JP2000173489A - シャドウマスクおよびその製造方法 - Google Patents

シャドウマスクおよびその製造方法

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JP2000173489A
JP2000173489A JP10348523A JP34852398A JP2000173489A JP 2000173489 A JP2000173489 A JP 2000173489A JP 10348523 A JP10348523 A JP 10348523A JP 34852398 A JP34852398 A JP 34852398A JP 2000173489 A JP2000173489 A JP 2000173489A
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Japan
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shadow mask
conductive substrate
nickel
manufacturing
electron beam
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JP10348523A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Takenouchi
宏 竹之内
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄素材に代わる素材を使用したシャドウマス
クおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 導体基板に、レジスト層をストライプ形
状にパターニングし、露出した導体基板部分に電気ニッ
ケルめっき法を施し、導体基板を剥離して、シャドウマ
スクを製造する。該シャドウマスクは、電子ビーム透過
部分がニッケルまたはニッケル合金からなる。さらに、
エッチング処理を行い、表面を梨地状とするとよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーディスプレ
イ用受像管に用いられるシャドウマスクおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーディスプレイなどの受像管には、
色ずれを抑制するためのシャドウマスクを装着してい
る。シャドウマスクは、板状の部材に、細かいスリット
の組み合わせであるがストライプ状であり、必要に応じ
て周縁部を設けたた板状部材、すなわち電子ビーム通過
孔部が規則的に並べられた板状部材である。
【0003】従来、該シャドウマスクは、以下のような
エッチング法により製造されている。すなわち、所望の
形状の電子ビーム透過部分を実現するように、レジスト
層を軟鋼鉄板の上にパターニングした後、塩化第二鉄溶
液でエッチングを施す。この方法により、軟鋼鉄板に例
えば縦ストライプ状のスリットを形成し、その後レジス
ト層を除去する。
【0004】しかし、高精密で高精細な画面が要求され
るカラーディスプレイ用受像管では、画面の品質を実現
するために電子ビーム通過孔部のピッチが極めて微細に
なり、内装するシャドウマスクのスリットも同様であ
る。
【0005】このため、従来のエッチング法でシャドウ
マスクを製造すると、電子ビーム透過部分であるスリッ
トの寸法精度における不良発生が多く、製品歩留まりが
低いという問題があった。また、エッチング廃液の処理
に手間がかかるなどの問題があった。
【0006】上記の問題を解決するために、最近ではエ
ッチング法ではなく、電気鉄めっき法によるシャドウマ
スクの製造が試みられている。
【0007】シャドウマスクとして鉄が選定されてきた
理由は、電子ビームの反射を抑えるために黒色化が容易
であり、また強度や熱的な安定性に優れていることによ
る。また、鉄が安い材料であったことも大きな要因であ
る。
【0008】該電気鉄めっき法では、導体基板の上に、
所望の形状を実現するように、レジスト層をパターニン
グした後、露出した導体基板部分に電気鉄めっき法を施
す。その後、導体基板を外的な応力等により歪ませて、
導体基板の上のシャドウマスクの端の部分を剥離し、剥
離した部分から全体を剥離してシャドウマスクを得る。
【0009】このように、電気鉄めっき法でシャドウマ
スクを製造する場合、めっき液が腐食性であり、また、
めっき液の温度が90℃と高いため、製造に使用する導
体基板に、ステンレスのような鉄系素材やプラスチック
素材が使用できない。このため、高価な素材を必要と
し、製造コストがかかる。また、前述のような極細ピッ
チのための精密めっきを行う場合、不純物の混入を避け
る必要があるが、電気鉄めっき法の場合、メッキ液が空
気酸化されたり、アノード側でFe2+がFe3+に酸化さ
れ、水酸化物を生成する可能性がある。そこで、アノー
ド側で酸化されたFe3+をFe2+に還元し、また析出し
た鉄イオンを補給するというめっき液の再生処理が必要
となる。このように、電気鉄めっき法は煩雑な操作を必
要とするため、経済的にも不利である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、電気鉄
めっき法を用いてシャドウマスクを製造することが試み
られているが、電析させる素材が従来は鉄であったた
め、めっき条件として高温にすることと、劣化するめっ
き液の再生操作とを行わなければならず、製造装置が複
雑となり、また、煩雑な操作を伴う。
【0011】従って、本発明の目的は、鉄素材に代わる
素材を使用したシャドウマスクおよびその製造方法を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
し、めっき法を用い、鉄素材を使用しないシャドウマス
クを鋭意研究した結果、ニッケルまたはニッケル合金を
用いることで、鉄製シャドウマスクの代替品となること
を確認し、本発明に至った。
【0013】すなわち、本発明のシャドウマスクは、電
子ビーム透過部分がニッケルまたはニッケル合金からな
り、表面が梨地状である。
【0014】また、本発明のシャドウマスクの製造方法
は、導体基板に、レジスト層をストライプ形状にパター
ニングし、露出した導体基板部分に電気ニッケルめっき
法を施し、基板導体を剥離する。また、エッチング処理
を行い、表面を梨地状にするとよい。
【0015】
【発明の実施の形態】ニッケルは、鉄と同様に強度や熱
的安定性に優れ、黒化技術にもまた確立した技術があ
る。また、電気ニッケルめっき法でシャドウマスクを製
造する場合は、製造コストが鉄と同等もしくは鉄よりも
安価となるため、ニッケルは充分に、鉄素材に代わるシ
ャドウマスク材料である。なお、電気ニッケルめっき法
は、めっき温度が50℃程度であり、めっき液の安定性
にも優れており、各種の工業用途で使用されている。
【0016】以下に、実施例を示し、本発明の実施の形
態を説明する。
【0017】(実施例1)導体基板に、縦200mm、
横150mm、厚さ0.3mmのステンレス鋼板を用い
て、液状レジスト(東京応化(株)製、型式PMER・H
Q600)からなるフォトレジストを、厚みが40μm
となるように塗布し、長さ75mm、幅250μmで、
間隔50μmのスリットを持つ写真製版用マスクを載
せ、露光を行い、現像することでパターニングを行っ
た。その後、表1に示すめっき液組成および条件で、露
出した導体表面に電気ニッケルめっき法を行い、シャド
ウマスクを形成し、形成されたシャドウマスクの上に、
表2に示した黒色めっき液組成および条件で黒色めっき
法を行い、黒化膜を生成した。レジスト除去後、導体基
板から剥離して、シャドウマスクを得た。
【0018】このニッケル製シャドウマスクを装着した
ブラウン管により、画像投影試験を行ったところ、色ず
れ等のない鮮明な画像が得られた。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】(実施例2)前述の実施例1と同様の電気
ニッケルめっき法と、黒色めっき法を行ってから、水酢
酸50ml、硝酸50ml、塩酸75ml混合液でエッ
チング処理を施して、表面を梨地状にした。導体基板か
ら剥離したシャドウマスクでは、電子ビーム照射時の熱
放射性が良く、画像投影試験を行ったところ、色ずれ等
の無い鮮明な画像が得られた。
【0022】(比較例)表3にめっき液組成およびめっ
き条件を示したように、表中に示した日本化学産業
(株)製の光沢剤「NSF H−2」を加えた以外は実
施例1と同様の方法でシャドウマスクを製造した。この
方法で得られたシャドウマスクは、前述の黒化処理をし
たにも関わらず、光沢の残る表面となった。
【0023】このシャドウマスクをブラウン管に装着し
て、画像投影試験を行ったところ、色ずれなどが起こり
鮮明な画像が得られなかった。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明のシャドウマスクの製造方法で
は、複雑な製造装置や煩雑な操作を必要とせずに、シャ
ドウマスクを製造することができるようになり、製造コ
ストを大幅に削減することが可能となった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム透過部分がニッケルまたはニ
    ッケル合金からなることを特徴とするシャドウマスク。
  2. 【請求項2】 電子ビーム透過部分の表面が、梨地状で
    あることを特徴とする請求項1に記載のシャドウマス
    ク。
  3. 【請求項3】 導体基板に、レジスト層をストライプ形
    状にパターニングし、露出した導体基板部分に電気ニッ
    ケルめっき法を施し、基板導体を剥離して、製造するこ
    とを特徴とするシャドウマスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 エッチング処理を行い、表面を梨地状と
    することを特徴とする請求項3に記載のシャドウマスク
    の製造方法。
JP10348523A 1998-12-08 1998-12-08 シャドウマスクおよびその製造方法 Pending JP2000173489A (ja)

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