JP2000144171A - 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途 - Google Patents

脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途

Info

Publication number
JP2000144171A
JP2000144171A JP10323507A JP32350798A JP2000144171A JP 2000144171 A JP2000144171 A JP 2000144171A JP 10323507 A JP10323507 A JP 10323507A JP 32350798 A JP32350798 A JP 32350798A JP 2000144171 A JP2000144171 A JP 2000144171A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fatty acid
acid ester
fat
alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10323507A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Iwakura
和憲 岩倉
Hiroshi Soda
宏 惣田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP10323507A priority Critical patent/JP2000144171A/ja
Publication of JP2000144171A publication Critical patent/JP2000144171A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂肪酸エステルの製造方法および用途を提
供すること。 【解決手段】 油脂とアルコールとをランタノイドアル
コキシドの存在下に反応させることを特徴とする脂肪酸
エステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油脂とアルコール類
とを反応させる脂肪酸エステル類の製造方法および該製
造方法により得られる脂肪酸エステル類の用途に関す
る。
【0002】
【従来の技術】油脂は、トリグリセリドと呼ばれる脂肪
酸とグリセリンのエステルが主成分であり、油脂とアル
コールを用いたエステル交換処理により得られる脂肪酸
エステルは、工業原料や医薬品等に広く用いられてい
る。
【0003】油脂をアルコールと反応させてエステル交
換することにより、従来の鉱物油にかわる、脂肪酸エス
テルを含むディーゼル燃料や潤滑油基油を製造する方法
が報告されている。例えば、特開平9−235573号
公報および特開平7−197047号公報では、苛性ソ
ーダの存在下で廃食用油とメタノールを反応させてディ
ーゼル燃料を製造している。
【0004】また、米国特許第5713965号明細書
には、ヘキサン溶媒中、リパーゼの存在下で油脂とアル
コールから脂肪酸エステルを含むディーゼル燃料および
潤滑油を製造する手法が開示されている。
【0005】さらに、加圧下で触媒を添加して油脂とア
ルコールから脂肪酸エステルの製造を行う例も知られて
いる(Ullmann Enzyklopadie d
ertechnischen Chemie、第4版、
第11巻(1976年)、432頁)。すなわち、10
MPa、240℃、7〜8倍過剰のメタノールの条件
下、アルカリ触媒もしくは亜鉛触媒を用いて反応を行っ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの、脂肪酸エス
テルの製造方法は、脂肪酸塩、脂肪酸等の副生による収
率の低下、脂肪酸塩の除去のための工程の複雑化といっ
た問題点があった。また、廃油脂は、従来、そのまま流
したり、凝固剤により処理して捨てられたり、焼却した
り、土に埋められていたが、環境分解性が悪いため、近
年公害問題として注目されており、廃油脂からディーゼ
ル燃料等脂肪酸エステルを含む有用物質を製造する方法
は、公害問題、資源の再利用の観点から、有用である。
かかる状況において、本発明の目的は、油脂とアルコー
ルから優れた収率で脂肪酸エステルを製造する方法およ
び該脂肪酸エステルを含む燃料等を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、油脂とア
ルコールを反応させて脂肪酸エステルを製造する方法お
よび脂肪酸エステルを含む燃料について鋭意研究を続
け、ランタノイドアルコキシドを触媒として使用すれば
優れた収率で反応が進行することを見出し、本発明を完
成するに至った。即ち本発明は、油脂とアルコールとを
ランタノイドアルコキシドの存在下に反応させることを
特徴とする脂肪酸エステルの製造方法および得られた脂
肪酸エステルの用途を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の製造方法の主反応は、下記反応式(a)
で示される。 (式中、Lnはランタノイド金属元素を示し、R1、R2
及びR3は同一または相異なり、炭素数1〜10のアル
キル基を示す。R5、R6、R7は互いに独立に、脂肪酸
の炭素鎖を示す。R5〜R7の炭素数は油脂の種類によっ
て異なる。R4はヒドロカルビルオキシ基で置換されて
いてもよいヒドロカルビル基を示す)
【0009】本発明は、油脂とアルコールから脂肪酸エ
ステルを製造するにあたり、油脂とアルコールをランタ
ノイド金属のアルコキシド存在下に反応させることを特
徴とする。本発明では触媒としてランタノイド族に属す
るLa、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのアルコキ
シ化合物の中から選ばれた少なくとも1種を使用するこ
とができるが、好ましくは工業的に入手容易なLa、S
mのアルコキシ化合物が用いられる。
【0010】ランタノイド金属のアルコキシド化合物
は、例えば一般式(1) Ln(OR1)(OR2)(OR3) (1) (式中、Lnはランタノイド金属元素を示し、R1、R2
及びR3は同一または相異なり、炭素数1〜10のアル
キル基を示す。)で示される化合物が挙げられる。
1、R2、R3は炭素数1〜10のアルキル基が挙げら
れ、それらは直鎖、分岐鎖または環状の何れであっても
よく、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘ
キシル、n-オクチル、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。更に
これらは互いに結合して2価、3価のアルコキシドを形
成していてもよい。
【0011】また金属種や脂肪族炭化水素基の種類によ
っては一般式(1)に示されるような単量体以外にも多
量体を生ずることもあるが、これらも本発明に用いるこ
とができる。
【0012】アルコキシドとしてはメトキシド、エトキ
シド、n-プロポキシド、i-プロポキシド、ブトキシド等
が調製の容易さから好適に用いられる。より好ましく
は、後述する溶媒に可溶であることから、 n-プロポキ
シド、i-プロポキシド、ブトキシドであり、さらに好ま
しくは触媒調製コストが安価なこと、製造操作上有利な
こと等から、i-プロポキシドが挙げられる。
【0013】これらランタノイド金属のアルコキシド触
媒は公知の方法により調製することができ、単離後反応
に供してもよく、調製後、溶液のまま使用することもで
きる。更に一旦調製した前記のランタノイド金属のアル
コキシドに反応原料のアルコール 2 を作用せしめ、
反応原料のアルコール 2 を含んだアルコキシド触媒
として使用することもできる。
【0014】ランタノイド金属のアルコキシド化合物の
使用量は特に制限されないが、通常、油脂に対し0.001
〜200モル%であり、好ましくは0.01〜50モル%、より好
ましくは、0.1〜30モル%の範囲である。
【0015】本発明で使用する油脂は、反応式(a)に
示される脂肪酸のトリグリセリド(3)を主として含む
物質であり、天然油脂でも合成油脂でも良い。油脂に
は、代表的なものとして、ラード脂、ニワトリ脂、バタ
ー脂、牛脂、ココアバター脂、トウモロコシ油、ラッカ
セイ油、棉実油、ダイズ油、ヤシ油、オリーブ油、サフ
ラワー油、アマニ油、ココナッツ油、カシ油、アーモン
ド油、アンズの仁油、牛骨脂、クログルミ油、ヒマシ
油、大風子油、シナ脂、タラ肝油、綿実ステアリン、ゴ
マ油、鹿脂、イルカ脂、イワシ油、サバ油、馬脂、豚
脂、骨油、アマニ油、羊脂、牛脚油、パーム油、パーム
核油、ネズミイルカ油、サメ油、マッコウクジラ油、桐
油、鯨油などがあげられるが、これらには限定されな
い。また、これらの油脂が複数混合したもの、ジグリセ
リドやモノグリセリドを含む油脂、一部、酸化、還元等
の変性を起こした油脂でもよい。
【0016】油脂中には油脂以外の成分が混入していて
もよい。具体的には、原油、重油、軽油、鉱物油、精
油、石炭、脂肪酸、糖類、金属粉、金属塩、蛋白質、ア
ミノ酸、炭化水素、コレステロール、フレーバー、色素
化合物、酵素、香料、アルコール、繊維、樹脂、ゴム、
塗料、セメント、洗剤、芳香族化合物、脂肪族化合物、
スス、ガラス、土砂、含窒素化合物、含硫黄化合物、含
リン化合物、含ハロゲン化合物などがあげられるが、こ
れには限定されない。
【0017】油脂中に含まれる上述の物質は、反応に関
与する可能性がある場合、例えば、反応を阻害する可能
性がある場合、固体であり、製造プロセスで閉塞の可能
性がある場合等には、反応前にろ過、蒸留等の手法を用
いて取り除いておくのが好ましい。蒸留の方法として
は、減圧蒸留、水蒸気蒸留、分子蒸留、抽出蒸留などが
あげられるが、これには限定されない。本発明におい
て、油脂としては、廃油脂、あるいは廃食用油等も使用
可能である。
【0018】本発明で使用するアルコールは特に限定さ
れないが、例えば一般式(2) R4−OH (2) (R4は炭素数1から10のヒドロカルビル基、または
炭素数2から10のヒドロカルビルオキシ基で置換され
たヒドロカルビル基を示す。)で示されるアルコールが
挙げられる。
【0019】R4のうち炭素数1から10のヒドロカル
ビル基としては、例えば、アルキル基、アラルキル基、
アルケニル基、アルキニル基などがあげられる。
【0020】R4がアルキル基であるアルコールとして
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキ
サノール、ヘプタノールなどが例示される。
【0021】R4がアラルキル基であるアルコールとし
てはベンジルアルコール、α−フェネチルアルコール、
β−フェネチルアルコールが例示され、ベンジルアルコ
ールが好ましい。
【0022】R4がアルケニル基であるアルコールとし
ては、アリルアルコール、1−メチルアリルアルコー
ル、2−メチルアリルアルコール、3−ブテン−1−オ
−ル、3−ブテン−2−オ−ルなどが例示され、アリル
アルコールが好ましい。
【0023】R4がアルキニル基であるアルコールとし
ては、2−プロピン−1−オール、2−ブチン−1−オ
−ル、3−ブチン−1−オ−ル、3−ブチン−2−オ−
ルなどが例示される。
【0024】R4が炭素数2から10の、ヒドロカルビ
ルオキシ基で置換されたヒドロカルビル基であるアルコ
ールとしては、2−メトキシエタノール、2−メトキシ
プロパノール、3−メトキシブタノールなどが例示され
る。
【0025】この中で、アルコールとしては、R4が炭
素数1から4のアルキル基であることが好ましい。具体
的には、R4がメチル基であるメタノール、R4がエチル
基であるエタノール、R4がプロピル基であるプロパノ
ール、R4がイソプロピル基であるイソプロパノール、
4がn−ブチル基であるn−ブタノール、R4がt−ブ
チル基であるt−ブタノールが好ましく、より好ましく
はメタノール、エタノールであり、さらに好ましくはメ
タノールである。
【0026】アルコールは、単独でも、二種以上を混合
して用いても良い。また、アルコールは、光学異性体が
存在する場合には、光学異性体も含む。かかるアルコー
ルの使用量は油脂に対し通常、3当量以上であり、必要
に応じ過剰に用いてもよく、溶媒として使用することも
できる。
【0027】本発明で製造される脂肪酸エステル、例え
ば反応式(a)の脂肪酸エステル(4)には、代表的な
ものとして、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリ
ル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウ
リン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノ
ナデカン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン
酸、セロチン酸、モンタン酸、クロトン酸、イソクロト
ン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、エ
ルカ酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキ
ドン酸、プロピオール酸、リシノール酸などのエステル
があげられるが、これには限定されない。エステルのア
ルコール残基は、使用したアルコールにより決まる。例
えば、アルコールとしてメチルアルコールを使用した場
合にはメチルエステル、エチルアルコールを使用した場
合には、エチルエステルが得られる。また、脂肪酸残基
に光学異性体が存在する場合には、光学異性体も含む。
また、本製造方法においては、脂肪酸エステルの他に主
生成物として、例えば反応式(a)のグリセリン(5)
が生成する。
【0028】本発明において、油脂とアルコールをラン
タノイド金属のアルコキシド化合物存在下反応させるに
あたっては、通常、アルゴン、窒素等不活性ガスの雰囲
気下で実施される。反応は常圧、加圧及び減圧下、何れ
でも実施することができる。
【0029】反応は無溶媒もしくは溶媒中で実施するこ
とができ、用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、
クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンのよう
な脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランのようなエーテル溶媒等が挙げ
られる。また、前記したように原料のアルコールを過剰
量用いて溶媒として用いることもできる。
【0030】反応温度は特に限定されないが、好ましく
は0〜200℃、より好ましくは20〜150℃の範囲
である。
【0031】かかる反応で生成した脂肪酸エステルは、
それぞれの用途に必要な純度にまで精製して用いること
ができる。精製の方法は特に限定されず、製造される脂
肪酸エステルの性質に応じて、蒸留、抽出等一般的な方
法が適用できる。反応混合物中の触媒は、水もしくは酸
性水での洗浄等を行うことにより容易に除去することが
できる。例えば、反応後、減圧蒸留により未反応のアル
コールを気化させて回収し、常圧に戻した後水洗し、生
成した脂肪酸エステルおよび脂肪酸エステルを含む燃料
を得る。未反応のアルコールの分離には、減圧蒸留等の
蒸留の他にも代表的なものとしてミキサーセトラー式抽
出、液液抽出、パルスコラムを用いた抽出、ジェット式
抽出、ボドビエルニアク回転抽出などがあげられるが、
これには限定されない。また、アルコールを完全に分離
して、脂肪酸エステルのみを取り出してもよいし、アル
コールが残留している状態で回収してもよい。
【0032】本発明の方法で製造される脂肪酸エステル
は、原料の油脂の構造によるが、天然油脂を使用する場
合は、一般に数種の脂肪酸エステルの混合物になる。こ
の場合には、用途に応じ、混合物のままで使用すること
もできるし、必要に応じて特定の脂肪酸エステルのみを
蒸留、抽出等の一般的な方法で分離して使用することが
できる。
【0033】上記のようにして製造した脂肪酸エステル
は、ディーゼル燃料などの燃料、潤滑油基油、燃料油添
加剤等にその用途の要求に応じて、単独で、あるいは、
他の成分と混合して使用することができる。
【0034】新編自動車工学ハンドブック(社団法人
自動車技術会編)によると、ディーゼル燃料として用い
る場合には、着火性、粘度が重要になる。比較的低粘度
の脂肪酸エステルを用いると摩耗や焼き付けの原因とな
るため、ディーゼル機関に適合した粘度の脂肪酸エステ
ルを用いる必要がある。また、分子量が高すぎると臭気
や排煙の原因となるので、そのような脂肪酸エステルは
好ましくない。潤滑油基油として用いる場合にも、粘度
が重要になる。夏季用としては高い潤滑性を出すために
比較的高粘度であることが望まれるが、冬期や低温の場
所で使用する場合には比較的低粘度、低流動性の脂肪酸
エステルが望まれる。そのため、幅広い範囲の脂肪酸エ
ステルが潤滑油基油として使用できる。燃料油添加剤と
しは、主として摩擦を少なくする目的で脂肪酸エステル
を燃料に添加する。潤滑油とほぼ同じ役割をしており、
潤滑油基油と同様の性質が望まれる。
【0035】製造した脂肪酸エステルは、用途により、
使用上問題なければ、その範囲において、反応終了後の
反応混合物に含まれるグリセリン、過剰の未反応アルコ
ール、さらに未反応の油脂、その他の不純物を含んでい
ても良い。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、油脂とアルコールか
ら、簡便な方法で、優れた収率で脂肪酸エステルを製造
する方法および該脂肪酸エステルを含む燃料等を提供す
ることができる。本発明の方法を廃油脂に適用すれば、
廃油脂から、有用な燃料等が簡便に製造でき、資源の再
利用、公害防止の観点から有用である。
【0037】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。実施例における生成物の量は、ガスクロマトグラフ
ィー分析装置を用いて内部標準法によって求めた。な
お、実施例および比較例においては、油脂として、廃油
脂の一種である廃ダイズ油を用いた。
【0038】実施例1 窒素置換した30mlナスフラスコに廃ダイズ油(分子
量:約885とした。)3.00g、トリi−プロポキ
シランタン0.24g(0.75mmol)とメタノー
ル0.55gを仕込み、還流温度(浴温70℃)で1時
間加熱攪拌した。反応終了後室温まで冷却し、反応液を
前記の方法により定量したところ、得られた脂肪酸メチ
ルエステルは2.82gであった。
【0039】実施例2 実施例1において、トリi−プロポキシランタンに代
え、トリt−ブトキシランタン0.75mmolを用
い、実施例1と同様に反応を実施したところ、得られた
脂肪酸メチルエステルは、2.94gであった。
【0040】比較例1 実施例1において、トリi−プロポキシランタンに代
え、水酸化ナトリウム0.75mmolを用い、実施例
1と同様に反応を実施したところ、得られた脂肪酸メチ
ルエステルは、2.55gであった。
【0041】比較例2 実施例1において、トリi−プロポキシランタンに代
え、ナトリウムメトキシド0.75mmolを用い、実
施例1と同様に反応を実施したところ、得られた脂肪酸
メチルエステルは、2.49gであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 40:25 Fターム(参考) 4H013 CE03 4H039 CA66 CD10 CD40 CE10 4H059 BA30 BB02 BB03 BC03 BC13 CA36 CA94 EA17 4H104 BB32A

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油脂とアルコールとをランタノイドアルコ
    キシドの存在下に反応させることを特徴とする脂肪酸エ
    ステルの製造方法。
  2. 【請求項2】ランタノイドアルコキシドが、一般式
    (1) Ln(OR1)(OR2)(OR3) (1) (式中、Lnはランタノイド金属元素を示し、R1、R2
    及びR3は同一または相異なり、炭素数1〜10のアル
    キル基を示す。)で示される化合物である請求項1に記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記一般式(1)のLnがランタンまたは
    サマリウムである請求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】アルコール類が、一般式(2) R4−OH (2) (R4は炭素数1から10のヒドロカルビル基、または
    炭素数2から10のヒドロカルビルオキシ基で置換され
    たヒドロカルビル基を示す。)で示される化合物である
    請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(2)のR4が、炭素数1〜4のア
    ルキル基である請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】一般式(2)のR4がメチル基またはエチ
    ル基である請求項5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】一般式(2)のR4がメチル基である請求
    項6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】油脂が廃油脂である請求項1〜7のいずれ
    かに記載の製造方法。
  9. 【請求項9】油脂が廃食用油である請求項1〜7のいず
    れかに記載の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の製造方
    法により製造された脂肪酸エステル類を含む燃料。
  11. 【請求項11】請求項1〜9のいずれかに記載の製造方
    法により製造された脂肪酸エステルを含むディーゼル燃
    料。
  12. 【請求項12】請求項1〜9のいずれかに記載の製造方
    法により製造された脂肪酸エステルを含む潤滑油基油。
  13. 【請求項13】請求項1〜9のいずれかに記載の製造方
    法により製造された脂肪酸エステル類を含む燃料油添加
    剤。
JP10323507A 1998-11-13 1998-11-13 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途 Pending JP2000144171A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10323507A JP2000144171A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10323507A JP2000144171A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000144171A true JP2000144171A (ja) 2000-05-26

Family

ID=18155471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10323507A Pending JP2000144171A (ja) 1998-11-13 1998-11-13 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000144171A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3837950B2 (ja) 脂肪酸エステルの製造方法および脂肪酸エステルを含む燃料
US6818026B2 (en) Process for producing fatty acid esters and fuels comprising fatty acid ester
US6812359B2 (en) Method and apparatus for preparing fatty acid esters
JP4752118B2 (ja) 脂肪酸エステルの製造方法および脂肪酸エステルを含む燃料
US7740710B2 (en) Use of a mixture of esters of fatty acids as fuel or solvent
JP4219349B2 (ja) 脂肪酸アルキルエステルの製造方法及び燃料
JP2001271090A (ja) 脂肪酸エステルの製造方法および脂肪酸エステルを含む燃料
EP1878716A1 (en) Method for transesterification of triglycerides
JP2003055299A (ja) 脂肪酸エステルの製造方法および脂肪酸エステルを含む燃料
JP4556268B2 (ja) 脂肪酸エステルの製造方法
JP2000144172A (ja) 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途
JP2000144171A (ja) 脂肪酸エステル類の製造方法および脂肪酸エステル類の用途
EP1682490B1 (en) Method of purifying hydroxyalkyl amide
JP2007510726A5 (ja)
JP4876111B2 (ja) 脂肪酸石鹸含有量の調整法
WO2011104528A2 (en) Biodiesel compositions
JP2010163567A (ja) 脂肪酸アルキルエステルの製造方法、並びに、ディーゼル燃料