JP2000221252A - 液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法と分離方法 - Google Patents

液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法と分離方法

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JP2000221252A
JP2000221252A JP11022968A JP2296899A JP2000221252A JP 2000221252 A JP2000221252 A JP 2000221252A JP 11022968 A JP11022968 A JP 11022968A JP 2296899 A JP2296899 A JP 2296899A JP 2000221252 A JP2000221252 A JP 2000221252A
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liquid
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magnetic
pipe
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JP11022968A
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Ryoichi Aogaki
良一 青柿
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Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便かつ迅速、また、連続的な測定が可能で
あり、さらに、被測定物質が微量であっても精度のよい
測定が可能とされる、新しい磁化率の測定方法の提供す
る。 【解決手段】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
て、管(1)を設置し、管(1)内の空間に測定対象で
ある粒状物質(2)と非相溶性である液体(3)を供給
した後に、この液体(3)を一定速度で移動させ、この
液体(3)に測定対象である粒状物質(2)を注入し、
磁気力により磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点以
前の領域に粒状物質(2)を補集し、液体(3)の移動
速度を徐々に大きくすることにより補集された粒状物質
(2)が磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点で静止
するときの液体(3)の移動速度を測定し、液体(3)
の移動速度から粒状物質(2)に作用する磁気力を算出
し、粒状物質に作用する磁気力より粒状物質の磁化率を
算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、物質固有
の物性値である磁化率を測定する方法および粒状物質を
分離する方法に関するものである。さらに詳しくは、こ
の出願の発明は、液体中に浮遊する粒状物質の磁化率を
測定するための方法および液体中に浮遊する複数種類の
粒状物質を磁化率の差により分離する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、磁化率の測定は、物理
化学分野の基礎操作の一つと考えられてきた。この磁化
率の測定方法としては、従来では、磁場中において、被
測定物質に磁気力を作用させ、磁気力の釣り合いを精密
天秤により機械的に測定する方法が一般的に採用されて
いる。しかしながら、この方法においては、測定のため
の手順が複雑であり、測定に必要となる時間が長く、連
続的な測定が不可能であった。また、この方法では、測
定の高精度化のために、検出感度を高くする必要がある
ことから、必然的に一定量以上の被測定物質を必要と
し、微量な物質に対する測定が不可能であった。さら
に、この方法では、測定中に他の物質との接触を伴うこ
とから、接触による被測定物質の損傷や汚染が問題とな
っていた。
【0003】近年、磁化率のモニタリングによる化学反
応量の推定や、血液や尿などの磁化率測定による身体状
況把握や病状診断など、化学工業や医療の分野におい
て、液体、固体液体混合物、液体中の粒状物質などの磁
化率測定への関心が高まりつつある。このため、以上の
ような従来の測定方法では対応が困難であった、簡便か
つ迅速、また、被測定物質が微量であっても精度のよい
測定や被測定物質と非接触での測定が可能な磁化率測定
方法の開発が求められていた。
【0004】一方、近年、物質の磁化率に関する応用技
術に関心が高まっているのは前述のとおりであるが、そ
のような応用技術の一つとして、物質の磁化率による分
離技術が挙げられる。液体中に存在する粒状物質を磁気
力を用いて分離する方法は一般に磁気分離法と呼ばれ、
磁場空間中に設置された強磁性細線の周辺に生じる大き
な磁場勾配を利用して、粒状物質を補集する技術であ
る。この方法の問題点として、液体中に複数種類の粒状
物質が存在する場合、強磁性細線上にそれらの粒状物質
がすべて補集されてしまい、粒状物質の磁化率の差異に
よる精密な分離を行うことは不可能であることが挙げら
れる。
【0005】この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、第1に、被測定物質に磁気力
を作用させ、磁気力の釣り合いを精密天秤により機械的
に測定する従来方法の問題点を解消し、簡便かつ迅速、
また、被測定物質が微量であっても精度のよい測定が可
能とされる、新しい磁化率の測定方法を提供することを
課題としている。第2に、前述の新しい磁化率の測定方
法を応用し、磁気分離法では不可能であった、液体中に
浮遊する複数種類の粒状物質を磁化率の差異によって精
密に分離するための新しい液体中粒状物質の分離方法を
提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の第1の課題を解決するものとして、人工的に磁場を発
生させた空間中において、管を設置し、管内の空間に測
定対象である粒状物質と非相溶性である液体を供給した
後に、この液体を一定速度で移動させ、この液体に測定
対象である粒状物質を注入し、磁気力により磁場と磁場
勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に粒状物質を補
集し、液体の移動速度を徐々に大きくすることにより補
集された粒状物質が磁場と磁場勾配の積が極大値をとる
地点で静止するときの液体の移動速度を測定し、液体の
移動速度から粒状物質に作用する磁気力を算出し、粒状
物質に作用する磁気力より粒状物質の磁化率を算出する
ことを特徴とする液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方
法、人工的に磁場を発生させた空間中において、管を設
置し、管内の空間に測定対象である粒状物質と非相溶性
である液体を供給した後に、この液体を一定速度で移動
させ、この液体に測定対象である粒状物質を注入し、磁
気力により磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点以前
の領域に粒状物質を補集し、人工的に発生させていた磁
場を徐々に小さくすることにより補集された粒状物質が
磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点で静止するとき
の磁場と磁場勾配の積を測定し、磁場と磁場勾配の積か
ら粒状物質に作用する磁気力を算出し、粒状物質に作用
する磁気力より粒状物質の磁化率を算出することを特徴
とする液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法、人工的に
磁場を発生させた空間中において、管を設置し、管内の
空間に測定対象である粒状物質と非相溶性である液体を
供給した後に、この液体を一定速度で移動させ、この液
体に測定対象である粒状物質を注入し、粒状物質に作用
する磁気力が、液体の流れによって粒状物質に作用する
粘性力と釣り合い、粒状物質が液体の流れに抗して静止
する位置を測定することにより、あらかじめ既知である
磁気力値より粒状物質の磁化率を算出することを特徴と
する液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法、および、人
工的に磁場を発生させた空間中において、管を設置し、
管内の空間に測定対象である複数種類の粒状物質と非相
溶性である液体を供給した後に、この液体を一定速度で
移動させ、この液体に測定対象である複数種類の粒状物
質を注入し、各粒状物質に作用する磁気力の違いによる
液体中における各粒状物質の静止位置の差異から粒状物
質の磁化率を算出することを特徴とする液体中浮遊粒状
物質の磁化率測定方法を提供する。
【0007】また、この出願の発明は、上記の第2の課
題を解決するものとして、人工的に磁場を発生させた空
間中において、管を設置し、管内の空間に分離対象であ
る複数種類の粒状物質と非相溶性である液体を供給した
後に、この液体を一定速度で移動させ、この液体に分離
対象である複数種類の粒状物質を注入し、磁気力により
磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に複
数種類の粒状物質を補集し、液体の移動速度を徐々に大
きくすることにより補集された複数種類の粒状物質を磁
化率の小さい順に分離すること特徴とする液体中浮遊粒
状物質の分離方法、人工的に磁場を発生させた空間中に
おいて、管を設置し、管内の空間に分離対象である複数
種類の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、
この液体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象で
ある複数種類の粒状物質を注入し、磁気力により磁場と
磁場勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に複数種類
の粒状物質を補集し、人工的に発生させていた磁場を徐
々に小さくすることにより補集された複数種類の粒状物
質を磁化率の小さい順に分離すること特徴とする液体中
浮遊粒状物質の分離方法、および、人工的に磁場を発生
させた空間中において、管を設置し、管内の空間に分離
対象である複数種類の粒状物質と非相溶性である液体を
供給した後に、この液体を一定速度で移動させ、この液
体に分離対象である複数種類の粒状物質を注入し、各粒
状物質に作用する磁気力の違いにより各粒状物質をそれ
ぞれの持つ磁化率の昇順または降順に配列し、複数種類
の粒状物質を同時に分離することを特徴とする液体中浮
遊粒状物質の分離方法を提供する。
【0008】さらに、この出願の発明は、上記の液体中
浮遊粒状物質の磁化率測定方法の応用技術として、人工
的に磁場を発生させた空間中において、管を設置し、管
内の空間に測定対象である粒状物質と非相溶性である液
体を供給した後に、この液体を一定速度で移動させ、こ
の液体に測定対象である磁化率が既知である粒状物質を
注入し、磁気力により磁場と磁場勾配の積が極大値をと
る地点以前の領域に粒状物質を補集し、液体の移動速度
を徐々に大きくすることにより補集された粒状物質が磁
場と磁場勾配の積が極大値をとる地点で静止するときの
液体の移動速度を測定し、液体の移動速度から粒状物質
に作用する磁気力を算出し、粒状物質に作用する磁気力
と粘性力より粒状物質の粒子粒子径を算出することを特
徴とする液体中浮遊粒状物質の粒子径の測定方法、およ
び、人工的に磁場を発生させた空間中において、管を設
置し、管内の空間に測定対象である粒状物質と非相溶性
である液体を供給した後に、この液体を一定速度で移動
させ、この液体に測定対象である磁化率が既知である粒
状物質を注入し、磁気力により磁場と磁場勾配の積が極
大値をとる地点以前の領域に粒状物質を補集し、人工的
に発生させていた磁場を徐々に小さくすることにより補
集された粒状物質が磁場と磁場勾配の積が極大値をとる
地点で静止するときの磁場と磁場勾配の積を測定し、磁
場と磁場勾配の積から粒状物質に作用する磁気力を算出
し、粒状物質に作用する磁気力と粘性力より粒状物質の
粒子径を算出することを特徴とする液体中浮遊粒状物質
の粒子径の測定方法を、また、上記の液体中浮遊粒状物
質の分離方法の応用技術として、人工的に磁場を発生さ
せた空間中において、管を設置し、管内の空間に分離対
象である1種類の粒状物質と非相溶性である液体を供給
した後に、この液体を一定速度で移動させ、この液体に
分離対象である1種類の粒状物質を複数個注入し、磁気
力により磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点以前の
領域に粒状物質を補集し、液体の移動速度を徐々に大き
くすることにより補集された粒状物質を粒子径の小さい
順に分離すること特徴とする液体中浮遊粒状物質の分離
方法、および、人工的に磁場を発生させた空間中におい
て、管を設置し、管内の空間に分離対象である1種類の
粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この液
体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象である1
種類の粒状物質を複数個注入し、磁気力により磁場と磁
場勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に粒状物質を
補集し、人工的に発生させていた磁場を徐々に小さくす
ることにより補集された粒状物質を粒子径の小さい順に
分離すること特徴とする液体中浮遊粒状物質の分離方法
を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】この出願の発明は以上のとおりの
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。この発明の液体中浮遊粒状物質の磁化率測
定方法および液体中浮遊粒状物質の分離方法において
は、例えば図1に示すように、管(1)を設置し、管内
の空間を測定対象または分離対象である粒状物質(2)
とは非相溶性である液体(3)で満たす。管(1)の断
面形状および断面積は、液体(3)および測定対象また
は分離対象である粒状物質(2)が十分に流動できる限
りにおいて任意である。管(1)の長さは、測定条件に
よって異なる。管(1)上流部には、小孔(4)が開け
られており、測定対象または分離対象である粒状物質
(2)を注入するための注入器(5)と連結されてい
る。小孔(4)の上流には流速計(6)が設置されてお
り、液体(3)の流速が測定される。さらに、流速計の
上流には液体(3)を貯留しておくための水槽(7)が
連結されている。小孔(4)の下流には、管(1)内に
おける磁束密度と液体(3)の流動方向に対する磁束密
度勾配の積が、正の値で最大値の頂点を持つ地点、また
は、負において最小値の頂点を持つ地点それぞれに、測
定対象または分離対象である粒状物質(2)が静止また
は通過したことを検出するための粒状物質検出器(8
a)、(8b)が設置されている。粒状物質検出器(8
b)の下流または小孔(4)の上流の任意の位置に、流
速を調整するための流速調整器(9)が連結されてい
る。流速調整器(9)の下流には、分離された粒状物質
(2)を貯めるためのビーカー(10)などが設置され
る。
【0010】管(1)内外において、人工的に磁場を発
生させるために、磁石やコイルなどの磁場発生装置(1
1)が用いられる。磁場発生装置(11)は管(1)の
外に設置され、且、粒状物質を管(1)内に補集するた
めに管(1)内の磁場の分布が勾配を持つように設置さ
れる。この発明の液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法
および液体中浮遊粒状物質の分離方法においては、液体
中浮遊粒状物質の磁化率測定または液体中浮遊粒状物質
の分離を開始するにあたって、管(1)内を測定対象ま
たは分離対象である粒状物質(2)とは非相溶性である
液体(3)で満たした後、液体(3)を流動させる。そ
の際、液体(3)の流動速度は、流速調整器(9)によ
って、粒状物質(2)に作用する磁気力が、粒状物質
(2)に作用する液体(3)の流動による粘性力より大
きくなるように設定される。
【0011】管内の空間における磁束密度分布および磁
束密度と磁束密度分布勾配の積の分布が、図2に示すよ
うな磁場の分布(12)になるよう磁場発生装置(1
3)を設置した場合、図2中において左方向から右方向
へ流れる管(14)内の液体(15)中を浮遊する粒状
物質(16)は、磁気力の作用により、粒状物質(1
6)が反磁性の場合は(A)よりも上流に、また、粒状
物質(16)が常磁性の場合は(B)よりも上流に補集
される。
【0012】粒状物質(2)が管(1)内に補集された
後、流速調整器(9)によって管(1)内の液体(3)
の流速を徐々に増すことにより、粒状物質(2)に作用
する液体(3)の流動による粘性力も増加し、粒状物質
(2)は下流へと移動を開始する。粒状物質(2)に作
用する液体(3)の流動による粘性力が、粒状物質
(2)に作用する磁気力と等しくなった時点で、粒状物
質(2)は、粒状物質(2)が反磁性である場合には磁
束密度と液体(3)の流動方向に対する磁束密度勾配の
積が正の値で最大値の頂点を持つ地点に、粒状物質
(2)が常磁性である場合には磁束密度と液体(3)の
流動方向に対する磁束密度勾配の積が負の値で最小値の
頂点を持つ地点で静止する。次いで、流速調整器(9)
によって管(1)内の液体(3)の流速を徐々に増すこ
とにより、粒状物質(2)に作用する液体(3)の流動
による粘性力が、粒状物質(2)に作用する磁気力より
大きくなった時点で、粒状物質(2)は、粒状物質
(2)が反磁性である場合には磁束密度と液体(3)の
流動方向に対する磁束密度勾配の積が正の値で最大値の
頂点を持つ地点を通過し最下流へ向かって流動を再開す
る。また、粒状物質(2)が常磁性である場合には磁束
密度と液体(3)の流動方向に対する磁束密度勾配の積
が負の値で最小値の頂点を持つ地点を通過し最下流へ向
かって流動を再開する。磁束密度と液体(3)の流動方
向に対する磁束密度勾配の積が、正の値で最大値の頂点
を持つ地点、または、負において最小値の頂点を持つ地
点における粒状物質(2)の静止および通過は粒状物質
検出器(8a)、(8b)で確認され、通過時の液体
(3)の流速は流速計(6)で測定される。
【0013】一般に、流体の粘性力は流速より求まるか
ら、流速計(6)で測定された流速から、磁束密度と液
体(3)の流動方向に対する磁束密度勾配の積が、正の
値で最大値の頂点を持つ地点、または、負において最小
値の頂点を持つ地点に静止したときの粒状物質(2)に
作用する液体(3)の流動による粘性力が求まる。粒状
物質(2)の静止時の、粒状物質(2)に作用する液体
(3)の流動による粘性力は、粒状物質(2)に作用す
る磁気力と等しいと考えられる。空間において磁束密度
分布に勾配が存在するとき、物体にはその物体の磁化
率、物体の存在する空間の磁束密度および磁束密度勾配
の積に比例する磁気力が作用する。この発明において
は、磁場を人工的に発生させているため、空間中の磁束
密度および磁束密度勾配は既知のものであるから、空間
中の磁束密度、磁束密度勾配および粒状物質(2)に作
用する液体(3)の流動による粘性力の値より、測定対
象である粒状物質(2)の磁化率が算出される。
【0014】この発明において、粒状物質(2)が管
(1)内に補集された後、流速調整器(9)により徐々
に開き液体(3)の流速を増す代わりに、磁場発生装置
(11)より発生する磁場を徐々に減じてもよい。粒状
物質(2)が管(1)内に補集された後、磁場発生装置
(11)より発生する磁場を徐々に減ずることにより、
粒状物質(2)に作用する磁気力が減少し、粒状物質
(2)に作用する液体(3)の流動による粘性力が、粒
状物質(2)に作用する磁気力と釣り合った時点で、粒
状物質(2)は磁束密度と液体(3)の流動方向に対す
る磁束密度勾配の積が、正の値で最大値の頂点を持つ地
点、または、負において最小値の頂点を持つ地点で静止
する。さらに磁場発生装置(11)より発生する磁場を
徐々に減ずることにより、粒状物質(2)に作用する磁
気力が減少し、粒状物質(2)に作用する液体(3)の
流動による粘性力が、粒状物質(2)に作用する磁気力
より大きくなった時点で、粒状物質(2)は磁束密度と
液体(3)の流動方向に対する磁束密度勾配の積が、正
の値で最大値の頂点を持つ地点、または、負において最
小値の頂点を持つ地点を通過し、最下流に向かって移動
を再開する。この場合も前述の流速調整器(9)により
徐々に開き液体(3)の流速を増す方法と同様、粒状物
質(2)の移静止および通過は粒状物質 検出器(8)
で確認され、通過時の液体(3)の流速は流速計(6)
で測定される。この場合も、前述のとおり、流速計
(6)で測定された流速から、粒状物質(2)の静止時
における粒状物質(2)に作用する液体(3)の流動に
よる粘性力が求まり、また、磁場を人工的に発生させて
いるため、空間中の磁束密度および磁束密度勾配は既知
のものであるから、空間中の磁束密度、磁束密度勾配お
よび粒状物質(2)に作用する液体(3)の流動による
粘性力の値より、粒状物質(2)の磁化率が算出され
る。
【0015】磁化率算出の原理を数式を用いて以下に示
す。流体の粘性力Fvは
【0016】
【数1】
【0017】(rは粒状物質(2)の半径、ηは液体
(3)の粘度、vは粒状物質(2)の液体(3)に対す
る相対速度を示す)で表わされる。一方、磁場が磁束密
度勾配を持って分布している空間中における粒状物質に
作用する磁気力Fmは、
【0018】
【数2】
【0019】(χは粒状物質(2)の体積磁化率、χm
は液体(3)の体積磁化率、μ0は真空の透磁率、rは
粒状物質(2)の半径、Bは磁束密度、dB/dxは磁
束密度の液体(3)の進行方向に対する勾配を示す)で
表わされる。流動する液体(3)中の、磁束密度と液体
(3)の流動方向に対する磁束密度勾配の積の値が極大
値を持つ地点より上流で粒状物質(2)が補集されてい
る時、
【0020】
【数3】
【0021】の関係が成立する。ここで、液体(3)の
移動速度を徐々に大きくするか、または、人工的に発生
させていた磁場を徐々に小さくすることにより、
【0022】
【数4】
【0023】の関係が成り立ち、このとき粒状物質
(2)は磁束密度と液体(3)の流動方向に対する磁束
密度勾配の積の値が極大値を持つ地点で静止する。この
ときの流速から、粒状物質(2)の液体(3)に対する
相対速度vが求まる。液体(3)の体積磁化率χm、真
空の透磁率μ0、粒状物質(2)の半径r、磁束密度
B、磁束密度の液体(3)の進行方向に対する勾配dB
/dx、液体(3)の粘度ηが既知であるならば、式
(I)、(II)、(IV)より、
【0024】
【数5】
【0025】が成り立ち、粒状物質(2)の体積磁化率
χを算出することができる。したがって、粒子半径、溶
液粘度、粒子の溶液に対する相対速度、溶液体積磁化
率、真空透磁率、粒子半径、磁束密度、磁場勾配が既知
である場合、粒子の体積磁化率を決定することができ
る。さらに、この発明において、図3に示すように、複
数種類の粒状物質(18)が管(17)内に補集された
後、流速調整器(9)により液体(19)の流速を徐々
に増ことにより、複数種類の粒状物質(18)に作用す
る液体(19)の流動による粘性力が増加し、または、
磁場発生装置(27)より発生する磁場を徐々に減ずる
ことにより、複数種類の粒状物質(18)に作用する磁
気力が減少し、複数種類の粒状物質(18)の磁化率の
小さいものから順に、複数種類の粒状物質(18)に作
用する液体(19)の流動による粘性力が複数種類の粒
状物質(18)に作用する磁気力と釣り合った時点で、
磁束密度と液体(3)の流動方向に対する磁束密度勾配
の積が、正の値で最大値の頂点を持つ地点、または、負
において最小値の頂点を持つ地点で静止し、複数種類の
粒状物質(18)に作用する液体(19)の流動による
粘性力が、複数種類の粒状物質(18)に作用する磁気
力より大きくなった時点で、磁束密度と液体(3)の流
動方向に対する磁束密度勾配の積が、正の値で最大値の
頂点を持つ地点、または、負において最小値の頂点を持
つ地点を通過し最下流に向かって移動を再開する。この
現象を利用することにより、複数種類の粒状物質(1
8)の分離を行うことが可能である。
【0026】以上で示した方法以外にも、例えば図4に
示すように、管(28)を設置し、管内の空間を測定対
象または分離対象である粒状物質(29)とは非相溶性
である液体(30)で満たす。管(28)の断面形状お
よび断面積は、液体(30)および測定対象または分離
対象である粒状物質(29)が十分に流動できる限りに
おいて任意である。管(28)の長さは、測定条件によ
って異なる。管(28)上流部には、小孔(31)が開
けられており、測定対象または分離対象である粒状物質
(29)を注入するための注入器(32)と連結されて
いる。小孔(31)の上流には流速計(33)が設置さ
れており、液体(30)の流速が測定される。さらに、
流速計の上流には液体(30)を貯留しておくための水
槽(34)が連結されている。小孔(31)の下流に
は、測定対象または分離対象である粒状物質(29)が
静止または通過したことを検出するための粒状物質検出
器(35)および静止した測定対象または分離対象であ
る粒状物質(29)を管の外部へ抽出するための粒状物
質抽出器(36)が設置されている。粒状物質検出器
(35)および粒状物質抽出器(36)は、1つの粒状
物質検出器(35)と1つの粒状物質抽出器(36)が
対をなすように、管(28)の側面に連続的に複数個設
置されている。粒状物質抽出器(36)には、管(2
8)内から抽出した粒状物質(29)を貯蔵するための
粒状物質貯留槽(37)が接続されている。粒状物質検
出器(35)の下流または小孔(31)の上流の任意の
位置に、流速を調整するための流速調整器(38)が連
結されている。流速調整器(38)の下流には、分離さ
れた粒状物質(29)を貯めるためのビーカー(39)
などが設置される。
【0027】管(28)内外において、人工的に磁場を
発生させるために、磁石やコイルなどの磁場発生装置
(40)が用いられる。磁場発生装置(40)は管(2
8)の外に設置され、且、粒状物質を管(28)内に補
集するために管(28)内の磁場の分布が勾配を持つよ
うに設置される。液体中浮遊粒状物質の磁化率測定また
は液体中浮遊粒状物質の分離を開始するにあたって、管
(28)内を測定対象または分離対象である粒状物質
(29)とは非相溶性である液体(30)で満たした
後、液体(30)を流動させる。その際、液体(30)
の流動速度は、流速調整器(38)によって、粒状物質
(29)に作用する磁気力が、粒状物質(29)に作用
する液体(30)の流動による粘性力より大きくなるよ
うに設定される。
【0028】管内の空間における磁束密度分布および磁
束密度と磁束密度分布勾配の積の分布が、図2に示すよ
うな磁場の分布(12)になるよう磁場発生装置(1
3)を設置した場合、図2中において左方向から右方向
へ流れる管(14)内の液体(15)中を浮遊する粒状
物質(16)は、磁気力の作用により、粒状物質(1
6)が反磁性の場合は(A)よりも上流に、また、粒状
物質(16)が常磁性の場合は(B)よりも上流に補集
される。
【0029】補集された粒状物質は、粒状物質に作用す
る液体の流動による粘性力と磁気力の釣り合う位置で静
止する。粒状物質が静止した位置は、粒状物質検出器
(35)によって測定される。このとき、流速計(3
3)で測定された流速より、粒状物質(29)に作用す
る液体(30)の流動による粘性力が求まる。前述の通
り、粒状物質(29)の静止時の、粒状物質(29)に
作用する液体(30)の流動による粘性力は、粒状物質
(29)に作用する磁気力と等しいと考えられ、空間に
おいて磁束密度分布に勾配が存在するとき、物体にはそ
の物体の磁化率、物体の存在する空間の磁束密度および
磁束密度勾配の積に比例する磁気力が作用する。ここで
粒状物質が静止した位置における磁束密度および磁束密
度勾配は既知のものであるから、空間中の磁束密度、磁
束密度勾配および粒状物質(29)に作用する液体(3
0)の流動による粘性力の値より、測定対象である粒状
物質(29)の磁化率が算出される。
【0030】分離対象として複数種類の粒状物質を注入
した場合には、それぞれの粒状物質の持つ磁化率によっ
て作用する磁気力が異なるため、磁気力と液体の流動に
よる粘性力の釣り合いの位置がそれぞれ異なる。したが
って、それぞれの粒状物質が静止する位置に差異が生じ
る。ここで、粒状物質抽出機を用いることにより、静止
位置の差異を利用して、同時に複数種類の粒状物質の分
離を行うことが可能となる。
【0031】さらに、この発明において、上記の液体中
浮遊粒状物質の磁化率測定方法の原理を応用し、磁化率
が既知であり粒子径が未知である粒状物質に対する液体
中浮遊粒状物質の粒子径の測定を行うことも可能であ
る。この液体中浮遊粒状物質の粒子径の測定方法におい
て、上記の液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法の操作
を、磁化率が既知であり粒子径が未知である粒状物質に
対して実施し、粒状物質の液体に対する相対速度を算出
する。体積磁化率、溶液粘度、粒状物質の溶液に対する
相対速度、溶液体積磁化率、真空透磁率、磁束密度、磁
束密度勾配を、式(V)を変形した、
【0032】
【数6】
【0033】へ代入することにより、液体中浮遊粒状物
質の粒子半径が算出される。また、上記の磁化率の差に
よる液体中浮遊粒状物質の分離方法の操作を、磁化率が
既知であり粒子径が未知である粒状物質に対して実施す
ることにより、粒子径の差による液体中浮遊粒状物質の
分離を行うことも可能である。以下実施例を示し、さら
にこの発明について詳しく説明する。
【0034】
【実施例】以上の液体または固体液体混合物の磁化率測
定方法により、図1に示した装置を用いて、実際に粒子
半径r=4.645×10-6mのポリスチレン粒子の磁
化率測定を実施した。管内の空間に供給される液体とし
て、酸素ガス1気圧飽和の硫酸銅0.3mol/dm3
水溶液を用いた。酸素ガス1気圧飽和の硫酸銅0.3m
ol/dm3水溶液の体積磁化率χmは−3.41×10
-6、液体(3)の粘度ηは1.09×10-3であった。
【0035】この液体を一定速度で移動させ、この液体
に測定対象であるポリスチレン粒子を注入し、磁気力に
より、管内において磁束密度と液体の流動方向に対する
磁束密度勾配の積の値が極大である地点より上流にポリ
スチレン粒子を補集した。磁束密度と液体の流動方向に
対する磁束密度勾配の積の値が極大である地点における
B×(dB/dx)の値は180T2-1であった。
【0036】次いで、補集されている粒状物質が下流方
向へ移動し、磁束密度と液体の流動方向に対する磁束密
度勾配の積の値が極大である地点で静止するように、液
体の移動速度を徐々に大きくした。磁束密度と液体の流
動方向に対する磁束密度勾配の積の値が極大である地点
で静止したポリスチレン粒子の様子を図5に示す。ポリ
スチレン粒子が、磁束密度と液体の流動方向に対する磁
束密度勾配の積の値が極大である地点で静止したときの
硫酸銅0.3mol/dm3水溶液の移動速度を測定し
た結果、ポリスチレン粒子の硫酸銅0.3mol/dm
3水溶液に対する相対速度vの値は−3.7×10-4
/sであった。
【0037】ここで、真空の透磁率μ0=4π×10-7
であるから、以上の値を式(V)に代入することによ
り、ポリスチレン粒子の体積磁化率χは−8.15×1
-6と算出された。なお、文献によるポリスチレン粒子
の体積磁化率は−8.21×10-6であり、ほぼ一致し
ている。
【0038】
【発明の効果】この出願の液体中に浮遊する粒状物質の
磁化率測定方法により、従来技術である被測定物質に磁
気力を作用させ、磁気力の釣り合いを精密天秤により機
械的に測定する方法を用いても不可能であった、簡便か
つ迅速、さらに、微量の測定試料による液体中に浮遊す
る粒状物質の磁化率測定が実現した。
【0039】また、この出願の液体中に浮遊する複数種
類の粒状物質の分離方法により、粒状物質の磁化率の差
による液体中に浮遊する粒状物質の分離が可能となっ
た。血液、尿、体液などに含まれる生体の持つ粒状物質
の磁化率測定やそれらの分離などへの応用も期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の液体中に浮遊する粒状物質の磁化率
測定方法に用いられる機器構成の概念図である。
【図2】この発明の液体中に浮遊する粒状物質の磁化率
測定方法および液体中に浮遊する複数種類の粒状物質の
分離方法において、人工的に発生させられた磁気力によ
り粒状物質が補集される仕組みの概念図である。
【図3】この発明の液体中に浮遊する複数種類の粒状物
質の分離方法に用いられる機器構成の概念図である。
【図4】この発明の液体中に浮遊する粒状物質の磁化率
測定方法および液体中に浮遊する複数種類の粒状物質の
分離方法に用いられる機器構成の概念図である。
【図5】この発明の実施例において、ポリスチレン粒子
が硫酸銅0.3mol/dm3水溶液中で、磁束密度と
液体の流動方向に対する磁束密度勾配の積が極大値を取
る位置に静止した様子である。
【符号の説明】
1 管 2 粒状物質 3 液体 4 小孔 5 注入器 6 流速計 7 水槽 8a 粒状物質検出器 8b 粒状物質検出器 9 流速調整器 10 ビーカー 11 磁場発生装置 12 磁場の分布 13 磁場発生装置 14 管 15 液体 16 粒状物質 17 管 18 粒状物質 19 液体 20 小孔 21 注入器 22 流速計 23 水槽 24a 粒状物質検出器 24a 粒状物質検出器 25 バルブ 26 ビーカー 27 磁場発生装置 28 管 29 粒状物質 30 液体 31 小孔 32 注入器 33 流速計 34 水槽 35 粒状物質検出器 36 粒状物質抽出器 37 粒状物質貯留槽 38 流速調整器 39 ビーカー 40 磁場発生装置 41 磁気力と粘性力との釣り合いによって静止したポ
リスチレン粒子 42 磁気力の方向 43 硫酸銅0.3mol/dm3水溶液の流れ 44 (dB/dx)=180T2-1となる地点

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に測定対象である粒状物質
    と非相溶性である液体を供給した後に、この液体を一定
    速度で移動させ、この液体に測定対象である粒状物質を
    注入し、磁気力により磁場と磁場勾配の積が極大値をと
    る地点以前の領域に粒状物質を補集し、液体の移動速度
    を徐々に大きくすることにより補集された粒状物質が磁
    場と磁場勾配の積が極大値をとる地点で静止するときの
    液体の移動速度を測定し、液体の移動速度から粒状物質
    に作用する磁気力を算出し、粒状物質に作用する磁気力
    より粒状物質の磁化率を算出することを特徴とする液体
    中浮遊粒状物質の磁化率測定方法。
  2. 【請求項2】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に測定対象である粒状物質
    と非相溶性である液体を供給した後に、この液体を一定
    速度で移動させ、この液体に測定対象である粒状物質を
    注入し、磁気力により磁場と磁場勾配の積が極大値をと
    る地点以前の領域に粒状物質を補集し、人工的に発生さ
    せていた磁場を徐々に小さくすることにより補集された
    粒状物質が磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地点で静
    止するときの磁場と磁場勾配の積を測定し、磁場と磁場
    勾配の積から粒状物質に作用する磁気力を算出し、粒状
    物質に作用する磁気力より粒状物質の磁化率を算出する
    ことを特徴とする液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方
    法。
  3. 【請求項3】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に測定対象である粒状物質
    と非相溶性である液体を供給した後に、この液体を一定
    速度で移動させ、この液体に測定対象である粒状物質を
    注入し、粒状物質に作用する磁気力が、液体の流れによ
    って粒状物質に作用する粘性力と釣り合い、粒状物質が
    液体の流れに抗して静止する位置を測定することによ
    り、あらかじめ既知である磁気力値より粒状物質の磁化
    率を算出することを特徴とする液体中浮遊粒状物質の磁
    化率測定方法。
  4. 【請求項4】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に測定対象である複数種類
    の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この
    液体を一定速度で移動させ、この液体に測定対象である
    複数種類の粒状物質を注入し、各粒状物質に作用する磁
    気力の違いによる液体中における各粒状物質の静止位置
    の差異から粒状物質の磁化率を算出することを特徴とす
    る液体中浮遊粒状物質の磁化率測定方法。
  5. 【請求項5】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に分離対象である複数種類
    の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この
    液体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象である
    複数種類の粒状物質を注入し、磁気力により磁場と磁場
    勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に複数種類の粒
    状物質を補集し、液体の移動速度を徐々に大きくするこ
    とにより補集された複数種類の粒状物質を磁化率の小さ
    い順に分離すること特徴とする液体中浮遊粒状物質の分
    離方法。
  6. 【請求項6】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に分離対象である複数種類
    の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この
    液体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象である
    複数種類の粒状物質を注入し、磁気力により磁場と磁場
    勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に複数種類の粒
    状物質を補集し、人工的に発生させていた磁場を徐々に
    小さくすることにより補集された複数種類の粒状物質を
    磁化率の小さい順に分離すること特徴とする液体中浮遊
    粒状物質の分離方法。
  7. 【請求項7】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に分離対象である複数種類
    の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この
    液体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象である
    複数種類の粒状物質を注入し、各粒状物質に作用する磁
    気力の違いにより各粒状物質をそれぞれの持つ磁化率の
    昇順または降順に配列し、複数種類の粒状物質を同時に
    分離することを特徴とする液体中浮遊粒状物質の分離方
    法。
  8. 【請求項8】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に測定対象である粒状物質
    と非相溶性である液体を供給した後に、この液体を一定
    速度で移動させ、この液体に測定対象である磁化率が既
    知である粒状物質を注入し、磁気力により磁場と磁場勾
    配の積が極大値をとる地点以前の領域に粒状物質を補集
    し、液体の移動速度を徐々に大きくすることにより補集
    された粒状物質が磁場と磁場勾配の積が極大値をとる地
    点で静止するときの液体の移動速度を測定し、液体の移
    動速度から粒状物質に作用する磁気力を算出し、粒状物
    質に作用する磁気力と粘性力より粒状物質の粒子径を算
    出することを特徴とする液体中浮遊粒状物質の粒子径の
    測定方法。
  9. 【請求項9】 人工的に磁場を発生させた空間中におい
    て、管を設置し、管内の空間に測定対象である粒状物質
    と非相溶性である液体を供給した後に、この液体を一定
    速度で移動させ、この液体に測定対象である磁化率が既
    知である粒状物質を注入し、磁気力により磁場と磁場勾
    配の積が極大値をとる地点以前の領域に粒状物質を補集
    し、人工的に発生させていた磁場を徐々に小さくするこ
    とにより補集された粒状物質が磁場と磁場勾配の積が極
    大値をとる地点で静止するときの磁場と磁場勾配の積を
    測定し、磁場と磁場勾配の積から粒状物質に作用する磁
    気力を算出し、粒状物質に作用する磁気力と粘性力より
    粒状物質の粒子径を算出することを特徴とする液体中浮
    遊粒状物質の粒子径の測定方法。
  10. 【請求項10】 人工的に磁場を発生させた空間中にお
    いて、管を設置し、管内の空間に分離対象である1種類
    の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この
    液体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象である
    1種類の粒状物質を複数個注入し、磁気力により磁場と
    磁場勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に粒状物質
    を補集し、液体の移動速度を徐々に大きくすることによ
    り補集された粒状物質を粒子径の小さい順に分離するこ
    と特徴とする液体中浮遊粒状物質の分離方法。
  11. 【請求項11】 人工的に磁場を発生させた空間中にお
    いて、管を設置し、管内の空間に分離対象である1種類
    の粒状物質と非相溶性である液体を供給した後に、この
    液体を一定速度で移動させ、この液体に分離対象である
    1種類の粒状物質を複数個注入し、磁気力により磁場と
    磁場勾配の積が極大値をとる地点以前の領域に粒状物質
    を補集し、人工的に発生させていた磁場を徐々に小さく
    することにより補集された粒状物質を粒子径の小さい順
    に分離すること特徴とする液体中浮遊粒状物質の分離方
    法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004138464A (ja) * 2002-10-17 2004-05-13 Univ Osaka 微粒子の磁気泳動分析法、及び微粒子の磁気泳動分析装置
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CN104007405A (zh) * 2014-05-19 2014-08-27 东北大学 一种基于磁阿基米德悬浮的磁化率测量装置及方法
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WO2018105721A1 (ja) * 2016-12-08 2018-06-14 株式会社カワノラボ 粒子分析装置、粒子分離装置、粒子分析方法、及び粒子分離方法

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