JP2000131236A - 蛍光物質が混合された物質の濃度を決定するためのシステムならびにその使用方法 - Google Patents

蛍光物質が混合された物質の濃度を決定するためのシステムならびにその使用方法

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JP2000131236A
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フィリップ・ペルティ
Dominique David
ドミニク・ダヴィド
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さなサイズでありかつ少数のコンタクトを
有しさらにコンタクトどうしが十分に離間されているよ
うなチップ、例えばMICAM (登録商標)チップ、に適し
た解読システムの提供。 【解決手段】 蛍光物質が混合された物質の濃度を決定
するためのシステムであって、対物レンズ2、カメラ
4、フィルタ5が付設されている顕微鏡1と;白色光を
発する発光手段11および蛍光励起用のレーザー源13
と;レーザーを偏向させて走査を行うための音響光学的
偏向器15と;像の処理を行って、蛍光を定量化し、蛍
光強度と照光強度と積算時間とに基づいて、蛍光物質が
混合された物質の濃度を決定するための電子回路6およ
びコンピュータ7と;を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光物質が混合さ
れた物質の濃度を決定するためのシステムに関するもの
である。本発明は、また、その使用方法に関するもので
ある。
【0002】本発明は、多岐にわたる分野に応用するこ
とができ、特に、ゲノム配列決定、遺伝病に関する突然
変異の認識、新規の医療製品の開発、等に応用すること
ができる。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】蛍光
(あるいは、短寿命光ルミネッセンス)は、物質濃度の
決定に際して、当業者によってしばしば使用される選択
的化学的解析手法である。検査されるべき物質は、蛍光
物質と混合される。蛍光物質分子は、波長λでもって励
起されたときには、励起波長よりも大きな最大波長
(λ’>λ;ストークスの法則)を有したスペクトルで
もって再発光するという特性を有している。励起が停止
されるとすぐに、蛍光は、指数関数的に減少することと
なる。すなわち、I(t)=I0×e-kt。 したがっ
て、「残留」蛍光現象を観測するためには、励起が維持
される必要がある。
【0004】また、分子内に貯蔵されたエネルギーのす
べてが蛍光の形態として放出されるわけではないことが
公知である。分子は、エネルギーのうちのいくらかを、
振動の形態で保持する。この過剰エネルギーは、振動緩
和メカニズムと称される非放射プロセスを通して放散さ
れる。
【0005】したがって、放出フォトンの数と吸収フォ
トンの数との間の比として定義される蛍光効率ρを決定
することができる。すなわち、効率ρ=If/Iaであ
る。
【0006】I0 を励起強度、lを基体厚さ、Cを物質
のモル濃度、εを物質のモル吸収係数とすれば、If=
ρ×I0×ε×l×C である。
【0007】他方、濃度増加が大きすぎる場合には、蛍
光は、溶液が蛍光物質よりも速く吸収することのため
に、もはや濃度に比例しなくなる。この場合には、「線
形領域」の限界を、超えている。
【0008】蛍光像を形成するためにCCDカメラが配
置されている場合には、第1近似としては、蛍光が空間
的に等方的であれば、カメラによって受領される照度が
Ifに比例するということができる。その場合、E=π
×L×dΣ/dSである(ランバートの法則)。ここ
で、Eは照度、Lは輝度(等方的発光の場合には一定で
あって、励起強度に比例する)、dΣは発光面、dSは
CCD画素面である。しかしながら、カメラから放出さ
れるビデオ信号は、比Vosによって決定される。すな
わち、Vos=q×η×Nph×G/Clである。ここ
で、qは電子電荷、Nphは入射フォトン数、Gはゲイ
ン、Clは出力容量、ηは量子効率、である。
【0009】CCDカメラが飽和していないときには、
照度は、積算時間に比例し、また、単位時間あたりに受
領されるフォトン数に比例する。その場合には、Vos
は、蛍光強度Ifおよび積算時間Tに比例すると書くこ
とができ、よって、励起強度I0 および積算時間Tに比
例すると書くことができ、さらに、モル濃度および他の
装置固有の固定パラメータに比例すると書くことができ
る。すなわち、Vos=k×I0×T×Cである。
【0010】この式は、線形領域で動作している場合に
は、さらに言えば、線形領域で動作している場合にだ
け、成立する。言い換えれば、モル濃度が大きすぎない
場合にしか、また、蛍光を遮蔽してしまうような吸収を
励起強度が引き起こさない場合にしか、また、発光強度
および積算時間がCCDカメラを飽和させない場合にし
か、成立しない。
【0011】したがって、蛍光を定量化することが要望
された場合には、積算時間と励起レーザーの強度という
2つの要因を操作し得るようにして実験を校正すること
が不可欠である。この構成は、例えば既知濃度で物質が
コーティングされたコンタクトを使用して行うことがで
きる。非常に低ノイズのレベルにまでカメラが冷却され
ている場合には、10bitsの解像度を得ることがで
き、言い換えれば、1000またはそれ以上のダイナミ
ックス(dynamics)を得ることができる、ということを
想定することができる。
【0012】この蛍光技術は、特に、DNAチップと称
される核酸チップの表面に対して適用されるDNA混合
体の構成要素の識別および滴定に際して、使用される。
DNA混合体の構成要素の滴定は、DNAチップ解読機
を使用することによって、行われる。
【0013】現在、多数のDNAチップ解読機が存在し
ており、各解読機は、それぞれ特定のタイプのチップに
対して使用される。
【0014】例えば、米国特許明細書第5 578 83
2号、国際特許出願第97 4361号、および、米国
特許明細書第5 646 411号には、GENECHIP(登録
商標)と称されるAFFYMETRIX社製のチップに対して適用
される解読システムが開示されている。これらシステム
の各々は、走査型顕微鏡を備えている。この走査型顕微
鏡は、共焦モードまたは非共焦モードで使用され、10
〜50μm刻みで約10×10mmの表面積のポイント
単位での分析を行う。
【0015】米国特許明細書第5 585 639号に
は、チップ発光の順次的解読および2次元像の再構築を
行う線形ストリップ解読システムが開示されている。こ
のシステムも、また、GENECHIP(登録商標)チップの解
読に際して適用される。
【0016】しかしながら、GENECHIP(登録商標)のサ
イズは、チップとしては比較的大きく、約10×10m
mである。このことは、ある種の応用にとっては、不利
である。また、これらチップは、双方の次元において互
いに近接して多数のコンタクトを有している。このこと
は、これらコンタクトの配置を困難なものとする。最後
に、生物学的に重要な測定を行うためには、いくつかの
コンタクトを解読しなければならない。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、厳密には、他
のタイプのDNAチップに対して適用される解読機(あ
るいは、読出機、リーダー、reader)、とりわけ、より
小さなサイズ(1×2mm2) でありかつより少数のコ
ンタクト(100〜1000個)を有しさらにコンタク
トどうしが十分に離間されている(100μm)ような
MICAM (登録商標)チップに対して適用される解読機、
を開示する。この構造であると、各コンタクトは、完全
に局在化された明確なシーケンスを付帯することができ
る。
【0018】言い換えれば、本発明は、MICAM (登録商
標)チップの表面上に適用された例えばDNAを含有す
るような混合物質の成分濃度を決定するためのシステム
に関するものである。
【0019】より詳細には、本発明は、ほとんど吸収の
ない反射性キャリア上にマトリクス配列された複数のコ
ンタクトのうちの1つまたは複数のコンタクト内に含有
された物質であるとともに蛍光物質が混合されている物
質の、濃度を決定するためのシステムであって、 −拡大用の対物レンズ、および、マトリクス配列された
複数のコンタクトのうちの1つのコンタクトの顕微鏡像
またはこのコンタクトの一部の顕微鏡像を得るための像
獲得手段が付設されている、顕微鏡と; −白色光下におけるコンタクトの像獲得を可能とするた
めの第1ビームおよびコンタクト内の蛍光物質を励起す
るための第2ビームを放出する照光手段と; −第2ビームを偏向させてマトリクスをなすコンタクト
のポイント単位での(あるいは、あるポイントから他の
ポイントにかけてというように次々とポイントごとにわ
たっての、あるいは、ポイントバイポイントでの)走査
を確保するための偏向手段と; −コンタクトの像を記録するための記録手段と; −コンタクト像の処理を行って、コンタクトの蛍光を定
量化し、蛍光強度と照光強度と像獲得手段上の積算時間
(あるいは、集積時間)とに基づいて、蛍光物質が混合
された物質の濃度を決定するための処理手段と; を具備するシステムを提供する。
【0020】有利には、照光手段は、第1ビームを放出
するリング状発光源と、第2ビームを放出するレーザー
源と、を備えている。
【0021】本発明のある実施形態においては、像獲得
手段は、冷却されたCCDカメラと、このカメラの前方
に配置されたカラーフィルタと、カメラおよび照光手段
を制御するための電子回路と、を備えている。
【0022】本発明の他の実施形態においては、像獲得
手段は、獲得回路が付設されている光像倍管と、この光
像倍管の前方に配置されたカラーフィルタと、光像倍管
および照光手段を制御するための電子回路と、を備えて
いる。
【0023】本発明のシステムにおける顕微鏡には、二
色性フィルタを取り付けることができる。
【0024】有利には、顕微鏡は、照光領域外で動作す
る。
【0025】好ましくは、本発明のシステムにおける偏
向手段は、第2ビームを2つの直交方向X、Y内におい
て偏向させるための音響光学的偏光器を備えている。本
発明のある実施形態においては、レーザーは、マイクロ
レーザーとされ、この場合、このマイクロレーザーは、
パルス型のマイクロレーザーとすることができる。
【0026】本発明のある変形例においては、カラーフ
ィルタは、ハイパスフィルタである。
【0027】ある種の応用においては、マトリクスは、
電気的にアドレッシング可能なマトリクスである。
【0028】また、前記物質は、合成DNA製プローブ
に対して集積化されたDNAストランドから構成するこ
とができ、DNAプローブは、ポリピロールを使用して
コンタクトに対して強力に固定することができる。
【0029】応用によっては、蛍光物質は、フィコエリ
トリン、C−スナーフ、あるいは、サルフォローダミン
とすることができ、あるいは、蛍光物質は、他の任意の
蛍光物質とすることができる。
【0030】ある実施形態においては、システムが小さ
なサイズの解読ボックスを形成しており、コンタクトに
よって形成されているマトリクスが、「チップカード」
タイプのカード上に設けられている。
【0031】本発明は、また、上述のシステムの使用方
法に関するものであって、 −顕微鏡の対物レンズの光学軸の下方にマトリクスを配
置して固定し、像獲得手段の焦点合わせを行って、シス
テムの光学中心に位置合わせされた参照用コンタクトを
自動検索する、というシステム校正パートと; −マトリクスのうちの1つのコンタクトの像を獲得す
る、という像獲得パートと; −コンタクトの蛍光を計算し、物質の濃度を演繹すると
いう、計算パートと;を行うことを特徴とする方法に関
するものである。
【0032】冷却されたCCDカメラによって記像獲得
が行われる実施形態においては、校正パートと像獲得パ
ートとの間に、考察対象をなすコンタクトに関して、ポ
イント単位での走査を行うというステップを行う。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明によるシステムを
示すブロック図である。図2、図3、および、図4は、
本発明のシステムの使用方法を示すフローチャートであ
る。
【0034】本発明は、蛍光物質が混合されている物質
であってほとんど吸収がなく反射性のキャリア上に配置
されたマトリクス状コンタクトのうちの1つまたは複数
のコンタクト内に収容されている物質の濃度を決定する
ためのシステムに関するものである。蛍光物質は、概し
て、フィコエリトリン、C−スナーフ(C-Snarf)、あ
るいは、サルフォローダミン(sulphorhodamine)であ
る。
【0035】このシステムは、顕微鏡を具備している。
この顕微鏡は、好ましくは、発光領域外で動作し、すな
わち、反射光によって動作し、対象物を、5倍、10
倍、20倍、等といったように拡大することができる。
システムは、また、マトリクス配列された複数のコンタ
クトのうちの1つのコンタクトのまたは1つのコンタク
トのうちの一部の発光の顕微鏡像を獲得するための、像
獲得手段を具備している。
【0036】システムは、また、照光手段を具備してい
る。この照光手段は、好ましくは、第1光ビームを放出
するリング状の第1発光源と、第2光ビームを放出する
レーザー源と、を備えている。第1ビームは、研究対象
をなすコンタクトの白色光下での像を獲得するために使
用ものであり、第2ビームは、物質をなす混合体内に含
有されている蛍光物質を励起することを意図したもので
ある。
【0037】本発明によるシステムは、また、第2ビー
ムを偏向させるための偏向手段を具備しており、これに
より、検査対象をなすコンタクトのまたはコンタクトの
一部の、ポイント単位での走査が確保される。
【0038】本発明によるシステムは、また、コンタク
トの像を記録するための手段と、その像を解析するため
の処理手段と、を具備しており、これにより、コンタク
トの蛍光を定量化することができ、したがって、蛍光物
質が混合された物質の濃度を決定することができる。
【0039】詳細に後述するように、像獲得手段は、冷
却されているCCDカメラと、このCCDカメラの前方
に配置されたカラーフィルタと、を備えることができ
る。このカメラには、カメラおよび照光手段の制御を確
実に行うための電子回路が付設されている。
【0040】変形例においては、像獲得手段は、獲得回
路が付設されている光増倍管(あるいは、フォトマルチ
プライヤー、photo multiplier)と、この光増倍管の前
方に配置されたカラーフィルタと、を備えることができ
る。この光増倍管には、光増倍管および照光手段の制御
を確実に行うための電子回路が付設されている。
【0041】本発明による上記システムは、特に、蛍光
物質が混合された物質の濃度を決定するために使用さ
れ、DNAチップのような電気的にアドレッシング可能
なマトリクスとして配列された複数のコンタクトに対し
て適用される。この場合、解析されるべき物質は、一般
に、合成DNA製プローブに対して集積化されたDNA
ストランドから構成された物質である。DNAプローブ
は、ポリピロールを使用してコンタクトに対して強力に
接着し得るようにして形成することができる。
【0042】本発明によるシステムは、特に、MICAM
(登録商標) チップに対して適用される。
【0043】MICAM(登録商標) チップに関連する実施
形態について、以下、詳細に説明する。
【0044】MICAM(登録商標) チップは、制限された
サイズ(約2×2mm2) のものであって、各々が約5
0μmのサイズとされた約100個〜1000個のコン
タクトを備えている。コンタクトどうしは、互いに十分
に離間されている、すなわち、約100μmだけ離間さ
れている。コンタクトのナンバリングは、プローブグラ
フトのナンバリングに正確に従うものであって、とりわ
け、BOUSTROPHEDON タイプのナンバリングに従うもので
ある。
【0045】この構造であると、チップの各コンタクト
は、操作者が探求しているものを示す明確なシーケン
ス、言い換えれば、生物学的情報を、担持することがで
きる。MICAM(登録商標) チップは、また、チップコン
タクト内に嵌め込まれた各プローブの完全なる局在化を
可能とし得るという利点を有している。例えば、与えら
れた遺伝子内のいくつかのコドンの突然変異を認識する
際に、言い換えれば、生物学者が「再配列」と称してい
る現象を認識する際に、この探求に反応するプローブ、
言い換えれば、1つまたは複数のDNA配列が取り付け
られることとなるプローブを、完全に局在化させること
ができる。したがって、生物学者は、定量化にとって特
別に興味のあるポイントを配置することができる非常に
正確なマップを、利用することができる。
【0046】また、本発明によるシステムにおいては、
生物学者に対して、顕微鏡を通してチップの全体像をも
たらすことができる、という利点がある。「非常に正確
なコンタクトマップ」と「顕微鏡を通しての像」との連
携により、生物学者は、レーザービームによるランダム
アクセス走査によって配置された正確なポイントに関し
て、興味のある情報を抽出し得る機会を得ることができ
る。
【0047】「ランダム走査」という用語は、白色光下
での像の獲得可能性に対して用いられ、偏向手段によっ
て、視野内の任意ポイントに対してレーザービームを即
座にアドレッシングすることができる。このようないわ
ゆる「ランダム」走査によって、発光領域外での動作可
能性、あるいは、約45°(より一般的には、30〜6
0°)の入射光下での動作可能性がもたらされる。これ
により、かなりの時間節約とメモリ内のゲインとを得る
ことができる。というのは、生物学者にとって興味のあ
るコンタクトだけに対して、アドレッシングが行われる
からである。しかしながら、このようなランダム走査
は、非近接型コンタクトを有しているMICAM (登録商
標)チップに対しては使用可能であるけれども、大部分
のチップに対しては使用できないこと、特に、いわゆる
GENECHIP(登録商標)チップに対しては使用できないこ
と、がわかるであろう。その理由は、配列が隣接要素に
おいて分割されているからであり、走査が必然的に順次
的なものであるからである。
【0048】しかしながら、実験室条件下においては、
検査に関して興味のあるコンタクトは、いくつかのコン
タクトだけとすることができる。したがって、ランダム
アクセス走査は、その迅速さのために不要領域が除去で
きる場合には言い換えれば生物学者にとって興味のない
コンタクトを除去できる場合には、大いなる利点をもた
らす。
【0049】ランダムアクセス走査を行うためには、走
査型顕微鏡が使用される。その理由は、T.Wilso
n氏による“Theory and practice of scanning optica
lmicroscopy”,1984 という研究において説明されてい
るように、走査型顕微鏡であれば、解析対象をなす1つ
のコンタクト上にエネルギーを集中させることができる
からであり、また、そのコンタクトの表面をポイント単
位で走査できるからである。このようにすれば、照射さ
れたポイントだけが蛍光を発することにより、漂遊光
を、かなり減少させることができる。したがって、この
走査型顕微鏡は、正確なインパルス応答と、高品質の性
能と、の双方をもたらす。
【0050】本発明の好ましい実施形態においては、走
査型顕微鏡は、従来の顕微鏡によって得られる。この場
合、従来型顕微鏡には、例えば音響光学的偏光器といっ
たような偏向手段が付設される。この偏向手段は、顕微
鏡の対物レンズを通して、2つの直交方向X、Yに関し
て、2.5mmの視野上において、10μmステップで
レーザーの走査を行う。このタイプのシステムである
と、数μs程度のアクセス時間で、ランダムアクセス走
査を行うことができる。
【0051】MICAM (登録商標)チップのサイズが小さ
いことを考慮すれば、音響光学的走査が有利である。し
かしながら、例えば検流計ミラー型走査や移動ステージ
式走査といったような他のタイプの走査方式を、使用す
ることもできる。
【0052】また、MICAM (登録商標)チップの小さな
サイズと特定の構造が与えられると、共焦モードで動作
する必要はない。必要であれば、「共焦」という用語
が、空間的フィルタリング技術を介して、本質的に対物
レンズのデジタル口径に依存してサイズが決められるよ
うな小さな解読体積を、隔離させることができることを
意味していることを思い起こすことができる。例えば、
MICAM (登録商標)チップに対しては、10倍の対物レ
ンズを使用することができる。言い換えれば、DA=
0.25というデジタル口径の対物レンズを使用するこ
とができる。これは、1μm直径で高さが8μmの共焦
体積をもたらす。しかしながら、MICAM (登録商標)チ
ップのコンタクトのサイズは、約50μmである。10
μmよりも小さいようにして焦点をぼかして観測するこ
とを必要とする。したがって、共焦モードを使用する必
要はない。
【0053】図1は、MICAM (登録商標)チップの解読
に際して適用される本発明によるシステムを示すブロッ
ク図である。
【0054】このシステムは、符号1で示されている、
照光領域外で動作することを意図された言い換えれば反
射型で動作することを意図された従来型顕微鏡を具備し
ている。対物レンズ2が、顕微鏡1に対して固定されて
いる。この対物レンズ2は、5倍、10倍、または、2
0倍の拡大率を有したものとすることができる。一般的
な対物レンズは、 −DA=0.10であり;無限大に調節され;f=約3
5mmであるような、5倍の対物レンズ、 −DA=0.30であり;無限大に調節され;f=約1
6mmであり;1.12μmの解像度で10mmの動作
距離を有しているような、色消し面を有した10倍の対
物レンズ、 −DA=0.46であり;無限大に調節され;f=約8
mmであり;0.73μmの解像度で3mmの動作距離
を有しているような、色消し面を有した20倍の対物レ
ンズ、 である。
【0055】また、動作距離が1mmというように短い
ものの、50倍の対物レンズを使用することもできる。
したがって、この対物レンズは、ガラスでカバーされた
従来チップに対しては使用できない。
【0056】図1に示された実施形態においては、顕微
鏡1には、二色性フィルタ3が取り付けられている。こ
の二色性フィルタは、使用するレーザーのタイプに応じ
て選択することができる。
【0057】また、顕微鏡1は、像獲得手段と共に使用
される。像獲得手段は、この実施形態においては、符号
4で示されているカメラを備えて構成されている。
【0058】好ましくは、このカメラ4は、0〜−20
℃に冷却されたCCDカメラである。このカメラ4に
は、カメラと、詳細に後述する照光手段と、の制御を確
実に行うための電子回路が付設されている。符号6で示
されているこの電子回路は、図1において符号7で示さ
れているコンピュータ手段に向けての、システムから派
生した情報の伝送を、確保している。コンピュータ手段
は、極めて単純には、パーソナルコンピュータとするこ
とができる。
【0059】また、像獲得手段は、検出器すなわちカメ
ラの前方に配置されたフィルタ5を備えている。このフ
ィルタ5は、カラーフィルタであって、好ましくはオレ
ンジ色のカラーフィルタである。このフィルタ5の役割
は、レイリータイプの後方散乱を防止することである、
言い換えれば、蛍光物質の励起光の後方散乱を防止する
ことである。有利には、フィルタ5は、約550nmの
カットオフ周波数を有したハイパスフィルタである。
【0060】図示したように、顕微鏡は、移動ステージ
9上に配置されたMICAM (登録商標)チップ8の上方に
配置されている。移動ステージ9は、一方のものがX軸
に沿って水平方向に移動しかつ他方のものがY軸に沿っ
て直交方向に移動するような2つの移動ステージからな
る1組のものとすることができる。これらステージX、
Yは、手動式とすることもできる。図1に示す実施形態
においては、それぞれ符号9aおよび9bで示されてい
るこれらステージは、モータによって駆動される形態と
されていて、制御手段10を介してパーソナルコンピュ
ータ7に対して接続されている。X軸およびY軸に沿っ
た移動に加えて、ステージ9は、選択された実施形態に
応じて手動駆動とも自動駆動ともすることができるマイ
クロメーター的プラットホームによって、角度θに関し
て回転駆動することもできる。
【0061】本発明によるシステムは、また、第1には
像獲得のための、第2には蛍光物質の励起のための、照
光手段を具備している。像獲得手段は、リング状照光手
段11を備えている。リング状照光手段11は、リング
形状のキャリア上にわたって分散配置されかつ10〜2
0Vといった低電圧源12によって駆動されるいくつか
の電気発光ダイオードから形成されている。このリング
状照光手段11は、チップのまたはチップの一部の白色
光下での像を獲得するために、使用される。
【0062】リング状照光手段11は、ドライバ(ある
いは、制御デバイス)16によって制御される。ドライ
バ16は、5Vの変調電圧を有した例えば24Vの分極
電圧を出力する電源17から電力供給を受ける。ドライ
バ16は、また、0〜10Vにわたって変化する偏向電
圧を供給するプログラム可能な電源18に対して接続さ
れている。プログラマブル電源18は、パーソナルコン
ピュータ7によって制御される。
【0063】照光手段は、また、レーザー源13を備え
ている。レーザー源13は、電源14からの電力供給を
受けて、混合体内に含有されている蛍光物質を励起する
ためのレーザービームを放出する。レーザー源13によ
って放出されたレーザービームは、音響光学的偏光器1
5によって、2つの直交方向X、Y内において偏向され
る。
【0064】このレーザーは、分極された緑色のHeN
eレーザー、あるいは、アルゴンレーザーとすることが
できる。このレーザー13は、また、選択された実施形
態に応じて、連続型のまたはパルス型のマイクロレーザ
ーとすることができる。
【0065】したがって、図1のシステムにおいては、
チップの像は、5倍または10倍の対物レンズを通して
形成される。5倍の対物レンズは、おおよそ2.3×
1.5mm2 の面積をカバーする。言い換えれば、MICA
M (登録商標)チップの全表面をカバーする。10倍の
対物レンズは、おおよそ0.7×0.5mm2 の面積を
カバーする。言い換えれば、MICAM (登録商標)チップ
の活性部分のサイズが1.6×0.8mm2 であること
により、視野の4分の1をカバーする。
【0066】10倍の対物レンズの場合には、システム
は、以下のようにして動作する。好ましくは緑色のHe
Neレーザーとされたレーザーがビームを放出し、この
ビームが4倍に拡大されて、直径が3.52mmであり
かつ発散が0.2mradである音響光学的偏光器15
内に入射する。この10倍の対物レンズの場合には、対
象面内においておおよそ16mm×41mradの走査
が得られる。言い換えれば、CCDカメラによって見る
ことのできる視野は、約700μmである。その後、分
析すべきコンタクトをポイント単位で走査することもで
きるし、あるいは、コンタクト全体を走査し例えば1s
といった所定時間にわたって様々な像をカメラに集積す
ることもできる。
【0067】走査するべきコンタクトが50×50μm
であるような特別の場合には、言い換えれば、各軸に沿
って3.12mradであるような特別の場合には、
0.75Vという電圧ステップが得られる。この場合に
は、各軸X、Y上における電圧傾斜は、角度θ0 から最
大 θ0+3.1mradである。1kHzという交流周
波数の場合には、レーザービームの交互移動(あるい
は、前後移動)は、1/3のレベルにおいて8μsで行
われる。すなわち、他の軸に沿って2μsのステップで
行われる。この場合、コンタクトの全面を操作するため
には、25回の復帰移動が必要である、言い換えれば、
25μmにわたる移動が必要である。CCDカメラにと
って平均的な積算時間である1sという積算時間に対し
ては、したがって、40回の走査を行う必要がある。
【0068】5倍の対物レンズの場合には、0.8mr
adの発散を有したビームが得られる。このことは、4
0mmという焦点距離に対しては、対象面内においてお
およそ32μmの走査が得られる。したがって、コンタ
クト像の積算は、0.5s〜1sの間に行われる。音響
光学偏光器のステップ距離は、100μmであって、走
査される視野は、約1.64mmである。走査の角度ス
テップは、2.5mradであって、これは、0.61
Vという電位差ΔVに対応する。
【0069】上述のように、本発明によるシステムは、
好ましくは、照光領域外において動作する顕微鏡を具備
している。言い換えれば、顕微鏡の対物レンズを通して
の反射によって、走査が行われる。
【0070】しかしながら、また、HeNeレーザー
と、鉛直方向に対して30〜60°の入射角度をなす光
学軸を有した光学レンズとによっても、蛍光物質を励起
することができる。この実施形態は、照光領域外におけ
る実施形態よりも実施が容易である。しかしながら、照
光領域外における実施形態は、すべての漂遊反射を除去
できるという利点がある、言い換えれば、対物レンズの
外部へと入射光が反射される(入射光の約30%)とい
う利点がある。
【0071】上述の本発明によるシステムは、 −顕微鏡の光学軸の下方にマトリクスを配置して固定
し、像獲得手段の焦点合わせを行って、システムの光学
中心に位置合わせされた参照用コンタクトを自動検索す
る、というシステム校正パートと、 −マトリクスのコンタクトの像を獲得する、という像獲
得パートと、 −前記コンタクトの蛍光を計算し、物質の濃度を演繹す
るという、計算パートと、 を使用して、使用される。
【0072】冷却されたCCDカメラを使用して像獲得
が行われる場合には、この方法は、校正パートと像獲得
パートとの間に、濃度を決定することが要望されている
物質が適用されているコンタクトに関して、ポイント単
位でのコンタクトの走査を行うというステップを、具備
している。
【0073】図2、図3、および、図4は、特に、獲得
手段が光増倍管およびこれに付設された獲得回路から構
成されている場合に使用されるモードと、冷却されたC
CDカメラから像獲得手段が構成されている場合のモー
ドと、の2つの情報処理モードに関しての、本発明のシ
ステムの使用方法を示すフローチャートである。
【0074】図2は、本発明による解読機のための使用
方法における各ステップを示しており、各ステップは、
双方の実施形態に対して共通である、言い換えれば、
「PMモード」と称され、像が光増倍管およびこれに付
設された獲得回路によって形成される実施形態と、「カ
メラモード」と称され、冷却されたCCDカメラを使用
する実施形態と、の双方の実施形態に対して共通であ
る。
【0075】本方法は、3つの主要パートを具備してい
る。すなわち、顕微鏡の下方にチップを配置するという
パート20と、システムの調整を行うパート30と、P
Mモードあるいはカメラモードのいずれかという選択さ
れた実施形態に基づいて2つのサブパートのいずれかへ
と分岐されて情報を処理するパート40と、を具備して
いる。
【0076】チップ配置パート20においては、まず最
初にステップ21において、キャリアからチップを取り
外す。この場合、チップ全体、すなわち、マイクロエレ
クトロニクス回路と多くの場合チップカードタイプをな
すカードとされているキャリアとの双方を、顕微鏡の対
物レンズの下方に挿入することは、物理的に不可能であ
る。したがって、チップは、通常のキャリアから取り外
され、特にエポキシタイプのキャリアといった適切な他
のキャリア上に配置される。この配置は、手動で行わ
れ、特にチップを固定するための様々なエポキシキャリ
アどうしの間に存在するばらつきによるある種の誤差
(例えば、1/10mm)を許容して行われる。
【0077】その後、チップは、ステップ23におい
て、押圧によってエポキシキャリア上に固定される。エ
ポキシキャリア上へのチップの固定後には、ステップ2
4において、キャリア/チップからなるユニットが、顕
微鏡の光学軸の下方へと、1/10mmの許容誤差でも
って配置される。ステップ25においては、移動ステー
ジが、XおよびY方向に沿って順次初期化される。
【0078】システム調整を行うパート30において
は、まず最初にステップ31において、観測すべき視野
を選択する。その後、ステップ32において、接眼レン
ズを通してあるいはカメラ像(この場合のカメラ像は、
リング状照光手段を使用して形成された白色光像であ
る)によって、手動で視野の焦点合わせを行う。
【0079】ステップ33においては、顕微鏡下におい
てチップの向きを調節する。簡単化のために、チップ
は、制御ステージを使用して手動で回転されることによ
って向きを調整される。これにより、チップ軸が、参照
軸(すなわち、対物レンズ、および、カメラまたは光像
倍管の光学軸)に対して平行とされる。必要であれば、
このステップ33は、チップの向きを計算する像解析ソ
フトウェアを使用して自動化することができる。このと
きの向き調整は、パーソナルコンピュータによって合成
された十字形を像上に重ね合わせることにより、あるい
は、コンタクトによる光散乱を使用した光学的方法によ
り、行うことができる。
【0080】調整パートは、ステップ34における、原
点の検出によって終了する。これは、自動処理によって
行われる。このステップ34においては、第1コンタク
トすなわち「0」というナンバリングが施されたコンタ
クトの自動位置決めのための像解析ソフトウェアを使用
する。この「0」コンタクトは、選択されたナンバリン
グシステムに応じて変化する。「0」コンタクトは、多
くの場合には、コンタクトマトリクスのうちの上部左側
に配置されたコンタクトとされる、あるいは、中央に位
置したコンタクトとされる。この原点が、光学中心(言
い換えれば、光学軸と対象平面との交差点)に位置合わ
せして配置される。これは、移動ステージX、Yの制御
によって行われ、これにより、第1コンタクトすなわち
コンタクト「0」が、視野の中心に位置することとな
る。
【0081】本発明による解読機の使用方法において
は、その次に、情報処理パート40を行う、すなわち、
蛍光信号の解析パート40を行う。この解析パートは、
PMモードであるかあるいはカメラモードの2つの異な
るモードに応じて、それぞれ行われる。
【0082】図3は、PMモードのフローチャートを示
している。上述したように、PMモードとは、像獲得手
段が、光像倍管およびこれに関連する獲得回路から構成
されている場合に実施される形態のことである。
【0083】この実施形態は、本質的に、ルーチン的
(定型作業的)分析のために使用される。
【0084】この場合、像は不要である。というのは、
カメラが、光像倍管、あるいは、冷却された電子なだれ
型(アバランシェ型)フォトダイオードへと置き換えて
いるからである。これらは、カメラよりもずっと安価で
済む。
【0085】また、この実施形態においては、一定の解
読は、自動的でありかつ順次的である。したがって、音
響光学タイプの偏向システムが、不要である。
【0086】このPMモードにおいては、まず最初に、
選択されたコンタクト言い換えればコンタクトiを、光
学軸の下方に配置する、いう配置ステップ51を行う。
このステップにおいては、レーザービームをコンタクト
i上に移動させることができる。
【0087】次なるステップ52においては、シャッタ
ーを開放する。そして、ステップ53においては、光像
倍管上に、コンタクトiから受領された信号を集積す
る。さらに、ステップ54において、得られた信号を記
憶する。
【0088】ステップ55においては、シャッターを閉
塞する。シャッターは、チップ移動が遅い場合には、実
用的に有利である。シャッターは、チップ移動の安定化
の前にコンタクトの全部または一部が照光されてしまう
ことを防止する。この場合、信号の獲得は、シャッター
の開閉動作と同期させなければならない。一般的に言え
ば、光像倍管が極めて敏感な光検出器であることによ
り、シャッターの使用は、非常に有利な実施形態を構成
する。
【0089】ステップ56においては、移動ステージ
X、Yを移動させ、これにより、次なるコンタクトを、
対物レンズの下方に配置する。これらプロセスが繰り返
される。
【0090】マトリクスをなすすべてのコンタクトが可
視化されたときには、ステップ57において、蛍光信号
の分析が行われる。言い換えれば、蛍光信号を使用し
て、蛍光物質が混合されている考察対象物質の濃度が決
定される。当業者にとっては、分析自体は、公知のもの
であるので、さらなる説明は省略する。
【0091】図4は、本発明におけるカメラモードのフ
ローチャートを示している。
【0092】より「精密な」蛍光分析のためには、言い
換えれば、コンタクトの均一性を考慮した蛍光分析のた
めには、高度に拡大された像を使用して分析が行われる
ことが好ましい。つまり、10倍または20倍の対物レ
ンズが使用されることが好ましい。しかしながら、これ
ら対物レンズを使用すると、視野の一部しか得ることが
できない(例えば10倍の対物レンズの場合には、4分
の1の視野が得られる)。
【0093】この方法においては、まず最初に、ステッ
プ61において、選択された対物レンズを顕微鏡に対し
て取り付ける。つまり、5倍の、または、10倍の、場
合によっては20倍の、対物レンズを装着する。続い
て、ステップ62において、カメラ像を使用して手動で
焦点合わせを行う。
【0094】そして、ステップ63において、コンタク
トのサブユニット上にサブ視野を自動的に配置する。コ
ンタクトのこのサブユニットは、マトリクスをなす複数
のコンタクトのナンバリング規則と同じ規則に従って、
ナンバリングされている。コンタクトのサブユニットの
自動配置は、移動ステージX、Yを使用して行われる。
【0095】ステップ64においては、コンタクトの各
サブユニットを走査する。この走査は、試料採取後モー
ド(over-sampled mode)において、音響光学偏光器を
使用して行われる。
【0096】ステップ65においては、カメラ上に信号
を同時的に集積する。例を挙げて説明すれば、走査され
るべきコンタクトのエッジ上にビームが配置され、約1
kHzの周波数でこのコンタクトが走査される。この走
査と同時に、カメラには、100μs〜10sにわたっ
て集積が行われる。
【0097】最後に、ステップ66において、それまで
に獲得した像を記録するとともに、それら像を格納す
る。
【0098】また、当業者には公知なように、チップが
加熱制御されたときには、ハイブリッド化の特異性が増
強される。このことは、特に、仏国特許出願明細書第9
708864号に記載されている。
【0099】本発明によるシステムを使用すれば、この
加熱は、 −チップを全体的に加熱することによって行うこともで
きるし、 −コンタクト単位で局所的に加熱することによって行う
こともできる。後者の加熱方式は、各コンタクトの周囲
に巻回された電気抵抗を利用して行う頃ができる。有利
には、加熱は、コンタクト上に焦点合わせされたレーザ
ービーム(好ましくは、可視のパルス型レーザー)を使
用して行うことができる。この場合には、何らの付加的
手段を使用することなく、加熱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるシステムを示すブロック図であ
る。
【図2】 本発明のシステムの使用方法を示すフローチ
ャートである。
【図3】 本発明のシステムの使用方法を示すフローチ
ャートである。
【図4】 本発明のシステムの使用方法を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 顕微鏡 2 対物レンズ 3 二色性フィルタ 4 カメラ(像獲得手段) 5 フィルタ(像獲得手段) 6 電子回路(記録手段、処理手段) 7 コンピュータ(記録手段、処理手段) 11 リング状発光源(照光手段) 13 レーザー源(照光手段) 15 音響光学的偏光器(偏向手段) 20 システム校正パート 30 像獲得パート 40 計算パート

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほとんど吸収のない反射性キャリア上に
    マトリクス配列された複数のコンタクトのうちの1つま
    たは複数のコンタクト内に含有された物質であるととも
    に蛍光物質が混合されている物質の、濃度を決定するた
    めのシステムであって、 −拡大用の対物レンズ(2)、および、マトリクス配列
    された複数のコンタクトのうちの1つのコンタクトの顕
    微鏡像または該コンタクトの一部の顕微鏡像を得るため
    の像獲得手段(4,5)が付設されている、顕微鏡
    (1)と; −白色光下における前記コンタクトの像獲得を可能とす
    るための第1ビームおよび前記コンタクト内の蛍光物質
    を励起するための第2ビームを放出する照光手段(1
    1,13)と; −前記第2ビームを偏向させて前記マトリクスをなす前
    記コンタクトのポイント単位での走査を確保するための
    偏向手段(15)と; −コンタクト像を記録するための記録手段(6,7)
    と; −前記コンタクト像の処理を行って、前記コンタクトの
    蛍光を定量化し、蛍光強度と照光強度と前記像獲得手段
    上の積算時間とに基づいて、蛍光物質が混合された前記
    物質の濃度を決定するための処理手段(6,7)と; を具備することを特徴とするシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記照光手段が、前記第1ビームを放出するリング状発
    光源(11)と、前記第2ビームを放出するレーザー源
    (13)と、を備えていることを特徴とするシステム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記像獲得手段が、冷却されたCCDカメラと、該カメ
    ラの前方に配置されたカラーフィルタと、前記カメラお
    よび前記照光手段を制御するための電子回路と、を備え
    ていることを特徴とするシステム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記像獲得手段が、獲得回路が付設されている光像倍管
    と、該光像倍管の前方に配置されたカラーフィルタと、
    前記光像倍管および前記照光手段を制御するための電子
    回路と、を備えていることを特徴とするシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記顕微鏡に、二色性フィルタ(3)が取り付けられて
    いることを特徴とするシステム。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記顕微鏡が、照光領域外で動作することを特徴とする
    システム。
  7. 【請求項7】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記偏向手段が、前記第2ビームを2つの直交方向X、
    Y内において偏向させるための音響光学的偏光器を備え
    ていることを特徴とするシステム。
  8. 【請求項8】 請求項2記載のシステムにおいて、 前記レーザーが、マイクロレーザーであることを特徴と
    するシステム。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のシステムにおいて、 前記マイクロレーザーが、パルス型のマイクロレーザー
    であることを特徴とするシステム。
  10. 【請求項10】 請求項3記載のシステムにおいて、 前記カラーフィルタが、ハイパスフィルタであることを
    特徴とするシステム。
  11. 【請求項11】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記マトリクスが、電気的にアドレッシング可能なマト
    リクスであることを特徴とするシステム。
  12. 【請求項12】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記物質が、合成DNA製プローブに対して集積化され
    たDNAストランドから構成されていることを特徴とす
    るシステム。
  13. 【請求項13】 請求項12記載のシステムにおいて、 前記DNAプローブが、ポリピロールを使用して前記コ
    ンタクトに対して強力に取り付けられていることを特徴
    とするシステム。
  14. 【請求項14】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記蛍光物質が、フィコエリトリン、C−スナーフ、お
    よび、サルフォローダミンの中から選択されていること
    を特徴とするシステム。
  15. 【請求項15】 請求項1記載のシステムにおいて、 前記システムが小さなサイズの解読ボックスを形成して
    いる場合において、 前記コンタクトがなすマトリクスが、チップカードタイ
    プのカード上に設置されていることを特徴とするシステ
    ム。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のシステムの使用方法で
    あって、 −前記顕微鏡の対物レンズの光学軸の下方に前記マトリ
    クスを配置して固定し、前記像獲得手段の焦点合わせを
    行って、前記システムの光学中心に位置合わせされた参
    照用コンタクトを自動検索する、というシステム校正パ
    ート(20)と; −前記マトリクスのうちの1つのコンタクトの像を獲得
    する、という像獲得パート(30)と; −前記コンタクトの蛍光を計算し、前記物質の濃度を演
    繹するという、計算パート(40)と; を行うことを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の方法において、 冷却されたCCDカメラによって前記像獲得が行われる
    場合に、 前記校正パートと前記像獲得パートとの間に、考察対象
    をなすコンタクトに関して、ポイント単位での走査を行
    うというステップを行うことを特徴とする方法。
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