JP2000112111A - フォトマスク、その製造方法及び露光方法 - Google Patents

フォトマスク、その製造方法及び露光方法

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JP2000112111A
JP2000112111A JP27980098A JP27980098A JP2000112111A JP 2000112111 A JP2000112111 A JP 2000112111A JP 27980098 A JP27980098 A JP 27980098A JP 27980098 A JP27980098 A JP 27980098A JP 2000112111 A JP2000112111 A JP 2000112111A
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photomask
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exposure
latent image
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Manabu Tomita
学 冨田
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトマスクの作製において、電子線による近
接効果の影響を低減しながらEB描画時間を短くする。
また、使用時の光による近接効果を低減する。 【解決手段】互いに対向して固定された複数の透明基体
A,Bと、露光時に被感光層に潜像パターンを形成する
際の遮光体を全体として構成し、それぞれ異なる透明基
体A,B上に配置された異なる疎密度の複数のパターン
P1,P2とを有する。複数のパターンP1,P2は、
潜像パターン上でパターンサイズが近づくように、疎密
度に応じて異なる所定サイズを有する。このフォトマス
ク1は、複数のパターンP1,P2の分離を原パターン
からの抽出によって行うことで製造される。また、露光
では、異なる疎密度の複数のパターンP1,P2が形成
されたマスクを重ねて用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ハ上のレジスト等の被感光層を露光する時に用いるフォ
トマスク及びその製造方法と、露光方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置は年々集積度が上がり、しか
も異なる機能を取り込んだシステム化の方向で開発が進
められている。このため、同じチップ上でもパターンの
疎密度が異なる領域が存在する。たとえば、マイクロコ
ンピュータ等のメモリ混載ロジックLSIにおいて、ト
ランジスタのゲートパターンは、メモリ部では微細パタ
ーンが繰り返し配置されているが、ロジック部はパター
ン配置にランダム性があり、このため孤立したパターン
も存在する。
【0003】このような疎密度が異なるパターン用のフ
ォトマスクを製造する場合、フォトマスク作製の過程で
用いられる電子線リソグラフィにおける近接効果によ
り、孤立したパターンと、密集したパターンとの双方を
精度良く形成することができないという問題がある。
【0004】この近接効果を低減するための方法は、古
くからいろいろな方法が提案されている。たとえば、電
子ビーム(EB)で描画する領域を細かく分割し、それ
ぞれの領域内でのパターン密度を面積計算等により求
め、その密度に応じて照射するEBのドーズ量を調整す
る技術(以下、EBドーズ量調整による方法)が提案さ
れている。
【0005】また、EBがレジストを透過して下地で反
射することによる散乱(後方散乱)を防止する目的で、
最初のEB描画後に、ドーズ量を下げた反転パターンの
EB描画を行って、後方散乱の影響をパターンの全領域
で均一化する技術(以下、ゴースト露光による方法)が
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これら近接
効果による影響を低減する従来のフォトマスクパターン
の形成方法では、それぞれ以下に示す課題があった。
【0007】前記EBドーズ量調整による方法では、細
かな領域ごとにパターン密度を計算し、それに応じてド
ーズ量を変えながらEB描画することから、計算時間が
長く、またドーズ量が安定する時間を含めるとEB描画
に多大な時間を要する。また、領域の境界付近では近接
効果による影響を無視できない。一方、前記ゴースト露
光による方法において、2回の露光を行うためEB描画
時間が長い。したがって、この何れの方法によってもE
B描画のスループットが低く、これによるコスト増を招
いていた。
【0008】また、半導体ウエハ上のレジストにフォト
マスクパターンを転写して、潜像パターンを形成する場
合、光による近接効果によって、設計寸法が同一なパタ
ーンでも、孤立したパターンと密集したパターンでは現
像後に出来たパターンの寸法が異なることがある。
【0009】本発明の目的は、電子線等による近接効果
の影響を低減しながら、EB描画時間等のマスクパター
ン形成時間を短くでき、また、使用時の光による近接効
果を低減するようなパターンサイズの補正が容易な構造
のフォトマスク、その製造方法、及び露光方法を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフォトマス
クは、露光時に被感光層上に潜像パターンを形成する際
に用いるフォトマスクであって、互いに対向して固定さ
れた複数の透明基体と、前記潜像パターンを形成する際
の遮光体を全体として構成し、それぞれ異なる前記透明
基体上に配置された異なる疎密度の複数のパターンとを
有する。好適には、前記複数のパターンは、前記潜像パ
ターン上のサイズが近づくように、疎密度に応じて異な
る所定サイズを有する。また、本発明のフォトマスクで
は、互いにスペースをおいて対向する第1および第2透
明基体を有し、前記第1透明基体に、互いに近接し露光
時に干渉する複数のパターンからなる密集パターンが配
置され、前記第2透明基体に、単一の、または露光時に
互いに干渉しない程度に離れた複数のパターンからなる
孤立パターンが配置されている。
【0011】このフォトマスクでは、前記複数のパター
ンを、前記複数の透明基体の対向面に配置してもよく、
また前記複数の透明基体の一方側の面に配置してもよ
い。さらに、前記複数のパターンを、単一の透明基体の
異なる主面に形成してもよい。
【0012】本発明に係るフォトマスクの製造方法は、
被感光層上に潜像パターンを形成する際に用いるフォト
マスクの製造方法であって、設計後の原パターンデータ
から、疎密度が異なる複数のパターンをデータ上で生成
する工程と、当該生成したパターンのデータに基づい
て、疎密度が異なる複数のマスクパターンを異なる透明
基体の一主面上にそれぞれ形成する工程と、マスクパタ
ーンが形成された複数の透明基体を、互いに距離をおい
て対向させて固定する工程とを有する。前記複数のマス
クパターンを単一基体の異なる主面にそれぞれ形成して
もよい。なお、この場合、透明基体同士を固定する工程
は存在しない。
【0013】好適には、前記複数のマスクパターンを形
成する工程では、疎密度が異なるマスクパターン同士の
サイズが近づくように、電子線リソグラフィ条件を調整
する。
【0014】このような本発明のフォトマスクの製造方
法では、密集パターンと孤立パターンの形成を、それぞ
れに適した条件の別のリソグラフィにより形成すること
ができる。このため電子線等のドーズ量のみならず、レ
ジストの種類や膜厚等を含め調整可能なパラメータが多
く、疎密度に応じたパターン形成が容易である。電子線
描画の場合、描画時間は描画パターンの面積に比例する
が、この方法では密集パターンと孤立パターンは原パタ
ーンを分離して生成されているため、2度の電子線描画
といっても描画時間は1度で行う場合と殆ど変わらな
い。また、製造したフォトマスクの使用時において、光
近接効果によりパターンの転写精度の低下を防止するた
めにパターンサイズをマスク上で調整する場合、密集パ
ターンと孤立パターンが分かれているので、この調整が
容易である。さらに、孤立パターン等の一方のみ微細パ
ターンの形成が要求される場合に、各種位相シフトの適
用が容易である。
【0015】本発明に係る露光方法は、被感光層上にフ
ォトマスクを介在させて光を投射し、被感光層に潜像パ
ターンを形成する露光方法であって、前記露光の際に、
前記潜像パターンを形成する際の遮光体を全体として構
成し疎密度が異なるパターンがそれぞれ形成された複数
のフォトマスクを重ねて用いる。また、本発明に係る他
の露光方法では、前記露光の際に、前記潜像パターンを
形成する際の遮光体を全体として構成し疎密度が異なる
2種類のパターンが一方と他方の主面に分けて形成され
ているフォトマスクを用いる。
【0016】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1(A)は、本実施形態に係るフォトマスクの概略断
面図、図1(B)および(C)は当該フォトマスクを構
成する2枚のマスクの概略平面図である。
【0017】フォトマスク1は、密集部用マスクと孤立
部用マスクとをスペーサ2を介して所定間隔をおいて対
向させて張り合わせたものである。密集部用マスクでは
石英ガラスAの一主面に密集パターンP1が形成され、
孤立部用マスクでは石英ガラスBの一主面に孤立パター
ンP2が形成されている。本実施形態においては、密集
パターンP1および孤立パターンP2が、石英ガラスA
とBの対向面にそれぞれ形成されている。
【0018】このようなフォトマスク1の構造では、そ
のパターン形成時のEB描画において近接効果の影響が
大きな密集パターンP1を孤立パターンP2とは別に形
成することができ、それぞれのパターンに適した描画条
件、例えば描画エリア(パターンサイズ)または電子ビ
ームのエネルギー密度等をパターンの疎密に応じて個別
に設定することができる。また、EBレジストの種類や
膜厚条件も、パターンの疎密度に応じて変えることがで
きる。密集パターンP1と孤立パターンP2のパターン
サイズを変えることができるので、フォトマスク1を用
いて半導体ウエハ上のレジスト等を露光する際において
も、近接効果の影響をパターンサイズ調整によって低減
または相殺して所望の潜像パターンを得ることができ
る。
【0019】ここで、一つのLSIパターンのどの部分
を密集パターンP1とし、どの部分を孤立パターンP2
とするかは、そのパターンの疎密度に応じて決められ
る。疎密度をどのようなエリアで定義するかは任意であ
り、例えば、各機能ブロック、任意のサイズに仕切った
各領域、機能ブロック内を更に任意のサイズに仕切った
各領域等において定義することができる。また、疎密度
を定義するエリアを決めずに、例えばパターン抽出法に
よって、実際に密集度が高いパターンと密集度が低いパ
ターンとを分離し、それぞれを異なるマスク上に形成す
るようにしてもよい。
【0020】このうち最も簡単なパターン分離法とし
て、例えばメモリ混載ロジックLSIのメモリ部のよう
に微細パターンが繰り返し配置されている機能ブロック
を密集パターンとし、その他のブロック(ロジック部を
含む)を孤立パターンとすることができる。図1は、こ
の方法によってパターン分離がされたものであり、その
平面図(図1(B),(C))には密集パターンP1と
孤立パターンP2が一つずつ描かれている。密集パター
ンP1と孤立パターンP2は補完関係にある。すなわ
ち、密集部用マスクにおける密集パターンP1以外の部
分はパターンが形成されていない光透過部であり、ま
た、孤立部用マスクにおける孤立パターンP2以外の領
域はパターンが形成されていない光透過部である。した
がって、密集パターンP1および孤立パターンP2が全
体として、フォトマスク1を用いて行う露光時の遮光体
を構成する。
【0021】一方、機能ブロックとは無関係に、全体の
パターンを所定サイズの領域、例えば1000μm×1
000μmの領域に区分して、その疎密度に応じてパタ
ーンを分離する方法がある。
【0022】このパターン分離方法を用いた場合におい
て、図2(A)に、設計データに基づくパターン(原パ
ターン)の例を、図2(B)に、2枚のマスクに対応し
て2つに分離した後のパターンを示す。また、図2
(C)に、分離したパターンをそれぞれ図1に示す密集
部用マスク上と孤立部用マスク上に形成し、この2枚の
マスクを重ねて露光を行ったときのレジスト潜像イメー
ジを示す。
【0023】図2(A)は、ロジック部内を幾つもの領
域に区分けしたことにより、原パターンP0の密集パタ
ーンが領域E1に、孤立パターンが領域E2になった場
合を示している。EB描画をパターンの疎密に関係なく
一括して行うと、一般に、孤立パターンで所望のサイズ
としながら密集パターンで近接効果の影響を極力低減す
ることは困難である。しかし、この図の場合はパターン
の疎密度が領域間で異なっているので、図2(B)に示
すように、原パターンP0を密集パターンP1と孤立パ
ターンP2とに分離することができる。図1のフォトマ
スク1において、密集パターンP1を密集部用マスクに
配置し、孤立パターンP2を孤立部用マスクに配置する
ことによって、各パターンに適した条件でEB描画がで
きる。したがって、図2(C)に示すように、フォトマ
スク1を用いて露光を行うと、半導体ウエハ上のレジス
トにおいて、原パターンP0を忠実に転写した潜像パタ
ーン100が得られる。
【0024】上記説明では、全体のパターンを機能ブロ
ック又は所定サイズの領域で区切って、疎密度が高い領
域のパターンを密集パターン、疎密度が低い領域のパタ
ーンを孤立パターンを定義した。このパターンの定義の
ほか、本発明では、露光時に近接効果によるパターン形
状の干渉が生じる程度に近接したパターン群を“密集パ
ターン”、単一パターンまたは露光時に近接効果による
パターン形状の干渉が生じないほど距離が遠いパターン
群を“孤立パターン”と定義することができる。この後
者の定義によれば、メモリ部内では殆どが一様な微細パ
ターンからなるので密集パターンといえるが、ロジック
部内では密集パターンと孤立パターンが混在している。
つぎに、この定義に則るパターンが抽出可能な方法につ
いて説明する。
【0025】図3〜図8は、図形演算によってパターン
を抽出し、分離する方法の各工程を示す説明図である。
【0026】図4において、図3に示す原パターンP0
の外側ラインを平面上で直交する方向に外側へd1だけ
シフト(プラスシフト)させる。シフト量d1は、密集
パターンのパターン間隔D1とすると、d1≧D1/2
を満たすように決められる。このリサイズによって、原
パターンP0が全体的に一回り大きくなるとともに、密
集パターン同士が重なって一つの平面パターンP3が生
成される。
【0027】図5において、パターンP3の外側ライン
を今度は内側にd2だけシフト(マイナスシフト)させ
る。シフト量d2は、孤立パターンのパターン幅をD2
とすると、d2≧D2/2を満たすように決められる。
このリサイズによって、パターンP1が一回り小さくな
るとともに、孤立パターン部分が消滅して一つの矩形パ
ターンP4が生成される。
【0028】図6において、パターンP4の外側ライン
を外側にd3だけプラスシフトさせる。シフト量d3
は、上記2度のリサイズの際のシフト量の差、即ちd3
=(d2−d1)に決められる。このリサイズによっ
て、元の原パターンP0における密集パターン部の外郭
と同じ大きさの矩形パターンP5が生成される。
【0029】このパターンP5と、元の原パターンP0
とを重ね合わせて差分をとれば、図7に示すように、孤
立パターンP2のみ抽出することができる。また、抽出
した孤立パターンP2を原パターンP0から差し引け
ば、図8に示すように、密集パターンP1が得られる。
【0030】このパターン分離方法では、上記例に示し
たようなパターン抽出とパターン分離が、広範囲で複雑
に入り組んだパターン全域において一括して行うことが
できる。また、パターンを細かな領域に区分けする図2
の方法では、領域境界とパターンの疎密が一致しないこ
とも多いが、このパターン抽出を用いた方法では、パタ
ーン分離箇所がパターンの疎密境界と一致する利点があ
る。
【0031】つぎに、フォトマスクの製造方法について
説明する。図9(A)〜図9(D)は、密集部マスクの
製造を例として各マスク形成過程を示す断面図である。
【0032】図9(A)において、用意した石英ガラス
Aの一主面に、遮光体となるCr膜4を、例えばスパッ
タリングにより成膜する。また、Cr膜4上にEB描画
用レジスト6aを塗布し、加熱により不要な溶剤を揮発
させた後、EB描画を行う。
【0033】図9(B)において、EB描画後の現像に
よって、所定のレジストパターン6が形成される。この
レジストパターン6のサイズは、上記レジストの種類,
膜厚、または、EBの描画領域、エネルギー密度、ビー
ム径等の各種条件によって変化する。密集部マスクの作
製では、EB描画における近接効果の影響を極力低減で
きる条件、或いは近接効果があっても所定サイズおよび
所定のレジスト断面形状が得られるような条件を選択し
て用いる。この所定サイズは、後で完成後のフォトマス
クを用いて半導体ウエハにパターン転写する際のパター
ン転写精度をも考慮して決めることが望ましい。
【0034】図9(C)において、レジストパターン6
をマスクとしてCr膜4をエッチングする。このエッチ
ングでは、通常、ウエットエッチングを、そのオーバー
エッチング量を制御しながら行う。その後、レジストパ
ターン6を除去すると、図9(D)に示す密集パターン
P1が得られる。
【0035】本実施形態では、孤立部マスクにおいても
同様な方法によってCr等の遮光材料からなる孤立パタ
ーンP2を形成する。
【0036】その後、密集部用マスクと孤立部用マスク
との間にスペーサ2を介在させて、両マスクを張り合わ
せることにより、図1に示すフォトマスク1を完成させ
る。
【0037】なお、このようにして完成したフォトマス
ク1を用いて、半導体ウエハ上で実際に露光を行った。
ウエハ上の最小寸法が0.2μmとなるマスク箇所を測
長SEMで測定したところ、密集パターンの最小寸法
(メモリ部のメモリトランジスタのゲート長)と孤立パ
ターンの最小寸法(ロジック部における孤立したトラン
ジスタのゲート長)はともに、ほぼ0.2μmに出来上
がっていた。
【0038】第2実施形態 図10は、本実施形態に係るフォトマスクの概略構成を
示す断面図である。このフォトマスク10では、密集パ
ターンP1と孤立パターンP2が、対応する透明基体
(石英ガラスAまたはB)の一方側の主面に形成されて
いる。この図示例では、孤立パターンP2が石英ガラス
Bの外面に形成されている。
【0039】第3実施形態 図11は、本実施形態に係るフォトマスクの概略構成を
示す断面図である。このフォトマスク20では、単一な
透明基体(石英ガラス)の一方と他方の主面それぞれ
に、密集パターンP1と孤立パターンP2が形成されて
いる。
【0040】上述した第1〜第3実施形態では、密集パ
ターンと孤立パターンが、異なるマスク基体上に形成さ
れていることから、それぞれに適した条件でパターン形
成ができる。そのため、EB描画時の近接効果の影響を
低減でき、所望のマスクパターンが得られる利点があ
る。また、パターン疎密に応じたパターンサイズ調整が
フォトマスク上で出来ることから、完成したフォトマス
クを用いた露光における光近接効果の影響を相殺するよ
うにサイズ補正を行って、レジスト潜像パターンを設計
通りに精度よく形成できるという利点がある。
【0041】従来のパターンサイズ調整は、設計時ある
いはマスク形成時に原パターンにバイアスをかけて行っ
ていたが、この従来の方法では、調整できる最小単位が
グリッドサイズに制限されて細かな調整ができない。こ
れに対し、本実施形態の方法ではパターンサイズ調整が
EB描画条件等で行えるので、より細かな調整が可能で
ある。
【0042】変形例 本発明の実施形態では、位相シフト法を用いた微細パタ
ーンの形成が可能である。位相シフト法には、レベンソ
ン方式、多段方式、補助パターン方式、エッジ強調方
式、シフタ遮光方式、クロムレス方式等種々あり、これ
らの適用も可能であるが、ここでは、一例としてハーフ
トーン位相シフト方式を説明する。
【0043】図12は、孤立部用マスクにハーフトーン
位相シフト方式を適用した場合のマスク配置を示す図で
ある。孤立部用マスクにおいて、孤立パターンP2は半
透明の材料、例えば、通常、4%以上で最大10%程度
の光透過率を持つハーフトーン膜から形成されている。
ハーフトーン膜の材料は、CrON等のクロム系,Mo
SiON等のモリブデン系,WSiON等のタングステ
ン系,SiN等のシリコン系の何れでもよい。この孤立
パターンP2が形成されていない石英ガラス部分Ba
は、位相シフト部と称され、孤立パターンP2の形成面
から所定量エッチングされている。このため、露光時に
孤立パターンP2を透過する光の位相が0度であるのに
対し、位相シフト部Baを透過する光の位相は180度
となっている。透過光の位相が180度異なるとその境
界では位相が打ち消しあって、光強度が零となり、その
結果、光強度分布の裾の拡がりを抑えることができる。
このため、位相シフト法が適用された孤立パターンを用
いると、露光波長に応じた限界以下の寸法を有するパタ
ーンも解像することができる。したがって、動作速度が
速いトランジスタ等の形成が可能となる。
【0044】図13(A)〜図13(E)は、ハーフト
ーン位相シフト方式を適用した孤立部用マスクの各製造
過程を示す断面図である。図13(A)において、石英
ガラスB上にハーフトーン膜8とレジスト6aをそれぞ
れ成膜した後、EB露光を行う。このEB露光は、基体
が透明ガラスでありレジスト6aの下地に半透過性の膜
が存在することから、図示のように裏面側からEB露光
することもできる。その場合、EB露光がレジスト6a
上のゴミ等の遮光異物の影響を受けない。
【0045】図9(A),(B)と同様にして、レジス
トパターンの形成(図13(B))とパターニング(図
13(C))を行う。
【0046】つぎに本例では、図13(D)に示すよう
に、石英ガラスBの表出面をエッチングにより削り、位
相シフト部Baを形成する。その後、レジストパターン
6を除去することにより、図13(E)に示す孤立部用
マスクを完成させる。
【0047】このようにして完成したフォトマスクを用
いて、半導体ウエハ上に実際に露光を行った。ウエハ上
の最小寸法が0.15μmとなるマスク箇所を測長SE
Mで測定したところ、密集パターンの最小寸法(メモリ
部のメモリトランジスタのゲート長)と孤立パターンの
最小寸法(ロジック部における孤立したトランジスタの
ゲート長)はともに、ほぼ0.15μmで出来上がって
いた。
【0048】本発明の実施形態では、この位相シフトの
適用のほか、前記第1〜第3実施形態に対し種々の変形
が可能である。たとえば、露光方法に関しては、第1お
よび第2実施形態のように2枚のマスクを張り合わせて
一つのフォトマスクとする必要はなく、精度よく2枚の
マスクを重ねて露光すれば、前記したと同じ効果を奏す
る。また、遮光体の材料もCrに限らず、写真乳剤(エ
マルジョン)でもよいし、透明基体も石英ガラスに限ら
ない。
【0049】
【発明の効果】本発明に係るフォトマスク、その製造方
法及び露光方法によれば、電子線等による近接効果の影
響を低減しながら、EB描画時間等のマスクパターン形
成時間を短くでき、また、使用時の光による近接効果を
低減するようなパターンサイズの補正が容易な構造のフ
ォトマスク、その製造方法、及び露光方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明の第1実施形態に係るフ
ォトマスクの概略断面図、図1(B)および(C)は当
該フォトマスクを構成する2枚のマスクの概略平面図で
ある。
【図2】図2は、パターンを分離した状態で重ねて一括
露光する方法の概略を説明するための図であり、図2
(A)に原パターンの例、図2(B)に分離後のパター
ン、図2(C)に露光後のレジスト潜像パターンを示
す。
【図3】図3は、図形演算を用いてパターンを抽出し、
分離する方法の各工程を示す説明図であり、原パターン
P0を示す図である。
【図4】図4は、図3に続いて生成されるパターンP3
を示す図である。
【図5】図5は、図4に続いて生成されるパターンP4
を示す図である。
【図6】図6は、図5に続いて生成されるパターンP5
を示す図である。
【図7】図7は、パターンP5を用いて抽出された孤立
パターンP2を示す図である。
【図8】図8は、孤立パターンP2を用いて抽出された
密集パターンP1を示す図である。
【図9】図9(A)〜図9(D)は、密集部マスクの製
造を例として各マスク形成過程を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の第2実施形態に係るフォ
トマスクの概略断面図である。
【図11】図11は、本発明の第3実施形態に係るフォ
トマスクの概略断面図である。
【図12】図12は、孤立部用マスクにハーフトーン位
相シフト方式を適用した場合のマスク配置を示す図であ
る。
【図13】図13(A)〜図13(E)は、ハーフトー
ン位相シフト方式を適用した孤立部用マスクの各製造過
程を示す断面図である。
【符号の説明】
1,10,20…フォトマスク、2…スペーサ、4…C
r膜、6…レジストパターン、6a…フォトレジスト、
8…ハーフトーン膜、A,B,C…石英ガラス(透明基
体)、Ba…位相シフト部、P0…原パターン、P1…
密集パターン、P2…孤立パターン、P3〜P5…リサ
イズ後のパターン、d1〜d3…リサイズ値、EB…電
子ビーム。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露光時に被感光層上に潜像パターンを形成
    する際に用いるフォトマスクであって、 互いに対向して固定された複数の透明基体と、 前記潜像パターンを形成する際の遮光体を全体として構
    成し、それぞれ異なる前記透明基体上に配置された異な
    る疎密度の複数のパターンとを有するフォトマスク。
  2. 【請求項2】前記複数のパターンは、前記潜像パターン
    上のサイズが近づくように、疎密度に応じて異なる所定
    サイズを有する請求項1に記載のフォトマスク。
  3. 【請求項3】互いにスペースをおいて対向する第1およ
    び第2透明基体を有し、 前記第1透明基体に、互いに近接し露光時に干渉する複
    数のパターンからなる密集パターンが配置され、 前記第2透明基体に、単一の、または露光時に互いに干
    渉しない程度に離れた複数のパターンからなる孤立パタ
    ーンが配置されている請求項1に記載のフォトマスク。
  4. 【請求項4】前記密集パターンおよび前記孤立パターン
    は、殆ど光を透過させない遮光材料からなる請求項3に
    記載のフォトマスク。
  5. 【請求項5】前記密集パターンは、殆ど光を透過させな
    い遮光材料からなり、 前記孤立パターンは、4%以上の光透過率をもった半透
    明材料からなる請求項3に記載のフォトマスク。
  6. 【請求項6】前記複数のパターンは、前記複数の透明基
    体の対向面に配置されている請求項1に記載のフォトマ
    スク。
  7. 【請求項7】前記複数のパターンは、前記複数の透明基
    体の一方側の面に配置されている請求項1に記載のフォ
    トマスク。
  8. 【請求項8】露光時に被感光層上に潜像パターンを形成
    する際に用いるフォトマスクであって、 単一の透明基体と、 当該透明基体の一方の主面上に配置され、互いに近接し
    露光時に干渉する複数のパターンからなる密集パターン
    と、 前記透明基体の他方の主面上に配置され、単一の、また
    は露光時に互いに干渉しない程度に離れた複数のパター
    ンからなり、前記密集パターンとともに前記潜像パター
    ンを形成する際の遮光体を構成する孤立パターンとを有
    するフォトマスク。
  9. 【請求項9】露光時に被感光層上に潜像パターンを形成
    する際に用いるフォトマスクの製造方法であって、 設計後の原パターンデータから、疎密度が異なる複数の
    パターンをデータ上で生成する工程と、 当該生成したパターンのデータに基づいて、疎密度が異
    なる複数のマスクパターンを異なる透明基体の一主面上
    にそれぞれ形成する工程と、 マスクパターンが形成された複数の透明基体を、互いに
    距離をおいて対向させて固定する工程とを有するフォト
    マスクの製造方法。
  10. 【請求項10】前記複数のマスクパターンを形成する工
    程では、前記潜像パターン上のサイズが互いに近づくよ
    うに、疎密度に応じて前記マスクパターンのサイズを調
    整する請求項9に記載のフォトマスクの製造方法。
  11. 【請求項11】前記複数のマスクパターンを形成する工
    程では、疎密度が異なるマスクパターン同士のサイズが
    近づくように、電子線リソグラフィ条件を調整する請求
    項9に記載のフォトマスクの製造方法。
  12. 【請求項12】露光時に被感光層上に潜像パターンを形
    成する際に用いるフォトマスクの製造方法であって、 設計後の原パターンデータから、疎密度が異なる複数の
    パターンをデータ上で生成する工程と、 当該生成したパターンのデータに基づいて、疎密度が異
    なる複数のマスクパターンをそれぞれ透明基体の一方と
    他方の主面上に形成する工程とを有するフォトマスクの
    製造方法。
  13. 【請求項13】被感光層上にフォトマスクを介在させて
    光を投射し、被感光層に潜像パターンを形成する露光方
    法であって、 前記露光の際に、前記潜像パターンを形成する際の遮光
    体を全体として構成し疎密度が異なるパターンがそれぞ
    れ形成された複数のフォトマスクを重ねて用いる露光方
    法。
  14. 【請求項14】前記複数のフォトマスクは、前記潜像パ
    ターン上のサイズが互いに近づくように、疎密度に応じ
    て異なる所定サイズを有する請求項13に記載の露光方
    法。
  15. 【請求項15】被感光層上にフォトマスクを介在させて
    光を投射し、被感光層に潜像パターンを形成する露光方
    法であって、 前記露光の際に、前記潜像パターンを形成する際の遮光
    体を全体として構成し疎密度が異なる2種類のパターン
    が一方と他方の主面に分けて形成されているフォトマス
    クを用いる露光方法。
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