JP2000121296A - 電気雷管用塞栓及びその製作方法 - Google Patents

電気雷管用塞栓及びその製作方法

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JP2000121296A
JP2000121296A JP10303377A JP30337798A JP2000121296A JP 2000121296 A JP2000121296 A JP 2000121296A JP 10303377 A JP10303377 A JP 10303377A JP 30337798 A JP30337798 A JP 30337798A JP 2000121296 A JP2000121296 A JP 2000121296A
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electric detonator
pin
lead pin
wire
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JP10303377A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Takegawa
博紹 竹川
Hitoshi Yamanaka
仁 山中
Yasuhiko Tomitaka
康彦 冨高
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Uchihashi Estec Co Ltd
Original Assignee
Uchihashi Estec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】リ−ドピンに絶縁被覆リ−ド線の銅素線撚り導
体を強固にかつ短時間で接合できる電気雷管用塞栓の製
作方法を提供する。 【解決手段】封止用口金3に入れた封止剤4の溶融凝固
後に、リ−ドピン21,22の後端面に絶縁被覆リ−ド
線61,62の錫被覆銅素線の集合導体を突合せ溶接す
る。よって、封止用口金の姿勢決めが容易となり、作業
性が向上する。また、絶縁性の向上も期待できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気雷管用塞栓及び
その製作方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】爆破作業に用いる電気雷管、コンクリ−
ト破砕器に用いる電気雷管、自動車用エアバックに用い
る電気雷管等の塞栓として、図11の(イ)に示すよう
に、ヘッダ−1’に一対のリ−ドピン21’,22’の
先端部を挿通し、その絶縁ヘッダ−1’の背面に封止用
口金3’を当接し、該口金3’内にガラス封止剤4’を
入れ、焼成によるガラス封止剤の溶融・凝固により封止
を行うものが公知であり、図11の(ロ)に示すよう
に、塞栓のリ−ドピン21’,22’の先端間に電橋線
51’を接続し、着火薬52’を収納した金属外筒5
3’に当該塞栓を装着して電気雷管を組立てリ−ドピン
21’,22’を検知回路に導通し、検知回路の作動に
よる電橋線51’の通電発熱で着火薬52’を点火させ
金属外筒53’を破裂させている。
【0003】上記リ−ドピンと検知回路との導通には、
リ−ドピンに予め電線を接続しておき、この電線を検知
回路に結線することがあり、この電線の接続には、リ−
ドピン(外径はほぼ1mm程度)の間隔が2〜3mmと
狭く作業スペ−ス上の制約があり、従来、リ−ドピン
の後端面と絶縁被覆リ−ド線の口出し導体を突合せ状態
ではんだ付けする方式、絶縁被覆リ−ド線の口出し導
体に端子を圧縮接続し、この端子の筒状部をリ−ドピン
の後端部に挿通し、それらの間をスポット溶接する方式
(実用新案登録弟2536356号)が公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、のは
んだ付け方式では、強度が充分ではなく信頼性に問題が
あり、の端子方式では、作業性に問題があり、また端
子部材を必要とすることによる材料費の増加もあってコ
ストアップが避けられない。そこで、溶接方式の使用が
検討されており、その溶接法としては、リ−ドピンの間
隔に起因する作業スペ−スの制約上突合せ溶接が注目さ
れる。
【0005】しかしながら、上記リ−ドピンの材質がガ
ラス封止剤との接着上、鉄−ニッケル合金、鉄−クロム
合金、コバ−ル等に限定され、かかる高融点合金と絶縁
被覆リ−ド線の導体との溶接、すなわち銅導体との溶接
は、両金属の融点に大差があるために困難である。現
に、本発明者等において、鉄−ニッケル合金(鉄−50
ニッケル)と銅素線撚り導体とをア−ク溶接法により突
合せ溶接することを試みたところ、銅素線の先端がボ−
ル化し、素線のそのボ−ルに臨む根元箇所が痩せ細り、
こぶ状の突合せ溶接部に臨む素線の根元箇所に断線が往
々にして生じ、満足に溶接することができなかった。
【0006】ところが、予想外にも錫めっき銅素線の撚
り導体を使用したところ、上記断線の発生なく満足に溶
接できた。従来、銅素線撚り導体のはんだ付け性をよく
するために、銅素線に錫めっきを施すことが知られてい
る。これは、はんだと銅との界面に錫合金層を形成し、
この合金層により銅とはんだとの間の結合強度を高める
こと、はんだの銅素線への濡れ性を向上させることにあ
る。しかしながら、溶接では両母材が溶融液相化されて
凝固により一体的に接合されるのであり、母材の液相化
を伴わないはんだ付けとは基本的に異なり、上記錫めっ
きが有効に作用することは予測し難く、現に、上記錫め
っき銅素線撚り導体とリ−ドピンとの溶接部の断面の金
属学的組織を電子顕微鏡により検査したが、錫原子を含
む金属化合物の生成は認められなかった。
【0007】上記リ−ドピンと錫めっき銅素線撚り導体
との満足な溶接における錫めっき層の作用は、一概には
論じ難いが、撚り導体の銅素線間が錫の溶融により相互
に連繋されてあたかも太線化され、その太線化のために
上記した素線先端のボ−ル化が抑えられ、ボ−ルに臨む
素線根元の痩せ細りが防止されることが、その作用の一
つとして推定できる。
【0008】本発明の目的は、上記予想外の知見に基づ
きリ−ドピンに絶縁被覆リ−ド線の銅素線撚り導体を強
固にかつ短時間で接合できる電気雷管用塞栓及びその製
作方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気雷管用
塞栓は、少なくとも一本のリ−ドピンの先端部が封止用
口金に挿通され、該口金内が封止剤の溶融凝固により封
止され、リ−ドピンの後端面に絶縁被覆リ−ド線の錫被
覆銅素線の集合導体が突合せ溶接されてなることを特徴
とする構成であり、錫被覆銅素線の外径は0.4mm以
下とされ、リ−ドピンの材質は鉄−ニッケル合金、鉄−
クロム合金、鉄−ニッケル−コバルト合金、鉄−ニッケ
ル−クロム合金の何れかとされる。
【0010】本発明に係る電気雷管用塞栓の製作方法
は、封止用口金に入れた封止剤の溶融凝固後に、リ−ド
ピンの後端面に絶縁被覆リ−ド線の錫被覆銅素線の集合
導体を突合せ溶接することを特徴とする構成である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。図1は本発明において使
用される、電気雷管用塞栓のリ−ドピンと絶縁被覆リ−
ド線の口出し撚り導体との溶接方法を示す図面である。
図1(イ)〜図1の(ハ)において、Eは電気雷管用塞
栓を示し、一対のリ−ドピン21,22の先端部を絶縁
ヘッダ−1を当接した封止用口金3内にガラス封止剤4
の溶融凝固により封止してあり、リ−ドピンにはガラス
との接着性に優れた合金、例えば鉄−ニッケル合金を使
用してある。このリ−ドピンの直径は、通常1〜2mm
とされ、リ−ドピン間の間隔は通常1.5〜3.5mm
とされている。61,62は絶縁被覆リ−ド線であり、
錫被覆銅素線の撚り導体611上に合成樹脂絶縁層61
2を被覆してある。この絶縁被覆リ−ド線の導体外径は
リ−ドピン外径に等しい1〜2mmとされ、素線直径は
0.4〜0.18mm、素線本数は7〜50本とされて
いる。錫被覆の厚みは10〜0.1μmとされ、溶融め
っきまたは電解めっきにより被覆されている。
【0012】上記電気雷管用塞栓のリ−ドピンに絶縁被
覆リ−ド線の錫被覆銅素線撚り導体を溶接するには、、
図1の(イ)に示すように、塞栓Eをヘッダ−1の並行
な平坦面においてクランプ治具71で挾持し、クランプ
治具71のア−ス金具でリ−ドピン21,22を接地す
る。また、絶縁被覆リ−ド線の撚り導体を口出し、この
口出し撚り導体を溶接電極72で挾持する。
【0013】ついで、リ−ドピンの後端と口出し撚り導
体の先端との間を所定の間隙(標準間隔は1mm)に調
節し、溶接装置(図示せず)のコンデンサ充電電荷を放
電させて前記間隙にア−クを発生させる。ア−クは原子
や分子等の中性粒子とそれらのイオン及び電子等の帯電
粒子で構成されているプラズマであり、ア−ク電流は主
に電子によって担われ、そのア−ク電流によるジュ−ル
熱の発生と周囲への熱伝導や放射によるエネルギ−損失
との釣合いで加熱状態が律せられ、そのア−ク柱の温度
分布が軸心を中心とする点対称であり、軸心側ほど高温
度となり、軸心より離れるに従って温度が低くなってい
き、軸心周りの周方向に沿っての温度はほぼ一様であ
る。この温度分布のア−クで口出し撚り導体の先端が溶
融された際、図1の(ロ)に示すように、リ−ドピンの
後端と口出し撚り導体の先端とを相互に加圧接触させ、
この加圧接触により口出し撚り導体先端をこぶ状に膨ら
ませてリ−ドピン後端に溶着させる。
【0014】上記溶接は両リ−ドピンに対し時間的に別
個に、または同時の何れでも行うことができる。
【0015】上記ア−ク熱のために口出し撚り導体にお
いては、素線の銅の溶融前に錫被覆層の溶融により素線
相互間が連繋されてあたかも単体のブロックとされるの
で、素線間が連繋されていないときの素線先端のボ−ル
化が防止され、そのボ−ルに臨む素線根元の痩せ細りが
よく抑えられる。
【0016】上記のように絶縁被覆リ−ド線の撚り導体
の素線に錫めっきを施せば、こぶ状溶接部に臨む素線根
元の痩せ細りや断線を防止できるが、錫被覆のない銅素
線の撚り導体ではこの痩せ細りや断線の発生が避けられ
ず、このことは次の試験からも確認できる。
【0017】〔試験内容〕絶縁被覆リ−ド線に、錫めっ
き厚み0.7μm,外径0.19mmの錫被覆めっき銅
素線を19本集合(撚りなし)した外径1.0mmの導
体上に厚み0.3mmの塩化ビニル樹脂層を被覆したも
のを用い、直径1.0mmの鉄−ニッケル(鉄−50ニ
ッケル)製リ−ドピンを上記の溶接方法により突合せ溶
接した試料a、この試料aに対し素線を撚り合わせて集
合した試料b、試料bに対し銅素線に錫めっき無しのも
のを使用した試料cのそれぞれを10個づつ作成し、溶
接部を検査したところ、試料a及びbでは、素線の断線
乃至は痩せ細ったものは皆無であったが、試料cでは、
試料10個中の6個に素線の断線が生じ、残り4個の素
線断線のないものでも素線の痩せ細りが観られた。更
に、試料a及びbの上記の各10個の試料と素線断線の
生じなかった4個の試料cの引張り強度を測定したとこ
ろ、試料aでは11.9kgf(平均値)、試料bでは1
2.2kgf(平均値)であったのに対し、試料cでは6.
7kgf(平均値)に過ぎなかった。
【0018】これらの試験結果から、本発明にかかわる
電気雷管用塞栓においては、リ−ドピンと絶縁被覆リ−
ド線の口出し撚り導体との接合強度が高く、優れた信頼
性を保証できることが明らかである。また、その接合を
突合せ方式で、かつア−ク持続時間が数秒以内のア−ク
溶接により行っているから、1.5〜3.5mmという
狭いリ−ドピン間隔のもとでもスペ−ス上の制約を排除
して容易に迅速に接合できる。
【0019】なお、錫被覆無しの銅素線の撚り導体で
も、素線が0.4mmを越せば、前記した素線の断線を
防止できる割合が高くなるが、かかる撚り導体では導体
径がリ−ドピン径にほぼ等しい所望の可撓性を有する絶
縁被覆リ−ド線を得ることが困難であり、工業的な電気
雷管用塞栓を提供し難い。また、リ−ドピンが銅であれ
ば、溶接温度を低くでき前記した素線の断線は防止でき
るが、銅リ−ドピンではガラス封止剤との接着性が悪
く、工業的な電気雷管用塞栓を提供し難い。
【0020】本発明に係る電気雷管用塞栓の製作方法に
よれば、ガラス封止剤の焼成による溶融凝固の後リ−ド
ピンに絶縁被覆リ−ド線の導体を接合するから、絶縁被
覆リ−ド線の被覆層を損傷させることなくその絶縁性を
良好に保持しつつ、絶縁被覆リ−ド線を安全に接合でき
る。また、リ−ドピンに絶縁被覆リ−ド線の口出し導体
を突合せ方式のア−ク溶接により接合するから、リ−ド
ピンの間隔が極めて狭いにもかかわらず良好な作業性で
短時間にて接合できる。また、リ−ドピンに絶縁被覆リ
−ド線を接合する前に、リ−ドピンの封止用口金に対す
る封止を行うから、封止用口金の姿勢決めが容易であ
り、かかる点からも電気雷管用塞栓製作の良好作業性を
保証できる。
【0021】図2は本発明に係る電気雷管用塞栓の一例
を示している。図2において、1は板状の絶縁ヘッダ−
であり、封止剤例えばガラスの焼成凝固に熱的に耐え得
る耐熱性絶縁物が使用され、例えばアルミナ等のセラミ
ックスが好適である。21(22)はリ−ドピンであり
(通常は円形断面とされるが、三角形や四角形の多角形
とすることも可能である)、一方のリ−ドピン21の先
端は厚みが絶縁ヘッダ−1の厚みに実質的に等しい厚肉
鍔212に成形し、他方のリ−ドピン22の先端は厚肉
鍔212よりも薄い厚みの薄肉鍔222(厚みは厚肉鍔
の厚みの20〜80%程度)に成形してある。これらの
リ−ドピンにはガラス封止剤との接着性に優れ、かつ電
橋線との溶接が容易な金属が使用され、例えば封止剤が
ガラスの場合、Fe−Ni合金(例えばFe−50N
i、Fe−42Ni等)、Fe−Cr合金(例えばCr
25〜30、Fe残)、コバ−ル(Ni29,Co1
7,残Fe)、シルバニア(Ni42,Cr6,Fe
残)等が好適である。
【0022】上記絶縁ヘッダ−1には厚肉鍔212を受
容させるための貫通孔11と上記薄肉鍔222を受容さ
せるための有底穴12を設け、この有底穴12の底には
他方のリ−ドピン22が挿通されるリ−ドピン挿通孔1
21を設けてある。
【0023】3は封止用口金であり側壁31と底壁32
とを有し、底壁32にはリ−ドピン21が挿通されるピ
ン挿通孔321と他方のリ−ドピン22の外径よりも大
きな孔径のピン挿通孔322とを穿設してある。この封
止用口金3には充分な剛性を有する金属が使用され、例
えばステンレス、鉄が好適である。4は封止用口金3内
を封止したガラス封止剤であり、特に鉛ガラスが好適で
ある。61(62)はリ−ドピン21(22)に上記方
法により口出し撚り導体を突合せ溶接した絶縁被覆リ−
ド線であり、導体には錫被覆銅素線の複数本を集合した
もの、特に撚り合わせにより集合したものを用いてあ
る。
【0024】上記電気雷管用塞栓を本発明に係る方法に
より製作するには、図3の(イ)において、封止用口金
3の底壁32と一方のリ−ドピン21の厚肉鍔212と
を予め溶接等で接合しておく。図3の(イ)において、
絶縁ヘッダ−1の孔開き底12の有底穴のその底孔12
1に他方のリ−ドピン22を挿通のうえそのリ−ドピン
22の薄肉鍔222を有底穴12に納めた状態で絶縁ヘ
ッダ−1を作業盤5上に水平に載置し、この絶縁ヘッダ
−1上に上記のリ−ドピン21を接合した封止用口金3
を載置して絶縁ヘッダ−1の貫通孔11に厚肉鍔212
を収容すると共に封止用口金3で絶縁ヘッダ−1を押さ
えつけリ−ドピン21,22を垂直に支持する。次い
で、封止用口金3内にガラス封止剤4、例えばガラスペ
−スト(ガラス粉を有機溶剤で混練したもの)を入れ、
ガラスの溶融温度(鉛ガラスの場合で400℃〜600
℃)以上の温度で焼成し封止剤4の溶融・凝固をまって
封止を終了する。
【0025】上記の実施例では、リ−ドピン21の厚肉
鍔212と封止用口金3の底壁32とを溶接等により接
合して電気的に導通しているが、単にそれらの間を接触
させて電気的導通を確保することも可能である。この場
合は、上記の製作過程が変更され、図3の(イ)におい
て、一方のリ−ドピン21の厚肉鍔212を絶縁ヘッダ
−1の貫通孔11に納めると共に他方のリ−ドピン22
を有底穴12底部のリ−ドピン挿通孔121に挿通して
薄肉鍔222を有底穴12に納めた状態で作業盤5上に
絶縁ヘッダ−1を水平に載置支持し、次いで、封止用口
金3の各孔321,322に各リ−ドピン21,22を
通して封止用口金3を絶縁ヘッダ−1上に載置して封止
用口金3の底壁32で厚肉鍔212及び絶縁ヘッダ−1
を押さえつけリ−ドピン21,22を垂直に支持し、こ
の状態で封止用口金3の封止を行う。
【0026】上記何れの場合も、封止用口金3内の封止
後に図2の(ロ)に示すように各リ−ドピン21(2
2)の後端に絶縁被覆リ−ド線61(62)の口出した
錫被覆銅素線集合導体を前記した方法によりア−ク突合
せ溶接し、これにて本発明による電気雷管用塞栓の製作
を終了する。
【0027】図4は本発明に係る電気雷管用塞栓の別例
を示している。図4において、1は絶縁ヘッダ−、例え
ばセラミックスヘッダ−である。21(22)はリ−ド
ピンであり、一方のリ−ドピン21の先端には絶縁ヘッ
ダ−1の厚さに等しい厚さの厚肉鍔212を設け、上記
絶縁ヘッダ−1には厚肉鍔受容孔11を設けてある。ま
た、他方のリ−ドピン22の先端近傍には鍔部222を
設け、上記絶縁ヘッダ−1にはこのリ−ドピン22の先
端部を挿通するための挿通孔120を設けると共に絶縁
ヘッダ−1の裏面側にこの挿通孔120の周りを隆起し
てなる突出部13を設けてある。
【0028】3は封止用口金であり、側壁31と底壁3
2とを有し、底壁32には絶縁ヘッダ−1の突出部13
(突出部13の高さは底壁32の厚さよりも大である)
を頭出させるための孔322と一方のリ−ドピン21を
挿通するための孔321を穿設してある。4は封止用口
金3内に入れて溶融・凝固した封止剤、例えばガラスで
ある。
【0029】61(62)は上記リ−ドピン21(2
2)に口出し導体を溶接した絶縁被覆リ−ド線であり、
前記と同様導体には錫被覆銅素線の複数本を集合したも
の、特に撚り合わせにより集合したものを用いてある。
【0030】上記電気雷管用塞栓を本発明に係る方法に
より製作するには、図5の(イ)において、作業盤5上
に絶縁ヘッダ−1を水平に載置支持し、一方のリ−ドピ
ン21の厚肉鍔212を絶縁ヘッダ−1の貫通孔11に
挿入する。また、他方のリ−ドピン22の先端部を絶縁
ヘッダ−1の挿通孔120に挿通し、鍔部222を絶縁
ヘッダ−1の突出部13の先端平面に支承させる。次い
で、封止用口金3の各孔321,322に各リ−ドピン
21,22を通して封止用口金3を絶縁ヘッダ−1上に
当接し、絶縁ヘッダ−1の突出部13を封止用口金3の
底壁32から頭出させると共に一方のリ−ドピン21の
先端の鍔212を封止用口金3の底壁32で抑えつけ、
この状態で封止用口金3内に封止剤4、例えばガラスペ
−ストを入れ、全体を封止剤の溶融温度以上の温度で焼
成し、封止剤4の溶融・凝固をまって封止を完結する。
この封止後、図5の(ロ)に示すように、絶縁被覆リ−
ド線61(62)の口出した錫被覆銅素線集合導体をリ
−ドピン21(22)に前記した方法により突合せア−
ク溶接し、これにて電気雷管用塞栓の製作を終了する。
【0031】図6及び図7は本発明に係る上記それぞれ
の電気雷管用塞栓を組み込んでなる電気雷管を示し、電
気雷管用塞栓のリ−ドピン21,22間に電橋線51
(鉄、ニッケル、モリブデン、白金、タングステン、タ
ンタル、ニッケル−クロム合金、鉄−クロム−アルミニ
ウム合金等の線)を接続し、この塞栓を着火薬52入り
の金属外筒53内に挿入し、封止用口金3の縁端と外筒
53の縁端とを溶接シ−ルした構成であり、各リ−ドピ
ン21(22)に導体を接続した絶縁被覆リ−ド線61
(62)を検知回路に結線して使用する。
【0032】更に、図6または図7において、両リ−ド
ピン21,22が電橋線51で電気的に導通され、外筒
53と口金3との溶接及び口金3と一方のリ−ドピン先
端部212との電気的接触により金属外筒53とリ−ド
ピン221の間が電気的に導通されているから、両リ−
ドピン21,22と金属外筒53との間での過大な誘導
電位差の発生を防止でき、この過大電位差が発生すると
きの放電に基づく電気雷管の暴発を排除できること、他
方のリ−ドピン22と封止用口金3の底壁32との間が
充分な沿面距離b’で隔離されているから、作動時、電
橋線51に電流を封止用口金3への電流漏洩無しに流し
得て電橋線51のジュ−ル発熱による着火薬52の着火
を確実に行わせ得ること等と前記コネクタ−における差
し込み接触界面の接触抵抗の安定性とが相俟って優れた
作動信頼性乃至は確実性を保証できる。
【0033】図8は本発明に係る電気雷管用塞栓の一例
を示し、一方のリ−ドピン21の先端部が厚肉封止用口
金3に挿入され、該封止用口金3内に入れられた封止剤
4が溶融・凝固されて封止が行われ、口出しされた絶縁
被覆リ−ド線61の錫被覆銅素線集合導体がリ−ドピン
21に前記した突合せア−ク溶接により接合され、他の
口出しされた絶縁被覆リ−ド線62の錫被覆銅素線集合
導体が厚肉封止用口金3の端面に接合されたりれリ−ド
ピン22に突合せア−ク溶接等により接合されている。
【0034】この電気雷管用塞栓を製作するには、図9
の(イ)に示すように端板8上に封止用口金3を載置す
ると共にリ−ドピン21を垂直に支持し、封止用口金3
に封止剤4例えばガラスペ−ストを入れ、この封止剤を
溶融凝固し、更に図9の(ロ)に示すように端板を外
し、更に図9の(ハ)に示すように前面を研削してリ−
ドピン端面21eと封止剤端面4eと封止用口金端面3
eとを面一にし、而るのち、図8に示すように絶縁被覆
リ−ド線61の錫被覆銅素線集合導体の口出し導体をリ
−ドピン21に前記した方法により溶接し、別の絶縁被
覆リ−ド線62の錫被覆銅素線集合導体の口出し導体を
口金3に接合した別のリ−ドピン22に溶接し、これに
て図8に示す電気雷管用塞栓の製作を終了する。上記別
の絶縁被覆リ−ド線62の錫被覆銅素線集合導体の口出
し導体を口金3に直接溶接することもできる。
【0035】図10は図8に示す本発明に係る電気雷管
用塞栓を組み込んでなる電気雷管を示し、電気雷管用塞
栓の一方のリ−ドピン21の先端面と封止用口金3の前
端面との間に電橋線51を接続し、この塞栓を着火薬5
2入りの金属外筒53内に挿入し、封止用口金3の縁端
と外筒53の縁端とを溶接シ−ルした構成であり、絶縁
被覆リ−ド線61,62を検知回路に結線して使用す
る。
【0036】この電気雷管においても、外筒53と他方
のリ−ドピン22とが封止用口金3を介して電気的に導
通され、一方のリ−ドピン21が外筒53に電橋線51
と封止用口金3とを介して電気的に導通されているか
ら、両リ−ドピン21,22と金属外筒53との間での
過大な誘導電位差の発生を防止できること、電橋線51
に対し封止用口金3が直列に挿入されていても封止用口
金3が厚肉であって極めて低抵抗であるから作動時に電
橋線51に充分な電流を流し得て電橋線51のジュ−ル
発熱による着火薬52の着火を確実に行わせ得ること等
と前記したコネクタ−における差し込み接触界面の接触
抵抗の安定性とが相俟って優れた作動信頼性乃至は確実
性を保証できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、塞栓本体のリ−ドピン
に絶縁被覆リ−ド線の口出し導体を充分な強度で接合し
た信頼性に優れた電気雷管用塞栓を提供できる。また、
本発明に係る電気雷管用塞栓の製作方法によれば、リ−
ドピンと絶縁被覆リ−ド線の口出し導体とを強固に突合
せ溶接でき、リ−ドピン間の狭い間隔にもかかわらず良
好な作業性で短時間でリ−ドピンと絶縁被覆リ−ド線と
を接合でき、さらに、封止用口金に対するリ−ドピンの
ガラス封止をリ−ドピンへの絶縁被覆リ−ド線の接合前
に行っているから、封止も良好な作業性のもとで行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用するリ−ドピンと絶縁被覆
リ−ド線の口出し導体との溶接方法を示す図面である。
【図2】本発明に係る電気雷管用塞栓の一例を示す図面
である。
【図3】図2の電気雷管用塞栓の製作方法を示す図面で
ある。
【図4】本発明に係るた電気雷管用塞栓の上記とは別の
実施例を示す図面である。
【図5】図4の電気雷管用塞栓の製作方法を示す図面で
ある。
【図6】図2の電気雷管用塞栓の使用状態を示す図面で
ある。
【図7】図4の電気雷管用塞栓の使用状態を示す図面で
ある。
【図8】本発明に係るた電気雷管用塞栓の上記とは別の
実施例を示す図面である。
【図9】図8の電気雷管用塞栓の製作方法を示す図面で
ある。
【図10】図8の電気雷管用塞栓の使用状態を示す図面
である。
【図11】従来の電気雷管用塞栓及び電気雷管を示す図
面である。
【符号の説明】
1 絶縁ヘッダ− 21 リ−ドピン 22 リ−ドピン 3 封止用口金 4 ガラス封止剤 61 絶縁被覆リ−ド線 62 絶縁被覆リ−ド線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨高 康彦 大阪市中央区島之内1丁目11番28号 内橋 エステック株式会社内 Fターム(参考) 3D054 DD23 FF17 4E001 AA03 BB00 CC04 4E081 YN10 YX02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一本のリ−ドピンの先端部が封
    止用口金に挿通され、該口金内が封止剤の溶融凝固によ
    り封止され、リ−ドピンの後端面に絶縁被覆リ−ド線の
    錫被覆銅素線の集合導体が突合せ溶接されてなることを
    特徴とする電気雷管用塞栓。
  2. 【請求項2】錫被覆銅素線の外径が0.4mm以下であ
    る請求項1記載の電気雷管用塞栓。
  3. 【請求項3】リ−ドピンが鉄−ニッケル合金、鉄−クロ
    ム合金、鉄−ニッケル−コバルト合金、鉄−ニッケル−
    クロム合金の何れかである請求項1または2記載の電気
    雷管用塞栓。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3何れか記載の電気雷管用塞
    栓を製作する方法であり、封止用口金に入れた封止剤の
    溶融凝固後に、リ−ドピンの後端面に絶縁被覆リ−ド線
    の錫被覆銅素線の集合導体を突合せ溶接することを特徴
    とする電気雷管用塞栓の製作方法。
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