JP2000120805A - チェーンブッシュおよびブッシュドチェーン - Google Patents

チェーンブッシュおよびブッシュドチェーン

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JP2000120805A
JP2000120805A JP10288424A JP28842498A JP2000120805A JP 2000120805 A JP2000120805 A JP 2000120805A JP 10288424 A JP10288424 A JP 10288424A JP 28842498 A JP28842498 A JP 28842498A JP 2000120805 A JP2000120805 A JP 2000120805A
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JP
Japan
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chain
bush
carbon fiber
carbon
fiber reinforced
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JP10288424A
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English (en)
Inventor
Rei Kato
令 加藤
Kenji Nakano
健治 中野
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 含油率を増加させるために焼結密度を高くす
る必要もなく、また、金属製部材のみで構成された駆動
用または搬送用のチェーンでは使用できない高温環境下
でも使用できる駆動用または搬送用のチェーンを製造す
るために使用するチェーンブッシュ、および同ブッシュ
を使用して製造したブッシュドチェーンの提供。 【解決手段】 チェーンブッシュを炭素繊維強化炭素複
合材料から製造することにより課題達成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、含油ブッシュド
チェーンの代替用のチェーンブッシュとしても使用可能
な高温環境下で使用する駆動または搬送用のチェーンに
装着するブッシュ、および同ブッシュを使用したブッシ
ュドチェーンに関する。
【0002】
【従来の技術】 定期的に給油することを必要としない
含油ブッシュドチェーンの場合には、含油率を高める工
夫が色々なされているが、そのような試みの1つとし
て、特定の焼結密度を有し、その上に装着されるローラ
の肉厚よりも特定の範囲内で肉厚として使用することが
実開平1−108445号公報に提案されている。しか
し、この様な含油ブッシュドチェーンは油を含有してい
るために、食品加工の分野では、その使用が限定されて
いる。一方、高温環境下で使用される駆動または搬送用
のチェーンの部材またはチェーンそのものを炭素繊維強
化炭素複合材料を使用して作製するという提案は、これ
までに色々なされている。例えば、特公平3−5581
号公報には、炭素繊維を一定の方式に従い型の上に巻き
付け、これを接着剤で固定して作製した部材を使用して
製造する搬送用手段が、また、特公平8−30519号
公報には、炭素繊維強化炭素複合材料を少なくとも引張
り強度部材として使用した駆動用または搬送用のチェー
ンが開示されている。しかしながら、実際には、炭素繊
維強化炭素複合材料を少なくともその一部に使用した駆
動用または搬送用のチェーンは極めて限られた分野で使
用されているに過ぎない。これは、炭素繊維強化炭素複
合材料が依然として高価であるか、または炭素繊維強化
炭素複合材料からチェーン用部品を製造する際の加工上
の各種の制約によるものと考えられている。さらに、炭
素繊維強化炭素複合材料では使用環境によっては所望と
する耐久性が出ないことがあるなどの障害が考えられ
る。また、更には、炭素繊維強化炭素複合材料と金属と
の熱膨張率の不一致により各部材間の嵌合力に緩みが生
じ、チェーン構造を維持できなくなるといった障害もあ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、食品加工
の分野でも、油を使用していないために、油による製品
への汚染などに特別に留意することなく使用でき、ま
た、特に高温環境下で使用する駆動用または搬送用のチ
ェーンであって、炭素繊維強化炭素複合材料を使用した
駆動用または搬送用のチェーンの様な経済上の制約や加
工上の制約に影響を受けない様にするために金属製の部
材を可能な限り使用して、金属製の部材のみから構成さ
れた駆動用または搬送用のチェーンの場合には、金属製
部材同士の高温下での融着により使用できない高温環境
下でも使用可能な金属製部材と炭素繊維強化炭素複合材
料製部材とから構成されるハイブリッド駆動用または搬
送用のチェーンを製造するために使用する炭素繊維強化
炭素複合材料製部材からなるチェーンブッシュ、および
同ブッシュを使用して製造したブッシュドチェーンを提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明者等は、上記の
様な現状に鑑みて種々検討した結果、チェーンブッシュ
を炭素繊維強化炭素複合材料から製造することにより、
焼結密度を特定の範囲にしたものを使用する必要もな
く、また、金属製部材のみで構成された駆動用または搬
送用のチェーンでは使用できない高温環境下でも使用で
きることを見いだして、本発明を完成させたものであ
る。
【0005】
【発明の実施の形態】 本発明に係るチェーンブッシュ
は、炭素繊維強化炭素複合材料から構成される。本発明
に係るチェーンブッシュを製造するに際しては、特定の
大きさを有する炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコン
ポジットと称されることもある)から、研削により製造
してもよいが、研削ロスが多く出るので、できれば炭素
繊維強化炭素複合材料を連結ピンの太さに対応した径を
有する型に炭素繊維強化炭素複合材料を巻き付け、これ
に適当な接着剤を含浸させて、焼成することにより容易
に製造できる。内リンクとの嵌合部分は、焼成後に切削
して形成するか、または、予め嵌合部分以外の部分に、
嵌合部分に対応した長さ分だけ短い炭素繊維強化炭素複
合材料を巻き付けることにより内リンクのブッシュ嵌合
径の大きさに対応した嵌合部分を形成させてもよい。
【0006】 ところで、本発明に係るチェーンブッシ
ュはその材質が炭素繊維で構成されている為に、潤滑性
に富むので、含油チェーンブッシュと同様に定期的に給
油することも必要ではなく、また、高温条件下でも、油
が表面に漏れ出すこともないので、特に高温での使用分
野で好適に使用される。特に厳しい高温条件下、例えば
700℃を超える環境温度で使用しても、非酸素雰囲気
下であれば、金属部品と組み合わせて使用しても特に問
題を引き起こすことなく、また、チェーンブッシュとそ
れと嵌合する例えば内リンクプレートが共に金属同士の
場合のように、融着を引き起こすことなく使用できる。
【0007】 本発明の第1の側面に係るチェーンブッ
シュの製造に使用する炭素繊維強化炭素複合材料は、そ
の製法、原料の如何に関わらず使用できる。しかしなが
ら、金属製部品と併用することから、金属製部品との接
触面での偏摩耗を回避するためには、チェーンブッシュ
と金属製部品との接触面には、炭素繊維が同一方向で、
且つ、均等に接触することが必要である。その為には、
図1に示したように同一方向でかつ、均一に並べられた
炭素繊維束(ヤーン)を相互に直交するように積層して
製造したプレプレグシートを使用することが必須であ
る。
【0008】 なお、上述のように炭素繊維布の積層方
向(以下Y−Z軸方向という)と同積層方向と垂直な方
向(以下X−Y軸方向という)との熱膨張率が著しく異
なる。本発明はこの炭素繊維布のY−Z軸方向とX−Y
軸方向との熱膨張率が著しく異なることに着目してなさ
れたものである。即ち、この炭素繊維布を積層して芯材
に巻き付けて接着剤塗布して円筒状の成形体を得、次い
で、この成形体を離型後焼成して得られる炭素繊維強化
炭素複合材料からなるブッシュは長手方向、即ち、軸方
向(X−Y軸方向)での熱膨張率は0.6×10-6、直
径方向(Y−Z軸方向)での熱膨張率は9.8×10-6
である。X−Y軸方向の熱膨張率は、金属の熱膨張率と
極めて近似している。
【0009】 チェーンは、外リンクプレートとピン、
内リンクプレートとブッシュを嵌合させた構造を有す
る。しかし、高温下で、内リンクプレートとブッシュと
の熱膨張率の差が大きいとこの嵌合が緩む傾向がある。
この嵌合が緩むと内リンクプレートに係る張力によりブ
ッシュが内リンクプレートから外れ、外リンクプレート
と内リンクプレートとの間に本来ならば存在するクリア
ランスを減殺し、直接内リンクプレートと外リンクプレ
ートが接触し焼き付け等の好ましくない現象を惹き起こ
す。本発明に係るブッシュは、金属とは異種材料ではあ
るが、ブッシュの直径方向においては、両者ともほぼ等
しい熱膨張率を示すので、高温下でも、同程度の熱膨張
を示すこととなり上記した嵌合緩みが起き難い。
【0010】 本発明に係るブッシュは、図2に示すよ
うに好ましくは、△Pより△Bの方が大きいという形状
的特徴を有している。これは、外リンクプレートと内リ
ンクプレートとの間のクリアランス△C1を強制的に確
保し、内リンクプレートと外リンクプレートとの直接接
触による焼き付けを防止するためのものである。高温下
に於いては、本発明に係るブッシュは軸方向には、金属
と比較して充分に低い熱膨張率を有するためにブッシュ
と外リンクプレートとの間のクリアランス△C2は広が
る方向となるので、チェーンの屈曲運動には好ましいこ
ととなる。もしも、軸方向の熱膨張が大きく△C2を減
殺することとなれば、屈曲運動に負荷が掛かり、駆動力
の増大や、チェーン破断を招くこととなる。
【0011】 本発明の第2の側面に係るブッシュドチ
ェーンは、上記のチェーンブッシュを用いて、適当な金
属から製造された連結ピン、内、外リンクプレートと共
に組み立てればよい。上記した熱膨張率に異方性を有す
るブッシュを用いることにより高温下でも好適にその性
能を発揮する。また、本発明の第1の側面に係るブッシ
ュを内挿するローラを共に組み込んでもよい。本発明の
第2の側面に係るチェーンをレール等でガイドするとき
にブッシュでレールなどを受けること無くローラが転動
するために耐摩耗性の点から有利となる。本発明の第1
の側面に係るブッシュには、内リンクプレートとの嵌合
部分に切り欠き部を設けてもよい。これにより、ブッシ
ュの内リンクプレート内での回転を防止することができ
る。図2には段付きブッシュを示しているが、内リンク
プレート端面からブッシュが必要量突出ていれば、こと
さら段付きとする必要はない。しかし、工業的に安定的
に必要量突出させるためには、段付きとすることが好ま
しい。
【0012】 以下本発明の第1の側面に係るチェーン
ブッシュ、および第2の側面に係るブッシュドチェーン
の製造例を挙げて説明するが、本発明はこの製造例によ
り何ら限定されるものではない。
【0013】(チェーンブッシュの製造例)炭素繊維を
一方向に引き揃えたものにフェノール樹脂を含浸させ、
直径10μmの炭素長繊維を約1万本束ね、繊維束(ヤ
ーン)を得、このヤーンを簾状にしたヤーン配列体(プ
レプリグシート)を作り、これを図1のように配列し、
プリプレグシート積層体を得た。かくして得たプリプレ
グシート積層体を直径が25mmの円柱状の型に巻き付
け、この上から炭素系接着剤を塗布し、ヤーン同士を固
着した。固着後、型から固着体を離型し、離型した円筒
状のプリプレグシート積層体をオーブン中に入れ、含浸
させたフェノール樹脂を180℃、常圧で硬化させた
後、窒素雰囲気中で2000℃で焼成した。得られた焼
成体を切断、外周加工して、孔の内径が23mm、段付
部(嵌合部分)の外周径が30mm、チェーンブッシュ
の外周径が35mm、両端部に形成された段付部の長さ
がそれぞれ10mm、両端の段付部を含む全長が77m
mのチェーンブッシュを得た。
【0014】(ブッシュドチェーンの製造例)上記の製
造例で得られたチェーンブッシュを使用して、金属製の
連結ピン、内、外リンクプレート、およびローラと共に
組み立てた。このものを、窒素雰囲気下の700℃に保
持した炉内を繰り返し通過させて、ブッシュドチェーン
の耐久性を試験した。その結果、偏摩耗も融着も認めら
れず、高温で好適に使用できることが判明した。
【0015】
【発明の効果】 本発明に係るチェーンブッシュは、材
質が炭素繊維で構成されている為に、潤滑性に富むの
で、含油チェーンブッシュと同様に定期的に給油するこ
とも必要ではなく、特に比較的高温に曝される部品加工
分野等で好適に使用される。また、高温下、例えば70
0℃を超える環境温度で使用しても、非酸素雰囲気下で
あれば特別な問題を引き起こすことなく、また、チェー
ンブッシュとそれと嵌合する例えば内リンクプレートが
共に金属同士の場合のように、融着を引き起こすことな
く使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るチェーンブッシュの製造に使用
する炭素繊維強化炭素複合材料から製造されるプリプレ
グシートの積層状態を示す模式図である。
【図2】 本発明に係るチェーンブッシュと他の部品と
の嵌合部分の構成の模式図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E,1F…ヤーン配列体
(プリプレグシート)、2A…ヤーン、2B…ヤーン、
6…ヤーン集合体、7…繊維複合材料、11…チェーン
ブッシュ、12…内リンクプレート、13…外リンクプ
レート、14…段付部、△P…内リンクプレートの幅、
△B…段付ブッシュの段付部長さ、△C1…内リンクプ
レートと外リンクプレートとの間のクリアランス、△C
2…ブッシュと外リンクプレートとの間のクリアラン
ス。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維強化炭素複合材料からなること
    を特徴とするチェーンブッシュ。
  2. 【請求項2】 前記炭素繊維強化炭素複合材料で、チェ
    ーンブッシュの長手方向の熱膨張率がチェーンブッシュ
    の直径方向の熱膨張率に比較して小さいことを特徴とす
    る請求項1に記載のチェーンブッシュ。
  3. 【請求項3】 炭素繊維強化炭素複合材料からなるチェ
    ーンブッシュを使用したことを特徴とするブッシュドチ
    ェーン。
JP10288424A 1998-10-09 1998-10-09 チェーンブッシュおよびブッシュドチェーン Withdrawn JP2000120805A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014101971A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Tsubakimoto Chain Co チェーン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014101971A (ja) * 2012-11-21 2014-06-05 Tsubakimoto Chain Co チェーン

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Effective date: 20060110