JP2000234812A - 冷暖房空調設備の改造方法、および、冷暖房空調設備 - Google Patents
冷暖房空調設備の改造方法、および、冷暖房空調設備Info
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- JP2000234812A JP2000234812A JP11035852A JP3585299A JP2000234812A JP 2000234812 A JP2000234812 A JP 2000234812A JP 11035852 A JP11035852 A JP 11035852A JP 3585299 A JP3585299 A JP 3585299A JP 2000234812 A JP2000234812 A JP 2000234812A
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- air
- compressor
- hcfcs
- cooling
- gas
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 HCFC類フロンを熱搬送媒体として使用す
るように設計製作された既設の冷暖房空調設備を改造す
る場合、なるべく既存の機器類を多く再利用して改造工
事費用を節減し、かつ、電力負荷平準化に貢献する。 【解決手段】 既設のHCFC類フロン用のガス圧縮機
およびその駆動用電気モーターを取り外して、その後
に、「前記HCFC類フロン用のガス圧縮機の公称冷暖
房能力よりも小さい公称冷暖房能力を有する、すなわち
小容量のHFC類フロン用のガス圧縮機30hf」およ
び「上記HFC類フロン用圧縮機30hfに対して性能
特性をマッチングされたガス燃料焚きのエンジン17
g」を取り付け、かつ、既設冷暖房空調装置に封入され
ていたHCFC類フロンを抽出してHFC類フロンを充
填する。
るように設計製作された既設の冷暖房空調設備を改造す
る場合、なるべく既存の機器類を多く再利用して改造工
事費用を節減し、かつ、電力負荷平準化に貢献する。 【解決手段】 既設のHCFC類フロン用のガス圧縮機
およびその駆動用電気モーターを取り外して、その後
に、「前記HCFC類フロン用のガス圧縮機の公称冷暖
房能力よりも小さい公称冷暖房能力を有する、すなわち
小容量のHFC類フロン用のガス圧縮機30hf」およ
び「上記HFC類フロン用圧縮機30hfに対して性能
特性をマッチングされたガス燃料焚きのエンジン17
g」を取り付け、かつ、既設冷暖房空調装置に封入され
ていたHCFC類フロンを抽出してHFC類フロンを充
填する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設の電気駆動方
式の冷暖房空調設備を改造して、ガス燃料を用いるエン
ジンで駆動するようにし、以て使用者のエネルギーコス
ト負担を軽減するとともに、電力負荷平準化という社会
的要請に応える技術に係り、特に、改造に要する資材お
よび時間,労力を出来るだけ節減し得るように創作した
改造方法および改造装置に関するものである。
式の冷暖房空調設備を改造して、ガス燃料を用いるエン
ジンで駆動するようにし、以て使用者のエネルギーコス
ト負担を軽減するとともに、電力負荷平準化という社会
的要請に応える技術に係り、特に、改造に要する資材お
よび時間,労力を出来るだけ節減し得るように創作した
改造方法および改造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の冷暖房空調設備は、多年の技術的
改良の歴史の上に成り立っている。そして本発明は、技
術的向上進歩の途上において設計・生産された既設の冷
暖房空調設備に最新の技術を適用して、低コストで、短
時間で改造しようとするものである。前記の技術的向上
進歩は多面的に併行して進められてきたが、その主要な
テーマとして「フロン公害の防止」と、「エネルギーコ
ストの低減」とが有った。そして最近、さらに電力負荷
平準化という社会的要請に基づく改良が考究されてい
る。上記のエネルギーコストの低減は、ランニングコス
トの節減という形でユーザーの経済的利益となるのみで
なく、省エネルギーという国家的要請にも合致するもの
である。次に、(a)フロン公害防止のためにフロンが
改良された経緯の概略と、(b)公害防止改良の途上に
おける冷暖房空調設備の概要的な構造と、(c)公害防
止完成形のフロンを用いた冷暖房空調設備の概要的な構
造とを、順次に説明する。フロンとは、メタン基やエタ
ン基を有している化合物の、水素原子の一部または全部
をフッ素や塩素などのハロゲン元素で置換した化学的構
造を有する物質に対する、我国における一般的名称であ
る。ただし、我国における通称であって、アメリカやヨ
ーロッパ諸国には「フロン」に該当する総括的な名称は
存在していない。しかし、フロンの改良経過に伴う変化
を類別することが、本発明の構成要件を明確ならしめる
ために必要であるから、以下に類別の概要を述べて類別
名称を定義しておくこととする。
改良の歴史の上に成り立っている。そして本発明は、技
術的向上進歩の途上において設計・生産された既設の冷
暖房空調設備に最新の技術を適用して、低コストで、短
時間で改造しようとするものである。前記の技術的向上
進歩は多面的に併行して進められてきたが、その主要な
テーマとして「フロン公害の防止」と、「エネルギーコ
ストの低減」とが有った。そして最近、さらに電力負荷
平準化という社会的要請に基づく改良が考究されてい
る。上記のエネルギーコストの低減は、ランニングコス
トの節減という形でユーザーの経済的利益となるのみで
なく、省エネルギーという国家的要請にも合致するもの
である。次に、(a)フロン公害防止のためにフロンが
改良された経緯の概略と、(b)公害防止改良の途上に
おける冷暖房空調設備の概要的な構造と、(c)公害防
止完成形のフロンを用いた冷暖房空調設備の概要的な構
造とを、順次に説明する。フロンとは、メタン基やエタ
ン基を有している化合物の、水素原子の一部または全部
をフッ素や塩素などのハロゲン元素で置換した化学的構
造を有する物質に対する、我国における一般的名称であ
る。ただし、我国における通称であって、アメリカやヨ
ーロッパ諸国には「フロン」に該当する総括的な名称は
存在していない。しかし、フロンの改良経過に伴う変化
を類別することが、本発明の構成要件を明確ならしめる
ために必要であるから、以下に類別の概要を述べて類別
名称を定義しておくこととする。
【0003】フロンに属する化合物は、分子構造上、C
FC類,HCFC類,HFC類の3種類に区分される。
CFC類フロンは、水素原子が総べてフッ素か塩素で置
換されたものであって、オゾン層を破壊してフロン公害
を招く危険性が大きく、特定フロンとして法的に厳しく
規制されているので、今日では姿を消している。HCF
C類フロンはハイドロ・クロロ・フルオロカーボンの略
で、オゾン破壊係数が小さく(例えば、代表的なHCF
C類フロンであるフロンR22のオゾン破壊係数は0.
055)、代替フロンと呼ばれている。ただし、オゾン
破壊係数がゼロではないので、1996年に総量規制さ
れた。このHCFC類フロンは、2004年には大幅に
生産量を削減されることになっており、2022年に全
面禁止となる見込である。ただし、このHCFC類フロ
ンも、大気中に放出されると公害を誘発するのであっ
て、冷暖房空調設備の中に密封されていて漏出しなけれ
ば公害の原因とならないことを理解しておかねばならな
い。HFC類フロンは、ハイドロ・フルオロカーボンの
略であり、オゾン破壊係数はゼロであり、新代替物質と
呼ばれている。前記のHCFC類フロンに属するものと
してフロンR22、フロンR123、フロンR225等
が有る。また、HCFC類フロンに属するものとしては
フロンR134a、フロンR32、フロンR125等が
有る。なお、説明の便宜上、紛らわしくない場合に限っ
てHCFC類フロンをHCFCフロンと略称し、HFC
類フロンをHFCフロンと略称する場合が有る。
FC類,HCFC類,HFC類の3種類に区分される。
CFC類フロンは、水素原子が総べてフッ素か塩素で置
換されたものであって、オゾン層を破壊してフロン公害
を招く危険性が大きく、特定フロンとして法的に厳しく
規制されているので、今日では姿を消している。HCF
C類フロンはハイドロ・クロロ・フルオロカーボンの略
で、オゾン破壊係数が小さく(例えば、代表的なHCF
C類フロンであるフロンR22のオゾン破壊係数は0.
055)、代替フロンと呼ばれている。ただし、オゾン
破壊係数がゼロではないので、1996年に総量規制さ
れた。このHCFC類フロンは、2004年には大幅に
生産量を削減されることになっており、2022年に全
面禁止となる見込である。ただし、このHCFC類フロ
ンも、大気中に放出されると公害を誘発するのであっ
て、冷暖房空調設備の中に密封されていて漏出しなけれ
ば公害の原因とならないことを理解しておかねばならな
い。HFC類フロンは、ハイドロ・フルオロカーボンの
略であり、オゾン破壊係数はゼロであり、新代替物質と
呼ばれている。前記のHCFC類フロンに属するものと
してフロンR22、フロンR123、フロンR225等
が有る。また、HCFC類フロンに属するものとしては
フロンR134a、フロンR32、フロンR125等が
有る。なお、説明の便宜上、紛らわしくない場合に限っ
てHCFC類フロンをHCFCフロンと略称し、HFC
類フロンをHFCフロンと略称する場合が有る。
【0004】図3は、HCFC類フロンを熱搬送媒体と
して用いた冷暖房空調設備の公知例を示す模式的な配管
系統図に模式的な制御系統図を付記した図であり、特に
HCFC専用として設計製作された構成部材の符号には
サフィックスとして「hc」の2文字を付してある。1
は室内機、2は室外機、20は建物隔壁である。本図で
は図示を省略してあるが、1基の室外機2に対応せしめ
て複数基の室外機1が配置されている例が少なくない。
室内機1には、HCFC類フロン用として設計製作され
た室内熱交換器3hcと、室内送風機4とが設けられて
いる。5は室内戻り管、6は室内供給管であって、この
室内供給管6に対してHCFC類フロン用として設計製
作された膨張弁7hcが介挿接続されている。この膨張
弁は、熱搬送媒体の流量を制御するという重要な役目を
受け持っており、この流量が適正でないと圧縮機に吸い
込まれるガス流の中に液滴が混ったり、該圧縮機の吐出
ガス流が過熱したりする。この膨張弁7hcの開度は、
室内信号線28を介してHCFC類フロン用室内制御盤
26hcによって制御されるようになっている。室外機
2には、HCFC類フロン用として設計製作されたガス
圧縮機16hcと、これを回転駆動するように特性カー
ブをマッチングさせた電気モーター17eが設置されて
いる。前記のHCFC類フロン用圧縮機16hcは、理
論的には必ずしも電気モーターでなくても回転駆動でき
るが、既設の冷暖房空調設備においては電気モーターで
駆動されている実例が多い。その主たる理由は次のとお
りである。電気モーターは駆動エネルギー源の供給が容
易で、振動・騒音の発生が少なく、出力制御も容易であ
る。これと併せて、一般オフィス事務のコンピュータ化
が余り進んでいなかった時代には、オフィス室内の電力
消費量が少なく、冷暖房空調設備に電力を振り向ける余
裕が有ったからである。前記のHCFC類フロン用圧縮
機16hcと電気モーター17eとは一体的に結合され
て密封缶構造Aを成し、容易に分離できないようになっ
ている。
して用いた冷暖房空調設備の公知例を示す模式的な配管
系統図に模式的な制御系統図を付記した図であり、特に
HCFC専用として設計製作された構成部材の符号には
サフィックスとして「hc」の2文字を付してある。1
は室内機、2は室外機、20は建物隔壁である。本図で
は図示を省略してあるが、1基の室外機2に対応せしめ
て複数基の室外機1が配置されている例が少なくない。
室内機1には、HCFC類フロン用として設計製作され
た室内熱交換器3hcと、室内送風機4とが設けられて
いる。5は室内戻り管、6は室内供給管であって、この
室内供給管6に対してHCFC類フロン用として設計製
作された膨張弁7hcが介挿接続されている。この膨張
弁は、熱搬送媒体の流量を制御するという重要な役目を
受け持っており、この流量が適正でないと圧縮機に吸い
込まれるガス流の中に液滴が混ったり、該圧縮機の吐出
ガス流が過熱したりする。この膨張弁7hcの開度は、
室内信号線28を介してHCFC類フロン用室内制御盤
26hcによって制御されるようになっている。室外機
2には、HCFC類フロン用として設計製作されたガス
圧縮機16hcと、これを回転駆動するように特性カー
ブをマッチングさせた電気モーター17eが設置されて
いる。前記のHCFC類フロン用圧縮機16hcは、理
論的には必ずしも電気モーターでなくても回転駆動でき
るが、既設の冷暖房空調設備においては電気モーターで
駆動されている実例が多い。その主たる理由は次のとお
りである。電気モーターは駆動エネルギー源の供給が容
易で、振動・騒音の発生が少なく、出力制御も容易であ
る。これと併せて、一般オフィス事務のコンピュータ化
が余り進んでいなかった時代には、オフィス室内の電力
消費量が少なく、冷暖房空調設備に電力を振り向ける余
裕が有ったからである。前記のHCFC類フロン用圧縮
機16hcと電気モーター17eとは一体的に結合され
て密封缶構造Aを成し、容易に分離できないようになっ
ている。
【0005】前記HCFC類フロン用圧縮機16hc
は、HCFC類フロンのガスを吸入,圧縮して吐出す
る。圧縮されたガスは断熱圧縮現象によって昇温し、四
方切替弁14を経て、HCFC類フロン用として設計製
作された室外熱交換器12hcを流通する。この室外熱
交換器12hcにおいて、ガス状のHCFC類フロン
は、室外送風機13によって吹きつけられる室外大気と
熱交換する。すなわち、HCFC類フロンのガスは液化
潜熱を放出して液化し、液状HCFC類フロンは熱交戻
り管11,受液器10,および、HCFC類フロン用と
して設計製作された膨張弁18hcを通り、冷媒供給管
8を経て室内機1に循環供給される。室内機1に供給さ
れた液状のHCFC類フロンは、室内熱交換器3hcを
流通しつつ、室内送風機4によって吹きつけられる室内
空気と熱交換する。すなわち、室内空気から蒸発潜熱を
奪って該室内空気を冷却するとともに、気化して、前記
四方切替弁14,およびアキュムレータ15を経て圧縮
機16hcに吸入され、1サイクルを終了する。その
後、連続的にこの冷凍サイクルを繰り返して冷房機能を
発揮する。前記の四方切替弁14を操作して熱搬送媒体
の流動経路を切り替え、圧縮されたHCFC類フロンの
ガスを室内熱交換器3hcで液化させるとともに、液化
したHCFC類ガスを室外熱交換器12hcで蒸発させ
ると暖房機能を果たすようになる。図示27hcはHC
FC類フロン用として設計製作された室外制御盤であっ
て、室外信号線29を介して膨張弁18hc,四方切替
弁14,および室外送風機13を駆動制御するととも
に、主信号線25を介して室内制御盤26hcと情報を
交換する。室内機1と室外機2とを接続して成る熱搬送
媒体の循環系統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機油
が封入されている。図4は、HFC類フロンを熱搬送媒
体として用いた冷暖房空調設備の公知例を示す概要的な
配管系統図に模式的な制御系統図を付記した図であり、
特にHFC類専用として設計製作された構成部材の符号
にはサフィックスとして「hf」の2文字を付してあ
る。次に、本図4(HFC類フロン冷暖房空調設備)
を、前掲の図3(HCFC類フロン冷暖房空調設備)と
比較して、異なっている点を抽出して述べると次のとお
りである。HFC類フロン用室内熱交換器3hf、HF
C類フロン用膨張弁7hf、HFC類フロン用室外熱交
換器12hf、HFC類フロン用圧縮機16hf、HF
C類フロン用膨張弁18hf、HFC類フロン用室内制
御盤26hf、およびHFC類フロン用室外制御盤27
hfは、それぞれHFC類フロンを熱搬送媒体として用
いるように設計製作された構成部材である。室外機2と
室内機1とを接続して成る循環系統の中に、HFC類フ
ロンおよび冷凍機油が封入されている。
は、HCFC類フロンのガスを吸入,圧縮して吐出す
る。圧縮されたガスは断熱圧縮現象によって昇温し、四
方切替弁14を経て、HCFC類フロン用として設計製
作された室外熱交換器12hcを流通する。この室外熱
交換器12hcにおいて、ガス状のHCFC類フロン
は、室外送風機13によって吹きつけられる室外大気と
熱交換する。すなわち、HCFC類フロンのガスは液化
潜熱を放出して液化し、液状HCFC類フロンは熱交戻
り管11,受液器10,および、HCFC類フロン用と
して設計製作された膨張弁18hcを通り、冷媒供給管
8を経て室内機1に循環供給される。室内機1に供給さ
れた液状のHCFC類フロンは、室内熱交換器3hcを
流通しつつ、室内送風機4によって吹きつけられる室内
空気と熱交換する。すなわち、室内空気から蒸発潜熱を
奪って該室内空気を冷却するとともに、気化して、前記
四方切替弁14,およびアキュムレータ15を経て圧縮
機16hcに吸入され、1サイクルを終了する。その
後、連続的にこの冷凍サイクルを繰り返して冷房機能を
発揮する。前記の四方切替弁14を操作して熱搬送媒体
の流動経路を切り替え、圧縮されたHCFC類フロンの
ガスを室内熱交換器3hcで液化させるとともに、液化
したHCFC類ガスを室外熱交換器12hcで蒸発させ
ると暖房機能を果たすようになる。図示27hcはHC
FC類フロン用として設計製作された室外制御盤であっ
て、室外信号線29を介して膨張弁18hc,四方切替
弁14,および室外送風機13を駆動制御するととも
に、主信号線25を介して室内制御盤26hcと情報を
交換する。室内機1と室外機2とを接続して成る熱搬送
媒体の循環系統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機油
が封入されている。図4は、HFC類フロンを熱搬送媒
体として用いた冷暖房空調設備の公知例を示す概要的な
配管系統図に模式的な制御系統図を付記した図であり、
特にHFC類専用として設計製作された構成部材の符号
にはサフィックスとして「hf」の2文字を付してあ
る。次に、本図4(HFC類フロン冷暖房空調設備)
を、前掲の図3(HCFC類フロン冷暖房空調設備)と
比較して、異なっている点を抽出して述べると次のとお
りである。HFC類フロン用室内熱交換器3hf、HF
C類フロン用膨張弁7hf、HFC類フロン用室外熱交
換器12hf、HFC類フロン用圧縮機16hf、HF
C類フロン用膨張弁18hf、HFC類フロン用室内制
御盤26hf、およびHFC類フロン用室外制御盤27
hfは、それぞれHFC類フロンを熱搬送媒体として用
いるように設計製作された構成部材である。室外機2と
室内機1とを接続して成る循環系統の中に、HFC類フ
ロンおよび冷凍機油が封入されている。
【0006】熱搬送媒体としてHCFC類フロンを用い
る場合とHFC類フロンを用いる場合とでは、その化学
的性質も異なるが、物理的性質の違いの影響を受けるこ
とが大きい。次に、HFC類フロンの代表例であるフロ
ンR134aと、HCFC類フロンの代表例であるフロ
ンR25とについて、主要な物理的性状を対比表として
示す。
る場合とHFC類フロンを用いる場合とでは、その化学
的性質も異なるが、物理的性質の違いの影響を受けるこ
とが大きい。次に、HFC類フロンの代表例であるフロ
ンR134aと、HCFC類フロンの代表例であるフロ
ンR25とについて、主要な物理的性状を対比表として
示す。
【0007】 通称 フロンR134a フロンR22 化学成分 HFC−134a HCFC−22 分子量 102.03 86.47 沸点(℃) −26.18 −40.8 凝固点(℃) −101 −160 臨界温度(℃) 101.5 96.15 臨界圧力(MPa) 4.065 4.99 飽和蒸気比容積 0.031 0.0225 (m9/kg ) 蒸発潜熱 42.54 55.78 (kcal/kg) これらの物理的性質の相異の内、最も重要なものは蒸発
潜熱の相異であり、次いで重要なものは飽和蒸気比容積
(比重の逆数)である。詳細については後に述べる。
潜熱の相異であり、次いで重要なものは飽和蒸気比容積
(比重の逆数)である。詳細については後に述べる。
【0008】(図4(HFC類フロンを用いた冷暖房空
調設備の公知例)参照)HFC類フロン用の圧縮機16
hfは、ガスエンジン17gによって駆動されるように
なっている。その理由は次のとおりである。すなわち、
HFC類フロンを熱搬送媒体として用いる冷暖房空調設
備は公知であるが、比較的生産年代が新しい。このた
め、OA化が進んでオフィス室内の電力消費量が増加し
た時代に作られたものである。従って、冷暖房空調設備
に振り向ける電力の余裕が少ないので、電気モーターの
使用を避け、エネルギーコストの低減も兼ねてガスエン
ジンが搭載されている。図示を省略するが、電力消費が
少なくてエネルギーコストが安いことの為に、ディゼル
エンジンを駆動源とした例も少なくない。
調設備の公知例)参照)HFC類フロン用の圧縮機16
hfは、ガスエンジン17gによって駆動されるように
なっている。その理由は次のとおりである。すなわち、
HFC類フロンを熱搬送媒体として用いる冷暖房空調設
備は公知であるが、比較的生産年代が新しい。このた
め、OA化が進んでオフィス室内の電力消費量が増加し
た時代に作られたものである。従って、冷暖房空調設備
に振り向ける電力の余裕が少ないので、電気モーターの
使用を避け、エネルギーコストの低減も兼ねてガスエン
ジンが搭載されている。図示を省略するが、電力消費が
少なくてエネルギーコストが安いことの為に、ディゼル
エンジンを駆動源とした例も少なくない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図3に例示した旧式の
冷暖房空調設備の損耗が進んで大修理が必要になった場
合、この既設の設備を廃却して図4に例示した新式の冷
暖房空調設備を新設することも一案であるが、構成機器
の一部を新品と交換するとともに、その他の構成部品を
再使用して新式冷暖房空調設備(図4)と同等の性能が
得られるようにしてほしいという要請が生まれてくる。
構成部品の一部交換による改造の要請の内容は、事情に
よって異なり、必ずしも一定ではないが、主要なものと
して次のような事情が挙げられる。 a.屋外機は直接的に風雨に晒されているので損耗が甚
しく、室内機の損耗は比較的軽微である。このため、既
設の屋内機は使用を継続することとして、屋外機だけを
交換してほしい。 b.電気モーターを使用する場合の電力料金が割高にな
った。このため、エネルギーコストの安いガス燃料(液
化ガスも含む)を用いるエンジンと交換してほしい。 c.高負荷を受けて運転されている圧縮機が損耗したの
で、圧縮機だけを交換してほしい(このような要請の場
合は、必ずしも新式の圧縮機でなくても、可能であれば
旧式の圧縮機でも良いという要望内容である例も少なく
ない)。 もちろん、上記a,b,cの要請の2項目もしくは3項
目が複合している場合も有る。ところが、各構成機器の
性能特性を相互にマッチングさせて構成されている、バ
ランスの取れた一組の冷暖房空調設備の中で、その一部
分だけを新式部品と交換しようとすると種々の不具合を
生じる。
冷暖房空調設備の損耗が進んで大修理が必要になった場
合、この既設の設備を廃却して図4に例示した新式の冷
暖房空調設備を新設することも一案であるが、構成機器
の一部を新品と交換するとともに、その他の構成部品を
再使用して新式冷暖房空調設備(図4)と同等の性能が
得られるようにしてほしいという要請が生まれてくる。
構成部品の一部交換による改造の要請の内容は、事情に
よって異なり、必ずしも一定ではないが、主要なものと
して次のような事情が挙げられる。 a.屋外機は直接的に風雨に晒されているので損耗が甚
しく、室内機の損耗は比較的軽微である。このため、既
設の屋内機は使用を継続することとして、屋外機だけを
交換してほしい。 b.電気モーターを使用する場合の電力料金が割高にな
った。このため、エネルギーコストの安いガス燃料(液
化ガスも含む)を用いるエンジンと交換してほしい。 c.高負荷を受けて運転されている圧縮機が損耗したの
で、圧縮機だけを交換してほしい(このような要請の場
合は、必ずしも新式の圧縮機でなくても、可能であれば
旧式の圧縮機でも良いという要望内容である例も少なく
ない)。 もちろん、上記a,b,cの要請の2項目もしくは3項
目が複合している場合も有る。ところが、各構成機器の
性能特性を相互にマッチングさせて構成されている、バ
ランスの取れた一組の冷暖房空調設備の中で、その一部
分だけを新式部品と交換しようとすると種々の不具合を
生じる。
【0010】例えば、図3(旧式)に示した電気モータ
17eを取り外して、その代りに図4(新式)に示した
ガスエンジン17gを取り付けようとしても、製作年代
の新しいガスエンジン17gはHFC類フロン用の圧縮
機16hfと性能特性をマッチングさせて構成されてい
るので、このガスエンジン17gは旧式のHCFC類フ
ロン用圧縮機16hcと組み合わせることができない。
その上、図3(旧式)に示した電気モータ17eとHC
FC類フロン用圧縮機16hcとは、先に述べたように
一体的に結合されて密封缶構造Aを形成しているので、
破壊しなければ分離することができず、また、部品を交
換して復元することもできない。強いて交換しようとす
れば、図3に示した1組の構成部分Aを取り外した後
へ、図4に示した1組の構成部分Bを取り付けねばなら
ない。ところが、図3のA部を構成している圧縮機16
hcはHCFC類フロンのガスを圧縮するように設計製
作されており、図4のB部を構成している圧縮機16h
fはHFC類フロンのガスを圧縮するように設計製作さ
れている。先に説明したようにHCFC類フロンとHF
C類フロンとは物理的性状が異なるので、単純に類似銘
柄の間で「フロンガスの圧縮機とその駆動機器」を1組
にして交換しても、冷暖房空調設備全体としてバランス
のとれた冷暖房機能は発揮されない。すなわち、例え
ば、HCFC類フロン用圧縮機16hcを備えた冷暖房
空調設備(図3)の公称冷暖房能力に比して、HFC類
フロン用圧縮機16hfを備えた冷暖房空調設備(図
4)の公称冷暖房能力が等しい場合を想定して説明する
と、諸物性(特に蒸発潜熱)の異なるHCFC類フロン
として設計製作されたガス圧縮機とHFC類フロン用と
して設計製作されたガス圧縮機とは、吐出圧力、吐出流
量が異なる。つまり、公称冷暖房能力が同じだから互換
性が有るだろうと思ってガス圧縮機を交換すると、吐出
圧力,吐出流量といった圧縮機としての基本的な諸元が
異なっているので、冷暖房空調設備全体のバランスを崩
してしまい、所望の冷暖房能力が得られない。上述した
のは、単純な構成部分交換によって生じる不具合の1例
であって、その他にもいろいろと難しい問題が有る。
17eを取り外して、その代りに図4(新式)に示した
ガスエンジン17gを取り付けようとしても、製作年代
の新しいガスエンジン17gはHFC類フロン用の圧縮
機16hfと性能特性をマッチングさせて構成されてい
るので、このガスエンジン17gは旧式のHCFC類フ
ロン用圧縮機16hcと組み合わせることができない。
その上、図3(旧式)に示した電気モータ17eとHC
FC類フロン用圧縮機16hcとは、先に述べたように
一体的に結合されて密封缶構造Aを形成しているので、
破壊しなければ分離することができず、また、部品を交
換して復元することもできない。強いて交換しようとす
れば、図3に示した1組の構成部分Aを取り外した後
へ、図4に示した1組の構成部分Bを取り付けねばなら
ない。ところが、図3のA部を構成している圧縮機16
hcはHCFC類フロンのガスを圧縮するように設計製
作されており、図4のB部を構成している圧縮機16h
fはHFC類フロンのガスを圧縮するように設計製作さ
れている。先に説明したようにHCFC類フロンとHF
C類フロンとは物理的性状が異なるので、単純に類似銘
柄の間で「フロンガスの圧縮機とその駆動機器」を1組
にして交換しても、冷暖房空調設備全体としてバランス
のとれた冷暖房機能は発揮されない。すなわち、例え
ば、HCFC類フロン用圧縮機16hcを備えた冷暖房
空調設備(図3)の公称冷暖房能力に比して、HFC類
フロン用圧縮機16hfを備えた冷暖房空調設備(図
4)の公称冷暖房能力が等しい場合を想定して説明する
と、諸物性(特に蒸発潜熱)の異なるHCFC類フロン
として設計製作されたガス圧縮機とHFC類フロン用と
して設計製作されたガス圧縮機とは、吐出圧力、吐出流
量が異なる。つまり、公称冷暖房能力が同じだから互換
性が有るだろうと思ってガス圧縮機を交換すると、吐出
圧力,吐出流量といった圧縮機としての基本的な諸元が
異なっているので、冷暖房空調設備全体のバランスを崩
してしまい、所望の冷暖房能力が得られない。上述した
のは、単純な構成部分交換によって生じる不具合の1例
であって、その他にもいろいろと難しい問題が有る。
【0011】以上に述べたように、HCFC類フロン用
として設計製作された旧式の冷暖房空調設備を構成して
いる機器のうちの一部分だけを、現行のHFC類フロン
用の冷暖房空調設備用の機器と交換して改造もしくは修
理を行なうことは非常に困難である。しかしながら、既
設の旧式冷暖房空調設備の室内機が未だ健全であって室
外機のみが損耗したとき、室内機と室外機との全部を廃
却して新しい冷暖房空調設備の一式を新設することは、
ユーザーにとっては経済的負担が大きく、健全な室内機
を捨ててしまうことは如何にも惜しい。その上、今後も
継続使用できる機器を廃却してしまうことは、産業廃棄
物の減量という国家,社会の要請にも反することにな
る。また、既設の旧式冷暖房空調設備が未だ老朽してい
ない場合、その駆動用機器を電気モーターからエンジン
に改造すれば、エネルギーコストが安価になるのでユー
ザーにとってはランニングコスト低減という経済的メリ
ットが有ると分かってはいても、未だ使用に耐え、現に
冷暖房機能を果たしている冷暖房空調設備の全体を更新
することには踏み切りかねる。このようにして、部分的
改造技術が未だ開発されていないため、エネルギーコス
トの高価な冷暖房空調設備の改良が先送りされている。
として設計製作された旧式の冷暖房空調設備を構成して
いる機器のうちの一部分だけを、現行のHFC類フロン
用の冷暖房空調設備用の機器と交換して改造もしくは修
理を行なうことは非常に困難である。しかしながら、既
設の旧式冷暖房空調設備の室内機が未だ健全であって室
外機のみが損耗したとき、室内機と室外機との全部を廃
却して新しい冷暖房空調設備の一式を新設することは、
ユーザーにとっては経済的負担が大きく、健全な室内機
を捨ててしまうことは如何にも惜しい。その上、今後も
継続使用できる機器を廃却してしまうことは、産業廃棄
物の減量という国家,社会の要請にも反することにな
る。また、既設の旧式冷暖房空調設備が未だ老朽してい
ない場合、その駆動用機器を電気モーターからエンジン
に改造すれば、エネルギーコストが安価になるのでユー
ザーにとってはランニングコスト低減という経済的メリ
ットが有ると分かってはいても、未だ使用に耐え、現に
冷暖房機能を果たしている冷暖房空調設備の全体を更新
することには踏み切りかねる。このようにして、部分的
改造技術が未だ開発されていないため、エネルギーコス
トの高価な冷暖房空調設備の改良が先送りされている。
【0012】冷暖房空調設備の駆動源に関して、電力負
荷の時期的集中として問題も有る。電気モーター駆動に
よる冷房空調は夏季の昼間に集中する。このため電力の
年負荷率(1年間の最大需要電力に対する平均需要電力
の比率)が年々低下の傾向を示しており、昭和40年代
には約70%であった年負荷率が平成9年度実績では約
55%まで低下した。エネルギー需要の円滑化が国家経
済の重要課題となっている情勢の下で、電力の年負荷率
が減少を続けていることは放置できないので、通商産業
大臣の諮問機関である電気事業審議会の基本政策部会
は、電力負荷平準化対策小委員会を設置して電力負荷率
の向上(すなわち電力負荷平準化)を図って、各種の施
策を打ち出している。負荷平準化に逆行するようなパタ
ーンの電力消費に対して懲罰的な電力料金を加算するこ
とも一つの方策ではあるが、冷暖房空調設備の駆動源を
電力から燃料に切り替えること、すなわち電気モーター
をエンジンに切り替えることが、最も直接的な効果を期
待し得る。本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので
あって、 イ.HCFC類フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房
空調設備の室内機が未だ健全であるのに室外機が損耗し
た場合、または、 ロ.HCFC類フロンを熱搬送媒体とし、電気モーター
を駆動源とする既設の冷暖房空調設備の駆動用機器を、
エネルギーコストが低廉な「ガス燃料を使用するエンジ
ン」と取り替える場合に、既設の冷暖房空調設備を構成
している機器をなるべく多く残して継続使用することが
でき、現行型式の冷暖房空調設備の構成機器を採り入れ
ることができ、しかも、改造後の冷暖房空調設備が全体
としてバランスのとれた冷暖房機能を発揮することがで
きる改造技術を提供して、電力負荷平準化や産業廃棄物
減量について、直接・間接に貢献することを目的とす
る。
荷の時期的集中として問題も有る。電気モーター駆動に
よる冷房空調は夏季の昼間に集中する。このため電力の
年負荷率(1年間の最大需要電力に対する平均需要電力
の比率)が年々低下の傾向を示しており、昭和40年代
には約70%であった年負荷率が平成9年度実績では約
55%まで低下した。エネルギー需要の円滑化が国家経
済の重要課題となっている情勢の下で、電力の年負荷率
が減少を続けていることは放置できないので、通商産業
大臣の諮問機関である電気事業審議会の基本政策部会
は、電力負荷平準化対策小委員会を設置して電力負荷率
の向上(すなわち電力負荷平準化)を図って、各種の施
策を打ち出している。負荷平準化に逆行するようなパタ
ーンの電力消費に対して懲罰的な電力料金を加算するこ
とも一つの方策ではあるが、冷暖房空調設備の駆動源を
電力から燃料に切り替えること、すなわち電気モーター
をエンジンに切り替えることが、最も直接的な効果を期
待し得る。本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので
あって、 イ.HCFC類フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房
空調設備の室内機が未だ健全であるのに室外機が損耗し
た場合、または、 ロ.HCFC類フロンを熱搬送媒体とし、電気モーター
を駆動源とする既設の冷暖房空調設備の駆動用機器を、
エネルギーコストが低廉な「ガス燃料を使用するエンジ
ン」と取り替える場合に、既設の冷暖房空調設備を構成
している機器をなるべく多く残して継続使用することが
でき、現行型式の冷暖房空調設備の構成機器を採り入れ
ることができ、しかも、改造後の冷暖房空調設備が全体
としてバランスのとれた冷暖房機能を発揮することがで
きる改造技術を提供して、電力負荷平準化や産業廃棄物
減量について、直接・間接に貢献することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的な原理を、その1実施形態
に対応する図2を参照して略述すると次のとおりであ
る。すなわち、HCFC類フロンを熱搬送媒体として使
用するように設計製作された既設の冷暖房空調設備を改
造する場合、なるべく既存の機器類を多く再利用して改
造工事費用を節減し、かつ、電力負荷平準化に貢献する
ため、既設のHCFC類フロン用のガス圧縮機およびそ
の駆動用電気モーターを取り外して、その後に、「前記
HCFC類フロン用のガス圧縮機の公称冷暖房能力より
も小さい公称冷暖房能力を有する、すなわち小容量のH
FC類フロン用のガス圧縮機30hf」および「上記H
FC類フロン用圧縮機30hfに対して性能特性をマッ
チングされたガス燃料焚きのエンジン17g」を取り付
け、かつ、既設冷暖房空調装置に封入されていたHCF
C類フロンを抽出してHFC類フロンを充填する。
めに創作した本発明の基本的な原理を、その1実施形態
に対応する図2を参照して略述すると次のとおりであ
る。すなわち、HCFC類フロンを熱搬送媒体として使
用するように設計製作された既設の冷暖房空調設備を改
造する場合、なるべく既存の機器類を多く再利用して改
造工事費用を節減し、かつ、電力負荷平準化に貢献する
ため、既設のHCFC類フロン用のガス圧縮機およびそ
の駆動用電気モーターを取り外して、その後に、「前記
HCFC類フロン用のガス圧縮機の公称冷暖房能力より
も小さい公称冷暖房能力を有する、すなわち小容量のH
FC類フロン用のガス圧縮機30hf」および「上記H
FC類フロン用圧縮機30hfに対して性能特性をマッ
チングされたガス燃料焚きのエンジン17g」を取り付
け、かつ、既設冷暖房空調装置に封入されていたHCF
C類フロンを抽出してHFC類フロンを充填する。
【0014】以上に説明した原理に基づいて請求項1の
発明に係る冷暖房空調設備の改造方法は、HCFC類の
フロンを熱搬送媒体とし、HCFC類フロンのガスを圧
縮する圧縮機と、該圧縮機を回転駆動する電気モーター
と、HCFC類フロンと大気との熱交換を行なう室外熱
交換器とを有する室外機を具備し、かつ、HCFC類フ
ロンと室内空気との熱交換を行なう室内熱交換器を有す
る室内機を具備している冷暖房空調設備の駆動源を、
「ガス燃料を用いるエンジン」に改造する方法におい
て、上記の改造対象であるHCFC類フロン用冷暖房空
調設備の室外機を取外し、上記HCFC類フロンの蒸発
潜熱の、HFC類フロンの蒸発潜熱に対する比をNとし
て、前記HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷暖
房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力を有すると
ともに、圧縮機を回転駆動するガス燃料焚きエンジンを
備えたHFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機を取り
付け、上記HFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機中
にHFC類フロンが封入されていれば、上記の取付作業
に先立って、予めHFC類フロンを抽出してから内部を
洗浄し、前述のようにして室外機を取外し・取付けて交
換した冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の中にHCF
C類フロンおよび冷凍機油を注入し、前記HCFC類フ
ロン用冷暖房空調設備の室内機の使用を継続することを
特徴とする。以上に説明した請求項1の発明方法による
と、改造前に電気モーター駆動方式であった冷暖房空調
設備が、改造されてガス燃料焚きエンジンで駆動される
方式になり、ユーザーのエネルギーコスト負担が軽減さ
れ、かつ、電力負荷平準化に対する協力が果たされる。
改造前の冷暖房空調設備はHCFC類フロン用ガス圧縮
機を備えているので、これを取り外した後、同じ規格の
HCFC類フロン用ガス圧縮機の新品を取り付けても良
さそうに思われるのであるが、現在の問題として、「駆
動用のガス燃料焚きエンジンと性能的にマッチングされ
たHCFC類フロン用のガス圧縮機」は入手困難である
から、本請求項においては「HFC類フロン用のガス圧
縮機と、これに性能的にマッチングされたガス燃料焚き
エンジン」を備えた室外機アッセンブリを交換すること
により、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を備えた室外機
を取り付けてHCFC類フロンのガスを圧縮せしめる。
従って「改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等
しい公称冷暖房能力を有する冷暖房空調設備を構成する
ように設計製作されたHFC類フロン用の室外機」を改
造用の補給機器として用いると、ガス圧縮機の容量が必
要以上に大きいものとなり、過剰の容量が無駄になるの
みでなく、過大容量のガス圧縮機は大形,大重量であ
り、かつ高価である。その上、過大容量のガス圧縮機に
対して性能的にマッチングされたエンジン(この場合、
ガス燃料焚きエンジン)は過大な機器となって不経済で
ある。そこで本請求項においては、改造前の冷暖房空調
設備の公称冷暖房能力に比して1/Nの公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用の室外機アッセンブリを用い
ることにより、改造後における冷暖房空調設備全体につ
いて、構成機器類の性能をバランスさせることができ
た。
発明に係る冷暖房空調設備の改造方法は、HCFC類の
フロンを熱搬送媒体とし、HCFC類フロンのガスを圧
縮する圧縮機と、該圧縮機を回転駆動する電気モーター
と、HCFC類フロンと大気との熱交換を行なう室外熱
交換器とを有する室外機を具備し、かつ、HCFC類フ
ロンと室内空気との熱交換を行なう室内熱交換器を有す
る室内機を具備している冷暖房空調設備の駆動源を、
「ガス燃料を用いるエンジン」に改造する方法におい
て、上記の改造対象であるHCFC類フロン用冷暖房空
調設備の室外機を取外し、上記HCFC類フロンの蒸発
潜熱の、HFC類フロンの蒸発潜熱に対する比をNとし
て、前記HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷暖
房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力を有すると
ともに、圧縮機を回転駆動するガス燃料焚きエンジンを
備えたHFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機を取り
付け、上記HFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機中
にHFC類フロンが封入されていれば、上記の取付作業
に先立って、予めHFC類フロンを抽出してから内部を
洗浄し、前述のようにして室外機を取外し・取付けて交
換した冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の中にHCF
C類フロンおよび冷凍機油を注入し、前記HCFC類フ
ロン用冷暖房空調設備の室内機の使用を継続することを
特徴とする。以上に説明した請求項1の発明方法による
と、改造前に電気モーター駆動方式であった冷暖房空調
設備が、改造されてガス燃料焚きエンジンで駆動される
方式になり、ユーザーのエネルギーコスト負担が軽減さ
れ、かつ、電力負荷平準化に対する協力が果たされる。
改造前の冷暖房空調設備はHCFC類フロン用ガス圧縮
機を備えているので、これを取り外した後、同じ規格の
HCFC類フロン用ガス圧縮機の新品を取り付けても良
さそうに思われるのであるが、現在の問題として、「駆
動用のガス燃料焚きエンジンと性能的にマッチングされ
たHCFC類フロン用のガス圧縮機」は入手困難である
から、本請求項においては「HFC類フロン用のガス圧
縮機と、これに性能的にマッチングされたガス燃料焚き
エンジン」を備えた室外機アッセンブリを交換すること
により、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を備えた室外機
を取り付けてHCFC類フロンのガスを圧縮せしめる。
従って「改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等
しい公称冷暖房能力を有する冷暖房空調設備を構成する
ように設計製作されたHFC類フロン用の室外機」を改
造用の補給機器として用いると、ガス圧縮機の容量が必
要以上に大きいものとなり、過剰の容量が無駄になるの
みでなく、過大容量のガス圧縮機は大形,大重量であ
り、かつ高価である。その上、過大容量のガス圧縮機に
対して性能的にマッチングされたエンジン(この場合、
ガス燃料焚きエンジン)は過大な機器となって不経済で
ある。そこで本請求項においては、改造前の冷暖房空調
設備の公称冷暖房能力に比して1/Nの公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用の室外機アッセンブリを用い
ることにより、改造後における冷暖房空調設備全体につ
いて、構成機器類の性能をバランスさせることができ
た。
【0015】請求項2の発明方法の構成は、HCFC類
フロンを熱搬送媒体とし、HCFC類フロンのガスを圧
縮する圧縮機と、該圧縮機を回転駆動する電気モーター
と、HCFC類フロンと大気との熱交換を行なう室外熱
交換器とを有する室外機を具備し、かつ、HCFC類フ
ロンと室内空気との熱交換を行なう室内熱交換器を有す
る室内機を具備している冷暖房空調設備の駆動源を、
「ガス燃料を用いるエンジン」に改造する方法におい
て、上記の改造対象であるHCFC類フロン用冷暖房空
調設備の室外機から、HCFC類フロンのガスを圧縮す
る圧縮機および該圧縮機回転駆動用電気モーターをを取
り外し、上記HCFC類フロンの蒸発潜熱の、HFC類
フロンの蒸発潜熱に対する比をNとして、前記HCFC
類フロン用冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約
1/N倍の公称冷暖房能力を有するとともに、圧縮機を
回転駆動するガス燃料焚きエンジンを備えたHFC類フ
ロン用冷暖房設備の室外機を構成しているガス圧縮機、
および該ガス圧縮機を回転駆動するガス燃料焚きエンジ
ンを取り付け、上記HFC類フロン用冷暖房空調設備の
ガス圧縮機中にHFC類フロンが封入されていれば、上
記の取付作業に先立って、予めHFC類フロンを排出し
てから内部を洗浄し、前述のようにして圧縮機を取外し
・取付けて交換した冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系
の中にHCFC類フロンおよび冷凍機油を注入し、前記
HCFC類フロン用冷暖房空調設備の室内機の使用を継
続することを特徴とする。以上に説明した請求項2の発
明方法によると、改造前に電気モーター駆動方式であっ
た冷暖房空調設備が、改造されてガス燃料焚きエンジン
で駆動される方式になり、ユーザーのエネルギーコスト
負担が軽減され、かつ、電力負荷平準化に対する協力が
果たされる。改造前の冷暖房空調設備はHCFC類フロ
ン用ガス圧縮機を備えているので、これを取り外した
後、同じ規格のHCFC類フロン用ガス圧縮機の新品を
取り付けても良さそうに思われるのであるが、現実の問
題として、「駆動用のガス燃料焚きエンジンと性能的に
マッチングされたHCFC類フロン用のガス圧縮機」は
入手困難であるから、本請求項においては「HFC類フ
ロン用のガス圧縮機と、これに性能的にマッチングされ
たガス燃料焚きエンジン」をアッセンブリを交換するこ
とにより、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を取り付けてH
CFC類フロンのガスを圧縮せしめる。従って「改造前
の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等しい公称冷暖房
能力を有する冷暖房空調設備を構成するように設計製作
されたHFC類フロン用の圧縮機」を改造用の補給機器
として用いると、ガス圧縮機の容量が必要以上に大きい
ものとなり、過剰の容量が無駄になるのみでなく、過大
容量のガス圧縮機は大形,大重量であり、かつ高価であ
る。その上、過大容量のガス圧縮機に対して性能的にマ
ッチングされたエンジン(この場合、ガス燃料焚きエン
ジン)は過大な機器となって不経済である。そこで本請
求項においては、改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房
能力に比して1/Nの公称冷暖房能力を有するHFC類
フロン用圧縮機と駆動用ガス燃料焚きエンジンとのアッ
センブリを用いることにより、改造後における冷暖房空
調設備全体について、構成機器類の性能をバランスさせ
ることができた。
フロンを熱搬送媒体とし、HCFC類フロンのガスを圧
縮する圧縮機と、該圧縮機を回転駆動する電気モーター
と、HCFC類フロンと大気との熱交換を行なう室外熱
交換器とを有する室外機を具備し、かつ、HCFC類フ
ロンと室内空気との熱交換を行なう室内熱交換器を有す
る室内機を具備している冷暖房空調設備の駆動源を、
「ガス燃料を用いるエンジン」に改造する方法におい
て、上記の改造対象であるHCFC類フロン用冷暖房空
調設備の室外機から、HCFC類フロンのガスを圧縮す
る圧縮機および該圧縮機回転駆動用電気モーターをを取
り外し、上記HCFC類フロンの蒸発潜熱の、HFC類
フロンの蒸発潜熱に対する比をNとして、前記HCFC
類フロン用冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約
1/N倍の公称冷暖房能力を有するとともに、圧縮機を
回転駆動するガス燃料焚きエンジンを備えたHFC類フ
ロン用冷暖房設備の室外機を構成しているガス圧縮機、
および該ガス圧縮機を回転駆動するガス燃料焚きエンジ
ンを取り付け、上記HFC類フロン用冷暖房空調設備の
ガス圧縮機中にHFC類フロンが封入されていれば、上
記の取付作業に先立って、予めHFC類フロンを排出し
てから内部を洗浄し、前述のようにして圧縮機を取外し
・取付けて交換した冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系
の中にHCFC類フロンおよび冷凍機油を注入し、前記
HCFC類フロン用冷暖房空調設備の室内機の使用を継
続することを特徴とする。以上に説明した請求項2の発
明方法によると、改造前に電気モーター駆動方式であっ
た冷暖房空調設備が、改造されてガス燃料焚きエンジン
で駆動される方式になり、ユーザーのエネルギーコスト
負担が軽減され、かつ、電力負荷平準化に対する協力が
果たされる。改造前の冷暖房空調設備はHCFC類フロ
ン用ガス圧縮機を備えているので、これを取り外した
後、同じ規格のHCFC類フロン用ガス圧縮機の新品を
取り付けても良さそうに思われるのであるが、現実の問
題として、「駆動用のガス燃料焚きエンジンと性能的に
マッチングされたHCFC類フロン用のガス圧縮機」は
入手困難であるから、本請求項においては「HFC類フ
ロン用のガス圧縮機と、これに性能的にマッチングされ
たガス燃料焚きエンジン」をアッセンブリを交換するこ
とにより、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を取り付けてH
CFC類フロンのガスを圧縮せしめる。従って「改造前
の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等しい公称冷暖房
能力を有する冷暖房空調設備を構成するように設計製作
されたHFC類フロン用の圧縮機」を改造用の補給機器
として用いると、ガス圧縮機の容量が必要以上に大きい
ものとなり、過剰の容量が無駄になるのみでなく、過大
容量のガス圧縮機は大形,大重量であり、かつ高価であ
る。その上、過大容量のガス圧縮機に対して性能的にマ
ッチングされたエンジン(この場合、ガス燃料焚きエン
ジン)は過大な機器となって不経済である。そこで本請
求項においては、改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房
能力に比して1/Nの公称冷暖房能力を有するHFC類
フロン用圧縮機と駆動用ガス燃料焚きエンジンとのアッ
センブリを用いることにより、改造後における冷暖房空
調設備全体について、構成機器類の性能をバランスさせ
ることができた。
【0016】請求項3に係る発明方法の構成は、前記請
求項1に係る発明方法の構成要件に加えて、HCFC類
フロンの飽和蒸気比容積の、HFC類フロンの飽和蒸気
比容積に対する比をMとし、前記HFC類フロン用とし
て構成された冷暖房空調設備の公称冷暖房能力を選定す
る指標数値である「1/N]に、比容積を勘案する補正
係類としてMを乗じてM/Nとし、HCFC類フロン用
冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約M/N倍の
公称冷暖房能力を有するHFC類フロン用冷暖房空調設
備の室外機を取り付けることを特徴とする。以上に説明
した請求項3の発明方法によると、請求項1に係る発明
方法を実施するに際して、改造用の補給機器としての室
外機の容量をいっそう精密に適正に設定することができ
る。すなわち、請求項1においてはHCFC類フロンの
蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の比率Nに
基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷
暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力を有する
HFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機を選定して取
り付けることにより、概要的に適正な容量を有する補給
用機器を選定することができたが、本請求項において
は、多少の手数を掛けてもより精密に適正な室外機容量
を算出して補給用機器としての室外機を選定できるよう
にした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発潜熱は
一般に、kcal/kgを単位として表示されているのに比し
て、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり容積で
表される。このため、HCFC類フロンの比重とHFC
類フロンの比重との差異を考慮に入れることによって、
より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を算出す
ることができる。そこで本請求項においては、「HCF
C類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロンの飽和蒸
気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指標数値で
ある1/Nに乗じて、補正された指標数値M/Nを得
た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類に属す
るフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言えない
が、例えばフロンR22(HCFC類フロン)とフロン
R134a(HFC類フロン)との場合、前記Mの値は
約1.37であるから、この数値を乗じて補正すること
の効果は大きい。
求項1に係る発明方法の構成要件に加えて、HCFC類
フロンの飽和蒸気比容積の、HFC類フロンの飽和蒸気
比容積に対する比をMとし、前記HFC類フロン用とし
て構成された冷暖房空調設備の公称冷暖房能力を選定す
る指標数値である「1/N]に、比容積を勘案する補正
係類としてMを乗じてM/Nとし、HCFC類フロン用
冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約M/N倍の
公称冷暖房能力を有するHFC類フロン用冷暖房空調設
備の室外機を取り付けることを特徴とする。以上に説明
した請求項3の発明方法によると、請求項1に係る発明
方法を実施するに際して、改造用の補給機器としての室
外機の容量をいっそう精密に適正に設定することができ
る。すなわち、請求項1においてはHCFC類フロンの
蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の比率Nに
基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷
暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力を有する
HFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機を選定して取
り付けることにより、概要的に適正な容量を有する補給
用機器を選定することができたが、本請求項において
は、多少の手数を掛けてもより精密に適正な室外機容量
を算出して補給用機器としての室外機を選定できるよう
にした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発潜熱は
一般に、kcal/kgを単位として表示されているのに比し
て、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり容積で
表される。このため、HCFC類フロンの比重とHFC
類フロンの比重との差異を考慮に入れることによって、
より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を算出す
ることができる。そこで本請求項においては、「HCF
C類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロンの飽和蒸
気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指標数値で
ある1/Nに乗じて、補正された指標数値M/Nを得
た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類に属す
るフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言えない
が、例えばフロンR22(HCFC類フロン)とフロン
R134a(HFC類フロン)との場合、前記Mの値は
約1.37であるから、この数値を乗じて補正すること
の効果は大きい。
【0017】請求項4に係る発明方法の構成は、前記請
求項2に係る発明方法の構成要件に加えて、HCFC類
フロンの飽和蒸気比容積の、HFC類フロンの飽和蒸気
比容積に対する比をMとし、前記HFC類フロン用とし
て構成された冷暖房空調設備の公称冷暖房能力を選定す
る指標数値である「1/N]に、比容積を勘案する補正
係数としてMを乗じてM/Nとし、HCFC類フロン用
冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約M/N倍の
公称冷暖房能力を有するHFC類フロン用冷暖房空調設
備の室外機を構成している「HFC類フロン用のガス圧
縮機、および該ガス圧縮機を回転駆動するガス燃料焚き
エンジン」を取り付けることを特徴とする。以上に説明
した請求項4の発明方法によると、請求項2に係る発明
方法を実施するに際して、改造用の補給機器としての圧
縮機の容量をいっそう精密に適正に設定することができ
る。すなわち、請求項2においてはHCFC類フロンの
蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の比率Nに
基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷
暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力を有する
HFC類フロン用冷暖房空調設備の圧縮機を選定して取
り付けることにより、概要的に適正な容量を有する補給
用機器を選定することができたが、本請求項において
は、多少の手数を掛けてもより精密に適正な圧縮機容量
を算出して補給用機器としての圧縮機を選定できるよう
にした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発潜熱は
一般に、kcal/kgを単位として表示されているのに比し
て、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり容積で
表される。このため、HCFC類フロンの比重とHFC
類フロンの比重との差異を考慮に入れることによって、
より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を算出す
ることができる。そこで本請求項においては、「HCF
C類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロンの飽和蒸
気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指標数値で
ある1/Nに乗じて、補正された指標数値M/Nを得
た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類に属す
るフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言えない
が、例えばフロンR22(HCFC類フロン)とフロン
R134a(HFC類フロン)との場合、前記Mの値は
約1.37であるから、この数値を乗じて補正すること
の効果は大きい。
求項2に係る発明方法の構成要件に加えて、HCFC類
フロンの飽和蒸気比容積の、HFC類フロンの飽和蒸気
比容積に対する比をMとし、前記HFC類フロン用とし
て構成された冷暖房空調設備の公称冷暖房能力を選定す
る指標数値である「1/N]に、比容積を勘案する補正
係数としてMを乗じてM/Nとし、HCFC類フロン用
冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約M/N倍の
公称冷暖房能力を有するHFC類フロン用冷暖房空調設
備の室外機を構成している「HFC類フロン用のガス圧
縮機、および該ガス圧縮機を回転駆動するガス燃料焚き
エンジン」を取り付けることを特徴とする。以上に説明
した請求項4の発明方法によると、請求項2に係る発明
方法を実施するに際して、改造用の補給機器としての圧
縮機の容量をいっそう精密に適正に設定することができ
る。すなわち、請求項2においてはHCFC類フロンの
蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の比率Nに
基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷
暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力を有する
HFC類フロン用冷暖房空調設備の圧縮機を選定して取
り付けることにより、概要的に適正な容量を有する補給
用機器を選定することができたが、本請求項において
は、多少の手数を掛けてもより精密に適正な圧縮機容量
を算出して補給用機器としての圧縮機を選定できるよう
にした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発潜熱は
一般に、kcal/kgを単位として表示されているのに比し
て、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり容積で
表される。このため、HCFC類フロンの比重とHFC
類フロンの比重との差異を考慮に入れることによって、
より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を算出す
ることができる。そこで本請求項においては、「HCF
C類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロンの飽和蒸
気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指標数値で
ある1/Nに乗じて、補正された指標数値M/Nを得
た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類に属す
るフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言えない
が、例えばフロンR22(HCFC類フロン)とフロン
R134a(HFC類フロン)との場合、前記Mの値は
約1.37であるから、この数値を乗じて補正すること
の効果は大きい。
【0018】請求項5に係る発明方法の構成は、前記請
求項1ないし請求項4の発明方法の構成要件に加えて、
室外機に設置されている膨張弁、および/または、室内
機に設置されている膨張弁を交換し、もしくは再調整し
て、HFC類フロン用として設計製作された圧縮機によ
って圧送されるHCFC類のフロンの循環流量を制御す
ることを特徴とする。以上に説明した請求項5の発明方
法によると、請求項1もしくは請求項2の発明の実施に
伴ってガス圧縮機がHCFC類フロン用圧縮機からHF
C類フロン用圧縮機に交換されたことに起因する熱搬送
媒体流量の微小なミスマッチングを、膨張弁の交換もし
くは再調整によって補正し、交換された後の圧縮機(元
来はHFC類フロン用として設計,製作されたもの)の
吸入・吐出ガス流量を適正ならしめ、吸入ガス流の中に
液滴が混入したり、吐出ガス流が過熱したりする虞れを
無くすることができる。本発明方法の基本的な構成は、
HCFC類フロン用に設計製作されたガス圧縮機を取り
外して、取り外したガス圧縮機に比して容量的に等価な
HFC類フロン用のガス圧縮機を取り付けるのである
が、さらに本請求項を適用して膨張弁を交換し、もしく
は再調整して前記ガス圧縮機の流量を適正に制御するこ
とにより、改造後の冷暖房空調設備全体としてバランス
のとれた作動を安定して行なわせることができる。
求項1ないし請求項4の発明方法の構成要件に加えて、
室外機に設置されている膨張弁、および/または、室内
機に設置されている膨張弁を交換し、もしくは再調整し
て、HFC類フロン用として設計製作された圧縮機によ
って圧送されるHCFC類のフロンの循環流量を制御す
ることを特徴とする。以上に説明した請求項5の発明方
法によると、請求項1もしくは請求項2の発明の実施に
伴ってガス圧縮機がHCFC類フロン用圧縮機からHF
C類フロン用圧縮機に交換されたことに起因する熱搬送
媒体流量の微小なミスマッチングを、膨張弁の交換もし
くは再調整によって補正し、交換された後の圧縮機(元
来はHFC類フロン用として設計,製作されたもの)の
吸入・吐出ガス流量を適正ならしめ、吸入ガス流の中に
液滴が混入したり、吐出ガス流が過熱したりする虞れを
無くすることができる。本発明方法の基本的な構成は、
HCFC類フロン用に設計製作されたガス圧縮機を取り
外して、取り外したガス圧縮機に比して容量的に等価な
HFC類フロン用のガス圧縮機を取り付けるのである
が、さらに本請求項を適用して膨張弁を交換し、もしく
は再調整して前記ガス圧縮機の流量を適正に制御するこ
とにより、改造後の冷暖房空調設備全体としてバランス
のとれた作動を安定して行なわせることができる。
【0019】請求項6に係る発明方法の構成は、前記請
求項1ないし同5の発明方法の構成要件に加えて、前述
の「ガス圧縮機およびその駆動用機器の交換、もしくは
上記ガス圧縮機およびその駆動用機器を含めた室外機の
交換」に伴って、「上記ガス圧縮機およびその駆動用機
器を制御するとともに室内制御盤との間で信号を交換す
る室外制御盤」をアッセンブリ交換し、または、上記室
外制御盤を構成している部材の一部を交換し、もしくは
構成部材を交換することなく再調整して、HFC類フロ
ン用として設計製作された圧縮機によって圧送されるH
CFC類フロンの循環流量、および、該圧縮機を駆動す
るエンジンの負荷を制御することを特徴とする。以上に
説明した請求項6の発明方法によると、改造後の冷暖房
空調設備を構成している機器類相互の間における動的作
動特性を総合的に調整して冷暖房機能を発揮せしめるこ
とができ、特に、冷熱負荷の変動や気温の変化に対して
即時的に順応することができる。すなわち、本発明方法
の基本的な構成であるところの「HFC類フロン用とし
て設計製作されたガス圧縮機によって、既設のHCFC
類フロン用ガス圧縮機に代替する」という「本来の設備
や機器の設計製作者が予想しなかったような大改造」に
伴って発生する虞れの有るミスマッチングを防止するた
め、請求項1ないし請求項5においては主として定格状
態における仕様諸元に基づいて圧縮機容量および膨張弁
特性を整合せしめたが、本請求項においては、さらに室
外制御盤を交換し、もしくは再調整(部品交換を含み得
る)を施すことにより、外気温の変化や冷熱負荷の変動
といった「ガス圧縮機にとって外的要因の不規則な変
化」を生じた場合においても、改造された冷暖房空調設
備の構成機器類全体として機器相互の協働を有機的に維
持せしめ得るようになった。請求項7に係る発明方法の
構成は、前記請求項1もしくは同2の構成要件に加え
て、改造対象である冷暖房空調設備は、1基の室外機
と、1基もしくは複数基の室内機とから成るものであ
り、室外機に設けられている熱交換器および室内機に設
けられている熱交換器のそれぞれに膨張弁が備えられて
いるものであって、前記室外機および室内機に設けられ
ている複数個の膨張弁の内の少なくとも1個の膨張弁に
ついて、該膨張弁の調整機構を最大開度ならしめた状態
に固定し、もしくは、該膨張弁を取り外して、その流入
側と流出側とを直結する形に接続し、または、該膨張弁
を取り外すことなく、その流入口と流出口とを結ぶバイ
パス管路を付設することを特徴とする。以上に説明した
請求項7の発明方法によると、改造後における冷暖房空
調設備内における熱搬送媒体の循環系統内における流量
制御が容易である。詳しくは、流量制御用の膨張弁の構
成が簡略化されて、改造の所要工数および費用が節減さ
れる。膨張弁は熱搬送媒体の流量を制御するための重要
な構成部材であって、従来一般に各室内機および各室外
機に1個ずつ配設されている。しかし、本発明方法の基
本的な構成として、新品のHFC類フロン用圧縮機によ
って既設のHCFC類フロン用圧縮機に代替すると、膨
張弁の調整状態を修正しなければならなくなるが、本請
求項においては、多数の膨張弁の内の少なくとも1個の
膨張弁について精密な調整を不要ならしめた。本請求項
の構成には3つの選択肢が設けられているが、膨張弁を
最大開度に固定することと、取り外して直結すること
と、バイパスを設けることとは、その結果として熱搬送
媒体の流量抑制を消失させるという作用について同様な
いし類似であり、精密な調整を要しないので迅速容易に
実施することができる。例えば1基の室外機と複数基の
室内機とによって冷暖房空調設備が構成されている場
合、上記複数基の室内機の総べてに膨張弁が設けられて
いれば、1基の室外機には膨張弁による流量抑制を必要
としない場合が有り得る。このような場合は本請求項を
適用することによって改造の所要工数を節減して改造費
用を低減せしめることができる。
求項1ないし同5の発明方法の構成要件に加えて、前述
の「ガス圧縮機およびその駆動用機器の交換、もしくは
上記ガス圧縮機およびその駆動用機器を含めた室外機の
交換」に伴って、「上記ガス圧縮機およびその駆動用機
器を制御するとともに室内制御盤との間で信号を交換す
る室外制御盤」をアッセンブリ交換し、または、上記室
外制御盤を構成している部材の一部を交換し、もしくは
構成部材を交換することなく再調整して、HFC類フロ
ン用として設計製作された圧縮機によって圧送されるH
CFC類フロンの循環流量、および、該圧縮機を駆動す
るエンジンの負荷を制御することを特徴とする。以上に
説明した請求項6の発明方法によると、改造後の冷暖房
空調設備を構成している機器類相互の間における動的作
動特性を総合的に調整して冷暖房機能を発揮せしめるこ
とができ、特に、冷熱負荷の変動や気温の変化に対して
即時的に順応することができる。すなわち、本発明方法
の基本的な構成であるところの「HFC類フロン用とし
て設計製作されたガス圧縮機によって、既設のHCFC
類フロン用ガス圧縮機に代替する」という「本来の設備
や機器の設計製作者が予想しなかったような大改造」に
伴って発生する虞れの有るミスマッチングを防止するた
め、請求項1ないし請求項5においては主として定格状
態における仕様諸元に基づいて圧縮機容量および膨張弁
特性を整合せしめたが、本請求項においては、さらに室
外制御盤を交換し、もしくは再調整(部品交換を含み得
る)を施すことにより、外気温の変化や冷熱負荷の変動
といった「ガス圧縮機にとって外的要因の不規則な変
化」を生じた場合においても、改造された冷暖房空調設
備の構成機器類全体として機器相互の協働を有機的に維
持せしめ得るようになった。請求項7に係る発明方法の
構成は、前記請求項1もしくは同2の構成要件に加え
て、改造対象である冷暖房空調設備は、1基の室外機
と、1基もしくは複数基の室内機とから成るものであ
り、室外機に設けられている熱交換器および室内機に設
けられている熱交換器のそれぞれに膨張弁が備えられて
いるものであって、前記室外機および室内機に設けられ
ている複数個の膨張弁の内の少なくとも1個の膨張弁に
ついて、該膨張弁の調整機構を最大開度ならしめた状態
に固定し、もしくは、該膨張弁を取り外して、その流入
側と流出側とを直結する形に接続し、または、該膨張弁
を取り外すことなく、その流入口と流出口とを結ぶバイ
パス管路を付設することを特徴とする。以上に説明した
請求項7の発明方法によると、改造後における冷暖房空
調設備内における熱搬送媒体の循環系統内における流量
制御が容易である。詳しくは、流量制御用の膨張弁の構
成が簡略化されて、改造の所要工数および費用が節減さ
れる。膨張弁は熱搬送媒体の流量を制御するための重要
な構成部材であって、従来一般に各室内機および各室外
機に1個ずつ配設されている。しかし、本発明方法の基
本的な構成として、新品のHFC類フロン用圧縮機によ
って既設のHCFC類フロン用圧縮機に代替すると、膨
張弁の調整状態を修正しなければならなくなるが、本請
求項においては、多数の膨張弁の内の少なくとも1個の
膨張弁について精密な調整を不要ならしめた。本請求項
の構成には3つの選択肢が設けられているが、膨張弁を
最大開度に固定することと、取り外して直結すること
と、バイパスを設けることとは、その結果として熱搬送
媒体の流量抑制を消失させるという作用について同様な
いし類似であり、精密な調整を要しないので迅速容易に
実施することができる。例えば1基の室外機と複数基の
室内機とによって冷暖房空調設備が構成されている場
合、上記複数基の室内機の総べてに膨張弁が設けられて
いれば、1基の室外機には膨張弁による流量抑制を必要
としない場合が有り得る。このような場合は本請求項を
適用することによって改造の所要工数を節減して改造費
用を低減せしめることができる。
【0020】請求項8の発明に係る冷暖房空調設備の構
成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部分を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作されて、HCFC類
フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器で
あり、室外機はHFC類フロンを熱搬送媒体とするよう
に設計製作された機器であって、HFC類フロンのガス
を圧縮するように設計製作された圧縮機と、該圧縮機を
回転駆動するように性能特性をマッチングされたガス燃
料焚きエンジンと、HFC類フロンを熱搬送媒体とする
ように設計製作された室外熱交換器と、を具備してい
て、前記の室内機よりも稼働経歴が新しく、かつ、前記
の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒体の循環系
統の中に、HCFC類フロンおよび冷凍機油が封入され
ていることを特徴とする。以上に説明した請求項8の冷
暖房空調設備は、これを構成する各種機器類の中で最も
損耗の進行が速やかな室外機の稼働経歴が、比較的損耗
進行の緩徐な室内機よりも新しいので、両者の残存耐用
命数に大きい差が無く、全体的に耐久性がバランスして
いる。しかも、室内機はHCFC類フロン用として設計
製作され、かつHCFC類フロンの循環供給を受けるよ
うになっているので、設計仕様の冷暖房機能を発揮する
ことができる。また、稼働経歴の新しい室外機はHFC
類フロン用に設計製作されたものであるから、改造用の
補給機器として入手することが容易である。その上、圧
縮機と該圧縮機駆動用エンジンとが性能的にマッチング
されているので、安定した稼働が可能であり、作動信頼
性が高いので実用的価値が大きい。その上、上記のエン
ジンはガス燃料を用いる方式であるから、電気駆動方式
の冷暖房空調設備に比してエネルギーコストが低廉であ
り、しかも、電力負荷平準化に貢献し得る。
成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部分を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作されて、HCFC類
フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器で
あり、室外機はHFC類フロンを熱搬送媒体とするよう
に設計製作された機器であって、HFC類フロンのガス
を圧縮するように設計製作された圧縮機と、該圧縮機を
回転駆動するように性能特性をマッチングされたガス燃
料焚きエンジンと、HFC類フロンを熱搬送媒体とする
ように設計製作された室外熱交換器と、を具備してい
て、前記の室内機よりも稼働経歴が新しく、かつ、前記
の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒体の循環系
統の中に、HCFC類フロンおよび冷凍機油が封入され
ていることを特徴とする。以上に説明した請求項8の冷
暖房空調設備は、これを構成する各種機器類の中で最も
損耗の進行が速やかな室外機の稼働経歴が、比較的損耗
進行の緩徐な室内機よりも新しいので、両者の残存耐用
命数に大きい差が無く、全体的に耐久性がバランスして
いる。しかも、室内機はHCFC類フロン用として設計
製作され、かつHCFC類フロンの循環供給を受けるよ
うになっているので、設計仕様の冷暖房機能を発揮する
ことができる。また、稼働経歴の新しい室外機はHFC
類フロン用に設計製作されたものであるから、改造用の
補給機器として入手することが容易である。その上、圧
縮機と該圧縮機駆動用エンジンとが性能的にマッチング
されているので、安定した稼働が可能であり、作動信頼
性が高いので実用的価値が大きい。その上、上記のエン
ジンはガス燃料を用いる方式であるから、電気駆動方式
の冷暖房空調設備に比してエネルギーコストが低廉であ
り、しかも、電力負荷平準化に貢献し得る。
【0021】請求項9の発明に係る冷暖房空調設備の構
成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部分を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作されて、HCFC類
フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器で
あり、室外機はHFC類フロンを熱搬送媒体とするよう
に設計製作された機器であって、HFC類フロンのガス
を圧縮するように設計製作された圧縮機と、該圧縮機を
回転駆動するように性能特性をマッチングされたガス燃
料焚きエンジンと、HFC類フロンを熱搬送媒体とする
ように設計製作された室外熱交換器と、を具備してい
て、前記の室内機よりも稼働経歴が新しく、かつ、前記
の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒体の循環系
統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機油が封入されて
いることを特徴とする。以上に説明した請求項9の冷暖
房空調設備は、これを構成する各種機器類の中で最も損
耗の進行が速やかな圧縮機の稼働経歴が、比較的損耗進
行の緩徐な室内機よりも新しいので、両者の残存耐用命
数に大きい差が無く、全体的に耐久性がバランスしてい
る。しかも、室内機はHCFC類フロン用として設計製
作され、かつHCFC類フロンの循環供給を受けるよう
になっているので、設計仕様の冷暖房機能を発揮するこ
とができる。また、稼働経歴の新しい圧縮機はHFC類
フロン用の設計製作されたものであるから、改造用の補
給機器として入手することが容易である。その上、圧縮
機と該圧縮機駆動用エンジンとが性能的にマッチングさ
れているので、安定した稼働が可能であり、作動信頼性
が高いので実用的価値が大きい。その上、上記のエンジ
ンはガス燃料を用いる方式であるから、電気駆動方式の
冷暖房空調設備に比してエネルギーコストが低廉であ
り、しかも、電力負荷平準化に貢献し得る。
成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部分を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作されて、HCFC類
フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器で
あり、室外機はHFC類フロンを熱搬送媒体とするよう
に設計製作された機器であって、HFC類フロンのガス
を圧縮するように設計製作された圧縮機と、該圧縮機を
回転駆動するように性能特性をマッチングされたガス燃
料焚きエンジンと、HFC類フロンを熱搬送媒体とする
ように設計製作された室外熱交換器と、を具備してい
て、前記の室内機よりも稼働経歴が新しく、かつ、前記
の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒体の循環系
統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機油が封入されて
いることを特徴とする。以上に説明した請求項9の冷暖
房空調設備は、これを構成する各種機器類の中で最も損
耗の進行が速やかな圧縮機の稼働経歴が、比較的損耗進
行の緩徐な室内機よりも新しいので、両者の残存耐用命
数に大きい差が無く、全体的に耐久性がバランスしてい
る。しかも、室内機はHCFC類フロン用として設計製
作され、かつHCFC類フロンの循環供給を受けるよう
になっているので、設計仕様の冷暖房機能を発揮するこ
とができる。また、稼働経歴の新しい圧縮機はHFC類
フロン用の設計製作されたものであるから、改造用の補
給機器として入手することが容易である。その上、圧縮
機と該圧縮機駆動用エンジンとが性能的にマッチングさ
れているので、安定した稼働が可能であり、作動信頼性
が高いので実用的価値が大きい。その上、上記のエンジ
ンはガス燃料を用いる方式であるから、電気駆動方式の
冷暖房空調設備に比してエネルギーコストが低廉であ
り、しかも、電力負荷平準化に貢献し得る。
【0022】請求項10の発明に係る冷暖房空調設備の
構成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作された後、HCFC
類フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器
であり、室外機は、(イ)HCFC類フロンを熱搬送媒
体とするように設計製作された後、HCFC類フロンを
熱搬送媒体として稼働した経歴をゆ有する室外熱交換器
と、(ロ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とし電気モー
ターを駆動源とするように設計製作され、前記室内機お
よび室外熱交換器に比して稼働経歴の新しいガス圧縮機
と、(ハ)上記ガス圧縮機を回転駆動するようにマッチ
ングされたガス燃料焚きのエンジンと、を具備してお
り、かつ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬
送媒体の循環系統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機
油が封入されていることを特徴とする。以上に説明した
請求項10の発明に係る冷暖房空調設備は、HCFC類
フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房空調設備の構成
機器類の一部を交換することによって迅速,容易,かつ
低コストで構成することができ、既設設備を全廃しない
ので省資源に貢献することができる上に、産業廃棄物の
減量についても貢献するところ多大である。その上、改
造後における冷暖房空調設備を構成している機器類の中
で比較的耐用命数の短いガス圧縮機の稼働経歴が、その
他の主要構成機器の稼働経歴に比して新しいので、冷暖
房空調設備全体として各構成機器相互の耐久性能がバラ
ンスしている。さらに、改造後において冷暖房空調設備
の熱搬送媒体の循環系統を構成している機器類および管
路の中にHFC類フロンが封入されているのでフロン公
害対策が完全であり、改造後における冷暖房空調設備の
メンティナンスが容易であり、補給用フロンの入手にも
困難を伴わない。
構成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作された後、HCFC
類フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器
であり、室外機は、(イ)HCFC類フロンを熱搬送媒
体とするように設計製作された後、HCFC類フロンを
熱搬送媒体として稼働した経歴をゆ有する室外熱交換器
と、(ロ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とし電気モー
ターを駆動源とするように設計製作され、前記室内機お
よび室外熱交換器に比して稼働経歴の新しいガス圧縮機
と、(ハ)上記ガス圧縮機を回転駆動するようにマッチ
ングされたガス燃料焚きのエンジンと、を具備してお
り、かつ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬
送媒体の循環系統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機
油が封入されていることを特徴とする。以上に説明した
請求項10の発明に係る冷暖房空調設備は、HCFC類
フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房空調設備の構成
機器類の一部を交換することによって迅速,容易,かつ
低コストで構成することができ、既設設備を全廃しない
ので省資源に貢献することができる上に、産業廃棄物の
減量についても貢献するところ多大である。その上、改
造後における冷暖房空調設備を構成している機器類の中
で比較的耐用命数の短いガス圧縮機の稼働経歴が、その
他の主要構成機器の稼働経歴に比して新しいので、冷暖
房空調設備全体として各構成機器相互の耐久性能がバラ
ンスしている。さらに、改造後において冷暖房空調設備
の熱搬送媒体の循環系統を構成している機器類および管
路の中にHFC類フロンが封入されているのでフロン公
害対策が完全であり、改造後における冷暖房空調設備の
メンティナンスが容易であり、補給用フロンの入手にも
困難を伴わない。
【0023】請求項11の発明に係る冷暖房空調設備の
構成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作された後、HCFC
類フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器
であり、室外機は、(イ)HCFC類フロンを熱搬送媒
体とするように設計製作された後、HCFC類フロンを
熱搬送媒体として稼働した経歴を有する熱交換器と、
(ロ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とし電気モーター
を駆動源とするように設計製作され、前記室内機および
室外熱交換器に比して稼働経歴の新しいガス圧縮機と、
(ハ)上記ガス圧縮機を回転駆動するようにマッチング
されたガス燃料焚きのエンジンと、を具備しており、か
つ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒体
の循環系統の中に、HCFC類フロンおよび冷凍機油が
封入されていることを特徴とする。以上に説明した請求
項11の発明に係る冷暖房空調設備は、HCFC類フロ
ンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房空調設備の構成機器
類の一部を交換することによって迅速,容易,かつ低コ
ストで構成することができ、既設設備を全廃しないので
省資源に貢献することができる上に、産業廃棄物の減量
についても貢献するところ多大である。その上、改造後
における冷暖房空調設備を構成している機器類の中で比
較的耐用命数の短いガス圧縮機の稼働経歴が、その他の
主要構成機器の稼働経歴に比して新しいので、冷暖房空
調設備全体として各構成機器相互の耐久性能がバランス
している。さらに、改造後において冷暖房空調設備の熱
搬送媒体の循環系統を構成している機器の中にHCFC
類フロンが封入されているので、改造前の冷暖房空調設
備に用いられていたHCFC類フロンを廃棄することな
く、改造後においても使用することができるので経済的
である。
構成は、生産され、稼働し、主要構成機器の一部を交換
して改造された経歴を有する冷暖房空調設備であって、
室外機と室内機とより成り、室内機はHCFC類フロン
を熱搬送媒体とするように設計製作された後、HCFC
類フロンを熱搬送媒体として稼働した経歴を有する機器
であり、室外機は、(イ)HCFC類フロンを熱搬送媒
体とするように設計製作された後、HCFC類フロンを
熱搬送媒体として稼働した経歴を有する熱交換器と、
(ロ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とし電気モーター
を駆動源とするように設計製作され、前記室内機および
室外熱交換器に比して稼働経歴の新しいガス圧縮機と、
(ハ)上記ガス圧縮機を回転駆動するようにマッチング
されたガス燃料焚きのエンジンと、を具備しており、か
つ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒体
の循環系統の中に、HCFC類フロンおよび冷凍機油が
封入されていることを特徴とする。以上に説明した請求
項11の発明に係る冷暖房空調設備は、HCFC類フロ
ンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房空調設備の構成機器
類の一部を交換することによって迅速,容易,かつ低コ
ストで構成することができ、既設設備を全廃しないので
省資源に貢献することができる上に、産業廃棄物の減量
についても貢献するところ多大である。その上、改造後
における冷暖房空調設備を構成している機器類の中で比
較的耐用命数の短いガス圧縮機の稼働経歴が、その他の
主要構成機器の稼働経歴に比して新しいので、冷暖房空
調設備全体として各構成機器相互の耐久性能がバランス
している。さらに、改造後において冷暖房空調設備の熱
搬送媒体の循環系統を構成している機器の中にHCFC
類フロンが封入されているので、改造前の冷暖房空調設
備に用いられていたHCFC類フロンを廃棄することな
く、改造後においても使用することができるので経済的
である。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る冷暖房空調設
備の1実施形態を示す系統図である。この実施形態は、
前掲の図3に示した従来例の、HCFC類フロンを用い
た冷暖房空調設備が稼働した後、同図3のA部に示した
電気モータ17eとHCFC類フロン用圧縮機16hc
を取り外し、図4のB部に示したHFC類フロン用圧縮
機16hfとガスエンジン17gとのアッセンブリを取
り付けて改造した1例である。上記のアッセンブリは今
日において市場に流通しているから入手に困難を伴わな
い。上述の機器交換を行なった後、熱搬送媒体循環系統
の中にHFC類フロンと冷凍機油とを封入してある。上
述のごとく、改造後における圧縮機16hfはHFC類
フロン用として設計製作された機器であり、かつ、熱搬
送媒体としてHFC類フロンが用いられるので、圧縮機
16hfの容量の選定に別段の困難は無く、公称冷暖房
能力を適合せしめるように選定すれば良い。
備の1実施形態を示す系統図である。この実施形態は、
前掲の図3に示した従来例の、HCFC類フロンを用い
た冷暖房空調設備が稼働した後、同図3のA部に示した
電気モータ17eとHCFC類フロン用圧縮機16hc
を取り外し、図4のB部に示したHFC類フロン用圧縮
機16hfとガスエンジン17gとのアッセンブリを取
り付けて改造した1例である。上記のアッセンブリは今
日において市場に流通しているから入手に困難を伴わな
い。上述の機器交換を行なった後、熱搬送媒体循環系統
の中にHFC類フロンと冷凍機油とを封入してある。上
述のごとく、改造後における圧縮機16hfはHFC類
フロン用として設計製作された機器であり、かつ、熱搬
送媒体としてHFC類フロンが用いられるので、圧縮機
16hfの容量の選定に別段の困難は無く、公称冷暖房
能力を適合せしめるように選定すれば良い。
【0025】本図1を参照して、上記と異なる実施形態
について述べる。上記実施形態においては、圧縮機16
hfと、これに対して性能特性をマッチングさせたガス
エンジン17gとのアッセンブリBを単位として交換し
たが、上記のアッセンブリBを含む室外機2を単位とし
てアッセンブリ交換することもできる。このように室外
機2をそっくり交換すると、既設の室外機と共に既設の
HCFC類フロン用室外熱交換器12hcを廃却するこ
とになるので改造用補給資材費用は増えるが、機器交換
作業の所要工数は少なくて済む。
について述べる。上記実施形態においては、圧縮機16
hfと、これに対して性能特性をマッチングさせたガス
エンジン17gとのアッセンブリBを単位として交換し
たが、上記のアッセンブリBを含む室外機2を単位とし
てアッセンブリ交換することもできる。このように室外
機2をそっくり交換すると、既設の室外機と共に既設の
HCFC類フロン用室外熱交換器12hcを廃却するこ
とになるので改造用補給資材費用は増えるが、機器交換
作業の所要工数は少なくて済む。
【0026】改造に際して、圧縮機16hfを、ガスエ
ンジン17gとのアッセンブリで、もしくは室外機2全
体をアッセンブリとして交換して、熱搬送媒体であるフ
ロンの類別を変更するので、室外制御盤を交換し、もし
くは再調整(部品交換も含み得る)した。再調整した制
御系機器の符号にはダッシを付して示した。27hc′
は再調整済み制御盤である。符号7hc′および18h
c′は再調整済み膨張弁である。本図1から容易に理解
できるように、上記2個の膨張弁は直列に接続されてい
る。このような場合、いずれか片方の膨張弁は取外し、
もしくはバイパスし、または最大開度の状態に固定し
て、熱搬送媒体(液状のフロン)の流量を抑制しない状
態ならしめても良い。
ンジン17gとのアッセンブリで、もしくは室外機2全
体をアッセンブリとして交換して、熱搬送媒体であるフ
ロンの類別を変更するので、室外制御盤を交換し、もし
くは再調整(部品交換も含み得る)した。再調整した制
御系機器の符号にはダッシを付して示した。27hc′
は再調整済み制御盤である。符号7hc′および18h
c′は再調整済み膨張弁である。本図1から容易に理解
できるように、上記2個の膨張弁は直列に接続されてい
る。このような場合、いずれか片方の膨張弁は取外し、
もしくはバイパスし、または最大開度の状態に固定し
て、熱搬送媒体(液状のフロン)の流量を抑制しない状
態ならしめても良い。
【0027】図2は、前掲の図1と異なる実施形態を示
す系統図である。この実施形態(図2)が前記実施形態
(図1)に比して基本的に異なる点は、改造後の冷暖房
空調設備の熱搬送媒体循環系統の中にHCFC類フロン
および冷凍機油が封入されている。HCFC類フロンに
比して蒸発潜熱が少ない(1/N)HFC類フロン用と
して設計製作された圧縮機を取り付け、この圧縮機によ
ってHCFC類フロンのガスを圧縮するので、改造前の
冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して1/Nの公称
冷暖房能力を有する小容量HFC類フロン用圧縮機3o
hfを選定し、もしくは上記小容量圧縮機30hfを備
えた室外機を選定してアッセンブリ交換する。このと
き、双方の類別のフロン相互の飽和蒸気比容積の比Mを
乗じてM/Nの公称冷暖房能力を備えたものを用いると
さらに良い。上記HFC類フロン用圧縮機30その他の
構成部品の中にHFC類フロンが入っていれば、これを
排出してから洗浄して使用し、類別を異にするフロン相
互が混合しないように留意する。
す系統図である。この実施形態(図2)が前記実施形態
(図1)に比して基本的に異なる点は、改造後の冷暖房
空調設備の熱搬送媒体循環系統の中にHCFC類フロン
および冷凍機油が封入されている。HCFC類フロンに
比して蒸発潜熱が少ない(1/N)HFC類フロン用と
して設計製作された圧縮機を取り付け、この圧縮機によ
ってHCFC類フロンのガスを圧縮するので、改造前の
冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して1/Nの公称
冷暖房能力を有する小容量HFC類フロン用圧縮機3o
hfを選定し、もしくは上記小容量圧縮機30hfを備
えた室外機を選定してアッセンブリ交換する。このと
き、双方の類別のフロン相互の飽和蒸気比容積の比Mを
乗じてM/Nの公称冷暖房能力を備えたものを用いると
さらに良い。上記HFC類フロン用圧縮機30その他の
構成部品の中にHFC類フロンが入っていれば、これを
排出してから洗浄して使用し、類別を異にするフロン相
互が混合しないように留意する。
【0028】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、改造前に電気モーター駆動方式であった冷
暖房空調設備が、改造されてガス燃料焚きエンジンで駆
動される方式になり、ユーザーのエネルギーコスト負担
が軽減され、かつ、電力負荷平準化に対する協力が果た
される。改造前の冷暖房空調設備はHCFC類フロン用
ガス圧縮機を備えているので、これを取り外した後、同
じ規格のHCFC類フロン用ガス圧縮機の新品を取り付
けても良さそうに思われるのであるが、現在の問題とし
て、「駆動用のガス燃料焚きエンジンと性能的にマッチ
ングされたHCFC類フロン用のガス圧縮機」は入手困
難であるから、本請求項においては「HFC類フロン用
のガス圧縮機と、これに性能的にマッチングされたガス
燃料焚きエンジン」を備えた室外機アッセンブリを交換
することにより、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を備えた室外機
を取り付けてHCFC類フロンのガスを圧縮せしめる。
従って「改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等
しい公称冷暖房能力を有する冷暖房空調設備を構成する
ように設計製作されたHFC類フロン用の室外機」を改
造用の補給機器として用いると、ガス圧縮機の容量が必
要以上に大きいものとなり、過剰の容量が無駄になるの
みでなく、過大容量のガス圧縮機は大形,大重量であ
り、かつ高価である。その上、過大容量のガス圧縮機に
対して性能的にマッチングされたエンジン(この場合、
ガス燃料焚きエンジン)は過大な機器となって不経済で
ある。そこで本請求項においては、改造前の冷暖房空調
設備の公称冷暖房能力に比して1/Nの公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用の室外機アッセンブリを用い
ることにより、改造後における冷暖房空調設備全体につ
いて、構成機器類の性能をバランスさせることができ
た。
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明方
法によると、改造前に電気モーター駆動方式であった冷
暖房空調設備が、改造されてガス燃料焚きエンジンで駆
動される方式になり、ユーザーのエネルギーコスト負担
が軽減され、かつ、電力負荷平準化に対する協力が果た
される。改造前の冷暖房空調設備はHCFC類フロン用
ガス圧縮機を備えているので、これを取り外した後、同
じ規格のHCFC類フロン用ガス圧縮機の新品を取り付
けても良さそうに思われるのであるが、現在の問題とし
て、「駆動用のガス燃料焚きエンジンと性能的にマッチ
ングされたHCFC類フロン用のガス圧縮機」は入手困
難であるから、本請求項においては「HFC類フロン用
のガス圧縮機と、これに性能的にマッチングされたガス
燃料焚きエンジン」を備えた室外機アッセンブリを交換
することにより、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を備えた室外機
を取り付けてHCFC類フロンのガスを圧縮せしめる。
従って「改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等
しい公称冷暖房能力を有する冷暖房空調設備を構成する
ように設計製作されたHFC類フロン用の室外機」を改
造用の補給機器として用いると、ガス圧縮機の容量が必
要以上に大きいものとなり、過剰の容量が無駄になるの
みでなく、過大容量のガス圧縮機は大形,大重量であ
り、かつ高価である。その上、過大容量のガス圧縮機に
対して性能的にマッチングされたエンジン(この場合、
ガス燃料焚きエンジン)は過大な機器となって不経済で
ある。そこで本請求項においては、改造前の冷暖房空調
設備の公称冷暖房能力に比して1/Nの公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用の室外機アッセンブリを用い
ることにより、改造後における冷暖房空調設備全体につ
いて、構成機器類の性能をバランスさせることができ
た。
【0029】請求項2の発明方法によると、改造前の電
気モーター駆動方式であった冷暖房空調設備が、改造さ
れてガス燃料焚きエンジンで駆動される方式になり、ユ
ーザーのエネルギーコスト負担が軽減され、かつ、電力
負荷平準化に対する協力が果たされる。改造前の冷暖房
空調設備はHCFC類フロン用ガス圧縮機を備えている
ので、これを取り外した後、同じ規格のHCFC類フロ
ン用ガス圧縮機の新品を取り付けても良さそうに思われ
るのであるが、現実の問題として、「駆動用のガス燃料
焚きエンジンと性能的にマッチングされたHCFC類フ
ロン用のガス圧縮機」は入手困難であるから、本請求項
においては「HFC類フロン用のガス圧縮機と、これに
性能的にマッチングされたガス燃料焚きエンジン」をア
ッセンブリを交換することにより、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を取り付けてH
CFC類フロンのガスを圧縮せしめる。従って「改造前
の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等しい公称冷暖房
能力を有する冷暖房空調設備を構成するように設計製作
されたHFC類フロン用の圧縮機」を改造用の補給機器
として用いると、ガス圧縮機の容量が必要以上に大きい
ものとなり、過剰の容量が無駄になるのみでなく、過大
容量のガス圧縮機は大形,大重量であり、かつ高価であ
る。その上、過大容量のガス圧縮機に対して性能的にマ
ッチングされたエンジン(この場合、ガス燃料焚きエン
ジン)は過大な機器となって不経済である。そこで本請
求項においては、改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房
能力に比して1/Nの公称冷暖房能力を有するHFC類
フロン用圧縮機と駆動用ガス燃料焚きエンジンとのアッ
センブリを用いることにより、改造後における冷暖房空
調設備全体について、構成機器類の性能をバランスさせ
ることができた。
気モーター駆動方式であった冷暖房空調設備が、改造さ
れてガス燃料焚きエンジンで駆動される方式になり、ユ
ーザーのエネルギーコスト負担が軽減され、かつ、電力
負荷平準化に対する協力が果たされる。改造前の冷暖房
空調設備はHCFC類フロン用ガス圧縮機を備えている
ので、これを取り外した後、同じ規格のHCFC類フロ
ン用ガス圧縮機の新品を取り付けても良さそうに思われ
るのであるが、現実の問題として、「駆動用のガス燃料
焚きエンジンと性能的にマッチングされたHCFC類フ
ロン用のガス圧縮機」は入手困難であるから、本請求項
においては「HFC類フロン用のガス圧縮機と、これに
性能的にマッチングされたガス燃料焚きエンジン」をア
ッセンブリを交換することにより、 a.電気駆動方式をガス燃料焚きエンジン駆動方式に改
良してエネルギーコスト低減と電力負荷平準化協力とを
果たすことと、 b.現実に入手可能な新品の機器を改造用補給資材とし
て使用することと、を両立せしめ得たものである。 さらに本請求項においては、上述のごとくにしてHCF
C類フロン用のガス圧縮機をHFC類フロン用のガス圧
縮機に交換したことに伴って発生する「HCFC類フロ
ンの物性(特に蒸発潜熱)とHFC類フロンの物性との
相異に因るミスマッチング」を未然に防止することがで
きる。すなわち、HCFC類フロンに比してHFC類フ
ロンは一般に蒸発潜熱が小さく、1/Nである(ただ
し、Nは1以上の数)。このため、公称冷暖房能力の等
しいガス圧縮機相互について比較すると、HFC類フロ
ン用ガス圧縮機の容量はHCFC類フロン用ガス圧縮機
の容量に比して約N倍になっている。本請求項において
は、改造した後の冷暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の
中へHCFC類フロンを封入する構成をとっている。す
なわち、HFC類フロン用のガス圧縮機を取り付けてH
CFC類フロンのガスを圧縮せしめる。従って「改造前
の冷暖房空調設備の公称冷暖房能力と等しい公称冷暖房
能力を有する冷暖房空調設備を構成するように設計製作
されたHFC類フロン用の圧縮機」を改造用の補給機器
として用いると、ガス圧縮機の容量が必要以上に大きい
ものとなり、過剰の容量が無駄になるのみでなく、過大
容量のガス圧縮機は大形,大重量であり、かつ高価であ
る。その上、過大容量のガス圧縮機に対して性能的にマ
ッチングされたエンジン(この場合、ガス燃料焚きエン
ジン)は過大な機器となって不経済である。そこで本請
求項においては、改造前の冷暖房空調設備の公称冷暖房
能力に比して1/Nの公称冷暖房能力を有するHFC類
フロン用圧縮機と駆動用ガス燃料焚きエンジンとのアッ
センブリを用いることにより、改造後における冷暖房空
調設備全体について、構成機器類の性能をバランスさせ
ることができた。
【0030】請求項3の発明方法によると、請求項1に
係る発明方法を実施するに際して、改造用の補給機器と
しての室外機の容量をいっそう精密に適正に設定するこ
とができる。すなわち、請求項1においてはHCFC類
フロンの蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の
比率Nに基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備
の公称冷暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機を選
定して取り付けることにより、概要的に適正な容量を有
する補給用機器を選定することができたが、本請求項に
おいては、多少の手数を掛けてもより精密に適正な室外
機容量を算出して補給用機器としての室外機を選定でき
るようにした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発
潜熱は一般に、kcal/kgを単位として表示されているの
に比して、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり
容積で表される。このため、HCFC類フロンの比重と
HFC類フロンの比重との差異を考慮に入れることによ
って、より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を
算出することができる。そこで本請求項においては、
「HCFC類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロン
の飽和蒸気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指
標数値である1/Nに乗じて、補正された指標数値M/
Nを得た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類
に属するフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言
えないが、例えばフロンR22(HCFC類フロン)と
フロンR134a(HFC類フロン)との場合、前記M
の値は約1.37であるから、この数値を乗じて補正す
ることの効果は大きい。
係る発明方法を実施するに際して、改造用の補給機器と
しての室外機の容量をいっそう精密に適正に設定するこ
とができる。すなわち、請求項1においてはHCFC類
フロンの蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の
比率Nに基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備
の公称冷暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機を選
定して取り付けることにより、概要的に適正な容量を有
する補給用機器を選定することができたが、本請求項に
おいては、多少の手数を掛けてもより精密に適正な室外
機容量を算出して補給用機器としての室外機を選定でき
るようにした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発
潜熱は一般に、kcal/kgを単位として表示されているの
に比して、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり
容積で表される。このため、HCFC類フロンの比重と
HFC類フロンの比重との差異を考慮に入れることによ
って、より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を
算出することができる。そこで本請求項においては、
「HCFC類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロン
の飽和蒸気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指
標数値である1/Nに乗じて、補正された指標数値M/
Nを得た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類
に属するフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言
えないが、例えばフロンR22(HCFC類フロン)と
フロンR134a(HFC類フロン)との場合、前記M
の値は約1.37であるから、この数値を乗じて補正す
ることの効果は大きい。
【0031】請求項4の発明方法によると、請求項2に
係る発明方法を実施するに際して、改造用の補給機器と
しての圧縮機の容量をいっそう精密に適正に設定するこ
とができる。すなわち、請求項2においてはHCFC類
フロンの蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の
比率Nに基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備
の公称冷暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用冷暖房空調設備の圧縮機を選
定して取り付けることにより、概要的に適正な容量を有
する補給用機器を選定することができたが、本請求項に
おいては、多少の手数を掛けてもより精密に適正な圧縮
機容量を算出して補給用機器としての圧縮機を選定でき
るようにした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発
潜熱は一般に、kcal/kgを単位として表示されているの
に比して、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり
容積で表される。このため、HCFC類フロンの比重と
HFC類フロンの比重との差異を考慮に入れることによ
って、より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を
算出することができる。そこで本請求項においては、
「HCFC類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロン
の飽和蒸気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指
標数値である1/Nに乗じて、補正された指標数値M/
Nを得た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類
に属するフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言
えないが、例えばフロンR22(HCFC類フロン)と
フロンR134a(HFC類フロン)との場合、前記M
の値は約1.37であるから、この数値を乗じて補正す
ることの効果は大きい。
係る発明方法を実施するに際して、改造用の補給機器と
しての圧縮機の容量をいっそう精密に適正に設定するこ
とができる。すなわち、請求項2においてはHCFC類
フロンの蒸発潜熱に対するHFC類フロンの蒸発潜熱の
比率Nに基づいて、HCFC類フロン用冷暖房空調設備
の公称冷暖房能力に比して約1/N倍の公称冷暖房能力
を有するHFC類フロン用冷暖房空調設備の圧縮機を選
定して取り付けることにより、概要的に適正な容量を有
する補給用機器を選定することができたが、本請求項に
おいては、多少の手数を掛けてもより精密に適正な圧縮
機容量を算出して補給用機器としての圧縮機を選定でき
るようにした。前記の選定指標数値の算出に用いた蒸発
潜熱は一般に、kcal/kgを単位として表示されているの
に比して、ガス圧縮機の容量は一般に、単位時間当たり
容積で表される。このため、HCFC類フロンの比重と
HFC類フロンの比重との差異を考慮に入れることによ
って、より正確に補給用機器である圧縮機の適正容量を
算出することができる。そこで本請求項においては、
「HCFC類フロンの飽和蒸気比容積/HFC類フロン
の飽和蒸気比容積」の値をMとし、この値Mを前記の指
標数値である1/Nに乗じて、補正された指標数値M/
Nを得た。HCFC類に属するフロン、およびHFC類
に属するフロンはそれぞれ複数種類有るので一概には言
えないが、例えばフロンR22(HCFC類フロン)と
フロンR134a(HFC類フロン)との場合、前記M
の値は約1.37であるから、この数値を乗じて補正す
ることの効果は大きい。
【0032】請求項5の発明方法によると、請求項1も
しくは請求項2の発明の実施に伴ってガス圧縮機がHC
FC類フロン用圧縮機からHFC類フロン用圧縮機に交
換されたことに起因する熱搬送媒体流量の微小なミスマ
ッチングを、膨張弁の交換もしくは再調整によって補正
し、交換された後の圧縮機(元来はHFC類フロン用と
して設計,製作されたもの)の吸入・吐出ガス流量を適
正ならしめ、吸入ガス流の中に液滴が混入したり、吐出
ガス流が過熱したりする虞れを無くすることができる。
本発明方法の基本的な構成は、HCFC類フロン用に設
計製作されたガス圧縮機を取り外して、取り外したガス
圧縮機に比して容量的に等価なHFC類フロン用のガス
圧縮機を取り付けるのであるが、さらに本請求項を適用
して膨張弁を交換し、もしくは再調整して前記ガス圧縮
機の流量を適正に制御することにより、改造後の冷暖房
空調設備全体としてバランスのとれた作動を安定して行
なわせることができる。
しくは請求項2の発明の実施に伴ってガス圧縮機がHC
FC類フロン用圧縮機からHFC類フロン用圧縮機に交
換されたことに起因する熱搬送媒体流量の微小なミスマ
ッチングを、膨張弁の交換もしくは再調整によって補正
し、交換された後の圧縮機(元来はHFC類フロン用と
して設計,製作されたもの)の吸入・吐出ガス流量を適
正ならしめ、吸入ガス流の中に液滴が混入したり、吐出
ガス流が過熱したりする虞れを無くすることができる。
本発明方法の基本的な構成は、HCFC類フロン用に設
計製作されたガス圧縮機を取り外して、取り外したガス
圧縮機に比して容量的に等価なHFC類フロン用のガス
圧縮機を取り付けるのであるが、さらに本請求項を適用
して膨張弁を交換し、もしくは再調整して前記ガス圧縮
機の流量を適正に制御することにより、改造後の冷暖房
空調設備全体としてバランスのとれた作動を安定して行
なわせることができる。
【0033】請求項6の発明方法によると、改造後の冷
暖房空調設備を構成している機器類相互の間における動
的作動特性を総合的に調整して冷暖房機能を発揮せしめ
ることができ、特に、冷熱負荷の変動や気温の変化に対
して即時的に順応することができる。すなわち、本発明
方法の基本的な構成であるところの「HFC類フロン用
として設計製作されたガス圧縮機によって、既設のHC
FC類フロン用ガス圧縮機に代替する」という「本来の
設備や機器の設計製作者が予想しなかったような大改
造」に伴って発生する虞れの有るミスマッチングを防止
するため、請求項1ないし請求項5においては主として
定格状態における仕様諸元に基づいて圧縮機容量および
膨張弁特性を整合せしめたが、本請求項においては、さ
らに室外制御盤を交換し、もしくは再調整(部品交換を
含み得る)を施すことにより、外気温の変化や冷熱負荷
の変動といった「ガス圧縮機にとって外的要因の不規則
な変化」を生じた場合においても、改造された冷暖房空
調設備の構成機器類全体として機器相互の協働を有機的
に維持せしめ得るようになった。請求項7の発明方法に
よると、改造後における冷暖房空調設備内における熱搬
送媒体の循環系統内における流量制御が容易である。詳
しくは、流量制御用の膨張弁の構成が簡略化されて、改
造の所要工数および費用が節減される。膨張弁は熱搬送
媒体の流量を制御するための重要な構成部材であって、
従来一般に各室内機および各室外機に1個ずつ配設され
ている。しかし、本発明方法の基本的な構成として、新
品のHFC類フロン用圧縮機によって既設のHCFC類
フロン用圧縮機に代替すると、膨張弁の調整状態を修正
しなければならなくなるが、本請求項においては、多数
の膨張弁の内の少なくとも1個の膨張弁について精密な
調整を不要ならしめた。本請求項の構成には3つの選択
肢が設けられているが、膨張弁を最大開度に固定するこ
とと、取り外して直結することと、バイパスを設けるこ
ととは、その結果として熱搬送媒体の流量抑制を消失さ
せるという作用について同様ないし類似であり、精密な
調整を要しないので迅速容易に実施することができる。
例えば1基の室外機と複数基の室内機とによって冷暖房
空調設備が構成されている場合、上記複数基の室内機の
総べてに膨張弁が設けられていれば、1基の室外機には
膨張弁による流量抑制を必要としない場合が有り得る。
このような場合は本請求項を適用することによって改造
の所要工数を節減して改造費用を低減せしめることがで
きる。
暖房空調設備を構成している機器類相互の間における動
的作動特性を総合的に調整して冷暖房機能を発揮せしめ
ることができ、特に、冷熱負荷の変動や気温の変化に対
して即時的に順応することができる。すなわち、本発明
方法の基本的な構成であるところの「HFC類フロン用
として設計製作されたガス圧縮機によって、既設のHC
FC類フロン用ガス圧縮機に代替する」という「本来の
設備や機器の設計製作者が予想しなかったような大改
造」に伴って発生する虞れの有るミスマッチングを防止
するため、請求項1ないし請求項5においては主として
定格状態における仕様諸元に基づいて圧縮機容量および
膨張弁特性を整合せしめたが、本請求項においては、さ
らに室外制御盤を交換し、もしくは再調整(部品交換を
含み得る)を施すことにより、外気温の変化や冷熱負荷
の変動といった「ガス圧縮機にとって外的要因の不規則
な変化」を生じた場合においても、改造された冷暖房空
調設備の構成機器類全体として機器相互の協働を有機的
に維持せしめ得るようになった。請求項7の発明方法に
よると、改造後における冷暖房空調設備内における熱搬
送媒体の循環系統内における流量制御が容易である。詳
しくは、流量制御用の膨張弁の構成が簡略化されて、改
造の所要工数および費用が節減される。膨張弁は熱搬送
媒体の流量を制御するための重要な構成部材であって、
従来一般に各室内機および各室外機に1個ずつ配設され
ている。しかし、本発明方法の基本的な構成として、新
品のHFC類フロン用圧縮機によって既設のHCFC類
フロン用圧縮機に代替すると、膨張弁の調整状態を修正
しなければならなくなるが、本請求項においては、多数
の膨張弁の内の少なくとも1個の膨張弁について精密な
調整を不要ならしめた。本請求項の構成には3つの選択
肢が設けられているが、膨張弁を最大開度に固定するこ
とと、取り外して直結することと、バイパスを設けるこ
ととは、その結果として熱搬送媒体の流量抑制を消失さ
せるという作用について同様ないし類似であり、精密な
調整を要しないので迅速容易に実施することができる。
例えば1基の室外機と複数基の室内機とによって冷暖房
空調設備が構成されている場合、上記複数基の室内機の
総べてに膨張弁が設けられていれば、1基の室外機には
膨張弁による流量抑制を必要としない場合が有り得る。
このような場合は本請求項を適用することによって改造
の所要工数を節減して改造費用を低減せしめることがで
きる。
【0034】請求項8の冷暖房空調設備は、これを構成
する各種機器類の中で最も損耗の進行が速やかな室外機
の稼働経歴が、比較的損耗進行の緩徐な室内機よりも新
しいので、両者の残存耐用命数に大きい差が無く、全体
的に耐久性がバランスしている。しかも、室内機はHC
FC類フロン用として設計製作され、かつHCFC類フ
ロンの循環供給を受けるようになっているので、設計仕
様の冷暖房機能を発揮することができる。また、稼働経
歴の新しい室外機はHFC類フロン用に設計製作された
ものであるから、改造用の補給機器として入手すること
が容易である。その上、圧縮機と該圧縮機駆動用エンジ
ンとが性能的にマッチングされているので、安定した稼
働が可能であり、作動信頼性が高いので実用的価値が大
きい。その上、上記のエンジンはガス燃料を用いる方式
であるから、電気駆動方式の冷暖房空調設備に比してエ
ネルギーコストが低廉であり、しかも、電力負荷平準化
に貢献し得る。
する各種機器類の中で最も損耗の進行が速やかな室外機
の稼働経歴が、比較的損耗進行の緩徐な室内機よりも新
しいので、両者の残存耐用命数に大きい差が無く、全体
的に耐久性がバランスしている。しかも、室内機はHC
FC類フロン用として設計製作され、かつHCFC類フ
ロンの循環供給を受けるようになっているので、設計仕
様の冷暖房機能を発揮することができる。また、稼働経
歴の新しい室外機はHFC類フロン用に設計製作された
ものであるから、改造用の補給機器として入手すること
が容易である。その上、圧縮機と該圧縮機駆動用エンジ
ンとが性能的にマッチングされているので、安定した稼
働が可能であり、作動信頼性が高いので実用的価値が大
きい。その上、上記のエンジンはガス燃料を用いる方式
であるから、電気駆動方式の冷暖房空調設備に比してエ
ネルギーコストが低廉であり、しかも、電力負荷平準化
に貢献し得る。
【0035】請求項9の冷暖房空調設備は、これを構成
する各種機器類の中で最も損耗の進行が速やかな圧縮機
の稼働経歴が、比較的損耗進行の緩徐な室内機よりも新
しいので、両者の残存耐用命数に大きい差が無く、全体
的に耐久性がバランスしている。しかも、室内機はHC
FC類フロン用として設計製作され、かつHCFC類フ
ロンの循環供給を受けるようになっているので、設計仕
様の冷暖房機能を発揮することができる。また、稼働経
歴の新しい圧縮機はHFC類フロン用の設計製作された
ものであるから、改造用の補給機器として入手すること
が容易である。その上、圧縮機と該圧縮機駆動用エンジ
ンとが性能的にマッチングされているので、安定した稼
働が可能であり、作動信頼性が高いので実用的価値が大
きい。その上、上記のエンジンはガス燃料を用いる方式
であるから、電気駆動方式の冷暖房空調設備に比してエ
ネルギーコストが低廉であり、しかも、電力負荷平準化
に貢献し得る。
する各種機器類の中で最も損耗の進行が速やかな圧縮機
の稼働経歴が、比較的損耗進行の緩徐な室内機よりも新
しいので、両者の残存耐用命数に大きい差が無く、全体
的に耐久性がバランスしている。しかも、室内機はHC
FC類フロン用として設計製作され、かつHCFC類フ
ロンの循環供給を受けるようになっているので、設計仕
様の冷暖房機能を発揮することができる。また、稼働経
歴の新しい圧縮機はHFC類フロン用の設計製作された
ものであるから、改造用の補給機器として入手すること
が容易である。その上、圧縮機と該圧縮機駆動用エンジ
ンとが性能的にマッチングされているので、安定した稼
働が可能であり、作動信頼性が高いので実用的価値が大
きい。その上、上記のエンジンはガス燃料を用いる方式
であるから、電気駆動方式の冷暖房空調設備に比してエ
ネルギーコストが低廉であり、しかも、電力負荷平準化
に貢献し得る。
【0036】請求項10の発明に係る冷暖房空調設備
は、HCFC類フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房
空調設備の構成機器類の一部を交換することによって迅
速,容易,かつ低コストで構成することができ、既設設
備を全廃しないので省資源に貢献することができる上
に、産業廃棄物の減量についても貢献するところ多大で
ある。その上、改造後における冷暖房空調設備を構成し
ている機器類の中で比較的耐用命数の短いガス圧縮機の
稼働経歴が、その他の主要構成機器の稼働経歴に比して
新しいので、冷暖房空調設備全体として各構成機器相互
の耐久性能がバランスしている。さらに、改造後におい
て冷暖房空調設備の熱搬送媒体の循環系統を構成してい
る機器類および管路の中にHFC類フロンが封入されて
いるのでフロン公害対策が完全であり、改造後における
冷暖房空調設備のメンティナンスが容易であり、補給用
フロンの入手にも困難を伴わない。
は、HCFC類フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房
空調設備の構成機器類の一部を交換することによって迅
速,容易,かつ低コストで構成することができ、既設設
備を全廃しないので省資源に貢献することができる上
に、産業廃棄物の減量についても貢献するところ多大で
ある。その上、改造後における冷暖房空調設備を構成し
ている機器類の中で比較的耐用命数の短いガス圧縮機の
稼働経歴が、その他の主要構成機器の稼働経歴に比して
新しいので、冷暖房空調設備全体として各構成機器相互
の耐久性能がバランスしている。さらに、改造後におい
て冷暖房空調設備の熱搬送媒体の循環系統を構成してい
る機器類および管路の中にHFC類フロンが封入されて
いるのでフロン公害対策が完全であり、改造後における
冷暖房空調設備のメンティナンスが容易であり、補給用
フロンの入手にも困難を伴わない。
【0037】請求項11の発明に係る冷暖房空調設備
は、HCFC類フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房
空調設備の構成機器類の一部を交換することによって迅
速,容易,かつ低コストで構成することができ、既設設
備を全廃しないので省資源に貢献することができる上
に、産業廃棄物の減量についても貢献するところ多大で
ある。その上、改造後における冷暖房空調設備を構成し
ている機器類の中で比較的耐用命数の短いガス圧縮機の
稼働経歴が、その他の主要構成機器の稼働経歴に比して
新しいので、冷暖房空調設備全体として各構成機器相互
の耐久性能がバランスしている。さらに、改造後におい
て冷暖房空調設備の熱搬送媒体の循環系統を構成してい
る機器の中にHCFC類フロンが封入されているので、
改造前の冷暖房空調設備に用いられていたHCFC類フ
ロンを廃棄することなく、改造後においても使用するこ
とができるので経済的である。
は、HCFC類フロンを熱搬送媒体とする既設の冷暖房
空調設備の構成機器類の一部を交換することによって迅
速,容易,かつ低コストで構成することができ、既設設
備を全廃しないので省資源に貢献することができる上
に、産業廃棄物の減量についても貢献するところ多大で
ある。その上、改造後における冷暖房空調設備を構成し
ている機器類の中で比較的耐用命数の短いガス圧縮機の
稼働経歴が、その他の主要構成機器の稼働経歴に比して
新しいので、冷暖房空調設備全体として各構成機器相互
の耐久性能がバランスしている。さらに、改造後におい
て冷暖房空調設備の熱搬送媒体の循環系統を構成してい
る機器の中にHCFC類フロンが封入されているので、
改造前の冷暖房空調設備に用いられていたHCFC類フ
ロンを廃棄することなく、改造後においても使用するこ
とができるので経済的である。
【図1】本発明に係る冷暖房空調設備の1の実施形態を
示す系統図である。
示す系統図である。
【図2】前掲の図1と異なる実施形態を示す系統図であ
る。
る。
【図3】HCFC類フロンを熱搬送媒体として用いた冷
暖房空調設備の公知例を示す模式的な配管系統図に模式
的な制御系統図を付記した図であり、特にHCFC専用
として設計製作された構成部材の符号にはサフィックス
として「hc」の2文字を付してある。
暖房空調設備の公知例を示す模式的な配管系統図に模式
的な制御系統図を付記した図であり、特にHCFC専用
として設計製作された構成部材の符号にはサフィックス
として「hc」の2文字を付してある。
【図4】HFC類フロンを熱搬送媒体として用いた冷暖
房空調設備の公知例を示す概要的な配管系統図に模式的
な制御系統図を付記した図であり、特にHFC類専用と
して設計製作された構成部材の符号にはサフィックスと
して「hf」の2文字を付してある。
房空調設備の公知例を示す概要的な配管系統図に模式的
な制御系統図を付記した図であり、特にHFC類専用と
して設計製作された構成部材の符号にはサフィックスと
して「hf」の2文字を付してある。
1…室内機、2…室外機、3hc(HCFC類フロン用
室内熱交換器、3hf…HFC類フロン用室内熱交換
器、4…室内送風機、7hc…HCFC類フロン用膨張
弁、7hf…HFC類フロン用膨張弁、12hc…HC
FC類フロン用室外熱交換器、12hf…HFC類フロ
ン用室外熱交換器、13…室外送風機、14…四方切替
弁、16hc…HCFC類フロン用圧縮機、16hf…
HFC類フロン用圧縮機、17g…ガスエンジン、17
e…電気モーター、18hc…HCFC類フロン用膨張
弁、18hc′…再調整済み膨張弁、27hc…HCF
C類フロン用室外制御盤、27hc′…再調整済室外制
御盤、30hf…小容量HFC類フロン用圧縮機。
室内熱交換器、3hf…HFC類フロン用室内熱交換
器、4…室内送風機、7hc…HCFC類フロン用膨張
弁、7hf…HFC類フロン用膨張弁、12hc…HC
FC類フロン用室外熱交換器、12hf…HFC類フロ
ン用室外熱交換器、13…室外送風機、14…四方切替
弁、16hc…HCFC類フロン用圧縮機、16hf…
HFC類フロン用圧縮機、17g…ガスエンジン、17
e…電気モーター、18hc…HCFC類フロン用膨張
弁、18hc′…再調整済み膨張弁、27hc…HCF
C類フロン用室外制御盤、27hc′…再調整済室外制
御盤、30hf…小容量HFC類フロン用圧縮機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 恭一 茨城県土浦市木田余東台1−9−1 日立 ビル施設エンジニアリング株式会社開発設 計部内 (72)発明者 福島 幸男 茨城県土浦市木田余東台1−9−1 日立 ビル施設エンジニアリング株式会社開発設 計部内 (72)発明者 肥後 譲 茨城県土浦市木田余東台1−9−1 日立 ビル施設エンジニアリング株式会社開発設 計部内
Claims (11)
- 【請求項1】 HCFC類のフロンを熱搬送媒体とし、 HCFC類フロンのガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機
を回転駆動する電気モーターと、HCFC類フロンと大
気との熱交換を行なう室外熱交換器とを有する室外機を
具備し、かつ、 HCFC類フロンと室内空気との熱交換を行なう室内熱
交換器を有する室内機を具備している冷暖房空調設備の
駆動源を、「ガス燃料を用いるエンジン」に改造する方
法において、 上記の改造対象であるHCFC類フロン用冷暖房空調設
備の室外機を取外し、 上記HCFC類フロンの蒸発潜熱の、HFC類フロンの
蒸発潜熱に対する比をNとして、前記HCFC類フロン
用冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約1/N倍
の公称冷暖房能力を有するとともに、圧縮機を回転駆動
するガス燃料焚きエンジンを備えたHFC類フロン用冷
暖房空調設備の室外機を取り付け、 上記HFC類フロン用冷暖房空調設備の室外機中にHF
C類フロンが封入されていれば、上記の取付作業に先立
って、予めHFC類フロンを抽出してから内部を洗浄
し、 前述のようにして室外機を取外し・取付けて交換した冷
暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の中にHCFC類フロ
ンおよび冷凍機油を注入し、 前記HCFC類フロン用冷暖房空調設備の室内機の使用
を継続することを特徴とする、冷暖房空調設備の改造方
法。 - 【請求項2】 HCFC類フロンを熱搬送媒体とし、 HCFC類フロンのガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機
を回転駆動する電気モーターと、HCFC類フロンと大
気との熱交換を行なう室外熱交換器とを有する室外機を
具備し、かつ、 HCFC類フロンと室内空気との熱交換を行なう室内熱
交換器を有する室内機を具備している冷暖房空調設備の
駆動源を、「ガス燃料を用いるエンジン」に改造する方
法において、 上記の改造対象であるHCFC類フロン用冷暖房空調設
備の室外機から、HCFC類フロンのガスを圧縮する圧
縮機および該圧縮機回転駆動用電気モーターをを取り外
し、 上記HCFC類フロンの蒸発潜熱の、HFC類フロンの
蒸発潜熱に対する比をNとして、前記HCFC類フロン
用冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に比して約1/N倍
の公称冷暖房能力を有するとともに、圧縮機を回転駆動
するガス燃料焚きエンジンを備えたHFC類フロン用冷
暖房空調設備の室外機を構成しているガス圧縮機、およ
び該ガス圧縮機を回転駆動するガス燃料焚きのエンジン
を取り付けて、 上記HFC類フロン用冷暖房空調設備のガス圧縮機中に
HFC類フロンが封入されていれば、上記の取付作業に
先立って、予めHFC類フロンを抽出してから内部を洗
浄し、 前述のようにして圧縮機を取外し・取付けて交換した冷
暖房空調設備の熱搬送媒体循環系の中にHCFC類フロ
ンおよび冷凍機油を注入し、 前記HCFC類フロン用冷暖房空調設備の室内機の使用
を継続することを特徴とする、冷暖房空調設備の改造方
法。 - 【請求項3】 HCFC類フロンの飽和蒸気比容積の、
HFC類フロンの飽和蒸気比容積に対する比をMとし、 前記HFC類フロン用として構成された冷暖房空調設備
の公称冷暖房能力を選定する指標数値である「1/N]
に、比容積を勘案する補正係数としてMを乗じてM/N
とし、 HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に
比して約M/N倍の公称冷暖房能力を有するHFC類フ
ロン用冷暖房空調設備の室外機を取り付けることを特徴
とする、請求項1に記載した冷暖房空調設備の改造方
法。 - 【請求項4】 HCFC類フロンの飽和蒸気比容積の、
HFC類フロンの飽和蒸気比容積に対する比をMとし、 前記HFC類フロン用として構成された冷暖房空調設備
の公称冷暖房能力を選定する指標数値である「1/N]
に、比容積を勘案する補正係数としてMを乗じてM/N
とし、 HCFC類フロン用冷暖房空調設備の公称冷暖房能力に
比して約M/N倍の公称冷暖房能力を有するHFC類フ
ロン用冷暖房空調設備の室外機を構成している「HFC
類フロン用のガス圧縮機、および該ガス圧縮機を回転駆
動するガス燃料焚きエンジン」を取り付けることを特徴
とする、請求項2に記載した冷暖房空調設備の改造方
法。 - 【請求項5】 室外機に設置されている膨張弁、および
/または、室内機に設置されている膨張弁を交換し、も
しくは再調整して、 HFC類フロン用として設計製作された圧縮機によって
圧送されるHCFC類フロンの循環流量を制御すること
を特徴とする、請求項1ないし請求項4の何れかに記載
した冷暖房空調設備の改造方法。 - 【請求項6】 前述の「ガス圧縮機およびその駆動用機
器の交換、もしくは上記ガス圧縮機およびその駆動用機
器を含めた室外機の交換」に伴って、 「上記ガス圧縮機およびその駆動用機器を制御するとと
もに室内制御盤との間で信号を交換する室外制御盤」を
アッセンブリ交換し、 または、上記室外制御盤を構成している部材の一部を交
換し、もしくは構成部材を交換することなく再調整し
て、 HFC類フロン用として設計製作された圧縮機によって
圧送されるHCFC類フロンの循環流量、および、該圧
縮機を駆動するエンジンの負荷を制御することを特徴と
する、請求項1ないし請求項5の何れか一つに記載した
冷暖房空調設備の改造方法。 - 【請求項7】 改造対象である冷暖房空調設備は、1基
の室外機と、1基もしくは複数基の室内機とから成るも
のであり、 室外機に設けられている熱交換器および室内機に設けら
れている熱交換器のそれぞれに膨張弁が備えられている
ものであって、 前記室外機および室内機に設けられている複数個の膨張
弁の内の少なくとも1個の膨張弁について、 該膨張弁の調整機構を最大開度ならしめた状態に固定
し、 もしくは、該膨張弁を取り外して、その流入側と流出側
とを直結する形に接続し、 または、該膨張弁を取り外すことなく、その流入口と流
出口とを結ぶバイパス管路を付設することを特徴とす
る、請求項1もしくは請求項2に記載した冷暖房空調設
備の改造方法。 - 【請求項8】 生産され、稼働し、主要構成機器の一部
分を交換して改造された経歴を有する冷暖房空調設備で
あって、室外機と室内機とより成り、 室内機はHCFC類フロンを熱搬送媒体とするように設
計製作されて、HCFC類フロンを熱搬送媒体として稼
働した経歴を有する機器であり、 室外機はHFC類フロンを熱搬送媒体とするように設計
製作された機器であって、HFC類フロンのガスを圧縮
するように設計製作された圧縮機と、該圧縮機を回転駆
動するように性能特性をマッチングされたガス燃料焚き
エンジンと、HFC類フロンを熱搬送媒体とするように
設計製作された室外熱交換器と、を具備していて、前記
の室内機よりも稼働経歴が新しく、 かつ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒
体の循環系統の中に、HCFC類フロンおよび冷凍機油
が封入されていることを特徴とする、冷暖房空調設備。 - 【請求項9】 生産され、稼働し、主要構成機器の一部
分を交換して改造された経歴を有する冷暖房空調設備で
あって、室外機と室内機とより成り、 室内機はHCFC類フロンを熱搬送媒体とするように設
計製作されて、HCFC類フロンを熱搬送媒体として稼
働した経歴を有する機器であり、 室外機はHFC類フロンを熱搬送媒体とするように設計
製作された機器であって、HFC類フロンのガスを圧縮
するように設計製作された圧縮機と、該圧縮機を回転駆
動するように性能特性をマッチングされたガス燃料焚き
エンジンと、HFC類フロンを熱搬送媒体とするように
設計製作された室外熱交換器と、を具備していて、前記
の室内機よりも稼働経歴が新しく、 かつ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒
体の循環系統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機油が
封入されていることを特徴とする、冷暖房空調設備。 - 【請求項10】 生産され、稼働し、主要構成機器の一
部を交換して改造された経歴を有する冷暖房空調設備で
あって、室外機と室内機とより成り、 室内機はHCFC類フロンを熱搬送媒体とするように設
計製作された後、HCFC類フロンを熱搬送媒体として
稼働した経歴を有する機器であり、 室外機は、(イ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とする
ように設計製作された後、HCFC類フロンを熱搬送媒
体として稼働した経歴を有する室外熱交換器と、
(ロ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とし電気モーター
を駆動源とするように設計製作され、前記室内機および
室外熱交換器に比して稼働経歴の新しいガス圧縮機と、 (ハ)上記ガス圧縮機を回転駆動するようにマッチング
されたガス燃料焚きのエンジンと、を具備しており、 かつ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒
体の循環系統の中に、HFC類フロンおよび冷凍機油が
封入されていることを特徴とする、冷暖房空調設備。 - 【請求項11】 生産され、稼働し、主要構成機器の一
部を交換して改造された経歴を有する冷暖房空調設備で
あって、室外機と室内機とより成り、 室内機はHCFC類フロンを熱搬送媒体とするように設
計製作された後、HCFC類フロンを熱搬送媒体として
稼働した経歴を有する機器であり、 室外機は、(イ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とする
ように設計製作された後、HCFC類フロンを熱搬送媒
体として稼働した経歴を有する熱交換器と、 (ロ)HCFC類フロンを熱搬送媒体とし電気モーター
を駆動源とするように設計製作され、前記室内機および
室外熱交換器に比して稼働経歴の新しいガス圧縮機と、 (ハ)上記ガス圧縮機を回転駆動するようにマッチング
されたガス燃料焚きのエンジンと、を具備しており、 かつ、前記の室外機と室内機とを接続して成る熱搬送媒
体の循環系統の中に、HCFC類フロンおよび冷凍機油
が封入されていることを特徴とする、冷暖房空調設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11035852A JP2000234812A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 冷暖房空調設備の改造方法、および、冷暖房空調設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11035852A JP2000234812A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 冷暖房空調設備の改造方法、および、冷暖房空調設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000234812A true JP2000234812A (ja) | 2000-08-29 |
Family
ID=12453533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11035852A Pending JP2000234812A (ja) | 1999-02-15 | 1999-02-15 | 冷暖房空調設備の改造方法、および、冷暖房空調設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000234812A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004085187A (ja) * | 2002-06-28 | 2004-03-18 | Misawa Kankyo Gijutsu Kk | ゼロエネルギーシステム冷暖房装置の設置方法 |
JP2009103452A (ja) * | 2002-08-02 | 2009-05-14 | Daikin Ind Ltd | 冷凍装置 |
-
1999
- 1999-02-15 JP JP11035852A patent/JP2000234812A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004085187A (ja) * | 2002-06-28 | 2004-03-18 | Misawa Kankyo Gijutsu Kk | ゼロエネルギーシステム冷暖房装置の設置方法 |
JP2009103452A (ja) * | 2002-08-02 | 2009-05-14 | Daikin Ind Ltd | 冷凍装置 |
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