JP2000183048A - 化学的気相成長装置 - Google Patents
化学的気相成長装置Info
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- JP2000183048A JP2000183048A JP10361541A JP36154198A JP2000183048A JP 2000183048 A JP2000183048 A JP 2000183048A JP 10361541 A JP10361541 A JP 10361541A JP 36154198 A JP36154198 A JP 36154198A JP 2000183048 A JP2000183048 A JP 2000183048A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 輸送管に由来するパーティクルの付着を抑制
し、パーティクルの付着の少ない成膜を形成可能な化学
的気相成長装置を提供すること。 【解決手段】 開通バルブ16a,16b,16c,…
と蒸気導入口13との間に、開通バルブ16a,16
b,16c,…から導入される原料蒸気A,B,C,…
の圧力を所定圧力に低下させて、蒸気導入口13から反
応器10へと導入させる衝撃流抑制手段51を備えた構
成とした。
し、パーティクルの付着の少ない成膜を形成可能な化学
的気相成長装置を提供すること。 【解決手段】 開通バルブ16a,16b,16c,…
と蒸気導入口13との間に、開通バルブ16a,16
b,16c,…から導入される原料蒸気A,B,C,…
の圧力を所定圧力に低下させて、蒸気導入口13から反
応器10へと導入させる衝撃流抑制手段51を備えた構
成とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化学的気相成長(C
VD:Chemical Vapor Deposit
ion)法によって、基盤の上に各種薄膜を形成する成
膜装置(以下CVD装置と称する)に関するものであっ
て、この装置の原料の供給系を改良することによって、
パーティクルの付着の少ない成膜の実現を図ろうとする
ものである。
VD:Chemical Vapor Deposit
ion)法によって、基盤の上に各種薄膜を形成する成
膜装置(以下CVD装置と称する)に関するものであっ
て、この装置の原料の供給系を改良することによって、
パーティクルの付着の少ない成膜の実現を図ろうとする
ものである。
【0002】
【従来の技術】CVD法は化学的原料蒸気を所定の圧力
に維持した反応器に輸送し混合するとともに、反応器内
で所定の温度に保持した基板上で化学反応させることに
よって薄膜を堆積する方法である。成膜するときの圧力
によって、常圧CVDと減圧CVDとの区別があり、プ
ラズマCVDや光励起CVDなど励起手段を用いたCV
Dもある。成膜が化学プロセスで進むので、成膜温度は
比較的低く、これがこの成膜法の魅力になっている。ま
た、真空蒸着法やスパッタリング蒸着法などの物理的蒸
気に比べて付着確率の小さい化学的蒸気を使用するた
め、微細な段差部や陥没部においても原料の回り込みが
良く、良好な被覆性を示すので、周知のように半導体集
積回路の製造工程では、なくてはならない成膜手段とな
っている。
に維持した反応器に輸送し混合するとともに、反応器内
で所定の温度に保持した基板上で化学反応させることに
よって薄膜を堆積する方法である。成膜するときの圧力
によって、常圧CVDと減圧CVDとの区別があり、プ
ラズマCVDや光励起CVDなど励起手段を用いたCV
Dもある。成膜が化学プロセスで進むので、成膜温度は
比較的低く、これがこの成膜法の魅力になっている。ま
た、真空蒸着法やスパッタリング蒸着法などの物理的蒸
気に比べて付着確率の小さい化学的蒸気を使用するた
め、微細な段差部や陥没部においても原料の回り込みが
良く、良好な被覆性を示すので、周知のように半導体集
積回路の製造工程では、なくてはならない成膜手段とな
っている。
【0003】図5と図6を用いて、従来のCVD装置と
方法を説明する。図5において、1は反応器系であり、
反応器系1には主要部分を占めるコールドウォール型ま
たはホットウォール型の反応器10がある。反応器10
は、基板11を支持し所定の成長温度に保持するサセプ
タ12と、使用する化学的蒸気(以下、原料蒸気と称
す)A,B,C,…を導く蒸気導入口13と、生成ガス
や未反応の原料蒸気の出口となる排気口14と、器内の
圧力を計測する圧力計15とを備えている。図中には示
していないが、反応器10には、基板11を器外に取り
出すための出し入れ口(あるいはロードロック機構)が
設けられている。プラズマCVDや光励起CVDの場合
にはこの他に反応器10にプラズマ励起手段、光励起手
段(ともに図示なし)が設置されている。3は排気系で
ある。並列に配設された一対の排気主バルブ20とスロ
ー排気バルブ21を経由してステンレス製の太い排気管
23が反応器10の排気口14と真空排気装置22とを
結んでいる。排気主バルブ20,スロー排気バルブ21
と反応器10の排気口14との間には排気速度調節器1
9が設けられている。スロー排気バルブ21は真空排気
を開始した時に反応器10内で乱流が起きるのを防ぐた
めに、排気速度を強く抑制する機能を有している。真空
排気装置22から排出されたガス等は除害装置(図示せ
ず)で純化された後、大気に散出される。2は供給系で
ある。この供給系2には原料蒸気発生器2a,2b,2
c,…が使用する原料蒸気A,B,C,…の数だけ備え
られている。各原料蒸気発生器2a,2b,2c,…で
発生した原料蒸気A,B,C,…は輸送管17を介して
輸送され、それぞれの専用の開通バルブ16a,16
b,16c,…を経た後合流し、反応器10の蒸気導入
口13に導かれる。なお、原料蒸気A,B,C,…は器
外で合流させずに、各別専用の蒸気導入口13から直接
反応器10に導入する構成にしてもよい。室温凝集性の
原料蒸気を用いる場合には、該当する原料蒸気が通過す
る輸送管17や開通バルブ16に加熱手段を付設して凝
集温度以上に保温する。
方法を説明する。図5において、1は反応器系であり、
反応器系1には主要部分を占めるコールドウォール型ま
たはホットウォール型の反応器10がある。反応器10
は、基板11を支持し所定の成長温度に保持するサセプ
タ12と、使用する化学的蒸気(以下、原料蒸気と称
す)A,B,C,…を導く蒸気導入口13と、生成ガス
や未反応の原料蒸気の出口となる排気口14と、器内の
圧力を計測する圧力計15とを備えている。図中には示
していないが、反応器10には、基板11を器外に取り
出すための出し入れ口(あるいはロードロック機構)が
設けられている。プラズマCVDや光励起CVDの場合
にはこの他に反応器10にプラズマ励起手段、光励起手
段(ともに図示なし)が設置されている。3は排気系で
ある。並列に配設された一対の排気主バルブ20とスロ
ー排気バルブ21を経由してステンレス製の太い排気管
23が反応器10の排気口14と真空排気装置22とを
結んでいる。排気主バルブ20,スロー排気バルブ21
と反応器10の排気口14との間には排気速度調節器1
9が設けられている。スロー排気バルブ21は真空排気
を開始した時に反応器10内で乱流が起きるのを防ぐた
めに、排気速度を強く抑制する機能を有している。真空
排気装置22から排出されたガス等は除害装置(図示せ
ず)で純化された後、大気に散出される。2は供給系で
ある。この供給系2には原料蒸気発生器2a,2b,2
c,…が使用する原料蒸気A,B,C,…の数だけ備え
られている。各原料蒸気発生器2a,2b,2c,…で
発生した原料蒸気A,B,C,…は輸送管17を介して
輸送され、それぞれの専用の開通バルブ16a,16
b,16c,…を経た後合流し、反応器10の蒸気導入
口13に導かれる。なお、原料蒸気A,B,C,…は器
外で合流させずに、各別専用の蒸気導入口13から直接
反応器10に導入する構成にしてもよい。室温凝集性の
原料蒸気を用いる場合には、該当する原料蒸気が通過す
る輸送管17や開通バルブ16に加熱手段を付設して凝
集温度以上に保温する。
【0004】図6(a)はガス状原料(希釈ガスとして
反応器10に導入する不活性ガスも含む)に適用する原
料蒸気発生装置の一例を示している。24はガス原料を
充填した原料ボンベ、25は原料ボンベ24の出口圧力
を一定にする圧力調整器、26は質量流量調節器であ
る。原料ボンベ24の原料ガスは圧力調整器25で圧力
を調整された後、質量流量調節器26で所定の流量に調
節されて輸送管17に送出される。図6(b)は使用
中、液体原料や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の
一例を示している。27はArやHe、N2などの不活
性なキャリアガスを充填したキャリアガスボンベ、28
はキャリアガスボンベ27の出口圧力を一定にする圧力
調整器、29は質量流量調節器、30は温度調節機能を
有する原料容器である。原料容器30には予め充填口3
1から使用する原料が充填されいる。32,33は原料
容器30のキャリアガス導入ロと原料蒸気導出口で、そ
れぞれにバルブ34,35が設けられている。キャリア
ガスボンベ27のキャリアガスは圧力調整器28で整圧
された後、質量流量調節器29で所定の流量に調節さ
れ、キャリアガス導入口32から原料容器30に入り、
バブリングによって原料容器30内に滞留する原料蒸気
A,B,C,…を取り込み、原料蒸気導出口33から輸
送管17に送出される。
反応器10に導入する不活性ガスも含む)に適用する原
料蒸気発生装置の一例を示している。24はガス原料を
充填した原料ボンベ、25は原料ボンベ24の出口圧力
を一定にする圧力調整器、26は質量流量調節器であ
る。原料ボンベ24の原料ガスは圧力調整器25で圧力
を調整された後、質量流量調節器26で所定の流量に調
節されて輸送管17に送出される。図6(b)は使用
中、液体原料や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の
一例を示している。27はArやHe、N2などの不活
性なキャリアガスを充填したキャリアガスボンベ、28
はキャリアガスボンベ27の出口圧力を一定にする圧力
調整器、29は質量流量調節器、30は温度調節機能を
有する原料容器である。原料容器30には予め充填口3
1から使用する原料が充填されいる。32,33は原料
容器30のキャリアガス導入ロと原料蒸気導出口で、そ
れぞれにバルブ34,35が設けられている。キャリア
ガスボンベ27のキャリアガスは圧力調整器28で整圧
された後、質量流量調節器29で所定の流量に調節さ
れ、キャリアガス導入口32から原料容器30に入り、
バブリングによって原料容器30内に滞留する原料蒸気
A,B,C,…を取り込み、原料蒸気導出口33から輸
送管17に送出される。
【0005】上記のようなCVD装置で基板11表面に
薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基板11を所定の
温度に保持されたサセプタ12に載せ、全開通バルブ1
6a,16b,16c,…を閉じ、排気主バルブ20あ
るいはスロー排気バルブ21を適宜開けて反応器10内
を一旦真空にする。つづいて開通バルブ16a,16
b,16c,…を開口して原料蒸気A,B,C,…を反
応器10に導入すると同時に排気速度調節器19を作動
させ一定の圧力に維持し、成膜を行う。所望の膜厚を与
える時間が経過したところで、開通バルブ16a,16
b,16c,…を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給を
断つとともに排気速度調節器19の作動を停止し、排気
主バルブ20を開口して反応器10を再び真空にする。
このあと、反応器10に大気あるいは不活性ガスを導入
して内部を大気圧にした後、基板11を反応器10から
取り出す。こうして成膜が終了する。
薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基板11を所定の
温度に保持されたサセプタ12に載せ、全開通バルブ1
6a,16b,16c,…を閉じ、排気主バルブ20あ
るいはスロー排気バルブ21を適宜開けて反応器10内
を一旦真空にする。つづいて開通バルブ16a,16
b,16c,…を開口して原料蒸気A,B,C,…を反
応器10に導入すると同時に排気速度調節器19を作動
させ一定の圧力に維持し、成膜を行う。所望の膜厚を与
える時間が経過したところで、開通バルブ16a,16
b,16c,…を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給を
断つとともに排気速度調節器19の作動を停止し、排気
主バルブ20を開口して反応器10を再び真空にする。
このあと、反応器10に大気あるいは不活性ガスを導入
して内部を大気圧にした後、基板11を反応器10から
取り出す。こうして成膜が終了する。
【0006】CVD法では成膜前、成膜中、及び成膜後
の基板11表面へのパーティクル付着を防止することが
大きな課題になっている。付着したパーティクルが膜質
を劣化させたり、ピンホールを生じさせたりするからで
ある。この問題は集積回路の製造に適用する場合には特
に重大である。パーティクルの付着の過程は一通りでは
なく、それぞれの過程に則した対策を講じる必要があ
る。よく知られているパーティクル付着の第1の過程は
原料蒸気A,B,C,…が反応器10内部の気相で分解
・反応してマイクロパーティクルとして成長し、これが
基板11に付着する場合である。とくにプラズマCVD
ではこの付着機構が顕著である。パーティクルの発生の
少ない成膜条件を見出す、プラズマ励起周波数と異なる
周波数あるいは直流の電界を気相に印加してマイクロパ
ーティクルの付着を抑制する、反応器10の寸法を最適
化するなど、多数の付着防止技術が既に報告されてい
る。第2のパーティクル付着過程は、反応器10内の壁
面や排気口14などの治具に析出した膜が剥がれて基板
11に付着する過程である。この過程を考慮した対策と
して、原料ガスが壁面や治具に拡散しないように反応器
10の構造を工夫する方法が特開平7−201736号
公報で提案されている。あるいはプラズマCVDなどで
は、成膜した基板11を器外に取りだした後にエッチン
グガスを反応器10に導入し放電させて、反応器10に
付着した膜を毎回除去する方法も広く用いられている。
の基板11表面へのパーティクル付着を防止することが
大きな課題になっている。付着したパーティクルが膜質
を劣化させたり、ピンホールを生じさせたりするからで
ある。この問題は集積回路の製造に適用する場合には特
に重大である。パーティクルの付着の過程は一通りでは
なく、それぞれの過程に則した対策を講じる必要があ
る。よく知られているパーティクル付着の第1の過程は
原料蒸気A,B,C,…が反応器10内部の気相で分解
・反応してマイクロパーティクルとして成長し、これが
基板11に付着する場合である。とくにプラズマCVD
ではこの付着機構が顕著である。パーティクルの発生の
少ない成膜条件を見出す、プラズマ励起周波数と異なる
周波数あるいは直流の電界を気相に印加してマイクロパ
ーティクルの付着を抑制する、反応器10の寸法を最適
化するなど、多数の付着防止技術が既に報告されてい
る。第2のパーティクル付着過程は、反応器10内の壁
面や排気口14などの治具に析出した膜が剥がれて基板
11に付着する過程である。この過程を考慮した対策と
して、原料ガスが壁面や治具に拡散しないように反応器
10の構造を工夫する方法が特開平7−201736号
公報で提案されている。あるいはプラズマCVDなどで
は、成膜した基板11を器外に取りだした後にエッチン
グガスを反応器10に導入し放電させて、反応器10に
付着した膜を毎回除去する方法も広く用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公知のパ
ーティクル防止対策をとってもなお、パーティクルの付
着を抑止できない場合がある。とくにこれは有機金属を
原料に用いたMOCVDで顕著であり、深刻な問題とな
っている。すなわち、MOCVDでは、気化温度と成膜
温度との温度差が小さく、気化温度付近でも分解が起こ
る有機金属原料を使用しなくてはならないことがある。
このような原料を気化して成膜を行うと、気化した原料
が輸送管17の中で徐々に分解し、固体として輸送管1
7の内面に析出し、析出量が増大すると、パーティクル
として剥落し、やがて輸送管17内に堆積する。この堆
積パーティクルが成膜の間に輸送ガスによって巻き上げ
られ、反応器10まで搬送されて基板11に付着するの
である。たとえば、β−ジケトン系有機金属原料ジルコ
ニウム・テトラディピバロイルメタンZr(DPM)4
と酸素を用いて酸化ジルコニウムZrO2膜を成膜する
場合を例にして、この問題をもう少し具体的に説明する
と、図2の曲線aは輸送管17を取り替えたばかりのM
OCVD装置で200nmのZrO2膜をシリコンで形
成された直径5インチの基板11に繰り返し成膜したと
き、基板11に付着した粒径5μm以上のパーティクル
の数の変化を示している。基板11はその都度新しいも
のを使用している。成膜回数が一定のところに進んだと
ころで、パーティクルの付着が起こり始め、以後その数
は直線的に増大し、徐々に飴和する傾向が観察される。
このようなパーティクルの付着ならびにその傾向はZr
(DPM)4に限ったことではなく、他の多くの有機金
属でも認められる現象である。
ーティクル防止対策をとってもなお、パーティクルの付
着を抑止できない場合がある。とくにこれは有機金属を
原料に用いたMOCVDで顕著であり、深刻な問題とな
っている。すなわち、MOCVDでは、気化温度と成膜
温度との温度差が小さく、気化温度付近でも分解が起こ
る有機金属原料を使用しなくてはならないことがある。
このような原料を気化して成膜を行うと、気化した原料
が輸送管17の中で徐々に分解し、固体として輸送管1
7の内面に析出し、析出量が増大すると、パーティクル
として剥落し、やがて輸送管17内に堆積する。この堆
積パーティクルが成膜の間に輸送ガスによって巻き上げ
られ、反応器10まで搬送されて基板11に付着するの
である。たとえば、β−ジケトン系有機金属原料ジルコ
ニウム・テトラディピバロイルメタンZr(DPM)4
と酸素を用いて酸化ジルコニウムZrO2膜を成膜する
場合を例にして、この問題をもう少し具体的に説明する
と、図2の曲線aは輸送管17を取り替えたばかりのM
OCVD装置で200nmのZrO2膜をシリコンで形
成された直径5インチの基板11に繰り返し成膜したと
き、基板11に付着した粒径5μm以上のパーティクル
の数の変化を示している。基板11はその都度新しいも
のを使用している。成膜回数が一定のところに進んだと
ころで、パーティクルの付着が起こり始め、以後その数
は直線的に増大し、徐々に飴和する傾向が観察される。
このようなパーティクルの付着ならびにその傾向はZr
(DPM)4に限ったことではなく、他の多くの有機金
属でも認められる現象である。
【0008】ここで、パーティクル付着のメカニズムを
説明する。図7は図2の曲線aのデータを取った後、何
も手を加えずに同じ従来のMOCVD装置を使用してシ
リコンで形成された直径5インチの基板にZrO2膜を
様々な成膜時間、成膜したときのパーティクルの変化を
示している。成膜条件及びパーティクルの評価法は図2
の方法と同様であるが、輸送管17内部の原料析出・剥
落は図2の実験の後であるため進行しており、実験開始
時点で、200nm成膜したときに基板11に付着する
パーティクル数は高く既に飴和状態に置かれている点に
注意が必要である。注目すべき事実は2つある。パーテ
ィクル付着数は成膜時間に依存していないという事実
と、成膜時間ゼロの時、即ち、原料蒸気A,B,C,…
を反応器10に導入するシーケンスを省いた時は、基板
11に付着するパーティクル数はほぼゼロであるという
事実である。これら事実は、輸送管17に由来するパー
ティクルの基板11付着は反応器10に原料蒸気A,
B,C,…を輸送開始した瞬間に起こることを示唆して
いる。ここで、原料蒸気A,B,C,…を輸送開始する
瞬間とは、図5の構成の装置において、開通バルブ16
a,16b,16c,…を開口する瞬間である。この直
前、開通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管1
7上流は各原料蒸気発生器2a,2b,2c,…と直結
でかつ封印されている状態になっていて、その内圧は原
料ボンベ24あるいはキャリアガスボンベ27の圧力調
整器25,28の2次圧と同じ高圧力状態(典型的には
1.5〜6気圧)になっている。一方、開通バルブ16
a,16b,16c,…の輸送管17下流は反応器10
と等圧になっていて、開口の直前には、その内圧はほぼ
真空に等しい(=低圧力状態)。このような状態にある
とき、成膜を開始するために開通バルブ16a,16
b,16c,…が開口すると、輸送管17上流と輸送管
17下流との内圧が瞬時に等しくなろうとして、高圧力
状態の輸送管17上流から低圧力状態の反応器10に向
かって激しい原料蒸気A,B,C,…の移動、即ち、衝
撃流が起こる。この衝撃流によって、輸送管17に蓄積
されていたパーティクルが吹き上げられ、搬送されて、
基板11に付着するのである。衝撃流の発生によって輸
送管17上流と輸送管17下流との圧力が等しくなって
後の輸送管17に流れるガス流は質量流量調節器26,
29で規定される流量(成膜の時の流量)であり、衝撃
流の最大流量に比べればその規模は少なくとも数桁以上
低い極めて穏やかな流量であるから、分子などに比べる
と大きな寸法のパーティクルを移動させるには足りない
量である。本発明は従来のCVD装置、とりわけMOC
VD装置が抱える問題点に着目してなされたものであっ
て、原料蒸気供給系を改良することにより、輸送管に由
来するパーティクルの付着を抑制することを目的として
いる。
説明する。図7は図2の曲線aのデータを取った後、何
も手を加えずに同じ従来のMOCVD装置を使用してシ
リコンで形成された直径5インチの基板にZrO2膜を
様々な成膜時間、成膜したときのパーティクルの変化を
示している。成膜条件及びパーティクルの評価法は図2
の方法と同様であるが、輸送管17内部の原料析出・剥
落は図2の実験の後であるため進行しており、実験開始
時点で、200nm成膜したときに基板11に付着する
パーティクル数は高く既に飴和状態に置かれている点に
注意が必要である。注目すべき事実は2つある。パーテ
ィクル付着数は成膜時間に依存していないという事実
と、成膜時間ゼロの時、即ち、原料蒸気A,B,C,…
を反応器10に導入するシーケンスを省いた時は、基板
11に付着するパーティクル数はほぼゼロであるという
事実である。これら事実は、輸送管17に由来するパー
ティクルの基板11付着は反応器10に原料蒸気A,
B,C,…を輸送開始した瞬間に起こることを示唆して
いる。ここで、原料蒸気A,B,C,…を輸送開始する
瞬間とは、図5の構成の装置において、開通バルブ16
a,16b,16c,…を開口する瞬間である。この直
前、開通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管1
7上流は各原料蒸気発生器2a,2b,2c,…と直結
でかつ封印されている状態になっていて、その内圧は原
料ボンベ24あるいはキャリアガスボンベ27の圧力調
整器25,28の2次圧と同じ高圧力状態(典型的には
1.5〜6気圧)になっている。一方、開通バルブ16
a,16b,16c,…の輸送管17下流は反応器10
と等圧になっていて、開口の直前には、その内圧はほぼ
真空に等しい(=低圧力状態)。このような状態にある
とき、成膜を開始するために開通バルブ16a,16
b,16c,…が開口すると、輸送管17上流と輸送管
17下流との内圧が瞬時に等しくなろうとして、高圧力
状態の輸送管17上流から低圧力状態の反応器10に向
かって激しい原料蒸気A,B,C,…の移動、即ち、衝
撃流が起こる。この衝撃流によって、輸送管17に蓄積
されていたパーティクルが吹き上げられ、搬送されて、
基板11に付着するのである。衝撃流の発生によって輸
送管17上流と輸送管17下流との圧力が等しくなって
後の輸送管17に流れるガス流は質量流量調節器26,
29で規定される流量(成膜の時の流量)であり、衝撃
流の最大流量に比べればその規模は少なくとも数桁以上
低い極めて穏やかな流量であるから、分子などに比べる
と大きな寸法のパーティクルを移動させるには足りない
量である。本発明は従来のCVD装置、とりわけMOC
VD装置が抱える問題点に着目してなされたものであっ
て、原料蒸気供給系を改良することにより、輸送管に由
来するパーティクルの付着を抑制することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明請求項1記載の化学的気相成長装置では、1
つまたは複数の原料蒸気を発生させる原料蒸気発生器
と、この原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、輸送管
を介して反応器に導入する1つまたは複数の蒸気導入口
と、前記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けら
れ、前記原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通
バルブと、前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設
けられたサセプタに支持・加熱される基板と、前記反応
器内で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を排出する
ための排気口と、この排気口に接続され、前記反応器内
で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出
する排気手段と、を備え、前記原料蒸気を基板もしくは
その近傍で化学反応させ、基板に薄膜を形成する化学的
気相成長装置において、前記開通バルブと蒸気導入口と
の間に設けられ、前記開通バルブから導入される前記原
料蒸気の圧力を所定圧力に低下させて、前記蒸気導入口
から反応器へと導入させる衝撃流抑制手段を備えたこと
を特徴とする。請求項2記載の発明では、請求項1記載
の化学的気相成長装置において、前記衝撃流抑制手段
は、前記開通バルブから導入される前記原料蒸気の流量
を所定流量以下にすることを特徴とする。請求項3記載
の化学的気相成長装置では、1つまたは複数の原料蒸気
を発生させる原料蒸気発生器と、この原料蒸気発生器で
発生した原料蒸気を、輸送管を介して反応器に導入する
1つまたは複数の蒸気導入口と、前記原料蒸気発生器と
蒸気導入口との間に設けられ、前記原料蒸気の反応器へ
の導入を開閉制御する開通バルブと、前記原料蒸気の導
入下で、前記反応器内に設けられたサセプタに支持・加
熱される基板と、前記反応器内で生成された生成ガス及
び前記原料蒸気を排出するための排気口と、この排気口
に接続され、前記反応器内で生成された生成ガス及び前
記原料蒸気を外部へと排出する排気手段と、を備え、前
記原料蒸気を基板もしくはその近傍で化学反応させ、基
板に薄膜を形成する化学的気相成長装置において、前記
原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を外部へと排出する
第2の排気手段と、前記開通バルブ上流の輸送管から、
前記原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、前記第2の
排気手段へと減圧管を通して導くように開閉制御する減
圧管バルブと、を備え、前記減圧管バルブを所定時間開
いた後、前記開通バルブを開くようにすることを特徴と
する。請求項4記載の化学的気相成長装置では、1つま
たは複数の原料蒸気を発生させる原料蒸気発生器と、こ
の原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、輸送管を介し
て反応器に導入する1つまたは複数の蒸気導入口と、前
記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けられ、前記
原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通バルブ
と、前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設けられ
たサセプタに支持・加熱される基板と、前記反応器内で
生成された生成ガス及び前記原料蒸気を排出するための
排気口と、この排気口に接続され、前記反応器内で生成
された生成ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出する排
気手段と、を備え、前記原料蒸気を基板もしくはその近
傍で化学反応させ、基板に薄膜を形成する化学的気相成
長装置において、前記開通バルブ上流の輸送管から、前
記原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、前記排気手段
へと減圧管を通して導くように開閉制御される減圧管バ
ルブを備え、前記減圧管バルブを所定時間開いた後、前
記開通バルブを開くようにすることを特徴とする。
め、本発明請求項1記載の化学的気相成長装置では、1
つまたは複数の原料蒸気を発生させる原料蒸気発生器
と、この原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、輸送管
を介して反応器に導入する1つまたは複数の蒸気導入口
と、前記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けら
れ、前記原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通
バルブと、前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設
けられたサセプタに支持・加熱される基板と、前記反応
器内で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を排出する
ための排気口と、この排気口に接続され、前記反応器内
で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出
する排気手段と、を備え、前記原料蒸気を基板もしくは
その近傍で化学反応させ、基板に薄膜を形成する化学的
気相成長装置において、前記開通バルブと蒸気導入口と
の間に設けられ、前記開通バルブから導入される前記原
料蒸気の圧力を所定圧力に低下させて、前記蒸気導入口
から反応器へと導入させる衝撃流抑制手段を備えたこと
を特徴とする。請求項2記載の発明では、請求項1記載
の化学的気相成長装置において、前記衝撃流抑制手段
は、前記開通バルブから導入される前記原料蒸気の流量
を所定流量以下にすることを特徴とする。請求項3記載
の化学的気相成長装置では、1つまたは複数の原料蒸気
を発生させる原料蒸気発生器と、この原料蒸気発生器で
発生した原料蒸気を、輸送管を介して反応器に導入する
1つまたは複数の蒸気導入口と、前記原料蒸気発生器と
蒸気導入口との間に設けられ、前記原料蒸気の反応器へ
の導入を開閉制御する開通バルブと、前記原料蒸気の導
入下で、前記反応器内に設けられたサセプタに支持・加
熱される基板と、前記反応器内で生成された生成ガス及
び前記原料蒸気を排出するための排気口と、この排気口
に接続され、前記反応器内で生成された生成ガス及び前
記原料蒸気を外部へと排出する排気手段と、を備え、前
記原料蒸気を基板もしくはその近傍で化学反応させ、基
板に薄膜を形成する化学的気相成長装置において、前記
原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を外部へと排出する
第2の排気手段と、前記開通バルブ上流の輸送管から、
前記原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、前記第2の
排気手段へと減圧管を通して導くように開閉制御する減
圧管バルブと、を備え、前記減圧管バルブを所定時間開
いた後、前記開通バルブを開くようにすることを特徴と
する。請求項4記載の化学的気相成長装置では、1つま
たは複数の原料蒸気を発生させる原料蒸気発生器と、こ
の原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、輸送管を介し
て反応器に導入する1つまたは複数の蒸気導入口と、前
記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けられ、前記
原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通バルブ
と、前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設けられ
たサセプタに支持・加熱される基板と、前記反応器内で
生成された生成ガス及び前記原料蒸気を排出するための
排気口と、この排気口に接続され、前記反応器内で生成
された生成ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出する排
気手段と、を備え、前記原料蒸気を基板もしくはその近
傍で化学反応させ、基板に薄膜を形成する化学的気相成
長装置において、前記開通バルブ上流の輸送管から、前
記原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、前記排気手段
へと減圧管を通して導くように開閉制御される減圧管バ
ルブを備え、前記減圧管バルブを所定時間開いた後、前
記開通バルブを開くようにすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に基づくCVD装置
の各実施の形態を具体的に説明する。なお、各実施の形
態におけるCVD装置の構成において、図5及び図6の
部位と同じ番号を付した部位は同じ名称、かつ、同じ働
きをするものであり、詳細な説明は省略する。 <実施の形態1>図5は本発明実施の形態1のCVD装
置を示す図である。図において、1は反応器系であり、
10はコールドウォール型またはホットウォール型反応
器、11は基板、12は基板11を支持保温するサセプ
タ、13は蒸気導入口、14は反応器の排気口、15は
圧力計である。図中には示していないが、反応器10に
は、基板11を器外に取り出すための出し入れ口(ある
いはロードロック機構)が設けられている。またプラズ
マCVDや光励起CVDの場合にはこの他にプラズマ励
起手段、光励起手段(ともに図示なし)が設置されてい
る。3は排気系である。20は排気主バルブ、21はス
ロー排気バルブ、22は真空排気装置、23は排気管、
19は排気速度調節器である。真空排気装置22から排
出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された
後、大気に散出される。50は供給系である。この供給
系50には原料蒸気発生器2a,2b,2c,…が使用
する原料蒸気の数だけ備えられている。各原料蒸気発生
器2a,2b,2c,…で発生した原料蒸気A,B,
C,…は輸送管17を介して輸送され、それぞれの専用
の開通バルブ16a,16b,16c,…の下流で合流
し、衝撃流抑制手段51を経由して反応器10の蒸気導
入口13に導かれる。衝撃流抑制手段51の具体的構成
体としては流量調節計あるいはニードルバルブが適して
おり、その開度は使用する原料蒸気A,B,C,…の流
量の合計よりも大きく(好ましくは20%〜100%大
きく)なるように調節されている。原料蒸気A,B,
C,…を器外で合流させずに、各別専用の蒸気導入口1
3から直接反応器10に導入する構成のCVD装置の場
合には、この衝撃流抑制手段51は各輸送管17に個別
に設けられているものとする。無論、この場合も衝撃流
抑制手段51は専用の開通バルブ16a,16b,16
c,…と蒸気導入口13の間に付設され、各開度はその
原料系の原料蒸気流量より大きく(好ましくは20%〜
100%大きく)なるように調節されている。室温凝集
性の原料蒸気を用いる場合には、該当する原料蒸気が通
過する輸送管17や開通バルブ16a,16b,16
c,…に加熱手段を付設して凝集温度以上に保温する。
ガス状原料(希釈ガスとして反応器10に導入する不活
性ガスも含む)に適用する原料蒸気発生装置、液体原料
や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の構成例は図6
(従来例)と同様であるので説明を省略する。
の各実施の形態を具体的に説明する。なお、各実施の形
態におけるCVD装置の構成において、図5及び図6の
部位と同じ番号を付した部位は同じ名称、かつ、同じ働
きをするものであり、詳細な説明は省略する。 <実施の形態1>図5は本発明実施の形態1のCVD装
置を示す図である。図において、1は反応器系であり、
10はコールドウォール型またはホットウォール型反応
器、11は基板、12は基板11を支持保温するサセプ
タ、13は蒸気導入口、14は反応器の排気口、15は
圧力計である。図中には示していないが、反応器10に
は、基板11を器外に取り出すための出し入れ口(ある
いはロードロック機構)が設けられている。またプラズ
マCVDや光励起CVDの場合にはこの他にプラズマ励
起手段、光励起手段(ともに図示なし)が設置されてい
る。3は排気系である。20は排気主バルブ、21はス
ロー排気バルブ、22は真空排気装置、23は排気管、
19は排気速度調節器である。真空排気装置22から排
出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された
後、大気に散出される。50は供給系である。この供給
系50には原料蒸気発生器2a,2b,2c,…が使用
する原料蒸気の数だけ備えられている。各原料蒸気発生
器2a,2b,2c,…で発生した原料蒸気A,B,
C,…は輸送管17を介して輸送され、それぞれの専用
の開通バルブ16a,16b,16c,…の下流で合流
し、衝撃流抑制手段51を経由して反応器10の蒸気導
入口13に導かれる。衝撃流抑制手段51の具体的構成
体としては流量調節計あるいはニードルバルブが適して
おり、その開度は使用する原料蒸気A,B,C,…の流
量の合計よりも大きく(好ましくは20%〜100%大
きく)なるように調節されている。原料蒸気A,B,
C,…を器外で合流させずに、各別専用の蒸気導入口1
3から直接反応器10に導入する構成のCVD装置の場
合には、この衝撃流抑制手段51は各輸送管17に個別
に設けられているものとする。無論、この場合も衝撃流
抑制手段51は専用の開通バルブ16a,16b,16
c,…と蒸気導入口13の間に付設され、各開度はその
原料系の原料蒸気流量より大きく(好ましくは20%〜
100%大きく)なるように調節されている。室温凝集
性の原料蒸気を用いる場合には、該当する原料蒸気が通
過する輸送管17や開通バルブ16a,16b,16
c,…に加熱手段を付設して凝集温度以上に保温する。
ガス状原料(希釈ガスとして反応器10に導入する不活
性ガスも含む)に適用する原料蒸気発生装置、液体原料
や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の構成例は図6
(従来例)と同様であるので説明を省略する。
【0011】本実施の形態に基づくCVD装置で基板1
1表面に薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基板11
を所定の温度に保持されたサセプタ12に載せ、全開通
バルブ16a,16b,16c,…を閉じ、スロー排気
バルブ21を開けて、しばらくして排気主バルブ20を
開口し、スロー排気バルブ21を閉口して、反応器10
内を一旦真空にする。つづいて開通バルブ16a,16
b,16c,…を開口して原料蒸気A,B,C,…を反
応器10に導入すると同時に排気速度調節器19を作動
させ一定の圧力に維持し、成膜を行う。開通バルブ16
a,16b,16c,…を開ける直前には、従来例と同
様に、開通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管
17上流の内圧は高圧力(原料ボンベ24あるいはキャ
リアガスボンベ27の圧力調整器25,28の2次圧に
等しい圧力)に、また、輸送管17下流の内圧は低圧力
(ほぼ真空)になっている。成膜を開始するために開通
バルブ16a,16b,16c,…を開けると、高圧力
差による衝撃流が発生し、衝撃流は下流に向かって進行
するが、衝撃流抑制手段51に到達すると、これより先
(下流)は上で設定した流量となって反応器10に流れ
込む。このように衝撃流抑制手段51は開通バルブ16
a,16b,16c,…開口で発生した衝撃流をほぼ完
全に吸収すると同時に、その下流には輸送管17内のパ
ーティクルを搬送し得ない穏やかな流速に原料蒸気流を
減速させて送出する役割を果たしている。所望の膜厚を
与える時間が経過したところで、開通バルブ16a,1
6b,16c,…を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給
を断つとともに排気速度調節器19の作動を停止し、排
気主バルブ20を開口して反応器10を再び真空にす
る。このあと、反応器10に大気あるいは不活性ガスを
導入して内部を大気圧にした後、基板11を反応器10
から取り出す。こうして成膜が終了する。
1表面に薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基板11
を所定の温度に保持されたサセプタ12に載せ、全開通
バルブ16a,16b,16c,…を閉じ、スロー排気
バルブ21を開けて、しばらくして排気主バルブ20を
開口し、スロー排気バルブ21を閉口して、反応器10
内を一旦真空にする。つづいて開通バルブ16a,16
b,16c,…を開口して原料蒸気A,B,C,…を反
応器10に導入すると同時に排気速度調節器19を作動
させ一定の圧力に維持し、成膜を行う。開通バルブ16
a,16b,16c,…を開ける直前には、従来例と同
様に、開通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管
17上流の内圧は高圧力(原料ボンベ24あるいはキャ
リアガスボンベ27の圧力調整器25,28の2次圧に
等しい圧力)に、また、輸送管17下流の内圧は低圧力
(ほぼ真空)になっている。成膜を開始するために開通
バルブ16a,16b,16c,…を開けると、高圧力
差による衝撃流が発生し、衝撃流は下流に向かって進行
するが、衝撃流抑制手段51に到達すると、これより先
(下流)は上で設定した流量となって反応器10に流れ
込む。このように衝撃流抑制手段51は開通バルブ16
a,16b,16c,…開口で発生した衝撃流をほぼ完
全に吸収すると同時に、その下流には輸送管17内のパ
ーティクルを搬送し得ない穏やかな流速に原料蒸気流を
減速させて送出する役割を果たしている。所望の膜厚を
与える時間が経過したところで、開通バルブ16a,1
6b,16c,…を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給
を断つとともに排気速度調節器19の作動を停止し、排
気主バルブ20を開口して反応器10を再び真空にす
る。このあと、反応器10に大気あるいは不活性ガスを
導入して内部を大気圧にした後、基板11を反応器10
から取り出す。こうして成膜が終了する。
【0012】つぎに本実施の形態の効果を説明する。図
2の曲線bは、上記構成のMOCVD装置を使って、β
−ジケトン系有機金属原料ジルコニウム・テトラディピ
バロイルメタンZr(DPM)4と酸素を用いて酸化ジ
ルコニウムZrO2膜を200nm成膜したとき、シリ
コンで形成された直径5インチの基板11に付着した粒
径5μm以上のパーティクルの数を成膜の回数の関数と
してプロットしたものである。基板11はその都度新し
いものを使用している。観察した最大120回までのす
べての成膜回で、パーティクルの付着は認められない。
この結果は従来のMOCVD装置に基づいた結果曲線a
と極めて対照的である。即ち、本実施の形態は明らか
に、従来技術の問題であった、輸送管17内のパーティ
クルが成膜の間に搬送されて基板11に付着するという
問題を解決していると言える。なお、本実施の形態によ
るパーティクルの抑止効果はここで説明したZr(DP
M)4を用いたZrO2膜に限ったことではなく、他の
多くの有機金属による様々な膜の形成でも等しく認めら
れる共通的効果である。 <実施の形態2>図3は実施の形態2のCVD装置の構
成を示す図である。図において、1は反応器系であり、
10はコールドウォール型またはホットウォール型反応
器、11は基板、12は基板11を支持保温するサセプ
タ、13は蒸気導入口、14は反応器の排気口、15は
圧力計である。図中には示していないが、反応器10に
は、基板11を器外に取り出すための出し入れ口(ある
いはロードロック機構)が設けられている。またプラズ
マCVDや光励起CVDの場合にはこの他にプラズマ励
起手段、光励起手段(ともに図示なし)が設置されてい
る。3は排気系である。20は排気主バルブ、21はス
ロー排気バルブ、22は真空排気装置、23は排気管、
19は排気速度調節器である。真空排気装置22から排
出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された
後、大気に散出される。60は供給系である。供給系6
0には原料蒸気発生器2a,2b,2c,…が使用する
原料蒸気の数だけ備えられている。各原料蒸気発生器2
a,2b,2c,…で発生した原料蒸気A,B,C,…
は輸送管17を介して輸送され、それぞれの専用の開通
バルブ16a,16b,16c,…の下流で合流し反応
器10の蒸気導入口13に導かれる。61はつぎに説明
する複数の構成体62〜64で構成される衝撃流抑制手
段である。62は除害機能付きの第2真空排気装置で、
その吸入口は開通バルブ16a,16b,16c,…の
輸送管17上流から分岐した減圧管63で結ばれてい
る。減圧管63途上には減圧管63を開通したり、遮断
したりする減圧管バルブ64a,64b,64c,…が
ある。室温凝集性の原料蒸気を用いる場合には、該当す
る原料蒸気が通過する輸送管17や開通バルブ16a,
16b,16c,…、減圧管63や減圧管バルブ64
a,64b,64c,…に加熱手段を付設して凝集温度
以上に保温する。
2の曲線bは、上記構成のMOCVD装置を使って、β
−ジケトン系有機金属原料ジルコニウム・テトラディピ
バロイルメタンZr(DPM)4と酸素を用いて酸化ジ
ルコニウムZrO2膜を200nm成膜したとき、シリ
コンで形成された直径5インチの基板11に付着した粒
径5μm以上のパーティクルの数を成膜の回数の関数と
してプロットしたものである。基板11はその都度新し
いものを使用している。観察した最大120回までのす
べての成膜回で、パーティクルの付着は認められない。
この結果は従来のMOCVD装置に基づいた結果曲線a
と極めて対照的である。即ち、本実施の形態は明らか
に、従来技術の問題であった、輸送管17内のパーティ
クルが成膜の間に搬送されて基板11に付着するという
問題を解決していると言える。なお、本実施の形態によ
るパーティクルの抑止効果はここで説明したZr(DP
M)4を用いたZrO2膜に限ったことではなく、他の
多くの有機金属による様々な膜の形成でも等しく認めら
れる共通的効果である。 <実施の形態2>図3は実施の形態2のCVD装置の構
成を示す図である。図において、1は反応器系であり、
10はコールドウォール型またはホットウォール型反応
器、11は基板、12は基板11を支持保温するサセプ
タ、13は蒸気導入口、14は反応器の排気口、15は
圧力計である。図中には示していないが、反応器10に
は、基板11を器外に取り出すための出し入れ口(ある
いはロードロック機構)が設けられている。またプラズ
マCVDや光励起CVDの場合にはこの他にプラズマ励
起手段、光励起手段(ともに図示なし)が設置されてい
る。3は排気系である。20は排気主バルブ、21はス
ロー排気バルブ、22は真空排気装置、23は排気管、
19は排気速度調節器である。真空排気装置22から排
出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された
後、大気に散出される。60は供給系である。供給系6
0には原料蒸気発生器2a,2b,2c,…が使用する
原料蒸気の数だけ備えられている。各原料蒸気発生器2
a,2b,2c,…で発生した原料蒸気A,B,C,…
は輸送管17を介して輸送され、それぞれの専用の開通
バルブ16a,16b,16c,…の下流で合流し反応
器10の蒸気導入口13に導かれる。61はつぎに説明
する複数の構成体62〜64で構成される衝撃流抑制手
段である。62は除害機能付きの第2真空排気装置で、
その吸入口は開通バルブ16a,16b,16c,…の
輸送管17上流から分岐した減圧管63で結ばれてい
る。減圧管63途上には減圧管63を開通したり、遮断
したりする減圧管バルブ64a,64b,64c,…が
ある。室温凝集性の原料蒸気を用いる場合には、該当す
る原料蒸気が通過する輸送管17や開通バルブ16a,
16b,16c,…、減圧管63や減圧管バルブ64
a,64b,64c,…に加熱手段を付設して凝集温度
以上に保温する。
【0013】ガス状原料(希釈ガスとして反応器10に
導入する不活性ガスも含む)に適用する原料蒸気発生装
置、液体原料や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の
構成例は図6(従来例)と同様であるので説明を省略す
る。
導入する不活性ガスも含む)に適用する原料蒸気発生装
置、液体原料や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の
構成例は図6(従来例)と同様であるので説明を省略す
る。
【0014】本実施の形態に基づくCVD装置を用いて
基板11表面に薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基
板11を所定の温度に保持されたサセプタ12に載せ、
全開通バルブ16a,16b,16c,…を閉じ、スロ
ー排気バルブ21を開けて、しばらくして排気主バルブ
20を開口し、スロー排気バルブ21を閉口して、反応
器10内を一旦真空にする。以上の工程が終わった後、
成膜の動作に入る。まず、初めに第2真空排気装置62
を稼動して、減圧管バルブ64a,64b,64c,…
を開口し、使用する原料蒸気A,B,C,…を第2真空
排気装置62に送出する。開通バルブ16a,16b,
16c,…の輸送管17上流の内圧が成膜圧力以下まで
減圧し、原料蒸気A,B,C,…の質量流量を示す質量
流量調節器26,29の表示が安定するまでしばらく
(この間長くても数十秒程度である)待つ。つづいて、
減圧管バルブ64a,64b,64c,…を閉口して、
直ちに、開通バルブ16a,16b,16c,…を開口
して原料蒸気A,B,C,…の送出先を反応器10に切
り替えると同時に排気速度調節器19を作動させ一定の
圧力に維持し、成膜を行う。成膜が開始したら第2真空
排気装置62は停止させる。減圧管バルブ64a,64
b,64c,…を開ける直前には、従来例と同様に、開
通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管17上流
の内圧は高圧力(原料ボンベ24あるいはキャリアガス
ボンベ27の圧力調整器25,28の2次圧に等しい圧
力)に、輸送管17下流の内圧は低圧力(ほぼ真空)に
なっているが、減圧管バルブ64a,64b,64c,
…を上記のように一定期間開けることによって、輸送管
17上流の内圧は急速減圧され、衝撃流の原因となる上
流と下流との圧力差は無視できる程小さなものとなって
いるから、この後に開通バルブ16a,16b,16
c,…を開けたとしても反応器10に向かう衝撃流はも
はや起こらない。このように衝撃流抑制手段61は開通
バルブ16a,16b,16c,…開口で発生する衝撃
流の原因を除去することにより、衝撃流の発生を抑止す
る役割を果たしている。所望の膜厚を与える時間が経過
したところで、開通バルブ16a,16b,16c,…
を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給を断つとともに排
気速度調節器19の作動を停止し、排気主バルブ20を
開口して反応器10を再び真空にする。このあと、反応
器10に大気あるいは不活性ガスを導入して内部を大気
圧にした後、基板11を反応器10から取り出す。こう
して成膜が終了する。
基板11表面に薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基
板11を所定の温度に保持されたサセプタ12に載せ、
全開通バルブ16a,16b,16c,…を閉じ、スロ
ー排気バルブ21を開けて、しばらくして排気主バルブ
20を開口し、スロー排気バルブ21を閉口して、反応
器10内を一旦真空にする。以上の工程が終わった後、
成膜の動作に入る。まず、初めに第2真空排気装置62
を稼動して、減圧管バルブ64a,64b,64c,…
を開口し、使用する原料蒸気A,B,C,…を第2真空
排気装置62に送出する。開通バルブ16a,16b,
16c,…の輸送管17上流の内圧が成膜圧力以下まで
減圧し、原料蒸気A,B,C,…の質量流量を示す質量
流量調節器26,29の表示が安定するまでしばらく
(この間長くても数十秒程度である)待つ。つづいて、
減圧管バルブ64a,64b,64c,…を閉口して、
直ちに、開通バルブ16a,16b,16c,…を開口
して原料蒸気A,B,C,…の送出先を反応器10に切
り替えると同時に排気速度調節器19を作動させ一定の
圧力に維持し、成膜を行う。成膜が開始したら第2真空
排気装置62は停止させる。減圧管バルブ64a,64
b,64c,…を開ける直前には、従来例と同様に、開
通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管17上流
の内圧は高圧力(原料ボンベ24あるいはキャリアガス
ボンベ27の圧力調整器25,28の2次圧に等しい圧
力)に、輸送管17下流の内圧は低圧力(ほぼ真空)に
なっているが、減圧管バルブ64a,64b,64c,
…を上記のように一定期間開けることによって、輸送管
17上流の内圧は急速減圧され、衝撃流の原因となる上
流と下流との圧力差は無視できる程小さなものとなって
いるから、この後に開通バルブ16a,16b,16
c,…を開けたとしても反応器10に向かう衝撃流はも
はや起こらない。このように衝撃流抑制手段61は開通
バルブ16a,16b,16c,…開口で発生する衝撃
流の原因を除去することにより、衝撃流の発生を抑止す
る役割を果たしている。所望の膜厚を与える時間が経過
したところで、開通バルブ16a,16b,16c,…
を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給を断つとともに排
気速度調節器19の作動を停止し、排気主バルブ20を
開口して反応器10を再び真空にする。このあと、反応
器10に大気あるいは不活性ガスを導入して内部を大気
圧にした後、基板11を反応器10から取り出す。こう
して成膜が終了する。
【0015】つぎに本実施の形態の効果を説明する。
【0016】図2の曲線cは、上述の構成のMOCVD
装置を使って、実施の形態1と同じ材料を使用してZr
O2膜を200nm成膜したとき、シリコンで形成され
た直径5インチの基板11に付着した粒径5μm以上の
パーティクルの数を成膜の回数の関数としてプロットし
たものである。基板11はその都度新しいものを使用し
ている。観察した最大120回までのすべての成膜回
で、パーティクルの付着は認められない。(曲線cは実
施の形態1の曲線bと完全に重なっている)。本実施の
形態も明らかに、従来技術の問題であった、輸送管17
内のパーティクルが成膜の間に搬送されて基板11に付
着するという問題を解決していると言える。なお、本実
施の形態によるパーティクルの抑止効果はここで説明し
たZr(DPM)4を用いたZrO2膜に限ったことで
はなく、他の多くの有機金属による様々な膜の形成でも
等しく認められる。実施の形態1では開通バルブ16
a,16b,16c,…の開口で起こった衝撃流を下流
に設けた衝撃流抑制手段51で食い止める方式を取って
いるのは既に説明したとおりであるが、この方式では開
通バルブ16a,16b,16c,…と衝撃流抑制手段
51との間では衝撃流が発生し、パーティクルが衝撃流
抑制手段51に掃き寄せられ、成膜を繰り返すうちに、
衝撃流抑制手段51が目詰りを起こし、これを回復する
作業が必要である。実施の形態2の衝撃流抑制手段61
は衝撃流の原因である開通バルブ16a,16b,16
c,…の前後の圧力差を解消することによってその機能
を発揮しているので、衝撃流が全く発生しない。よっ
て、実施の形態1のような流量抑制手段が目詰りすると
いう問題を起こさない。この点、本実施の形態は実施の
形態1より優れていると言える。 <実施の形態3>図4は実施の形態3のCVD装置の構
成を示す図である。図において、1は反応器系であり、
10はコールドウォール型またはホットウォール型反応
器、11は基板、12は基板11を支持保温するサセプ
タ、13は蒸気導入口、14は反応器の排気口、15は
圧力計である。図中には示していないが、反応器10に
は、基板11を器外に取り出すための出し入れ口(ある
いはロードロック機構)が設けられている。またプラズ
マCVDや光励起CVDの場合にはこの他にプラズマ励
起手段、光励起手段(ともに図示なし)が設置されてい
る。3は排気系である。20は排気主バルブ、21はス
ロー排気バルブ、22は真空排気装置、23は排気管、
19は排気速度調節器である。真空排気装置22から排
出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された
後、大気に散出される。70は供給系である。供給系7
0には原料蒸気発生器2a,2b,2c,…が使用する
原料蒸気A,B,C,…の数だけ備えられている。各原
料蒸気発生器2a,2b,2c,…で発生した原料蒸気
A,B,C,…は輸送管17を介して輸送され、それぞ
れの専用の開通バルブ16a,16b,16c,…の下
流で合流し反応器10の蒸気導入口13に導かれる。7
1はつぎに説明する複数の構成体72、73a,73
b,73cで構成される衝撃流抑制手段である。72は
開通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管17上
流から分岐し、排気主バルブ20の排気管23下流部に
合流する減圧管である。この減圧管72途上にはこれを
開閉する減圧管バルブ73a,73b,73c,…があ
る。室温凝集性の原料蒸気を用いる場合には、該当する
原料蒸気が通過する輸送管17や開通バルブ16a,1
6b,16c,…、減圧管72や減圧管バルブ73a,
73b,73c,…に加熱手段を付設して凝集温度以上
に保温する。ガス状原料(希釈ガスとして反応器10に
導入する不活性ガスも含む)に適用する原料蒸気発生装
置、液体原料や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の
構成例は図6(従来例)と同様であるので説明を省略す
る。
装置を使って、実施の形態1と同じ材料を使用してZr
O2膜を200nm成膜したとき、シリコンで形成され
た直径5インチの基板11に付着した粒径5μm以上の
パーティクルの数を成膜の回数の関数としてプロットし
たものである。基板11はその都度新しいものを使用し
ている。観察した最大120回までのすべての成膜回
で、パーティクルの付着は認められない。(曲線cは実
施の形態1の曲線bと完全に重なっている)。本実施の
形態も明らかに、従来技術の問題であった、輸送管17
内のパーティクルが成膜の間に搬送されて基板11に付
着するという問題を解決していると言える。なお、本実
施の形態によるパーティクルの抑止効果はここで説明し
たZr(DPM)4を用いたZrO2膜に限ったことで
はなく、他の多くの有機金属による様々な膜の形成でも
等しく認められる。実施の形態1では開通バルブ16
a,16b,16c,…の開口で起こった衝撃流を下流
に設けた衝撃流抑制手段51で食い止める方式を取って
いるのは既に説明したとおりであるが、この方式では開
通バルブ16a,16b,16c,…と衝撃流抑制手段
51との間では衝撃流が発生し、パーティクルが衝撃流
抑制手段51に掃き寄せられ、成膜を繰り返すうちに、
衝撃流抑制手段51が目詰りを起こし、これを回復する
作業が必要である。実施の形態2の衝撃流抑制手段61
は衝撃流の原因である開通バルブ16a,16b,16
c,…の前後の圧力差を解消することによってその機能
を発揮しているので、衝撃流が全く発生しない。よっ
て、実施の形態1のような流量抑制手段が目詰りすると
いう問題を起こさない。この点、本実施の形態は実施の
形態1より優れていると言える。 <実施の形態3>図4は実施の形態3のCVD装置の構
成を示す図である。図において、1は反応器系であり、
10はコールドウォール型またはホットウォール型反応
器、11は基板、12は基板11を支持保温するサセプ
タ、13は蒸気導入口、14は反応器の排気口、15は
圧力計である。図中には示していないが、反応器10に
は、基板11を器外に取り出すための出し入れ口(ある
いはロードロック機構)が設けられている。またプラズ
マCVDや光励起CVDの場合にはこの他にプラズマ励
起手段、光励起手段(ともに図示なし)が設置されてい
る。3は排気系である。20は排気主バルブ、21はス
ロー排気バルブ、22は真空排気装置、23は排気管、
19は排気速度調節器である。真空排気装置22から排
出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された
後、大気に散出される。70は供給系である。供給系7
0には原料蒸気発生器2a,2b,2c,…が使用する
原料蒸気A,B,C,…の数だけ備えられている。各原
料蒸気発生器2a,2b,2c,…で発生した原料蒸気
A,B,C,…は輸送管17を介して輸送され、それぞ
れの専用の開通バルブ16a,16b,16c,…の下
流で合流し反応器10の蒸気導入口13に導かれる。7
1はつぎに説明する複数の構成体72、73a,73
b,73cで構成される衝撃流抑制手段である。72は
開通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管17上
流から分岐し、排気主バルブ20の排気管23下流部に
合流する減圧管である。この減圧管72途上にはこれを
開閉する減圧管バルブ73a,73b,73c,…があ
る。室温凝集性の原料蒸気を用いる場合には、該当する
原料蒸気が通過する輸送管17や開通バルブ16a,1
6b,16c,…、減圧管72や減圧管バルブ73a,
73b,73c,…に加熱手段を付設して凝集温度以上
に保温する。ガス状原料(希釈ガスとして反応器10に
導入する不活性ガスも含む)に適用する原料蒸気発生装
置、液体原料や固体原料に適用する原料蒸気発生装置の
構成例は図6(従来例)と同様であるので説明を省略す
る。
【0017】本実施の形態に基づくCVD装置を用いて
基板11表面に薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基
板11を所定の温度に保持されたサセプタ12に載せ、
全開通バルブ16a,16b,16c,…を閉じ、スロ
ー排気バルブ21を開けて、しばらくして排気主バルブ
20を開口し、スロー排気バルブ21を閉口して、反応
器10内を一旦真空にする。以上の工程が終わった後、
成膜の動作に入る。まず、初めに排気系の排気主バルブ
20を閉じて、減圧管バルブ73a,73b,73c,
…を開口し、使用する原料蒸気A,B,C,…を反応器
10を迂回させて真空排気装置22に直接送出する。開
通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管17上流
の内圧が成膜圧力以下まで減圧し、原料蒸気A,B,
C,…の質量流量を示す質量流量調節器26,29の表
示が安定するまでしばらく(この間長くても数十秒程度
である)待つ。原料蒸気A,B,C,…の質量流量が安
定したところで、減圧管バルブ73a,73b,73
c,…を閉口して、直ちに、開通バルブ16a,16
b,16c,…及び排気主バルブ22を開口して原料蒸
気A,B,C,…の送出先を反応器10に切り替えると
同時に排気速度調節器19を作動させ一定の圧力に維持
し、成膜を行う。減圧管バルブ73a,73b,73
c,…を開ける直前には、従来例と同様に、開通バルブ
16a,16b,16c,…の輸送管17上流の内圧は
高圧力(原料ボンベ24あるいはキャリアガスボンベ2
7の圧力調整器25,28の2次圧に等しい圧力)に、
輸送管17下流の内圧は低圧力(ほぼ真空)にあるが、
上のように減圧管バルブ73a,73b,73c,…を
一定期間開けることによって、輸送管17上流の内圧は
急速減圧され、衝撃流の原因となる上流と下流との圧力
差は無視できる程小さなものとなるから、この後、開通
バルブ16a,16b,16c,…を開けても反応器1
0に向かう衝撃流はもはや起こらない。所望の膜厚を与
える時間が経過したところで、開通バルブ16a,16
b,16c,…を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給を
断つとともに排気速度調節器19の作動を停止し、排気
主バルブ20を開口して反応器10を再び真空にする。
このあと、反応器10に大気あるいは不活性ガスを導入
して内部を大気圧にした後、基板11を反応器10から
取り出す。こうして成膜が終了する。
基板11表面に薄膜を成膜するには、充分に洗浄した基
板11を所定の温度に保持されたサセプタ12に載せ、
全開通バルブ16a,16b,16c,…を閉じ、スロ
ー排気バルブ21を開けて、しばらくして排気主バルブ
20を開口し、スロー排気バルブ21を閉口して、反応
器10内を一旦真空にする。以上の工程が終わった後、
成膜の動作に入る。まず、初めに排気系の排気主バルブ
20を閉じて、減圧管バルブ73a,73b,73c,
…を開口し、使用する原料蒸気A,B,C,…を反応器
10を迂回させて真空排気装置22に直接送出する。開
通バルブ16a,16b,16c,…の輸送管17上流
の内圧が成膜圧力以下まで減圧し、原料蒸気A,B,
C,…の質量流量を示す質量流量調節器26,29の表
示が安定するまでしばらく(この間長くても数十秒程度
である)待つ。原料蒸気A,B,C,…の質量流量が安
定したところで、減圧管バルブ73a,73b,73
c,…を閉口して、直ちに、開通バルブ16a,16
b,16c,…及び排気主バルブ22を開口して原料蒸
気A,B,C,…の送出先を反応器10に切り替えると
同時に排気速度調節器19を作動させ一定の圧力に維持
し、成膜を行う。減圧管バルブ73a,73b,73
c,…を開ける直前には、従来例と同様に、開通バルブ
16a,16b,16c,…の輸送管17上流の内圧は
高圧力(原料ボンベ24あるいはキャリアガスボンベ2
7の圧力調整器25,28の2次圧に等しい圧力)に、
輸送管17下流の内圧は低圧力(ほぼ真空)にあるが、
上のように減圧管バルブ73a,73b,73c,…を
一定期間開けることによって、輸送管17上流の内圧は
急速減圧され、衝撃流の原因となる上流と下流との圧力
差は無視できる程小さなものとなるから、この後、開通
バルブ16a,16b,16c,…を開けても反応器1
0に向かう衝撃流はもはや起こらない。所望の膜厚を与
える時間が経過したところで、開通バルブ16a,16
b,16c,…を閉じ原料蒸気A,B,C,…の供給を
断つとともに排気速度調節器19の作動を停止し、排気
主バルブ20を開口して反応器10を再び真空にする。
このあと、反応器10に大気あるいは不活性ガスを導入
して内部を大気圧にした後、基板11を反応器10から
取り出す。こうして成膜が終了する。
【0018】つぎに本実施の形態の効果を説明する。図
2の曲線dは、上述の構成のMOCVD装置を使って、
実施の形態1と同じ材料を使用してZrO2膜を200
nm成膜したとき、シリコンで形成された直径5インチ
の基板11に付着した粒径5μm以上のパーティクルの
数を成膜の回数の関数としてプロットしたものである。
基板11はその都度新しいものを使用している。観察し
た最大120回までのすべての成膜回で、パーティクル
の付着は認められない。(曲線dは実施の形態1の曲線
b,cと完全に重なっている)。本実施の形態も明らか
に、従来技術の問題であった、輸送管17内のパーティ
クルが成膜の間に搬送されて基板11に付着するという
問題を解決していると言える。なお、本実施の形態によ
るパーティクルの抑止効果はここで説明したZr(DP
M)4を用いたZrO2膜に限ったことではなく、他の
多くの有機金属による様々な膜の形成でも等しく認めら
れる。本実施の形態の衝撃流抑制手段71は衝撃流の原
因である開通バルブ16a,16b,16c,…の前後
の圧力差を解消することによってその機能を発揮してい
るので、衝撃流が全く発生しないため、実施の形態2と
同様の利点を有しているほかに、実施の形態2の第2真
空排気装置62を必要とせず、その構成が簡潔であると
いう特長を備えている。この点、本実施の形態は実施の
形態2よりも優れていると言える。
2の曲線dは、上述の構成のMOCVD装置を使って、
実施の形態1と同じ材料を使用してZrO2膜を200
nm成膜したとき、シリコンで形成された直径5インチ
の基板11に付着した粒径5μm以上のパーティクルの
数を成膜の回数の関数としてプロットしたものである。
基板11はその都度新しいものを使用している。観察し
た最大120回までのすべての成膜回で、パーティクル
の付着は認められない。(曲線dは実施の形態1の曲線
b,cと完全に重なっている)。本実施の形態も明らか
に、従来技術の問題であった、輸送管17内のパーティ
クルが成膜の間に搬送されて基板11に付着するという
問題を解決していると言える。なお、本実施の形態によ
るパーティクルの抑止効果はここで説明したZr(DP
M)4を用いたZrO2膜に限ったことではなく、他の
多くの有機金属による様々な膜の形成でも等しく認めら
れる。本実施の形態の衝撃流抑制手段71は衝撃流の原
因である開通バルブ16a,16b,16c,…の前後
の圧力差を解消することによってその機能を発揮してい
るので、衝撃流が全く発生しないため、実施の形態2と
同様の利点を有しているほかに、実施の形態2の第2真
空排気装置62を必要とせず、その構成が簡潔であると
いう特長を備えている。この点、本実施の形態は実施の
形態2よりも優れていると言える。
【0019】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の化学
的気相成長装置によれば、原料蒸気非供給時に開通バル
ブの輸送管上流部が高圧力に、輸送管下流部が低圧力に
置かれる従来の化学的気相成長装置において、原料蒸気
衝撃流の抑制手段を供給系に付設した構成としたため、
成膜を開始するために開通バルブを開口しても、パーテ
ィクルを搬送する衝撃流が輸送管から反応器に波及せ
ず、反応器に置かれた基板へのパーティクルの付着を抑
止することができる。
的気相成長装置によれば、原料蒸気非供給時に開通バル
ブの輸送管上流部が高圧力に、輸送管下流部が低圧力に
置かれる従来の化学的気相成長装置において、原料蒸気
衝撃流の抑制手段を供給系に付設した構成としたため、
成膜を開始するために開通バルブを開口しても、パーテ
ィクルを搬送する衝撃流が輸送管から反応器に波及せ
ず、反応器に置かれた基板へのパーティクルの付着を抑
止することができる。
【図1】本発明実施の形態1のCVD装置の構成を示す
図である。
図である。
【図2】実施の形態のCVD装置および従来例の特性を
示す図である。
示す図である。
【図3】実施の形態2のCVD装置の構成を示す図であ
る。
る。
【図4】実施の形態3のCVD装置の構成を示す図であ
る。
る。
【図5】従来のCVD装置の構成を示す図である。
【図6】従来のCVD装置の原料気化装置の構成を示す
図である。
図である。
【図7】従来のCVD装置の特性を示す図である。
1 供給系 2 反応器系 2a,2b,2c,… 原料蒸気発生器 3 排気系 10 反応器 11 基板 12 サセプタ 13 蒸気導入口 14 排気口 15 圧力計 16a,16b,16c … 開通バルブ 17 輸送管 19 排気速度調節器 20 排気主バルブ 21 スロー排気バルブ 22 真空排気装置 23 排気管 24 原料ボンベ 25 圧力調整器 26 質量流量調節器 27 キャリアガスボンベ 28 圧力調整器 29 質量流量調節器 30 原料容器 31 充填口 32 キャリアガス導入口 33 原料蒸気導出口 34 バルブ 35 バルブ 50 供給系 51 衝撃流抑制手段 60 供給系 61 衝撃流抑制手段 62 第2真空排気装置 63 減圧管 64a,64b,64c,… 減圧管バルブ 70 供給系 71 衝撃流抑制手段 72 減圧管 73a,73b,73c,… 減圧管バルブ
Claims (4)
- 【請求項1】 1つまたは複数の原料蒸気を発生させる
原料蒸気発生器と、この原料蒸気発生器で発生した原料
蒸気を、輸送管を介して反応器に導入する1つまたは複
数の蒸気導入口と、 前記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けられ、前
記原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通バルブ
と、 前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設けられたサ
セプタに支持・加熱される基板と、 前記反応器内で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を
排出するための排気口と、 この排気口に接続され、前記反応器内で生成された生成
ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出する排気手段と、
を備え、 前記原料蒸気を基板もしくはその近傍で化学反応させ、
基板に薄膜を形成する化学的気相成長装置において、 前記開通バルブと蒸気導入口との間に設けられ、前記開
通バルブから導入される前記原料蒸気の圧力を所定圧力
に低下させて、前記蒸気導入口から反応器へと導入させ
る衝撃流抑制手段を備えたことを特徴とする化学的気相
成長装置。 - 【請求項2】 前記衝撃流抑制手段は、前記開通バルブ
から導入される前記原料蒸気の流量を所定流量以下にす
ることを特徴とする請求項1記載の化学的気相成長装
置。 - 【請求項3】 1つまたは複数の原料蒸気を発生させる
原料蒸気発生器と、この原料蒸気発生器で発生した原料
蒸気を、輸送管を介して反応器に導入する1つまたは複
数の蒸気導入口と、 前記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けられ、前
記原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通バルブ
と、 前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設けられたサ
セプタに支持・加熱される基板と、 前記反応器内で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を
排出するための排気口と、 この排気口に接続され、前記反応器内で生成された生成
ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出する排気手段と、
を備え、 前記原料蒸気を基板もしくはその近傍で化学反応させ、
基板に薄膜を形成する化学的気相成長装置において、 前記原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を外部へと排出
する第2の排気手段と、 前記開通バルブ上流の輸送管から、前記原料蒸気発生器
で発生した原料蒸気を、前記第2の排気手段へと減圧管
を通して導くように開閉制御する減圧管バルブと、を備
え、 前記減圧管バルブを所定時間開いた後、前記開通バルブ
を開くようにすることを特徴とする化学的気相成長装
置。 - 【請求項4】 1つまたは複数の原料蒸気を発生させる
原料蒸気発生器と、 この原料蒸気発生器で発生した原料蒸気を、輸送管を介
して反応器に導入する1つまたは複数の蒸気導入口と、 前記原料蒸気発生器と蒸気導入口との間に設けられ、前
記原料蒸気の反応器への導入を開閉制御する開通バルブ
と、 前記原料蒸気の導入下で、前記反応器内に設けられたサ
セプタに支持・加熱される基板と、 前記反応器内で生成された生成ガス及び前記原料蒸気を
排出するための排気口と、 この排気口に接続され、前記反応器内で生成された生成
ガス及び前記原料蒸気を外部へと排出する排気手段と、
を備え、 前記原料蒸気を基板もしくはその近傍で化学反応させ、
基板に薄膜を形成する化学的気相成長装置において、 前記開通バルブ上流の輸送管から、前記原料蒸気発生器
で発生した原料蒸気を、前記排気手段へと減圧管を通し
て導くように開閉制御される減圧管バルブを備え、 前記減圧管バルブを所定時間開いた後、前記開通バルブ
を開くようにすることを特徴とする化学的気相成長装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10361541A JP2000183048A (ja) | 1998-12-18 | 1998-12-18 | 化学的気相成長装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10361541A JP2000183048A (ja) | 1998-12-18 | 1998-12-18 | 化学的気相成長装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000183048A true JP2000183048A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18473998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10361541A Pending JP2000183048A (ja) | 1998-12-18 | 1998-12-18 | 化学的気相成長装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000183048A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100796626B1 (ko) | 2005-04-08 | 2008-01-22 | 어플라이드 매터리얼스 게엠베하 운트 컴퍼니 카게 | 기판 코팅 장치 및 모듈 |
-
1998
- 1998-12-18 JP JP10361541A patent/JP2000183048A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100796626B1 (ko) | 2005-04-08 | 2008-01-22 | 어플라이드 매터리얼스 게엠베하 운트 컴퍼니 카게 | 기판 코팅 장치 및 모듈 |
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