JP2000130184A - ガスタービン装置 - Google Patents

ガスタービン装置

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JP2000130184A
JP2000130184A JP30711098A JP30711098A JP2000130184A JP 2000130184 A JP2000130184 A JP 2000130184A JP 30711098 A JP30711098 A JP 30711098A JP 30711098 A JP30711098 A JP 30711098A JP 2000130184 A JP2000130184 A JP 2000130184A
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Japan
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gas
combustion gas
pressure
steam
gas turbine
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JP30711098A
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English (en)
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Shigemi Bandai
重実 萬代
Masatoyo Oota
将豊 太田
Eiji Akita
栄司 秋田
Koichi Nishida
幸一 西田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来の動力発生装置の不具合を解消し、熱効
率に秀れ、多量の動力を出力できるとともに、安価に製
作できるガスタービン装置を提供すること。 【解決手段】 燃料として使用するLNG129の冷熱
を利用して酸素130を予冷するとともに、LNGをガ
ス状の天然ガス131にする冷却器111、天然ガスと
圧縮された酸素との燃焼により高温燃焼ガスを発生させ
るとともに、この中に飽和状態の高圧水126を噴射し
て、水蒸気成分を多量に含む燃焼ガス121を発生させ
る燃焼器109、燃焼ガスにより作動して動力を外部に
出力するガスタービン101、102、103、ポンプ
105で昇圧された高圧水126をガスタービンから抽
気した燃焼ガスで飽和水にする熱交換器、および抽気さ
れずガスタービンから排出される燃焼ガスを冷却して、
水蒸気を凝縮させて、CO2 128を分離する凝縮器1
04とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水蒸気を多量に含む
高温、高圧の燃焼ガスでガスタービンを駆動するととも
に、ガスタービンから排出される燃焼ガス中の水蒸気を
凝縮することにより、燃焼ガス中の二酸化炭素(C
2 )を容易に、しかも安価な装置で回収できるように
したガスタービン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、使用される燃料の保有するエネル
ギの50〜60%を電力等の動力に変換でき、熱効率が
秀れていることから、ガスタービン設備と蒸気タービン
設備とをコンバインドしたシステムからなる、コンバイ
ンドサイクル動力発生装置が発電プラント等として多く
採用されるようになってきている。
【0003】このような、コンバインドサイクル発電プ
ラントは、図2に示すように、ガスタービン発電設備0
1と蒸気タービン発電設備06とからなる。
【0004】このうち、ガスタービン発電設備01は、
大気ATを吸入して圧縮し、高圧空気にする圧縮機0
2、圧縮機02からの高圧空気と別途供給される燃料F
とにより、高温、高圧の燃焼ガスCGを発生させる燃焼
器03、燃焼器03からの燃焼ガスCGで作動して、同
軸状に連結された前述の圧縮機02を駆動するととも
に、余剰の動力で、同様に同軸状に連結された発電機0
4を駆動するガスタービン05とからなる。
【0005】また、蒸気タービン発電設備06は、ガス
タービン05から排出される燃焼ガスCGで蒸気を発生
させる排ガスボイラ07、排ガスボイラ07で発生した
蒸気で作動し、同軸に連結された発電機016を駆動す
る蒸気タービン012、蒸気タービン012から排出さ
れる排気を冷却し、水分が除去された不活性ガス等を真
空ポンプ021で吸引して汽水分離し、脱気された復水
である給水FWおよび外部から随時補給される給水FW
を排ガスボイラ07に供給する給水装置017、および
排ガスボイラ07で発生させた蒸気若しくは再熱した蒸
気を蒸気タービン012に供給する蒸気供給装置031
とからなる。
【0006】このうち、排ガスボイラ07は、ガスター
ビン05から排出される燃焼ガスCGが導入される側か
ら、順次配置された高圧蒸気発生器08、再熱器09、
中圧蒸気発生器010および低圧蒸気発生器011で構
成されている。
【0007】また、蒸気タービン012は、高圧蒸気タ
ービン013、中圧蒸気タービン014および低圧蒸気
タービン015からなる。このうち、高圧蒸気タービン
013は、高圧蒸気発生器08で発生させた高圧蒸気
が、蒸気遮断弁023、および高圧蒸気加減弁024を
介装した高圧蒸気管025からなる蒸気供給装置031
によって供給され、作動するとともに、その排気は給水
装置017を構成する再熱管022によって再熱器09
へ供給されて再熱される。
【0008】また、中圧蒸気タービン014は、高圧蒸
気タービン013から排出された排気が再熱器09によ
って加熱された加熱蒸気、および中圧蒸気発生器010
で発生させた中圧蒸気とが混合された再熱蒸気が、蒸気
遮断弁023および再熱蒸気加減弁026を介装した再
熱蒸気管027からなる蒸気供給装置031によって供
給されて作動するとともに、その排気は蒸気供給装置0
31としてのバイパス管030を経て、低圧蒸気タービ
ン015へ供給される。
【0009】さらに、低圧蒸気タービン015は、低圧
蒸気発生器011で発生させ、蒸気遮断弁023および
低圧蒸気加減弁028を介装した低圧蒸気管029から
なる蒸気供給装置031によって供給される低圧蒸気、
および前述した中圧蒸気タービン014から排出され、
バイパス管030によって低圧蒸気管029内に供給さ
れる中圧蒸気タービン014の排気とを混合させた低圧
蒸気によって作動する。
【0010】また、低圧蒸気タービン015から排出さ
れる排気は、復水器018に落され、外部から供給され
る大量の冷却水によって冷却されて、排気中の不活性ガ
ス等を分離し、真空ポンプ021によって大気へ放出す
ることにより、復水器018中は−96.38KPa
(722mmHg)程度にされて、排気中の水蒸気を凝
縮され易くして、復水し、給水FWを生成する。
【0011】この給水FWは、復水ポンプ019により
復水器018内から抜き出され、低圧蒸気発生器011
および給水ポンプ020の吸入口へ供給される。給水ポ
ンプ020の吸入口へ供給された給水FWは、給水ポン
プ020によって、中圧蒸気発生器010および高圧蒸
気発生器08に供給される。なお、給水FWは蒸気ター
ビン発電設備06を循環するとき−部分が外部へ漏洩す
るため、漏洩分を図示省略した補給水装置によって、随
時補給するようにしている。
【0012】これらの復水器018、復水ポンプ01
9、給水ポンプ020、真空ポンプ021、前述した高
圧蒸気タービン012の排気を再熱器09へ供給する再
熱管022、および補給水装置によって給水装置017
が構成されている。
【0013】なお、高圧蒸気タービン013、中圧蒸気
タービン014および低圧蒸気タービン015は、通
常、−軸で連結され、前述したように、この軸に連結さ
れた発電機016を駆動するようにしている。
【0014】また、このようなコンバインドサイクル発
電プラントは、図2に示すようにガスタービン発電設備
01の2基又は3基に対し、蒸気タービン発電設備06
が1基設置されるようにした多軸型コンバインドサイク
ル発電プラントと、ガスタービン発電設備01の1基に
対して、蒸気発電設備06を1基設置するようにして、
ガスタービン05、圧縮機02、高圧蒸気タービン01
3、中圧蒸気タービン014および低圧蒸気タービン0
15を1軸で連結し、この軸に1台の発電機を連結して
駆動し、発電するようにした1軸型コンバインドサイク
ル発電プラントとがある。
【0015】両者にはそれぞれ、構造が複雑になるもの
の熱回収効率が高く、また、構造的には簡素にできるも
のの、熱回収効率をそれほど高くできない等の一長一短
があるが、前述したように燃料Fの熱エネルギを高効率
で電力に変換できる熱効率が秀れているため、従来から
多く使用されている。
【0016】しかしながら、上述したコンバインドサイ
クル発電プラントに代表される、コンバインドサイクル
動力発生装置においては、上述した説明から明らかなよ
うに、多軸型コンバインドサイクル動力発生装置におい
ては勿論のこと、1軸型コンバインドサイクル動力発生
装置においても、蒸気タービン設備のうち、特に、ガス
タービンから排出される燃焼ガスから熱回収を行い、蒸
気を発生させる排ガスボイラの構造が非常に複雑になる
とともに、ガスタービン設備の運転に対応した、蒸気タ
ービン設備の最適な運転を行うようにするために、非常
に複雑な構造のものになるとともに、高価な設備となる
不具合がある。
【0017】また、蒸気タービン設備における蒸気サイ
クルでは、低圧蒸気タービンから排出される排気を復水
器で復水して、給水として使用するようにしているため
に、多量の冷却水を使って排気を冷却して、汽水分離を
行う必要があるため、蒸気サイクル外に冷却水によって
排出される熱量が多くなり、復水損失が多くなり、蒸気
サイクルの熱効率が低減し、蒸気タービン設備による動
力回収効率が低下し、コンバイドサイクル動力発生装置
全体としての熱効率の現状以上の向上が、期待できない
という不具合がある。
【0018】また、ガスタービンから排出される燃焼ガ
スの熱量は、排ガスボイラで回収されるものの、排ガス
ボイラで熱回収された燃焼ガス、いわゆる排ガスは、ガ
ス中の除塵は行われるものの、そのまま、大気中に放出
するようにしているため、大気汚染の原因となる不具合
がある。特に、地球温暖化の観点から大気中への放出規
制の強化が今後予想されるガスタービン05から排出さ
れ、大気中へ放出される燃焼ガスCG中に多量に含まれ
るCO2 の分離、回収は、現状では殆んど何もなされず
に、そのまま大気AT中へ放出されている。
【0019】このため、今後、このようなCO2 の大気
放出規制が厳しくなった場合においては、燃焼ガスから
のCO2 の分離、回収装置に多額の費用を要することに
なるという不具合がある。
【0020】さらに、燃焼器03に酸化剤として供給さ
れる空気は、大気AT中の空気が、冷却されることな
く、そのまま圧縮されて供給されるようになっているた
めに、燃焼器03へ供給する所定圧力の圧縮空気にする
ためには、圧縮機02の駆動力が大きくなり、圧縮機0
2を駆動したガスタービンの余剰駆動力を外部に出力す
るようにした、外部へ出力できる駆動力分が低下し、特
に、大気温度が上昇する夏場においては、ガスタービン
設備から外部へ出力できる駆動力が低下するという不具
合もある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、動力を発生
させる燃料の動力変換効率が秀れているために、従来か
ら多用されているガスタービン設備および蒸気タービン
設備とを組合せたシステムからなる、コンバインドサイ
クル動力発生装置の上述した不具合を解消するため、高
温、高圧の燃焼ガス中に高圧水を噴射して、高濃度の水
蒸気を含む燃焼ガスを生成し、これによりガスタービン
を駆動するようにして、プラントを高価なものにする原
因となっていた、ボイラを不要にして安価なシステムに
でき、また、ガスタービンから抽気した一部の水蒸気の
顕熱および潜熱を利用して、燃焼ガス中に噴射する高圧
水を飽和水にし、復水時に冷却水によってシステム外に
排出される熱量を少くして、復水損水を小さくでき、ま
た、ガスタービンを作動させ、排出される燃焼ガスの混
合流体のうちの水蒸気を凝縮して、CO2 を分離回収す
るようにして、将来大気への放出規制が厳しくなった場
合においても、CO2の分離、回収を多額の費用を必要
とすることなく、実現でき、さらには、燃料には低温液
化燃料を使用するようにして、この冷熱により、燃焼器
へ供給される酸素(O2 )冷却して圧縮することによ
り、O2 の圧縮に要する圧縮機の動力を低減して、圧縮
機を駆動するガスタービンから得られる外部出力を大き
くできるガスタービン装置を提供することを課題とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のガス
タービン装置は、次の手段とした。
【0023】(1)ポンプで供給される低温の液化天然
ガス(LNG)等の液化燃料の冷熱で、供給された酸素
を冷却して、圧縮動力が小さくなる冷温の酸素にして圧
縮機に供給するとともに、酸素を冷却することによる、
酸素からの加熱により、液化燃料をガス状の燃料にする
冷却器を設けた。
【0024】(2)圧縮機から供給される圧縮された酸
素と冷却器から供給されるガス状の燃料とが導入され、
これらを燃焼させることにより発生した高温燃焼ガス中
に、高圧水供給ラインから供給される高圧水を噴射し
て、高濃度の水蒸気が含む燃焼ガスを発生させる燃焼器
を設けた。
【0025】(3)燃焼器で発生し、供給された高濃度
の水蒸気を含む燃焼ガスで作動し、圧縮機を駆動すると
ともに、動力を外部に出力させるようにしたガスタービ
ンを設けた。なお、ガスタービンは、燃焼ガスの圧力、
温度に対応して、効率良く動力を発生させることができ
るように、高圧、中圧、および低圧ガスタービン等から
なる複数個のものを設けるようにすることが好ましい。
【0026】(4)高濃度の水蒸気を含む燃焼ガスで作
動させるようにしたガスタービンから抽気される燃焼ガ
スで、燃焼器内の高温燃焼ガス中の噴射される前の高圧
水を加熱して、飽和水にする熱交換器を設けた。
【0027】なお、熱交換器は、ガスタービンと同数設
けるようにし、各ガスタービンからそれぞれ抽気された
燃焼ガスで、燃焼器内の高温燃焼ガス中の噴射される高
圧水を、抽気された燃焼ガスの圧力、温度に応じて、効
率良く加熱するようにすることが好ましい。また、高圧
水を加熱するために熱交換器に導入される燃焼ガスのう
ち、高圧水を加熱することにより冷却されて凝縮した水
蒸気分は、高圧水の供給ラインへ、さらに、燃焼ガスか
ら水蒸気分が分離され、殆んどが二酸化炭素であるガス
成分は、二酸化炭素回収ラインへそれぞれ戻すようにす
る戻し配管を設けることが好ましい。
【0028】(5)抽気されて熱交換器で高圧水の加熱
に使用された燃焼ガスを除く、ガスタービンから排出さ
れた燃焼ガスを、外部から導入された冷却水で冷却し
て、燃焼ガス中の水蒸気分を凝縮させて、高圧水として
供給ラインへ供給するとともに、燃焼ガスから水蒸気分
が分離された殆んどが二酸化炭素であるガス成分を分離
して、二酸化炭素回収ラインで回収できるようにした凝
縮器を設けた。
【0029】このように、本発明のガスタービン装置
は、上述(1)〜(5)の手段にしたことにより、液化
燃料がガス状にされた燃料とともに、高温燃焼ガスを発
生させる酸素は、液化燃料をガス状の燃料にするときの
冷熱により冷却され、低温となって圧縮機で圧縮される
ので、ガスタービンで駆動される圧縮機の駆動力を低減
することができ、ガスタービンから外部へ出力される駆
動力を大きくできる。
【0030】また、燃焼器内の高温燃焼ガスに高圧水に
噴射させて、高濃度の水蒸気を含む燃焼ガスを発生さ
せ、この燃焼ガスでガスタービンを駆動させるようにし
たので、ボイラの設置が不要になり、プラントが安価な
システムにできるとともに、ガスタービンを作動させる
燃焼ガスの作動エネルギが、高圧水の噴射により生成さ
れた水蒸気の付加により増大し、ガスタービンの出力を
増大させることができる。
【0031】また、ガスタービンから抽気した燃焼ガス
で高圧水を加熱して飽和水にする熱交換器を設けたこと
により、高温燃焼ガス中に噴射される高圧水を高温にで
き、高温燃焼ガス中への高圧水の噴射により生成される
燃焼ガスの温度低下を低減できるとともに、ガスタービ
ンから凝縮器に排出される燃焼ガスの量を少なくでき、
燃焼ガス中の水蒸気の凝縮時の冷却水によって外部へ放
出される熱量を少くできることにより、復水損失を低減
して、熱効率を向上させることができる。
【0032】上述した事項により、本発明のガスタービ
ン装置を設けるようにした動力発生装置では、熱効率を
向上させることができ、ガスタービン設備および蒸気タ
ービン設備を設けた、従来のコンバインドサイクル動力
発生装置と略同等の駆動力が得られるようになる。ま
た、凝縮器を設けたことにより、さらには、熱交換器を
設けたことにより、ガスタービンから排出される燃焼ガ
ス又はガスタービンから抽気される燃焼ガスを、冷却水
又は高圧水で冷却し、燃焼ガス中の水蒸気を凝縮させる
ことにより、燃焼ガス中の二酸化炭素等の抽出が容易に
なり、大気中に放出されることがなく、容易に分離回収
できるようになり、特に、地球環境保全の観点から大気
放出の規制強化が予測されている二酸化炭素の分離、回
収に、多額の投資を行う必要がなくなる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガスタービン装置
の実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は、本
発明のガスタービン装置の実施の第1形態を示すブロッ
ク図である。
【0034】図において、101は後述する燃焼器10
9から供給される高温、高圧で、しかも高濃度の水蒸気
を含む燃焼ガス121で作動する高圧ガスタービン、1
02は高圧ガスタービン101から排出される燃焼ガス
121のうち、抽気され、後述する第3段熱交換器10
8へ供給される第1段抽気燃焼ガス122を除く、残り
の燃焼ガス121で作動する中圧ガスタービン、103
は中圧ガスタービン102から排出される燃焼ガス12
1のうち、抽気され、後述する第2段熱交換器107へ
供給される第2段抽気燃焼ガス123を除く、残りの燃
焼ガス121で作動する低圧ガスタービンである。
【0035】また、104は、低圧ガスタービン103
から排出される燃焼ガス121のうち、抽気され、後述
する第1段熱交換器106へ供給される第3段抽気燃焼
ガス124を除く、残りの燃焼ガス121中の水蒸気成
分を外部から導入した冷却水125で凝縮し、高圧水1
26になる給水127と殆んどが二酸化炭素CO2 であ
る排気128とに分離する凝縮器である。
【0036】105は、凝縮器104で分離された給水
127を昇圧して、高圧水126にし、第1段熱交換器
106に供給するポンプである。106は、ポンプ10
5から供給された高圧水126を、低圧ガスタービン1
03から抽気された第3段抽気燃焼ガス124により、
第3段抽気燃焼ガス124の温度に対応した温度にまで
加熱する第1段熱交換器106である。
【0037】なお、第1段熱交換器106に導入され、
高圧水126を加熱した第3段抽気燃焼ガス124は、
第1段熱交換器106内で、高圧水126を加熱するこ
とにより、冷却され、水蒸気分が凝縮し、水分と二酸化
炭素CO2 を主成分とする排気128とに分離される。
このうち、水分は、戻し配管により、凝縮器104で凝
縮しポンプ105に供給される給水127中に戻され、
凝縮器104からの給水127とともに、ポンプ105
の吸入口に供給されてポンプ105で昇圧されて高圧水
126になる。また、排気128は、同様に戻し配管に
より、凝縮器104で分離され、凝縮器104から図示
省略した二酸化炭素回収装置へ回収される排気128中
に戻されて、二酸化炭素回収装置に回収される。
【0038】また、107は第1段熱交換器106で加
熱された高圧水126を、中圧ガスタービン102から
抽気された第2段抽気燃焼ガス123により、抽気蒸気
123の温度に対応した温度にまで加熱する第2段熱交
換器である。第2段熱交換器107に導入され、高圧水
126を加熱した第2段抽気燃焼ガス123は、第2段
熱交換器107内で第3段抽気燃焼ガス124と同様
に、高圧水126を加熱することにより、水分と排気1
26とに分離され、給水127はポンプ105の吸入口
に供給されるとともに、排気128は二酸化炭素回収装
置に回収される。
【0039】さらに、108は第2段熱交換器107で
加熱された高圧水126を、高圧ガスタービン101か
ら抽気された第1段抽気燃焼ガス122により、高圧水
126の飽和温度にまで加熱する第1段熱交換器であ
る。第1段熱交換器108に導入され、高圧水126を
加熱した第1段抽気燃焼ガス122は、第1段熱交換器
108内で、第3段抽気燃焼ガス124と同様に、第2
段熱交換器107から供給された高圧水126を飽和水
温度にまで加熱することにより、水分と排気128とに
分離され、給水127はポンプ105の吸入口に供給さ
れるとともに、排気128は二酸化炭素回収装置に回収
される。
【0040】110は、液化天然ガス(LNG)129
を図示省略したLNGタンクから、後述する燃焼器10
9に供給する燃料ポンプである。燃料ポンプ110から
燃焼器109に供給されるLNG129は、酸化剤とし
ての酸素O2 130が導入されるようにした冷却器11
1内で、O2 を冷却することにより加熱され、ガス状の
天然ガス131となって、燃焼器109に供給される。
また、冷却器111内でLNG129によって冷却され
た酸素130は、圧縮機112に導入された後、圧縮酸
素132となって燃焼器109に供給される。
【0041】また、燃焼器109は、圧縮機112から
の圧縮酸素132と冷却器111からの天然ガス131
とが導入され、内部に設置された点火器で着火されて、
又は内部に保存されている火炎により着火されて高温燃
焼ガスを発生させる。また、高温燃焼ガスを発生させて
いる燃焼器109の内部には、前述したように、第3段
熱交換器108によって飽和温度にまで加熱された高圧
水126が噴射され、高温、高圧で、しかも高濃度の水
蒸気を多量に含む燃焼ガス121が生成される。
【0042】また、燃焼器109では、酸化剤としてO
2 130が使用され、燃料として天然ガス131が使用
されるために、略完全燃焼し、水蒸気を除く燃焼ガス1
21の成分は殆んどがCO2 となる。この燃焼ガス12
1は、前述したように燃焼器109から高圧ガスタービ
ン101に供給され、高圧ガスタービン101を作動さ
せ、圧縮機112を駆動するとともに、外部へ駆動力を
出力する。
【0043】さらに、第3段熱交換器108で高圧水1
21を加熱するための第1段抽気燃焼ガス122が抽気
されて、高圧ガスタービン101から排出される燃焼ガ
ス121は、中圧ガスタービン102に供給され、中圧
ガスタービン102を作動させ、外部へ駆動力を出力す
るとともに、第2段熱交換器107で高圧水126を加
熱するための第2段抽気燃焼ガス123が抽気されて、
中圧ガスタービン102から排出される燃焼ガス121
は、低圧ガスタービン103に供給され、低圧ガスター
ビン103を作成させ、発電機等を駆動するための駆動
力を外部へ出力する。
【0044】本実施の形態のガスタービン装置は、上述
のように構成され、水蒸気を多量に含む高温、高圧の燃
焼ガス121は、高圧ガスタービン101、中圧タービ
ン102および低圧ガスタービン103に順次供給され
て、それぞれのガスタービン101、102、103か
ら、外部へ駆動力を供給すると共に、高圧ガスタービン
101では圧縮機112を駆動する。
【0045】そして、低圧ガスタービン103から排出
される燃焼ガス121が導入される凝縮器104では、
燃焼ガス121に含まれる水分を凝縮することにより、
水分とCO2 を主成分とする排気128とに分離する。
凝縮器104で分離された排気128は、二酸化炭素回
収装置に移送されて排気128中のCO2 を回収する。
【0046】さらに凝縮器104で凝縮した水分は、給
水127となってポンプ105で昇圧して、高圧水12
6にしたのち、第1段ないし第3段熱交換器106、1
07、108で低圧ガスタービン103、中圧ガスター
ビン102および高圧ガスタービン101のそれぞれ出
口から抽気した第3段抽気燃焼ガス124、第2段抽気
燃焼ガス123および第1段抽気燃焼ガス122の熱
を、それぞれ利用して飽和温度にまで昇温する。そし
て、飽和温度にまで昇温された、この高圧水126を高
温燃焼ガスを発生させている燃焼器109内に噴射して
水蒸気とする。
【0047】また燃料ポンプ110で昇圧したLNG1
29は、冷却器111に導入された酸素130の熱を吸
収して気化するとともに、酸素130を冷却する。ま
た、冷却された酸素130は、圧縮機112で昇圧した
のち、冷却器111内で燃焼器109内に導入された天
然ガス131と略完全燃焼し、高温燃焼ガスを発生さ
せ、これに、高圧水120を噴射することにより、多量
に水蒸気を含む燃焼ガスを発生させる。
【0048】このように、本実施の形態のガスタービン
装置は、上述の様に構成されているので、高温燃焼ガス
を発生させている燃焼器104内に飽和状態の高圧水1
26を噴射して、高温高圧状態の蒸気を発生させ、これ
によりガスタービン101、102、103に噴射し駆
動するようにしているので、通常のガスタービンの排気
から蒸気を発生させるボイラを使用する必要がなく、動
力発生装置を安価なシステムとすることができる。
【0049】また、各圧力レベルの燃焼ガス121の一
部を高圧ガスタービン101、中圧ガスタービン10
2、および低圧ガスタービン103のそれぞれから抽気
し、その顕熱、潜熱を利用して高圧水126を加熱をす
ることにより、燃焼ガス121中の水蒸気分を凝縮し
て、給水127となる水分を回収することにより、凝縮
器104での復水時に生じる熱損失を減少させることが
できる。
【0050】さらに、天然ガス131と酸素130との
燃焼とすることにより、燃焼ガス121をCO2 と水蒸
気のみの成分のものとすることができ、凝縮器104で
水蒸気を凝縮させることにより、容易にCO2 128と
水分とに分離することができ、燃焼ガス121からのC
2 128を除去する装置に、多額の投資をする必要が
なくなる。さらに、燃料としてLNG128を使用し、
この冷熱を利用して、酸素130を冷却したのち、これ
を圧縮するようにしたことにより圧縮機112の動力を
大幅に減少させることができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のガスター
ビン装置は、燃料として使用されるLNGの冷熱を利用
して、酸素を予冷したのち、酸素を圧縮して燃焼器に供
給するようにした冷却器、高温燃焼ガス中に高圧水を噴
射して、高濃度の水蒸気を含む燃焼ガスを生成する燃焼
器、燃焼器で生成した燃焼ガスで作動し、動力を外部に
出力させるようにしたガスタービン、高圧水をガスター
ビンから抽気した一部の燃焼ガスの顕熱、および潜熱を
利用して、飽和水とする熱交換器、ガスタービンから排
出される燃焼ガスの混合流体のうち水分を凝縮して、C
2 を分離回収する様にした凝縮器を設けたことによ
り、 (1)ガスタービンから排出される燃焼ガスから熱回収
を行うためのボイラが不要になるため、安価なシステム
とすることができる。
【0052】(2)ガスタービン各圧力レベルから一部
の燃焼ガスを抽気し、これで高圧水を予熱することによ
り、熱回収することができ、従来プラント効率を低減さ
せる原因となっていた、復水損失を減少することができ
る。
【0053】(3)燃焼ガスを水蒸気とCO2 の二成分
系とし、水蒸気を凝縮することにより、CO2 を容易に
分離することができ、安価なCO2 回収装置により、大
気中へのCO2 の放出をなくすることができる。
【0054】(4)燃料として使用されるLNGの冷熱
を利用して、酸素を冷却したのち酸素を圧縮するため、
酸素の圧縮する圧縮機の動力が少なくてすみ、ガスター
ビンで発生する駆動力を外部へ多量に取り出すことがで
き、プラント効率を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスタービン装置の実施の第1形態を
示すブロック図、
【図2】従来のガスタービン発電設備と蒸気タービン発
電設備とからなるコンバインドサイクル発電プラントを
示すブロック図である。
【符号の説明】
101 高圧ガスタービン 102 中圧ガスタービン 103 低圧ガスタービン 104 凝縮器 105 ポンプ 106 第1段熱交換器 107 第2段熱交換器 108 第3段熱交換器 109 燃焼器 110 燃料ポンプ 111 冷却器 112 圧縮機 121 燃焼ガス 122 第1段抽気燃焼ガス 123 第2段抽気燃焼ガス 124 第3段抽気燃焼ガス 125 冷却水 126 高圧水 127 給水 128 排気(CO2 ) 129 液化天然ガス(LNG) 130 酸素 131 天然ガス 132 圧縮酸素 01 ガスタービン発電設備 02 圧縮機 03 燃焼器 04 (ガスタービン発電機) 05 ガスタービン 06 蒸気タービン発電設備 07 排ガスボイラ 08 高圧蒸気発生器 09 再熱器 010 中圧蒸気発生器 011 低圧蒸気発生器 012 蒸気タービン 013 高圧蒸気タービン 014 中圧蒸気タービン 015 低圧蒸気タービン 016 (蒸気タービン)発電機 017 給水装置 018 復水器 019 復水ポンプ 020 給水ポンプ 021 真空ポンプ 022 再熱管 023 蒸気遮断弁 024 高圧蒸気加減弁 025 高圧蒸気管 026 再熱蒸気加減弁 027 再熱蒸気管 028 低圧蒸気加減弁 029 低圧蒸気管 030 バイパス管 031 蒸気供給装置 AT 大気 F 燃料 CG 燃焼ガス FW 給水
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23C 11/00 301 F23C 11/00 301 (72)発明者 秋田 栄司 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 (72)発明者 西田 幸一 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内 Fターム(参考) 3K065 TA00 TC08 TD05 TE06 TF05

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入された酸素を液化燃料の冷熱で冷却
    して圧縮機に供給するとともに、前記酸素からの放熱に
    より前記液化燃料をガス状の燃料にする冷却器と、前記
    圧縮機からの前記酸素と前記燃料とを導入して発生させ
    た高温燃焼ガス中に高圧水を噴射して、高濃度の水蒸気
    を含む燃焼ガスを発生させる燃焼器と、前記燃焼器から
    供給される前記燃焼ガスで作動するガスタービンと、前
    記ガスタービンから抽気された前記燃焼ガスで前記燃焼
    器に噴射前の高圧水を加熱して、飽和状態にする熱交換
    器と、前記ガスタービンから排出される前記燃焼ガスを
    冷却し、前記燃焼ガス中の水分を凝縮して二酸化炭素を
    分離する凝縮器とを設けたことを特徴とするガスタービ
    ン装置。
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