JP2000206999A - 音声符号伝送装置 - Google Patents

音声符号伝送装置

Info

Publication number
JP2000206999A
JP2000206999A JP11010055A JP1005599A JP2000206999A JP 2000206999 A JP2000206999 A JP 2000206999A JP 11010055 A JP11010055 A JP 11010055A JP 1005599 A JP1005599 A JP 1005599A JP 2000206999 A JP2000206999 A JP 2000206999A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
synchronization bit
synchronization
bit
speech
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11010055A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Shinozaki
浩司 篠崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP11010055A priority Critical patent/JP2000206999A/ja
Publication of JP2000206999A publication Critical patent/JP2000206999A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送信側符号化器および受信側復号器との間で
非常に簡素な構成でフィルタ処理の停止あるいは開始を
制御することによって、低周波数帯域でも伝送特性の劣
化を生じさせない音声伝送符号伝送装置を提供する。 【解決手段】 複数サンプルをフレーム単位にまとめて
符号化処理を行ってフレーム単位のデータを伝送するデ
ィジタル音声通信で、符号化部41では非音声信号入力
制御信号45が入力されると、符号化部41内の聴覚重
み付けフィルタ54を停止させて重み付けフィルタ処理
を省略させ、第2の同期ビット発生回路43によって生
成された第2の同期ビット44が、第1の同期ビット1
5とは異なるフレームに挿入され受信側に送出させる。
受信側では復号部41で、伝送路12を介して受信した
符号データ列からこの同期ビットを第2の同期ビット検
出回路48で検出し、生成した第2の同期タイミング信
号49に同期させて、ポストフィルタ57の動作を停止
させるとともに所望のPCMデータ復号させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音声符号伝送装置に
係わり、詳細にはディジタル音声信号の高能率符号化に
よって効率的な音声情報の伝送を行う音声符号伝送装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル通信回線が普及し、多
様なマルチメディア情報通信が実用化されるに至ってい
る。これは、ディジタル通信回線の有効利用を図る各種
の信号処理技術の進歩に依存するところが大きい。特
に、巨大な通信インフラ(infrastructure)である電話
網について、このような信号処理技術を用いることによ
って回線の有効利用が可能となることは、経済的あるい
は社会的に与える影響を考慮すると非常にメリットが大
きい。国際電気通信連合電気通信標準化部門(Internat
ional Telecommunication Union‐Telecommunication S
tandardization Sector:以下、ITU−Tと略す。)
では、このようなマルチメディア情報通信における符号
化の標準化が行われている。例えば、ITU−Tにより
標準化が進められたITU−T勧告G.711は、パル
ス符号変調(Pulse Code Modulation:以下、PCMと
略す。)技術による符号化方式に関するものである。こ
れにより電話音声の300ヘルツ(Hz)〜3.4キロ
ヘルツ(kHz)帯域の信号を8kHzで標本化し、各
ビットを8ビットで表現することで64kbpsのビッ
トレートの音声信号として、高音質のままディジタル伝
送することができる。
【0003】また、ITU−T勧告G.728は、さら
に高能率符号化による情報圧縮によってディジタル通信
回線の伝送効率の向上を図る。このITU−T勧告G.
728の核となる信号処理技術は、低遅延符号励振型線
形予測(Low Delay-Code Excited Linear Prediction:
以下、LD−CELPと略す。)と呼ばれる符号化処理
技術である。LD−CELP技術では、人間の聴覚特性
に合わせて、重み付けした音声波形の歪を最小にするた
めにベクトル量子化を行う。そして、分析合成法により
多数の符号化音声を作成し、その中から最適な候補を選
択することによって、一般の電話による通話で要求され
る低遅延性と高符号化効率を図るものである。
【0004】図6はこのような従来提案されたLD−C
ELPによる符号化処理が行われる音声符号伝送装置の
構成の概要を表わしたものである。この音声符号伝送装
置は、符号化部10と、復号部11とを備えており、こ
れらが伝送路12によって接続されている。符号化部1
0には、入力音声PCMデータ13が入力されるととも
に、同期ビット発生回路14によって生成された所定の
ビット列である同期ビット15が周期的に入力されてい
る。この符号化部10は、所定の複数サンプルをフレー
ム単位にまとめてこの入力音声PCMデータ13を符号
化し、ビットスティール処理により同期ビット15を挿
入して生成した符号化データ列を伝送路12に送出す
る。復号部11には、伝送路12を介して受信した符号
化データ列から同期ビット検出回路16によってこの同
期ビット15を検出したことを示す同期タイミング信号
17が入力されている。この復号部11は、伝送路12
を介して入力された符号化データ列を同期タイミング信
号17に同期させて、符号化部10によって生成された
符号化データ列の音声ベクトルのビット配置を認識して
PCMデータに復号化する。復号化されたPCMデータ
は、出力音声PCMデータ18として出力される。
【0005】図7は図6に示した符号化部10の構成要
部の概要を表わしたものである。この符号化部10で
は、入力音声PCMデータ13が均一PCM変換部19
に入力される。入力音声PCMデータ13は、音声信号
のレベル分布が指数関数的であることを利用して、小さ
なレベルをより細かく量子化する非直線量子化による圧
伸処理が行われている。均一PCM変換部19では、こ
のような圧伸処理が行われたPCMデータが直線量子化
される。この均一PCM変換部19で変換された変換P
CMデータ20はベクトルバッファ21に入力される。
ベクトルバッファ21では、この変換PCMデータ20
のうち複数の連続する音声サンプルが順次バッファリン
グされる。
【0006】さらに符号化部10は、局部復号器22を
備えている。この局部復号器22は、励振ベクトル量子
化(Vector Quantization:以下、VQと略す。)コー
ドブック23と、合成フィルタ24とを備えている。励
振VQコードブック23には、予め複数のベクトルデー
タが記憶されており、伝送路12を介して符号化部10
より送出されるインデックスデータにより1つのベクト
ルデータが選択されるようになっている。このようにし
て励振VQコードブック23で選択されたベクトルデー
タ231は、合成フィルタ24を駆動して音声ベクトル
25が生成される。この際、励振VQコードブック23
には同期ビット15が入力されており、所定数の音声ベ
クトルごとにインデックスデータの1ビットをこの同期
ビット15の1ビットに置換する。そして、合成フィル
タ24によって生成された音声ベクトル25は、比較器
26でベクトルバッファ21にバッファリングされた音
声サンプルとの差分が検出される。聴覚重み付けフィル
タ27は、比較器26で検出された差分信号28を、人
間の聴覚特性に合わせて重み付け処理を行う。聴覚重み
付けフィルタ27で重み付け処理が行われると、最小自
乗平均誤差算出部29でその最小自乗平均誤差が最小と
なるように、順次励振VQコードブック23で選択する
ベクトルデータを変更して、最適なコードブックインデ
ックスを決定する。そして、これを符号化データとして
伝送路12に出力する。この伝送路12に送出された符
号化データには、上述した同期ビットが所定数の音声ベ
クトルごとに音声ベクトルフレーム同期用のビットとし
て挿入されている。
【0007】図8は図6に示した復号部11の構成要部
の概要を表わしたものである。この復号部11は、復号
器30と、ポストフィルタ31と、PCM変換部32と
を備えている。復号器30は、符号化部11の励振VQ
コードブック23と同じベクトルデータが記憶されてい
る励振VQコードブック33と、合成フィルタ34とを
備えている。伝送路12を介して入力された符号化部1
0から符号化データは、まず復号器30に入力される。
復号器30は、符号化データに含まれるコードブックイ
ンデックスを参照して励振VQコードブック33から選
択し、これを合成フィルタ34で符号化部10と同様に
合成する。これは、同期ビット検出回路16で伝送路1
2上の符号化データに含まれる同期ビットの検出によっ
て発生する同期タイミング信号17に同期して行われ
る。復号器30で復号された復号データは、ポストフィ
ルタ31で符号化部10の聴覚重み付けフィルタ37で
行われたフィルタ処理を補填して聴覚重み付けフィルタ
27で重み付け処理が行われる前の状態に再生される。
そして、PCM変換部32でこれをPCMデータに変換
して、出力音声PCMデータ18として出力する。
【0008】このように従来提案されたLD−CELP
技術による信号処理を行って、一般の電話による通話に
必要な高符号化効率を実現し、例えば8kHzで標本化
した電話帯域信号を16kbpsで伝送して、64kb
psチャネルを用いた総合サービスディジタル網(Inte
grated Services Digital Network:ISDN)、高能
率回線多重化装置あるいはディジタル移動通信などに適
用される。
【0009】またこのようなCELP技術を用いた音声
符号伝送装置としては、例えば特開平5−307400
号公報「音声伝送方式」に、音声信号の駆動音源信号の
うち周期的な成分を適応コードブックのピッチベクトル
により、非周期成分を固定コードブックのコードベクト
ルにより発生させる。そして、過去のフレームの最適駆
動音源信号が帰還されることにより決定される適応コー
ドブックから出力される周期的な成分について話頭では
零にすることによって、話頭における音質向上を図る技
術が開示されている。
【0010】さらに特開平5−158495号公報「音
声符号化伝送装置」には、互いに異なる重み付け特性を
有する複数の聴覚重み付けフィルタを設ける。そして、
これら複数の聴覚重み付けフィルタによって生成された
符号化データを送信側復号器で復号した再生信号として
評価し、最適な重み付け特性を有する聴覚重み付けフィ
ルタから出力された符号化データを選択することによっ
て音声信号の聴感上の品質を向上させるようにした技術
が開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような図1で示し
た音声符号伝送装置や、特開平5−307400号公報
および特開平5−158495号公報に開示された技術
を用いた音声符号伝送装置では、従来の16kbpsの
LD−CELPなどのCELP系の符号化処理の対象と
なる入力信号として、音声信号のみならず非音声信号も
取り扱う必要もある。しかしながら、送信側符号化器で
は、人間の聴覚特性に合わせて聴覚重み付けフィルタに
より重み付け処理を行い、受信側符号器のポストフィル
タでこれを復元することで、伝送すべき情報量の削減を
行っていたため、特に低周波数帯域では伝送特性の劣化
を避けることができない。そこで、このような非音声信
号の入力時には、非音声信号入力時に送信側符号化器の
聴覚重み付けフィルタと受信側復号器のポストフィルタ
処理を行わないように制御する方法が知られている。し
かし、通常の通信時において符号化器と復号器は互いに
遠隔の場所に存在することになるため、これらのフィル
タ動作を同時に停止および開始させることはできない。
送信側と受信側の設定を各々設定する必要があるため、
送信側だけの都合で勝手に動作モード等を変更すること
もできず、他の制御手段あるいは他の伝送路を用いて別
途互いに設定しなければならないという問題があった。
【0012】そこで本発明は、送信側および受信側で非
常に簡素な構成で送信側の制御内容を受信側に通知させ
るようにすることで送信側符号化器および受信側復号器
との間で非常に簡素な構成でフィルタ処理の停止あるい
は開始を制御することによって、低周波数帯域でも伝送
特性の劣化を生じさせない音声伝送符号伝送装置を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)予め決められた第1の周期で第1の同期ビッ
トを発生させる第1の同期ビット発生手段と、(ロ)所
定の入力信号を参照してこの第1の同期ビット発生手段
によって発生させられた第1の同期ビットと異なる第2
の同期ビットを発生させる第2の同期ビット発生手段
と、(ハ)伝送すべき入力音声データにそれぞれ異なる
挿入タイミングで第1および第2の同期ビットを挿入し
た送信データを送出するデータ送出手段と、(ニ)この
データ送出手段によって送出された送信データから第1
の同期ビットを検出する第1の同期ビット検出手段と、
(ホ)この第1の同期ビット検出手段によって第1の同
期ビットが検出されたときこの検出タイミングに同期さ
せて送信データを復号する復号手段と、(ヘ)データ送
出手段によって送出された送信データから第2の同期ビ
ットを検出するとともにこれを検出したとき入力信号が
入力されたことを復号手段に通知する第2の同期ビット
検出手段とを音声符号伝送装置に具備させる。
【0014】すなわち請求項1記載の発明では、第1の
同期ビット発生手段で第1の同期ビットを発生させると
ともに、第2の同期ビット発生手段では所定の入力信号
を参照して第1の同期ビットとは異なる第2の同期ビッ
トを発生させるようにしている。そして、伝送すべき入
力音声データに、それぞれ異なる挿入タイミングで第1
および第2の同期ビットを挿入し、これをデータ送出手
段で送出させている。受信側では、このデータ送出手段
によって送出された送信データから第1の同期ビット検
出手段で第1の同期ビットを検出させるようにし、これ
に同期させて送信データを復号させている。第2の同期
ビット検出手段では送信データから第2の同期ビットを
検出させることで、これを検出したときに送信側で所定
の入力信号の入力があったことを復号手段に通知させて
いる。
【0015】請求項2記載の発明では、(イ)予め決め
られた第1の同期ビットを発生させる第1の同期ビット
発生手段と、(ロ)所定の入力信号を参照してこの第1
の同期ビット発生手段によって発生させられた第1の同
期ビットと異なる第2の同期ビットを発生させる第2の
同期ビット発生手段と、(ハ)入力信号の値に応じてそ
れぞれ異なる挿入タイミングで第1および第2の同期ビ
ットが挿入された送信データを聴覚特性に合わせて不要
な周波数成分を削除する聴覚重み付けフィルタ処理が停
止する聴覚重み付けフィルタ手段と、(ニ)この聴覚重
み付けフィルタ手段によってフィルタ処理された送信デ
ータを送出するデータ送出手段と、(ホ)このデータ送
出手段によって送出された送信データから第1の同期ビ
ットを検出する第1の同期ビット検出手段と、(ヘ)こ
の第1の同期ビット検出手段によって第1の同期ビット
が検出されたときこの検出タイミングに同期させて送信
データを復号する復号手段と、(ト)この復号手段によ
って復号された送信データを聴覚重み付けフィルタ手段
によって削除された周波数成分を補填するポストフィル
タ処理を行うポストフィルタ手段と、(チ)データ送出
手段によって送出された送信データから第2の同期ビッ
トを検出するとともにこれを検出したときにはポストフ
ィルタ手段のポストフィルタ処理を停止させる第2の同
期ビット検出手段とを音声符号伝送装置に具備させる。
【0016】すなわち請求項2記載の発明では、第1の
同期ビット発生手段で第1の同期ビットを発生させると
ともに、第2の同期ビット発生手段では所定の入力信号
を参照して第1の同期ビットとは異なる第2の同期ビッ
トを発生させるようにしている。さらにこの入力信号の
値に応じて、それぞれ異なる挿入タイミングで第1およ
び第2の同期ビットが挿入された送信データを聴覚特性
に合わせて不要な周波数成分を削除する聴覚重み付けフ
ィルタ処理を停止させるようにし、いずれにしろこの聴
覚重み付けフィルタ処理の出力データをデータ送出手段
で送出させている。受信側では、このデータ送出手段に
よって送出された送信データから第1の同期ビット検出
手段で第1の同期ビットを検出させるようにし、これに
同期させて送信データを復号させている。そして、ポス
トフィルタ手段で聴覚重み付けフィルタ手段で削除され
た周波数成分を補填している。さらに第2の同期ビット
検出手段では送信データから第2の同期ビットを検出さ
せることで、これを検出したときに、ポストフィルタ手
段の動作を停止させている。
【0017】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
音声符号伝送装置で、複数の音声ベクトルを格納する音
声ベクトル格納手段と、この音声ベクトル格納手段に格
納されている音声ベクトルを合成する音声合成手段とを
備え、送信データは伝送すべき入力音声データとこの音
声合成手段によって合成された音声ベクトルとの差が最
小になるように選択されることを特徴としている。
【0018】すなわち請求項3記載の発明では、音声ベ
クトル格納手段に格納された複数の音声ベクトルから選
択されたベクトルデータから音声合成手段により音声合
成を行い、これと伝送すべき入力音声データとを比較し
てその差が最小となるような音声ベクトルを最適値とす
ることで、CELP方式の音声符号伝送装置にも容易に
適用させることができる。
【0019】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
音声符号伝送装置で、第1および第2の同期ビットは、
音声ベクトル格納手段に格納された音声ベクトルを選択
するためのインデックスデータの所定のビットと置換さ
れることを特徴としている。
【0020】すなわち請求項4記載の発明では、第1お
よび第2の同期ビットを音声ベクトルを選択するための
インデックスデータの所定のビットと置換されることを
特徴としている。
【0021】請求項5記載の発明では、請求項3または
請求項4記載の音声符号伝送装置で、伝送すべき入力音
声データはパルス符号変調データでり、この入力音声デ
ータを線形量子化した後の複数データと音声合成手段に
よって合成された音声ベクトルとの差が最小になるよう
に送信データを選択することを特徴としている。
【0022】すなわち請求項5記載の発明では、入力音
声データを線形量子化した後の複数データを音声合成手
段によって合成された音声ベクトルとの差が最小となる
ように送信データを選択するようにすることで、いわゆ
る圧伸処理されたPCM入力データにも対応することが
できる。
【0023】請求項6記載の発明では、(イ)予め決め
られた第1の同期ビットを発生させるとともに、所定の
入力信号を参照してこの第1の同期ビット発生手段によ
って発生させられた第1の同期ビットと異なる第2の同
期ビットを発生させる同期ビット発生手段と、(ロ)入
力信号の値に応じてそれぞれ異なる挿入タイミングで第
1および第2のの同期ビットが挿入された送信データを
聴覚特性に合わせて不要な周波数成分を削除する聴覚重
み付けフィルタ処理が停止する聴覚重み付けフィルタ手
段と、(ハ)この重み付けフィルタ手段によってフィル
タ処理された送信データを送出するデータ送出手段と、
(ニ)このデータ送出手段によって送出された送信デー
タを聴覚重み付けフィルタ手段によって削除された周波
数成分を補填するポストフィルタ処理を行うポストフィ
ルタ手段と、(ホ)このデータ送出手段によって送出さ
れた送信データから第1および第2のの同期ビットを検
出する同期ビット検出手段と、(ヘ)この同期ビット検
出手段によって第2の同期ビットが検出されたときには
ポストフィルタ手段のポストフィルタ処理を停止させ、
第1の同期ビットの検出タイミングに同期させて送信デ
ータを復号する復号手段とを音声符号伝送装置に具備さ
せる。
【0024】すなわち請求項6記載の発明では、同期ビ
ット発生手段で第1の同期ビットのほかに、所定の入力
信号を参照して第1の同期ビットとは異なる第2の同期
ビットを発生させるようにしている。さらにこの入力信
号の値に応じて、それぞれ異なる挿入タイミングで第1
および第2の同期ビットが挿入された送信データを聴覚
特性に合わせて不要な周波数成分を削除する聴覚重み付
けフィルタ処理を停止させるようにし、この聴覚重み付
けフィルタ手段の出力データをデータ送出手段で送出さ
せている。受信側では、このデータ送出手段によって送
出された送信データから同期ビット検出手段で第1の同
期ビットを検出させるようにし、これを検出したときに
はこれと同期させて送信データを復号させ、第2の同期
ビットを検出したときにはポストフィルタ手段による聴
覚重み付けフィルタ手段で削除された周波数成分を補填
した送信データを復号手段で復号させている。
【0025】
【発明の実施の形態】
【0026】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の一実施例における音声符号
伝送装置の構成の概要を表わしたものである。ただし、
図6に示す従来提案された音声符号伝送装置と同一部分
には同一符号を付している。この音声符号伝送装置は、
符号化部40と、復号部41とを備えており、伝送路1
2によって接続されている。符号化部40と復号部41
とは、16kbpsのLD−CELP方式による信号処
理が行われた符号化データ列が、時分割多重(Time Div
ision Multiplex:TDM)伝送路である伝送路12上
を伝送されるようになっている。符号化部40には、入
力音声PCMデータ13が入力されるとともに、第1の
同期ビット発生回路42によって生成された所定のビッ
ト列である第1の同期ビット15が周期的に入力されて
いる。この第1の同期ビット発生回路42は、図6に示
した同期ビット発生回路14と同一である。
【0028】さらに本実施例における音声符号伝送装置
の符号化部40は、第2の同期ビット発生回路43によ
って生成された第2の同期ビット44も周期的に入力さ
れている。この第2の同期ビット発生回路43によって
生成された第2の同期ビット44は、第1の同期ビット
発生回路42によって生成された第1の同期ビット15
と、そのビット配列および生成周期が異なるものであ
る。さらに第2の同期ビット発生回路42には、非音声
信号の入力時に対応して非音声信号入力制御信号45が
入力されるようになっており、この非音声信号入力制御
信号45の入力があったときに第2の同期ビット44が
所定の第1の同期ビット15と異なる周期で符号化部4
0に入力される。この非音声信号入力制御信号45は、
符号化部40にも入力されている。
【0029】このような符号化部40は、所定の複数サ
ンプルをフレーム単位にまとめてこの入力音声PCMデ
ータ13を符号化し、ビットスティール処理により同期
ビット15を挿入して生成した符号化データ列を、伝送
路12に送出する。この際、“8×(2N−1)”音声
ベクトル(Nは正の整数)ごとに、音声ベクトルデータ
の特定の1ビットと、第1の同期ビット発生回路15に
よって生成された第1の同期ビット15とを置換して、
符号化処理を行う。さらに、非音声信号入力を示す非音
声信号入力制御信号45の入力があったときには、“8
×2N”音声ベクトル(Nは正の整数)ごとに音声ベク
トルデータの別の特定の1ビットを第2の同期ビット発
生回路43によって生成された第2の同期ビット44と
置換する。そして、符号化部40の聴覚重み付けフィル
たの動作を停止して、所定の符号化処理を行うようにな
っている。
【0030】一方、復号部41は、伝送路12を介して
受信した符号化データ列から、第1の同期ビット検出回
路46によって、第1の同期ビット15を検出したこと
を示す第1の同期タイミング信号47が入力されてい
る。さらに伝送路12を介して受信した符号化データ列
から、第2の同期ビット検出回路48によって、第2の
同期ビット44を検出したことを示す第2の同期タイミ
ング信号49が入力されている。伝送路12を介して入
力された符号化データ列から、8×(2N−1)音声ベ
クトルごとに、第1の同期ビット検出回路46によって
第1の同期ビット15が検出されると、復号部41には
第1の同期タイミング47として通知される。復号部4
1は、これを基準として受信した音声ベクトルのビット
配置を認識することができる。さらに、伝送路12を介
して入力された符号化データ列から、8×2N音声ベク
トルごとに、第2の同期ビット検出回路48によって第
2の同期ビット44が検出されると、これを第2の同期
タイミング49として復号部41に通知される。復号部
41は、これを通知されると非音声信号データであるこ
とを認識し、ポストフィルタ処理を停止させる。このよ
うに符号化部40によって適宜第1および第2の同期ビ
ット15、44が挿入された符号化データ列は、復号部
41で受信されると第1および第2の同期ビット検出回
路46、48で検出される。そして、第1の同期タイミ
ング信号47により復号すべきビット配置を認識し、第
2の同期タイミング信号49により符号化部40で聴覚
重み付けフィルタによる重み付け処理が省略されたのに
対応してポストフィルタ処理を省略させることができ
る。その後は、PCMデータに復号されて出力信号PC
Mデータ18として出力させる。
【0031】以下では、このような本実施例における音
声符号伝送装置の構成要部について詳細に説明する。
【0032】図2は図1に示した本実施例における音声
符号伝送装置の符号化部40の構成要部の概要を表わし
たものである。ただし、図7に示す従来提案された音声
符号伝送装置の符号化部10と同一部分には同一符号を
付している。本実施例における符号化部40は、入力音
声PCMデータ13が均一PCM変換部19に入力され
る。入力音声PCMデータ13は、ITU−T勧告G.
711の64kbpsのPCMデータである。すなわ
ち、電話音声の300Hz〜3.4kHz帯域の信号を
アナログ/ディジタル(Analog/Digital:A/D)変換
によりディジタル信号化された音声信号を8kHzで標
本化し、各ビットを8ビットで表現することで64kb
psのビットレートの音声信号がPCMで符号化されて
いる。このようにして符号化されたPCMデータは、音
声信号のレベル分布が指数関数的であることを利用し
て、小さなレベルをより細かく量子化する非直線量子化
による圧伸処理が行われている。そこで、後段の機能部
でディジタル演算を行うために、均一PCM変換部19
では、圧伸処理が行われたPCMデータが直線量子化さ
れる。この均一PCM変換部19で変換された変換PC
Mデータ20はベクトルバッファ21に入力される。ベ
クトルバッファ21では、この変換PCMデータ20の
うち5つの連続する音声サンプルが順次バッファリング
される。
【0033】また、この符号化部10は局部復号器50
を備えている。この局部復号器50は、励振VQコード
ブック51と、合成フィルタ24とを備えている。励振
VQコードブック51には、予め複数のベクトルデータ
が記憶されている。励振VQコードブック51から出力
されたベクトルデータ52によって、合成フィルタ24
を駆動して音声ベクトル25が生成される。励振VQコ
ードブック51から出力されるベクトルデータ52は、
コードブックインデックスデータ53によって複数記憶
されたベクトルデータから択一的に選択されて出力され
る。
【0034】図3はこのコードブックインデックスデー
タ53のデータ構成の概要を表わしたものである。本実
施例における音声符号伝送装置のコードブックインデッ
クスデータ53は、10ビットのデータ長に対して、7
ビットの形状コードブック54と、3ビットの符号・利
得コードブック55から構成されている。形状コードブ
ック54は、励振VQコードブック51に複数記憶され
ているベクトルデータの中から、選択すべきベクトルデ
ータを参照するためのインデックスデータである。一
方、符号・利得コードフック55は、ディジタルフィル
タによって構成されている合成フィルタ24の各種パラ
メータである。
【0035】図2に戻って説明を続ける。本実施例にお
ける音声符号伝送装置では、このコードブックインデッ
クスデータ53の形状コードブック54のいずれかのビ
ット位置のビットデータと、第1の同期ビット発生回路
42によって生成された第1の同期ビット15とが置換
される。この第1の同期ビット15が置換されるのは、
上述したように8×(2N−1)音声ベクトルごとに行
われる。これにより、第1の同期ビット15が置換され
たときは、形状コードブック53が示す励振VQコード
ブック51のインデックスデータは1ビット減ってしま
うので、選択できるベクトルデータは半分になってしま
う。しかし、その場合でも選択できるベクトルデータの
中から最適なベクトルデータが選択されるようになって
いる。さらに非音声信号が入力されたときには、第2の
同期ビット発生回路43によって生成された第2の同期
ビット44もコードブックインデックスデータ53の形
状コードブック54のいずれかのビット位置のビットデ
ータと置換される。しかし、上述したように8×2N音
声ベクトルごとに第2の同期ビット44を挿入するよう
にしているので、第1の同期ビット15と第2の同期ビ
ット44とができるだけ同時に置換されないようにして
いる。したがって、第2の同期ビット44が置換された
ときも、第1の同期ビット15が置換されたときと同様
に、形状コードブック53が示す励振VQコードブック
51のインデックスデータは1ビット減ってしまうの
で、選択できるベクトルデータは半分になってしまう。
この場合も選択できるベクトルデータの中から最適なベ
クトルデータが選択されるようになっている。
【0036】このようにして励振VQコードブック51
の複数のベクトルデータから選択されたベクトルデータ
52によって駆動された合成フィルタ24は、音声ベク
トル25を生成する。この音声ベクトル25は、比較器
26でベクトルバッファ21にバッファリングされた音
声サンプルとの差分が検出される。比較器26で検出さ
れた差分信号28は、人間の聴覚特性に合わせて重み付
け処理を行う聴覚重み付けフィルタ54に入力される。
この聴覚重み付けフィルタ54は、非音声信号入力を示
す非音声信号入力制御信号45が入力されるようになっ
ており、この非音声信号入力制御信号45を参照して非
音声信号入力時にはその重み付け処理を停止させること
ができるようになっている。聴覚重み付けフィルタ54
から出力された出力信号は、最小自乗平均誤差算出部2
9に入力される。最小自乗平均誤差算出部29では、そ
の最小自乗平均誤差が最小となるように、コードブック
インデックスデータ53を励振VQコードブック51に
帰還させることができるようになっており、これにより
順次励振VQコードブック51で選択するベクトルデー
タを変更して、最適なコードブックインデックスを決定
することができる。そして、これを符号化データとして
伝送路12に出力する。
【0037】図4は図1に示した本実施例における音声
符号伝送装置の復号部41の構成要部の概要を表わした
ものである。ただし、図7に示す従来提案された音声符
号伝送装置の符号化部10と同一部分には同一符号を付
している。本実施例における音声符号伝送装置の復号部
41は、復号器55と、ポストフィルタ31と、PCM
変換部32とを備えている。復号器30は、符号化部4
1の励振VQコードブック51と同じ励振VQコードブ
ック56と、合成フィルタ34とを備えている。伝送路
12を介して入力された符号化部40から符号化データ
は、まず復号器55に入力される。復号器55は、符号
化データに含まれるコードブックインデックスを参照し
て励振VQコードブック56からベクトルデータを選択
し、これを合成フィルタ34で符号化部55と同様に合
成する。これは、第1の同期ビット検出回路46で伝送
路12上の符号化データに含まれる第1の同期ビット1
5の検出によって発生する第1の同期タイミング信号4
7に同期して行われる。復号器55で復号された復号デ
ータは、ポストフィルタ57で符号化部40の聴覚重み
付けフィルタ54で行われたフィルタ処理によって削除
され得た信号成分を補填してできるだけ聴覚重み付けフ
ィルタ54で重み付け処理が行われる前の状態になるよ
うに再生される。復号部41のポストフィルタ57に
は、伝送路12上の符号化データに含まれる第2の同期
ビット44の検出によって発生する第2の同期タイミン
グ信号49が入力されており、このタイミングでポスト
フィルタ処理を停止させることができるようになってい
る。ポスとフィルタ57の出力信号は、PCM変換部3
2でPCMデータに変換される。すなわち、音声信号の
レベル分布が指数関数的であることを利用して、小さな
レベルをより細かく量子化する非直線量子化による圧伸
処理が行われる。この圧伸処理が行われたPCMデータ
は、出力音声PCMデータ18として出力される。
【0038】このような構成の音声符号伝送装置におけ
る一般の音声信号の通信時は、まず一般の電話によるア
ナログ音声信号がA/D変換によりディジタル信号に変
換され、ITU−T勧告G.711に代表されるPCM
データとして、入力信号PCMデータ13が入力され
る。この入力信号PCMデータ13は、均一PCM変換
部19で均一PCM変換が行われる。その後、音声ベク
トルに切り出され、ベクトルバッファ21に順次格納さ
れる。局部復号器50では、励振VQコードブック51
から出力されるベクトルデータ52によって合成フィル
タ24を駆動し、音声ベクトルを出力する。この音声ベ
クトルは、ベクトルバッファ21に格納された複数サン
プルからなる音声ベクトルとの差分が比較器26により
検出される。比較器26によって検出された差分信号2
8は、聴覚重み付けフィルタ54に入力され、人間の聴
覚特性に合わせてフィルタリングされ、最小自乗平均誤
差算出部29で算出される最小自乗平均誤差が最小とな
るように、コードブックインデックスデータ53として
励振VQコードブック51に帰還させて、順次ベクトル
データを選択していき、最適なベクトルデータを決定す
る。決定したコードブックインデックスデータ53は、
そのまま伝送路12に符号化データとして出力される。
その際、コードブックインデックスデータ53は、その
形状コードブックの特定の1ビットを第1の同期ビット
発生回路42によって生成された第1の同期ビット15
と置換して、この第1の同期ビット15が挿入されたと
きのみ通常時の半分のベクトルデータから最適なベクト
ルデータを生成させて局部復号器を駆動させる。この置
換された第1の同期ビット15は、音声ベクトル同期用
として、例えば“8×(2N−1)”音声ベクトルごと
に“0”と“1”を挿入した場合、第1の同期ビット1
5が8ベクトル周期で形状コードブックの特定の1ビッ
トが“0”と“1”が交互に置換された状態となる。そ
して、音声ベクトルフレーム同期用のビットがビットス
ティールデータとして挿入された状態の符号化データと
して受信側の復号部に送出される。
【0039】一方、復号部41では、伝送路12を介し
て符号化データを受信すると励振VQコードブック56
および合成フィルタ34で音声ベクトルを再生した後、
ポストフィルタ57でポストフィルタ処理を行う。この
際、同様に伝送路12を介して符号化データを受信し、
第1の同期ビット検出回路46で音声ベクトルフレーム
同期用に挿入された第1の同期ビットを検出すると、こ
れにより生成された第1の同期タイミング信号47と同
期して音声ベクトルが再生される。ポストフィルタ処理
後は、PCM変換部32で圧伸PCMに変換されて出力
音声PCMデータ18として出力される。
【0040】これに対して本実施例における音声符号伝
送装置で、例えば低速モデムデータ通信に代表される非
音声通信時は、その入力に対応して非音声信号入力制御
信号45が聴覚重み付けフィルタ54に入力される。す
なわち、通信データであるディジタル信号に対しても通
常のPCMデータと同様に扱うが、非音声信号入力制御
信号45により聴覚重み付けフィルタ54の動作を停止
させて聴覚重み付けフィルタ処理を省略させる。さらに
第2の同期ビット発生回路45によって発生された第2
の同期ビット44を、コードブックインデックスデータ
53の形状コードブックの特定の1ビットと置換する。
その際、第1の同期ビット15とは異なる周期で、例え
ば“8×2N”ベクトルごとに行われ、第1の同期ビッ
ト15とは異なるビット列が挿入されることになる。こ
の場合も、第1の同期ビット15が挿入されたときと同
様に、第2の同期ビット44が挿入されたときは、通常
時の半分のベクトルデータから最適なベクトルデータを
生成させて局部復号器を駆動させる。置換された第2の
同期ビット44が、例えば“8×2N”音声ベクトルご
とに第1の同期ビット15と異なるビット列である
“0”、“0”、“1”、“1”、“0”、“0”、
“1”、“1”を挿入した場合、第2の同期ビット44
が8ベクトル周期で形状コードブックの特定の1ビット
が“0”、“0”、“1”、“1”と置換された状態と
なる。そして、音声ベクトルフレーム同期用のビットが
ビットスティールデータとして挿入された状態の符号化
データとして受信側の復号部に送出される。
【0041】一方、復号部41では、伝送路12を介し
て符号化データを受信すると励振VQコードブック56
および合成フィルタ34で音声ベクトルを再生した後、
ポストフィルタ57でポストフィルタ処理を行う。この
際、同様に伝送路12を介して符号化データを受信し、
第1の同期ビット検出回路46で音声ベクトルフレーム
同期用に挿入された第1の同期ビットを検出すると、こ
れにより生成された第1の同期タイミング信号47と同
期して音声ベクトルが再生される。さらに第2の同期ビ
ット検出回路48で聴覚重み付けフィルタ処理のカット
用に挿入した第2の同期ビット44を検出すると、これ
により生成された第2の同期タイミング信号49がポス
トフィルタ57に入力される。ポストフィルタ57は、
この第2の同期タイミング信号49の入力により、ポス
トフィルタ処理を停止させることができるようになって
いる。このように非音声信号受信時には、ポストフィル
タ処理が省略され、その後PCM変換部32で圧伸PC
Mに変換されて出力音声PCMデータ18として出力さ
れる。
【0042】図5は本実施例における音声符号伝送装置
の復号部41で処理される音声符号化データである音声
ベクトルの一例を表わしたものである。この音声ベクト
ルは、複数の音声ベクトルフレームのビット列が連続し
ていることを示している。例えばフレーム番号“00”
のビット番号“00”からビット番号“159”まで得
られると、続いてフレーム番号“01”のビット番号
“00”から同様にビット列が連続していることを示し
ている。このような音声ベクトルに対して、破線60で
示すビット番号“07”の位置には第1の同期ビット発
生回路42によって生成された第1の同期ビット15の
“0”、“1”の繰り返しデータを、第1の同期ビット
検出回路46で検出対象の同期ビットとして識別するこ
とにより、音声ベクトルの特定の形状ベクトルの位置を
認識することができるようになり、所望のPCMデータ
を復号することが可能となる。また破線61で示すビッ
ト番号“87”の位置には、第2の同期ビット発生回路
43によって生成された第2の同期ビット44の
“0”、“0”、“1”、“1”、“0”、“0”、
“1”、“1”の同期パターンを、第2の同期ビット検
出回路48で検出対象の同期ビットとして識別すること
により、非音声信号入力時の符号化データとして判別す
ることができる。したがって、復号部のポストフィルタ
57の動作を容易に停止させることができる。
【0043】このように本実施例における音声符号伝送
装置は、CELPに代表される複数サンプルをフレーム
単位にまとめて符号化処理を行ってフレーム単位のデー
タを伝送するディジタル音声通信で、ビットスティール
処理に第1の同期ビット発生回路42で生成された第1
の同期ビット15を挿入し、これを受信側である復号部
41では伝送路12を介して受信した符号データ列から
この同期ビットを第1の同期ビット検出回路46で検出
して、これにより生成した第1の同期タイミング信号4
7に同期させて復号させている。さらに、符号化部41
では非音声信号入力制御信号45が入力されると、符号
化部41内の聴覚重み付けフィルタ54を停止させて重
み付けフィルタ処理を省略させ、第2の同期ビット発生
回路43によって第1の同期ビット15とは異なる生成
周期およびビット列である第2の同期ビット44が第1
の同期ビット15とは異なるフレームに挿入され、受信
側に送出させる。受信側では復号部41で、伝送路12
を介して受信した符号データ列からこの同期ビットを第
2の同期ビット検出回路48で検出して、これにより生
成した第2の同期タイミング信号49に同期させて、ポ
ストフィルタ57の動作を停止させるとともに所望のP
CMデータ復号させている。これにより、けるして送信
側の重み付け処理の省略に対応させて受信側でポスト処
理を省略させることができるので、送信側で非音声信号
があった場合にも非音声通信時の通信品質を低下させる
ことなく、高能率かつ高品質の通信を提供することを可
能とする。
【0044】なお本実施例における音声符号伝送装置で
は、第1および第2の同期ビット15、44をそれぞれ
“8×(2N−1)”音声ベクトル、“8×2N”音声
ベクトルごとに符号化データ列に挿入するようにしてい
たが、これに限定されるものではない。第1および第2
の同期ビット15、44のそれぞれの挿入タイミングが
異なれば良い。第1および第2の同期ビット15、44
のそれぞれの挿入タイミングが同じであっても、同様の
効果を奏することができるが、同期検出が複雑になって
しまう。
【0045】なお本実施例における音声符号伝送装置で
は、非音声信号入力時に音声ベクトルフレーム同期用の
第1の同期ビット15とは異なる生成周期およびビット
列の第2の同期ビット44を用いるようにしていたが、
例えば非音声信号入力時に第1の同期ビット15自体の
値が変化するようにし、受信側である復号部41でこれ
を検出するようにしても構成することができる。これに
より、第2の同期ビット発生回路43および第2の同期
ビット検出回路48を不要とすることができ、装置の小
型化を図ることも可能である。
【0046】なお本実施例における音声符号伝送装置で
は、最適なベクトルデータを順次励振VQコードブック
に格納されているベクトルデータの中から選択させるも
のとして説明したがこれに限定されるものではない。例
えば、過去の数フレームの音声データに基づいて、励振
VQコードブックに格納されるベクトルデータを順次更
新させていくことも可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、送信側から受信側に送信データの復号タイミ
ングとなる第1の同期ビットの他に、これとは異なる挿
入タイミングで生成された第2の同期ビットにより入力
側の制御内容を受信側に非常に簡素な構成で通知するこ
とができるようになる。
【0048】また請求項2記載の発明によれば、例えば
非音声通信のように聴覚重み付けフィルタ処理が不要な
通信データの通信時に、受信側でもその通信状態を認識
することができるので、適宜ポストフィルタ処理も停止
させることができ、本来非音声通信データにおける聴覚
重み付けフィルタ処理にもとなう通信品質の低下を非常
に簡素な構成で回避することができ、高能率かつ高品質
の通信を提供することを可能とする。
【0049】さらに請求項3記載の発明によれば、音声
ベクトル格納手段に格納された複数の音声ベクトルから
選択されたベクトルデータから音声合成手段により音声
合成を行い、これと伝送すべき入力音声データとを比較
してその差が最小となるような音声ベクトルを最適値と
することで、CELP方式の音声符号伝送装置にも容易
に適用させることができる。
【0050】さらにまた請求項4記載の発明によれば、
第1および第2の同期ビットを音声ベクトルを選択する
ためのインデックスデータの所定のビットと置換するこ
とによって、選択できるベクトルデータの種類は減る
が、第1および第2の同期ビットによって受信側に通知
させるための制御信号線あるいは通信線が不要となり、
装置を簡素化することができる。
【0051】さらに請求項5記載の発明によれば、入力
音声データを線形量子化した後の複数データを音声合成
手段によって合成された音声ベクトルとの差が最小とな
るように送信データを選択するようにすることで、いわ
ゆる圧伸処理されたPCM入力データにも対応すること
ができる。
【0052】さらに請求項6記載の発明によれば、第2
の同期ビットを検出するための負荷回路が不要となるの
で、さらに装置の小型化を図ることができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における音声符号伝送装置の
構成の概要を示す構成図である。
【図2】本実施例における音声符号伝送装置の符号化部
の構成要部の概要を示すブロック図である。
【図3】本実施例におけるコードインデックスデータの
データ構成の概要を示すデータ構成図である。
【図4】本実施例における音声符号伝送装置の復号部の
構成要部の概要を示すブロック図である。
【図5】本実施例における音声符号伝送装置で処理され
る音声ベクトルの一例を示す説明図である。
【図6】従来提案された音声符号伝送装置の構成の概要
を示す構成図である。
【図7】従来提案された音声符号伝送装置の符号化部の
構成要部の概要を示すブロック図である。
【図8】従来提案された音声符号伝送装置の復号部の構
成要部の概要を示すブロック図である。
【符号の説明】
12 伝送路 15 第1の同期ビット 40 符号化部 41 復号部 42 第1の同期ビット発生回路 43 第2の同期ビット発生回路 44 第2の同期ビット 45 非音声信号入力制御信号 46 第1の同期ビット検出回路 47 第1の同期タイミング信号 48 第2の同期ビット検出回路 49 第2の同期タイミング信号

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め決められた第1の同期ビットを発生
    させる第1の同期ビット発生手段と、 所定の入力信号を参照してこの第1の同期ビット発生手
    段によって発生させられた第1の同期ビットと異なる第
    2の同期ビットを発生させる第2の同期ビット発生手段
    と、 伝送すべき入力音声データにそれぞれ異なる挿入タイミ
    ングで第1および第2の同期ビットを挿入した送信デー
    タを送出するデータ送出手段と、 このデータ送出手段によって送出された送信データから
    前記第1の同期ビットを検出する第1の同期ビット検出
    手段と、 この第1の同期ビット検出手段によって前記第1の同期
    ビットが検出されたときこの検出タイミングに同期させ
    て前記送信データを復号する復号手段と、 前記データ送出手段によって送出された送信データから
    前記第2の同期ビットを検出するとともにこれを検出し
    たとき前記入力信号が入力されたことを前記復号手段に
    通知する第2の同期ビット検出手段とを具備することを
    特徴とする音声符号伝送装置。
  2. 【請求項2】 予め決められた第1の同期ビットを発生
    させる第1の同期ビット発生手段と、 所定の入力信号を参照してこの第1の同期ビット発生手
    段によって発生させられた第1の同期ビットと異なる第
    2の同期ビットを発生させる第2の同期ビット発生手段
    と、 前記入力信号の値に応じてそれぞれ異なる挿入タイミン
    グで第1および第2の同期ビットが挿入された送信デー
    タを聴覚特性に合わせて不要な周波数成分を削除する聴
    覚重み付けフィルタ処理が停止する聴覚重み付けフィル
    タ手段と、 この聴覚重み付けフィルタ手段によってフィルタ処理さ
    れた送信データを送出するデータ送出手段と、 このデータ送出手段によって送出された送信データから
    前記第1の同期ビットを検出する第1の同期ビット検出
    手段と、 この第1の同期ビット検出手段によって前記第1の同期
    ビットが検出されたときこの検出タイミングに同期させ
    て前記送信データを復号する復号手段と、 この復号手段によって復号された送信データを前記聴覚
    重み付けフィルタ手段によって削除された周波数成分を
    補填するポストフィルタ処理を行うポストフィルタ手段
    と、 前記データ送出手段によって送出された送信データから
    前記第2の同期ビットを検出するとともにこれを検出し
    たときには前記ポストフィルタ手段のポストフィルタ処
    理を停止させる第2の同期ビット検出手段とを具備する
    ことを特徴とする音声符号伝送装置。
  3. 【請求項3】 複数の音声ベクトルを格納する音声ベク
    トル格納手段と、この音声ベクトル格納手段に格納され
    ている音声ベクトルを合成する音声合成手段とを備え、
    前記送信データは伝送すべき入力音声データとこの音声
    合成手段によって合成された音声ベクトルとの差が最小
    になるように選択されることを特徴とする請求項2記載
    の音声符号伝送装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の同期ビットは、前
    記音声ベクトル格納手段に格納された音声ベクトルを選
    択するためのインデックスデータの所定のビットと置換
    されることを特徴とする請求項3記載の音声符号伝送装
    置。
  5. 【請求項5】 前記伝送すべき入力音声データはパルス
    符号変調データでり、この入力音声データを線形量子化
    した後の複数データと前記音声合成手段によって合成さ
    れた音声ベクトルとの差が最小になるように前記送信デ
    ータを選択することを特徴とする請求項3または請求項
    4記載の音声符号伝送装置。
  6. 【請求項6】 予め決められた第1の同期ビットを発生
    させるとともに、所定の入力信号を参照してこの第1の
    同期ビット発生手段によって発生させられた第1の同期
    ビットと異なる第2の同期ビットを発生させる同期ビッ
    ト発生手段と、 前記入力信号の値に応じてそれぞれ異なる挿入タイミン
    グで第1および第2のの同期ビットが挿入された送信デ
    ータを聴覚特性に合わせて不要な周波数成分を削除する
    聴覚重み付けフィルタ処理が停止する聴覚重み付けフィ
    ルタ手段と、 この重み付けフィルタ手段によってフィルタ処理された
    送信データを送出するデータ送出手段と、 このデータ送出手段によって送出された送信データを前
    記聴覚重み付けフィルタ手段によって削除された周波数
    成分を補填するポストフィルタ処理を行うポストフィル
    タ手段と、 このデータ送出手段によって送出された送信データから
    前記第1および第2のの同期ビットを検出する同期ビッ
    ト検出手段と、 この同期ビット検出手段によって前記第2の同期ビット
    が検出されたときには前記ポストフィルタ手段のポスト
    フィルタ処理を停止させ、前記第1の同期ビットの検出
    タイミングに同期させて前記送信データを復号する復号
    手段とを具備することを特徴とする音声符号伝送装置。
JP11010055A 1999-01-19 1999-01-19 音声符号伝送装置 Pending JP2000206999A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11010055A JP2000206999A (ja) 1999-01-19 1999-01-19 音声符号伝送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11010055A JP2000206999A (ja) 1999-01-19 1999-01-19 音声符号伝送装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000206999A true JP2000206999A (ja) 2000-07-28

Family

ID=11739717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11010055A Pending JP2000206999A (ja) 1999-01-19 1999-01-19 音声符号伝送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000206999A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015158689A (ja) * 2010-07-02 2015-09-03 ドルビー・インターナショナル・アーベー 選択的バスポストフィルタ
JP2017528752A (ja) * 2014-07-28 2017-09-28 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ ハーモニックフィルタツールのハーモニック依存制御

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9858940B2 (en) 2010-07-02 2018-01-02 Dolby International Ab Pitch filter for audio signals
US9552824B2 (en) 2010-07-02 2017-01-24 Dolby International Ab Post filter
JP2015158689A (ja) * 2010-07-02 2015-09-03 ドルビー・インターナショナル・アーベー 選択的バスポストフィルタ
CN105244035B (zh) * 2010-07-02 2019-03-12 杜比国际公司 选择性低音后置滤波器
US9558754B2 (en) 2010-07-02 2017-01-31 Dolby International Ab Audio encoder and decoder with pitch prediction
US9595270B2 (en) 2010-07-02 2017-03-14 Dolby International Ab Selective post filter
US11610595B2 (en) 2010-07-02 2023-03-21 Dolby International Ab Post filter for audio signals
US9830923B2 (en) 2010-07-02 2017-11-28 Dolby International Ab Selective bass post filter
US11996111B2 (en) 2010-07-02 2024-05-28 Dolby International Ab Post filter for audio signals
CN105244035A (zh) * 2010-07-02 2016-01-13 杜比国际公司 选择性低音后置滤波器
US9558753B2 (en) 2010-07-02 2017-01-31 Dolby International Ab Pitch filter for audio signals
US10236010B2 (en) 2010-07-02 2019-03-19 Dolby International Ab Pitch filter for audio signals
US10811024B2 (en) 2010-07-02 2020-10-20 Dolby International Ab Post filter for audio signals
JP2021060601A (ja) * 2010-07-02 2021-04-15 ドルビー・インターナショナル・アーベー 復号方法、コンピュータプログラム及び復号システム
US11183200B2 (en) 2010-07-02 2021-11-23 Dolby International Ab Post filter for audio signals
US11581003B2 (en) 2014-07-28 2023-02-14 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. Harmonicity-dependent controlling of a harmonic filter tool
JP2017528752A (ja) * 2014-07-28 2017-09-28 フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ ハーモニックフィルタツールのハーモニック依存制御
US10083706B2 (en) 2014-07-28 2018-09-25 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e. V. Harmonicity-dependent controlling of a harmonic filter tool

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3542610B2 (ja) オーディオ信号処理装置およびオーディオ情報データ・フレーム処理方法
JP4518714B2 (ja) 音声符号変換方法
US5068899A (en) Transmission of wideband speech signals
CN103988255B (zh) 管理抖动缓存器的方法和使用其的抖动缓存器
JP2697642B2 (ja) Atm音声符号化装置
WO2003069873A2 (en) Audio enhancement communication techniques
JPH02155313A (ja) 符号化方法
US8055499B2 (en) Transmitter and receiver for speech coding and decoding by using additional bit allocation method
JPH07123242B2 (ja) 音声信号復号化装置
EP1020848A2 (en) Method for transmitting auxiliary information in a vocoder stream
JP2002221994A (ja) 音声信号の符号列のパケット組立方法、装置及びパケット分解方法、装置並びにこれらの方法を実行するプログラム、プログラムを記録する記録媒体
WO1999057715A1 (en) A system and method to improve the quality of coded speech coexisting with background noise
JPH1049199A (ja) 無音圧縮音声符号化復号化装置
JP2000206999A (ja) 音声符号伝送装置
Ding Wideband audio over narrowband low-resolution media
JP3487158B2 (ja) 音声符号化伝送システム
EP1387351B1 (en) Speech encoding device and method having TFO (Tandem Free Operation) function
JP3496618B2 (ja) 複数レートで動作する無音声符号化を含む音声符号化・復号装置及び方法
JP4597360B2 (ja) 音声復号装置及び音声復号方法
JP3149562B2 (ja) デジタル音声伝送装置
JP3508850B2 (ja) 疑似背景雑音生成方法
JPH0588697A (ja) 欠落音声補間方式
JPH09149104A (ja) 擬似背景雑音生成方法
JPH0669950A (ja) 音声符号化伝送装置
JPH11352999A (ja) 音声圧縮符号化装置