JP2000136042A - 紙葉類区分装置の紙葉類供給機構 - Google Patents

紙葉類区分装置の紙葉類供給機構

Info

Publication number
JP2000136042A
JP2000136042A JP10312230A JP31223098A JP2000136042A JP 2000136042 A JP2000136042 A JP 2000136042A JP 10312230 A JP10312230 A JP 10312230A JP 31223098 A JP31223098 A JP 31223098A JP 2000136042 A JP2000136042 A JP 2000136042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
suction
mail
paper
conveyor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10312230A
Other languages
English (en)
Inventor
Sada Morikawa
自 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP10312230A priority Critical patent/JP2000136042A/ja
Publication of JP2000136042A publication Critical patent/JP2000136042A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 供給された紙葉類の群からの個々の紙葉類の
分離に際して、その分離位置を確保して、継続作業中で
のジャムの発生を防止した紙葉類区分装置の紙葉類供給
機構を提供する。 【解決手段】 郵便物などの紙葉類の区分装置本体に扁
平方形の紙葉類を一つずつ順次送り込む紙葉類区分装置
の紙葉類供給機構において、吸着機構により郵便物など
紙葉類を吸着し、吸着ヘッドを搬送移動機構の垂直動作
平面上で、ずり上げ動作することにより、紙葉類を分離
することで、これまでの課題であった隣接の紙葉類を同
時に送る、所謂、2通送りが、相当な程度、防止でき
る。更に、逆転コンベア機構を併用することで、手前の
紙葉類の分離操作に伴って起こる、接触摩擦による後続
の紙葉類の位置ズレを修正することが可能で、複数の紙
葉類の同時送りの防止効果を更に高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、郵便物や宅配荷物
などの中で、大きさや重さが異なる紙封筒やビニール封
筒、布貼り封筒、箱物、帯封などの扁平方形の紙葉類に
対して添付された宛先やバーコードを、OCRなどの手
段で読み込み、郵便番号や住所などの配達先・区分先に
よって、区分けを行う紙葉類区分装置において、作業者
が投入した紙葉類の群から、一通ずつに分離し、前述の
OCRなどの手段に供給するための紙葉類供給機構に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに、郵便物などの紙葉類を区分
処理するために、大きさや厚みなどが異なる複数の扁平
方形の紙葉類の群から、一通ずつ、紙葉類を分離して、
取り出す紙葉類供給機構が、多数、知られている。
【0003】その一例として、特開平1−8138号公
報に開示された装置では、一定ピッチで吸着穴を形成し
た無端サクションベルトを用いたベルトコンベアが装備
してあって、そのサクションベルトの通過する領域に、
これで覆われる吸着チャンバを配置し、前記ベルトコン
ベア上へ紙葉類の群を、それぞれが垂直に立った状態
で、水平方向にフィードする構成になっている。
【0004】そして、先頭の紙葉類がベルトコンベア上
へ移動すると、吸着穴を介して、吸着チャンバの吸引力
により、紙葉類がサクションベルトに吸着されていて、
ベルトの移動と共に移動する。このように、ベルトコン
ベア上での吸着作用で、紙葉類を一通ずつに分離するの
である。この方式は、これまで、最も一般的な紙葉類の
分離手段であった。
【0005】なお、例えば、特開平8−301468号
公報の装置では、紙葉類を水平面に積層し、アーム機構
に取り付けた複数の吸着部によって、紙葉類を吸着・把
持して、アーム機構全体を水平移動することによって、
紙葉類を分離する方式が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
第1の従来例については、サクションベルトで紙葉類を
吸着して移動する場合に、吸着した紙葉類と隣接する紙
葉類とが、相互の接触摩擦によって係合しており、初期
位置より分離排出方向へ若干、連れ持ちし、位置ずれす
るという現象が起こる。
【0007】これは、その時の状況によって、隣接する
複数の紙葉類に同じような影響を及ぼし、これが度重な
ると、紙葉類が順次、サクションベルトに吸着した状態
で分離されて行く過程で、隣接するこれらの紙葉類の初
期位置のずれが大きくなり、最後には、サクションベル
トに吸着した隣接する複数の紙葉類が、そのまま、同時
に分離・排出されてしまうという問題があった。
【0008】また、第2の従来例については、アーム機
構に設置された複数の吸着部を、郵便物などの紙葉類の
種類に応じて、その位置関係を変更して、紙葉類を吸着
するが、紙葉類の種類によっては、うまく吸着できなか
ったり、搬送途中で落下する場合が想定される。特に、
この方式では、上述の途中落下など場合に、ジャムが発
生する可能性が高いので問題である。また、オープンマ
ガジンのような冊子のような郵便物では、吸着した表紙
のみが吊り上げられて、ジャムが発生し易いという課題
もある。
【0009】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、供給された紙葉類の群
からの個々の紙葉類の分離に際して、その分離位置を確
保して、継続作業中でのジャムの発生を防止した紙葉類
区分装置の紙葉類供給機構を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
郵便物などの紙葉類の区分装置本体に扁平方形の紙葉類
を一つずつ順次送り込む紙葉類区分装置の紙葉類供給機
構において、前記紙葉類の少なくとも扁平対向面を垂直
に立った状態で、前記紙葉類の群を水平方向にフィード
するフィーダ機構と、前記紙葉類の分離位置において、
フィードされた前記紙葉類に対して、同じ水平レベル
で、前記フィーダ機構のフィード方向と交叉する前記紙
葉類の分離方向とは反対向きに逆転コンベアの搬送方向
を設定すると共に、反対向きに搬送される紙葉類につい
て、前記分離位置に維持する保持手段を具備した逆転コ
ンベア機構と、分離方向への垂直な面内で、前記紙葉類
を持ち上げて、前記分離方向に移動する搬送移動機構
と、この搬送移動機構によって搬送される前記紙葉類を
吸着・保持するように前記搬送移動機構に設けられた吸
着機構と、搬送移動機構によって分離方向へ搬送された
前記紙葉類を排出する排出コンベア機構と、これらの機
構全体の制御を行うための動作制御装置とを備えること
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、対象とする紙葉類を、不定形の複数種の郵便物と
し、郵便物の区分装置の自動供給部に適用した場合を、
図面を参照して具体的に説明する。なお、図1は本発明
の装置構成を示すブロック図、また、図2は本装置の概
要を示す外観図である。
【0012】本装置は、図1に示すように、フィーダ機
構10、逆転コンベア20、搬送移動機構30、吸着機
構40、排出コンベア50が、動作制御装置60に電気
的に接続されており、動作制御装置60より、上述の各
構成機器の動作制御を行う構成となっている。
【0013】更に詳述すると、本装置は、図2に立体的
に示すように、郵便物などの紙葉類の区分装置本体に扁
平方形の紙葉類1を一つずつ順次送り込む紙葉類区分装
置の紙葉類供給機構であって、紙葉類1の少なくとも扁
平対向面を垂直に立った状態で、紙葉類1の群を水平方
向にフィードするフィーダ機構10と、紙葉類1の分離
位置において、フィードされた紙葉類1に対して、同じ
水平レベルで、フィーダ機構10のフィード方向と交叉
する紙葉類1の分離方向とは反対向きに逆転コンベア2
0aの搬送方向を設定すると共に、反対向きに搬送され
る紙葉類1について、前記分離位置に維持する保持手段
23を具備した逆転コンベア機構20と、分離方向への
垂直な面内で、紙葉類1を持ち上げて、前記分離方向に
移動する搬送移動機構30と、この搬送移動機構40に
よって搬送される紙葉類1を吸着・保持するように搬送
移動機構30に設けられた吸着機構40と、搬送移動機
構40によって分離方向へ搬送された紙葉類1を排出す
る排出コンベア機構50と、これらの機構全体の制御を
行うための動作制御装置60とを備える。
【0014】なお、この実施の形態では、前述の保持手
段23には、フィーダ機構10から逆転コンベア20a
上に供給された紙葉類1の群を逆転コンベア20a上の
送り方向の末端で空送りするための突き当てストッパの
構造を採用している。これは後述するフィーダ補助壁の
延長した位置(分離位置)で、逆転コンベア20上に配
置したものである。
【0015】吸着機構40は、図1、図5に示すよう
に、複数の吸着パッド421〜424を備えた吸着ヘッ
ド42と、複数の吸着パッドのそれぞれ毎に吸着圧を計
測する吸着圧検出センサ44と、各吸着パッドの動作で
ある吸引、排気、非吸引の3つの状態を切り替える吸着
状態切り替え手段43と、搬送移動機構30の動作領域
において、吸着ヘッド42を垂直方向に駆動するスライ
ダ機構41と、吸着ヘッド42に吸着された紙葉類1の
重さの程度を判断するための重さ検出センサ45とを具
備している。そして、動作制御装置60は、吸着圧検出
センサ44と重さ検出センサ45との結果を用いて、吸
着状態切り替え手段43の3つの状態を切り替え制御す
るのである。なお、動作制御装置60としては、入出力
ポートを複数有するプログラマブルなシーケンサなどを
応用する。
【0016】なお、上述の実施の形態では、吸着機構4
0は、スライダ機構41として、ピストン運動する空気
圧スライダを採用し、また、スライダの可動部に、吸着
ヘッド42として、4つの同一のシングル吸着パッド4
21〜424を設けるが、図8に示すように、同一径の
吸盤のみ使用した複数の吸着パッド421、422、4
24と、複数の、前者とは異なる径の異なる吸盤を用い
た吸着パッド425とを併用した構成にしてもよい。
【0017】また、シングル吸着パッド421〜424
(あるいは425)は、それぞれ、エアー配管(図示せ
ず)されており、吸着圧検出センサ44は、各吸着パッ
ドに対応して、エアー流路の根元に配置する。この種の
センサは、既に市販されているものがある。このセンサ
によって、圧力がある設定した一定値を越えたか、どう
かを検出することで、オン・オフ信号を出力し、これに
よって、動作制御装置60で、郵便物などの紙葉類1の
吸着状態を判断することができる。また、重さ検出セン
サ45は、吸着ヘッド42の根元に設置されており、こ
れも市販されているロードセルなどが適用できる。
【0018】また、搬送移動機構30は、分離位置での
最前部にある紙葉類の被吸着面の大きさを検知する紙葉
類大きさ検知手段32と、吸着ヘッド42の移動パター
ンを変更する動作パターン変更手段31とを具備し、ま
た、動作制御装置60は、紙葉類大きさ検知手段32の
結果を用いて、動作パターン変更手段31の動作パター
ンを選択し、制御するのである。
【0019】この搬送移動機構30としては、例えば、
図2に示したような3自由度のリンク機構でよい。動作
パターン変更手段31は、上述したアーム機構について
の教示点記憶機能を有する多軸制御のコントローラなど
が応用できる。紙葉類大きさ検知手段32としては、例
えば、ビデオカメラで郵便物の画像を取り込み、エッジ
検出などの画像処理を行うことで寸法を推定することが
できる。
【0020】更に、逆転コンベア機構20は、フィーダ
機構10から逆転コンベア20a上への紙葉類1の充填
の度合いを検知する紙葉類充填度検知手段21と、逆転
コンベア20a上の紙葉類1の位置を検出する紙葉類位
置検出手段22とを具備している。そして、動作制御装
置60は、紙葉類位置検出手段22の結果を用いて、搬
送移動機構30の動作タイミングを変更するのである。
【0021】なお、紙葉類位置検出手段22は、逆転コ
ンベア20のベルト方向に沿って、一定間隔に配置した
透過型光学センサなどで構成できる。また、紙葉類充填
度検出手段21は、図3の(a)に示すように、突き当
てストッパ23の近傍に配置する。紙葉類充填度検出手
段21の例としては、フィーダ機構10のフィード方向
に対向して、逆方向から逆転コンベア20上に突き出た
押しスイッチなどが利用できる。この場合には、フィー
ダ機構10から送られてきた紙葉類1が、この押しスイ
ッチに接触して、更に、送りの過程で、多少の遊びのス
トロークを越えて、押しスイッチを押し込んで行くと、
マイクロスイッチの接点がオンになるような構成にする
のがよい。
【0022】また、逆転コンベア20aは、図3、図4
に示すように、フィーダ機構10での紙葉類1のフィー
ド方向と交叉する分離方向において、その分離方向とは
反対の方向に、次に送られてきた紙葉類1を引き戻す働
きをするものであり、図3、図4は、フィーダ機構10
や排出コンベア50の相対位置の関係を示すものであ
る。
【0023】前述のフィーダ機構10は、図3に示すよ
うに、複数区分で、フィード方向に紙葉類を分割供給す
る送り手段として、無端ベルト12と、これに一定間隔
で装着された仕切り板11と、無端ベルト12を巻き掛
けた回転ローラ13とを備えたベルトコンベアを構成し
ている。また、フィーダ機構10は、前記送り手段で区
分された領域に紙葉類1の群を立て掛けて置くために、
無端ベルト12と並んで、同期した送り速度によって移
動する歯付きベルトコンベア14を装備している。
【0024】なお、無端ベルト12と歯付きベルトコン
ベア14との間には、紙葉類1の搬送領域を区分するフ
ィーダ補助壁15が設けられ、このために、仕切り板1
1には、フィーダ補助壁15および前述の突き当てスト
ッパ23との干渉を避けるために干渉回避溝16が設け
られ、また、その形状が、歯付きベルトコンベア14の
幅方向に細長く延びた片持ち梁の構造となっている。そ
して、歯付きベルトコンベア14は、このような片持ち
梁構造の仕切り板11で、重量の重い郵便物などの紙葉
類1を押す場合に、この仕切り板11のフィードを補助
するためにも役立っている。
【0025】なお、図3の(a)は、本装置のフィーダ
機構10と逆転コンベア機構20の個所を、鉛直上方よ
り見た図であり、同図の(b)は、フィード方向が紙面
の左から右になる状態で、側面から見た図を示してい
る。
【0026】以上の構成を有する機器を用いて、紙葉類
1、例えば、郵便物の各一通を、分離処理する動作シー
ケンスについて、図6に示すフローで説明する。
【0027】まず、フィーダ機構10などのの運転を開
始し、その状態で、郵便物セッテイング処理71におい
て、手作業により、不定形の扁平方形の郵便物が混在し
た郵便物群を、立位状態にて、フィーダ機構10(歯付
きベルトコンベア14上の、仕切り板11で区分された
領域)に投入する。そして、フィーダ機構10の運転処
理72で、一定間隔に配置された仕切り板11が並行移
動して、仕切り板11間に投入された立位状態の郵便物
を水平に押す。
【0028】また、排出コンベア運転処理73、逆転コ
ンベア運転処理74では、それぞれのコンベアが駆動さ
れている。そして、並行にフィードされてきた郵便物群
は、フィーダ機構10から分離位置にある逆転コンベア
20a上へと順次、移行する。逆転コンベア機構20で
は、同じ水平レベルで、フィード機構10のフィード方
向と交叉(直交)する方向に、しかも、郵便物の排出方
向とは逆方向に、逆転コンベア20aのベルトが回転し
ており、また、逆転コンベア20aの送りの終端には、
郵便物の突き当てストッパ23が設置されていので、郵
便物はこのコンベア上に移行すると、排出方向とは逆に
移動し、郵便物の端縁が突き当てストッパ23に接触し
て、空送りされた状態となる。
【0029】即ち、この状態では、郵便物の一端がこの
壁に揃って並んでいることになる。逆転コンベア20a
上に充填される郵便物が多くなると、最前部の郵便物の
表面が、フィード機構10のフィード方向に押され、押
しスイッチの紙葉類充填度検出手段21と接触する。こ
れでスイッチが入ると、郵便物の所要量が充填されたこ
とを、郵便物充填検知判定75で検出する。この情報に
基づいて、動作制御装置60では、フィーダ機構10の
運転停止処理を指令し、これにより、フィーダ機構10
の送り動作を停止して、逆転コンベア20上に充填され
る郵便物の供給を一時的にストップする。
【0030】逆転コンベア20a上に充填された郵便物
は、その一端縁を、突き当てストッパ23に突き当てて
おり、郵便物の一端縁が揃った状態を維持している。こ
のため、大郵便物検知判定処理77において、最前部の
郵便物をターゲットとして、紙葉類大きさ検知手段32
を働かせ、郵便物の大きさを検知する。ここでは、例え
ば、郵便物の大きさを、大郵便物2と小郵便物3との2
種類に分類するものとする。なお、紙葉類大きさ検知手
段32の大きさの推定精度によっては、更に細かく分類
してもよい。
【0031】大郵便物検知判定処理77で、大郵便物2
と判断された場合には、大郵便物吸着分離処理78を、
また、小郵便物3と判断された場合には、小郵便物吸着
分離処理79を、それぞれ、実行する。これらの大小の
郵便物吸着分離処理では、郵便物を吸着機構40で吸着
し、搬送移動機構30を駆動して、吸着状態で、ずり上
げ動作により、後続の郵便物と分離し、排出コンベア5
0上へ搬送する。そして、吸着状態の解放処理を行う。
大小の郵便物での処理の違いとしては、搬送移動機構3
0の吸着動作を行う位置と、吸着する複数の吸着パッド
の個数との違い、吸着後の搬送動作軌道などがある。不
定形郵便物のような、扁平方形の吸着搬送対象物では、
厚みが薄く、変形し易い柔軟物であったり、可成り厚み
のある箱物のような、変形し難い板状のもの、厚みがあ
り、重たいものなど、様々な物が想定される。
【0032】そこで、柔軟な郵便物の場合は、図7の
(a)に示すように、ずり上げ動作を行う際に、郵便物
に対する吸着位置が、ずり上げ方向に近い程、上方から
引張る動作となって、柔軟な郵便物が変形し難くなり、
吸着後の搬送が容易になる。逆に、柔軟な物の下方を吸
着して上方にずり上げると、図7の(b)に示すよう
に、吸着した部分より上の部分が変形し易くなり、搬送
途中での落下、ジャムの原因となり易い。そこで、大郵
便物2と判断されたときは、吸着位置が上方、小郵便物
3と判断されたときは、吸着位置が下方となるように、
搬送移動機構30の動作パターン変更手段31を制御し
て、所要の移動を行う。
【0033】郵便物は、その端縁が逆転コンベア20上
の突き当てストッパ22近傍に存在するので、基本的に
は、この近傍で、搬送移動機構30によって吸着機構4
0を上下させる。この上下の移動後に、スライダ機構4
1を利用して吸着ヘッド42を郵便物に接触させ、吸引
により郵便物を吸着する。この時、大郵便物3では、吸
着ヘッド42にある複数の吸着パッド421〜424を
同時に使用し、より安定した吸着搬送を行う。一般に、
このような吸着パッドを用いた場合、吸着力は、吸引す
る空気圧と吸着パッドの面積、パッドと吸着物との表面
摩擦状態に依存することが知られている。吸着パッドの
数を増やすことで、実質的な吸着パッドの面積が増加
し、複数に分けたことによって、郵便物の表面に沿った
回転方向のトルクに対する吸着耐性が高まる。
【0034】吸着後は、スライダ機構41を引込めなが
ら、ある一定高さまで、搬送移動機構30の働きで、ず
り上げ動作をさせ、排出コンベア50の近傍まで、郵便
物を搬送する。分離した郵便物が排出コンベア50上に
達すると、今度は、吸着パッドより空気を排気すること
で、郵便物の吸着状態を解除し、郵便物を排出コンベア
50上に載せる。排出コンベア50に載った郵便物は、
加速され、排出方向へ移動し、OCR処理などの郵便物
の仕分け処理部(図示せず)へ排出される。
【0035】なお、上述した、一連の郵便物の吸着、分
離、搬送処理の中では、吸着圧検出センサ44や重さ検
出センサ45、紙葉類位置検出手段22などを、常時、
モニタしておく。搬送失敗郵便物検知判定処理80で
は、これらのセンサ情報を総合的に判断し、処理対象の
郵便物の吸着に失敗したか、搬送途中に落下したかなど
を判別、搬送失敗郵便物処理81によって、再度、その
郵便物が処理される。例えば、郵便物が搬送途中で、吸
着状態が変化して落下すると、まず、吸着圧検出センサ
44がオフになる。
【0036】次に、逆転コンベア20近傍に設置した紙
葉類位置検出手段22の透過型光学センサは、通常は、
郵便物が存在しない位置に配置されているため、このセ
ンサが郵便物によって遮られると信号が変化し、どのセ
ンサが遮断されたが、それらのセンサからの信号で、動
作制御装置60側で判定できる。この場合には、逆転コ
ンベア20の動作を一時停止し、動作パターン変更手段
31に記憶させたアームの動作パターンの中から、検出
されたセンサ近傍へ吸着機構40を移動する所要の動作
パターンを選択し、再度、吸着、搬送処理を実行する。
また、ずり上げ動作直後に吸着圧検出センサ44がオフ
になっていると、吸着後、すぐに落下したか、ほとんど
吸着できなかったことを示している。また、重さ検出セ
ンサ45の出力値が大きい場合には、重量の大きい郵便
物で、ずり上げることができない可能性が高い。このよ
うな場合には、ずり上げ動作のない動作パターンを選択
し、吸着動作を再試行する。吸着後は、水平に排出方向
へ並行に移動するので、吸着・搬送の失敗が少なく、分
離処理が実行できる。このようにセンサ検出結果を利用
することにより、吸着・ずり上げ動作に失敗する事態が
発生しても、柔軟に対応し、信頼性の高い処理を遂行す
ることができる。
【0037】更に、封をしていない冊子であるオープン
マガジンなどを、本装置で扱う場合にも、吸着後のずり
上げ高さを低めに設定して、水平に近い状態で移動する
動作パターンを用いれば、表紙が本体と剥離して、ジャ
ムが発生するケースを少なくできる。
【0038】以上は、吸着ヘッド42の構成としては、
図5に示すように、4つの吸着パッド421〜424を
用いる例を示して説明したが、先述のように図8に示す
ような、吸着パッドの幾つか(事例では、1つ)を、小
さい径の複数のパッド425で構成した、所謂、マルチ
吸着パッドとして、使用することができる。このよう
に、吸着パッドを多数にすることで、ビニール封筒のよ
うに、局所的な皺や変形の発生し易い郵便物を扱う場合
にも、全体として吸着状態の破壊が発生する確率が低減
されて、パッド数が少ない場合よりも、多様な郵便物を
処理する上で、その性能を安定に維持できる。
【0039】なお、搬送移動機構30としては、この実
施の形態のような、アーム状のものでなく、直動機構や
回転機構を組み合わせて2〜3自由度の動きを実現した
ものを採用してもよい。また、フィード機構としては、
紙葉類のフィード方向が水平でなく、例えば、フィード
して行くにつれて、位置が高くなるような、傾斜した方
向にフィードすることで、重力を利用して、隣接する紙
葉類の、分離時の摩擦の低減を図ることができ、あるい
は、図9に示すように、紙葉類が立位状態のままで、フ
ィード方向を軸として、前後に傾けたりすることで、紙
葉類の一端を揃える効果を、より強めるように改造する
ことも可能である。
【0040】また、逆転コンベア機構20や排出コンベ
ア50などについても、郵便物のガイドを行うための傾
斜した壁や、補助ベルトを設けるなどによって、より安
定して郵便物の搬送、分離操作が行うこともできる。な
お、本発明の装置、機構における、これらの改造、変更
は、上述の本発明に係わる説明から容易に類推できる範
囲であり、これらの改造も、本発明の範疇にある。
【0041】
【発明の効果】以上説明した本発明の紙葉類供給機構を
用いることで、従来の方式で、各紙葉類毎に分離する際
に多発している、隣接した後続の紙葉類が同時に連れ持
ちされるという分離作業の失敗を回避することができ
る。即ち、吸着機構により郵便物など紙葉類を吸着し、
吸着ヘッドを搬送移動機構の垂直動作平面上で、ずり上
げ動作することにより、紙葉類を分離することで、これ
までの課題であった隣接の紙葉類を同時に送る、所謂、
2通送りが、相当な程度、防止できる。
【0042】更に、逆転コンベア機構を併用すること
で、手前の紙葉類の分離操作に伴って起こる、接触摩擦
による後続の紙葉類の位置ズレを修正することが可能
で、複数の紙葉類の同時送りの防止効果を更に高めるこ
とができる。
【0043】また、本発明の実施の形態で示したよう
に、例えば、光学的な手法により、郵便物や宅配荷物な
ど大きさを判断し、これらを吸着する吸着パッドの個数
や位置を変更することで、取り扱える大きさや重さの範
囲が拡大し、紙やビニールなどの材質の相違、封筒、箱
物、帯封などの形態の相違に対しても、柔軟に対応でき
るようになる。また、ずり上げ高さの調整によっては、
封筒に入っていない冊子などオープンマガジンにも対応
可能となる。
【0044】更には、逆転コンベア上の紙葉類位置検出
手段や、逆転コンベア上の紙葉類検出手段の結果より、
搬送移動機構の移動パターンを変更することで、搬送途
中に落下した紙葉類や吸着ずり上げに失敗した紙葉類の
再処理が可能となり、処理の信頼性を向上することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の基本構成を示すブロック図であ
る。
【図2】同じく、具体的外観の例を示す概略斜視図であ
る。
【図3】同じく、フィーダ機構と逆転コンベアを、
(a)および(b)によって、平面および側面で示す構
成図である。
【図4】同じく、逆転コンベアと排出コンベア、フィー
ダ機構との配置例を示す構成図である。
【図5】同じく、吸着ヘッド部の構成例を示す斜視図で
ある。
【図6】本発明の制御に関する郵便物処理の基本フロー
を示す図である。
【図7】柔軟な郵便物に対する吸着位置の正否の違い
を、(a)および(b)によって示す図である。
【図8】本発明の別の構成を示す吸着ヘッド部の構成図
である。
【図9】本発明のフィーダ機構、逆転コンベアに傾斜を
付けて構成した場合の例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 紙葉類(郵便物) 2 大郵便物 3 小郵便物 4 柔軟な紙葉類 10 フィーダ機構 11 仕切板 12 ベルト 13 ローラー 14 歯付きベルトコンベア 15 フィーダ補助壁 16 干渉回避溝 20 逆転コンベア機構 20a 逆転コンベア 21 紙葉類充填度検出手段 22 紙葉類位置検出手段 23 保持手段(突き当てストッパ) 30 搬送移動機構 31 動作パターン変更手段 32 紙葉類大きさ検知手段 40 吸着機構 41 スライダ機構 42 吸着ヘッド 421〜424 シングル吸着パッド 425 マルチ吸着パッド 43 吸着状態切り替え手段 44 吸着圧検出センサ 45 重さ検出センサ 50 排出コンベア 60 動作制御装置 100 フィーダ部 101 サクションベルト 102 テンションプリ−リー 103 駆動プーリー 104 負圧チャンバ 105 排出部 106 仕切板
フロントページの続き Fターム(参考) 3F079 AA02 AA03 BA02 BA08 BA11 DA12 3F343 FA17 FB11 FC01 FC04 GA04 GB01 GC01 GD01 HA12 HD09 HD15 JA30 JA37 JA38 JB02 JB17 JB19 JB24 JB27 LA04 LA15 LC02 LC19 MA03 MA14 MA15 MA33

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 郵便物などの紙葉類の区分装置本体に扁
    平方形の紙葉類を一つずつ順次送り込む紙葉類区分装置
    の紙葉類供給機構において、 前記紙葉類の少なくとも扁平対向面を垂直に立った状態
    で、前記紙葉類の群を水平方向にフィードするフィーダ
    機構と、 前記紙葉類の分離位置において、フィードされた前記紙
    葉類に対して、同じ水平レベルで、前記フィーダ機構の
    フィード方向と交叉する前記紙葉類の分離方向とは反対
    向きに逆転コンベアの搬送方向を設定すると共に、反対
    向きに搬送される紙葉類について、前記分離位置に維持
    する保持手段を具備した逆転コンベア機構と、 分離方向への垂直な面内で、前記紙葉類を持ち上げて、
    前記分離方向に移動する搬送移動機構と、 この搬送移動機構によって搬送される前記紙葉類を吸着
    ・保持するように前記搬送移動機構に設けられた吸着機
    構と、 搬送移動機構によって分離方向へ搬送された前記紙葉類
    を排出する排出コンベア機構と、 これらの機構全体の制御を行うための動作制御装置とを
    備えることを特徴とする、紙葉類区分装置の紙葉類供給
    機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の紙葉類供給機構におい
    て、 前記吸着機構は、複数の吸着パッドを備えた吸着ヘッド
    と、複数の吸着パッドのそれぞれ毎に吸着圧を計測する
    吸着圧検出センサと、各吸着パッドの動作である吸引、
    排気、非吸引の3つの状態を切り替える吸着状態切り替
    え手段と、前記搬送移動機構の動作領域において、前記
    吸着ヘッドを垂直方向に駆動するスライダ機構と、前記
    吸着ヘッドに吸着された前記紙葉類の重さの程度を判断
    するための重さ検出センサとを具備し、 前記動作制御手段は、前記吸着圧検出センサと重さ検出
    センサとの結果を用いて、前記吸着状態切り替え手段の
    3つの状態を切り替え制御することを特徴とする紙葉類
    区分装置の紙葉類供給機構。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の吸着機構において、吸
    着パッドは、同一径の吸盤のみ使用した複数の吸着パッ
    ドと、複数の径の異なる吸盤を用いた吸着パッドとを併
    用したことを特徴とする紙葉類区分装置の紙葉類供給機
    構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の紙葉類供
    給機構において、 前記搬送移動機構は、分離位置での最前部にある紙葉類
    の被吸着面の大きさを検知する紙葉類大きさ検知手段
    と、吸着ヘッドの移動パターンを変更する動作パターン
    変更手段とを具備し、前記動作制御装置は、前記紙葉類
    大きさ検知手段の結果を用いて、前記動作パターン変更
    手段の動作パターンを選択し、制御することを特徴とす
    る紙葉類区分装置の紙葉類供給機構。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかに記載の紙葉類供
    給機構において、 前記逆転コンベア機構は、前記フィーダ機構から逆転コ
    ンベア上への紙葉類の充填の度合いを検知する紙葉類充
    填度検知手段と、逆転コンベア上の紙葉類の位置を検出
    する紙葉類位置検出手段とを具備し、 前記動作制御装置は、前記紙葉類位置検出手段の結果を
    用いて、前記搬送移動機構の動作タイミングを変更する
    ことを特徴とする紙葉類区分装置の紙葉類供給機構。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の逆転コンベア機構にお
    いて、 前記分離位置に前記紙葉類を維持する保持手段は、逆転
    コンベア上に供給された紙葉類の群を逆転コンベア上の
    送り方向の末端で空送りするための突き当てストッパで
    あることを特徴とする紙葉類区分装置の紙葉類供給機
    構。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の紙葉類供
    給機構において、 前記フィーダ機構は、複数区分で、フィード方向に紙葉
    類を分割供給する送り手段を具備することを特徴とする
    紙葉類区分装置の紙葉類供給機構。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の紙葉類供給機構におい
    て、 前記フィーダ機構は、前記送り手段で区分された領域に
    前記紙葉類の群を立て掛けて置くために、歯付きベルト
    コンベアで構成されていることを特徴とする紙葉類区分
    装置の紙葉類供給機構。
JP10312230A 1998-11-02 1998-11-02 紙葉類区分装置の紙葉類供給機構 Pending JP2000136042A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10312230A JP2000136042A (ja) 1998-11-02 1998-11-02 紙葉類区分装置の紙葉類供給機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10312230A JP2000136042A (ja) 1998-11-02 1998-11-02 紙葉類区分装置の紙葉類供給機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000136042A true JP2000136042A (ja) 2000-05-16

Family

ID=18026753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10312230A Pending JP2000136042A (ja) 1998-11-02 1998-11-02 紙葉類区分装置の紙葉類供給機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000136042A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003261238A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 Toshiba Corp 紙葉類取出装置、紙葉類取出方法
JP2019141770A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 日本電気株式会社 搬送装置、搬送方法及び搬送制御プログラム
CN113070225A (zh) * 2021-04-01 2021-07-06 苏州天京智能科技有限公司 一种物流包裹信息自动采集装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003261238A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 Toshiba Corp 紙葉類取出装置、紙葉類取出方法
JP2019141770A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 日本電気株式会社 搬送装置、搬送方法及び搬送制御プログラム
JP7047449B2 (ja) 2018-02-19 2022-04-05 日本電気株式会社 搬送装置、搬送方法及び搬送制御プログラム
CN113070225A (zh) * 2021-04-01 2021-07-06 苏州天京智能科技有限公司 一种物流包裹信息自动采集装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9878349B2 (en) Postal sorting machine with a feed inlet having a robotized arm and a sloping flat conveyor
US5069440A (en) Apparatus and method for automatically and continuously producing a flow of singulated mail flats
US6748294B1 (en) Flats bundle collator
US7677543B2 (en) Sheet handling apparatus
US6722838B2 (en) Method and system for high speed tray unloading and mail transporting
US6679491B2 (en) Mail piece feeder control system and method
US20160263622A1 (en) Postal Sorting Machine With a Feed Inlet Having a Robotized Arm and a Vertically Movable Magazine
US8122692B2 (en) Empty bag supply method and empty bag supply apparatus
US5794790A (en) Apparatus and method of sorting objects
US5398922A (en) Feeder system for a mail sorter
JPH0132136B2 (ja)
US6398204B1 (en) On-edge stacking apparatus
JP2001515002A (ja) 給送装置
US7029225B2 (en) Stacking tray for flat mail items
JP2001335165A (ja) 紙葉類処理装置
JP2000136042A (ja) 紙葉類区分装置の紙葉類供給機構
JP5377237B2 (ja) 紙葉類取出し装置
JP2002068490A (ja) 紙葉類搬送取り出し装置および紙葉類処理装置
JP4382644B2 (ja) 紙葉類の供給装置及び紙葉類の供給方法
US5131645A (en) Sweeper assembly for document conveyor system
EP0760714B1 (en) Apparatus and method of feeding and sorting objects
JP5412961B2 (ja) 紙葉類の載置装置、紙葉類の載置方法及び紙葉類区分機
JPH09301559A (ja) 紙葉類分離装置
US7735827B2 (en) Free transport for settling and singling of letters
US6296437B1 (en) Discharge stacking station for sortation conveying system