JP2000235173A - 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器

Info

Publication number
JP2000235173A
JP2000235173A JP2000044685A JP2000044685A JP2000235173A JP 2000235173 A JP2000235173 A JP 2000235173A JP 2000044685 A JP2000044685 A JP 2000044685A JP 2000044685 A JP2000044685 A JP 2000044685A JP 2000235173 A JP2000235173 A JP 2000235173A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
signal
scanning
electrode
electro
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000044685A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Ito
昭彦 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000044685A priority Critical patent/JP2000235173A/ja
Publication of JP2000235173A publication Critical patent/JP2000235173A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)
  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動回路や電源回路等の回路構成を簡単にす
る。 【解決手段】 複数の走査電極と複数の信号電極が互い
に交差配置されてなる電気光学装置において、走査電極
を同時に選択する複数の走査電極毎にグループ分けし、
グループ単位で順次選択するMLS(Multi-Line Selec
tion)法を用いた液晶表示装置の駆動方法であって、走
査電極に印加する電圧振幅と信号電極に印加する電圧振
幅を同一となるようにする。また、そのような駆動方法
を、多重マトリクス構造の電気光学装置において用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置等の電
気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気
光学装置及び電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】(第1の背景技術)第1の背景技術とし
て、国際公開された国際出願 WO93/18501号
公報に示された液晶表示装置の駆動方法(Multi-Line Se
lection法)がある。この液晶表示装置の駆動方法は、
走査電極と信号電極がマトリクス状に交差してマトリク
ス状の画素を構成する液晶表示パネルにおいて、複数本
の走査電極を組にして同時に選択し、その組毎に順次選
択してくものである。この駆動方法において、走査電極
を4ライン(4本の走査電極)ずつ同時に選択する駆動
方法の一例の波形を図6に示す。図6において、Y1〜
Y8は走査電極に印加する走査電圧波形、X1は信号電
極に印加する信号電圧波形を示す。走査電極には、1フ
レーム(F)を構成する4フィールド1f〜4fの各フ
ィールドにおける選択期間(H)において、選択電圧V
3又は−V3が印加される。
【0003】このような駆動方法の場合、比較的走査電
極数が多い時は駆動電圧が高くなっても、図4の液晶の
実効電圧−輝度特性に示す液晶2のように、(飽和電圧
/しきい値電圧)=(Vs2/Vt2)が小さい特性の
液晶を使い、走査電極数が少ない場合(32本以下くら
い)は液晶1のように、しきい電圧は低いが(飽和電圧
/しきい値電圧)=(Vs1/Vt1)が大きい特性の
液晶を使って駆動電圧を低くしていた。
【0004】図6に示す従来の駆動方法で、液晶2のよ
うな特性の液晶を使い、液晶に印加する実効電圧のオン
とオフの比が最大になる電圧で駆動することを考える。
例えば、しきい電圧Vt2が2.2ボルトの液晶2を用
いて走査電極が64ライン数の液晶パネルを駆動する場
合には、V3は約6.7ボルト、V2は約3.35ボル
トに設定されることになる。また、駆動する走査電極の
ライン数を120本にすると、V3は約8.9ボルト、
V2は約3.26ボルトに設定することとなり、駆動電
圧のレベル数は7レベル必要で、走査電極側駆動回路か
ら出力する選択電圧も高く、走査電極側駆動回路から出
力する選択電圧と信号電極側駆動回路から出力する信号
電圧の差も大きい。
【0005】このため、従来の駆動方法では、電源回路
が複雑で、消費電力が大きい、走査電極側駆動回路と信
号電極側駆動回路を1つのICの中に作り込むのが難し
い等の課題がある。図14を用いて、従来の電源回路に
ついて説明する。
【0006】この電源回路の入力電源電圧は、Vcc、
GNDのみであり単一電源入力となっている。またラッ
チパルスLPが入力される。クロック形成回路21は、
ラッチパルスLPに基づき、チャージ・ポンプ回路に必
要な、タイミングの異なるいくつかのクロック信号を形
成するものであり、VccおよびGNDを電源としてい
る。負方向6倍昇圧回路22は、Vccを基準にGND
を負方向へ6倍昇圧した電圧VEEをチャージ・ポンプ
動作により発生する。Vccが3.3Vのとき、VEE
は−16.5Vになる。コントラスト調整回路23は、
最適コントラストとなる選択電圧−V3をVEEに基づ
き発生する。この選択電圧−V3は走査電極の負側選択
電圧となる。2倍昇圧回路24は、選択電圧−V3を基
準にGNDを2倍昇圧した正側の選択電圧V3をチャー
ジ・ポンプ動作により発生する。負方向2倍昇圧回路2
5は、Vccを基準にGNDを負方向へ2倍昇圧した電
圧である−V2をチャージ・ポンプ動作により発生す
る。1/2降圧回路26、27は、Vcc−GND間を
2等分した電圧であるV1、GND−(−V3)間を2
等分して電圧である−V1をチャージ・ポンプ動作によ
り発生する。中央電位VCにはGNDをそのまま用い
る。またGNDに対して−V2と対称な電位であるV2
には、Vccをそのまま用いる。以上で液晶パネルを駆
動する電圧は形成できる。この電源回路では、出力され
るV3、V2、V1、VC、−V1、−V2、−V3
は、GNDに対して対称となる。なお、回路28は、−
V3よりVccだけ高い電圧を形成し、これを走査電極
側駆動回路のロジック電圧VDDyとして供給するもの
である。
【0007】従来ではこのような電源回路を用いること
により、液晶表示装置の駆動電圧7レベルが生成される
が、電源回路は非常に複雑な回路構成となっていた。
【0008】また、図4に示す液晶1のような特性の液
晶を使い駆動電圧を下げ、消費電力を低減するために液
晶のしきい電圧を下げることで対応する方法も実施され
ているが、液晶のしきい電圧を下げた低電圧駆動の液晶
表示装置は、液晶に印加する実効電圧の(オン電圧/オ
フ電圧)の値が大きく、走査電極のライン数を多くする
事が難しい。そして、むりやり走査電極のライン数を多
くするとコントラストが悪くなり、表示ムラも目立つよ
うになるために、実用上、走査電極のライン数は16〜
32本程度までしか駆動する事ができない。なお、従来
の電圧平均化法では、1フレーム期間に1回、1走査電
極を選択していたが、複数ライン同時選択による駆動方
法では、走査選択方法の正規直交性を保ちながら選択期
間を時間的に1フレーム内に均等分散し、これと同時
に、走査電極を特定本数の組(ブロック)にして選択
し、空間的に分散している。ここで、「正規」とは、す
べての走査電圧がフレーム期間単位で同一の実効電圧値
(振幅値)を持つこと意味する。また、「直交」とは、
ある走査電極に与えられる電圧振幅が他の任意の走査電
極に与えられる電圧振幅を1選択期間毎に積和したとき
フレーム期間単位では0になることを意味する。この正
規直交性は、単純マトリクス型液晶表示装置においては
各画素を独立してオン・オフ制御するための大前提であ
る。
【0009】(第2の背景技術)第2の背景技術とし
て、液晶装置等の電気光学装置には、走査電極(若しく
は共通電極又は走査線とも言う)が配列された側の基板
又は信号電極(若しくはセグメント電極又はデータ線と
も言う)が配列された側の基板に、これらの走査電極及
び信号電極を駆動するため1チップ構造の駆動回路が取
り付けられる形式のものがある。この場合、全ての走査
電極及び信号電極を1チップ構造の駆動回路の出力端子
に接続する必要があるため、駆動回路が取り付けられる
側の基板上に、一端が駆動回路の出力端子に接続された
引き回し配線が画像表示領域の周囲に位置する額縁領域
に多数引き回されることになる。更に、他方の基板に配
線された走査電極又は信号電極と一部の引き回し配線の
他端(上下導通端子)とは、上下導通材を介して相互に
電気的接続される。このように駆動回路として1チップ
構造の駆動回路を用いると、全体としてコンパクト化及
び低コスト化が図られた電気光学装置を構築でき、例え
ば携帯電話等の小型の液晶装置等に好適に用いることが
可能となる。
【0010】他方、この種の液晶装置等の電気光学装置
には、例えば特開昭60−68371号公報に開示され
ているように、一方の基板上に多重マトリクス構造の信
号電極が配線され、他方の基板上にストライプ状の走査
電極が配線される形式のものがある。この場合、n(但
し、nは2以上の自然数)重マトリクス構造を有する信
号電極を用いれば、通常のマトリクス方式の場合と比較
して、各画素に選択電圧が印加される期間をn倍にで
き、画面の明るさ及びコントラスト比を高くできるとさ
れている。更に、例えば特開昭58−143373号公
報に開示されているように、データ線ではなく、走査線
を多重マトリクス構造にした液晶表示装置もある。
【0011】一般にこの種の電気光学装置においては、
装置全体の大きさに対して画面を大きくすることが望ま
しく、このためには、基板上において実際に画面が表示
される画像表示領域を、その周囲に位置すると共に画像
が表示されない額縁領域に対して相対的に大きくするこ
とが望ましい。
【0012】しかしながら、上述した1チップ構造の駆
動回路を用いると、一端が当該1チップ構造の駆動回路
に接続された多数の引き回し配線を額縁領域における基
板上に配線する必要があるため、額縁領域の面積が大き
くならざるを得ない。これに対処するためには、引き回
し配線の微細化を行うことが必要であるが、このような
微細化を行うことは配線抵抗の増加を招き、画像信号が
劣化してしまうと共に駆動回路の電圧供給性能を高める
必要性も生じてくるという問題点がある。
【0013】特に一対の基板の一方に走査電極が配線さ
れ他方に信号電極が配線される場合に1チップ構造の駆
動回路を用いると、駆動回路の無い方の基板上の走査電
極又は信号電極を上下導通材を介して駆動回路の在る方
の基板上の引き回し配線に接続する必要がある。従っ
て、貼り合せ時の基板ずれ等を考慮して額縁領域内に一
定面積が必用な上下導通端子を設ける必要があるため、
額縁領域を小さくするのは一層困難となる。
【0014】更にまた、表示画像の高品位化という基本
的要請の下で、画素ピッチの微細化(即ち、走査電極ピ
ッチ及び信号電極ピッチの微細化)が進められると、引
き回し配線の数も増加することになり、引き回し配線を
配線する額縁領域を小さくすることはより一層困難とな
り、また配線抵抗や駆動回路の電圧供給能力の問題もよ
り深刻化する。
【0015】他方、前述した多重マトリクス方式の電気
光学装置は、多重マトリクス構造を持つ配線(走査電極
又は信号電極)の画像表示領域内における配線構造が基
本的に複雑であるため、画素ピッチを微細化する程に製
造が極めて困難となると予想されることや微細化する程
に画素の開口領域(即ち、実際に光が透過して表示に寄
与する領域)が画素間の配線により顕著に狭められるこ
となどの理由から、上述の如き走査電極ピッチや信号電
極ピッチの微細化(即ち、画素ピッチの微細化)には全
く馴染まないと考えられている。
【0016】本発明は以上のような課題を解決するもの
であり、その目的とするところは、駆動電圧レベル数を
削減させつつ低消費電力化が図れる、高品位の画像表示
が可能な、電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆
動回路、電気光学装置、及び電子機器を提供することに
ある。さらに、他の目的として、電気光学装置における
額縁領域を画像表示領域に対して相対的に小さくしつつ
比較的容易に画素ピッチの微細化を図ることが可能とし
た装置構成を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した背景技術におけ
る課題を解決するために、本発明に係る電気光学装置の
駆動方法は、複数の走査電極と複数の信号電極が互いに
交差配置されてなり、該走査電極を同時に選択する複数
の走査電極毎にグループ分けし、グループ単位で順次選
択する電気光学装置の駆動方法において、前記走査電極
に印加する電圧振幅と前記信号電極に印加する電圧振幅
を同一とすることを特徴とする。
【0018】上記構成によれば、駆動電圧を低く抑え、
しかも、駆動電圧レベル数を減らす事ができるため、駆
動電圧を生成する電源回路、駆動回路、液晶パネル等の
トータルでの消費電力を低減する事ができ、電源回路や
駆動回路の簡略化もできる。また、走査電極側駆動回路
の耐圧を低くすることができ低コスト化も実現できる。
また、電源回路、制御回路、信号電極側駆動回路、走査
電極側駆動回路等を1チップにまとめる事も可能にな
り、省スペース化も可能になる。
【0019】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記走査電極に印加する走査電圧は、非選択電圧
と、前記非選択電圧を基準として正側に位置する第1選
択電圧と負側に位置する第2選択電圧とからなり、前記
信号電極に印加する最大及び最小の信号電圧を前記選択
電圧と共通にすることが好ましい。それにより、駆動電
圧の最高及び最低の電圧を、走査電極側駆動回路と信号
電極側駆動回路とで共通化し、駆動電圧レベル数を低減
することができる。また、それぞれの駆動回路が出力す
る電圧振幅を同じにすることで、駆動回路の耐圧を同じ
にでき、それにより駆動回路の1チップ化を可能とする
ことができる。
【0020】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記電気光学装置は液晶表示装置であって、(液
晶に印加する実効電圧のオン電圧/オフ電圧)≧(液晶
の飽和電圧/しきい電圧)となるような特性の液晶を、
前記液晶表示学装置の液晶として用いることが好まし
い。それにより、駆動電圧を低く抑えて、コントラスト
を向上する事ができる。
【0021】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記走査電圧と前記信号電圧を生成する電源回路
は、前記非選択電圧と前記第2選択電圧に基づく昇圧に
より前記第1選択電圧を生成する昇圧回路と、前記第1
選択電圧と前記非選択電圧の中間に位置する前記信号電
圧を生成する第1降圧回路と、前記非選択電圧と前記第
2選択電圧の中間に位置する前記信号電圧を生成する第
2降圧回路とを有することが好ましい。このように、従
来の電源回路に比べて、回路構成が簡略化されることに
なり、駆動回路との1チップIC化も可能とすることが
できる。
【0022】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記走査電極に選択電圧を印加する走査電極側駆
動回路と、前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極
側駆動回路とを1チップの駆動回路IC内に集積化する
ことが好ましい。それにより、走査電極側と信号電極側
の駆動回路を1チップICとして装置全体の構成を小さ
くすることができる。
【0023】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記走査電極に選択電圧を印加する走査電極側駆
動回路と、前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極
側駆動回路と、前記選択電圧及び前記信号電圧を生成す
る電源回路のうち、少なくとも2つを1チップの駆動回
路IC内に集積化することが好ましい。それにより、I
Cの部品点数が少なくなり、装置全体の構成を小さくす
ることができる。
【0024】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記各走査電極を選択する選択電圧を1フレーム
期間内に分散して印加することが好ましい。それによ
り、フレーム期間内にて選択期間が分散されるので、コ
ントラストを向上することができ、静止画表示の場合の
画質を向上することができる。
【0025】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記各走査電極を選択する選択電圧を1フレーム
期間中の所定期間に連続して印加することが好ましい。
それにより、信号電極に印加する信号電圧の基になる表
示データを、メモリから読み出す場合に、所定期間内は
表示データは同一となるため、その表示データを所定期
間内に保持すれば良くなるので、表示データの読み出し
回数が減り、それに伴う消費電力を抑えることができ
る。
【0026】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、同時に選択しようとする前記走査電極の数に仮想
の走査電極を含み、同時選択しようとする前記走査電極
の数から前記仮想の走査電極の数を引いた数の走査電極
を同時選択することが好ましい。それにより、同時選択
しようとする走査電極数を例えば8本とし、仮想走査電
極を1本として7本の走査電極を同時選択すると、本来
なら駆動電圧レベル数が11レベルなのを、5レベルに
削減することができる。
【0027】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、同時に選択する前記走査電極の数が4本ずつであ
ることが好ましい。この場合、本発明によれば、駆動電
圧レベル数を5レベルに抑えることができる。また、同
時に選択する前記走査電極の数が7本ずつであることが
好ましい。この場合、駆動電圧レベル数を5レベルに抑
えることができる。
【0028】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記走査電極と前記信号電極は、多重マトリクス
構成を成すように交差配置されることが好ましい。これ
により、走査電極又は信号電極の本数を減らして、駆動
回路の回路構成を簡単にすることができる。
【0029】さらに、上記電気光学装置の駆動方法にお
いて、前記走査電極が形成された基板と前記信号電極が
形成された基板とを対向配置し、前記走査電極に選択電
圧を印加する走査電極側駆動回路及び前記信号電極に信
号電圧を印加する信号電極側駆動回路を集積した1チッ
プの駆動回路ICを前記2つの基板の一方の基板上に搭
載し、当該一方の基板と他方の基板とを上下導通材によ
り接続してなることが好ましい。それにより、電気光学
装置の額縁を小さくすることができる。
【0030】また、本発明に係る電気光学装置は、複数
の走査電極と複数の信号電極が互いに交差配置されてな
り、該走査電極を同時に選択する複数の走査電極毎にグ
ループ分けし、グループ単位で順次選択する電気光学装
置において、前記走査電極に走査電圧を印加する走査電
極側駆動回路と、前記信号電極に信号電圧を印加する信
号電極側駆動回路とを備え、前記走査電圧の電圧振幅と
前記信号電圧の電圧振幅を同一とすることを特徴とす
る。
【0031】上記構成の本発明によれば、駆動電圧を低
く抑え、しかも、駆動電圧レベル数を減らす事ができる
ため、駆動電圧を生成する電源回路、駆動回路、液晶パ
ネル等のトータルでの消費電力を低減する事ができ、電
源回路や駆動回路の簡略化もできる。また、走査電極側
駆動回路の耐圧を低くすることができ低コスト化も実現
できる。また、電源回路、制御回路、信号電極側駆動回
路、走査電極側駆動回路等を1チップにまとめる事も可
能になり、省スペース化も可能になる。
【0032】さらに、上記電気光学装置において、前記
走査電極に印加する走査電圧は、非選択電圧と、前記非
選択電圧を基準として正側に位置する第1選択電圧と負
側に位置する第2選択電圧とからなり、前記信号電極に
印加する最高及び最低の信号電圧を前記選択電圧と共通
にすることが好ましい。それにより、駆動電圧の最高及
び最低の電圧を、走査電極側駆動回路と信号電極側駆動
回路とで共通化し、駆動電圧レベル数を低減することが
できる。また、それぞれの駆動回路が出力する電圧振幅
を同じにすることで、駆動回路の耐圧を同じにでき、そ
れにより駆動回路の1チップ化を可能とすることができ
る。
【0033】さらに、上記電気光学装置において、前記
電気光学装置は液晶表示装置であって、(液晶に印加す
る実効電圧のオン電圧/オフ電圧)≧(液晶の飽和電圧
/しきい電圧)となるような特性の液晶を、前記液晶表
示学装置の液晶として用いることが好ましい。それによ
り、駆動電圧を低く抑えて、コントラストを向上する事
ができる。
【0034】さらに、上記電気光学装置において、前記
走査電圧と前記信号電圧を生成する電源回路は、前記非
選択電圧と前記第2選択電圧に基づく昇圧により前記第
1選択電圧を生成する昇圧回路と、前記第1選択電圧と
前記非選択電圧の中間に位置する前記信号電圧を生成す
る第1降圧回路と、前記非選択電圧と前記第2選択電圧
の中間に位置する前記信号電圧を生成する第2降圧回路
とを有することが好ましい。それにより、従来の電源回
路に比べて、回路構成が簡略化されることになり、駆動
回路との1チップIC化も可能とすることができる。
【0035】さらに、上記電気光学装置において、前記
走査電極に選択電圧を印加する走査電極側駆動回路と、
前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極側駆動回路
と、前記選択電圧及び前記信号電圧を生成する電源回路
のうち、少なくとも2つを1チップの駆動回路IC内に
集積化することが好ましい。それにより、ICの部品点
数が少なくなり、装置全体の構成を小さくすることがで
きる。
【0036】さらに、上記電気光学装置において、前記
走査電極と前記信号電極は、多重マトリクス構成を成す
ように交差配置されることが好ましい。これにより、走
査電極又は信号電極の本数を減らして、駆動回路の回路
構成を簡単にすることができる。
【0037】さらに、上記電気光学装置において、前記
走査電極が形成された基板と前記信号電極が形成された
基板とを対向配置し、前記走査電極に選択電圧を印加す
る走査電極側駆動回路及び前記信号電極に信号電圧を印
加する信号電極側駆動回路を集積した1チップの駆動回
路ICを前記2つの基板の一方の基板上に搭載し、当該
一方の基板と他方の基板とを上下導通材により接続して
なることが好ましい。それにより、電気光学装置の額縁
を小さくすることができる。
【0038】また、本発明の電気光学装置の駆動回路
は、複数の走査電極と複数の信号電極が互いに交差配置
されてなり、該走査電極を同時に選択する複数の走査電
極毎にグループ分けし、グループ単位で順次選択する電
気光学装置の駆動回路において、前記走査電極に走査電
圧を印加する走査電極側駆動回路と、前記信号電極に信
号電圧を印加する信号電極側駆動回路とを備え、前記走
査電圧の電圧振幅と前記信号電圧の電圧振幅を同一と
し、前記走査電極側駆動回路及び前記信号電極側駆動回
路とを1チップICに集積化して構成することを特徴と
する。
【0039】上記構成の本発明によれば、駆動電圧を低
く抑え、しかも、駆動電圧レベル数を減らす事ができる
ため、駆動電圧を生成する電源回路、駆動回路、液晶パ
ネル等のトータルでの消費電力を低減する事ができ、電
源回路や駆動回路の簡略化もできる。また、走査電極側
駆動回路の耐圧を低くすることができ低コスト化も実現
できる。また、信号電極側駆動回路、走査電極側駆動回
路等を1チップにまとめる事も可能になり、省スペース
化も可能になる。
【0040】また、本発明に係る電気光学装置は、一対
の第1及び第2基板と、画像表示領域における前記第1
基板上に設けられ、複数の画素電極部を有する複数の信
号電極手段と、前記画像表示領域における前記第2基板
上に設けられ、前記信号電極手段の延設方向に隣接する
複数個の前記画素電極部と各々交差するように配置され
た複数の走査電極手段と、前記第1または第2基板の一
方の、前記画像表示領域の周囲にある額縁領域内に位置
する所定個所に接続され、前記信号電極手段及び前記走
査電極手段を駆動するための1チップ構造の駆動回路
と、前記額縁領域における前記第1または第2基板の一
方の基板上に配線され、前記複数の信号電極手段の一端
各々と前記駆動回路とを接続する複数の第1引き回し配
線と、前記額縁領域における前記第1及び第2基板間に
設けられ、前記複数の走査電極手段の前記額縁領域内に
延設された端部に各々接続された複数の上下導通手段
と、前記額縁領域における前記第1または第2基板の一
方の基板上に配線され、前記複数の上下導通手段と前記
駆動回路とを接続する複数の第2引き回し配線とを備え
たことを特徴とする。
【0041】上記構成の本発明によれば、画像表示領域
においては、複数の電極が多重マトリクス状に設けられ
ている。また、1チップ構造の駆動回路は、額縁領域内
に位置し且つ信号電極手段の一端側に位置する所定個所
における基板上に取り付けられている。ここで、額縁領
域においては、所定個所に近い側にある複数の信号電極
手段の一端各々と駆動回路とが第1引き回し配線により
接続されるので、当該第1引き回し配線については、画
像表示領域の周囲を殆ど引き回す必要はない。即ち、第
1引き回し配線の配線長は、基本的に短くて済む。他
方、電極の多重マトリクス構造がn(但し、nは2以上
の自然数)重マトリクス構造の場合には、各走査電極手
段の幅が、n本の相隣接する信号電極手段からなる画素
配列に対向するようにn画素分になる点、及び走査電極
手段の総数が、多重マトリクス構造を持たない場合(言
わば、1重マトリクス構造の場合)と比較して1/n程
度になる点に着目し、走査電極手段の額縁領域内に延設
された端部に接続された複数の上下導通手段各々と駆動
回路とが、第2引き回し配線により接続されるように構
成する。これにより、第2引き回し配線の総数が、多重
マトリクス構造を持たない場合と比較して1/n程度に
減ぜられることにより、第2引き回し配線の額縁領域に
占める領域を全体として1/n程度に小さくできる。即
ち、1チップ構造の駆動回路を用いているにも拘わら
ず、第2引き回し配線が引き回される額縁領域の面積増
加を極めて効率的に抑制できる。逆に、走査電極手段は
各画素のn倍程度の幅を持つので微細化を余り必要とす
ることなく、多重マトリクス構造の信号電極手段と1チ
ップ構造の駆動回路とを組み合わせることが可能とな
る。
【0042】以上の結果、本発明では、比較的配線長が
短い第1引き回し配線と比較的総数が少ない第2引き回
し配線により、額縁領域を画像表示領域に対して小さく
することが可能となる。これに加えて、第1及び第2基
板の貼り合せ時の基板ずれ等を考慮して額縁領域内に一
定面積が必要な上下導通手段についても、多重数nに応
じて総数が1/n程度に減ぜられた走査電極手段毎に設
ければ良いので、即ち、上下導通手段の総数についても
1/n程度で済むので、額縁領域を小さくするのが一層
容易となる。更に、比較的配線長が短い第1引き回し配
線と比較的総数が少ない第2引き回し配線により、駆動
回路から走査電極手段及び信号電極手段に至るまでの配
線全体における配線抵抗の増加を抑えることができ、配
線抵抗の増加に起因する画像信号の劣化を未然防止で
き、比較的電圧供給性能の低い或いは耐圧の低い駆動回
路でも十分に高品位の画像表示が可能となり、駆動用の
消費電力の低減にも繋がる。この際、画像信号の1フレ
ーム中の選択時間を多重数nに応じてn倍にできるた
め、デューティー比を下げることによっても駆動電圧を
下げることができ、同時にコントラスト比や明るさも高
くできるという多重マトリクス構造の本来の作用効果も
害されることはない。
【0043】以上のように本発明により、額縁領域を画
像表示領域に対して相対的に小さくしつつ比較的容易に
画素ピッチの微細化を図ることが可能であり、しかも駆
動回路の耐圧や電圧供給能力が低くても高品位の画像表
示が可能となり、装置全体の低消費電力化も可能とな
る。
【0044】さらに、上記電気光学装置において、前記
複数の走査電極手段は、前記画像表示領域の両側からそ
の内部に向けて交互に櫛歯状に配線されていることが好
ましい。それにより、画像表示領域の片側には、走査電
極手段の総数の半分だけ上下導通手段を設ければよく、
従って、額縁領域における第1基板上にも、画像表示領
域の両側に位置する額縁領域部分に各々半分づつ第2引
き回し配線を設ければよい。この結果、画像表示領域を
囲む額縁領域にバランスよく第2引き回し配線を配線で
きるので、限られた額縁領域内に一定幅の配線からなる
第2引き回し配線、及び一定面積を有する上下導通手段
を空間効率良く配置することが可能となる。
【0045】さらに、上記電気光学装置において、前記
画像表示領域は、前記走査電極手段に沿った方向よりも
前記信号電極手段に沿った方向に長く、前記画像表示領
域では、前記信号電極手段に沿った方向の画素数が前記
走査電極手段に沿った方向の画素数よりも多いように前
記信号電極手段及び前記走査電極手段が設けられている
ことが好ましい。それにより、画像表示領域の長手方向
に多重マトリクス構造を持つ各信号電極手段が伸びてい
るので、信号電極手段の駆動回路に近い側の一端に接続
された第1引き回し配線の総数及び長さについては、そ
の長手方向の長さによらずに各々一定にできる。また、
走査電極手段の総数(即ち第2引き回し配線の総数)に
ついても、長手方向の画素数がn個増加する毎に1本の
走査電極手段(即ち1本の第2引き回し配線)を設けれ
ば足り、第2引き回し配線の長さについても画像表示領
域の長手方向の長さに応じた分だけ伸ばせば足りる。従
って、本発明の上述の作用効果は、画像表示領域が長手
方向に長くなる程により顕著に発揮される。
【0046】さらに、上記電気光学装置において、前記
上下導通手段は、前記第1及び第2基板間に配置された
上下導通材と、前記第1または第2基板の一方の基板上
に設けられ、前記上下導通材と接触すると共に前記第2
引き回し配線の一端に接続された上下導通端子とを含む
ことが好ましい。それにより、走査電極手段は、第1及
び第2基板間に配置された上下導通材に接続され、上下
導通材は、第1基板に設けられており第2引き回し配線
の一端に接続された上下導通端子に接続されているの
で、駆動回路により、第2引き回し配線、上下導通端子
及び上下導通材を介して走査電極手段を駆動すること、
即ち駆動電圧を供給することが可能となる。この際特
に、第1及び第2基板の貼り合せ時の基板ずれ等を考慮
して額縁領域内に一定面積が必要な上下導通端子の総数
は1/nで済むので、当該上下導通端子が配置される額
縁領域を小さくするのが非常に容易となる。
【0047】さらに、上記電気光学装置において、前記
信号電極手段は、前記画素電極部と、前記画素電極部に
接続する信号配線部と、前記画素電極部と前記信号電極
部との間に接続される二端子型非線形素子とを含むこと
が好ましい。それにより、例えば、TFD(Thin Film
Diode:薄膜ダイオード)素子等の2端子型非線形素子
を介して各画素電極部分をスイッチング駆動することが
可能となり、特にコントラスト比が高く高品位の画像表
示が可能なアクティブマトリクス駆動が可能となる。
【0048】さらに、上記電気光学装置において、前記
駆動回路は、前記第1基板上に搭載されていることが好
ましい。それにより、第1基板に駆動回路が、例えばC
OG(Chip On Glass:チップオングラス)実装により
搭載された、全体にコンパクトで小型軽量化及び低消費
電力化に優れた電気光学装置を実現できる。
【0049】さらに、上記電気光学装置において、前記
第1または第2基板の一方の基板上の前記所定個所には
前記第1及び第2引き回し配線に接続された入力端子が
設けられ、前記駆動回路は前記入力端子に所定の接続手
段を介して接続されていることが好ましい。それによ
り、第1基板に駆動回路が、所定の接続手段として例え
ばTAB(Tape Automated Bonding)基板や専用コネク
タ又はACF(Anisotropic Conductive Film:異方性
導電膜)などを用いて取り付けられる、設計自由度が高
く低コスト化に有利な電気光学装置を実現できる。
【0050】さらに、上記電気光学装置において、前記
信号電極手段と前記走査電極手段とを入れ替えた構成を
有することが好ましい。それにより、駆動回路が取り付
けられるのと同じ第1基板上に走査電極手段を多重マト
リクス状に設けることにより、第2基板上に設けられた
信号電極手段に接続される上下導通手段及び第2引き回
し配線の数を相対的に少なくでき、よって額縁領域を画
像表示領域に対して相対的に小さくしつつ比較的容易に
画素ピッチの微細化を図ることが可能となり、しかも駆
動回路の耐圧や電圧供給能力が低くても高品位の画像表
示が可能となり、装置全体の低消費電力化も可能とな
る。加えて、信号電極手段側を駆動する能力(即ち、画
像信号電圧を供給する能力)が低い駆動回路を用いて比
較的高品位の画像表示を行うことも可能である。
【0051】また、本発明に係る電子機器は、上記した
本発明の電気光学装置を表示装置として用いたことを特
徴とする。それにより、額縁が小さい表示装置を得るこ
とができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0053】(実施形態1)図5は本実施形態による電
気光学装置の一例としての液晶表示装置のブロック図を
示すものである。本実施形態の液晶表示装置は、走査電
極54(Y1〜Yn)を内面に形成した第1基板と信号
電極53(X1〜Xn)を内面に形成した第2基板とを
対向させ、この一対の基板間に液晶分子が180°以上
のねじれ配向を有するSTN(スーパーツイステッドネ
マチック)型液晶を挟持した液晶表示装置である。この
液晶表示装置は一対の基板の外側に各々偏光板を配置
し、少なくとも一方の偏光板と基板との間には位相差板
が配置される。なお、本実施形態では、視認側と反対側
の偏光板の外側に反射板が配置され、液晶に電圧を印加
すると黒表示になる反射型液晶表示装置を例にして説明
する。また、図5における走査線ドライバ52(走査電
極側駆動回路やYドライバともいう)は走査電極54に
後述する走査電圧波形を印加し、信号線ドライバ51
(信号電極側駆動回路やXドライバともいう)は信号電
極53に下記に説明する信号電圧波形を印加するもので
あり、走査電極54と信号電極53の交点に配置される
画素がマトリクス状に形成され、走査電圧波形と信号電
圧波形の差電圧により画素位置の液晶に実効電圧が印加
され、その実効電圧値が液晶のしきい値を超えて電圧印
加されると、オン表示(黒表示)、しきい値以下の実効
電圧が印加されるとオフ表示(白表示、但し液晶パネル
がカラー表示装置の場合はその画素に対応した色表示)
となる。なお、透過型表示装置として液晶表示装置を構
成し、液晶のしきい値を超えた実効電圧印加でオフ表
示、しきい値より低い実効電圧印加でオフ表示としても
構わない。
【0054】図1は図5に示した液晶表示装置の駆動波
形を示す図である。図1に示す駆動方法は、4本の走査
電極(4ライン)ずつを同時に選択し、4ライン単位で
順次選択する駆動方法(Multi-Line Selection法)であ
り、同時に選択する走査電極には、正規直交行列に基づ
き、ある期間で互いに直交するような信号極性の選択電
圧が同時に与えられる(例えば、同時選択される4ライ
ンのうちの1ラインの選択電圧の信号極性が他と逆とな
り、各ラインは1フレーム期間で4回選択され、そのう
ち他と逆信号極性の選択電圧が1回印加される)。この
駆動方法においては、1ラインを選択する選択期間
(H)は1フレーム期間(1F)内に周期的に到来する
ように分散されており、1フレームを構成する1f〜4
fの4フィールドの各々において、各ラインが一回選択
される。Y1〜Y8が走査電圧波形で、これが、図5の
液晶表示装置のブロック図に示すY1〜Y8の各走査電
極に印加される。そして、X1が信号電圧波形で、図5
のX1の信号電極上に示す表示をした場合の信号電極に
印加される信号電圧波形を示している。
【0055】従来の駆動方法と異なる点は、本発明の駆
動方法においては、図1に示すように、走査電圧波形の
選択電圧と信号電圧波形の電圧振幅を同じにするところ
にある。具体的には、Vcを基準(例えば0V)とし
て、走査電圧波形の正極性側の選択電圧V2と信号電圧
波形の正極性側の電圧V2が同じ電圧レベルで、走査電
圧波形の負極性側の選択電圧−V2と信号電圧波形の負
極性側の電圧−V2が同じ電圧レベルにする。こうする
ことで、駆動電圧のレベル数を図6に示した7レ電圧ベ
ルから5電圧レベルに削減する。
【0056】次に、使用する液晶の特性について説明す
る。図4は、液晶に印加する実効電圧と輝度の光学特性
を示す図であり、Vt1とVt2の電圧(しきい電圧)
は、液晶に印加された実効電圧に応じて、液晶表示装置
の画素が明るい状態から暗くなり始める状態に変化する
電圧を示し、Vs1とVs2(飽和電圧)は液晶に印加
された実効電圧に応じて、液晶表示装置の画素が次第に
暗くなって行き、暗くなった状態の電圧を示す。そし
て、液晶1はしきい電圧の低いもので、液晶2はしきい
電圧が高いものである。
【0057】このような特性の液晶の中で本発明では液
晶2を使う。この液晶は、比較的Vt2の電圧は高いが
(Vs2/Vt2)が比較的小さく、走査電極の数が増
えてもコントラストを確保したまま駆動できるものであ
る。液晶2は、Vt2が約2.2ボルト、Vs2が約
2.31で、(Vs2/Vt2)=1.05である。
【0058】そして、本実施形態においては、上記した
本発明の駆動方法と液晶2のような特性の液晶を組み合
わせる事で、駆動電圧を低く抑えて、コントラストの高
い液晶表示装置を実現することができた。以下に、より
具体的に説明する。
【0059】例えば、走査電極の数を64本とした場合
で説明すると、上記の本発明の駆動方法を用いた場合に
液晶に印加する電圧は、Vc=0とすると、V2は約
4.1ボルト、V1は約2.05ボルトになる。この時
の液晶に印加される実効電圧の(オン電圧/オフ電圧)
は約1.105になり、(Vs2/Vt2)=1.05
<1.105を満足しているので十分なコントラストが
確保できる。
【0060】また、走査電極の数を120本とした場合
で説明すると、上記の本発明の駆動方法を用いた場合に
液晶に印加する電圧は、Vc=0とすると、V2は約
4.4ボルト、V1は約2.2ボルトになる。この時の
液晶に印加される実効電圧の(オン電圧/オフ電圧)は
約1.06になり、(Vs2/Vt2)=1.05<
1.06を満足しているので十分なコントラストが確保
できる。
【0061】(走査電極側駆動回路の構成例)次に、図
9Aを用いて、図5の走査線ドライバ52に相当する本
実施形態の走査電極側駆動回路(Yドライバ)220に
ついて説明する。なお、本実施形態では走査電極の数を
120本として説明する。走査電極側駆動回路220
は、MPU等からの表示データや制御信号を受け、液晶
表示装置を駆動するのに必要なタイミング信号や表示デ
ータを生成する制御回路(図示省略)からの信号によっ
て同図に示すように、フレーム開始パルスYDやラッチ
パルスLPなどを基にフィールド毎の走査電極の電圧選
択の列パターンを作成するコード発生部221や、後述
する種々の回路を有する半導体集積回路である。
【0062】本実施形態では、走査電極Y1〜Ynの印
加電圧は、選択期間においてV2または−V2、非選択
期間においては0Vであり、合計で3電圧レベルあるの
で、電圧セレクタ222に対する選択制御情報は各走査
電極Y1〜Yn毎2ビットが必要である。このため、複
数ライン同時選択のためのコード発生部221は、フィ
ールド計数カウンタ(図示省略する)と第1および第2
シフトレジスタ223、224をフレーム開始パルスY
Dで初期化した後、第1フィールドに各走査電極に印加
する選択電圧の電圧選択の列パターンを示す2ビットの
電圧選択コードD0、D1を直並列変換用の第1シフト
レジスタ223および第2シフトレジスタ224に転送
する。第1シフトレジスタ223および第2シフトレジ
スタ224は、それぞれ走査電極の本数に対応した12
0ビットシフトレジスタであり、第1シフトレジスタ2
23は下位ビットの電圧選択コードD0を、第2シフト
レジスタ224は上位ビットの電圧選択コードD1をそ
れぞれ同一のシフトクロックCKにより格納する。シフ
トクロックCKは、コード発生部221のタイミング生
成回路(図示省略する)により発生する。シフトレジス
タは、シフトクロックCKに対して単一の240ビット
のシフトレジスタがあるのではなく、シフトクロックC
Kに対して並列の120ビットのシフトレジスタ22
3、224が設けられているので、ラッチパルスLPに
より低い周波数で動作させることができ、極めて低消費
電力が可能となっている。
【0063】第1シフトレジスタ223および第2シフ
トレジスタ224の各ビットの電圧選択コードD0、D
1は、シフトクロックCKの発生を契機に隣接ビットに
シフトされ、選択時間Δtだけ出力維持される。このシ
フトレジスタの出力はレベルシフタ225へ供給され、
その低論理振幅レベルから高論理振幅レベルへ変換され
る。レベルシフタ225から出力される高論理振幅レベ
ルの電圧選択コードD0、D1は同時にレベル変換され
た液晶交流化信号FRと共に、波形形成部としてのデコ
ーダ227に供給され、選択制御信号が生成される。こ
の選択制御信号で電圧セレクタ222が開閉制御される
ことにより各走査電極Y1〜Ynへ、上記図1に示した
印加電圧V2、Vc(0V)、−V2のいずれかが供給
される。
【0064】図10は、電圧セレクタ222のブロック
図である。電圧セレクタ222は、後述する電源回路か
ら供給される、電圧V2が供給されるアナログスイッチ
222Aと、電圧Vcが供給されるアナログスイッチ2
22Bと、電圧−V2が供給されるアナログスイッチ2
22Cと、から構成されている。これらアナログスイッ
チには、それぞれ選択制御信号Q2、Q1、Q0が入力
されるようになっている。
【0065】本実施形態では、図9Bに示すように、複
数の走査電極側駆動回路(Yドライバ1〜n)をカスケ
ード接続できるようにコード発生部221の機能を初段
Yドライバ1と次段以降のYドライバ2〜nとでセレク
ト端子MSを使って変えることを前提としている。すな
わち、初段Yドライバ1では、前述のフレーム開始パル
スYDによる初期化後、前述の2つのシフタレジスタ2
23、224に向けて電圧選択コードを発生するタイミ
ングに移るが、次段以降は、セレクト端子MSが低レベ
ル入力になっているため、電圧選択コードを発生するタ
イミングには自動的に移らない。次段以降のYドライバ
2〜nは、初段のキャリー信号(FS)をFSI入力端
子から入力して初めて電圧選択コードを前述の2つのレ
ジスタ223、224に向けて発生する。そして、最終
段のYドライバnからのキャリー信号(FS)が出力さ
れたときが、第1フィールドが終了するときである。こ
のときはコントローラからは第2フィールドの開始信号
は来ないので、最終段のYドライバnのキャリー信号
(FS)を初段のYドライバ1のFSI端子およびXド
ライバのFS端子に帰還し、第2フィールドの電圧選択
コードを前述の2つのシフトレジスタ223、224に
対して発生する。この後、前述した第1フィールドと同
様に動作し、次に第2フィールド、第3フィールドと順
次第4フィールドまでを終了し、次のフィールド(第1
フィールド)の動作に移る。以上の機能は、コントロー
ラに対する同時選択ライン数やYドライバの端子数の制
約を緩和し、従来の電圧平均化法の場合と同じ周波数の
フレーム開始パルスYD、ラッチパルスLPを使うこと
ができる。
【0066】(信号電極側駆動回路の構成例)次に、信
号電極側駆動回路(Xドライバ)の構成を説明する。X
ドライバは、図11に示すような構成の半導体集積回路
であり、相互にチップイネーブル出力CEOとチップイ
ネーブル入力CEIを介してカスケード接続することが
できる。Xドライバは、図11に示すように、アクティ
ブ・ローの自動パワーセーブ回路としてのチップイネー
ブル・コントロール回路251と、主に制御回路(図示
省略する)から供給される信号を基に所要のタイミング
信号などを形成するタイミング回路253と、イネーブ
ル信号Eの発生を契機に制御回路から転送される表示デ
ータDATA(1ビット、4ビット、または8ビット)
をシフトクロックXSCLの立ち下る度に順次取り込み
1走査ライン分の表示データDATAを格納する入力レ
ジスタ255と、入力レジスタ255からの1走査ライ
ン分の表示データDATAをラッチパルスLPの立ち下
がりにより一括ラッチして1シフトクロックXSCL以
上の書込み時間をかけてフレームメモリ(SRAM)2
52のメモリマトリクスに書き込む書込みレジスタ25
6と、走査スタート信号YDにより初期化され書込み制
御信号WRまたは読み出し制御信号RDの印加の度にフ
レームメモリ252の行(ワード線)を順次選択する行
アドレスレジスタ257と、フレームメモリ252より
の表示データと走査電極の電圧選択パターンとの組から
対応する信号電極の駆動電圧情報を割り出す信号電圧割
り出し回路258と、信号電圧割り出し回路258から
の低論理振幅レベルの信号を高論理振幅レベルの信号に
変換するレベルシフタ259と、レベルシフタ259か
ら出力される高論理振幅レベルの電圧選択コード信号に
より、後述する図8に示した電圧V2、V1、Vc(0
V)、−V1、−V2の5レベルからいずれかを選択し
て各信号電極X1〜Xnに印加する電圧セレクタ260
とを有している。
【0067】信号電圧割り出し回路258は、ラッチ回
路258−1と、不一致数判定回路258−2と、ラッ
チ回路258−3とを備えて要る。図12は、不一致数
判定回路258−2を示すブロック図である。不一致数
判定回路258−2は、不一致数データa0,b0、a
1,b1、a2,b2、a3,b3、がそれぞれ入力さ
れる排他的論理和ゲートEX0、EX1、EX2、EX
3を備える。これらの排他的論理和ゲートEX0、EX
1、EX2、EX3の出力は、デコーダ258−21に
入力されデコーダ258−21で選択制御信号Q0、Q
1、Q2、Q3、Q4を生成する。
【0068】図13は、電圧セレクタ260を示すブロ
ック図である。上記した不一致数判定回路258−2で
生成された選択制御信号Q0、Q1、Q2、Q3、Q4
は、ラッチ回路258−3とレベルシフタ259とを介
して電圧セレクタ260に入力される。この電圧セレク
タ260は、アナログスイッチ261、262、26
3、264、265を備え、それぞれに順次V2、V
1、Vc、−V1、−V2が供給される。そして、アナ
ログスイッチ261には上記した選択制御信号Q4が、
アナログスイッチ262に選択制御信号Q3が、アナロ
グスイッチ263に選択制御信号Q2が、アナログスイ
ッチ264に選択制御信号Q1が、アナログスイッチ2
65に選択制御信号Q0が入力される。これらアナログ
スイッチにより、5レベルの電圧が択一的に選択され
る。
【0069】(電源回路の構成例)次に、図16を用い
て、信号電極側駆動回路と走査電極側駆動回路に5レベ
ルの電圧を供給する電源回路について説明する。
【0070】この電源回路の入力電源電圧は、Vcc
(第1入力電位)、GND(第2入力電位)のみであり
単一電源入力となっている。また水平走査期間毎に発生
するパルスからなるラッチパルスLPが入力される。ク
ロック形成回路21は、ラッチパルスLPに基づき、チ
ャージ・ポンプ回路に必要な、タイミングの異なるいく
つかのクロック信号を形成するものであり、Vccおよ
びGNDを電源とし、GNDを−V2としてこれを基準
に他の電圧レベルを決定している。図1での説明では、
Vc=0Vとして説明したが、この電源回路の構成にお
いては、各駆動電圧をGND(0V)より正側の電圧と
して生成している。どちらの電位関係で液晶表示装置を
駆動しても液晶に印加される実効電圧は同じであるが、
正側のみの駆動電圧生成の方が電源回路の構成は簡単に
なる。
【0071】そして、同図に示すように、Vccに昇圧
回路29Aとレギュレータ29Bを接続している。2倍
昇圧回路24は、GNDを基準にVcを2倍昇圧した正
側の選択電圧V2をチャージ・ポンプ動作により発生す
る。また、1/2降圧回路26、27は、Vc−V2間
を2等分した電圧であるV1、GND−Vc間を2等分
した電圧である−V1をチャージ・ポンプ動作により発
生する。
【0072】図15は、チャージ・ポンプ回路の最も基
本となる概念図である。同図においてSWaとSWbと
は連動スイッチであり、一方がA側に倒れている間は他
方もA側に倒れている。また、図15ではSWa、SW
bを機械的なスイッチで表したが、実際にはスイッチS
Wa、SWbは、A側との導通・遮断を制御するMOS
トランジスタと、B側との導通・遮断を制御するMOS
トランジスタの通常2つのトランジスタスイッチにより
構成できる。
【0073】SWa、SWbがA側に切り替わっている
間は、ポンピング・コンデンサCpはVb−Vaの電圧
で充電される。次いでSWa、SWbがB側に切り替わ
ると、Cpに充電された電荷がバックアップ・コンデン
サCbに転送される。このスイッチング動作を繰り返す
ことにより、Cbに加わっている電圧、すなわち、Ve
−Vd間の電圧はVb−Va間の電圧とほぼ等しい値に
近づく。このとき、Vdがある定まった電圧である場合
には、VdよりVb−Vaだけ高い電圧がVeに発生す
る。逆に、Veがある定まった電圧である場合には、V
eよりVb−Vaだけ低い電圧がVdに発生する。以上
がチャージ・ポンプ回路の基本動作である。同図に示す
Va、Vb、Vd、Veをどこに接続するかによって、
この回路が昇圧回路として機能したり、降圧回路として
機能したりする。
【0074】このように、図14に示す従来の電源回路
に比べ、一点鎖線で囲まれた構成部においてコンデンサ
を13個から6個へ削減できるという利点があり、回路
構成を簡単にすることができる。
【0075】(電源回路の変形例)図17は、電源回路
の変形例を示すブロック図である。この変形例は、図1
6に示した電源回路において1/2降圧回路26、27
を、抵抗R1、R2およびゲート29Cからなる降圧手
段、抵抗R3、R4およびゲート29Dからなる降圧手
段で置き換えたものであり、一点鎖線で囲まれた構成部
のコンデンサを2個にすることができ、より回路構成を
簡単にすることができる。
【0076】また、上記のような駆動方法とすること
で、走査電極側駆動回路の駆動電圧振幅と信号電極側駆
動回路の駆動電圧振幅を同じにできるために、図3に示
すように1チップのIC31の中に、少なくとも走査電
極側駆動回路(走査線ドライバ)32と信号電極側駆動
回路(信号線ドライバ)33の2つをまとめる、あるい
は、走査電極側駆動回路32と信号電極側駆動回路33
の2つの他に制御回路34や、先に説明した構成の電源
回路35等をまとめる、ように集積化することが可能に
なった。
【0077】このようにする事で、コントラストが高
く、駆動電圧を低く抑え、しかも、駆動電圧レベル数を
減らす事ができるため、液晶表示装置の電源回路、駆動
回路、液晶パネル等のトータルでの消費電力を低減する
事ができ、電源回路や駆動回路の簡略化もできる。ま
た、走査線数を120本としても、ドライバICの耐圧
10ボルト以下と、低くすることができ低コスト化も実
現できる。また、図3に示すように、電源回路、制御回
路、信号電極側駆動回路、走査電極側駆動回路等を1チ
ップにまとめる事も可能になり、省スペース化も可能に
なる。
【0078】なお、実施形態1では、選択期間を4つに
分散しているが、2H期間ずつまとめて2つに分散した
り、特開平9−15556に示すような分散方法でも良
い。
【0079】また、上記の、走査電極側駆動回路、信号
電極側駆動回路、電源回路等は、他の実施形態でも同様
の考え方で応用できる。
【0080】(実施形態2)本実施形態による液晶表示
装置は、実施形態1と同様な構成であり、図5の液晶表
示装置のブロック図に示すように走査電極54と信号電
極53を有し、その間に液晶分子が180°以上ねじれ
配向したSTN(スーパーツイステッドネマチック)型
液晶を挟んて構成される。以下、実施形態1と同様に、
電圧を印加すると黒になる反射型液晶表示装置を例にし
て説明する。
【0081】図2は本実施形態の駆動波形を示す図であ
る。本実施形態の駆動方法は、4本の走査電極(4ライ
ン)ずつ同時に選択し、4ライン単位で順次選択を行う
駆動方法であり、実施形態1と同様に、同時に選択する
走査電極にはある期間で互いに直交するような正規直交
行列に基づいて選ばれる信号極性の選択電圧が同時に与
えられる。但し、実施形態1は1フレーム期間(1F)
に選択期間(H)を分散したのに対し、実施形態2は実
施形態1にて1フレーム期間中に印加されていた4つの
選択電圧1h〜4hを一つにまとめて、選択期間(H)
を構成した一例を各々示している。Y1〜Y8が走査電
圧波形で、これが、図5の液晶表示装置のブロック図に
示すY1〜Y8の各走査電極54に印加される。そし
て、X1が信号電圧波形で、図5のX1の信号電極上に
示す表示をした場合の信号電極53に印加される信号電
圧波形を示している。
【0082】本発明の駆動方法においては、図2に示す
ように走査電圧波形の選択電圧と信号電圧波形の電圧振
幅を同じにしている。具体的には、Vcを基準(例えば
0V)として、走査電圧波形の正極性側の選択電圧V2
と信号電圧波形の正極性側の電圧V2が同じ電圧レベル
で、走査電圧波形の負極性側の選択電圧−V2と信号電
圧波形の負極性側の電圧−V2が同じ電圧レベルにす
る。こうすることで、駆動電圧の電圧レベル数を、図6
に示すような7電圧レベルから5電圧レベルに削減す
る。
【0083】次に、使用する液晶の特性について説明す
る。図4は、液晶に印加する実効電圧と輝度の光学特性
を示す図で、Vt1とVt2の電圧(しきい電圧)は液
晶に印加された実効電圧に応じて、液晶表示装置の画素
が明るい状態から暗くなり始める状態に変化する電圧を
示し、Vs1とVs2(飽和電圧)は液晶に印加された
実効電圧に応じて、液晶表示装置の画素が次第に暗くな
って行き、暗くなった状態の電圧を示す。そして、液晶
1はしきい電圧の低いもので、液晶2はしきい電圧が高
いものである。
【0084】このような特性の液晶の中で本発明では液
晶2を使う。この液晶は、比較的Vt2の電圧は高いが
(Vs2/Vt2)が比較的小さく、走査電極のライン
数が増えてもコントラストを確保したまま駆動できるも
のである。液晶2は、Vt2が約2.2ボルト、Vs2
が約2.31で、(Vs2/Vt2)=1.05であ
る。
【0085】そして、本実施形態では、上記の駆動方法
と液晶2のような特性の液晶を組み合わせる事で、駆動
電圧を低く抑えて、コントラストの高い液晶表示装置を
実現することができた。以下に、より具体的に説明す
る。
【0086】例えば、走査電極の数を64本とした場合
で説明すると、上記の駆動方法で液晶に印加する電圧
は、Vc=0とした場合、V2は約4.1ボルト、V1
は約2.05ボルトで駆動した。この時の液晶に印加さ
れる実効電圧の(オン電圧/オフ電圧)は約1.105
になり、(Vs2/Vt2)=1.05<1.105を
満足しているので十分なコントラストが確保できる。
【0087】また、走査電極の数を120本とした場合
で説明すると、上記の本発明の駆動方法を用いた場合に
液晶に印加する電圧は、Vc=0とすると、V2は約
4.4ボルト、V1は約2.2ボルトになる。この時の
液晶に印加される実効電圧の(オン電圧/オフ電圧)は
約1.06になり、(Vs2/Vt2)=1.05<
1.06を満足しているので十分なコントラストが確保
できる。
【0088】また、上記のような駆動方法とすること
で、走査電極側駆動回路から出力する走査電圧振幅と信
号電極側駆動回路から出力する信号電圧振幅を同じにで
きるために、図3に示すように1チップのIC31の中
に、少なくとも走査電極側駆動回路(走査線ドライバ)
32と信号電極側駆動回路(信号線ドライバ)33の2
つをまとめる、あるいは、走査電極側駆動回路32と信
号電極側駆動回路33の2つの他に制御回路34や、先
に説明した構成の電源回路35等をまとめる、ように集
積化することが可能になった。
【0089】このようにする事で、コントラストが高
く、駆動電圧を低く抑え、しかも、駆動電圧レベル数を
減らす事ができるため、液晶表示装置の電源回路、駆動
回路、液晶パネル等のトータルでの消費電力を低減する
事ができ、電源回路や駆動回路の簡略化もできる。ま
た、走査線数を120本としても、ドライバICの耐圧
10ボルト以下と、低くすることができ低コスト化も実
現できる。また、図3に示すように、電源回路、制御回
路、信号電極側駆動回路、走査電極側駆動回路等を1チ
ップにまとめる事も可能になり、省スペース化も可能に
なる。
【0090】(実施形態3)図7は本実施形態の駆動波
形を示す図である。本実施形態の駆動方法は、7本の走
査電極(7ライン)ずつ同時に選択し、7ライン単位で
順次選択を行う駆動方法であり、実施形態1と同様に、
同時に選択する走査電極にはある期間で互いに直交する
ような正規直交行列に基づいて選ばれる信号極性の選択
電圧が同時に与えられる。本実施形態3は、実施形態1
と同様に1フレーム期間(1F)に選択期間(H)を分
散させるように構成したものである。本実施形態の液晶
表示装置は、図5のブロック図に示した構成と同様であ
るため同図を用いて説明する。
【0091】走査電極54(Y1〜Yn)を内面に形成
した基板と信号電極53(X1〜Xn)を内面に形成し
た基板とを対向させ、この一対の基板間に液晶分子が1
80°以上のねじれ配向を有するSTN(スーパーツイ
ステッドネマチック)型液晶を挟持した液晶表示装置で
ある。この液晶表示装置は一対の基板の外側に各々偏光
板を配置し、少なくとも一方の偏光板と基板との間には
位相差板が配置される。なお、本実施形態では、視認側
と反対側の偏光板の外側に反射板が配置され、液晶に電
圧を印加すると黒表示になる反射型液晶表示装置を例に
して説明する。また、図5における走査線ドライバ52
(走査電極側駆動回路やYドライバともいう)は走査電
極54に下記に説明する走査電圧波形を印加し、信号線
ドライバ51(信号電極側駆動回路やXドライバともい
う)は信号電極53に下記に説明する信号電圧波形を印
加するものであり、走査電極54と信号電極53の交点
に画素がマトリクス状に形成され、走査電圧波形と信号
電圧波形の差電圧により画素位置の液晶に実効電圧が印
加され、その実効電圧値が液晶のしきい値を超えて電圧
印加されるとオン表示(黒表示)、しきい値以下の実効
電圧が印加されるとオフ表示(白表示、但しカラーフィ
ルタ付きの場合はその色表示)となる。なお、透過型表
示装置として液晶表示装置を構成し、液晶のしきい値を
超えた実効電圧印加でオフ表示、しきい値より低い実効
電圧印加でオフ表示としても構わない。
【0092】図7に示した駆動方法は、7本の走査電極
(7ライン)ずつを同時に選択し、7ライン単位で順次
選択する駆動方法(Multi-Line Selection法)である。
この方法により、信号電極に出力される電圧レベル数
が、従来であれば9電圧レベル必要だったが、本発明で
は5電圧レベルへ削減することができる。
【0093】まず、走査電極を複数本ずつ同時に選択す
る駆動方法において電圧レベル数を削減する場合の一般
的な手法を説明する。
【0094】同時に選択する走査電極の本数hの内、e
本を仮想走査電極(仮想ライン)とし、この仮想走査電
極のラインの画素の表示データと走査電極の電圧選択パ
ターン(選択電圧の信号極性パターン)との一致・不一
致を制御することにより、全体の一致・不一致数を制御
し、信号電極へ印加する信号電圧のレベル数を削減す
る。不一致数をMi、Vcを適当な定数とすると、信号
電極への印加電圧Vcolumnは、 =Vc(2Mi−h) (Vc:定数) あるいは単純に Vcolumn=V(i) 0≦i≦h いずれにせよ、Vcolumnはh+1レベルである。
【0095】例えば、本実施形態のようにサブグループ
がh=8で、同時選択する走査電極を8ラインとして電
圧レベルを削減しない場合の電圧レベルは、例えば−V
4、−V3、−V2、−V1、0、V1、V2、V3、
V4の9レベル必要であるのに対し、8ラインのうちの
1ラインを仮想走査電極として実際は7ライン同時選択
とする場合、仮想走査電極で偶数個の不一致となるよう
に制御すると、下表1のようになる。
【0096】
【表1】
【0097】上記のように、元の電圧レベル数が9レベ
ルであったものを5電圧レベルにすることができる。図
8は、例えば−V4、−V3、−V2、−V1、0、V
1、V2、V3、V4の9レベルの元の電圧レベルの奇
数番目のレベルをVa、Vb、Vc、Vd、Veの5つ
の信号電極への印加電圧に適用した例を示している。
【0098】なお、上記の仮想走査電極は、通常表示し
なくてもよいので、必ずしも現実に設ける必要はない
が、設ける場合には表示に影響しない部分に設けるとよ
い。
【0099】このように同時に選択する走査電極には、
正規直交行列に基づき、ある期間で互いに直交するよう
な信号極性の選択電圧が同時に与えられる。図7に示し
た駆動方法においては、1ラインを選択する選択期間
(H)は1フレーム期間(1F)内に周期的に到来する
ように分散されており、1フレームを構成する1f〜8
fの8フィールドの各々において、各ラインが一回選択
される。同時選択する走査電極は8ラインであるが、1
ラインが仮想走査電極とされて、7ラインに同時に選択
電圧が印加されている。8ライン同時選択であるので、
1フレーム内が8フィールドからなり、各走査電極は1
フレーム内で8回選択される。Y1〜Y8が走査電圧波
形で、これが、図5の液晶表示装置のブロック図に示す
Y1〜Y8の各走査電極に印加される。そして、X1が
信号電圧波形で、図5のX1の信号電極上に示す表示を
した場合の信号電極に印加される電圧波形を示してい
る。
【0100】本実施形態においては、上記した実施形態
1および実施形態2と同様に、走査電圧波形の選択電圧
と信号電圧波形の電圧振幅を同じにする。具体的には、
Vcを基準(例えば0V)として、走査電圧波形の正極
性側の選択電圧V4と信号電圧波形の正極性側の電圧V
4が同じ電圧レベルで、走査電圧波形の負極性側の選択
電圧−V4と信号電圧波形の負極性側の電圧−V4を同
じ電圧レベルにする。こうすることで、駆動電圧のレベ
ル数を従来の駆動方法では11電圧レベル(選択電圧数
+信号電圧数)が必要となるところを、5電圧レベルに
削減することができる。
【0101】なお、本実施形態では、液晶として図4に
示した液晶2を用いる。この液晶2は、比較的Vt2の
電圧は高いが(Vs2/Vt2)が比較的小さく、走査
線数が増えてもコントラストを確保したまま駆動できる
ものである。液晶2は、Vt2は約2.2ボルト、Vs
2は約2.31で、(Vs2/Vt2)=1.05であ
る。本実施形態においては、上記の駆動方法と液晶2の
ような特性の液晶を組み合わせる事で、駆動電圧を低く
抑えて、コントラストの高い液晶表示装置を実現した。
以下に、より具体的に説明する。
【0102】例えば、走査電極の数を203本とした場
合で説明すると、上記の本発明の駆動方法を用いた場合
に液晶に印加する電圧は、Vc=0とすると、Vth=
2.2V、V4が約5.66V、Vth=1.7V、V
4が約4.37Vになる。この場合も、実効電圧の(オ
ン電圧/オフ電圧)は約1.056になり、(Vs2/
Vt2)=1.05<1.056を満足しており十分な
コントラストが確保できる。
【0103】また、上記のような駆動方法とすること
で、走査電極側駆動回路の駆動電圧振幅と信号電極側駆
動回路の駆動電圧振幅を同じにできるために、図3に示
すように1チップのIC31の中に、少なくとも走査電
極側駆動回路(走査線ドライバ)32と信号電極側駆動
回路(信号線ドライバ)33の2つをまとめる、あるい
は、走査電極側駆動回路32と信号電極側駆動回路33
の2つの他に制御回路34や、先に説明した構成の電源
回路35等をまとめる、ように集積化することが可能に
なった。
【0104】なお、本実施形態では、7ライン同時選択
を8フィールドに亘って選択パルスを分散させたが、図
18に示すように、選択パルスを分散させずに、所定期
間に同時選択された走査電極の7ラインを連続して選択
し、同一の走査電極に与える1F期間内の選択期間を連
続して設け、7ラインの連続繰り返し選択終了後に次の
7ラインを同時選択するような、同時選択と順次選択を
行う選択期間の非分散型の駆動方法を用いてもよい。
【0105】本実施形態で用いる信号電極側駆動回路に
おいては、上記したように7ライン同時選択駆動方式を
採用している都合上、1水平期間毎7ラインに亘る表示
データと走査電極の電圧選択の列パターンの行列式から
信号電極電位を決定するよう設定されている。
【0106】また、本実施形態においては、電圧レベル
を図8に示すV4、V2、VC、−V2、−V4を選択
するように設定したが、V3、V1、VC、−V1、−
V3を選択するように設定することも可能である。
【0107】本実施形態によれば、このような構成を備
えることで、コントラストが高く、駆動電圧を低く抑
え、しかも、駆動電圧レベル数を減らす事ができるた
め、液晶表示装置の電源回路、駆動回路、液晶パネル等
のトータルでの消費電力を低減する事ができ、電源回路
や駆動回路の簡略化もできる。また、走査線数を203
本としても、ドライバICの耐圧12ボルト以下と、低
くすることができ低コスト化も実現できる。また、図3
に示すように、電源回路、制御回路、信号電極側駆動回
路、走査電極側駆動回路等を1チップにまとめる事も可
能になり、省スペース化も可能になる。
【0108】なお、上記実施形態1〜3において、(全
走査電極数)/(同時に選択する走査電極数)の演算に
おいて余りが出る場合は、余りの走査電極についても、
同時に選択する走査電極数分有るものとみなして信号電
極の信号電圧を選択して駆動する。
【0109】(実施形態4)実施形態1〜実施形態3に
おいて説明した液晶表示装置に、少なくとも走査電極側
駆動回路と信号電極側駆動回路の2つをまとめる、ある
いは、走査電極側駆動回路と信号電極側駆動回路の2つ
の他に制御回路、電源回路等をまとめる、ように集積化
して構成されたドライバIC(図3のドライバIC3
1)を実装した構造を、図19を用いて説明する。
【0110】図19において、1304は実施形態1、
2にて説明した走査電極と信号電極がマトリクス状に形
成された液晶パネルである。1304a、1304b
は、内面にそれぞれ走査電極、信号電極を形成したガラ
ス等の一対の基板である。基板1304aに形成された
一方の電極は、図示しない上下導通材により基板130
4b上に形成された電極配線に接続される。1322は
先に説明した駆動IC1324を搭載したフレキシブル
テープである。ドライバIC1322から出力される走
査電圧、信号電圧の出力端子は、基板1304bの端部
に集中配置された走査電極及び信号電極の入力端子と、
異方性導電膜を介して電気的に接続されると共に、テー
プ1322も基板1304bに接合される。なお、フレ
キシブルテープを用いずに、基板1304b上にドライ
バIC322をCOG実装法により直接実装しても良
い。
【0111】このように、ドライバICが1チップにな
ることにより、実装構造が簡略化され、部品点数の減
少、実装工程の簡単化、装置の小型化ができる。
【0112】(実施形態5)実施形態1、2、3に示す
ような駆動方法による液晶表示装置を携帯電話や小型情
報機器等の電子機器の表示装置として使用する事で、表
示品質が良く、低消費電力、低コスト、省スペースの電
子機器が実現できる。
【0113】図20は、それぞれ本発明の液晶表示装置
を使った電子機器の例を示す外観図である。図20Aは
携帯電話を示す斜視図である。1000は携帯電話本体
を示し、そのうちの1001は本発明の反射型液晶表示
装置を用いた液晶表示部である。図20Bは、腕時計型
電子機器を示す図である。1100は時計本体を示して
いる。1101は本発明の反射型液晶表示装置を用いた
液晶表示部である。この液晶表示装置は、従来の時計表
示部に比べて高精細の画素を有するので、テレビ画像表
示も可能とすることができ、腕時計型テレビを実現でき
る。
【0114】図20Cは、ワープロ、パソコン等の携帯
型情報処理装置を示す図である。1200は情報処理装
置を示し、1202はキーボード等の入力部、1206
は本発明の液晶表示装置を用いた表示部、1204は情
報処理装置本体を示す。各々の電子機器は電池により駆
動される電子機器であるので、駆動電圧の低いIC化さ
れた駆動回路とすることにより、電池寿命を延ばすこと
が出来る。また、1チップのドライバIC化により部品
点数が大幅に減り、より軽量化・小型化できる。
【0115】尚、上記実施形態1から5では同時に選択
するライン数を4ラインと7ラインの場合で説明してい
るが、同時選択ライン数は2、3、5、6、8、・・・
と何ラインにしても、走査電圧波形の電圧振幅と信号電
圧波形の電圧振幅を同じにする事で、同様の駆動方法が
できる。
【0116】また、駆動する走査電極数を64と120
と203で、液晶2のタイプとの組み合わせで説明した
が、走査電極数は64以下でも64以上でも、低消費電
力化や低コスト化を可能にする。また、液晶1のような
低電圧液晶との組み合わせによってより低消費電力化が
可能になる。
【0117】また、2値表示(オン表示/オフ表示)に
よる説明をしたが、選択期間に信号電極に印加する電圧
波形をパルス幅階調(PWM)した場合や、フレーム階
調(FRC)した場合等の階調表示の場合にも同様に実
現できる。
【0118】また、液晶パネルの液晶として反射型ST
N型を例示してきたが、液晶はこれに限定されるもので
はなく、強誘電型や反強誘電型などの双安定性を有する
液晶や、高分子分散型液晶や、TN型液晶や、ネマチッ
ク液晶など、種々用いることができる。また、液晶パネ
ルは、反射型を例にして説明したが、透過型液晶パネル
においても本発明を用いることができる。
【0119】また、液晶パネルは単純マトリクス型液晶
パネルを例として説明してきたが、一方のパネル基板上
に画素電極をマトリクス配置し、これに二端子型非線形
素子からなるスイッチング素子を接続し、走査電極と信
号電極との間に液晶層と二端子型スイッチング素子が電
気的に直列接続されるアクティブマトリクス型液晶パネ
ルとして構成し、本発明の駆動方法を用いてもよい。
【0120】なお、Multi-line Selection法による駆動
方法においては、走査電極に印加する選択電圧の信号極
性は、正規直交行列に基づいて決定される。この信号極
性とは、走査電圧の非選択電圧Vcを基準とした場合の
信号極性である。Vc=0Vとすると、正極性の選択電
圧と負極性の選択電圧が正規直交行列に基づいて決定さ
れる。しかし、すべての走査電圧をGND電位からプラ
ス電位あるいはマイナス電位として駆動電圧を生成する
こともでき、その場合はVc≠0Vであるので、このV
cから正極性側と負極性側に生成された選択電圧から、
正規直交行列に基づいて選ぶことになる。
【0121】以上述べたように、実施形態1から実施形
態5の液晶表示装置の駆動方法と駆動回路によれば、駆
動電圧を低く抑え、しかも、駆動電圧レベル数を減らす
事ができるため、液晶表示装置の電源回路、駆動回路、
液晶パネル等のトータルでの消費電力を低減する事がで
き、電源回路や駆動回路の簡略化もできる。また、液晶
の特性を最適化する事でコントラストも向上する。ま
た、ドライバICの耐圧を低くすることができ低コスト
化も実現できる。また、電源回路、制御回路、信号電極
側駆動回路、走査電極側駆動回路等を1チップにまとめ
る事も可能になり、省スペース化も可能になる。また、
本発明の電子機器は、本発明の駆動方法、駆動回路を用
いた液晶表示装置を組み込んでいるため、表示品質が良
く、低消費電力、低コスト、省スペースの電子機器が実
現できた。
【0122】(実施形態6)図21から図24は、本発
明の実施形態6を示している。本実施形態は、実施形態
1〜3のいずれかの駆動方法を用いた液晶表示装置のパ
ネル構造を説明するものである。尚、図21は液晶装置
の外観を示し、図22はこの液晶装置の第1基板上の信
号電極等の平面レイアウトを示し、図23は、この液晶
装置の第2基板上の走査電極等の平面レイアウトを示し
ており、図24は、これらの電極の具体的な構成例を拡
大して示している。
【0123】図21に示すように、実施形態6に係る液
晶装置は、第1基板1(図19の1304aに相当)及
び第2基板2(図19の1304bに相当)が対向配置
されており、両基板間にはSTN型液晶が封入されてい
る。平面的に見て液晶が封入された両基板の中央には、
実際に画像が表示される画像表示領域3が規定され、こ
の周囲に額縁領域4が規定されている。額縁領域4にお
ける第1基板1上の実装領域1aには、1チップ構造の
駆動回路100が搭載されている。このドライバIC1
00は、図3のドライバIC31、図19の1324に
相当するドライバICである。
【0124】図21及び図22に示すように、画像表示
領域3における第1基板1上には、複数の信号電極10
が走査電極20と多重マトリクスを構成するように配置
されている。特に各信号電極10は、画素対応して設け
られた複数の画素電極部分10aとこれらと接続する信
号配線部分10bとから構成されており、Y方向に伸延
している。これに対し、図21及び図23に示すよう
に、画像表示領域3における第2基板2上には、複数の
走査電極20が、1ラインの走査電極が複数の信号電極
10にそれぞれ接続された複数の画素電極部分10aと
各々重なるように配置されている。即ち各走査電極はX
方向に伸延している。走査電極20と信号電極10は、
図5における走査電極54と信号電極53に相当するも
のである。
【0125】図21及び図22に示すように第1基板1
上において、1チップ構造の駆動回路100は、信号電
極10の一端側(図中下側)に位置する実装領域1aに
取り付けられており、信号電極10及び走査電極20に
対し、信号電圧波形及び走査電圧波形を各々所定タイミ
ングで供給することにより、これらの電極を駆動する。
より具体的には、図21に示した外部入力端子5を介し
て、外部回路から所定フォーマットの表示データが駆動
回路100に供給され、この表示データに基づいて駆動
回路100が実施形態1乃至5のいずれかの駆動を行う
ことにより、画像表示領域3における画像表示が行われ
る。
【0126】図22に示すように、額縁領域4には、駆
動回路100に近い側にある信号電極10の一端と駆動
回路100とを接続する複数の第1引き回し配線31が
配線されている。更に、額縁領域4には、第1基板1上
に設けられた上下導通端子40と駆動回路100とを接
続する複数の第2引き回し配線32が配線されている。
また、図22及び図23に示すように、額縁領域4にお
ける第1基板1及び第2基板2間には、第1基板1上に
設けられた上下導通端子40と第2基板2上で走査電極
20の額縁領域4内に延設された端部20aとを電気的
接続する複数の上下導通材41が設けられている。
【0127】以上のように本実施形態によれば、額縁領
域4において駆動回路100に近い側にある信号電極1
0の一端と駆動回路100とが第1引き回し配線31に
より接続されるので、第1引き回し配線31について
は、画像表示領域3の周囲を殆ど引き回す必要はない
(図22参照)。即ち、第1引き回し配線31の配線長
は、基本的に非常に短くて済む。
【0128】ここで図24Aに示すように、信号電極1
0及び走査電極20は、例えば2重マトリクス構造の場
合には、走査信号Y1、Y2、…が供給される各走査電
極20の幅は、画像信号X1、X2、…が供給される2
本の相隣接する信号電極10からなるY方向に並ぶ画素
配列に対向するように2画素分になる。他方、走査電極
20の総数は、多重マトリクス構造を持たない場合(即
ち、走査電極と信号電極との交点に一対一対応して一画
素が規定される、言わば1重マトリクス構造の場合)と
比較して、1/2程度になる。また、図24Bに示すよ
うに、信号電極10及び走査電極20は、例えば3重マ
トリクス構造の場合には、各走査電極20の幅は、3本
の相隣接する信号電極10からなるY方向に並ぶ画素配
列に対向するように3画素分になる。他方、走査電極2
0の総数は、多重マトリクス構造を持たない場合と比較
して、1/3程度になる。
【0129】そして、一般には、信号電極10の多重マ
トリクス構造がn(但し、nは2以上の自然数)重マト
リクス構造の場合には、各走査電極20の幅は、n本の
相隣接する信号電極10からなるY方向の画素配列に対
向するようにn画素分になり、走査電極20の総数は、
多重マトリクス構造を持たない場合と比較して1/n程
度になる。尚、図24の具体例では画素電極部分10a
と信号配線部分10bとはITO(Indium Tin Oxide)
膜等の透明導電膜、Al(アルミニウム)膜等の不透明
な導電膜などから一体的に形成されているが、例えば画
素電極部分10aはITO膜等の透明導電膜から形成
し、信号配線部分10bはAl膜等の不透明な導電膜か
ら形成するというようにこれらを別材料から形成するこ
とも可能である。
【0130】そこで本実施形態では、これらの多重マト
リクス構造に係る走査電極20の幅及び総数に着目し
て、走査電極20の端部20aに接続された上下導通材
41に接触する上下導通端子40と駆動回路100と
が、図22に示すように、第2引き回し配線32により
接続されるように構成する。これにより、第2引き回し
配線32の総数は、多重マトリクス構造を持たない場合
と比較して1/n程度に減ぜられる。例えば、画像表示
領域3がX方向に100画素且つY方向に100画素あ
るとすると、第2引き回し配線32は、50本で足り
る。
【0131】よって、第2引き回し配線32の額縁領域
4に占める領域を全体として多重マトリクス構造を持た
ない場合と比較して1/n程度に小さくできる。即ち、
1チップ構造の駆動回路100を用いているにも拘わら
ず、第2引き回し配線32が引き回される額縁領域4の
面積増加を極めて効率的に抑制できる。逆に、走査電極
20は、図24に示したように各画素のn倍程度の幅を
持ち、信号電極10に比べて遥かに幅広に構成されるた
め、1チップ構造の駆動回路100を用いることに伴う
微細化を殆ど必要としない。
【0132】以上の結果、図22に示すように比較的配
線長が短い第1引き回し配線31と比較的総数が少ない
第2引き回し配線32により、額縁領域4を画像表示領
域3に対して小さくすることが可能となる。これに加え
て、第1基板1及び第2基板2の貼り合せ時の基板ずれ
等を考慮して額縁領域4内に一定面積が必要な上下導通
端子40の総数についても、多重数nに応じて1/n程
度で済むので、額縁領域4を小さくするのが一層容易と
なる。
【0133】そして、このように比較的配線長が短い第
1引き回し配線31と比較的総数が少ない第2引き回し
配線32により、駆動回路100から走査電極20及び
信号電極10に至るまでの配線抵抗の増加を抑えること
ができる。このため、配線抵抗の増加に起因する画像信
号や走査信号の劣化を未然防止でき、比較的電圧供給性
能の低い或いは耐圧の低い駆動回路100でも十分に高
品位の画像表示が可能となり、駆動用の消費電力の低減
にも繋がる。
【0134】この際、駆動回路100により信号電極1
0に供給される画像信号の1フレーム中の選択時間を多
重数nに応じてn倍にできるため、デューティー比を下
げることによっても駆動電圧を下げることができ、同時
に画像表示領域3におけるコントラスト比や明るさも高
くできる。加えて、このように構成される多重マトリク
ス構造の信号電極10、第1引き回し配線31及び第2
引き回し配線32、並びに1チップ構造の駆動回路10
0は各々、既存の微細化技術で十分に作成可能であるの
で実践上も大変有利である。
【0135】本実施形態では特に、図23に示すように
走査電極20は、画像表示領域3の両側からその内部に
向けて交互に櫛歯状に配線されている。従って、画像表
示領域3の片側には、走査電極20の総数の半分だけ上
下導通材41を設ければよく、図21に示すように第1
基板1上にも、画像表示領域3の両側に位置する額縁領
域4部分に各々半分づつ第2引き回し配線32を設けれ
ばよい。この結果、額縁領域4にバランスよく第2引き
回し配線32を配線できる。例えば、画像表示領域3が
X方向に100画素且つY方向に100画素あるとする
と、第2引き回し配線32は、片側に、25本で足り
る。このようにX方向の両側のおける額縁領域をバラン
スよく狭めることが出来る。
【0136】また、本実施形態では特に、画像表示領域
3は、X方向よりもY方向に長い長方形であり、Y方向
の画素数がX方向の画素数よりも多いように信号電極1
0及び走査電極20が設けられている。ここで第1引き
回し配線31の総数及び長さについては、図22から明
らかなように画像表示領域3のY方向の長さによらずに
各々一定にできる。また、第2引き回し配線32の総数
についても、Y方向の画素数がn個増加する毎に1本の
第2引き回し配線32を設ければ良く(図24参照)、
第2引き回し配線32の長さについても画像表示領域3
のY方向の長さに応じた分だけ伸ばせば足りる(図22
参照)。従って、画像表示領域3がY方向に長くなる程
有利となる。例えば、画像表示領域3がX方向に60画
素且つY方向に120画素あるとすると、第2引き回し
配線32は、30本(片側に15本ずつ)で足りる。特
に、このようにY方向に長い液晶装置を構築すれば、携
帯電話など装置外形に応じて縦長画面が好まれる用途に
非常に適している。一般には、縦長の画面を得る為に
は、画像データの縦横変換処理などの余分な信号処理が
必要となるが、本実施形態によれば、比較的簡単な構成
により走査方向(X方向)が短い縦長の画面を従来通り
の走査方式で駆動できるので実用上大変有利である。
【0137】尚、本実施形態では、図21に示したよう
に、第1基板に駆動回路が、例えばCOG(Chip On Gl
ass:チップオングラス)実装により搭載されている。
或いは、リード端子を有するモールドパッケージ、フラ
ットパッケージとして駆動回路100が第1基板1上に
搭載される。
【0138】(実施形態7)図25は、本発明の実施形
態7を示している。実施形態7は、上記した実施形態6
と比べて駆動回路100の取り付け方が異なるものであ
り、その他の構成については同様である。尚、図25は
液晶装置の外観を示している。
【0139】即ち、図25に示すように、実施形態7に
係る液晶装置では、第1基板1上の所定個所に第1引き
回し配線31及び第2引き回し配線32に接続された入
力端子1bが設けられている。そして、図示しない1チ
ップ構造の駆動回路は、専用コネクタ101により入力
端子1bに接続されている。専用コネクタ101は、入
力端子1bにおける端子ピッチと同一ピッチで絶縁層1
01aに導電層101bが挟まれるように多数の絶縁層
101aと多数の導電層101bとが交互に積層されて
なり、積層方向から見てL字型の断面形状を有する。従
って、専用コネクタ101を用いて、第1基板1の下側
や裏側に配置される配線基板に接続するのに適してい
る。尚、専用コネクタ101の断面形状は、コの字型等
でもよい。
【0140】(実施形態8)図26は本発明の実施形態
8を示している。本実施形態8は、上記した実施形態7
と比べて駆動回路100の取り付け方が異なるものであ
り、その他の構成については同様である。尚、図26は
液晶装置の外観を示している。
【0141】即ち、図26に示すように、本実施形態に
係る液晶装置では、第1基板1上の所定個所に第1引き
回し配線31及び第2引き回し配線32に接続された入
力端子1cが設けられている。そして、1チップ構造の
駆動回路100’は、プリント基板などの配線基板20
0上に搭載されており、ACF(Anisotropic Conducti
ve Film:異方性導電膜)102により入力端子1cに
接続されている。
【0142】或いは、TAB(Tape Automated Bondin
g:テープ・オートメイテッド・ボンディング)基板或
いはFPC(Flexible Printed Circuit:フレキシブル
・プリント回路)基板上に1チップ構造の駆動回路を搭
載し、TCP(Tape Carrier Package:テープキャリア
パッケージ)として第1基板1の入力端子1cに接続し
てもよい。
【0143】尚、上述の各実施形態では、基板上に、例
えば、TN(Twisted Nematic)モード、VA(Vertical
ly Aligned)モード、PDLC(Polymer Dispersed Liqu
idCrystal)モード等の動作モードや、ノーマリーホワイ
トモード/ノーマリーブラックモードの別に応じて、偏
光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の方向
で配置される。更に白黒表示/カラー表示の別に応じて
カラーフィルタやブラックマトリクスを基板上に適宜設
けてもよい。
【0144】上述の各実施形態において、信号電極に替
えて走査電極を多重マトリクス状に形成すると共に走査
電極に替えて信号電極をストライプ状に形成し、走査電
極が形成された側の基板上に1チップ構造の駆動回路を
取り付けるようにしてもよい。ここで、上記した実施形
態1〜3の駆動方法を実施形態6〜8へ適用すれば、電
圧レベル数を削減できるため、多重マトリクス駆動を行
なうドライバICの耐圧を低くすることができる。しか
も、ドライバICの構成を簡略化することが可能とな
る。そして、このような構成の電気光学装置では、例え
ば携帯電話などのように、縦長表示を要求されるような
表示パネルの走査ライン数の増加を抑制できるため、ド
ライバICの1チップ化を行ない易いという利点があ
る。
【0145】また上述の実施形態6〜8において、信号
電極10において、各画素毎に画素電極部分10aと信
号配線部分10bとの間に(図22参照)、薄膜ダイオ
ード素子等の2端子型非線形素子を直列に接続してアク
ティブマトリクス型液晶表示装置を構成してもよい。こ
のように構成すれば、2端子型非線形素子を介して各画
素電極部分10aをスイッチング駆動すること即ちアク
ティブマトリクス駆動を、実施形態1〜3の駆動方法に
より行うことが可能となり、特にコントラスト比を高め
られる。
【0146】更に上述の各実施形態は、走査電極及び信
号電極によるマトリクス駆動方式を行う電気光学装置で
あれば、EL(electroluminescence)表示装置、プラ
ズマディスプレイ装置等の液晶装置以外の各種の電気光
学装置に応用可能である。
【0147】本発明の電気光学装置は、上述した各実施
形態に限られるものではなく、本願明細書の全体から読
み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変
更可能であり、そのような変更を伴なう電気光学装置も
また本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液晶表示装置の実施形態1を示
す駆動方法の一例を示す駆動波形図。
【図2】 本発明に係る液晶表示装置の実施形態2を示
す駆動方法の一例を示す駆動波形図。
【図3】 本発明に係る駆動回路の一例を示すブロック
図。
【図4】 液晶に印加する実効電圧と輝度の光学特性の
一例を示す図。
【図5】 液晶表示装置の一例を示すブロック図。
【図6】 従来の液晶表示装置の駆動方法を示す駆動波
形図。
【図7】 本発明に係る駆動方法の実施形態3を示す駆
動波形図。
【図8】 本発明に係る駆動方法の実施形態3で採用す
る電圧レベルを示す説明図。
【図9】 Aは、本発明に係る液晶表示装置の走査電極
側駆動回路(Yドライバ)のブロック図。Bは、複数の
走査電極側駆動回路(Yドライバ)をカスケード接続し
た結線図。
【図10】 走査電極側駆動回路における電圧セレクタ
のブロック図。
【図11】 本発明に係る液晶表示装置の信号電極側駆
動回路(Xドライバ)のブロック図。
【図12】 本発明に係る信号電極側駆動回路(Xドラ
イバ)における不一致数判定回路図。
【図13】 本発明に係る信号電極側駆動回路(Xドラ
イバ)における電圧セレクタのブロック図。
【図14】 従来の液晶表示装置の駆動に用いる電源回
路のブロック図。
【図15】 本発明に係る電源回路のチャージ・ポンプ
動作を説明する回路図。
【図16】 本発明に係る電源回路を示すブロック図。
【図17】 本発明に係る電源回路の変形例を示すブロ
ック図。
【図18】 実施形態3の駆動方法の変形例を示す駆動
波形図。
【図19】 本発明の実施形態4である液晶表示装置に
駆動ICを実装した構造を示す斜視図。
【図20】 本発明の実施形態5である電子機器を示す
図。
【図21】 本発明の実施形態6を示す液晶装置の外観
斜視図。
【図22】 実施形態6を構成する第1基板の平面図。
【図23】 実施形態6を構成する第2基板の平面図。
【図24】 実施形態6を構成する信号電極および走査
電極の具体例を示す拡大平面図。
【図25】 本発明の実施形態7を示す液晶装置の外観
斜視図。
【図26】 本発明の実施形態8を示す液晶装置の外観
斜視図。

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の走査電極と複数の信号電極が互い
    に交差配置されてなり、該走査電極を同時に選択する複
    数の走査電極毎にグループ分けし、グループ単位で順次
    選択する電気光学装置の駆動方法において、 前記走査電極に印加する電圧振幅と前記信号電極に印加
    する電圧振幅を同一とすることを特徴とする電気光学装
    置の駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記走査電極に印加
    する走査電圧は、非選択電圧と、前記非選択電圧を基準
    として正側に位置する第1選択電圧と負側に位置する第
    2選択電圧とからなり、前記信号電極に印加する最高及
    び最低の信号電圧を前記選択電圧と共通にすることを特
    徴とする電気光学装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記電気光学
    装置は液晶表示装置であって、(液晶に印加する実効電
    圧のオン電圧/オフ電圧)≧(液晶の飽和電圧/しきい
    電圧)となるような特性の液晶を、前記液晶表示学装置
    の液晶として用いることを特徴とする電気光学装置の駆
    動方法。
  4. 【請求項4】 請求項2において、前記走査電圧と前記
    信号電圧を生成する電源回路は、前記非選択電圧と前記
    第2選択電圧に基づく昇圧により前記第1選択電圧を生
    成する昇圧回路と、前記第1選択電圧と前記非選択電圧
    の中間に位置する前記信号電圧を生成する第1降圧回路
    と、前記非選択電圧と前記第2選択電圧の中間に位置す
    る前記信号電圧を生成する第2降圧回路とを有すること
    を特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前
    記走査電極に選択電圧を印加する走査電極側駆動回路
    と、前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極側駆動
    回路とを1チップの駆動回路IC内に集積化することを
    特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至4において、前記走査電極
    に選択電圧を印加する走査電極側駆動回路と、前記信号
    電極に信号電圧を印加する信号電極側駆動回路と、前記
    選択電圧及び前記信号電圧を生成する電源回路のうち、
    少なくとも2つを1チップの駆動回路IC内に集積化す
    ることを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前
    記各走査電極を選択する選択電圧を1フレーム期間内に
    分散して印加することを特徴とする電気光学装置の駆動
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれかにおいて、前
    記各走査電極を選択する選択電圧を1フレーム期間中の
    所定期間に連続して印加することを特徴とする電気光学
    装置の駆動方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかにおいて、同
    時に選択しようとする前記走査電極の数に仮想の走査電
    極を含み、同時選択しようとする前記走査電極の数から
    前記仮想の走査電極の数を引いた数の走査電極を同時選
    択することを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    同時に選択する前記走査電極の数が4本ずつであること
    を特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    同時に選択する前記走査電極の数が7本ずつであること
    を特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかにおい
    て、前記走査電極と前記信号電極は、多重マトリクス構
    成を成すように交差配置されることを特徴とする電気光
    学装置の駆動方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、前記走査電極が
    形成された基板と前記信号電極が形成された基板とを対
    向配置し、前記走査電極に選択電圧を印加する走査電極
    側駆動回路及び前記信号電極に信号電圧を印加する信号
    電極側駆動回路を集積した1チップの駆動回路ICを前
    記2つの基板の一方の基板上に搭載し、当該一方の基板
    と他方の基板とを上下導通材により接続してなることを
    特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  14. 【請求項14】 複数の走査電極と複数の信号電極が互
    いに交差配置されてなり、該走査電極を同時に選択する
    複数の走査電極毎にグループ分けし、グループ単位で順
    次選択する電気光学装置において、 前記走査電極に走査電圧を印加する走査電極側駆動回路
    と、前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極側駆動
    回路とを備え、 前記走査電圧の電圧振幅と前記信号電圧の電圧振幅を同
    一とすることを特徴とする電気光学装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記走査電極に
    印加する走査電圧は、非選択電圧と、前記非選択電圧を
    基準として正側に位置する第1選択電圧と負側に位置す
    る第2選択電圧とからなり、前記信号電極に印加する最
    高及び最低の信号電圧を前記選択電圧と共通にすること
    を特徴とする電気光学装置。
  16. 【請求項16】 請求項14又は15において、前記電
    気光学装置は液晶表示装置であって、(液晶に印加する
    実効電圧のオン電圧/オフ電圧)≧(液晶の飽和電圧/
    しきい電圧)となるような特性の液晶を、前記液晶表示
    学装置の液晶として用いることを特徴とする電気光学装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項15において、前記走査電圧と
    前記信号電圧を生成する電源回路は、前記非選択電圧と
    前記第2選択電圧に基づく昇圧により前記第1選択電圧
    を生成する昇圧回路と、前記第1選択電圧と前記非選択
    電圧の中間に位置する前記信号電圧を生成する第1降圧
    回路と、前記非選択電圧と前記第2選択電圧の中間に位
    置する前記信号電圧を生成する第2降圧回路とを有する
    ことを特徴とする電気光学装置。
  18. 【請求項18】 請求項14乃至17のいずれかにおい
    て、前記走査電極に選択電圧を印加する走査電極側駆動
    回路と、前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極側
    駆動回路と、前記選択電圧及び前記信号電圧を生成する
    電源回路のうち、少なくとも2つを1チップの駆動回路
    IC内に集積化することを特徴とする電気光学装置。
  19. 【請求項19】 請求項14乃至18のいずれかにおい
    て、前記走査電極と前記信号電極は、多重マトリクス構
    成を成すように交差配置されることを特徴とする電気光
    学装置。
  20. 【請求項20】 請求項18又は19において、前記走
    査電極が形成された基板と前記信号電極が形成された基
    板とを対向配置し、前記走査電極に選択電圧を印加する
    走査電極側駆動回路及び前記信号電極に信号電圧を印加
    する信号電極側駆動回路を集積した1チップの駆動回路
    ICを前記2つの基板の一方の基板上に搭載し、当該一
    方の基板と他方の基板とを上下導通材により接続してな
    ることを特徴とする電気光学装置。
  21. 【請求項21】 複数の走査電極と複数の信号電極が互
    いに交差配置されてなり、該走査電極を同時に選択する
    複数の走査電極毎にグループ分けし、グループ単位で順
    次選択する電気光学装置の駆動回路において、 前記走査電極に走査電圧を印加する走査電極側駆動回路
    と、前記信号電極に信号電圧を印加する信号電極側駆動
    回路とを備え、前記走査電圧の電圧振幅と前記信号電圧
    の電圧振幅を同一とし、 前記走査電極側駆動回路及び前記信号電極側駆動回路と
    を1チップICに集積化して構成することを特徴とする
    電気光学装置の駆動回路。
  22. 【請求項22】 一対の第1及び第2基板と、 画像表示領域における前記第1基板上に設けられ、複数
    の画素電極部を有する複数の信号電極手段と、 前記画像表示領域における前記第2基板上に設けられ、
    前記信号電極手段の延設方向に隣接する複数個の前記画
    素電極部と各々交差するように配置された複数の走査電
    極手段と、 前記第1または第2基板の一方の、前記画像表示領域の
    周囲にある額縁領域内に位置する所定個所に接続され、
    前記信号電極手段及び前記走査電極手段を駆動するため
    の1チップ構造の駆動回路と、 前記額縁領域における前記第1または第2基板の一方の
    基板上に配線され、前記複数の信号電極手段の一端各々
    と前記駆動回路とを接続する複数の第1引き回し配線
    と、 前記額縁領域における前記第1及び第2基板間に設けら
    れ、前記複数の走査電極手段の前記額縁領域内に延設さ
    れた端部に各々接続された複数の上下導通手段と、 前記額縁領域における前記第1または第2基板の一方の
    基板上に配線され、前記複数の上下導通手段と前記駆動
    回路とを接続する複数の第2引き回し配線とを備えたこ
    とを特徴とする電気光学装置。
  23. 【請求項23】 請求項22において、前記複数の走査
    電極手段は、前記画像表示領域の両側からその内部に向
    けて交互に櫛歯状に配線されていることを特徴とする電
    気光学装置。
  24. 【請求項24】 請求項22又は23において、前記画
    像表示領域は、前記走査電極手段に沿った方向よりも前
    記信号電極手段に沿った方向に長く、前記画像表示領域
    では、前記信号電極手段に沿った方向の画素数が前記走
    査電極手段に沿った方向の画素数よりも多いように前記
    信号電極手段及び前記走査電極手段が設けられているこ
    とを特徴とする電気光学装置。
  25. 【請求項25】 請求項22乃至24のいずれかにおい
    て、前記上下導通手段は、前記第1及び第2基板間に配
    置された上下導通材と、前記第1または第2基板の一方
    の基板上に設けられ、前記上下導通材と接触すると共に
    前記第2引き回し配線の一端に接続された上下導通端子
    とを含むことを特徴とする電気光学装置。
  26. 【請求項26】 請求項22乃至25のいずれかにおい
    て、前記信号電極手段は、前記画素電極部と、前記画素
    電極部に接続する信号配線部と、前記画素電極部と前記
    信号電極部との間に接続される二端子型非線形素子とを
    含むことを特徴とする電気光学装置。
  27. 【請求項27】 請求項22乃至26のいずれかにおい
    て、前記駆動回路は、前記第1基板上に搭載されている
    ことを特徴とする電気光学装置。
  28. 【請求項28】 請求項22乃至27のいずれかにおい
    て、前記第1または第2基板の一方の基板上の前記所定
    個所には前記第1及び第2引き回し配線に接続された入
    力端子が設けられ、前記駆動回路は前記入力端子に所定
    の接続手段を介して接続されていることを特徴とする電
    気光学装置。
  29. 【請求項29】 請求項22乃至28のいずれかにおい
    て、前記信号電極手段と前記走査電極手段とを入れ替え
    た構成を有することを特徴とする電気光学装置。
  30. 【請求項30】 請求項14乃至29のいずれかに記載
    の電気光学装置を表示装置として用いたことを特徴とす
    る電子機器。
JP2000044685A 1998-02-23 2000-02-22 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器 Withdrawn JP2000235173A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000044685A JP2000235173A (ja) 1998-02-23 2000-02-22 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-40801 1998-02-23
JP4080198 1998-02-23
JP2000044685A JP2000235173A (ja) 1998-02-23 2000-02-22 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53819099A Division JP3428029B2 (ja) 1998-02-23 1999-02-22 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000235173A true JP2000235173A (ja) 2000-08-29

Family

ID=26380318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000044685A Withdrawn JP2000235173A (ja) 1998-02-23 2000-02-22 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000235173A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003216111A (ja) * 2002-01-28 2003-07-30 Sharp Corp 表示装置および表示システム
JP2004157526A (ja) * 2002-10-15 2004-06-03 Nec Electronics Corp コントローラ・ドライバ、表示装置及び表示方法
US7019730B2 (en) 2000-12-20 2006-03-28 Seiko Epson Corporation Power supply circuit, operational amplifier circuit, liquid crystal device and electronic instrument
US7106319B2 (en) 2001-09-14 2006-09-12 Seiko Epson Corporation Power supply circuit, voltage conversion circuit, semiconductor device, display device, display panel, and electronic equipment
US7289116B2 (en) 2003-02-13 2007-10-30 Rohm Co., Ltd. Electric power unit for driving a display and a display utilizing such power unit
KR101497258B1 (ko) * 2011-05-03 2015-02-27 애플 인크. 디스플레이들에 대한 컬러 정정 방법 및 장치
CN111123208A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 中国电子科技集团公司第十三研究所 多通道幅相控制芯片

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7019730B2 (en) 2000-12-20 2006-03-28 Seiko Epson Corporation Power supply circuit, operational amplifier circuit, liquid crystal device and electronic instrument
US7061481B2 (en) 2000-12-20 2006-06-13 Seiko Epson Corporation Power supply circuit, operational amplifier circuit, liquid crystal device and electronic instrument
US7106319B2 (en) 2001-09-14 2006-09-12 Seiko Epson Corporation Power supply circuit, voltage conversion circuit, semiconductor device, display device, display panel, and electronic equipment
US7205990B2 (en) 2001-09-14 2007-04-17 Seiko Epson Corporation Power supply circuit, voltage conversion circuit, semiconductor device, display device, display panel, and electronic equipment
JP2003216111A (ja) * 2002-01-28 2003-07-30 Sharp Corp 表示装置および表示システム
JP2004157526A (ja) * 2002-10-15 2004-06-03 Nec Electronics Corp コントローラ・ドライバ、表示装置及び表示方法
US7289116B2 (en) 2003-02-13 2007-10-30 Rohm Co., Ltd. Electric power unit for driving a display and a display utilizing such power unit
KR101497258B1 (ko) * 2011-05-03 2015-02-27 애플 인크. 디스플레이들에 대한 컬러 정정 방법 및 장치
CN111123208A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 中国电子科技集团公司第十三研究所 多通道幅相控制芯片
CN111123208B (zh) * 2019-12-27 2022-08-30 中国电子科技集团公司第十三研究所 多通道幅相控制芯片

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3428029B2 (ja) 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器
KR100408350B1 (ko) 표시 장치의 구동 방법, 그 구동 회로, 표시 장치 및전자기기
US7034816B2 (en) System and method for driving a display device
KR100431385B1 (ko) 표시 장치의 구동 방법, 그 구동 회로, 표시 장치 및 전자기기
US7312775B2 (en) Electro-optical device, and electronic apparatus and display driver IC using the same
JP2004191581A (ja) 液晶表示装置およびその駆動方法
US5801671A (en) Liquid crystal driving device
JP2000235173A (ja) 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器
KR100631228B1 (ko) 전기 광학 장치, 그 구동 회로 및 구동 방법, 및 전자기기
JP2003044015A (ja) 電気光学装置および電子機器
JP3750548B2 (ja) 液晶表示装置、液晶表示装置の駆動方法、液晶表示装置の駆動回路および電子機器
JPH11326870A (ja) 液晶表示パネルの駆動方法、液晶表示パネルの駆動装置、液晶表示装置及び電子機器
JP2004004617A (ja) 電気光学装置の駆動方法、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置及び電子機器
JPH1185092A (ja) マトリクス型表示装置の電極駆動ic
JP3677969B2 (ja) 液晶表示パネルの駆動装置、液晶表示装置及び電子機器
JP4474954B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の駆動回路、電気光学装置の駆動方法および電子機器
JPH11133918A (ja) 液晶表示パネルの駆動装置、液晶表示装置及び電子機器
JP2002140046A (ja) 表示装置の駆動方法、その駆動回路、表示装置、および、電子機器
JP2006184653A (ja) 電気光学装置、これを駆動する回路および方法、ならびに電子機器
JP2001215926A (ja) 電気光学装置の駆動方法、駆動回路、電気光学装置および電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060509