JP2000234349A - 水底気泡掘削装置 - Google Patents

水底気泡掘削装置

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JP2000234349A
JP2000234349A JP11130402A JP13040299A JP2000234349A JP 2000234349 A JP2000234349 A JP 2000234349A JP 11130402 A JP11130402 A JP 11130402A JP 13040299 A JP13040299 A JP 13040299A JP 2000234349 A JP2000234349 A JP 2000234349A
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air lift
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速回転で、高圧送力を有し、騒音振動が少
ない、エネルギーのロスの小さい、高圧力を有し、水中
で、簡単な構造で、操作が簡単で、強力なエアリフト効
果と吸引力を有し、水中から掘削物や採取物の引揚げや
深層水の曝気をも行う水底気泡掘削装置を提供する。 【手段】 気体と液体を共に水中へ圧送するポンプを使
用して、気体と液体を高圧化して、水中の気液分離室へ
圧送し、液体は気液分離室の下部から外部に放流し、気
体は上部からサイフォンを経て他端の気泡押出口から、
自動的に気泡となってエアリフトパイプに入り、エアリ
フト内を上昇してエアリフト効果を起こし、同時に下端
に接続した吸引パイプの吸引口に吸引力を起こし、水底
等の深部の掘削物や採取物や深層水を吸引し上部まで引
揚げる、気液圧送パイプとエアリフトパイプに気液分離
室とサイフォンを構成した水底気泡掘削装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体と液体(以下気液
と言う)を共に圧送するポンプ1を使用して気液を水中
へ圧送し、エアリフト効果を発揮させて、深浅を問わず
少ない水質汚濁で、水中の大粒の玉石や土石、魚介類等
の採取、引揚げ、水底域の曝気・清掃等を効果的行う水
底気泡掘削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、大深度の水中からの掘削、資源の
引き揚げには、エアリフトポンプによる引揚げ方法があ
ったが、送気にブロワやコンプレッサーを使用するた
め、引き揚げ量の割にトータルコストが大きくなり、効
率が低いとされて実用化には今一つの事情があった。
【0003】従来から、エアリフトポンプはあったが、
送気にブロワやコンプレッサーを使用するため、高圧で
高速回転を必要とし騒音振動が大きく、騒音振動防止の
設備が必要で、汎用的に使用されない欠点があった。
【0004】従来、水中での掘削や浚渫、採取には、サ
ンドポンプ等による方法もあったが、ターボ形式のポン
プの使用が多く、内部機器として羽根車が存在するた
め、大粒の砂利や玉石や魚介類等の固形物の混入には使
用困難で泥砂に限定されていた。また、容積形のポンプ
もあったが、ねじ、スクリュー、ピストン、歯車等があ
るため、圧送パイプの口径の1/2程度の大粒の玉石が
混入している場合には使用困難と言う欠点があった。
【0005】また、水中での掘削や浚渫にはバケット方
式があったが、掘削毎にバケットを水中に出し入れする
方式のため、水質汚濁が全体に波及し環境への影響が大
きい欠点があった。
【0006】従来、曝気の方式には多くの方法があった
が、いずれも前記の掘削や浚渫と同様に、水中への送気
にブロワやコンプレッサーを使用するため、高圧で高速
回転を必要とし騒音振動が大きく、騒音振動防止の設備
が必要で、トータルコストが嵩む欠点があった。
【0007】また、従来、曝気の方式には多くの方法が
あったが、水中に空気を注入して上昇する気泡による曝
気が中心で、上層の曝気効果はあるが水底や下層の曝気
効果は十分てはない欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の従来技術の欠陥の解決にあって、設備、維持管理、動
力費の大きい従来のコンプレッサーやブロワを使用しな
いで、簡単な構造でエアリフト効果を発揮させる装置の
開発にある。
【0009】本発明の他の目的は、従来の羽根を必要と
するターボ形ポンプや、ねじ、スクリュー、ピストン、
歯車等による、送気、送水の装置を使用しないで、他の
方法で送気送気してエアリフト効果を発揮させる装置の
開発にある。
【0010】本発明の他の目的は、従来の騒音や振動を
防止に大装置を必要とし、遠心力や高速回転を必要とす
る複雑多種な従来の送気、送水の機械を使用せず、簡単
な構成で騒音や振動の少ない送気装置の開発にある。
【0011】本発明の他の目的は、エアリフトポンプの
吸引口9を、容易に吸引できる装置として開発すること
にある。
【0012】本発明の他の目的は、水中に出し入れの必
要のないバケット操作等で、切削し吸引採取機器10に
よる吸引採取方法で、水質汚濁の小さい掘削機器等の装
置の開発にある。
【0013】本発明の他の目的は、サンドポンプ等の方
式でなく、圧送口径の1/2程度の大粒の土砂や玉石を
も吸引し引揚げができる装置の開発にある。
【0014】本発明の他の目的は、従来の騒音振動が大
きく、トータルコストの高いンプレッサーやブロワを使
用しない曝気装置の開発にある。
【0015】本発明の他の目的は、水中で放気し、気泡
の上昇による従来の曝気方法ではなく、水中で放気しな
い曝気方式の技術の開発にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、気体と液体を
共に圧送するポンプ1から、気液圧送パイプ2を水中に
延伸して水中のエアリフトパイプ7の下端に連通接続
し、エアリフトパイプ7の上端を水面の近くに設け、エ
アリフトポンプ7の下端から吸引パイプ8を連通接続し
て他端を延伸して水底14近辺に吸引口9として、ポン
プ1から気体と液体を共に、気液圧送パイプ2を経てエ
アリフトパイプ7の下端に圧送し、エアリフト効果によ
ってエアリフトパイプ7の上端に上昇させ同時に吸引口
9から、液体、または液体に水底14近辺の吸引物13
を共に吸引させて引揚げることに特徴がある。
【0017】また、本発明は、気体と液体を共に圧送す
るポンプ1から、気液圧送パイプ2を水中に延伸して気
液分離室3へ接続し、気液分離室3の上部にサイフォン
4の一端の入口を設け下方に延伸して、サイフォン4の
他端を気泡押出口6としてエアリフトパイプ7に連通接
続する、エアリフトパイプ7の下端に吸引パイプ8を連
通接続し、吸引パイプ8の他端を吸引口9とする、気体
と液体を圧送するポンプ1から圧送した気体と液体は、
気液圧送パイプ2を経て水中の気液分離室3に入り、液
体は分離して下部から外部の水中に放出し、気体は上部
のサイフォン4に入り気体のサイフォンを形成させ、気
体の増加で気体押出口6から気泡となってエアリフトパ
イプ7に入り、上昇しながらエアリフト効果を発揮し、
気体押出口6と吸引口9の両方に吸引力を起こさせ、気
体押出口6では吸引力によって気体を吸引する一方、液
体も吸引して気液分離室3に室内水位11−1または1
1−2または11−3を形成させ、吸引口9から液体、
または液体に水底14近辺の吸引物13を共に吸引し引
揚げることに特徴がある。
【0018】さらに、本発明は、吸引パイプ8の吸引口
9の近辺に遠隔監視採取機器を設け、吸引状況を遠隔監
視し採取作業に使用することに特徴がある。
【0019】さらに、本発明は、気液分離室3の下部に
返送パイプ16を連通接続して、他端をさらに水中に延
伸して、パイプ8の吸引口9から溶存酸素の少ない貧溶
存酸素水を吸引して揚水すると共に、溶存酸素の多い富
溶存酸素水をポンプ1から圧送し気液分離室3から返送
パイプ16を経て富溶存酸素水を必要とする水中に放出
することに特徴がある。
【0020】さらに、本発明は、気体と液体を共に水中
へ圧送するポンプ1として『気液圧送装置(平成10年
特許願第40971号)』または『気液ポンプ装置(平
成10年特許願第134146号)』または『気液巻体
ポンプ装置(平成10年特許願第309338号)』ま
たは『高圧気液ポンプ装置(平成11年2月22日出
願)』のいずれかの装置を使用することに特徴がある。
【0021】
【実施の態様】請求項1は、図1に示すように、気体と
液体を共に圧送するポンプ1から、気液圧送パイプ2を
水中に延伸して水中のエアリフトパイプ7の下端に連通
接続し、エアリフトパイプ7の上端を水面の近くに設
け、エアリフトポンプ7の下端から吸引パイプ8を連通
接続して他端を延伸して水底14近辺に吸引口9とし
て、ポンプ1から気体と液体を共に、気液圧送パイプ2
を経てエアリフトパイプ7の下端に圧送し、エアリフト
効果によってエアリフトパイプ7の上端に上昇させ同時
に吸引口9から、液体、または液体に水底14近辺の吸
引物13を共に吸引させて引揚げる。
【0022】また、エアリフト効果を大きくする方法と
して、気液の比率を変え、気体を多くして効果を高める
場合もある。請求項1は、エアリフト効果がちいさくて
もよい場合に利用する装置である。
【0023】気体と液体を共にエアリフトポンプ7へ送
気液するのは、エアリフト効果は小さいが装置が簡単で
故障となる原因が殆どなく、設置移動が容易のあめであ
る。従って大きいエアリフト効果(気泡効果共言う)を
必要としない場合に適切な装置である。
【0024】請求項2は、図2に示すように、気体と液
体を共に圧送するポンプ1から、気液圧送パイプ2を水
中に延伸して気液分離室3へ接続し、気液分離室3の上
部にサイフォン4の一端の入口を設け下方に延伸して、
サイフォン4の他端を気泡押出口6としてエアリフトパ
イプ7に連通接続する、エアリフトパイプ7の下端に吸
引パイプ8を連通接続し、吸引パイプ8の他端を吸引口
9とする、気体と液体を圧送するポンプ1から圧送した
気体と液体は、気液圧送パイプ2を経て水中の気液分離
室3に入り、液体は分離して下部から外部の水中に放出
し、気体は上部のサイフォン4に入り気体のサイフォン
を形成させ、気体の増加で気体押出口6から気泡となっ
てエアリフトパイプ7に入り、上昇しながらエアリフト
効果を発揮し、気体押出口6と吸引口9の両方に吸引力
を起こさせ、気体押出口6では吸引力によって気体を吸
引する一方、液体も吸引して気液分離室3に室内水位1
1−1または11−2または11−3を形成させ、吸引
口9から液体、または液体に水底14近辺の吸引物13
を共に吸引し引揚げる。
【0025】気液を分離させる理由は、エアリフトパイ
プ7に液体が混入することで吸引口9での吸引力が低下
し、エアリフト効果も低下するためである。吸引力は吸
引口9のみに集中させて効果を発揮させるもので、気液
を分離して気体のみエアリフトパイプ7に入れることで
大きい効果が発揮するためである。
【0026】サイフォン4は、気液分離室3から気体の
みをエアリフトパイプ7に押出すためのもので、気液分
離室3に圧送された気液は、気液分離室3内に水位を形
成し、最初は水頭bが必要で室内水位11−3になった
時点で、気体押出口6からエアリフトパイプ7へ気体が
押し出される、気泡となってエアリフトパイプ7を上昇
しエアリフト効果を発揮するに従って室内水位は11−
2に近付き、ポンプ1の圧送力と、エアリフトパイプ7
のエアリフト効果と、吸引パイプ8の吸引力、の3者が
無理なく均衡した場合には室内水位11−2を形成す
る。吸引口9に目詰り等で抵抗が発生すると11−1の
ように水頭aを形成する、また、エアリフトパイプ7の
途上に抵抗が起きた場合、または揚程が急に高くなるよ
うな場合にも室内水位11−3を形成し水頭bは大きく
なる。
【0027】気液分離室3は、前述のように水位の変動
に対応できる大きさが必要である。断面的には、気液が
分離できる断面積が必要であり、面積が小さい場合は気
液の分離がスムーズに進まない場合がおきる。また、縦
の長さは水位の変動に対応できる『水頭a+水頭b』以
上の長さが必要である、気体押出口6より下部の長さ水
頭bが小さい場合は圧送された気体が外部に流出して気
体を無駄にする場合が起きる、気体押出口6より上部の
長さ水頭aが小さい場合は吸引口9に目詰り等が起きた
場合に気液分離室3の気体だけでなく液体をも吸引して
気泡効果を低下させる危険性がある。
【0028】水底気泡掘削装置の効果に影響する主な要
素のうち、エアリフトパイプ7でのエアリフト効果に関
して、 1.気液の圧送量を多くする 2.エアリフトパイプ7の水中の縦長さを大きくする 3.水面上の高さを小さくする 4.吸引パイプ8の口径を大きくし長さを短くする 固形物の輸送効果に関して 5.気液の流速を速くする(固形物の沈降速度よりもを
大きくする) 6.吸引パイプ、エアリフトパイプ7の口径を小さくす
る(流速が速くなるため) 7.固形物の粒径を小さくする(沈降速度が小さくなる
ため)
【0029】水底とは、深浅の両方を意味し、海水、淡
水を含み、水中、水底をも含むもので、自然、人工的な
湖海の水底にも適用されるものである。また吸引物13
とは切削物や採取物等のエアリフトパイプの口径以下
の、土砂、玉石や、魚介類、ごみ等や、深層水を含む固
形状、液状、粒状、泥状のもので、熱水、温水、冷水等
の液体を含み、水中深部の資源水をも含む。
【0030】気液を共に水中へ圧送するポンプ1は、現
在、国内のポンプでは見当たらないため、特許出願中の
『気液圧送装置(平成10年特許願第40971号)』
または『気液ポンプ装置(平成10年特許願第1341
46号)』または『気液巻体ポンプ装置(平成10年特
許願第309338号)』または『高圧気液ポンプ装置
(平成11年2月22日出願)』等の回転軸を有する装
置を使用するものとし、総称して、以下『気液ポンプ
等』と表現する。
【0031】気液ポンプ等の詳細はここでは詳述を省略
するが、気体と液体を交互に汲込んで共に同一のパイプ
で圧送する装置で、従来のコンプレッサーやブロワを使
用しないで気液の高圧化ができる装置である。
【0032】回転軸を有する装置を使用する理由は、従
来、回転毎に気体と液体を汲込んで圧送する、所謂、
『パイプ巻式ポンプ』は存在したが、回転軸がない構造
のため回転自在連結具に多くの機能が集中し、実用的で
はなかった。また、回転軸を有する同種のポンプとし
て、アルキメデス式やレオナルド・ダ・ビンチ式等があ
ったが、回転軸はあるが回転自在連結具がないため、ポ
ンプの高さ以上の、はるか離れた箇所への圧送はできな
い欠点があった。すなわち、前述の4種の特許出願中の
『イプ巻式ポンプの中の『気液ポンプ等』は、回転軸と
回動自在連結具を備えており、これらの欠点をなくした
実用的な機能を備えているためである。
【0033】ポンプ1に気液ポンプ等を使用する理由
は、気液を共に同じパイプで圧縮圧送するため、逆エア
リフト効果が起き、従来と同一圧力でもより深く圧送が
できるためである。
【0034】ポンプ1に気液ポンプ等を使用するもう1
つの理由は、簡単な設備と操作にある。すなわち、羽
根、歯車、ピストン、スクリュー等を一切必要とせず、
簡単なな機器の構成で圧縮機能が発揮できるためであ
る。
【0035】ポンプ1に気液ポンプ等を使用するもう1
つの理由は、遠心力を使用せず、低速回転(1〜100
rpm程度)で圧縮作業ができ、振動騒音が極めて小さ
いためである。
【0036】ポンプ1に気液ポンプ等を使用するもう1
つの理由は、冷却施設が不要となるためである。すなわ
ち、気体を高圧化する場合に発生する高熱にも気体と液
体が混在しているため高熱に至らないため冷却施設は不
要となる。
【0037】ポンプ1に気液ポンプ等を使用するもう1
つの理由は、体積効率が100%で稼働するためであ
る。すなわち従来、羽根、歯車、ピストン、スクリュー
等とケーシングとの間に起きた漏気、漏水は起きない。
気液ポンプ等は終始、気密水密状態で気液を圧縮圧送
し、漏気、漏水がなく体積効率が100%で稼働するた
めである。
【0038】ポンプ1に気液ポンプ等を使用するもう1
つの理由は、従来故障の原因とされた圧送パイプ内に多
少の固形物が混入しても目詰まりや故障にならず、影響
なく圧送できるためである。すなわち、気液ポンプ等は
呑口から吐口まで空洞で障害物がないことにある。
【0039】ポンプ1に気液ポンプ等を使用するもう1
つの理由は、吸込行程がないためキャビテーションの心
配がなく、気液混合のため気体がクッションの役目をす
るためウォーターハンマーの危険性がないことにある。
【0040】気泡押出口6の位置は、状況により上下す
るため気液分離室3の上下に余裕のある位置、すなわち
中間が効果的であり、吸引パイプとエアリフトパイプの
連通接続部でよく、各パイプの長さは、吸引口9の深
さ、気体の注入位置、エアリフト効果の長さ、吸引物の
比重及び量、気液比や量等を考慮して吸引力を決める。
吸引力の大きさから気液分離室3の縦の長さを決める必
要がある。
【0041】前述の通り大深度からの気泡は水面に近付
くで急激に膨張する。気液の混相流を深水中に放出する
と、気体は上昇途上に深度による体積膨張を起こす水面
近くになるにつれて体積変化は顕著となる。水深と気泡
の体積との関係は、
【0042】気泡が水面近くに上昇するにつれて、気泡
の体積膨張率は前述の式から計算されるが、、気液の体
積比率が急激に変化してエアリフト効果に支障が起きる
場合があり、エアリフトパイプの水面近くに膨張気体調
整部を設けて、気液の量を適切に調節してもよい。すな
わち膨張気体の一部を別ルートで放出するため過剰気体
通路を設ける場合もある。500mの水深の場合、大気
中の体積が1とした場合、水深10mで体積は1/2、
水深30mで体積は1/4、50mで1/6、100m
で1/11となる、500mで1/51となる。すなわ
ち、水面近くの50mで体積は1/6であり体積変化が
大きいことが解る、それ以深では大きい変化率ではな
い、気泡が上昇する場合はこの逆の体積変化となり、上
層の水面近くの50mで6倍に体積増加することが解
る。
【0043】請求項4に示す、気液圧送パイプ2を水中
に延伸して直接エアリフトパイプ7に連通接続し、気液
分離室3、サイフォン4を設けないとする場合がある。
この場合は、気体だけでなく液体が共に入るため、エア
リフト効果は低下する、しかし機構も操作も簡単で故障
の心配も少なく、強力なエアリフト効果を必要としない
場合に便利である。
【0044】水底気泡掘削装置の設置場所は、陸上でも
よいが、船上に設置して深海の近いことが効果的であ
る。海上浮上式にして水底掘削や採取する近い場所に設
置する方法もある。
【0045】気液を圧送するポンプ1の駆動源は特に制
限はないが、モーターによる駆動が主体となる。気液ポ
ンプ等の使用する際には封水状態に維持するため、回転
数は1〜100rpmのうち効果的範囲で低速回転を維
持する必要がある。
【0046】請求項4に示す、水中等で容易に吸引し引
揚げができる装置として、吸引パイプ8の吸引口9の近
辺に、水中の監視、破砕、掘削等の操作をするため遠隔
操作システムである採取操作監視機器10を付設する。
これは、吸引の事前に、水底を監視、掘削、細分化、ほ
ぐし、目詰まり防止及び、吸引口の入口には仕切り等を
併設し、過大物での目詰まりを防止し等、各種の操作で
エアリフトパイプの吸引口から容易に吸引できるように
するためである。
【0047】
【発明の効果】本発明によると、従来のエアリフトポン
プのための送気に、ブロワやコンプレッサーを使用しな
い、容易な方法でトータルコストの小さい技術の開発が
できた。すなわち、気液ポンプの低速回転で使用させる
だけで、通常の圧縮作業に必要な冷却装置、コンプレッ
サーやブロワが不要となるため、動力費を含む設備、維
持管理の費用が節約となる。
【0048】本発明によると、ブロワやコンプレッサー
を使用しないため、従来のエアリフトポンプの高速回転
による、騒音や振動防止の設備を不要にした。すなわ
ち、気液ポンプ等の使用で、圧縮には遠心力や高速回転
を必要とせず低速回転でよいため、騒音、振動が極めて
小さいためこれらを防止する施設が不要となる利点があ
る。
【0049】本発明によると、従来の非効率とされたエ
アリフトポンプを使用して、実用的に大きく近づけ、巾
広い水深範囲で、水底を掘削、深海水の引き揚げ、曝気
や清掃に使用して、地上に引き揚げる装置として実現さ
せた効果がある。水中数メートルから数千メートルに至
る、巾広い水深範囲で水底に眠る資源や資材を地上に引
き揚げる効果が生まれた。
【0050】本発明によると、エアリフトパイプの口径
以下(ただし安全性を考慮してパイプ口径の1/2以下
が望ましい)のサイズであれば、現在水底の、固形物、
粒状、泥状、液状等の引き揚げにも対応ができるメリッ
トがある。
【0051】本発明によると、水底等の固形物、土砂等
の引き揚げに利用しても、水底を汚濁を最小に留めて作
業ができる効果がある。発生する汚水は殆ど吸引するた
め、水中掘削での水域の汚濁を拡大させずに、掘削が可
能となった。
【0052】本発明によると、淡水中だけでなく、海水
中にも同様に適用が可能であり、池沼、人工湖等で水中
水底の浚渫への活用できるメリットがある。
【0053】本発明によると、気液ポンプ等を使用する
ため、低速回転でも、羽根、歯車、ピストンのように圧
縮圧送の過程で、漏気、漏水がなく体積効率100%に
保ち得る利点がある。
【0054】本発明によると、気液ポンプ等の使用でウ
ォーターハンマーやキャビテーションの起きる心配がな
いため、これらの対策施設が不要となる利点がある。
【0055】本発明によると、『気液ポンプ等』と『エ
アリフトポンプ』を組合せて使用するため、全てのパイ
プの通過途上は空洞で、一切の障害物がない特徴があ
る、すなわち、圧縮及び圧送の過程には気液の入口から
気液分離室まで羽根、歯車、ピストン、スクリュー等が
ないため、吸引口9からエアリフトパイプの上端までも
同様に空洞のため、固形物がパイプ内に混入しても目詰
まりが少なく、液体と機器の摩擦損失がないと言う利点
がある。
【0056】前述の特徴を生かして、上水だけでなく、
従来、目詰まり等で困難性の高い下水等のように汚物や
固形物の多く含む液体の循環させて曝気する作業に効果
的に使用が可能となった。
【0057】本発明によると、気液ポンプ等での圧縮は
装置と操作が簡単なため、設置、撤去、維持管理が容易
で低いコストで運転が可能である。
【0058】本発明によると、従来の水中への注入によ
る散気方式で気泡の上昇対流を利用した曝気方式ではな
く、ポンプ及びパイプ内を通過の途上で曝気効果を発揮
させ、水底等の必要な水域へ放水することが可能となっ
た。
【0059】本発明によると、従来最も困難とされてい
た水底等の必要な場所(深さ)の貧溶存酸素水を吸引し
て、通過するパイプ内で曝気して富溶存酸素水とした
後、必要とする場所(深さ)へ配管して放流させること
が可能となった。とくに、ダム等の深い水底の貧溶存酸
素水を吸引して、曝気して富溶存酸素水とした後、再度
ダム等の深い水底に戻すことも可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、請求項1及び請求項3の場合を示
し、気液を圧送するポンプ1から気液圧送パイプ2を水
中で直接エアリフトパイプ7の下端かつ吸引パイプ8の
上端に連通接続し、遠隔監視採取機器10を取り付けた
状態を示す1例図である。
【図2】本発明の、請求項2及び請求項3の場合の1例
を示し、水底気泡掘削装置の(イ)は気液分離室3とサ
イフォン4を詳細化して、側断面図例を示し、水中で懸
垂式にして設置し遠隔監視採取機器10を取り付けた、
吸引とエアリフト効果の発生原理の説明を図示したも
の、(ロ)は気液分離室3を水底14に設置し、気液分
離室3の内部に、エアリフトパイプ7と吸引パイプ8を
気体押出口6と共に設けた1例を示す。(ハ)は本発明
の、吸引口9の近辺に採取操作監視機器10として付設
したバケット等例を示す。
【図3】本発明の、
【図2】と同様の主旨を全体概念図を示した例図を示
す。(イ)は、水底14に設置した1例図を示し、
(ロ)は、水中で懸垂式に設置し遠隔監視採取機器10
を取り付けた1例図を示す。
【図4】本発明の請求項4の場合で水底気泡掘削装置を
水底の曝気に使用した例を示し、(イ)は、水中で懸垂
式に設置し、気液分離室3とエアリフトパイプ7を別に
してサイフォンカバー12に収納した1例図。(ロ)
は、水底14に設置して気液分離室3の内部に、エアリ
フトパイプ7と吸引パイプ8を気体押出口6と共に設け
た1例を示す。(ハ)は、気体押出口6の部分詳細図。
【符号の説明】
1 ポンプ 2 気液圧送パイプ 3 気液分離室 4 サイフォン 5−1 水頭a 5−2 水頭b 6 気体押出口 7 エアリフトパイプ 8 吸引パイプ 9 吸引口 10 採取操作監視機器 11−1 室内水位1 11−2 室内水位2 11−3 室内水位3 12 サイフォンカバー 13 吸引物 14 水底 15 膨張気体調整部 16 返送パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】気体と液体を共に圧送するポンプ1から、
    気液圧送パイプ2を水中に延伸して水中のエアリフトパ
    イプ7の下端に連通接続し、エアリフトパイプ7の上端
    を水面の近くに設け、エアリフトポンプ7の下端から吸
    引パイプ8を連通接続して他端を延伸して水底14近辺
    に吸引口9として、ポンプ1から気体と液体を共に、気
    液圧送パイプ2を経てエアリフトパイプ7の下端に圧送
    し、エアリフト効果によってエアリフトパイプ7の上端
    に上昇させ同時に吸引口9から、液体、または液体に水
    底14近辺の吸引物13を共に吸引させて引揚げる水底
    気泡掘削装置。
  2. 【請求項2】気体と液体を共に圧送するポンプ1から、
    気液圧送パイプ2を水中に延伸して気液分離室3へ接続
    し、気液分離室3の上部にサイフォン4の一端の入口を
    設け下方に延伸して、サイフォン4の他端を気泡押出口
    6としてエアリフトパイプ7に連通接続する、エアリフ
    トパイプ7の下端に吸引パイプ8を連通接続し、吸引パ
    イプ8の他端を吸引口9とする、気体と液体を圧送する
    ポンプ1から圧送した気体と液体は、気液圧送パイプ2
    を経て水中の気液分離室3に入り、液体は分離して下部
    から外部の水中に放出し、気体は上部のサイフォン4に
    入り気体のサイフォンを形成させ、気体の増加で気体押
    出口6から気泡となってエアリフトパイプ7に入り、上
    昇しながらエアリフト効果を発揮し、気体押出口6と吸
    引口9の両方に吸引力を起こさせ、気体押出口6では吸
    引力によって気体を吸引する一方、液体も吸引して気液
    分離室3に室内水位1(11−1)または室内水位2
    (11−2)または室内水位3(11−3)を形成さ
    せ、吸引口9から液体、または液体に水底14近辺の吸
    引物13を共に吸引し引揚げる水底気泡掘削装置。
  3. 【請求項3】吸引パイプ8の吸引口9の近辺に遠隔監視
    採取機器を設け、吸引状況を遠隔監視し採取作業に使用
    する請求項1または請求項2記載の水底気泡掘削装置。
  4. 【請求項4】気液分離室3の下部に返送パイプ16を連
    通接続して、他端をさらに水中に延伸し、吸引口9から
    溶存酸素の少ない貧溶存酸素水等を吸引させて揚水する
    と共に、溶存酸素の多い富溶存酸素水等をポンプ1から
    圧送し気液分離室3から返送パイプ16を経て富溶存酸
    素水を必要とする水域に放出する請求項1または請求項
    2または請求項3または請求項4記載の水底気泡掘削装
    置。
  5. 【請求項5】気体と液体を共に水中へ圧送するポンプ1
    として『気液圧送装置(平成10年特許願第40971
    号)』または『気液ポンプ装置(平成10年特許願第1
    34146号)』または『気液巻体ポンプ装置(平成1
    0年特許願第309338号)』または『高圧気液ポン
    プ装置(平成11年2月22日出願)』のいずれかの装
    置を使用する請求項1または請求項2または請求項3ま
    たは請求項4または請求項5記載の水底気泡掘削装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7958652B2 (en) * 2005-01-07 2011-06-14 Bissell Homecare Inc. Extraction cleaning with plenum and air outlets facilitating air flow drying

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