JP2000195451A - X線画像検出器 - Google Patents

X線画像検出器

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JP2000195451A
JP2000195451A JP10369330A JP36933098A JP2000195451A JP 2000195451 A JP2000195451 A JP 2000195451A JP 10369330 A JP10369330 A JP 10369330A JP 36933098 A JP36933098 A JP 36933098A JP 2000195451 A JP2000195451 A JP 2000195451A
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Keiichi Saito
啓一 斉藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】X線透視とX線撮影との間のX線量の差に対応
可能で、しかも大きさの小さいX線診断装置を提供す
る。 【解決手段】この発明のX線画像検出器1は、真空を保
つ真空外囲器2、X線源を放射されたX線が入射される
入力窓3、入力窓を通って入射されたX線を、X線→可
視光→電子→可視光に変換するX線−可視光変換部4、
可視光変換部により可視光に変換された出力像を出射す
る出力窓5、可視光変換部を駆動する電源装置6を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、X線画像検出器
に関する。
【0002】
【従来の技術】人体等の被写体にX線を照射して得られ
る透過X線濃度分布すなわちX線像をX線イメージ管に
より取り出して被写体を診断するために、X線診断装置
が広く利用されている。なお、今日、多くのX線診断装
置においては、X線イメージ管から出力された可視光
を、例えばCCDカメラにより撮像してモニタ装置に映
し出すことにより、時間差のない診断が可能である。
【0003】ところで、X線イメージ管を使用したX線
診断装置においては、X線イメージ管の大きさが大き
く、しかもX線像出力部に、結像光学系とCCDカメラ
が配置されることにより、装置が大型になり易いという
ことが指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】装置の大きさを低減す
るための方法の例として、例えば特開昭58−1355
48号公報には、X線イメージ管のX線像出力部に、含
水素非晶質シリコン膜を設け、そのシリコン膜により電
荷を蓄積して、蓄積された電荷を電子銃で読み出す方法
が開示されている。
【0005】しかしながら、特開昭58−135548
号公報に示された方法では、周知のX線イメージ管を用
いた装置に比較して、全長は、レンズ系の分だけ低減さ
れるものの、レンズ系を取り除いた結果、X線イメージ
管の出力像の法線方向とTVカメラの法線方向を曲げる
ことができず、結果として、装置の大きさはほとんど低
減されない。
【0006】一方、例えばThe proceeding of SPIE Vo
l. 2708 の499ページには、J.Chabbalらの
報告として、蛍光体から出力された光をフォトダイオー
ドで電気信号に変換してTFT(Thin Filmed Transist
or)で読み出すという、X線画像検出器としてX線イメ
ージ管を用いない方法が開示されている。
【0007】この方法によれば、X線変換部の厚さを5
cm程度まで低減できるので、X線イメージ管を用いる
周知の装置に比較して、装置の奥行きを大幅に低減でき
る。
【0008】しかしながら、このJ.Chabbalら
が提案する方法には、X線イメージ管のようなフォトン
を増倍する機能が存在しないことから、蛍光体からの微
弱な光を光電変換する際に蛍光体からの光を検出するフ
ォトダイオードと読み出しに用いるTFTのアンプ部の
性能に起因するノイズのために、撮影用の強度の高いX
線による出力像については利用可能であるが、撮影前の
透視に用いられることの多い微弱なX線については、実
質的に対応できないことが確認されている。
【0009】また、米国特許(USP)第533892
7号には、X線イメージ管のように入力蛍光面と光電面
と出力蛍光面とを配置し、入力蛍光面と出力蛍光面との
間に高電圧を印加して、あたかも近接型X線イメージ管
のような構成として、フォトダイオードとTFT等に代
表されるマトリックス状の信号読み取り回路で信号を検
出する方法が開示されている。
【0010】しかしながら、USP第5338927号
に示された方法においては、強度の弱いX線による透視
と強度の強いX線を用いる撮影との間の1000倍の程
度のX線量の強度差に対応させるために、入力蛍光体と
出力蛍光体の間に印加される高電圧を大きく変化させる
必要がある。
【0011】この場合、入力蛍光体と出力蛍光体との間
に印加される電圧の最大値を、30kV(キロボルト)
とし、1000倍の単位(1〜1/1000の範囲)で
制御するためには、0.03kV刻みで電圧を制御しな
ければならない。また、出力蛍光面上に蒸着されている
アルミニウムフィルムの厚さをX線イメージ管と同じ2
00nm程度であると仮定すると、0.025kV刻み
が必要となり、さらに制御が厳しくなる。しかも、X線
イメージ管に比較して出力蛍光面の面積が増大されるこ
とから、アルミニウムフィルムの厚さを均一とすること
が困難となり、現実的なシステムとしてなりたたないと
いう問題がある。
【0012】この発明の目的は、X線診断装置に求めら
れる透視と撮影との間の1000倍程度のX線量の差に
対応可能で、しかも奥行きすなわち厚さの少ないX線診
断装置を提供可能なX線画像検出器を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記問題点
に基づきなされたもので、入力されたX線を光電子に変
換する光電面を有する入力蛍光面と、入力蛍光面の光電
面から出力された光電子を可視光に変換する出力蛍光面
と、入力蛍光面と出力蛍光面との間に設けられ、複数の
増幅板を含んで前記光電面から放出されて出力蛍光面に
向かう光電子を増倍する電子増倍器と、出力蛍光面に生
成された可視光像を出射する出力部と、前記可視光像電
気的画像信号に変換して取り出す撮像手段とを有するX
線画像検出器において、前記電子増倍器の増倍率または
前記出力部から出射する可視光像の透過率の少なくとも
一方を変化させることができることを特徴とするX線画
像検出器である。
【0014】すなわち、この発明は、複数の増幅板を含
む電子増倍器のそれぞれの増幅板に印加される電圧およ
び電圧が印加される増幅板の数を任意に設定することに
より出力蛍光体に到達する光電子量を制御するとともに
出力窓の透過率を任意の透過率とすることで、撮像系が
電子を保持可能な最適な光量を導くことにより、さまざ
まなX線量のX線を検出できる。
【0015】また、X線を可視光に変換し、その可視光
から得られる光電子を増倍し、増倍された光電子をもう
一度可視光に変換して得られる出力画像を、CMOS型
撮像素子で撮像し、またはフォトダイオードやキャパシ
タにより再び電子に変換してマトリクス型の読み出し回
路により取り出すことにより、入力蛍光面から撮像系の
全体までの厚さを低減できる。なお、入力蛍光面と出力
蛍光面との間に、電子増倍器が設けられているので、高
いS/N(信号/ノイズ))比で、X線を検出できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】図1は、X線診断装置に組み込まれるX線
画像検出器とX線画像検出器により得られた可視光像を
撮像する撮像系を概略的に示すもので、X線画像検出器
1は、真空を保つ真空外囲器2、図示しないX線源から
放射されたX線が入射される入力窓3、入力窓3を通っ
て入射されたX線を、以下に説明する工程に従ってX線
→可視光→電子→可視光に変換するX線−可視光変換部
4、可視光変換部4により可視光に変換された出力像を
出射する出力窓5、可視光変換部4を駆動する電源装置
6を有する。
【0018】撮像系7は、可視光変換部4で可視光に変
換され、出力窓5から出射される光(可視光像)を撮影
するCCDカメラ8、および出力窓5とCCDカメラ8
の間に設けられ、出力窓5に映し出された可視光像をC
CDカメラ8の受光面に結像する結像レンズ(光学系)
9を有している。
【0019】可視光変換部4は、入力窓3に近接して設
けられ、以下に説明する入力蛍光面11を支持する基板
10、基板10の一方の面に基板10と一体的に形成さ
れ、入力窓3を通って入射されたX線を可視光(蛍光)
に変換したのちさらに光電子に変換する入力蛍光面1
1、入力蛍光面11に対して0.5〜1mm離れた位置
に設けられ、入力蛍光面11により得られた光電子を増
幅する電子増倍器12、および電子増倍器12で増幅さ
れた光電子を再び可視光(蛍光)に変換する出力蛍光面
13からなる。なお、入力蛍光面11は、入力蛍光面1
1によりX線から変換された可視光(蛍光)を光電子に
変換する光電面11aが蒸着されている。また、出力蛍
光面13には、20〜30kVの電圧が、電源装置6に
より印加されている。
【0020】出力窓5は、ガラス板5aとガラス板5a
に一体的に形成されたフィルタ層5bとからなり、出力
像の光強度を1/1000ないし概ね1に近い0.95
程度に変更可能な透過率に設定されている。また、フィ
ルタ層5bは、例えばフィルム状の光学フィルタにより
提供される。
【0021】図2は、図1に示したX線画像検出器に用
いられる電子増倍器の構成の一例を示すもので、電子増
倍器12は、複数の増幅板12a,12b,・・・,1
2nが絶縁体12−1を介して積層されたもので、電源
装置6により、例えば数100V刻みの電圧が、選択的
に、印加可能である。
【0022】次に、図1に示したX線画像検出器1によ
るX線の検出について説明する。
【0023】入力窓3を通って入力蛍光面11に入射さ
れたX線像(検査対象物としての被写体を透過し、対象
物の構成に対応して強度が変化されたX線)は、入力蛍
光面11の光電面11aにより電子像に変換される。
【0024】電子像を構成する個々の電子は、電子増倍
器12の増幅板12a,12b,・・・,12nにより
順次増幅され、出力蛍光面13で再び可視光に変換され
る。
【0025】出力蛍光面13により変換された可視光
は、出力窓5を通って真空外囲器2の外部に出射され、
光学系9によりCCDカメラ8の受光面に結像される。
【0026】なお、CCDカメラ8は、1セットでも出
力像を撮影可能であるが、X線画像検出器1がX線を検
出可能な撮像領域が大きくなると、CCDカメラ8と出
力蛍光面13との間の距離が増大されてX線撮像装置全
体の奥行きが増大する。このため、図1に示したよう
に、例えば4つのCCDカメラ8,8を用いて、150
mm×150mmに撮像領域を分割して撮像することに
より、出力蛍光面13と各CCDカメラ8との間の距離
を150mm程度にすることができる。
【0027】また、図1においては、電子増倍器12
を、複数の増幅板12a,12b,・・・,12nによ
り構成した例を示したが、例えばProceeding of the SI
D. Vol. 123/3の113ページに示されているように、
周知のCRT(カソード・レイ・チューブ)で使用され
ているチャンネル増幅器を応用してもよい。
【0028】図3は、X線イメージ管を用いた周知のX
線診断装置において、利用されることのある様々な用途
で、TVカメラ(CCDカメラ)の1フレームあたりに
換算したX線イメージ管に入射するX線量と電子増倍器
の増幅率を1とした時の電荷量f(10−15)C(ク
ーロン)との関係を示すもので、一般的なCCDカメラ
における蓄積電荷の飽和レベルとノイズレベルと同時に
表示している。
【0029】図3に示されるように、今日利用されてい
るさまざまなX線診断に利用されるX線量は、それぞ
れ、弱いX線を用いる透視の場合に、概ね1μR/Fか
ら3μR/F程度、循環器診断(DA)の場合に、10
μR/Fから200μR/F、および血管造影(DS
A)の場合に、70μR/Fから1000μR/F程度
である。このことから、上述したように、電子増倍器の
増幅率が1の場合、透視は可能であるが、DAやDSA
においては、CCDカメラの蓄積電荷量が飽和してしま
うことが認められる。
【0030】図4は、図1に示したX線画像検出器1の
出力窓5の透過率とCCDカメラに蓄積される電荷量と
の関係を示し、出力窓5の透過率を、例えば1/200
(0.5%)とすることにより、入射X線量が変化して
もCCDカメラにおける蓄積電荷量が飽和しないことが
確認されている。なお、実際には、出力窓5の透過率を
変化することにより、弱いX線を用いる透視において
は、CCDカメラが蓄積可能な電荷量が低下する(画像
が得られにくくなる)ことから、電子増倍器12の各増
幅板12a,12b,・・・,12nに印加される電圧
を適切に設定して増幅率を変化することにより、さまざ
まなX線量のX線像を撮影可能となる。
【0031】例えば、弱いX線による透視の場合に、電
子増倍器12の増幅率を500程度に、DAにおいて
は、同増幅率を5〜50程度に、DSAにおいては、同
増幅率を1〜10程度にすればよいことがわかる。
【0032】ここで、電子増倍器12の増幅板12a,
・・・,12nが10段(10枚)で構成されている場
合、例えば、初段(最も入力窓側に位置されている増幅
板)から5段目を入力蛍光面と同じ0Vとし、6段目か
ら10段目に、例えば300V間隔の電圧を印加するこ
とで1段あたりの増幅率を2とすると、合計の増幅率
は、16倍となる。これにより、出力窓5の透過率を減
少させてCCDカメラにより蓄積される電荷量を低下さ
せた場合であっても、同一のCCDカメラによりDAが
可能となる。
【0033】同様に、電子増倍器12の2段目から10
段目までの増幅板に、300Vずつ電位差を設けると、
500倍程度の増幅率が得られる。
【0034】なお、多くの場合、光電面11aから放出
された電子の全てが電子増倍器12の初段の増幅板に到
達するとは考えにくく、出力窓5の透過率と電子増倍器
12の全体の増幅率は、図5を用いて以下に説明するよ
うに、入手可能な透過率を呈する出力窓5と電子増倍器
12が提供可能な増幅率により、複数の組み合わせの中
から選択できる。
【0035】図5は、出力窓5の透過率と電子増倍器1
2の増幅率との関係を示すもので、電子増倍器12が提
供可能な増幅率が0.2から200である場合、出力窓
5の透過率としては、1/50(0.02)が適切であ
る例を示している。
【0036】換言すると、出力窓5に透過率が0.02
の材質を用いる場合は、電子増倍器12の増幅率が0.
2から200の範囲を提供可能であればよく、例えば、
増幅板12a,12b,・・・,12nの枚数、それぞ
れの増幅板間に印加する電圧の大きさ、および電位差を
与える増幅板の段数(任意の増幅板間に電位差のない段
が組み合わせられる)を最適に選択することで、利用可
能な出力窓5の透過率および電子増倍器12の増幅率
は、任意の組み合わせにより提供される。
【0037】図6は、図1に示したX線画像検出器と撮
像系の別の実施の形態を説明する概略図である。なお、
図1に示した構成と同一の構成には同じ符号を付して詳
細な説明を省略する。
【0038】図6に示されるように、X線画像検出器1
01は、真空外囲器2、入力窓3、X線−可視光変換部
4(電子増倍器12)、出力窓5および電源装置6を有
する。また、撮像系107は、CMOS型の光電変換素
子であるCMOS型イメージセンサ(CMOSカメラ)
108、および結像光学系9を有している。
【0039】図6に示したX線画像検出器101および
撮像系107によれば、入力窓3を通って入力蛍光面1
1に入射されたX線像は、入力蛍光面11の光電面11
aにより電子像に変換され、電子増倍器12により所定
の増幅率で増幅されたのち、出力蛍光面13で再び可視
光に変換されて、出力窓5を通ってCMOSカメラ10
8の受光面に結像される。
【0040】なお、CMOSカメラ108は、CCDカ
メラ8(図1)に比較して、ダイナミックレンジが広
く、しかも、現在半導体として広く用いられているMO
S型の半導体の製造方法を、実質的にそのまま応用して
製造可能であり、CCDカメラに比較して低価格で入手
できる。また、今日利用されている医療用X線診断装置
に要求される画素ピッチ(分解能)は、150μm程度
であり、CCDカメラ8を、CMOSカメラ108に置
き換えたとしても、十分な分解能が得られる。
【0041】さらに、X線画像検出器および撮像系に
は、例えば400×400mm程度の広い面積の全域
を、歪みなく均質に撮影できることが要求されている。
このため、X線画像検出器とCMOSカメラとの間の距
離を、例えば図1に示したと同様に150mmとし、そ
れぞれのCMOSカメラが分担すべき撮影領域の大きさ
を100×100mmと仮定するすると、カメラの必要
数は16個となる。このことから、CMOSカメラ10
8を用いた場合に低減可能な撮像系107のコストが非
常に高くなる。
【0042】図7は、図1および図6に示したX線画像
検出器と撮像系のさらに別の実施の形態を説明する概略
図である。なお、図1に示した構成と同一の構成には同
じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0043】図7に示されるように、X線画像検出器2
01は、真空外囲器2、入力窓3、X線−可視光変換部
4(電子増倍器12)、出力窓205、電源装置6、お
よび出力窓205の出射側に設けられたCMOS型の光
電変換素子であるCMOS型イメージセンサ210を有
している。
【0044】CMOS型イメージセンサ210は、周知
のCCDセンサに比較して、ダイナミックレンジが広
く、しかも(図1あるいは図6に示したような)結像光
学系を必要としないので、撮像装置までを考慮した場合
に、装置全体の奥行きを100mm以下にすることが可
能である。なお、CMOS型イメージセンサ210に換
えて、複数のCCDセンサチップをマトリクス状に配列
してもよい。
【0045】CMOS型イメージセンサ210は、図6
において説明した理由によりCCDカメラに比較して低
価格で入手可能であるのみならずCMOS型イメージセ
ンサを動作させる周辺回路(図示しない)も同時に提供
可能であるから、装置全体の厚さを低減するために好都
合である。なお、X線画像検出器および撮像系に、例え
ば400×400mm程度の広い面積の全域を均質に撮
影できることが要求される場合には、CMOS型イメー
ジセンサ、例えば図1に示したように複数のCCDカメ
ラを用いる。
【0046】また、CMOS型イメージセンサ210を
用いることにより、結像レンズ系を用いる例に比較し
て、検出された出力像の歪みが低減されるので、特に、
例えば400×400mm程度の広い面積の全域を均質
に撮影できることが要求される場合に有益である。
【0047】なお、出力窓205としては、好ましく
は、出力蛍光面13に出力された画像に歪みを生じさせ
ることないよう、周知の光ファイバプレートとする。
【0048】図8は、図7に示したX線画像検出器およ
び撮影装置の別の実施の形態を説明する概略図である。
なお、図7に示した構成と同一の構成には同じ符号を付
して詳細な説明を省略する。
【0049】図8に示されるように、X線画像検出器3
01は、真空外囲器2、入力窓3、X線−可視光変換部
4(電子増倍器12)、出力窓205、電源装置6、出
力窓205の出射面側に近接して配列され、出力像を光
電変換する複数の半導体からなる平面型光電変換素子
(フォトダイオードアレイ)311およびフォトダイオ
ードアレイ311の出射面に一体的に形成されているマ
トリクス型読出回路312を有している。
【0050】フォトダイオードアレイ311により出力
された画像信号(電荷)は、例えばTFT(薄膜トラン
ジスタ)を含むマトリクス型読出回路312を経由して
取り出され、図示しない画像処理回路(メモリ)によ
り、2次元画像として、再構築される。これにより、高
速で、画像を取り出す(再生する)ことが可能となる。
【0051】なお、読出回路312に利用されるTFT
構造は、例えば液晶表示装置により既に実用化されてお
り、また比較的大きな面積の平面構造を容易に提供でき
る。
【0052】また、電子増倍器12により入射X線が所
定レベルまで増幅されているので、読出回路として単に
TFT構造を配置した周知の例に比較して、S/N(信
号/ノイズ)比を改善できる。
【0053】図9は、図8に示したX線画像検出器およ
び撮影装置の変形例を説明する概略図である。なお、図
8に示した構成と同一の構成には同じ符号を付して詳細
な説明を省略する。
【0054】図9に示されるように、X線像撮像装置4
01は、真空外囲器2、入力窓3、X線−可視光変換部
4(電子増倍器12)、電源装置6、(可視光変換部4
の)電子増倍器12の出力側に電子増倍器12と一体的
に配列され、電子増倍器12から放出された電子を蓄積
する複数のキャパシタを含む平面型容量素子アレイ41
3および平面型容量素子アレイ413に一体的に形成さ
れたマトリクス型読出回路414を有している。
【0055】図9に示した構成によれば、電子増倍器1
2により増幅され、最終段の増幅板12nにより加速さ
れて放出された電子は、平面型容量素子アレイ413に
より検出されて蓄積され、(図8を用いて説明したと同
様のTFT構造が与られた)読出回路414により取り
出され、図示しない画像処理回路で2次元画像として再
構築される。これにより、高速で、画像を取り出す(再
生する)ことが可能となる。なお、検出器全体の厚さ
は、概ね50mmである。
【0056】なお、上述したそれぞれの実施の形態にお
いて、入力側の有効領域および出力側の有効領域の大き
さは、ほぼ同じであるが、それは、両者が円形または楕
円形の場合は、それぞれの直径または長径の比率が、あ
るいは両者が矩形の場合は、それぞれの対角線長の比率
が、およそ1.0±0.2の範囲であることを意味して
いる。
【0057】以上説明したように、この発明において
は、複数の増幅板を含む電子増倍器のそれぞれの増幅板
に印加される電圧および電圧が印加される増幅板の数を
任意に設定することにより出力蛍光体に到達する光電子
量を制御するとともに出力窓の透過率を任意の透過率と
することで、撮像系が電子を保持可能な最適な光量を導
くことにより、さまざまなX線量のX線を検出できる。
【0058】また、X線を可視光に変換し、その可視光
から得られる光電子を増倍し、増倍された光電子をもう
一度可視光に変換して得られる出力画像を、CMOS型
撮像素子で撮像し、またはフォトダイオードやキャパシ
タにより再び電子に変換してマトリクス型の読み出し回
路により取り出すことにより、入力蛍光面から撮像系の
全体までの厚さを低減できる。なお、入力蛍光面と出力
蛍光面との間に、電子増倍器が設けられているので、高
いS/N(信号/ノイズ))比で、X線像を検出でき
る。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、平面型のX線画像検出器を用いることから、検出器
全体の厚さ(奥行き)が低減される。
【0060】また、医療用として必要な幅広いX線照射
条件に対応可能なX線像検出器が提供される。
【0061】さらに、X線イメージ管構造に換えて、平
面型のX線画像検出器としておき換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明よるX線画像検出器を使用した撮像装
置を示す概略図。
【図2】図1に示したX線画像検出器に用いられる電子
増倍器の構成の一例を示す概略図。
【図3】CCDカメラが検出可能な飽和レベル以前の電
子数を電荷量に換算したものを入射X線量と対比させた
結果を示すグラフ。
【図4】図1に示したX線画像検出器における出力窓の
透過率を1/1000として、電子増倍器の増幅率を1
〜1000の範囲で可変させた場合に、CCDカメラが
保持可能な電荷量を示すグラフ。
【図5】図1に示したX線画像検出器における出力窓の
透過率を1/100として、電子増倍器の増幅率0.0
2〜200の範囲で可変させた場合に、CCDカメラが
保持可能な電荷量を示すグラフ。
【図6】図1に示したX線画像検出器と撮像系の別の実
施の形態を説明する概略図。
【図7】図1および図6に示したX線画像検出器と撮像
系とは異なる実施の形態を説明する概略図。
【図8】図7に示したX線画像検出器および撮影装置の
別の実施の形態を説明する概略図。
【図9】図8に示したX線画像検出器および撮影装置の
変形例を説明する概略図。
【符号の説明】
1・・・X線画像検出器、 3・・・入力窓、 4・・・X線−可視光変換部、 5・・・出力窓、 6・・・電源装置、 8・・・CCDカメラ、 12・・・電子増倍器、 12(a〜n)・・・増幅板、 101・・・X線画像検出器、 108・・・CMOSカメラ、 201・・・X線画像検出器、 205・・・出力窓、 210・・・CMOS型イメージセンサ、 301・・・X線画像検出器、 311・・・平面型光電変換素子、 312・・・マトリクス読出回路、 401・・・X線画像検出器、 413・・・平面型容量素子アレイ 414・・・マトリクス型読出回路。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力されたX線を光電子に変換する光電面
    を有する入力蛍光面と、入力蛍光面の光電面から出力さ
    れた光電子を可視光に変換する出力蛍光面と、入力蛍光
    面と出力蛍光面との間に設けられ、複数の増幅板を含ん
    で前記光電面から放出されて出力蛍光面に向かう光電子
    を増倍する電子増倍器と、出力蛍光面に生成された可視
    光像を出射する出力部と、前記可視光像電気的画像信号
    に変換して取り出す撮像手段とを有するX線画像検出器
    において、 前記電子増倍器の増倍率または前記出力部から出射する
    可視光像の透過率の少なくとも一方を変化させることが
    できることを特徴とするX線画像検出器。
  2. 【請求項2】前記入力蛍光面のX線を検出する領域と前
    記出力蛍光面が可視光像を出力する領域がほぼ等しく形
    成されていることを特徴とする請求項1項記載のX線画
    像検出器。
  3. 【請求項3】前記電子増倍器の像倍率または前記出力部
    の透過率は、照射されるX線のX線量に応じて可変され
    ることを特徴とする請求項1項または2項記載のX線画
    像検出器。
  4. 【請求項4】前記電子増倍器は、電圧が印加される増幅
    板の数が変化されることにより、1/1000ないし1
    0の範囲の増倍率に可変可能であることを特徴とする請
    求項1項または2項記載のX線画像検出器。
  5. 【請求項5】前記出力部の透過率は、1/1000〜約
    1の範囲内に設定または可変可能であることを特徴とす
    る請求項1項または2項記載のX線画像検出器。
  6. 【請求項6】前記撮像手段は、MOS型半導体を用いた
    撮像素子により構成されることを特徴とする請求項1項
    または2項記載のX線画像検出器。
  7. 【請求項7】前記撮像手段は、MOS型半導体を含む平
    面型光電変換素子により構成されることを特徴とする請
    求項1項または2項記載のX線画像検出器。
  8. 【請求項8】前記撮像手段は、平面型容量素子であるこ
    とを特徴とする請求項7項記載のX線画像検出器。
  9. 【請求項9】前記撮像手段により変換された画像信号
    は、マトリクス構造が与えられた平面型半導体素子によ
    り読み出されることを特徴とする請求項1項または2記
    載のX線画像検出器。
  10. 【請求項10】前記撮像手段は、前記出力部からの出力
    像を複数領域に分割して撮像することを特徴とする請求
    項1項または2項記載のX線画像検出器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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