JP2000241425A - 水溶性比色用指示薬を用いた乾式分析素子 - Google Patents

水溶性比色用指示薬を用いた乾式分析素子

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JP2000241425A
JP2000241425A JP11046275A JP4627599A JP2000241425A JP 2000241425 A JP2000241425 A JP 2000241425A JP 11046275 A JP11046275 A JP 11046275A JP 4627599 A JP4627599 A JP 4627599A JP 2000241425 A JP2000241425 A JP 2000241425A
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Hideaki Tanaka
秀明 田中
Yoshihide Iwaki
義英 岩木
Yoshiki Sakaino
佳樹 境野
Kazuya Kawasaki
和也 川崎
Yoshikazu Amano
芳和 天野
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用いる比色用指示薬が水溶性であって
も、測定精度の高い分析素子を安価に提供する。 【解決手段】 上記課題は、水不透過性の透明支持体上
に1層以上の水浸透性層が積層されており、さらにその
上に、液体を均一に展開する機能を有する展開層を積層
した乾式分析素子において、水溶性比色用指示薬が該展
開層に組込まれていることを特徴とする乾式分析素子に
よって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体試料中に存在する
物質の乾式分析素子に関する。
【0002】本発明の乾式分析素子は、いわゆる迅速か
つ精度の高い検査結果が要求される臨床検査における生
体試料、例えば血液、髄液、尿、便抽出液等の中に含ま
れるアナライトの定量において特に有用である。
【0003】
【従来の技術】最近、少量の液体試料を正確に定量分析
しうる手段として一体型の多層よりなる乾式分析素子が
開発され、その改善あるいは多様化を進めるべく種々の
研究が行われている。この乾式分析素子は分析に必要な
全ての試薬が予め組み込まれており、液体試料を点着し
て生じた発色を測定するだけで定量分析することができ
る。
【0004】ところで、ドライケミストリーにおいては
比色用指示薬組成物として水不溶性のものが一般に用い
られる。それは、色素形成後は水に対して殆ど不溶また
は難溶となるため、耐拡散性であり、不所望のリンギン
グを防止し、測定の定量性を向上せしめるからである
(特開平1−320999号公報)。しかし、測定する
アナライトの種類によっては事実上、選択できる反応系
や比色用指示薬組成物の種類に制限があり、水溶性の比
色用指示薬組成物を用いなければならない状況が生じる
ことがある。その場合、水溶性の比色用指示薬組成物を
媒染するための特別な層が設けられているが、工程的及
び原材料的にコストアップにつながっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これまでの
乾式分析素子における上記欠点を改良し、用いる比色用
指示薬が水溶性であっても、測定精度の高い分析素子を
安価に提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するべく鋭意検討の結果、偶々、指示薬が水溶性
であっても、これを展開層に含有させることにより、媒
染しなくても高い分析精度で測定できることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、水不透過性の透明支
持体上に1層以上の水浸透性層が積層されており、さら
にその上に、液体を均一に展開する機能を有する展開層
を積層した乾式分析素子において、水溶性比色用指示薬
が該展開層に組込まれていることを特徴とする乾式分析
素子に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の分析素子の基本構成は、
水不透過性透明支持体の上に、水浸透性層および多孔性
展開層が、この順に積層されて成る。
【0009】多孔性展開層は、水性の検体に含有されて
いる成分を実質的に偏在させることなしに平面的に拡
げ、単位面積当りほぼ一定量の割合で水浸透性層に供給
する機能を有する層であり、これまでドライケミストリ
ー分析素子に使われている展開層として、公知の非繊維
質及び繊維質の全ての多孔性材料を用いることができ
る。具体的には特開昭49−53888に開示されてい
るメンブランフィルター(ブラッシュドポリマー)に代
表される非繊維性等方的微多孔質媒体層、特開昭55−
90859等に開示されたポリマーミクロビーズが水不
膨潤性の接着剤で点接触状に接着されて成る連続空隙含
有三次元格子粒状構造物層に代表される非繊維性多孔性
層、特開昭55−164356、同57−66359等
に開示された織物布地からなる多孔性層、同60−22
2769等に開示された編物布地からなる層等を挙げる
ことができるが、これらに限定されるものではない。
【0010】例えば、セルロース誘導体(DAC,TA
C,NC,HMC(ヒドロキシメチルセルロース),H
EC(ヒドロキシエチルセルロース))の多孔質膜、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニ
ール等のエチレン重合体または共重合体で作られた多孔
質膜、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリスルホン等で作られた多孔質膜、アクリル酸や
メタクリル酸、これらのエステルのビニル重合体または
共重合体から成る多孔質膜、ナイロン、ポリアミド、ポ
リウレタン等の縮合重合体の多孔膜、ガラス粒子、けい
藻土等の無機材料微粒子を少量のポリマーで結合させて
作られた多孔性膜、ポリテトラフルオロエチレンで作ら
れた多孔性膜、濾紙、ガラス繊維濾紙等がある。
【0011】展開層は、1層だけに限定する必要はな
く、特開昭61−4959、同62−138756、同
62−135757、同62−138758等に開示さ
れている様に、2層以上の層を重ねて用いることができ
る。
【0012】展開層中には、検体の展開を促進するため
に、ノニオン、アニオン、カチオンもしくは両性の界面
活性剤を含ませることができる。
【0013】また、展開性をコントロールする目的で、
親水性のポリマー等の展開制御剤を含ませることができ
る。
【0014】更に、目的とする検出反応を促進する為
の、あるいは干渉、妨害反応を低減、阻止する為の各種
試薬、もしくは試薬の1部を含ませることができる。
【0015】展開層の厚さは、20〜200μm、好ま
しくは50〜170μm、更に好ましくは80〜150
μmである。
【0016】水浸透性層の代表的な層である親水性ポリ
マー層は、通常分析に必要な試薬の少なくとも1部を含
んでおり、その場合、この層は試薬層と称される。この
層にはこれまでドライケミストリー分析素子に使われて
いる公知の水に可溶性、膨潤性、親水性の各種ポリマー
を用いることができる。水吸収時の膨潤率が30℃で約
150%から約2000%、好ましくは約250%から
約1500%の範囲の天然又は合成親水性ポリマーを使
用することができ、具体的には、特開昭59−1718
64、同60−108753等に開示されたゼラチン
(例えば、酸処理ゼラチン、脱イオンゼラチン等)、ゼ
ラチン誘導体(例えば、フタル化ゼラチン、ヒドロキシ
アクリレートグラフトゼラチン等)、アガロース、プル
ラン、プルラン誘導体、ポリアクリルアミド、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン等を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。
【0017】親水性ポリマー層に代えて、ポリマー多孔
質膜等を用いることもできる。
【0018】親水性ポリマー層の厚さは、乾燥時に約1
μm〜約100μm、好ましくは約3μm〜約50μ
m、特に好ましくは約5μm〜約30μmであり、実質
的に透明であることが好ましい。
【0019】親水性ポリマー層中には、目的とする反応
を促進する、もしくは干渉、妨害反応を防止、低減する
ための各種試薬もしくは試薬の1部を含ませることがで
きる。
【0020】水不透過性透明支持体としては、これまで
ドライケミストリー分析素子に使われている公知の水不
透過性の透明支持体を用いることができる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ビスフェノールAの
ポリカーボネート、ポリスチレン、セルロースエステル
(例えば、セルロースジアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースアセテートプロピオネート等)等
から成る厚さ約50μm〜1mm、好ましくは約80μ
m〜約300μmの透明フイルムを用いることができ
る。
【0021】支持体の表面には、必要により公知の下塗
層もしくは接着層を設けて、親水性ポリマー層との接着
を強固にすることができる。
【0022】乾式分析素子には、分析項目等に応じてさ
らに各種の層が組込まれる。例えば検出層、吸水層、光
反射層、光遮蔽層等である。
【0023】本願発明においては、対象とする被検物質
は特に限定されない。通常臨床検査の分野で測定される
酵素、脂質、無機イオン、代謝産物、蛋白質等の他、各
種グロブリン、免疫抗原、免疫抗体等の生体由来成分、
薬物、ホルモン、腫瘍マーカー、DNA、RNA等、分
析方法さえ確立していれば、分析対象とすることができ
る。
【0024】本発明の乾式分析素子は分析に必要な全て
の試薬を含んでいるが、この試薬は比色用指示薬を除い
て公知の乾式分析素子と同じでよい。分析に必要な全て
の試薬とは、必要不可欠な試薬であり、その他の試薬は
適宜追加あるいは削除される。
【0025】比色用指示薬とは、定量可能な比色変化を
直接または間接的に生じ、その変化の割合を定量的に測
定しうる着色または無色の物質である色原体および呈色
性基質を含む。色原体は色素、色素形成剤、または色素
前駆物質であってよい。本発明で使用されるものは水溶
性のもので、溶解度が0.1%以上、通常0.5%以上
のものである。具体例としては、ジクロロベンゼンジア
ゾニウム、ベンゼンスルホン酸ジアゾニウム等のジアゾ
ニウム塩、アルフッソン、アゾメチンアゾメチンH等の
比色試薬、WST−1、WST−3等の還元系発色試
薬、p−ニトロフェニル誘導体、アミノアニリン誘導
体、3−インドール誘導体、p−ニトロアニリン誘導
体、チオ−NADH等の発色基質、メチルバイオレット
6B、m−クレゾールパープル、コンゴーレッド、メチ
ルオレンジ、テトラブロムフェノールブルー、アリザリ
ンスルホン酸ナトリウム、リトマス、ブロムフェノール
レッド、チモールブルー、ナイルブルー、p−ニトロフ
ェノール等のpH指示薬、アニシジンブルー、 アルセ
ナゾ−III、バソクプロインスルホン酸ナトリウム、バ
ソフェナントロリンスルホン酸ナトリウム、エリオクロ
ムブラックT、カルシクローム、カルマガイト、カルボ
キシアルセナゾ、 クロロホスホナーゾ−III、クロマズ
ロールB、クロマズロールS、 ジメチルスルホナゾ−I
II、ジニトロスルホナゾ−III、 メチルチモールブル
ー、メチルキシレノールブルー、ネオトリン、スルホナ
ゾ−III、 Xylidyl Blue−I、Xylid
yl Blue−II、 Nitoro−PAPS、Pht
halein Complexone、PDTS、Py
rocatechol Violet、Zylenol
Orange等の金属指示薬、DAB、HPPA、TM
BZ・HCl、DA−67、DA−64、ABTS、M
CDP、BCMA、LLGB等の酸化系発色試薬、4−
アミノアンチピリン等のカップラー、ADPS、ALP
S、DAPS、HADAPS、MAPS、TOPS、A
DOS、ALOS、DAOS、HDAOS、MAOS、
TOOS、HALPS等のトラインダー試薬等がある。
【0026】本発明が適用される代表的な乾式分析素子
として重炭酸イオン定量用のものがある。
【0027】この乾式分析素子の試薬系は、フォスフォ
エノールピルビン酸カルボキシラーゼとリンゴ酸デヒド
ロゲナーゼを共役酵素として用いる酵素法において、本
発明者らが先に開発した基質としてチオNAD(P)H
及びNAD(P)Hを用いるものである。
【0028】上記試薬系において反応は下記のように進
行する。
【0029】チオNAD(P)Hは、400nmに吸収の
ピークがあるため、可視部の光源及び検出系を用いるこ
とができる。ここで、PEPC等は前記説明と同様であ
る。
【0030】基質としてチオNAD(P)Hのみを用い
る場合には、NAD(P)Hと同様に吸光度が高いので
定量域が狭くなる。しかし、この現象は、チオNAD
(P)HとNAD(P)Hを一定の割合で共存させること
により避けることができる。即ち、重炭酸イオンがチオ
NAD(P)HとNAD(P)Hとの混合物に接した場
合にどのような競争反応が起きるかは定かではないが、
種々の濃度の重炭酸イオンを含む検体について測定した
結果、驚くべきことに、広い定量域において再現性よく
定量できることが判った。
【0031】フォスフォエノールピルビン酸カルボキシ
ラーゼには、EC4.1.1.31、EC4.1.1.3
2、EC4.1.1.38及びEC4.1.1.49のもの
があるが、本発明に適用可能なものはフォスフォエノー
ルピルビン酸からオキサロ酢酸を生成しうるものであれ
ばよく、EC4.1.1.31のほか、EC4.1.1.3
2、EC4.1.1.38及びEC4.1.1.49も使用
できる。但し、EC4.1.1.32はGDP、EC4.
1.1.38は無機リン、EC4.1.1.49はADPを
存在させることが必要である。
【0032】リンゴ酸デヒドロゲナーゼには、EC1.
1.1.37、EC1.1.1.38、EC1.1.1.3
9及びEC1.1.1.40、EC1.1.1.83、EC
1.1.99.16があるが、本発明に適用可能なものは
オキサロ酢酸からリンゴ酸を生成しうるものであり、E
C1.1.1.37とEC1.1.99.16が使用できる。
【0033】この重炭酸イオン定量用試薬組成物には、
上記2種の共役酵素のほか、その基質が必要である。フ
ォスフォエノールピルビン酸カルボキシラーゼの基質に
は、フォスフォエノールピルビン酸(この酵素が作用し
うるフォスフォエノールピルビン酸誘導体を含む)が用
いられる。本発明ではリンゴ酸デヒドロゲナーゼの基質
に還元型チオニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
(チオNADH)または還元型チオニコチンアミドアデ
ニンジヌクレオチドリン酸(チオNADPH)と、還元型
ニコチンアミドアデニンンジヌクレオチド(NADH)
または還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリ
ン酸(NADPH)を併用するところに特徴がある。こ
れらのチオNAD(P)HとNAD(P)Hは市販品が
あり、チオNAD(P)Hは例えばシグマ社(米国)よ
り市販されている。チオNAD(P)H/NAD(P)H
の混合比率(モル比)は、1/0.05〜1/2、好ま
しくは、1/0.1〜1/1、更に好ましくは1/0.
2〜1/0.7である。
【0034】本発明では、血液検体中の重炭酸イオンを
定量する場合には、試薬系にカルボニックアンヒドラー
ゼの阻害剤を組み込むことが好ましい。
【0035】カルボニックアンヒドラーゼ阻害剤として
は、アセトアゾールアミド、その誘導体、ベンゼンスル
ホンアミド、その誘導体等を使用できるが、本発明者ら
が今回見出したベンゼンスルホンアミド及びその誘導体
が特に好ましい。ベンゼンスルホンアミド誘導体はベン
ゼンスルホンアミド構造を有し、そのベンゼン環の水素
原子の1つ又は2つが置換した化合物である。置換基と
しては、水酸基、アミノ基、ハロゲン(フッ素、塩素、
臭素、沃素)、ニトロ基、アミド基、スルホン酸基、カ
ルボキシル基、スルホンアミド基、メチル基、エチル
基、プロピル基、アミノメチル基、アミノエチル基、ア
ミノプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチ
ル基、ヒドロキシプロピル基、リン酸基、メトキシ基、
エトキシ基、等を挙げることができる。これらの中で好
ましいのは、アミノ基、ハロゲン、スルホンアミド基、
メチル基、アミノエチル基等がある。その具体例として
は、p−トルエンスルホンアミド、1−クロロベンゼン
−2,4−ジスルホンアミド、4−(2−アミノエチル)
ベンゼンスルホンアミド等を挙げることができ、これら
はアセトアゾールアミドと同等のカルボニックアンヒド
ラーゼ阻害活性を示す。これらのなかでp−トルエンス
ルホンアミドと4−(2−アミノエチル)ベンゼンスル
ホンアミドが皮膚や目に対する安全性が高く好ましい。
【0036】測定試薬組成物のその他の成分としては酵
素の公知の活性剤、例えばMg2+、安定化剤、pH緩衝
剤、例えばトリスヒドロキシメチルアミノメタン等を含
むことができる。
【0037】使用量としては、重炭酸イオン1モルに対
し、フォスフォエノールピルビン酸1.5〜10モル程
度、好ましくは2〜5モル程度が適当である。チオNA
D(P)H(NAD(P)Hを併用する場合にはその合計
量)は、1〜10モル程度、好ましくは1.5〜5モル
程度が適当である。フォスフォエノールピルビン酸とリ
ンゴ酸デヒドロゲナーゼの比率(活性比)は1〜20程
度、好ましくは1〜10である。
【0038】カルボニックアンヒドラーゼの阻害剤とし
て添加する化合物の量は、添加量が多すぎると析出する
場合があり、約5〜2000mg/m2、好ましくは約
50〜1000mg/m2の範囲が好ましい。
【0039】
【実施例】実施例1 実施例1では、モデルとして検出反応に関与する試薬組
成物は添加せず水溶性色素のみを乾式分析素子に用いた
系で、本発明を例証する。
【0040】180μmの透明なPETベース上に、以
下の塗布量となるように、水溶液を塗布し、乾燥した。 ゼラチン 13.0g/m2 トリシン 3.0g/m2 ノニオン系界面活性剤 0.25g/m2
【0041】この層の上に、ポリエステル製編み物から
なる布をラミネートし、その上に、検体液の展開を制御
するために、以下の塗布量となるように水溶液を塗布し
た。 ノニオン系界面活性剤 1.0g/m2 ポリビニルピロリドン 2.5g/m2 メチレンブルー 0.03g/m2
【0042】これを、約1.2×1.3cmに裁断し、
直径10mmの開口を有するマウント内に組み込んで分
析素子を作製した。この分析素子に、水を10μl点着
し、37℃で6分間インキュベーション後、6分におけ
る650nmの反射光学濃度を測定したときのn=20
の同時再現性を表1に示す。
【0043】比較例1 実施例1において、メチレンブルーを展開層ではなくゼ
ラチン層に組み込んだ分析素子を同様に作製した。この
分析素子に、水を10μl点着し、37℃で6分間イン
キュベーション後、6分における650nmの反射光学
濃度を測定したときのn=20の同時再現性を表1に示
す。
【0044】
【表1】
【0045】表1の結果から、水溶性色素を展開層に配
置することにより、分析精度が向上していることが判
る。
【0046】実施例2 実施例2は、本発明を液体中の総重炭酸イオンを定量測
定するための乾式分析素子に適用し、本発明を具体的に
例証する。
【0047】180μmの透明なPETベース上に、以
下の塗布量となるように、水溶液を塗布し、乾燥した。 ノニオン系界面活性剤 0.25g/m2 塩化マグネシウム 1.9g/m2 ゼラチン 13.0g/m2 トリシン 3.0g/m2(pH8.0) MDH(EC4.1.1.31) 24KU/m2 PEPC(EC1.1.1.37) 2.4KU/m2
【0048】この層の上に以下の塗布量となるように、
水溶液を塗布し、乾燥した。 ノニオン系界面活性剤 0.25g/m2 ゼラチン 6.0g/m2 トリシン 1.0g/m2(pH8.0) 二酸化チタン 5.4g/m2
【0049】この層の上に、ポリエステル製編み物から
なる布をラミネートし展開層とし、その上に、検体液の
展開を制御するために、以下の塗布量となるように水溶
液を塗布した。 ノニオン系界面活性剤 0.25g/m2 トリシン 3.0g/m2(pH8.0) PEP 2.0g/m2 NADH 1.5g/m2 チオNADH 2.2g/m2 ポリビニルピロリドン 3.0g/m2
【0050】これを、約1.2×1.3cmに裁断し、
直径10mmの開口を有するマウント内に組み込んで分
析要素を作製した。この分析素子に、重炭酸10mM、
25mM、35mMの各液を10μl点着し、37℃で
6分間インキュベーション後、6分における425nm
の反射光学濃度を測定したときのn=20の同時再現性
を表2に示す。
【0051】比較例2 実施例2において、チオNADH及びNADHを展開層
ではなくゼラチン層に組み込んだ分析要素を同様に作製
した。この分析素子に、重炭酸10mM、25mM、3
5mMの各液を10μl点着し、37℃で6分間インキ
ュベーション後、6分における425nmの反射光学濃
度を測定したときのn=20の同時再現性を表2に示
す。
【0052】
【表2】
【0053】表2の結果から、水溶性色素(チオNAD
H及びNADH)を展開層に配置することにより、分析
精度が向上していることが判る。
【0054】
【発明の効果】本発明により、乾式分析素子において、
用いる比色用指示薬組成物が水溶性であっても、測定精
度の高い分析素子を安価に提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境野 佳樹 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 川崎 和也 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 天野 芳和 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2G042 AA01 BA02 BB20 CA10 CB03 DA10 EA20 FA11 FA17 FB05 FC02 GA01 GA05 2G045 AA01 AA15 AA22 AA40 BB21 BB29 BB48 BB50 BB51 CA25 CB03 CB04 CB30 DB02 FA26 FA29 FB01 FB15 GC10 GC11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不透過性の透明支持体上に1層以上の
    水浸透性層が積層されており、さらにその上に、液体を
    均一に展開する機能を有する展開層を積層した乾式分析
    素子において、水溶性比色用指示薬が該展開層に組込ま
    れていることを特徴とする乾式分析素子
  2. 【請求項2】 水溶性比色用指示薬がチオNAD(P)
    HとNAD(P)Hの組合せである重炭酸イオン測定用
    の請求項1記載の乾式分析素子
JP11046275A 1999-02-24 1999-02-24 水溶性比色用指示薬を用いた乾式分析素子 Pending JP2000241425A (ja)

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