JP2000146011A - 電磁式動弁装置の電源装置 - Google Patents

電磁式動弁装置の電源装置

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JP2000146011A
JP2000146011A JP10315099A JP31509998A JP2000146011A JP 2000146011 A JP2000146011 A JP 2000146011A JP 10315099 A JP10315099 A JP 10315099A JP 31509998 A JP31509998 A JP 31509998A JP 2000146011 A JP2000146011 A JP 2000146011A
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power
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Taro Ueno
太郎 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁式動弁装置を備えたエンジンを搭載する
車両において、エンジン始動を容易にするとともに、電
源装置の効率を改善し、燃費を高める。 【解決手段】 車両に搭載された電装品5に電力を供給
する車両用発電機3及び12V蓄電池4を備えた車両用
電源装置1とは別系統にて、電磁式動弁装置10が要求
する電圧をDC/DCコンバータを介さずに直接供給す
る専用発電機7と、専用発電機7からの電力供給が停止
中に電力を供給する専用蓄電池8とを電磁式動弁装置専
用電源装置2に備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁式動弁装置の
電源装置に係り、特に、他の電装品用の電源装置とは系
統を分離した電磁式動弁装置の電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸排気弁の駆動方式におい
て、従来のカムにより弁体を駆動するカム駆動方式に代
えて、電磁力により弁体を駆動する電磁式動弁装置が提
案されている。この装置によれば、弁体駆動用のカム機
構が不要となることに加えて、内燃機関の動作状態に応
じて吸排気弁の開閉時期を容易に最適化することがで
き、内燃機関の出力向上及び燃費の向上を図ることがで
きる。
【0003】図6は、従来の電磁式動弁装置の機械部分
の構成例を示す断面図であり、1つの吸気弁または排気
弁を示す。以下の説明において、吸気弁又は排気弁を単
にバルブと呼ぶこととする。
【0004】図6において、電磁式動弁装置の機械部分
は、バルブ(傘部)101、バルブステム102、エン
ジンのシリンダヘッド103、バルブシート104、バ
ルブガイド105、シリンダヘッド103に設けられた
凹設部106、コッター107、バルブリテーナ10
8、ハウジング109、アーマチュア(可動板)11
0、閉弁側の電磁石111、開弁側の電磁石112、コ
イルバネを用いた開弁側スプリング113、コイルバネ
を用いた閉弁側プリング114、電磁石111と電磁石
112とを所定の距離に離間させるディスタンスブロッ
ク116、電磁石111、112のそれぞれ中央を上下
に貫通するガイド120、ガイド120に挿通されたア
ーマチュアシャフト121、スプリングリテーナ12
2、を備えている。
【0005】バルブ101の弁軸であるバルブステム1
02は、シリンダヘッド103に埋め込まれた円筒形の
バルブガイド105の内部を上下に摺動可能になってい
る。シリンダヘッド103には凹設部106が設けら
れ、凹設部106の内部では、バルブステム102にコ
ッター107を介してスプリングリテーナ108が固定
されている。スプリングリテーナ108とシリンダヘッ
ド103との間にはコイルスプリングを用いた閉弁側ス
プリング114が装着されている。
【0006】シリンダヘッド103の上方には、電磁式
動弁装置の筐体であるハウジング109a,ディスタン
スブロック116、ハウジング109b,およびハウジ
ング109cが設けられている。ハウジング109aの
内部にはコア129及びコイル130からなる開弁側の
電磁石112が設けられている。ハウジング109bの
内部にはコア126及びコイル125からなる閉弁側の
電磁石111が設けられている。ハウジング109aと
ハウジング109bとの間にはディスタンスブロック1
16が設けられているので、電磁石111と電磁石11
2とはディスタンスブロック116の高さだけ離間して
固定されている。
【0007】そして、電磁石111と112との間に
は、軟磁性体のアーマチュア110が設けられ、アーマ
チュア110のシャフト121がそれぞれの電磁石11
1、112の中心に設けられたガイド120を挿通して
いる。またアーマチュアシャフト121の上端部にはス
プリングリテーナ122が固定され、スプリングリテー
ナ122とハウジング109cとの間にはコイルスプリ
ングを用いた開弁側スプリング113が装着されてい
る。
【0008】電磁石111、112のいずれにも通電さ
れないとき、アーマチュア110に作用する開弁側スプ
リング113と閉弁側スプリング114との付勢力は、
開弁側最大変移位置と閉弁側最大変移位置とのほぼ中間
の位置で釣り合うように設定されている。そして、アー
マチュア110、アーマチュアシャフト121、バルブ
101、及びこれらの付属品からなる可動部の質量と、
開弁側スプリング113及び閉弁側スプリング114の
バネ定数とは、バネ・マス系の固有振動数を形成する。
【0009】電磁式動弁装置の通常の動作の前に初期化
動作が行われる。この初期化動作は、上記固有振動数に
より開弁側の電磁石112と閉弁側の電磁石111とに
交互にパルス電流を通電し、上記可動部を中心位置の静
止状態から順次振幅が増大する振動状態へ移行させ、最
後に閉弁側電磁石111にアーマチュア110を吸着し
て全バルブを閉弁状態として初期化動作を終了する。
【0010】初期化終了後、通常のエンジン回転時に
は、クランクシャフトの回転及び車両の走行状態に同期
して、開弁と閉弁を繰り返す。例えばアーマチュア11
0が閉弁側電磁石111に吸着された閉弁状態から開弁
状態へ移行するには、まず、電磁石111の保持電流の
通電を停止する。
【0011】これによりアーマチュア110は、圧縮さ
れた開弁側スプリング113の復元力により開弁側電磁
石112へ向かって加速される。この加速による速度
は、閉弁側電磁石111と開弁側電磁石112との中間
点で最大となり、以後閉弁側スプリングの圧縮に対する
抗力が優勢となり、アーマチュア110が開弁側電磁石
112に向かう速度を低下させる。
【0012】上記バネマス系で摩擦がなければ、アーマ
チュア110は上記固有振動により開弁側電磁石112
へ到達するとともに速度が0になる。しかし、実際には
バルブステム102とバルブガイド105との摩擦、ア
ーマチュアシャフト121とガイド120との摩擦等が
あり、アーマチュア110の運動は開弁側電磁石112
の手前で反転する。この反転位置の前で開弁側電磁石1
12に通電すると、アーマチュア110は開弁側電磁石
112に吸着され、バルブ101は最大開度となる。開
弁から閉弁への動作は、制御対象を開弁側電磁石111
と閉弁側電磁石112とを入れ替えれば達成される。
【0013】図7は、従来の電磁式動弁装置の電気回路
部の構成例を示すブロック図であり、2つの電磁石に交
互に通電する制御を行うものである。
【0014】図7に示すように、電気回路部は図外の電
源装置が備えるDC/DCコンバータにより昇圧された
高電圧(+XV)が供給される電源端子51と、エンジ
ンコントロールECU52と、バルブ開閉タイミングを
記憶したROMなどの不揮発性メモリであるバルブ開閉
タイミングマップ53、スイッチング素子駆動回路54
a、54b、閉弁側電磁石111に通電するためのスイ
ッチング素子としてのトランジスタ55a、開弁側電磁
石112に通電するためのスイッチング素子としてのト
ランジスタ55b、ダンピング抵抗56a、56b、フ
ライホイールダイオード57a、57b、を備えてい
る。
【0015】そして、エンジンコントロールECU52
は、入力される走行条件信号及びクランク角センサ信号
に応じて、スイッチング素子駆動回路54a、54bへ
制御信号を出力し、トランジスタ55a、55bを交互
に導通させ、閉弁側電磁石111及び開弁側電磁石11
2に交互に通電することにより、バルブ101を閉じた
り開いたりする。
【0016】図8は、上記のような内燃機関用の電磁式
動弁装置に電力を供給する電源装置の従来例である。こ
の電源装置は、車両用発電機3、例えば12Vの蓄電池
4、DC/DCコンバータ201を備え、車両用電装品
6に供給される電源と共通の電源である、例えば12V
電源からDC/DCコンバータ201により昇圧して電
磁式動弁装置10の供給電圧を得ていた。
【0017】一般に自動車の電装品用の定格電圧は、ガ
ソリン車の場合は12Vが用いられている。一方、電磁
式動弁装置に用いられる電磁コイルの定格電圧及び定格
電流の設定については、電磁コイル製造の容易さ、電源
から電磁コイルまでの給電経路の軽量化及び電圧降下の
減少、安価な回路部品を利用可能にする等の理由から、
高電圧かつ低電流とするのが望ましい。このため電磁コ
イルの定格電圧は、通常12Vより高い数十Vの電圧に
設定し、DC/DCコンバータを用いて12Vから数十
Vに昇圧して利用していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらエンジン
始動時に、電磁式動弁装置は、開弁用及び閉弁用のいず
れの電磁コイルにも電流が供給されない中立位置から、
閉弁状態に初期化する必要があり、このための大電流
(以下、初期化電流と呼ぶ)を流す必要がある。
【0019】このエンジン始動時に要求される初期化電
流は、電装品用と共通の蓄電池の電圧を降下させるの
で、スタータモータの駆動トルク減少によりクランキン
グ回転数が低下し、エンジンの始動性を低下させるとい
う問題点があった。これを避けるためには、大容量の蓄
電池を車両に搭載しなければならず、蓄電池コストの増
大、及び車両重量の増加を招くという問題点が生じる。
【0020】また、電装品用の電圧から電磁式動弁装置
用の電圧まで昇圧するためにDC/DCコンバータを用
いるので、製造コストを上昇させるとともに、DC/D
Cコンバータによる電力ロスが20%程度生じ、電力利
用効率が低下するという問題点があった。
【0021】さらに、車両用の電装品の要求電力は、主
として走行条件或いは運転者の電装品使用状態に依存
し、エンジン回転数に対する依存性は小さい。これに対
して、電磁式動弁装置においては、弁体を変位端に保持
するために電磁コイルに通電する保持電流は小さく、弁
体が一方の変位端から他方の変位端に移る際の他方の電
磁コイルがアーマチュアを吸引するためのキャッチング
電流は大きいという特性から、電磁式動弁装置の要求電
力は単位時間にキャッチング電流が流れる回数、即ちエ
ンジン回転数にほぼ比例する。
【0022】このように電装品の要求電力特性と、電磁
式動弁装置の要求電力特性とは異なるので、これら両特
性を満足する発電機は、低回転数の領域での発電効率を
高めるとともに、全回転領域で総合要求電力に応じたフ
ィールド電流制御が必要となるという問題点があった。
【0023】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、車両側の電源系への影
響を無くし、特にエンジン始動時のクランキング回転数
を低下させることのない電磁式動弁装置の電源装置を提
供することである。
【0024】また本発明の目的は、電磁式動弁装置の駆
動電圧をDC/DCコンバータにより発生することな
く、電力効率を高めた電磁式動弁装置の電源装置を提供
することである。また本発明の目的は、発電機の制御が
簡単な電磁式動弁装置の電源装置を提供することであ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、内燃機関の吸気弁又は排気弁
の開閉を電磁的に行う電磁式動弁装置に電力を供給する
電磁式動弁装置の電源装置において、車両に搭載された
電装品に電力を供給する第1の発電機及び第1の蓄電池
を備えた第1の電源装置とは別系統にて、前記電磁式動
弁装置が要求する電圧をDC/DCコンバータを介さず
に直接供給する第2の発電機と、該第2の発電機からの
電力供給が停止中に前記電磁式動弁装置に電力を供給す
る第2の蓄電池とを第2の電源装置として備えたことを
要旨とする。
【0026】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1記載の電磁式動弁装置の電源装置にお
いて、前記第2の発電機は、回転数に対する発電電力特
性を前記電磁式動弁装置の要求電力特性に合わせたこと
を要旨とする。
【0027】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または請求項2記載の電磁式動弁装置
の電源装置において、前記第2の発電機の発電出力を降
圧して前記第2の蓄電池に充電することができるととも
に、該第2の蓄電池の電圧を昇圧して前記電磁式動弁装
置に供給することができるDC/DCコンバータをさら
に備えたことを要旨とする。
【0028】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または請求項2記載の電磁式動弁装置
の電源装置において、前記第1の蓄電池の電圧又は外部
入力電圧を変換して前記第2の蓄電池を充電するDC/
DCコンバータをさらに備えたことを要旨とする。
【0029】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、車両に
搭載された電装品に電力を供給する第1の発電機及び第
1の蓄電池を備えた第1の電源装置とは別系統にて、前
記電磁式動弁装置が要求する電圧をDC/DCコンバー
タを介さずに直接供給する第2の発電機と、該第2の発
電機からの電力供給が停止中に前記電磁式動弁装置に電
力を供給する第2の蓄電池とを第2の電源装置として備
えたことにより、電磁式動弁装置を初期化する際に電装
品用に電力を供給する第1の電源の電圧低下を招くこと
がなくなり、スタータモータのトルク低下を回避し、エ
ンジンの始動が容易になるという効果がある。
【0030】また、請求項1記載の本発明によれば、第
2の発電機の発電電圧を電磁式動弁装置の電力供給用に
最適化して、DC/DCコンバータを省略することがで
きるので、製造コストを低減し、電力効率を高め、ひい
ては車両の燃費を低減することができる。
【0031】また、請求項2記載の本発明によれば、電
磁式動弁装置に電力を供給する第2の発電機の回転数に
対する発電電力特性を電磁式動弁装置の要求電力特性に
合わせることにより、発電機の出力制御が簡単になると
ともに発電効率を高めるという効果がある。
【0032】また、請求項3記載の本発明によれば、第
2の蓄電池の定格電圧を電磁式動弁装置の要求電圧より
低い電圧とすることができるので、安価に入手できる1
2Vの蓄電池を第2の蓄電池として利用することができ
るという効果がある。
【0033】また、請求項4記載の本発明によれば、第
1の蓄電池の電圧又は外部入力電圧を第2の蓄電池の電
圧に変換して該第2の蓄電池を充電するDC/DCコン
バータをさらに備えたことにより、電磁式動弁装置専用
である第2の蓄電池がバッテリ上がりを生じたとして
も、電磁式動弁装置の初期化用電力及び第2の発電機が
発電を始めるまでの駆動用電力を第1の蓄電池から第2
の蓄電池へ充電しておくことにより、自力でエンジンを
始動することができるという効果がある。
【0034】このとき備えるべきDC/DCコンバータ
は、第1の蓄電池から第2の蓄電池へ所定時間内に所要
の電力を充電することができればよく、エンジン回転中
の電磁式動弁装置に電力を供給する必要がないので、小
容量の安価なものでよい。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。尚、従来技術において説明した図
6、及び図7の電磁式動弁装置以外に種々の形式の電磁
式動弁装置に対して本発明の電源装置を適用できること
は明らかである。
【0036】(第1の実施の形態)図1は、本発明に係
る電磁式動弁装置の電源装置を適用した車両の電源シス
テムの構成を示すブロック図である。この車両は言うま
でもなく電磁式動弁装置により吸排気弁が開閉されるエ
ンジンを搭載した車両である。
【0037】図1に示すように、電源システムは、互い
に系統が分離された第1の電源装置である車両用電源装
置1と第2の電源装置である電磁式動弁装置専用電源装
置2とを備えて構成されている。
【0038】車両用電源装置1は、第1の発電機である
定格電圧12Vの車両用発電機3及び第1の蓄電池であ
る12V蓄電池4を備え、キースイッチ5を介してまた
は直接に車両用電装品6に電源を供給するものである。
車両用発電機3は、通常の自動車用オールタネータであ
り、全波整流回路及びICレギュレータを内蔵した三相
誘導発電機である。
【0039】キースイッチ5は通常の車両用キースイッ
チであり、OFF(またはLOCK、キー着脱位置)ア
クセサリーに電源を供給するACC、点火装置及び燃料
供給装置に電源を供給するIGN(またはON)、スタ
ータに電源を供給するST(START)の各ポジショ
ンを備えている。図1に示されたキースイッチ5のポジ
ションは、ACCを示している。キースイッチ5のIG
NのポジションではACCとIGNとの双方に電源が供
給され、STのポジションでは、ACCには電源が供給
されず、IGNとSTとに電源が供給されるようになっ
ている。尚、各スイッチポジションから適当なリレーを
介して電源が供給されることがあるのは、従来の車両と
同様である。尚、車両用電源装置1から常に電装品6に
電源を供給する端子はBATと呼ばれる。
【0040】電磁式動弁装置専用電源装置2は、第2の
発電機である定格電圧XVの電磁式動弁装置専用発電機
7及び第2の蓄電池である電圧XV用の蓄電池8を備
え、キースイッチ9を介して電磁式動弁装置10に電圧
変換を行うことなく電力を供給するものである。
【0041】キースイッチ9は、キースイッチ5と連動
するスイッチであり、IGNおよびSTのポジションに
おいて、電磁式動弁装置専用電源装置2から電磁式動弁
装置10に電源を供給する。
【0042】電磁式動弁装置専用発電機7は、電圧XV
用のオールタネータであり、全波整流回路及びICレギ
ュレータを内蔵した三相誘導発電機であり、その発電電
圧は、電磁式動弁装置10が必要とする電圧(XV)を
直接発電するものであり、従来の発電機のようにDC/
DCコンバータを介することがないので、電力効率を高
めることができる。
【0043】ここで、電磁式動弁装置専用電源装置2の
電圧XVは、例えば、24V、36V、48V等の入手
が容易な自動車用12V蓄電池を複数直列接続して得ら
れる電圧値が好ましいが、これらの値に限定されるもの
ではない。
【0044】車両用発電機3及び電磁式動弁装置専用発
電機7は、それぞれの軸に図示しないプーリが設けら
れ、これらのプーリと図外のエンジンのクランクシャフ
トに設けられたプーリとの間には図示しない発電ベルト
が掛け回されて、エンジンの動力により車両用発電機
3、電磁式動弁装置専用発電機7が発電するようになっ
ている。
【0045】車両用発電機3のエンジン回転数に対する
発電出力特性は、例えば、図2(a)に示すように、従
来の車両用発電機と同様に、ある回転数以上ではほぼ一
定の発電出力が得られる特性を有している。
【0046】電磁式動弁装置専用発電機7のエンジン回
転数に対する発電出力特性は、例えば、図2(b)に示
すように、ほぼ回転数の上昇に連れて発電出力が増加す
る特性を有している。
【0047】従来技術で説明したように、電磁式動弁装
置の要求電力は単位時間にキャッチング電流が流れる回
数、即ちエンジン回転数にほぼ比例するので、低回転時
における電磁式動弁装置10の要求電力は小さい。この
ため、低回転時の発電出力は小さくて済むので、電磁式
動弁装置専用発電機7のプーリ比(クランク軸回転数に
対する発電機軸回転数)は、従来の共用発電機に比べて
小さくて良い。
【0048】またエンジン回転数の上昇に従って増大す
る電磁式動弁装置10の要求電力量に対応するため、電
磁式動弁装置専用発電機7の出力電力の高回転域の伸び
を確保するため、従来の自動車用オールタネータに比べ
て、以下の点に改良を施すのが好ましい。
【0049】(1)高回転時に顕著となる表皮効果等の
交流損失を小さくするため、電磁式動弁装置専用発電機
7の各コイルは、導体を多くの素線に細分すると同時
に、素線高さを低くして層数を増大させる。 (2)電磁式動弁装置専用発電機7の鉄心には、ヒステ
リシス損、渦電流損の小さい材質を用いる。
【0050】次に、この電磁式動弁装置の電源装置の動
作を説明する。エンジン始動時は、車両用発電機3及び
電磁式動弁装置専用発電機7は共に電力を発生すること
はなく、車両用電源装置1は12V用蓄電池から車両用
電装品6に電源を供給し、電磁式動弁装置専用電源装置
2は電磁式動弁装置専用蓄電池8から電磁式動弁装置1
0に電源を供給する。
【0051】すなわち、キースイッチ5がIGNのポジ
ションにあるとき、12V蓄電池4から車両用電装品6
の一部である燃料・点火系統制御回路にも電流が流れ、
クランクシャフトの回転に応じて燃料噴射および点火が
可能な状態となる。このときキースイッチ9も連動して
IGNのポジションにあるので、電磁式動弁装置10に
は電磁式動弁装置専用蓄電池8から電源が供給され、従
来と同様に電磁式動弁装置の初期化が行われ全バルブが
閉の状態に設定される。
【0052】次いで、キースイッチ5がSTのポジショ
ンになったとき、12V蓄電池4から車両用電装品6の
一部であるスタータモータに電流が流れ、図外のエンジ
ンをクランキングするとともに、図外の燃料・点火系統
制御回路にも電流が流れ、クランクシャフトの回転に応
じて、燃料が噴射され点火が行われる。
【0053】またキースイッチ9は、キースイッチ5と
連動してSTポジションとなるので、電磁式動弁装置1
0への電源供給は継続し、電磁式動弁装置10はクラン
クシャフトの回転に応じて各バルブを開閉するように制
御する。以上の動作によりエンジンの始動が行われる。
【0054】このとき、スタータモータへ電源を供給す
る12V蓄電池4と、電磁式動弁装置10へ電源を供給
する電磁式動弁装置専用蓄電池8とは分離独立している
ので、12V蓄電池4からスタータモータに供給される
電源の電圧降下は最小限に抑制され、スタータのトルク
低下を招くことなく容易にエンジンを始動できる。
【0055】(第2の実施の形態)図3は、本発明に係
る電磁式動弁装置の電源装置を適用した車両の電源シス
テムの構成を示すブロック図である。この車両は第1実
施形態と同様に、電磁式動弁装置により吸排気弁が開閉
されるエンジンを搭載した車両である。
【0056】図3に示した第2の実施形態においては、
第1の蓄電池である12V蓄電池4の電圧を昇圧して第
2の蓄電池である電磁式動弁装置専用蓄電池8に充電す
るDC/DCコンバータ12、及びスイッチ11、13
が追加されていること以外は、図1に示した第1の実施
形態と同様である。
【0057】このDC/DCコンバータ12は、電磁式
動弁装置専用蓄電池8のバッテリ上がり対策として設け
られたものであり、何らかの障害で電磁式動弁装置専用
蓄電池8の蓄電容量が低下し、エンジン始動前の電磁式
動弁装置10の初期化動作が完了しなかった場合、12
V蓄電池4の電圧を昇圧して電磁式動弁装置専用蓄電池
8を充電するために用いられる。DC/DCコンバータ
12は、直接電磁式動弁装置10に電力を供給するもの
ではなく、応急用に電磁式動弁装置専用電池8を充電す
るものであるので、従来の直接電磁式動弁装置に電力を
供給する図8のDC/DCコンバータ201の様な大出
力は必要ない。このためDC/DCコンバータ12は比
較的小容量の小型安価なものが利用できる。
【0058】尚、本実施形態の変形例として、スイッチ
11を切換型に変更し、外部の救援車両等から取得した
電源をDC/DCコンバータ12に入力して、電磁式動
弁装置専用電池8の電圧まで昇圧できるようにしてもよ
い。
【0059】(第3の実施の形態)図4は、本発明に係
る電磁式動弁装置の電源装置を適用した車両の電源シス
テムの構成を示すブロック図である。この車両は第1実
施形態と同様に、電磁式動弁装置により吸排気弁が開閉
されるエンジンを搭載した車両である。
【0060】図4に示した第3の実施形態においては、
電磁式動弁装置専用電源装置21が電磁式動弁装置専用
発電機7、DC/DCコンバータ22、及び12Vの電
磁式動弁装置専用蓄電池23を備えていることである。
その他の構成は、図1に示した第1の実施形態と同様で
ある。
【0061】電磁式動弁装置専用発電機7は、第1の実
施形態の電磁式動弁装置専用発電機7と同じものであ
り、直接電磁式動弁装置10が必要とする高電圧XVを
発生し、DC/DCコンバータを介することなく電磁式
動弁装置10に供給することができるので、電力損失が
ないことは第1の実施形態と同様である。
【0062】DC/DCコンバータ22は、エンジン始
動時、未だ電磁式動弁装置専用発電機7が発電を行って
ないか、あるいは十分な電力を供給できない間、電磁式
動弁装置専用蓄電池23の電圧を昇圧して電磁式動弁装
置10に供給するものである。そして、エンジン始動
後、電磁式動弁装置専用発電機7の発電電力量が電磁式
動弁装置10の消費電力を上回った後、この余剰電力
は、DC/DCコンバータ22により12Vまで降圧さ
れ、電磁式動弁装置専用蓄電池23を充電し、エンジン
始動時に消費された電力を回復し、次回の始動に備える
ことができるようになっている。
【0063】図5は、本第3実施形態で用いられる昇圧
及び降圧が可能なDC/DCコンバータ22の詳細回路
構成例を示すものである。図5において、DC/DCコ
ンバータ22は、低圧入出力端子71、高圧入出力端子
72、トランス73、プッシュプル構成のトランジスタ
74、75、高圧出力巻線76、低圧出力巻線77、ダ
イオードブリッジ81、平滑用コンデンサ82、放電抵
抗83、電圧切換スイッチ78、入力切換スイッチ7
9、出力切換スイッチ80を備えている。
【0064】電圧切換スイッチ78は、ダイオードブリ
ッジ81へ入力する交流電圧を切り換えるスイッチであ
り、低圧巻線77と高圧巻線76とを直列接続した高圧
側の接点Aと、低圧巻線77側の接点Bとを備えてい
る。また入力切換スイッチ79は、スイッチング回路の
入力を低圧入出力端子71に接続するA接点と、高圧入
出力端子72に接続するB接点とを備え、出力切換スイ
ッチ80は、ダイオードブリッジ81で整流、コンデン
サ82で平滑された出力電圧を高圧入出力端子72に接
続するA接点と、低圧入出力端子71に接続するB接点
とを備えている。
【0065】そして、DC/DCコンバータ22は、切
換スイッチ78、79、80をそれぞれA側に切り換え
ると、低圧入出力端子71から入力された12VをXV
に昇圧して高圧入出力端子72から出力する昇圧モード
となり、これら切換スイッチ78、79、80をそれぞ
れB側に切り換えると、高圧入出力端子72から入力さ
れたXVを12Vに降圧して低圧入出力端子71から出
力する降圧モードとなるので、12VとXVとの相互電
圧変換を行うことができる。
【0066】また本実施形態においては、電磁式動弁装
置専用蓄電池23として、車両用として一般に普及して
いる12Vの蓄電池を用いたので、同一電力量(VA
H)を蓄電するための蓄電池コストを著しく低下させる
ことができる。
【0067】以上好ましい実施の形態について説明した
が、これは本発明を限定するものではない。実施形態で
はガソリン車を例に説明したが、ディーゼル車の場合に
も吸排気弁に電磁式動弁装置を利用することは可能であ
り、本発明の電磁式動弁装置の電源装置を適用すること
ができる。
【0068】ディーゼル車の場合には、主として電装品
の定格電圧は24Vが利用されており、電装品に電力を
供給する第1の電源装置の定格電圧は24Vとする。デ
ィーゼルエンジンの燃焼圧がガソリンエンジンの燃焼圧
よりも高いことを考慮すれば、燃焼圧に抗して開弁する
排気弁側のバネ定数はガソリンエンジンより大きく、従
って電磁コイルの要求電力も大きくなると考えられる。
これにより、電磁式動弁装置に電力を供給する第2の電
源装置の定格電圧は、電磁式動弁装置の要求電力特性に
もよるが、ガソリンエンジンの場合より高く設定しても
よい。
【0069】また本発明は、内燃機関と電気モータとを
併用するハイブリッド自動車においても適用することが
できる。この場合、駆動用電気モータに電力を供給する
第1の発電機及び第1の蓄電池を備えた第1の電源装置
の定格電圧を12Vではなく数百Vの電圧とし、電磁式
動弁装置に電力を供給する第2の発電機及び第2の蓄電
池を備えた第2の電源装置の定格電圧を数十Vとするこ
とができる。これに従って、第1の蓄電池から第2の蓄
電池を充電するDC/DCコンバータは、電圧を降下さ
せるタイプを用いればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁式動弁装置の電源装置の第1
の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】車両用要求電力特性及び車両用発電機特性を示
すグラフ(a)、及び電磁式動弁装置の要求電力特性及
び本発明の実施形態に用いられる電磁式動弁装置専用発
電機の特性例を示すグラフ(b)である。
【図3】本発明に係る電磁式動弁装置の電源装置の第2
の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る電磁式動弁装置の電源装置の第3
の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】第3実施形態に用いられる双方向DC/DCコ
ンバータの概略を示すブロック図である。
【図6】従来の電磁式動弁装置の機械部分の構成例を示
す断面図である。
【図7】従来の電磁式動弁装置の電気回路部の構成例を
示すブロック図である。
【図8】従来の電磁式動弁装置に電力を供給する電源装
置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 車両用電源装置(第1の電源装置) 2 電磁式動弁装置専用電源装置(第2の電源装置) 3 車両用発電機(第1の発電機) 4 12V蓄電池(第1の蓄電池) 5 通常の電装品 6 電磁式動弁装置専用発電機(第2の発電機) 7 電磁式動弁装置専用蓄電池(第2の蓄電池) 8 電磁式動弁装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の吸気弁又は排気弁の開閉を電
    磁的に行う電磁式動弁装置に電力を供給する電磁式動弁
    装置の電源装置において、 車両に搭載された電装品に電力を供給する第1の発電機
    及び第1の蓄電池を備えた第1の電源装置とは別系統に
    て、前記電磁式動弁装置が要求する電圧をDC/DCコ
    ンバータを介さずに直接供給する第2の発電機と、該第
    2の発電機からの電力供給が停止中に前記電磁式動弁装
    置に電力を供給する第2の蓄電池とを第2の電源装置と
    して備えたことを特徴とする電磁式動弁装置の電源装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2の発電機は、回転数に対する発
    電電力特性を前記電磁式動弁装置の要求電力特性に合わ
    せたことを特徴とする請求項1記載の電磁式動弁装置の
    電源装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の発電機の発電出力を降圧して
    前記第2の蓄電池に充電することができるとともに、該
    第2の蓄電池の電圧を昇圧して前記電磁式動弁装置に供
    給することができるDC/DCコンバータをさらに備え
    たことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電磁
    式動弁装置の電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の蓄電池の電圧又は外部入力電
    圧を変換して前記第2の蓄電池を充電するDC/DCコ
    ンバータをさらに備えたことを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の電磁式動弁装置の電源装置。
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