JP2000169489A - 含フッ素化合物及び防汚性物品 - Google Patents

含フッ素化合物及び防汚性物品

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JP2000169489A
JP2000169489A JP10351252A JP35125298A JP2000169489A JP 2000169489 A JP2000169489 A JP 2000169489A JP 10351252 A JP10351252 A JP 10351252A JP 35125298 A JP35125298 A JP 35125298A JP 2000169489 A JP2000169489 A JP 2000169489A
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JP10351252A
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Tetsuji Kondo
哲司 近藤
Koichiro Oka
紘一郎 岡
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた防汚性、耐磨耗性、膜強度を有する含フ
ッ素化合物およびそれを被覆した防汚性物品を得る。 【解決手段】下記一般式で示される含フッ素アルコール
化合物1種以上に R1−Af−R1 (Af:直鎖構造または分岐構造の二価含フッ素有機基、
R1:-(CH2)a-OR2(R2は水素原子または-(CH2CH(OH)CH
2O)bHまたは-(CH2CH2O)c-H、ここで、aは1〜4の整
数、bは1〜3の整数、cは1〜15の整数を表
す。)、下記一般式で示されるチタン化合物及びその縮
合体1種以上から選ばれる少なくとも1つを反応してな
ることを特徴とする含フッ素化合物。 Ti(R3)i(R4)j(OR5)4-(i+j) (式中 R3、R4は炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、
リンおよびフッ素原子から選ばれる少なくとも1つを含
む有機基を、R5は脂肪族、脂環族および芳香族残基か
ら選ばれる少なくとも1つを、iは0または1、jは0
または1の整数をそれぞれ表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】基材表面に汚れが付着しにく
く、かつ汚染物の除去が容易な性質を付与する高耐久性
の含フッ素化合物および透明基材表面にその防汚性組成
物を被覆した防汚性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】表示装置などに使用される反射防止処理
した表面などの透明基材は指紋などの汚れが付着しやす
く、透明性や反射性を損なうため、表面に撥水・撥油性
の塗膜を形成させる方法で防汚性を改善する試みがなさ
れている。このような防汚層を得る方法として含フッ素
化合物を使用して撥水撥油膜を得る試みが知られてお
り、近年、例えば特開平2−22372のようにパーフ
ルオロアルキル基を有するシラン化合物を溶媒に溶解し
た後、基板にコーティングして撥水撥油層を形成する方
法が知られるようになった。しかし、これらの含フッ素
被膜は撥水撥油性には優れるが、指紋の付着しやすさや
指紋の除去性に問題があり、また、膜自体の強度が弱く
被膜の耐久性にも問題があるため表示画面表面に使用す
るには満足し得ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】表示装置などに用いら
れる透明基材は人が使用するに際し、指紋、サインペ
ン、化粧、汗などの汚れが付着しやすく、一度付着する
とその汚れは除去しにくい。そのため本発明では、上記
従来技術の欠点を解消した非常に簡便な手法により合成
することができる含フッ素化合物およびそれを透明基材
上に被覆した汚れが付着しにくく、かつ汚染物の除去が
容易な膜強度、耐磨耗性に優れた防汚性物品を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
本発明の防汚性組成物は、下記構成を有する。
【0005】「下記一般式で示される含フッ素アルコー
ル化合物1種以上に R1−Af−R1 (Af:直鎖構造または分岐構造の二価含フッ素有機基、
R1:-(CH2)a-OR2(R2は水素原子または-(CH2CH(OH)CH
2O)bHまたは-(CH2CH2O)c-H、ここで、aは1〜4の整
数、bは1〜3の整数、cは1〜15の整数を表
す。)、下記一般式で示されるチタン化合物及びその縮
合体から選ばれる1種以上を反応することを特徴とする
含フッ素化合物。
【0006】Ti(R3)i(R4)j(OR5)4-(i+j) (式中 R3、R4は炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、
リンおよびフッ素原子から選ばれる少なくとも1つを含
む有機基を、R5は脂肪族、脂環族および芳香族残基か
ら選ばれる少なくとも1つを、iは0または1、jは0
または1の整数をそれぞれ表す。)」
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、含フッ素化合
物を合成するために、次の含フッ素アルコールが用いら
れる。
【0008】R1−Af−R1 (Af:直鎖構造または分岐構造の二価含フッ素有機基、
R1:-(CH2)a-OR2(R2は水素原子または-(CH2CH(OH)CH
2O)bHまたは-(CH2CH2O)c-H、ここで、aは1〜4の整
数、bは1〜3の整数、cは1〜15の整数を表す。) 具体的には以下のものが挙げられる。
【0009】HO-(CH2)k-Bf-(CH2)k-OH HO-(CH2CH2O)l-(CH2)k-Bf-(CH2)k-(OCH2CH2)m-OH HOCH2CH(OH)CH2-O-(CH2)k-Bf-(CH2)k-O-CH2CH(OH)CH2OH kは1〜4の整数 l,mは1〜15の整数であり、Bfと
しては(CF2)n(nは2以上12以下の整数)で表されるパ
ーフルオロアルキレンあるいは(CF2CF(CF3)O)、(CF2CF2
O)、(CF2O)、(CF(CF3)O)から選ばれる含フッ素ポリエー
テル基を主成分として含むを二価の有機基が挙げられる
が、より高い防汚性を得るためには、Bfとして主鎖が
屈曲性を有し、分子量が大きく、フッ素含率が高い後者
のパーフルオロポリエーテルを含む構造が好ましい。な
かでも、上記含フッ素ポリエーテル基をランダムに分布
した配列よりなるものが主鎖の屈曲性から高い防汚性が
得られる。分子量としては500以上20000以下が
好ましく、より好ましくは1000以上10000以下
である。分子量が500未満だと防汚性が低下し、20
000を越えると合成の際の反応性が低下する傾向があ
る。
【0010】また、本発明において含フッ素化合物を合
成するために使用されるアルキルチタネートとしては以
下の構造をもつものが用いられる。
【0011】Ti(R3)i(R4)j(OR5)4-(i+j) (式中 R3、R4は炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、
リンおよびフッ素原子から選ばれる少なくとも1つを含
む有機基を、R5は脂肪族、脂環族または芳香族残基か
ら選ばれる少なくとも1つを、iは0または1、jは0
または1の整数をそれぞれ表す。) 具体的には、テトラメチルチタネート、テトラエチルチ
タネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチ
ルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラベ
ンジルチタネート、テトラヘキシルチタネート、テトラ
ヘプチルチタネート、テトラオクチルチタネート、テト
ラノニルチタネート、テトラデシルチタネート、チタン
2ーエチルヘキシオキシド、テトラブチルチタネートテ
トラマー、O−アリルオキシ(ポリエチレンオキシ)ト
リイソプロポキシチタネート、チタンアリルアセテート
トリイソプロポキサイド、チタンビス(トリエタノール
アミン)ジイソプロポキサイド、チタンクロライドトリ
イソプロポキサイド、チタンジクロライドジエトキサイ
ド、チタンメタクリレートトリイソプロポキサイド、
(2ーメタクリルオキシエトキシ)トリイソプロポキシ
チタネート、チタンメチルフェノキサイド、テトラキス
(トリメチルシロキシ)チタンなどが挙げられる。
【0012】一般に官能基含有含フッ素化合物は各種の
方法により製造することが可能であるが、本発明におい
て、以上に挙げた含フッ素多価アルコール1種以上とア
ルキルチタネート1種以上を下記の脱アルコール縮合を
行うことにより、簡便に含フッ素化合物を得ることがで
きる。また、この化合物は分子内に未反応のアルコキシ
チタン構造を有しているため基材に対して高い密着性を
有する特徴がある。
【0013】脱アルコール反応 −Rx−OH + RyO−Ti− → −Rx−O−
Ti− + RyOH↑ 反応は無溶媒下あるいは溶媒下で行うことができ、溶媒
としてはDMF,DMSO等の極性溶媒あるいはパーフ
ルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、トリフルオロ
キシレン等のフッ素系の溶媒等を使用できる。反応温度
は室温から200度ぐらいが好ましいが、生成したアル
コールが蒸発する温度以上で行うことが望ましい。ま
た、生成アルコールを完全に留去するために、5〜20
0torrに減圧して反応を完結させても良い。
【0014】また、この脱アルコール反応による縮合を
行う際に、反応速度を早くするなどの目的でナトリウム
あるいは水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの塩基
性触媒、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド
などの金属アルコキシドを触媒として使用することもで
きる。
【0015】含フッ素アルコール100モルに対してア
ルキルチタネートあるいはその縮合体を10モル〜20
0モル添加して脱アルコール反応により縮重合すること
が好ましく、10モル未満では基材に対する密着性、強
度が低下し、200モルを越えると防汚性が低下する傾
向がある。
【0016】また、分子量を調整する目的で分子量調整
剤を使用することもできる。分子量調整剤としては特に
限定されないが、式Aあるいは式Bで表される化合物が
望ましい。
【0017】X1X2X3Ti(OR6) ・・・式A (X1、X2、X3は炭素、水素、酸素、窒素、硫黄ま
たはフッ素原子を含む有機基を、R6は脂肪族、脂環
族、芳香族残基をそれぞれ示す。) R7-OH ・・・式B (R7は1価の有機基) 式Aで表される化合物の具体例としてはイソプロピルト
リイソステアロイルチタネート、チタントリス(ドデシ
ルベンゼンスルフォネート)イソプロポキシド、チタン
トリメタクリレートメトキシエトキシエトキサイドなど
が挙げられる。また、式Bで表される化合物の具体例と
してはF(CF2)pCH2OH、F(CF2)pCH2CH2OH、H(CF2)pCH2O
H、F(CF2)p(CH2)6OH、CF3(CF3)CF(CF2)rCH2CH2OH、CF
3(CF3)CF(CF2)r(CH2)6OH(pは1〜10の整数、rは1
〜8の整数)などが挙げられる。
【0018】このようにして合成した含フッ素化合物の
数平均分子量は1×103 〜1×106が好ましい。
【0019】以上のようにして得られた含フッ素化合物
を透明基材上に被覆すれば防汚性の透明基材が得られ
る。被覆方法としてはウエットプロセスとドライプロセ
スが挙げられる。ウエットプロセスとしては特に限定す
るものではないが、スピンコート、ディップコート、ダ
イコート、スプレーコート、バーコート、ロールコー
ト、カーテンフローコート、グラビアコートなどの溶液
コート法により含フッ素化合物を含む塗料を塗布し、溶
媒を除去し、必要に応じて室温あるいは加熱して硬化す
る。使用する溶媒としては一般の極性溶媒あるいはパー
フルオロヘキサン、パーフルオロオクタン、トリフルオ
ロキシレン等のフッ素系の溶媒が好ましい。また、防汚
性能、光学性能、表面性能を改質するためにフッ素系界
面活性剤あるいはシリコン系界面活性剤などの界面活性
剤、Si、Al、Sn、Sb、Zn、Tiの酸化物やフ
ッ化マグネシウム、フッ化カルシウムなどの微粒子、ポ
リテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、エチルシリ
ケート、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラ
ン等の有機珪素化合物あるいはその加水分解物を添加し
ても良い。
【0020】一方、ドライプロセスとしては特に限定す
るものではないが真空蒸着法、イオンビームアシスト蒸
着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、C
VD法などの気相成長法により透明基材上に含フッ素化
合物を被覆する方法が挙げられる。
【0021】含フッ素化合物被膜の好ましい膜厚として
は1nmから100nm、より好ましくは10nmから
50nmである。膜厚が1nmより薄いと防汚性の効果
が乏しくなり、100nmより厚いと膜強度が弱くなる
傾向がある。
【0022】本発明における好ましい実施形態として上
記含フッ素化合物を反射防止膜上に設ける様態が挙げら
れる。通常、有機成分をバインダーとして使用する反射
防止膜はウエットプロセスにより、無機成分の反射防止
膜はドライプロセスにより形成される。なかでも反射防
止膜の最表層が二酸化珪素を主体としてなる層からな
り、本発明の含フッ素化合物と化学的に結合できる反射
防止膜が膜強度、密着性から考えて好ましい。本発明を
限定するものではないが、反射防止膜としては無機酸化
物、無機窒化物、フッ素含有無機化合物などを単層また
は多層コーティングして得られるものが好ましい。用い
られる無機化合物としては、一酸化珪素、二酸化珪素、
酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウ
ム、酸化イッテルビウム、酸化セリウム、酸化ハフニウ
ム、酸化スズ、ITO等の酸化物、窒化珪素などの無機
窒化物、フッ化マグネシム、フッ化カルシウム、フッ化
ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化リチウム等のフッ
素含有無機化合物等が挙げられる。
【0023】無機系反射防止膜の形成方法としては、特
に限定されるものではないが真空蒸着法、イオンビーム
アシスト蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法などにより形成される。
【0024】また、透明基材がポリメチルメタクリレー
トのような樹脂である場合、表面硬度を高める目的で基
材と反射防止膜の間にハードコート層を設けることが好
ましい。
【0025】以上のような方法で透明基材上に、本発明
の優れた防汚性、耐磨耗性、膜強度を有する含フッ素化
合物を被覆することにより目的とする防汚性物品を得る
事ができる。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明
するが、これに限定されるものではない。
【0027】(合成例1)HO-CH2-(CF2)8-CH2-OH 15
mmolとテトライソプロピルチタネート8mmolを
DMF10g中で混合し100度で1時間攪拌し、徐々
に昇温しながら150度で4時間反応した後、さらに2
0torrの減圧下で150度で1時間溶媒を留去させ
たところ黄色の固体が得られた。
【0028】(合成例2)HO-CH2-CF2(OC2F4)p(OCF2)qO
CF2-CH2-OH (アウシモント社 FOMBLIN Z DOL数平均分
子量2000;p/q=1 ) 15mmolとテトライソプロピ
ルチタネート8mmolを混合し100度で1時間攪拌
し、徐々に昇温しながら150度で4時間反応した後、
さらに20torrの減圧下で150度で1時間反応さ
せたところ白色の粘性の液体が得られた。
【0029】(合成例3)HO-CH2-CF2(OC2F4)p(OCF2)qO
CF2-CH2-OH (アウシモント社 FOMBLIN Z DOL数平均分
子量4000;p/q=1 ) 15mmolとテトライソプロピ
ルチタネート8mmolを混合し100度で1時間攪拌
し、徐々に昇温しながら150度で4時間反応した後、
さらに20torrの減圧下で150度で1時間反応さ
せたところ白色の粘性の液体が得られた。
【0030】(合成例4)HO-CH2CH2(OH)CHO-CF2(OC
2F4)p(OCF2)qOCF2-CH2-OCH2CH(OH)CH2OH (アウシモン
ト社 FOMBLIN Z TETRAOL数平均分子量2000;p/q=1 )
15mmolとテトライソプロピルチタネート15mm
olを混合し、150度で4時間反応したところ白色固
体が得られた。
【0031】(合成例5)HO-CH2CH2(OH)CH2O-CF2(OC2F
4)p(OCF2)qOC2-CH-OCH2CH(OH)CH2OH (アウシモント社
FOMBLIN Z TETRAOL数平均分子量2000;p/q=1 )15
mmolとテトラブチルチタネートテトラマー5mmo
lをDMF10g中で混合し100度で1時間攪拌し、
徐々に昇温しながら150度で4時間反応した後、さら
に20torrの減圧下で150度で1時間溶媒を留去
させたところ白色固体が得られた。
【0032】それぞれの反応においてIRにより反応の
進行を追跡し、3000cm-1〜3600cm-1付近に
現れるOH基に基づく特性吸収の減少により反応を確認
した。
【0033】(反射防止膜の作成)無機系反射防止膜を
以下の方法により作成した。
【0034】シリカゾル(135重量部)、γーグリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン(129重量部)の
加水分解物、γークロロプロピルトリメトキシシラン
(70部)の加水分解物を主としてなるエタノール溶液
をポリカーボネート板の両面に塗布硬化して、ハードコ
ート膜を形成したものに無機物質のZrO2/SiO2/TiO2/SiO
2を真空蒸着法でこの順に最外層がSiO2になるように、
それぞれλ/4(λ=540nm)の膜厚に設定し、多
層被覆した。
【0035】(実施例1〜5)無機系反射防止膜上に、
合成例1〜5で合成した物質を真空蒸着によりそれぞれ
被覆して防汚性反射防止物品を得た。
【0036】(比較例1)無機系反射防止膜上にHO-CH2
-CF2(OC2F4)p(OCF2)qOCF2-CH2-OH (数平均分子量200
0;p/q=1 )の被膜を真空蒸着法により形成させた防汚
性反射防止物品を得た。
【0037】(比較例2)無機系反射防止膜上にパーフ
ルオロオクチルエチルトリメトキシシランの被膜を真空
蒸着法により形成させた防汚性反射防止物品を得た。
【0038】なお、以上の実施例及び参考例で得た防汚
性反射防止物品を以下の評価手段で評価した。
【0039】a.指紋の拭き取り性:表面に指を3秒間
押しつけて、指紋を付着させ、ティッシュペーパーを往
復させて指紋を拭き取り、指紋の拭き取り易さを判定し
た。判定基準は以下の通り。
【0040】 ◎:10往復程度で指紋が完全に拭き取れる ○:20往復程度で指紋が完全に拭き取れる △:30往復程度で拭き取れる ×:30往復以上で拭き残しあり ××:全くとれない b.スチールウール(SW)硬度:スチールウール#0
000番を使用し、250g/cm2荷重で往復する。判
定基準は以下の通り。 ◎:20往復して傷全く無し ○:10往復して傷無し △:10往復して傷が数本ある ×:10往復して傷あり ××:10往復して表面がはがれる c.耐擦傷性:クリーニングクロス(ベンコットM3:
旭化成製)を2Kg/cm2荷重で100往復する。判定
基準は以下の通り。 ◎:変化無し ○:接触角に多少変化あり △:反射率に多少変化あり ×:反射色が変化する ××:剥離 評価結果を以下の表に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明により、優れた防汚性、耐磨耗
性、膜強度を有する含フッ素化合物およびそれを被覆し
た防汚性物品を得る事ができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H049 VN01 VN05 VP01 VP10 VQ20 VQ21 VQ30 VQ54 VQ78 VR20 VR40 VS20 VS21 VS30 VS54 VS78 VT40 VT42 VT43 VU28 VW02 4J030 CC21 CD11 CE02 CG20 CG29 4J038 DM021 GA12 JA17 NA05 PA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式で示される含フッ素アルコール
    化合物1種以上に R1−Af−R1 (Af:直鎖構造または分岐構造の二価含フッ素有機基、
    R1:-(CH2)a-OR2(R2は水素原子または-(CH2CH(OH)CH
    2O)bHまたは-(CH2CH2O)c-H、ここで、aは1〜4の整
    数、bは1〜3の整数、cは1〜15の整数を表
    す。)、下記一般式で示されるチタン化合物及びその縮
    合体1種以上から選ばれる少なくとも1つを反応してな
    ることを特徴とする含フッ素化合物。 Ti(R3)i(R4)j(OR5)4-(i+j) (式中 R3、R4は炭素、水素、酸素、窒素、硫黄、
    リンおよびフッ素原子から選ばれる少なくとも1つを含
    む有機基を、R5は脂肪族、脂環族および芳香族残基か
    ら選ばれる少なくとも1つを、iは0または1、jは0
    または1の整数をそれぞれ表す。)
  2. 【請求項2】Afが、(OCF2),(OC24)および
    (OC36)から選ばれる含フッ素ポリエーテル基を主
    成分にすることを特徴とする請求項1記載の含フッ素化
    合物。
  3. 【請求項3】式1で表される含フッ素アルコール100
    モルに対して式2で表されるチタン化合物及びその縮合
    物から選ばれる少なくとも1つを10モル〜200モル
    添加して重合反応してなることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の含フッ素化合物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素
    化合物を主剤とする硬化性組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の含フッ素
    化合物を含む塗料。
  6. 【請求項6】透明基材上に請求項1〜3のいずれかに記
    載の含フッ素化合物が被覆されてなることを特徴とする
    防汚性物品。
  7. 【請求項7】透明基材上に有機または無機成分の単層ま
    たは多層の反射防止膜を有し、さらにその上に請求項1
    〜3のいずれかに記載の含フッ素化合物が被覆されてな
    ることを特徴とする請求項6記載の防汚性物品。
  8. 【請求項8】反射防止膜の最表層が二酸化珪素を主体と
    した層であることを特徴とする請求項7記載の防汚性物
    品。
  9. 【請求項9】透明基材と反射防止膜の間にハードコート
    層を設けたことを特徴とする請求項7または8記載の防
    汚性物品。
  10. 【請求項10】真空蒸着法で含フッ素化合物が被覆され
    たことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の防
    汚性物品。
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