JP2000216980A - デジタル情報埋込み・抽出装置および方法並びに当該方法を実行するためのプログラムを記録した媒体 - Google Patents

デジタル情報埋込み・抽出装置および方法並びに当該方法を実行するためのプログラムを記録した媒体

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JP2000216980A
JP2000216980A JP11015011A JP1501199A JP2000216980A JP 2000216980 A JP2000216980 A JP 2000216980A JP 11015011 A JP11015011 A JP 11015011A JP 1501199 A JP1501199 A JP 1501199A JP 2000216980 A JP2000216980 A JP 2000216980A
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JP11015011A
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Takashi Inoue
尚 井上
Takuji Katsura
卓史 桂
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第三者によるデジタル情報の解読がし難く、
少ない画質劣化で確実な埋込み情報の復号を行うデジタ
ル情報埋込み・抽出装置および方法を提供する。 【解決手段】 帯域分割部11は、画像信号71を離散
ウェーブレット変換により10個の周波数帯域に分割
し、変換係数を算出する。ブロック分割部12は、分割
されたMRAを所定の複数のブロックに分割する。鍵生
成部13は、予め定めた関数を用いて所定値の鍵から二
次鍵を求め、この二次鍵が埋込みに使用されたかを示す
情報を作成する。エネルギー解析部14は、二次鍵に基
づいてMRAのブロックを特定し、当該ブロック位置の
同一空間表現領域に対応するMRRの変換係数のエネル
ギーを算出する。情報埋込み部15は、エネルギーが所
定の設定値以上であれば、MRAのブロック内の変換係
数にデジタル情報を埋込む。帯域合成部16は、埋込み
処理後のMRAとMRRとを合成して画像信号72を再
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル情報埋込
み・抽出装置および方法並びに当該方法を実行するため
のプログラムを記録した媒体に関し、より特定的には、
デジタルデータの著作権保護のため、画像信号に著作権
情報などのデジタルデータ(以下、デジタル情報と称す
る)を埋込み、そして、抽出するデジタル情報埋込み・
抽出装置および方法並びに当該方法を実行するためのプ
ログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットを利用した情報の
提供が盛んになっている。特にWWW(World W
ide Web)は、画像や音声などを統合した情報送
受信サービスとして頻繁に利用されている。しかしなが
ら、インターネットのネットワーク上に公開された画像
などのデジタルデータは、不特定多数の利用者が容易に
コピーすることができる。このため、第三者が著作権を
有する画像を当該著作権者に無断で不正コピーを行っ
て、2次的利用をするなどの問題が起こっている。ま
た、画像ベースのコンテンツを用いたインターネット上
でのビジネスの展開においても不正コピーへの対策が問
題となっており、画像信号の著作権を保護する技術の確
立が求められている。
【0003】従来、その対策の1つとして知られている
ものに電子透かし技術がある。電子透かしとは、画像デ
ータ内部に人間には知覚できないような形でデジタル情
報を埋込む技術である。従来の電子透かし技術として、
例えば、松井、大西、中村著「ウェーブレット変換にお
ける画像への著名データの埋込み」(電子情報通信学会
論文誌D−IIVOL.J79−D−II,No.6,P
P.1017−1024,1996年6月)に記載され
ている離散ウェーブレット変換を用いた電子透かし技術
(以下、松井らの技術という)がある。以下、この松井
らの技術について、図15〜図17を参照して説明す
る。
【0004】まず、離散ウェーブレット変換処理による
帯域分割について説明する。図15は、従来の3階層へ
の分割を行う帯域分割装置11の構成の一例を示すブロ
ック図である。図15において、従来の帯域分割装置1
1は、それぞれ同じ構成を有する第1〜第3の帯域分割
フィルタ100、200および300を備える。第1〜
第3の帯域分割フィルタ100、200および300
は、入力した画像を4つの周波数帯域に分割し、各周波
数帯域ごとのウェーブレット変換係数(以下、単に変換
係数という)を算出する。なお、ここでは述べないが、
離散ウェーブレット変換による帯域分割と等価であるサ
ブバンド分割によっても変換係数を得ることもできる。
【0005】帯域分割装置11は、デジタル化された画
像信号71を第1の帯域分割フィルタ100に入力す
る。第1の帯域分割フィルタ100は、画像信号71を
水平周波数成分と垂直周波数成分のパラメータに基づい
て4つの帯域の信号、すなわち、LL1信号、LH1信
号、HL1信号およびHH1信号(以下、これらを総称
して第1の階層信号という)に分割する。第2の帯域分
割フィルタ200は、上記第1の階層信号のうち最も低
域のLL1信号を入力し、さらに4つの帯域のLL2信
号、LH2信号、HL2信号およびHH2信号(以下、
これらを総称して第2の階層信号という)に分割する。
そして、第3の帯域分割フィルタ300は、上記第2の
階層信号のうち最も低域のLL2信号を入力し、さらに
4つの帯域のLL3信号、LH3信号、HL3信号およ
びHH3信号(以下、これらを総称して第3の階層信号
という)に分割する。
【0006】図16は、図15の第1の帯域分割フィル
タ100の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
図16において、第1の帯域分割フィルタ100は、第
1〜第3の2帯域分割部101〜103を備える。この
第1〜第3の2帯域分割部101〜103は、それぞれ
1次元の低域通過フィルタ(LPF)111〜113
と、1次元の高域通過フィルタ(HPF)121〜12
3と、信号を2:1に間引くサブサンプラ131〜13
3および141〜143とを備える。
【0007】第1の2帯域分割部101は、画像信号7
1を入力し、水平方向成分に関してLPF111および
HPF121により低域および高域のフィルタリングを
行い、2つの信号を出力する。そして、低域および高域
のフィルタリングがされた信号をそれぞれサブサンプラ
131および141を用いて2:1に間引いた後、次段
に出力する。第2の2帯域分割部102は、サブサンプ
ラ131からの信号を入力し、垂直方向成分に関してL
PF112およびHPF122によりそれぞれフィルタ
リングを行い、サブサンプラ132および142を用い
て2:1に間引いた後、LL信号とLH信号の2つの信
号を出力する。一方、第3の2帯域分割部103は、サ
ブサンプラ141からの信号を入力し、垂直方向成分に
関してLPF113およびHPF123によりそれぞれ
フィルタリングを行い、サブサンプラ133および14
3を用いて2:1に間引いた後、HL信号とHH信号の
2つの信号を出力する。
【0008】これにより、第1の帯域分割フィルタ10
0からは、水平方向・垂直方向共に低域のLL1信号、
水平方向に低域で垂直方向に高域のLH1信号、水平方
向に高域で垂直方向に低域のHL1信号および水平方向
・垂直方向共に高域のHH1信号の4つの信号、すなわ
ち、変換係数が出力される。なお、第2および第3の帯
域分割フィルタ200および300も、入力する信号に
対して上記と同様の処理を行う。
【0009】上述した第1〜第3の帯域分割フィルタ1
00、200および300による帯域分割処理の結果、
画像信号71は、LL3信号、LH3信号、HL3信
号、HH3信号、LH2信号、HL2信号、HH2信
号、LH1信号、HL1信号およびHH1信号の10の
帯域信号に分割される。図17は、これらを2次元周波
数領域で表現した図である。
【0010】図17において、縦軸は垂直方向の周波数
成分を表し下側に行くほど高域となり、横軸は水平方向
の周波数成分を表し右側に行くほど高域となる。図17
における各々の領域は1つの画像としてのデータであ
り、その領域の面積比は各々の帯域信号が有するデータ
数の比に一致する。すなわち、第3の階層信号であるL
L3信号、LH3信号、HL3信号およびHH3信号の
データ数を1とした場合、第2の階層信号であるLH2
信号、HL2信号およびHH2信号のデータ数は4とな
り、第1の階層信号であるLH1信号、HL1信号およ
びHH1信号のデータ数は16となる。従って、例え
ば、LL3信号の左上の1個のデータに関しては、LH
3信号、HL3信号およびHH3信号のそれぞれ左上の
1個のデータが、LH2信号、HL2信号およびHH2
信号それぞれ左上から正方形の4個のデータが、LH1
信号、HL1信号およびHH1信号のそれぞれ左上の正
方形の16個のデータが原画像上での同一画素を表現す
ることとなる(図17中、黒で塗りつぶしてある部分で
ある)。
【0011】次に、上述した離散ウェーブレット変換を
行って帯域分割をした後にデジタル情報を埋込む手法を
説明する。なお、以下に説明する埋込み手法自体は、従
来から当業者には周知の技術であり、松井らは離散ウェ
ーブレット変換と従来の埋込み手法とを組み合わせて電
子透かしを実現している。
【0012】この従来の埋込み手法とは、周波数の高い
領域におけるノイズを見逃しやすく、周波数の低い領域
におけるノイズは検知しやすい、という人間の視覚特性
を利用したものである。すなわち、画像信号は、低域の
周波数成分にエネルギーが集中しているため、離散ウェ
ーブレット変換の出力成分において画像信号の低周波成
分を表しているLL信号は重要な帯域成分であり、一
方、画像信号の高周波成分を表しているLH信号、HL
信号およびHH信号の3種類の多重解像度表現(multi-
resolution representation ;MRR)はさほど重要な
帯域成分ではないということになる。そこで、上記さほ
ど重要でないMRRのLH1信号、HL1信号およびH
H1信号のそれぞれに関し、当該MRRのウェーブレッ
ト変換係数において零でない変換係数のうち下位ビット
(できれば、最下位ビット(LSB))を、予め定めた
規則性に基づき、埋込むデジタル情報のビット値に従っ
て論理値変換することで電子透かしを行っている。
【0013】このように、松井らの技術では、離散ウェ
ーブレット変換によって算出した画像の高周波成分であ
るMRRにのみ、しかも画像の変化にほとんど影響のな
い下位ビットにデジタル情報の埋込み処理を行ってい
る。このため、当該埋込み処理がされた信号によって再
構成された画像は、人間の目では気づかない程度の画質
劣化にしかならない。
【0014】なお、ネットワーク上における表示・配布
等の際には、上記埋込み処理を行った各周波数帯域の信
号を帯域合成装置(要するに、離散ウェーブレット変換
の逆の処理を行う)により画像信号の再構成を行う。ま
た、この再構成された画像信号から埋込まれたデジタル
情報を取り出すには、離散ウェーブレット変換を行い、
埋込み処理において変換した論理値を抽出することで行
う。
【0015】しかし、上記松井らの技術では、高周波成
分(MRR)の中でも最も高域であるLH1信号、HL
1信号およびHH1信号にデジタル情報を埋込んでいる
ため、以下のような問題点を残していた。 (1)埋込み処理を行った画像を周波数変換した後、高
周波成分を書き換えたりカットしたりすることにより、
比較的簡単に埋込んだデジタル情報を除去することがで
きる。 (2)また、埋込み処理を行った画像に低域通過フィル
タをかけることでも画像の高周波部分が低減するため
に、埋込み情報が消失してしまう。 (3)さらに、画像通信などにおいては、画像を圧縮し
て伝送する。その場合、通常、変換係数の高周波成分を
粗く量子化して非可逆的な圧縮を行うために、画像の高
周波成分への影響が大きくなる。つまり、画像のMRR
部分の変換係数値の下位ビットはかなり変化し、埋込み
情報を正しく取り出せない。
【0016】そこで、本願発明者等は、上記従来の電子
透かし技術における問題を解決すべく、先に出願した
「特願平10−196361号」において、新たな電子
透かし技術(以下、先出願の技術という)を提案した。
【0017】この先出願の技術における埋込み手法と
は、変換係数を線形量子化する際に、埋込むデジタル情
報のビット値に従って、量子化の出力値を最も近傍の偶
数値か奇数値に設定してデジタル情報を埋込むものであ
る。すなわち、画像信号の最も低い周波数帯域成分(以
下、MRA(多重解像度近似成分)と呼ぶ)を予め定め
たブロックサイズに従って複数のブロックに分割し、そ
のブロック内のウェーブレット変換係数の平均値に、上
述の埋込み手法を用いてデジタル情報の埋込みを行って
いる。このように、先出願の技術では、離散ウェーブレ
ット変換によって算出した画像信号の低周波成分である
MRAに、しかも量子化誤差を利用してデジタル情報の
埋込み処理を行っている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記先
出願の技術においては、最も低い周波数帯域成分である
MRAのすべてにデジタル情報を埋込むことを行ってい
るため、以下のような問題点をまだ残している。
【0019】(1)すでに述べたように、一般に、人間
の視覚特性は、周波数の高い領域におけるノイズを見逃
しやすく、周波数の低い領域におけるノイズは検知しや
すいという性質がある。また、画像信号の平坦部分は、
MRA(低域の周波数成分)にエネルギーがほとんど集
中し、画像信号の詳細部分は、MRR(高域の周波数成
分)に対応している。つまり、離散ウェーブレット変換
の出力成分において、画像信号の平坦部分に対応するM
RAを埋込み操作によってわずかながらでも修正するこ
とは、画質劣化を生じてしまう。 (2)また、MRAを予め定めたブロックサイズに従っ
て複数のブロックに分割し、そのすべてのブロックにデ
ジタル情報を埋込んでいるために、いったん埋込みアル
ゴリズムが公開された場合、埋込んだデジタル情報が解
読される可能性がある。
【0020】それ故、本発明の目的は、復号時の画質劣
化を少なくするために、画像信号の詳細部分に対応する
MRA、または、より低い周波数帯域(より深い階層信
号)のMRRにデジタル情報を埋込み、しかも第三者に
は埋込んだデジタル情報が解読されにくい秘匿性を有す
るデジタル情報の埋込み・抽出装置および方法並びに当
該方法を実行するためのプログラムを記録した媒体を提
供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、デジタル画像信号内に固有のデジタル情報を埋
込むデジタル情報埋込み装置であって、離散ウェーブレ
ット変換またはサブバンド分割のいずれかを用いて、デ
ジタル画像信号を複数の周波数帯域の変換係数に分割す
る帯域分割手段と、分割された複数の周波数帯域のう
ち、デジタル情報の埋込み対象となる周波数帯域(以
下、埋込み対象領域という)を、予め定めたブロックサ
イズに従って複数のブロックに分割するブロック分割手
段と、デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予
め定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異な
る値の二次鍵をそれぞれ生成する鍵生成手段と、生成さ
れた各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブロッ
クをそれぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域のブ
ロック内の変換係数に対して、対応するデジタル情報を
それぞれ埋込む情報埋込み手段と、埋込み処理後の埋込
み対象領域と、埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域
とを用いて、デジタル情報を埋込んだデジタル画像信号
を再構成する帯域合成手段とを備える。
【0022】上記のように、第1の発明によれば、二次
鍵に基づいて特定されたブロックにデジタル情報を埋込
む。これにより、二次鍵の生成方法を知らない第三者に
よるデジタル情報の解読がしにくくなる。
【0023】第2の発明は、デジタル画像信号内に固有
のデジタル情報を埋込むデジタル情報埋込み装置であっ
て、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のい
ずれかを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯域
の変換係数に分割する帯域分割手段と、分割された複数
の周波数帯域のうち、デジタル情報の埋込み対象となる
周波数帯域(以下、埋込み対象領域という)を、予め定
めたブロックサイズに従って複数のブロックに分割する
ブロック分割手段と、デジタル情報を構成する情報の各
々に関して、予め定めた関数を用い、所定の値を有する
鍵から各々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成する鍵生成
手段と、生成された各々の二次鍵に基づいて、埋込み対
象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した埋込
み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対応す
る埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数の
エネルギーをそれぞれ算出するエネルギー解析手段と、
エネルギーが予め定めた設定値未満である場合は、他の
二次鍵を生成するように鍵生成手段を制御し、当該エネ
ルギーが予め定めた設定値以上である場合は、特定され
た埋込み対象領域のブロック内の変換係数に対して、対
応するデジタル情報を埋込む情報埋込み手段と、埋込み
処理後の埋込み対象領域と、埋込み対象領域以外の複数
の周波数帯域とを用いて、デジタル情報を埋込んだデジ
タル画像信号を再構成する帯域合成手段とを備える。
【0024】上記のように、第2の発明によれば、二次
鍵に基づいて特定されたブロック位置に対応する埋込み
対象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数のエネルギ
ーを判断して埋込む。これにより、復号時の画質劣化を
少なくでき、埋込んだデジタル情報の第三者による解読
がしにくくなる。
【0025】第3の発明は、第2の発明に従属する発明
であって、エネルギーの算出に用いた変換係数に対し、
当該エネルギーが予め定めた設定値以上、かつ、予め定
めた上限値以下の範囲内である場合は、予め定めた値U
(Uは、1以上の実数)を乗算し、当該エネルギーが予
め定めた設定値未満、かつ、予め定めた下限値以上の範
囲内である場合は、予め定めた値L(Lは、1以下の実
数)を乗算する係数乗算手段をさらに備える。
【0026】上記のように、第3の発明によれば、第2
の発明において、エネルギーが予め定めた設定値に近い
場合のみ、当該変換係数をある予め定めた値で乗算する
ことで、第三者による不正利用のための攻撃(例えば、
画像圧縮など)に対して、設定値以上であるか否かを判
断する場合の誤検出/検出もれを防ぐことができる。従
って、埋込んだデジタル情報を正確に取り出すことがで
きる。しかも、画質劣化を少なく埋込んだデジタル情報
の第三者による解読がしにくくなる。
【0027】第4の発明は、特定の装置によって、デジ
タル画像信号を離散ウェーブレット変換またはサブバン
ド分割のいずれかにより分割した特定の周波数帯域(以
下、埋込み対象領域という)の変換係数に埋込まれた固
有のデジタル情報を、抽出するデジタル情報抽出装置で
あって、特定の装置が出力する再構成したデジタル画像
信号を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバン
ド分割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号を複
数の周波数帯域の変換係数に分割する帯域分割手段と、
分割された複数の周波数帯域のうち、埋込み対象領域
を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブロック
に分割するブロック分割手段と、デジタル情報を構成す
る情報の各々に関して、予め定めた関数を用い、所定の
値を有する鍵から各々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成
する鍵生成手段と、生成された各々の二次鍵に基づい
て、埋込み対象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該
特定した埋込み対象領域のブロック内の変換係数から、
埋込まれたデジタル情報をそれぞれ検出する情報検出手
段とを備える。
【0028】上記のように、第4の発明によれば、二次
鍵に基づいて特定されたブロック内の変換係数から埋め
込まれたデジタル情報を検出する。従って、二次鍵の生
成方法を知らない第三者によるデジタル情報の解読がし
にくくなる。
【0029】第5の発明は、特定の装置によって、デジ
タル画像信号を離散ウェーブレット変換またはサブバン
ド分割のいずれかにより分割した特定の周波数帯域(以
下、埋込み対象領域という)の変換係数に埋込まれた固
有のデジタル情報を、抽出するデジタル情報抽出装置で
あって、特定の装置が出力する再構成したデジタル画像
信号を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバン
ド分割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号を複
数の周波数帯域の変換係数に分割する帯域分割手段と、
分割された複数の周波数帯域のうち、埋込み対象領域
を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブロック
に分割するブロック分割手段と、デジタル情報を構成す
る情報の各々に関して、予め定めた関数を用い、所定の
値を有する鍵から各々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成
する鍵生成手段と、生成された各々の二次鍵に基づい
て、埋込み対象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該
特定した埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現
領域に対応する埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域
の変換係数のエネルギーをそれぞれ算出するエネルギー
解析手段と、エネルギーが予め定めた設定値以上である
埋込み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれ
たデジタル情報を検出する情報検出手段とを備える。
【0030】上記のように、第5の発明によれば、二次
鍵に基づいて特定されたブロック位置に対応する埋込み
対象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数のエネルギ
ーを判断して、埋め込まれたデジタル情報を検出する。
従って、二次鍵の生成方法を知らない第三者によるデジ
タル情報の解読がしにくくなる。
【0031】第6の発明は、第1〜第3の発明に従属す
る発明であって、鍵生成手段は、デジタル情報を構成す
る情報のビット番号を鍵として、各々異なる値の二次鍵
をそれぞれ生成することを特徴とする。第7の発明は、
第4および第5の発明に従属する発明であって、鍵生成
手段は、デジタル情報を構成する情報のビット番号を鍵
として、各々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成すること
を特徴とする。
【0032】上記のように、第6および第7の発明によ
れば、それぞれ第1〜第5の発明において、デジタル情
報を構成する情報のビット番号を鍵として、各々異なる
値の二次鍵を生成するので、不正利用者の攻撃に対する
影響を受けることなく、より正確にデジタル情報を取り
出すことができる。
【0033】第8の発明は、第1の発明に従属する発明
であって、情報埋込み手段は、生成された各々の二次鍵
に基づいて、それぞれ異なる埋込み対象領域のブロック
を特定することを特徴とする。第9の発明は、第2,第
3の発明に従属する発明であって、エネルギー解析手段
は、生成された各々の二次鍵に基づいて、それぞれ異な
る埋込み対象領域のブロックを特定することを特徴とす
る。第10の発明は、第4の発明に従属する発明であっ
て、情報検出手段は、生成された各々の二次鍵に基づい
て、それぞれ異なる埋込み対象領域のブロックを特定す
ることを特徴とする。第11の発明は、第5の発明に従
属する発明であって、エネルギー解析手段は、生成され
た各々の二次鍵に基づいて、それぞれ異なる埋込み対象
領域のブロックを特定することを特徴とする。
【0034】上記のように、第8〜第11の発明によれ
ば、それぞれ第1〜第5の発明において、二次鍵に基づ
いて特定される埋込み対象領域のブロックがそれぞれ異
なるものとなるようにし、同一の埋込み対象領域のブロ
ックに重複して埋込み処理を行わないようにする。これ
により、より正確にデジタル情報を取り出すことができ
る。
【0035】第12の発明は、第2,第3の発明に従属
する発明であって、エネルギー解析手段は、特定した埋
込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のうち、
最も低い周波数帯域(MRA)である場合、最も低い周
波数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)の中で、水
平方向成分が低域で垂直方向成分が高域である周波数帯
域(LH)または水平方向成分が高域で垂直方向成分が
低域である周波数帯域(HL)のいずれか一方、あるい
は、その双方に含まれる変換係数を用いることを特徴と
する。第13の発明は、第5の発明に従属する発明であ
って、エネルギー解析手段は、特定した埋込み対象領域
が、分割された複数の周波数帯域のうち、最も低い周波
数帯域(MRA)である場合、最も低い周波数帯域以外
の複数の周波数帯域(MRR)の中で、水平方向成分が
低域で垂直方向成分が高域である周波数帯域(LH)ま
たは水平方向成分が高域で垂直方向成分が低域である周
波数帯域(HL)のいずれか一方、あるいは、その双方
に含まれる変換係数を用いることを特徴とする。
【0036】上記のように、第12および第13の発明
によれば、それぞれ第2、第3および第5の発明におい
て、埋込み対象領域をMRAとした場合、高周波帯域の
データ破壊に対する影響を比較的受けにくい周波数帯域
(LH,HL)を用いて、変換係数のエネルギーを算出
する。従って、不正利用者の攻撃に対する影響を比較的
受けることなく、正確にデジタル情報を取り出すことが
できる。
【0037】第14の発明は、第2,第3の発明に従属
する発明であって、エネルギー解析手段は、特定した埋
込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のうち、
最も低い周波数帯域(MRA)である場合、最も低い周
波数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)の中で、1
または2以上の低域な周波数帯域のみを用いてエネルギ
ーをそれぞれ算出することを特徴とする。第15の発明
は、第5の発明に従属する発明であって、エネルギー解
析手段は、特定した埋込み対象領域が、分割された複数
の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)で
ある場合、最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域
(MRR)の中で、1または2以上の低域な周波数帯域
のみを用いてエネルギーをそれぞれ算出することを特徴
とする。
【0038】上記のように、第14および第15の発明
によれば、それぞれ第2、第3および第5の発明におい
て、埋込み対象領域をMRAとした場合、MRRの中で
も高周波帯域のデータ破壊に対する影響を受けにくい深
い階層信号の周波数帯域のみを用いて、変換係数のエネ
ルギーを算出する。従って、第三者による不正利用のた
めの攻撃に対して、さらに正確にデジタル情報を取り出
すことができる。
【0039】第16の発明は、第2,第3の発明に従属
する発明であって、エネルギー解析手段は、分割された
複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の複
数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネルギーの
算出に用いることを特徴とする。第17の発明は、第5
の発明に従属する発明であって、エネルギー解析手段
は、分割された複数の周波数帯域のうち、最も低い周波
数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数
を、エネルギーの算出に用いることを特徴とする。
【0040】上記のように、第16および第17の発明
によれば、それぞれ第2、第3および第5の発明におい
て、画像信号の詳細部分に対応するMRRの変換係数を
用いてエネルギーを算出する。従って、正確に画像信号
の詳細部分を検出することにより、復号時の画質劣化を
少なくできる。
【0041】第18の発明は、第2,第3の発明に従属
する発明であって、エネルギー解析手段は、特定した埋
込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のうち、
最も低い周波数帯域以外の周波数帯域(MRR)である
場合、水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する
帯域分割方向が、埋込み対象領域と同一である周波数帯
域の変換係数を用いることを特徴とする。第19の発明
は、第5の発明に従属する発明であって、エネルギー解
析手段は、特定した埋込み対象領域が、分割された複数
の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数
帯域(MRR)である場合、水平方向成分および垂直方
向成分の双方に関する帯域分割方向が、埋込み対象領域
と同一である周波数帯域の変換係数を用いることを特徴
とする。
【0042】上記のように、第18および第19の発明
によれば、それぞれ第2、第3および第5の発明におい
て、画像信号の詳細部分に対応するMRRのうち、埋込
み対象領域と同一である周波数帯域の変換係数を用いて
エネルギーを算出する。従って、正確に画像信号の詳細
部分を検出することにより、復号時の画質劣化を少なく
できる。
【0043】第20の発明は、第2,第3の発明に従属
する発明であって、エネルギー解析手段は、特定した埋
込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のうち、
最も低い周波数帯域以外の周波数帯域(MRR)である
場合、水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する
帯域分割方向が、埋込み対象領域と異なる周波数帯域の
変換係数を用いることを特徴とする。第21の発明は、
第5の発明に従属する発明であって、エネルギー解析手
段は、特定した埋込み対象領域が、分割された複数の周
波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯域
(MRR)である場合、水平方向成分および垂直方向成
分の双方に関する帯域分割方向が、埋込み対象領域と異
なる周波数帯域の変換係数を用いることを特徴とする。
【0044】上記のように、第20および第21の発明
によれば、それぞれ第2、第3および第5の発明におい
て、画像信号の詳細部分に対応するMRRのうち、埋込
み対象領域と異なる周波数帯域の変換係数を用いてエネ
ルギーを算出する。従って、正確に画像信号の詳細部分
を検出することにより、復号時の画質劣化を少なくでき
る。
【0045】第22の発明は、第2,第3の発明に従属
する発明であって、エネルギー解析手段は、エネルギー
の算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振幅
絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、当
該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴とす
る。第23の発明は、第5の発明に従属する発明であっ
て、エネルギー解析手段は、エネルギーの算出に用いる
変換係数について、当該変換係数の振幅絶対値の総和、
当該変換係数の2乗の総和、または、当該変換係数の分
散のいずれかを計算することを特徴とする。
【0046】上記のように、第22および第23の発明
は、それぞれ第2、第3および第5の発明におけるエネ
ルギー解析手段が行う典型的なエネルギーの算出方式を
特定したものである。
【0047】第24の発明は、デジタル画像信号内に固
有のデジタル情報を埋込むデジタル情報埋込み方法であ
って、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割の
いずれかを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯
域の変換係数に分割するステップと、分割された複数の
周波数帯域のうち、デジタル情報の埋込み対象となる周
波数帯域(以下、埋込み対象領域という)を、予め定め
たブロックサイズに従って複数のブロックに分割するス
テップと、デジタル情報を構成する情報の各々に関し
て、予め定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各
々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、生
成された各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブ
ロックをそれぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域
のブロック内の変換係数に対して、対応するデジタル情
報をそれぞれ埋込むステップと、埋込み処理後の埋込み
対象領域と、埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域と
を用いて、デジタル情報を埋込んだデジタル画像信号を
再構成するステップとを備える。
【0048】上記のように、第24の発明によれば、二
次鍵に基づいて特定されたブロックにデジタル情報を埋
込む。これにより、二次鍵の生成方法を知らない第三者
によるデジタル情報の解読がしにくくなる。
【0049】第25の発明は、デジタル画像信号内に固
有のデジタル情報を埋込むデジタル情報埋込み方法であ
って、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割の
いずれかを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯
域の変換係数に分割するステップと、分割された複数の
周波数帯域のうち、デジタル情報の埋込み対象となる周
波数帯域(以下、埋込み対象領域という)を、予め定め
たブロックサイズに従って複数のブロックに分割するス
テップと、デジタル情報を構成する情報の各々に関し
て、予め定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各
々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、生
成された各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブ
ロックをそれぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域
のブロック位置と同一空間表現領域に対応する埋込み対
象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数のエネルギー
をそれぞれ算出するステップと、エネルギーが予め定め
た設定値未満である場合は、他の二次鍵を生成するよう
に生成するステップを制御するステップと、エネルギー
が予め定めた設定値以上である場合は、特定された埋込
み対象領域のブロック内の変換係数に対して、対応する
デジタル情報をそれぞれ埋込むステップと、埋込み処理
後の埋込み対象領域と、埋込み対象領域以外の複数の周
波数帯域とを用いて、デジタル情報を埋込んだデジタル
画像信号を再構成するステップとを備える。
【0050】上記のように、第25の発明によれば、二
次鍵に基づいて特定されたブロック位置に対応する埋込
み対象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数のエネル
ギーを判断して埋込む。これにより、復号時の画質劣化
を少なくでき、埋込んだデジタル情報の第三者による解
読がしにくくなる。
【0051】第26の発明は、第25の発明に従属する
発明であって、エネルギーの算出に用いた変換係数に対
し、当該エネルギーが予め定めた設定値以上、かつ、予
め定めた上限値以下の範囲内である場合は、予め定めた
値U(Uは、1以上の実数)を乗算し、当該エネルギー
が予め定めた設定値未満、かつ、予め定めた下限値以上
の範囲内である場合は、予め定めた値L(Lは、1以下
の実数)を乗算するステップをさらに備える。
【0052】上記のように、第26の発明によれば、第
25の発明において、エネルギーが予め定めた設定値に
近い場合のみ、当該変換係数をある予め定めた値で乗算
することで、第三者による不正利用のための攻撃(例え
ば、画像圧縮など)に対して、設定値以上であるか否か
を判断する場合の誤検出/検出もれを防ぐことができ
る。従って、埋込んだデジタル情報を正確に取り出すこ
とができる。しかも、画質劣化を少なく埋込んだデジタ
ル情報の第三者による解読がしにくくなる。
【0053】第27の発明は、特定の装置によって、デ
ジタル画像信号を離散ウェーブレット変換またはサブバ
ンド分割のいずれかにより分割した特定の周波数帯域
(以下、埋込み対象領域という)の変換係数に埋込まれ
た固有のデジタル情報を、抽出するデジタル情報抽出方
法であって、特定の装置が出力する再構成したデジタル
画像信号を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブ
バンド分割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号
を複数の周波数帯域の変換係数に分割するステップと、
分割された複数の周波数帯域のうち、埋込み対象領域
を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブロック
に分割するステップと、デジタル情報を構成する情報の
各々に関して、予め定めた関数を用い、所定の値を有す
る鍵から各々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成するステ
ップと、生成された各々の二次鍵に基づいて、埋込み対
象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した埋込
み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれたデ
ジタル情報をそれぞれ検出するステップとを備える。
【0054】上記のように、第27の発明によれば、二
次鍵に基づいて特定されたブロック内の変換係数から埋
め込まれたデジタル情報を検出する。従って、二次鍵の
生成方法を知らない第三者によるデジタル情報の解読が
しにくくなる。
【0055】第28の発明は、特定の装置によって、デ
ジタル画像信号を離散ウェーブレット変換またはサブバ
ンド分割のいずれかにより分割した特定の周波数帯域
(以下、埋込み対象領域という)の変換係数に埋込まれ
た固有のデジタル情報を、抽出するデジタル情報抽出方
法であって、特定の装置が出力する再構成したデジタル
画像信号を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブ
バンド分割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号
を複数の周波数帯域の変換係数に分割するステップと、
分割された複数の周波数帯域のうち、埋込み対象領域
を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブロック
に分割するステップと、デジタル情報を構成する情報の
各々に関して、予め定めた関数を用い、所定の値を有す
る鍵から各々異なる値の二次鍵をそれぞれ生成するステ
ップと、生成された各々の二次鍵に基づいて、埋込み対
象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した埋込
み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対応す
る埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数の
エネルギーをそれぞれ算出するステップと、エネルギー
が予め定めた設定値以上である埋込み対象領域のブロッ
ク内の変換係数から、埋込まれたデジタル情報を検出す
るステップとを備える。
【0056】上記のように、第28の発明によれば、二
次鍵に基づいて特定されたブロック位置に対応する埋込
み対象領域以外の複数の周波数帯域の変換係数のエネル
ギーを判断して、埋め込まれたデジタル情報を検出す
る。従って、二次鍵の生成方法を知らない第三者による
デジタル情報の解読がしにくくなる。
【0057】第29の発明は、第24〜第26の発明に
従属する発明であって、生成するステップは、デジタル
情報を構成する情報のビット番号を鍵として、各々異な
る値の二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする。第
30の発明は、第27,第28の発明に従属する発明で
あって、生成するステップは、デジタル情報を構成する
情報のビット番号を鍵として、各々異なる値の二次鍵を
それぞれ生成することを特徴とする。
【0058】上記のように、第29および第30の発明
によれば、それぞれ第24〜第28の発明において、デ
ジタル情報を構成する情報のビット番号を鍵として、各
々異なる値の二次鍵を生成するので、不正利用者の攻撃
に対する影響を受けることなく、より正確にデジタル情
報を取り出すことができる。
【0059】第31の発明は、第24の発明に従属する
発明であって、埋込むステップは、生成された各々の二
次鍵に基づいて、それぞれ異なる埋込み対象領域のブロ
ックを特定することを特徴とする。第32の発明は、第
25,第26の発明に従属する発明であって、算出する
ステップは、生成された各々の二次鍵に基づいて、それ
ぞれ異なる埋込み対象領域のブロックを特定することを
特徴とする。第33の発明は、第27の発明に従属する
発明であって、検出するステップは、生成された各々の
二次鍵に基づいて、それぞれ異なる埋込み対象領域のブ
ロックを特定することを特徴とする。第34の発明は、
第28の発明に従属する発明であって、算出するステッ
プは、生成された各々の二次鍵に基づいて、それぞれ異
なる埋込み対象領域のブロックを特定することを特徴と
する。
【0060】上記のように、第31〜第34の発明によ
れば、それぞれ第24〜第28の発明において、二次鍵
に基づいて特定される埋込み対象領域のブロックがそれ
ぞれ異なるものとなるようにし、同一の埋込み対象領域
のブロックに重複して埋込み処理を行わないようにす
る。これにより、より正確にデジタル情報を取り出すこ
とができる。
【0061】第35の発明は、第25,第26の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、特定した
埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のう
ち、最も低い周波数帯域(MRA)である場合、最も低
い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)の中
で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域である周
波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で垂直方向
成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれか一方、
あるいは、その双方に含まれる変換係数を用いることを
特徴とする。第36の発明は、第28の発明に従属する
発明であって、算出するステップは、特定した埋込み対
象領域が、分割された複数の周波数帯域のうち、最も低
い周波数帯域(MRA)である場合、最も低い周波数帯
域以外の複数の周波数帯域(MRR)の中で、水平方向
成分が低域で垂直方向成分が高域である周波数帯域(L
H)または水平方向成分が高域で垂直方向成分が低域で
ある周波数帯域(HL)のいずれか一方、あるいは、そ
の双方に含まれる変換係数を用いることを特徴とする。
【0062】上記のように、第35および第36の発明
によれば、それぞれ第25、第26および第28の発明
において、埋込み対象領域をMRAとした場合、高周波
帯域のデータ破壊に対する影響を比較的受けにくい周波
数帯域(LH,HL)を用いて、変換係数のエネルギー
を算出する。従って、不正利用者の攻撃に対する影響を
比較的受けることなく、正確にデジタル情報を取り出す
ことができる。
【0063】第37の発明は、第25,第26の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、特定した
埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のう
ち、最も低い周波数帯域(MRA)である場合、最も低
い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)の中
で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを用いてエ
ネルギーをそれぞれ算出することを特徴とする。第38
の発明は、第28の発明に従属する発明であって、算出
するステップは、特定した埋込み対象領域が、分割され
た複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MR
A)である場合、最も低い周波数帯域以外の複数の周波
数帯域(MRR)の中で、1または2以上の低域な周波
数帯域のみを用いてエネルギーをそれぞれ算出すること
を特徴とする。
【0064】上記のように、第37および第38の発明
によれば、それぞれ第25、第26および第28の発明
において、埋込み対象領域をMRAとした場合、MRR
の中でも高周波帯域のデータ破壊に対する影響を受けに
くい深い階層信号の周波数帯域のみを用いて、変換係数
のエネルギーを算出する。従って、第三者による不正利
用のための攻撃に対して、さらに正確にデジタル情報を
取り出すことができる。
【0065】第39の発明は、第25,第26の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、分割され
た複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の
複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネルギー
の算出に用いることを特徴とする。第40の発明は、第
28の発明に従属する発明であって、算出するステップ
は、分割された複数の周波数帯域のうち、最も低い周波
数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数
を、エネルギーの算出に用いることを特徴とする。
【0066】上記のように、第39および第40の発明
によれば、それぞれ第25、第26および第28の発明
において、画像信号の詳細部分に対応するMRRの変換
係数を用いてエネルギーを算出する。従って、正確に画
像信号の詳細部分を検出することにより、復号時の画質
劣化を少なくできる。
【0067】第41の発明は、第25,第26の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、特定した
埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のう
ち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯域(MRR)で
ある場合、水平方向成分および垂直方向成分の双方に関
する帯域分割方向が、埋込み対象領域と同一である周波
数帯域の変換係数を用いることを特徴とする。第42の
発明は、第28の発明に従属する発明であって、算出す
るステップは、特定した埋込み対象領域が、分割された
複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周
波数帯域(MRR)である場合、水平方向成分および垂
直方向成分の双方に関する帯域分割方向が、埋込み対象
領域と同一である周波数帯域の変換係数を用いることを
特徴とする。
【0068】上記のように、第41および第42の発明
によれば、それぞれ第25、第26および第28の発明
において、画像信号の詳細部分に対応するMRRのう
ち、埋込み対象領域と同一である周波数帯域の変換係数
を用いてエネルギーを算出する。従って、正確に画像信
号の詳細部分を検出することにより、復号時の画質劣化
を少なくできる。
【0069】第43の発明は、第25,第26の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、特定した
埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯域のう
ち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯域(MRR)で
ある場合、水平方向成分および垂直方向成分の双方に関
する帯域分割方向が、埋込み対象領域と異なる周波数帯
域の変換係数を用いることを特徴とする。第44の発明
は、第28の発明に従属する発明であって、算出するス
テップは、特定した埋込み対象領域が、分割された複数
の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数
帯域(MRR)である場合、水平方向成分および垂直方
向成分の双方に関する帯域分割方向が、埋込み対象領域
と異なる周波数帯域の変換係数を用いることを特徴とす
る。
【0070】上記のように、第43および第44の発明
によれば、それぞれ第25、第26および第28の発明
において、画像信号の詳細部分に対応するMRRのう
ち、埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変換係数を用
いてエネルギーを算出する。従って、正確に画像信号の
詳細部分を検出することにより、復号時の画質劣化を少
なくできる。
【0071】第45の発明は、第25,第26の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、エネルギ
ーの算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振
幅絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、
当該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴と
する。第46の発明は、第28の発明に従属する発明で
あって、算出するステップは、エネルギーの算出に用い
る変換係数について、当該変換係数の振幅絶対値の総
和、当該変換係数の2乗の総和、または、当該変換係数
の分散のいずれかを計算することを特徴とする。
【0072】上記のように、第45および第46の発明
は、それぞれ第25、第26および第28の発明におけ
るエネルギーを算出するステップが行う典型的なエネル
ギーの算出方式を特定したものである。
【0073】第47の発明は、コンピュータ装置におい
て実行されるプログラムを記録した記録媒体であって、
離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
かを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯域の変
換係数に分割するステップと、分割された複数の周波数
帯域のうち、デジタル情報の埋込み対象となる周波数帯
域(以下、埋込み対象領域という)を、予め定めたブロ
ックサイズに従って複数のブロックに分割するステップ
と、デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、生成された
各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブロックを
それぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域のブロッ
ク内の変換係数に対して、対応するデジタル情報をそれ
ぞれ埋込むステップと、埋込み処理後の埋込み対象領域
と、埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域とを用い
て、デジタル情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成
するステップとを含む動作環境を、コンピュータ装置上
で実現するためのプログラムを記録している。
【0074】第48の発明は、コンピュータ装置におい
て実行されるプログラムを記録した記録媒体であって、
離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
かを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯域の変
換係数に分割するステップと、分割された複数の周波数
帯域のうち、デジタル情報の埋込み対象となる周波数帯
域(以下、埋込み対象領域という)を、予め定めたブロ
ックサイズに従って複数のブロックに分割するステップ
と、デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、生成された
各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブロックを
それぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域のブロッ
ク位置と同一空間表現領域に対応する埋込み対象領域以
外の複数の周波数帯域の変換係数のエネルギーをそれぞ
れ算出するステップと、エネルギーが予め定めた設定値
未満である場合は、他の二次鍵を生成するように生成す
るステップを制御するステップと、エネルギーが予め定
めた設定値以上である場合は、特定された埋込み対象領
域のブロック内の変換係数に対して、対応するデジタル
情報をそれぞれ埋込むステップと、埋込み処理後の埋込
み対象領域と、埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域
とを用いて、デジタル情報を埋込んだデジタル画像信号
を再構成するステップとを含む動作環境を、コンピュー
タ装置上で実現するためのプログラムを記録している。
【0075】第49の発明は、第48の発明に従属する
発明であって、エネルギーの算出に用いた変換係数に対
し、当該エネルギーが予め定めた設定値以上、かつ、予
め定めた上限値以下の範囲内である場合は、予め定めた
値U(Uは、1以上の実数)を乗算し、当該エネルギー
が予め定めた設定値未満、かつ、予め定めた下限値以上
の範囲内である場合は、予め定めた値L(Lは、1以下
の実数)を乗算するステップをさらに備える。
【0076】第50の発明は、コンピュータ装置におい
て実行されるプログラムを記録した記録媒体であって、
特定の装置によって、デジタル画像信号を離散ウェーブ
レット変換またはサブバンド分割のいずれかにより分割
した特定の周波数帯域(以下、埋込み対象領域という)
の変換係数に埋込まれた固有のデジタル情報に対し、特
定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号を入力
し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のい
ずれかを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯域
の変換係数に分割するステップと、分割された複数の周
波数帯域のうち、埋込み対象領域を、予め定めたブロッ
クサイズに従って複数のブロックに分割するステップ
と、デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、生成された
各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブロックを
それぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域のブロッ
ク内の変換係数から、埋込まれたデジタル情報をそれぞ
れ検出するステップとを含む動作環境を、コンピュータ
装置上で実現するためのプログラムを記録している。
【0077】第51の発明は、コンピュータ装置におい
て実行されるプログラムを記録した記録媒体であって、
特定の装置によって、デジタル画像信号を離散ウェーブ
レット変換またはサブバンド分割のいずれかにより分割
した特定の周波数帯域(以下、埋込み対象領域という)
の変換係数に埋込まれた固有のデジタル情報に対し、特
定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号を入力
し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のい
ずれかを用いて、デジタル画像信号を複数の周波数帯域
の変換係数に分割するステップと、分割された複数の周
波数帯域のうち、埋込み対象領域を、予め定めたブロッ
クサイズに従って複数のブロックに分割するステップ
と、デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、生成された
各々の二次鍵に基づいて、埋込み対象領域のブロックを
それぞれ特定し、当該特定した埋込み対象領域のブロッ
ク位置と同一空間表現領域に対応する埋込み対象領域以
外の複数の周波数帯域の変換係数のエネルギーをそれぞ
れ算出するステップと、エネルギーが予め定めた設定値
以上である埋込み対象領域のブロック内の変換係数か
ら、埋込まれたデジタル情報を検出するステップとを含
む動作環境を、コンピュータ装置上で実現するためのプ
ログラムを記録している。
【0078】第52の発明は、第47〜第51の発明に
従属する発明であって、生成するステップは、デジタル
情報を構成する情報のビット番号を鍵として、各々異な
る値の二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする。
【0079】第53の発明は、第47の発明に従属する
発明であって、埋込むステップは、生成された各々の二
次鍵に基づいて、それぞれ異なる埋込み対象領域のブロ
ックを特定することを特徴とする。第54の発明は、第
50の発明に従属する発明であって、検出するステップ
は、生成された各々の二次鍵に基づいて、それぞれ異な
る埋込み対象領域のブロックを特定することを特徴とす
る。第55の発明は、第48,第49,第51の発明に
従属する発明であって、算出するステップは、生成され
た各々の二次鍵に基づいて、それぞれ異なる埋込み対象
領域のブロックを特定することを特徴とする。
【0080】第56の発明は、第48,第49,第51
の発明に従属する発明であって、算出するステップは、
特定した埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯
域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)である場合、
最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)
の中で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域であ
る周波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で垂直
方向成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれか一
方、あるいは、その双方に含まれる変換係数を用いるこ
とを特徴とする。
【0081】第57の発明は、第48,第49,第51
の発明に従属する発明であって、算出するステップは、
特定した埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯
域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)である場合、
最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MRR)
の中で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを用い
てエネルギーをそれぞれ算出することを特徴とする。
【0082】第58の発明は、第48,第49,第51
の発明に従属する発明であって、算出するステップは、
分割された複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯
域以外の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エ
ネルギーの算出に用いることを特徴とする。
【0083】第59の発明は、第48,第49,第51
の発明に従属する発明であって、算出するステップは、
特定した埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯
域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯域(MR
R)である場合、水平方向成分および垂直方向成分の双
方に関する帯域分割方向が、埋込み対象領域と同一であ
る周波数帯域の変換係数を用いることを特徴とする。
【0084】第60の発明は、第48,第49,第51
の発明に従属する発明であって、算出するステップは、
特定した埋込み対象領域が、分割された複数の周波数帯
域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯域(MR
R)である場合、水平方向成分および垂直方向成分の双
方に関する帯域分割方向が、埋込み対象領域と異なる周
波数帯域の変換係数を用いることを特徴とする。
【0085】第61の発明は、第48,第49,第51
の発明に従属する発明であって、算出するステップは、
エネルギーの算出に用いる変換係数について、当該変換
係数の振幅絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、
または、当該変換係数の分散のいずれかを計算すること
を特徴とする。
【0086】上記のように、第47〜第61の発明は、
第24〜第46の発明のデジタル情報埋込み・抽出方法
を実行するプログラムを記録した記録媒体である。これ
は、既存の装置に対し、第24〜第46の発明のデジタ
ル情報埋込み・抽出方法を、ソフトウエアの形態で供給
することに対応させたものである。
【0087】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1は、本発
明の第1の実施形態に係るデジタル情報埋込み装置の構
成を示すブロック図である。図1において、第1の実施
形態に係るデジタル情報埋込み装置1aは、帯域分割部
11と、ブロック分割部12と、鍵生成部13と、エネ
ルギー解析部14と、情報埋込み部15と、帯域合成部
16とを備える。なお、第1の実施形態に係るデジタル
情報埋込み装置1aの帯域分割部11は、上記従来の技
術において説明した帯域分割装置11と同様の構成であ
るため、以下当該構成についてはその説明を一部省略す
る。
【0088】帯域分割部11は、デジタル化された画像
信号71を入力して、離散ウェーブレット変換により1
0個の周波数帯域、すなわちLL3信号、LHi信号、
HLi信号、HHi信号(i=1〜3、以下同じ)に分
割し、それぞれの変換係数を算出する。ブロック分割部
12は、帯域分割部11において分割された周波数帯域
のうち、デジタル情報の埋込み対象となる周波数帯域
(以下、埋込み対象領域という)を予め定めたブロック
サイズに分割する。鍵生成部13は、予め定めた関数を
用い、所定の値を有する鍵から二次鍵を生成し、また、
生成した二次鍵が埋込みに使用されたか否かを示す鍵情
報を作成して格納する。エネルギー解析部14は、鍵生
成部13が生成した二次鍵に基づいて、対応するブロッ
クを特定し、当該特定したブロック位置と同一空間表現
領域に対応する埋込み対象領域以外の周波数帯域の変換
係数のエネルギーを算出する。情報埋込み部15は、エ
ネルギー解析部14が算出したエネルギーが予め定めた
設定値T以上であれば、特定されたLL3信号のブロッ
ク内の変換係数に、デジタル情報を1ビット埋込む。帯
域合成部16は、埋込み処理されたLL3信号と他の複
数の周波数帯域の信号とを合成して、画像信号72を再
構成する。
【0089】以下、図2〜図5を参照して、第1の実施
形態に係るデジタル情報埋込み装置1aが行うデジタル
情報埋込み方法を順に説明する。なお、以下、埋込み対
象領域をLL3信号(MRA)と、埋込み対象領域以外
の周波数帯域をMRRとした場合を、一例に挙げて説明
する。図2は、図1のブロック分割部12、鍵生成部1
3、エネルギー解析部14および情報埋込み部15で行
う処理を示すフローチャートである。図3は、LL3信
号を分割したブロックの一例を示す図である。なお、図
3は、2×2サイズのブロックに分割した場合であっ
て、第xブロック内の4つの変換係数を示している。図
4は、二次鍵の使用の有無を示す鍵情報を格納したテー
ブルの一例を示す図である。図5は、LL3信号のある
ブロックと、当該ブロックの同一空間表現領域に対応す
るMRRとの位置関係の一例を示す図である。また、以
下の説明において、デジタル画像に埋込むデジタル情報
は、著作権者の氏名や作成年月日等が2進数化されたビ
ットストリームであるとする。
【0090】図2を参照して、まず、ブロック分割部1
2は、帯域分割部11が出力する埋込み対象領域である
LL3信号を、予め定めたブロックサイズに従って、第
1〜第N(Nは、2以上の整数。以下同じ)のブロック
に分割する(ステップS201)。この分割するブロッ
ク数Nは、埋込むデジタル情報の論理値の個数M以上で
あればよい。なお、このブロックサイズは、図3で例示
した2×2サイズ以外の任意のサイズであってもかまわ
ない。また、このブロックサイズは、正方形や長方形と
いう方形である必要もなく、他の形状(例えば、三角形
やひし形等)であってもかまわない。
【0091】次に、鍵生成部13は、埋込むデジタル情
報を構成する情報のビット位置を示すカウンタm(m
は、1からデジタル情報の最終ビットMまでの範囲をと
る、以下同じ)の値を「1」とする(ステップS20
2)。また、鍵生成部13は、二次鍵が埋込みに使用さ
れたか否かを示す鍵情報を格納するテーブルを「フラグ
0」で初期化する(ステップS203)。なお、このテ
ーブルには、後述するステップS209において、使用
されている二次鍵に対応する箇所に「フラグ1」が格納
される(すなわち、フラグが立てられる)。次に、鍵生
成部13は、予め定めた関数Gを用いて、mの値に基づ
く初期値r0 を算出する(ステップS204)。ここ
で、関数Gは、m=1からm=Mまでにおける各々の初
期値r0 が、予め定めた規則に従ってそれぞれ異なる整
数値をとるように設定されるのが最も好ましい。また、
鍵生成部13は、二次鍵を指定するカウンタj(j=1
〜N、以下同じ)を「1」とする(ステップS20
5)。次に、鍵生成部13は、予め定めた関数Fを用い
て鍵rj-1 から二次鍵rj を生成する(ステップS20
6)。ここで、関数Fは、生成する二次鍵r1 〜rN
各々の値が、予め定めた規則に従ってそれぞれ1〜Nの
範囲内の値をとるように設定するのが最も好ましい。な
お、最初のフローでは、鍵生成部13は、初期値である
鍵r0 から二次鍵r 1 を生成することとなる。
【0092】その後、鍵生成部13は、テーブル(の
「フラグ1」の有無)を参照して、上記ステップS20
6で生成した二次鍵rj が、すでに埋込み処理に使用さ
れているか否かを判定する(ステップS207)。この
ステップS207における判定の結果、すでに使用され
ていると判断した場合、鍵生成部13は、他の二次鍵を
生成すべく、カウンタjの値に「1」を加えて(ステッ
プS208)、ステップS206以降の処理を繰り返
す。一方、上記ステップS207における判定の結果、
まだ使用されていないと判断した場合、鍵生成部13
は、この二次鍵rj をデジタル情報の埋込み処理に使用
することを示す情報を、テーブルの対応する箇所に「フ
ラグ1」を格納する(フラグを立てる)ことで記録する
(ステップS209)(図4)。これらの処理により、
デジタル情報を構成する第1ビット〜第Nビットの各々
の情報に関し、それぞれ異なるブロックに対して埋込み
処理がされることとなる。なお、最初のフローでは、テ
ーブルに「フラグ1」が全く格納されていないので、ス
テップS207における判定は「Yes」となる。
【0093】次に、エネルギー解析部14は、上記ステ
ップS201において分割したLL3信号(MRA)の
第1〜第Nのブロックの中から、二次鍵rj の値に対応
するブロックを選択する(ステップS210)。例え
ば、二次鍵rj の値がxであった場合、エネルギー解析
部14は、LL3信号の第xブロックを選択する(図
3)。この選択を行った後、エネルギー解析部14は、
選択したブロック位置と同一空間表現領域に対応する埋
込み対象領域以外の周波数帯域、すなわちMRRの変換
係数を抽出する(ステップS211)。ここで、MRA
のブロック位置と同一空間表現領域に対応するMRRの
変換係数とは、MRAのブロック位置にあたる画素と同
一の画素を表現するMRRの各階層および各信号の変換
係数をいう。ただし、本発明においては、より深い階層
信号のみの変換係数を抽出して用いるのが最も好まし
く、例えば、図5において、エネルギー解析部14は、
第3の階層信号のLH3信号とHL3信号とで4画素
毎、第2の階層信号のLH2信号とHL2信号とで16
画素毎、合計40画素を抽出するようにしている。
【0094】次に、エネルギー解析部14は、上記ステ
ップS211において抽出したMRRの変換係数のエネ
ルギーを計算する(ステップS212)。このエネルギ
ーの計算には、例えば、抽出した変換係数の振幅絶対値
の総和を求める方法、抽出した変換係数の2乗の総和を
求める方法、または、抽出した変換係数の分散を求める
方法等を用いる。次に、情報埋込み部15は、上記ステ
ップS212で計算したエネルギーが、予め定めた設定
値T以上であるか否かを判定する(ステップS21
3)。この設定値Tは、デジタル情報を埋込んでも画質
劣化に影響がないかを判断するためのしきい値である。
従って、設定値Tは、一義的に定まるものではなく、装
置の使用目的および扱う画像信号のレベル等に対応させ
て適宜任意に設定することができる。これらの処理によ
り、画質劣化に大きな影響を与えないブロックに対して
のみ、埋込み処理を行うことができる。
【0095】上記ステップS213の判定においてエネ
ルギーが設定値T以上である場合、情報埋込み部15
は、選択したLL3信号のブロック内の変換係数に、デ
ジタル情報の第m番目のビットに対応する情報(論理
値)を埋込む(ステップS214)。この埋込み処理
は、前述した埋込み手法(例えば、先出願の技術等)を
用いて行う。これに対し、上記ステップS213の判定
においてエネルギーが設定値T未満である場合には、こ
のブロックにはデジタル情報を埋込むべきではないと判
断し、他の二次鍵を生成すべく、カウンタjの値に
「1」を加えて(ステップS208)、ステップS20
6以降の処理を繰り返す。
【0096】そして、上記第mビットに関し埋込み処理
が終った後、情報埋込み部15は、すべてのデジタル情
報の埋込み処理を行ったか、すなわち、第Mビットまで
の埋込み処理を行ったか否かを判断する(ステップS2
15)。このステップS215の判断においてまだ第M
ビットまで埋込んでいない場合には、次の第(m+1)
ビットの埋込み処理に移行すべく、情報埋込み部15が
カウンタmの値に1を加えた後(ステップS216)、
上記ステップS204に戻って同様の処理を繰り返し行
う。一方、上記ステップS215の判断において第Mビ
ットまで埋込んだ場合には、埋込み処理が終了する。
【0097】次に、帯域合成部16の処理について、図
6および図7を参照して説明する。帯域合成部16は、
簡単に言えば帯域分割部11と逆の処理を行う。図6
は、図1の帯域合成部16の詳細な構成の一例を示すブ
ロック図である。図6において、帯域合成部16は、そ
れぞれ同じ構成を有する第1〜第3の帯域合成フィルタ
400、500および600を備える。第1〜第3の帯
域合成フィルタ400、500および600は、4つの
周波数帯域信号を入力し、1つの信号に合成して出力す
る。
【0098】第1の帯域合成フィルタ400は、デジタ
ル情報の埋込み処理が終ったLL3信号と、LH3信
号、HL3信号およびHH3信号とを入力し、これらを
合成してLL2信号を作成する。第2の帯域合成フィル
タ500は、上記合成したLL2信号とLH2信号、H
L2信号およびHH2信号とを入力し、これらを合成し
てLL1信号を作成する。そして、第3の帯域合成フィ
ルタ600は、上記合成したLL1信号とLH1信号、
HL1信号およびHH1信号とを入力し、これらを合成
して画像信号72を再構成する。
【0099】図7は、図6の第1の帯域合成フィルタ4
00の詳細な構成の一例を示すブロック図である。図7
において、第1の帯域合成フィルタ400は、第1〜第
3の2帯域合成部401〜403を備える。この第1〜
第3の2帯域合成部401〜403は、それぞれLPF
411〜413と、HPF421〜423と、信号に対
して2:1の割合で零を挿入するアップサンプラ431
〜433および441〜443と、加算器451〜45
3とを備える。
【0100】第1の2帯域合成部401は、LL3信号
とLH3信号とを入力して、それぞれアップサンプラ4
31および441を用いて2倍のサイズの信号に変換
し、変換した2つの信号を垂直方向成分に関してLPF
411およびHPF421でフィルタリングした後、加
算して出力する。一方、第2の2帯域合成部402は、
HL3信号とHH3信号とを入力して、それぞれアップ
サンプラ432および442を用いて2倍のサイズの信
号に変換し、変換した2つの信号を垂直方向成分に関し
てLPF412およびHPF422でフィルタリングし
た後、加算して出力する。そして、第3の2帯域合成部
403は、加算器451および452の出力を入力し
て、それぞれアップサンプラ433および443を用い
て2倍のサイズの信号に変換し、変換した2つの信号を
水平方向成分に関してLPF413およびHPF423
でフィルタリングした後、加算して出力する。
【0101】これにより、第1の帯域合成フィルタ40
0からは、第2の階層信号である水平・垂直方向共に低
域のLL2信号が出力される。なお、第2および第3の
帯域合成フィルタ500および600も、入力する信号
に対して上記と同様の処理を行う。
【0102】帯域合成部16は、上述のようにLL3信
号、LHi信号、HLi信号、HHi信号の10の周波
数帯域信号を上述した手順で合成し、埋込み処理が行わ
れた画像信号72に再構成して出力する。
【0103】以上のように、本発明の第1の実施形態に
係るデジタル情報埋込み装置1aによれば、埋込むデジ
タル情報を構成する情報のビット位置を鍵として、予め
定めた関数を用いて二次鍵を生成し、当該二次鍵に基づ
いて選択されたブロック位置と同一空間表現領域に対応
する埋込み対象領域以外の周波数帯域に対応する変換係
数のエネルギーを判断してデジタル情報を埋込む。これ
により、復号時の画質劣化を少なくでき、二次鍵の生成
方法を知らない第三者によるデジタル情報の解読がしに
くくなる。
【0104】なお、上記第1の実施形態に係るデジタル
情報埋込み装置1aにおいて行う離散ウェーブレット変
換は、3つの階層に限られるものではなく、LL信号が
1×1の要素になるまで何回でも行うことができる。ま
た、上記第1の実施形態のエネルギー解析部14におけ
るエネルギーの算出方法は、上述した変換係数の振幅絶
対値の総和を求める方法、変換係数の2乗の総和を求め
る方法、および、変換係数の分散を求める方法に限られ
るものではなく、その他の方法を用いて計算を行っても
よい。さらに、上記第1の実施形態においては、二次鍵
の使用の有無を示す鍵情報としてフラグを用いた例を挙
げたが、二次鍵の使用の有無を示せるものであれば他の
形態の情報を用いることも勿論可能である。
【0105】また、上記第1の実施形態では、埋込み対
象領域が最も低い周波数帯域であるLL3信号(MR
A)で、埋込み対象領域以外の周波数帯域がMRA以外
のMRRである場合を、一例に挙げて説明した。しか
し、本発明のデジタル情報埋込み処理は、埋込み対象領
域をMRRとした場合でも、上述した手順と同様に実施
することができる。この場合、エネルギーの算出に用い
る同一空間表現領域に対応する埋込み対象領域以外の周
波数帯域の変換係数として、水平方向成分および垂直方
向成分の双方に関する帯域分割方向が、埋込み対象領域
と同一である周波数帯域の変換係数を用いることができ
る。例えば、埋込み対象領域をHL3信号として、HL
2信号の変換係数を用いたり(図8)、逆に埋込み対象
領域をHL2信号として、HL3信号の変換係数を用い
る(図9)ことができる。また、上記変換係数として、
水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
割方向が、埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変換係
数を用いることができる。例えば、埋込み対象領域をH
L3信号として、LH3信号の変換係数を用いることが
できる(図10)。
【0106】(第2の実施形態)図11は、本発明の第
2の実施形態に係るデジタル情報抽出装置の構成を示す
ブロック図である。第2の実施形態に係るデジタル情報
抽出装置1bは、上記第1の実施形態に係るデジタル情
報埋込み装置1aによって埋込まれたデジタル情報を抽
出するための装置である。図11において、第2の実施
形態に係るデジタル情報抽出装置1bは、帯域分割部1
1と、ブロック分割部12と、鍵生成部13と、エネル
ギー解析部14と、情報検出部21とを備える。なお、
第2の実施形態に係るデジタル情報抽出装置1bの帯域
分割部11、ブロック分割部12、鍵生成部13および
エネルギー解析部14は、それぞれ上記第1の実施形態
に係るデジタル情報埋込み装置1aの帯域分割部11、
ブロック分割部12、鍵生成部13およびエネルギー解
析部14と同様の構成であり、以下当該構成について
は、同一の参照番号を付してその説明を一部省略する。
【0107】帯域分割部11は、画像信号81を入力す
る。この画像信号81は、上記第1の実施形態に係るデ
ジタル情報埋込み装置1aの帯域合成部16が出力する
画像信号72である。そして、帯域分割部11は、入力
した画像信号81に関して離散ウェーブレット変換を行
って10個の周波数帯域LL3信号、LHi信号、HL
i信号、HHi信号に分割し、それぞれの変換係数を算
出する。情報検出部21は、エネルギー解析部14が算
出したエネルギーが予め定めた設定値T以上であれば、
特定されたLL3信号のブロック内の変換係数から、埋
込まれたデジタル情報を検出する。
【0108】以下、図12を参照して、第2の実施形態
に係るデジタル情報抽出装置1bが行うデジタル情報抽
出方法を順に説明する。なお、以下、デジタル情報埋込
み装置において、埋込み対象領域をLL3信号(MR
A)と、埋込み対象領域以外の周波数帯域をMRRとし
て、埋込み処理を行った場合に対応させて説明してい
る。図12は、図11のブロック分割部12、鍵生成部
13、エネルギー解析部14および情報検出部21で行
う処理を示すフローチャートである。
【0109】図12を参照して、まず、ブロック分割部
12は、帯域分割部11が出力する埋込み対象領域であ
るLL3信号を予め定めたブロックサイズに従って、第
1〜第Nのブロックに分割する(ステップS120
1)。次に、鍵生成部13は、埋込むデジタル情報を構
成する情報のビット位置を示すカウンタmの値を「1」
とする(ステップS1202)。また、鍵生成部13
は、二次鍵が埋込みに使用されたか否かを示す鍵情報を
格納するテーブルを「フラグ0」で初期化する(ステッ
プS1203)。次に、鍵生成部13は、予め定めた関
数Gを用いて、mの値に基づく初期値r0 を算出する
(ステップS1204)。また、鍵生成部13は、二次
鍵を指定するカウンタjを「1」とする(ステップS1
205)。次に、鍵生成部13は、予め定めた関数Fを
用いて鍵rj-1 から二次鍵rj を生成する(ステップS
1206)。
【0110】その後、鍵生成部13は、テーブルを参照
して、上記ステップS1206で生成した二次鍵r
j が、すでに埋込み処理に使用されているか否かを判定
する(ステップS1207)。このステップS1207
における判定の結果、すでに使用されていると判断した
場合、鍵生成部13は、他の二次鍵を生成すべく、カウ
ンタjの値に「1」を加えて(ステップS1208)、
ステップS1206以降の処理を繰り返す。一方、上記
ステップS1207における判定の結果、まだ使用され
ていないと判断した場合、鍵生成部13は、この二次鍵
j をデジタル情報の埋込み処理に使用することを示す
情報を、テーブルの対応する箇所に「フラグ1」を格納
する(フラグを立てる)ことで記録する(ステップS1
209)。
【0111】次に、エネルギー解析部14は、上記ステ
ップS1201において分割したLL3信号(MRA)
の第1〜第Nのブロックの中から、二次鍵rj の値に対
応するブロックを選択する(ステップS1210)。こ
の選択を行った後、エネルギー解析部14は、選択した
ブロック位置と同一空間表現領域に対応する埋込み対象
領域以外の周波数帯域、すなわちMRRの変換係数を抽
出する(ステップS1211)。ここで、エネルギー解
析部14は、上記第1の実施形態で述べたように、より
深い第2および第3の階層信号のみの変換係数を抽出す
る。そして、エネルギー解析部14は、上記ステップS
1211において抽出したMRRの変換係数のエネルギ
ーを計算する(ステップS1212)。
【0112】次に、情報検出部21は、上記ステップS
1212で計算したエネルギーが、予め定めた設定値T
以上であるか否かを判定する(ステップS1213)。
このステップS1213の判定においてエネルギーが設
定値T以上である場合、情報検出部21は、選択したL
L3信号のブロック内の変換係数から、埋込まれたデジ
タル情報の第m番目のビットに対応する情報(論理値)
を検出する(ステップS1214)。これに対し、上記
ステップS1213の判定においてエネルギーが設定値
T未満である場合には、このブロックにはデジタル情報
が埋込まれていないと判断し、他の二次鍵を生成すべ
く、カウンタjの値に1を加えて(ステップS120
8)、ステップS1206以降の処理を繰り返す。
【0113】そして、上記第mビットに関し抽出処理が
終った後、情報抽出部21は、すべてのデジタル情報の
抽出処理を行ったか、すなわち、第Mビットまでの抽出
処理を行ったか否かを判断する(ステップS121
5)。このステップS1215の判断においてまだ第M
ビットまでの抽出を行っていない場合には、次の第(m
+1)ビットの抽出処理に移行すべく、情報抽出部21
がカウンタmの値に「1」を加えた後(ステップS12
16)、上記ステップS1204に戻って同様の処理を
繰り返し行う。一方、上記ステップS1215の判断に
おいて第Mビットまでの抽出が行われた場合には、抽出
処理が終了する。このように、情報検出部21は、上述
したデジタル情報の抽出処理をすべてのビットに対して
行い、画像信号81内に埋込まれている情報(論理値)
をそれぞれ抽出し、デジタル情報のビットストリーム8
2として再現する。
【0114】以上のように、本発明の第2の実施形態に
係るデジタル情報抽出装置1bによれば、埋込むデジタ
ル情報を構成する情報のビット位置を鍵として、予め定
めた関数を用いて二次鍵を生成し、当該二次鍵に基づい
て選択されたブロック位置と同一空間表現領域に対応す
る埋込み対象領域以外の周波数帯域に対応する変換係数
のエネルギーを判断してデジタル情報を抽出する。従っ
て、不正利用者の攻撃に対する影響を比較的受けること
なく、正確にデジタル情報を取り出すことができる。し
かも、二次鍵の生成方法を知らない第三者によるデジタ
ル情報の解読がしにくくなる。
【0115】(第3の実施形態)図13は、本発明の第
3の実施形態に係るデジタル情報埋込み装置の構成を示
すブロック図である。図13において、第3の実施形態
に係るデジタル情報埋込み装置2aは、帯域分割部11
と、ブロック分割部12と、鍵生成部13と、エネルギ
ー解析部14と、係数乗算部31と、情報埋込み部15
と、帯域合成部16とを備える。なお、第3の実施形態
に係るデジタル情報埋込み装置2aの帯域分割部11、
ブロック分割部12、鍵生成部13、エネルギー解析部
14、情報埋込み部15および帯域合成部16は、それ
ぞれ上記第1の実施形態に係るデジタル情報埋込み装置
1aの帯域分割部11、ブロック分割部12、鍵生成部
13、エネルギー解析部14、情報埋込み部15および
帯域合成部16と同様の構成であり、以下当該構成につ
いては、同一の参照番号を付してその説明を一部省略す
る。
【0116】係数乗算部31は、エネルギー解析部14
が算出したエネルギーが予め定めた設定値T以上、か
つ、予め定めた上限値T1(T1≧T)以下の範囲であ
れば、エネルギーの算出に用いた変換係数に予め定めた
値U(Uは、1以上の実数)を乗算する。一方、係数乗
算部31は、エネルギー解析部14が算出したエネルギ
ーが予め定めた設定値T未満、かつ、予め定めた下限値
T2(T2≦T)以上の範囲であれば、エネルギーの算
出に用いた変換係数に予め定めた値L(Lは、1以下の
実数)を乗算する。情報埋込み部15は、エネルギーが
予め定めた設定値T以上であれば、特定された埋込み対
象領域のブロック内の変換係数に、デジタル情報を1ビ
ット埋込む。帯域合成部16は、埋込み処理された埋込
み対象領域の信号と埋込み対象領域以外の複数の周波数
帯域の信号とを合成して、画像信号73を再構成する。
【0117】以下、図14および図2を参照して、第3
の実施形態に係るデジタル情報埋込み装置2aが行うデ
ジタル情報埋込み方法を順に説明する。図14は、図1
3のブロック分割部12、鍵生成部13、エネルギー解
析部14、係数乗算部31および情報埋込み部15で行
う処理を示すフローチャートである。なお、図14にお
いて、図2と同一の処理を行うステップについては、図
2に示したものと同一のステップ番号を付して、その説
明を省略する。
【0118】図14を参照して、鍵生成部13が生成し
た二次鍵rj に関し、エネルギー解析部14は、対応す
る埋込み対象領域、すなわちLL3信号のブロックを選
択し(ステップS210)、当該ブロックと同一空間表
現領域に対応する埋込み対象領域以外の複数の周波数帯
域であるMRRの変換係数を抽出する(ステップS21
1)。そして、エネルギー解析部14は、この抽出した
MRRの変換係数のエネルギーを計算する(ステップS
212)。
【0119】次に、係数乗算部31は、上記ステップS
212で計算したエネルギーが、予め定めた設定値T以
上であるか否かを判定する(ステップS213)。この
ステップS213の判定においてエネルギーが設定値T
以上である場合、係数乗算部31は、上記ステップS2
12で計算したエネルギーが、予め定めた上限値T1以
下であるか否かをさらに判定する(ステップS140
1)。このステップS1401の判定においてエネルギ
ーが上限値T1以下である場合、係数乗算部31は、上
記ステップS211で抽出したMRRの変換係数のすべ
てをU倍する(ステップS1402)。そしてその後、
情報埋込み部15が、選択したLL3信号のブロック内
のU倍後の変換係数に、デジタル情報の第m番目のビッ
トに対応する情報(論理値)を埋込む(ステップS21
4)。これに対し、上記ステップS1401の判定にお
いてエネルギーが上限値T1より大きい場合、係数乗算
部31による変換係数のU倍化を行うことなく、情報埋
込み部15が、選択したLL3信号のブロック内の変換
係数に、デジタル情報の第m番目のビットに対応する情
報(論理値)を埋込む(ステップS214)。
【0120】一方、上記ステップS213の判定におい
てエネルギーが設定値T未満である場合、係数乗算部3
1は、上記ステップS212で計算したエネルギーが、
予め定めた下限値T2以上であるか否かをさらに判定す
る(ステップS1403)。このステップS1403の
判定においてエネルギーが下限値T2以上である場合、
係数乗算部31は、上記ステップS211で抽出したM
RRの変換係数のすべてをL倍する(ステップS140
4)。そしてその後、他の二次鍵を生成すべく、カウン
タjの値に「1」を加えて(ステップS208)、ステ
ップS206以降の処理を繰り返す。これに対し、上記
ステップS1403の判定においてエネルギーが下限値
T2未満である場合、係数乗算部31による変換係数の
L倍化を行うことなく、他の二次鍵を生成すべく、カウ
ンタjの値に「1」を加えて(ステップS208)、ス
テップS206以降の処理を繰り返す。
【0121】例えば、図3に示したブロック位置と同一
空間表現領域に対応するMRRの変換係数をU倍する例
を以下に示す。なお、この例では、エネルギーの計算を
変換係数の振幅絶対値和として求めており、また設定値
T=130、上限値T1=140、U=1.1としてい
る。今、ステップS211で抽出したMRRの変換係数
が、 HL3={10,-5,1,-2} LH3={0,2,-3,7} HL2={1,3,-2,6,9,12,-20,-16,4,8,1,-2,-3,1,0,
1} LH2={2,1,0,-1,-2,0,1,1,0,-1,-3,0,0,1,-1,0} であった場合、MRRの変換係数のエネルギーは、13
3となる。従って、エネルギーが設定値T以上であり上
限値T1以下であるので、この例でのMRRの変換係数
については、それぞれU倍して、 HL3={11,-5.5,1.1,-2.2} LH3={0,2.2,-3.3,7.7} HL2={1.1,3.3,-2.2,6.6,9.9,13.2,-22,-17.6,4.4,
8.8,1.1,-2.2,-3.3,1.1,0,1.1} LH2={2.2,1.1,0,-1.1,-2.2,0,1.1,1.1,0,-1.1,-3.
3,0,0,1.1,-1.1,0} の変換係数に置き換えることとなる(このとき、MRR
の変換係数のエネルギーは、146.3となる)。
【0122】以上のように、本発明の第3の実施形態に
係るデジタル情報埋込み装置2aによれば、埋込むデジ
タル情報を構成する情報のビット位置を鍵として、予め
定めた関数を用いて二次鍵を生成し、当該二次鍵に基づ
いて選択されたブロック位置と同一空間表現領域に対応
する埋込み対象領域以外の周波数帯域に対応する変換係
数のエネルギーを判断してデジタル情報を埋込む。これ
により、復号時の画質劣化を少なくでき、二次鍵の生成
方法を知らない第三者によるデジタル情報の解読がしに
くくなる。
【0123】さらに、本発明の第3の実施形態に係るデ
ジタル情報埋込み装置2aによれば、選択されたブロッ
ク位置と同一空間表現領域に対応する埋込み対象領域以
外の周波数帯域、すなわちMRRの変換係数のエネルギ
ーが設定値Tに近い場合のみ、当該変換係数をある予め
定めた値(UまたはL)で乗算する。これにより、デジ
タル情報の抽出処理において、第三者による不正利用の
ための攻撃(例えば、画像圧縮など)に対して、上記第
1の実施形態に係るデジタル情報埋込み装置1aよりも
一層、設定値T以上であるか否かを判断する場合の誤検
出および検出もれを防ぐことができるため、埋込んだデ
ジタル情報を正確に取り出すことができる。
【0124】なお、上記第1〜第3の実施形態に係るデ
ジタル情報埋込み装置および抽出装置において用いるデ
ジタル画像信号は、静止画像信号に限られるものではな
く、動画像信号であってもよい。動画像信号の場合、動
画像を構成している各フレーム(例えば、毎秒30フレ
ーム)ごとに、上述したデジタル情報の埋込み処理およ
び抽出処理を行うことで同様の効果を奏することができ
る。また、上記第1〜第3の実施形態に係るデジタル情
報埋込み装置および抽出装置では、エネルギー解析部1
4を用いてエネルギーの解析を行い、設定値T以上のブ
ロックのみにデジタル情報を埋込むようにしたが、この
解析処理を行うことなくデジタル情報を埋込むようにし
てももちろん構わない。
【0125】また、典型的には、上記第1〜第3の実施
形態に係るデジタル情報埋込み装置および抽出装置が実
現する各機能は、所定のプログラムデータが格納された
記憶装置(ROM,RAM,ハードディスク等)と、当
該プログラムデータを実行するCPU(セントラル・プ
ロセッシング・ユニット)とによって実現される。この
場合、各プログラムデータは、CD−ROMやフロッピ
ーディスク等の記録媒体を介して導入されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデジタル情報埋
込み装置1aの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のブロック分割部12、鍵生成部13、エ
ネルギー解析部14および情報埋込み部15で行う処理
を示すフローチャートである。
【図3】LL3信号を分割したブロックの一例を示す図
である。
【図4】二次鍵の使用の有無を示す鍵情報を格納したテ
ーブルの一例を示す図である。
【図5】LL3信号のあるブロックと、当該ブロックの
同一空間表現領域に対応するMRRとの位置関係の一例
を示す図である。
【図6】図1の帯域合成部16の詳細な構成の一例を示
すブロック図である。
【図7】図6の帯域合成フィルタの詳細な構成の一例を
示すブロック図である。
【図8】MRRを埋込み対象領域とした場合の埋込み対
象領域とエネルギー算出に用いる変換係数を含む周波数
領域との位置関係の一例を示す図である。
【図9】MRRを埋込み対象領域とした場合の埋込み対
象領域とエネルギー算出に用いる変換係数を含む周波数
領域との位置関係の一例を示す図である。
【図10】MRRを埋込み対象領域とした場合の埋込み
対象領域とエネルギー算出に用いる変換係数を含む周波
数領域との位置関係の一例を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るデジタル情報
抽出装置1bの構成を示すブロック図である。
【図12】図11のブロック分割部12、鍵生成部1
3、エネルギー解析部14および情報検出部21で行う
処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第3の実施形態に係るデジタル情報
埋込み装置2aの構成を示すブロック図である。
【図14】図13のブロック分割部12、鍵生成部1
3、エネルギー解析部14、係数乗算部31および情報
埋込み部15で行う処理を示すフローチャートである。
【図15】従来の帯域分割装置11の構成の一例を示す
ブロック図である。
【図16】図15の帯域分割フィルタの詳細な構成の一
例を示すブロック図である。
【図17】図15の帯域分割装置11によって離散ウェ
ーブレット変換がされた後の各信号を2次元周波数領域
で表現した図である。
【符号の説明】
1a,2a…デジタル情報埋込み装置 1b…デジタル情報抽出装置 11…帯域分割部(装置) 12…ブロック分割部 13…鍵生成部 14…エネルギー解析部 15…情報埋込み部 16…帯域合成部 21…情報検出部 31…係数乗算部 71〜73,81…画像信号 82…ビットストリーム 100,200,300…帯域分割フィルタ 101〜103…2帯域分割部 111〜113,411〜413…1次元の低域通過フ
ィルタ(LPF) 121〜123,421〜423…1次元の高域通過フ
ィルタ(HPF) 131〜133,141〜143…ダウンサンプラ 400,500,600…帯域合成フィルタ 401〜403…2帯域合成部 431〜433,441〜443…アップサンプラ 451〜453…加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5C076 AA02 AA14 AA36 AA40 BA06 5J064 AA01 BA16 BC11 BC18 BC29 BD03 BD04 5J104 AA14 AA15 NA02 NA08 NA27 PA09 PA14 9A001 BB03 EE02 GG01 HH28 HH30 JJ25 KK63 LL03

Claims (61)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル画像信号内に固有のデジタル情
    報を埋込むデジタル情報埋込み装置であって、 離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
    かを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周波数帯域
    の変換係数に分割する帯域分割手段と、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記デジタル
    情報の埋込み対象となる周波数帯域(以下、埋込み対象
    領域という)を、予め定めたブロックサイズに従って複
    数のブロックに分割するブロック分割手段と、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成する鍵生成手段と、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック内の変換係数に対して、対応
    する前記デジタル情報をそれぞれ埋込む情報埋込み手段
    と、 埋込み処理後の前記埋込み対象領域と、前記埋込み対象
    領域以外の複数の周波数帯域とを用いて、前記デジタル
    情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成する帯域合成
    手段とを備える、デジタル情報埋込み装置。
  2. 【請求項2】 デジタル画像信号内に固有のデジタル情
    報を埋込むデジタル情報埋込み装置であって、 離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
    かを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周波数帯域
    の変換係数に分割する帯域分割手段と、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記デジタル
    情報の埋込み対象となる周波数帯域(以下、埋込み対象
    領域という)を、予め定めたブロックサイズに従って複
    数のブロックに分割するブロック分割手段と、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成する鍵生成手段と、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対
    応する前記埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変
    換係数のエネルギーをそれぞれ算出するエネルギー解析
    手段と、 前記エネルギーが予め定めた設定値未満である場合は、
    他の二次鍵を生成するように前記鍵生成手段を制御し、
    当該エネルギーが予め定めた設定値以上である場合は、
    特定された前記埋込み対象領域のブロック内の変換係数
    に対して、対応する前記デジタル情報を埋込む情報埋込
    み手段と、 埋込み処理後の前記埋込み対象領域と、前記埋込み対象
    領域以外の複数の周波数帯域とを用いて、前記デジタル
    情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成する帯域合成
    手段とを備える、デジタル情報埋込み装置。
  3. 【請求項3】 前記エネルギーの算出に用いた変換係数
    に対し、当該エネルギーが前記予め定めた設定値以上、
    かつ、予め定めた上限値以下の範囲内である場合は、予
    め定めた値U(Uは、1以上の実数)を乗算し、当該エ
    ネルギーが前記予め定めた設定値未満、かつ、予め定め
    た下限値以上の範囲内である場合は、予め定めた値L
    (Lは、1以下の実数)を乗算する係数乗算手段をさら
    に備える、請求項2に記載のデジタル情報埋込み装置。
  4. 【請求項4】 特定の装置によって、デジタル画像信号
    を離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいず
    れかにより分割した特定の周波数帯域(以下、埋込み対
    象領域という)の変換係数に埋込まれた固有のデジタル
    情報を、抽出するデジタル情報抽出装置であって、 前記特定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号
    を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分
    割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号を複数の
    周波数帯域の変換係数に分割する帯域分割手段と、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記埋込み対
    象領域を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブ
    ロックに分割するブロック分割手段と、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成する鍵生成手段と、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれ
    たデジタル情報をそれぞれ検出する情報検出手段とを備
    える、デジタル情報抽出装置。
  5. 【請求項5】 特定の装置によって、デジタル画像信号
    を離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいず
    れかにより分割した特定の周波数帯域(以下、埋込み対
    象領域という)の変換係数に埋込まれた固有のデジタル
    情報を、抽出するデジタル情報抽出装置であって、 前記特定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号
    を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分
    割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号を複数の
    周波数帯域の変換係数に分割する帯域分割手段と、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記埋込み対
    象領域を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブ
    ロックに分割するブロック分割手段と、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成する鍵生成手段と、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対
    応する前記埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変
    換係数のエネルギーをそれぞれ算出するエネルギー解析
    手段と、 前記エネルギーが予め定めた設定値以上である前記埋込
    み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれたデ
    ジタル情報を検出する情報検出手段とを備える、デジタ
    ル情報抽出装置。
  6. 【請求項6】 前記鍵生成手段は、前記デジタル情報を
    構成する情報のビット番号を鍵として、各々異なる値の
    二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする、請求項1
    〜3のいずれかに記載のデジタル情報埋込み装置。
  7. 【請求項7】 前記鍵生成手段は、前記デジタル情報を
    構成する情報のビット番号を鍵として、各々異なる値の
    二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする、請求項4
    または5に記載のデジタル情報抽出装置。
  8. 【請求項8】 前記情報埋込み手段は、生成された各々
    の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込み対
    象領域のブロックを特定することを特徴とする、請求項
    1に記載のデジタル情報埋込み装置。
  9. 【請求項9】 前記エネルギー解析手段は、生成された
    各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込
    み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請
    求項2または3に記載のデジタル情報埋込み装置。
  10. 【請求項10】 前記情報検出手段は、生成された各々
    の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込み対
    象領域のブロックを特定することを特徴とする、請求項
    4に記載のデジタル情報抽出装置。
  11. 【請求項11】 前記エネルギー解析手段は、生成され
    た各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋
    込み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、
    請求項5に記載のデジタル情報抽出装置。
  12. 【請求項12】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域
    である周波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で
    垂直方向成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれ
    か一方、あるいは、その双方に含まれる変換係数を用い
    ることを特徴とする、請求項2または3に記載のデジタ
    ル情報埋込み装置。
  13. 【請求項13】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域
    である周波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で
    垂直方向成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれ
    か一方、あるいは、その双方に含まれる変換係数を用い
    ることを特徴とする、請求項5に記載のデジタル情報抽
    出装置。
  14. 【請求項14】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを
    用いてエネルギーをそれぞれ算出することを特徴とす
    る、請求項2または3に記載のデジタル情報埋込み装
    置。
  15. 【請求項15】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを
    用いてエネルギーをそれぞれ算出することを特徴とす
    る、請求項5に記載のデジタル情報抽出装置。
  16. 【請求項16】 前記エネルギー解析手段は、分割され
    た前記複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以
    外の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネル
    ギーの算出に用いることを特徴とする、請求項2または
    3に記載のデジタル情報埋込み装置。
  17. 【請求項17】 前記エネルギー解析手段は、分割され
    た前記複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以
    外の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネル
    ギーの算出に用いることを特徴とする、請求項5に記載
    のデジタル情報抽出装置。
  18. 【請求項18】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と同一である周波数帯域
    の変換係数を用いることを特徴とする、請求項2または
    3に記載のデジタル情報埋込み装置。
  19. 【請求項19】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と同一である周波数帯域
    の変換係数を用いることを特徴とする、請求項5に記載
    のデジタル情報抽出装置。
  20. 【請求項20】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変
    換係数を用いることを特徴とする、請求項2または3に
    記載のデジタル情報埋込み装置。
  21. 【請求項21】 前記エネルギー解析手段は、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変
    換係数を用いることを特徴とする、請求項5に記載のデ
    ジタル情報抽出装置。
  22. 【請求項22】 前記エネルギー解析手段は、エネルギ
    ーの算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振
    幅絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、
    当該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴と
    する、請求項2または3に記載のデジタル情報埋込み装
    置。
  23. 【請求項23】 前記エネルギー解析手段は、エネルギ
    ーの算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振
    幅絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、
    当該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴と
    する、請求項5に記載のデジタル情報抽出装置。
  24. 【請求項24】 デジタル画像信号内に固有のデジタル
    情報を埋込むデジタル情報埋込み方法であって、 離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
    かを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周波数帯域
    の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記デジタル
    情報の埋込み対象となる周波数帯域(以下、埋込み対象
    領域という)を、予め定めたブロックサイズに従って複
    数のブロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック内の変換係数に対して、対応
    する前記デジタル情報をそれぞれ埋込むステップと、 埋込み処理後の前記埋込み対象領域と、前記埋込み対象
    領域以外の複数の周波数帯域とを用いて、前記デジタル
    情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成するステップ
    とを備える、デジタル情報埋込み方法。
  25. 【請求項25】 デジタル画像信号内に固有のデジタル
    情報を埋込むデジタル情報埋込み方法であって、 離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
    かを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周波数帯域
    の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記デジタル
    情報の埋込み対象となる周波数帯域(以下、埋込み対象
    領域という)を、予め定めたブロックサイズに従って複
    数のブロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対
    応する前記埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変
    換係数のエネルギーをそれぞれ算出するステップと、 前記エネルギーが予め定めた設定値未満である場合は、
    他の二次鍵を生成するように前記生成するステップを制
    御するステップと、 前記エネルギーが予め定めた設定値以上である場合は、
    特定された前記埋込み対象領域のブロック内の変換係数
    に対して、対応する前記デジタル情報をそれぞれ埋込む
    ステップと、 埋込み処理後の前記埋込み対象領域と、前記埋込み対象
    領域以外の複数の周波数帯域とを用いて、前記デジタル
    情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成するステップ
    とを備える、デジタル情報埋込み方法。
  26. 【請求項26】 前記エネルギーの算出に用いた変換係
    数に対し、当該エネルギーが前記予め定めた設定値以
    上、かつ、予め定めた上限値以下の範囲内である場合
    は、予め定めた値U(Uは、1以上の実数)を乗算し、
    当該エネルギーが前記予め定めた設定値未満、かつ、予
    め定めた下限値以上の範囲内である場合は、予め定めた
    値L(Lは、1以下の実数)を乗算するステップをさら
    に備える、請求項25に記載のデジタル情報埋込み方
    法。
  27. 【請求項27】 特定の装置によって、デジタル画像信
    号を離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のい
    ずれかにより分割した特定の周波数帯域(以下、埋込み
    対象領域という)の変換係数に埋込まれた固有のデジタ
    ル情報を、抽出するデジタル情報抽出方法であって、 前記特定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号
    を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分
    割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号を複数の
    周波数帯域の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記埋込み対
    象領域を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブ
    ロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれ
    たデジタル情報をそれぞれ検出するステップとを備え
    る、デジタル情報抽出方法。
  28. 【請求項28】 特定の装置によって、デジタル画像信
    号を離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のい
    ずれかにより分割した特定の周波数帯域(以下、埋込み
    対象領域という)の変換係数に埋込まれた固有のデジタ
    ル情報を、抽出するデジタル情報抽出方法であって、 前記特定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号
    を入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分
    割のいずれかを用いて、当該デジタル画像信号を複数の
    周波数帯域の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記埋込み対
    象領域を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブ
    ロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対
    応する前記埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変
    換係数のエネルギーをそれぞれ算出するステップと、 前記エネルギーが予め定めた設定値以上である前記埋込
    み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれたデ
    ジタル情報を検出するステップとを備える、デジタル情
    報抽出方法。
  29. 【請求項29】 前記生成するステップは、前記デジタ
    ル情報を構成する情報のビット番号を鍵として、各々異
    なる値の二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする、
    請求項24〜26のいずれかに記載のデジタル情報埋込
    み方法。
  30. 【請求項30】 前記生成するステップは、前記デジタ
    ル情報を構成する情報のビット番号を鍵として、各々異
    なる値の二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする、
    請求項27または28に記載のデジタル情報抽出方法。
  31. 【請求項31】 前記埋込むステップは、生成された各
    々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込み
    対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請求
    項24に記載のデジタル情報埋込み方法。
  32. 【請求項32】 前記算出するステップは、生成された
    各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込
    み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請
    求項25または26に記載のデジタル情報埋込み方法。
  33. 【請求項33】 前記検出するステップは、生成された
    各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込
    み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請
    求項27に記載のデジタル情報抽出方法。
  34. 【請求項34】 前記算出するステップは、生成された
    各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込
    み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請
    求項28に記載のデジタル情報抽出方法。
  35. 【請求項35】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域
    である周波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で
    垂直方向成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれ
    か一方、あるいは、その双方に含まれる変換係数を用い
    ることを特徴とする、請求項25または26に記載のデ
    ジタル情報埋込み方法。
  36. 【請求項36】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域
    である周波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で
    垂直方向成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれ
    か一方、あるいは、その双方に含まれる変換係数を用い
    ることを特徴とする、請求項28に記載のデジタル情報
    抽出方法。
  37. 【請求項37】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを
    用いてエネルギーをそれぞれ算出することを特徴とす
    る、請求項25または26に記載のデジタル情報埋込み
    方法。
  38. 【請求項38】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを
    用いてエネルギーをそれぞれ算出することを特徴とす
    る、請求項28に記載のデジタル情報抽出方法。
  39. 【請求項39】 前記算出するステップは、分割された
    前記複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外
    の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネルギ
    ーの算出に用いることを特徴とする、請求項25または
    26に記載のデジタル情報埋込み方法。
  40. 【請求項40】 前記算出するステップは、分割された
    前記複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外
    の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネルギ
    ーの算出に用いることを特徴とする、請求項28に記載
    のデジタル情報抽出方法。
  41. 【請求項41】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と同一である周波数帯域
    の変換係数を用いることを特徴とする、請求項25また
    は26に記載のデジタル情報埋込み方法。
  42. 【請求項42】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と同一である周波数帯域
    の変換係数を用いることを特徴とする、請求項28に記
    載のデジタル情報抽出方法。
  43. 【請求項43】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変
    換係数を用いることを特徴とする、請求項25または2
    6に記載のデジタル情報埋込み方法。
  44. 【請求項44】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変
    換係数を用いることを特徴とする、請求項28に記載の
    デジタル情報抽出方法。
  45. 【請求項45】 前記算出するステップは、エネルギー
    の算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振幅
    絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、当
    該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴とす
    る、請求項25または26に記載のデジタル情報埋込み
    方法。
  46. 【請求項46】 前記算出するステップは、エネルギー
    の算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振幅
    絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、当
    該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴とす
    る、請求項28に記載のデジタル情報抽出方法。
  47. 【請求項47】 コンピュータ装置において実行される
    プログラムを記録した記録媒体であって、 離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
    かを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周波数帯域
    の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記デジタル
    情報の埋込み対象となる周波数帯域(以下、埋込み対象
    領域という)を、予め定めたブロックサイズに従って複
    数のブロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック内の変換係数に対して、対応
    する前記デジタル情報をそれぞれ埋込むステップと、 埋込み処理後の前記埋込み対象領域と、前記埋込み対象
    領域以外の複数の周波数帯域とを用いて、前記デジタル
    情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成するステップ
    とを含む動作環境を、前記コンピュータ装置上で実現す
    るためのプログラムを記録した、記録媒体。
  48. 【請求項48】 コンピュータ装置において実行される
    プログラムを記録した記録媒体であって、 離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割のいずれ
    かを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周波数帯域
    の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記デジタル
    情報の埋込み対象となる周波数帯域(以下、埋込み対象
    領域という)を、予め定めたブロックサイズに従って複
    数のブロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対
    応する前記埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変
    換係数のエネルギーをそれぞれ算出するステップと、 前記エネルギーが予め定めた設定値未満である場合は、
    他の二次鍵を生成するように前記生成するステップを制
    御するステップと、 前記エネルギーが予め定めた設定値以上である場合は、
    特定された前記埋込み対象領域のブロック内の変換係数
    に対して、対応する前記デジタル情報をそれぞれ埋込む
    ステップと、 埋込み処理後の前記埋込み対象領域と、前記埋込み対象
    領域以外の複数の周波数帯域とを用いて、前記デジタル
    情報を埋込んだデジタル画像信号を再構成するステップ
    とを含む動作環境を、前記コンピュータ装置上で実現す
    るためのプログラムを記録した、記録媒体。
  49. 【請求項49】 前記エネルギーの算出に用いた変換係
    数に対し、当該エネルギーが前記予め定めた設定値以
    上、かつ、予め定めた上限値以下の範囲内である場合
    は、予め定めた値U(Uは、1以上の実数)を乗算し、
    当該エネルギーが前記予め定めた設定値未満、かつ、予
    め定めた下限値以上の範囲内である場合は、予め定めた
    値L(Lは、1以下の実数)を乗算するステップをさら
    に備える、請求項48に記載の記録媒体。
  50. 【請求項50】 コンピュータ装置において実行される
    プログラムを記録した記録媒体であって、 特定の装置によって、デジタル画像信号を離散ウェーブ
    レット変換またはサブバンド分割のいずれかにより分割
    した特定の周波数帯域(以下、埋込み対象領域という)
    の変換係数に埋込まれた固有のデジタル情報に対し、前
    記特定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号を
    入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割
    のいずれかを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周
    波数帯域の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記埋込み対
    象領域を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブ
    ロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれ
    たデジタル情報をそれぞれ検出するステップとを含む動
    作環境を、前記コンピュータ装置上で実現するためのプ
    ログラムを記録した、記録媒体。
  51. 【請求項51】 コンピュータ装置において実行される
    プログラムを記録した記録媒体であって、 特定の装置によって、デジタル画像信号を離散ウェーブ
    レット変換またはサブバンド分割のいずれかにより分割
    した特定の周波数帯域(以下、埋込み対象領域という)
    の変換係数に埋込まれた固有のデジタル情報に対し、前
    記特定の装置が出力する再構成したデジタル画像信号を
    入力し、離散ウェーブレット変換またはサブバンド分割
    のいずれかを用いて、前記デジタル画像信号を複数の周
    波数帯域の変換係数に分割するステップと、 分割された前記複数の周波数帯域のうち、前記埋込み対
    象領域を、予め定めたブロックサイズに従って複数のブ
    ロックに分割するステップと、 前記デジタル情報を構成する情報の各々に関して、予め
    定めた関数を用い、所定の値を有する鍵から各々異なる
    値の二次鍵をそれぞれ生成するステップと、 生成された各々の前記二次鍵に基づいて、前記埋込み対
    象領域のブロックをそれぞれ特定し、当該特定した前記
    埋込み対象領域のブロック位置と同一空間表現領域に対
    応する前記埋込み対象領域以外の複数の周波数帯域の変
    換係数のエネルギーをそれぞれ算出するステップと、 前記エネルギーが予め定めた設定値以上である前記埋込
    み対象領域のブロック内の変換係数から、埋込まれたデ
    ジタル情報を検出するステップとを含む動作環境を、前
    記コンピュータ装置上で実現するためのプログラムを記
    録した、記録媒体。
  52. 【請求項52】 前記生成するステップは、前記デジタ
    ル情報を構成する情報のビット番号を鍵として、各々異
    なる値の二次鍵をそれぞれ生成することを特徴とする、
    請求項47〜51のいずれかに記載の記録媒体。
  53. 【請求項53】 前記埋込むステップは、生成された各
    々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込み
    対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請求
    項47に記載の記録媒体。
  54. 【請求項54】 前記検出するステップは、生成された
    各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込
    み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請
    求項50に記載の記録媒体。
  55. 【請求項55】 前記算出するステップは、生成された
    各々の前記二次鍵に基づいて、それぞれ異なる前記埋込
    み対象領域のブロックを特定することを特徴とする、請
    求項48、49または51のいずれかに記載の記録媒
    体。
  56. 【請求項56】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、水平方向成分が低域で垂直方向成分が高域
    である周波数帯域(LH)または水平方向成分が高域で
    垂直方向成分が低域である周波数帯域(HL)のいずれ
    か一方、あるいは、その双方に含まれる変換係数を用い
    ることを特徴とする、請求項48、49または51のい
    ずれかに記載の記録媒体。
  57. 【請求項57】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域(MRA)であ
    る場合、 前記最も低い周波数帯域以外の複数の周波数帯域(MR
    R)の中で、1または2以上の低域な周波数帯域のみを
    用いてエネルギーをそれぞれ算出することを特徴とす
    る、請求項48、49または51のいずれかに記載の記
    録媒体。
  58. 【請求項58】 前記算出するステップは、分割された
    前記複数の周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外
    の複数の周波数帯域(MRR)の変換係数を、エネルギ
    ーの算出に用いることを特徴とする、請求項48、49
    または51のいずれかに記載の記録媒体。
  59. 【請求項59】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と同一である周波数帯域
    の変換係数を用いることを特徴とする、請求項48、4
    9または51のいずれかに記載の記録媒体。
  60. 【請求項60】 前記算出するステップは、 特定した前記埋込み対象領域が、分割された前記複数の
    周波数帯域のうち、最も低い周波数帯域以外の周波数帯
    域(MRR)である場合、 水平方向成分および垂直方向成分の双方に関する帯域分
    割方向が、前記埋込み対象領域と異なる周波数帯域の変
    換係数を用いることを特徴とする、請求項48、49ま
    たは51のいずれかに記載の記録媒体。
  61. 【請求項61】 前記算出するステップは、エネルギー
    の算出に用いる変換係数について、当該変換係数の振幅
    絶対値の総和、当該変換係数の2乗の総和、または、当
    該変換係数の分散のいずれかを計算することを特徴とす
    る、請求項48、49または51のいずれかに記載の記
    録媒体。
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