JP2000182248A - 光記録媒体の情報再生方法 - Google Patents

光記録媒体の情報再生方法

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JP2000182248A
JP2000182248A JP11016684A JP1668499A JP2000182248A JP 2000182248 A JP2000182248 A JP 2000182248A JP 11016684 A JP11016684 A JP 11016684A JP 1668499 A JP1668499 A JP 1668499A JP 2000182248 A JP2000182248 A JP 2000182248A
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pit
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signal
optical recording
pits
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Hiroshi Koide
博 小出
Kenya Yokoi
研哉 横井
Akihiko Shimizu
明彦 清水
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体に対して情報を記録した後にもピ
ット信号を信頼性高く検出できるようにする。 【解決手段】 グルーブ上の光スポットをオフセットし
てピット信号が大きくなるようにし、且つ光ピックアッ
プの一組又は複数組みのトラック接線に直行及び対向し
て2分割されたフォトディテクタからの記録マーク信号
の検出値の大きさを、又は複数組のフォトディテクタを
トラック接線に対して2ブロックに分け、それぞれのブ
ロックの出力信号の和をピット検出が最適になるように
ゲイン制御を設定し、光スポットのオフセット量とゲイ
ン制御とをウォブル検出できるレベルに設定してピット
検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウォブルしたグル
ーブとピットを持つランドを有する光記録媒体に対して
そのグルーブにデータ記録後又は記録前のウォブルとピ
ットを信頼性高く再生する光記録媒体の情報再生方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ウォブルグルーブを有するととも
に、これらグルーブ間の領域に所定間隔でピットが形成
されているDVD等の光記録媒体に対する情報再生方法
(例えば、特開平9−326138号公報参照)では、
ピットがグルーブの両側の領域(「ランド」と称する)
に必ずしも対称に存在しなかったし、グルーブから検出
したウォブル信号によって光記録媒体の回転を制御する
と共に、ピットから検出したピット信号に基づいて光記
録媒体上での記録信号の位置を検出しようとしている
が、光記録媒体上のピット又はウォブルを記録マーク記
録後には信頼性高く再生できなかった。
【0003】そこで、光記録媒体のウォブルを記録した
後も信頼性高く検出する技術(例えば、特開平5−12
8564号公報参照)が提案されている。この技術は、
対物レンズとメディア間ティルトが生じたとき、又はピ
ックアップのフォトディテクタの取付け誤差があるとき
は、トラック接線方向に直行及び対向して2分割された
フォトディテクタ検出出力の差分にオフセットが生じ、
記録後のウォブル検出信号に記録マークによる漏れが乗
ってS/N比が悪くなるが、2分割されたフォトディテ
クタの差信号検出手段によって得られた出力に基づい
て、フォトディテクタ検出出力のゲインが等しくなるよ
うにゲイン合わせを行なうことにより、S/N比の悪化
を防止していた。
【0004】また、温度等の要因によってフォトディテ
クタに対するレーザビームのポジションが動くと、トラ
ックの接線方向に直行及び対向して2分割されたフォト
ディテクタ検出出力の差分にオフセットが生じ、記録後
のウォブル検出信号に記録マークによる漏れが乗ってS
/N比が悪くなるが、記録信号の影響を軽減するため
に、それぞれの2分割されたフォトディテクタ出力を加
算した出力Rfによってそれぞれのフォトディテクタ出
力を正規化してから各出力を減算することにより、S/
N比の悪化を防止する技術(例えば、特開平6−290
462号公報参照)もあった。
【0005】なお、上述したような従来の技術では、グ
ルーブ間の領域に所定間隔に形成されているピット検出
時、トラッキングエラーに対する対策は施されていなか
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ウォブルしたグルーブ
を有すると共に、そのグルーブ間の領域(「ランド」と
称する)に所定間隔でピットが形成されている光記録媒
体上のウォブルしたグルーブ上に信号を記録すると、そ
のグルーブ内に記録マークが記録される。
【0007】本来、この記録マークがグルーブの中心に
正確に記録され、且つランドにあるピット部に影響され
ずにトラック中心に対して記録マークが対称であれば、
記録後の再生においてピットとウォブルを検出すると
き、トラックずれがなく、且つ対物レンズの光軸とピッ
クアップ・フォトディテクタのトラックの接線方向分割
中心が一致していれば、フォトディテクタのトラックの
接線方向に対して対向しているフォトディテクタ出力の
減算によって記録マーク信号をキャンセルすることがで
きる。
【0008】つまり、記録マークの影響を除けるので高
信頼のピット及びウォブル検出ができるはずである。
【0009】図6は、光記録媒体上のピット位置におけ
る記録マークの状態とその記録マークのピット位置での
滲みとトラッキング誤差があるときのフォトディテクタ
上の回折像の一例を示す図である。図7は、ピット又は
ウォブル検出時のノイズの発生を示すタイミングチャー
トである。図8は、図6に示した4分割フォトディテク
タ1の構成を示す図である。
【0010】図6では、説明を簡単にするため、同図の
(a)に光ディスク上のグルーブ(溝)50をそのウォ
ブルを省いて直線で示し、(b)にトラッキング誤差が
無いときのグルーブ50上に照射する光スポット(図中
では円形状で示す)51と記録マーク(図中に黒く塗り
潰した部分)52を示し、(c)にその光スポットに対
応する4分割フォトディテクタ(4分割フォトダイオー
ド)1上の回折像(図中に黒く塗り潰した部分)53を
示しており、この回折像53は分かり易くするために実
際よりも誇張して示している。
【0011】なお、この回折像53はメディアの種類あ
るいは層構成によっても異なる。また、ここでは代表的
な4分割フォトディテクタの例を示しているが、フォー
カシングエラー又はトラッキングエラー検出方式によっ
ては2分割フォトディテクタやさらに分割数が多いフォ
トディテクタを用いる場合もあり、それら全てについて
この発明は同じように適用することができる。
【0012】図6において、記録マーク52は、ピット
(「プリピット」とも称する)54のあるところではラ
ンド55による熱の壁がないので、トラックの接線に対
して非対称になる。したがって、記録マーク52に基づ
く回折像53は、同図に示したように、ピット54のな
いところでは対称になるが、ピット54のあるところで
は非対称になる。
【0013】また、同図の(d)には、トラッキング誤
差が有るときのグルーブ50上に照射する光スポット5
1と記録マーク52を示し、(e)にその光スポットに
対応する4分割フォトディテクタ1上の回折像53を示
しており、その回折像53はピット54の影響を無視し
て描いている。
【0014】したがって、記録マーク52に基づく回折
像53は、トラッキング誤差が大きくなるとトラックの
接線に対して同様に非対称になる。さらに、連続再生し
ているときなどでは、対物レンズの光軸と4分割フォト
ディテクタ1のトラック接線方向の分割線とにずれ
(「光軸ずれ」と称する)があると、4分割フォトディ
テクタ1上の回折像53はトラック接線方向に対して直
行する方向にシフトする。
【0015】これらの現象が生ずると、4分割フォトデ
ィテクタ1のトラックの接線方向に対して対向している
フォトディテクタ出力の減算に基づいてプリピット又は
ウォブルを検出しようとするとき、記録マーク信号をキ
ャンセルすることができなくなる。つまり、記録マーク
の影響を除けることができないので、ピット及びウォブ
ル検出の信頼性を高めることができなくなる。
【0016】図7に示したタイミングチャートでは、ト
ラッキング誤差があるときの記録マーク回折像の非対称
性により、フォトディテクタ出力の減算をしても、記録
マークの信号が漏れてきてピット又はウォブル検出時の
ノイズになることを示している。
【0017】そして、複数組のフォトディテクタをトラ
ック接線に対して2ブロックに分け、その分けられたそ
れぞれのブロックにおける和出力の記録マーク信号振幅
を減算してピット又はウォブルを検出するとき、例え
ば、図8に示した4分割フォトディテクタ1の各フォト
ディテクタAとBとCとDにおいて、フォトディテクタ
AとBの出力和“A+B”とフォトディテクタCとDの
出力和“C+D”の振幅が等しくなるようにゲインを制
御するとき、図8に示すようにトラックの接線に対向し
たフォトディテクタのゲインが等しくない状態のとき
で、図6の矢示60で示すように記録マークの回折像
が、トラック接線に対して垂直な分割線に対して線対称
でない(図8においてAとBあるいはCとD上の回折像
が線対称でない)とき、二組のトラックの接線に直行及
び対向して2分割されたフォトディテクタの検出出力に
おける記録マーク信号の各組(AとCの組とBとDの
組)のそれぞれに出力振幅差を生じ、フォトディテクタ
AとCの出力の減算値“A−C”又はフォトディテクタ
BとDの出力の減算値“B−D”に記録マークのもれが
生じ、結果的に“(A+B)−(C+D)”に記録マー
クのもれ信号を生じてしまう。
【0018】そこで、一組又は複数組のトラック接線方
向に直行及び対向して2分割されたフォトディテクタの
各検出出力に着目する必要がある。つまり、振幅がA+
B=C+Dとなるようにゲインを制御したとき、そのゲ
インがばらつくこともある。この場合は、図6に矢示6
0で示すような検出光があったときに振幅差が出る。
【0019】さて、プリピットのあるところの記録マー
クからの非対称な回折像によって発生するノイズについ
ては、プリピット検出の瞬間でのS/N比を向上させる
ために、A+B=C+Dのゲインに一定の差をつける。
【0020】また、トラッキング誤差が大きいと、記録
マークからの回折像の非対称が大きくなるので、トラッ
キング誤差を小さくすることが重要である。そして、ト
ラッキング誤差を小さくした後、対物レンズの光軸とフ
ォトディテクタ上のトラッキング方向の分割線との軸ズ
レにより発生する回折像のトラック接線方向と垂直方向
の移動によるオフセットをAGC回路で取ると良い。そ
の際、図8に示した例では、A+BとC+Dに対応する
AGC回路でなく、各フォトディテクタに対応する4個
のAGC回路が必要になる。
【0021】さらに、一度検出できたら検出窓を設けて
誤検出を減らす。また、3個のプリピット54のうち、
いずれが最初であるかを検出するには、まず、ピットを
検出したら、番地情報の先頭位置を表わすときに次のあ
るべき窓にプリピットが必ずくるので、それがこなけれ
ば最初ではないと判断する。(これは、ピットのSYN
Cコードである)。一度検出できたら検出窓を設けて信
頼性を増す。そして、フォーカス誤差があっても、検出
光回折像はかなり非対称性がでてくるので、フォーカス
誤差もかなり小さくなるように制御する必要がある。
【0022】したがって、ここまでの説明はピット信号
を大きくして信号対ノイズを大きくするという方法では
なく、できるだけ記録マークによるノイズを小さくしよ
うとするものである。
【0023】この発明は、ピット信号を大きくなるよう
にして信号対ノイズを高くすることができるようにする
ことをも目的とする。つまり、記録マークによるノイズ
を小さくしようとする方式とピット信号を大きくなるよ
うにする方式をトレードオフして、信号対ノイズを高く
するものである。
【0024】次に、記録しようとするグルーブ位置のア
ドレス情報等の情報は、両側のランド55上にあるピッ
ト列のうち片方のみを使う。以降ここでは、光ディスク
中心側にあるランド55上のピットに記録しようとする
グルーブ位置の情報があるとして説明している。
【0025】グルーブ位置の情報を含むピットを検出す
るとき、光ディスク上の光スポット51をグルーブ中心
からピット位置の方(光ディスクの中心側)にずらせる
と、ピット信号が大きくなる。
【0026】つまり、ピット54に照射される光スポッ
トの光量が多くなるのでピット信号が大きくなるのであ
る。しかし、あまりずらせると回折像の非対称性が大き
くなるので、ずらせる量には最適値がある。もう少し詳
細に述べると以下のようになる。
【0027】図9は、記録マークが有るときのトラッキ
ング誤差が生じた場合とピットの読み出しエラー率BE
R(Block Error Ratio)との関係を
示す線図である。同図に基づいてプリピット検出におけ
るトラックオフセットについて説明する。
【0028】図9に示した例では、スポットがグルーブ
中心にあるとき、つまりトラックオフセット“0”のと
きもBERが低くなっている。
【0029】しかしながら、プリピットは隣接のランド
部に形成されており、再生光スポットが目的のプリピッ
トと反対側にオフセット(図9ではプラス方向)する
と、急激に記録後のプリピット検出能力が低下する。逆
に、プリピット側にオフセット(同図ではマイナス方
向)すると、大きなマージンをもって検出可能であるこ
とがわかる。
【0030】したがって、プリピット検出の許容値に対
しトラックオフセット(Trackoffset)マー
ジンが最大となるように(例えば“−0.03”μ
m)、プリピット検出時のトラッキングに制御補正を持
たせるようにするとよい。
【0031】ただし、上記は理想的な状態を示してお
り、実際にはウォブル信号検出の許容値を超えない程度
のトラッキング制御補正にする必要がある。このように
すれば、トラッキング制御の誤差や変動に対して、安定
してプリピット検出が可能となる。
【0032】また、図9に示した値は、メディア種類や
トラック溝構成や記録再生装置の光学系などによって異
なる値を示すため、それぞれの実施に応じて適切な値の
トラッキング制御補正を選ぶとよい。なお、光ディスク
外周側にあるランド上のピットに記録しようとするグル
ーブ位置の情報がある場合は、前述の説明での補正の方
向は逆である。
【0033】したがって、この発明は、グルーブ上に記
録マークが有るときでも無いときでも常にピットとウォ
ブル信号を信頼性高く検出できるようにすることも目的
とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、ウォブルしたグルーブを有すると共に、
そのグルーブ間の領域に所定間隔でピットが形成されて
いる光記録媒体上の情報を再生する情報再生方法におい
て、上記ピットを検出するとき、上記グルーブ上の光ス
ポットをオフセットすることによってピットを検出する
ものである。
【0035】また、上記のような光記録媒体の情報再生
方法において、上記グルーブ上の光スポットのオフセッ
ト量を、ウォブル信号が再生できるレベルに設定すると
よい。
【0036】さらに、上記のような光記録媒体の情報再
生方法において、ピット位置近傍又はピット検出窓での
トラッキングエラー検出信号を使わないでトラッキング
制御、又はトラッキング制御系のゲインを下げるように
トラッキング制御してピット又はウォブルを検出すると
よい。
【0037】また、上記のような光記録媒体の情報再生
方法において、記録マークからトラッキングエラー検出
信号を検出する方法に基づいて上記記録マークが記録さ
れた領域を再生中に上記ピット又はウォブルを検出する
とよい。
【0038】さらに、上記のような光記録媒体の情報再
生方法において、上記トラッキングエラー検出信号を、
位相差方法によって検出するとよい。
【0039】また、上記のような光記録媒体の情報再生
方法において、プシュプル方法で得られるトラッキング
エラー信号のオフセット補正信号を記録マークから検出
する方法に基づいて上記記録マークが記録された領域を
再生中に上記ピット又はウォブルを検出するとよい。
【0040】さらに、上記のような光記録媒体の情報再
生方法において、上記オフセット補正を位相差方法によ
って行なうとよい。
【0041】また、上記のような光記録媒体の情報再生
方法において、ピット位置近傍又はピット検出窓でのト
ラッキングエラー検出信号を使わないでトラッキング制
御、又はトラッキング制御系のゲインを下げてトラッキ
ング制御して上記ピット又はウォブルを検出するとよ
い。
【0042】さらに、上記のような光記録媒体の情報再
生方法において、すでに記録マークがある領域を再生す
るとき、光ピックアップの一組又は複数組のトラック接
線方向に直行及び対向して2分割されたフォトディテク
タの各検出出力振幅、又は上記複数組のフォトディテク
タを上記トラック接線に対して2ブロックに分け、それ
ぞれのブロックにおける和出力のそれぞれ対向する記録
マーク信号振幅を、ピット検出位置近傍でピット検出の
信頼性が良くなるようにゲインを制御してピットを検出
するとよい。
【0043】また、上記のような光記録媒体の情報再生
方法において、すでに記録マークが記録されている領域
を再生するとき、ピット検出位置又はピット検出が予測
される位置を含む近傍に設けられた検出窓内のみにおい
て、光ピックアップの一組又は複数組のトラック接線方
向に直行及び対向して2分割されたフォトディテクタの
各検出出力振幅、又は上記複数組のフォトディテクタを
上記トラック接線に対して2ブロックに分け、それぞれ
のブロックにおける和出力のそれぞれ対向する記録マー
ク信号振幅を、ピット検出位置近傍でピット検出の信頼
性が良くなるようにゲインを制御してピットを検出する
とよい。
【0044】さらに、上記のような光記録媒体の情報再
生方法において、上記ピット検出位置又は検出窓以外で
は、すでに記録マークが記録されている領域を再生する
とき、光ピックアップの一組又は複数組のトラック接線
方向に直行及び対向して2分割されたフォトディテクタ
の各検出出力振幅、又は上記複数組のフォトディテクタ
を上記トラック接線に対して2ブロックに分け、それぞ
れのブロックにおける和出力の記録マーク信号振幅が等
しくなるようにゲインを設定制御してウォブルを検出す
るとよい。
【0045】さらにまた、上記のような光記録媒体の情
報再生方法において、光ピックアップの一組又は複数組
のトラック接線方向に直行及び対向して2分割されたフ
ォトディテクタの各検出出力振幅、又は上記複数組のフ
ォトディテクタを上記トラック接線に対して2ブロック
に分け、それぞれのブロックにおける和出力の記録マー
ク信号振幅を比較するとき、その比較対象の一方のみを
ゲインを設定制御して上記ピット又はウォブルを検出す
るとよい。
【0046】この発明の請求項1の光記録媒体の情報再
生方法は、ウォブルしたグルーブを有すると共に、これ
らのグルーブ間の領域に所定間隔でピットが形成されて
いる光記録媒体上の情報を再生するときに、上記グルー
ブ位置のアドレス情報等の情報を持つピットを検出する
とき、光ディスク上の光スポットをグルーブ中心からピ
ット位置の方(検出する目標のピット方向)にずらし
て、グルーブ上の光スポットをオフセットすることによ
り、トラッキングに一定の誤差を持たせてピット信号を
大きくしてピットを検出するので、記録後にもピット信
号を信頼性高く検出することができる。
【0047】この発明の請求項2の光記録媒体の情報再
生方法は、グルーブ上の光スポットのオフセット量をウ
ォブル信号が再生できる最適なレベル(範囲)に設定す
るので、トラッキング誤差を増やしてグルーブ上の光ス
ポットをずらし過ぎることによって回折像の非対称性が
大きくなり過ぎるることを防止できる。
【0048】この発明の請求項3の光記録媒体の情報再
生方法は、グルーブに対して非対称に存在するピットに
よってトラッキングエラー信号にオフセットが乗ってグ
ルーブ上の光スポットが蛇行しないようにするため、ピ
ット位置近傍を検出するか、予めピットがあることを予
測するピット検出窓を使って、そこでのトラッキングエ
ラー検出信号は使わないか、又はトラッキング制御系の
ゲインを下げてトラッキング制御することにより、上記
のようにして設定したトラッキングオフセット量を常に
一定に保持することができる。
【0049】この発明の請求項4の光記録媒体の情報再
生方法は、ウォブルしたグルーブを有する光記録媒体、
又はウォブルしたグルーブを有すると共に、これらのグ
ルーブ間の領域に所定間隔でピットが形成されている光
記録媒体上の情報を再生するとき、情報が記録された領
域を再生中、ピット又はウォブルを検出するとき、汎用
性の高いトラッキングエラー検出法であるプシュプル方
法では、対物レンズと光記録媒体間でのラジアルティル
トによってトラッキングエラー信号にオフセットが乗っ
てトラッキングエラーが変化し、ピット又はウォブル検
出エラーが増えるので、トラッキングエラーの変化を軽
減するために、トラッキングエラー検出信号としてプシ
ュプル方法は使わずに、記録マークから直接トラッキン
グ検出する方法を用いてトラッキングのずれ変化を少な
くしてピット又はウォブルを検出することにより、ラジ
アルディルトに強く信頼性の高い検出を実現することが
できる。
【0050】このようにして、最終的にフォトディテク
タ上で検出される記録マークのトラッキングずれ変化を
補正することによって記録マークによるノイズの影響を
最も防ぐことができる。
【0051】したがって、光記録媒体に記録するとき
に、情報が記録された領域(記録マークがある領域)を
再生しているか否かの判定は、情報再生信号(Rf信
号)出力に、変調符号のルールに従ったパルス幅が予め
決められた個数以上来たか否かによって判定することが
できる。
【0052】この発明の請求項5の光記録媒体の情報再
生方法は、トラッキングエラー検出信号方法としてラジ
アルティルトに強く、汎用性の有る位相差方法(DPD
法)を用いてピット又はウォブルを検出するので、ピッ
ト又はウォブルの検出をラジアルティルトに強く信頼性
の高いものにすることができる。
【0053】光ディスク上にピット列で情報を記憶して
いるもので良く知られたDVD−ROMメディアを再生
するときのトラッキング検出方法としてDPD法を採用
している。したがって、DVD系の記録再生装置にはD
VD−ROMの再生機能を付加することが多いので、D
PD検出回路を装備しているのが普通であり、新たな回
路を設けずに済むので、コストアップにならない。
【0054】この発明の請求項6の光記録媒体の情報再
生方法は、記録マークを検出する信号からプシュプル方
法で発生するトラッキングエラー信号のオフセット補正
信号を得る方法に基づいて、情報が記録された領域を再
生中にピット又はウォブルを検出するので、ピット又は
ウォブルの検出をラジアルティルトに強く信頼性の高い
ものにすることができる。
【0055】この発明の請求項7の光記録媒体の情報再
生方法は、プシュプル信号とラジアルティルトに強い位
相差方法(DPD法)から得られる信号の両者のトラッ
キングエラー信号を直接比較(差分)してオフセット補
正信号を得て、そのオフセット補正信号によってオフセ
ット補正してピット又はウォブルを検出するので、ピッ
ト又はウォブルの検出をラジアルティルトに強く信頼性
の高いものにすることができる。
【0056】この発明の請求項8の光記録媒体の情報再
生方法は、グルーブ上での蛇行を避けるために、ピット
位置近傍又はピット検出窓でのトラッキングエラー検出
信号は使わないでトラッキング制御し、又はトラッキン
グ制御系のゲインを下げてトラッキング制御してピット
又はウォブルを検出するので、ピット又はウォブルの検
出の信頼性を高めることができる。
【0057】この発明の請求項9の光記録媒体の情報再
生方法は、すでに記録されている領域を再生するとき、
ランド上のピット位置における記録マークの滲みに基づ
く影響によって発生するピット信号の信号対ノイズの劣
化と、トラッキングオフセットによるピット信号の増大
とウォブル信号の劣化とを考慮し、ウォブル信号が読め
る範囲でピット位置近傍での信号対ノイズが最大になる
ように、トラッキングオフセット量の設定をし、且つ、
光ピックアップの一組又は複数組のトラック接線方向に
直行及び対向して2分割されたフォトディテクタの各検
出出力振幅、又は上記複数組のフォトディテクタを上記
トラック接線に対して2ブロックに分け、それぞれのブ
ロックにおける和出力のそれぞれ対向する記録マーク信
号振幅のゲインを設定制御するので、対向した記録マー
ク信号振幅の影響を小さくすることができる。
【0058】この発明の請求項10の光記録媒体の情報
再生方法は、記録マークの滲みに基づく影響が及ぶピッ
ト検出位置又はピット検出が予測される位置を含む近傍
に設けられた検出窓内のみで上述のようなゲイン設定制
御を行なうので、滲みの影響を無くすことができる。
【0059】この発明の請求項11の光記録媒体の情報
再生方法は、すでに記録されている領域を再生すると
き、記録位置又は検出窓以外では、光ピックアップの一
組又は複数組のトラック接線方向に直行及び対向して2
分割されたフォトディテクタの各検出出力振幅、又は上
記複数組のフォトディテクタを上記トラック接線に対し
て2ブロックに分け、それぞれのブロックにおける和出
力の記録マーク信号振幅が等しくなるように、上記とは
異なるゲインを設定制御してウォブル検出するので、ピ
ット又はウォブルをそれぞれ最適な条件で検出すること
ができる。
【0060】この発明の請求項12の光記録媒体の情報
再生方法は、光ピックアップの一組又は複数組のトラッ
ク接線方向に直行及び対向して2分割されたフォトディ
テクタの各検出出力振幅、又は上記複数組のフォトディ
テクタを上記トラック接線に対して2ブロックに分け、
それぞれの分けられたブロックにおける和出力の記録マ
ーク信号振幅を比較するとき、比較対称の一方のみをゲ
イン制御して、比較出力が零に近づくように制御してピ
ットとウォブルを検出するので、ゲイン制御可能な回路
を減らすことができ、コストダウンの効果がある。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
面を参照して説明する。図1は、この発明の光記録媒体
の情報再生方法を採用した光ディスクドライブのピット
及びウォブル検出装置の構成を示すブロック図である。
【0062】図2は、図1の各AGC回路の構成を示す
ブロック図である。図3は図1に示したピット及びウォ
ブル検出装置におけるピットに影響されないトラッキン
グ方式を説明するためのタイミングチャートである。
【0063】このピット及びウォブル検出装置は、図1
に示すように、光ピックアップに4分割ダイオードを使
った4分割フォトディテクタ1を備えており、光ディス
クドライブ(図示を省略する)のレーザダイオード(図
示を省略する)から光ディスク(図示を省略する)へレ
ーザビームを照射することにより、その反射光を4分割
フォトディテクタ1で受光する。
【0064】なお、光ディスクは、例えば、DVD−
R,DVD−RW等の光記録媒体であり、この光ディス
クの記録面上には、図6に示したように、光ディスク回
転制御のため、あるいは書き込み基準クロック生成等用
のために、一定周期のウォブルを備えたグルーブ(溝)
50が形成されており、グルーブ50とグルーブ50の
間のランド55上にはアドレス情報等を示すためにピッ
ト(「プリピット」とも称する)54が形成される。
【0065】まず、4分割フォトディテクタ1の各フォ
トディテクタ(フォトダイオード)1a〜1dからの出
力Ia〜Idは、それぞれアンプ(アンプA1)2a,
アンプ(アンプB1)2b,アンプ(アンプC1)2
c,及びアンプ(アンプD1)2dに供給される。
【0066】その後、各アンプ2a〜2dからの出力
は、それぞれAGC回路(AGC回路−A)3a,AG
C回路(AGC回路−B)3b,AGC回路(AGC回
路−C)3c,及びAGC回路(AGC回路−D)3d
と、第1加算回路(加算回路1)4aと第2加算回路
(加算回路2)4bに供給される。
【0067】そして、減算回路(減算回路DA)5aに
よってAGC回路2dとAGC回路2aの出力の差を取
り、減算回路(減算回路CB)5bによってAGC回路
2cとAGC回路2bの出力の差を取り、加算回路(加
算回路LPP)4cによって減算回路5aと減算回路5
bの出力の和を取る。
【0068】すなわち、4分割フォトディテクタ1上の
光スポットを、光ディスク上のタンジェンシャルトラッ
ク方向に対して対向している各フォトディテクタ1a〜
1dで別々に検出し、それぞれ対向したフォトディテク
タ1dと1aの出力の差“Id−Ia”と、フォトディ
テクタ1cと1bの出力の差“Ic−Ib”を取り、こ
れらの和“(Id+Ic)−(Ia+Id)”をとれ
ば、トラッキングエラー信号が得られる。この方式が良
く知られているプシュプル法である。
【0069】また、アンプ2a〜2dからの出力の演算
を第1加算回路(加算回路1)4aと第2加算回路(加
算回路2)4bと第1減算回路(減算回路1)5cによ
ってプシュプル出力信号が得られる。
【0070】一方、記録マークがある領域のピットとウ
ォブル検出は、ピットがある近傍では、ピット検出が最
適になるように設定し、それ以外ではウォブル検出が最
適になるように設定するのが良い。
【0071】しかし、ウォブルにアドレス等の情報を入
れ込む方式では、ウォブル信号に十分高い信号対ノイズ
が必要であるが、アドレス等の情報はピットに入れ込
み、ウォブルを単に光ディスク回転モータ制御用と書き
込みクロック発生用に使う方式では、ウォブルの信号対
ノイズは少し悪くなっても支障はないので、むしろ、ピ
ット検出に高い信頼性が要求される。
【0072】したがって、このピット及びウォブル検出
装置では、ピット検出が最適になるようにしてピットと
ウォブルを検出している。なお、上記クロックの位相ず
れはピットで補正する。
【0073】このピット及びウォブル検出装置では、フ
ォトディテクタ1dと1c側が光ディスク内周側(すな
わち、光ディスクの中心側)にあり、再生中のグルーブ
に対して光ディスク内周側にあるピットがこのグルーブ
のアドレス等の情報を持っているとして説明している。
【0074】そして、図1では図示を省略しているが、
ピット振幅が大きくなるようにトラッキング誤差を生じ
させるために、トラッキングエラー信号S1に一定のオ
フセット信号(電圧)を供給している。
【0075】図6に示したように、ピット54のないグ
ルーブ50上でウォブル検出のために記録マーク52に
よる影響がないようにするため、交流(AC)のAGC
回路3a〜3dのゲイン設定をすれば、ピット54での
記録マーク52に滲み(図中斜線を施した部分)56の
影響が生じるので、ピット54では加算回路4cからの
出力に、記録マーク52によるノイズがのる。
【0076】したがって、予めピット54で記録マーク
52の滲み56による影響が少なくなるように、各AG
C回路3a〜3dのゲインを変えれば良い。つまり、図
2に示すように、ここでは良く知られたAGC回路の実
施例を示しているが、同図における各基準電圧Vref
の設定を上記条件に合わせて設定すれば良い。なお、こ
の設定は、光ディスクドライブがピットの検出エラーを
調べて自ら行なうか、予め固定しておくかのいずれかの
方法を採るとよい。
【0077】まず、図6に示したように、グルーブに対
して内周側にあるピット54では、記録マーク52の記
録マーク振幅について、アンプ2dからの出力がアンプ
2aからの出力よりも大きくなり、同様にアンプ2cか
らの出力がアンプ2bからの出力よりも大きくなる。
【0078】したがって、AGC回路のゲイン設定を、
前に述べた値に比較してAGC回路3dあるいはAGC
回路3cのゲインを小さくするか、あるいはAGC回路
3aあるいはAGC回路3bのゲインを大きくすればよ
い。これをAGC回路の基準電圧Vrefの設定で行な
えば良い。
【0079】実際は、最適なピットの信号対ノイズを得
るため、トラッキング誤差と基準電圧Vrefの設定
は、光ディスクドライブがピットの検出エラーとウォブ
ルの信号品質を調べて自ら行なうか、予め固定しておく
かのいずれかの方法を採るとよい。
【0080】このようにして、加算回路4cからの出力
には、グルーブに対して内周側のピットの信号対ノイズ
が良い形の信号が出力されるが、この出力には、その
他、グルーブに対して外周側のピットおよびウォブル信
号が含まれている。
【0081】このピットおよびウォブル信号を分離する
ために、ウォブル信号の再生周波数帯近傍のみ通過させ
るバンドパスフィルタ6によってウォブル信号を検出す
る。また、ハイパスフィルタ7によってピット信号だけ
を通過させる。この出力例を図3の(a)にハイパスフ
ィルタ出力として示している。
【0082】さらに、グルーブに対して内周側のピット
は、図3におけるプラス側の信号である。つまり、上述
したグルーブのアドレス情報を含むディスク内周側のピ
ット信号である。したがって、グルーブに対して内周側
のアドレス情報を含むピット信号のみを検出するため
に、図1において第1の2値化回路(2値化回路1)8
aを通している。なお、光ディスク外周側にあるランド
上のピットに記録しようとするグルーブ位置の情報があ
る場合は、前述の方向や符号は逆である。
【0083】また、図1においてハイパスフィルタ7か
らの出力には、トラッキングしているグルーブの両側に
あるピットが出力されているので、この影響を考慮しな
いとスポットが蛇行する。そこで、ハイパスフィルタ7
からの出力を全波整流回路9に通し、第2の2値化回路
(2値化回路2)8bに入力する。そして、第2の2値
化回路8bによる信号に基づいて単安定マルチバイブレ
ータ10をたたく。
【0084】この場合の各部の信号の変化の様子を図3
に示した。図3の(e)に示すように、プシュプル出力
信号をローパスフィルタによってピット成分を取るとい
う方法も考えられるが、インパルス的な(正弦的でな
い)信号で且つ周期が一定でないピット信号は、このロ
ーパスフィルタでは取れず、どうしてもDC成分が生じ
てしまう。そのため、高密度記録でトラックピッチが狭
くなると無視できない値となる。
【0085】そこで、このピット及びウォブル検出装置
では、このような視点でなされており、図1においてプ
シュプル出力信号は、遅延回路11を通して遅延し、そ
の遅延回路11からの出力を、サンプルホールド回路1
2によって第2の2値化回路8bからの出力で常にホー
ルドする。
【0086】また、ピット近傍を示す単安定マルチバイ
ブレータ10からの出力でピットがあるとき、つまり、
単安定マルチバイブレータ10からの出力がプラスのと
きはサンプルホールド回路12からの出力を選択し、マ
イナスのときは遅延回路11からの出力を選択してピッ
ト除去信号を得ている。この場合の各部の信号の変化の
様子を図3に示した。
【0087】図4は、DVD−ROMドライブで採用さ
れているトラッキングエラー検出方式の回路図である。
図5は、図4の回路の各部からの出力信号のタイミング
チャート図である。
【0088】図4に示すように、この回路は、位相差方
法(DPD法)として知られている回路であり、その4
分割フォトディテクタ1と四つのアンプ2a〜2dは図
1におけるものと同一である。また、図5のタイミング
チャートでは、図は説明を容易にするため、アンプから
の信号A1、B1、C1そしてD1は、記録マーク出力
を一定周期とし、且つトラッキングずれ等による回折像
のひずみの影響を無視して描いてある。
【0089】この位相差方法は、ディスクティルト等に
よってトラッキングエラー信号にオフセットが載りにく
い方式として知られている。また、DVD系の記録再生
ドライブには、DVD−ROMメディアを読むためにこ
の回路が挿入されるのが一般的である。従ってこの回路
を使うことによるコストアップは少ない。
【0090】まず、図1に示したように、このディスク
ティルトによるオフセットが載りにくいDPD信号TV
Eとピット除去信号を比較し、トラッキング制御帯域よ
りずっと低いけれど、ディスクティルト等の低域成分が
通過できる第1ローパスフィルタ(ローパスフィルタ
1)13aを通してプシュプル信号にのるオフセットを
検出し、第3加算回路(加算回路3)4dによって図に
おけるピット除去信号S2のオフセットを除去する。
【0091】そして、トラッキング制御に必要な帯域以
外の信号を除くために第2ローパスフィルタ(ローパス
フィルタ2)13bを通してピットによる影響による蛇
行がなく、且つディスク等のティルトによるオフセット
の影響が少ないトラッキングエラー信号S1が得られ
る。
【0092】また、この実施形態において、上述した同
様の方法でDPD信号TVEからピットによる蛇行の影
響を除けば、さらに精度が向上する。
【0093】さらに、記録マークのある領域で、ピット
又はウォブルを再生するときは、DPD信号TVEのみ
を使い、これに上述した同様の方法で蛇行の影響を除い
てトラッキングエラー信号にしてもよい。
【0094】この方式は、記録時に記録マークのないと
ころを再生するときと、実際に記録するときにはプシュ
プル出力を使い、記録マークがあるところだけにDPD
信号を使う。そして、記録マークの有無の検知法はすで
に述べた方法によって行なうと良い。
【0095】なお、この実施形態では、上述した課題解
決のための複数の機能(各請求項にそれぞれ記載の発明
に相当する)を備えているが、それらはシステム全体の
トレードオフ(必要機能、コスト等)によって任意に選
択すればよい。また、この実施形態では、トラッキング
信号が遅延されるが、この遅延による制御系の位相遅れ
はわずかであり十分補正できるレベルである。
【0096】このようにして、ピット振幅が大きくなる
ようにトラッキング誤差を一定に設定し、記録マークに
よるピットとウォブル検出に対してのノイズを軽減し、
且つトラッキング誤差変動を小さくすることができる。
【0097】また、ピット位置でのトラッキングエラー
検出信号は使わないようにしてトラッキング制御し、ピ
ットによるトラッキングの蛇行の影響を無くし、且つ、
記録マークからトラッキングエラー信号又はオフセット
補正信号を生成してティルトによるトラッキング誤差変
動の影響を減じている。
【0098】さらに、ピットが隣接しないグルーブでは
光ピックアップの一組又は複数組みのトラックの接線に
直行及び対向して2分割されたフォトディテクタの検出
出力における記録マーク信号の各組それぞれの出力振幅
を等しくするか、全ての出力振幅を等しくするか、ある
いは、複数組のフォトディテクタをトラック接線に対し
て2ブロックに分け、分けられたそれぞれのブロックの
和を取り、それを等しくするようにして検出して記録マ
ークの影響を無くすことによって、ウォブル信号検出の
信頼性を高くする。
【0099】そして、ピットが隣接するグルーブでは、
光ピックアップの一組又は複数組みのトラック接線に直
行及び対向して2分割されたフォトディテクタ検出出力
における記録マーク信号の各組それぞれの出力の大き
さ、あるいは複数組のフォトディテクタをトラック接線
に対して2ブロックに分け、分けられたそれぞれのブロ
ックの和をピット検出が最適になるようにゲイン制御し
て記録マークの影響を軽減し、ピット信号の信号対ノイ
ズを高くすることができる。つまり、ピット検出をする
ピット部における記録マークの対称性のずれによるピッ
ト信号の信号対ノイズを高めることができる。
【0100】また、ピット信号振幅を大きくするために
一定のトラッキング誤差を与えている。さらに、ピット
近傍でのトラッキングエラー信号への影響を避けるため
にトラッキングエラー信号を遅延させ、ピット位置近傍
のトラッキングエラー信号としては一定時間前の信号を
使うことによってピットによる蛇行の影響を避けること
が可能となる。
【0101】また、記録マーク再生時は、メディアにテ
ィルトに強い位相差法等の汎用性の有る方法を使ってト
ラッキングオフセット発生の軽減を可能にしている。さ
らに、ピット位置近傍で、ピット信号の信号対ノイズが
最適になるように各AGC回路のゲインを決め、ピット
検出の信頼性を高めることが可能になる。
【0102】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
る光記録媒体の情報再生方法によれば、ピット信号を大
きくなるようにして信号対ノイズを高くすることができ
る。また、グルーブ上に記録マークが有るときでも無い
ときでも常にピットとウォブル信号を信頼性高く検出す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光記録媒体の情報再生方法を採用し
た光ディスクドライブのピット及びウォブル検出装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の各AGC回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】図1に示したピット及びウォブル検出装置にお
けるピットに影響されないトラッキング方式を説明する
ためのタイミングチャートである。
【図4】DVD−ROMドライブで採用されているトラ
ッキングエラー検出方式の回路図である。
【図5】図4の回路の各部からの出力信号のタイミング
チャート図である。
【図6】光記録媒体上のピット位置における記録マーク
の状態とその記録マークのピット位置での滲みとトラッ
キング誤差があるときのフォトディテクタ上の回折像の
一例を示す図である。
【図7】ピット又はウォブル検出時のノイズの発生を示
すタイミングチャートである。
【図8】図6に示した4分割フォトディテクタ1の構成
を示す図である。
【図9】図9は、記録マークが有るときのトラッキング
誤差が生じた場合とピットの読み出しエラー率との関係
を示す線図である。
【符号の説明】
1:4分割フォトディテクタ 2:アンプ 3:AGC回路 4:加算回路 5:減算回路 6:バンドパスフィルタ 7:ハイパスフィルタ 8:2値化回路 9:全波整流回路 10:単安定マルチバイブレータ 11:遅延回路 12:サンプルホールド回路 13:ローパスフィルタ 14:インバータ 50:グルーブ(溝) 51:光スポット 52:記録マーク 53:回折像 54:ピット 55:ランド 56:滲み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 明彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 5D044 BC04 CC04 FG04 FG16 5D090 AA01 CC04 EE12 FF02 FF41 GG03 GG07 5D118 AA14 BA01 BB02 BC08 BC09 BF02 CA02 CD02 CD03 CD08 CF03 CF06 DA35

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォブルしたグルーブを有すると共に、
    該グルーブ間の領域に所定間隔でピットが形成されてい
    る光記録媒体上の情報を再生する情報再生方法におい
    て、 前記ピットを検出するとき、前記グルーブ上の光スポッ
    トをオフセットすることによってピットを検出すること
    を特徴とする光記録媒体の情報再生方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光記録媒体の情報再生方
    法において、 前記グルーブ上の光スポットのオフセット量を、ウォブ
    ル信号が再生できるレベルに設定することを特徴とする
    光記録媒体の情報再生方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の光記録媒体の情報
    再生方法において、 ピット位置近傍又はピット検出窓でのトラッキングエラ
    ー検出信号を使わないでトラッキング制御、又はトラッ
    キング制御系のゲインを下げるようにトラッキング制御
    してピット又はウォブルを検出することを特徴とする光
    記録媒体の情報再生方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の光記録媒体の情報
    再生方法において、 記録マークからトラッキングエラー検出信号を検出する
    方法に基づいて前記記録マークが記録された領域を再生
    中に前記ピット又はウォブルを検出することを特徴とす
    る光記録媒体の情報再生方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光記録媒体の情報再生方
    法において、 前記トラッキングエラー検出信号を、位相差方法によっ
    て検出することを特徴とする光記録媒体の情報再生方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の光記録媒体の情報
    再生方法において、 プシュプル方法で得られるトラッキングエラー信号のオ
    フセット補正信号を記録マークから検出する方法に基づ
    いて前記記録マークが記録された領域を再生中に前記ピ
    ット又はウォブルを検出することを特徴とする光記録媒
    体の情報再生方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光記録媒体の情報再生方
    法において、 前記オフセット補正を位相差方法によって行なうことを
    特徴とする光記録媒体の情報再生方法。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか一項に記載の
    光記録媒体の情報再生方法において、 ピット位置近傍又はピット検出窓でのトラッキングエラ
    ー検出信号を使わないでトラッキング制御、又はトラッ
    キング制御系のゲインを下げるようにトラッキング制御
    して前記ピット又はウォブルを検出することを特徴とす
    る光記録媒体の情報再生方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の
    光記録媒体の情報再生方法において、 すでに記録マークがある領域を再生するとき、光ピック
    アップの一組又は複数組のトラック接線方向に直行及び
    対向して2分割されたフォトディテクタの各検出出力振
    幅、又は前記複数組のフォトディテクタを前記トラック
    接線に対して2ブロックに分け、それぞれのブロックに
    おける和出力のそれぞれ対向する記録マーク信号振幅
    を、ピット検出位置近傍でピット検出の信頼性が良くな
    るようにゲインを制御してピットを検出することを特徴
    とする光記録媒体の情報再生方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載
    の光記録媒体の情報再生方法において、 すでに記録マークが記録されている領域を再生すると
    き、ピット検出位置又はピット検出が予測される位置を
    含む近傍に設けられた検出窓内のみにおいて、光ピック
    アップの一組又は複数組のトラック接線方向に直行及び
    対向して2分割されたフォトディテクタの各検出出力振
    幅、又は前記複数組のフォトディテクタを前記トラック
    接線に対して2ブロックに分け、それぞれのブロックに
    おける和出力のそれぞれ対向する記録マーク信号振幅
    を、ピット検出位置近傍でピット検出の信頼性が良くな
    るようにゲインを制御してピットを検出することを特徴
    とする光記録媒体の情報再生方法。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載
    の光記録媒体の情報再生方法において、 前記ピット検出位置又は検出窓以外では、すでに記録マ
    ークが記録されている領域を再生するとき、光ピックア
    ップの一組又は複数組のトラック接線方向に直行及び対
    向して2分割されたフォトディテクタの各検出出力振
    幅、又は前記複数組のフォトディテクタを前記トラック
    接線に対して2ブロックに分け、それぞれのブロックに
    おける和出力の記録マーク信号振幅が等しくなるように
    ゲインを設定制御してウォブルを検出することを特徴と
    する光記録媒体の情報再生方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至8のいずれか一項に記載
    の光記録媒体の情報再生方法において、 光ピックアップの一組又は複数組のトラック接線方向に
    直行及び対向して2分割されたフォトディテクタの各検
    出出力振幅、又は前記複数組のフォトディテクタを前記
    トラック接線に対して2ブロックに分け、それぞれのブ
    ロックにおける和出力の記録マーク信号振幅を比較する
    とき、その比較対象の一方のみをゲインを設定制御して
    前記ピット又はウォブルを検出することを特徴とする光
    記録媒体の情報再生方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007502509A (ja) * 2003-05-21 2007-02-08 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光ディスクドライブにおけるラジアルトラッキング方法

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JP2007502509A (ja) * 2003-05-21 2007-02-08 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 光ディスクドライブにおけるラジアルトラッキング方法

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