JP2000239873A - 電解装置及びこれに用いる電解セル - Google Patents

電解装置及びこれに用いる電解セル

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JP2000239873A
JP2000239873A JP11038655A JP3865599A JP2000239873A JP 2000239873 A JP2000239873 A JP 2000239873A JP 11038655 A JP11038655 A JP 11038655A JP 3865599 A JP3865599 A JP 3865599A JP 2000239873 A JP2000239873 A JP 2000239873A
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electrolytic
electrolyte membrane
solid electrolyte
anode chamber
pure water
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JP11038655A
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English (en)
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Tsutomu Oi
勉 多井
Seiji Hirai
清司 平井
Hiroshi Nakai
寛 中井
Akiko Miyake
明子 三宅
Manabu Toyoshima
学 豊島
Yutaka Ishii
豊 石井
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Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 コンパクトでスペースをとらず、高内圧状態
で長期間運転された場合でも信頼性が高い電解装置及び
これに用いる電解セルを提供すること。 【解決手段】 多数の固体電解質膜ユニット26が水平
方向において互いに隣接するように配置され、電解セル
6が構成されている。固体電解質膜ユニット26は、主
として固体電解質膜34と、この固体電解質膜34の両
側に固体電解質膜34とは離間して配置される電極板3
6とを備えている。固体電解質膜34と電極板36との
間は、陽極室38又は陰極室40とされている。陰極室
40は、遮蔽板44によって外部から遮蔽されている。
陽極室38の上側には上部開口46が形成されており、
下側には下部開口48が形成されている。この上部開口
46及び下部開口48により、陽極室38は電解タンク
中の純水に対して開放されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を電気分解する
ための電解セル及び電解装置に関するものであり、特に
は、固体電解質膜によって陽極室と陰極室とに区画され
た固体電解質膜ユニットを備えた電解セル及びこの電解
セルを用いた電解装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水を電気分解して水素ガス、酸素ガス又
はオゾンを製造する場合に、イオン導電性の固体電解質
膜を備えた電解装置が用いられている。図5は、水素ガ
スと酸素ガスとを製造するための従来の電解装置が示さ
れた模式図である。この電解装置は、補給水タンク10
2、補給水ポンプ104、熱交換器106、循環水ポン
プ108、非再生ポリシャー110、電解タンク11
2、電解セル114、水素ガス分離タンク116及び水
素ガススクラバー118を備えている。
【0003】補給水タンク102には、補給用の純水が
蓄えられている。この純水は、補給水ポンプ104によ
って、補給経路120を通じて循環経路122に補給さ
れる。循環経路122には、後述するように循環水ポン
プ108によって純水が循環しているので、補給された
純水は循環している純水と混合される。この純水は熱交
換器106で所定温度に冷却され、非再生ポリシャー
(イオン交換樹脂)110によるイオン交換でイオンが
除去される。電解タンク112には純水が蓄えられてい
ると共に、電解セル114が収納されている。電解セル
114は、電解タンク112内の純水中に水没してい
る。電解セル114は、固体電解質膜によって陽極室と
陰極室とに区画されている。冷却され、イオン除去され
た純水は、電解セル114の陽極室に供給される。そし
て、固体電解質膜に電圧が印加され、純水から酸素ガス
と水素イオンとが発生する。水素イオンは少量の純水と
共に固体電解質膜を通過して陰極室に至り、ここで水素
ガスが発生する。陰極室の水素ガスと純水とは、水素ガ
ス分離タンク116に取り出される。ここで水素ガスと
純水とが気液分離され、水素ガスがユースポイントへ送
られる。気液分離された後の純水は、環流経路124を
通じて補給水タンク102へと戻される。この環流経路
124には水素ガススクラバー118が設けられてお
り、返還される純水中に若干含まれる水素ガスが除去さ
れる。一方、陽極室で発生した酸素ガスは、多量の純水
(電気分解されなかった純水)とともに電解タンク11
2に放出される。ここで酸素ガスと純水とが気液分離さ
れ、酸素ガスが電解タンク112から取り出されてユー
スポイントへ送られる。電解タンク112中の純水は取
り出され、循環経路122を通じて循環する。電気分解
に消費された分の純水を補うため、補給水タンクには純
水製造装置130が連結されている。なお、電解タンク
112は前述のように酸素ガスの気液分離装置としての
機能を果たすが、同時に、その内部に蓄えられた純水に
よって電解セル114を冷却する機能も果たす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電解
装置では、電解時に発生する熱を冷却して適正な電解温
度に保持する必要があり、また、非再生ポリシャー11
0を通して電解に必要な水質を保持する必要がある。こ
のため、純水を循環させる必要があり、循環経路122
と循環水ポンプ108とが必要となってしまうので、電
解装置が大がかりなものとなってしまい、省スペースの
観点から好ましくない。また、特に循環水ポンプ108
は概して高価であり、電解装置の製造コストが高額とな
ってしまう。また、循環経路122の配管が複雑となっ
てしまう。
【0005】さらに、この電解装置では、陰極室の内部
と水素ガス分離タンク116の内部とは同圧とされてい
るので、水素ガス分離タンク116の内部を高圧として
高圧水素ガスを得ようとすると、陰極室の内部も高圧と
なってしまう。従って、固体電解質膜を差圧により破損
させないためには、固体電解質膜を介して陰極室と隣接
している陽極室の内部も、陰極室の内部とほぼ同等に高
圧としなければならない。陽極室と循環経路122とは
同圧であるので、循環経路122並びにこの循環経路1
22内に設けられた熱交換器106、循環水ポンプ10
8及び非再生ポリシャー110の内部も高圧となる。熱
交換器106、循環水ポンプ108及び非再生ポリシャ
ー110の耐圧性を高めるには費用がかかってしまう。
また、これらの耐圧性を高めても、このような高内圧状
態で長期間電解装置が運転された場合に、各機器の信頼
性が不十分となり、特に循環水ポンプ108においてこ
の傾向が顕著である。
【0006】本発明はこのような問題に鑑みてなされた
ものであり、コンパクトでスペースをとらず、高内圧状
態で長期間運転された場合でも信頼性が高い電解装置及
びこれに用いる電解セルを提供することをその目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めになされた発明は、水を蓄えた電解タンクと、固体電
解質膜によって陽極室と陰極室とに区画された固体電解
質膜ユニットを備えた電解セルとを備えた電解装置であ
って、陽極室と陰極室とは水平方向において互いに隣接
するように配置されており、陽極室は上部及び下部にお
いて電解タンク中の水に連通された構造とされているこ
とを特徴とする電解装置、である(請求項1)。
【0008】また、上記の問題を解決するためになされ
た他の発明は、固体電解質膜によって陽極室と陰極室と
に区画された固体電解質膜ユニットを備えており、水を
蓄えた電解タンクを備えた電解装置に用いられる電解セ
ルであって、陽極室と陰極室とは水平方向において互い
に隣接するように配置されており、陽極室は上部及び下
部において電解タンク中の水に連通された構造とされて
いることを特徴とする電解セル、である(請求項5)。
【0009】これらの発明によれば、陽極室が上部及び
下部において電解タンク中の水に連通された構造とされ
ているので、この上部及び下部を通じて電解タンク内の
水が直接電解セル内を循環する。従って、循環水ポンプ
等を設ける必要がなく、電解装置がコンパクトとなる。
また、耐圧性が高められた循環水ポンプを設けることな
く陽極室の内圧を高めることができ、高圧の水素ガスを
得ることができる。
【0010】これらの発明において、複数の固体電解質
膜ユニットを備えた電解セルを用いる場合は、各固体電
解質膜ユニットの陽極室のそれぞれを、上部及び下部に
おいて電解タンク中の水に連通された構造とすればよい
(請求項2、請求項6)。こうすれば、各陽極室に円滑
に水を循環させることができる。
【0011】これらの発明において、電解タンク内にイ
オン交換樹脂成形体を設ければ(請求項3)、このイオ
ン交換樹脂成形体によって水に含まれるイオンが除去さ
れるので、電解タンクの外部に非再生ポリシャー等のイ
オン除去装置を設ける必要がない。従って、電解装置を
さらにコンパクトにすることができる。
【0012】これらの発明において、電解タンクの外壁
に冷却手段を設ければ(請求項4)、電解タンク内の水
を冷却することができ、電解タンクの外部に熱交換器等
の冷却手段を設ける必要がない。従って、電解装置をさ
らにコンパクトにすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ本発
明を詳説する。
【0014】図1は、本発明の一実施形態にかかる電解
装置が示された模式図である。この電解装置は、補給水
ポンプ2、補給水タンク3、電解タンク4、電解セル
6、水素ガス分離タンク8、水素ガススクラバー10及
び除湿器12を備えている。
【0015】補給水タンク3には純水が蓄えられてお
り、この内圧は電解タンク4の内圧よりも高圧とされて
いる。補給水弁14を開放することにより、補給水タン
ク3内の純水が電解タンク4内に間欠的に供給される。
電解タンク4には純水が蓄えられていると共に、電解セ
ル6が収納されている。電解セル6は、純水中に水没し
ている。電解タンク4内の純水は後述するように電解セ
ル6に流入し、ここで電気分解が行われ、陽極室で酸素
ガスが発生し、陰極室で水素ガスが発生する。水素ガス
は、少量の純水と共に、水素ガス取出経路15を通じて
水素ガス分離タンク8に取り出され、ここで水素ガスと
純水とが気液分離される。気液分離された水素ガスは除
湿器12で除湿され、ユースポイントへ送られる。気液
分離された後の純水は、補給水ポンプ2の作用により、
環流経路16を通じて補給水タンク3へと戻される。こ
の際は、純水戻し弁18及び補給水ポンプ出口側弁20
が開放される。この環流経路16には水素ガススクラバ
ー10が設けられているので、返還される純水中に若干
含まれる水素ガスが除去される。
【0016】一方、電解セル6で発生した酸素ガスは、
多量の純水(電気分解されなかった純水)とともに電解
タンク4に放出される。ここで酸素ガスと純水とが気液
分離され、酸素ガスが酸素ガス取出経路22を通じて電
解タンク4から取り出されて、ユースポイントへ送られ
る。この電解装置には純水製造装置24が連結されてお
り、ここで製造された純水が補給水タンク3に補給され
る。この補給は、電気分解に消費された分の純水を補う
ためのものである。
【0017】図2(a)は図1の電解装置の電解セル6
が示された平面図であり、図2(b)は図2(a)中の
B−B線に沿った断面図である。電解セル6は、図2
(b)における上側が鉛直方向上側となるように、電解
タンク4内に配置されている。この電解セル6には多数
の固体電解質膜ユニット26が水平方向において互いに
隣接するように配置されており、両端に通電用の端部電
極板28が設けられている。また、一方の端部電極板2
8から他方の端部電極板28まで、各固体電解質膜ユニ
ット26の両側端面に沿うように、第一絶縁板30及び
第二絶縁板32が設けられている。両方の端部電極板2
8、第一絶縁板30及び第二絶縁板32の4枚の板状体
は、電解セル6の側壁を形成している。図2では、左側
の端部電極板28がプラス側、右側の端部電極板28が
マイナス側となるように、電解セル6に直流電圧が印加
される。
【0018】固体電解質膜ユニット26は、主として固
体電解質膜34と、この固体電解質膜34の両側に固体
電解質膜34とは離間して配置される電極板36とを備
えている。1つの電極板36は、その左右両側の固体電
解質膜ユニット26に共通の構成部材となっている。固
体電解質膜34と電極板36との間は空間となってお
り、固体電解質膜34に対して一方側(図2では左側)
の空間が陽極室38となり、他方側が陰極室40とな
る。陽極室38及び陰極室40には、給電体42が収納
されている。図2(a)では陽極室38の給電体42の
みが図示されている。陰極室40の上側及び下側には遮
蔽板44が設けられており、陰極室40が外部(すなわ
ち電解タンク4中の純水)から遮蔽されている。陽極室
38の上側には上部開口46が形成されており、下側に
は下部開口48が形成されている。この上部開口46及
び下部開口48により、陽極室38は電解タンク4中の
純水に対して開放され、連通されている。なお、固体電
解質膜34としては、イオン導電性の高分子膜の両面に
化学メッキ、ホットプレス等の手段によって白金族金属
等からなる多孔質層が形成された、いわゆる固体高分子
電解質膜が好適に用いられる。
【0019】この電解セル6に、左側の端部電極板28
がプラス側、右側の端部電極板28がマイナス側となる
ように直流電圧を印加すると、電極板36は複極式であ
るので、一方側面(図2における左側面)が陰極とな
り、他方側面が陽極となって、前述のように電解セル6
に陰極室40と陽極室38とが形成される。陽極室38
は上部開口46と下部開口48とによって電解タンク4
に開放・連通されているので、純水が充満している。こ
の陽極室38で下記式 2H2O → O2 + 4H+ + 4e- で表される反応が起こり、純水から酸素ガスと水素イオ
ンとが発生する。発生した酸素ガスは微小な気泡となる
ので純水中に分散しており、陽極室38内は気液二相流
となる。このため陽極室38中の気液二相流体の平均密
度は純水よりも低下し、一方電解タンク4内は純水であ
って気液二相流体よりも密度が高いので、この密度差に
よって陽極室38内の気液二相流体が上部開口46を通
じて上方に移動し、酸素ガスが電解タンク4に放出され
る。一方、気液二相流体の移動に伴って下部開口48か
ら新たな純水が陽極室38に侵入し、さらなる電気分解
に供される。こうして、電解タンク4内の純水が陽極室
38を循環する。従って、循環水ポンプ等によって純水
を強制的に陽極室38に送り込む必要がない。
【0020】陽極室38で発生した水素イオンは少量の
純水と共に固体電解質膜34を通過して陰極室40に移
動する。陰極室40では、下記式 4H+ + 4e- → 2H2 で表される反応が起こり、水素ガスが発生する。この水
素ガスは、第二絶縁板32に形成された通路50を通じ
て水素ガス分離タンク8(図1参照)へと取り出され
る。
【0021】電解タンク4の外壁には、冷却手段として
の水冷ジャケット52が巻き付けられている。この水冷
ジャケット52には、図示されない配管を通じて冷却水
が循環している。この水冷ジャケット52によって、電
解タンク4の内壁近傍の純水が冷却される。冷却された
純水は下方へ降下し、電解タンク4内に自然対流が発生
する。この自然対流により、電解タンク4内の純水全体
が冷却される。電解セル6での電気分解によって反応熱
が発生するが、電解セル6は電解タンク4中の純水によ
って冷却されるので、電解セル6が高温となることはな
い。従って、電解タンク4内の純水を循環経路を設けて
強制的に循環させ、これを熱交換器等で冷却する必要が
ない。なお、水冷ジャケット52は、電解タンク4の外
壁全面を覆ってもいいし、その一部を覆ってもよい。冷
却手段としては、水冷ジャケット52の他に、例えば空
冷用フィン等の種々の手段を用いることができる。
【0022】電解タンク4内には、イオン交換樹脂成形
体54が設けられている。このイオン交換樹脂成形体5
4は、イオン交換能を有する合成樹脂から成形されてお
り、純水中のイオンを除去するものである。イオン交換
樹脂成形体54を電解タンク4内に設けることにより、
電解タンク4内の純水を循環経路を設けて強制的に循環
させ、これにイオン除去操作を施す必要がない。イオン
交換樹脂成形体54には使用上限温度があるので、電解
タンク4のうち特に純水が低温となっている内壁の近傍
に設けられるのが好ましい。なお、イオン交換樹脂成形
体54の形状は特には限られず、例えば粒状、膜状、繊
維状等のものを用いることができる。
【0023】図3は、図2の電解セル6に用いられる給
電体42が固体電解質膜34及び電極板36とともに示
された、一部切り欠き斜視図である。この図において両
矢印Aで示される方向が、電解セル6の上下方向であ
る。この給電体42は、焼結板56と、この焼結板56
に重ね合わされたフィンプレート58とから構成されて
いる。焼結板56は粉末金属等を焼結して得られるもの
であり、固体電解質膜34への給電を均一とする目的で
用いられている。フィンプレート58には、断面が
「コ」の字状のフィン60が多数個形成されている。こ
のフィン60は、この内部を流通する純水と給電体42
との接触面積を多くするとともに乱流化を促進し、冷却
効率を高める。フィン60は、純水の流通方向が電解セ
ル6の上下方向と一致するように形成されている。従っ
て、陽極室38の下部開口48から上部開口46への純
水の循環が円滑に行われる。なお、給電体42として
は、図3に示されるものの他、下部開口46から上部開
口48への純水の循環が円滑に行われるあらゆる構成の
ものを用いることができ、例えば白金族金属等でメッキ
されたチタン等からなるメッシュ状の多孔質給電板等を
用いることができる。
【0024】図1から図3に示された電解装置には循環
経路は設けられておらず、また、循環水ポンプ、熱交換
器、循環水ポンプ及び非再生ポリシャーも設けられてい
ない。従って、電解装置全体としてコンパクトであり、
設置場所の省スペースが可能である。また、耐圧性の高
価な機器を用意することなく、電解タンク4、配管等の
耐圧性を高めるのみで、容易に電解タンク4の内圧(す
なわち電解セル6の陽極室38の内圧)を高めることが
できる。従って、固体電解質膜34の破損を防止しつ
つ、電解セル6の陰極室40の内圧を高めることがで
き、容易に高圧の水素ガスを得ることができる。
【0025】この電解装置では、全ての陽極室38が上
部開口46によって電解タンク4中の純水に直接開放さ
れているが、陽極室38の上部に配管を接続し、この配
管によって複数の陽極室38から上昇する気液二相流体
を集め、その後にこの純水を電解タンク4に放出させて
もよい。
【0026】図4は、本発明の他の実施形態にかかる電
解装置が示された模式図である。この電解装置の補給水
ポンプ2、補給水タンク3、水素ガス分離タンク8、水
素ガススクラバー10及び除湿器12の構成は、それぞ
れ図1の電解装置のものと同等であり、同一の符号が付
されている。電解セル62は、基本構造は図2の電解セ
ル6と同等であり、陽極室38(図2参照)、上部開口
46、下部開口48等を備えている。さらにこの電解セ
ル62は、全ての上部開口46と連通する上部通路64
及び全ての下部開口48と連通する下部通路66をも備
えている。電解セル62は電解タンク68の外部に配置
されている。電解タンク68は電解セル62を収納する
必要がないので、図1の電解装置の電解タンク4よりも
若干小型とされている。
【0027】上部通路64と電解タンク68とは、上部
配管70によって連結されている。すなわち、電解セル
62は、上部開口46、上部通路64及び上部配管70
によって、電解タンク68中の純水に連通されている。
下部通路66と電解タンク68とは、下部配管72によ
って連結されている。すなわち、電解セル62は、下部
開口48、下部通路66及び下部配管72によって、電
解タンク68中の純水に連通されている。
【0028】電解セル62の陽極室38内は、電気分解
によって前述のように気液二相流となる。この気液二相
流体の平均密度は純水よりも低く、一方電解タンク4内
の純水は気液二相流体よりも密度が高い。従って、この
密度差によって、陽極室38内の気液二相流体が上部開
口46、上部通路64及び上部配管70を通じて電解タ
ンク68に流れ込む。一方、気液二相流体の移動に伴っ
て、電解タンク68内の純水が下部配管72、下部通路
66及び下部開口48を通じて陽極室38に侵入し、さ
らなる電気分解に供される。こうして、電解タンク68
内の純水が陽極室38を循環する。
【0029】この電解装置も、循環経路、循環水ポン
プ、熱交換器、循環水ポンプ及び非再生ポリシャーを備
えていない。従って、電解装置全体としてコンパクトで
あり、設置場所の省スペースが可能である。
【0030】以上、酸素ガスと水素ガスとを供給する場
合を例にとり本発明の電解装置を説明したが、本発明の
電解装置において例えば水素ガスしか必要とされない場
合は、酸素ガスを廃棄等してもよい。また、この電解装
置を用いて運転条件を調整することにより、オゾンを製
造することもできる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
コンパクトでスペースをとらず、高内圧状態で長期間運
転された場合でも信頼性が高い電解装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる電解装置
が示された模式図である。
【図2】図2(a)は図1の電解装置の電解セルが示さ
れた平面図であり、図2(b)は図2(a)中のB−B
線に沿った断面図である。
【図3】図3は、図2の電解セルに用いられる給電体が
固体電解質膜及び電極板とともに示された、一部切り欠
き斜視図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態にかかる電解装
置が示された模式図である。
【図5】図5は、従来の電解装置が示された模式図であ
る。
【符号の説明】
2・・・補給水ポンプ 3・・・補給水タンク 4、68・・・電解タンク 6、62・・・電解セル 8・・・水素ガス分離タンク 10・・・水素ガススクラバー 12・・・除湿器 14・・・補給水弁 15・・・水素ガス取出経路 16・・・環流経路 18・・・純水戻し弁 20・・・補給水ポンプ出口側弁 22・・・酸素ガス取出経路 24・・・純水製造装置 26・・・固体電解質膜ユニット 28・・・端部電極板 30・・・第一絶縁板 32・・・第二絶縁板 34・・・固体電解質膜 36・・・電極板 38・・・陽極室 40・・・陰極室 42・・・給電体 44・・・遮蔽板 46・・・上部開口 48・・・下部開口 50・・・通路 52・・・水冷ジャケット 54・・・イオン交換性樹脂成形体 56・・・焼結板 58・・・フィンプレート 60・・・フィン 64・・・上部通路 66・・・下部通路 70・・・上部配管 72・・・下部配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 明子 兵庫県神戸市須磨区清水台1−18−716 (72)発明者 豊島 学 兵庫県神戸市須磨区白川台3丁目38−53− 6104 (72)発明者 石井 豊 兵庫県神戸市須磨区南落合1丁目13−8− 283 Fターム(参考) 4K021 AA01 BA02 BC01 BC03 BC04 BC05 CA08 CA09 CA11 DB02 DB34 DB40

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を蓄えた電解タンクと、固体電解質膜
    によって陽極室と陰極室とに区画された固体電解質膜ユ
    ニットを備えた電解セルとを備えた電解装置であって、 陽極室と陰極室とは水平方向において互いに隣接するよ
    うに配置されており、陽極室は上部及び下部において電
    解タンク中の水に連通された構造とされていることを特
    徴とする電解装置。
  2. 【請求項2】 上記電解セルは連続して配置される複数
    の固体電解質膜ユニットを備えており、各固体電解質膜
    ユニットの陽極室はそれぞれ上部及び下部において電解
    タンク中の水に連通された構造とされている請求項1に
    記載の電解装置。
  3. 【請求項3】 上記電解タンク内にイオン交換樹脂成形
    体が設けられている請求項1又は請求項2に記載の電解
    装置。
  4. 【請求項4】 上記電解タンクの外壁に冷却手段が設け
    られている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載
    の電解装置。
  5. 【請求項5】 固体電解質膜によって陽極室と陰極室と
    に区画された固体電解質膜ユニットを備えており、水を
    蓄えた電解タンクを備えた電解装置に用いられる電解セ
    ルであって、 陽極室と陰極室とは水平方向において互いに隣接するよ
    うに配置されており、陽極室は上部及び下部において電
    解タンク中の水に連通された構造とされていることを特
    徴とする電解セル。
  6. 【請求項6】 連続して配置される複数の固体電解質膜
    ユニットを備えており、各固体電解質膜ユニットの陽極
    室はそれぞれ上部及び下部において電解タンク中の水に
    連通された構造とされている請求項5に記載の電解セ
    ル。
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