JP2000115090A - データ放送スケジュール方法 - Google Patents

データ放送スケジュール方法

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JP2000115090A
JP2000115090A JP10282211A JP28221198A JP2000115090A JP 2000115090 A JP2000115090 A JP 2000115090A JP 10282211 A JP10282211 A JP 10282211A JP 28221198 A JP28221198 A JP 28221198A JP 2000115090 A JP2000115090 A JP 2000115090A
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groups
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Masahiro Aono
正宏 青野
Takashi Watanabe
尚 渡辺
Tadanori Mizuno
忠則 水野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報の放送周期を固定させ、演算負荷を軽減
しながら待ち時間を低く抑えることのできる理想に近い
データ放送の実現を図るデータ放送スケジュール方法を
提供する。 【解決手段】 放送する情報を放送比率の高い順に並べ
た後、予め決められたグループ数に全情報を分割する
際、各グループに含まれる情報の放送比率の和が均等に
なるように各グループに順次情報を割り振ることでグル
ープ分けする。そして、データ放送単位にあわせて各情
報をページ単位に分割して各グループ内におけるページ
の出力順序を固定する。そして、グループを順番に選択
することで循環させながら、かつ各グループ内において
は出力順序に従いページを順番に選択することで循環さ
せながら放送するページを選択することで放送スケジュ
ールを決定し、情報を放送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ある放送局が複数
の種類の情報を放送する場合において受信側全体におけ
る効率的な受信を可能とする放送局側のデータ放送スケ
ジュール方式に関する。
【0002】
【従来の技術】モーバイル環境において端末が情報を得
る有力な手段の一つにデータ放送がある。無線の覆域範
囲内であれば、放送の受信者の数と必要となる帯域とは
直接の関係がなく、受信者が多ければ多いほど帯域を有
効活用していることになる。
【0003】データ放送局は、多種類の情報を定期的に
繰り返して放送する。情報には、株価、天気予報、交通
情報、飛行機の離発着情報等があり、覆域範囲内にいる
端末を携帯する不特定多数の受信者は、放送される複数
の情報の中から自分に必要な情報を選択して受信する。
受信した情報を端末のローカルファイルに格納しておけ
ば、任意の時間に使用することができる。データ放送局
が放送するデータを無線を介して受動的に受信するとい
う形態は、受信者が空中にデータベースを持っていると
みなすこともできる。
【0004】このようなデータ放送において、データ放
送局のデータの出力順位を定める放送スケジュールを設
計するときに考慮すべき事項の一つに、受信者が受信を
開始してから目的とする情報を受信できるまでの待ち時
間の平均値がある。ここで、データ放送される全情報の
うち当該情報が受信者によって実際に受信されている割
合を受信率と定義する。仮に、100人の受信者がいて
各受信者が1つの情報のみを受信すると仮定すると、3
0人の受信者が受信している情報の受信率は30%とな
る。情報の種類によって上記受信率に差異がある場合、
データ放送局は各情報の放送頻度に差をつけ、受信率が
高い情報を大きい頻度(短い繰り返し周期)で放送し、
受信率が低い情報を小さい頻度で放送すれば、受信者全
体における平均待ち時間を短くできることは容易に推定
できる。例えば、受信率の高い(聞く人が多い)情報は
2分おき、受信率の低い(聞く人が少ない)情報は10
分おきに放送するなどである。このデータ放送頻度、す
なわち、与えられた放送帯域の条件のもとでの各情報の
放送の配分比率をどのように決めるかが受信者に効率的
なデータ放送を提供することの極めて重要な要素とな
る。
【0005】1受信者当たりのデータ受信の平均待ち時
間を最小にするためには、放送する情報に対する放送配
分比を各情報の受信率の平方根に比例させるのが最適で
あると既存の研究から明らかにされている。しかし、こ
の最適とする放送配分比を理論的には証明できても、計
算途中で端数が出たり、計算の結果、同一送信タイミン
グに複数の情報が割り振られることになったときにはい
ずれかをずらして放送するなど、最適なデータ放送を実
現しようとしてもそう簡単にはいかない。これをいかに
理想に近い状態で実現するかについて、従来から2つの
手法が提案されている。なお、以降の説明において、放
送される情報は、1つのデータの固まりとして扱われ、
これをファイルと呼ぶこととする。ファイルのデータの
大きさの基礎単位を1ページと称することとし、1ペー
ジを放送する時間を1タイムスロットと呼ぶこととす
る。従って、受信者は、放送単位であるタイムスロット
に割り当てられたページ毎に情報を受信することにな
る。情報が可変長の場合、1つのファイルは1ページま
たは複数ページから構成されることになる。複数ページ
から成るファイルについては、ファイルの受信率をその
ファイルのページ数で割れば、各ページの受信率を得る
ことができる。
【0006】最適なデータ放送の実現手法の一つは、各
ファイルまたはページが最後に放送されてから現在まで
の時間に出力配分率を乗じた値が最大の値を持つページ
を選択する。この計算は選択したファイルまたはページ
にのみに周期相当のペナルティを加算する方式により簡
略化することはできる。この方法を周期個別選択法(I
DS法:Individual Selecting Method)と称すること
にする。
【0007】もう一つはN.H.Vaidyaらが "Scheduling D
ata Broadcast in AsymmetricCommunication",Proc.of
Workshop on Satellite-based Information Services(W
OSBIS),New York November 1996において提案したバケ
ット(bucket)法と呼ばれている手法である。こ
の手法ではページ単位でなくファイル単位で処理してい
る。放送ファイルをいくつかのグループに分け、各グル
ープ内では順次放送することにより出力ファイル選択の
判断対象を絞るものである。グループ分けの手法は次の
とおりである。
【0008】分割したグループ数をnumgrpとし、
放送される全ファイルの総ページ数をmとし、各々のペ
ージの番号をiで表す。このとき、i=1〜mである。
帯域全体に対するページiの放送比率をwi、また、w1
≧w2≧…≧wmとし、def=(w1−wm)/numg
rpとする。また、wiは、w1−(k−1)*def≧
i>w1−k*def(k=0〜numgrpの整数)
を満たすグループkに属するものとする。また、wm
グループk(=numgrp)に属するものとする。各
グループの平均受信率をpbとする。なお、放送比率と
いうのは、全情報に占める各情報の放送される割合をい
う。このとき、各グループから候補のファイルを一つず
つ選択し、pb×ti 2(tiはページiの待ち時間)が
最大のファイルを選択する。選択されたファイルはその
グループ内で次の出力候補としては最後尾に回される。
この方法を採用することで出力候補を選択する計算は簡
略化できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
らあるIDS法は、バケット法より平均待ち時間の少な
い理想に近いデータ放送を実現することができるが、そ
の計算量は膨大である。また、ある一つの情報の放送周
期を一定にすることができない。
【0010】また、バケット法はIDS法より計算は楽
であるが、それでも多くの計算を必要とする。また、I
DS法ほど理想的でない。また、ある一つの情報の放送
周期を一定にすることができない。
【0011】一つの情報の放送周期を一定にすることが
できないということは、次のような問題が生じる。例え
ば、理論上10分おきに放送することが最適である情報
があるとすると、計算により端数が出てある時には直前
の放送がされてから9.9分後に、ある時には10.1
分後に放送されたりすることがある。このように、放送
周期にずれが生じる可能性があると、受信者は、その情
報を確実に受信するためには余裕をもって早めにかつ長
めに放送を受信しなくてはならない。いずれの受信者も
効率的な受信を所望するが、特にモーバイル環境におい
て充電型バッテリで駆動する端末を使用する場合には、
特にバッテリの節約の観点から決められた時間に決めら
れた周期でデータ放送されることが熱望される。
【0012】本発明は以上のような問題を解決するため
になされたものであり、その目的は、情報の放送周期を
固定させ、演算負荷を軽減しながら待ち時間を低く抑え
ることのできる理想に近いデータ放送の実現を図るデー
タ放送スケジュール方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、本発明に係るデータ放送スケジュール方法
は、複数種類の情報を定期的に繰り返し放送するデータ
放送局において、全情報に占める各情報の放送される割
合を表す放送比率の高い順に情報を並べるステップと、
全情報を予め決められたグループ数に分割する際、各グ
ループに含まれる情報の放送比率の和が均等になるよう
に、一つのグループから順に放送比率の高い順に並べら
れた情報を割り振ることでグループを形成するグループ
化ステップと、各グループを順番に選択し、かつ選択し
たグループ内においては情報を順番に選択しながら当該
選択した情報を放送する放送ステップとを含み、グルー
プ間かつグループ内で循環させながら放送する情報を決
定するものである。
【0014】また、上記発明において、前記放送ステッ
プは、情報がデータ放送単位より大きい場合、当該情報
をそのデータ放送単位に相当するページに分割し、放送
する情報をページ単位にグループ間かつグループ内で循
環させながら放送するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
好適な実施の形態について説明する。
【0016】図1は、本発明に係るデータ放送スケジュ
ール方法を採用したデータ放送システムの概略的な全体
構成図である。データ放送局1は、多種類の情報を定期
的に繰り返して放送する。データ放送局1の覆域範囲内
にいる放送受信端末(以下、単に「端末」)2は、デー
タ放送局1が放送する情報の中から自分に必要な情報の
みを受信する。
【0017】図2は、本実施の形態におけるデータ放送
局1に設置されたサーバのブロック構成図である。サー
バ10は、放送する情報を格納する情報格納部11と、
情報をどのような放送スケジュールで放送するかを決定
する放送スケジュール決定部12と、決定された放送ス
ケジュールに従い情報を放送するデータ放送部13とで
構成される。本実施の形態におけるサーバ10は、一般
的な無線放送機能を有するコンピュータで実現でき、放
送スケジュール決定部12における処理に特徴を有して
いる。
【0018】本実施の形態において特徴的なことは、全
情報を各グループに割り振られた各情報の放送比率の和
が均等になるようにグループ分けをし、各グループ内に
おける情報の出力順位を固定化したことである。そし
て、データ放送局1から放送する情報の出力順位を決定
する際、各グループを順番に選択しながら、グループ内
では固定した情報の出力順位に従い順番に情報を選択す
るようにしたことである。つまり、グループ1の1番目
のページ、グループ2の1番目のページ、グループ3の
1番目のページ、グループ1の2番目のページというよ
うにグループ間を循環させながら選択していく。このよ
うに、グループ間で循環させながら、かつグループ内に
おいても循環させながら放送する情報を機械的に選択す
るようにしたことによって、情報の放送周期を固定化す
ることができ、また、演算負荷を軽減しながらも平均待
ち時間を理想に近いレベルまで少なくすることができ
る。なお、本実施の形態では、グループ間とグループ内
において二重の循環を形成することから二重循環法(D
CS法:Double Cyclic Sequencing Method)と称する
ことにする。
【0019】次に、本実施の形態におけるデータ放送ス
ケジュールを決めてデータ放送を行う手順について図3
に示したフローチャートを用いて説明する。この処理
は、放送スケジュール決定部12によって行われる。本
実施の形態では、後述するように全情報を複数のグルー
プに分割するが、この分割グループ数(numgrp)
を予め決めておく必要がある。本実施の形態では3グル
ープに分割するものとする。また、各情報の放送比率も
既知であるものとする。また、各情報は1つのファイル
で形成されているものとし、可変長とする。
【0020】まず、放送する全情報を放送比率の高い順
に並べる(ステップ100)。つまり、全情報数をm、
各情報の放送比率をwi(i=1〜m)とすると、w1
2≧…≧wmとなるように並べる。例えば、情報数m=
11の情報A〜Kを使用し、放送比率の高い順に並べた
結果、情報A,B,C,・・,Kの順になったとする
と、情報Aの放送比率はw1、情報Bの放送比率はw2
いうようになり、w1≧w2≧…≧w11と表すことができ
る。このように情報を並べた後、本実施の形態において
特徴とする方法によって情報のグルーピングを行う(ス
テップ200)。この情報のグループ化処理の詳細につ
いて図4に示したフローチャートを用いて説明する。
【0021】本実施の形態においては、各グループに含
まれる情報の放送比率の和が均等になるように放送する
全情報をグループ分けすることを特徴としている。ま
ず、グループ番号をgrpとすると、最初にgrp=
1、すなわちグループ1のグループを形成する(ステッ
プ201)。これは、放送比率の高い情報Aから順番に
各情報の放送比率を加算する。その加算した放送比率が
全情報の放送比率(100%)の1/3(=grp/n
umgrp)に達するまで繰り返す(ステップ20
2)。グループ1のグルーピングができると、続いてグ
ループ2を以上と同様にして形成する(ステップ20
3,202)。すなわち、情報の放送比率の和が全情報
の放送比率の2/3(=grp/numgrp)に達す
るまで繰り返す。これを全グループすなわちグループ3
まで繰り返す(ステップ204)。
【0022】図5は、各ファイル(情報)A〜Kを放送
比率の高い順に並べ、更にそのページ長及びグループを
示した図である。本実施の形態では、上記グループ化処
理によって、図5に示したように情報Aはグループ1
に、情報B〜Eはグループ2に、情報F〜Kはグループ
3にそれぞれ分割されたものとする。このグループ1,
2,3の並びがグループを循環させるときの選択順序と
なる。
【0023】本実施の形態では、以上のように情報のグ
ルーピングを行うわけであるが、このグループ化処理の
基本的な思想は、次の条件に従っている。
【0024】図6は、放送比率を高い順にファイルを並
べたときのファイル(情報)と放送比率との関係を示し
た図である。理想的なデータ放送を行うために全情報を
グループ化することは従来のバケット法でも行ってい
る。但し、バケット法では、放送比率の最大値と最小値
を得てその間を分割グループ数で等分割することによっ
てグルーピングしている。これに対して本実施の形態で
は、図6において各座標軸及びファイル数と放送比率の
値で囲まれた領域の面積を分割グループ数で等分割して
いる。分割グループ数(この例では3)に分割された各
ハッチング部分の面積A1,A2,A3は、各グループ
における放送比率の和に相当し、上記グループ化処理で
は、A1=A2=A3となるような処理を行っているこ
とになる。
【0025】以上のようにして、情報のグルーピングが
できると、次のようにして放送するデータを決めること
になる(ステップ300)。この処理について図7に示
したフローチャートを用いて説明する。
【0026】まず、データ放送は、1タイムスロットに
1ページずつ割り当てて行われるため、各情報が1ペー
ジ固定長であればこのままでよいが、複数ページから形
成される固定長データ若しくは可変長データの場合、該
当する情報をページ単位に分割しなくてはならない。本
実施の形態において放送する各情報A〜Kは、図5に示
したように1〜5ページから形成されているので、1ペ
ージ長の情報C,H以外の情報をページ単位に分割する
(ステップ301)。分割した後の各情報の並びは維持
する。このときのページの並びは図8(a)に示したよ
うになり、この並び順が各グループにおける出力順序と
なる。この出力順序は固定的である。放送スケジュール
決定部12は、このようにページの並びが決まると、次
の順番にページを選択し、データ放送部13により放送
させる。
【0027】まず、グループ番号をgrp、各グループ
におけるページの並び順をigrpとすると、それぞれを
先頭を表す1で初期化する(ステップ302)。まず、
grp=1、すなわち放送比率の最も高い情報を含んで
いるグループ1の先頭(i1=1)のページを選択して
放送する(ステップ303)。続いて、次のグループ2
の先頭のページを選択して放送する(ステップ304,
309,307,303)。更に、その次のグループ3
の先頭のページを選択して放送する(ステップ304,
309,307,303)。この放送後におけるグルー
プ番号(grp)は、分割グループ数(numgrp)
と同じ3である(ステップ304)。すなわちグループ
3は最後のグループなので、先頭のグループ1に戻り
(ステップ305)、当該グループ1の先頭のページに
続く2番目のページを選択した後(ステップ306)、
それを放送する(ステップ307,303)。
【0028】ここまでの処理を具体例をあげて説明する
と、上述した処理に基づくと、グループ1の1番目のペ
ージ“A1”、グループ2の1番目のページ“B1”、
グループ3の1番目のページ“F1”と放送される。グ
ループ3まで選択されるとグループ1に戻るが、グルー
プ1における直前の放送では1番目のページ“A1”が
選択されたので、このページに続く2番目のページ“A
2”が放送されることになる。このデータ放送処理を繰
り返し行い、グループ3の4番目のページ“F4”が放
送されるとグループ1に戻るが、先ほどは4番目のペー
ジ“A4”を放送したので、これに続くページがない。
【0029】ここで、図7に戻ると、グループ1に戻っ
たとき直前に放送した最後尾(4番目)のページに続く
ページが存在しないので(ステップ307)、先頭のペ
ージを選択した後(ステップ308)、それを放送する
(ステップ303)。そして、次のグループ2において
は、直前に放送した4番目のページに続く5番目のペー
ジが存在するので、そのページを選択して放送する(ス
テップ304,309,307,303)。
【0030】この処理を具体例をあげて説明すると、グ
ループ3の4番目のページ“F4”が放送されるとグル
ープ1に戻るが、グループ1における直前の放送では最
後尾のページ“A4”が放送されたので、最初のページ
“A1”に戻ることになる。すなわち、グループ内にお
いてページを循環させながら放送することになる。一
方、グループ2においては、4番目のページ“D2”に
続いて5番目のページ“D2”が存在するので最初のペ
ージ“B1”に戻ることなく当該ページ“D2”を放送
する。
【0031】上述した処理に基づくと、グループ2にお
いても11番目のページ“E4”を放送した後は、先頭
のページ“B1”を放送することになる。グループ3に
おいても18番目のページ“K2”を放送した後は、先
頭のページ“F1”を放送することになる。
【0032】以上のようにして放送スケジュールは決定
されるが、この放送されるページの順番を図8(b)に
示した。この出力順序から明らかなようにグループ1に
属する情報Aの放送頻度は最も高くなり、続いてグルー
プ2に属する情報B〜Eは、グループ1より放送頻度は
低くなる。グループ3に属する情報F〜Kは、更にグル
ープ2より放送頻度は低くなる。図8に示した例では、
ページ“A1”は、グループ2のページ“E4”が放送
されるまでに3回、グループ3のページ“K2”が放送
されるまでに5回放送される。このことは、放送比率の
高い順に情報を並べたので当然のことといえる。
【0033】本実施の形態では、以上のようにグループ
間で循環させながら、かつグループ内で循環させながら
ページ単位に放送を行うようにした。従来のバケット法
では、図6に基づきグループに分割した後、どのグルー
プから情報を取り出して放送するかの計算を行っていた
ため演算負荷が多大となっていたが、本実施の形態で
は、情報をグループに分割した後は、機械的に循環させ
るだけなので放送するページを決定する際の演算が不要
となる。
【0034】グループ間及び各グループ内の出力順序を
固定した本実施の形態における放送スケジュールに基づ
けば、各ページがいつ放送されるかを事前に把握するこ
とができる。すなわち、タイムスロットに割り当てられ
る各ページの放送周期は一定となるため、放送を受信す
る端末がこの周期を事前に知ってさえいれば、その放送
される時間にだけシステムを立ち上げて動作させること
で所望する情報を確実に受信することができる。例え
ば、5分おきに放送される情報であれば、モーバイルコ
ンピュータが5分おきに自動立ち上げをし、データを受
信し格納後自動シャットダウンをすればよい。本実施の
形態では、確実に5分おきに放送されてくるので余計な
時間、システムを立ち上げて待機させておく必要がなく
なる。また、各グループにおける放送比率の和が等しく
なるように情報をグループ分けし、グループ間及びグル
ープ内で循環させるようにしたので平均待ち時間を短く
することができる。
【0035】本実施の形態において説明したDCS法
は、ファイルが複数のページから成る場合、一つのファ
イルの各ページを連続して出力するのではなく、間をあ
けて出力することを意味している(以下、「交互方式」
と呼ぶ)。周期のグループ数がnumc、可変長ファイ
ルがnumpページあるとすると、全ページ受信には、
numc×(nump−1)+1単位時間を必要とし、
連続受信のnump単位時間の場合よりも、(numc
−1)×(nump−1)単位時間だけ余計に時間を要
する。しかし、その代わりに各ファイルの各ページ単位
で周期が安定する。すなわち、バケット法では、可変長
ファイルを一つの出力単位として扱っており、途中で分
割することはしない(以下、「直列方式」と呼ぶ)。
【0036】しかし、交互方式が必ずしも全ての場合に
直列方式より不利に働くわけではない。簡単な例を挙げ
る。待ち時間を評価対象とし、A,Bの2種類のファイ
ル(情報)があるとする。Aは4ページ長でBは1ペー
ジ長である。Bの受信頻度はAの4倍とする。AとBの
出力比はα=0.5が最適という理論から、(1/4)
1/2:(4/1)1/2=1:4とするのが良い。このと
き、図9に示すように直列方式と交互方式を比較する。
直列方式(バケット法)の場合のAの待ちは平均7で、
Bの待ちは平均1.75である。交互方式(DCS法)
の場合のAの待ちは平均11で、Bの待ちは平均1であ
る。受信率による加重平均をとると、待ちは直列方式が
2.8で交互方式が3.0となり、直列方式が有利であ
る。しかし、同様に、Aは8ページ長でBは1ページ長
とし、Bの受信頻度はAの8倍とした場合を計算する
と、直列方式の待ちは3.7で交互方式の待ちは3.4
となり、交互方式が有利となる。このように周期の安定
度も待ち時間に大きく影響する。すなわち、上記図8に
示した例によると、情報Aを構成するページ“A1”を
受信してから最後のページ“A4”が放送されてくるま
でにより多くの待ち時間が生じるとも考えられるが、デ
ータ放送全体としての平均待ち時間を短くでき、かつ放
送周期を安定させることができる。また、待ち時間の歪
み(長短の差)を小さくすることができる。
【0037】次に、従来からある手法との比較を行うこ
とで本実施の形態で説明したDCS法の有効性について
評価する。比較対象として、全てのファイルやページを
平等に出力するFLAT法、待ち時間や遅延時間を最小
とするためには理想的方法であるIDS法、先行研究で
提案されているbucket(バケット)法を選択す
る。評価指標としては、比較をわかりやすくするため先
行研究で取り上げられている待ち時間を対象とした。各
手法により決定された放送スケジュールにおける平均待
ち時間を、確率計算もしくはシミュレーションにより確
認を行う。
【0038】ファイルの長さについては、すべてのファ
イルを1ページとした固定長型、各ファイルの長さを1
〜10ページの一様乱数で与えた不定長型の2パターン
を準備した。その他のパラメータとして、放送ファイル
の数=numdata、bucket法、IDS法で採
用したファイルのグループの数=numgrp、ファイ
ルの分布密度から遅延時間係数を求めるべき乗パラメー
タ=α、更新ファイルの発生密度を使用する。このパラ
メータの条件を図10に示す。
【0039】図11及び図12は、ファイル長=固定
長、numgrp=5、α=0.5とし、numdat
a=100,1000の両ケースと、FLAT法、ID
S法、bucket法、DCS法の4手法と、θ=0〜
1.5とした場合のZipf分布の組み合わせについて
計算した結果である。計算の結果以下のことが言える。
(1)Zipf分布のひずみが大きいほど平均待ち時間が
減少する。(2)IDS法が最も効果的であるが、一般に
DCS法がbucket法より効果的であり、IDS法
との大きな差異がないので実用可能な手法である。(3)
ファイル数が多いとき、DCS法がIDS法との差異が
小さいのに対し、bucket法は差異が大きくなる。
とくに分布のひずみが大きいときに顕著である。
【0040】bucket法とDCS法におけるグルー
プの数と待ち時間との関係を図13に示す。α=0.
5、Zipf分布係数θ=1.5、ファイル数numd
ata=1000として、numgrp=2〜20の値
をとる。
【0041】グループの数を増やせば待ち時間は漸減す
る。しかし、DCS法ではグループの数を増やすと飽和
状態に達するが、bucket法は漸減を続けている。
これは、DCS法は機械的に割り当てを循環させてお
り、グループの数を増やし過ぎてもグループ間の配分の
アンバランスが増大し、FLAT法に近づいて行くのに
対し、bucket法は各グループの比較を毎回行うの
で、グループの数を増やせばIDS法に近づいて行くた
めである。上記の例では、DCS法でせいぜい6〜7グ
ループで十分であるといえる。また、グループの数を増
やすことは演算負荷に悪影響を与えることはいうまでも
ない。
【0042】ファイル長が可変の場合について計算す
る。図14は、numgrp=5、α=0.5とした場
合、受信率の各分布、numdata=100、FLA
T法、IDS法、bucket法、DCS法の4手法に
ついて示したものである。固定長の場合と同様にIDS
法の待ち時間がもっとも小さく、DCS法、bucke
t法、FLAT法の順となっている。
【0043】図15は、ファイル長を不定長型、受信率
分布をθ=1.0、numdata=100、numg
rp=5、ページ数を1,10,100の各々につい
て、IDS法、bucket法、DCS法の3手法につ
いて示したものである。ページ数が多くてもDCS法は
一般にbucket法より効率が良いが、理想値との乖
離は大きくなる。ファイル中のページを間欠的にしか出
力しないため、待ち時間は相対的に不利になる。ページ
の単位を細かく定めると帯域上のロスは少なくなるが、
ページ数が増え、待ち時間上では不利益となるので、帯
域の効率と待ち時間との関係はトレードオフとなる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、グループ間でかつグル
ープ内で出力順序を機械的に循環させながらデータ放送
するようにしたので、放送スケジュールを決定する際の
演算処理を極めて軽減することができるとともに繰り返
し放送される情報の放送周期を固定させることができ
る。
【0045】また、情報をグループ化する際に各グルー
プの放送比率の和が均等になるようにグループ分けし、
各グループから順番に放送する情報を選択するようにし
たので、全体における放送データを受信できるまでの平
均待ち時間を減少させることができる。
【0046】本発明の方法では、理論的に求められる理
想通りにはならないが、従来からあるIDS法やバケッ
ト法より簡単な計算で理想に近いデータ放送を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るデータ放送スケジュール方法を
採用したデータ放送システムの概略的な全体構成図であ
る。
【図2】 本実施の形態におけるデータ放送局に設置さ
れたサーバのブロック構成図である。
【図3】 本実施の形態におけるデータ放送スケジュー
ルを決めてデータ放送を行う手順を示したフローチャー
トである。
【図4】 本実施の形態における情報のグループ化処理
を示したフローチャートである。
【図5】 本実施の形態において放送する情報の並び
順、ページ長及び属するグループを示した図である。
【図6】 放送比率を高い順にファイルを並べたときの
情報と放送比率との関係を示した図である。
【図7】 本実施の形態における放送スケジュールを決
定する手順を示したフローチャートである。
【図8】 本実施の形態において放送するページ及びそ
の出力順序を示した図である。
【図9】 直列方式と交互方式における情報(ページ)
の配置例を示した図である。
【図10】 本実施の形態におけるDCS法を評価する
際に定義したパラメータの内容を表形式で示した図であ
る。
【図11】 ファイルが固定長の場合の各手法における
待ち時間を示した図である。
【図12】 ファイルが固定長の場合の各手法における
待ち時間を示した図である。
【図13】 bucket法とDCS法におけるグルー
プの数と待ち時間との関係を示した図である。
【図14】 ファイルが可変長の場合の各手法における
待ち時間を示した図である。
【図15】 ファイルが不定長型の場合の各手法におけ
る待ち時間を示した図である。
【符号の説明】
1 データ放送局、2 放送受信端末(端末)、10
サーバ、11 情報格納部、12 放送スケジュール決
定部、13 データ放送部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青野 正宏 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 渡辺 尚 静岡県浜松市有玉南町347−1 アートピ ア有玉南801 (72)発明者 水野 忠則 静岡県浜松市富塚町175−1

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類の情報を定期的に繰り返し放送
    するデータ放送局において、 全情報に占める各情報の放送される割合を表す放送比率
    の高い順に情報を並べるステップと、 全情報を予め決められたグループ数に分割する際、各グ
    ループに含まれる情報の放送比率の和が均等になるよう
    に、一つのグループから順に放送比率の高い順に並べら
    れた情報を割り振ることでグループを形成するグループ
    化ステップと、 各グループを順番に選択し、かつ選択したグループ内に
    おいては情報を順番に選択しながら当該選択した情報を
    放送する放送ステップと、 を含み、グループ間かつグループ内で循環させながら放
    送する情報を決定することを特徴とするデータ放送スケ
    ジュール方法。
  2. 【請求項2】 前記放送ステップは、情報がデータ放送
    単位より大きい場合、当該情報をそのデータ放送単位に
    相当するページに分割し、放送する情報をページ単位に
    グループ間かつグループ内で循環させながら放送するこ
    とを特徴とする請求項1記載のデータ放送スケジュール
    方法。
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