JP2000158151A - スポット溶接装置用冷却装置 - Google Patents

スポット溶接装置用冷却装置

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JP2000158151A
JP2000158151A JP10331201A JP33120198A JP2000158151A JP 2000158151 A JP2000158151 A JP 2000158151A JP 10331201 A JP10331201 A JP 10331201A JP 33120198 A JP33120198 A JP 33120198A JP 2000158151 A JP2000158151 A JP 2000158151A
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JP
Japan
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cooling
conductor
water
cooling water
spot welding
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JP10331201A
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English (en)
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Yoshihiro Moriyama
義弘 森山
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Toyota Auto Body Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 給水ポンプの電力消費量を低減し得るスポッ
ト溶接装置用冷却装置を提供する。 【解決手段】 冷却塔21の冷却水は、給水ポンプ22
から往ヘッダ23及び配管24を介してタイマーコンタ
クタ50に導かれタイマーコンタクタ50を冷却して1
次冷却排水となり、更にタイマーコンタクタ50から配
管26を介し分配されてガンチップ32、キックレスケ
ーブル34及び溶接トランス36に導かれる。これによ
り、冷却水は、ガンチップ32、キックレスケーブル3
4及び溶接トランス36よりも発熱量の少ないタイマー
コンタクタ50を先に冷却して1次冷却排水となった
後、タイマーコンタクタ50よりも発熱量の多いガンチ
ップ32、キックレスケーブル34及び溶接トランス3
6を更に冷却して2次冷却排水になり冷却塔21に戻さ
れる。したがって、給水ポンプ22の圧送する給水量を
減少させるため、給水ポンプ22の電力消費量を低減す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スポット溶接装置
のガンチップ、キックレスケーブル、溶接トランスおよ
びタイマーコンタクタを冷却するスポット溶接装置用冷
却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接の代表例であるスポット溶接
は、被溶接材料を対向するガンチップと呼ばれる電極に
よって加圧し、短時間に大電流を被溶接材料に通電する
ことによって、被接合材料間に抵抗熱を発生させ接合す
るものである。したがって、ガンチップ、ガンチップに
電力供給するキックレスケーブル、キックレスケーブル
に接続される溶接トランス、ガンチップに電力供給する
電流と時期を制御するタイマーコンタクタ等において
は、これらに内在する僅かな電気抵抗が通電電流の一部
を熱エネルギに変換するため、被接合材料に大電流、例
えば10kA以上の電流を供給することにより生じた熱
エネルギを外部に放出することが要求される。つまり、
ガンチップ、キックレスケーブル、溶接トランスおよび
タイマーコンタクタ等に大電流が流れることにより、こ
れらに発生する熱エネルギを冷却水等の熱伝達媒体によ
り熱交換し、外部に運び出すことが必要となる。
【0003】そこで、従来より、図13に示すようなス
ポット溶接装置用冷却装置が、スポット溶接の現場で使
用されている。このスポット溶接装置用冷却装置は、冷
却塔101に蓄えられた冷却水を給水ポンプ102によ
り往ヘッダ103に向けて圧送し、配管104、配管1
05、配管106を経て還ヘッダ109に戻るルートの
冷却水によってガンチップ121、キックレスケーブル
122および溶接トランス123を冷却し、また配管1
07、配管108を経て還ヘッダ109に戻るルートの
冷却水によりタイマーコンタクタ124を冷却する構成
を採っている。
【0004】また、従来のスポット溶接装置用冷却装置
を構成するタイマーコンタクタ124は、図14に示す
ようなコンタクト部90を有し、このコンタクト部90
によって溶接トランスへの通電をオンオフしている。そ
して、オンオフ動作をさせる素子として半導体スイッチ
ング素子、例えばサイリスタを用いる場合、スイッチン
グ動作に伴う発生熱を効率的に外部に逃がすため、平板
状の放熱板91、92によりサイリスタ93、94およ
び導通板99a、99bを絶縁体95を介して挟み込む
とともに、この放熱板91、92の内部に流路91a、
92aを形成し、これらの流路をU字管98で連通させ
る構成を採る(なお、図14では、図示しないスイッチ
ング端子の接続される導通板99a、99bの上部が便
宜上、省略されている。)。これにより、導入管96か
ら給水された冷却水が、放熱板91、92の流路91
a、92aで熱交換されて導出管97から排水されるこ
とで、サイリスタ93、94が発した熱を外部に放出し
ている。つまり、サイリスタ93、94を水冷してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のスポット溶接装置用冷却装置によると、図13
に示すように、配管104、106、107、108に
は、バルブ111、112、113、114がそれぞれ
設けられており、これらのバルブを絞り冷却水の通水量
を制御しようとすると、冷却水に含まれる異物が狭くな
ったバルブ内に堆積しバルブを詰まらせるという不具合
を発生する。そのため、スポット溶接装置の稼動状態に
関わらず冷却水を連続して通水させなければならないこ
とに加え、各配管、ガンチップ121等の通水抵抗と、
給水ポンプ102の圧送能力との均衡によって決まる冷
却水の通水量を制御できないという事態を生ずる。した
がって、「冷却」という本来の目的以外でも、冷却水を
給水ポンプ102によって圧送しなければならず、省エ
ネルギの観点からみても、これによる給水ポンプ102
の電力消費は無視すべきものではない。
【0006】また、従来のコンタクト部90によると、
図14に示すように、サイリスタ93、94および導通
板99a、99bを2枚の放熱板91、92により両側
から絶縁板95を介して挟み込む構成を採ることから、
並行する流路91aと流路92aとをU字管98で接続
しなければ1本の経路として連通させることができな
い。そのため、導入管96から給水された冷却水は、U
字管98を通過する際に圧力損失を生じ、導出管97か
ら排水される冷却水に十分な圧力を与えるためには、給
水ポンプ102の圧送能力を高める必要から給水ポンプ
102の大型化を招く。さらには、絶縁体95を介在さ
せてサイリスタ93、94および導通板99a、99b
を挟み込むため、サイリスタ93、94を直接、放熱板
91、92に挟み込む場合に較べ、熱伝達効率を悪化し
冷却効率の低下をも招く。そして、これらは、いずれも
給水ポンプ102の電力消費量の増加に繋がるものであ
り、前述した冷却目的以外による給水ポンプ102の電
力消費の問題と同様、問題視されている。
【0007】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、給水ポ
ンプの電力消費量を低減し得るスポット溶接装置用冷却
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のスポット溶接装置用冷却装置では、ガン
チップと、このガンチップに電力供給するキックレスケ
ーブルと、このキックレスケーブルに接続される溶接ト
ランスと、前記ガンチップに電力供給する電流と時期を
制御するタイマーコンタクタと、を少なくとも有するス
ポット溶接装置を冷却するスポット溶接装置用冷却装置
であって、スポット溶接装置を冷却する水を冷却し蓄え
る冷却水源と、前記冷却水源から冷却水を圧送する給水
ポンプと、前記給水ポンプからタイマーコンタクタに前
記冷却水を導く第1の流路と、前記タイマーコンタクタ
を冷却した1次冷却排水を、ガンチップ、キックレスケ
ーブルおよび溶接トランスに分配して導く第2の流路
と、前記ガンチップ、キックレスケーブルおよび溶接ト
ランスを冷却した2次冷却排水を前記冷却水源に戻す第
3の流路と、を備えることを技術的特徴とする。
【0009】また、請求項2のスポット溶接装置用冷却
装置では、請求項1において、前記タイマーコンタクタ
は、前記冷却水を直線的に通水可能な通水路を有する第
1の導電体と、前記第1の導電体の外側に所定間隔を隔
て設けられる第2の導電体と、前記所定間隔内で前記第
1および第2の導電体に挟持され、一方の電極を前記第
1または第2の導電体のいずれか一方に電気的に接続さ
れ、他方の電極を他方の導電体に電気的に接続される半
導体スイッチング素子と、を備えることを技術的特徴と
する。
【0010】さらに、請求項3のスポット溶接装置用冷
却装置では、請求項2において、前記第1の導電体は、
内部に前記通水路を備え、かつ外部に前記半導体スイッ
チング素子と略面接触可能な平坦部を有し、前記第2の
導電体は、前記平坦部に前記所定間隔を隔て対向して設
けられることを技術的特徴とする。
【0011】また、請求項4のスポット溶接装置用冷却
装置では、請求項2において、前記第1の導電体は、内
部に前記通水路を備えた筒形状を有し、前記第2の導電
体は、前記第1の導電体の外周に前記所定間隔を隔て環
状に設けられることを技術的特徴とする。
【0012】さらに、請求項5のスポット溶接装置用冷
却装置では、請求項1〜4のいずれか一項において、前
記第1の流路は、検知した前記溶接トランスの1次コイ
ルの電流量により開度量を制御する電動弁装置を備え、
この電動弁装置によって前記タイマーコンタクタに供給
される冷却水量を調整することを技術的特徴とする。
【0013】請求項1の発明では、冷却水源の冷却水
は、給水ポンプから第1の流路を介してタイマーコンタ
クタに導かれタイマーコンタクタを冷却して1次冷却排
水となり、さらにタイマーコンタクタから第2の流路を
介し分配されてガンチップ、キックレスケーブルおよび
溶接トランスに導かれる。これにより、タイマーコンタ
クタの1次冷却排水によってガンチップ、キックレスケ
ーブルおよび溶接トランスが冷却される。そして、これ
らを冷却した2次冷却排水は第3の流路を経由して冷却
水源に戻る。これにより、冷却水源から供給される冷却
水は、ガンチップ、キックレスケーブルおよび溶接トラ
ンスよりも発熱量の少ないタイマーコンタクタを先に冷
却して1次冷却排水となった後、タイマーコンタクタよ
りも発熱量の多いガンチップ、キックレスケーブルおよ
び溶接トランスをさらに冷却して2次冷却排水になって
冷却水源に戻される。つまり、冷却水源から供給される
冷却水は、第1の流路、第2の流路および第3の流路を
順次経由して再び冷却水源に戻るため、多重化された循
環系を構成することなくして、多段一重の循環系を構成
することができる。
【0014】請求項2の発明では、タイマーコンタクタ
の半導体スイッチング素子を挟持する第1および第2の
導電体のうち、第1の導電体は冷却水を直線的に通水可
能な通水路を有する。これにより、タイマーコンタクタ
に流入する冷却水は第1の導電体内を直線的に通過する
ことができる。
【0015】請求項3の発明では、第1の導電体は内部
に前記通水路を備え、かつ外部に半導体スイッチング素
子と略面接触可能な平坦部を有し、第2の導電体は第1
の導電体の平坦部に所定間隔を隔て対向して設けられる
ことから、半導体スイッチング素子は、第1の導電体の
平坦部と第2の導電体とにより挟持される。これによ
り、半導体スイッチング素子を挟持する第1の導電体と
半導体スイッチング素子とを略密着させることができ
る。
【0016】請求項4の発明では、第1の導電体は内部
に通水路を備えた筒形状を有し、第2の導電体は第1の
導電体の外周に所定間隔を隔て環状に設けられることか
ら、半導体スイッチング素子は、第1の導電体の筒形状
外周と第2の導電体の環状内周とにより挟持される。こ
れにより、半導体スイッチング素子の発した熱を第1の
導電体および第2の導電体に直接、均衡に伝達させるこ
とができる。
【0017】請求項5の発明では、第1の流路は、検知
した溶接トランスの1次コイルの電流量により開度量を
制御する電動弁装置を備え、この電動弁装置によってタ
イマーコンタクタに供給される冷却水量を調整する。こ
れにより、1次コイルの電流量、即ち2次コイル側のガ
ンチップに供給される電力量により電動弁の開度量を制
御するため、タイマーコンタクタに供給される冷却水量
をガンチップに供給される電力量によって調整すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスポット溶接装置
用冷却装置(以下、「冷却装置」という。)の実施形態
について図1〜図12を参照して説明する。 (第1実施形態)まず、本発明の第1実施形態による冷
却装置の全体構成を図1に基づいて説明する。図1に示
すように、冷却装置20は、冷却塔21、給水ポンプ2
2、往ヘッダ23、還ヘッダ29、電動弁装置70、配
管24、26、27等からなり、往ヘッダ23、配管2
4、26、27および還ヘッダ29によって多段一重の
循環系を構成することで、まずタイマーコンタクタ50
を冷却し、次にガンチップ32、キックレスケーブル3
4および溶接トランス36を冷却可能にしている。
【0019】ここで、ガンチップ32、キックレスケー
ブル34および溶接トランス36よりも冷却水上流側に
タイマーコンタクタ50を位置させているのは、タイマ
ーコンタクタ50を構成するコンタクト部60(図2)
の発熱量が、ガンチップ32、キックレスケーブル3
4、溶接トランス36の発熱量に較べて非常に少ないこ
とから、タイマーコンタクタ50を冷却した1次冷却排
水をそのままガンチップ32、キックレスケーブル34
および溶接トランス36の冷却水として用いても冷却効
果に影響を与えないためである。
【0020】具体的な例を挙げると、ガンチップ32お
よびキックレスケーブル34においては冷却時の冷却水
を約20℃温度上昇させ、また溶接トランス36では同
様に約10℃温度上昇させる程度の発熱量であるのに対
し、タイマーコンタクタ50では約1℃温度上昇させる
に留まることが確認されている。つまり、冷却水の熱交
換前後の温度上昇について着目すると、タイマーコンタ
クタ50は、ガンチップ32、キックレスケーブル34
および溶接トランス36に較べて桁違いに冷却水の温度
上昇が低いことがわかるため、この点に着眼して、ガン
チップ32、キックレスケーブル34および溶接トラン
ス36よりも冷却水上流側にタイマーコンタクタ50を
位置させた循環系の構成を採っている。これにより、前
述した図13に示すガンチップ121、キックレスケー
ブル122および溶接トランス123を経由する冷却系
に加えてタイマーコンタクタ124の専用の冷却系をも
構成していた従来例による一段多重の循環系の冷却装置
100に較べ、冷却水の給水量を低減することができ
る。
【0021】冷却塔21は、タイマーコンタクタ50、
ガンチップ32、キックレスケーブル34、溶接トラン
ス36等と熱交換し温度上昇した冷却排水を還ヘッダ2
9を介して導入し冷却する装置である。給水ポンプ22
は、冷却塔21から導入された冷却水を所定の圧力によ
り往ヘッダ23に圧送する機能を有しており、冷却水の
圧力源である。
【0022】往ヘッダ23は、還ヘッダ29とともに配
管ヘッダとも呼ばれるものであり、複数の配管に対し冷
却水を分配する機能を有する。なお、図1に示す循環系
は、往ヘッダ23および還ヘッダ29に接続される複数
の循環系のうちの一代表例を示したものであり、他の循
環系の図示を省略したものである。したがって、実際に
は、往ヘッダ23および還ヘッダ29には、図示した循
環系の他に図示しない循環系も接続されている。
【0023】配管24は、往ヘッダ23からタイマーコ
ンタクタ50に冷却水を導く流路であり、この配管24
の途中にはバルブ25および電動弁装置70が設けられ
ている。また、配管26は、タイマーコンタクタ50を
冷却した1次冷却排水を分配する流路で、各々の分配先
が、ガンチップ32、キックレスケーブル34および溶
接トランス36に導かれている。さらに、配管27は、
ガンチップ32、キックレスケーブル34および溶接ト
ランス36をそれぞれ冷却した2次冷却排水を還ヘッダ
29を介して冷却塔21に戻す流路である。この配管2
7の途中にはバルブ28が設けられている。
【0024】バルブ25、28は、図1に示す循環系を
流通する冷却水の通水量を調整したり、または冷却水の
流通を遮断したりする機能を有する。ただし、冷却水の
通水量を調整をするためにバルブ25、28の開度を絞
り過ぎると、前述したように冷却水に含まれる異物が狭
くなったバルブ25、28内に堆積しバルブ25、28
を詰まらせるという不具合を生じ得るため、通常の通水
量の調整は後述する電動弁装置70によって行ってい
る。
【0025】電動弁装置70は、配管24に設けられて
おり、バルブ25の下流側かつタイマーコンタクタ50
の上流側に位置している。そして、後述する構成によっ
て冷却水の通水量を溶接トランス36の1次コイルの電
流量により制御している。つまり、溶接トランス36の
1次コイルの電流量の増減に従って電動弁の開度量を増
減させている。これにより、タイマーコンタクタ50、
ガンチップ32、キックレスケーブル34および溶接ト
ランス36の発熱量に応じた冷却能力の調整を可能にし
ている。
【0026】次に、タイマーコンタクタ50の構成を図
2に基づいて説明する。図2に示すように、タイマーコ
ンタクタ50は、主に制御部51、コンタクト部60、
給水ホース52、排水ホース54から構成されている。
制御部51はプログラムされた所定のタイミング、例え
ば3秒毎にコンタクト部60に対してゲート信号を送出
し、これを受けたコンタクト部60は半導体スイッチン
グ素子、例えばサイリスタをスイッチングしている。こ
れにより、サイリスタのアノードまたはカソード端子に
接続された端子58、59間がオンオフ制御されるた
め、電源から溶接トランス36に供給される電力供給時
期、即ち溶接タイミングの制御が図られる。また、コン
タクト部60の構成は次に詳述するが、給水ホース52
から導入された冷却水を直線的に通水し排水ホース54
に導出し得る構成を採っている。
【0027】続いて、前述したコンタクト部60の構成
を図3〜図5に基づいて説明する。なお、図3〜図5は
コンタクト部60の正面図、平面図、側面図をそれぞれ
示すもので、図4では便宜上、排水ホース取付部66b
を省略している。図3に示すように、コンタクト部60
は、主に、冷却管61、固定板63、サイリスタ65、
67、導通板68、69から構成されている。
【0028】図3および図4に示すように、冷却管61
は金属からなり、例えば両側に平坦部61fを有する角
柱形状に形成され、その内部には通水路62を有してい
る。この平坦部61fは後述するサイリスタ65、67
と略面接触する部分で、また通水路62は冷却水が流通
するための流路である。冷却管61の端部内周には、雌
ねじ部61aが螺刻されており、この雌ねじ部61aに
ねじ結合可能な給水ホース取付部66aに取り付けられ
る給水ホース52から冷却水が導入される。導入された
冷却水は、直線的に通水路62を通過する途中で冷却管
61と熱交換した後、他方の同内周に螺刻された雌ねじ
部61bにねじ結合される排水ホース取付部66bの排
水ホース54より導出される。これにより、タイマーコ
ンタクタ50内に通水される冷却水は、例えばU字形状
の曲げられた流路内を通過する場合に較べて圧力損失を
低減することができる。また、冷却水が異物等を含んで
いたとしても、通水路62が直線的であるから、U字形
状の流路内で異物の堆積を防止することができる。
【0029】また、冷却管61は、通水路62に流通す
る冷却水と良好に熱交換し得る熱伝達特性に優れた材質
であることが望ましく、さらには、サイリスタ65、6
7と平坦部61fにより略面接触することによって電気
的に低抵抗で導通する必要から導電特性にも優れた材質
であることが望ましい。なお、給水ホース取付部66a
の端部外周には冷却管61の雌ねじ部61aに螺合可能
な雄ねじ部66cが形成され、また排水ホース取付部6
6bの端部外周には冷却管61の雌ねじ部61bに螺合
可能な雄ねじ部66dが形成されている。
【0030】固定板63は、例えば矩形状に形成される
2枚を1組とし、冷却管61の平坦部61fに所定間隔
を隔て対向して設けられている。つまり、冷却管61の
両側に設けられた平坦部61fにそれぞれ対向して固定
板63が位置することから、冷却管61から所定間隔を
隔てて挟むように2枚の固定板63が対峙し、互いをボ
ルト63aおよびナット63bにより固定できるように
構成されている。この固定板63も、冷却管61と同
様、サイリスタ65、67と電気的に低抵抗で導通する
必要から金属からなり、サイリスタ65、67の発生熱
を良好に吸収できる程度の肉厚に設定されている。
【0031】図3に示すように、サイリスタ65、67
は、冷却管61と固定板63との間に形成される空間部
64に、導通板68、69を介して冷却管61の平坦部
61fと固定板63とから両端を挟み込まれて支持され
ている。ここで、サイリスタ65と冷却管61との間に
導通板68を介在させるのは、冷却管61によってサイ
リスタ65のカソード端子とサイリスタ67のアノード
端子とを電気的に接続しているところから、端子58
(図2)となる導通板68のL形状部68aを導き出す
ためである。またサイリスタ67と冷却管61との間に
導通板69を介在させるのは、このコ字形状に形成され
た導通板69によってサイリスタ65のアノード端子と
サイリスタ67のカソード端子とを電気的に接続し、さ
らに端子59(図2)となる導通板69のL形状部69
aを導き出すためである。
【0032】図4および図5に示すように、サイリスタ
67においては、その一方のアノード電極が冷却管61
の平坦部61fと、他方のカソード電極が導通板69を
介して固定板63と、それぞれ密着するように挟持され
ている。また、同様に、サイリスタ65においては、そ
の一方のカソード電極が導通板68を介して冷却管61
の平坦部61fと、他方のアノード電極が導通板69を
介して固定板63と、それぞれ密着するように挟持され
ている。これにより、サイリスタ65とサイリスタ67
とは互いに電気的に反対方向に並列接続されるととも
に、サイリスタ65、67の発した熱が冷却管61およ
び固定板63に伝達される。
【0033】なお、サイリスタ65とサイリスタ67と
を互いに電気的に反対方向に並列接続したのは、サイリ
スタ65、67には交流電圧が印加されるところ、双方
向に電流を流す必要があるからである。したがって、双
方向に電流を流すことが可能な半導体スイッチング素子
であれば単一の素子、例えばトライアックにサイリスタ
65、67を置き換えることができる。また、冷却管6
1に端子58となる部分を設け、2枚の固定板63を電
気的に低抵抗で導通可能に構成し、さらに固定板63に
端子59となる部分を設ければ、このような導通板68
および導通板69を用いる必要はない。この場合、冷却
管61と固定板63とによって、介在物なくして直接、
サイリスタ65、67を挟持することができるため、さ
らにサイリスタ65、67から発せられる熱を効率良く
冷却管61および固定板63に熱伝達することができ
る。
【0034】さらに、サイリスタ65、67のアノー
ド、カソード間をスイッチング制御する信号を入力する
ゲート電極は、図示しない端子に接続され、この端子に
前述した制御部51からのゲート信号が所定タイミング
で入力される。これにより、電力ケーブル56、57の
端子58、59間がオンオフ制御されるため、端子5
8、59の一方を電源に接続し、他方を溶接トランスに
接続することによって、電源と溶接トランスとの電気的
接続をゲート信号の入力によりスイッチング制御するこ
とができる。なお、給水ホース52および排水ホース5
4を電気的に絶縁された材料(以下「絶縁材料」とい
う。)で構成し、タイマコンタクタ50全体を絶縁材料
で被覆することによって、作業者等の感電を防止するこ
とができる。
【0035】次に、電動弁装置70の構成を図6および
図7に基づいて説明する。図6に示すように、電動弁装
置70は、主に、電動弁71、制御部73、変換部7
5、増幅部77、カレントトランス(以下「CT」とい
う。)79から構成されており、溶接トランス36の1
次コイルの電流をCT79によって検出し、その電流量
により電動弁71の開度量を制御するものである。つま
り、配管24の電動弁装置70よりも下流側に流れる冷
却水量を溶接トランス36の1次コイルの電流量によっ
て制御可能にするものである。
【0036】電動弁71は、その内部の流路を遮断可能
な弁体の開度量(以下「バルブ開度量」という。)を通
電時の電流によって連続的に可変できるように構成され
ており、制御部73から与えられる電流情報によってバ
ルブ開度量の制御がなされる。例えば図7に示すよう
に、電動弁71に供給される電流が4mAであるときに
はバルブ開度量は0%、即ち全閉状態にあり、電流の増
加に従って連続的にバルブ開度量が増加し、供給電流が
20mAであるときにはバルブ開度量は100%、即ち
全開状態になるように設定されている。
【0037】制御部73は、図示しない演算装置等を有
し、溶接トランス36の1次コイルの電流量を電圧情報
(例えば1〜5V)として変換部75から受け取り、後
述する所定の演算処理等を行った後、バルブ開度量を決
定する電流情報(例えば4〜20mA)を電動弁71に
対して与える。
【0038】変換部75は、所定範囲の電流を対応する
電圧に変換した後、所定範囲の電圧に増幅するものであ
り、例えば0〜5Aを1〜5Vに変換する。また、変換
部75の前段に位置する増幅部77は、所定利得によっ
て電流を増幅するものであり、前述したタイマーコンタ
クタ50内にCT79とともに収容されている。そし
て、CT79よりピックアップされた電流を0〜5Aの
範囲に増幅する。CT79は、溶接トランス36の1次
コイル電流を検出するものであり、タイマーコンタクタ
50のコンタクト部60から引き出される溶接トランス
36側の電力ケーブルに交流的に結合されている。これ
により、溶接トランス36の1次コイル電流を電磁誘導
によって電流として取り出している。
【0039】続いて、電動弁装置70の作動を図6〜図
9に基づいて説明する。図6に示すように、CT79に
より検出された溶接トランス36の1次コイルの電流
は、増幅部77で増幅された後、図8に示す電流情報8
1として変換部75に入力される。このとき、例えば溶
接トランス36の1次コイル電流が20kAであれば、
5Aの電流情報が変換部75に入力される。
【0040】図8に示すように、変換部75では、電流
情報81が電圧情報に変換され、変換された電圧情報が
図6に示す制御部73に入力される。そして、この制御
部73では、冷却水熱量演算83、バルブ開度演算84
およびバルブ開度出力87の各処理がなされる。つま
り、変換部75から入力された電圧情報(例えば1〜5
V)より冷却水が冷却すべき熱量を演算し(冷却水熱量
演算83)、さらに演算により算出された熱量に対応す
る冷却水量を流し得るバルブ開度量を演算する(バルブ
開度演算84)。
【0041】このバルブ開度演算84においては、電圧
情報以外に外部より与えられる溶接開始指令85や溶接
完了指令86も含めて演算制御がなされる。つまり、図
9に示すように、溶接開始指令85が出されることによ
り、バルブ開度量が50%に設定され、さらにこの溶接
開始指令85が出されている間に電圧情報に変換された
電流情報81の入力があると、その情報に応じたバルブ
開度量が演算される。図9では図7に示す10kA相当
の熱量からそれに対応するバルブ開度量75%が演算結
果として表されている(時間軸A区間)。また、溶接完
了指令86が出されることにより、バルブ開度量が0
%、即ち全閉状態に設定される。同様に、電圧情報に変
換された電流情報81の変化によって、例えば図7に示
す15kA相当の熱量からそれに対応するバルブ開度量
100%が演算結果として得られる(図9に示す時間軸
B区間)。
【0042】このようにして演算されたバルブ開度量に
対応するバルブ開度のための電流情報(例えば4〜20
mA)がバルブ開度出力によって電動弁71に出力され
る(バルブ開度出力87)。これにより、溶接トランス
36の1次コイルの電流情報、即ち溶接トランス36の
2次コイル側のガンチップ32に供給される電力量によ
り電動弁71のバルブ開度量を制御するため、ガンチッ
プ32は勿論のこと、ガンチップ32に供給される電力
にほぼ比例した熱量を発するタイマーコンタクタ50、
キックレスケーブル34および溶接トランス36の発熱
量の増減に即した冷却を行うことができる。
【0043】以上説明したように、本第1実施形態の冷
却装置20によると、冷却塔21の冷却水は、給水ポン
プ22から往ヘッダ23および配管24を介してタイマ
ーコンタクタ50に導かれタイマーコンタクタ50を冷
却して1次冷却排水となり、さらにタイマーコンタクタ
50から配管26を介し分配されてガンチップ32、キ
ックレスケーブル34および溶接トランス36に導かれ
る。これにより、冷却塔21から供給される冷却水は、
ガンチップ32、キックレスケーブル34および溶接ト
ランス36よりも発熱量の少ないタイマーコンタクタ5
0を先に冷却して1次冷却排水となった後、タイマーコ
ンタクタ50よりも発熱量の多いガンチップ32、キッ
クレスケーブル34および溶接トランス36をさらに冷
却して2次冷却排水になって冷却塔21に戻される。つ
まり、冷却塔21から供給される冷却水は、往ヘッダ2
3、配管24、配管26、配管27および還ヘッダ29
を順次経由して再び冷却塔21に戻るため、多重化され
た循環系を構成することなくして、多段一重の循環系を
構成することができる。したがって、給水ポンプ22の
圧送する給水量を減少させるため、給水ポンプ22の電
力消費量を低減し得る効果がある。また、循環系が一重
で足りることから設備コストを低減し得る効果も付随的
に生ずる。
【0044】また、本第1実施形態の冷却装置20によ
ると、タイマーコンタクタ50のサイリスタ65、67
を挟持する冷却管61および固定板63のうち、冷却管
61には冷却水を直線的に通水可能な通水路62を有す
る。これにより、タイマーコンタクタ50に流入する冷
却水は冷却管61の通水路62内を直線的に通過するこ
とができるため、タイマーコンタクタ50内に通水され
る冷却水は、例えばU字形状の曲げられた流路内を通過
する場合に較べて圧力損失を低減することができる。し
たがって、給水ポンプ22の圧送能力を抑えることがで
きるため、消費電力量を低減し得る効果がある。また、
冷却水が異物等を含んでいたとしても、通水路62が直
線的であれば、通水路62内での異物の堆積を防止する
ことができるため、異物の堆積による通水路62の閉塞
を防止し得る効果もある。
【0045】さらに、本第1実施形態の冷却装置20に
よると、冷却管61は内部に通水路62を備え、かつ外
部にサイリスタ65、67と略面接触可能な平坦部61
fを有し、固定板63は冷却管61の平坦部61fに所
定間隔を隔て対向して設けられることから、サイリスタ
65、67は、冷却管61の平坦部61fと固定板63
とにより挟持される。これにより、サイリスタ65、6
7を挟持する冷却管61とサイリスタ65、67とを略
密着させることができる。したがって、絶縁体を介して
サイリスタ65、67を挟持する場合に較べ、熱伝達特
性を向上することができ、効率の良い熱交換を可能にす
ることから、冷却水の給水量を減少させ給水ポンプ22
の電力消費量を低減し得る効果がある。
【0046】さらにまた、本第1実施形態の冷却装置2
0によると、タイマーコンタクタ50の上流側の配管2
4には、CT79により検知した溶接トランス36の1
次コイルの電流量によってバルブ開度量を制御する電動
弁装置70が設けられている。これにより、1次コイル
の電流量、即ち2次コイル側のガンチップ32に供給さ
れる電力量により電動弁71のバルブ開度量を制御する
ため、ガンチップ32は勿論のこと、ガンチップ32に
供給される電力にほぼ比例した熱量を発するタイマーコ
ンタクタ50、キックレスケーブル34および溶接トラ
ンス36の発熱量の増減に即した冷却を行うことができ
る。したがって、タイマーコンタクタ50、ガンチップ
32、キックレスケーブル34および溶接トランス36
に必要以上の冷却水が供給されることを防ぐため、さら
に給水ポンプ22の電力消費量を低減し得る効果があ
る。
【0047】(第2実施形態)次に、本第2実施形態に
よるタイマーコンタクタのコンタクト部160の構成を
図10〜図12に基づいて説明する。図10に示すよう
に、コンタクト部160は、主に、内筒体161、外筒
体163、サイリスタ165、167から構成されてお
り、タイマーコンタクタ自体の構成は、第1実施形態に
よるタイマーコンタクタ50の構成(図2)と同様であ
る。
【0048】図10および図12に示すように、内筒体
161は金属からなり、例えば厚肉の円筒形状に形成さ
れ、その内部には通水路162を有している。この通水
路162は冷却水が流通するための流路であり、内筒体
161の端部内周に形成される雌ねじ部161aにねじ
結合可能な給水ホース52から冷却水が導入される。導
入された冷却水は、直線的に通水路162を通過する途
中で内筒体161と熱交換し、同内周に形成される雌ね
じ部161bにねじ結合可能な排水ホース54より導出
される。これにより、タイマーコンタクタ50(図2)
内に通水される冷却水は、例えばU字形状の曲げられた
流路内を通過する場合に較べて圧力損失を低減すること
ができる。また、冷却水が異物等を含んでいたとして
も、通水路162が直線的であれば、U字形状の流路内
で異物の堆積を防止することができる。
【0049】また、内筒体161は、通水路162に流
通する冷却水と良好に熱交換し得る熱伝達特性に優れた
材質であることが望ましく、さらには、後述するサイリ
スタ165、167と電気的に低抵抗で導通する必要か
ら導電特性にも優れた材質であることが望ましい。な
お、給水ホース52の端部外周には内筒体161の雌ね
じ部161aに螺合可能な雄ねじ部52aが形成され、
また排水ホース54の端部外周には内筒体161の雌ね
じ部161bに螺合可能な雄ねじ部54aが形成されて
いる。
【0050】外筒体163は、内筒体161の外周に所
定間隔を隔て環状に設けられており、例えば内筒体16
1と同軸の円筒形状に形成されている。この外筒体16
3も、内筒体161と同様、サイリスタ165、167
と電気的に低抵抗で導通する必要から金属からなり、サ
イリスタ165、167の発生熱を良好に吸収できる程
度の肉厚に設定されている。
【0051】図11および図12に示すように、サイリ
スタ165、167は、内筒体161と外筒体163と
の間に形成される環状空間部164に軸線対称に位置
し、内筒体161の外周壁161cと外筒体163の内
周壁163aとから両端を挟み込まれて支持されてい
る。つまり、内筒体161と外筒体163とは、サイリ
スタ165、167を介在させる以外は、互いに環状空
間部164を形成するように両者の間隔を維持してい
る。これにより、内筒体161と外筒体163との間
は、サイリスタ165、167の存在を除けば絶縁状態
を確保できるため、絶縁体を介在させることなくして、
内筒体161と外筒体163とによって直接、サイリス
タ165、167を挟持することができる。
【0052】つまり、サイリスタ165においては、そ
の一方のアノード電極165aが外筒体163の内周壁
163aと、他方のカソード電極165bが内筒体16
1の外周壁161cと、それぞれ密着するように挟持さ
れ、またサイリスタ167においては、その一方のアノ
ード電極167aが内筒体161の外周壁161cと、
他方のカソード電極167bが外筒体163の内周壁1
63aと、それぞれ密着するように挟持されている。こ
れにより、サイリスタ165とサイリスタ167とは互
いに電気的に反対方向に並列接続されるとともに、サイ
リスタ165、167の発した熱が内筒体161および
外筒体163に直接、均衡に伝達される。したがって、
絶縁体を介してサイリスタ165、167を挟持する場
合に較べ、絶縁体を介さない分、熱伝達特性を向上する
ことができる。なお、双方向に電流を流すことが可能な
半導体スイッチング素子であれば単一の素子、例えばト
ライアックにサイリスタ165、167を置き換えるこ
とができることは、第1実施形態によるコンタクト部6
0のサイリスタ65、67と同様である。
【0053】図12に示すように、内筒体161および
外筒体163には、電極部168、169が取付けられ
ており、この電極部168、169を介して端子58、
59を有する電力ケーブル56、57を引き出すことに
よって、サイリスタ165、167と外部とを電気的に
接続可能にしている。また、サイリスタ165、167
のアノード、カソード間をスイッチング制御する信号を
入力するゲート電極は、図示しない端子に接続され、こ
の端子に前述した制御部51(図2)からのゲート信号
が所定タイミングで入力される。これにより、電力ケー
ブル56、57の端子58、59間がオンオフ制御され
るため、端子58、59の一方を電源に接続し、他方を
溶接トランスに接続することによって、電源と溶接トラ
ンスとの電気的接続をゲート信号の入力によりスイッチ
ング制御することができる。なお、給水ホース52およ
び排水ホース54を絶縁材料で構成し、タイマコンタク
タ50(図2)全体を絶縁材料で被覆することによっ
て、作業者等の感電を防止することができる。
【0054】以上説明したように、本第2実施形態のコ
ンタクト部160によると、内筒体161は内部に通水
路162を備えた筒形状を有し、外筒体163は内筒体
161の外周に所定間隔を隔て環状に設けられることか
ら、サイリスタ165、167は、内筒体161の外周
壁161cと外筒体163の内周壁163aとから両端
を挟み込まれて支持されている。これにより、サイリス
タ165、167の発した熱を内筒体161および外筒
体163に直接、均衡に伝達させることができる。した
がって、サイリスタ165、167の発した熱を内筒体
161のみならず、外筒体163にも直接かつ均衡に熱
伝達させることができ、外筒体163の周囲空間を流れ
る空気流とも効率良く熱交換することから、給水ポンプ
22の消費電力量をさらに低減し得る効果がある。
【0055】また、本第2実施形態のコンタクト部16
0によると、内筒体161と外筒体163とは、サイリ
スタ165、167を介在させる以外は、互いに環状空
間部164を形成するように両者の間隔を維持してい
る。これにより、内筒体161と外筒体163との間
は、サイリスタ165、167の存在を除けば絶縁状態
を確保できるため、絶縁体を介在させることなくして、
内筒体161と外筒体163とによって直接、サイリス
タ165、167を挟持することができる。したがっ
て、絶縁体を介してサイリスタ165、167を挟持す
る場合に較べ、熱伝達特性を向上することができ、効率
の良い熱交換を可能にすることから、冷却水の給水量を
減少させ給水ポンプ22の電力消費量を低減し得る効果
がある。
【0056】
【発明の効果】請求項1の発明では、冷却水源の冷却水
は、給水ポンプから第1の流路を介してタイマーコンタ
クタに導かれタイマーコンタクタを冷却して1次冷却排
水となり、さらにタイマーコンタクタから第2の流路を
介し分配されてガンチップ、キックレスケーブルおよび
溶接トランスに導かれる。これにより、タイマーコンタ
クタの1次冷却排水によってガンチップ、キックレスケ
ーブルおよび溶接トランスが冷却される。そして、これ
らを冷却した2次冷却排水は第3の流路を経由して冷却
水源に戻る。これにより、冷却水源から供給される冷却
水は、ガンチップ、キックレスケーブルおよび溶接トラ
ンスよりも発熱量の少ないタイマーコンタクタを先に冷
却して1次冷却排水となった後、タイマーコンタクタよ
りも発熱量の多いガンチップ、キックレスケーブルおよ
び溶接トランスをさらに冷却して2次冷却排水になって
冷却水源に戻される。つまり、冷却水源から供給される
冷却水は、第1の流路、第2の流路および第3の流路を
順次経由して再び冷却水源に戻るため、多重化された循
環系を構成することなくして、多段一重の循環系を構成
することができる。したがって、ガンチップ、キックレ
スケーブルおよび溶接トランスを経由する冷却系に加え
てタイマーコンタクタ専用の冷却系をも構成していた従
来例による一段多重の循環系の場合に較べ、冷却水の給
水量を低減することができるため、給水ポンプの電力消
費量を低減し得る効果がある。
【0057】請求項2の発明では、タイマーコンタクタ
の半導体スイッチング素子を挟持する第1および第2の
導電体のうち、第1の導電体は冷却水を直線的に通水可
能な通水路を有する。これにより、タイマーコンタクタ
に流入する冷却水は第1の導電体内を直線的に通過する
ことができる。したがって、タイマーコンタクタ内に通
水される冷却水は、例えばU字形状の曲げられた流路内
を通過する場合に較べて圧力損失を低減することができ
るため、給水ポンプの消費電力量を低減し得る効果があ
る。また、冷却水が異物等を含んでいたとしても、直線
的であれば、U字形状の流路内で異物が滞るようなこと
がなく、異物等の堆積による流路の閉塞を防止し得る効
果がある。
【0058】請求項3の発明では、第1の導電体は内部
に通水路を備え、かつ外部に半導体スイッチング素子と
略面接触可能な平坦部を有し、第2の導電体は第1の導
電体の平坦部に所定間隔を隔て対向して設けられること
から、半導体スイッチング素子は、第1の導電体の平坦
部と第2の導電体とにより挟持される。これにより、半
導体スイッチング素子を挟持する第1の導電体と半導体
スイッチング素子とを略密着させることができる。した
がって、半導体スイッチング素子の発した熱を第1の導
電体に直接、効率良く熱伝達させることができるため、
タイマーコンタクタ内に通水される冷却水との熱交換効
率を向上し、ひいては給水ポンプの消費電力量を低減し
得る効果がある。
【0059】請求項4の発明では、第1の導電体は内部
に通水路を備えた筒形状を有し、第2の導電体は第1の
導電体の外周に所定間隔を隔て環状に設けられることか
ら、半導体スイッチング素子は、第1の導電体の筒形状
外周と第2の導電体の環状内周とにより挟持される。こ
れにより、半導体スイッチング素子の発した熱を第1の
導電体および第2の導電体に直接、均衡に伝達させるこ
とができる。したがって、半導体スイッチング素子の発
した熱を第1の導電体のみならず、第2の導電体にも直
接かつ均衡に熱伝達させることができ、第2の導電体の
周囲空間を流れる空気流とも効率良く熱交換することか
ら、給水ポンプの消費電力量をさらに低減し得る効果が
ある。
【0060】請求項5の発明では、第1の流路は、検知
した溶接トランスの1次コイルの電流量により開度量を
制御する電動弁装置を備え、この電動弁装置によってタ
イマーコンタクタに供給される冷却水量を調整する。こ
れにより、1次コイルの電流量、即ち2次コイル側のガ
ンチップに供給される電力量により電動弁の開度量を制
御するため、タイマーコンタクタに供給される冷却水量
をガンチップに供給される電力量によって調整すること
ができる。したがって、ガンチップは勿論のこと、ガン
チップに供給される電力にほぼ比例した熱量を発するタ
イマーコンタクタ、キックレスケーブルおよび溶接トラ
ンスの発熱量の増減に即した冷却を可能にすることがで
きる。そのため、タイマーコンタクタ、ガンチップ、キ
ックレスケーブルおよび溶接トランスに必要以上の冷却
水が供給されることを防ぐため、さらに給水ポンプの電
力消費量を低減し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるスポット溶接装置
用冷却装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態によるスポット溶接装置用冷却装
置を構成するタイマーコンタクタの全体構成を示すブロ
ック図である。
【図3】第1実施形態のタイマーコンタクト装置による
コンタクト部の構成を示す模式的な正面図である。
【図4】図3に示すIV線矢視による平面図である。
【図5】図4に示すV線矢視による側面図である。
【図6】第1実施形態によるスポット溶接装置用冷却装
置を構成する電動弁装置の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図7】第1実施形態の電動弁装置による熱量に対する
バルブ開度量の変化を示す特性図である。
【図8】第1実施形態の電動弁装置による制御概要を示
すブロック図である。
【図9】第1実施形態の電動弁装置の各指令に対するバ
ルブ開度量を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態によるタイマーコンタ
クト装置のコンタクト部の構成を示す模式的な斜視図で
ある。
【図11】図10に示すXI−XI線による横断面図であ
る。
【図12】図11に示すXII −XII 線による縦断面図で
ある。
【図13】従来例のスポット溶接装置用冷却装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図14】従来例のスポット溶接装置用冷却装置による
コンタクト部の構成を示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
20 冷却装置 21 冷却塔 (冷却水源) 22 給水ポンプ 23 往ヘッダ(第1の流路) 24 配管 (第1の流路) 26 配管 (第2の流路) 27 配管 (第3の流路) 29 還ヘッダ(第3の流路) 32 ガンチップ 34 キックレスケーブル 36 溶接トランス 50 タイマーコンタクタ 60 コンタクト部 61 冷却管 (第1の導電体) 61f 平坦部 62 通水路 63 固定板 (第2の導電体) 64 空間部 65、67 サイリスタ(半導体スイッチング素子) 70 電動弁装置 71 電動弁 160 コンタクト部 161 内筒体 (第1の導電体) 162 通水路 163 外筒体 (第2の導電体) 164 環状空間部 165、167 サイリスタ(半導体スイッチング素
子)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガンチップと、このガンチップに電力供
    給するキックレスケーブルと、このキックレスケーブル
    に接続される溶接トランスと、前記ガンチップに電力供
    給する電流と時期を制御するタイマーコンタクタと、を
    少なくとも有するスポット溶接装置を冷却するスポット
    溶接装置用冷却装置であって、 スポット溶接装置を冷却する水を冷却し蓄える冷却水源
    と、 前記冷却水源から冷却水を圧送する給水ポンプと、 前記給水ポンプからタイマーコンタクタに前記冷却水を
    導く第1の流路と、 前記タイマーコンタクタを冷却した1次冷却排水を、ガ
    ンチップ、キックレスケーブルおよび溶接トランスに分
    配して導く第2の流路と、 前記ガンチップ、キックレスケーブルおよび溶接トラン
    スを冷却した2次冷却排水を前記冷却水源に戻す第3の
    流路と、 を備えることを特徴とするスポット溶接装置用冷却装
    置。
  2. 【請求項2】 前記タイマーコンタクタは、 前記冷却水を直線的に通水可能な通水路を有する第1の
    導電体と、 前記第1の導電体の外側に所定間隔を隔て設けられる第
    2の導電体と、 前記所定間隔内で前記第1および第2の導電体に挟持さ
    れ、一方の電極を前記第1または第2の導電体のいずれ
    か一方に電気的に接続され、他方の電極を他方の導電体
    に電気的に接続される半導体スイッチング素子と、 を備えることを特徴とする請求項1記載のスポット溶接
    装置用冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の導電体は、内部に前記通水路
    を備え、かつ外部に前記半導体スイッチング素子と略面
    接触可能な平坦部を有し、 前記第2の導電体は、前記平坦部に前記所定間隔を隔て
    対向して設けられることを特徴とする請求項2記載のス
    ポット溶接装置用冷却装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の導電体は、内部に前記通水路
    を備えた筒形状を有し、前記第2の導電体は、前記第1
    の導電体の外周に前記所定間隔を隔て環状に設けられる
    ことを特徴とする請求項2記載のスポット溶接装置用冷
    却装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の流路は、検知した前記溶接ト
    ランスの1次コイルの電流量により開度量を制御する電
    動弁装置を備え、 この電動弁装置によって前記タイマーコンタクタに供給
    される冷却水量を調整することを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか一項に記載のスポット溶接装置用冷却装
    置。
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