JP2000227391A - 材料特性値計測用フレーム - Google Patents

材料特性値計測用フレーム

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JP2000227391A
JP2000227391A JP11028855A JP2885599A JP2000227391A JP 2000227391 A JP2000227391 A JP 2000227391A JP 11028855 A JP11028855 A JP 11028855A JP 2885599 A JP2885599 A JP 2885599A JP 2000227391 A JP2000227391 A JP 2000227391A
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JP
Japan
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frame
load
test
displacement
bearing
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JP11028855A
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Osamu Hamada
修 濱田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】材料の引張り試験、圧縮試験、亀裂試験を高精
度化する材料特性値計測用フレームの構造。その測定値
を正しいものとし、且つ、その測定値の高精度化を達成
し、コンピュータによる微分計算、偏差標準統計処理の
信頼性。 【解決手段】被試験材料体9,9’を把持し、圧縮し、
亀裂させる負荷Pを作用させて被試験材料9,9’の変
位Vを一定方向に、且つ、回転自在に、支持する定方向
回転案内自在体を形成し、そのフレーム1,1’等は中
心点対称に閉じたフレームである。定方向回転案内自在
体はそのフレームに支持されている。得たデータは、コ
ンピュータにより、微分計算をそのコンプライアンスの
計算のもとで信頼化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料特性値計測用
フレーム及び材料特性値計測方法に関し、特に、材料の
引張り強度、圧縮強度、亀裂破壊強度の測定を高精度化
するための材料特性値計測用フレーム及びその計測によ
りその材料特性の数値的計量を自動化するための材料特
性値計測用フレーム及び材料特性値計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種分野で材料の強度を知ることが要求
されている。構造部材の材料は、引っ張り力、圧縮力、
亀裂力を受ける。材料強度の3要素は、引張り強度、圧
縮強度、耐亀裂強度である。このような材料強度を知る
ための測定装置として、引張り試験装置、圧縮試験装
置、亀裂試験装置がそれぞれに知られている。
【0003】例えば、引っ張り試験装置は、被試験体を
その両端部で挟んで引っ張り、引張り力Pと変位Vとの
関数関係P(V)を測定して、その微分値の変化の特異
性を知ることにより、その材料の引張限界強度を知るた
めの装置である。このような装置に被試験体を挟んで取
り付けるための取り付け手段は、従来、図15に示すよ
うに、上部枠01と下部枠02にそれぞれに取り付けら
れているチャック03,04で被試験体05の上下端部
を強力に把持する把持手段を備えている。その把持手段
の把持力は、チャック03,04が具備する把持力発生
用ハンドル06,07である。
【0004】このような把持力発生用ハンドル06,0
7で被試験体5に引っ張り力又は、圧縮力を負荷として
与える場合、把持力発生用ハンドル06,07のねじの
軸心線と上部枠01と下部枠02との間に発生する捻れ
力が被試験体05に作用して、1直線上の引張り力以外
に、被試験体05に曲げ力、斜め力が作用し、更に、歪
み計08のセッティングが不確実である。このような曲
げ力、不確実性が、引張り試験、圧縮試験、亀裂試験の
精度に影響していた。
【0005】極低温状態に置かれる材料、例えば、超伝
導材料を冷却するための液体窒素を入れそれを供給する
容器、配管は、極低温、低低温状態では耐引張り強度、
耐圧縮強度が低下する恐れがある。このような特殊な環
境におかれる材料のこれらの強度の測定には、高精度化
が要請される。引っ張り強度、圧縮強度、亀裂強度の測
定には、高精度化が要求されるとともに、特殊環境下の
測定試験にはその自動化も要求される。高精度化の試験
のためには、被試験体を固定するフレームの形状が高精
度化に対応でき、また、その精度が数値測定の自動化に
耐えうるものになることが特に要請される。高精度化の
ためには、データが正しいものでなければならないから
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
技術的背景に基づいてなされたものであり、次のような
課題を解決する。本発明の目的は、材料の引張り試験、
圧縮試験、亀裂試験を高精度化する材料特性値計測用フ
レーム及び材料特性値計測方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、材料の引張り試験、圧縮試験、亀
裂試験の測定値を正しいものとし、且つ、その測定値の
高精度化を達成する材料特性値計測用フレーム及び材料
特性値計測方法を提供することにある。本発明の更に他
の目的は、材料の引張り試験、圧縮試験、亀裂試験を高
精度化し、且つ、その測定の自動化を行う材料特性値計
測用フレーム及び材料特性値計測方法を提供することに
ある。本発明の更に他の目的は、微分演算値の有効性を
高めるために材料の引張り試験、圧縮試験、亀裂試験を
高精度化する材料特性値計測用フレーム及び材料特性値
計測方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による引っ張り試
験用の材料特性値計測用フレームは、閉じた第1フレー
ムと、第2フレームとからなり、その第2フレームは第
1フレームを介して閉じており、被試験材料体に引張り
負荷を与える荷重負荷棒が第1フレームにその負荷方向
に移動自在に支持され、材料試験体の負荷方向に交叉す
る(通常は直交する)方向の変位を検出するための横変
位検出計は第1フレームに支持され、材料試験体の負荷
方向の変位を検出するための縦変位検出計は第2フレー
ムに支持されている。
【0008】その第1フレームの閉じた構造を規定する
第1平面と、その第2フレームの閉じた構造を規定する
第2平面とは、直交していることが好ましい。荷重負荷
棒は、材料試験体を両側から引っ張る2体の棒であるこ
とが好ましく、このような2体の棒は1直線に配置さ
れ、且つ、その1直線は、点対称構造の第1フレームの
線対称基準線に一致することが好ましい。点対称構造
は、円環状又は多角形状であることが特に好ましい。横
変位検出計の変位方向及び縦変位検出計の変位方向は、
共に、その1直線に直交していることが好ましい。
【0009】本発明による圧縮試験用の材料特性値計測
用フレームは、閉じた第1フレームと、前記第1フレー
ムに交叉して(通常は直交して)結合し自ら閉じた第2
フレ―ムとからなり、被試験材料体に圧縮負荷を与える
荷重負荷棒が前記第1フレームにその負荷方向に移動自
在に支持され、材料試験体の負荷方向に直交する方向の
変位を検出するための横変位検出計は第1フレームに支
持され、材料試験体の負荷方向の変位を検出するための
縦変位検出計は第2フレームに支持されている。
【0010】第1フレームと第2フレームは、交叉する
部位で共通体であることが好ましい。両フレームに関す
る点対称構造、変位計の変位方向は、引っ張り試験用の
材料特性値計測用フレームのそれらに全く同じである。
【0011】本発明による亀裂進展用の材料特性値計測
用フレームは、閉じた単一のフレームでよい。この場
合、そのフレームの中心域に被試験材料体の環境を整備
するための環境整備手段が配置される。被試験材料体の
亀裂を変化させる負荷を与える荷重負荷棒がフレームに
その負荷方向に移動自在に支持されている。その対称構
造、負荷方向が点対称構造の線対称基準線に一致してい
ることが好ましいこと等は、既述の2つのフレームのそ
れらに同じである。
【0012】このような3種の装置において、引張負
荷、圧縮負荷、亀裂負荷から選択される1つの負荷Pと
その被試験材料体の変位Vとの関数関係P(V)を測定
により得ること、関数関係P(V)の値を等間隔△Vで
コンピュータにより得ること、等間隔△Vで関数関係の
微分値をコンピュータで得ることとからなる材料特性値
計測方法は、測定を自動化し、破壊にいたるまでの測定
を精度よく実現することができる。
【0013】本発明による材料特性値計測方法は、被試
験材料体を把持して前記被試験体に負荷Pをかけて負荷
Pと被試験材料体の変位Vとの関数関係P(V)を測定
により得ること、関数関係P(V)の値を等間隔△Vで
コンピュータにより得ること、等間隔△Vで前記関数関
係P(V)の微分値をコンピュータで得ること、微分値
の変化特性をコンピュータで割り出すこととからなる。
特に、その変化特性はその微分値が急激に変化すること
である。
【0014】言い換えると、本発明による材料特性値計
測用フレームは、材料の引張り試験に用いるためのフレ
ームであり、被試験材料体を把持して引っ張る引張負荷
Pを作用させて被試験材料体の変位Vを一定方向に、且
つ、回転自在に案内する定方向回転案内自在体とからな
り、フレームは中心点対称に閉じたフレームであり、定
方向回転案内自在体はフレームに支持されている。
【0015】本発明による他の材料特性値計測用フレー
ムは、材料の圧縮試験に用いるためのフレームであり、
被試験材料体を把持して圧縮する圧縮負荷Pを作用させ
て被試験材料体の変位Vを一定方向に、且つ、回転自在
に案内する定方向回転案内自在体とからなり、フレーム
は中心点対称に閉じたフレームであり、定方向回転案内
自在体はそのフレームに支持されている。
【0016】本発明による他の材料特性値計測用フレー
ムは、材料の亀裂試験に用いるためのフレームであり、
被試験材料体を把持して亀裂させる亀裂負荷Pを作用さ
せて被試験材料体の変位を一定方向に、且つ、回転自在
に案内する定方向回転案内自在体とからなり、フレーム
は中心点対称に閉じたフレームであり、定方向回転案内
自在体はフレームに支持されている。
【0017】その閉じたフレームは、正多角形に限られ
ず、円形であることも好ましい。このようなフレーム構
造を採用することにより、測定精度を高めることができ
るから、後の微分演算またはそれから計算されるコンプ
ライアンス(振動変位を電磁気学と類似の位相分解を行
う際の変位と力の比又はその逆数…フックの法則におけ
る定数Kの逆数)の計算結果の精度を信頼できるものと
することができる。
【0018】更に、引っ張り試験、特に圧縮試験におい
て、正多角形状の2個又は3個のフレームを2次元的
に、更には、3次元的に、互いに直交する2平面又は3
平面に配置し構造づけることにより、即ち、2次元、3
次元枠の構成により、2次元又は3次元軸での1直線上
の配置(被試験体を含む荷重用負荷用体)を行って、縦
方向変位(歪み)検出装置、更には、横方向変位検出装
置の曲げ力、ノイズとしての歪みを消去することがで
き、後で計算する微分、最小2乗偏差値計算による統計
処理の精度を上げることができる。
【0019】引っ張り、圧縮、亀裂に関する材料試験
は、幾何学的に3次元のフレームを形成することが理想
的である。この場合、通常、3次元は、機械に関して
は、3次元直交座標系が設定される。3方向の力が作用
する場合、フレームが円環状でない場合は、8角形フレ
ームであることが理論的に好ましい。8角形フレームに
もう1つのフレームを片側にのみ形成する場合は、共通
部分を含めれば、5角形状が理論的に好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明群の第1発明によ
る材料特性値計測用フレームの実施の形態、特に、引っ
張り試験用のものを示している。この材料特性値計測用
フレームは、引張り試験に適用される剛構造又は一体型
のフレームとして設計され、八辺形フレーム1を備えて
いる。剛構造は、その剛性が高いことを必ずしも意味し
ない。その八辺形は、正8角形であり、且つ、1体化さ
れていることが好ましい。正8角形は、これが有する中
心点Pに対して、点対称である。中心点Pを原点とする
3次元直交座標系X−Y−Zを設定する。
【0021】今、仮に、X軸方向を水平横方向又は左右
方向といい、Z軸方向を鉛直方向又は上下方向といい、
Y軸方向(図3参照)を水平縦方向又は前後方向とい
う。8辺形フレーム1の8つのフレーム要素1−1,
2,3,4,5,6,7,8は、中心点Pを中心として
環状に1周し、点Pに関して点対称に閉じた剛構造を形
成している。剛構造は、その強度はあまり問われない。
【0022】八辺形フレーム1の第1、5辺フレーム要
素1−1,5に、それぞれに、上側軸受2、下側軸受3
が取り付けられている。上側軸受2、下側軸受3は、第
1,5辺フレーム要素1−1,5に対して、回転自在な
回転体を有することが好ましく、共に玉軸受であること
が特に好ましい。上側軸受2、下側軸受3は、1本の鉛
直方向軸心線を共有するように、1直線上に配置されて
いる。鉛直方向軸心線は、中心点Pを通るZ軸に一致し
ている。
【0023】円柱状の上側荷重負荷棒4が、上側軸受2
の中心孔に装着されている。上側荷重負荷棒4は、第1
辺フレーム要素1−1に対して回転自在である。円柱状
の下側荷重負荷棒5が、下側軸受3の中心孔に装着され
ている。下側荷重負荷棒5は、第5辺フレーム要素1−
5に対して回転自在である。
【0024】上側荷重負荷棒4と下側荷重負荷棒5は、
共通の軸心線であるZ軸を共有している。上側荷重負荷
棒4の下端面に、上側把持体6が固着されている。上側
把持体6は、図2にその立体的構造が現れているよう
に、Y軸方向に対面する2体の上側挟持体8を備えてい
る。2体の上側挟持体8の間に被試験体9の上端部が強
力に挟着される。
【0025】その挟着のために、1組の上側ボルト・ナ
ット11が用いられている。下側荷重負荷棒5の上端面
に、下側把持体12が固着されている。下側把持体12
は、図2に示されているように、Y軸方向に対面する2
体の下側挟持体13を備えている。2体の下側挟持体1
3の間に被試験体9の下端部が強力に挟着される。その
挟着のために、1組の下側ボルト・ナット14が用いら
れている。
【0026】上側ボルト・ナット11と下側ボルト・ナ
ット14とで被試験体9を締め付ける際の捻り力がXY
平面で回転力として被試験体9に作用しても、上側ボル
ト・ナット4と下側ボルト・ナット5は相対的に回転自在
であるから、その捻り力は被試験体9に作用しない。
【0027】上側荷重負荷棒4には上向きの荷重が負荷
され、下側荷重負荷棒5には下向きの荷重が負荷される
こととなる。このような負荷により被試験体9が伸びる
際に被試験体9の伸び端と同体に上動する上側荷重負荷
棒4は、上側軸受2に対してZ軸方向(上方)に摺動自
在である。
【0028】このような負荷により被試験体9が伸びる
際に被試験体9の伸び端と同体に下動する下側荷重負荷
棒5は、下側軸受3に対してZ軸方向(下方)に摺動自
在である。上側軸受2と下側軸受3は、このように上側
荷重負荷棒4と下側荷重負荷棒5を一直線上即ちZ軸上
での移動を案内するためのZ軸方向線形案内部材であ
り、且つ、XY平面上での相対的回転を案内するための
XY平面回転案内部材である。
【0029】図2に示されているように、1平面上では
解放された六辺形フレーム15が、八辺形フレーム1に
一体に結合している。六辺形フレーム15は、5辺の第
1,2,3,4,5六辺形フレーム要素15−1,2,
3,4,5を備えている。第6六辺形フレーム要素15
−6は、図1に示す八辺形フレーム1の右側半分及び左
側半分に一致し、これ自体が多辺形である。言い換える
と、六辺形フレーム15は、1平面上にある5辺の第
1,2,3,4,5六辺形フレーム要素15−1,2,
3,4,5と、その1平面に交叉する(特に直交する)
他の1平面上にある八辺形フレーム1とから形成されて
いる。
【0030】従って、第6六辺形フレーム要素15−6
は、5辺の第1,2,3,4,5六辺形フレーム要素1
5−1,2,3,4,5が配置される同一平面からは外
れている。6辺の第1,2,3,4,5,6六辺形フレ
ーム要素15−1,2,3,4,5,6は、同一平面上
にはないが、中心点Pを中心に1周して、閉じた剛構造
フレームを形成している。
【0031】第5六辺形フレーム要素15−5は、図3
に示すように、第5八辺形フレーム要素1−5に直交し
Y軸方向に延びて、第5八辺形フレーム要素1−5に1
平面上で交叉して一体に形成されている。図3には現れ
ていないが、第1六辺形フレーム要素15−1は、第1
八辺形フレーム要素1−1に直交しY軸方向に延び1平
面上で交叉して、第1八辺形フレーム要素1−1に一体
に形成されている。
【0032】第3六辺形フレーム要素15−3は、鉛直
方向(Z軸方向)に延びている。第3六辺形フレーム要
素15−3の中心位置に、前側軸受16が取りつけられ
ている。前側軸受16は、第3六辺形フレーム要素15
−3に対して、回転自在な回転体を有することが好まし
く、玉軸受であることが特に好ましい。
【0033】前側軸受16の水平方向軸心線は、中心点
Pを通る。前側軸受16の中心孔に支持棒17が摺動自
在に通されている。支持棒17の内端側に鍔が形成され
ている。その鍔と第3六辺形フレーム要素15−3の内
面との間に、押圧用スプリング18が介設されている。
【0034】その鍔より内側に支持棒17と一体に延び
る部分に、縦変位検出計19が支持されている。縦変位
検出計19の内端の2点が被試験体9に位置づけられて
いる。縦変位検出計19は、被試験体9のZ軸方向の延
びを検出するための慣用の変位検出手段である。
【0035】図1に示すように、鉛直方向又はZ軸方向
に延びる左右両側の第3八辺形フレーム要素1−3と第
7八辺形フレーム要素1−7に、それぞれに、左側軸受
21と右側軸受22が取りつけられている。左側軸受2
1と右側軸受22は、それぞれに、第1八辺形フレーム
要素1−3と第7八辺形フレーム要素1−7に対して、
回転自在な回転体を有することが好ましく、玉軸受であ
ることが特に好ましい。
【0036】左側軸受21と右側軸受22の左右方向軸
心線は、共通軸心線であり、中心点Pを通る。左側軸受
21の中心孔に、左側横変位検出計23が通されてい
る。右側軸受22の中心孔に、右側横変位検出計24が
通されている。左側横変位検出計23と右側横変位検出
計24は、被試験体9のX軸方向の変位を検出するため
の慣用の変位検出手段である。左側横変位検出計23の
左側触子25は被試験体9の左側面に接触し、右側横変
位検出計24の右側触子26は被試験体9の右側面に接
触している。
【0037】上側軸受2と下側軸受3とを1直線上に配
置して上側荷重負荷棒4と下側荷重負荷棒5を1直線上
に配置することにより、被試験体9に曲げなどの有害な
変形が発生することを防止することができ、その荷重を
円滑に被試験体9に伝達することができ、後述する荷重
Pと歪みに相当する変位量Vとの間の良好な関係データ
を試験開始直後から取得することができる。
【0038】左側軸受21と右側軸受22により左右の
左側横変位検出計23と右側横変位検出計24を1直線
上に配置することにより、被試験体9に対する左側横変
位検出計23と右側横変位検出計24の取り付け位置が
一定になって安定し、試験中に安定したよい精度を得る
ことができ、ばらつき処理の精度が向上する。前側軸受
16により取付位置が一定になる縦変位検出計19は、
一定の力で被試験体9に取りつけられるので、試験中に
安定したよい精度を得ることができ、ばらつき処理の精
度が向上する。
【0039】更に、八辺形フレーム1と六辺形フレーム
15を直交2平面上に配置して一体に結合した枠構造
は、被試験体9に有害な曲がり変形が生じることを防止
することができるとともに、横歪み(変位)計及び縦歪
み(変位)計を取り付ける取付構造がシンプルであり、
被試験体9が試験開始時点から破断時点までの全試験期
間中でこれら検出計を取り外すことが不要であり、後述
する特性値の計算に必要な全データを高精度に取り込む
ことができる。図4,5は、図1〜3に示す引張試験装
置による測定方法のフローチャートを示している。図1
〜3に示す引張試験装置により取得するデータは、図6
に示す被試験体9のZ軸方向の2地点間の変位量(伸
び)Vと負荷力Pとの関数関係P(V)である。
【0040】縦変位検出計19と左側横変位検出計2
3、右側横変位検出計24から出力される両電気信号
(電圧信号)は、データロガーに入力され、関数P
(V)として整理され、その微分値がCPUにより計算
され、データ処理器により後述する直線近似が行われ
る。このようなデータP(V)がデータローガ(図示せ
ず)又はCPU(図示せず)により取得される(ステッ
プS1)。データP(V)は、一般に、図6に示すよう
な線形性を有する線形部分BCとこの線形部分の両側の
曲線部分とから形成される。
【0041】負荷Pを増大させていく試験期間の初期段
階のP(V)は、下方に凸状、即ち、変化率が正である
第1非線形部分ABになる。その試験期間の終期段階の
P(V)は、上方に凸状、即ち、変化率が負である第2
非線形部分CDになり、最終的にD点で破断する。
【0042】線形部分BCの両端点である点Bと点Cと
の位置を決定する(ステップS2)位置決定プログラム
が、コンピュータに搭載されている。この位置決定プロ
グラムに対応するフローチャートが、図5中に示されて
いる。変位量Vを座標とする横軸VをN等分する。
【0043】ステップS2の第1ステップS’1では、
CPUにより、次の計算KBを行う。KB:{P(N)
−P(N−1)}/{P(N+1)−P(N)}。初期
値Nは、1である。この値KBは、第1非線形部分AB
では、1ではない。値KBが1であれば、そのときの値
Nが線形部分BCの始端点Bの座標Vであり、点Bの位
置が決定される(ステップS’2)。
【0044】次に、ステップS2の第3ステップS’3
では、CPUにより、次の計算KCを行う(ステップ
S’4)。KC:{P(N)−P(N−1)}/{P
(N+1)−P(N)}。初期値Nは、点Bに対応する
Nであってよい。この値KCが0.8より小さい場合
は、その値Nで点Cが決定される(ステップS’5)。
次に、点Bと点Cの間で、直線近似を行って、図6に示
す線形部分BCを作成する(ステップS3)。
【0045】線形部分BCに関して、そのコンプライア
ンスを求める(ステップS4)。そのコンプライアンス
が収束すれば(ステップS5)、得られたデータP
(V)から、ヤング率、耐力を計算により求めることが
でき(ステップS6)、負荷力Pの最大値と変位量Vの
最大値を知ることができる。
【0046】図7は、本発明群の第2発明による材料特
性値計測用フレームの実施の形態、特に、圧縮試験用の
ものを示している。この材料特性値計測用フレームは、
圧縮試験に適用される剛構造のフレームとして設計さ
れ、第1八辺形フレーム1’を備えている。
【0047】その8角形は、正8角形であり、且つ、1
体化されていることが好ましい。正8角形は、これが有
する中心点Pに対して、点対称である。中心点Pを原点
とする3次元直交座標系X−Y−Zを設定する。今、仮
に、X軸方向を水平横方向又は左右方向といい、Z軸方
向を鉛直方向又は上下方向といい、Y軸方向(図8参
照)を水平縦方向又は前後方向という。8つの第1フレ
ーム要素1’−1,2,3,4,5,6,7,8は、中
心点Pを中心として環状に1周して、閉じた剛構造を形
成している。
【0048】第1八辺形フレーム1の第1八辺形第1,
5フレーム要素1’−1,5に、それぞれに、上側軸受
2’、下側軸受3’が取りつけられている。上側軸受
2’、下側軸受3’は、第1八辺形第1,5フレーム要
素1’−1,5に対して、回転自在な回転体を有するこ
とが好ましく、共に玉軸受であることが特に好ましい。
上側軸受2’、下側軸受3’は、1本の鉛直方向軸心線
を共有するように、1直線上に配置されている。
【0049】鉛直方向軸心線は、中心点Pを通るZ軸に
一致している。円柱状の上側荷重負荷棒4’が、上側軸
受2’の中心孔に装着されている。上側荷重負荷棒4’
は、第1八辺形第1フレーム要素1’−1に対して回転
自在である。円柱状の下側荷重受台5’が、下側軸受
3’の中心孔に装着されている。下側荷重受台5’は、
第1八辺形第5フレーム要素1’−5に対して回転自在
である。
【0050】上側荷重負荷棒4’と下側荷重受台5’
は、共通の軸心線であるZ軸を共有している。下側荷重
受台5’の上端面に円形テーブル41が固着されてい
る。被試験体9は、上側荷重負荷棒4’と円形テーブル
41との間で、円形テーブル41の上面に載置される。
被試験体9は、X軸方向に対向する左右両側の座屈防止
体42により挟まれている。
【0051】縦変位検出系19’は、被試験体9と座屈
防止体42との間に配置されている。被試験体9は、円
形テーブル41上で、−Z方向に負荷がかけられる上側
荷重負荷棒4’により圧縮される。このような負荷によ
り被試験体9が縮む際に被試験体9の縮み端と同体に下
動する上側荷重負荷棒4’は、上側軸受2’に対してZ
軸方向(下方)に摺動自在である。
【0052】図8に示されているように、1平面上で閉
じる第2八辺形フレーム45が、第1八辺形フレーム
1’に一体に結合している。その8角形は、正8角形で
あり、且つ、1体化されていることが好ましい。正8角
形は、これが有する中心点Pに対して、点対称である。
第2八辺形フレーム45は、8辺の第2八辺形第1,
2,3,4,5,6,7,8フレーム要素45−1,
2,3,4,5,6,7,8を備えている。8つの第2
八辺形フレーム要素45−1,2,3,4,5,6,
7,8は、中心点Pを中心として環状に1周して、閉じ
た剛構造を形成している。第2八辺形フレーム45と第
1八辺形フレーム1’とは、互いに直交して交叉してい
る。
【0053】第2八辺形第1フレーム要素45−1は、
図8に示すように、第1八辺形第1フレーム要素1’−
1に直交し1平面上で交叉してY軸方向に延び、第1八
辺形第1フレーム要素1’−1に一体に形成されてい
る。第2八辺形第5フレーム要素45−5は、第1八辺
形第5フレーム要素1’−5に直交し他の1平面上で交
叉してY軸方向に延びて、第1八辺形第5フレーム要素
1’−5に一体に形成されている。第1八辺形第1フレ
ーム要素1’−1と第2八辺形第1フレーム要素45−
1とは、上側軸受2’を共有している。第1八辺形第5
フレーム要素1’−5と第2八辺形第5フレーム要素4
5−5とは、下側軸受3’を共有している。
【0054】第2八辺形第3フレーム要素45−3と第
2八辺形第7フレーム要素45−7は、それぞれに、鉛
直方向(Z軸方向)に延びている。第2八辺形第3フレ
ーム要素45−3の中心位置に、前側軸受46が取りつ
けられている。前側軸受46は、第2八辺形第3フレー
ム要素45−3に対して、回転自在な回転体を有するこ
とが好ましく、玉軸受であることが特に好ましい。前側
軸受46の水平方向軸心線は、中心点Pを通る。
【0055】第2八辺形第7フレーム要素45−7の中
心位置に、後側軸受47が取りつけられている。後側軸
受47は、第2八辺形第7フレーム要素45−7に対し
て、回転自在な回転体を有することが好ましく、玉軸受
であることが特に好ましい。後側軸受47の水平方向軸
心線は、中心点Pを通る。このように、前側軸受46、
後側軸受47とは、同一軸心線を共有している。
【0056】前側軸受46の中心孔に前側横変位検出計
48が通され固着されている。後側軸受47の中心孔に
後側横変位検出計49が通され固着されている。前側横
変位検出計48と後側横変位検出計49は、被試験体9
のY軸方向の変位を検出するための慣用の変位検出手段
である。前側横変位検出計48の前側触子51は被試験
体9の前側面に接触し、後側横変位検出計49の後側触
子52は被試験体9の後側面に接触している。
【0057】第1八辺形第3フレーム要素1’−3と第
1八辺形第7フレーム要素1’−7は、それぞれに、鉛
直方向(Z軸方向)に延びている第1八辺形第3フレー
ム要素1’−3と第1八辺形第7フレーム要素1’−7
のそれぞれの中心位置に、左側軸受53、右側軸受54
が取りつけられている。
【0058】左側軸受53右側軸受54は、第1八辺形
第3フレーム要素1’−3、 第1八辺形第7フレーム
要素1’−7に対して、それぞれに回転自在な回転体を
有することが好ましく、玉軸受であることが特に好まし
い。左側軸受53と右側軸受54の水平方向軸心線は、
中心点Pを通る。左側軸受53と右側軸受54とは、同
一の軸心線を共有している。
【0059】左側軸受53、右側軸受54のそれぞれの
中心孔に、第1支持棒55、第2支持棒56が摺動自在
に通されている。左側の座屈防止体42と第1八辺形第
3フレーム要素1’−3の内面との間に、左側押圧用ス
プリング57が介設されている。右側の座屈防止体42
と第1八辺形第7フレーム要素1’−7の内面との間
に、右側押圧用スプリング58が介設されている。
【0060】このように左右の左側押圧用スプリング5
7と右側押圧用スプリング58による押圧力を受ける左
右の座屈防止体42のいずれかと被試験体9との間に、
既述の通り、縦変位検出計19’が配置されている。縦
変位検出計19’は、被試験体9のZ軸方向の縮みを検
出するための慣用の変位検出手段である。
【0061】図9に示すように、第1八辺形フレーム
1’及び第2八辺形フレーム45に、第3八辺形フレー
ム61が結合している。第3八辺形フレーム61は、第
1八辺形フレーム1’及び第2八辺形フレーム45の両
方に直交して交叉している。その8辺は、1体化されて
いることが好ましい。
【0062】第3八辺形フレーム61は、中心点Pに対
して、点対称に形成されている。第3八辺形フレーム6
1は、第3八辺形第1,2,3,4,5,6,7,8フ
レーム要素61−1,2,3,4,5,6,7,8から
形成されている。8つの第3八辺形フレーム要素61’
−1,2,3,4,5,6,7,8は、中心点Pを中心
として環状に1周して、閉じた剛構造を形成している。
【0063】第3八辺形第1フレーム要素61−1は、
図9に示すように、第1八辺形第7フレーム要素1’−
7に直交し1平面上で交叉してY軸方向に延びて、第1
八辺形第7フレーム要素1’−7に一体に形成されてい
る。第3八辺形第3フレーム要素61−3は、第2八辺
形第3フレーム要素45−3に直交し他の1平面上で交
叉してX軸方向に延びて、第2八辺形第3フレーム要素
45−3に一体に形成されている。
【0064】第3八辺形第5フレーム要素61−5は、
第1八辺形第3フレーム要素1’−3に直交し更に他の
1平面上でX軸方向に延びて、第1八辺形第3フレーム
要素1’−3に一体に形成されている。第3八辺形第7
フレーム要素61−7は、第2八辺形第7フレーム要素
45−7に直交し更に他の1平面上で交叉してX軸方向
に延びて、第2八辺形第7フレーム要素45−7に一体
に形成されている。
【0065】第3八辺形第1フレーム要素61−1は、
右側軸受54を共有している。第3八辺形第3フレーム
要素61−3は、前側軸受46を共有している。第3八
辺形第5フレーム要素61−5は、左側軸受53を共有
している。第3八辺形第7フレーム要素61−7は、後
側軸受47を共有している。
【0066】上側軸受2’と下側軸受3’とを1直線上
に配置して上側荷重負荷棒4’と円形テーブル41とを
1直線上に配置することにより荷重負荷条件を一定にす
ることができ、後述する荷重Pと歪みに相当する変位量
Vとの間の良好な関係データを試験開始直後から取得す
ることができる。
【0067】一直線上にある前側軸受46と後側軸受4
7により左右の前側横変位検出計48と後側横変位検出
計49を1直線上に配置することにより、被試験体9に
対する前側横変位検出計48と後側横変位検出計49の
取り付け位置が一定になって安定し、試験中に安定した
よい精度を得ることができ、ばらつき処理の精度が向上
する。
【0068】一直線上に配置されている左側軸受53と
右側軸受54により案内される第1支持棒55、第2支
持棒56により座屈防止体42を押圧することにより、
被試験体9には計測に有害な変形(座屈)が生じない。
更に、3つの八辺形フレームを互いに直交させて3次元
的に変形がないフレームを構成したから、データを高精
度に得ることができる。
【0069】直交3平面上に配置して一体に結合した枠
構造が被試験体9と測定器との間に介設される剛構造
(変形性がないように相対的な一体構造、言い換える
と、枠構造と変位形が、同一座標系内で相対的に一体化
されている。)は、被試験体9に有害な曲がり変形が生
じることを防止することができるとともに、横歪み(変
位)計及び縦歪み(変位)計を取り付ける取付構造がシ
ンプルであり、被試験体9が試験開始時点から破断時点
までの全試験期間中でこれら検出計を取り外すことが不
要であり、後述する特性値の計算に必要な全データを高
精度に取り組むことができる。
【0070】このような圧縮試験装置による測定方法
は、伸びと縮みの相違を除き、引張試験に関して図4,
5を参照して説明した測定方法に全く同じである。その
測定に対して用いる回路も、既述したもの(図示され
ず)がそのまま用いられる。
【0071】図10は、本発明群の第3発明による材料
特性値計測用フレームの実施の形態、特に、亀裂試験用
のものを示している。この材料特性値計測用フレーム
は、亀裂試験に適用される剛構造のフレームとして設計
され、八辺形フレーム71を備えている。
【0072】その八辺形は,正8角形であり、且つ、1
体化されていることが好ましい。正8角形は、これが有
する中心点Pに対して、点対称である。中心点Pを原点
とする3次元直交座標系X−Zを設定する。8つのフレ
ーム要素71−1,2,3,4,5,6,7,8は、中
心点Pを中心として環状に1周して、閉じた剛構造を形
成している。
【0073】八辺系フレーム1の第1,5フレーム要素
71−1,5に、それぞれに、上側軸受72,下側軸受
73が取り付けられている。上側軸受72,下側軸受7
3は、第1,5辺フレーム要素71−1,5に対して、
回転自在な回転体を有することが好ましく、共に玉軸受
であることが特に好ましい。上側軸受72,下側軸受7
3は、1本の鉛直方向軸心線を共有するように、1直線
上に配置されている。鉛直方向軸心線は、中心点Pを通
るZ軸に一致している。
【0074】円柱状の上側荷重負荷棒74が、上側軸受
72の中心孔に装着されている。上側荷重負荷棒74
は、第1辺フレーム要素71−1に対して回転自在であ
る。円柱状の下側荷重負荷棒75が、下側軸受73の中
心孔に装着されている。下側荷重負荷7棒5は、第5辺
フレーム要素71−5に対して回転自在である。
【0075】上側荷重負荷棒74と下側荷重負荷棒75
は、共通の軸心線であるZ軸を共有している。上側荷重
負荷棒74の下端部と下側荷重負荷棒75の上端部は、
図11に示すように、上下の荷重負荷ピン76,77を
介して上下2位置で被試験体9’に結合している。
【0076】被試験体9’には、変位検出計78が取り
つけられている。変位検出計78は、被試験体9’の亀
裂の幅を検出することができる慣用のクリップゲージで
ある。被試験体9’は、環境槽79の中に収容されてい
る。環境槽79は、液化窒素が封入されている低温槽で
ある。変位検出計78から出力される電気信号は、図1
0中に示すA/D変換器81により直流に変換され、C
PU82に入力される。
【0077】図12は、被試験体9’の亀裂83を示し
ている。中心点Pを含む亀裂83は、中心点Pの左右側
に拡大し、右側の端点で収束している。中心点Pと被試
験体9’の右側端との間の距離即ち中心点Pを原点とす
るX−Z座標系での被試験体9’の右側端の座標をWで
表す。亀裂83のX軸上の座標値aと前記距離Wとの比
であるa/Wは、次式で表わされる。
【0078】
【数1】
【数2】 B:被試験9’の厚さ,E:縦弾性係数,C0〜C5:定数,P:
負荷力
【0079】各位置における式(2)中のV、式(1)
のa/W、定数C0〜C5の値は、図12中に示されてい
る。このような亀裂73は、一般に、繰り返し負荷力P
と変位量Vとの関係が、図13に示すようなサインカー
ブに類似した曲線で表される。変位量Vは、n等分され
る。
【0080】図14は、CPU82を動作させるプログ
ラムのフローチャートを示している。図10に示す亀裂
試験装置のA/D変換器81を介して取得される(ステ
ップS21)データP(V)は、CPU82に入力され
る。取得されるデータは、図13に示すように、点Aか
ら点Dまでの1周期分であるが、下記するように、コン
プライアンスの実際の計算のために使用される部分は、
点Bと点Cとの間のものである。
【0081】ステップS22で、点Bと点Cとが決定さ
れる。この位置決定プログラムに対応するフローチャー
トが、図14中に別個に示されている。ステップS2の
第1ステップS’21では、CPU82により、次の計
算KBを行う。KB:P(N),P(N−1)。初期値
Nは、1である。P(N)<P(N−1)であれば、そ
のときの値Nが曲線部分BCの始端点Bの座標Vであ
り、点Bの位置が決定される(ステップS’22)。
【0082】次に、ステップS2の第3ステップS’2
3では、CPU82により、次の計算KCを行う。K
C:P(N)、P(N)。P(N)>P(N−1)であ
れば、その値Nで点Cが決定される(ステップS’2
4)。次に、ステップS23で、区間BCの間で、最小
2乗近似を行い、続いて、そのコンプライアンスを求め
る(ステップS24)。
【0083】そのコンプライアンスが収束しない場合
(ステップS25)は、標準偏差値を計算し(ステップ
S26)、標準偏差のばらつきが大きいデータを消去す
る(ステップS27)。このような消去を続けて、その
コンプライアンスが収束すれば、亀裂長さを計算する
(ステップS28)。
【0084】上側軸受72と下側軸受73とを1直線上
に配置して上側荷重負荷棒74と下側荷重負荷棒75と
を1直線上に配置することにより、荷重負荷条件を一定
にすることができ、後述する荷重Pと歪みに相当する変
位量Vとの間の良好な関係データを試験開始直後から取
得することができる。
【0085】図14に示す試験方法は、試験を中断する
ことなく、リアルタイムで亀裂長さを求めることができ
る。従来のように亀裂を目視する必要がない。極低温下
でも、破壊じん性試験及び亀裂進展試験の自動化、省力
化が可能である。
【0086】
【発明の効果】本発明による材料特性値計測用フレーム
及び材料特性値計測方法は、測定値を正しいものとする
ことにより高精度化が可能である。特に、このような高
精度化は、コンピュータによる微分計算、最小2乗法な
どの標準偏差よる統計処理計算の精度を意義あるものと
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による引張試験用材料特性値計
測用フレームの実施の形態を示す正面断面図である。
【図2】図2は、図1の側面断面図である。
【図3】図3は、図1の平面断面図である。
【図4】図4は、引張試験方法のフローチャートであ
る。
【図5】図5は、引張試験方法のフローチャートであ
る。
【図6】図6は、P(V)を示すグラフである。
【図7】図7は、本発明による圧縮材料特性値計測用フ
レームの実施の形態を示す正面断面図である。
【図8】図8は、図1の側面断面図である。
【図9】図9は、図1の平面断面図である。
【図10】図10は、本発明による亀裂材料特性値計測
用フレームの実施の形態を示す正面断面図である。
【図11】図11は、図1の側面断面図である。
【図12】図12は、被試験体の亀裂を示す正面図であ
る。
【図13】図13は、P(V)を示すグラフである。
【図14】図14は、亀裂試験方法のフローチャートで
ある。
【図15】図15は、従来の試験装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,1’・・・8辺形フレーム 9・・・被試験体 19,19’・・・縦変位検出計 P・・・負荷 V・・・変位 CPU・・・コンピュータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閉じた第1フレームと、 第2フレームからなり、 前記第2フレームは前記第1フレームを介して閉じてお
    り、 被試験材料体に引張負荷を与える荷重負荷棒が前記第1
    フレームにその負荷方向に移動自在に支持され、 前記材料試験体前記負荷方向に交叉する方向の変位を検
    出するための横変位検出計は前記第1フレームに支持さ
    れ、 前記材料試験体の前記負荷方向の変位を検出するための
    縦変位検出計は前記第2フレームに支持されている材料
    特性値計測用フレーム。
  2. 【請求項2】 閉じた第1フレームと、 前記第1フレームに交叉して結合し自ら閉じた第2フレー
    ムとからなり、 被試験材料体に圧縮負荷を与える荷重負荷棒が前記第1
    フレームにその負荷方向に移動自在に支持され、 前記材料試験体の前記負荷方向に交叉する方向の変位を
    検出するための横変位検出計は前記第1フレームに支持
    され、 前記材料試験体の前記負荷方向の変位を検出するための
    縦変位検出計は前記第2フレームに支持されている材料
    特性値計測用フレーム。
  3. 【請求項3】閉じたフレームからなり、 前記フレームの中心域に被試験材料体の環境を整備する
    ための環境整備手段が配置され、 前記被試験材料体の亀裂を変化させる負荷を与える荷重
    負荷棒が前記フレームにその負荷方向に移動自在に支持
    されている材料特性値計測用フレーム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3から選択される
    1請求項の材料特性値計測用フレームを用いた材料試験
    方法において、 前記引張負荷負、前記圧縮負荷、前記亀裂負荷から選択
    される1つの負荷Pと前記被試験材料体の変位Vとの関
    数関係P(V)を測定により得ること、 前記関数関係P(V)の値を等間隔△Vでコンピュータ
    により得ること、 前記等間隔△Vで前記関数関係の微分値を前記コンピュ
    ータで得ることとからなる材料特性値計測方法。
  5. 【請求項5】被試験材料体を把握して前記被試験体に負
    荷Pをかけて前記負荷Pと前記試験材料体の変位Vとの
    関数関係P(V)を測定により得ること、 前記関数関係P(V)の値を等間隔△Vでコンピュータ
    により得ること、 前記等間隔△Vで前記関数関係P(V)の微分値を前記
    コンピュータで得ること、 前記微分値の変化特性を前記コンピュータで割り出すこ
    ととからなる材料特性値計測方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記変化特性は前記微分値が急激に変化することである
    材料特性値計測方法。
  7. 【請求項7】請求項5において、 前記変化特性は前記微分値が零又は零に近いことである
    材料特性値計測方法。
  8. 【請求項8】引張り試験、圧縮試験、亀裂試験のいずれ
    かから選択される1つの試験を行うフレームであり、 閉じていて点対称である材料特性値計測フレーム。
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