JP2000193439A - 立体形状を認識する方法および装置並びに立体形状認識用プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

立体形状を認識する方法および装置並びに立体形状認識用プログラムを記憶した記憶媒体

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JP2000193439A
JP2000193439A JP10373345A JP37334598A JP2000193439A JP 2000193439 A JP2000193439 A JP 2000193439A JP 10373345 A JP10373345 A JP 10373345A JP 37334598 A JP37334598 A JP 37334598A JP 2000193439 A JP2000193439 A JP 2000193439A
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Masami Bushi
正美 武士
Naoya Murota
直哉 室田
Takeshi Nakajima
毅 中島
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続的に変化する曲面の一部の形状を認識す
ること。 【解決手段】 認識対象物の表面の位置を示す座標デー
タを有する距離画像データが入力される距離画像データ
入力工程S1と、この距離画像データ入力工程S1にて
入力された距離画像データから複数のサンプリング点を
抽出するサンプリング点抽出工程S2と、このサンプリ
ング点抽出工程S2にて抽出された複数のサンプリング
点の距離データを測定値として各距離データの位置から
所定の二次曲面上の一点までの距離の偏差の二乗の総和
が最小となる当該二次曲面の方程式の係数を算出する二
次曲面係数算出工程S3と、この二次曲面係数算出工程
S3にて算出された二次曲面の各係数に基づいて認識対
象物の特徴を判定する特徴判定工程S4とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体形状認識方法
および装置に係り、特に、曲面を有する立体形状の位
置、姿勢および形状を認識する立体形状認識方法および
装置に関する。本発明はさらに、このような方法および
装置を実現するための立体形状認識用プログラムに関す
る。
【0002】本発明は、製品の立体形状検査、寸法測
定、組立位置決めなどの一般にロボット・ビジョンと呼
ばれる分野などの生産技術一般に適用できる。さらに、
ASVや、自動運転など自動環境認識を必要とする分野
に応用できる。
【0003】
【従来の技術】三次元情報を用いて対象となる物体の位
置や姿勢を知ることはロボットビジョンの究極の課題で
あるにもかかわらず、現実に認識可能な形状は未だ限ら
れている。従来例では、三次元物体の直線や円弧部分、
多面体の平面部分などを対象に認識を行っているにすぎ
ない。対象として曲面を扱った例は元来少なく、対象の
エッジ情報(輪郭線)に基づいて曲面を認識するアルゴ
リズムが提案されている(例えば、昭晃堂、三次元画像
計測、1996年初版第5刷、137頁)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、自由曲面などの複雑な形状を対象とすること
が可能であるが、エッジ情報の全く得られない滑らかに
変化する三次元曲面の各部分の特徴を認識することがで
きない、という不都合があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、係る従来例の有する不都合を
改善し、特に、連続的に変化する曲面の一部の形状を認
識することのできる立体形状認識方法および装置を提供
することを、その目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、認
識対象物の表面の位置を示す座標データを有する距離画
像データが入力される距離画像データ入力工程と、この
距離画像データ入力工程にて入力された距離データから
複数のサンプリング点を抽出するサンプリング点抽出工
程と、このサンプリング点抽出工程にて抽出された複数
のサンプリング点の距離データを測定値として各距離デ
ータの位置から所定の二次曲面上の一点までの距離の偏
差の二乗の総和が最小となる二次曲面の方程式の係数を
算出する二次曲面係数算出工程と、この二次曲面係数算
出工程にて算出された二次曲面の方程式の各係数に基づ
いて認識対象物の特徴を判定する特徴判定工程とを備え
た、という構成を採っている。これにより前述した目的
を達成しようとするものである。ここで、二次曲面の方
程式というのは、x,y,zについての二次方程式であ
る。
【0007】本発明では、二次曲面係数算出工程にて、
二次曲面からの偏差の二乗の総和が最小となるように二
次曲面の係数を算出し、そして、特徴判定工程にて、こ
の二次曲面の方程式の各係数の値に基づいて当該曲面の
特徴を判定する。曲面の特徴としては、例えば楕円面や
双曲面等の二次曲面の形状や、主軸の方向による曲面の
傾きや、主軸と曲面の交点の位置などである。これらは
二次曲面の係数から実時間で容易に算出可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に
よる立体形状認識方法は、認識対象物の表面の位置を示
す座標データを有する距離画像データが入力される距離
画像データ入力工程S1と、この距離画像データ入力工
程S1にて入力された距離画像データから複数のサンプ
リング点を抽出するサンプリング点抽出工程S2と、こ
のサンプリング点抽出工程S2にて抽出された複数のサ
ンプリング点の距離データを測定値として各距離データ
の位置から所定の二次曲面上の一点までの距離の偏差の
二乗の総和が最小となる当該二次曲面の方程式の係数を
算出する二次曲面係数算出工程S3と、この二次曲面係
数算出工程S3にて算出された二次曲面の各係数に基づ
いて認識対象物の特徴を判定する特徴判定工程S4とを
備えている。
【0009】距離画像データは、測定対象物の表面まで
の距離データの配列である。その距離は、カメラ焦点か
らの距離や、また、測定対象物の物体座標系の原点から
の距離である。濃淡画像データが測定対象物の表面の明
るさの配列であるものと対応する。この距離画像データ
は、種々の三次元計測装置で計測する。三次元計測に
は、光の飛行時間に基づいて距離を測定するものと、カ
メラ座標系に固定した三角測量法で計算するものとがあ
る。三角測量法を用いるために、照射光の照射角度とカ
メラ焦点から各画素への直線とカメラ座標系とのなす角
に基づくものとがある。照射光の照射角度は、一般的に
は、空間コードと対応する。空間コードを画素値とする
画像を空間コード座標という。空間コード座標を得るに
は、例えばスリット光や、またはグレイコードパターン
を照射する。距離画像データ入力工程S1では、何らか
の手法で計測された距離画像データ2を読取る。
【0010】図2はサンプリング点の抽出の一例を示す
説明図である。図2に示すように、距離画像データ2に
対して所定の大きさの探索ウインドウ3を重ね、これを
探索シフト量6に応じて走査させる。探索ウインドウを
図2中斜線で示し、走査の例を符号7で示す。この探索
ウインドウ3について、さらにサンプリング間隔5を設
定する。このサンプリング間隔5を変更することで、サ
ンプリング点の数が変化する。探索シフト量6とサンプ
リング間隔4とを変更しつつ探索ウインドウ3を走査す
ることで、粗い計測で大まかな位置を探索したのち、詳
細な計測で精度を高めることができる。
【0011】この探索ウインドウ3の走査を繰返しつ
つ、サンプリング点4の距離データの点群を二次曲面に
当てはめる。二次曲面の例を図3に示す。二次曲面には
楕円面、楕円放物面、双曲放物面、1葉双曲面、2葉双
曲面の5つの固有二次曲面に分類できる(例えば、図説
数学の事典、朝倉書店、藤田宏等訳、1992年初版第
1版、845頁以下等参照)。図3の符号10で示すの
は楕円面である。一般に、球面も楕円面に含まれる。二
次曲面は楕円面では、原点を通り曲面上の2点を結ぶど
のような線分も、原点で二等分される。この性質から原
点は楕円面の中心と呼ばれる。図3に示す楕円面の中心
は原点であり、これを符号11で示す。
【0012】
【数1】
【0013】二次曲面は、x,y,zに関する二次方程
式(1)で表される。簡単のためにaik = akiとお
き、さらに式(2)とおく。D=0ならば、対称の中心
がなく、無心二次曲面と呼ばれる。この場合、さらにJ
=0であれば柱面、J<0であれば楕円放物面、J>0
であれば双曲放物面となる。D≠0であれば対称の中心
があり、有心二次曲面と呼ばれる。この場合、J=0な
らばすい面、sD>0,t>0J<0であれば楕円面、
sDとtとが同時に性でない場合にはJ>0、J<0に
従って1葉双曲面又は2葉双曲面となる。これら有心曲
面の中心は式(3)で示す三平面の交点で与えられる。
二次曲面を表す二次方程式が得られた後、特徴判定工程
S4は、この式(3)により当該二次曲面の方程式の各
係数に基づいて当該曲面の中心位置を算出する。
【0014】図3に示す例では二次方程式に混合項(x
y,xz,yzの項)が現れていないが、これらを回転
すると混合項が現れる。また、混合項は必ずある1つの
回転(主軸変換)で消去することができる。したがっ
て、主軸変換を行った回転の大きさを求めることで、二
次曲面の傾きを調べることができる。
【0015】式(1)に示すa11...a44の各係数を
求めるには、すなわち、所定の二次曲面に図2に示すサ
ンプリング点の点群を当てはめるには、最小二乗法を用
いる。非線形最小二乗法は一般に困難であるが、ニュー
トン・ガウス法などの数値解法で解くことができる。し
かし、ニュートン・ガウス法による数値計算では、反復
計算を必要とするため計算時間を要し、さらに解が発散
してしまうことがある。これに対し、本実施形態では、
計算の安定性と処理速度の向上を図るため、実際の曲面
からサンプリング点までの距離ではなく、陰関数表示し
た右辺の値を距離とし、この距離の二乗和が最小となる
ようにすることで問題を簡略化し、解析解を得られるよ
うにしている。すなわち、二次曲面係数算出工程S3
は、二次曲面を表す二次方程式(4)を陰関数表示した
ときの値S(x,y,z)を距離として二乗差の総計を
算出する工程を備えている。これにより、厳密性が犠牲
にはなるが、解析解を得ることができるため、解が発散
することもなく、さらに反復計算を必要としないため高
速に二次方程式の各係数を近似することができる。
【0016】
【数2】
【0017】二次曲面を再度式(4)で表す。そして、
式(1)の両辺をC44で割、サンプリング点(xi,y
i,zi)に対して得られる偏差の二乗和dは、式(5)
で表される。このdが最小となるように各係数C11...
C44を求めると、式(6)のようになる。M-1はMの逆
行列、[C11 …C34]Tは転置行列である。各サンプリン
グ点の点群が与えられる毎に、二次曲面係数算出工程S
3この最小となる各係数を算出する。
【0018】図4は本発明の一実施形態による立体形状
認識装置の構成例を示すブロック図である。図4に示す
ように、立体形状認識装置は、認識対象物の表面の位置
を示す座標データを有する距離画像データが入力される
距離画像データ入力手段20と、この距離画像データ入
力手段20へ入力された距離画像データ上にて探索ウイ
ンドウを走査する探索ウインドウ走査手段21と、探索
ウインドウ走査手段21によって走査される探索ウイン
ドウ中の複数のサンプリング点の距離データを抽出する
サンプリング点抽出手段22とを備えている。
【0019】しかも、このサンプリング点抽出手段22
によって抽出された当該複数の距離データを含む二次曲
面を定義する二次方程式の係数と当該二次曲面から各距
離データまでの偏差の二乗の総和を算出する二次曲面算
出手段23と、探索ウインドウの大きさとウインドウ走
査手段21による走査間隔とサンプリング点抽出手段2
2のサンプリング間隔とのうち1又は2以上の計測条件
を偏差の二乗の総和が最小となるまで変更させる計測条
件変更手段24と、この計測条件変更手段24によって
偏差の二乗の総和が最小となった条件での二次方程式の
係数に基づいて当該二次曲面の特徴を判定する特徴判定
手段25とを備えている。
【0020】計測条件変更手段24は、例えば、図2に
示す探索ウインドウ3の大きさと、探索シフト量6と、
サンプリング間隔5とを変更する。探索ウインドウ3
は、測定対象物の面に存在する曲面よりも若干小さめの
大きさが望ましい。また、探索シフト量6とサンプリン
グ間隔5は、例えば予め定められた形状の曲面を探索す
るのであれば、最初は粗く、当該形状の位置が明らかに
なるに応じて次第に細かく設定するとよい。
【0021】そして、計測条件変更手段24は、式
(2)に示す偏差の二乗和が最小となるまで計測条件を
変更する。また、例えば測定対象物の位置を計測するた
めに特定形状の曲面の中心位置を基準とする場合には、
二次方程式の係数に基づいて当該二次曲面が無心曲面で
ある場合には当該二次曲面を破棄し、再度条件を変更し
ながら探索を継続するようにしても良い。
【0022】そして、測定対象物の位置を計測したい場
合には、図1に示した方法の場合と同様に、特徴判定手
段25が、二次方程式の係数に応じて当該二次曲面が有
心曲面である場合には当該曲面の中心位置を当該二次方
程式の係数に基づいて算出する中心位置算出機能を備え
ると良い。また、測定対象物の傾きを計測したい場合に
は、特徴判定手段25が、二次方程式の係数に基づいて
当該二次曲面の主軸の傾きを算出する主軸傾き算出機能
を備えるとよい。
【0023】図5(A)は図4に示した立体形状認識装
置のハードウエア資源の構成を示す説明図である。図5
に示すように、図1に示す方法を実施するための装置
は、市販のパーソナルコンピュータ(演算装置)で実現
できる。また、図5(A)に示す例では、光切断法によ
り測定対象物30に照射するスリット光31にて空間コ
ード化画像を取得し、この空間コード化画像に基づいて
距離画像データを生成する。図5(B)に距離画像の一
例を示す。
【0024】図5に示すようなコンピュータ(演算装
置)は、演算を行うCPUと、このCPUの主記憶とな
るRAMと、プログラムを記憶する記憶媒体とを備えて
いる。この記憶媒体は、ROMや磁気ディスクなどデー
タを不揮発的に記憶しておくものであれば、どのような
ものでもよい。
【0025】この記憶媒体には予め各種プログラムが格
納されていて、本実施形態では特に、認識対象物の立体
形状を認識するための立体形状認識用プログラムが格納
されている。このプログラムが順次CPUにより実行さ
れることで、演算装置としてのコンピュータは、上記計
測条件変更手段24や、二次曲面算出手段23や、特徴
判定手段25等として動作する。
【0026】この立体形状認識用プログラムは、コンピ
ュータを動作させる指令として、認識対象物の表面の位
置を示す座標データを有する距離画像データの入力を受
付させる距離画像データ入力指令と、この距離データ入
力指令に応じて入力される距離データから複数のサンプ
リング点を抽出させるサンプリング点抽出指令と、この
サンプリング点抽出指令にて抽出される複数のサンプリ
ング点を測定値として当該サンプリング点から所定の二
次曲面上の一点までの距離の二乗の差の総計が最小とな
る二次曲面の方程式の係数を算出させる二次曲面係数算
出指令と、この二次曲面係数算出指令にて算出された二
次曲面の各係数に基づいて認識対象物の表面の形状を判
定する形状判定指令とを備える。
【0027】「動作させる指令」というときには、各指
令のみで演算装置(コンピュータ)を動作させる指令
と、演算装置に予め格納されているオペレーティングシ
ステム等の他のプログラムに依存して当該コンピュータ
を動作させる指令とのいずれかまたは双方を含む。例え
ば、図4に示す例では、距離画像データ入力指令は、オ
ペレーティングシステムのファイル入出力機能に依存し
て、所定の名称または所定の領域に格納される距離画像
データをコンピュータに読出させる指令である。従っ
て、距離画像データ入力指令は、例えば、オペレーティ
ングシステムに読出し対象のファイル名を引渡す指令で
ある。このように、当該立体形状認識用プログラムを記
憶する記憶媒体であって、当該プログラムをユーザへ搬
送する用途の記憶媒体には、例えば「オペレーティング
システムに読出し対象のファイル名を引渡す指令」のみ
が格納される場合がある。これは、動作させようとする
コンピュータのオペレーティングシステム等との関係で
定り、このような指令であっても、上記「動作させる指
令」に含まれる。
【0028】このプログラムファイルは、可搬性のある
記憶媒体に格納されて当該コンピュータに供給される。
この記憶媒体は、CD―ROMやフロッピーディスクな
どデータを不揮発的に記憶しておくものであれば、どの
ようなものでもよい。また、他のホスト装置から通信回
線を経由して補助記憶装置にプログラムを供給すること
もできる。
【0029】次に、動作を説明する。図5に示す例で
は、三次元計測装置32がスリット光を操作し、3Dカ
メラからの入力情報に基づいてコンピュータのメモリ上
に正方状に並んだサンプリング点の三次元座標を取込
む。本実施形態では、対象を二次曲面と仮定し、図2に
示すように矩形状のウインドウを設け、探索領域内を移
動しながらこの領域内にある三次元座標点に最もフィッ
トする二次曲面を当てはめ、その結果得られる係数を二
次曲面の性質に基づいて分類する。そして、登録されて
いる有心二次曲面モデルと比較することにより曲面の中
心位置を認識する。
【0030】コンピュータメモリ上に三次元座標値が入
力されると、探索ウインドウを設け、この中にあるサン
プリングデータを用いて式(6)を解きCを求める。そ
して、二次曲面の性質に基づいて面を分類し、認識対象
物の形状を判定する。そして、有心二次曲面であれば、
モデルに最も近い位置で得られたパラメータを用いて有
心曲面の中心位置を計算する。得られた中心座標が面デ
ータの手前にあるか奥にあるかを判定することで、当該
二次曲面が凹面なのか凸面なのかを判定することができ
る。また、厳密には、二次曲面の曲率を求めて符号を判
定することで面の凹凸を計算することができる。
【0031】ここで探索ウインドウ内のサンプリング間
隔、およびウインドウを移動させる探索シフト量を可変
にできるようにしている。この探索は複数回にわたって
行われる。まず、サンプリング間隔および探索シフト量
を大きく取り、全体を高速に探索しておおよその位置を
見つける。その後、この周囲数画素に探索範囲を絞り、
次はサンプリング間隔、シフト量を小さく取り探索範囲
を細かく探索して精度を向上させる。最小二乗法の偏差
に変化がなくなるまでこの処理を繰返すことにより、精
度を犠牲にせずに高速に曲面を探索することができる。
本実施例では、10×10程度のサンプリング間隔から
開始し、続いて探索ウインドウ内全ての画素を用いて二
次曲面での近似を行う。
【0032】上述したように本実施形態によると、二次
曲面の標準形の係数を用いて形状を表現するため、複雑
な自由曲面であっても、分割すれば有心二次曲面で近似
できることから、ほとんどの機械部品の曲面を認識対象
にできる。また、計測した点群に直接二次曲線を当ては
め、係数から曲面を分類し、パラメータから登録されて
いるモデル曲面とその位置を見つけるため、点群に微少
平面近似した法線ベクトルの曲率などから面の位置や姿
勢を求める従来の手法と比較して格段に精度を向上させ
ることができ、しかも、対象の姿勢によらず検出が可能
である。そして、複数のサンプリング点に二次曲面を当
てはめる際に、サンプリング点の幾何学的距離でなく陰
関数の右辺を仮想的な距離にして最小二乗法を適用する
ため、厳密性が犠牲になるとはいえ、解析解を得ること
ができ、すると、数値解析による反復計算が必要なく、
従って、計算が速く、解が発散することがない。また、
良好な精度を得ることができた。
【0033】さらに、探索ウインドウ内のサンプリング
数と探索シフト量、探索領域を順次変化させながら複数
回探索する例では、少ない演算回数で高い精度を得るこ
とができる。
【0034】
【実施例】次に、認識対象物の位置を計測する実施例を
説明する。図6は自動車車体部品30の構造を示す説明
図である。符号38で示す部分は球面であり、この球面
の中心位置を基準として符号39で示す小さな円盤の溶
接を行う。溶接時に母材が±1 [mm] 程度の位置ズレを
起す可能性があるため、その中心位置をセンシングして
補正する必要がある。本実施例では、この位置の認識処
理の自動化を図る。この凸曲面は実際にはR4の球面で
あり、この球の中心を上記アルゴリズムによって探索す
る。
【0035】図7に本実施例でのユーザインタフェース
を示す。符号42に示す領域に距離画像データを表示す
る。距離画像データの姿勢は、符号41で示す位置・姿
勢制御パネルにて調節する。そして、面の当てはめが指
令されると、図8に示す処理を行う。
【0036】図8を参照して本実施例の処理例を説明す
る。まず、3D入力装置により距離画像データ(座標)
が入力される(ステップS11)。続いて、サンプリン
グ間隔を大きく、探索シフト量も大きく設定する(ステ
ップS12)。さらに、終了フラグをFalse(偽)とす
る(ステップS13)。この終了フラグがFalseである
状態では、探索を継続する。
【0037】そして、探索開始位置へ探索ウインドウを
セットする(ステップS14)。この位置で、ウインド
ウ内の座標値(距離データ)をサンプリングする(ステ
ップS15)。この座標値群に基づいて、二次方程式の
係数を算出する。そして、予め定められたモデルのパラ
メータと比較する(ステップS17)。ここで、残差
(偏差)が最小値であるか否かを確認する(ステップS
18)。初めての計算の場合には、当該計算された残差
を最小値とする。一方、二度目以降の計算にて残差が最
小値よりも小さければ、最小値を更新し、二次方程式の
係数Cを保存する(ステップS19)。そして、この最
小残差が過去の全ての最小残差よりも小さければ、さら
に小さい残差を得られる位置を探索するため、そのまま
処理を継続し、一方、今回求めた最小残差が過去の残差
よりも大きいのであれば、終了フラグをTrue(真)とす
る。そして、終了位置であれば(ステップS22)、終
了フラグに従って終了または継続する。
【0038】ステップS22にて終了位置でなければ、
探索ウインドウをさらにシフトさせ(ステップS2
3)、ステップS15のサンプリングに処理を戻す。ま
た、ステップS24にて終了フラグがFalseであれば、
サンプリング間隔を小さくし、さらにシフト間隔を小さ
く設定する(ステップS25)。続いて、候補位置およ
びシフト間隔から、探索領域を再計算する(ステップS
26)。本実施例では、探索ウインドウの大きさを一定
としているが、大きさの判らない曲面を特定する場合に
は、ステップS26に前後して探索ウインドウの大きさ
を変更するようにしても良い。このように、最小残差が
ある値よりも小さくならなくなるまで処理を繰返すこと
で、最適な位置を探索している。
【0039】再度図7を参照すると、図6に示す例で
は、符号38で示す部分が探索された。そして、この曲
面が球であると、a11,a14,a24,a34以外の値は理
論的には0であり、実際には十分小さい値となったた
め、球面として認識した。そして、符号40で示すパネ
ルの「パラメータ」欄には、このa11,a14,a24,a
34の4個のパラメータのみを表示している。このパラメ
ータから、球の半径および中心座標を逆算して表示し
た。また、図7の符号42で示す領域には、3D入力し
た鳥瞰図に探索した曲面のウインドウ位置を重ね描きす
ると良い。「球の…」とあるのは、球の中心座標と半径
であり、その値を表示する。「検出…」とあるのは、検
出位置であり、検出された位置を表示する。「その他」
の欄には、サンプリング数や分散値を表示する。「サー
チ」の欄には、探索ウインドウの大きさや、検索範囲
や、検索シフト量や、サンプリングレートなどを表示す
る。
【0040】図9及び図10は母材をX,Y,Z空間上
の任意の位置へ移動させたときの位置検出精度を表した
グラフである。横軸は実際の設定位置、縦軸は検出位置
であり、各軸とも±1 [mm] の範囲で高い精度が得られ
ている。そして、図11に示すように、本実施例では1
00ミクロン台の精度が得られている。これだけの精度
を得ながらも、計算に要する時間は通常のパーソナルコ
ンピュータ(Pentium200MHz)を用いて二秒以内であっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、二次曲面係数算出工程にて、二次
曲面からの偏差の二乗の総和が最小となるように二次曲
面の係数を算出し、そして、特徴判定工程にて、この二
次曲面の方程式の各係数の値に基づいて当該曲面の特徴
を判定するため、例えば、二次曲面の形状や、主軸の方
向による曲面の傾きや、主軸と曲面の交点の位置や有心
曲面での中心の位置などを高速に算出可能でき、これに
より、距離画像データに基づいて測定対象物の形状の特
徴を認識することができるという従来にない優れた立体
形状認識装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による立体形状認識方法の構
成を示すフローチャートである。
【図2】図1に示す処理例を説明するための説明図であ
る。
【図3】二次曲面の例を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態による立体形状認識装置の構
成を示すフローチャートである。
【図5】図5(A)は図4に示した装置のハードウエア
資源の構成を示す説明図で、図5(B)は距離画像の例
を示す図である。
【図6】本発明の一実施例による認識対象物の形状を示
す概略斜視図である。
【図7】本実施例によるユーザインタフェースの一例を
示す説明図である。
【図8】図4に示す構成での処理例を示すフローチャー
トである。
【図9】図8に示す処理による位置決めの精度を示すグ
ラフ図であり、図9(A)はx座標の精度を示す図で、
図9(B)はy座標の精度を示す図である。
【図10】図9に示すグラフ図に続いて、z座標の精度
を示す図である。
【図11】本実施例による精度検証の実験結果を示す図
表である。
【符号の説明】
2 距離画像データ 3 探索ウインドウ 4 サンプリング点 5 サンプリング間隔 6 探索シフト量 7 ラスタ走査の例 10 二次曲面の例 11 有心二次曲面の中心 20 距離画像データ入力手段 21 探索ウインドウ走査手段 22 サンプリング点抽出手段 23 二次曲面算出手段 24 計測条件変更手段 25 特徴判定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 毅 神奈川県横浜市都筑区桜並木2番1号 ス ズキ株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 2F065 AA04 AA17 AA33 AA53 CC00 DD03 DD06 FF01 FF04 FF09 FF24 JJ03 JJ26 QQ01 QQ17 QQ21 QQ24 QQ27 QQ29 QQ32 QQ36 QQ39 QQ42 SS13 UU05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 認識対象物の表面の位置を示す座標デー
    タを有する距離画像データが入力される距離画像データ
    入力工程と、この距離画像データ入力工程にて入力され
    た距離画像データから複数のサンプリング点を抽出する
    サンプリング点抽出工程と、このサンプリング点抽出工
    程にて抽出された複数のサンプリング点の距離データを
    測定値として各距離データの位置から所定の二次曲面上
    の一点までの距離の偏差の二乗の総和が最小となる当該
    二次曲面の方程式の係数を算出する二次曲面係数算出工
    程と、この二次曲面係数算出工程にて算出された二次曲
    面の各係数に基づいて前記認識対象物の特徴を判定する
    特徴判定工程とを備えたことを特徴とする立体形状認識
    方法。
  2. 【請求項2】 前記特徴判定工程が、前記二次曲面の方
    程式の各係数に基づいて当該曲面の中心位置を算出する
    工程を備えたことを特徴とする請求項1記載の立体形状
    認識方法。
  3. 【請求項3】 前記二次曲面係数算出工程が、二次曲面
    を表す二次方程式を陰関数表示したときの値を距離とし
    て前記偏差の二乗の総和を算出する工程を備えたことを
    特徴とする請求項1又は2記載の立体形状認識方法。
  4. 【請求項4】 認識対象物の表面の位置を示す座標デー
    タを有する距離画像データが入力される距離画像データ
    入力手段と、この距離画像データ入力手段へ入力された
    距離画像データ上にて探索ウインドウを走査する探索ウ
    インドウ走査手段と、探索ウインドウ走査手段によって
    走査される探索ウインドウ中の複数のサンプリング点の
    距離データを抽出するサンプリング点抽出手段とを備え
    ると共に、 このサンプリング点抽出手段によって抽出された当該複
    数の距離データを含む二次曲面を定義する二次方程式の
    係数と当該二次曲面から各距離データまでの偏差の二乗
    の総和を算出する二次曲面算出手段と、前記探索ウイン
    ドウの大きさとウインドウ走査手段による走査間隔と前
    記サンプリング点抽出手段のサンプリング間隔とのうち
    1又は2以上の計測条件を前記偏差の二乗の総和が最小
    となるまで変更させる計測条件変更手段と、この計測条
    件変更手段によって偏差の二乗の総和が最小となった条
    件での前記二次方程式の係数に基づいて当該二次曲面の
    特徴を判定する特徴判定手段とを備えたことを特徴とす
    る立体形状認識装置。
  5. 【請求項5】 前記特徴判定手段が、前記二次方程式の
    係数に応じて当該二次曲面が有心曲面である場合には当
    該曲面の中心位置を当該二次方程式の係数に基づいて算
    出する中心位置算出機能を備えたことを特徴とする請求
    項4記載の立体形状認識装置。
  6. 【請求項6】 前記特徴判定手段が、前記二次方程式の
    係数に基づいて当該二次曲面の主軸の傾きを算出する主
    軸傾き算出機能を備えたことを特徴とする請求項4又は
    5記載の立体形状認識装置。
  7. 【請求項7】 演算装置を使用して認識対象物の立体形
    状を認識するための立体形状認識用プログラムを記憶し
    た記憶媒体であって、前記立体形状認識用プログラムは
    前記演算装置を動作させる指令として、認識対象物の表
    面の位置を示す座標データを有する距離画像データの入
    力を受付させる距離画像データ入力指令と、この距離デ
    ータ入力指令に応じて入力される距離データから複数の
    サンプリング点を抽出させるサンプリング点抽出指令
    と、このサンプリング点抽出指令にて抽出される複数の
    サンプリング点を測定値として当該サンプリング点から
    所定の二次曲面上の一点までの距離の二乗の差の総計が
    最小となる二次曲面の方程式の係数を算出させる二次曲
    面係数算出指令と、この二次曲面係数算出指令にて算出
    された二次曲面の各係数に基づいて前記認識対象物の表
    面の形状を判定する形状判定指令とを備えたことを特徴
    とする立体形状認識用プログラムを記憶した記憶媒体。
JP10373345A 1998-12-28 1998-12-28 立体形状を認識する方法および装置並びに立体形状認識用プログラムを記憶した記憶媒体 Withdrawn JP2000193439A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105115441A (zh) * 2015-04-23 2015-12-02 北京理工大学 一种回转体零件廓形的特征点提取及自动分段方法
CN106546184A (zh) * 2016-09-30 2017-03-29 长春理工大学 大型复杂曲面三维形貌机器人柔性测量系统
JP2017162301A (ja) * 2016-03-10 2017-09-14 富士通株式会社 生体認証装置、生体認証方法および生体認証プログラム

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