JP2000237372A - インドアパークゴルフのコース設定部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コース設定が難しい人工芝グランドの施設に
おいて、パークゴルフ用コースの設定準備および撤収の
迅速と簡単を図る。 【解決手段】 所定の高さをもった柱状部材と、隣接す
る柱状部材同士の間に設置するための低背部材とを備え
てなり、各部材を軽量の樹脂系素材で成形するととも
に、その底面に面フアスナー（フックまたはループを備
える樹脂テープ；例えば商品名マジックテープ；株式会
社クラレ）を配する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、パークゴルフのコース
設定部材に係り、特に人工芝をもった屋内競技施設にお
けるコース設定のための部材に関する。

【０００２】

【従来の背景】近時、パークゴルフという球技スポーツ
が知られるようになった。パークゴルフはもともと公園
緑地等においてプレーするゴルフ類似の競技であり、ゴ
ルフボールに較べてやや大型のボールを使用し、設定コ
ースに沿ってボールをころがして移動させ、最終ホール
までの合計打数を争う競技である。ゴルフとの相違点は
ボールを飛ばさないことであるが、この結果として、比
較的狭いエリアでも大勢の人間が同時にプレーできると
いう利点をもつ。

【０００３】

【従来の技術と課題】ところでパークゴルフ競技人口の
増加に伴い、競技大会の開催機会が増えつつある。この
場合、大規模な大会になればなるほど天候その他の事情
によって屋外での開催は難しくなり、屋内競技施設を使
った競技大会を開催する必要性が高まる。

【０００４】しかしながら、屋内競技施設は、パークゴ
ルフ用のコースを設定することが困難である。公園や河
川敷のような屋外施設であれば、地面にコース設定用の
杭（ポール）を打ったり、白線を引いてラインを示すこ
とも可能であるが、屋内施設では多数のポールを立設す
ること自体が難しく、また人工芝の床面に自由に白線を
引くこともできない。勿論、白テープ等の粘着テープを
用いてコース設定用の白線に代えることも考えられる
が、屋内施設では隣接するホールとの間隔を十分に広く
とれない。このため、プレー球が隣のコース上に飛び出
すいわゆるＯＢとなったときに、他人のプレーを妨げ、
大会運営のスムースな時間進行を困難にさせるという問
題がある。

【０００５】また、コース設定の困難に伴う大会運営費
の増加も問題である。パークゴルフの競技大会では、イ
ンとアウト、９ホールを例えばそれぞれ二面設定する。
大会運営側としては、施設の使用料金を抑えるため、で
きるだけ迅速にコースの準備と撤収を行う必要がある。
しかしコース設定が簡単に出来ないために、準備と撤収
に時間がかかりすぎ、効率的な大会運営を図ることが極
めて難しかった。

【０００６】そこで本発明の目的は、とくにコース設定
が難しい人工芝グランドの施設において、パークゴルフ
用コースの設定準備および撤収の迅速と簡単を図ること
にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るインドアパークゴルフ用のコース設定
部材は、所定の高さをもった柱状部材と、隣接する柱状
部材同士の間に設置するための低背部材とを備えてな
り、各部材を軽量の樹脂系素材で成形するとともに、そ
の底面に面フアスナー（フックまたはループを備える樹
脂テープ；例えば商品名マジックテープ；株式会社クラ
レ）を配する。また前記低背部材は、表面から裏面に貫
通する所定形状パターンの切欠部を備える場合がある。

【０００８】

【作用】本発明に係る設定部材によれば、競技コースの
アウトラインを指定する柱状部材を所定間隔で配し、隣
接する柱状部材同士の間に、必要に応じて低背部材を記
することにより、簡単にパークゴルフ用のコースを設定
することが出来る。

【０００９】各部材の底面には面フアスナーを配してあ
るから、柱状部材および低背部材の立設および設置は、
人工芝面に対して押圧設置するだけで良い。通常、人工
芝はフック状またはループ状の微小鈎を備えるので、定
着部材である面フアスナーを押圧すれば両者は相互に連
結定着し、競技ボールが当たった程度の衝撃では離脱解
除しない。一方、撤収時には手で上方に持ち上げること
により簡単に引き剥すことが出来る。従って、必要に応
じてコースの設定変更も容易である。

【００１０】部材には軽量樹脂、例えば、スポンジ、ウ
レタンフォーム材を使用することが望ましい。少人数で
の迅速な設置と撤収が可能となり、また子供や高齢者が
参加する競技プレー中の危険や事故も生じにくいからで
ある。

【００１１】また請求項２に記載したように、低背部材
に所定数の切欠部（打抜部）を配することにより、コー
ス全体の美感を向上させ、また軽量化に伴って取り扱い
も容易となる。切欠の形状パターンは強度劣化を伴わな
い限りとくに限定されない。外周部、例えば下端部や上
端部に配しても良いが出来るだけ中央部に配することが
望ましい。強度を保持できるからである。

【００１２】

【実施例】図２は、屋内競技施設、例えばドーム球場を
利用したパークゴルフの競技コースの一例を示すもので
ある。これはグランドの形状を略円形として、９ホール
のコースを４つ作る場合の原理図であり、等分したＡ，
Ｂ，Ｃ，Ｄの各エリアに、それぞれ９個のコースを設定
する。１０は通路、１１は予備空間である。コースライ
ンを符号１５で示す。各コースにおいて、適当な障害
（傾斜、突出部等）を配することは自由である。

【００１３】このコースライン１５は、実際の競技で
は、適当間隔で設置した柱状部材と略長方形を呈するパ
ネル形状の低背部材をもって構成する。コースライン
は、必ずしもすべてが目に見えるライン（白線等）があ
るわけではない。ＯＢを発生させる箇所は空隙となるか
らである。図３は、コースラインの具体的例示である。
符号２１が柱状部材、２２が低背部材であり、これらの
組み合わせで一つのコースを作っている。符号２８は、
低背部材２２を設けない部分、すなわちＯＢとなり得る
空間トラップである。パークゴルフにおいても必要に応
じ適当な確率でＯＢを発生させ、常に慎重なショットを
要求するからである。

【００１４】図１は、柱状部材２１と低背部材２２の具
体的な高さと形状の一例を示すものである。形状や高さ
は自由であるが、例えば角柱部材２１はその形状を角柱
状とし、高さ３０ｃｍ程度に設定する。一辺の肉厚は５
〜１０ｃｍ程度が好ましい。使用する素材は例えばスポ
ンジである。低背部材２２は、例えば正面形状を長方形
とし、高さを１０〜２０ｃｍ程度に設定する。低背部材
２２は設定コースを視覚的に明確にするとともに無用な
ＯＢを防止して、ゲームの進行をスムースにするための
ものであるから、ボールが隣接コースに飛び出さない程
度に隙間をもってもよく、ボールが当たったときに倒れ
ない程度に底面の粘着長があれば高さは５ｃｍ程度に低
く設定しても良い。

【００１５】このため低背部材２２は、コースの定点を
規定する柱状部材２１以上に自由な形状設計が可能であ
る。上面（底面または側面でもよい）を波型としたり、
連続する樹木形状としたり、雲型としたり、その他の自
由なデザインを選択することができる。肉厚、色彩も自
由である。但し、経年使用による形状劣化を防止するた
め、外周部近傍に切欠を配することは好ましくなく、従
って、図１中符号３０で示すように、自由形状の切欠
（３０）は出来るだけ中央部に配列成形する。切欠の形
状は自由である。

【００１６】従って、かかるコース設定部材によれば、
必要十分な広さをもつ屋内競技施設において、自由にパ
ークゴルフ用のコースを設計し、迅速にコース準備を行
うことが出来る。大別して二種類の部材しかないから、
まずコースを規定する柱状部材２１を設置し、次いで低
背部材２２を設置すれば良い。低背部材２２は、隣接す
る柱状部材２１同士の間に配するとはいえ、厳密な意味
で定点間の隙間を埋める必要はないから（ＯＢは許容さ
れる）、コース設定は極めて迅速に完了する。大会終了
後の撒収も同じである。軽量樹脂であるから、取り扱い
も簡単であり、準備作業時、撤収作業時における不測の
事故の危険もない。また再使用時に備えての梱包作業も
容易である。

【００１７】各部材は底面に面フアスナーを備えるが、
面フアスナーは接着剤を用いて配すれば良い。万一、経
年使用による接着剤の剥離が生じても各部材のメンテナ
ンスは容易であり、大会のコスト削減を極限まで図るこ
とが出来る。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るパー
クゴルフ用のコース設定部材によれば、コース設定が難
しいとされる人工芝グランドの屋内施設において、競技
用コースの設定準備および撤収の迅速を確実に図ること
が出来、従来困難とされた屋内施設における大会開催を
確実に増加させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る設定部材の外形を例示する斜視図
である。

【図２】本発明に係る設定部材を用いたコースデザイン
の一例を示す平面図である。

【図３】パークゴルフのコースを例示する平面図であ
る。

【符号の説明】

１０ 通路 １１ 予備空間 １５ コースライン ２１ 柱状部材 ２２ 低背部材 ２８ 低背部材を設けない部分（隙間） ３０ 切欠 Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ コースのエリア

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】屋内競技施設の床面にコースを設定するた
   めの部材であって、 当該部材は、所定の高さをもった柱状部材と、 隣接する柱状部材同士の間に設置するパネル形状の低背
   部材とからなり、 各部材を軽量の樹脂系素材で成形するとともに、その底
   面に面フアスナーを配したことを特徴とするインドアパ
   ークゴルフのコース設定部材。
2. 【請求項２】前記低背部材は、表面から裏面まで貫通す
   る所定形状パターンの切欠部を備えることを特徴とする
   請求項１記載のインドアパークゴルフのコース設定部
   材。