JP2000148833A - 消費電力見積方法 - Google Patents

消費電力見積方法

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JP2000148833A
JP2000148833A JP11250759A JP25075999A JP2000148833A JP 2000148833 A JP2000148833 A JP 2000148833A JP 11250759 A JP11250759 A JP 11250759A JP 25075999 A JP25075999 A JP 25075999A JP 2000148833 A JP2000148833 A JP 2000148833A
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power consumption
circuit
basic circuit
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JP11250759A
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Takashi Yoneda
高志 米田
Takayuki Matsuzawa
孝行 松澤
Masuo Inui
益生 乾
Harumi Shizu
晴巳 志津
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Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu VLSI Ltd
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】集積回路の消費電力を正確に算出することがで
きる消費電力見積方法を提供する。 【解決手段】第2ファイル22にライブラリとして格納
した基本回路の入力が変化した場合に、回路の出力が変
化しない場合の第1消費電力Q0と、入力変化に対して
出力が変化する場合の第2消費電力Q1と、入力変化に
応じて単位時間当たりに出力が変化する数に対応する係
数Pとに基づいて、基本回路の消費電力を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積回路の消費電力
を算出する消費電力見積方法に関するものである。
【0002】近年、半導体集積回路装置(LSI)にお
いては、大規模化・高集積化と、開発期間の短縮が要求
されている。そのため、LSIのパッケージサイズや電
源配線の幅等の設計(以下、LSI設計という)は、論
理設計が完了する前に開始されるようになってきてい
る。即ち、先ず機能記述言語等のプログラム言語を用い
た機能設計が行われる。次に機能設計による機能記述に
基づいて論理設計と、LSIのパッケージサイズや電源
配線の幅等の設計(以下、LSI設計という)が同時に
行われる。このように、論理設計が完了するより前にL
SI設計を開始することで、開発期間の短縮が図られて
いる。
【0003】ところで、LSIの各設計段階において、
仕様検討、回路設計にとってLSIの消費電力の値は重
要な要素である。そのため、LSI設計においても、消
費電力を精度良く見積もる必要がある。しかし、従来の
消費電力計算は、完了した論理設計に基づいて論理シミ
ュレーション等を行わなければ精度の高い消費電力値が
得られなかった。そのため、LSI設計段階、ひいては
設計の各段階において、LSIの消費電力を精度良く見
積もることが要求されている。
【0004】
【従来の技術】従来の消費電力計算は、論理が確定した
後に論理シミュレーション等を行い、その結果に基づい
て消費電力を算出する方法が一般的であった。しかし、
この方法では、正確な消費電力値が得られるものの、L
SIの回路規模が大きくなるに従って論理シミュレーシ
ョンに膨大な時間を要するため、設計期間の長期化を招
いていた。また、この方法では、機能設計段階等のよう
に、論理設計を完了する前には、消費電力を算出するこ
とができなかった。
【0005】そのため、論理シミュレーションを用いず
に消費電力値を算出する方法が提案されている。その1
つに、平均的な単位回路の消費電力を予め求めておき、
その消費電力値と、半導体装置を使用する条件(電源電
圧、周波数等)、回路の使用数又は回路の動作率を用い
て消費電力値を算出する方法がある。しかし、この方法
による消費電力値は、平均的な単位回路の消費電力に基
づくものであるため、実際の消費電力値との差が大き
い、所謂見積もり精度が極めて低いものである。そのた
め、この方法により求めた消費電力値では、設計マージ
ンを大きくしてLSI設計を行わなければならない。こ
のことは、LSIのチップサイズを大きくするととも
に、集積度の低下を招く。
【0006】上記の問題点に対して、回路の入力信号の
変化に基づいて出力信号が変化する確率と入力信号の変
化率との積に基づいて回路の出力信号の変化確率を求
め、その出力信号を伝達する信号配線の負荷と変化確率
の積を総和して、回路の消費電力を推定する方法があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法は、大きな問題を含む。即ち、従来の方法では、どれ
も着目する回路のうち配線を駆動する最終段の回路の消
費電力の総和が求められるだけであり、回路内部の消費
電力を考慮していない。回路には、内部の消費電力が回
路全体の消費電力の50%以上を占める場合もある。従
って、上記公報の方法では、全ての回路に対し精度の高
い消費電力見積もりを行うことは不可能であった。
【0008】また、近年のLSIは、高速化のために極
力冗長な信号配線が少なくなるようにレイアウトされて
いる。そのため、回路の配置・配線のみによるチップサ
イズの小型化は限界にきている。集積度を一層向上させ
るために残る手段は、より精度の高い消費電力を見積も
り、配線レイアウト設計において電源配線が占める面積
をより少なくする事がある。これにより、集積度を向上
してチップサイズの小型化が期待される。
【0009】しかし、精度の低い消費電力値では、設計
マージンを多く確保しなければならず、最適な配線幅の
電源配線を設計することができない。そのため、レイア
ウト設計において、必要以上の線幅を持つ電源配線をレ
イアウトしなければならないことから、LSIの集積度
を悪化させるという問題がある。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は集積回路の消費電力を精
度良く見積もることができる消費電力見積方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、入力信号の変化によって出力が変化しない場合
の基本回路の消費電力を示す第1消費電力と、入力信号
の変化によって出力が変化する場合の前記基本回路の消
費電力を示す第2消費電力と、に基づいて、前記基本回
路が第1消費電力で動作する割合と第2消費電力で動作
する割合から前記基本回路の消費電力が精度良く見積も
られる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、前記見積
もられた消費電力に、前記基本回路の出力に接続される
負荷を駆動するための消費電力を加算することで、負荷
駆動を考慮した消費電力を精度良く見積もることができ
る。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、基本回路
が複数接続される場合に、前段の基本回路が第2消費電
力で動作する割合を次段の基本回路に於ける入力信号の
変化の割合として受け渡し、それによって全体の前記見
積りを実行する。
【0014】請求項4に記載の発明によれば、前記基本
回路に複数の入力端子が設けられている場合、その入力
端子の種類をカテゴライズし、同じカテゴリの入力端子
には、前記第1消費電力で動作する割合と第2消費電力
で動作する割合とを同じ値で与えることで、消費電力の
見積が簡単になる。
【0015】請求項5に記載の発明によれば、周期一定
信号が入力される複数の入力端子は、前記同じカテゴリ
の入力端子として扱うことで、消費電力の算出が簡単に
なる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図24に従って説明する。図1は、発明
の消費電力見積方法、及び消費電力ライブラリ作成方法
を実施するためのコンピュータシステムの概略構成を示
す。このコンピュータ11は、一般的なCAD装置より
なり、中央処理装置(以下、CPUという)12、メモ
リ13、磁気ディスク14、CRT15、キーボード1
6、及び、テープ装置(MT装置)17により構成さ
れ、それらはシステムバス18を介して相互に接続され
ている。
【0017】磁気ディスク14には、図2に示すステッ
プ1,2,3のライブラリ作成処理,論理予想処理,消
費電力演算処理のためのプログラムデータが記憶されて
いる。尚、図2ではステップ1〜3を機能的に分割して
示している。即ち、コンピュータ11は、ステップ1の
ライブラリ作成処理のプログラムデータにより、本発明
のライブラリ作成装置として機能する。また、コンピュ
ータ11は、ステップ2,3の論理予想処理,消費電力
演算処理のプログラムデータにより、本発明のLSIの
仕様レベルでの消費電力見積装置として機能する。更に
又、コンピュータ11は、ステップ3の消費電力演算処
理のプログラムデータにより、論理が確定した以降の消
費電力見積装置として機能する。従って、ステップ1の
ライブラリ作成処理と、ステップ2,3の論理予想処
理,消費電力演算処理は、別々のコンピュータシステム
にて実施されてもよい。
【0018】前記各プログラムデータは、記憶媒体とし
ての磁気テープ(MT)19に記憶され、提供される。
尚、記録媒体として他にMOディスク,FD,CD−R
OM,DVD−ROM等のコンピュータ(CPU12)
にて読み取り可能な媒体が用いられても良い。また、記
録媒体には、前記プログラムデータを記録して提供され
る媒体のみならず、ネットワーク等を介して前記プログ
ラムデータがアップロードされた媒体、ネットワークを
介して導入した前記プログラムデータを記録した媒体が
含まれる。
【0019】磁気テープ19は、テープ装置17にセッ
トされ、プログラムデータはそのテープ装置17により
磁気テープ19から読み出され、バス18を介して磁気
ディスク14に転送された後、そこに記憶される。図1
中のCPU12は、キーボード16の操作に基づいて起
動されると各処理を実行する。
【0020】また、磁気ディスク14には、図2に示す
第1〜第7ファイル21〜27が記憶されている。尚、
図2ではファイル21〜27を機能的に分割して示して
いる。従って、複数のファイルに格納されたデータが1
つのファイルに格納されてもよい。また、これらファイ
ル21〜27が1つの磁気ディスク14に格納されてい
る必要が無く、複数の記憶装置に分散して記憶されてい
てもよい。
【0021】第1ファイル21には、基本回路データが
格納される。基本回路データは、LSIを設計するため
に用いられる一般的な基本回路(セル,マクロセルを含
む)の機能データを多数集めたセルライブラリデータで
ある。機能データは、基本回路の入出力端子の種類、そ
れら端子に入出力されるべき信号の種類、入力信号に対
する出力信号の論理,必要とする動作電源の種類・電圧
値を含む回路内部情報である。
【0022】第2ファイル22には、ライブラリ作成処
理の結果として各基本回路毎に算出された消費電力デー
タ及び係数が格納される。基本回路の消費電力データ
は、第1消費電力Q0と第2消費電力Q1からなる。第
1消費電力Q0は、基本回路の入力信号が変化する場合
に、その回路の出力が変化しない場合の消費電力値であ
る。第2消費電力Q1は、基本回路の入力信号が変化す
る場合に、その回路の出力信号が変化する場合の消費電
力値である。
【0023】係数は、基本回路の入力が単位時間当たり
に変化する回数(入力信号のイベント数)nに対して、
その基本回路の出力が変化する数P1、その基本回路の
出力が変化しない数P0を含む。
【0024】図1のCPU12は、図2中のステップ1
において、第1,第2消費電力Q0,Q1、係数P1,
P2は、各基本回路毎に算出すると共に、各基本回路に
おいて、入力端子のカテゴリ毎に算出する。そして、C
PU12は、その算出結果を第2ファイル22に格納す
る。
【0025】第3ファイル23には、動作条件データが
格納される。この動作条件データは、LSIの動作条件
であり、動作周波数、動作率を含む。この動作率は、基
本回路が単位時間当たりに配線を充放電する回数であ
り、予め実行された論理シミュレーションの結果から抽
出された値である。
【0026】第4ファイル24には、LSIの用途,規
模を示す仕様データが格納される。第5ファイル25に
は、論理データが格納される。この論理データは、第4
ファイル24に格納された仕様データに基づいて、ステ
ップ2の論理予想処理の結果として求められた基本回路
の種類,数、及びその基本回路の結線情報を含む。
【0027】第6ファイル26には、負荷容量データが
格納される。この負荷容量データは、第4ファイル24
に格納された仕様データに基づいて、ステップ2の論理
予想処理の結果として求められた各基本回路の出力負荷
容量を含む。
【0028】第7ファイル27には、消費電力データが
格納される。この消費電力データは、第3,5,6ファ
イル23,25,26に格納された各データに基づい
て、ステップ2の消費電力消費電力演算処理の結果とし
て求められたLSIの消費エネルギーを示す値である。
【0029】次に、消費電力演算の概念を図3〜図5に
従って説明する。図3は、消費電力計算の第1の概念を
説明するための回路図を示す。基本回路31は、2入力
1出力回路であり、入力端子31a,31bと出力端子
31xを持つ。出力端子31xには、この基本回路31
により充放電される配線の持つ配線容量を等価的に示し
た負荷容量Cが接続されている。
【0030】図2のステップ3(消費電力演算処理)に
おいて、基本回路31の消費電力の態様を考えた場合、
入力端子31aにおける入力信号の変化に対して、出力
端子31xにおける出力信号が変化した場合としない場
合とで、回路内部の消費電力が異なることに着目する。
即ち、基本回路31の消費電力は、出力端子31xに接
続された負荷容量Cの充放電電力と、出力の動作に依存
しない回路内部での消費電力とに大きく分けられる。
【0031】即ち、基本回路の入力信号が変化した場合
に、その回路の出力信号も変化する場合の消費エネルギ
ーを第2消費電力Q1、その回路の出力信号が変化しな
い場合の消費エネルギーを第1消費電力Q0とする。更
に、基本回路の入力信号が単位時間に変化するイベント
の数をnとし、そのイベント数nに対して、その回路の
出力信号が変化するイベントの数を係数P1、その回路
の出力信号が変化しないイベントの数を係数P0とす
る。但し、P0=n−P1である。
【0032】図1のCPU12は、これら消費電力Q
0,Q1、イベント数n、係数P0,P1を、図2のス
テップ1(ライブラリ作成処理)にて各基本回路毎に算
出し、その算出結果を第2ファイル22に格納する。次
に、CPU12は、図2のステップ2(論理予想処理)
にてLSIに使用する基本回路の種類・使用数、負荷容
量を求め、その結果を第5,第6ファイル25,26に
それぞれ格納する。次に、CPU12は、図2のステッ
プ3において、第3,5,6ファイル23,25,26
に格納された各データに基づいて、LSIに使用される
基本回路毎に消費エネルギー(消費電力)Wを、 W=P0×Q0+P1×Q1 ---(1) あるいは、 W=(n-P1)×Q0+P1×Q1 ---(2) を用いて求める。尚、上記(2)式は、係数P0を用い
て、 W=P0×Q0+(n-P0)×Q1 ---(2') として表し、これを用いて消費電力を求めてもよい。
【0033】そして、CPU12は、各基本回路の消費
エネルギーの総和を求めることにより、LSIの消費電
力を得る。尚、上記の消費電力演算は、入力信号の変化
に対して出力信号が変化の確率を用いてもよい。出力信
号が変化する確率は、入力信号のイベント数に対する出
力信号のイベント数の比率に対応する。
【0034】従って、上記と同様に、基本回路の入力信
号が変化した場合に、その回路の出力信号も変化する場
合の消費エネルギーを第2消費電力Q1、その回路の出
力信号が変化しない場合の消費エネルギーを第1消費電
力Q0とする。更に、基本回路の入力信号の変化に伴い
出力信号が変化する確率を係数Pとする。この場合、こ
れら第1,第2消費電力Q0,Q1及び係数Pが図2の
ステップ1におけるライブラリ作成処理において求めら
れ、第2ファイル22に格納される。
【0035】上記のパラメータに対し、図1のCPU1
2は、図2中の第3,5,6ファイル23,25,26
に格納された各データから、基本回路の入力信号が単位
時間に変化する数niを得る。これらにより、CPU1
2は、基本回路の消費電力Wを、 W=ni×(1-P)×Q0+ni×P×Q1 ---(3) により求める。尚、上記(3)式は、基本回路の入力信
号が変化しても出力信号が変化しない確率を係数P’と
し、これにより W=ni×P'×Q0+ni×(1-P')×Q1 ---(3') として表し、これを用いて消費電力を求めてもよい。
【0036】ところで、上記(1)〜(3)式には、図
3の負荷容量Cを加味した消費電力として算出される。
これは、基本回路の特性・基本回路及び配線が占める面
積の点から、基本回路の出力端子に接続される配線の配
線長が予め規定されている場合に、計算量を少なくする
うえで有効である。
【0037】即ち、図1のCPU12は、基本回路の負
荷容量C、その負荷容量の充電電圧Vとし、回路内部の
消費電力をQ10とする。この場合、出力が変化する場
合の第2消費電力Q1は、 Q1=Q10+0.5×C×V ---(4) となる。
【0038】しかし、同じ基本回路を用いても異なる出
力負荷条件が存在する、例えばその基本回路に接続され
る配線の長さが異なる場合、基本回路の消費電力を、そ
の回路内部の消費電力と負荷容量Cの充放電電力を分
け、その分を加算して基本回路の消費電力を見積もる必
要がある。
【0039】即ち、図1のCPU12は、基本回路の負
荷容量C、その負荷容量の充電電圧Vとすると、上記し
た式(3)は、 W=ni×(1-P)×Q0+ni×P×Q1+0.5×C×V×ni×P ---(5) となる。また、式(1),(2)に既述した係数P1を
用いると、それら式(1),(2)は、 W=P0×Q0+P1×Q1+0.5×C×V×P1 ---(6) W=(n-P1)×Q0+P1×Q1+0.5×C×V×P1 ---(7) となる。
【0040】ところで、基本回路の内部における消費電
力として、上記第1消費電力Q0の他に、スタンバイ電
流成分や定常的に流れるDC電流成分などが上げられ
る。これらと、上記第1消費電力Q0は全く異なる。ス
タンバイ電流成分や定常的に流れるDC電流成分は、回
路の入力信号に変化がない状態での消費エネルギーであ
るのに対し、消費エネルギーQ0は、入力端子に信号変
化があるにも係わらず、出力端子の信号変化が無い場合
の消費エネルギーを意味している。式(1)にて、入力
信号のイベント数がゼロ、即ちn=0とした場合(式
(3)において変化率がゼロ、即ちni=0とした場
合)、係数P1=P0=0となり、消費電力W=0とな
ることからも、スタンバイ電流成分や定常的に流れるD
C電流成分と第1消費電力Q0は明確に差別化されるこ
とが明らかである。
【0041】次に、消費電力計算の第2の概念を説明す
る。上記した基本回路パラメータ(第1,第2消費電力
Q0,Q1、係数P0,P1(又は確率P))は、各基
本回路の入力端子毎に回路内部情報(論理情報)から算
出されなければならない。しかし、この場合、基本回路
のパラメータの算出及びその後の消費電力見積もり計算
において、入力端子数(詳しくは入力信号の組合せ)に
応じて計算量が増大してしまう。
【0042】そのため、図1のCPU12は、基本回路
の各端子をその端子に入力される信号の種類に応じたカ
テゴリに分類し、そのカテゴリ毎に基本回路パラメータ
の算出及び消費電力見積もりを行う。即ち、CPU12
は、基本回路において、各カテゴリに属する端子数を把
握し、カテゴリの代表値を用いた計算結果に端子数を乗
算する。このようにして、同じ計算を各端子毎に繰り返
す場合に比べて、計算量を大幅に削減する訳である。
【0043】図4は、カテゴリ分類を説明するための基
本回路32のブロック回路図を示す。この基本回路32
は6入力2出力回路であり、入力端子32a〜32fと
出力端子32x,32yを持つ。この基本回路32に対
して、図1中のCPU12は、入力端子32a〜32f
を、基本回路の機能及び消費エネルギーからデータ系,
コントロール系,クロック系の各カテゴリに分類する。
【0044】第1〜第3入力端子32a〜32cはデー
タが入力されるデータ端子1,2,3であり、第4入力
端子32dはコントロール信号が入力されるコントロー
ル端子であり、第5,第6入力端子32e,32fはク
ロック信号が入力されるクロック端子1,2である。第
1出力端子32xはデータ信号が出力されるデータ出力
端子であり、第2出力端子32yはクロック信号が出力
されるクロック出力端子である。そして、データ系カテ
ゴリには、第1〜第3入力端子32a〜32cが含ま
れ、コントロール系カテゴリには第4入力端子32dが
含まれ、クロック系カテゴリには第5,第6入力端子3
2e,32fが含まれる。
【0045】CPU12は、データ系,コントロール
系,クロック系の各カテゴリ毎に、基本回路32の第
1,第2消費電力Q0,Q1を求める。その結果を図5
(a)〜(c)に示す。
【0046】図5は、各カテゴリ毎の消費エネルギーに
対して同じエネルギーを消費する条件数の特性図を示
す。そして、図5(a)はデータ系カテゴリにおける特
性を示し、図5(b)はコントロール系カテゴリにおけ
る特性を示し、図5(c)はクロック系カテゴリにおけ
る特性を示す。このように、各カテゴリ内での第1,第
2消費電力Q0,Q1の分布のバラツキは小さく、尚且
つ第1消費電力Q0の分布と第2消費電力Q1の分布
は、分かれている。
【0047】図1のCPU12は、このように基本回路
の各端子をカテゴリに分類し、各カテゴリ毎に回路パラ
メータ及び消費電力の代表値を算出する。そして、CP
U12は、各代表値にカテゴリに分類した端子の数を乗
算し、その結果の総和を求めて基本回路の消費電力を得
る。
【0048】次に、上記の概念に基づくステップ1〜ス
テップ3の各処理を詳述する。先ず、図2のステップ1
のライブラリ作成処理を、図6〜図12に従って説明す
る。
【0049】図6は、消費電力ライブラリ作成処理のフ
ローチャートを示す。ステップ1のライブラリ作成処理
は、ステップ11〜13からなる。ステップ11はカテ
ゴリ分類処理であり、図1のCPU12は、第1ファイ
ル21から入力した基本回路の入力ピンを、その用途か
ら所定のカテゴリに分類する。カテゴリは、入力ピンか
ら入力される信号に基づく基本回路の機能及び消費エネ
ルギーから予め設定されている。
【0050】図7は、入力ピンの用途と、その用途に対
するカテゴリを示す。入力ピンの用途には、「データ信
号の入力」,「クロック信号の入力」,「データ信号の
制御」,「クロック信号の制御」,「データ信号の選
択」等がある。それらの用途に対して、データ系(DA
TA系),クロック系(CLCK系),データコントロ
ール系(D_CNTL系),クロックコントロール系
(C_CNTL系),セレクト系(SELECT系)等
が設定されている。
【0051】図6のステップ12は消費電荷量算出処理
であり、CPU12は、ステップ11において分類した
カテゴリ毎に基本回路の第1,第2消費電力Q0,Q1
を算出する。ステップ13は係数算出処理であり、CP
U12は、ステップ11において分類したカテゴリ毎
に、基本回路のイベント数からなる係数P0,P1(又
は出力信号が変化する確率からなる係数P)を算出す
る。そして、CPU12は、基本回路の入力ピンに対し
て、カテゴリと第1,第2消費電力Q0,Q1と係数P
0,P1(又は係数P)を第2ファイル22に格納す
る。尚、以下の説明において、CPU12は、基本回路
に対して、入力信号の変化に対する出力信号の変化の確
率よりなる係数Pを求める場合について説明する。
【0052】次に、図6のステップ12における消費電
荷量算出処理を、図8に示されるフローチャートのステ
ップ21〜26に従って説明する。先ず、ステップ21
において、図1中のCPU12は、入力変化の全ての条
件において基本回路内部の消費電荷量を算出する。
【0053】次に、ステップ22において、CPU12
は、基本回路が組み合わせ系の回路か否かを判断する。
組み合わせ系回路の場合、CPU12はステップ23へ
移る。組み合わせ系回路は、データ系とクロック系のカ
テゴリに分類される入力ピンを持たない回路である。そ
のステップ23において、CPU12は、1入力変化の
条件をカテゴリ毎に分類し、更に出力が変化するかしな
いかで分類し、カテゴリ毎に消費電荷量を求め、それら
を第1,第2消費電力Q0,Q1とする。
【0054】このとき、CPU12は、出力が変化しな
い条件で消費する電荷量を算出し、その平均値を第1消
費電力Q0とする。また、CPU12は、出力が変化す
る条件で消費する電荷量を算出し、その平均値を第2消
費電力Q1とする。
【0055】ステップ22において、基本回路が組み合
わせ系回路ではない、即ち基本回路が順序系回路の場
合、CPU12はステップ22からステップ24へ移
る。順序系回路は、データ系とクロック系のカテゴリに
分類される入力ピンを持つ回路である。
【0056】ステップ24において、CPU12は、1
入力変化の条件をカテゴリ毎に分類し、更に出力が変化
するかしないかで分類する。そして、CPU12は、カ
テゴリと出力変化に応じて消費電荷量を算出し、その算
出結果を第1,第2消費電力Q0,Q1とする。その算
出を、カテゴリ毎に説明する。
【0057】[データ系カテゴリの入力ピンに対する消
費電力]この場合、CPU12は、第1消費電力Q0を
ゼロ(0)とする。これは、入力信号(データ信号)が
1変化すればいづれ出力が1変化する、即ち入力の変化
に対して出力が必ず変化するからである。そして、CP
U12は、入力信号(データ信号)が1変化してから出
力が1変化するまでに回路内部のデータパス部分で消費
する電荷量を算出し、その算出結果の平均値を第2消費
電力Q1とする。
【0058】[クロック系カテゴリの入力ピンに対する
消費電力]この場合、CPU12は、入力信号(クロッ
ク信号)が1変化することによって回路内部のクロック
パス部分で消費する電荷量を算出し、その算出結果の平
均値を第1消費電力Q0とする。そして、CPU12
は、第2消費電力Q1を0(ゼロ)とする。これは、入
力信号(クロック信号)が1変化しても出力は1変化し
ないからである。
【0059】[その他のカテゴリの入力ピンに対する消
費電力]この場合、CPU12は、ステップ23におけ
る組合せ系回路の場合の算出方法と同様に求めた電荷量
の平均値を第1,第2消費電力Q0,Q1とする。
【0060】次に、図6中のステップ13における係数
算出処理を、図9に示されるフローチャートのステップ
31〜36に従って説明する。先ず、ステップ31にお
いて、図1中のCPU12は、コントロール系カテゴリ
に分類した入力ピンにおける有効極性(出力信号を止め
る際の状態)を得る。
【0061】次に、ステップ32において、CPU12
は、基本回路が組み合わせ系の回路か否かを判断する。
組み合わせ系回路の場合、CPU12はステップ33へ
移る。そのステップ33において、CPU12は、1入
力変化の条件をカテゴリ毎に分類し、更に出力が変化す
るかしないかで分類し、カテゴリ毎に係数Pを算出す
る。係数Pは、コントロールが有効でない(出力信号を
止めていない)場合の出力が変化する条件の数を、コン
トロールが有効でない(出力信号を止めていない)場合
の全ての条件の数で割った値とする。
【0062】ステップ32において、基本回路が組み合
わせ系回路ではない、即ち基本回路が順序系回路の場
合、CPU12はステップ32からステップ34へ移
る。そのステップ34において、CPU12は、1入力
変化の条件をカテゴリ毎に分類し、カテゴリ毎に係数P
を算出する。その算出を、カテゴリ毎に説明する。
【0063】[データ系カテゴリの入力ピンに対する係
数]この場合、CPU12は、係数Pを1とする。これ
は、入力信号(データ信号)が1変化すればいづれ出力
信号が1変化する、即ち入力の変化に対して出力が必ず
変化するからである。
【0064】[クロック系カテゴリの入力ピンに対する
係数]この場合、CPU12は、係数Pを0(ゼロ)と
する。これは、入力信号(クロック信号)が1変化して
も出力信号は1変化しないからである。
【0065】[その他のカテゴリの入力ピンに対する係
数]この場合、CPU12は、ステップ33における組
合せ系回路の場合の算出方法と同様に、1入力変化の条
件をカテゴリ毎に分類し、更に出力が変化するかしない
かで分類し、カテゴリ毎に係数Pを算出する。
【0066】上記したライブラリ作成処理を、図10に
示す単位回路(以下、セルという)について説明する。
このセル41は、基本回路としてのクロック制御回路
(以下、制御回路という)42,フリップフロップ回路
(以下、FF回路という)43を含む。セル41は、入
力端子44a〜44d,出力端子45を持つ。第1入力
端子44aはFF回路43の入力端子Dに接続され、デ
ータ信号が入力される。第2入力端子44bは制御回路
42のクロック端子CKに接続され、クロック信号が入
力される。第3入力端子44cは制御回路42の制御端
子IHに接続され、クロック制御信号が入力される。制
御回路42の出力端子はFF回路43のクロック端子C
Kに接続される。第4入力端子44dはFF回路43の
制御端子CLに接続され、データ制御信号が入力され
る。FF回路43の出力端子Qは出力端子45に接続さ
れる。
【0067】制御回路42は、第3入力端子44cを介
して制御端子IHに入力されるクロック制御信号に基づ
いて、第2入力端子44bを介してクロック端子CKに
入力されるクロック信号に基づいて出力信号を制御す
る。詳述すれば、制御回路42は、所定のレベル(例え
ばHレベル)のクロック制御信号に基づいて、第2入力
端子44bを介してクロック端子CKに入力されるクロ
ック信号を、FF回路43のクロック端子CKに出力す
る。制御回路42は、Lレベルのクロック制御信号に基
づいて、Lレベルの信号を出力する。これにより、制御
回路42は、FF回路43のクロック端子CKをネゲー
ト(Negate)する。
【0068】FF回路43は、クロック端子CKに入力
されるクロック信号に基づいて、データ端子Dから入力
される信号に対応する信号を出力端子Qから出力する。
また、FF回路43は、制御端子CLから入力される制
御信号に応答して出力端子Qをクリアする。
【0069】上記のセル41に対して、図1のCPU1
2は、図6のステップ11において、制御回路42,F
F回路43の入力端子を、その用途に応じてカテゴリに
分類する。即ち、図11(a)に示すように、CPU1
2は、制御回路42のクロック端子CKをクロック系
(CLOCK系)カテゴリに、制御端子IHをクロック
コントロール系(C_CNTL系)カテゴリに分類す
る。
【0070】また、図11(b)に示すように、CPU
12は、FF回路43のクロック端子CKをクロック系
カテゴリ、制御端子CLをデータコントロール系(D_
CNTL系)カテゴリに、データ端子Dをデータ系(D
ATA系)カテゴリに分類する。
【0071】次に、CPU12は、上記のように分類し
た入力ピンに対して、図6のステップ12(図8のステ
ップ21〜26)において、カテゴリ毎に第1,第2消
費電力Q0,Q1を算出する。
【0072】それぞれクロック端子CKを持つ制御回路
42,FF回路43は、順序系回路である。従って、図
12(a)(b)に示すように、CPU12は、両回路
42,43について、図8のステップ21,24〜26
に従って第1,第2消費電力Q0,Q1を算出する。ま
た、図13(a)(b)に示すように、CPU12は、
両回路42,43について、図9のステップ31,34
〜36に従って係数Pを算出する。
【0073】このようにして、CPU12は、図2の第
1ファイル21に格納された全ての基本回路に対して入
力ピンのカテゴリ、第1,第2消費電力Q0,Q1、係
数Pを算出し、その算出結果を第2ファイル22に格納
する。
【0074】次に、図2中のステップ2における論理予
測処理を、図14に示されるフローチャートのステップ
41〜47に従って説明する。論理予想処理は、ステッ
プ41〜44の論理データ予想処理と、ステップ45〜
47からなる負荷容量予想処理からなる。
【0075】先ず、ステップ41において、図1中のC
PU12は、第4ファイル24に格納された仕様データ
に含まれる回路ブロックの論理規模から、使用される基
本回路の種類とその数を予想し、その様相結果を論理デ
ータとして第5ファイル25に格納する。
【0076】図14のステップ41は、ステップ42〜
44から構成されている。ステップ42において、CP
U12は、第4ファイル24のデータ(ライブラリ)か
ら、回路ブロックの論理規模及び用途にマッチした基本
回路の使用比率を入力する。ライブラリには、過去の統
計結果を基に、回路ブロックの論理規模、用途別に作成
された基本回路の使用比率が予め格納されている。
【0077】次に、ステップ43において、CPU12
は、基本回路の使用比率がステップ42の使用比率にな
るように、かつ基本回路のトータルの規模がブロック内
の論理規模に収まるように基本回路の種類と数を決定す
る。そして、CPU12は、決定結果を第5ファイル2
5に格納する。
【0078】図15は、ある用途の回路ブロックにおけ
る基本回路の使用比率と、各基本回路の論理規模を示
す。論理規模は、基本回路を構成するベーシックセルの
数(BC)により表される。
【0079】今、この用途におけるブロック内の論理規
模を2000(BC)である。この場合、CPU12
は、使用比率に基本回路の1つの論理規模を掛けて比率
を個数に想定した場合の基本回路毎の規模を求める。即
ち、CPU12は、基本回路A=18(=3×6)、基
本回路B=35(=5×7)、基本回路C=16(=2
×8)を得る。
【0080】次に、CPU12は、上記各基本回路の規
模の和を求めることで比率を個数に想定した場合の1セ
ットの規模を求める。これにより、 1セットの規模=69(=18+35+16) となる。
【0081】次に、CPU12は、ブロックの論理規模
を1セットの規模で除算した結果を求めることでブロッ
クに何セットはいるかを求める。即ち、 2000/69=28.98=28セット となる。
【0082】上記において、CPU12は、比率を1個
と想定したので、上記セット数に比率を掛けて実際の基
本回路の数を求める。即ち、各基本回路の規模は、 A=28×3=84個 (規模:504(=84×6)
) B=28×5=140個(規模:980(=140×
7)) C=28×2=56個 (規模:448(=56×8)
) となり、これにより回路ブロックの合計規模は1932
個(BC)となる。
【0083】次に、ステップ44において、CPU12
は、ステップ43において決定した回路のうち、フリッ
プフロップ回路の数を調べ、クロック系統別にフリップ
フロップ回路を割り振る。CPU12は、クロック系統
のそれぞれに必要なクロックバッファ回路の種類と数を
決定する。そして、CPU12は、決定結果を第5ファ
イル25に格納する。
【0084】次に、負荷容量予想処理を、ステップ45
〜47に従って説明する。先ず、ステップ45におい
て、図1中のCPU12は、ステップ41において予想
した基本回路の構成から配線容量を見積もる。そして、
CPU12は、見積もった配線容量値を第6ファイル2
6に格納する。
【0085】図14のステップ45は、ステップ46,
47から構成されている。ステップ46において、CP
U12は、クロックバッファ回路以外の出力ピンと接続
する配線の容量を見積もる。詳述すると、先ず、CPU
12は、ブロック内の平均入力容量を、回路ブロックに
含まれる基本回路の平均入力容量値に回路ブロック内の
配線の平均分岐数を乗算して得る。次に、CPU12
は、平均配線容量値を、出力ピンの数から信号配線の本
数を見積もり、その本数に基づく値として得る。そし
て、CPU12は、回路ブロック内の平均配線容量値と
ブロック内の平均入力容量値を合計し、その合計値を回
路ブロックにおける配線容量とする。CPU12は、こ
のようにして得た配線容量値を負荷容量データとして第
6ファイル26に格納する。
【0086】次に、ステップ47において、CPU12
は、クロックバッファ回路の出力ピンと接続する配線の
容量値を得る。詳述すると、先ずCPU12は、クロッ
ク系統別にクロックバッファ回路が分担する領域(クロ
ック信号を必要とする複数の基本回路が配置される領
域)の面積を見積もる。
【0087】この時、CPU12は、初段のクロックバ
ッファ回路の負荷の配線容量分を、α×(√分担面積
1)/2 当たりの配線容量により得る。尚、αはマン
ハッタン長補正係数であり、最小値1〜最大値2の値が
予め設定される。また、分担面積1はクロック系統別の
分担面積である。CPU12は、初段以降の各クロック
バッファ回路の負荷の配線容量分を、α×(√分担面積
2)×駆動バッファ数あたりの配線容量により得る。
尚、分担面積2は、前段のクロックバッファ回路が分担
する領域の面積を、前段のクロックバッファ回路が駆動
する後段のクロックバッファ回路の数で除算した結果の
値である。
【0088】次に、CPU12は、クロックバッファ回
路の入力容量値と、駆動するクロックバッファ回路の数
を乗算し、その結果をクロックバッファ回路の入力容量
値として得る。そして、CPU12は、先に得た配線容
量値に入力容量値を加算し、その結果をクロックバッフ
ァ回路の出力ピンと接続する配線の容量値とする。CP
U12は、このようにして得た配線容量値を負荷容量デ
ータとして第6ファイル26に格納する。
【0089】以上既述したステップ41〜47の処理に
より、CPU12は、回路ブロックの構成を確定する。
そして、CPU12は、確定した回路ブロックの構成に
従って回路ブロックの消費電力を、図2のステップ3に
より算出する。このようにして、CPU12は、論理設
計が完了する前に回路ブロックの消費電力値を得ること
ができる。
【0090】次に、図2中のステップ3における消費電
力演算処理を、図16に示されるフローチャートのステ
ップ51〜55に従って説明する。先ず、ステップ51
において、図1中のCPU12は、第3ファイル23か
ら回路ブロック内の基本回路の動作率を、第5ファイル
25から基本回路の結線情報を、第6ファイル26から
配線容量を得る。
【0091】ステップ52において、CPU12は、基
本回路内部の平均消費電流Icell を算出する。ステップ
53において、CPU12は、基本回路の出力ピンと接
続する配線の充放電による平均消費電流を算出する。こ
の算出において、CPU12は、下記式に従って基本回
路の出力ピンと接続する配線の充放電による消費エネル
ギー(消費電流)Inetを算出する。
【0092】 Inet(x)=0.5×C(x)×V(x)×D(x) ---(8) 但し、 ・C(x)は次段の入力容量を含む各配線の配線容量、 ・V(x)は各配線の信号の振幅電圧、 ・D(x)は各配線の単位時間あたりの平均信号変化数(動
作率/動作周期)、 である。
【0093】ステップ54において、CPU12は、回
路ブロックに含まれる全ての基本回路の平均消費電流を
求めたか否かを判断する。そして、CPU12は、全て
の基本回路に対して平均消費電流を求めていない場合、
ステップ54からステップ52へ移る。このように、C
PU12は、ステップ52〜54の各処理を繰り返し実
行することにより、回路ブロックに含まれる全ての基本
回路について平均消費電流を求める。
【0094】ステップ55において、CPU12は、各
基本回路内部の平均消費電流Icellと充放電による平均
消費電流Inetを合計し、回路ブロック全体の平均消費電
流Itotalを算出する。即ち、CPU12は、 Itotal=ΣIcell(i)+ΣInet(j) ---(9) により基本回路の消費電流の消費電流と配線の充放電に
よる消費電流の総和を得る。但し、 ・i=1→基本回路の数、 ・j=1→配線の数 である。
【0095】そして、CPU12は、このようにして求
めた回路ブロック全体の平均消費電流を、消費電力デー
タとして第7ファイル27に格納する。図17は、回路
ブロック全体の平均消費電流を求める処理を説明するた
めの回路ブロックを示す。この回路ブロック51は、基
本回路52a〜52d、入力端子53a〜53c、出力
端子54x,54y、基本回路52a〜52dの出力端
子に接続される配線55a〜55eを含む。
【0096】先ず、CPU12は、各基本回路52a〜
52d内部の消費電力Icell(1)〜Icell(4)を算出する。
次に、CPU12は、各配線55a〜55eの充放電に
よる消費電流を、上記式(8)により求める。例えば、
第1配線55aの配線容量をC(1)、第1配線55a
の単位時間あたりの平均信号変化数をD(1)とする
と、第1配線55aの充放電による消費電流Inet(1)
は、 Inet(1)=0.5×C(1)×V(1)×D(1) ---(10) となる。CPU12は、第1配線55aの充放電による
消費電流Inet(1) と同様に、第2〜第5配線55b〜5
5eの消費電流Inet(2) 〜Inet(5) を得る。そして、C
PU12は、これら消費電流Inet(1) 〜Inet(5) と、各
基本回路52a〜52d内部の消費電力Icell(1)〜Icel
l(4)の総和を求め、その結果を消費電力データとして図
16の第7ファイル27に格納する。
【0097】次に、図16中のステップ52における平
均消費電流算出処理を、図18に示されるフローチャー
トのステップ61〜69に従って説明する。尚、ここで
は、図10のセル41を構成する基本回路としてのフリ
ップフロップ回路(FF回路)43について平均消費電
流を算出する場合について説明する。
【0098】先ず、ステップ61において、図1中のC
PU12は、回路ブロックに含まれる基本回路の入力端
子を、その端子の用途、消費エネルギーにより予め定め
たカテゴリに分類する。
【0099】次に、ステップ62において、CPU12
は、基本回路の消費電力データ及び係数を、第2ファイ
ル22から入力する。その消費電力データ及び係数Pを
図20に示す。尚、図20における回路Aは図10の制
御回路42であり、回路Bは図10のFF回路43であ
る。
【0100】ステップ63において、CPU12は、ス
テップ61において分類したカテゴリ毎に、入力信号の
変化確率を算出する。図10のFF回路43は、入力端
子として、クロック系カテゴリに分類されるクロック端
子CK,データコントロール系カテゴリに分類される制
御端子CL,データ系カテゴリに分類されるデータ端子
Dを持つ。
【0101】このFF回路43について、CPU12
は、以下のようにカテゴリ毎に動作率又はネゲート率を
定義し、信号変化確率を得る。 ・クロック系及びデータ系カテゴリには、動作率を定義
する。 ・コントロール系カテゴリには、動作率とネゲート率を
定義する。但し、ネゲート率と動作率は、相関がないの
で区別する。そして、ネゲート率は、コントロールの対
象となるカテゴリに対して作用する。
【0102】図10のFF回路43の場合、CPU12
は、入力ピンを以下のように取り扱う。 ・出力端子Qから出力される出力信号の動作(変化)
は、クロック端子CKの信号が動作している限り、デー
タ端子Dに入力されるデータ信号の動作(変化)に依存
する。 ・クロック端子CKは、制御回路42のC_CNTL系
カテゴリに分類される制御端子IHに入力されるクロッ
クコントロール信号により、ネゲートされる確率があ
る。従って、C_CNTL系カテゴリに分類される入力
端子のネゲート率は、FF回路43のクロック系カテゴ
リに分類されるクロック端子CKへの入力信号が制御さ
れると共に、データ系カテゴリに分類されるデータ端子
Dに対するネゲート率となる。
【0103】図21(a)にフル(FULL)動作のク
ロック信号を、図21(b)にネゲートされ部分動作す
るクロック信号を示す。図21(a)のクロック信号の
場合、CPU12はデータ系カテゴリに分類する入力端
子の動作率を、出力ピンの動作率と同じにする。
【0104】一方、図21(b)のクロック信号の場
合、そのクロック信号が入力されない、即ち図10のF
F回路43が持つクロック端子CKの状態が変化しない
間、出力端子も変化しない。これにより、CPU12
は、データ系カテゴリに分類したデータ端子Dの動作率
を、 入力ピンDの動作率=>出力ピンQの動作率 とする。
【0105】そして、これによる効果を、クロック動作
比Rckで表現する。即ち、CPU12は、 クロック動作比Rck=クロックの動作率/クロックの
最大の動作率 とする。
【0106】図22は、このステップ63において算出
されるカテゴリ毎の動作率を示す。尚、図中、D_CN
TL系とC_CNTL系のカテゴリに示す(nega)
は、値がネゲート率(Ngd,Ndck)であることを
示す。
【0107】ステップ64において、CPU12は、出
力端子の変化確率の係数に対する補正を行う。入力ピン
のカテゴリは、基本回路の動作に着目し分類される。従
って、計算もカテゴリ毎に実施される。これにより、各
カテゴリで扱うパラメータを工夫し、計算精度を向上さ
せることが可能となる。
【0108】即ち、CPU12は、クロック系カテゴリ
に分類した入力ピンの係数Pを、 P=P×(1-Ngck) ---(11) により補正する。また、CPU12は、データ系カテゴ
リに分類した入力ピンの係数Pについて、クロック系カ
テゴリが混在している回路では、 P=P×(1-Ngd)×Rck ---(12) により補正する。一方、クロック系カテゴリが混在して
いない回路では、CPU12は、 P=P×(1-Ngd) ---(13) により補正する。
【0109】ステップ65において、CPU12は、動
作率の見積もり、回路の係数の算出、確率係数の算出を
行う。ステップ65は、ステップ66〜68から構成さ
れている。
【0110】先ず、ステップ66において、CPU12
は、動作率の見積もりを行う。この動作率を見積もる処
理において、入力端子の動作率のみ与えられている場合
(論理予想の時であって、回路接続情報が与えられてい
ない場合)、CPU12は、ステップ64において求め
た補正後の値を用いる。
【0111】また、この処理において、入出力端子の動
作率が与えられている場合(ネットの接続情報がある場
合)、CPU12は、図19に示すステップ71〜73
に従って、入力端子と出力端子の動作率から確率係数を
見積もる。
【0112】これは、ライブラリから読み出され与えら
れる基本回路の動作確率Pと、与えられた実際の入出力
端子の動作率と異なるためである。ライブラリ中の動作
確率Pは、入力端子の全ての条件に対して論理解析によ
り求められている。しかし、実際の回路は、入力信号の
全ての条件を用いる訳ではない。そのため、与えられた
実際の入出力の動作率から、入力端子のカテゴリ毎に確
率係数を求める訳である。
【0113】即ち、CPU12は、ステップ71におい
て、入出力端子の動作率が与えられているか否かを判断
する。その判断結果により、動作率が与えられている場
合、CPU12は、ステップ72,73の処理を実施す
る。ステップ72の処理は出力端子の仮想動作率を得る
ための処理であり、ステップ73の処理は入力ピンのカ
テゴリ毎に出力端子の動作率を得るための処理である。
【0114】[出力端子の仮想動作率Apの算出]ステ
ップ72において、CPU12は、基本回路の入力端子
の動作率と出力端子の動作率から、入力端子の動作に対
して出力端子が動作する仮想動作率を求める。即ち、C
PU12は、 Ap(y,d)=Pe(y,d)×A(d) ---(14) により、基本回路の出力端子の仮想動作率を得る。但
し、 ・Ap(y,d)は入力端子の動作率とライブラリから入力し
た基本回路の係数P(図13参照)から求めた出力端子
yの仮想動作率、 ・Pe(y,d)は入力ピンカテゴリdでの、出力ピンyへの
出力ピン別係数、 ・A(d)は入力ピンカテゴリdの動作率、 である。
【0115】[入力ピンカテゴリ毎の出力端子動作率
(Aoc(y,d))の算出]ステップ73において、CPU1
2は、ステップ72において求めた出力端子の仮想動作
率から、実際の動作率をカテゴリ毎に求める。即ち、C
PU12は、 Aoc(y,d)=Ao(y)×Ap(y,d)/ΣAp(y,c) ---(15) により、出力端子の動作率をカテゴリ毎に得る。但し、 ・Aoc(y,d)はピンカテゴリdの入力による、出力yの動
作率、 ・Ao(y) は論理情報から入力した出力yの動作率、 ・ΣAp(y,c) は入力端子の動作率と図13(a),
(b)の係数pからカテゴリ毎に求めた出力端子yの動
作率の総和、 である。
【0116】上記のステップ66における処理を、図2
3に従って説明する。今、基本回路61は、データ端子
Dとクロック端子CKと出力端子Xを持つ。各端子D,
CK,Xには、同じ値(2.0)の動作率Aが与えられ
ている。そして、データ系カテゴリに分類されるデータ
端子Dでの、出力端子Xへの係数P(上記式(14)で
は係数Pe)として「0.8」が与えられている。同様
に、クロック系カテゴリに分類されるクロック端子CK
での、出力端子Xへの係数P=0.4が与えられてい
る。
【0117】この基本回路61において、CPU12
は、与えられた変化率Pに基づく出力端子Xの動作率を
求める。データ系カテゴリに分類されるデータ端子Dに
対する出力端子Xの動作率Ap(X,D)は、 Ap(X,D)=P(X,D)×A(D)=0.8×2.0=1.6 となる。同様に、クロック系カテゴリに分類されるクロ
ック端子CKに対する出力端子Xの仮想動作率Ap
(X,CK)は、 Ap(X,CK)=P(X,CK)×A(CK)=0.4×2.0=0.8 となる。
【0118】次に、CPU12は、出力端子Xの動作率
を算出する。データ系カテゴリにおける出力端子Xの動
作率Aoc(X,D)は、 となる。同様に、クロック系カテゴリにおける出力端子
Xの動作率Aoc(X,CK)は、 となる。このようにして、CPU12は、与えられた出
力端子の動作率を、カテゴリ毎に与えられた係数(確率
係数)Pに応じて分割した実際の出力端子Xの動作率を
得る。
【0119】次に、ステップ67において、CPU12
は、基本回路の回路係数を算出する。この回路係数は、
第2ファイル22に含まれる係数を、基本回路の実際の
動作率に応じて補正したものである。この算出処理にお
いて、CPU12は、 P(d)=ΣAoc(y,d)×Psso(d)/A(d) ---(16) Psso(d)=Pcell(d)/ΣP(y,d) ---(17) により各入力ピンにおける回路係数Pを得る。但し、 ・P(d)はカテゴリdの入力ピンに対する回路係数、 ・Aoc(y,d)はカテゴリdの入力ピンによる出力端子yの
動作率、即ち上記ステップ66において求めた動作率、 ・Psso(d) はカテゴリdでの回路係数と各出力端子への
係数の合計に対する比率、 ・Pcell(d)はカテゴリdの入力ピンによるセルの係数、 ・P(y,d) :カテゴリdの入力ピンによる出力端子yへ
の係数、 である。
【0120】このステップ67は、基本回路が複数の出
力端子を持ち、それら出力端子が変化する場合の消費電
力計算を簡略化するためである。即ち、基本回路が複数
の出力端子を持つ場合、入力端子の変化に対して何れの
出力端子が変化するかの情報を持たなければならない。
更に、入力端子の変化に対して変化する出力端子の組合
せの情報を持たなければならない。このことは、消費電
力算出処理の計算量を多くし、処理の長時間化を招く。
そのため、このステップ67では、複数の出力端子を持
つ基本回路において、入力端子の変化に対して1つ以上
の出力端子が変化する場合の変化確率を扱うことによ
り、消費電力算出処理の計算量を少なくする。
【0121】今、図24に示す基本回路62は入力端子
A,Bと出力端子X1,X2を持つ。そして、入力端子
Aの変化に対する出力端子X1,X2の変化確率をそれ
ぞれ係数P=0.4とする。入力端子Aの変化に対して
出力端子X1,X2が同時に変化すれば、入力端子の変
化に対する出力端子の変化確率の係数Pは大きい方の値
(この場合は0.4)となる。一方、入力端子Aの変化
に対して出力端子X1,X2が同時に変化しない場合、
その変化確率は両出力端子X1,X2の変化確率の和と
なる。
【0122】このため、基本回路の代表値の変化確率P
cellと、各出力端子に対する変化確率Pの総和の比
を比率Pssoとして求める。この比率Pssoに基づ
いてカテゴリにおける変化確率を補正する。これによ
り、ライブラリに保持するパラメータの数、消費電力演
算処理の計算量を少なくすることができる。
【0123】ステップ68において、CPU12は、入
力端子の確率係数P1,P0を、カテゴリ毎に算出す
る。即ち、CPU12は、 D(x)=A(x)/Tb ---(18) により入力ピンの変化率を得る。但し、 ・x は入力ピンを分類したカテゴリ、 ・A(x)は論理情報から得る各入力ピンのカテゴリ毎の動
作率、 ・Tbは論理情報から得る動作周期、 である。上記により得た入力ピンの変化率を基に、CP
U12は、 P1(x)=D(x)×P(x) ---(19) P0(x)=D(x)×(1-P(x)) ---(20) により入力端子の変化確率P1,P0を得る。尚、数と
確率係数は等価であるため、ここでは確率係数を用いて
説明している。
【0124】ステップ69において、CPU12は、基
本回路の平均消費電流Icell を、 Icell=ΣNin×(P0(i)×Q0(i)+P1(i)×Q1(i)) ---(21) により算出する。
【0125】但し、 ・iは1からNcaまでの整数であり、 ・Nca は入力ピンカテゴリ数、 ・Nin は各ピンカテゴリに属する入力ピンの数、 ・Q0(i) は予め算出される出力動作なしのセルの平均消
費電荷量、 ・Q1(i) は予め算出される出力動作ありのセルの平均消
費電荷量、 である。
【0126】以上記述したように、本実施の形態によれ
ば、以下の効果を奏する。 (1)基本回路の入力が変化した場合に、回路の出力が
変化しない場合の第1消費電力Q0と、入力変化に対し
て出力が変化する場合の第2消費電力Q1と、入力変化
に応じて出力が変化する数に対応する係数Pに基づい
て、基本回路の消費電力を求めるようにした。その結
果、回路の負荷を駆動する消費エネルギーのみならず、
回路内部の消費エネルギーを含めて解析が可能な為、実
用的でかつ精度の高い消費電力を見積もることができ
る。
【0127】(2)基本回路の消費電力データ第1,第
2消費電力Q0,Q1、及びそれらに係わる係数Pを予
めカテゴリ毎にライブラリとして用意し、カテゴリ毎に
消費電力を計算するようにした。その結果、従来のよう
に基本回路のピン毎に計算する必要がなく、簡易でかつ
高精度な消費電力の見積りができる。
【0128】(3)集積回路の規模から、消費電力デー
タが予め見積もられた基本回路の使用数を含む論理デー
タを作成し、論理データに基づいて算出した基本回路の
使用数と、該基本回路の消費電力データから集積回路の
消費電力を算出するようにした。その結果、論理設計が
完了する前の早い設計段階において、精度の高い消費電
力値を得ることができる。これにより、設計の早い段階
で適切な電源配線設計が可能となる。このことは、設計
の出戻り(再電源配線設計)を最小限におさえつつより
小型のレイアウトが実現でき、かかる半導体装置の集積
度向上及び信頼性向上に寄与するところが大きい。
【0129】尚、前記実施形態は、以下の態様に変更し
てもよい。 ○上記実施形態において、図2の動作条件データ(第3
ファイル23)を、論理データ、外部動作条件等から求
め、それを用いるようにしてもよい。
【0130】図25は、消費電力ライブラリを参照して
論理データと外部動作条件から動作条件データを作成す
る処理のフローチャートを示す。図25において、予め
作成された複数の基本回路を含む集積回路の論理データ
が格納されたファイル71と、予め作成された集積回路
の動作条件である外部動作条件が格納されたファイル7
2が与えられる。
【0131】先ず、ステップ81において、図1のCP
U12は、ファイル72の外部動作条件から外部入力の
ピンカテゴリを得て、該当ピンカテゴリの情報を出力に
伝える。この場合、出力に伝える条件は、回路の全入力
に同じカテゴリが入力された場合である。
【0132】次に、ステップ82において、CPU12
は、第2ファイル22の消費電力ライブラリで予め与え
られた各基本回路の入力端子のピンカテゴリから、集積
回路の入力に向かって、順に検索を行う。この際、ステ
ップ81により回路要素のピンカテゴリと同じピンカテ
ゴリとして確定した配線要素に届いた場合、検索経路全
てを該当ピンカテゴリが伝わる部分として確定させる。
【0133】次に、ステップ83において、CPU12
は、上記ステップ81,82により確定したクロック伝
達部分に対して、ファイル72から得たクロック信号の
動作率を、各基本回路の動作率として与える。このと
き、集積回路が複数のクロック入力部/動作率を持つ場
合、該当基本回路に入力している入力部の動作率を採用
する。また、基本回路に入力されるクロック信号が複数
種類となる場合、各信号入力の優先度(例えば、ファイ
ル72の外部動作条件、ファイル22の消費電力ライブ
ラリにより定めた優先度、又は動作率の大小)に基づい
て決定する。
【0134】この様にして各基本回路毎に決定した動作
率を含む動作条件データを格納した第3ファイル23を
作成する。次に、図25のフローチャートの手法を、ク
ロックカテゴリを例として具体例を説明する。
【0135】今、図26の集積回路81は、複数の基本
回路82a〜82fと、複数の入力端子及び出力端子を
備える。その入力端子のうち、第1入力端子83aに外
部クロック信号CKAが供給され、第2入力端子83b
に外部クロック信号CKBが供給される。各外部クロッ
ク信号CKA,CKBの動作率は、それぞれ2.0、4.0で
ある。また、基本回路82cの入力端子CI1、基本回
路82dの入力端子CI2、基本回路82eの入力端子
CI3が、クロック信号が供給されるべき入力端子であ
る。これらの情報がファイル71の外部動作条件により
与えられる。
【0136】先ず、ステップ81において、上記の情報
から、第1入力端子83aに接続された配線L1、第2
外部端子83bに接続された配線L2,L3,L4をク
ロックカテゴリに分類する。そして、基本回路82f
は、その回路の全入力に同じカテゴリの信号が入力され
る。従って、基本回路82fの出力に入力のカテゴリを
伝え、配線L5をクロックカテゴリに分類する。更に、
入出力が全てクロックカテゴリに分類されることから、
基本回路82fをクロックカテゴリに分類する。
【0137】次に、ステップ82において、クロック入
力端子を持つ基本回路82cから回路ブロック81の入
力に向かって検索を行う。この際、配線L1に到達する
ため、これに至る配線L6,L7を配線L1と共にクロ
ックカテゴリが伝わる部分として確定する。同様にクロ
ック入力端子を持つ基本回路82dから入力に向かって
検索を行い、配線L8,L9をクロックカテゴリが伝わ
る部分として確定する。
【0138】次に、ステップ83において、各基本回路
に動作率を与える。この場合、基本回路83a,82c
は、第1外部端子83aから入力されるクロック信号C
KAのみが供給されるため、クロック信号CKAの動作
率2.0 をそれらの動作率として与える。同様に、基本回
路82f,82eは、第2外部端子83bから入力され
るクロック信号CKBのみが供給されるため、クロック
信号CKBの動作率4.0 をそれらの動作率として与え
る。
【0139】基本回路82bにはクロック信号CKAと
クロック信号CKBが供給される。従って、所定の優先
度(動作率の大きい方を優先する)に従って、基本回路
82bにクロック信号CKBの動作率4.0 をその動作率
として与える。この結果、基本回路82dに基本回路8
2bと同じ動作率4.0 を与える。
【0140】このように、論理データ及び外部動作条件
から回路ブロックに含まれる基本回路と回路ブロック内
部の配線をカテゴリに分類し、基本回路の動作率を求め
ることができる。
【0141】尚、図25において、予め作成された論理
データ(ファイル71)を用いたが、論理予測によって
作成された論理データ(図2のファイル25)を用いて
実施しても良い。
【0142】○上記実施形態において、図2のステップ
3における消費電力演算処理は、論理設計完了後に行う
ようにしてもよい。図27は、論理設計が完了して論理
データが作成された後の消費電力見積処理のフローチャ
ートを示す。この場合、第9ファイル71には、論理設
計により作成されたLSIの論理接続データ(ネットリ
ストデータ)が格納され、第10ファイル73には、レ
イアウト設計により作成された配線長に基づく配線容
量、各基本回路の出力負荷容量を含む負荷容量データが
格納される。
【0143】図1のCPU12は、各ファイル22,2
3,71,73に格納されたデータに基づいて、ステッ
プ3における消費電力演算処理を行い、その処理結果を
第7ファイル27に格納する。このようにして、CPU
12は、LSIの消費電力を得る。このように、論理設
計後の論理データに基づいて消費電力を算出すること
で、論理シミュレーションを行う必要が無く、その分設
計時間を短縮することができる。
【0144】○上記実施形態の消費電力見積処理を、L
SI設計における他の段階において実施するようにして
もよい。図28は、LSIの見積り段階における処理の
フローチャートを示す。
【0145】第1ファイル91には、LSI用途、規模
を示すデータが格納される。このデータに基づいて、ス
テップ91においてLSIパッケージに必要なピン数を
見積もり、その結果を第2ファイル92に格納する。ま
た、ステップ92において、第1ファイル91に格納さ
れたデータに基づいて、上記実施形態の図2におけるス
テップ2,3により消費電力を見積もり、その結果を第
3ファイル93に格納する。更に、ステップ93におい
て、第1ファイル91に格納されたデータに基づいて、
回路の占有面積即ちLSIパッケージの面積を見積も
り、その結果を第4ファイル94に格納する。これら第
2〜第4ファイル92〜94に格納した各種データと、
第5ファイル95に格納された搭載パッケージの使用環
境データ、即ちLSIの使用環境データとに基づいて、
ステップ95において見積もり結果が正しい(使用環境
に適している)か否か(適していない)を判定する。見
積もり結果が正しい場合、次に論理設計に移ることがで
き、見積もり結果が正しくない場合、第1ファイル91
のLSIの用途,規模を示すデータを変更する。このよ
うな段階においても、LSIの消費電力を正しく見積も
ることで、ステップ94において正しく判定し、処理時
間を短くすることができる。
【0146】図29は、LSIの論理設計段階における
処理のフローチャートを示す。第1ファイル101には
LSIの論理データが格納される。このデータに基づい
て、ステップ101において消費電力を見積もり、その
結果を第2ファイル102に格納する。その格納された
データと、第3ファイル103に格納された消費電力の
節約条件に基づいて、ステップ102において論理回路
の規模(基本回路の数)が消費電力の条件を満たしてい
るか否かを判定する。その判定結果に基づいて、消費電
力の条件を満たすように、LSIの論理回路の構成を変
更する。この段階においても、LSIの消費電力を正し
く見積もることで、LSIの論理回路の規模を消費電力
の節約条件に基づいて短時間で最適化することができ
る。
【0147】図図30は、LSIの電源設計段階におけ
る処理のフローチャートを示す。第1ファイル111に
は、LSIの電源配線のデータ(電源の種類、配置位
置、配線長、配線幅のデータ)が格納される。このデー
タに基づいて、ステップ111において、電源配線の電
源網を抽出し、その結果を第2ファイル112に格納す
る。第3ファイル113にはLSIの用途,規模を示す
データが格納され、第4ファイル114にはLSIの論
理データが格納される。ステップ112において、第3
ファイル113又は第4ファイル114に格納されたデ
ータに基づいて、上記実施形態の図2に示すステップ演
算処理と同様に演算処理を実施して消費電力を見積も
り、その結果を第5ファイル115に格納する。第2,
第5ファイル112,115に格納したデータに対して
ステップ113の抵抗網解析処理を行い、抵抗網の各ノ
ードにおける電圧、電圧降下、電流密度のデータを得
る。それらデータと、第6ファイル116に格納された
電圧降下,電流密度の制約条件に基づいて、ステップ1
14において見積もり結果,LSIの電源配線が正しい
か否かを判定する。この判定結果に基づいてLSIの電
源配線のデータを修正することにより、消費電力に対し
て最適な線幅を持つ、即ち設計マージンのすくない電源
配線を設計することにより、LSIの集積度を高め、L
SIのパッケージを小さくすることができる。
【0148】○上記実施形態において、図2の第3ファ
イル23に格納された動作条件データに含まれる基本回
路の動作率は、その基本回路が使用される回路ブロック
の入力信号の動作率がわかっている場合、基本回路の結
線情報に基づいて論理解析により求めた値が用いられて
も良い。
【0149】また、回路ブロックに含まれる全ての配線
に対して同一の値(0.1〜0.05)を用いても良
い。尚、クロック系の配線に対しては値2を用いる。こ
のように設定した値は、論理シミュレーション,論理解
析を行うことなく消費電力を算出することを可能とす
る。
【0150】以上の実施形態をまとめ、本発明の構成に
関する以下の事項を開示する。 (1) 少なくとも1つの基本回路を含む集積回路にお
ける消費電力を見積もる消費電力見積方法であって、ラ
イブラリには、予め前記基本回路に対して見積もられた
消費電力データが格納され、前記消費電力データは、前
記基本回路の入力が変化した場合に、前記回路の出力が
変化しない場合の第1消費電力と、入力変化に対して出
力が変化する場合の第2消費電力と、入力変化に応じて
出力が変化する数に対応する係数を含み、前記集積回路
の規模から、前記消費電力データが予め見積もられた基
本回路の使用数を含む論理データを作成するステップ
と、前記論理データに基づいて算出した前記基本回路の
使用数と、該基本回路の消費電力データから前記集積回
路の消費電力を算出するステップと、を備えることを特
徴とする消費電力見積方法。
【0151】(2) 少なくとも1つの基本回路を含む
集積回路における消費電力を見積もる消費電力見積方法
であって、前記基本回路に対して、該基本回路の入力が
変化した場合に、前記回路の出力が変化しない場合の第
1消費電力と、入力変化に対して出力が変化する場合の
第2消費電力と、入力変化に応じて出力が変化する数に
対応する係数を含む消費電力データを見積もるステップ
と、前記集積回路の規模から、前記消費電力データが見
積もられた基本回路の使用数を含む論理データを作成す
るステップと、前記論理データに基づいて算出した前記
基本回路の使用数と、該基本回路の消費電力データから
前記集積回路の消費電力を算出するステップと、を備え
ることを特徴とする消費電力見積方法。
【0152】(3) 少なくとも1つの基本回路を含む
集積回路における消費電力を、前記集積回路の論理デー
タに基づいて見積もる消費電力見積方法であって、ライ
ブラリには、予め前記基本回路に対して見積もられた消
費電力データが格納され、前記消費電力データは、前記
基本回路の入力が変化した場合に、前記回路の出力が変
化しない場合の第1消費電力と、入力変化に対して出力
が変化する場合の第2消費電力と、入力変化に応じて出
力が変化する数に対応する係数を含み、前記論理データ
に基づいて算出した前記基本回路の使用数と、該基本回
路の消費電力データから前記集積回路の消費電力を算出
するステップを備えることを特徴とする消費電力見積方
法。
【0153】(4) 前記係数は、前記基本回路の入力
が単位時間に変化する数nと、その数nのうち前記基本
回路の出力が変化しない数P0,前記基本回路の出力が
変化する数P1を含み、前記第1消費電力Q0と第2消
費電力Q1とから、前記基本回路の消費電力Wを、 W=P0×Q0+P1×Q1 W=(n−P1)×Q0+P1×Q1 W=P0×Q0+(n−P0)×Q1 のうちのいずれか1つの式により求めることを特徴とす
る上記(1)乃至(3)のうちの何れか1項に記載の消
費電力見積方法。
【0154】(5) 前記係数は、前記基本回路の入力
が単位時間に変化する数niと、前記基本回路の入力に
ともない出力が変化する確率P又は出力が変化しない確
率P’を含み、前記第1消費電力Q0と第2消費電力Q
1とから、前記基本回路の消費電力Wを、 W=ni×(1−P)×Q0+ni×P×Q1 または、 W=ni×P’×Q0+ni×(1−P’)×Q1 により求めることを特徴とする上記(1)乃至(3)の
うちの何れか1項に記載の消費電力見積方法。
【0155】(6) 前記確率Pは、前記基本回路の入
力の変化確率を含む上記(5)に記載の消費電力見積方
法。 (7) 前記基本回路の出力端子に対する負荷容量を見
積もり、該負荷容量を前記第2消費電力Q1に加味して
前記基本回路の消費電力を求めることを特徴とする上記
(1)乃至(3)のうちの何れか1項に記載の消費電力
見積方法。
【0156】(8) 前記基本回路の出力端子に対する
負荷容量と、該負荷容量を充電するための電源電圧と、
前記基本回路の出力が変化する数とを乗算し、その乗算
結果を前記消費電力に加算することを特徴とする上記
(4)に記載の消費電力見積方法。
【0157】(9) 前記基本回路の出力端子に対する
負荷容量と、該負荷容量を充電するための電源電圧と、
前記基本回路の入力信号が変化する数と、前記係数とを
乗算し、その乗算結果を前記消費電力に加算することを
特徴とする上記(1)乃至(3)のうちの何れか1項に
記載の消費電力見積方法。
【0158】(10) 前記論理データを作成するステ
ップは、前記集積回路の論理規模から使用される基本回
路を予想するステップと、前記予想した基本回路の構成
から配線容量を見積もるステップと、を備えることを特
徴とする上記(1)又は(2)に記載の消費電力見積方
法。
【0159】(11) 前記基本回路を予想するステッ
プは、前記集積回路の規模及び用途に応じた基本回路の
使用比率を得るステップと、前記使用比率と回路規模に
基づいて基本回路の種類と使用数を決定するステップ
と、前記決定した基本回路のフリップフロップ回路に必
要なクロックバッファ回路の種類と数を決定するステッ
プと、を備えることを特徴とする上記(10)に記載の
消費電力見積方法。
【0160】(12) 前記配線容量を見積もるステッ
プは、前記基本回路のフリップフロップ回路に必要なク
ロックバッファ回路を除く回路の出力端子に接続される
配線の容量を、集積回路内の平均配線容量と集積回路内
の平均入力容量を加算して求めるステップと、前記クロ
ックバッファ回路の出力端子に接続される配線容量を、
該クロックバッファ回路の分担面積に基づいて求めるス
テップと、を備えることを特徴とする上記(10)に記
載の消費電力見積方法。
【0161】(13) 前記消費電力を算出するステッ
プは、前記基本回路の結線情報、動作率、配線容量を入
力するステップと、前記動作率に基づき、前記基本回路
内部の平均消費電流を算出するステップと、前記配線容
量に基づき、配線の充放電による平均消費電流を算出す
るステップと、前記基本回路内部の平均消費電流の総和
と、前記配線の平均消費電流の総和を合計することによ
り、集積回路の平均消費電流を算出するステップと、を
備えることを特徴とする上記(1)乃至(3)のうちの
何れか1項に記載の消費電力見積方法。
【0162】(14) 前記基本回路内部の平均消費電
流を算出するステップは、前記基本回路の入力端子を、
該端子に入力される入力信号の種類に応じたカテゴリに
分類するステップと、前記基本回路に対して予め求めら
れた消費電力データを入力するステップと、前記入力端
子に入力される入力信号の変化確率を算出するステップ
と、前記消費電力データに含まれる係数をカテゴリ毎に
補正するステップと、前記基本回路の動作率,回路係
数,入力端子の確率係数を求めるステップと、前記消費
電力データに含まれる第1,第2消費電力と、前記ステ
ップにおいて得た各係数とに基づいて、前記集積回路の
平均消費電流を算出するステップと、を備えることを特
徴とする上記(13)に記載の消費電力見積方法。
【0163】(15) 前記基本回路の回路係数を求め
るステップは、前記基本回路の入出力端子の動作率が与
えられた場合に、該入力端子の動作率と与えられた基本
回路の動作率から出力端子の仮想動作率を算出するステ
ップと、前記仮想動作率と出力端子の実際の動作率から
入力端子のカテゴリ毎に前記回路係数を算出するステッ
プと、を備えたことを特徴とする上記(14)に記載の
消費電力見積方法。
【0164】(16) 少なくとも1つの基本回路を含
む集積回路における消費電力を見積もる消費電力見積装
置であって、ライブラリには、予め前記基本回路に対し
て見積もられた消費電力データが格納され、前記消費電
力データは、前記基本回路の入力が変化した場合に、前
記回路の出力が変化しない場合の第1消費電力と、入力
変化に対して出力が変化する場合の第2消費電力と、入
力変化に応じて出力が変化する数に対応する係数を含
み、前記集積回路の規模から、前記消費電力データが予
め見積もられた基本回路の使用数を含む論理データを作
成する手段と、前記論理データに基づいて算出した前記
基本回路の使用数と、該基本回路の消費電力データから
前記集積回路の消費電力を算出する手段と、を備えるこ
とを特徴とする消費電力見積装置。
【0165】(17) 少なくとも1つの基本回路を含
む集積回路における消費電力を見積もる消費電力見積装
置であって、前記基本回路に対して、該基本回路の入力
が変化した場合に、前記回路の出力が変化しない場合の
第1消費電力と、入力変化に対して出力が変化する場合
の第2消費電力と、入力変化に応じて出力が変化する数
に対応する係数を含む消費電力データを見積もる手段
と、前記集積回路の規模から、前記消費電力データが見
積もられた基本回路の使用数を含む論理データを作成す
る手段と、前記論理データに基づいて算出した前記基本
回路の使用数と、該基本回路の消費電力データから前記
集積回路の消費電力を算出する手段と、を備えることを
特徴とする消費電力見積装置。
【0166】(18) 少なくとも1つの基本回路を含
む集積回路における消費電力を、前記集積回路の論理デ
ータに基づいて見積もる消費電力見積装置であって、ラ
イブラリには、予め前記基本回路に対して見積もられた
消費電力データが格納され、前記消費電力データは、前
記基本回路の入力が変化した場合に、前記回路の出力が
変化しない場合の第1消費電力と、入力変化に対して出
力が変化する場合の第2消費電力と、入力変化に応じて
出力が変化する数に対応する係数を含み、前記論理デー
タに基づいて算出した前記基本回路の使用数と、該基本
回路の消費電力データから前記集積回路の消費電力を算
出する手段を備えることを特徴とする消費電力見積装
置。
【0167】(19) 前記係数は、前記基本回路の入
力が単位時間に変化する数nと、その数nのうち前記基
本回路の出力が変化しない数P0,前記基本回路の出力
が変化する数P1を含み、前記第1消費電力Q0と第2
消費電力Q1とから、前記基本回路の消費電力Wを、 W=P0×Q0+P1×Q1 W=(n−P1)×Q0+P1×Q1 W=P0×Q0+(n−P0)×Q1 のうちの何れか1つの式により求めることを特徴とする
上記(16)乃至(18)のうちの何れか1つに記載の
消費電力見積装置。
【0168】(20) 前記係数は、前記基本回路の入
力が単位時間に変化する数niと、前記基本回路の入力
にともない出力が変化する確率P又は出力が変化しない
確率P’を含み、前記第1消費電力Q0と第2消費電力
Q1とから、前記基本回路の消費電力Wを、 W=ni×(1−P)×Q0+ni×P×Q1 または、 W=ni×P’×Q0+ni×(1−P’)×Q1 により求めることを特徴とする上記(16)乃至(1
8)のうちの何れか1つに記載の消費電力見積装置。
【0169】(21) 前記確率Pは、前記基本回路の
入力の変化確率を含む上記(20)に記載の消費電力見
積装置。 (22) 前記基本回路の出力端子に対する負荷容量を
見積もり、該負荷容量を前記第2消費電力Q1に加味し
て前記基本回路の消費電力を求めることを特徴とする上
記(16)乃至(20)のうちの何れか1つに記載の消
費電力見積装置。
【0170】(23) 前記基本回路の出力端子に対す
る負荷容量と、該負荷容量を充電するための電源電圧
と、前記基本回路の出力が変化する数とを乗算し、その
乗算結果を前記消費電力に加算することを特徴とする上
記(19)に記載の消費電力見積装置。
【0171】(24) 前記基本回路の出力端子に対す
る負荷容量と、該負荷容量を充電するための電源電圧
と、前記基本回路の入力信号が変化する数と、前記係数
とを乗算し、その乗算結果を前記消費電力に加算するこ
とを特徴とする上記(16)乃至(18)のうちの何れ
か1つに記載の消費電力見積装置。
【0172】(25) 前記論理データを作成する手段
は、前記集積回路の論理規模から使用される基本回路を
予想する手段と、前記予想した基本回路の構成から配線
容量を見積もる手段と、を備えることを特徴とする上記
(16)又は(17)に記載の消費電力見積装置。
【0173】(26) 前記基本回路を予想する手段
は、前記集積回路の規模及び用途に応じた基本回路の使
用比率を得る手段と、前記使用比率と回路規模に基づい
て基本回路の種類と使用数を決定する手段と、前記決定
した基本回路のフリップフロップ回路に必要なクロック
バッファ回路の種類と数を決定する手段と、を備えるこ
とを特徴とする上記(25)に記載の消費電力見積装
置。
【0174】(27) 前記配線容量を見積もる手段
は、前記基本回路のフリップフロップ回路に必要なクロ
ックバッファ回路を除く回路の出力端子に接続される配
線の容量を、集積回路内の平均配線容量と集積回路内の
平均入力容量を加算して求める手段と、前記クロックバ
ッファ回路の出力端子に接続される配線容量を、該クロ
ックバッファ回路の分担面積に基づいて求める手段と、
を備えることを特徴とする上記(25)に記載の消費電
力見積装置。
【0175】(28) 前記消費電力を算出する手段
は、前記基本回路の結線情報、動作率、配線容量を入力
する手段と、前記動作率に基づき、前記基本回路内部の
平均消費電流を算出する手段と、前記配線容量に基づ
き、配線の充放電による平均消費電流を算出する手段
と、前記基本回路内部の平均消費電流の総和と、前記配
線の平均消費電流の総和を合計することにより、集積回
路の平均消費電流を算出する手段と、を備えることを特
徴とする上記(16)乃至(18)のうちの何れか1つ
に記載の消費電力見積装置。
【0176】(29) 前記基本回路内部の平均消費電
流を算出する手段は、前記基本回路の入力端子を、該端
子に入力される入力信号の種類に応じたカテゴリに分類
する手段と、前記基本回路に対して予め求められた消費
電力データを入力する手段と、前記入力端子に入力され
る入力信号の変化確率を算出する手段と、前記消費電力
データに含まれる係数をカテゴリ毎に補正する手段と、
前記基本回路の動作率,回路係数,入力端子の確率係数
を求める手段と、前記消費電力データに含まれる第1,
第2消費電力と、前記手段において得た各係数とに基づ
いて、前記集積回路の平均消費電流を算出する手段と、
を備えることを特徴とする上記(28)に記載の消費電
力見積装置。
【0177】(30) 前記基本回路の回路係数を求め
る手段は、前記基本回路の入出力端子の動作率が与えら
れた場合に、該入力端子の動作率と与えられた基本回路
の動作率から出力端子の仮想動作率を算出する手段と、
前記仮想動作率と出力端子の実際の動作率から入力端子
のカテゴリ毎に前記回路係数を算出する手段と、を備え
たことを特徴とする上記(29)に記載の消費電力見積
装置。
【0178】(31) 基本回路の消費消費電力データ
を含むライブラリを作成する消費電力ライブラリ作成方
法であって、前記基本回路の入力ピンを、該入力ピンに
入力される信号の種類に応じたカテゴリに分類するステ
ップと、前記第1消費電力として前記カテゴリ毎に出力
が変化しない場合に消費する第1平均電力を算出し、前
記第2消費電力として前記カテゴリ毎に出力が変化する
場合に消費する第2平均電力を算出するステップと、前
記係数をカテゴリ毎に算出するステップと、を備えるこ
とを特徴とする消費電力ライブラリ作成方法。
【0179】(32) 前記平均電力を算出するステッ
プは、前記基本回路の入力変化の全ての条件において前
記基本回路内部の消費電力を算出するステップと、前記
消費電力をカテゴリ毎に分類し、そのカテゴリ毎に、出
力が変化しない条件で算出した消費電力の平均値を前記
第1消費電力に設定し、出力が変化する条件で算出した
消費電力の平均値を前記第2消費電力に設定するステッ
プと、を備えることを特徴とする上記(31)に記載の
消費電力ライブラリ作成方法。
【0180】(33) 前記係数を算出するステップ
は、前記所定のカテゴリに分類した入力端子の有効極性
を得るステップと、前記カテゴリ毎に係数に所定値を設
定するか、又は、前記有効極性に基づいて出力が有効な
場合に出力が変化する条件の数を入力が変化する全ての
条件の値で割った結果を係数とするステップと、を備え
ることを特徴とする上記(31)に記載の消費電力ライ
ブラリ作成方法。
【0181】(34) 前記平均電力を算出するステッ
プは、前記基本回路の入力変化の全ての条件において前
記基本回路内部の消費電力を算出するステップと、ある
入力の変化が出力に到達するまでに他の入力の変化を複
数回必要とする前記基本回路の場合に、前記消費電力を
解析し、入力が複数回変化する条件で入力の変化が出力
に到達するまでに消費する電力の平均値を前記第2消費
電力とするステップと、を備えることを特徴とする上記
(31)に記載の消費電力ライブラリ作成方法。
【0182】(35) 基本回路の消費消費電力データ
を含むライブラリを作成する消費電力ライブラリ作成装
置であって、前記基本回路の入力ピンを、該入力ピンに
入力される信号の種類に応じたカテゴリに分類する手段
と、前記第1消費電力として前記カテゴリ毎に出力が変
化しない場合に消費する第1平均電力を算出し、前記第
2消費電力として前記カテゴリ毎に出力が変化する場合
に消費する第2平均電力を算出する手段と、前記係数を
カテゴリ毎に算出する手段と、を備えることを特徴とす
る消費電力ライブラリ作成装置。
【0183】(36) 前記平均電力を算出する手段
は、前記基本回路の入力変化の全ての条件において前記
基本回路内部の消費電力を算出する手段と、前記消費電
力をカテゴリ毎に分類し、そのカテゴリ毎に、出力が変
化しない条件で算出した消費電力の平均値を前記第1消
費電力に設定し、出力が変化する条件で算出した消費電
力の平均値を前記第2消費電力に設定する手段と、を備
えることを特徴とする上記(35)に記載の消費電力ラ
イブラリ作成装置。
【0184】(37) 前記係数を算出する手段は、前
記所定のカテゴリに分類した入力端子の有効極性を得る
手段と、前記カテゴリ毎に係数に所定値を設定するか、
又は、前記有効極性に基づいて出力が有効な場合に出力
が変化する条件の数を入力が変化する全ての条件の値で
割った結果を係数とする手段と、を備えることを特徴と
する上記(35)に記載の消費電力ライブラリ作成装
置。
【0185】(38) 前記平均電力を算出するステッ
プは、前記基本回路の入力変化の全ての条件において前
記基本回路内部の消費電力を算出する手段と、ある入力
の変化が出力に到達するまでに他の入力の変化を複数回
必要とする前記基本回路の場合に、前記消費電力を解析
し、入力が複数回変化する条件で入力の変化が出力に到
達するまでに消費する電力の平均値を前記第2消費電力
とする手段と、を備えることを特徴とする上記(35)
に記載の消費電力ライブラリ作成装置。
【0186】(39) 少なくとも1つの基本回路を含
む集積回路における消費電力を見積もる消費電力見積プ
ログラムを記録した記録媒体であって、ライブラリに
は、予め前記基本回路に対して見積もられた消費電力デ
ータが格納され、前記消費電力データは、前記基本回路
の入力が変化した場合に、前記回路の出力が変化しない
場合の第1消費電力と、入力変化に対して出力が変化す
る場合の第2消費電力と、入力変化に応じて出力が変化
する数に対応する係数を含み、前記集積回路の規模か
ら、前記消費電力データが予め見積もられた基本回路の
使用数を含む論理データを作成する手段と、前記論理デ
ータに基づいて算出した前記基本回路の使用数と、該基
本回路の消費電力データから前記集積回路の消費電力を
算出する手段と、を備えることを特徴とする消費電力見
積プログラムを記録した記録媒体。
【0187】(40) 少なくとも1つの基本回路を含
む集積回路における消費電力を見積もる消費電力見積プ
ログラムを記録した記録媒体であって、前記基本回路に
対して、該基本回路の入力が変化した場合に、前記回路
の出力が変化しない場合の第1消費電力と、入力変化に
対して出力が変化する場合の第2消費電力と、入力変化
に応じて出力が変化する数に対応する係数を含む消費電
力データを見積もる手段と、前記集積回路の規模から、
前記消費電力データが見積もられた基本回路の使用数を
含む論理データを作成する手段と、前記論理データに基
づいて算出した前記基本回路の使用数と、該基本回路の
消費電力データから前記集積回路の消費電力を算出する
手段と、を備えることを特徴とする消費電力見積プログ
ラムを記録した記録媒体。
【0188】(41) 少なくとも1つの基本回路を含
む集積回路における消費電力を、前記集積回路の論理デ
ータに基づいて見積もる消費電力見積プログラムを記録
した記録媒体であって、ライブラリには、予め前記基本
回路に対して見積もられた消費電力データが格納され、
前記消費電力データは、前記基本回路の入力が変化した
場合に、前記回路の出力が変化しない場合の第1消費電
力と、入力変化に対して出力が変化する場合の第2消費
電力と、入力変化に応じて出力が変化する数に対応する
係数を含み、前記論理データに基づいて算出した前記基
本回路の使用数と、該基本回路の消費電力データから前
記集積回路の消費電力を算出する手段と、を備えること
を特徴とする消費電力見積プログラムを記録した記録媒
体。
【0189】(42) 基本回路の消費消費電力データ
を含むライブラリを作成する消費電力ライブラリ作成プ
ログラムを記録した記録媒体であって、前記基本回路の
入力ピンを、該入力ピンに入力される信号の種類に応じ
たカテゴリに分類する手段と、前記第1消費電力として
前記カテゴリ毎に出力が変化しない場合に消費する第1
平均電力を算出し、前記第2消費電力として前記カテゴ
リ毎に出力が変化する場合に消費する第2平均電力を算
出する手段と、前記係数をカテゴリ毎に算出する手段
と、を備えることを特徴とする消費電力ライブラリ作成
プログラムを記録した記録媒体。
【0190】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、出力が変化する場合の第1消費電力と、
出力が変化しないときの回路内部の第2消費電力とに基
づいて基本回路の消費電力を見積もることで、集積回路
の消費電力を正確に算出することが可能な消費電力見積
方法及を提供することができる。
【0191】請求項2に記載の発明によれば、基本回路
の消費電力にその基本回路の出力に接続される負荷を駆
動するための消費電力を負荷することで、各基本回路の
消費電力をより精度良く見積もることができる。
【0192】請求項3に記載の発明によれば、複数の接
続された基本回路において、その基本回路の第2消費電
力を次段の基本回路における入力信号の変化率として受
け渡すことで、全体の消費電力を精度良く見積もること
ができる。
【0193】請求項4に記載の発明によれば、基本回路
の複数の入力端子の種類をカテゴライズすることで、消
費電力の算出を簡単にすることができる。請求項5に記
載の発明によれば、周期一定信号が入力される複数の入
力端子を同じカテゴリに分類することで、消費電力の算
出を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態のコンピュータシステムの概略構
成図。
【図2】 機能設計段階における消費電力見積処理のフ
ローチャート。
【図3】 消費電力計算の概念を説明するための回路
図。
【図4】 カテゴリ分類を説明するための回路図。
【図5】 消費エネルギーの解析例を示す特性図。
【図6】 消費電力ライブラリ作成処理のフローチャー
ト。
【図7】 用途とカテゴリの関係を示す説明図。
【図8】 消費電荷量算出処理のフローチャート。
【図9】 係数算出処理のフローチャート。
【図10】 基本回路の回路図。
【図11】 (a)(b)は入力ピンのカテゴリ分類を示す説
明図。
【図12】 (a)(b)はカテゴリ毎に算出した消費電力値
を示す説明図。
【図13】 (a)(b)はカテゴリ毎に算出した係数値を示
す説明図。
【図14】 論理予想処理のフローチャート。
【図15】 基本回路の使用比率を示す説明図。
【図16】 消費電力演算処理のフローチャート。
【図17】 回路ブロックの回路図。
【図18】 平均消費電流算出処理のフローチャート。
【図19】 基本回路の消費電流見積処理のフローチャ
ート。
【図20】 図10の基本回路における消費電力と係数
を示す説明図。
【図21】 クロック系の信号の制御を示す波形図。
【図22】 カテゴリに対する動作率を示す説明図。
【図23】 係数算出の説明図。
【図24】 係数算出の説明図。
【図25】 動作条件データ作成処理のフローチャー
ト。
【図26】 回路ブロックの回路図。
【図27】 論理データに基づく消費電力見積処理のフ
ローチャート。
【図28】 LSIの見積り段階における処理を示すフ
ローチャート。
【図29】 LSIの論理設計段階における処理を示す
フローチャート。
【図30】 LSIの電源設計段階における処理を示す
フローチャート。
【符号の説明】
Q0 第1消費電力 Q1 第2消費電力 W 消費電力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松澤 孝行 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内 (72)発明者 乾 益生 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内 (72)発明者 志津 晴巳 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の変化によって出力が変化しな
    い場合の基本回路の消費電力を示す第1消費電力と、入
    力信号の変化によって出力が変化する場合の前記基本回
    路の消費電力を示す第2消費電力と、に基づいて、前記
    基本回路が第1消費電力で動作する割合と第2消費電力
    で動作する割合から前記基本回路の消費電力を見積るこ
    とを特徴とする消費電力見積方法。
  2. 【請求項2】 前記見積もられた消費電力に、前記基本
    回路の出力に接続される負荷を駆動するための消費電力
    を加算することを特徴とする請求項1記載の消費電力見
    積方法。
  3. 【請求項3】 前記消費電力が見積もられる基本回路が
    複数接続される場合、前段の基本回路が第2消費電力で
    動作する割合を次段の基本回路に於ける入力信号の変化
    の割合として受け渡し、それによって全体の前記見積り
    を実行することを特徴とする請求項1記載の消費電力見
    積方法。
  4. 【請求項4】 前記基本回路に複数の入力端子が設けら
    れている場合、その入力端子の種類をカテゴライズし、
    同じカテゴリの入力端子には、前記第1消費電力で動作
    する割合と第2消費電力で動作する割合とを同じ値で与
    えることを特徴とする請求項1記載の消費電力見積方
    法。
  5. 【請求項5】 周期一定信号が入力される複数の入力端
    子は、前記同じカテゴリの入力端子として扱うことを特
    徴とする請求項4記載の消費電力見積方法。
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