JP2000230398A - ロックボルトの固定方法および摩擦型ロックボルト - Google Patents

ロックボルトの固定方法および摩擦型ロックボルト

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JP2000230398A
JP2000230398A JP11031037A JP3103799A JP2000230398A JP 2000230398 A JP2000230398 A JP 2000230398A JP 11031037 A JP11031037 A JP 11031037A JP 3103799 A JP3103799 A JP 3103799A JP 2000230398 A JP2000230398 A JP 2000230398A
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hole
lock bolt
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JP11031037A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Noma
達也 野間
Kazuo Kagawa
和夫 香川
Eitaro Yoshitomi
英太郎 吉富
Takuji Sakata
拓司 坂田
Osami Hashimoto
修身 橋本
Masaki Shinohara
雅樹 篠原
Masanori Shimizu
正則 清水
Koichi Okita
孝一 置田
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JFE Steel Corp
Fujita Corp
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Fujita Corp
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価にしかも簡易に迅速にロックボルトの固
定作業を行なえるロックボルトの固定方法と、その方法
に好適な摩擦型ロックボルトを提供すること。 【解決手段】 ロックボルト12は、地山14に穿孔さ
れた孔16に挿入される筒体20を備えている。筒体2
0には座金24が設けられ、また、プレート26が装着
され、筒体20の外部から内部にわたりホース28が挿
入されている。筒体20は、細い幅と長さを有する鋼板
2002が、幅方向の両側が重ねられて筒状に形成され
ている。筒体20の内部には、水和反応により膨張する
性質を有し、かつ、その膨張状態を維持する生石灰など
の膨張性材料2202が充填されている。筒体20の基
端寄り部分には、水と接しても膨張しない非膨張性材料
30が充填されている。ホース28は膨張性材料220
2へ注水するもので、非膨張性材料30、膨張性材料2
202を貫通して設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル工事や斜
面掘削工事において、岩盤などの地山の崩壊を防ぎ、地
山を安定させるための支保として使われるロックボルト
の固定方法と、その固定方法に用いられて好適な摩擦型
ロックボルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のロックボルトとして次の
ようなものが知られている。 定着型:現在、多く使われているロックボルトは、全面
定着型のタイプであり、穿孔した孔(ボアホール)にモ
ルタルを充填し、その中に異形鋼棒を挿入して、異形鋼
棒の外周のモルタルが硬化することにより、孔壁と異形
鋼棒が付着して地山と結合することにより、地山を補強
している。 摩擦抵抗型:特公昭57−19280号では、ボアホー
ルの孔径より少し大きな円環状で、その全長にわたり溝
を設けた中空のボルトを、その口元を打撃によりボアホ
ールに圧入し、ボルトを円周状に圧縮して、ボルトの圧
縮に対する回復力により、ボアホールの孔壁とボルト外
周面の摩擦係合により地山を安定化している。 膨張型:特公平2−250号では、凹型にくぼみを有す
る環状に閉じた中空の管形状のボルトで、管径はボアホ
ールの孔径よりも小さい。この管形状のボルトをボアホ
ールに挿入して、内圧を加えることにより、この管形状
のボルトを孔壁一杯に膨張させて、凹型のくぼみが環状
の中心を越えて広がることにより、内圧を減じた時に
も、この広がったくぼみによるバネの効果により、膨張
した状態が保持され、ボルトの管に圧縮力が作用し、挿
入した孔壁との摩擦抵抗により地山が安定化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の定着型では、モ
ルタルが効果するまでの養生期間が3日程度必要となる
ため、補強効果が発揮されるまで長時間を要した。ま
た、湧き水箇所ではモルタルが流出して、施工不可とな
る。上記の摩擦抵抗型では、ボルト外径と孔径のクリア
ランスが摩擦抵抗力に大きく影響し、2mm以上のクリ
アランスがあると規定の引抜き力10tonを下回ること
が多い。一方、クリアランスが小さいと大きな打撃力が
必要となり、施工時間が増え、また、打撃するために使
う削岩機の損傷も激しくなる。上記の膨張型型では、約
300kgf/cm2の内圧により凹型のくぼみが環状の
中心を越えて広げるために、伸長性の高い特殊鋼材を使
用しているためボルトの値段が定着型の2倍以上と高価
となる。本発明は前記事情に鑑み案出されたものであっ
て、本発明の目的は、安価にしかも簡易に迅速にロック
ボルトの固定作業を行なえるロックボルトの固定方法
と、その固定方法に用いられて好適な摩擦型ロックボル
トを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明のロックボルトの固定方法は、地山に孔を穿孔
し、前記孔に挿入可能な筒体を設け、前記筒体は、細い
幅と長さを有する鋼板が、幅方向の両側が前記長さ方向
の全長にわたり重ねられつつ前記長さ方向に延在する筒
状に形成され、前記筒体の内部に、水和反応により膨張
する膨張性材料が充填され、前記筒体を前記孔に挿入し
た後、前記膨張性材料に注水し膨張性材料を膨張させる
ことで筒体の外径を拡径し、筒体の外周面を前記孔の内
壁に密着させるようにしたことを特徴とする。また、本
発明は、前記孔の口元付近では、前記筒体の直径を拡径
させず当初の直径に維持するようにしたことを特徴とす
る。また、本発明は、前記孔の奥部に位置する筒体の先
端は閉塞されると共に、前記孔の口元付近に位置する前
記筒体の基端の内部には、水に接しても膨張しない非膨
張性材料が充填され、これにより前記基端の内部は閉塞
されることを特徴とする。また、本発明は、前記膨張性
材料が膨張した状態で該膨張した状態が維持される性質
を有することを特徴とする。また、本発明は、前記孔の
口元付近に位置する前記筒体の基端から筒体の内部にホ
ースが挿入され、前記膨張性材料への注水は、前記ホー
スに水を供給することで行われることを特徴とする。ま
た、本発明は、前記孔の口元付近に位置する前記筒体の
基端外周には、筒体の長さ方向と直交する方向に延在す
るプレートが装着され、前記プレートは、前記ロックボ
ルトの前記孔への固定時に、前記孔の口元周囲の地山表
面に密着されることを特徴とする。また、本発明は、前
記筒体が拡径されその外周面が前記孔の内壁に密着した
状態で、前記重ねられた部分が残存していることを特徴
とする。また、本発明は、前記膨張性材料が生石灰であ
ることを特徴とする。また、本発明は、前記非膨張性材
料が砂あるいは粘土あるいはモルタルであることを特徴
とする。このような本発明のロックボルトの固定方法に
よれば、筒体の外径を広げることから地山の孔の内径よ
りも小さい寸法で筒体を形成でき、したがって、挿入作
業を簡単に行なえ、また、注水することで膨張性材料を
膨張させる簡単な構成であるため、ロックボルトの固定
作業を簡単にしかも短時間で行なうことが可能となる。
【0005】また、本発明の摩擦型ロックボルトは、地
山に穿孔された孔に挿入され固定されるものであって、
前記ロックボルトは筒体を備え、前記筒体は、細い幅と
長さを有する鋼板が、幅方向の両側が前記長さ方向の全
長にわたり重ねられつつ前記長さ方向に延在する筒状に
形成され、前記筒体の先端は、筒体の内部が閉塞されて
形成され、前記筒体の内部に、水和反応により膨張する
膨張性材料が充填され、前記筒体の基端の内部に、水に
接しても膨張しない非膨張性材料が充填され、これによ
り基端の内部は閉塞されていることを特徴とする。ま
た、本発明は、前記筒体の基端から筒体の内部に、前記
膨張性材料への注水用のホースが挿入されていることを
特徴とする。また、本発明は、前記膨張性材料は膨張し
た状態で該膨張した状態が維持される性質を有すること
を特徴とする。また、本発明は、前記筒体が均一の外径
で形成され、前記鋼板の幅方向の両側の部分が重ねられ
る部分の前記筒体の周方向における寸法は、筒体の長さ
方向の全長にわたり均一であることを特徴とする。ま
た、本発明は、前記筒体の先端が円錐部に形成されてい
ることを特徴とする。また、本発明は、前記筒体の基端
の外周部には環状の座金が固定されていることを特徴と
する。また、本発明は、前記膨張性材料が生石灰である
ことを特徴とする。また、本発明は、前記非膨張性材料
が砂あるいは粘土あるいはモルタルであることを特徴と
する。このような本発明の摩擦型ロックボルトによれ
ば、筒体の外径を広げることから地山の孔の内径よりも
小さい寸法で筒体を形成でき、挿入作業を簡単に行なえ
る。また、筒体と膨張性材料と非膨張性材料からなる簡
単な構成であり、注水して膨張性材料を膨張させるもの
であるため、安価なロックボルトが得られ、また、その
固定作業も簡単にしかも短時間で行なうことが可能とな
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面にしたがって説明する。図1はロックボルトにプレ
ートが装着された状態の説明図で、(A)は側面図、
(B)は断面正面図、(C)は正面図、図2(A)は孔
にロックボルトが挿入された状態の断面図、(B)は同
側面図を示す。ロックボルト12は、岩盤などの地山1
4に穿孔された多数の孔(ボアホール)16にそれぞれ
挿入され、各孔16の内壁1602に付着しそれぞれ地
山14と結合することで地山14を安定させるものであ
る。ロックボルト12は筒体20からなり、筒体20に
は拡径手段22と座金24が設けられており、また、プ
レート26が装着され、筒体20の外部から内部にわた
りホース28が挿入されている。
【0007】前記筒体20は、細い幅と長さを有する鋼
板2002が、幅方向の両側が重ねられて筒状に形成さ
れている。本実施の形態では、前記筒体20はその長さ
方向の全長にわたり均一の外径で形成され、孔16に挿
入し易いように、先端に先が尖った突起状の円錐部20
04が形成されている。したがって、筒体20の先端で
は内部が閉塞され、また、ロックボルト12の孔16へ
の挿入時に孔16の口元付近に位置する筒体20の基端
は筒状であることから内部が開放されている。鋼板20
02の幅方向の両側の重ねられた部分、すなわち重複部
2006の幅(筒体20の周方向における重ねられた部
分の寸法)は、筒体20の長さ方向の全長にわたり均一
の寸法となるように形成されている。なお、後述するよ
うに、筒体20は孔16に挿入された後、拡径手段22
により拡径され孔16の内壁1602に密着されるが、
この密着した状態で、重複部2006が筒体20の長手
方向の全長にわたり残存するように、重複部2006の
幅が予め設定されている。本実施の形態では、鋼板20
02の厚さを2〜3mm程度、筒体20の外径を2〜3
mm程度、長さを3〜4m程度、重複部2006の幅を
10〜20mm程度としている。
【0008】前記拡径手段22は、前記筒体20を孔1
6に挿入した後、筒体20の外径を拡径し、筒体16の
外周面を孔16の内壁1602に密着させるものであ
る。このような拡径手段22として、本実施の形態で
は、水和反応により膨張する性質を有し、かつ、その膨
張状態を維持する生石灰などの膨張性材料2202が用
いられている。前記膨張性材料2202は筒体20の内
部で基端寄り部分と円錐部2004を除いた残りの部分
に充填されることで配設されている。前記筒体20の基
端寄り部分には、水と接しても膨張しない非膨張性材料
30が充填され、筒体20の基端を閉塞している。この
ような非膨張性材料30として、例えば砂や、粘土、モ
ルタルなどを用いることができる。なお、膨張性材料2
202の筒体20への充填および非膨張性材料30の筒
体20基端への充填は、予め工場において行なってもよ
く、あるいは、現地においてロックボルト12を固定す
る際にその都度行なってもよい。予め工場において行な
っておくと、ロックボルト12の地山14への固定作業
をより迅速に行なう上で有利となる。
【0009】前記座金24は鋼材製で環板状を呈してお
り、座金24の内周部は筒体20の基端外周に溶接など
により固定されている。座金24の内径は筒体20の外
径とほぼ同じで、座金24の厚さおよび巾(外径と内径
との差)は、ロックボルト12の孔16への定着時に、
プレート26からの押付け力に十分耐え得るものとす
る。前記プレート26は鋼材製で矩形板状を呈してお
り、その中心にはロックボルト12の挿通孔2602が
形成されている。前記プレート26は、ロックボルト1
2の孔16への挿入時に、挿通孔2602に筒体20が
その先端から挿通されて用いられるものであり、プレー
ト26が座金24に係止するように、前記挿通孔260
2は、筒体20の外径よりも大きく、かつ、座金24の
外径よりも小さい内径で形成されている。前記ホース2
8は、非膨張性材料30、膨張性材料2202を貫通し
てその先端は円錐部2004に至っており、ホース28
の先端は閉塞され、ホース28が膨張性材料2202に
臨む箇所に、ホース28の長手方向に間隔をおいて複数
の水供給孔2802が形成されている。なお、このホー
ス28の筒体20への挿入も、膨張性材料2202およ
び非膨張性材料30の場合と同様に、予め工場において
行なってもよく、あるいは、現地においてロックボルト
12を固定する際にその都度行なってもよい。
【0010】次に、ロックボルト12の使用方法につい
て説明する。まず、岩盤などの地山14に所定の長さの
孔16(ボアホール)を削岩機により相互に間隔をおい
て多数穿孔する。通常穿孔した孔16の径は、穿孔に用
いたビットの外径よりも1〜5mm程度大きくなり、ま
た、孔16の内壁1602は必ずしも平滑ではなく、凹
凸が横断および縦断方向に形成される(孔荒れと言
う)。さらに、孔16の軸は必ずしも直線とはならず、
少し彎曲して形成されること(孔曲がりと言う)が多
い。この孔荒れおよび孔曲がりの程度は、削岩機の操作
および地山の性状により異なる。このため、穿孔に用い
るビット径としては、ロックボルト12の筒体20外径
+3mm程度を標準とする。しかしながら、孔荒れおよ
び孔曲がりの程度が大きい場合には、ビット径をロック
ボルト12の筒体20外径より少し小さくし、穿孔した
孔16の内壁1602と筒体20の外周面とのクリアラ
ンスを5mm程度以下にするのが望ましい。
【0011】つぎに、地山14に穿孔された多数の孔1
6にロックボルト12をそれぞれその円錐部2004か
ら挿入する。この時、筒体20の内部には上述のように
膨張性材料2202と非膨張性材料30が充填され、ホ
ース28が挿入されており、また、筒体20はプレート
26の挿通孔2602に挿通され、プレート26が座金
24に係止することで筒体20に装着されている。ロッ
クボルト12の孔16への挿入は人力により行われる
が、孔曲がりのため人力での挿入が困難な場合には、筒
体20が薄肉であり曲げ剛性が小さいことから、削岩機
にて容易に押し込むことが可能である。そして、ロック
ボルト12の孔16への挿入により、プレート26を孔
16の周囲の地山14の表面に当て付ける。これによ
り、筒体20の基端および座金24ならびに非膨張性材
料30が充填された部分は孔16の口元付近に位置する
ことになる。
【0012】次に、ホース28に水を供給し、膨張性材
料2202に水供給孔2802から水を注水する。これ
により、図3(A)、図4(A)に示すように、膨張性
材料2202が膨張を開始する。膨張性材料2202の
膨張に伴い、筒体20は拡径され、やがて、図3
(B)、図4(B)、図5に示すように、筒体20の外
周面は孔16の内壁1602の凹凸に対応した凹凸形状
に変形して内壁1602に密着する。この時、筒体20
は、鋼板2002の両側が重ね合わされた重複部200
6を有して構成されているため、筒体20の拡径は円滑
になされる。また、本発明では、筒体20が拡径され、
筒体20が孔16の内壁1602に密着した状態で、重
複部2006がなくなり、鋼板2002の幅方向の両端
が離れてしまう場合も当然に予定し本発明の範疇に含ま
れるが、本実施の形態では、筒体20が孔16の内壁1
602に密着した状態で、重複部2006が筒体20の
長手方向の全長にわたり残存しているため、ロックボル
ト12と地山14との結合強度を確保する観点から有利
となっている。
【0013】なお、孔16の口元付近に位置する筒体2
0の基端箇所は、地山14の表面に近いため、地山表面
が大きな自由面となって加圧により地山14を破砕する
可能性があるため、筒体20の基端では定着を行わな
い。本実施の形態では、この部分に砂等の非膨張性材料
30が充填され筒体20の基端内部を閉塞しており、膨
張性材料2202の軸方向への変形を抑えている。
【0014】本実施の形態によれば、筒体20の外径を
広げることから孔16の内径よりも小さい寸法の外径で
筒体20を形成でき、したがって、挿入作業を簡単に行
なえ、また、加水後の膨張性材料2202が膨張するの
に要する時間も迅速であるため、(膨張性材料2202
が生石灰の場合には要する時間は数分)、ロックボルト
12の固定作業を簡単にしかも短時間で行なうことが可
能となる。また、本実施の形態では、膨張性材料220
2は一度膨張するとその膨張した状態を維持するため、
筒体20自体の残留応力に加え膨張性材料2202から
も筒体20の半径方向外側に向かった残留応力が作用
し、このために孔16の内壁1602には、地山14側
への押付け力が作用すると共に、この押し付け力は維持
し続ける。そしてこの押付け力により、孔16の内壁1
602と接触している筒体20の外周面との間に摩擦力
が生じ、地山14の動きを拘束する効果がもたらされ、
地山14を安定した状態に補強できる。
【0015】また、図5に模式的に示すように、地山1
4からの押し出し力が地山14の表面に密着したプレー
ト26を介して筒体20に引抜き力が作用しても、孔1
6の内壁1602と接触している筒体20の外周面との
間の摩擦力による抵抗により、筒体20は引抜けず、地
山14の押し出しを抑制できる。すなわち、地山14の
押し出しによる孔16の収縮力とバランスして孔16の
収縮を阻止し、地山14を安定化する。また、このバラ
ンス力により孔16を押し付ける力の摩擦抵抗力により
地山14を拘束して、地山14の安定を保つことができ
る。そして、膨張性材料2202による加圧であるた
め、加圧箇所を特定でき、適用地山の範囲が広い。な
お、プレート26と地山14の表面との間に、金網の縁
を挟み込み、金網により地山表面の岩塊の崩落防止を図
るなど任意である。
【0016】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
ロックボルトの固定方法は、地山に孔を穿孔し、前記孔
に挿入可能な筒体を設け、前記筒体は、細い幅と長さを
有する鋼板が、幅方向の両側が前記長さ方向の全長にわ
たり重ねられつつ前記長さ方向に延在する筒状に形成さ
れ、前記筒体の内部に、水和反応により膨張する膨張性
材料が充填され、前記筒体を前記孔に挿入した後、前記
膨張性材料に注水し膨張性材料を膨張させることで筒体
の外径を拡径し、筒体の外周面を前記孔の内壁に密着さ
せるようにした。そのため、筒体の外径を広げることか
ら地山の孔の内径よりも小さい寸法で筒体を形成でき、
したがって、挿入作業を簡単に行なえ、また、注水する
こと膨張性材料を膨張させる簡単な構成であるため、ロ
ックボルトの固定作業を簡単にしかも短時間で行なうこ
とが可能となる。また、本発明の摩擦型ロックボルト
は、地山に穿孔された孔に挿入され固定されるものであ
って、前記ロックボルトは筒体を備え、前記筒体は、細
い幅と長さを有する鋼板が、幅方向の両側が前記長さ方
向の全長にわたり重ねられつつ前記長さ方向に延在する
筒状に形成され、前記筒体の先端は、筒体の内部が閉塞
されて形成され、前記筒体の内部に、水和反応により膨
張する膨張性材料が充填され、前記筒体の基端の内部
に、水に接しても膨張しない非膨張性材料が充填され、
これにより基端の内部は閉塞されている構成とした。そ
のため、筒体の外径を広げることから地山の孔の内径よ
りも小さい寸法で筒体を形成でき、挿入作業を簡単に行
なえる。また、筒体と膨張性材料と非膨張性材料からな
る簡単な構成であり、注水すること膨張性材料を膨張さ
せるものであるため、安価なロックボルトが得られ、ま
た、その固定作業も簡単にしかも短時間で行なうことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロックボルトにプレートが装着された状態の説
明図で、(A)は側面図、(B)は断面正面図、(C)
は正面図である。
【図2】(A)は孔にロックボルトが挿入された状態の
断面図、(B)は同側面図である。
【図3】孔にロックボルトが挿入された状態の断面正面
図で、(A)は膨張性材料への注水時の説明図、(B)
は膨張性材料が膨張した状態の説明図である。
【図4】孔にロックボルトが挿入された状態の断面側面
図で、(A)は膨張性材料への注水時の説明図、(B)
は膨張性材料が膨張した状態の説明図である。
【図5】孔にロックボルトが挿入され、膨張性材料が膨
張した状態の説明図である。
【符号の説明】
12 ロックボルト 14 地山 16 孔 20 筒体 2006 重複部 22 拡径手段 2202 膨張性材料 24 座金 26 プレート 28 ホース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香川 和夫 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)発明者 吉富 英太郎 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)発明者 坂田 拓司 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目6番15号 株 式会社フジタ内 (72)発明者 橋本 修身 東京都千代田区内幸町2−2−3 川崎製 鉄株式会社内 (72)発明者 篠原 雅樹 東京都千代田区内幸町2−2−3 川崎製 鉄株式会社内 (72)発明者 清水 正則 愛知県半田市川崎町1−1 川崎製鉄株式 会社内 (72)発明者 置田 孝一 愛知県半田市川崎町1−1 川崎製鉄株式 会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地山に孔を穿孔し、 前記孔に挿入可能な筒体を設け、 前記筒体は、細い幅と長さを有する鋼板が、幅方向の両
    側が前記長さ方向の全長にわたり重ねられつつ前記長さ
    方向に延在する筒状に形成され、 前記筒体の内部に、水和反応により膨張する膨張性材料
    が充填され、 前記筒体を前記孔に挿入した後、前記膨張性材料に注水
    し膨張性材料を膨張させることで筒体の外径を拡径し、
    筒体の外周面を前記孔の内壁に密着させるようにした、 ことを特徴とするロックボルトの固定方法。
  2. 【請求項2】 前記孔の口元付近では、前記筒体の直径
    を拡径させず当初の直径に維持するようにしたことを特
    徴とする請求項1記載のロックボルトの固定方法。
  3. 【請求項3】 前記孔の奥部に位置する筒体の先端は閉
    塞されると共に、前記孔の口元付近に位置する前記筒体
    の基端の内部には、水に接しても膨張しない非膨張性材
    料が充填され、これにより前記基端の内部は閉塞される
    ことを特徴とする請求項2記載のロックボルトの固定方
    法。
  4. 【請求項4】 前記膨張性材料は膨張した状態で該膨張
    した状態が維持される性質を有することを特徴とする請
    求項1、2または3記載のロックボルトの固定方法。
  5. 【請求項5】 前記孔の口元付近に位置する前記筒体の
    基端から筒体の内部にホースが挿入され、前記膨張性材
    料への注水は、前記ホースに水を供給することで行われ
    ることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の
    ロックボルトの固定方法。
  6. 【請求項6】 前記孔の口元付近に位置する前記筒体の
    基端外周には、筒体の長さ方向と直交する方向に延在す
    るプレートが装着され、前記プレートは、前記ロックボ
    ルトの前記孔への固定時に、前記孔の口元周囲の地山表
    面に密着されることを特徴とする請求項1乃至5に何れ
    か1項記載のロックボルトの固定方法。
  7. 【請求項7】 前記筒体が拡径されその外周面が前記孔
    の内壁に密着した状態で、前記重ねられた部分が残存し
    ていることを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記
    載のロックボルトの固定方法。
  8. 【請求項8】 前記膨張性材料は生石灰であることを特
    徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載のロックボル
    トの固定方法。
  9. 【請求項9】 前記非膨張性材料は砂あるいは粘土ある
    いはモルタルであることを特徴とする請求項1乃至8に
    何れか1項記載のロックボルトの固定方法。
  10. 【請求項10】 地山に穿孔された孔に挿入され固定さ
    れる摩擦型ロックボルトであって、 前記ロックボルトは筒体を備え、 前記筒体は、細い幅と長さを有する鋼板が、幅方向の両
    側が前記長さ方向の全長にわたり重ねられつつ前記長さ
    方向に延在する筒状に形成され、 前記筒体の先端は、筒体の内部が閉塞されて形成され、 前記筒体の内部に、水和反応により膨張する膨張性材料
    が充填され、 前記筒体の基端の内部に、水に接しても膨張しない非膨
    張性材料が充填され、これにより基端の内部は閉塞され
    ている、 ことを特徴とする摩擦型ロックボルト。
  11. 【請求項11】 前記筒体の基端から筒体の内部に、前
    記膨張性材料への注水用のホースが挿入されていること
    を特徴とする請求項10記載の摩擦型ロックボルト。
  12. 【請求項12】 前記膨張性材料は膨張した状態で該膨
    張した状態が維持される性質を有することを特徴とする
    請求項10または11記載の摩擦型ロックボルト。
  13. 【請求項13】 前記筒体は均一の外径で形成され、前
    記鋼板の幅方向の両側の部分が重ねられる部分の前記筒
    体の周方向における寸法は、筒体の長さ方向の全長にわ
    たり均一であることを特徴とする請求項10、11また
    は12記載の摩擦型ロックボルト。
  14. 【請求項14】 前記筒体の先端は円錐部に形成されて
    いることを特徴とする請求項10乃至13に何れか1項
    記載の摩擦型ロックボルト。
  15. 【請求項15】 前記筒体の基端の外周部には環状の座
    金が固定されていることを特徴とする請求項10乃至1
    4に何れか1項記載の摩擦型ロックボルト。
  16. 【請求項16】 前記膨張性材料は生石灰であることを
    特徴とする請求項10乃至15に何れか1項記載の摩擦
    型ロックボルト。
  17. 【請求項17】 前記非膨張性材料は砂あるいは粘土あ
    るいはモルタルであることを特徴とする請求項10乃至
    16に何れか1項記載の摩擦型ロックボルト。
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