PN2O に近く
なっているはずである。
【0012】したがって、この実際の場合には、胃10
のような腸状中空器官が、関心箇所となり、よって検出
部位となるが、患者の医学的状態を評価することができ
るようにするために、この検出部位から予め規定された
必要なデータが入手可能となる。既に説明されたよう
に、正確な胃腸のCO2 濃度は肝内臓領域(hepatosple
nchic )9の評価のために必要とされる一つのデータで
ある。CO2 濃度の測定又は検出は後述するように検出
部位又は他の任意の位置にて行われ得るが、分析される
有効な気体混合物は関心箇所にあるこの検出部位から例
えば圧力測定バルーンの助けを借りて収集される。前述
したように、少なくとも、腸管中、よって圧力測定バル
ーン内の気体混合物中に存在する一酸化二窒素は、二酸
化炭素の測定された濃度値(以下、測定濃度値と略称す
る)PCO2 を実際の濃度値から偏移させてしまう。本発
明によれば、少なくとも一酸化二窒素の濃度値E
N2O が、患者の吸入される気体又は呼出される気体Mに
おいて、すなわち気道2において、臨床的作業の時間T
の間に複数回測定又は導出される。さらに、胃腸管1内
の一酸化二窒素に関する濃度値CN2O が胃腸管1内での
検出を行うことなく見積もられ、胃腸管1における二酸
化炭素の初期測定濃度値PCO2 [n]が補償係数Fcに
よって補正される。
【0013】本発明の基本的な特徴は、新規の方法を用
いて、例えばN2 Oの決定を行うことである。上述の特
定の場合に適用される基本式は以下の通りである。
【0014】
【数1】
【0015】
【数2】
【0016】ここで、CCO2 =胃腸管1における補正C
2 濃度、PCO2 =胃腸管1における測定CO2 濃度、
N2O =気道2(=呼出又は吸入された気体)において
測定又は導出されたN2 O濃度から演算された見積N2
O濃度値、Kは経験的に得られるスペクトル線広がり定
数である。Fcは後述する補償係数である。患者の代謝
量及び/又は潅流量を検出するために、この上記方法が
例えば外科手術又は集中治療の際に利用される。
【0017】これらの関数が一般形で以下のように記述
され得ることは明らかである。
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】
【0020】ここで、Aは気体混合物における任意の気
体としての測定可能な第一化合物を意味し、この第一化
合物は患者の第一内部領域(内部管路)1* 又は器官で
の検出によって測定され、その濃度が研究従事者又は臨
床従事者のような人に利用可能となる。Bは、第一化合
物と混合して初期測定濃度値PA に誤差を生じさせ実際
の濃度値PRA から偏移させる第二化合物を意味する。
第二化合物は第二領域2 * から採取された試料で測定さ
れ、この第二領域2* は患者の内部領域とすることもで
き外部領域とすることもできる。式(IB )及び(II
B )における下添字(1) 及び(2) はそれぞれ第一領域及
び第二領域を指す。一般的には、第一内部領域1* は、
腸管1、気道2、尿路3、脈管路4のの一つ、又は生殖
路5とすることができ、第二領域2* は、腸管1と気道
2と尿路3と神経路8と脈管路4の一つと生殖路5との
第一内部領域1* 以外の領域、又は人や動物の体の皮膚
領域6又は粘膜領域7とすることができる。好適には、
上記第一化合物Aは、上記第一内部領域1* 内で圧力測
定手段31、34、35を使用することによって気体状
態となっているようにされ、このとき、この第一内部領
域は、腸管1、尿路3、生殖路5、又は人又は動物の体
の他の任意のアクセス可能な内部中空器官のいずれかと
することができる。代替的には、第二化合物B及び第一
化合物Aは、投与装置26で第二内部領域2* へ又はそ
こから供給される呼吸気Mのような空気又は気体混合物
を用いることによって気体状態となっているようにさ
れ、このとき、この第二領域は、腸管1、気道2、又は
他の任意のアクセス可能な中空器官のいずれかとするこ
とができる。第二化合物Bは上記第二内部領域2* へ供
給されるときに液体状態となっていてもよく、この場合
には、この第二領域は、腸管1、尿路3、神経路8、脈
管路4の一つ、生殖路5、患者、すなわち人又は動物の
体の皮膚領域6又は粘膜領域7のいずれかとすることが
できる。液体状態では、第二化合物Bは、中空器官に投
与されるか、圧力ユニット27を用いて経皮的に又は注
射ユニット28を通じて他の内部器官へ投与されるかの
いずれかとすることができる。逆の形態で、注射ユニッ
ト28を使用して、血液のような液体の一部として第一
化合物Aを抽出することも可能である。本発明によれ
ば、第二内部領域2* は体の第一内部領域1* 以外の部
分とされる。第二化合物B及び/又は以下で説明される
第三化合物Gは制御されて患者に直接的に投与されるこ
とができ、また、制御できない理由のために、これら化
合物の一方又は両方が基本的に最終的に患者、すなわち
人又は動物に入れられるようにすることもできるが、ど
の場合でも、体に受け入れられるこれら化合物の量は測
定可能となる。よって、少なくとも一酸化二窒素に関す
る濃度値CN2O が、一酸化二窒素(N2 O)の患者への
投与経路を形成する領域又はチャネルから、検出によっ
て又は投与装置26から直接的に得た投与データDを使
用することによって測定又は導出される。
【0021】例えば誤差を生じさせる二つの化合物、す
なわち、上述の化合物B及び付加的な化合物Gがあると
すると、式(IB )及び(IIB )は別な形で以下のよ
うに記述することができる。
【0022】
【数5】
【0023】ここで、
【0024】
【数6】
【0025】
【数7】
【0026】ここで、KB 及びKG は経験的に得られる
スペクトル線広がり定数であり、Fcは第一補償係数、
Fc* は後述する第二補償係数である。これは患者の呼
吸気に投与されている単数又は複数の他に麻酔ガスが存
在するときに役立ち、それら麻酔ガスの内の少なくとも
一つの濃度値EG が、後で詳細に説明されるように、第
二領域2* においてさらに測定される又は投与装置26
から得たデータDとして導出される。本発明によれば、
これらの場合にも、胃腸管1内の単数又は複数の特定の
麻酔ガス成分に関する濃度値CG が検出を行うことなく
見積もられ、二酸化炭素の初期測定濃度値PCO2 [n]
又は一般形である気体成分の濃度値PA [n]に関する
さらなる補正を行うために代わりの別な補償係数Fc*
が定式化される。さらに、単数又は複数の第三化合物G
は、体に受け入れられてさらに検出部位へ移送され、少
なくとも第一内部領域1* から離れており且つ第二領域
*からも離れていることがある第三領域又は管路3*
において測定又は導出されることができる。第三化合物
Gの濃度値CG は後述するように検出を行うことなく見
積もられる。
【0027】本発明によれば、胃腸管1における実際の
濃度値PRN2O は次の数学式を有した帰納的指数平滑法
を用いてそれに関する値CN2O を見積もることによって
シミュレートされる。
【0028】
【数8】
【0029】ここで、X=入力値、Y=出力値、γ=平
滑パラメータであり、一般形の指数平滑法公式の帰納形
は、
【0030】
【数9】
【0031】である。手術や患者の集中治療のような臨
床的作業のような特定の臨床的条件に対して、一酸化二
窒素(N2 O)に関し、例えば気道2内において検出に
よって測定された又は他の手段によって導出された濃度
値EN2O を使用して、例えば胃腸管1内の見積濃度値C
N2O を決定するために、この式が適用されるとき、式は
以下のようになる。
【0032】
【数10】
【0033】ここで、(n)は測定の回数であり、よっ
て、(n−1)は前回の測定回数である。典型的には、
二つの圧力測定の間の時間は10分で、患者の内部にあ
る又患者と接触しているN2 O又は第二化合物Bの経路
に沿った最初の到達、特に臨床的作業下での一酸化二窒
素(N2 O)の投与の開始から患者までの経路に沿った
最初の到達を含む時間Tを上回っている。本発明による
見積濃度値CN2O は、こうして、例えば気道2における
有効な濃度値(prevailing concentration value)E
N2O と胃腸管1における前回の見積濃度値CN2O [n−
1]との予め定められた累積関数(cumulative functio
n )となる。この見積濃度値CN2O [n]は補償係数F
cを得るために公式(IIS )と関連して使用される。
【0034】本発明の一実施形態によれば、胃状器官1
0において測定された二酸化炭素の分圧PCO2 及び吸気
又は呼気の終期において測定された分圧ECO2 がより詳
細にはPCO2 (n−1)及びECO2 (n−1)を形成す
る場合には、平滑パラメータγ(n)は潅流関連パラメ
ータに依存する。さらに、この場合、二酸化炭素の濃度
値ECO2 が臨床的作業の時間Tの間に患者の吸入又は呼
出される空気において複数回測定又は導出される。次
に、以下の式を使用することができる。
【0035】
【数11】
【0036】あるいは、本発明の他の実施形態によれ
ば、平滑パラメータγ(n)が胃状器官10における二
酸化炭素の見積値CCO2 (n−1)及び吸入又は呼出さ
れる空気の終期において測定された分圧ECO2 (n−
1)に依存する。この場合、
【0037】
【数12】
【0038】である。あるいはまた、本発明の別な実施
形態によれば、平滑パラメータγ(n)が胃状器官にお
ける二酸化炭素の見積値CCO2 (n−1)及びCO2
動脈中濃度(=RCO2 )に依存する。この場合、
【0039】
【数13】
【0040】である。あるいはまた、本発明のさらに別
な実施形態によれば、平滑パラメータγ(n)がPCO2
(n−1)にのみ依存する、又は、一定値を有する任意
の濃度値とは無関係である。例えば、それぞれ、
【0041】
【数14】
【0042】
【数15】
【0043】である。初期値CN2O (0)、すなわち測
定時間Tの開始時(n=0)におけるN2 Oの演算され
た値は既知でなければならない。外科手術の開始時の前
は、CN2O (0)は明らかにゼロ(零)である。このこ
とは、EN2O を確かめることによって確認することがで
き、その場合にはEN2O もまたゼロになっているはずで
ある。全ての公式において、濃度記号Cは補正された又
は見積られた濃度値を意味し、記号Pは任意の第一領域
から測定された値を意味し、記号Eは任意の第二領域か
ら測定又は導出された値(例えば投与装置26から表示
ユニット24へ伝送されるデータD)を意味し、記号R
は検出又はデータ送信によって得られた患者の別な領域
から測定又は導出された値を意味する。
【0044】上記で開示された式は一般的な場合に向け
て式(IG )及び(IIG )のように容易に修正される
ことができ、以下のように書かれる。
【0045】
【数16】
【0046】この場合には、見積濃度値CB [n]は、
逐次、一つの前回の見積濃度値CB [n−1]の累積関
数であり、測定又は導出された濃度値EB [n]と前回
の見積濃度値CB [n−1]との両方に直接関係してお
り、さらに定値又は可変であるパラメータγに関係して
いる。この見積濃度値CB [n]が補償係数Fcを得る
ために式(IIB )と関連して使用され、類似の見積濃
度値CG [n]が同様に補償係数Fc* を得るために式
( IIG ) と関連して使用される。平滑パラメータγ
(n)に関する公式は同様に以下のようにすることがで
きる。
【0047】
【数17】
【0048】
【数18】
【0049】
【数19】
【0050】
【数20】
【0051】
【数21】
【0052】よって、平滑パラメータγは少なくとも前
記第一領域1* 及び/又は第二領域2* から得た第一化
合物Aの一連の実際の濃度値を変数として有している。
見積濃度値Cは各領域の一つにおける化合物の少なくと
も一つに関する実際の濃度値P、E、Rの逆関数であ
る。ここで紹介された方法の利点は演算に好都合である
ことである。この方法はまさしく累積的であるけれど
も、N2 Oを患者に供与する前に圧力測定が開始される
として、ほんの一ステップ戻った履歴データを必要とす
る。もし圧力測定が作業の中間で(すなわち麻酔剤B、
すなわちN2 Oやハロタンなどの投与の開始から後で又
はそれらの接触の最初の進行の瞬間よりも後で)開始さ
れる場合には、N2 Oの傾向データが利用可能であるな
らば、胃又は他の任意の第一内部領域1* における最新
のN2 O濃度に関する近似値が公式(2)から帰納的に
演算されることが可能である。同じ公式は、第二、第
三、又は第四などの化合物に関わらず誤差を生じさせる
任意の気体成分に適用される。見積濃度値CN2O 又は一
般化したCB のシミュレートのための公式又は式は経験
的に選択される又は定式化される。したがって、公式
(III)及び(IVa)から(IVb)までの一つを
使用することが可能であり、また、患者から得た経験的
なデータに基づいて新しい異なる公式又は式を立てるこ
とが可能である。したがって、本発明はこれら開示され
た公式に限定されるものではない。
【0053】平滑パラメータγ(n)のPCO2 (n)及
びECO2 (n)への依存性は以下の幾つかのチェックを
必要とする。もしPCO2 がECO2 よりも小さいなら、P
CO2の値は恐らく正しいものではなく、演算で使用され
るべきではない。これは例えば二つの第一圧力測定値が
まだ正しくない場合である。この場合には、一定の(P
CO2 −ECO2 )値、例えば0.5kPaを使用すること
が提案される。
【0054】この方法は、14人の外科患者に関して確
認され、PN2O に関する最大見積誤差は約15体積%で
あったが、これはCN2O が補償のために使用されるとす
れば許容可能なものである。最も多くの場合、見積誤差
が5%と10%の間であった。様々なテストの場合が図
2から図4までに示されている。図2の場合には、一酸
化二窒素の投与が手術の中間で他の麻酔ガスにより置換
されている。この外乱にも関わらず、本発明による方法
は、結果として、胃状領域における一酸化窒素の測定さ
れた実際の濃度PRN2O と比較して当該領域における非
常に正確な一酸化二窒素の見積濃度CN2O を導いてい
る。同様な正確な結果が図2及び図3の場合でも認めら
れており、図2及び図3において、胃状領域における一
酸化二窒素の見積濃度CN2O は一酸化二窒素の測定され
た実際の濃度PRN2O と非常に厳密に追従している。も
ちろん、濃度PRN2O 又はそれぞれの任意の濃度は実際
には第一領域1* において測定又は検出されるわけでは
なく、ここでは試験の目的のためだけに特別に測定され
ている。現在行われている臨床的測定によれば、胃腸の
CO2 濃度PCO2 は患者の吸入又は呼出される空気から
得た終期N2 O濃度E N2O と等価ではないが、強力に低
域濾波されたEN2O [n]に近い。もし患者の胃腸領域
での潅流がうまく行われておらず、ECO2 と比較してP
CO2 が高いのであれば、当該領域でのN2 Oの対流がよ
り遅くなることも分かるであろう。この本発明の見積方
法はさらに例えば麻酔ガスといった他の非代謝ガスに対
しても適用可能である。
【0055】本発明による方法は、第一内部領域1*
の分析されるべき気体混合物内に重複する吸収スペクト
ルを有した少なくとも二つの気体成分があり且つそれら
気体成分の一つが正確に測定されるべき重要な成分(=
第一化合物A)でありそれら気体成分の少なくとも他方
(=第二化合物B)が例えば他の供給源(=第二領域2
* )によって患者すなわち人又は動物の体に存在するよ
うになっており、その気体が源を発する経路のある箇所
で同気体を測定することができるようになっている場合
にも適用可能である。第二領域2* 内の第二化合物Bの
濃度データを測定又は導出した後、その濃度が本発明の
方法によってシミュレートされ、第一内部領域1* 内の
化合物Aの濃度が上記のようにして非常にうまく補正さ
れることが可能である。
【0056】
【数22】
【0057】誤差を生じさせる気体成分が二つ存在する
場合には、公式は以下のように拡張される。
【0058】
【数23】
【0059】ここで、各記号は本願において上記で定義
された通りであり、補償係数Q1、Q2及びQ3、すな
わち一般形でQxは、当該化合物の吸収率に比例する経
験的に得られる重複定数又は変数であることが好まし
い。初期測定濃度PA は、係数Q1によって少なくとも
部分的に補正されるが、付加的な項(典型的には減算)
によってさらに補正されることが好ましく、これら付加
的な項はそれぞれ補償係数Q2、Q3と見積濃度値
B 、CG との関数である。これらの値CB 、CG (可
能性としてさらに他の濃度も)が、例えば本願で上述さ
れた公式(2)から(3)まで並びに公式(III)及
び(IVa)から(IVe)までを参照することによっ
て、説明されたのと同じ本発明の方式で累積的に(反復
して)演算され、第一領域1* における検出を行わずに
実際の濃度をシミュレートするために見積濃度値を提供
する。実質的には定数となるべき係数Qxを得るために
は、重複する場合におけるこの方法に対する前提条件は
気体成分によって生じる誤差がその濃度と概略直線的な
関係を有するように変更されている又は変更され得るこ
ととなり、これは例えば使用される光学フィルタの通過
帯域幅及びピーク透過率の適切な選択によって行うこと
ができる。この場合にも、第三化合物Gが第二化合物B
と同じ又は異なる経路を通して体へ移送されることがで
きる。上述したように、第二化合物及Bび/又は第三化
合物Gは、時間と共に化合物がそこから体へと受け入れ
られる領域又は管路内で任意の可変な濃度を有すること
が許容されているが、この第二領域2* における濃度デ
ータは利用可能となる。さらに、体組織における吸収速
度又は拡散速度又は移動速度及び脈管系のような各領域
に沿った吸収速度又は拡散速度又は移動速度が制限を受
けることから、時間の遅れを伴って第一内部領域1*
おける第一化合物との混合が起きる。第二化合物又は第
三化合物が既に混合されたものとして体に受容されると
き及び検出部位(関心部位)が投与に使用された領域と
同じ領域であるときにのみ、吸収速度又は拡散速度又は
移動速度が制限を受けることが回避され得るので、吸収
速度又は拡散速度又は移動速度の限界は常に存在するも
のとなる。
【0060】上述したように、PCO2 のような第一内部
領域1* における第一化合物Aの濃度PA の圧力を測定
することが有利である、あるいは好ましい。本発明の方
法を使用するときには、カテーテル32にただ一つの圧
力測定バルーン31、34、35が必要とされ、この場
合には、圧力測定手段の試料採取部分は小さくなってお
り、上述したように様々な内部領域1* 内で使用するこ
とが可能になっている。圧力測定装置の一つの可能な構
成が図1に示されている。この圧力測定装置は、圧力測
定バルーン31と、バルーン31の気体透過性壁45に
よって形成された試料採取室46に接続されている一つ
又は二つのチューブ32と、例えば試料採取室46内の
気体混合物の一つの気体成分を測定するための検出器ユ
ニット21とを含んでなる。バルーン及び接続チューブ
は圧力測定カテーテルを形成しており、これが中空器官
のような第一内部領域内の検出部位へ案内される。接続
チューブ32を通じた気体混合物の循環が他の方式で試
料採取室から出て試料採取室へ戻すように行われること
もでき、また、米国特許第5479923号明細書に開
示されている連続流と同じように接続チューブ32を通
じてなされることもできる。圧力測定装置の他の可能な
構成が図10に示されている。この圧力測定装置は、圧
力測定バルーン34と、バルーン31の気体透過性壁4
5によって形成された試料採取室46と接続している例
えば一対の光ファイバ36と、試料採取室46内の気体
混合物において例えば一つの気体成分を測定するための
検出器ユニット21とを含んでなる。この場合には、分
析されるべき気体混合物は試料採取室46に留まり、放
射光束Sが試料採取室46へ送られてそこから一つ又は
一対の光ファイバ36を通じて検出器ユニット21によ
って受け取られる。これと同じタイプの圧力測定バルー
ン35を使用することも可能であるが、例えば単数又は
複数の化学的に反応するトランジスタを備えた試料室を
設けることも可能であり、このトランジスタは電気導体
37を使用して図中に示されていないプロセッサユニッ
ト(処理装置ユニット)に接続される。これら後者二つ
の例は米国特許第5186172号明細書の開示内容に
従って構成及び使用され得る。
【0061】圧力測定バルーンの壁は、通常、ジメチル
シリコーンゴム(35%)から作成され、そのCO2
びN2 Oに関する拡散定数はそれぞれ325cm2 /s
及び435cm2 /s程度となる。また、圧力測定バル
ーンの壁を作成するために他のポリマーを使用すること
もでき、その幾つかの例は、酢酸セルロース、ポリカー
ボネート、ポリスルホン、様々なポリエチレン、ブチル
ゴムなどである。これらの材料は様々なタイプのシリコ
ーンゴムと比較して様々な気体成分に対して異なる拡散
特性を有している。
【0062】検出器ユニット21、22は放射光束Sの
要求される波長領域にて要求される精度で測定する能力
を有した任意の公知又は新規のタイプのものとすること
ができる。少なくとも気体状第一化合物の初期濃度値P
A 又は例えばPCO2 が測定データを得るために放射吸収
法を用いて検出され、好ましくは(必ずではないが)気
体状の第一化合物、第二化合物、第三化合物の濃度値E
A 、EB 、RG が測定値データを得るために放射吸収法
を用いてさらに検出される。図10においては、放射源
44と光学的通過帯域フィルタ41bと放射検出器43
aとである基本的部分のみを含んでなる基本的な検出器
ユニット21が略図で示されており、放射検出器43a
がさらなる処理のために電気信号を供給している。この
実施形態では、圧力測定バルーン34の試料採取室46
が測定室を形成している。図9においては、放射源44
と、試料採取室46から分離して設けられた測定室40
と、放射を伝送するための内部案内部分49を備えた中
空放射チューブ47と、光学的通過帯域フィルタ41a
と、放射検出器43bとを含んでなる検出器ユニット2
1が示されており、放射検出器43bがさらなる処理の
ために電気信号を供給している。測定セル又は測定室4
0はさらにチューブ32のための二つの接続部を有して
おり、チューブ32が試料採取室から測定室を介して気
体混合物が流れることを可能にしている。図8には、出
器ユニット21が示されているが、この検出器ユニット
21は、検出器ユニット21が投与装置/呼吸装置26
と患者の気道2との間に測定セル又は測定室40を備え
た呼吸マウスピースに取り付けられることができるた
め、患者の吸入又は呼出される空気Mを分析するのに有
利である。この検出器ユニット21は、放射源44と、
部分的に中空であるか放射透過材料で充填されているか
のいずれかである放射チューブ47と、二つの光学的通
過帯域フィルタ41a、41bと、間に分離壁42を備
えた二つの放射検出器43a、43bとを含んでなる。
異なる伝送帯を有した二つのフィルタと二つの検出器と
を組合せることにより、二つの気体成分の濃度の測定を
可能とさせるが、これらは知られているように他の目的
に対しても使用されることができる。検出器は別な処理
ユニット23のために電気ケーブル29を介して電気信
号を供給する。測定室40は一方側で挿管チューブ48
に接続されており、さらに接続チューブ33によって投
与装置/呼吸装置26へ接続されている。これら測定室
は全て固定吸収長さHを有した分析セルを備えている
が、これは一般的な実施例としてである。もちろん、他
のタイプの検出器ユニットを使用することもできる。様
々な検出器ユニット及びそれらの機能が公知となってお
り、これらをより詳細に説明することはしない。
【0063】一酸化二窒素及び他の麻酔ガス又は麻酔液
のような第二化合物Bが投与装置26から直接的に患者
へ投与されている場合には、上記で説明したように、従
来の方式で検出によって測定することは必要ではない
が、投与装置26に既に存在する投与データDから第二
化合物Bの要求されている濃度値EB が導出又は伝送さ
れる。
【0064】本発明の一般形態では、気体状の第一化合
物A及び/又は第二化合物B及び/又は第三化合物Gの
初期濃度値PA 及び/又はEA 及び/又はEB 及び/又
はR G などが、上記の領域1〜8のそれぞれと接続して
いる測定室40における放射吸収によって検出される又
は同じく上記の領域1〜8のそれぞれと接続している試
料採取室46から検出される。放射は特定の波長帯λp
で機能するように供給される電磁放射Sであり、各波長
帯λpは、例えば上述のようなCO2 といった気体状第
一化合物の吸収ピークλbの領域内に、さらに選択自由
として上述のようなN2 Oといった気体状第二化合物B
や上述のある種の他の麻酔ガスといった第三化合物Gの
それぞれの吸収ピークの領域内に、予め定められた方式
で配置される。詳細には、第一内部領域1* から得た二
酸化炭素の濃度値PCO2 及び一酸化二窒素の濃度値P
N2O がそれぞれ放射Sの赤外領域の二つの波長帯λ
1 、λb2 を用いて検出される。最後に一連の各補正
濃度値CCO2 [n]が監視装置25の補償が加えられた
最終な濃度値として別なデータ処理装置へ表示又は送信
される。
【0065】要約すると、本発明によれば、患者の第一
内部領域1* 内の少なくとも第一化合物Aの測定濃度値
は、初期の測定された状態の濃度値PA が第二化合物B
による影響を受けるので、第二化合物Bが患者の体に存
在するようになっていて、もしある程度の補償が加えら
れなければこれら初期測定濃度値PA を実際の濃度値P
A から偏移させてしまう状況において、補償が行われ
る。第二化合物Bは、実際には、少なくとも第一内部領
域1内の測定濃度値PA に関する検出部位で第一化合物
と混合するように限定された移動速度を有している。患
者の第二領域2 * における少なくとも第二化合物Bの濃
度値EB は、第一内部領域1* における第一化合物測定
又は吸収及び/又は拡散のための供与の開始から患者、
すなわち人又は動物までの時間を含む時間Tの間に複数
回測定される、又はそれぞれのデータDから導出され
る。第二化合物の見積濃度値CB が第一内部領域1*
おける非検出の濃度をシミュレートすることで決定され
る。第一内部領域1* における第一化合物Aの測定又は
検出された初期濃度値PA が補償係数Fcと、選択自由
なものである係数Fc* やFc1 やFc2 などとによっ
て補正される。一連の各補正濃度値CA がそれぞれ補償
が加えられた濃度値として明示される。
【図面の簡単な説明】
【図1】人体とその内部領域及び外部領域の内の幾つか
を概括的且つ概略的に示しており、それら内部領域及び
外部領域が本発明の自由選択の検出部位を含む。この検
出部位は患者内の場所であり、要求される濃度値がここ
から得られる。可能な検出器装置の幾つかが動作位置に
案内された状態で示されている。この図はさらに患者の
第一内部領域内の第一化合物の濃度を測定するための第
一検出器装置と患者の第二領域内の第二化合物の濃度を
測定又は導出するための第二装置とを備えた測定装置に
関する可能な一実施形態を概略的に示している。有利に
は、例えば臨床的な目的のために、CO2 濃度値が胃腸
圧力測定法で測定され、少なくともN2 O濃度値が呼吸
気又は呼吸空気から得られる。
【図2】胃腸で測定されたCO2 濃度、呼出される空気
から測定されたN2 O濃度及びCO2 濃度、本発明によ
り規定された見積N2 O濃度と、患者の外科手術中の時
間との間の関係の第一例を示している。比較のために、
実際には測定されない胃腸で測定されたN2 O濃度がさ
らに示されている。
【図3】胃腸で測定されたCO2 濃度、吸入される空気
から測定されたN2 O濃度及びCO2 濃度、本発明によ
り規定された見積N2 O濃度と、患者の外科手術中の時
間との間の関係の第二例を示している。比較のために、
実際には測定されない胃腸で測定されたN2 O濃度がさ
らに示されている。
【図4】胃腸で測定されたCO2 濃度、投与装置から導
出されたN2 O濃度、呼吸気から測定されたCO2
度、本発明により規定された見積N2 O濃度と、患者の
外科手術中の時間との間の関係の第三例を示している。
比較のために、実際には測定されない胃腸で測定された
2 O濃度がさらに示されている。
【図5】例として、波長領域4.3μmの二酸化炭素の
概略吸収ピークと、波長領域3.9μmの一酸化二窒素
の概略吸収ピークと、それぞれの光学的赤外線通過帯域
フィルタの吸収スペクトルとを示している。
【図6】気体状態であり且つIR(赤外線)の他の部分
で重複した吸収帯域を有した、幾つかの化合物、すなわ
ち、Di、Is、Et、Ac、Meの吸収曲線を示して
いる。
【図7】例えば外科手術の際に麻酔の目的のために使用
される呼吸気用気体混合物の主要気体成分の間のスペク
トル線を広げる相互作用を概略的に示している。
【図8】患者の呼吸気又は気体混合物Mにおける規定さ
れた気体成分の各濃度を測定するための図1の検出器装
置をより詳細に示している。この検出器装置は患者の吸
入空気又は呼出空気用挿管チューブに直接的に配置され
ており、少なくとも投与された化合物Bの濃度を測定す
るための複数の選択実施形態の一つである。
【図9】患者の内部領域から得た気体混合物において規
定された気体成分の各濃度を測定するための図1の検出
装置をより詳細に示している。この示されている場合に
は、気体混合物がカテーテル管を介して圧力測定バルー
ンから抽出されるが、これは圧力測定バルーン内の気体
混合物の測定を行うための手法に関する複数の選択実施
形態の一つである。示されている検出器装置もまたカテ
ーテル気体混合物において化合物の濃度を測定するため
の複数の可能な選択実施形態の一つである。
【図10】患者の内部領域から得た気体混合物において
規定された気体成分の各濃度を測定するための図1に適
用可能な別な検出器装置をより詳細に示している。示さ
れている場合には、圧力測定バルーン内の気体混合物か
ら得たデータが光ファイバを介して案内されるが、これ
は内部領域からのデータ伝送手法に関する複数の選択実
施形態の一つである。
【図11】本発明の基本的なステップを説明するフロー
チャートである。
【符号の説明】
A…第一化合物 B…第二化合物 G…第三化合物 CB …第二化合物の見積濃度値 EB …第二領域における第二化合物の見積濃度値 Fc…補償係数 Qx…補償係数 PA …測定濃度値 PRA …実際の濃度値 1* …第一内部領域 2* …第二領域

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第二化合物(B)によって影響を受ける
    患者の第一内部領域(1* )内の少なくとも第一化合物
    (A)の測定濃度値(PA )に補償を加えるための方法
    であって、前記第二化合物(B)は、前記患者の体に存
    在しており、少なくとも前記測定濃度値(PA )に関す
    る検出部位において前記第一化合物と混合するための移
    動速度を制限され、前記測定濃度値(PA )を前記第一
    内部領域(1* )内の実際の濃度値(PRA )から偏移
    させ、 少なくとも前記患者の第二領域(2* )における前記第
    二化合物(B)の濃度値(EB )が前記第一内部領域
    (1* )における複数の第一化合物測定を含む時間
    (T)の間に複数回測定又は導出されることと、前記第
    二化合物(B)の見積濃度値(CB )が前記患者の前記
    第一内部領域における前記第二化合物(B)の非検出濃
    度をシミュレートすることによって決定されることと、
    前記第一内部領域(1* )における検出による前記第一
    化合物(A)の初期測定濃度値(PA )が少なくとも補
    償係数(Fc又はQx)によって補正されることと、一
    連の前記各補正濃度値(CA )がそれぞれ前記補償を加
    えられた濃度値となることとを特徴とする、測定濃度値
    に補償を加えるための方法。
  2. 【請求項2】 前記患者の前記第二領域(2* )におけ
    る前記第一化合物(A)の濃度値(EA )が前記第一内
    部領域(1* )における複数の第一化合物測定を含む時
    間(T)の間に複数回測定又は導出されることと、前記
    時間(T)が前記患者内にある又は前記患者と接触して
    いる前記第二化合物(B)の経路に沿った最初の到達を
    含むこととをさらに特徴とする、請求項1に記載の測定
    濃度値に補償を加えるための方法。
  3. 【請求項3】 前記補償係数(Fc)が前記第一内部領
    域(1* )における前記第二化合物についての少なくと
    も一つの前記見積濃度値(CB [n])の予め定められ
    た第一の関数(II)であり、前記補償係数(Fc)が
    経験的な定数(K)と少なくとも前記見積濃度値(CB
    [n])との積であること、 または、前記補償係数(Qx)が経験的な変数又は定数
    (Q1)であり、前記第一化合物(A)の測定された初
    期濃度値(PA )が、経験的な変数又は定数(Q2、Q
    3)と見積濃度値(CB 、CG )との関数である項によ
    ってさらに補正され、前記変数又は定数が前記第一内部
    領域(1* )内の前記各化合物の吸収性に依存している
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の測定濃度値
    に補償を加えるための方法。
  4. 【請求項4】 前記第二化合物(B)の前記見積濃度値
    (CB [n])が前記時間(T)の間に前記第二領域
    (2* )から測定又は導出された前の濃度値(EB [0
    …n])の累積関数(III)であり、前記見積濃度値
    のための前記シミュレーションを提供することを特徴と
    する、請求項2又は3に記載の測定濃度値に補償を加え
    るための方法。
  5. 【請求項5】 前記第二化合物(B)の前記見積濃度値
    (CB [n])が少なくとも一つの前の見積濃度値(C
    B [n−1])による順次測定又は導出された前の濃度
    値(EB [0…n])の累積関数(III)であること
    と、前記第二化合物(B)の前記見積濃度値(C
    B [n])が測定又は導出された濃度値(E B [n])
    と前の見積濃度値(CB [n−1])との両方と直接的
    に関係しており、さらに定数又は可変であるパラメータ
    (γ)と関係していることとを特徴とする、請求項3又
    は4に記載の測定濃度値に補償を加えるための方法。
  6. 【請求項6】 前記定数又は可変であるパラメータ
    (γ)が定数(IVe)であるか少なくとも前記第一内
    部領域(1* )における前記第一化合物(A)の補正濃
    度値(CA [n−1])と反比例しているかのいずれか
    であり、選択自由な事項として前記第二領域(2* )に
    おける前記第一化合物(A)の測定濃度値(EA [n−
    1])に関係していることを特徴とする、請求項5に記
    載の測定濃度値に補償を加えるための方法。
  7. 【請求項7】 前記第一化合物(A)が前記第一内部領
    域(1* )における初期測定濃度(PA )の検出のため
    且つ前記第二領域(2* )における測定濃度値(EA
    の検出又は導出のために気体状態になるようにされてい
    ることと、前記第一内部領域(1* )における前記第一
    化合物と混合するに伴って時間と共に可変な濃度を有す
    る前記第二化合物(B)がさらに前記第二領域(2*
    における実際の濃度(EB )の検出のために気体状態に
    なるようにされていることとを特徴とする、請求項1又
    は2に記載の測定濃度値に補償を加えるための方法。
  8. 【請求項8】 少なくとも前記第一内部領域が前記患者
    の体のアクセス可能な内部器官を含んでなることと、前
    記第二領域が内部領域である又は前記患者の体の内部器
    官又は外部器官を含んでなることと、前記第一化合物
    (A)が二酸化炭素であり、前記第二化合物(B)が一
    酸化二窒素(N2 O)又は他の麻酔ガスであることとを
    特徴とする、請求項1又は請求項2又は請求項3に記載
    の測定濃度値に補償を加えるための方法。
  9. 【請求項9】 前記第一化合物(A)が前記第一内部領
    域(1* )内で圧力測定手段(31、34、35)を使
    用することによって気体状態になるようにされているこ
    とと、前記第二化合物(B)及び前記第一化合物(A)
    が前記第二内部領域(2* )へ供給される又は前記第二
    内部領域から供給される空気又は気体混合物を使用する
    ことによって気体状態になるようにされていることとを
    特徴とする、請求項1又は2又は8に記載の測定濃度値
    に補償を加えるための方法。
  10. 【請求項10】 前記第一内部領域(1* )が、腸管
    (1)、気道(2)、尿路(3)、脈管路(4)の一
    つ、又は生殖路(5)であることと、前記第二領域(2
    * )が、腸管(1)と気道(2)と尿路(3)と神経路
    (8)と脈管路(4)の一つと生殖路(5)との前記第
    一内部領域領域(1* )以外の領域、又は患者の体の皮
    膚領域(6)又は粘膜領域(7)であることとを特徴と
    する、請求項1又は8に記載の測定濃度値に補償を加え
    るための方法。
  11. 【請求項11】 前記第一内部領域(1* )内の前記第
    一化合物(A)の前記測定濃度値(PA )に関する検出
    部位へ移動する単数又は複数の第三化合物(G)の濃度
    値(RG )が前記第一内部領域(1* )から離れた第三
    領域(3* )でさらに測定又は導出され、第三化合物の
    濃度値(CG )が前記第一内部領域内での検出を行うこ
    となしに見積もられ、前記第一化合物(A)の前記初期
    測定濃度値(PA )が別の補償係数(Fc* 又はF
    X )によって補正され、該別の補償係数(Fc* 又は
    FcX )が前記第一内部領域(1* )の少なくとも前記
    第三化合物(G)の前記見積られた濃度値(C
    G [n])の予め定められた第二の関数(IBG、IG
    であることを特徴とする、請求項1に記載の測定濃度値
    に補償を加えるための方法。
  12. 【請求項12】 気体状の前記第一化合物(A)の初期
    測定濃度値(PA )又は気体状の前記第一化合物
    (A)、前記第二化合物(B)、第三化合物(G)の濃
    度値(EA 、EB 、EG )が放射吸収法によって測定の
    ために検出されること、 または、前記第二化合物(B)及び前記第三化合物
    (G)の両方又は一方の濃度値(EB )が投与装置(2
    6)の投与データ(D)から導出されることを特徴とす
    る、請求項1から請求項2まで及び請求項9から請求項
    11までの何れか一項に記載の測定濃度値に補償を加え
    るための方法。
  13. 【請求項13】 気体状の前記第一化合物(A)及び前
    記第二化合物(B)及び前記第三化合物(G)の全て又
    は何れかの前記初期濃度値(PA 、EA 、E B 、EG
    ど)の少なくとも一つが、固定吸収長さ(H)を有し且
    つ前記各領域(1〜7)の一つと接続している分析セル
    (40)における放射吸収によって検出されることと、
    前記放射(S)が特定の波長帯(λb)で機能するよう
    に供給された電磁放射であり、該波長帯(λb)の各々
    が前記気体状第一化合物(A)の吸収ピーク(λp)の
    領域内と自由選択としての気体状の前記第二化合物
    (B)及び前記第三化合物(G)の両方又は一方の吸収
    ピーク領域内とに予め定められたようにして配置される
    こととを特徴とする、請求項11に記載の患者の測定濃
    度値に補償を加えるための方法。
  14. 【請求項14】 前記見積濃度値(CB [n])が、有
    効な見積濃度値(C B [n−1])に続いて前記第二内
    部領域(2* )の前記第二化合物(B)の測定又は導出
    された濃度値(EB [n])と可変の平滑パラメータ
    (γ)とを含んだそれ自体は公知である帰納的指数平滑
    を使用して演算され、該平滑パラメータが前記第一内部
    領域(1* )及び第二内部領域(2* )の両方又は一方
    から得た前記第一化合物(A)の一連の実際の濃度値を
    少なくとも変数として有しており、前記見積濃度値が前
    記第一内部領域及び前記第二内部領域から得た前記第一
    化合物の前記実際の濃度値の逆関数であることを特徴と
    する、請求項1から請求項6までの何れか一項に記載の
    測定濃度値に補償を加えるための方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも一酸化二窒素(N2 O)に
    よって影響を受ける患者の胃腸管(1)内の二酸化炭素
    (CO2 )の測定濃度値に補償を加えるための方法の使
    用方法であって、前記一酸化二窒素は、前記患者の呼吸
    気(M)へ投与されるものであり、前記二酸化炭素濃度
    測定の検出部位への吸収速度及び拡散速度及び移動速度
    の全て又は何れかを制限され、前記測定濃度値
    (PCO2 )を実際の濃度値から偏移させ、 少なくとも一酸化二窒素の濃度値(EN2O )が臨床的作
    業の時間(T)の間に前記患者の吸入又は呼出される気
    体(M)において複数回測定又は導出されることと、前
    記胃腸管(1)内の一酸化二窒素に関する濃度値(C
    N2O )が検出を行うことなく見積もられることと、前記
    胃腸管における二酸化炭素の前記初期測定濃度値(P
    CO2 [n])が補償係数(Fc)によって補正されるこ
    とと、一連の前記各補正濃度値(CCO2 [n])が補償
    を加えられた最終的な濃度値として表示されることとを
    特徴とする、測定濃度値に補償を加えるための方法の使
    用方法。
  16. 【請求項16】 二酸化炭素の濃度値(ECO2 )がさら
    に前記臨床的作業の時間(T)の間に前記患者の吸入又
    は呼出される気体(M)において複数回測定又は導出さ
    れることと、前記補償係数(Fc)が経験的な定数
    (K)と少なくとも一つの前記見積濃度値(CN2O )と
    の予め定められた関数(II)であることと、前記見積
    濃度値(CN2O )が前記臨床的作業下での一酸化二窒素
    (N2 O)の患者への投与時間(T)の間での気道
    (2)において有効な濃度値(EN2O )と前記胃腸管
    (1)における前の見積濃度値(CN2O [n−1])と
    の予め定められた累積関数(III)であることとを特
    徴とする、請求項15に記載の測定濃度値に補償を加え
    るための方法の使用方法。
  17. 【請求項17】 前記患者の呼吸気へ投与されている単
    数又は複数の他の麻酔ガスの濃度値(EG )がさらに臨
    床的作業の時間(T)の間に前記患者の吸入又は呼出さ
    れる気体(M)において複数回測定又は導出されること
    と、前記胃腸管(1)内の特定の麻酔ガス成分に関する
    濃度値(CG )が検出を行うことなく見積もられること
    と、前記補償係数(Fc)が二酸化炭素の初期測定濃度
    値(P CO2 [n])に関するさらなる補正を提供するよ
    うに定式化されることとを特徴とする、請求項15に記
    載の測定濃度値に補償を加えるための方法の使用方法。
  18. 【請求項18】 一酸化二窒素に関する前記濃度値(C
    N2O )が一酸化二窒素(N2 O)の前記患者への投与経
    路を形成する領域又はチャネルから検出によって又は投
    与データ(D)を使用することによってそれぞれ測定又
    は導出されることを特徴とする請求項15から請求項1
    7までの何れか一項に記載の測定濃度値に補償を加える
    ための方法の使用方法。
  19. 【請求項19】 気道(2)から得た二酸化炭素及び一
    酸化二窒素の前記濃度値(ECO2 、EN2O )が前記放射
    の赤外領域の二つの波長帯(λb1 、λb2)を用いて
    検出されることを特徴とする請求項15に記載の測定濃
    度値に補償を加えるための方法の使用方法。
  20. 【請求項20】 前記測定濃度値に補償を加えるための
    方法が、患者における代謝率及び灌流率の両方又は一方
    を検出するために、外科手術の際に利用されることを特
    徴とする、請求項15に記載の測定濃度値に補償を加え
    るための方法の使用方法。
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