JP2000188985A - スクロースを含有する栽培種トマトとその作出法 - Google Patents

スクロースを含有する栽培種トマトとその作出法

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JP2000188985A JP2000035440A JP2000035440A JP2000188985A JP 2000188985 A JP2000188985 A JP 2000188985A JP 2000035440 A JP2000035440 A JP 2000035440A JP 2000035440 A JP2000035440 A JP 2000035440A JP 2000188985 A JP2000188985 A JP 2000188985A
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聰 原田
Shiro Fukuda
至朗 福田
Hiroshi Tanaka
宥司 田中
Yukio Ishiguro
幸雄 石黒
Takahide Sato
隆英 佐藤
Hitoshi Mori
仁志 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 果実にスクロースを含有する栽培種トマトを
提供する。 【解決手段】 トマト染色体DNAを鋳型とし、2種類
のオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCR法によ
るDNA増幅反応で得られる増幅産物の大きさが、野生
種トマトのインベルターゼ遺伝子に固有のものであるか
否かにより、野生種トマトのインベルターゼ遺伝子を検
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクロースを含有する
栽培種トマト及びその作出法に関する。
【0002】
【従来の技術】トマト(Lycopersicon)属には、野生種
の中の緑色果実種であるリコペルシコン・クミエルスキ
ー(L. chmielewskii)、リコペルシコン・ペルビアヌ
ム(L.peruvianum)等のように、果実にスクロースを蓄
積する種と、栽培種(リコペルシコン・エスクレンタム
(L. esculentum))や野生種の中の赤色果実種であるリ
コペルシコン・ピンピネリフォリウム(L. pimpinellif
olium)等のようにスクロースを蓄積せずに、糖類とし
てフルクトースとグルコースのみを蓄積する種が存在す
る。
【0003】野生種におけるスクロースの蓄積には、イ
ンベルターゼが関与していることが知られており(Plan
t Physiol., 87, 737-740, 1988)、栽培種トマトにお
いては、インベルターゼcDNAの配列(Plant Cell P
hysiol. 34(2), 263-269, 1993)、及びゲノム遺伝子の
一部の配列やイントロンの位置も報告されている(Plan
t Molecular Biology, 21, 515-524, 1993)。また、上
述したように、スクロースを蓄積するのは緑果種のみで
あり、赤果種はスクロースを蓄積しないことから、果実
にスクロースが蓄積されるためには、果実にクロロフィ
ルが必要なのではないかと予想されていた。
【0004】生食用トマトとして改良されてきた栽培種
である現在の市販品種では、大果種、小果種にかかわら
ず、味や栽培適性においては野生種よりも優れている
が、スクロースを蓄積する品種は存在しない。スクロー
スを含有する栽培種の性質を栽培種に導入することがで
きれば、甘さの質の向上、単糖よりも浸透圧の低いスク
ロースの蓄積による糖含量の増大、甘味度の低いグルコ
ースの減少、スクロースの蓄積などによる甘味度の向上
が期待される。栽培種トマトとスクロースを含有する野
生種トマト(リコペルシコン・クミエルスキー)との交
雑により、スクロース含有雑種トマトが得られることが
報告されている(Plant Physiol., vol.95[4](1991),
p.1026-1035)。しかし、この交雑種の後代(F3、BC
12)は、自家受粉による着果が起こらず、リコペルシ
コン・クミエルスキーの花粉を授粉させて着果させてい
る。このような形質を有する雑種は、栽培種トマトとは
異なり、野生種の形質に近いと考えられ、実用的ではな
い。
【0005】ところで、ある遺伝子の有無あるいは遺伝
子型を調べる方法として、制限酵素断片長多型(Restri
ction fragment length polymorphisms :RFLP)に
よる解析技術が知られている。これは、遺伝子の構造の
異なる部位に制限酵素部位が存在すると、制限酵素切断
断片の大きさが異なることを利用したものである。断片
の検出には、ランダムにDNA断片をプローブとして用
いる方法が用いられている(Theor. Appl. Genet, 80,
437-448, 1990)が、特定の遺伝子をターゲットとして
そのDNA断片をプローブとして用いる方法も知られて
いる。
【0006】一方、ランダムプライマーを用いたPCR
法により、遺伝子を識別する方法が知られている(RA
PD:Random Amplified Polymorphic DNAs、Plant Cel
l Reports, 12, 293-297, 1993、Plant Physiol., 87,
737-740, 1988)。しかし、この方法は、特定の塩基配
列に基づくプライマーを使用しないので、検出感度や効
率の点で満足のいくものとはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スク
ロースの蓄積にはインベルターゼが関与していることが
知られており、トマト野生種の持つインベルターゼ遺伝
子を栽培種に導入すれば、スクロースを蓄積する栽培種
が得られることが期待される。
【0008】栽培種トマトに上記遺伝子を導入する方法
として、前述したような栽培種トマトとスクロースを蓄
積する野生種トマトとの交雑が考えられる。しかしなが
ら、前記したとおり、スクロースの蓄積と果実の赤色と
は両立しないとも考えられていた。さらに、両立したと
しても、栽培種の形質を維持しながらスクロースを蓄積
する形質を獲得した株が得られる頻度は極めて低く、し
かも性質の確認のために成体まで栽培することが必要で
あることから、目的とする株を選択することは、非常に
困難である。また、スクロースを含有する形質は劣性形
質であるため、戻し交雑による育種を行う際に、より長
い期間を必要とし、トマトにおいては通常10年程度必
要であるから、栽培種の形質を維持したスクロース含有
栽培種トマトを得ることは尚更困難である。したがっ
て、野生種のインベルターゼ遺伝子を効率的に検出する
方法が望まれる。
【0009】本発明は、上記観点からなされたものであ
り、スクロースを蓄積し、かつ、栽培種トマトとしての
形質を保持するトマトを作出するという課題自体新規な
ものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、栽培種トマトの
インベルターゼ遺伝子の塩基配列のうち、特定の部位の
配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーに用い、
トマトの染色体DNAを鋳型とするPCR法によるDN
A増幅反応を行うと、果実にスクロースを含有する野生
種トマトのインベルターゼ遺伝子を検出することができ
ることを見出した。さらに、上記の野生種トマトのイン
ベルターゼ遺伝子の検出法を利用して、果実にスクロー
スを含有する野生種トマトと栽培種トマトとの交雑種か
ら、野生種のインベルターゼ遺伝子を保持するものを選
抜することにより、スクロースを蓄積し、かつ、栽培種
トマトの形質、特に赤い果実をつけるトマトが得られる
ことを見出し、本発明に至った。
【0011】すなわち本発明は、下記工程からなるスク
ロースを含有する栽培種トマトの作出法である。 (a)果実にスクロースを含有する野生種トマトと栽培
種トマトとを交雑し、 (b)(a)で得られる交雑種と栽培種トマトを交雑
し、 (c)(b)で得られる交雑種の染色体DNAを鋳型と
し、配列番号1中、塩基番号1〜1905の配列の一部
を有するプライマーと、塩基番号1906〜2372の
配列に相補的な配列の一部を有するプライマーを用いて
PCR法によるDNA増幅反応を行い、得られる増幅産
物が野生種トマトのインベルターゼ遺伝子に固有の大き
さを有するものを前記交雑種の中から選択することによ
って、野生種のインベルターゼ遺伝子を保持する交雑種
を選抜し、 (d)前記で選抜された交雑種と栽培種トマトとを交雑
し、 (e)工程(c)と工程(d)を繰返し、果実にスクロ
ースを蓄積し、かつ、栽培種トマトの形質を有する栽培
種トマトを選抜する。
【0012】本発明はまた、果実にスクロースを含有す
る野生種トマトのインベルターゼ遺伝子を有し、果実に
スクロースを蓄積し、かつ、栽培種トマトの形質を有す
る栽培種トマトを提供する。さらに本発明は、前記栽培
種トマトにおいて、果実の食味、色、外観及び栽培適性
が栽培種トマトと同等であり、かつ、自家受粉可能な栽
培種トマトを提供する。以下、本発明において、食味、
色、外観、栽培適性等の形質が栽培種トマトと同等であ
るトマトを栽培種トマトという。赤い果実をつけず、自
家受粉できないトマトは本発明にいう栽培種トマトでは
ない。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】<1>果実にスクロースを含有する栽培種
トマトとその作出法 スクロースを含有する栽培種トマトは上記工程により作
出することができる。スクロースを含有する野生種トマ
トとしては、リコペルシコン・クミエルスキー、リコペ
ルシコン・ペルビアヌム等が挙げられ、これらと栽培種
トマト(リコペルシコン・エスクレンタム)を交雑し、
栽培種トマトのもつ味や栽培適性に関する形質を維持し
つつ、スクロースを蓄積する形質を有するものを選抜す
る。尚、スクロースを蓄積する形質の選抜は、次項で述
べる野生種インベルターゼ遺伝子の検出法により行う。
【0015】トマトはイネ等と同様に自殖性植物であ
り、通常同じ花の中で花粉が柱頭について受精(自殖)
し、果実や種子の形成がなされる。したがって、交雑の
際には、あらかじめ花粉を除去して自殖を避け、他の個
体の花粉を授粉することが好ましい。具体的には、例え
ば、雌親に用いる個体の、開花3〜5日前の花の葯をピ
ンセットなどで除去(除雄)し、1〜3日後、開花前後
の除雄した花の柱頭に雄親の花粉を授粉し、形成した果
実内の種子を採り、これを播種して個体を育成する。
【0016】上記のようにして得られる雑種第1代(F
1)の後代では、野生型の遺伝子の多くが入ってくるの
で、食用には適さない。したがって、F1雑種を栽培種
の親と戻し交雑を繰返し、スクロースを含有する形質以
外は栽培種の形質を保持するものを作出することが好ま
しい。
【0017】従来の作出法では交雑種を成体まで栽培
し、特定の形質を有するか否かを表現形質により判定し
ているが、このような方法では新品種を得るのに非常に
長い期間を要する。本発明においては、目的とする交雑
種を得るために、後述するように、トマト野生種のイン
ベルターゼ遺伝子を検出することとした。その結果、幼
苗の段階で同遺伝子を保持するか否かを判定することが
でき、スクロースを含有する栽培種トマトを得ることが
できた。
【0018】上記のようにして得られた交雑種は、カゴ
メ株式会社総合研究所(栃木県那須郡西那須野町西富山
17番地)内にて保管栽培されており、本出願人は、本
発明の確認のために提供することを宣言する。 <2>インベルターゼ遺伝子の検出法及スクロースを含
有する栽培種トマトの選抜 野生型インベルターゼ遺伝子の検出は、トマト染色体D
NAを鋳型とし、2種類のオリゴヌクレオチドをプライ
マーとするPCR法によるDNA増幅反応で得られる増
幅産物の大きさが、野生種トマトのインベルターゼ遺伝
子に固有のものであるか否かにより行う。
【0019】本発明者は、栽培種トマトについては、イ
ンベルターゼcDNAを単離し、その塩基配列を開示し
ている(Plant Cell Physiol. 34(2), 263-269, 199
3)。その配列を、配列表配列番号1に示す。また、ゲ
ノム遺伝子の一部の配列やイントロンの位置も報告され
ている(Plant Molecular Biology, 21, 515-524, 199
3)。一方、野生種トマトについては、インベルターゼ
遺伝子の構造は知られていない。
【0020】そこで、栽培種及び野生種のインベルター
ゼ遺伝子あるいはそれに隣接するゲノムのPCR増幅断
片に差異が認められるようなプライマーを得るために、
種々のプライマーを作製し、多型検出が可能な配列の検
索を行った。その結果、後記実施例に示すように、配列
表配列番号1中、塩基番号1〜1905の配列の一部を
有するプライマー、及び1906〜2372の配列に相
補的な配列(向きは、配列番号1に示した配列の3’側
から5’側に向かう)の一部を有するプライマーを用い
てPCR反応を行うことによって、野生種のインベルタ
ーゼ遺伝子の検出を効率よく行うことができることがわ
かった。
【0021】また、上記配列を有するDNA断片をプロ
ーブに用いたサザンハイブリダイゼーション等によって
も検出が可能であるが、効率や一度に処理可能な検体数
の点から、PCR法を用いることが好ましい。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0023】
【実施例1】栽培種トマトと野生種トマトのインベルタ
ーゼ遺伝子間での多型検出 栽培種トマト(大果種)と、野生種トマト(リコペルシ
コン・クミエルスキーLA1028)が有するインベル
ターゼ遺伝子の多型検出を行った。
【0024】まず、配列番号1に示した栽培種トマトイ
ンベルターゼcDNAの塩基配列を基に、5’末端寄り
の断片、3’末端寄りの断片を増幅できるよう2組のP
CR用プライマーを作製した。5’寄りの断片の増幅に
は、プライマー5’−1(配列番号3:配列番号1中塩
基番号199〜218に相当)とプライマー3’−2
(配列番号4:配列番号1中塩基番号674〜683に
相当)を、3’寄りの断片の増幅には、プライマー5’
−2(配列番号5:配列番号1中塩基番号1590〜1
608に相当)とプライマー3’−1(配列番号6:配
列番号1中塩基番号2085〜2104に相当)を作製
した。インベルターゼ遺伝子のそれぞれの部位につい
て、2つのイントロンが含まれることがわかっている
(Plant Molecular Biology, 21, 515-524, 1993)。
【0025】上記プライマーは、DNA合成装置サイク
ロンプラス(Milligen社製)を用い、合成したオリゴヌ
クレオチドは、アンモニア原液(約28%)を用いてカ
ラムから切り出し、乾固した後、TE緩衝液に溶解し、
フェノール−クロロホルム抽出を行った。
【0026】一方、PCR反応の鋳型DNAは、次のよ
うにして調製した。トマト栽培種(リコペルシコン・エ
スクレンタム)の大果種(固定種)、小果種(固定
種)、野生種(リコペルシコン・クミエルスキー)の2
系統LA1028、LA1314、および、栽培種の大
果種を雌親、LA1028を雄親として育成した雑種F
1およびF2集団、栽培種の小果種を雌親、LA1314
を雄親として育成した雑種F1およびF2集団を主な材料
とした。
【0027】さらに、栽培種の小果種として2品種を、
その他の野生種としてリコペルシコン・ヒルスタム(L.
hirsutum)(WIR924)、リコペルシコン・ピン
ピネリフォリウムPI344102、リコペルシコン・
ペルビアナムPI128650を用いた。
【0028】ハウス内にて、ポリポットを用い、生食用
トマト栽培要領に準じて、上記各種のトマトの栽培を行
った。本葉が2枚以上出葉したトマトの成葉100mg
あるいはそれ以上を材料に、以下に示すCTAB(Cety
ltrimethyl ammonium bromide)法を用いて核酸を抽出
した。
【0029】液体窒素を用い乳鉢内で材料を粉状にホモ
ジナイズし、約300μl/100mgの割合でCTA
B−Bバッファー(100mM Tris-HCl pH8.0、1.4M NaCl、
20mMEDTA、2%CTAB)を加え、1分間吸引して脱気
した。これを65℃で15〜20分間インキュベートし
た後、クロロホルム/イソアミルアルコール(24/
1)で2度抽出を行った。得られた水層に等量のCTA
B−Cバッファー(50mM Tris-HCl pH8.0、10mM EDTA、1
% CTAB)を加え、室温にて30分間インキュベートし
た。次に、これを12000rpm、10分間、室温に
て遠心し、沈殿を400μlの1MCsClに溶解した
後、エタノールを加えて核酸を沈殿させた。
【0030】上記のようにして得られた鋳型DNA及び
プライマーを用いてPCR反応を行った。PCR反応
は、10mM Tris-HCl(pH8.9)、1.5mM MgCl2、80mM KCl、50
0μg/ml BSA、0.1%コール酸ナトリウム、0.1% TritonX-
100、240μM dNTP(dATP、dCTP、dGTP、dTTP)、各30
ngプライマー、約200ngの鋳型DNA、1.0ユ
ニット Tth DNA ポリメラーゼ(東洋紡
(株))を含む25μlの反応組成で、PCR反応装置
(Perkin Elmer Cetus DNA thermal cycler)を用いて
行った。
【0031】増幅反応の条件は、変性94℃5分間、ア
ニーリング55℃5分間の後、伸長72℃3分間、変性
94℃1分間、アニーリング55℃2分間からなるサイ
クルを30サイクル繰り返して行い、最後に伸長72℃
10分間を加えた。
【0032】PCR産物は、NuSieve 3:1 agarose(FMC
BioProducts)3〜4%のゲルを用いて、電気泳動によ
り分離し、その断片の長さを識別した。その結果、栽培
種(大果種)と、リコペルシコン・クミエルスキーLA
1028では、5’末端よりの断片の増幅では、少なく
とも電気泳動により両者の断片の長さに差は認められな
かった。一方、3’末端よりの断片の増幅では、僅かに
両者の断片の長さが異なるのが観察された。しかし、違
いを判定するのが多少困難であったため、得られた増幅
断片長(700〜800bp)をより小さくし、バンド
の分離を明確にすることが望まれた。
【0033】そこで、さらにこの断片を2つに分けるた
めに、新たに2つのプライマー3’−3(配列番号7:
配列番号1中塩基番号1824〜1843に相当)、
5’−3(配列番号8:配列番号1中塩基番号1844
〜1863に相当)を合成し、5’−2と3’−3、
5’−3と3’−1の組み合わせでPCR反応を行い、
増幅断片を2つに分離した。
【0034】その結果、2つの断片のうち3’末端より
の断片において長さの差が認められ、NuSieve
3:1アガロース(FMC BioProducts)を3〜4%用い
たアガロースゲル電気泳動により、はっきりと区別する
ことができた(図1)。なお、この2つのプライマーを
用いた場合、栽培種のcDNAを鋳型にすると261b
pの断片が増幅されるが、栽培種ゲノムDNAではこの
領域にイントロンが1カ所含まれることがわかってお
り、400bp弱の断片が増幅されたことから、栽培
種、リコペルシコン・クミエルスキー共に、100〜1
50bpのイントロンが含まれることが予想される。お
そらく、このイントロンの長さが両者で異なるのではな
いかと考えられ、詳細に検討したところ、予想通りであ
ることが確認された。
【0035】このPCRを用いた解析により、栽培種と
リコペルシコン・クミエルスキーとでインベルターゼ遺
伝子の違いを識別することが可能となった。また、栽培
種に小果種、リコペルシコン・クミエルスキーにLA1
314を用いた場合もまったく同様の結果が得られた。
【0036】次に、鋳型として栽培種(大果種)とリコ
ペルシコン・クミエルスキー(LA1028)のF1
よびF2集団のゲノムDNAを用い、前記で断片の差が
認められたプライマー(5’−3、3’−1)を使って
PCRを行った。その結果F1では、栽培種とリコペル
シコン・クミエルスキー由来の2本のバンドが検出され
(ヘテロ型)、F2集団では、栽培種型を示す個体、リ
コペルシコン・クミエルスキー型を示す個体、ヘテロ型
を示す個体が現れた(図1)。そして、それらF 2集団
の糖組成分析の結果を照らし合わせると、スクロース含
有個体はリコペルシコン・クミエルスキー型を、スクロ
ース非含有個体では栽培種型もしくはヘテロ型を示すこ
とが明らかとなった。
【0037】すなわちリコペルシコン・クミエルスキー
のインベルターゼ遺伝子をホモで持つのか、へテロで持
つのか、あるいは持たないのかを、すべて明らかにする
ことが可能となり、それによりスクロース含有の有無に
ついても識別可能となった。なお、ヘテロ型を示す場合
には、例外なく、より長い断片がもう1本認められた
が、この断片の増幅された原因については定かではない
が、遺伝子マーカーとしてはまったく支障はない。ま
た、栽培種に小果種、リコペルシコン・クミエルスキー
にLA1314を用いた場合についても、まったく同様
の結果が得られた。
【0038】リコペルシコン・クミエルスキー以外の野
生種を含むその他の種、および品種について、同様のプ
ライマーを用いてPCRによるインベルターゼ遺伝子の
増幅を行い、電気泳動による分離を行った(図2)。栽
培種では、他品種の大果種、小果種の2品種においてま
ったく同じサイズのDNA断片の増幅が認められた。ま
た、小果種の起源であるといわれるリコペルシコン・ピ
ンピネリフォリウムでも、栽培種と同じサイズの断片が
得られた。よって、スクロースを含有しない種では、野
生種のリコペルシコン・ピンピネリフォリウムを含め
て、栽培種では大果種、小果種にかかわらず、少なくと
も電気泳動上では同じサイズの断片が得られることがほ
ぼ明らかとなった。
【0039】スクロースを含有するその他の野生種につ
いては、リコペルシコン・ヒルスタム(L. hirsutum)
では、リコペルシコン・クミエルスキーと同じくらいの
長さの断片が得られ、リコペルシコン・ペルビアナムで
は、栽培種よりやや長めの3本の断片が得られた(図
2)。すなわち、ここで用いたスクロースを含有する野
生種3種では、いずれの種においても栽培種の断片との
識別が可能であり、スクロース含有に関するマーカーと
なり得ること、また、スクロースを含有する種は、必ず
しも同じインベルターゼ遺伝子を持つわけではないこと
が示唆された。
【0040】
【実施例2】スクロース含有トマトの作出 トマト栽培種と野生種を交配し、実施例1の方法により
野生種のインベルターゼ遺伝子を保持する雑種の選択を
行い、スクロースを含有する栽培種トマトを作出した。
【0041】<1>トマトの栽培種と野生種の交雑 トマト栽培種(リコペルシコン・エスクレンタム)を育
成し、形成された花房の中の開花3〜5日目の花の葯
(花粉はまだ受精能力なし)をピンセットなどで除去
(除雄)した。1〜3日後、開花前後の除雄した栽培種
の花の柱頭に、同時に育成した野生種(リコペルシコン
・クミエルスキー)の花粉を授粉した。その後、形成さ
れた果実内の種子を採り、播種して個体(F1個体)を
育成した。得られたF1個体は、PCR法を用いたイン
ベルターゼ遺伝子の解析により、栽培種と野生種の雑種
であることを確認した。
【0042】<2>トマト栽培種への戻し交雑(Bac
k Cross) (1)栽培種とF1個体の交雑 上記と同様にトマト栽培種の除雄を行い、F1個体の花
粉を授粉した。その後、形成された果実内の種子を採
り、播種して個体(BC11個体)を育成した。
【0043】(2)遺伝子解析による選抜(BC11) このBC11個体の中には、野生種由来のインベルター
ゼ遺伝子を持たない個体とヘテロに持つ個体が含まれる
が、いずれもスクロースを含有しないため、形質では識
別することができない。よって通常の戻し交雑法では、
上記で作製したF1個体を自殖(自家受粉)し、次世代
の中からスクロース含有個体を選抜して、その個体の花
粉をトマト栽培種に戻し交雑するという方法をとった。
これにより得られたBC11個体は、野生種由来のイン
ベルターゼ遺伝子を必ずヘテロに持つことになる。
【0044】しかし、本発明の方法によるPCR法を用
いたインベルターゼ遺伝子の解析を行うことにより、野
生種由来のインベルターゼ遺伝子をヘテロに持つ個体を
選抜することが可能になったため、期間短縮が可能とな
った。
【0045】(3)栽培種とBC11個体の交雑 前記と同様にトマト栽培種の除雄を行い、(2)で選抜
した野生種由来のインベルターゼ遺伝子をヘテロに持つ
BC11個体の花粉を授粉した。その後、形成された果
実内の種子を採り、播種して個体(BC21個体)を育
成した。
【0046】(4)遺伝子解析による選抜(BC21) 上記BC21個体のなかには、野生種由来のインベルタ
ーゼ遺伝子をまったく持たない個体とヘテロに持つ個体
が含まれるため、PCR法を用いたインベルターゼ遺伝
子の解析により、ヘテロに持つ個体を選抜した。
【0047】(5)戻し交雑の繰り返し 以上のような栽培種への戻し交雑を、野生種の食味、
色、外観、栽培適性における不良形質がなくなり、戻し
親の栽培種に近い形質になるまで繰り返した(最低3回
以上)。
【0048】<3>スクロース含有トマト品種の育成 3〜6回戻し交雑を行って得たBCn1個体を自殖(自
家受粉)した。次世代では、野生種由来のインベルター
ゼ遺伝子を持たない個体とヘテロに持つ個体、ホモに持
つ個体の3種類が現れ、ホモに持つ個体のみがスクロー
スを含有し得る。そこで幼苗の段階でのPCR法を用い
たインベルターゼ遺伝子の解析により、ホモに持つ個体
のみを選抜し、育成した。尚、幼苗での選抜が可能とな
り、より多くの個体を扱えるようになったため、スクロ
ース含有個体の比率が非常に低い場合でも、効率的に選
抜ができる。
【0049】形成された果実の糖分析を行い、スクロー
ス含量、糖含量の高い個体を選抜した。その後、形質の
ばらつきがほとんどなく、遺伝的にほぼ固定されたと判
断されるまで、自殖、糖分析による選抜を数回繰り返
し、目標とするスクロース含有トマト品種を得た。この
トマト品種は、果実はリコペルシコン・クミエルスキー
やリコペルシコン・ペルビアナムなどの野生種のような
青臭みは少なく、栽培種と同程度の食味を有し、大部分
の野生種のように果実は緑色ではなく着色し、花の柱頭
が大部分の野生種のように突出していないため、栽培種
と同様に容易に自家受粉し、葉は野生種のように小さく
なく、草勢も栽培種と同等で強く、側枝も野生種のよう
に多くないため、栽培適性もよい。
【0050】こうして得られたスクロース含有栽培種ト
マトは、カゴメ株式会社総合研究所(栃木県那須郡西那
須野町西富山17番地)内にて保管栽培されており、本
出願人は、本発明の確認のために提供することを宣言す
る。
【0051】
【発明の効果】本発明により、スクロースを含有するト
マトのインベルターゼ遺伝子を検出することが可能とな
り、スクロースを含有する栽培種トマトを提供すること
ができる。
【0052】
【配列表】 SEQUENCE LISTING
【0053】 <110> カゴメ株式会社 <120> スクロースを含有する栽培種トマトとその作出法 <130> P-7194 <140> <141> 2000-02-14 <160> 8 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0054】 <210> 1 <211> 2372 <212> DNA <213> Lycopersicon esculentum <220> <221> CDS <222> (196)..(2103) <220> <221> sig_pepCDS <222> (196)..(2103) <400> 1 ggacaaagtc gcgcttcagg gaataattga agcagatcat gtaggtttct atatccaact 60 ctgcagctga gtcaacacgg agtagctcaa ttgagcctgg ttgaagatcg acttgcttaa 120 cagtaggatc acccactctt aagctttcaa tttcttccac tggccactga agtagatgtg 180 tccctatctt ctatt atg gcc act cag tgt tat gac ccc gaa aac tcc gcc 231 Met Ala Thr Gln Cys Tyr Asp Pro Glu Asn Ser Ala 1 5 10 tct cgt tac aca tta ctc ccg gat caa ccc gat tcc ggc cac cgg aag 279 Ser Arg Tyr Thr Leu Leu Pro Asp Gln Pro Asp Ser Gly His Arg Lys 15 20 25 tcc ctt aaa atc atc tcc ggc att ttc ctc tcc gtt ttc ctt ttg ctt 327 Ser Leu Lys Ile Ile Ser Gly Ile Phe Leu Ser Val Phe Leu Leu Leu 30 35 40 tct gta gcc ttc ttt cct atc ctc aac aac cag tca ccg gac ttg caa 375 Ser Val Ala Phe Phe Pro Ile Leu Asn Asn Gln Ser Pro Asp Leu Gln 45 50 55 60 atc gac tcc cgt tcg ccg gcg ccg ccg tca aga ggt gtt tct cag gga 423 Ile Asp Ser Arg Ser Pro Ala Pro Pro Ser Arg Gly Val Ser Gln Gly 65 70 75 gtc tcc gat aaa act ttt cga gat gta gcc ggt gct agt cac gtt tct 471 Val Ser Asp Lys Thr Phe Arg Asp Val Ala Gly Ala Ser His Val Ser 80 85 90 tat gcg tgg tcc aat gct atg ctt agc tgg caa aga acg gct tac cat 519 Tyr Ala Trp Ser Asn Ala Met Leu Ser Trp Gln Arg Thr Ala Tyr His 95 100 105 ttt caa cct caa aaa aat tgg atg aac gat cct aat gga cca ttg tat 567 Phe Gln Pro Gln Lys Asn Trp Met Asn Asp Pro Asn Gly Pro Leu Tyr 110 115 120 cac aag gga tgg tac cac ctt ttt tat caa tac aat cca gat tca gct 615 His Lys Gly Trp Tyr His Leu Phe Tyr Gln Tyr Asn Pro Asp Ser Ala 125 130 135 140 att tgg gga aat atc aca tgg ggc cat gct gta tcc aag gac ttg atc 663 Ile Trp Gly Asn Ile Thr Trp Gly His Ala Val Ser Lys Asp Leu Ile 145 150 155 cac tgg ctc tac ttg cct ttt gcc atg gtt cct gat caa tgg tat gat 711 His Trp Leu Tyr Leu Pro Phe Ala Met Val Pro Asp Gln Trp Tyr Asp 160 165 170 att aac ggt gtc tgg aca ggg tcc gct acc atc cta ccc gat ggt cag 759 Ile Asn Gly Val Trp Thr Gly Ser Ala Thr Ile Leu Pro Asp Gly Gln 175 180 185 atc atg atg ctt tat acc ggt gac act gat gat tat gtg caa gtg caa 807 Ile Met Met Leu Tyr Thr Gly Asp Thr Asp Asp Tyr Val Gln Val Gln 190 195 200 aat ctt gcg tac ccc gcc aac tta tct gat cct ctc ctt cta gac tgg 855 Asn Leu Ala Tyr Pro Ala Asn Leu Ser Asp Pro Leu Leu Leu Asp Trp 205 210 215 220 gtc aag ttg aaa ggc aac ccg gtt ctg gtt cct cca ccc ggc att ggt 903 Val Lys Leu Lys Gly Asn Pro Val Leu Val Pro Pro Pro Gly Ile Gly 225 230 235 gtc aag gac ttt aga gac ccg act act cgt tgg acc gga cca caa aat 951 Val Lys Asp Phe Arg Asp Pro Thr Thr Arg Trp Thr Gly Pro Gln Asn 240 245 250 ggg caa tgg ctg tta aca atc ggg tct aag att ggt aaa acg ggt gtt 999 Gly Gln Trp Leu Leu Thr Ile Gly Ser Lys Ile Gly Lys Thr Gly Val 255 260 265 gca ctt gtt tat gaa act tcc aac ttc aca agc ttt aag cta ttg gat 1047 Ala Leu Val Tyr Glu Thr Ser Asn Phe Thr Ser Phe Lys Leu Leu Asp 270 275 280 gga gtg ctg cat gcg gtt ccg ggt acg ggt atg tgg gag tgt gtg gac 1095 Gly Val Leu His Ala Val Pro Gly Thr Gly Met Trp Glu Cys Val Asp 285 290 295 300 ttt tac ccg gta tct act aaa aaa aca aac ggg ttg gag aca tcg tat 1143 Phe Tyr Pro Val Ser Thr Lys Lys Thr Asn Gly Leu Glu Thr Ser Tyr 305 310 315 aac ggg ccg ggt gta aag cat gtg tta aaa gca agt tta gat gac aat 1191 Asn Gly Pro Gly Val Lys His Val Leu Lys Ala Ser Leu Asp Asp Asn 320 325 330 aag caa gat cat tat gct att ggt acg tat gac ttg gga aag aac aaa 1239 Lys Gln Asp His Tyr Ala Ile Gly Thr Tyr Asp Leu Gly Lys Asn Lys 335 340 345 tgg aca ccc gat aac ccg gaa ttg gat tgt gga att ggg ttg aga cta 1287 Trp Thr Pro Asp Asn Pro Glu Leu Asp Cys Gly Ile Gly Leu Arg Leu 350 355 360 gac tat ggg aaa tat tat gca tca aag act ttt tat gac ccg aag aaa 1335 Asp Tyr Gly Lys Tyr Tyr Ala Ser Lys Thr Phe Tyr Asp Pro Lys Lys 365 370 375 380 gaa cga aga gta ctg tgg gga tgg att ggg gaa act gac agt gaa tct 1383 Glu Arg Arg Val Leu Trp Gly Trp Ile Gly Glu Thr Asp Ser Glu Ser 385 390 395 gct gac ctg cag aag gga tgg gca tct gta cag agt att cca agg aca 1431 Ala Asp Leu Gln Lys Gly Trp Ala Ser Val Gln Ser Ile Pro Arg Thr 400 405 410 gtg ctt tac gac aag aag aca ggg aca cat cta ctt cag tgg cca gtg 1479 Val Leu Tyr Asp Lys Lys Thr Gly Thr His Leu Leu Gln Trp Pro Val 415 420 425 gaa gaa att gaa agc tta aga gtg ggt gat cct act gtt aag caa gtc 1527 Glu Glu Ile Glu Ser Leu Arg Val Gly Asp Pro Thr Val Lys Gln Val 430 435 440 gat ctt caa cca ggc tca att gag cta ctc cgt gtt gac tca gct gca 1575 Asp Leu Gln Pro Gly Ser Ile Glu Leu Leu Arg Val Asp Ser Ala Ala 445 450 455 460 gag ttg gat ata gaa gcc tca ttt gaa gtg gac aaa gtc gcg ctt cag 1623 Glu Leu Asp Ile Glu Ala Ser Phe Glu Val Asp Lys Val Ala Leu Gln 465 470 475 gga ata att gaa gca gat cat gta ggt ttc agt tgc tct act agt gga 1671 Gly Ile Ile Glu Ala Asp His Val Gly Phe Ser Cys Ser Thr Ser Gly 480 485 490 ggt gct gct agc aga ggc att ttg gga cca ttt ggt gtc atc gta att 1719 Gly Ala Ala Ser Arg Gly Ile Leu Gly Pro Phe Gly Val Ile Val Ile 495 500 505 gct gat caa acg cta tct gac gta acg cca gtt tac ttt tac att tct 1767 Ala Asp Gln Thr Leu Ser Asp Val Thr Pro Val Tyr Phe Tyr Ile Ser 510 515 520 aaa gga gct gat ggt cgt gca gag act cac ttc tgt gct gat caa act 1815 Lys Gly Ala Asp Gly Arg Ala Glu Thr His Phe Cys Ala Asp Gln Thr 525 530 535 540 cga tcc tct gag gct ccg gga gtt ggt aaa caa gtt tat ggt agt tca 1863 Arg Ser Ser Glu Ala Pro Gly Val Gly Lys Gln Val Tyr Gly Ser Ser 545 550 555 gta cct gtg ttg gac ggt gaa aaa cat tca atg aga tta ttg gtg gat 1911 Val Pro Val Leu Asp Gly Glu Lys His Ser Met Arg Leu Leu Val Asp 560 565 570 cac tca att gtg gag agc ttt gct caa gga gga aga aca gtc ata aca 1959 His Ser Ile Val Glu Ser Phe Ala Gln Gly Gly Arg Thr Val Ile Thr 575 580 585 tcg cga att tac cca aca aag gca gta aat gga gca gca cga ctc ttt 2007 Ser Arg Ile Tyr Pro Thr Lys Ala Val Asn Gly Ala Ala Arg Leu Phe 590 595 600 gtt ttc aac aat gcc aca ggg gct agc gtt act gcc tcc gtc aag att 2055 Val Phe Asn Asn Ala Thr Gly Ala Ser Val Thr Ala Ser Val Lys Ile 605 610 615 620 tgg tca ctt gag tca gtc aat att caa tcc ttc cct ttg caa gac ttg 2103 Trp Ser Leu Glu Ser Val Asn Ile Gln Ser Phe Pro Leu Gln Asp Leu 625 630 635 taatcttact ttatttcgtt ttttttttct ttttcatttg aaggttattt caacaccgac 2163 gtcccatcaa gaaagggaag agggagatca atatatgtag tgttattcgc cctaccttag 2223 gattagatgt catctagcaa tgtcaaatct agtagagtat acaatgtatg ggttcctgga 2283 aaccgagtag agcttacctg gattctatga aactaagaaa ctaagaaagc tcagcaaata 2343 tatgcacaaa taatttacag aaaaaaaaa 2372
【0055】 <210> 2 <211> 636 <212> PRT <213> Lycopersicon esculentum <400> 2 Met Ala Thr Gln Cys Tyr Asp Pro Glu Asn Ser Ala Ser Arg Tyr Thr 1 5 10 15 Leu Leu Pro Asp Gln Pro Asp Ser Gly His Arg Lys Ser Leu Lys Ile 20 25 30 Ile Ser Gly Ile Phe Leu Ser Val Phe Leu Leu Leu Ser Val Ala Phe 35 40 45 Phe Pro Ile Leu Asn Asn Gln Ser Pro Asp Leu Gln Ile Asp Ser Arg 50 55 60 Ser Pro Ala Pro Pro Ser Arg Gly Val Ser Gln Gly Val Ser Asp Lys 65 70 75 80 Thr Phe Arg Asp Val Ala Gly Ala Ser His Val Ser Tyr Ala Trp Ser 85 90 95 Asn Ala Met Leu Ser Trp Gln Arg Thr Ala Tyr His Phe Gln Pro Gln 100 105 110 Lys Asn Trp Met Asn Asp Pro Asn Gly Pro Leu Tyr His Lys Gly Trp 115 120 125 Tyr His Leu Phe Tyr Gln Tyr Asn Pro Asp Ser Ala Ile Trp Gly Asn 130 135 140 Ile Thr Trp Gly His Ala Val Ser Lys Asp Leu Ile His Trp Leu Tyr 145 150 155 160 Leu Pro Phe Ala Met Val Pro Asp Gln Trp Tyr Asp Ile Asn Gly Val 165 170 175 Trp Thr Gly Ser Ala Thr Ile Leu Pro Asp Gly Gln Ile Met Met Leu 180 185 190 Tyr Thr Gly Asp Thr Asp Asp Tyr Val Gln Val Gln Asn Leu Ala Tyr 195 200 205 Pro Ala Asn Leu Ser Asp Pro Leu Leu Leu Asp Trp Val Lys Leu Lys 210 215 220 Gly Asn Pro Val Leu Val Pro Pro Pro Gly Ile Gly Val Lys Asp Phe 225 230 235 240 Arg Asp Pro Thr Thr Arg Trp Thr Gly Pro Gln Asn Gly Gln Trp Leu 245 250 255 Leu Thr Ile Gly Ser Lys Ile Gly Lys Thr Gly Val Ala Leu Val Tyr 260 265 270 Glu Thr Ser Asn Phe Thr Ser Phe Lys Leu Leu Asp Gly Val Leu His 275 280 285 Ala Val Pro Gly Thr Gly Met Trp Glu Cys Val Asp Phe Tyr Pro Val 290 295 300 Ser Thr Lys Lys Thr Asn Gly Leu Glu Thr Ser Tyr Asn Gly Pro Gly 305 310 315 320 Val Lys His Val Leu Lys Ala Ser Leu Asp Asp Asn Lys Gln Asp His 325 330 335 Tyr Ala Ile Gly Thr Tyr Asp Leu Gly Lys Asn Lys Trp Thr Pro Asp 340 345 350 Asn Pro Glu Leu Asp Cys Gly Ile Gly Leu Arg Leu Asp Tyr Gly Lys 355 360 365 Tyr Tyr Ala Ser Lys Thr Phe Tyr Asp Pro Lys Lys Glu Arg Arg Val 370 375 380 Leu Trp Gly Trp Ile Gly Glu Thr Asp Ser Glu Ser Ala Asp Leu Gln 385 390 395 400 Lys Gly Trp Ala Ser Val Gln Ser Ile Pro Arg Thr Val Leu Tyr Asp 405 410 415 Lys Lys Thr Gly Thr His Leu Leu Gln Trp Pro Val Glu Glu Ile Glu 420 425 430 Ser Leu Arg Val Gly Asp Pro Thr Val Lys Gln Val Asp Leu Gln Pro 435 440 445 Gly Ser Ile Glu Leu Leu Arg Val Asp Ser Ala Ala Glu Leu Asp Ile 450 455 460 Glu Ala Ser Phe Glu Val Asp Lys Val Ala Leu Gln Gly Ile Ile Glu 465 470 475 480 Ala Asp His Val Gly Phe Ser Cys Ser Thr Ser Gly Gly Ala Ala Ser 485 490 495 Arg Gly Ile Leu Gly Pro Phe Gly Val Ile Val Ile Ala Asp Gln Thr 500 505 510 Leu Ser Asp Val Thr Pro Val Tyr Phe Tyr Ile Ser Lys Gly Ala Asp 515 520 525 Gly Arg Ala Glu Thr His Phe Cys Ala Asp Gln Thr Arg Ser Ser Glu 530 535 540 Ala Pro Gly Val Gly Lys Gln Val Tyr Gly Ser Ser Val Pro Val Leu 545 550 555 560 Asp Gly Glu Lys His Ser Met Arg Leu Leu Val Asp His Ser Ile Val 565 570 575 Glu Ser Phe Ala Gln Gly Gly Arg Thr Val Ile Thr Ser Arg Ile Tyr 580 585 590 Pro Thr Lys Ala Val Asn Gly Ala Ala Arg Leu Phe Val Phe Asn Asn 595 600 605 Ala Thr Gly Ala Ser Val Thr Ala Ser Val Lys Ile Trp Ser Leu Glu 610 615 620 Ser Val Asn Ile Gln Ser Phe Pro Leu Gln Asp Leu 625 630 635
【0056】 <210> 3 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 3 gccactcagt gttatgaccc 20
【0057】 <210> 4 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 4 aaccatggca aaaggcaagt 20
【0058】 <210> 5 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 5 agcctcattt gaagtggac 19
【0059】 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 6 acaagtcttg caaagggaag 20
【0060】 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 7 taccaactcc cggagcctca 20
【0061】 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <400> 8 aacaagttta tggtagttca 20
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクロース含有の有無とインベルターゼ遺伝
子との関係を示す電気泳動図。
【図2】 各種トマトのインベルターゼ遺伝子断片の増
幅を示す電気泳動図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 幸雄 栃木県那須郡西那須野町東三島5丁目96番 地19 (72)発明者 佐藤 隆英 東京都中野区江原町3−31−11 (72)発明者 森 仁志 愛知県名古屋市緑区篠の風3丁目252番地 9−103

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程からなるスクロースを含有する
    栽培種トマトの作出法。 (a)果実にスクロースを含有する野生種トマトと栽培
    種トマトとを交雑し、 (b)(a)で得られる交雑種と栽培種トマトを交雑
    し、 (c)(b)で得られる交雑種の染色体DNAを鋳型と
    し、配列番号1中、塩基番号1〜1905の配列の一部
    を有するプライマーと、塩基番号1906〜2372の
    配列に相補的な配列の一部を有するプライマーを用いて
    PCR法によるDNA増幅反応を行い、得られる増幅産
    物が野生種トマトのインベルターゼ遺伝子に固有の大き
    さを有するものを前記交雑種の中から選択することによ
    って、野生種のインベルターゼ遺伝子を保持する交雑種
    を選抜し、 (d)前記で選抜された交雑種と栽培種トマトとを交雑
    し、 (e)工程(c)と工程(d)を繰返し、果実にスクロ
    ースを蓄積し、かつ、栽培種トマトの形質を有する栽培
    種トマトを選抜する。
  2. 【請求項2】 果実にスクロースを含有する野生種トマ
    トのインベルターゼ遺伝子を有し、果実にスクロースを
    蓄積し、かつ、栽培種トマトの形質を有する栽培種トマ
    ト。
  3. 【請求項3】 果実の食味、色、外観及び栽培適性が栽
    培種トマトと同等であり、かつ、自家受粉可能な請求項
    2記載の栽培種トマト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1691600A2 (en) * 2003-11-06 2006-08-23 Arcadia Biosciences, Inc. Tomatoes having altered acid invertase activity due to non-transgenic alterations in acid invertase genes
JP7436474B2 (ja) 2018-10-16 2024-02-21 ザ ステイト オブ イスラエル ミニストリー オブ アグリカルチャー アンド ルーラル デベロップメント アグリカルチュラル リサーチ オーガナイゼイション (エーアールオー) (ヴォルカニ センター) 糖含量が改変された果実を産するトマト植物

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