JP2000205799A - 連結分離装置を構成品とする飛しょう体 - Google Patents

連結分離装置を構成品とする飛しょう体

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JP2000205799A JP11006564A JP656499A JP2000205799A JP 2000205799 A JP2000205799 A JP 2000205799A JP 11006564 A JP11006564 A JP 11006564A JP 656499 A JP656499 A JP 656499A JP 2000205799 A JP2000205799 A JP 2000205799A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 前後部胴体等の連結を飛行中に分離する飛し
ょう体における作動の安全確実な連結分離装置の提供。 【解決手段】飛しょう体の双方の連結端部に設けた連結
部突起を挾持し、連結するため、内周面に溝を設けたク
ランプを複数個に分割し、周方向に配設し、クランプで
連結された結合部の外周面をクランプを介し、クランプ
バンド20で巻回する。クランプの分割された間隙部に
クラブバンドに向け開口するように略V字形状にされた
クラブバンドを切断できる爆破力を有する火工品を設
け、所要時間後に点火するための点火装置を介して火工
品を爆発させ、クランプバンドを切断し、連結された部
材を分離させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割された部材、
例えば、前部胴体と後部胴体を連結して飛しょうさせる
ようにした飛行体、又はロケット等の飛しょう体におい
て、飛しょう中に連結部を分離して、連結された一方の
部材を分離して、残存させた他方の部材を飛しょうさせ
ることにより、ミッションを達成させることができるよ
うにした連結分離装置を構成品とする飛しょう体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】分割された部材、例えば、飛しょう目的
を達成させるように製作された前部胴体、および前部胴
体を一定の速度にまで加速させるためのブースタエンジ
ン等を設けた後部胴体を連結して、一体化された飛しょ
う体を形成し、発射後飛しょう体が所定の速度に達した
とき、又は発射から所定時間経過したとき、若しくは飛
しょう体が所定の位置(空間)に到達したときに、推進
目的を達成した後部胴体を前部胴体から切り離し、この
後部胴体の切り離しにより、飛しょう性能が向上した前
部胴体を引き続き飛しょうさせることによって、所期の
ミッションを達成させるようにした連結分離装置を構成
品とする飛しょう体が、従来から採用されている。
【0003】このような飛しょう体では、例えば、発射
から一定の時間になるまで、分割される後部胴体を前部
胴体に連結して飛しょうさせるとともに、飛しょう体が
発射から一定の時間飛しょうしたとき、連結された後部
胴体を前部胴体から瞬時に切り離し、前部胴体の飛しょ
う性能を向上させ、その後の飛しょうを良好に行うこと
ができるようにした連結分離装置が使用されている。
【0004】図6は、このような連結分離装置として、
従来から使用されているマルマンクランプバンドのう
ち、飛しょう体の連結された前部胴体と後部胴体とを分
離するときに行われる、バンドの切断を爆発ボルトで行
うようにした、爆発ボルト方式マルマンクランプバンド
を示す図である。
【0005】図に示すように、飛しょう体6を構成する
前部胴体1の後端部と後部胴体2の前端部とに、それぞ
れ設けられた連結部とが突き合せされて、連結される連
結部の外周に巻回されて、前部胴体1と後部胴体2とを
連結する爆発ボルト方式マルマンクランプバンド3で
は、連結部に巻回される二つ割のバンド4の両端を締め
付けるボルト5によって、連結部は連結され、前部胴体
1と後部胴体2とを一体化した飛しょう体6にするとと
もに、ボルト5の軸芯に火薬を設置しておき、前部胴体
1と後部胴体2の分離時に、その火薬を発火させること
により、ボルト5を切断し、バンド4による締付力を解
除して、飛しょう体6の前部胴体1と後部胴体2とを分
離するようにしている。
【0006】ところが、前部胴体1と後部胴体2とが連
結されて一体化された飛しょう体6の飛しょう速度の増
大に伴い、前部胴体1および後部胴体2の外周面より突
出させて、バンド4を締付け前部胴体1と後部胴体2と
を連結するようにした爆発ボルト方式のマルマンクラン
プバンド3では、ボルト5およびボルト5で固着される
バンド4の両端部の飛しょう体の外表面より突出する突
起による抵抗の増大と、飛しょう体6の外表面に沿って
流れる流れの乱れによる影響が無視できなくなってきて
いる。
【0007】また、飛しょう体6の高速化および大径化
により、ボルト5の締め付けトルクを大きくする必要も
生じてきて、複数体のボルト5によりバンド4を締付け
ることが必要となってきている。
【0008】このため、このバンド4の締付けを複数本
のボルト5で対応することによる作業性の悪化と、複数
本のボルト5にそれぞれ設置する火薬の発火信頼性の低
下が爆発ボルト方式のマルマンクランプバンド3では顕
著な不具合となってきている。
【0009】また、図7は従来から使用されているマル
マンクランプバンドのうち、飛しょう体6′の連結され
た前部胴体1と後部胴体2とを分離するときに行われる
バンド8の切断を、バンド8の内側に取り付けた火薬1
0の爆発により行うようにした、火工品ブロック方式の
マルマンクランプバンドを示す図である。
【0010】図に示すように、飛しょう体6′を構成す
る前部胴体1の後端部と後部胴体2の前端部とに、それ
ぞれ設けられた連結部が突き合せされて、連結される連
結部の外周に巻回されて、前部胴体1と後部胴体2とを
連結する火工品ブロック方式のマルマンクランプバンド
7は、連結部に巻回されるバンド8の周方向の一部分の
内側と連結部との間に設置された火工品ブロック9に、
火薬で形成されたリード10を設置しておき、バンド8
の締め付けを行い、連結部を連結して前部胴体1と後部
胴体2とを一体化した飛しょう体6′にするとともに、
分離時には、火工品ブロック9内に埋設されたリード1
0の火薬を発火させることにより生じるブラスト圧力に
より、バンド8を直接切断し、前部胴体1と後部胴体2
とを連結して1体化しているバンドの締付力を解除し
て、飛しょう体6の前部胴体1と後部胴体2とを分離す
るようにしている。
【0011】しかしながら、この火工品ブロック方式の
マルマンクランプバンド7による前部胴体1と後部胴体
2の連結および分離においては、前述した爆発ボルト方
式のマルマンクランプバンド3のボルト5等のように、
飛しょう体6′の外表面から外方へ突出する突起部によ
る抵抗の増大、又は外周面に沿って流れる流れの乱れの
発生による、飛しょう時に生じる不具合はなくなるもの
の、飛しょう体6′の大型化によっては、バンド8の板
厚を大きくして、前部胴体1と後部胴体2の結合力を大
きくする必要があるため、後部胴体2の分離時にバンド
8を切断する火薬であるリード10の薬量も、バンド8
の板厚の増加に対応して増加を余儀なくされる。
【0012】このため、前部胴体1と後部胴体2との分
離時においては、バンド8を切断するリード10の爆発
によって生じる大きなブラスト圧力によって、バンド8
の切断が行われるため、バンド8の切断方向以外にも、
大きなブラスト圧力が負荷され、特に、ブラスト圧力に
起因する衝撃波が機体内に伝わるようになるため、同じ
く飛しょう体6′内に搭載している電子機器類等に甚大
なインパクトを与え、特に、後部胴体2を分離して所期
のミッションを達成させるようにした、前部胴体1の分
離後の飛しょうに支障が生じることが予想される不具合
がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した前
部胴体と後部胴体とを結合状態にして発射させ、発射か
ら一定時間飛しょうしたとき等に、それまで、例えば推
進力を発生させていた後部胴体を切り離し、前部胴体に
よって所期の目的を達成させるようにした飛しょう体の
ように、分割された複数の部材を連結して一体化し飛し
ょうさせるとともに、飛しょう中に連結された部材を分
離して、残存する部材を継続して飛しょうさせるように
した、飛しょう体の連結部に設ける連結具により生じ
る、飛しょう特性の悪化、並びに飛しょう体の大型化に
伴う複数の部材を連結する連結時の作業性の悪化、又は
連結部の分離の信頼性の低下、又は連結部の分離時に生
じる飛しょう体に生じる損傷等の不具合を解消するた
め、連結部を固縛して複数の部材を結合するようにした
クランプバンドに、少量の爆薬によるブラスト圧力を有
効に作用させて切断できるようにするとともに、クラン
プバンドの切断装置を含む連結具が飛しょう体の外表面
から突出することなく設置できるようにした連結分離装
置を構成品とする飛しょう体の提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の連結
分離装置を構成品とする飛しょう体は、次の手段とし
た。
【0015】(1)それぞれの部材の連結端部に設けら
れた結合部を嵌合させて、分割された複数の部材を相互
に連結するための溝を内周面に形成するとともに、結合
部の外周に間隙を設け複数個に分割されて周方向に配設
され、結合部の連結を行うようにしたクランプを内周面
に固着して、クランプで連結された結合部の外周面をク
ランプを介して巻回し、複数の部材を連結し、固縛する
ようにしたクランプバンドを設けた。
【0016】(2)結合部の周方向に配設されたクラン
プの間に形成される間隙に配設されて、クランプととも
にクランプバンドで部材の外周面に固縛されるブロック
内に配置され、断面形状が固縛しているクランプバンド
に向けて開口するようにされた略V字形状にされ、クラ
ンプバンドを切断できる爆破力を有する爆薬を設けた。
【0017】(3)飛しょう中の所要時期に連結された
部材を分離して、残存した部材の飛しょうを継続させる
ために、爆薬に点火しクランプバンドを切断して、クラ
ンプバンドによる結合部の固縛状態を開放して、連結さ
れた部材の一方を分離するようにした点火装置を設け
た。
【0018】(a)本発明の連結分離装置を構成品とす
る飛しょう体は、上述(1)〜(3)の構成により、ク
ランプバンドを切断するための爆薬の設置が、結合部の
外周面より外側に突出させた突起部を設けることなくで
き、分割された部材を連結して形成された飛しょう体の
飛しょう時に突起部によって発生する抵抗増大、又は飛
しょう体外表面を流れる流れを乱すことがなくなり、飛
しょう性能に秀れた飛しょう体とすることができる。ま
た、飛しょう体が大型化し、複数の部材を固縛して連結
するクランプバンドの強度を増大させるために、板厚が
大きくなる場合においても、クランプバンドの取付のた
めのボルトの本数が増大しない。
【0019】さらに、クランプバンドの板厚が大きくな
り、これを切断するための爆薬量を増大させる必要があ
る場合においても、爆薬が発火することによって生じる
高速、通常8000m/s位の高速の金属ジェットによ
りクランプバンドを切断するため、板厚の増大によって
増大させる必要のある爆薬量の増大を少くできるととも
に、ブラスト圧力に起因する衝撃波が機体内に伝わるこ
とが少くなり、機体内に搭載されている電子機器等への
インパクトを少なくすることができる。
【0020】従って、結合された部材を分離して、飛し
ょうを継続する部材の飛しょう性能が向上すると同時
に、ミッション達成に必要な飛しょう制御装置等を損う
ことがなくなり、飛しょう体に設定された所定のミッシ
ョンを確実に達成できるようになる。
【0021】また、本発明の連結分離装置を構成品とす
る飛しょう体は、上述(1)ないし(3)の手段に加
え、次の手段とした。
【0022】(4)上述した(2)の手段の爆薬が、対
にして設けられ、飛しょう体中心に対して、対称位置に
なるようにしてクランプバンドの内部に配置され、上述
した(3)の手段の点火装置によりそれそれ点火され、
配置された位置のそれぞれのクランプバンドを切断し
て、クランプバンドによる結合部の固縛状態を開放し
て、連結された部材の一方を分離するものとした。
【0023】(b)本発明の連結分離装置を構成品とす
る飛しょう体は、上述(4)の構成により、上述(a)
に加えて、連結されて飛しょうした部材のうち、不要に
なった部材は、クランプバンドが2個所で切断されて連
結部の固縛状態が開放されるために、所期時点で確実に
分離することができ、分離時の信頼性が向上する。
【0024】すなわち、結合部にクランプを介して巻回
されて結合部を締付けて固縛しているクランプバンド
が、2個所で切断されるようにしているため、例え、点
火装置の故障等により一方の爆薬が作動しなかった場合
でも、他方の爆薬の作動により、クランプバンドを切断
して結合部の連結解除を行うことができ、フェイルセー
フを向上させることができる。また、正常な点火装置の
作動によりクランプバンドが2個所で切断された場合に
は、切断時に、前部胴体と後部胴体とに無用のピッチ方
向等の運動を与えることなく、分離することができると
ともに、クランプが結合部から速やかに離脱して、所期
の分離時点で連結された複数の部材を正確に分離するこ
とができる。
【0025】また、クランプおよびクランプバンドの結
合部からの離脱時に、これらが連結された部材に当接す
ることもなくなり、分離された部材のその後に継続して
行われる飛しょう、若しくは落下に擾乱を与えることも
なくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の連結分離装置を構
成品とする飛しょう体の実施の一形態を図面にもとづき
説明する。図1は本発明の連結分離装置を構成品とする
飛しょう体の実施の第1形態としての飛しょう体を示す
図で、図1(a)は、飛しょう体30に課せられたミッ
ションを達成する前部胴体11と、飛しょう体30を発
射してから一定の速度になるまで、又はミッション達成
に必要な高度、位置に到達するまで加速するブースタエ
ンジン等を具えた後部胴体14とが連結されて発射さ
れ、後部胴体14に設けたエンジンの推進力で飛しょう
している状態を示す図である。
【0027】また図1(b)は、後部胴体14に課せら
れた目的、すなわち、例えば飛しょう体30が一定の速
度になるまで加速され、その目的を達成したとき、前部
胴体11のミッション達成に必要な飛しょう性能を向上
させるために、前部胴体11から後部胴体14を切り離
した状態を示す図である。なお、図において17は、後
述する前部胴体11と後部胴体14とを連結するととも
に、所要の時期に切り離すようにした連結具としてのマ
ルマンクランプである。
【0028】また、図2は上述した前部胴体11と後部
胴体14との連結状態を示す図で、図2(a)は、一部
断面図で示す側面図、図2(b)は、図2(a)に示す
矢視A−Aにおける横断面図である。
【0029】図に示すように、図1(a)に示す連結時
の飛しょう体30は、前部胴体11の後端部に設けた連
結部12の外周から突出させた連結部突起部13の後端
面と、後部胴体14の前端部に設けた連結部15の外周
から突出させた連結部突起部16の前端面とを突き合せ
た状態で連結するようにしている。すなわち、突き合わ
せされた部分の外周面にそれぞれ設けた連結部突起1
3,16が、クランプ18の内周面に設けた溝19に嵌
入されて前部胴体11と後部胴体14とは連結されるよ
うにしている。
【0030】このクランプ18は、図2(b)に示すよ
うに、6分割にされて円周状の連結部突起13,16の
外周に、間隔を設けて配設され、外周面を固着したクラ
ンプバンド20により締め付けられて、溝19に嵌入さ
れた連結部突起13,16を締め付け、相互に連結する
ようにしている。
【0031】また、クランプバンド20の両端には、こ
のクランプバンド20を締め付けるための締付具21を
設けるようにしている。この締付具21は、連結する前
部胴体11又は後部胴体14の外表面より殆んど突出し
ないようにして、飛しょう体30の軸心と略平行に配設
され、クランプバンド20の一端が巻回された軸、およ
びこの軸を回動して、クランプバンド20を締め付けた
とき、軸と同様に外表面より殆んど突出しないように、
連結部12の外表面上に保持できるようにしたレバーと
からなる。
【0032】このような、溝19を設けたクランプ1
8、クランプバンド20、および締付具21により、連
結具としてのマルマンクランプ17が形成されるように
している。また、連結部突起13,16の外周に間隔を
設けて、円環状に配設されたクランプ18の間隔のう
ち、図面上の上端に設けられる間隔は、特に、幅広の間
隔にされて、前部胴体11と後部胴体14とを分離する
ときに、クランプ18を介して連結部突起13,16を
締付けている、クランプバンド20を切断する火工品2
2を配置するようにしている。
【0033】火工品22は、図3に示すように幅広の間
隔を形成するクランプ18の間に配置され、クランプバ
ンド20により、クランプ18とともに上端が巻回され
て固縛されるSCM製のブロック23、ブロック23の
内部に飛しょう体30の軸方向に細長く画成されたボイ
ド28内に、クランプバンド20の幅と略同じ長さにさ
れて配設された、爆薬としてのリニア・シェプド・チャ
ージ(以下LSCという)24、LSC24に点火して
爆発させるための電気雷管25、伝爆薬26およびコネ
クタ27とからなる。
【0034】このうち、前端が伝爆薬26に連結され、
後端がボイド28の後壁で支持され、上述したように、
クランプバンド20の幅と略同じ長さにされたLSC2
4は、横断面形状が図3(b)に示すように略V字形状
にされて、略V字の開口が、ブロック23を固縛しボイ
ド28の上方に張設されている、クランプバンド20の
内周面に向くようにして配設するようにしている。
【0035】本実施の形態の飛しょう体30は、上述の
ように構成されているので、前部胴体11と後部胴体1
4とが、連結部12に設けた締付具21で連結されて、
図1(a)に示すように一体化されて飛しょうしている
とき、飛しょう体30が所定の位置に到達した、又は発
射から所定の時間経過した、又は所定の速度になった等
の信号を受けたとき、点火装置からの発火信号をコネク
タ27を介して受信した電気雷管25が発火し、伝爆薬
26を介して、即時にLSC24に伝爆する。
【0036】その後、LSC24は爆ごうしながら略V
字状の谷から高速で運動するアルミニウムのジェット流
を、図4(a)に示すように生成する。所定のスタンド
オフをとって生成されたジェット流は、飛しょう体30
の発射から分離時まで、火工品ブロック22の保護のた
めに、ボイド28の上方に配設された、図示省略した上
部カバーを吹き飛ばし、図4(b)に示すように、次の
ターゲットである、クランプバンド20を内周面から侵
徹していく。
【0037】飛しょう体30が一体となって飛しょうす
るとき、前部胴体11と後部胴体14とを強固に固縛し
て連結するために、ステンレス等で形成された、クラン
プバンド20の板厚の半ば以上が侵徹されたとき、その
後に発生するLSC24の爆発により生じるブラスト効
果により、侵徹されずに残ったクランプバンド20の板
厚は、切断されるとともに、クランプバンド20は、連
結部12の外周から吹き飛ばされ、突き合わせた状態で
連結されている、連結部突起13,16を内周面の溝1
9に嵌入させているクランプ18も、連結部12の外周
からクランプバンド20とともに吹き飛ばされる。これ
により、前部胴体11と後部胴体14との連結が解除さ
れ、図2(b)に示すように、後部胴体14は前部胴体
11から分離され落下していくとともに、後部胴体14
を分離した前部胴体11は、ミッション達成のための飛
しょうを継続して行う。
【0038】このように、本実施の形態の飛しょう体3
0は、従来の連結された部材を分離する装置が有する、
飛しょう中の空気抵抗の増加と点火系列の複数化に伴う
信頼性の低下を避けるため、飛しょう体30の外表面か
ら突出する突起物の少ない締付具21、火工品22に改
良するとともに、火工品22を従来の単純円筒火薬であ
るリード10から、ノイマン効果を利用できるLSC2
4を採用したものにした。なお、このノイマン効果を利
用したものとしては、厚い鋼板を貫徹、破壊させる飛し
ょう体あるいは水中航走体に使用するようにした円錐状
のものがある。
【0039】すなわち、LSC24は、略V字形状の横
断面形状にされた火薬の周りをアルミニウムや銅で覆っ
たもので、長さは長いもので数十メートルにすることも
でき、また、火薬が爆ごうすると、略V字形の谷を覆っ
たアルミニウム又は銅がジェットとして指向性をもち、
ターゲットとなる金属を侵徹し、その後に発生するブラ
スト圧力により、ターゲットを切断するようにしたもの
で、切断性能は指向性のない単純ブラスト方式のものに
比べ格段に良く、少ない薬量で同じ切断性能を得ること
ができ、また、ブラスト圧力および衝撃波等による機内
電子機器等への悪影響も減少させることができる。
【0040】次に、図5は連結分離装置を構成品とする
本発明の飛しょう体の実施の第2形態としての前部胴体
11と後部胴体14との連結時を示す図で、図5(a)
は、一部断面図で示す側面図、図5(b)は、図5
(a)に示す矢視C−Cにおける横断面図である。
【0041】図に示すように、本実施の形態において
は、円周状の連結部突起13,16の外周に間隔を設け
て配設されるクランプ18′が4分割されたものにする
とともに、クランプ18′の間に形成される間隔のう
ち、図面上の上端および下端に設けられる間隔は、特
に、幅広の間隔にされて、前部胴体11と後部胴体14
とを分離するときに、クランプ18′を介して連結部突
起13,16を締め付けているクランプバンド20を切
断する火工品22を2個配置するようにしている。
【0042】このようにすることにより、上述した実施
の第1形態と同様な作用・効果が得られるのに加え、次
の2つの付加的効果が、新たに得られる。すなわち、ク
ランプバンド20を火工品22を設けた2カ所で切断す
るようにしているために、例え、点火装置の故障等によ
り一方の火工品22が作動しなかった場合でも、他方の
火工品22の作動により、クランプバンド20を切断し
て結合部の連結解除ができ、フェイルセーフを向上させ
ることができる。
【0043】また、正常な点火装置の作動により、クラ
ンプバンド20が2個所で正常に切断された場合には、
切断時に前部胴体11と後部胴体14に無用のピッチ方
向の運動を与えることなく、分離することができるとと
もに、クランプ18′の溝19から連結部突起13,1
6が速やかに抜け出して、所期の分離時点で、正確に連
結された複数の部材である前部胴体11と後部胴体14
とを分離することができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の連結分離装
置を構成品とする飛しょう体は、分割された複数の部材
を相互に連結するための溝を内周面に形成して結合部の
外周に間隙を設け複数個に分割されて周方向に配設され
結合部の連結を行うようにしたクランプを内周面に固着
して、クランプで連結された結合部の外周面を巻回し、
固縛するようにしたクランプバンド、結合部の周方向に
配設されたクランプの間に形成された間隙に配設された
ブロック内に配置され、断面形状がクランプバンドに向
けて開口する略V字形状にされ、クランプバンドを切断
できる爆破力を有する爆薬、および飛しょう中の所要時
期に爆薬に点火しクランプバンドを切断して連結された
部材を分離する点火装置を設けるものとした。
【0045】これにより、クランプバンドを切断するた
めの爆薬の装填が、結合部の外表面より外側に突出させ
た突起部を殆んど設けることなくでき、分割された部材
を連結して形成された飛しょう体の飛しょう時に、突起
部によって発生する抵抗増大又は飛しょう体外周面を流
れる流れを乱すことがなくなり、飛しょう性能に秀れた
一体化された飛しょう体とすることができる。
【0046】また、飛しょう体が大型化し、クランプバ
ンドの強度を増大させるために、板厚が大きくなる場合
においても、クランプバンドの取付のためのボルト等の
設置が不要なため、複数部材の連結作業が容易になる。
【0047】さらに、クランプバンドの板厚が大きくな
り、これを切断するための爆薬量が増大するような場合
でも、点火装置によって爆発する爆薬のジェット流、お
よびブラスト圧力の殆んどは、クランプバンドに向けて
作用するため、板厚の増大によって増大させる必要のあ
る爆薬量の増大を少くできるとともに、ブラスト圧力に
起因する衝撃波が機体内に伝わることが少くなり、機体
内に搭載されている電子機器等へのインパクトを殆んど
なくすることができる。
【0048】従って、結合された部材を分離して、飛し
ょうを継続する部材の飛しょう性能が向上すると同時
に、ミッション達成に必要な飛しょう制御装置等が損わ
れることがなくなり、飛しょう体に設定された所定のミ
ッションを確実に達成できるようになる。
【0049】また、本発明の連結分離装置を構成品とす
る飛しょう体は、上述した爆薬が、対にして設けられ、
飛しょう体中心に対して、対称位置になるようにしてク
ランプバンドの内部に配置され、点火装置のそれぞれ点
火により、それぞれが配置された位置のクランプバンド
を切断して、クランプバンドによる結合部の固縛状態を
開放して、連結された部材を分離するものとした。
【0050】これにより、結合部にクランプを介して巻
回されて結合部を締付けて固縛しているクランプバンド
が2個所で切断されるようにしているため、例え、点火
装置の故障等により一方の爆薬が作動しなかった場合で
も、他方の爆薬の作動により、クランプバンドを切断し
て結合部の連結解除を行うことができ、フェイルセーフ
を向上させることができる。さらに、正常な点火装置の
作動により、クランプバンドが2個所で切断される通常
時においては、切断時に前部胴体と後部胴体に無用のピ
ッチ方向の運動を与えることなく、分離することができ
るとともに、クランプが結合部から速やかに離脱して、
所期の分離時点で連結された複数の部材を正確に分離す
ることができる。
【0051】また、切断時に分離された部材同志の衝突
が回避できるとともに、クランプおよびクランプバンド
の結合部からの離脱時に、これらが連結されていた部材
に当接することもなくなり、分離された部材の飛しょう
若しくは落下に擾乱を与えることもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連結分離装置を構成品とする飛しょう
体の実施の第1形態としての飛しょう体を示す図で、図
1(a)は前部胴体と後部胴体が連結され、一体化され
て飛しょうしている状態を示す図、図2(b)は図1
(a)に示す飛しょう状態から後部胴体を分離した状態
を示す図、
【図2】前部胴体と後部胴体との連結状態を示す図で、
図8(a)は一部断面図で示す側面図、図2(b)は図
2(a)に示す矢視A−Aにおける横断面図、
【図3】図2に示す火工品の詳細を示す図で、図3
(a)は縦断面図、図3(b)は図3(a)の矢視B−
Bにおける横断面図、
【図4】図3に示すLSCの爆ごうによるクランプバン
ドの切断状態を示す図で、図4(a)はLSCによるジ
ェット生成時、図4(b)はLSCによるクランプバン
ド侵徹時、図4(c)はLSCによるクランプバンド切
断時、
【図5】本発明の連結分離装置を構成品とする飛しょう
体の実施の第2形態としての前部胴体と後部胴体との連
結時を示す図で、図5(a)は一部断面図で示す側面
図、図5(b)は図5(a)に示す矢視C−Cにおける
横断面図、
【図6】従来の爆発ボルト方式マルマンクランプバンド
を示す図で、図6(a)は側面図、図6(b)は図6
(a)に示す矢視D−Dにおける横断面図、
【図7】火工品ブロック方式のマルマンクランプバンド
を示す図で、図7(a)は側面図、図7(b)は図7
(a)に示す矢視E−Eにおける部分横断面図である。
【符号の説明】
1 前部胴体 2 後部胴体 3 (爆発ボルト方式)マルマンクランプバンド 4 バンド 5 ボルト 6,6′ 飛しょう体 7 (火工品ブロック方式)マルマンクランプバ
ンド 8 バンド 9 火工品ブロック 10 リード 11 前部胴体 12 連結部 13 連結部突起 14 後部胴体 15 連結部 16 連結部突起 17 マルマンクランプ 18 クランプ 18′ クランプ 19 溝 19′ 溝 20 クランプバンド 21 締付具 22 火工品 23 ブロック 24 爆薬としてのLSC 25 電気雷管 26 伝爆薬 27 コネクタ 28 ボイド 30 飛しょう体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月15日(2000.2.1
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割された複数の部材を連結して飛しょ
    うさせるとともに、飛しょう中に連結された前記部材の
    一部を分離して、飛しょうを継続させるようにした連結
    分離装置を構成品とする飛しょう体において、前記部材
    の連結を行う端部に設けられた結合部を嵌合させる溝を
    内周面に形成し前記結合部の外周に間隙を設けて配設さ
    れ前記結合部の連結を行うクランプを内周面に固着し
    て、前記結合部の外周面を巻回して固縛するクランプバ
    ンドと、前記クランプの間隙に配設され前記クランプと
    ともに前記クランプバンドで固縛されるブロック内に配
    置されて、断面形状が前記クランプバンドに向けて開口
    する略V字形状にされた爆薬と、連結された前記部材の
    分離時に、前記爆薬に点火し前記クランプバンドを切断
    して、連結された前記部材の一部を分離する点火装置と
    を設けたことを特徴とする連結分離装置を構成品とする
    連結分離装置を構成品とする飛しょう体。
  2. 【請求項2】 前記爆薬が対にして設けられ、前記飛し
    ょう体中心に対して対称位置になるように、前記クラン
    プバンドの内部に配置されていることを特徴とする請求
    項1の連結分離装置を構成品とする飛しょう体。
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